JP2015525242A - 殺菌・殺カビ性4−メチルアニリノピラゾール - Google Patents

殺菌・殺カビ性4−メチルアニリノピラゾール Download PDF

Info

Publication number
JP2015525242A
JP2015525242A JP2015518504A JP2015518504A JP2015525242A JP 2015525242 A JP2015525242 A JP 2015525242A JP 2015518504 A JP2015518504 A JP 2015518504A JP 2015518504 A JP2015518504 A JP 2015518504A JP 2015525242 A JP2015525242 A JP 2015525242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fungicides
compound
dimethyl
amine
pyrazol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015518504A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015525242A5 (ja
JP6185056B2 (ja
Inventor
ジェフリー・キース・ロング
ジェイムズ・フランシス・ベレズナク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JP2015525242A publication Critical patent/JP2015525242A/ja
Publication of JP2015525242A5 publication Critical patent/JP2015525242A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6185056B2 publication Critical patent/JP6185056B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D231/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings
    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • C07D231/10Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D231/14Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D231/38Nitrogen atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/48Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/48Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • A01N43/561,2-Diazoles; Hydrogenated 1,2-diazoles

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

すべての立体異性体を含む式1の化合物、そのN−オキシドおよび塩【化1】(式中、R1はF、ClまたはBrであり;R2は、H、F、ClまたはBrであり;およびR3は、F、ClまたはBrである)が開示されている。本発明はまた、(a)すべての立体異性体を含む式1の化合物、そのN−オキシドおよび塩(すなわち、殺菌・殺カビ的に有効な量);ならびに、(b)少なくとも1種の追加の殺菌・殺カビ性化合物(例えば、異なる作用部位を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤)を含む殺菌・殺カビ組成物に関する。また、式1の化合物の調製に有用である、プロセス、式22、18および20の中間体化合物が開示されている。

Description

本発明は、一定の4−メチルアニリノピラゾール殺菌・殺カビ性化合物、そのN−オキシド、塩、その組成物、および、その調製に有用な中間体に関する。
真菌性植物病原体によって引き起こされる植物病害の防除は、高い作物効率を達成するためにきわめて重要である。観葉植物、野菜、農作物、穀類および果実作物に対する植物病害による損害は生産性を著しく低下させ、これにより、消費者に対するコストが増加してしまう可能性がある。これらの目的のために多くの製品が市販されているが、より効果的であり、より安価であり、毒性が低く、環境に対して安全であり、または、異なる作用部位を有する新規化合物に対する要求が継続して存在している。特許文献1に一定の殺菌・殺カビ性ピラゾールが開示されており、特許文献2に一定の組成物が開示されている。本発明の化合物および組成物はこれらの公報には開示されていない。
国際公開第2010/101973 A1号パンフレット 国際公開第2012/031061号パンフレット
本発明は、式1の化合物(すべての立体異性体を含む)、そのN−オキシドおよび塩、これらを含有する農業用組成物、ならびに、殺菌・殺カビ剤としてのこれらの使用に関する。
Figure 2015525242
(式中、
はF、ClまたはBrであり;
は、H、F、ClまたはBrであり;および
は、F、ClまたはBrである)
本発明はまた、(a)すべての立体異性体を含む式1の化合物、そのN−オキシドおよび塩(すなわち、殺菌・殺カビ的に有効な量);ならびに、(b)少なくとも1種の追加の殺菌・殺カビ性化合物(例えば、異なる作用部位を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤)を含む殺菌・殺カビ組成物に関する。
本発明はまた:(a)式1の化合物から選択される少なくとも1種の化合物(すなわち、殺菌・殺カビ的に有効な量)、(b)少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含み、さらに、(c)生物学的に有効な少なくとも1種の追加の化合物もしくは薬剤を含む殺菌・殺カビ組成物に関する。
本発明はまた、コンポーネント(a)および(b)、ならびに、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加のコンポーネントを含む前記の組成物の1種を含む組成物に関する。
本発明はまた、植物もしくはその一部分または植物種子に、殺菌・殺カビ的に有効な量の前記の組成物の1種を適用するステップを含む真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法に関する。
本発明は式22の化合物にさらに関する。
Figure 2015525242
(式中、
はF、ClまたはBrであり;
は、H、F、ClまたはBrであり;および
は、F、ClまたはBrであり;および
MはNaまたはKである)
本発明は式18の化合物にさらに関する。
Figure 2015525242
(式中、
はF、ClまたはBrであり;
は、H、F、ClまたはBrであり;
は、F、ClまたはBrであり;および
32は、H、CH、CHCHまたは(CHCHである)
本発明は式20の化合物にさらに関する。
Figure 2015525242
(式中、
はF、ClまたはBrであり;および
は、H、F、ClまたはBrである)
本明細書において用いられるところ、用語「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含有する(contains)」、「含有している(containing)」、「により特徴付けられる」、または、これらのいずれかの他の変形は、明示的に示されている任意の限定を条件として、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。例えば、要素の一覧を含む組成物、混合物、プロセス、方法、物品または装置は、必ずしもこれらの要素にのみ限定されることはなく、明示的に列挙されていないか、または、このような組成物、混合物、プロセス、方法、物品または装置に固有である他の要素が包含されていてもよい。
「からなる(consisting of)」という移行句は、特定されていない任意の要素、ステップまたは成分を除外する。特許請求の範囲中にある場合、このような句は、特許請求の範囲を、通常これに関連する不純物類を除き、言及されたもの以外の材料の包含を限定するであろう。「からなる(consisting of)」という句が、プリアンブルの直後ではなく特許請求の範囲の本文の一文節中にある場合、これは、その文節中に規定されている要素のみを限定し;他の要素は、特許請求の範囲からは、全体としては除外されない。
「基本的にからなる(consisting essentially of)」という移行句は、文字通り開示されているものに追加して、材料、ステップ、機構、成分、または、要素を包含する組成物、方法または装置を定義するために用いられているが、ただし、これらの追加の材料、ステップ、機構、成分、または、要素は、特許請求された発明の基本的なおよび新規な特徴に著しく影響しない。「基本的にからなる(consisting essentially of)」という用語は、「を含んでいる(comprising)」と、「からなる(consisting of)」との間の中間点を構成する。
出願人らが、「を含んでいる(comprising)」などのオープンエンド形式の用語で発明またはその一部分を定義している場合、その記載は(他に明記されていない限りにおいて)、「基本的にからなる(consisting essentially of)」または「からなる(consisting of)」という用語を用いてこのような発明を記載しているとも解釈されるべきであると、直ちに理解されるべきである。
さらに、反対の記載が明白にされない限り、「あるいは、または、もしくは」は包含的論理和を指し、そして排他的論理和を指さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在する)、そしてBが偽である(または存在しない);Aが偽であり(または存在しない)、そしてBが真である(または存在する);ならびに、AおよびBの両方が真である(または存在する)。
