JP2015525647A - 陰圧創傷治療で使用される特注創傷治療装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

特注創傷フィラー及び他の創傷治療装置の作成及び使用に関して、方法及び装置が開示される。いくつかの実施形態により、創傷の特性に基づいて特注創傷フィラーを作成することが可能となる。特定の実施形態には、創傷を治療するために、特注創傷フィラーを陰圧と組み合わせて使用することも含まれる。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2012年8月8日に出願された「BESPOKE WOUND FILLER DEVICES」と題される米国仮出願第61/681093号の利益を主張するものである。上述の出願の内容は、本明細書に完全に記載されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。上記の出願に基づく優先権の利益は、これに限られるものではないが、米国特許法第119条(e)等の適切な法的根拠の下で主張されるものである。
本明細書に記載されている実施形態は創傷フィラーに関し、特に陰圧創傷治療で使用する創傷フィラーであって、創傷治療で使用するために特注で(bespoke)又はカスタマイズされて(custom)作製又は作成され得る創傷フィラーに関する。
創傷フィラー、特に陰圧治療で使用する創傷フィラーは、創傷治療において決定的な役割を果たす。それにもかかわらず、創傷内で使用するために創傷フィラーを寸法付けることは、特に不規則な形の創傷に対しては、難しく、時間が掛かり、また完全でないことがある。
米国特許出願公開第2009/0306609号明細書 米国特許第7753894号明細書 米国特許第7524315号明細書 米国特許第7964766号明細書 米国特許出願公開第2011/0009838号明細書 米国特許出願公開第2011/0028918号明細書 米国特許出願公開第2011/0054421号明細書 米国特許出願公開第2011/0282309号明細書 米国特許第7615036号明細書 米国特許第7779625号明細書 米国特許第8460255号明細書 米国特許第7569742号明細書 米国特許出願公開第7699823号明細書 米国特許出願公開第2007/0055209号明細書 米国特許出願公開第2012/0116334号明細書 米国特許出願公開第2011/0213287号明細書 米国特許第7754937号明細書 国際公開第2012/168678号
従って、本明細書において説明される実施形態は、創傷の治療に対して特注又はカスタマイズされた創傷フィラーを提供するデバイス、方法、及びシステムに関する。特定の実施形態において、特注創傷フィラーは、陰圧創傷治療で使用するために作製され、また最適化される。好ましくは、特注創傷フィラーは、創傷の3次元スキャン又は3次元モデルを得ることにより、また、創傷で使用されるように構成された特注創傷フィラーを製造することにより、作成され得る。
特定の実施形態において、陰圧創傷治療で使用する創傷フィラーを製造する方法は、陰圧創傷治療で治療される創傷空間の3次元モデルを得るために創傷をスキャンするスキャンステップと;創傷フィラーの3次元モデルを生成するために創傷空間の3次元モデルを修正する修正ステップであって、創傷の特性及び陰圧創傷治療の治療様式を考慮して行われる(account for)修正ステップと;生成された創傷フィラーの3次元モデルに基づいて創傷フィラーを作製するフィラー作製ステップと、を含む。
いくつかの実施形態において、創傷空間の3次元モデルは、レーザースキャナ、ステレオ光学スキャナ、及び深度センサー搭載カメラから成る群から選択されたデバイスを使用して得られる。特定の実施形態において、創傷フィラーの3次元モデルは、繰り返しのビルディングブロックを使用して生成される。さらなる実施形態において、創傷フィラーの3次元モデルは、創傷空間の異なる部分に配置するための、異なる特性を有する繰り返しブロックを含む。
陰圧創傷治療で使用する創傷フィラーを製造する上述の方法に関する特定の実施形態において、創傷空間の3次元モデルを修正する修正ステップは、創傷容積に存在する1種以上の組織を考慮して行われる。いくつかの実施形態では、3次元プリンタで作製される創傷フィラーが提供される。いくつかの実施形態において、創傷フィラーの3次元モデルの生成は、創傷フィラーの適切な多孔率を決定する多孔率決定ステップを含む。さらなる実施形態において、創傷フィラーの3次元モデルの多孔率は可変である。
いくつかの実施形態において、創傷フィラーを作製するフィラー作製ステップは、第1多孔率を使用して創傷フィラーの第1創傷接触部を作製するステップと、第2多孔率を使用して創傷フィラーの第2部分を作製するステップと、を含み、第1多孔率は第2多孔率より小さい。さらなる実施形態において、創傷フィラーは創傷フィラーがポリマーから作製される。いくつかの実施形態において、創傷フィラーは多孔質足場材料から作製される。
特定の実施形態において、創傷フィラーを作製するフィラー作製ステップは、創傷フィラーに1つ以上の細胞又は細胞増殖促進剤を播種する(seeding)播種ステップをさらに含む。さらなる実施形態において、創傷フィラーは2つ以上の異なる材料から作製される。
別の実施形態においては、陰圧治療で創傷を治療する装置であって、陰圧創傷治療で創傷を治療するのに適するように制御された多孔率を有し、且つ創傷に特別適合するように構成された形状及び構成を有する特注創傷フィラーを備える装置が提供される。特定の実施形態において、装置は、特注創傷フィラーの上に配置されるように、且つ創傷を囲む皮膚を封止するように構成されたドレープをさらに備える。別の実施形態において、装置は、ドレープを陰圧源に接続するように構成されたポートをさらに備える。さらなる実施形態において、装置は、ドレープの下で陰圧を創傷フィラーに加えるように構成された陰圧源をさらに備える。
いくつかの実施形態において、特注創傷フィラーは繰り返しのビルディングブロックを含む。さらなる実施形態において、特注創傷フィラーは、創傷の異なる部分に配置するための、異なる特性を有する繰り返しブロックを含む。いくつかの実施形態では、多孔率が可変である特注創傷フィラーが提供される。さらなる実施形態において、特注創傷フィラーはより小さな細孔を有する材料を含み、このより小さな細孔を有する材料は、より大きな細孔を有する材料を包むか、又はより大きな細孔を有する材料の下に配置される。いくつかの実施形態において、上記のより小さな細孔の大きさは20μmから150μmであり、上記のより大きな細孔の大きさは400μmから3000μmである。さらなる実施形態において、特注創傷フィラーは、2種以上の異なる組織との接触用に構成された多孔率を有し、2種以上の異なる組織との接触用に構成されたフィラーの多孔率は異なっている。
いくつかの実施形態では、本明細書の本セクション又は本明細書の他の任意のセクションにおいて説明される任意の装置を使用して陰圧創傷治療で創傷を治療する方法であって、特注創傷フィラーを創傷へ配置する配置ステップと、陰圧創傷治療で創傷を治療する治療ステップと、を含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、陰圧で治療される創傷空間の3次元モデルを得るために創傷をスキャンするスキャンステップと;創傷の特性及び陰圧創傷治療の治療様式を考慮して(account for)、3次元モデルを修正する修正ステップと;修正された3次元モデルに基づいて、特注創傷フィラーを作製するフィラー作製ステップと、により製造される特注創傷フィラーが提供される。
本明細書において説明される装置及び/又は方法の任意の実施形態において、特注創傷治療装置は、特注創傷フィラーの構成だけでなく創傷治療装置の他の部品の構成も含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書において説明される装置及び方法は、創傷接触層、吸収層、創傷カバー、オーバーレイ、又はドレープ等の複数層を備え得る創傷被覆材、ポート、導管、流体コネクタ、及び陰圧源の全体又は一部を構築するために利用可能である。いくつかの実施形態において、創傷被覆材(例えば、創傷フィラー及び創傷オーバーレイ)の構成要素の組み合わせは、カスタマイズされた方法で行うことができ、組み合わされた構造は、本明細書において説明される方法により、単一体として製造される。
本明細書において説明される装置及び/又は方法の任意の実施形態において、特注創傷治療装置は、創傷を灌注するように構成された部品を備え得る。本明細書において説明される方法の特定の実施形態において、創傷に配置された特注創傷フィラーは、一定時間の経過後、異なる特注創傷フィラーに交換される。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面と併せて解釈される以下の発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
陰圧システムの模式図である。 不規則な縁部を有する創傷の模式図である。 陰圧治療システムと共に使用される特注創傷フィラーの実施形態を充填された図1からの創傷の模式図である。 陰圧治療システムと共に使用される特注創傷フィラーの実施形態を用いて治療される複数の種類の組織を含む創傷の模式図である。 特注創傷フィラーシステムとして使用可能である繰り返しのビルディングブロックの実施形態の写真である。 特注創傷フィラーシステムとして使用可能である繰り返しのビルディングブロックの実施形態の写真である。 特注創傷フィラーシステムとして使用可能である繰り返しのビルディングブロックの実施形態の写真である。 特注創傷フィラーを備える創傷治療装置の実施形態の模式図である。 特注創傷フィラーを備える創傷治療装置の実施形態の模式図である。
本明細書において説明される実施形態は、創傷を治療する装置及び方法、特に減圧で創傷を治療する装置及び方法に関する。陰圧で使用するための実施形態は、ポンプ及び創傷被覆部品及び装置を含む。装置と、創傷オーバーレイ及び、もしあればパッキング材を含む構成要素とは、本明細書において被覆材と総称されることもある。
