JP2015525760A - 臓器搬送器及び臓器搬送器構成要素キット - Google Patents

臓器搬送器及び臓器搬送器構成要素キット Download PDF

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Abstract

灌流装置が、ボウル容器収容凹所(50a)を有する冷却剤容器(50)と、ボウル容器収容凹所内にはめ込まれる形状のボウル容器(30)と、臓器を入れるとともにボウル容器内にはめ込まれる形状のクレードルとを具える。冷却剤容器のボウル容器収容凹所と、ボウル容器と、クレードルとの各々は、それぞれ予め決定した単一の向きで、クレードルがボウル容器内にはめ込まれるように合わせられ且つボウル容器が冷却剤容器内にはめ込まれるように合わせられるような向きとした位置決め素子を有する。特に、ボウル容器はその外面上に複数の突起部を有することができ、これら突起部は冷却剤容器内に形成された凹所(51、52)内に挿入される構成であり、クレードルはボウル容器内の対応する凹所(31)内にはめ込まれる構成の複数の突起部(61)を有しうる。

Description

本発明は、臓器搬送器及び臓器搬送器構成要素キットに関するものである。
本発明に関連する技術分野には、臓器又は組織の生存能力の維持及び回復の双方又は何れか一方を達成しうるとともに、診断、治療、保存及び搬送(運搬)の何れか又はこれらの任意の組合せのために臓器又は組織を貯蔵できる臓器又は組織灌流装置を含むとともに、特に臓器又は組織と灌流液とに接触する臓器又は組織灌流装置の種々の構成要素間の相互関係を含むものである。便宜上、ここで用いる用語“臓器”とは、特に銘記しない限り、臓器及び組織の双方又は何れか一方を意味するものである。
臓器灌流装置の目的は、臓器を研究、診断、治療又は移植のために用いる前に、この臓器が生存したままに維持されるように、人体の状態を模倣することである。臓器はしばしば、施設間で搬送されるか、又は保管されるか、或いはその双方が行われようにする必要がある。灌流中に臓器を維持し且つ回復させる目的は、虚血及び再灌流障害を低減させることである。正常な又は正常に近い機能状態で保存期間を長くすることにより、例えば、臓器をより長い距離に亘って搬送できるとともに、臓器の検査、治療及び評価に対する時間を長くしうるというある利点も得られる。
臓器を理想に近い条件及び生理状態に維持するために、臓器を灌流、保管、診断、分析及び搬送するためのカセットにこの臓器を入れることが知られている。又、冷却構造体を有する臓器灌流装置の区画室内にこのカセットを入れることも知られている。
米国特許第7,691,622号明細書には例えば、臓器を保持しているカセットを防水容器内に形成した冷却用区画室内に配置し、カセットの壁部が搬送器の内壁の対応構造部と結合し、これらの間で接触を、従って、熱伝達を保つようにした構造が開示されている。
米国特許第7,691,622号明細書
臓器又は組織を採取した場合、臓器を手術環境内の表面上に配置して、臓器又は組織の搬送、診断、治療及び保存の何れか又はこれらの任意の組合せを行うための準備が有効に達成されるようにする必要がある。従って、臓器又は組織を直接保持するクレードルであって、他の装置内に又は他の装置の他の取外し可能な部分内に、或いはこれらの双方に容易に挿入しうるとともに、これらから取外しうるクレードルを提供することが望ましい。このようにすることにより、臓器又は組織を採取するか又は搬送の準備をするか又はこれらの双方を行う場合に、臓器を保持しているクレードルを必要に応じ移動させる柔軟性を外科医及び医療助手の双方又は何れか一方に許容する。装置のある構成要素を、殺菌した使い捨て可能な構成要素のパッケージ化キットとして提供し、費用を節約するとともに、臓器及び灌流液の双方又は何れか一方と接触する装置の部分が確実に殺菌状態となるようにするのも望ましい。
図1は、臓器灌流装置を示すブロック線図である。 図2は、本発明の一実施例による臓器灌流装置を示す断面図である。 図3は、本発明の一実施例による冷却剤容器を示す頂面図である。 図4は、本発明の一実施例によるボウル容器を示す頂面図である。 図5は、図4のボウル容器の5‐5線に沿って断面として矢印の方向に見た断面図である。 図6は、本発明の一実施例によるクレードルを示す側面図である。 図7は、本発明の一実施例によるクレードルを示す斜視図である。 図8は、クレードル、ボウル容器及び冷却剤容器が本発明の一実施例による予め決定した向きで如何に互いにはめ込まれるかを示す分解図である。 図9は、図8の冷却剤容器、ボウル容器及びクレードルを予め決定した向きで組合せた状態を示す断面図である。 図10は、第1の寸法及び形状の双方又は何れか一方の臓器に対し構成した本発明の一実施例によるクレードルを示す頂面図である。 図11は、第2の寸法及び形状の双方又は何れか一方の臓器に対し構成した本発明の一実施例によるクレードルを示す頂面図である。
本発明の代表的な実施例によれば、臓器又は組織の灌流、保存、治療、診断及び搬送のうちの少なくとも1つのために臓器又は組織を保持する装置を提供する。この装置には、内面及び外面を有する冷却剤容器を含めることができ、内面は冷却剤を収容するように構成された内室を画成しており、外面は、内室により少なくとも部分的に囲まれたボウル容器収容凹所を形成している。冷却剤容器のボウル容器収容凹所内に、これにごく接近させてはめ込まれる形状としたボウル容器を提供しうる。ボウル容器の外面を冷却剤容器に接近させるのを調整でき、熱伝導を保つために表面積をかなり大きくすることができる。更に、ボウル容器内にはめ込まれる形状で臓器又は組織を保持する構造とした1つ以上のクレードルを設けることができる。クレードルの表面をボウル容器内で低く保ってかなりの量のクレードル及び臓器が灌流溶液に曝され、従って臓器と灌流溶液との間の熱伝導を最大にするようにするのが好ましい。又、好ましくは、冷却剤容器のボウル容器収容凹所と、ボウル容器と、クレードルとの各々が、突起部及び凹所の双方又は何れか一方のような複数の位置決め素子を有し、これらの素子は、互いに予め決定した単一方向で、クレードルがボウル容器内にはめ込まれるように合わせられ且つボウル容器は冷却剤容器内にはめ込まれるように合わせられる向き(配向)にする。又、ボウル容器上の複数の位置決め素子には、ボウル容器の外面上の複数の突起部を含めるのが好ましい。ボウル容器の底部上の複数の位置決め素子の少なくとも1つはボウル容器の最も低くない部分の下に延在させることができる。ある実施例では、クレードルがボウル容器内に設けられてなく平坦な表面上に配置される場合には、クレードル上の複数の突起部が脚部としても作用するようにしうる。クレードル上の突起部は、平坦な表面にある場合それ以外で外面がほぼ丸くなっているにもかかわらずクレードルを安定に支持する程度に充分長くすることができる。
代表的な実施例では、冷却剤容器内の複数の位置決め素子に、この冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部上に形成された複数の凹所を含めることができる。ボウル容器内に設けられた複数の位置決め素子には、ボウル容器の底部の内面上に形成された複数の凹所を含め、これら凹所を、冷却剤容器に接触するように構成されたボウル容器の底部の外面上の複数の突起部に対応するようにすることができる。これら複数の突起部は、冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部内に形成された複数の凹所内に挿入されるように構成するのが好ましい。クレードル内に設けた複数の位置決め素子には、クレードルの底部上に形成した複数の突起部を含め、これら突起部はボウル容器の内面上に形成した複数の凹所内に挿入されるように構成するようにすることができる。