また、本発明の要素または成分に先行する不定冠詞「a」および「an」は、要素または成分の事例(すなわち、存在)の数に関して非制限的であることが意図される。従って、「a」または「an」は、1つまたは少なくとも1つ、を含むと読解されるべきであり、要素または成分の単数形の語形は、その数が明らかに単数を意味しない限りにおいては複数をも包含する。
本開示および特許請求の範囲において言及されるとおり、「植物」とは、幼植物(例えば、苗木に発生する発芽種子)および成熟した生殖成長期(例えば、花および種子をもたらす植物)を含むすべてのライフステージで、植物界の構成要素、特に種子植物(種子植物目(Spermatopsida))を含む。植物の一部は、典型的には成長培地(例えば、土壌)の表面下で成長する、根、塊茎、鱗茎および球茎などの屈地性の構成要素、ならびに、成長培地上で成長する、群葉(茎および葉を含む)、花、果実および種子などの構成要素をも含む。
本開示において言及されるところ、「真菌性病原体」および「真菌性植物病原体」という用語は、経済的に重要で、観賞用植物、芝生、野菜、農作物、穀類および果実作物に影響を及ぼす幅広い範囲の植物病害の病因である担子菌、子嚢菌、卵菌および不完全菌類クラスにおける病原体を含む。この開示の文脈において、「病害からの植物の保護」または「植物病害の防除」は、予防的作用(感染の真菌性サイクル、コロニー形成、病徴発現および胞子形成の妨害)および/または治療的作用(植物宿主組織のコロニー形成の阻害)を含む。
本明細書において用いられるところ、「アルキル化剤」という用語は、炭素含有ラジカルが、求核剤の前記炭素原子への結合により置換可能であるハロゲン化物またはスルホネートなどの脱離基に炭素原子を介して結合する化学化合物を指す。別段の定めがある場合を除き、「アルキル化」という用語は、炭素含有ラジカルをアルキルに限定することはなく;アルキル化剤における炭素含有ラジカルは、アニリン部分における4−メチル基について特定されている多様な炭素結合置換ラジカル(すなわち、スキーム1に示されているとおり)を含む。
本明細書における言及において、単独で、または、「アルキルチオ」もしくは「ハロアルキル」などの複合語で用いられる「アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルなどの直鎖もしくは分岐アルキル、または、異なるブチル、ペンチルもしくはヘキシル異性体を含む。「アルケニル」とは、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニルなどの直鎖または分岐アルケン、ならびに、異なるブテニル、ペンテニルおよびヘキセニル異性体を含む。「アルケニル」はまた、1,2−プロパジエニルおよび2,4−ヘキサジエニルなどのポリエンを含む。「アルキニル」は、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニルなどの直鎖または分岐アルキン、ならびに、異なるブチニル、ペンチニルおよびヘキシニル異性体を含む。「アルキニル」はまた、2,5−ヘキサジイニルの複数の三重結合を含む部分を含む。「アルコキシ」は、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ならびに、異なるブトキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシ異性体を含む。「アルコキシアルキル」は、アルキルにおけるアルコキシ置換を示す。「アルコキシアルキル」の例としては、CHOCH、CHOCHCH、CHCHOCH、CHCHCHCHOCHおよびCHCH
OCHCHが挙げられる。「アルコキシアルコキシ」はアルコキシにおけるアルコキシ置換を示す。「アルキルチオ」は、メチルチオ、エチルチオなどの分岐または直鎖アルキルチオ部分、ならびに、異なるプロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオおよびヘキシルチオ異性体を含む。「アルキルチオアルキル」は、アルキルにおけるアルキルチオ置換を示す。「アルキルチオアルキル」の例としては、CHSCH、CHSCHCH、CHCHSCH、CHCHCHCHSCHおよびCHCHSCHCHが挙げられる。「アルコキシアルキル」は、アルコキシ部分におけるアルキル置換を示す。例としては、CHCHCHOCH−およびCHCHOCHCH−が挙げられる。「アルコキシアルケニル」および「アルコキシアルキニル」は、それぞれ、アルコキシ部分におけるアルケニルおよびアルキニル置換を示す。「アルコキシアルケニル」の例としては、CH=CHCHOCHおよびCH=CHCHOCHCHが挙げられる。「アルコキシアルキニル」の例としては、CH≡CHCHOCHおよびCH≡CHCHOCHCHが挙げられる。
式b46.10において、エポキシド環は、これらが結合する炭素と一緒とされた場合にORb21およびRb22基から形成されることが可能である。これは、「Rb21およびRb22は一緒になってCHとされる」として表されている。「シクロアルキルアルキル」の例としては、シクロプロピルメチル、シクロペンチルエチル、および、直鎖または分岐アルキル基に結合した他のシクロアルキル部分が挙げられる。式b46.10において、「シクロアルキルアルキルチオ」という用語は、アルキル鎖に結合した硫黄原子を介して結合したシクロアルキルアルキルを示す。「シクロアルキルアルキルチオ」の例としては、シクロプロピルメチルチオ、シクロペンチルエチルチオ、および、直鎖または分岐アルキルチオ基に結合した他のシクロアルキル部分が挙げられる。「アルケニルチオ」は、硫黄を介して結合した直鎖または分岐鎖アルケン部分を示す。アルケニルチオの例としては、CH=CHCHS−およびCH=CHCHS−が挙げられる。「アルキニルチオ」は、硫黄を介して結合した直鎖または分岐鎖アルキン部分を示す。アルキニルチオの例としては、CH≡CHCHS−およびCH≡CHCHCHS−が挙げられる。
「ハロゲン」という用語は、単独で、もしくは、「ハロアルキル」などの複合語で、または、「ハロゲンで置換されたアルキル」などの記載において用いられる場合、フッ素(すなわちF)、塩素(すなわち、Cl)または臭素(すなわち、Br)を含む。さらに、「ハロアルキル」などの複合語で用いられる場合、または、「ハロゲンで置換されたアルキル」などの記載において用いられる場合、前記アルキルは、同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子で部分的にまたは完全に置換され得る。「ハロアルキル」または「ハロゲンで置換されたアルキル」の例としては、FC、ClCH、CFCHおよびCFCClが挙げられる。
置換基中の炭素原子の総数は接頭辞「C〜C」によって表され、ここで、iおよびjは、1〜12の数字である。例えば、C〜Cアルキルスルホニルは、メチルスルホニル〜ブチルスルホニルを示し;CアルコキシアルキルはCHOCH−を示し;Cアルコキシアルキルは、例えば、CHCH(OCH)−、CHOCHCH−またはCHCHOCH−を示し;および、Cアルコキシアルキルは、合計で4個の炭素原子を含有するアルコキシ基で置換されたアルキル基の種々の異性体を示し、例としては、CHCHCHOCHおよびCHCHOCHCHが挙げられる。
芳香族および非芳香族複素環および環系の調製を実現する広く多様な合成方法が技術分野において公知である;広範な概説については、全8巻のComprehensive Heterocyclic Chemistry,A.R.Katritzky and C.W.Rees editors−in−chief,Pergamon Press,Oxford,1984および全12巻のComprehensive Heterocyclic Chemistry II,A.R.Katritzky,C.W.Rees and E.F.V.Scriven editors−in−chief,Pergamon Press,Oxford,1996を参照のこと。
本発明の化合物は、1種以上の立体異性体として存在していることが可能である。種々の立体異性体としては、エナンチオマー、ジアステレオマー、アストロプ異性体および幾何異性体が挙げられる。当業者は、1種の立体異性体が、他の立体異性体と相対的に富化された場合、または、他の立体異性体から分離された場合に、より効果的であり得るか、および/または、有益な効果を示し得ることを認めるであろう。さらに、当業者は、前記立体異性体をどのように分離し、富化させ、および/または、選択的に調製するかを知っている。本発明の化合物は、立体異性体の混合物、個別の立体異性体、または、光学的に活性な形態として存在し得る。
当業者は、窒素は酸化物への酸化のために利用可能な孤立電子対を必要とするため、すべての窒素含有複素環がN−オキシドを形成可能ではないことを認めるであろう;当業者は、N−オキシドを形成可能である窒素含有複素環を認識するであろう。当業者はまた、第三級アミンはN−オキシドを形成可能であることを認識するであろう。複素環および第三級アミンのN−オキシドの調製のための合成方法は当業者にとってかなり周知であり、過酢酸およびm−クロロ過安息香酸(MCPBA)などのペルオキシ酸、過酸化水素、t−ブチルヒドロ過酸化物などのアルキルヒドロ過酸化物、過ホウ酸ナトリウム、ならびに、ジメチルジオキシランなどのジオキシランでの複素環および第三級アミンの酸化が挙げられる。N−オキシドの調製のためのこれらの方法は広範に記載されてきており、および、文献に概説されており、例えば:T.L.Gilchrist,Comprehensive Organic Synthesis,vol.7,pp748−750,S.V.Ley,Ed.,Pergamon Press;M.Tisler and B.Stanovnik,Comprehensive Heterocyclic Chemistry,vol.3,pp18−20,A.J.Boulton and A.Mckillop,Eds.,Pergamon Press;M.R.Grimmett and B.R.T.Keene,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.43,pp149−161,A.R.Katritzky,Ed.,Academic Press;M.Tisler and B.Stanovnik,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.9,pp285−291,A.R.Katritzky and A.J.Boulton,Eds.,Academic Press;ならびに、G.W.H.Cheeseman and E.S.G.Werstiuk,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.22,pp390−392,A.R.Katritzky and A.J.Boulton,Eds.,Academic Pressを参照のこと。