本明細書全体を通して、創傷に言及されていることが理解されるであろう。創傷との語は、広い意味で解釈されるべきであり、皮膚の裂傷、切り傷、若しくは刺し傷、又は外傷により打撲傷がもたらされている開放創若しくは閉鎖創、又は患者の皮膚上の他の任意の表面状態若しくは他の状態若しくは欠損、又は減圧治療が有益であるその他のものを包含することが理解されるべきである。従って、創傷は、流体が生じているか否かに関わらず、組織が損傷を受けている任意の領域として広く定義される。このような創傷の例には、外科手術、外傷、胸骨切開、筋膜切開、若しくはその他の状態の何れかに起因する腹部の創傷若しくは他の大きな傷若しくは切開創、又は、裂開傷、急性創傷、慢性創傷、亜急性裂開傷、外傷性創傷、組織片(flap)及び皮膚移植、裂傷、擦り傷、打撲傷、火傷、電気火傷、糖尿病性潰瘍、圧迫性潰瘍、ストーマ、手術創、外傷性静脈性潰瘍等が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書において用いられる場合、−XmmHgのような減圧レベル又は陰圧レベルは、標準大気圧を下回る圧力レベルを表す。標準大気圧は、760mmHg(又は1atm、29.93inHg、101.325kPa、14.696psi等)に相当する。従って、−XmmHgという陰圧値は、760mmHgをXmmHgだけ下回る絶対圧力、言い換えれば絶対圧力(760−X)mmHgを示すものである。加えて、XmmHgより「低い」又は「小さい」陰圧とは、より大気圧に近い圧力(例えば、−40mmHgは−60mmHgより低い)に相当する。−XmmHgより「高い」又は「大きい」陰圧とは、より大気圧から遠い圧力(例えば、−80mmHgは−60mmHgより高い)に相当する。
本開示のいくつかの実施形態についての陰圧範囲は、約−80mmHg、又は約−20mmHgと−200mmHgとの間であり得る。これらの圧力は、通常の環境大気圧を基準にしていることに留意されたい。従って、−200mmHgとは実際上は約560mmHgであろう。いくつかの実施形態において、圧力範囲は約−40mmHgと−150mmHgとの間であり得る。あるいは、−75mmHgまでの圧力範囲、−80mmHgまでの圧力範囲、又は−80mmHgを超える圧力範囲が使用可能である。また、別の実施形態においては、−75mmHg未満の圧力範囲が使用可能である。あるいは、約−100mmHgを超える圧力範囲、又は、さらには150mmHgの圧力範囲が、陰圧装置により与えられ得る。いくつかの実施形態において、陰圧範囲は約−20mmHg又は約−25mmHg程度まで小さくすることができ、これは瘻孔を低減するのに有用であり得る。ここで説明される創傷閉鎖デバイスのいくつかの実施形態においては、創傷の収縮が増すと、周囲の創傷組織中での組織の膨張が増進され得る。この作用は、組織に加えられる力を変化させることにより、即ち、例えば創傷に加えられる陰圧を、時間と共に、場合によっては創傷閉鎖デバイスの実施形態を介して創傷に加えられる引張力の増加と共に、変化させることにより、増大し得る。いくつかの実施形態において、陰圧は、例えば正弦波、短形波を用いて、且つ/又は1つ以上の患者の生理学的指標(例えば心拍)に同期させて、時間と共に変化させることができる。このような応用例であって、先行技術に関するさらなる開示が見出され得るものには、「WOUND TREATMENT APPARATUS AND METHOD」と題され、2007年10月26日に出願され、特許文献1として公開された米国特許出願第11/919355号;及び「WOUND CLEANSING APPARATUS WITH STRESS」と題され、2010年7月13日に発行された特許文献2が含まれる。両出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1を参照すると、特定の実施形態における陰圧を用いた創傷の治療では、本明細書で概略的に説明する陰圧治療システム101を使用する。この実施形態では、本明細書では腹部創傷部位として示された創傷部位110は、陰圧を用いた治療から利益を得ることができる。しかしながら、多数の異なる種類の創傷がこのような方法によって治療可能であり、本明細書において示された腹部創傷は単なる特定の一例に過ぎない。このような腹部創傷部位は、例えば事故の結果であり、又は外科的介入によるものであり得る。場合によっては、腹部コンパートメント症候群、腹腔内高血圧(abdominal hypertension)、敗血症、又は流体浮腫(fluid edema)等の医学的状態では、腹膜腔を露出させるための腹壁の外科的切開を用いた腹部の減圧を必要とすることがあり、その後、この状態が回復するまで、開口が、開放されたアクセス可能な状態に維持される必要がある場合がある。他の状態でも、例えば複数の外科的処置が(場合によっては、外傷に付随して)必要とされる場合、又は腹膜炎若しくは壊死性筋膜炎等の臨床状態の証拠がある場合、開口が開放されたままであることを必要とすることがある。
創傷がある場合、特に創傷が腹部にある場合、創傷が開放されたままであろうと閉鎖されようと、臓器及び腹膜腔の露出に関連する考えられ得る合併症の管理が求められる。治療法は、好ましくは陰圧の印加を使用するものであり、組織の生存可能性及び創傷部位からの有害な物質の除去を促進しながら、感染症のリスクを最小限にすることが対象とされ得る。創傷部位に減圧又は陰圧を加えることによって、通常、より早期の治癒、血流の増加、細菌負荷の減少、肉芽組織形成速度の増加が促進され、とりわけ、線維芽細胞の増殖が刺激され、内皮細胞の増殖が刺激され、慢性の開放創が閉鎖し、熱傷の浸透(burn penetration)が阻止され、且つ/又は組織片及びグラフトの付着がより良好になることが判明している。また、陰圧の印加による治療が奏効した創傷としては、感染した開放創、褥瘡性潰瘍、切開部の裂開、部分的層熱傷、及び組織片又はグラフトが付着されている種々の病変があることも報告されている。従って、創傷部位110への陰圧の印加は、患者に有益であり得る。
従って、特定の実施形態では、創傷部位110の上に設置される創傷接触層105が提供される。好ましくは、創傷接触層105は、創傷部位又は近傍の露出した内臓に付着しない薄い可撓性材料とすることができる。例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、又はこれらのブレンド等のポリマーが使用され得る。一実施形態では、創傷接触層は浸透性である。例えば、創傷接触層105には、創傷部位110からの流体の除去又は創傷部位110への陰圧の伝達を可能にするために、穴、スリット、又はチャンネル等の開口が設けられ得る。創傷接触層105のさらなる実施形態については、以下でさらに詳細に説明する。
陰圧治療システム101の特定の実施形態では、創傷フィラー103も使用され得る。創傷フィラー103は、以下でより詳細に説明されることになる特注創傷フィラーとすることができ、創傷接触層105の上に、又は創傷と直接接触するように配置され得る。図1に示される創傷フィラー103は、創傷フィラーの利用可能な一構成の例示に過ぎず、創傷フィラーを適切な大きさにするために、創傷フィラーの一部を破り去ってもよい。いくつかの実施形態においては、以下でより詳細に説明される特注創傷フィラーにより、創傷フィラーを創傷へ付与する前に治療者(clinician)により切断され又は寸法付けられる必要がある創傷フィラーを提供する必要がなくなる。特定の実施形態においては、本明細書において説明される任意の実施形態の創傷フィラーは、創傷接触層105及び/又はドレープ107の有無に関わらず、創傷に直接付与される。このフィラー103は、多孔質材料、例えば、柔らかく、柔軟な弾力性を有し、且つ創傷部位110に対して一般に適合性のある発泡体から構成され得る。このような発泡体には、例えばポリマー製の、連続気孔型の網状発泡体が含まれ得る。適切な発泡体には、例えばポリウレタン、シリコーン、及びポリビニルアルコールから成る発泡体が含まれる。特定の実施形態において、このフィラー103は、陰圧が創傷に加えられると、それ自体を通して創傷滲出液及び他の流体を流すことができる。いくつかのフィラー103は、このような目的のための予備成形されたチャンネル又は開口を含むことができる。フィラー103の代わりに、又はフィラー103と併せて使用可能な創傷フィラーの別の実施形態が、以下でさらに詳細に論じられる。
いくつかの実施形態において、ドレープ107は、創傷部位110を封止するために使用される。ドレープ107は、少なくとも部分的な陰圧が創傷部位で維持され得るように、少なくとも部分的に液体不浸透性とすることができる。ドレープ107に適した材料には、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリエステル、並びにその他のコポリマー及びこれらの混合物等の、水溶性流体をあまり吸収しない合成ポリマー材料が含まれるが、これらに限定されない。ドレープに使用される材料は、疎水性であってもよいし、親水性であってもよい。適切な材料の例としては、DeRoyalから入手可能なTranseal(登録商標)及びSmith & Nephewから入手可能なOpSite(登録商標)がある。患者が快適であるように支援し、皮膚の浸軟を回避するために、特定の実施形態におけるドレープは、水蒸気が被覆材の下に捕捉されたままではなく通過できるように、少なくとも部分的に通気性である。患者の皮膚にドレープを固定するために、接着層がドレープ107の下面の少なくとも一部に設けられ得るが、特定の実施形態では、その代わりに、別個の接着材又は接着ストリップを使用することができる。必要に応じて、使用前に接着層を保護し、ドレープ107の取り扱いを容易にするために、剥離層が接着層を覆うように配置され得るが、いくつかの実施形態では、剥離層は複数の区画から構成され得る。