代表的な実施例によれば、冷却剤容器内の複数の位置決め素子は、ボウル容器及びクレードル内に形成した対応する位置決め素子に対し、互いに予め決定した単一方向で設けた場合に積重ね方向で直線的に整列しうるようにする。
冷却剤容器のボウル容器収容凹所と、ボウル容器と、クレードルとの各々は平面図において非対称の形状を有するようにすることができる。
冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部内に形成した複数の凹所には、中央凹所と、この中央凹所を囲んで設けた、断面をより小さくした1つ以上の凹所とを含めることができる。ボウル容器の外面には、冷却剤容器の中央凹所内にはめ込まれる形状とした主突起部を設けることができる。
代表的な実施例によれば、クレードルは、予め決定した単一方向にした際にこのクレードルの臓器保持面が積重ね方向に対しほぼ垂直となるように配置されるようにしうる。クレードルの臓器又は組織保持面は防水にすることができ、或いは防水にしない場合もある。クレードルには、凹所にした臓器又は組織保持面を囲む周囲リッジ(隆起部)を設けることもできる。クレードルの幅は凹所にした臓器又は組織保持面の深さよりも広くすることができる。周囲リッジには、複数のスリットであって、これらを通してストラップ(ネット(網))を設けることのできるこれら複数のスリットと、臓器又は組織を適所に保持するようにストラップを固定するための突起部が形成された複数のノッチ(切込み)とを有するようにしうる。クレードルの周囲リッジは、予め決定した単一の向きに位置させた際にボウル容器の側壁から離間されるようにすることができる。
ある実施例では、クレードルの底部に形成した複数の突起部は、ボウル容器の内面内に設けた複数の凹所内に遊合する(隙間をあけてはめ込む)ように構成することができる。同様に、ボウル容器の底部の外面に形成した複数の突起部は、冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部に形成した複数の凹所内に遊合するように構成することができる。或いはまた、クレードル又はボウル容器の底部に形成された複数の突起部は、ボウル容器又は冷却剤容器における対応する凹所内にスナップ嵌合又は摩擦嵌合させることができる(しかし、釈放しうるようにするのが好ましい)。クレードルの底部に形成した複数の突起部は、ボウル容器の内面に接触してその上にのるようにすることができる。
ある実施例では、ボウル容器を冷却剤容器のボウル容器収容凹所内に取外し自在に設けるようにすることができるとともに、クレードルをボウル容器内に取外し自在に設けるようにすることができる。或いはまた、クレードルをボウル容器内に挿入しその後にボウル容器内で移動させた際に、このクレードルがボウル容器に固着されるようにすることができる。
ある実施例では、ボウル容器に連結された灌流液再循環流路を設けることができる。
代表的な実施例によれば、臓器又は組織を保持する本発明の装置を有する臓器搬送器を提供しうる。この臓器搬送器は、臓器又は組織をあちこちに運ぶために移動可能にし、且つ一人又は二人で運ぶとともに自動車又は小型飛行機内に搭載するための寸法にする。臓器搬送器の寸法は、例えば、42インチ(長さ)×18インチ(幅)×14インチ(高さ)(1インチは2.54cmである)よりも小さくでき、重量は、完全装着システム(例えば、搬送器、使い捨て構成要素、臓器、冷却剤及び3リットルの灌流溶液)の重量を含む90ポンド(1ポンドは約453.6グラムである)よりも軽くできる。
代表的な実施例によれば、使い捨て構成要素キットを提供しうる。このキットには、ボウル容器と、このボウル容器内にはめ込まれる形状で臓器又は組織を保持する構造となっている少なくとも1つのクレードルとを有しうる。キット内には異なる臓器に対する別のクレードルを設けることができる。各クレードルは、一般に解剖上の特定の臓器に合わせた凹型で対称の又は非対称のボウル(鉢)とするのが好ましい。クレードルは、最小の小児‐新生児用の寸法から最大の大人用の寸法の範囲の臓器を収容する寸法としうる。ボウル容器と上述した少なくとも1つのクレードルとの各々は、この少なくとも1つのクレードルがボウル容器内に互いに予め決定した単一方向ではめ込まれるように合わせられる向きとした複数の位置決め素子を有するようにするのが好ましい。更に、ボウル容器上のこれらの複数の位置決め素子には、ボウル容器の外面上の複数の突起部を含めることができる。
代表的な実施例によれば、キットの使い捨て構成要素と、これら使い捨て構成要素を保持するパッケージとを好ましくは最初に清浄処理するとともに殺菌するようにする。次いで、殺菌した使い捨て構成要素をパッケージの内側に配置することができ、しかもこのキットを、パッケージが殺菌された使い捨て構成要素を汚染から保護するように封止することができる。これらの使い捨て構成要素が使用準備状態になると、キットを開放でき、使い捨て構成要素を臓器灌流装置に対して用いることができる。これにより、殺菌された使い捨て構成要素を“一回使用の”構成要素とする。すなわち、臓器がクレードル及びボウル容器から除去されると、殺菌された使い捨て構成要素を、他の臓器に対して用いることなく廃棄し且つ交換するようにしうる。従って、臓器灌流装置は厳密な殺菌状態に維持され、且つ灌流装置内での灌流、診断、治療、搬送及び保管の何れか又はこれらの任意の組合せが実行される臓器の汚染が防止される。
代表的な実施例によれば、上述したキットの少なくとも1つのクレードルは、異なる寸法の臓器又は組織を保持する寸法とした2つ以上のクレードルであって、臓器又は組織の寸法に基づいて予め決定した単一の向きでボウル容器内に代わる代わる配置しうるクレードルを含むようにすることができる。
代表的な実施例では、キットが、パッケージに入れた複数のストラップ(ネット)を有するようにしうる。上述した少なくとも1つのクレードルの周囲リッジには、複数のスリットであって、これらを通してストラップを設けることのできるこれら複数のスリットと、臓器又は組織を適所に保持するように複数のストラップを固定するための突起部が形成された複数のノッチとを設ける。複数のストラップは、ベルクロ(登録商標:フックとループとより成る)又は他の種類の固定手段を用いるような他の方法で固定することもできる。
図1は、臓器20に対する代表的な灌流装置10を示す線図である。臓器20は、肝臓、腎臓、心臓、肺又は腸とするのが好ましいが、人間又は動物の、自然の又は人工の、健康な、損傷又は罹病した如何なる臓器又は組織にもすることができる。灌流装置は、臓器を中に入れることのできるボウル容器30を有している。このボウル容器30は、クレードル60(図9参照)を保持することができ、このクレードルは、臓器20を灌流装置10内に入れる場合にこの臓器20が配置される面60aを有するようにするのが好ましい。ボウル容器30には、粗大粒子フィルタとして機能しうる第1のフィルタ33を設けることができる。ボウル容器30及びクレードル60の双方又は何れか一方は、灌流液浴が臓器20を囲んで形成されるように構成するのが好ましい。ボウル容器30又は灌流装置10には、クレードル60内に又はその付近に位置する又は集中させる温度センサ40を設けることもできる。ボウル容器30又は灌流装置10には、故障の場合の余裕を提供しうるか、又は複数の位置での温度測定を提供しうるか、又はこれらの双方を達成しうる複数の追加の温度センサ40を設けることができる。温度センサ40は、赤外線温度センサとするのが好ましい。臓器20がクレードル60内に配置された場合に、温度センサ40ができるだけ臓器20に近くなるように配置し、温度センサ40の有効性及び精度を増大させ、これにより臓器20の温度と相関付けしうる灌流液の温度測定を行うようにするのが好ましい。これに代えて又はこれに加えて、温度センサ40を用いて臓器20の温度を直接測定するようにしうる。