当業者は、環境中および生理学的条件下において、化学化合物の塩はそれらの対応する非塩形態と平衡にあるため、塩は、非塩形態の生物学的実用性を共有することを認識する。それ故、式1の化合物の広く多様な塩が、真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害の防除に有用である(すなわち、農学的に好適である)。式1の化合物の塩としては、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4−トルエンスルホン酸または吉草酸などの無機もしくは有機酸との酸付加塩が挙げられる。式1の化合物がカルボン酸またはフェノールなどの酸性部分を含有する場合、塩としてはまた、ピリジン、トリエチルアミンもしくはアンモニアなどの有機もしくは無機塩基と形成されるもの、または、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムもしくはバリウムのアミド、水素化物、水酸化物もしくは炭酸塩が挙げられる。従って、本発明は、式1から選択される化合物、そのN−オキシドおよび農学的に好適な塩を含む。
式1から選択される化合物、その立体異性体、互変異性体、N−オキシド、および、塩は、典型的には2つ以上の形態で存在し、および、式1は、それ故、式1が表す化合物のすべての結晶性および非結晶形態を含む。非結晶形態は、ワックスおよびガムなどの固形分である実施形態、ならびに、溶液および溶融物などの液体である実施形態を含む。結晶形態は、基本的に単結晶タイプを表す実施形態、および、異形体の混合物を表す実施形態(すなわち、異なる結晶性タイプ)を含む。「異形体」という用語は、異なる結晶形態で結晶化することが可能である化学化合物の特定の結晶形態を指し、これらの形態は、結晶格子中に分子の異なる配置および/または配座を有する。異形体は同一の化学的組成を有していることが可能であるが、これらはまた、格子中に弱くまたは強固に結合していることが可能である共結晶化水または他の分子の存在または不在により組成が異なっていることが可能である。異形体は、結晶形状、密度、硬度、色、化学的安定性、融点、吸湿性、懸垂性、溶解速度および生物学的利用可能性と同様にこのような化学的、物理的および生物学的特性が異なっていることが可能である。当業者は、式1によって表される化合物の異形体は、式1によって表される同一の化合物の他の異形体または異形体の混合物と比して、有益な効果(例えば、有用な配合物の調製に対する適合性、向上した生物学的性能)を示す可能性があることを認めるであろう。式1によって表される化合物の特定の異形体の調製および単離は、例えば、選択された溶剤および温度を用いる結晶化を含む当業者に公知の方法により達成されることが可能である。
発明の概要に記載の本発明の実施形態は以下を含む(以下の実施形態において用いられる式1がそのN−オキシドおよび塩を含む場合):本発明の実施形態は以下を含む。
実施形態A1.発明の概要に記載の式1の化合物。
実施形態A2.実施形態A1の化合物であって、式中、Rは、FまたはClである。
実施形態A3.実施形態A2の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態A4.実施形態A2の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態A5.実施形態A1の化合物であって、式中、Rは、F、ClまたはBrである。
実施形態A6.実施形態A5の化合物であって、式中、Rは、ClまたはBrである。
実施形態A7.実施形態A5の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態A8.実施形態A5の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態A9.実施形態A5の化合物であって、式中、RはBrである。
実施形態A10.実施形態A1の化合物であって、式中、Rは、ClまたはBrである。
実施形態A11.実施形態A10の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態A12.実施形態A10の化合物であって、式中、RはBrである。
実施形態A13.実施形態A1の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態B1.(a)式1の化合物(すべての立体異性体を含む)、そのN−オキシドおよび塩;ならびに、(b)少なくとも1種の追加の殺菌・殺カビ性化合物を含む発明の概要に記載の組成物。
実施形態B2.実施形態B1に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(a)は、実施形態A1〜A13のいずれか1つに記載の式1の化合物を含む。
実施形態B3.実施形態B2に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、
(b1)メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤;
(b2)ジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤;
(b3)脱メチル化抑制剤(DMI)殺菌・殺カビ剤;
(b4)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;
(b5)アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤;
(b6)リン脂質生合成抑制剤殺菌・殺カビ剤;
(b7)カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;
(b8)ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤;
(b9)アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤;
(b10)N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤;
(b11)キノン外部抑制剤(QoI)殺菌・殺カビ剤;
(b12)フェニルピロール殺菌・殺カビ剤;
(b13)キノリン殺菌・殺カビ剤;
(b14)脂質過酸化抑制剤殺菌・殺カビ剤;
(b15)メラニン生合成抑制剤−レダクターゼ(MBI−R)殺菌・殺カビ剤;
(b16)メラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤;
(b17)ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤;
(b18)スクアレン−エポキシダーゼ抑制剤殺菌・殺カビ剤;
(b19)ポリオキシン殺菌・殺カビ剤;
(b20)フェニル尿素殺菌・殺カビ剤;
(b21)キノン内部抑制剤(QiI)殺菌・殺カビ剤;
(b22)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;
(b23)エノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤;
(b24)ヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤;
(b25)グルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤;
(b26)グルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤;
(b27)シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤;
(b28)カルバメート殺菌・殺カビ剤;
(b29)酸化性リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤;
(b30)有機錫殺菌・殺カビ剤;
(b31)カルボン酸殺菌・殺カビ剤;
(b32)芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤;
(b33)ホスホネート殺菌・殺カビ剤;
(b34)フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤;
(b35)ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤;
(b36)ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤;
(b37)ピリダジノン殺菌・殺カビ剤;
(b38)チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;
(b39)ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤;
(b40)カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤;
(b41)テトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤;
(b42)チオカルバメート殺菌・殺カビ剤;
(b43)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;