陰圧システム101は、陰圧源、例えばポンプ114に接続され得る。適切なポンプの一例は、Smith & Nephewから入手可能なRenasys EZポンプである。ドレープ107は、導管112を介して陰圧源114に接続され得る。導管112は、ドレープ107の開口109の上に位置するポート113に接続されてもよく、又はポートを使用せずに開口109を通って直接接続されてもよい。さらなる代替形態では、導管は、ドレープの下を通過してドレープの片側から延在することができる。「APPARATUS FOR ASPIRATING, IRRIGATING, AND CLEANSING WOUNDS」と題され、2003年10月28日に出願され、特許文献3として発行された米国特許出願第10/533275号には、陰圧システムの別の類似態様が開示されており、特許文献3はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。その全体が組み込まれた本出願の全参照文献は、本明細書に完全に記載されているものと見なされなければならない。
多数の適用例では、容器又は他の貯蔵ユニット115は、創傷部位から除去された創傷滲出液及び他の流体が陰圧源に入らずに貯蔵され得るように、陰圧源114と導管112の間に入れられ得る。また、特定のタイプの陰圧源、例えば蠕動ポンプであれば、容器115はポンプ114の後ろに設置され得る。いくつかの実施形態では、流体、エアロゾル、及び他の汚染微生物が容器115から出るのを、及び/又は陰圧源114に入るのを防ぐために、フィルターを使用することもできる。さらなる実施形態では、溢流を防ぐために、遮断弁又は疎水性及び/若しくは疎油性の遮蔽フィルターも容器に含むことができる。別の実施形態では、容器中の流体の水位が容量に近づいた場合に陰圧源を停止又は遮断するように機能する容量型センサー又は他の液面検出器等の検知手段を含むことができる。ポンプが排出するとき、活性炭キャニスタ等の臭気フィルターを備えることが好ましい場合がある。さらなる実施形態において、上述の創傷治療システムは、創傷の灌注を可能にする流体源と組み合され得る。
別の実施形態において、陰圧創傷治療装置には、Smith & Nephewから入手可能なPICOシステム等のキャニスターレスシステムを利用可能である。いくつかの実施形態においては、その中に創傷滲出液を蓄えるように構成された超吸収性材料等の吸収層を備える創傷被覆材が設けられ得る。吸収層は、創傷カバー又は裏当て層と付属の創傷接触層との間に含まれ得、また、被覆材全体は、陰圧源に接続されるように構成されたポートが含み得る。このような被覆材は、陰圧の創傷部位への伝達を容易にするように、また吸収層への流体の流れを促進するように構成された複数層を含み得る。吸収性材料、伝達層、及び他の構成要素を組み込んだ創傷治療装置及び方法に関するさらなる詳細は、「WOUND CLEANSING APPARATUS IN−SITU」と題され、2007年1月29日に出願され、特許文献4として発行された米国特許出願第10/575871号;「VACUUM ASSISTED WOUND DRESSING」と題され、2010年5月20日に出願され、特許文献5として発行された米国特許出願第12/744055号;「WOUND DRESSING」と題され、2010年9月20日に出願され、特許文献6として発行された米国特許出願第12/744277号;「WOUND DRESSING」と題され、2010年9月20日に出願され、特許文献7として発行された米国特許出願第12/744218号;「WOUND DRESSING AND METHOD OF USE」と題され、2011年4月21日に出願され、特許文献8として発行された米国特許出願第13/092042号;「DEVICE AND METHOD FOR WOUND THERAPY」と題され、2006年5月11日に出願され、特許文献9として発行された米国特許出願第11/432855号;「DEVICE AND METHOD FOR WOUND THERAPY」と題され、2006年12月13日に出願され、特許文献10として発行された米国特許出願第11/610458号;「DEVICE AND METHOD FOR WOUND THERAPY」と題され、2009年11月18日に出願され、特許文献11として発行された米国特許出願第12/592049号;「WOUND DRESSING AND METHOD OF TREATMENT」と題され、2013年7月31日に出願された国際出願第PCT/US2013/053075号;「SELF CONTAINED WOUND DRESSING WITH MICROPUMP」と題され、2006年9月6日に出願され、特許文献12として発行された米国特許出願第11/517210号;「WOUND DRESSING WITH VACUUM RESERVOIR」と題され、2006年9月6日に出願され、特許文献13として発行された米国特許出願第11/516925号;「SELF−CONTAINED WOUND DRESSING APPARATUS」と題され、2006年9月6日に出願され、特許文献14として発行された米国特許出願第11/516216号;に見出され、これらの各文献はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
図2には、創傷を適切に治療し治癒させるために特注創傷フィラーで充填されることを必要とし得る創傷201が図示されている。好ましくは、創傷201は陰圧を用いて治療されることになる。図示される創傷201の縁部及び輪郭は不規則であり、従来のフィラーで創傷を充填するのを困難にしている。
図3には、特注フィラー203がその中に挿入された創傷201が図示されている。好ましくは、液体不浸透性ドレープ205が創傷の上に配置され、創傷縁部のすぐ近くの皮膚を、例えば接着剤を用いて封止する。真空ポンプ等の陰圧源(図示せず)と流体接続されるように、開口206がドレープ205に形成され得る。好ましくは、開口206は流体コネクタ又はポート207と連通し、ポート207は導管208を介して陰圧源に取り付けられ得る。本明細書において説明されるシステム、装置、及び方法を利用することができる陰圧システム、装置、及び方法に関するさらなる詳細は、「APPARATUSES AND METHODS FOR NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY」と題され、2011年12月30日に出願され、特許文献15として発行された米国特許出願第13/381885号;「SYSTEMS AND METHODS FOR USING NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY TO MANAGE OPEN ABDOMINAL WOUNDS」と題され、2010年9月20日に出願され、特許文献16として発行された米国特許出願第12/886、088号;「WOUND DRESSING AND METHOD OF USE」と題され、2011年4月21日に出願され、特許文献8として発行された米国特許出願第13/092042号;に見出され、これらの各文献はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
図4には、創傷201と関連して使用される特注創傷フィラー203の一例が図示されている。ドレープ205は創傷201の上に配置され、創傷縁部の近くの皮膚を(例えば接着剤を用いて)封止する。好ましくは、ドレープ205を貫通する開口206が陰圧源(図示せず)と連通し、ポート207が創傷と陰圧源との間の流体コネクタとして使用され得る。導管208は陰圧源及び創傷と連通することができる。図3とは異なり、図4の創傷201は、軟組織領域214に加えて、骨が露出した領域212等の異なる解剖学的組織構造を含んでいる。当然ながら、例えば筋肉、神経、靭帯、腱、又は創傷内で露出し得る他の任意の組織といった、他の種類の組織が存在し得る。本明細書の本セクションにおいて説明され、以下でより詳細に説明されるいくつかの実施形態によると、特注創傷フィラー203は、創傷201の大きさ及び周囲の状況に合わせてカスタマイズされる。従って、ここで図示されている創傷フィラー203は、骨が露出した領域212と接触するように構成された第1接触領域222と、軟組織領域214と接触するように構成された第2接触領域224と、を有する。いくつかの実施形態においては、骨が露出した領域212から除去される流体の量及び骨が露出した領域212に加えられる陰圧量を制限するために、第1接触領域222は、閉塞的なもの、十分に流体不浸透性であるもの、又は細孔を殆ど若しくは全く有しないものとすることができる。逆に、いくつかの実施形態においては、第2接触領域224は、軟組織領域214と接触するように構成される場合、陰圧の印加時における流体の除去及び肉芽組織の成長を促進するために、多孔質であるように構成され得る。いくつかの実施形態において、特注創傷フィラー203の内側本体部(interior body)226の多孔率は、他の領域とは異なるものとすることができる。好ましくは、内側本体部226は、創傷に接触している面より大きな多孔率又はより大きな細孔を有する材料を含む。このような構成は、流体の除去を促進するのに好ましい場合がある。より大きな細孔は創傷101と接触しないので、創傷101からの肉芽組織がより大きな細孔へ成長しないためである。
一般に、特注フィラー203は、創傷201にちょうど適合する(bespoke fit)ように、又は特別適合する(custom fit)ように構成され得る。以下でより詳細に説明されるように、特注フィラーの寸法、密度、材料特性(複数の材料の使用を含む)、物理的特性、化学的特性、分子輸送機構、構造的特性、及び他の特性等の、特注フィラーの様々な特性を修正可能である。いくつかの実施形態において、特注創傷フィラーの一部は陰圧を加えるのに好ましい特性を有し得る。特定の実施形態において、特注創傷フィラーは、灌注を行うのに好ましい特性を有し得る。
〔創傷の3次元スキャンの生成〕
特注フィラー203の全体的な形状及び構成は、好ましくは創傷201の形状及び容積との関係で決定される。創傷201の形状及び容積は、任意の適切な方法により決定されるが、好ましくは創傷201の3次元(3D)スキャンを作ることにより行われる。本明細書の本セクション及び本明細書全体にわたって3Dスキャン及び/又は3Dモデリングについての言及がなされるが、2Dスキャン又は2Dモデリングも3Dスキャン及び/又は3Dモデルの代わりに使用可能である。