ボウル容器30は、氷、氷水、食塩水等のような冷却材料を入れることのできる絶縁性の冷却剤容器50の凹所内に配置するのが好ましい。冷却剤容器50は、灌流装置10に又はその一体のモノリシックな部分に永久的に又は取外し自在に取付けることができる。従って、使用に際しては、図8に示すように、冷却剤容器50内に配置したボウル容器30内に配置したクレードル60内に臓器20を配置する。クレードル60、ボウル容器30及び冷却剤容器50の各々は、その対応する嵌め合い構成要素内に、予め決定した単一の向きで互いに嵌合するように構成する、すなわち合わせるのが好ましい。表現「予め決定した単一の向き」とは、クレードル60、ボウル容器30及び冷却剤容器50のみが互いに1つの形態で互いの中にはめ込まれ、一緒に重ねられると互いに回転できないことを意味する。冷却剤容器50、ボウル容器30及びクレードル60の構造により、冷却剤容器50の内容物を臓器20又はクレードル60に接触させることなく、臓器20を冷却する構成が得られるようにするのが好ましい。ここでは冷却剤容器50は氷又は氷水を入れるものとして説明したが、適切な如何なる冷却剤をも用いることができる。氷又は氷水は、容易に入手しうるために好ましいが、当業者にとって理解されるように、(サーモエレクトリッククーラ又は冷媒ループのような)能動的冷却媒体とするか、或いは氷又は氷水に類似する受動的冷却媒体とするか、或いはこれらの組合せとしうる適切な如何なる冷却媒体をも用いることができる。冷却剤容器50内に配置しうる氷又はその他の冷却媒体の量は、臓器20が灌流装置10内にある間に冷却を行う必要がある最大時間に基づいて決定する必要がある。
クレードル60には、臓器20を適所にしっかりと留めるように構成した構成要素を含めることができる。このような構成要素には例えば、クレードル60(図9参照)に固定される、ユーザが選択可能なネット(ストラップ64)を含めることができる。ユーザが選択可能なネット又はストラップ64は、臓器20を操作するか又は移動させる際に、臓器20を適所に保持する。例えば、臓器をボウル容器又は灌流装置内に配置する前の操作(例えば、脈管構造のトリミング、カニューレの取付け、等)中に、臓器をネット又はストラップ64によりクレードル上の適所に保持しうる。同様に、臓器20をクレードル60と一緒にボウル容器30内に移動させたり、ボウル容器30を冷却剤容器50内に移動させたり、灌流装置10自体を搬送中に移動させたりする際に臓器を適所に保持することができる。
図1の代表的な灌流装置10では、灌流液は、第1のフィルタ33を通過した後に、可撓性の又は剛性の配管のような適切な流体管72と、ポンプ80と、圧力センサ90と、第2のフィルタ34と、随意の人工肺(酸素付加装置)100と、気泡捕捉装置110と(これらの各々は以下に説明する)を具える第1の流路70に沿って流れる。
第1のフィルタ33は、(第2のフィルタ34に比べて)比較的粗であるフィルタとするのが好ましい。このような粗フィルタは、例えば、ドナーから除去した臓器又は臓器の副生成物である可能性がある大きな粒子が灌流装置10の流路に入り目詰まりをおこさないようにするために設けることができる。この第1のフィルタ33はボウル容器30の一体化部分とするか、又はこの第1のフィルタ33をボウル容器30の下流の第1の流路70内のどこかに配置するようにしうる。例えば、この第1のフィルタ33はボウル容器30とは別の構成要素とするか又は流体管72内に配置することもできる。
第1の流路70には、ポンプ80を含めることもできる。このポンプ80は、臓器の灌流と関連するのに適した如何なるポンプにもすることができる。適切なポンプの例には、手動ポンプ、遠心力ポンプ及びローラーポンプを含めることができる。ローラーポンプが設けられている場合には、このローラーポンプには、単一のチャネル、すなわち単一の流路を設ける(ここで1つのみの管がローラーにより圧縮されるようにする)ことができ、又はこのローラーポンプには、複数の平行なチャネル、すなわち複数の平行な流路を設ける(ここで複数の管がローラーにより圧縮されるようにする)ことができる。複数の平行なチャネル、すなわち複数の平行な流路が設けられている場合には、複数のローラーの配置を位相外れ又はオフセットとなるようにし、これら複数のローラーにより生ぜしめられるパルスが位相外れとなり、これによりローラーポンプからの流体の流れの拍動が単一のローラーの場合よりも比較的小さくなるようにするのが好ましい。このような複数チャネルのローラーポンプは、流速を一定にするか、又は拍動が最小の流速を達成するようにでき、このことは流路中の他の要素と、灌流される臓器の種類との双方又は何れか一方に依存して有利となりうる。
流路70には、圧力センサ90を設けることができる。この圧力センサ90はポンプ80の出口の後に配置し、適切なコントローラによりポンプの出口に生じる圧力を監視するか又はこの圧力を制御するのに用いるか又はこれらの双方を達成するようにするのが好ましい。この圧力センサ90は圧力を連続的又は周期的に監視することができる。
流路70には、灌流液に酸素付加を行うための人工肺膜又はボディのような人工肺100を設けることができる。酸素は適切な何れかの手段により人工肺100に与えることができる。適切な酸素源には、純酸素又は空気のような混合ガスを含めることができる。ガスは、高圧シリンダにおけるように圧縮させるか、デュワー瓶内に保存されるものとして液化させるか、又は周囲の雰囲気から引込むようにしうる。好ましくは酸素は、灌流装置10から分離しうる又は灌流装置10と一体としうる酸素発生器により提供しうるようにする。酸素は、適切な何らかの手段を介して発生させることができ、これらの幾つかの例には、モレキュラーシーブを用いる圧力スィング吸着法を介すること、セラミック酸素発生器(ソリッドステート酸素ポンプ)を介すること、又は水の分解を介することが含まれる。
流路70には気泡捕捉装置110を設けることができる。この気泡捕捉装置110は、灌流液の流れの中に混入されるおそれのある気泡を分離させ、このような気泡が下流に流れ続けるとともに臓器20に入り込むのを回避するようにするのが好ましい。気泡捕捉装置110は、灌流液の流れの拍動を低減させる又は排除するアキュムレータとしても機能しうる。この気泡捕捉装置110には、灌流液内の圧力の変動が弱められるか又は排除されるように、最初から又は気泡の蓄積を介してある量のガスを含めることができる。
気泡捕捉装置110には、始動中に又はパージング処理中にガスをパージング処理する通気口を設けることができる。この通気口はパージング処理用の流路140(以下に詳細に説明する)に又はその一部に連結することができる。この通気口は、始動処理中開放状態にし、如何なる空気又は他のガスも灌流液流路70からパージング処理されるようにしうるのが好ましい。ガスが灌流液流路70から一旦パージング処理されると、通気口を閉じるのが好ましい。この通気口は手動で閉じることができ、又は適切なコントローラにより自動的に閉じるようにしうる。
気泡捕捉装置110には、レベルセンサ112を設けることができる。このレベルセンサ112は随意的に、パージング処理中に、パージング処理が終了した時を決定するのに用いることができるか、又はガスが気泡捕捉装置110内に捕捉された後に生じる可能性のあるパージング処理の繰返しが必要となる時を決定するのに用いることができるか、又はこれらの双方を達成することができる。又、レベルセンサ112及び通気口の使用を介することにより、気泡捕捉装置のアキュムレータ機能を灌流液の流れにおける拍動の異なる振幅及び周波数を考慮して調整することができる。