(b44)宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤;
(b45)多部位接触作用殺菌・殺カビ剤;
(b46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤;および
(b1)〜(b46)の化合物の塩
からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む。
実施形態B4.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b1)ベノミル、カルベンダジムおよびチオファネート−メチルなどのメチルベンズイミダゾールカルバメート殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B5.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b2)プロシミドン、イプロジオンおよびビンクロゾリンなどのジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B6.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b3)エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、トリアジメノール、シメコナゾール、イプコナゾール、トリホリン、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、メトコナゾール、ミクロブタニル、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾールおよびテトラコナゾールなどの脱メチル化抑制剤殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B7.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b4)メタラキシル、メタラキシル−M、ベナラキシル、ベナラキシル−M、フララキシル、オフレースおよびオキサジキシルなどのフェニルアミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B8.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b5)アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、トリモルファミド、フェンプロピジン、ピペラリンおよびスピロキサミンなどのアミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B9.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b6)エディフェンホスおよびイソプロチオランなどのリン脂質生合成抑制剤殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B10.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b7)ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、イソピラザム、オキシカルボキシン、ペンフルフェンおよびペンチオピラドなどのカルボキサミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B11.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b8)エチリモールなどのヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B12.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b9)シプロジニルなどのアニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B13.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b10)ジエトフェンカルブなどのN−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B14.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b11)アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、クレソキシム−メチル、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラオキシストロビン、ピリベンカルブ、ファモキサドン、フェンアミドン、ジスコストロビン、エネストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン、オリザストロビンおよびフルオキサストロビンなどのキノン外部抑制剤殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B15.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、フェンピクロニルおよびフルジオキソニルなどの(b12)フェニルピロール殺菌・殺カビ剤化合物から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B16.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b13)キノキシフェンなどのキノリン殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B17.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b14)クロロネブなどの脂質過酸化抑制剤殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B18.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b15)ピロキロンおよびトリシクラゾールなどのメラニン生合成抑制剤−レダクターゼ殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B19.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b16)カルプロパミドなどのメラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B20.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b17)フェンヘキサミドなどのヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B21.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b18)ピリブチカルブなどのスクアレン−エポキシダーゼ抑制剤殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B22.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b19)ポリオキシンなどのポリオキシン殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B23.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b20)ペンシクロンなどのフェニル尿素殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B24.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b21)シアゾファミドおよびアミスルブロムなどのキノン内部抑制剤殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B25.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b22)ゾキサミドなどのベンズアミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B26.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b23)ブラストサイジン−Sなどのエノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B27.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b24)カスガマイシンなどのヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B28.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b25)ストレプトマイシンなどのグルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B29.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b26)バリダマイシンなどのグルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B30.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b27)シモキサニルなどのシアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B31.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b28)プロパマカルブ、プロチオカルブおよびヨードカルブなどのカルバメート殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B32.