好ましくは、創傷201の3Dスキャンを得ることができるデバイスは、創傷と接触しないように使用される。このようなデバイスには、レーザースキャナ(特に、三角測量技術を利用するレーザースキャナ)、ステレオ光学スキャナ、又は、例えばMicrosoft XBOX Kinect(登録商標)において使用されるような深度センサー搭載カメラが含まれる。他の適切なデバイスには、3D Systems’ ZScanner(登録商標)800が含まれる。好ましくは、3Dスキャンデバイスは、少なくとも約1μm、約5μm、約10μm、約20μm、約30μm、約40μm、約50μm、約60μm、約70μm、約80μm、約80μm、又は約100μmの精度で創傷をスキャン可能である。いくつかの実施形態において、スキャンを得る別の方法として、創傷のアナログ画像又はデジタル画像からスキャンを得るといった方法が使用されてもよい。
3Dスキャンは、CT画像又はMRI画像を介して、例えば3Dモデルを形成するために複数の画像を1つに「スタックする」ことにより生成され得る。特定の実施形態において、(例えば感圧スタイラスを介して)創傷に接触するデバイスが使用され得る。別の実施形態において、3Dスキャンを作成するために、創傷の物理的金型が使用され得る。これらの物理的金型は、歯科印象の採得に使用されることの多いJeltrate又は他のアルギン酸塩若しくはシリコーン系材料等の、任意の適切な材料から作製され得る。
いくつかの実施形態において、組織は、より正確な3Dモデルを生成するために使用可能な様々なマーカーで着色される。例えば、創傷は、創傷部位に存在し得る特定の種類の細胞、例えば患者の様々な宿主細胞や細菌細胞を識別するマーカーで着色され得る。細胞マーカーは、創傷の様々な領域の異なる治癒段階を表示することにより、又は感染症に関する情報を提供することにより、創傷についてより進んだ総合的な理解を提供し得る。細胞外マトリックスタンパク質を着色することにより、創傷の周囲の構造及び創傷の治癒状態についての情報を得るために、さらなるマーカーを使用することができる。着色組織は、任意の適切なイメージング技術、例えば蛍光顕微鏡又は他の技術によって画像化及び分析することが可能である。しかしながら、着色された創傷のイメージングは顕微鏡技術に限定されず、任意の適切な技術によって実行され得る。好ましくは、創傷の着色から得られた特性データは、特定の着色領域をモデルの特定の領域に対応させながら、創傷の3Dモデルに組み込むことができる。
3Dスキャンの解釈及び生成に必要な各種ハードウェア及びソフトウェアも、通常デバイスと共に提供され、使用される。このようなハードウェア及びソフトウェアは、好ましくはパーソナルコンピュータとインターフェースで接続されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、一体型ソフトウェア及び/又はハードウェアを有する小型化され且つ/又は内蔵式の3Dスキャンデバイスも提供され得る。
いくつかの実施形態において、3Dスキャンデバイスは、電話型コンピュータ又はタブレット型コンピュータとインターフェースで接続されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、患者自身が3Dスキャンを(例えば、Kinect(登録商標)センサーを使用することにより)生成し、3Dスキャン又は3Dモデルをサービスプロバイダに送信又はアップロードし、患者の創傷に合わせて特にカスタマイズされた特注創傷フィラー203をサービスプロバイダに作ってもらい、送ってもらうこともできる。
〔創傷フィラーの3Dモデルの生成〕
好ましくは、3Dスキャンデバイスは、適切なソフトウェアを使用して創傷空間の容積の3D創傷モデルを生成することになる。次いで、このような3D創傷モデルは、適切な創傷フィラーの3Dモデルを含むように修正される。適切なソフトウェアとしては、Solidworks、Solid Edge、及び他の3D CADプログラムが含まれる。特定の実施形態において、このような創傷表面容積の3Dデータセットは、全体の寸法が創傷容積の寸法より大きな容積から創傷スキャンのデータセットを差し引くことにより生成される。いくつかの実施形態では、スキャン表面容積の逆側(inverse)を生成することができる。スキャン表面容積の逆側が生成され得る。生成されたデータファイルは、STL、STEP、IGESファイルフォーマット、他の3Dモデルのファイル形式、プレーンテキストファイル、又は任意の適切なファイルフォーマットとすることができる。「3Dモデル」との語は、本明細書全体を通して、創傷単独の3Dモデル、フィラー単独の3Dモデル、創傷とフィラーとの3Dモデル、又は創傷表面の3D表面モデルを説明するために一般的に使用され得る。上述の任意の種類のモデルの使用は、本明細書の本セクション及び本明細書の他のセクションにおいて説明される任意の実施形態に対して適用可能である。
好ましくは、ソフトウェアプログラムによって、3Dスキャンデバイスから得られた3D創傷モデルが、(以下で説明されるような)3Dプリンティングデバイスにおいて使用可能となるように修正及び/又は標準化されることになる。例えば、ソフトウェアプログラムにより3Dモデルが修正されて、メッシュマニホールド(mesh manifold)が作られ、反転法線(inverted normals)が削除され、3Dプリンティングデバイスで使用するための細部の大きさ、壁部の厚さ、及び向きが最適化され得る。また、いくつかの実施形態においては、特注フィラーが(従って、3Dフィラーモデルが)少なくとも部分的に皮膚の上方に延在することが好ましい場合もあるが、好ましくは、ソフトウェアにより、周囲の皮膚と同一平面にある3Dモデルの最上部が作られることになる。
この段階で、創傷の周囲の状況における様々なファクターを考慮して、又は特定の治療様式を考慮して、3Dモデルの特性も修正され得る。通常、創傷は、治癒段階が異なり得る複数の領域を含むであろう。例えば、創傷には、浸出液の多い領域、感染領域、出血領域、壊死組織/壊死しかけの組織を含む領域、乾燥領域、炎症を起こしている領域、又は他の様々な状態にある領域が含まれ得る。さらに、創傷の異なる領域には、異なる種類の組織、例えば骨、軟骨、血管、皮膚、脂肪、又は任意の他の器官若しくは組織が含まれ得る。これらの様々な種類の組織及び状態を効果的に治療するには、以下でより詳細に説明されることになる、異なる物理的特性及び化学的特性を有する異なる種類のフィラーが必要とされ得る。
陰圧を様々な創傷フィラーと組み合わせて使用することにより、創傷の治癒が効果的に改善されることが実証されている。しかしながら、このような組み合わせは、特定の種類の創傷に対して最も効果的に陰圧が加えられるように創傷フィラーが調整される場合に、最も効果的である。例えば、本明細書の本セクション及び本明細書の他のセクションにおいて説明されるように、所望の多孔率のフィラーによって、より多くの量の流体をより速く創傷から引き出すことが可能になり得る。また、以下でより詳細に説明されるように、創傷フィラーは、灌注用流体がより効果的に創傷に送られるように調整され得る。
例えば、以下でより詳細に説明されるように、3Dモデルの特性は、露出した骨又は腱といった創傷中の異なる種類の組織を考慮して修正され得る。このような組織では、表皮組織、表皮下組織、又は筋肉組織の治療に使用される創傷フィラーとは異なる創傷フィラーが必要となる場合がある。上述の図4には、このような実施形態が記述されている。
いくつかの実施形態において、人間は、創傷の様々な領域の性質を識別することにより、3Dモデルを作成するのを補助することができ、これにより特注創傷フィラーが構成される。以下、「治療者(clinician)」との語は、フィラーの作成に携わる任意の人間を指すのに使われるが、「治療者」は医療従事者のみに限定されず、自宅でのユーザー、一般的な介護者、又は患者であり得る。
治療者は、例えば陰圧下にて、創傷フィラーを用いて治療され得る創傷の様々な領域の特性を識別することにより、所望の創傷フィラー用の3Dモデルを作成することに貢献できる。例えば、治療者は、浸出液の多い領域、乾燥領域、感染領域、又は本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明される他の任意の状態にある領域を識別することができる。さらに治療者は、3Dモデルの様々な領域の組織の種類を識別することができる。治療者は、創傷の特性、例えば創傷の形状、創傷の重症度、予想される創傷閉鎖、又は創傷の他の任意の関連特性を識別し、また定めることができる。さらに治療者は、創傷の特定領域の流体様式(fluid modality)を、創傷のそうした部分からの流体放出レベルを識別すること等により識別することができる。また、治療者はさらに、様々なレベルの陰圧印加が最も良好に機能するであろう損傷の領域を識別することができる。さらに治療者は、灌注及び/又は様々な分子の輸送(delivery)が最もよく機能するであろう領域を識別することができる。既に説明された特性に加えて、治療者は、創傷の治癒及び閉鎖に影響し得る、又は患者の健康に影響を及ぼし得る他の任意の重要な特性を識別することができる。
創傷の特性の識別は、本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるような様々な方法で実行され得る。いくつかの実施形態において、創傷は、コンピュータ又は人間の認識を介した創傷の外観検査により評価される。特定の実施形態において、創傷の評価は、化学的分析、物理的分析、聴覚的分析、若しくはエネルギーに基づく分析、又はイメージング技術を使用して完了される。さらなる実施形態においては、任意の適切な識別技術が使用され得る。
さらなる実施形態において、治療者は、患者の健康に関連するさらなるファクターを評価することができ、これらのファクターを3D創傷モデルに組み込むことができる。例えば、治療者は、糖尿病患者を識別し、その患者たちの循環が損なわれるおそれがあることを認識することができるであろう。従って、創傷モデルは、循環不良を考慮して変更され得る。別の実施形態において、治療者は、患者が免疫不全であるか、又は創傷治療処置に影響を及ぼし得る他の関連する健康状態にある可能性があるということを認識することができるであろう。治療者は、任意の適切な方法で3Dモデルを修正するために、これらの健康に関連するファクターを使用することができる。別の実施形態においては、治療者がモデルに携わる代わりに、又はそれに加えて、スキャン用ソフトウェアが、創傷の様々な領域の性質を本明細書において説明される任意の組織の種類又は特性として自動識別することにより、創傷の3Dモデルを自動的に生成することができる。また、3Dモデルは、患者の一般的な健康特性に基づくコンピュータアルゴリズムにより自動修正され得る。一般に、本明細書の本セクションにおいて又は本明細書全体にわたって、治療者により実行されるものと説明される任意のタスクは、コンピュータ又は一般的な自動工程により実行されるように自動化されてもよい。