気泡捕捉装置110は、灌流装置10の所定の適用に対して必要とするような任意の個数の出口を有するようにしうる。図1では、3つの出口を3つの異なる流路に連結されているものとして示してあり、これは特に肝臓の灌流に対して適しているものとしうる。肝臓を灌流させる場合、3つの流路は、肝臓の門脈に連結される門脈流路120と、肝臓の動脈に連結される肝臓流路130と、ボウル容器30に対する戻り流路(リターンパス)を構成するバイパス流路140とを有するようにするのが好ましい。如何なる流路にも、灌流液に対する流体アクセスを達成するポートが存在するようにもできる。このポートは、気泡捕捉装置110内に位置させるのが好ましい。このポートにはルアー型のフィッテイング手段を設け、ユーザが分析のための灌流液のサンプルを少量だけ抽出しうるようにする。ユーザにより、ボウル容器を開放することなく、このポートを用いて薬を灌流液に投与することもできる。
門脈流路120及び肝臓流路130には随意ではあるが、図1に示すように、バルブ122、132と、気泡センサ124、134と、流れセンサ126、136と、流れ制御クランプ127、137と、圧力センサ128、138とのような同様な又は異なる構成要素を設けることができる。各同様な構成要素は同様に機能することができ、このような対の構成要素は随意ではあるが、構造的に又は機能的に或いはその双方で同一にして製造費を廉価にすることができる。流れセンサ126、136は管の周りに配置した超音波センサとするのが好ましいが、適切な如何なるセンサをも用いることができる。超音波センサが有利としうる理由は、通常の使用ではこのようなセンサは灌流液に接触せず、従って、殺菌路内に存在させない為である。このような実施の超音波センサは、使用後の交換及び清浄処置の双方又は何れか一方を必要としない。
バルブ122及び132は、管を締付けて流れを減少又は遮断させる機能を有するピンチバルブとすることができるが、適切な如何なるバルブも用いることができる。ピンチバルブが有利な理由は、通常の使用ではこれらのピンチバルブは灌流液に接触せず、従って、使用後の交換及び清浄処置の双方又は何れか一方を必要としない為である。
気泡センサ124及び134は管の周りに配置した超音波センサとするのが好ましいが、適切な如何なるセンサをも用いることができる。ピンチバルブと同様に、超音波センサが有利な理由は、通常の使用ではこれらの超音波センサは灌流液に接触せず、従って、使用後の交換及び清浄処置の双方又は何れか一方を必要としない為である。或いはまた、超音波センサは、気泡を検出するために、管の外面と接触させて、又は管の外面に隣接させて、又は管の外面の周りに配置しうる。
流れ制御クランプ127及び137は、門脈流路120及び肝臓流路130の一方又は双方における流速を微調整するのに用いることができる。臓器は、気泡捕捉装置110から流出する流れの量を制御する自己調整を行うとともに、門脈流路120及び肝臓流路130間で分割されるようにするのが好ましい。このような自己調整された流れでは、圧力センサ128及び138が過度の圧力を監視する。門脈流路120及び肝臓流路130の一方又は双方において臓器に加えられた圧力が予め決定されたしきい値を超える場合には、灌流装置10は、ポンプ80により与えられる流速を自動的に止めるか又は減少させるか或いはこれらの双方を達成するようにして、臓器に対する損傷を回避するようにしうる。圧力センサ128及び138は、上述したことに加えて又は代えて、圧力が予め決定されたしきい値に近づいた際に、ユーザ及び適切なコントローラの双方又は何れか一方に対し警報信号を発生させるのに用いることができる。
灌流液は、門脈流路120及び肝臓流路130の一方又は双方から流出した後に、臓器を通って流れ、ボウル容器30に戻って臓器浴を形成する。
バイパス流路140には、バルブ142と、酸素センサ144及びpHセンサ146のようなセンサとの双方又は何れか一方を設けることができる。好ましくは、バルブ142をピンチバルブとし、これをバルブ122及び132と同様な構造とすることができるが、適切な如何なるバルブをも用いることができる。酸素センサ144及びpHセンサ146は、灌流液の状態を決定するのに用いることができる。バイパス流路140は、パージング処理又はプライミング処理中にのみ用いるのが好ましいが、このバイパス流路は灌流中にも好ましくは連続的に用いて、灌流液の特性を実時間で監視するようにすることができる。
臓器灌流装置10には加速度計150を設けることもできる。この加速度計150は3軸加速度計とするのが好ましいが、複数の単軸加速度計を用いて同じ効果を達成することができる。この加速度計150は、灌流装置10の状態を連続的に又は周期的に監視及び記録の双方又は何れか一方を行うのに用いることができる。監視には、灌流装置10の過度の衝撃及び姿勢を監視することを含めることができる。このような監視を実行することにより、灌流装置10の誤用又は潜在的に不適切な状態を検出し且つ記録することができる。
灌流装置10には臓器20以外の種目に対する保存区画室を設けることができる。例えば、灌流装置10には、臓器20に関する文書及び表の双方又は何れか一方を保管する資料区画室160を設けることができる。又、灌流装置10には、1つ以上のサンプル区画室を設けることができる。このサンプル区画室は、例えば、流体及び組織の双方又は何れか一方のサンプルを保管するように構成しうる。このサンプル区画室は、冷却剤容器50の付近に配置し、臓器20に対し与えられた冷却と類似する又は同じにするようにしうる冷却を提供するようにするのが有利である。
灌流装置10には、1つ以上の不正開封防止封止手段を含めることができる。この不正開封防止封止手段を用いて、灌流装置10が不許可時に又は不許可個所で又は権限のない人により、或いはこれらの任意の組合せにより開封されたことの警報をユーザに与えることができる。この不正開封の証拠により、臓器及び灌流装置10の双方又は何れか一方を用いる前に、追加の検査、スクリーニング処理、等を実行するようにユーザに警報を与えるようにしうる。
図2は、本発明の一実施例による灌流装置10を示す断面図である。好ましくは、灌流装置10は移動可能に設計した臓器搬送器とすることができ、その寸法は、例えば、42インチ(長さ)×18インチ(幅)×14インチ(高さ)よりも小さくし、重量は、完全装着システム(例えば、搬送器、使い捨て構成要素、臓器、氷及び3リットルの灌流溶液)の重量を含む90ポンドよりも軽くする。図1に示すように、灌流装置10は、冷却媒体を収容するように構成した内室50cを有する冷却剤容器50を具える。この冷却剤容器50の外面は、内室50cにより少なくとも部分的に囲まれたボウル容器収容凹所50aを形成する。冷却剤容器50のボウル容器収容凹所50aの底部50bには複数の凹所51及び52を設けることができる。これらの複数の凹所には例えば、中央の主凹所52と、この主凹所52を囲むように配置された複数の凹所51とを含めることができる。図3は、冷却剤容器50の頂面図を示す。この図3に示す実施例は、3つの凹所51を有している。しかし、3つよりも多い又は少ない凹所51を設けることもできる。冷却剤容器50はオレフィン材料とするのが好ましい熱伝導性が良好な剛性の如何なるプラスチック材料からも形成されるようにするのが好ましく、且つ回転成形処理を用いて形成するのが好ましい。図3に示すように、冷却剤容器50内にはチャネル(条溝)53を設けることができる。このチャネル53は、ボウル容器30に取付けることができ且つ灌流液を循環及び濾過するようにする管(図示せず)を収容するように構成しうる。冷却剤容器50上の位置決め素子は凹所51として示しているが、これに代え、この冷却剤容器50上の位置決め素子をボウル容器30の底部上の対応する凹所と結合する突起部とすることができる。