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b29)フルアジナム、ビナパクリル、フェリムゾン、メプチルジノカップおよびジノカップなどの酸化性リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B33.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b30)酢酸トリフェニルスズなどの有機錫殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B34.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b31)オキソリン酸などのカルボン酸殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B35.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b32)ヒメキサゾールなどの芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B36.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、ホセチル−アルミニウムなどのホスホネート殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む(b33)亜リン酸およびその種々の塩を含む。
実施形態B37.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b34)テクロフタラムなどのフタルアミド酸殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B38.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b35)トリアゾキシドなどのベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B39.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b36)フルスルファミドなどのベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B40.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b37)ジクロメジンなどのピリダジノン殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B41.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b38)シルチオファムなどのチオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B42.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b39)ジフルメトリムなどのピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B43.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b40)ジメトモルフ、ベンチアバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、イプロバリカルブ、バリフェナレート、マンジプロパミドおよびフルモルフなどのカルボン酸アミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B44.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b41)オキシテトラサイクリンなどのテトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B45.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b42)メタスルホカルブなどのチオカルバメート殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B46.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b43)フルオピコリドおよびフルオピラムなどのベンズアミド殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B47.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b44)アシベンゾラル−S−メチルなどの宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B48.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b45)オキシ塩化銅、硫酸銅、水酸化銅、ボルドー液(三塩基性硫酸銅)、元素硫黄、マンコゼブ、メチラム、プロピネブ、フェルバム、マンネブ、チラム、ジネブ、ジラム、ホルペット、キャプタン、カプタホールおよびクロロタロニルなどの多部位接触殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B49.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、エタボキサム、シフルフェナミド、N−[[(シクロプロピルメトキシ)−アミノ]−[6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]−メチレン]−ベンゼンアセトアミド、プロキナジド、メトラフェノン、アメトクトラジン、ベトキサジン、フルキサピロキサド、ネオアソジン(メタンアルソン酸第二鉄)、ピリオフェノン、ピロールニトリン、キノメチオネート、テブフロキン、N−[2−[4−[[3−(4−クロロ−フェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシ−フェニル]−エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]−ブタンアミド、N−[2−[4−[[3−(4−クロロ−フェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]−エチル]−3−メチル−2−[(エチル−スルホニル)−アミノ]−ブタンアミド、フルチアニル(2−[[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)−フェニル]チオ]−2−[3−(2−メトキシフェニル)−2−チアゾ−リジニル−イデン]−アセトニトリル)、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−3−イソキサゾリジニル]ピリジン(3−[(3R)−5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−3−イソキサゾリジニル]ピリジン、ピリソキサゾール)、4−フルオロ−フェニルN−[1−[[[1−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル]メチル]−プロピル]カルバメート、5−クロロ−6−(2,4,6−トリ−フルオロ−フェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]−トリアゾロ−[1,5−a]−ピリミジン(BAS600)、N−(4−クロロ−2−ニトロ−フェニル)−N−エチル−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド、N’−[4−[4−クロロ−3−(トリフルオロ−メチル)−フェノキシ]−2,5−ジメチルフェニル]−N−エチル−N−メチル−メタンイミド−アミド、フェンピラザミン(1−[(2−プロペニルチオ)カルボニル]−2−(1−メチルエチル)−4−(2−メチル−フェニル)−5−アミノ−1H−ピラゾール−3−オン)、N’−[4−[[3−[(4−クロロフェニル)メチル]−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]オキシ]−2,5−ジメチルフェニル]−N−エチル−N−メチル−メタンイミドアミド、1,1−ジ−メチル−エチルN−[6−[[[[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチレン]アミノ]オキシ]メチル]−2−ピリジニル]−カルバメート、3−ブチン−1−イルN−[6−[[[[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)−フェニルメチレン]−アミノ]−オキシ]−メチル]−2−ピリジニル]カルバメート、2,6−ジメチル−1H,5H−[1,4]ジチイノ[2,3−c:5,6−c’]ジピロール−1,3,5,7(2H,6H)−テトロン、5−フルオロ−2−[(4−メチルフェニル)メトキシ]−4−ピリミジンアミンおよび5−フルオロ−2−[(4−フルオロフェニル)メトキシ]−4−ピリミジンアミンなどの(b46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B50.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.1)
Figure 2015525242
(b46.2)
Figure 2015525242
(式中、Rb1
Figure 2015525242
である)、および(b46.3)
Figure 2015525242
(式中、Rb2はCH、CFまたはCHFであり;Rb3は、CH、CFまたはCHFであり;Rb4は、ハロゲンまたはシアノであり;および、nは、0、1、2または3である)