いくつかの実施形態において、創傷の特性は、3Dモデル内の空間点に対応するデータ点に翻訳され得る。従って、3D創傷モデルの空間点は、対応する創傷特性データを有し得る。従って、このような創傷特性データは、対応する創傷フィラーモデルを構築するために創傷モデルを修正するベース、又は別個の独立した創傷フィラーモデルを作成するベースとして使用され得る。
本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるように、3Dプリンティング又は他のカスタム作製手段に適した3D創傷フィラーモデルは、創傷の3Dモデルから生成され得る。しかしながら、創傷フィラーの3Dモデルは、必ずしも創傷の3Dモデルから生成される必要はない。代わりに、創傷フィラーの3Dモデルは、必要に応じて割り当てられた特性を有するように、治療者により手動で設計され得る。治療者は、創傷の特性に対応する創傷フィラーの特定の領域を識別し定めるために、創傷についての自身の評価を使用することができる。好ましい実施形態において、創傷フィラーは、陰圧を創傷に加えるのを容易にするように、且つ/又は創傷を灌注するように設計される。特定の実施形態において、治療者は、創傷フィラーの特性を指定する際、創傷の長期的閉鎖を考慮することができる。例えば、治療者は、閉鎖方向を念頭に置いて、例えば閉鎖がランゲル線に沿って、又は創傷の短軸に沿って起こるようにすること等によって、3Dモデルを構築することができる。
本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるように、3D創傷フィラーモデルは、創傷治療に望ましいような可変の物理的特性、化学的特性、及び構造的特性を有し得る様々な領域から成る。創傷フィラーモデルの物理的特性、化学的特性、及び構造的特性は、3D創傷モデルの対応する特性から、又は本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明される任意の工程を経て、決定され得る。また、いくつかの実施形態においては、創傷フィラーモデルの物理的特性、化学的特性、及び構造的特性が割り当てられ得る。異なる領域には、著しい構造的差異を持たせることができ、又は創傷治療に適した異なる材料を使用することができる。異なる領域は、適切な創傷治療に望ましい様々な化学的性質を有し得る。好ましい実施形態において、創傷フィラーの異なる領域は、創傷の治癒に望ましい陰圧が加えられるように調整される。いくつかの実施形態において、3D創傷フィラーモデルは、創傷の特性に基づいて自動的に生成されるが、別の実施形態においては、3D創傷フィラーの情報が手動で入力される。
特定の実施形態において、創傷フィラーの3Dモデルは、3D創傷モデル内に含まれる空間的データのみから作成される。このような実施形態では、創傷の幅、長さ、及び適切な深さを収容する創傷フィラーが生成され得る。これは、上述のような不規則な形状の創傷の治療に望ましいものであり得る。好ましい実施形態において、創傷フィラーの3Dモデルは、創傷の3Dモデルに組み込まれた複数の異なる創傷特性から作成される。さらに、創傷フィラーの3Dモデルは、患者の一般的な健康に関連する特性によって決定されてもよい。
上述のように、いくつかの実施形態において、創傷フィラーの様々な領域の特性は、創傷及び周囲組織の解剖学的配置により決定され得る。例えば、解剖学的創傷の治療に使用される創傷フィラーは、スリット構造を有し得る。別の例では、創傷フィラーの骨又は腱に関連する領域は、周囲組織中の湿気を保つため、適度な独立気泡構造を有する親水性材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、湿気を保つため、大きさが約10μmから350μmの範囲の微細孔が使用され得る。また別の例では、圧迫性潰瘍領域又は浸出液の多い組織領域における創傷フィラー領域は、組織から液体をより良好に除去するために、網状発泡体等の開放構造が組み込まれ得る。いくつかの実施形態において、液体除去を補助するために、大きさが約350μmから900μmの範囲のより大きな細孔が使用され得る。いくつかの実施形態においては、「WOUND CONTACTING MEMBERS AND METHODS」と題され、2011年6月7日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる英国特許出願第1109500.7に開示されている任意の細孔サイズである。開放構造は、肉芽組織が望ましい創傷領域においても使用され得る。
特定の実施形態においては、上述のように、創傷フィラーの様々な領域の特性は、3D創傷モデルに基づいて自動的に決定され得るか、又は割り当てられ得る。いくつかの実施形態において、特性には、水/蒸気浸透性、気体透過性、吸収能力、厚み、材料の種類、材料の構造(層の数等)、厚み/大きさ、薬理学的添加物の有無、色、疎水性/親水性、又は他の任意の適切な特性が含まれ得る。
3D創傷モデルにより決定されるような創傷フィラーの様々な領域は、異なる材料を含み得るか、又は異なる構造的特性を有し得る。非制限的な実施形態において、創傷フィラーの領域は、様々な硬質、半硬質、又は軟質の発泡体;様々な親水性及び/又は疎水性発泡体;熱可塑性プラスチック等のポリマーといった、軟質で適合性を有し、好ましくは柔軟な弾力性を有する材料;様々な生体分解性材料;セルロース材料、超吸収体、又は他の適切な材料から構成され得る。適切なポリマーには、ABS系合成ゴム、Integra等の様々なシリコーン、BASFのElastollanシリーズの熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPUs)等のポリウレタン及び具体的にはElastollanシリーズの親水性TPU、エチレン酢酸ビニル、例えばTaulman 3D MissouriのNylon 618等のナイロン、ポリアミド、及びポリエチレンが含まれる。Stratsysの樹脂のTangoplusファミリー、例えばTangoplus FC930は、硬度レベルが変化するため、様々な柔軟性及び圧縮性を有する構造を作製することができる。考えられる材料のさらに別の例には、Gehring Textiles製等の3Dニットスペーサーファブリックが含まれる。創傷フィラーには、「WOUND PACKING MATERIAL FOR USE WITH SUCTION」と題され、2011年11月4日に出願され、特許文献17として発行された米国特許出願第10/981119号に見出されるコイル状材料のような異方性材料も含まれ得る。上記の出願はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。以下、上記の特許を‘937特許という。この材料の個々のセクションの潜在的繰り返し(potential repeating)は、以下の作製セクションにおいてより詳細に説明される。
本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるように、いくつかの実施形態において、創傷フィラーは、多孔率等の構造的特性を変化させることができる。好ましい実施形態において、(以下でさらに説明される)3Dプリンタは、得られる材料の多孔率を、特注フィラー全体において、又はデバイスの異なるセクションにわたって多孔率を変化させることによって、制御することができる。例えば、より小さな細孔を有する創傷フィラーは、組織の成長又は付着を最小限にするのに好ましい場合がある。一方、より大きな細孔は、創傷からの創傷滲出液の除去を促進するのに有用となる場合がある。従って、このような構成は、例えば、より小さな細孔を有し、創傷と接触する材料であって、より大きな細孔を有する材料を包むか、又はより大きな細孔を有する材料の下に配置される材料を備え得る。好ましくは、より小さな細孔の大きさは、約20μmから150μmまでの間とすることができる。一方、より大きな細孔は、400μmから3000μmまでの間又はそれより大きな大きさとすることができる。細孔のさらに他の大きさとしては、約20μm未満、約1μm未満、又は約150μmから400μmまでの間とすることができる。他の例では、(過剰な肉芽組織に起因する)瘢痕組織を最少化すべき用途において、多孔率を減少させることができる。場合によっては、単位面積当たりの細孔数を減少させることもできる。例えば、いくつかの実施形態では、約20%のオープンエリア(open area)を有し、且つ細孔の大きさが直径1mmである特注創傷フィラーの創傷接触層が提供される。特定の実施形態においては、材料内に相互に繋がった空洞を有する連続気泡型材料とし、且つ/又は独立気泡型材料とする等、他の構造的特性を材料内で変化させてもよい。創傷フィラーの構造的特性は3D作製デバイスの能力によってのみ制限されるため、創傷治療に適するあらゆる種類の構造及び形状が使用可能である。
いくつかの実施形態において、創傷フィラーは陰圧印加に合わせて調整される。図4及び本明細書の他のセクションに関連して上述されたように、創傷フィラーは、様々なレベルの多孔率を有するように設計され得る。いくつかの実施形態において、多孔率は、陰圧の印加によって創傷の一部からの液体の流れを促進するように変更可能である。陰圧印加をより良好な制御のために、特注創傷フィラーの一部は、生体構造のうち、そこからの流体除去は最低限又は行われないことが望ましい部分をカバーするようにされ得る。例えば、露出した骨や腱等いくつかの種類の組織は、陰圧治療の適用によって、乾燥し切ってしまうか、又は逆効果となるおそれがある。従って、このような組織生体構造の上に配置する場合に、細孔が最少となるか、又は細孔がない特注創傷フィラーを製造することは有利である場合がある。好ましくは、特注創傷フィラーは、同創傷の組織生体構造のうち、多孔質創傷フィラーが有益となるであろう他の部分(例えば上皮組織)が、より多孔率の高い材料と接触するように製造される。