図4は、本発明の一実施例によるボウル容器30を示す頂面図である。ボウル容器30には、底部30bを有する防水内部30aが設けられている。ボウル容器30のこの底部30bは複数の凹所31及び32を有し、これら凹所には、冷却剤容器50と同様に中央の主凹所32と、この主凹所32を囲む複数の凹所31とを含めることができる。ボウル容器30は、冷却剤容器50に対し予め決定した単一の向きで冷却剤容器50のボウル容器収容凹所50a内にはめ込まれる形状にするのが好ましい。図5は、図4に示すボウル容器30の断面図である。この図5に示すように、ボウル容器30の凹所31及び32はこのボウル容器30の外面30c上に突起部31aを構成し、これら突起部は予め決定した単一の向きにある際に冷却剤容器50のボウル容器収容凹所50a内に形成された複数の凹所51及び52と整列され、これらの凹所51及び52内に挿入される。ボウル容器30の外面30c上の突起部は、このボウル容器30の底部上に設けた突起部に代え又は加えたものとしてこのボウル容器30の側面上にも設けることもできる。ある実施例では、ボウル容器30が冷却剤容器50内に設けられておらず平坦な表面上に配置される場合には、複数の突起部31aのうちの少なくとも幾つかを脚部として作用させることもできる。又、ある実施例では、突起部31aは、平坦な表面にある場合それ以外で外面30cが平坦でないにもかかわらずボウル容器30を安定に支持する程度に充分長くすることができる。ボウル容器30は、ポリカーボネートのような、熱可塑性で、透明な医療グレードで、無毒で、生体適合性のある材料とするのが好ましい何らかの硬質プラスチック材料から形成するのが好ましく、且つプラスチック射出成形処理を用いて形成するのが好ましい。ボウル容器30上の位置決め素子は凹所31として示しているが、ボウル容器30上のこれらの位置決め素子は、これらの凹所に代えて、クレードル60の底部上の対応する凹所と結合しうる突起部とすることもできる。
図6は、ボウル容器30内にはめ込まれる形状であり、臓器又は組織を保持するように構成したクレードル60を示す側面図である。このクレードル60には、その底部の外面60c上に形成された複数の突起部61を設けることができる。複数のこれら突起部61の各々は、ボウル容器30内に設けられた対応する凹所31内に、ボウル容器30に対し予め決定した単一の向きではめ込まれるように合わせられる位置とするのが好ましい。ある実施例では、クレードル60がボウル容器30内に設けられてなく平坦な表面上に配置される場合には、複数の突起部61が脚部としても作用するようにしうる。又、ある実施例では、突起部61は、平坦な表面にある場合それ以外で外面60cがかなり丸くなっているにもかかわらずクレードル60を安定に支持する程度に充分長くすることができる。クレードル60の突起部61はボウル容器30の凹所31内に遊合させ、例えば、搬送のために臓器又は組織の採取及び準備の双方又は何れか一方に際し、クレードルをボウル容器から容易に取外しうるようにするのが好ましい。或いはまた、突起部61を凹所31内にスナップ嵌合又は摩擦嵌合させることができる。クレードル60はボウル容器30から容易に取外しうるようにするのが好ましいが、必ずしもこのようにする必要はない。クレードル60は、ポリカーボネートのような、熱可塑性で、透明な医療グレードで、無毒で、生体適合性のある材料とするのが好ましい何らかの硬質プラスチック材料から形成するのが好ましく、且つプラスチック射出成形処理を用いて形成するのが好ましい。任意の処理により、臓器20と接触するがこの臓器20を損傷するおそれのないように制御される表面を有するクレードル60を形成しうる。クレードルの材料の強度は、臓器20及びネット固定個所を安定化及び支持するために重要である。
図7に示すように、クレードル60には、凹所にした臓器又は組織保持面60aを囲む周囲リッジ60bを設ける。凹所にした臓器又は組織保持面60aは防水にすることができる。図6及び7に示すように、クレードルの幅は、凹所にした臓器又は組織保持面60aの深さよりも広くすることができる。臓器又は組織保持面60a及びクレードル60自体は、使用に際し予め決定した単一の向きで設けた場合にほぼ水平に配置されるように構成することができる。周囲リッジ60bには、複数のスリット63であって、これらを通して複数のストラップ64を設けることのできるこれら複数のスリットと、臓器又は組織を適所に保持するように複数のストラップ64(図7参照)を固定するための突起部65が形成された複数のノッチ62とを有するようにしうる。図7に示すように、臓器又は組織を適所に保持するために、少なくとも3つのストラップ64を設けることができる。クレードル60には、突起部65に代えて、スリット63を設けるだけにし、複数のストラップ64は他の方法で、例えば、ベルクロ(登録商標:フックとループとより成るファスナ)又は他の適切な如何なる固定方法によっても固定することができる。複数のストラップ64は臓器又は組織の寸法及び形状の双方又は何れか一方に基づいて選択しうるネットから形成しうる。クレードル60の周囲リッジ60bは、このクレードル60を予め決定した単一の向きに位置させた際にボウル容器30の側壁30dから離間されるようにすることができる(図9参照)。
図8は、クレードル60、ボウル容器30及び冷却剤容器50が予め決定した向きで互いに如何にはめ込まれるかを示す分解図である。二点鎖線は、クレードル60、ボウル容器30及び冷却剤容器50の各々におけるそれぞれの突起部/凹所が如何に整列されているかを示している。図8の実施例に示すように、それぞれの突起部/凹所は積重ね方向で整列されている。クレードル60、ボウル容器30及びボウル容器収容凹所50aの各々の形状は、隣接するものに対する各々の視覚上の位置確認が容易となるように非対称な形状とすることができる。例えば、この形状を、臓器保持面60a上に保持すべき臓器の形状に類似させることができる。一般に、凹型のクレードル60、ボウル容器30及び凹所50aを互いにごく接近させて入れ子にすることにより、流体媒体を介する熱伝導を助長させる。ボウル容器30は冷却剤容器50と直接接触させることができる。好適な形状は一般に、人間の肝臓のような臓器の平均形状に準拠するものである。この形状は、この形状により臓器を安全な向きに保つ限り、円形、正方形、楕円形及び対称形を含む他の如何なる形状にもすることができる。クレードル60上の位置決め素子は突起部61として示してあるが、これに代えてこのクレードル60上の位置決め素子を凹所とし、これらの凹所内に、ボウル容器30上の対応する突起部を挿入しうるようにできることを理解されたい。
図9は、予め決定した向きで使用状態にしたクレードル60、ボウル容器30及び冷却剤容器50を示す断面図である。ボウル容器30には、蓋、好ましくは2つの蓋、すなわち内側の蓋66及び外側の蓋67を設ける。これらの内側の蓋66及び外側の蓋67は、図9に示すように、ボウル容器30の上面上に設けることができる。内側の蓋はクレードルの周囲の上面にごく接近する寸法にして、搬送中に機械的な衝撃がある場合に臓器の安定性を維持するのに役立つようにする。蓋66及び蓋67は、ボウル容器30に対しほぼ液密封止しうるとともに汚染を回避しうる。これらの蓋66及び蓋67は、蓋66又は67の何れかが機能しない場合でも、気密封止する冗長化を達成することもできる。内側の蓋66及び外側の蓋67の双方には、圧平衡を維持するために、気体供給を可能にする空気口(例えば、多孔質の疎水性膜)を含めるのが好ましい。内側の蓋66には、周囲リッジ60bの周囲の形状に適合しているとともに、周囲リッジ60bに接触してクレードル60を適所に保持するのに役立つ構成とした、下方突出延長部66aを設けることができる。