などの(b46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B51.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.4)
Figure 2015525242
(式中、Rb5は、−CHOC(O)CH(CH、−C(O)CH、−CHOC(O)CH、−C(O)OCHCH(CHまたは
Figure 2015525242
である)
などの(b46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B52.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.5)
Figure 2015525242
などの(b46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B53.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.6)
Figure 2015525242
などの(b46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B54.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.7)
Figure 2015525242
(式中、Rb6はHまたはFであり;および、Rb7は、−CFCHFCFまたは−CFCFHである)
などの(b46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B55.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.8)
Figure 2015525242
(式中、
b8は、ハロゲン、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルキニルであり;
b9は、H、ハロゲンまたはC〜Cアルキルであり;
b10は、C〜C12アルキル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシアルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12アルコキシアルケニル、C〜C12アルコキシアルキニル、C〜C12アルキルチオまたはC〜C12アルキルチオアルキルであり;
b11はメチルまたは−Yb13−Rb12であり;
b12はC〜Cアルキルであり;および
b13はCH、OまたはSである)
などの(b46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B56.実施形態B55の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.8a)2−[(3−ブロモ−6−キノリニル)オキシ]−N−(1,1−ジメチル−2−ブチン−1−イル)−2−(メチル−チオ)−アセトアミド、(b46.8b)2−[(3−エチニル−6−キノリニル)オキシ]−N−[1−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−2−プロピン−1−イル]−2−(メチルチオ)アセトアミド、(b46.8c)N−(1,1−ジメチル−2−ブチン−1−イル)−2−[(3−エチニル−6−キノリニル)オキシ]−2−(メチルチオ)アセトアミド、(b46.8d)2−[(3−ブロモ−8−メチル−6−キノリニル)−オキシ]−N−(1,1−ジメチル−2−プロピン−1−イル)−2−(メチルチオ)アセトアミドおよび(b46.8e)2−[(3−ブロモ−6−キノリニル)オキシ]−N−(1,1−ジメチルエチル)−ブタンアミドからなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む。
実施形態B57.実施形態B3の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.9)
Figure 2015525242
(式中、Rb14は、H、−SH、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルケニルチオ、C〜CアルキニルチオまたはC〜Cシクロアルキルアルキルチオであり;ならびに、Rb15、Rb16、Rb17およびRb18は、各々独立して、Hまたはハロゲンであり;ただし、(i)Rb15、Rb16、Rb17およびRb18の少なくとも1つはH以外である)
からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む。
実施形態B58.実施形態B57の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.9a)1−[[(2S,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキシラニル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール、(b46.9b)2−[[(2S,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキシラニル]メチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンおよび(b46.9c)1−[[(2S,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキシラニル]メチル]−5−(2−プロペン−1−イルチオ)−1H−1,2,4−トリアゾールからなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む。
実施形態B59.実施形態B3の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.10)
Figure 2015525242
(式中、Rb19およびRb20は、各々独立して、ハロゲンであり;Rb21は、H、CH、CHOまたはC(O)CHであり;Rb22はHであり;または、Rb21およびRb22は一緒になってCHとされ;ならびに、nおよびmは、各々独立して、1または2である)
からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む。
実施形態B60.実施形態B59の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、(b46.10a)α−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イソオキサゾリル]−3−ピリジンメタノール、(b46.10b)(αS)−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イソオキサゾリル]−3−ピリジンメタノール、(b46.10c)(αR)−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イソオキサゾリル]−3−ピリジンメタノールおよび(b46.10d)3−[2−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イソオキサゾリル]−2−オキシラニル]ピリジンからなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む。
実施形態B61.実施形態B3に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチル、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラオキシストロビン、ピラメトストロビン、ピコキシストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン−/フェノミノストロビン、カルベンダジム、クロロタロニル、キノキシフェン、メトラフェノン、ピリオフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロキナジド、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリチコナゾール、ファモキサドン、プロクロラズ、ペンチオピラドおよびボスカリド(ニコビフェン)からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物(殺菌・殺カビ剤)を含む。
実施形態B62.実施形態B3の組成物であって、式中、コンポーネント(b)は、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチル、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピコキシストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン−/フェノミノストロビン、キノキシフェン、メトラフェノン、ピリオフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルシラゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、プロピコナゾール、プロキナジド、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリチコナゾール、ファモキサドンおよびペンチオピラドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
実施形態B63.(c)生物学的に有効な少なくとも1種の追加の化合物もしくは薬剤をさらに含む、発明の概要または実施形態1〜62のいずれか1つに記載のコンポーネント(a)および(b)を含む組成物。
実施形態B64.実施形態63に記載の組成物であって、式中、コンポーネント(c)は:
(c1)メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤;