所望の陰圧の印加に対応するために創傷フィラーの多孔率を変化させるのに加えて、創傷フィラーは、陰圧により引き出される創傷滲出液の方向を定める流れチャンネルを含むことができる。このような流れチャンネルは、創傷フィラーにわたって水平方向を向くように、且つ/又は鉛直方向を向くようにされ得る。フィラーのうち、陰圧が制限されること又は陰圧が印加されないことが望ましい領域では、チャンネルは、あるとしても僅かしかないものとすることができる。特定の実施形態においては、創傷フィラーの材料特性も、流体を閉じ込めることなく陰圧を加えることを可能にする疎水性発泡体のような疎水性材料を使用すること等により、陰圧に対応できるように、さらに調整され得る。いくつかの実施形態において、親水性材料は、周囲の創傷組織から引き出される創傷滲出液を閉じ込めるために使用され得る。この親水性材料は、超吸収体とすることができる。創傷フィラーの様々な領域では、所望のレベルの陰圧を加えるために、連続気泡型、独立気泡型、又は必要に応じてこれら2つを組み合わせることができる。いくつかの実施形態において、創傷フィラーの特定の領域は、所望の方法で流体を吸い上げるために、吸上げ層として構成され得る。本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるように、創傷フィラーの異なる領域は、創傷の様々な領域への陰圧印加を良好に制御できるように、異なる機能及び性質を有し得る。
いくつかの実施形態において、創傷フィラーのバルク部分は、陰圧を加えることによって流体が流れるのを可能にするために、連続気泡型の疎水性材料を備える。特定の実施形態において、この連続気泡型の疎水性材料の重要なバルク部分は、より直接的に創傷組織に接触するのに適する他の材料によって囲まれることができる。
いくつかの実施形態において、3D創傷フィラーは、創傷に灌注を行うように調整され得る。特定の実施形態において、創傷フィラーは、灌注用流体が入っている1つ以上のリザーバに接続されている。このような灌注用流体は、抗菌分子、抗炎症性分子、マーキング分子、又は創傷の治癒を促進する成長因子を含むことができる。灌注用流体は、灌注と吸引とを同時に行えるように、陰圧の印加と同時に加えられ得る。別の実施形態においては、吸引後に灌注が、又は灌注後に吸引が逐次的に行われる。
創傷の特定領域には灌注の使用が望ましい場合があるため、創傷フィラーは、創傷のこれらの領域に灌注を最も良好に行えるように調整され得る。例えば、創傷のより乾燥した領域、又は灌注による創傷清拭が必要な領域においては、創傷フィラーは、創傷へのより大きな灌注用流れが可能となるように構成され得る。このような応用例は、陰圧と関連して上述されたような、流体の流れ方向を創傷の特定部分に向かうようにする流れチャンネルを備える創傷フィラー領域を含み得る。別の実施形態において、灌注用流れへ方向付けられた創傷フィラー領域は、より多孔質又は連続気泡型のものとすることができ、これによって、灌注用流体のより大きな流れが可能となる。創傷のうち灌注があまり望ましくない領域においては、創傷フィラーの一部は、より閉鎖されたもの、細孔がより小さい若しくは細孔がないもの、又は独立気泡型構造のものとすることができる。
いくつかの実施形態において、3D創傷フィラーモデルは、フィラーが材料及び構造の異なる層を有するように構成され得る。例えば、穿通創においては、フィラーは、創傷中の深い部分ほどより軟質の材料層を有し、創傷の最表面に近付くほどより剛性の材料層を有し得る。これにより、創傷のより深い部分は、創傷のより外側に近い部分よりも先に閉鎖されることが可能になる。いくつかの実施形態においては、フィラーの中央部分が一の材料及び/又は構造から構成され得る一方、外側部分は異なる材料及び/又は構造から構成される。さらなる実施形態において、創傷フィラーは、異なる材料的性質又は構造的性質を有する様々な層が互いを囲んでいる、タマネギに類似する層構造を有することができる。さらなる実施形態において、これらの層は、各層が水平面内で平坦な部分を備えるように、鉛直に方向付けられ得る。
創傷フィラーの設計に関連して上述したように、図5Aから図5Cは、第1軸に沿った第1加圧応答と第1軸に垂直な第2軸に沿った第2加圧応答とを有し、第2加圧応答が第1加圧応答と異なる異方的構造を有し得る創傷フィラー302を異なる視点から見た図である。一実施形態において、この構造は非吸収性とすることができ、また、積層されたコイル状の繰り返しユニット302を含むことができる。創傷フィラーのこの実施形態又は他の実施形態は、3Dモデルを参照して、3Dプリンタにより製造され得る。このような例は、上で本出願に組み込まれた‘937特許に見出され得る。‘937特許に記載されている材料は異方性を有する。これは、これらの材料の性質が次元依存性を有する(dimensionally dependent)ことを意味する。例えば、上述のように、異方性材料は一方向において他の方向より高い剛性を有し得る。従って、‘937特許に示されるような異方性を有する材料は、一方向において他の方向より容易に崩れ得る。このような材料は、特定の方向における創傷フィラーの加圧を制御するために、また、より良好な創傷閉鎖がなされ得るようにフィラーを選択的に加圧するために、創傷内で使用することができるであろう。‘937特許の材料は非吸収性であるため、この材料は陰圧の通過を可能にし得る。さらに、いくつかの実施形態においては、‘937の材料は、本明細書の本セクション及び本明細書の他のセクションにおいて説明される実施形態に合致する方法で、陰圧印加及び創傷閉鎖を管理する陰圧ストラテジーと組み合わせて使用され得る。
創傷フィラーを備える材料は、3D創傷モデルの特定の領域の特性によって決定され得るか、又は割り当てられ得る。例えば、創傷のうちさらに水分を必要とする領域では、ヒドロゲル等の水を含む親水性材料を利用することができる。滲出液の多い領域では、吸収性が高く水蒸気の蒸発が多いことが必要とされ得る。創傷滲出が低レベルである領域では、水分を閉じ込めるために、水蒸気透過性の低い非吸収性材料が必要とされ得る。
3Dプリンタは多様な形状をプリントすることができるため、いくつかの実施形態において、3Dモデルは、創傷フィラーが陰圧源に接続可能であるように、ポート及び/又は管類を有し得る。さらなる実施形態において、3Dモデルは、創傷の治癒に有用であり得る適切な追加用品を有する。
いくつかの実施形態において、材料は、組織の内部成長及び/又は生体吸収を促進するために、足場材料として構成され得る。例えば、生体吸収性は、ポリグリコール酸若しくはポリ乳酸又はこれらのポリマーのコポリマーを足場のプリントに使用することにより実現され得る。次いで、この足場材料には、細胞及び/又は細胞増殖促進剤が播種され得る。抗生物質、抗炎症薬、放射線不透過性マーカー等の診断薬、及びこのような他の物質も、足場材料に組み込まれ得る。足場材料は、様々な分子を制御された輸送形態で輸送するように調整され得る。例えば、フィラーの一の領域では、抗菌分子が組織の感染領域に輸送され得る一方、フィラーの別の領域では、抗炎症分子が組織の炎症領域に輸送される。様々な分子が、周囲の組織の特性相応に(as is merited by)、周囲の組織へ解放され得る。解放される分子は、局所的に作用する分子のみに限られず、いくつかの実施形態においては、体系的に作用する薬剤も解放され得る。
創傷フィラーは一続きの完全な構造に限定されない。創傷フィラーは、単一ユニットとしてでなく、別々の部分に分かれて、別個に創傷に付与されるように構成され得る。本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明される全実施形態は、単一の連続的な構造として、又は別個の分割可能な部分として生成され得ることが理解されるべきである。このアプローチは、構造が未確定である創傷を取り扱う場合、又は単一の創傷フィラーを挿入することができない可能性がある創傷をトンネリングする(tunneling)場合に、特に有用である。
いくつかの実施形態において、創傷フィラーは、丸みを帯びた椀型の形状として構成され得るか、又はフィラー底部において丸みを帯びた椀型の形状を有し得る。この椀型の形状は、発泡体の椀部といった単一の材料層から構成され得る。特定の実施形態において、椀部は一の材料を含み、一方、椀部の上又は椀部内に位置する創傷フィラーの残部は別の材料を含む。いくつかの実施形態において、フィラーの椀部の形態は、創傷フィラーの分割された別個のセクションとしてもよい。
〔3D創傷フィラーの作製〕
3Dモデルが生成されると、3Dモデルは、3Dプリンティングデバイスによって特注創傷フィラーを製造するために使用され得る。3Dプリンティングデバイスは、単なる例としてObjet Connex500(登録商標)、3D Systems ZPrinter(登録商標)850、又はRepRap等、任意の適切な3Dプリンタでよい。別の実施形態において、創傷フィラーの作製は、既知の任意の創傷被覆材作製技術を使用して行われ得る。創傷フィラーは、本明細書の本セクション又は本明細書内の他のセクションにおいて説明される任意の材料、又は他の任意の種類の適切な材料から作製され得る。創傷フィラーは、本明細書の本セクション又は本明細書内の他のセクションにおいて説明される任意の構造、又は創傷フィラーに適切であり得る任意の構造を有するように作製され得る。創傷フィラーは、本明細書の本セクション又は本明細書内の他のセクションにおいて説明される任意の特性、又は創傷フィラーに適切であり得る任意の特性を有するように作製され得る。
いくつかの実施形態において、創傷フィラーは、創傷から離れたところで作製されて、その後創傷内に配置され得る。別の実施形態においては、創傷フィラーは創傷中で直接的に作成され得る。さらに別の実施形態においては、創傷フィラーの一部又は複数の部分が創傷から離れたところで作成され得る一方、創傷フィラーの一部又は複数の部分は創傷中で直接的に作成され得る。
上述のように、創傷フィラーは、既知の任意の作製技術により作製され得る。いくつかの実施形態において、創傷フィラーは、押出成形技術によって、又はエレクトロスピニング技術によって作製され得る。創傷フィラーはまた、ガス吹付けによって、又は創傷中へ若しくは基体上に直接局所的に堆積させることによっても作製され得る。