図10及び11は、異なる寸法の臓器及び組織の双方又は何れか一方を保持する寸法及び形状の双方又は何れか一方とした2つの異なる実施例を示している。図10に示すように、臓器20を配置するのが好ましい表面60aは、その周囲リッジ部分60dが一方の側で肉厚となっている為に、図11における表面60aよりも小さくする。
灌流液及び臓器20の双方又は何れか一方に接触する灌流装置10の全ての構成要素は使い捨てとしるか、又は容易に交換されるようにするか、或いはこれらの双方が達成されるようにするのが好ましい。このような使い捨て可能な種目は1つ以上のキット又は封止可能なパッケージ内に含めることができる。例えば、このようなキットには、臓器20及び灌流液の双方又は何れか一方に接触する構成要素の幾つか又は全てを含むプラスチックの又は収縮包装のパッケージのようなパッケージを含めることができる。実施例では、管、フィルタ、人工肺及び気泡捕捉装置を一緒に包装し、クレードルとボウル容器とは別々に又は一緒に且つ随意ではあるが管、フィルタ、人工肺及び気泡捕捉装置と一緒に包装し、灌流装置10内の定位置部分の流路構成部内に配置されるように予め設定するようにする。キットには、異なる寸法の臓器を収容するように、複数の異なる寸法又は形状の、或いはこれらの双方のクレードル60を設けることができる。このような異なるクレードル60を設けることは、例えば、肝臓又はその他の臓器の寸法及び形状が変化する可能性がある場合に有利である。図10及び11は、2つの異なる種類のクレードル60を示している。
殺菌した使い捨て可能なキットは、バッグ、ボックス又は収縮包装材料のようなパッケージ内のボウル容器30及び1つ以上のクレードル60を有するようにしうる。又、このキットには、複数のストラップ64と、第1のフィルタ33と、第2のフィルタ34とを設けることもできる。更に、殺菌した使い捨て可能なキットには、内側の蓋及び管や、灌流液又は臓器と接触する他の部品のような他の使い捨て可能な構成要素を含めることができる。これらの使い捨て可能な構成要素や、これらの使い捨て可能な構成要素を保持する容器は、最初に清浄処理するとともに殺菌するようにする。次に、殺菌された使い捨て可能な構成要素を容器内に配置し、キットを封止し、容器がこれらの殺菌された使い捨て可能な構成要素を汚染から保護するようにしうる。構成要素が使用準備状態になると、キットを開放することができ、使い捨て可能な構成要素を臓器灌流装置10に対して用いうるようになる。これにより、殺菌された使い捨て可能な構成要素を“一回使用の”構成要素とする。すなわち、臓器20がクレードル60及びボウル容器30から除去されると、殺菌された使い捨て構成要素を、他の臓器に対して用いることなく廃棄し且つ交換するようにしうる。従って、臓器灌流装置10は厳密な殺菌状態に維持され、且つ灌流装置内での灌流、搬送、診断、治療及び保管の何れか又はこれらの任意の組合せが実行される臓器20の汚染が阻止される。
上述したこと及び図示したことは、幾つかの変形を伴う本発明の好適な実施例である。ここで用いた用語、説明及び図面は例示的なものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者は、本発明の精神及び範囲内で多くの変形が可能であることを認識しうるものである。

Claims (42)

  1. 冷却剤を収容するように構成された内室を画成する内面と、前記内室により少なくとも部分的に囲まれたボウル容器収容凹所を形成する外面とを有する冷却剤容器と、
    この冷却剤容器のボウル容器収容凹所内にはめ込まれる形状のボウル容器と、
    このボウル容器内にはめ込まれる形状で、臓器又は組織を保持する構成としたクレードルと
    を具える、臓器又は組織の灌流、保存、診断、治療及び搬送のうちの少なくとも1つのための臓器又は組織保持装置であって、
    前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所と、前記ボウル容器と、前記クレードルとの各々が複数の位置決め素子を有し、これら位置決め素子は、互いに予め決定した単一の向きで、前記クレードルが前記ボウル容器内にはめ込まれるように合わせられ、前記ボウル容器が前記冷却剤容器内にはめ込まれるように合わせられるような向きとなっており、
    前記ボウル容器の複数の位置決め素子には、このボウル容器の外面上の複数の突起部が含まれている
    臓器又は組織保持装置。
  2. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記冷却剤容器の複数の位置決め素子には、この冷却剤容器の前記ボウル容器収容凹所の底部上の複数の凹所が含まれており、
    前記ボウル容器の外面上の複数の突起部は、前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部上の複数の凹所内に挿入されるように構成されている
    臓器又は組織保持装置。
  3. 請求項2に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記ボウル容器上の複数の位置決め素子には、このボウル容器の内面上の複数の凹所が含まれており、これら複数の凹所は、このボウル容器の外面上の複数の突起部に順次対応しており、
    前記クレードルの複数の位置決め素子には、前記ボウル容器の内面上の複数の凹所内に挿入されるように構成された複数の突起部が含まれているようにした
    臓器又は組織保持装置。
  4. 請求項3に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記冷却剤容器の複数の位置決め素子は、前記予め決定した単一の向きにある際に、前記ボウル容器及びクレードルの対応する位置決め素子に対し積重ね方向で直線的に整列するようになっている
    臓器又は組織保持装置。
  5. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所と、前記ボウル容器と、前記クレードルとの各々が、平面図で非対称な形状を有している
    臓器又は組織保持装置。
  6. 請求項2に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部上の複数の凹所には、中央凹所と、この中央凹所を囲んで設けた、断面をより小さくした1つ以上の凹所とが含まれ、
    前記ボウル容器の外面は、前記冷却剤容器の中央凹所内にはめ込まれる形状とした主突起部を有している
    臓器又は組織保持装置。
  7. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記クレードルは、前記予め決定した単一の向きにある際に、このクレードルの臓器又は組織保持面が、前記冷却剤容器、ボウル容器及びクレードルの積重ね方向に対しほぼ垂直となるように前記ボウル容器内に位置決めされるように構成されている
    臓器又は組織保持装置。
  8. 請求項7に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記クレードルの臓器又は組織保持面が防水となっている
    臓器又は組織保持装置。
  9. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記クレードルには、凹所にした臓器又は組織保持面を囲む周囲リッジが設けられている
    臓器又は組織保持装置。
  10. 請求項9に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記クレードルの幅は、前記凹所にした臓器又は組織保持面の深さよりも幅広となっている
    臓器又は組織保持装置。