(c2)ジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤;
(c3)脱メチル化抑制剤(DMI)殺菌・殺カビ剤;
(c4)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;
(c5)アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤;
(c6)リン脂質生合成抑制剤殺菌・殺カビ剤;
(c7)カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;
(c8)ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤;
(c9)アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤;
(c10)N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤;
(c11)キノン外部抑制剤(QoI)殺菌・殺カビ剤;
(c12)フェニルピロール殺菌・殺カビ剤;
(c13)キノリン殺菌・殺カビ剤;
(c14)脂質過酸化抑制剤殺菌・殺カビ剤;
(c15)メラニン生合成抑制剤−レダクターゼ(MBI−R)殺菌・殺カビ剤;
(c16)メラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤;
(c17)ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤;
(c18)スクアレン−エポキシダーゼ抑制剤殺菌・殺カビ剤;
(c19)ポリオキシン殺菌・殺カビ剤;
(c20)フェニル尿素殺菌・殺カビ剤;
(c21)キノン内部抑制剤(QiI)殺菌・殺カビ剤;
(c22)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;
(c23)エノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤;
(c24)ヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤;
(c25)グルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤;
(c26)グルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤;
(c27)シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤;
(c28)カルバメート殺菌・殺カビ剤;
(c29)酸化性リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤;
(c30)有機錫殺菌・殺カビ剤;
(c31)カルボン酸殺菌・殺カビ剤;
(c32)芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤;
(c33)ホスホネート殺菌・殺カビ剤;
(c34)フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤;
(c35)ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤;
(c36)ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤;
(c37)ピリダジノン殺菌・殺カビ剤;
(c38)チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;
(c39)ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤;
(c40)カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤;
(c41)テトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤;
(c42)チオカルバメート殺菌・殺カビ剤;
(c43)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;
(c44)宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤;
(c45)多部位接触作用殺菌・殺カビ剤;
(c46)コンポーネント(a)およびコンポーネント(c1)〜(c45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤;ならびに
(c1)〜(c46)の化合物の塩
からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む。
実施形態C1.発明の概要に記載の式22の化合物。
実施形態C2.実施形態C1の化合物であって、式中、Rは、FまたはClである。
実施形態C3.実施形態C2の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態C4.実施形態C2の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態C5.実施形態C1の化合物であって、式中、Rは、F、ClまたはBrである。
実施形態C6.実施形態C5の化合物であって、式中、Rは、ClまたはBrである。
実施形態C7.実施形態C5の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態C8.実施形態C5の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態C9.実施形態C5の化合物であって、式中、RはBrである。
実施形態C10.実施形態C1の化合物であって、式中、Rは、ClまたはBrである。
実施形態C11.実施形態C10の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態C12.実施形態C10の化合物であって、式中、RはBrである。
実施形態C13.実施形態C1の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態C14.実施形態C1の化合物であって、式中、MはNaである。
実施形態C15.実施形態C1の化合物であって、式中、MはKである。
実施形態D1.発明の概要に記載の式18の化合物。
実施形態D2.実施形態D1の化合物であって、式中、Rは、FまたはClである。
実施形態D3.実施形態D2の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態D4.実施形態D2の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態D5.実施形態D1の化合物であって、式中、Rは、F、ClまたはBrである。
実施形態D6.実施形態D5の化合物であって、式中、Rは、ClまたはBrである。
実施形態D7.実施形態D5の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態D8.実施形態D5の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態D9.実施形態D5の化合物であって、式中、RはBrである。
実施形態D10.実施形態D1の化合物であって、式中、Rは、ClまたはBrである。
実施形態D11.実施形態D10の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態D12.実施形態D10の化合物であって、式中、RはBrである。
実施形態D13.実施形態D1の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態D14.実施形態D1の化合物であって、式中、R32は、H、CHまたはCHCHである。
実施形態D15.実施形態D14の化合物であって、式中、R32は、HまたはCHである。
実施形態D16.実施形態D15の化合物であって、式中、R32は、Hである。
実施形態D17.実施形態D15の化合物であって、式中、R32は、CHである。
実施形態E1.発明の概要に記載の式20の化合物。
実施形態E2.実施形態E1の化合物であって、式中、Rは、F、ClまたはBrである。
実施形態E3.実施形態E1の化合物であって、式中、RはClまたはBr以外である。
実施形態E4.実施形態E1の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態E5.実施形態E1の化合物であって、式中、Rは、F、ClまたはBrである。
実施形態E6.実施形態E5の化合物であって、式中、RはFである。
実施形態E7.実施形態E5の化合物であって、式中、RはClである。
実施形態E8.実施形態E5の化合物であって、式中、RはBrである。
実施形態E9.実施形態E1の化合物であって、式中、RはClであり、および、RはClである。
上記の実施形態A1〜A13、B1〜B64、C1〜C15、D1〜D17およびE1〜E9を含む本発明の実施形態、ならびに、本明細書に記載のいずれかの他の実施形態は、任意の様式に組み合わされることが可能であり、実施形態における可変要素の記載は、式1の化合物だけではなく、式1の化合物の調製に有用な出発化合物および中間体化合物にも関する。加えて、上記の実施形態A1〜A13、B1〜B64、C1〜C15、D1〜D17およびE1〜E9を含む本発明の実施形態、ならびに、本明細書に記載のいずれかの他の実施形態、ならびに、いずれかのこれらの組み合わせは、本発明の組成物および方法に関する。
上記の実施形態A1〜A13、B1〜B64、C1〜C15、D1〜D17およびE1〜E9の組み合わせ、ならびに、本明細書に記載のいずれかの他の実施形態は以下によって例示される。
実施形態1.式1の化合物であって、式中、
はFまたはClであり;および
は、F、ClまたはBrである。
実施形態2.実施形態1の化合物であって、式中、
はFであり;および
は、ClまたはBrである。
実施形態3.実施形態2の化合物であって、式中、
はBrであり;および