いくつかの実施形態において、創傷フィラーの最外層又は最上層は、シリコーン等の流体不浸透性ポリマーから構成され得る。この最外層又は最上層は、創傷フィラーの頂部を覆うことができ、また創傷の縁部を越えて延在することができる。この最外層又は最上層は、創傷の周りを最外層で封止するための接着剤又は他の手段をさらに含み得る。このようにして、最外層は、印加陰圧を閉じ込める(contain)ドレープとして機能することができる。いくつかの実施形態において、この最外層又は最上層は、創傷フィラーが生体内で分解されても、最外層は依然として損傷を受けないように、生体分解性の創傷フィラーと組み合わせて作製され得る。創傷フィラーの設計において利用される材料についての上述の説明と同様に、3Dプリンタは、熱可塑性プラスチック等のポリマーといった、軟質で適合性を有し、好ましくは柔軟な弾力性を有する材料から特注フィラーを製造するように構成される。適切なポリマーには、ABS系合成ゴム、例えばBASFのElastollan SP9109等のポリウレタン、例えばTaulman 3D MissouriのNylon 618等のナイロン、ポリアミド、エチレン酢酸ビニル、及びポリエチレンが含まれる。Stratsysの樹脂のTangoplusファミリー、例えばTangoplus FC930は、硬度レベルが変化するため、様々な柔軟性及び圧縮性を有する構造を作製することができる。さらなる実施形態において、創傷フィラー及び創傷治療システムの他の部品を構成するために利用される材料には、本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて開示されるすべての材料が含まれる。
創傷フィラーの設計に関連して上述されたように、いくつかの実施形態において、3Dプリンタは、材料を堆積させることができるか、又は多孔質構成を形成する材料を使用することができる場合がある。いくつかの実施形態において、材料はより硬質のものとすることができ、組織成長を促進するヒドロキシアパタイト等の多孔質足場材料を含み得る。3Dプリンタは、複数のデバイスから成る特注創傷フィラーを形成するために、複数の材料を使用するように構成され得る。いくつかの実施形態において、3Dプリンタは、繰り返しのビルディングブロック、例えば本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるビルディングブロックで構成される特注創傷フィラーを製造することができる。
また、いくつかの実施形態では、繰り返しのビルディングブロックから構成される創傷フィラーの領域が提供され得る。繰り返しのビルディングブロックの使用は、製造中有利である場合がある。これは、これらのビルディングブロックがモデル内で何度も繰り返し複製され得るため、より容易且つより効率的にフィラー内の構造を作成することが可能となるためである。さらに、ビルディングブロックを使用することにより、3D作製デバイス及び/又は関連するソフトウェアがより効率的に動作することが可能になる場合がある。例えば、ビルディングブロックを使用することにより、作製デバイスがタイトな特定パターンを通って移動することを可能にすることができ、また、デバイスの必要な動作及びエネルギー消費を限定的なものとすることができる。いくつかの実施形態において、繰り返しユニットは、本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるような任意の物理的特性、化学的特性、又は構造的特性を有し得る。創傷フィラーの異なる領域は異なるビルディングブロックから構成され得、これにより、層状の、且つ/又は積層された異なる種類のビルディングブロックの複雑な構成が可能になる。例えば、繰り返しのビルディングブロックを含む一の領域は、所望の多孔率、構造、又は他の特性を有する発泡体のビルディングブロックを利用することができる。第2の領域は、異なる材料から作られた繰り返しのビルディングブロック、例えば‘937特許において説明され、図5Aから図5Cにおいて302として示されているコイル状材料等を含むことができる。3Dモデルに基づき、繰り返しブロックは、創傷の異なる部分に配置するための、異なる特性を有する。3Dプリンタ用又は他の作製デバイス用のソフトウェアは、繰り返しのビルディングブロックの境界として3Dモデルの外形を設定することができ、ビルディングブロックが外形の境界に達するまで、3次元内にビルディングブロックを繰り返すことができる。
好ましくは、小さな細部について、3Dプリンタは、少なくとも約5μm、約10μm、約15μm、約20μm、約25μm、約30μm、約35μm、約40μm、約45μm、約50μm、約55μm、約60μm、約65μm、約70μm、約75μm、約80μm、約85μm、約90μm、約95μm、又は約100μmの範囲で細部を製造することができる。30μmから50μmの間の細部は、良好な組織成長を得る助けとなり得る。いくつかの実施形態において、3Dプリンタは、「WOUND CONTACTING MEMBERS AND METHODS, APPARATUSES, SYSTEMS AND KITS INCORPORATING THE SAME」と題され、2012年6月7日に出願され、特許文献18として公開された国際出願第PCT/GB2012/000489号に詳述されているような特注創傷フィラーを製造するように構成されている。上記文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
〔特注創傷フィラーの適用〕
本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるように、特注創傷フィラーは、他の従来の創傷治癒に関する物品、例えばドレープ、真空源、発泡体、管類、リザーバ、包帯、接着剤、又は他の創傷治療に適した任意の物品と組み合わせて、創傷に適用され得る。特定の実施形態において、特注創傷フィラーは、創傷フィラーの下に配置され得る上述のような椀型形状の発泡体といった他の創傷フィラーと組み合わせられ得る。いくつかの実施形態において、これらの他の創傷治癒用品は、適切な3D作製装置によって創傷フィラーと共に構築され得る。特定の実施形態において、これらの他の創傷ケア用品又は創傷ケア用部品は、特注創傷フィラーに取り付けられて創傷治療装置を形成するものとして作製され得る。
図6A及び6Bは、本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明される創傷治療装置及び創傷フィラーと同様の、創傷フィラーを備える創傷治療装置を別の視点から見た図である。図6Aは、本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるような特注創傷フィラー401を備える創傷治療装置を示す。創傷治療装置は開口403をさらに備え、開口403は、適切なポンプ等の陰圧源又はポート若しくはフィルターといった他の関連構造に接続され得る。適切なポンプの一例としては、Smith & Nephewから入手可能なRenasys EZポンプがある。装置は、ドレープ407の封止を可能にする平坦な封止面405をさらに備えることができる。いくつかの実施形態において、平坦な封止面は、ドレープ407が開口403の周りで封止可能なように、開口403のすぐ周りを取り囲んでいる。特定の実施形態において、平坦な封止面は創傷の縁部及びSmith & Nephewから入手可能なPICOシステムにおいて説明されるように付与される封止ストリップまで延在するか、又はそれらを越えて延在することができる。いくつかの実施形態において、ドレープ407は、創傷の縁部を越えて延在することができ、接着剤又は上述のような封止ストリップといった適切な任意の手段によって、創傷の縁部まで封止することができる。
図6A及び本明細書の別のセクションにおいて記載されている装置と同様に、図6Bは、本明細書の本セクション又は本明細書の他のセクションにおいて説明されるような特注創傷フィラー401を備える創傷治療装置を示す。創傷治療装置は開口403をさらに備え、開口403は、適切なポンプ等の陰圧源に接続され得る。装置は、ドレープ407の封止を可能にする平坦な封止面405をさらに備える。装置はまた、陰圧源へ容易に接続できるようにする一体型ポート409を備える。図6A及び6Bと関連して説明されたすべての部品と同様に、ポートは3D作製技術によって直接的に作製され得る。いくつかの実施形態において、特注創傷フィラー401は、ポート409に直接取り付けられるように作製される。
特定の実施形態においては、特注創傷フィラーの向きを適切に定めるにあたり治療者を補助するため、治療者が創傷内で適切にフィラーの向きを定めて配置できるように、マークが創傷フィラー上又は真皮面上にプリントされ得る。これらのマークは、矢印、直線、単語、又はフィラーを配置する補助となるであろう他の任意のマーキングとすることができる。特定の実施形態においては、解剖学的用語又は一般的な用語がフィラーのマーキングに使用され得る。例えば、「脚」、「頭」、「遠位」といった単語が、任意の望ましい方法で治療者に指示を与えるために使用され得る。特定の実施形態においては、フィラー及び創傷治療システムの向きを容易に定めることができるようにするため、マークが創傷の周囲の組織上にも形成される。
いくつかの実施形態において、特注創傷フィラーは、創傷閉鎖の過程で複数回取り換えられてもよい。創傷フィラーは、この治癒過程の後期段階において創傷により適する可能性のある、作製された別の創傷フィラーに取り換えられ得る。例えば、治癒過程のより早期に挿入された創傷フィラーは、創傷に対するホストレスポンスである初期段階の炎症を主なターゲットとする生理活性分子を含み得る。一方、後期の創傷フィラーは、後期段階の組織の回復により適する生理活性分子を含み得る。別の実施形態においては、様々な形状の創傷フィラーが、創傷の治癒過程の異なる段階において使用され得る。例えば、より大きな創傷フィラーは、治癒過程のより早期、大半の創傷閉鎖が起こる前に使用され得る。後期においては、創傷がある程度閉鎖すると、より小さな創傷フィラーの方が創傷により適する場合があるため、より小さな創傷フィラーが使用され得る。創傷フィラーは、少なくとも約1時間後、約3時間後、約6時間後、約12時間後、約24時間後、約2日後、約4日後、約7日後、約14日後、約21日後、約28日後、又は28日を過ぎた後に取り換えられ得る。