  11. 請求項9に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記周囲リッジには、臓器又は組織を前記クレードル内の適所に保持するネット又はストラップを受け入れるように構成した複数のスリットが設けられている
    臓器又は組織保持装置。
  12. 請求項9に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記クレードルの周囲リッジは、前記冷却剤容器、クレードル及びボウル容器が前記予め決定した単一の向きで位置決めされた際に前記ボウル容器の側壁から離間されている
    臓器又は組織保持装置。
  13. 請求項3に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記クレードルの複数の突起部は、前記ボウル容器の内面上の複数の凹所内に遊合するように構成されている
    臓器又は組織保持装置。
  14. 請求項2に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記ボウル容器の複数の突起部は、前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部上の複数の凹所内に遊合するように構成されている
    臓器又は組織保持装置。
  15. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記ボウル容器が前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所内に取外し自在に設けられ、前記クレードルがこのボウル容器内に取外し自在に設けられるようになっている
    臓器又は組織保持装置。
  16. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記クレードルの臓器支持面が平面図で非対称な形状を有している
    臓器又は組織保持装置。
  17. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記クレードルの複数の位置決め素子は、ボウル容器の最も低くない部分の下に延在する突起部とし、これら突起部は、このクレードルがボウル容器内に設けられていない場合にこのクレードルが平坦な表面上で安定に支持されるようにする脚部を形成するようにした
    臓器又は組織保持装置。
  18. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所は、前記冷却剤容器、ボウル容器及びクレードルが前記予め決定した単一の向きにある場合に、前記ボウル容器及び前記冷却剤容器間に延在する灌流路を収容するように構成されたチャネルを有している
    臓器又は組織保持装置。
  19. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、この臓器又は組織保持装置が更に、
    前記ボウル容器に連結された灌流液再循環流路を有している
    臓器又は組織保持装置。
  20. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    この臓器又は組織保持装置は、搬送可能であり、90ポンドよりも軽い重量となっている
    臓器又は組織保持装置。
  21. 請求項1に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記ボウル容器は、前記冷却剤容器から前記ボウル容器内への熱伝導を助長させるために、前記冷却剤容器の側壁と直接接触させてある
    臓器又は組織保持装置。
  22. 臓器又は組織の灌流、保存、診断、治療及び搬送のうちの少なくとも1つのための臓器又は組織保持装置用の使い捨て可能な構成要素のキットであって、このキットが封止可能なパッケージを具え、このパッケージが、
    ボウル容器と、
    このボウル容器内にはめ込まれる形状で、臓器又は組織を保持する構成となった少なくとも1つのクレードルと
    を有している当該キットにおいて、
    前記ボウル容器と、前記少なくとも1つのクレードルと、前記封止可能なパッケージとが殺菌されており、
    前記ボウル容器と、前記少なくとも1つのクレードルとの各々が複数の位置決め素子を有し、これら位置決め素子は、互いに予め決定した単一の向きで、前記少なくとも1つのクレードルが前記ボウル容器内にはめ込まれるように合わせられるような向きとなっており、
    前記複数の位置決め素子は、前記クレードル及びボウル容器のうちの少なくとも一方の上の突起部を有し、これら突起部は前記クレードル及びボウル容器のうちの他方の凹所と結合するようになっている
    キット。
  23. 請求項22に記載のキットにおいて、
    前記ボウル容器は、このボウル容器の外面上に複数の突起部を有し、これら突起部は冷却剤容器上の対応する凹所と結合するようになっている
    キット。
  24. 請求項22に記載のキットにおいて、
    前記少なくとも1つのクレードルが、異なる寸法及び形状の双方又は何れか一方とした臓器又は組織を保持する寸法とした2つ以上のクレードルであって、前記少なくとも1つのクレードル内に保持すべき臓器又は組織の寸法に基づいて前記予め決定した単一の向きでボウル容器内に配置しうるクレードルを含むようにした
    キット。
  25. 請求項23に記載のキットにおいて、
    前記ボウル容器の複数の位置決め素子には、前記ボウル容器の底部の内面上の複数の凹所が含まれており、これら複数の凹所が、前記ボウル容器の外面上の複数の突起部を順次形成しており、
    前記少なくとも1つのクレードルの複数の位置決め素子には、前記ボウル容器の内面上の複数の凹所内に挿入されるように構成されたこのクレードルの底部上の複数の突起部が含まれているようにした
    キット。
  26. 請求項22に記載のキットにおいて、
    前記複数の位置決め素子は、前記ボウル容器及び前記少なくとも1つのクレードルが前記予め決定した単一の向きにある際に、前記少なくとも1つのクレードル内に形成された対応する位置決め素子に対し積重ね方向で直線的に整列するようになっている
    キット。
  27. 請求項22に記載のキットにおいて、
    前記ボウル容器と前記少なくとも1つのクレードルとの各々が、平面図で非対称な形状を有している
    キット。
  28. 請求項22に記載のキットにおいて、
    前記少なくとも1つのクレードルには、凹所にした臓器又は組織保持面を囲む周囲リッジが設けられている
    キット。
  29. 請求項28に記載のキットにおいて、このキットが更に、
    複数のストラップ又はネット
    を具え、前記少なくとも1つのクレードルの周囲リッジが複数のスリットを有し、前記複数のストラップ又はネットはこれら複数のスリットを通過して、臓器又は組織を前記少なくとも1つのクレードル内の適所に保持するように延在する構成となっている
    キット。
  30. 請求項28に記載のキットにおいて、
    前記少なくとも1つのクレードルの周囲リッジは、前記ボウル容器及び前記少なくとも1つのクレードルが前記予め決定した単一の向きにある際に前記ボウル容器の側壁から離間されている
    キット。
  31. 請求項22に記載のキットにおいて、
    前記少なくとも1つのクレードルにおける複数の位置決め素子を、この少なくとも1つのクレードルの最も低くない部分の下に延在する突起部とした
    キット。
  32. 請求項22に記載のキットにおいて、
    前記封止可能なパッケージには、管、少なくとも1つのフィルタ、人工肺及び気泡捕捉装置が含まれている
    キット。
  33. 冷却剤を収容するように構成された内室を画成する内面と、前記内室により少なくとも部分的に囲まれたボウル容器収容凹所を形成する外面とを有する冷却剤容器と、
    この冷却剤容器のボウル容器収容凹所内にはめ込まれる形状のボウル容器と、
    このボウル容器内にはめ込まれる形状で、臓器又は組織を保持する構成としたクレードルと
    を具える、臓器又は組織の灌流、保存、診断、治療及び搬送のうちの少なくとも1つのための臓器又は組織保持装置であって、
    前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所と、前記ボウル容器と、前記クレードルとの各々が複数の位置決め素子を有し、これら位置決め素子は、互いに予め決定した単一の向きで、前記クレードルが前記ボウル容器内にはめ込まれるように合わせられ、前記ボウル容器が前記冷却剤容器内にはめ込まれるように合わせられるような向きとなっており、
    前記冷却剤容器の複数の位置決め素子は、前記予め決定した単一の向きにある際に、前記ボウル容器及びクレードルの対応する位置決め素子に対し積重ね方向で直線的に整列するようになっている
    臓器又は組織保持装置。
  34. 請求項33に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記冷却剤容器の複数の位置決め素子には、この冷却剤容器の前記ボウル容器収容凹所の底部上の複数の凹所又は突起部が含まれており、
    前記ボウル容器の複数の位置決め素子には、前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部上の複数の凹所又は突起部と結合するように構成された、前記ボウル容器の外面上の複数の相補的突起部又は凹所が含まれている
    臓器又は組織保持装置。
  35. 請求項34に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記ボウル容器上の複数の位置決め素子には、このボウル容器の内面上の複数の凹所が含まれており、これら複数の凹所は、このボウル容器の外面上の複数の突起部に順次対応しており、
    前記クレードルの複数の位置決め素子には、前記ボウル容器の内面上の複数の凹所内に挿入されるように構成された複数の突起部が含まれているようにした
    臓器又は組織保持装置。
  36. 冷却剤を収容するように構成された内室を画成する内面と、前記内室により少なくとも部分的に囲まれたボウル容器収容凹所を形成する外面とを有する冷却剤容器と、
    この冷却剤容器のボウル容器収容凹所内にはめ込まれる形状のボウル容器と、
    このボウル容器内にはめ込まれる形状で、臓器又は組織を保持する構成としたクレードルと
    を具える、臓器又は組織の灌流、保存、診断、治療及び搬送のうちの少なくとも1つのための臓器又は組織保持装置であって、
    前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所と、前記ボウル容器と、前記クレードルとの各々が複数の位置決め素子を有し、これら位置決め素子は、互いに予め決定した単一の向きで、前記クレードルが前記ボウル容器内にはめ込まれるように合わせられ、前記ボウル容器が前記冷却剤容器内にはめ込まれるように合わせられるような向きとなっており、
    前記クレードルの複数の位置決め素子には、前記冷却剤容器、クレードル及びボウル容器が前記予め決定した単一の向きにある際に前記ボウル容器の内面に接触してその上にのるように構成された複数の突起部が含まれている
    臓器又は組織保持装置。
  37. 請求項36に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記冷却剤容器の複数の位置決め素子には、この冷却剤容器の前記ボウル容器収容凹所の底部上の複数の凹所が含まれており、
    前記ボウル容器の複数の位置決め素子には、前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所の底部上の複数の凹所内に挿入されるように構成された、このボウル容器の外面上の複数の突起部が含まれている
    臓器又は組織保持装置。
  38. 請求項37に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記ボウル容器上の複数の位置決め素子には、このボウル容器の内面上の複数の凹所が含まれており、これら複数の凹所は、このボウル容器の外面上の複数の突起部に順次対応しており、
    前記クレードルの複数の突起部は、前記ボウル容器の内面上の複数の凹所内に挿入されるように構成されているようにした
    臓器又は組織保持装置。
  39. 冷却剤を収容するように構成された内室を画成する内面と、前記内室により少なくとも部分的に囲まれたボウル容器収容凹所を形成する外面とを有する冷却剤容器と、
    この冷却剤容器のボウル容器収容凹所内にはめ込まれる形状のボウル容器と、
    このボウル容器内にはめ込まれる形状で、臓器又は組織を保持する構成としたクレードルと
    を具える、臓器又は組織の灌流、保存、診断、治療及び搬送のうちの少なくとも1つのための臓器又は組織保持装置であって、
    前記冷却剤容器のボウル容器収容凹所と、前記ボウル容器と、前記クレードルとの各々が複数の位置決め素子を有し、これら位置決め素子は、互いに予め決定した単一の向きで、前記クレードルが前記ボウル容器内にはめ込まれるように合わせられ、前記ボウル容器が前記冷却剤容器内にはめ込まれるように合わせられるような向きとなっており、
    前記クレードルには、凹所にした臓器又は組織保持面を囲む周囲リッジが設けられており、このクレードルの周囲リッジは複数のスリットを有し、複数のストラップ又はネットがこれら複数のスリットを通過して延在し、臓器又は組織を前記クレードル内の適所に保持しうるようになっている
    臓器又は組織保持装置。
  40. 請求項39に記載の臓器又は組織保持装置において、
    前記複数のスリットは少なくとも3つのスリットを有している
    臓器又は組織保持装置。
  41. 臓器又は組織の灌流、保存、診断、治療及び搬送のうちの少なくとも1つのための臓器又は組織保持装置用の使い捨て可能な構成要素のキットであって、このキットが封止可能なパッケージを具え、このパッケージが、
    ボウル容器と、
    このボウル容器内にはめ込まれる形状で、臓器又は組織を保持する構成となった少なくとも1つのクレードルと、
    複数のストラップ又はネットと
    を有している当該キットにおいて、
    前記ボウル容器と、前記少なくとも1つのクレードルと、前記封止可能なパッケージとが殺菌されており、
    前記ボウル容器と、前記少なくとも1つのクレードルとの各々が複数の位置決め素子を有し、これら位置決め素子は、互いに予め決定した単一の向きで、前記少なくとも1つのクレードルが前記ボウル容器内にはめ込まれるように合わせられるような向きとなっており、
    前記クレードルには、凹所にした臓器又は組織保持面を囲む周囲リッジが設けられており、前記少なくとも1つのクレードルのこの周囲リッジが複数のスリットを有し、前記複数のストラップ又はネットはこれら複数のスリットを通過して、臓器又は組織を前記少なくとも1つのクレードル内の適所に保持するように延在する構成となっている
    キット。
  42. 請求項41に記載のキットにおいて、
    前記複数のスリットが少なくとも3つのスリットを有している
    キット。
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