いくつかの実施形態において、上述された方法及び装置は、創傷被覆材であって、創傷を充填する必要はないが、(例えば切開創を伴うような)創傷の上に配置され得る創傷被覆材のための3Dモデルを作成するために利用され得る。例えば、創傷被覆材の全体又は一部の3Dモデルは、複数層を有するように構成され得る。ここで、各々の層は、吸収性材料が組み込まれた創傷治療装置及び方法に関し、上で組み込まれた複数の出願に関連して説明されたような、個別の性質を有する。これらの層は、治療される創傷の種類、大きさ、及び特性並びに治療様式(例えば陰圧創傷治療)に基づき、吸収性や流体輸送特性等のような特定の性質を最適化するように、モデルによりカスタマイズされ得る。次いで、3Dプリンティング法又は上述のような他の技術が、創傷被覆材を作成するために使用され得る。
特定の態様、実施形態、又は例示と関連して説明された特徴、材料、特性、又はグループは、互換性がない場合を除き、本明細書において説明される他の任意の態様、実施形態、又は例示に適用可能であるものと理解されるべきである。本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面の何れも含む)に開示されたすべての特徴、及び/又は同様に開示された任意の方法又は工程の全ステップは、このような特徴及び/又はステップの少なくともいくつかが互いに排他的なものである組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。保護は、前述の任意の実施形態の細部に限定されない。保護は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面の何れも含む)において開示された特徴のうち新規である任意の特徴若しくは新規である任意の組合せ、又は同様に開示された任意の方法のステップのうち新規である任意のステップ若しくは新規である任意の組合せに及ぶものである。
特定の実施形態が開示されてきたが、これらの実施形態は単に一例として提示されたものであり、保護範囲を限定することは意図されていない。実際、本明細書において説明された新規な方法及び新規なシステムは、他の様々な形態で具現化され得る。さらに、本明細書において説明された方法及びシステムの形態は、様々に省略、置換、及び変更することができる。当業者であれば、いくつかの実施形態において図示され且つ/又は説明された工程に取り入れられているステップは、実際には図に示されたものとは異なる場合があることが理解できるであろう。実施形態によっては、上述されたステップのうち特定のものが除かれてもよく、別のステップが追加されてもよい。さらに、上述された特定の実施形態の特徴及び特性が、さらなる実施形態を形成するように、違う方法で組み合わされてもよい。これらの実施形態は、すべて本開示の範囲内に含まれる。
本開示には特定の実施形態、例示、及び実施例が含まれるが、当業者であれば、本開示は、具体的に開示された実施形態を越えて、他の代替的な実施形態及び/又は用途及びそれらの明白な変更及び均等な実施形態に及び、これには本明細書に記載された特徴及び利点のすべてを提供するものではない実施形態が含まれるということが理解できるであろう。従って、本開示の範囲が本明細書における好ましい実施形態の具体的な開示により限定されることは意図されておらず、本開示の範囲は、本書類において提示され、又は将来提示される特許請求の範囲によって定義され得る。
101 陰圧治療システム
103 創傷フィラー
105 創傷接触層
107、205、407 ドレープ
109、206、403 開口
110 創傷部位
112、208 導管
113、207、409 ポート
114 陰圧源、ポンプ
115 貯蔵ユニット
201 創傷
203、401 特注創傷フィラー
212 骨が露出した領域
214 軟組織領域
222 第1接触領域
224 第2接触領域
226 内側本体部
302 繰り返しユニット
405 封止面

Claims (25)

  1. 陰圧創傷治療で使用する創傷フィラーを製造する方法であって、
    陰圧創傷治療で治療される創傷空間の3次元モデルを得るために創傷をスキャンするスキャンステップと;
    創傷フィラーの3次元モデルを生成するために前記創傷空間の前記3次元モデルを修正する修正ステップであって、前記創傷の特性及び陰圧創傷治療の治療様式を考慮して行われる修正ステップと;
    生成された前記創傷フィラーの前記3次元モデルに基づいて創傷フィラーを作製するフィラー作製ステップと、を含む方法。
  2. 前記創傷空間の前記3次元モデルは、レーザースキャナ、ステレオ光学スキャナ、及び深度センサー搭載カメラから成る群から選択されたデバイスを使用して得られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記創傷フィラーの前記3次元モデルが繰り返しのビルディングブロックを使用して生成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記創傷フィラーの前記3次元モデルは、前記創傷空間の異なる部分に配置するための、異なる特性を有する繰り返しブロックを含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記創傷空間の前記3次元モデルを修正する前記修正ステップは、創傷容積に存在する1種以上の組織を考慮して行われることを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
  6. 前記創傷フィラーが3次元プリンタで作製されることを特徴とする、請求項1から5の何れか一項に記載の方法。
  7. 前記創傷フィラーの前記3次元モデルの生成が、前記創傷フィラーの適切な多孔率を決定する多孔率決定ステップを含むことを特徴とする、請求項1から6の何れか一項に記載の方法。
  8. 前記創傷フィラーの前記3次元モデルの前記多孔率が可変であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記創傷フィラーを作製する前記フィラー作製ステップは、第1多孔率を使用して前記創傷フィラーの第1創傷接触部を作製するステップと、第2多孔率を使用して前記創傷フィラーの第2部分を作製するステップと、を含み、前記第1多孔率は前記第2多孔率より小さいことを特徴とする、請求項1から8の何れか一項に記載の方法。
  10. 前記創傷フィラーがポリマーから作製されることを特徴とする、請求項1から9の何れか一項に記載の方法。
  11. 前記創傷フィラーが多孔質足場材料から作製されることを特徴とする、請求項1から10の何れか一項に記載の方法。
  12. 前記創傷フィラーに1つ以上の細胞又は細胞増殖促進剤を播種する播種ステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1から11の何れか一項に記載の方法。
  13. 前記創傷フィラーが2つ以上の異なる材料から作製されることを特徴とする、請求項1から12の何れか一項に記載の方法。
  14. 陰圧治療で創傷を治療する装置であって、
    陰圧創傷治療で前記創傷を治療するのに適するように制御された多孔率を有し、且つ前記創傷に特別適合するように構成された形状及び構成を有する特注創傷フィラーを備える装置。
  15. 前記特注創傷フィラーの上に配置されるように、且つ前記創傷を囲む皮膚を封止するように構成されたドレープをさらに備えることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
  16. 前記ドレープを陰圧源に接続するように構成されたポートをさらに備えることを特徴とする、請求項14又は15に記載の装置。
  17. 前記ドレープの下で陰圧を前記創傷フィラーに加えるように構成された陰圧源をさらに備えることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
  18. 前記特注創傷フィラーが繰り返しのビルディングブロックを含むことを特徴とする、請求項14から17の何れか一項に記載の装置。
  19. 前記特注創傷フィラーは、前記創傷の異なる部分に配置するための、異なる特性を有する繰り返しのビルディングブロックを含むことを特徴とする、請求項14から18の何れか一項に記載の装置。
  20. 前記特注創傷フィラーの前記多孔率が可変であることを特徴とする、請求項14から19の何れか一項に記載の装置。
  21. 前記特注創傷フィラーがより小さな細孔を有する材料を含み、前記より小さな細孔を有する材料は、より大きな細孔を有する材料を包むか、又はより大きな細孔を有する材料の下に配置されることを特徴とする、請求項20に記載の装置。
  22. 前記より小さな細孔の大きさが20μmから150μmであり、前記より大きな細孔の大きさが400μmから3000μmであることを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  23. 前記特注創傷フィラーは、2種以上の異なる組織との接触用に構成された多孔率を有し、前記2種以上の異なる組織との接触用に構成された前記フィラーの前記多孔率が異なることを特徴とする、請求項20に記載の装置。
  24. 請求項14から23の何れか一項に記載の装置を使用して陰圧創傷治療で創傷を治療する方法であって、前記特注創傷フィラーを前記創傷へ配置する配置ステップと、陰圧創傷治療で前記創傷を治療する治療ステップと、を含む方法。
  25. 前記特注創傷フィラーは、
    陰圧で治療される創傷空間の3次元モデルを得るために創傷をスキャンするスキャンステップと;
    前記創傷の特性及び陰圧創傷治療の治療様式を考慮して、前記3次元モデルを修正する修正ステップと;
    前記修正された3次元モデルに基づいて、前記特注創傷フィラーを作製するフィラー作製ステップと、
    により製造されることを特徴とする、請求項24に記載の方法。
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