は、ClまたはBrである。
特定の実施形態は、以下からなる群から選択される式1の化合物を含む。
N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物1)、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物2)、
N−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物3)、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物4)、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物5)、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物6)、
N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物7)、
N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物8)、
N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物9)、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物10)、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物11)、
N−(2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物12)、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジクロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物13)、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物14)、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジクロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち、化合物15)および
N−(2,6−ジクロロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち、化合物16)。
また、特定の実施形態は、以下からなる群から選択される式1の化合物を含む。N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物1)、4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物2)、N−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物3)、4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物4)、4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物5)、4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物6)、N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物7)、N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物8)、N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物9)、4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物10)、4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物11)、およびN−(2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち化合物12)。
本発明は、式1の化合物(すべての立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む)(すなわち、殺菌・殺カビ的に有効な量)、ならびに、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加のコンポーネントを含む殺菌・殺カビ組成物を提供する。このような組成物の実施形態として注目すべきは、上記の化合物実施形態のいずれかに対応する化合物を含む組成物である。
本発明は、植物もしくはその一部分または植物種子に、殺菌・殺カビ的に有効な量の式1の化合物(すべての立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む)を適用するステップを含む真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法を提供する。このような方法の実施形態として注目すべきは、上記の化合物実施形態のいずれかに対応する化合物を殺菌・殺カビ的に有効な量で適用するステップを含む方法である。特に注目すべきは、化合物が本発明の組成物として適用される実施形態である。
スキーム1〜18に記載の以下の方法および変形の1つ以上を用いて、式1の化合物を調製することが可能である。発明の概要に記載されているとおり、本発明の態様は、コンポーネント(a)として、式1から選択される少なくとも1種の化合物、そのN−オキシドおよび塩を含む組成物に関する。スキーム1〜18に記載の以下の方法および変形の1つ以上を用いて、式1の化合物を調製することが可能である。以下の式1〜23の化合物におけるR、RおよびR、MおよびR32の定義は、別段の定めがある場合を除き、発明の概要において上記に定義されているとおりである。式7a、式7bおよび式7cは式7の種々のサブセットであり;式11aは式11のサブセットであり;ならびに、式18aは式18の互変異性サブセットである。各サブセット式に係る置換基は、別段の定めがある場合を除き、その親式について定義されているとおりである。
スキーム1に示されているとおり、式1の化合物は、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリドジクロロメタン付加物などの触媒の存在下、好ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、炭酸セシウムまたは水酸化カリウムなどの有機もしくは無機塩基の存在下で、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、エタノール、トルエンまたは水などの溶剤中における、アニリン4位で、臭素、ヨウ素またはトリフルオロメタンスルホネートなどの基を含有する対応する式2の化合物と、2,4,6−トリメチルボロキシン、テトラメチルスタナンまたはホウ酸トリフルオロメチルカリウムなどの試薬との反応によって調製可能である。式2の化合物は、国際公開第2010/101973号パンフレットおよび国際公開第2012/031061号パンフレットに記載の方法によって調製可能である。スキーム1の方法は、合成例4のステップAによって例示されている。
Figure 2015525242
スキーム2に示されているとおり、式1の化合物は、好ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、炭酸カリウムまたは水酸化カリウムなどの有機もしくは無機塩基の存在下で、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、トルエンまたは水などの溶剤中における、式3の1H−ピラゾール化合物と、ヨードメタン、スルホン酸メチル(例えば、メチルメシレート(OMs)またはトシレート(OT))またはリン酸トリメチルなどの種々のメチル化剤(例えば、式4)との反応によって調製可能である。
Figure 2015525242
スキーム3に示されているとおり、式1の化合物は、任意により、金属触媒の存在下、ならびに、一般に、N,N−ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドのなどの塩基および極性非プロトン性溶剤の存在下における、式5の化合物と、脱離基G(例えば、ハロゲンまたは(ハロ)アルキルスルホネート)を含有する式6の芳香族化合物との反応によって調製可能である。例えば、ベンゼン環が電子求引性置換基を含有する式6の化合物は、環からの脱離基Gの直接置換により反応して式1の化合物をもたらす。式6の化合物は、市販されているか、または、その調製は技術分野において公知である。
Figure 2015525242
芳香族環における電子求引性置換基が十分ではない式6の化合物を伴う式5の化合物のスキーム3の方法に係る反応に関して、または、反応速度、収率もしくは生成物純度を向上するために、触媒量から過化学量論量の範囲で金属触媒(例えば、金属または金属塩)を用いることで、所望の反応を促進させることが可能である。これらの条件について典型的には、Gは、BrもしくはI、または、OS(O)CFもしくはOS(O)(CFCFなどのスルホネートである。例えば、炭酸カリウム、炭酸セシウム、ナトリウムフェノキシドまたはナトリウムtert−ブトキシドなどの塩基の存在下で、エタノールなどのアルコールが任意により混合された、N,N−ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサンまたはトルエンなどの溶剤中で、銅塩錯体(例えば、CuIとN,N’−ジメチル−エチレン−ジアミン、プロラインまたはビピリジル)、パラジウム錯体(例えば、トリス−(ジベンジリデン−アセトン)−ジパラジウム(0))、または、パラジウム塩(例えば、酢酸パラジウム)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(すなわち、「キサントホス」)、2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(すなわち、「Xphos」)または2,2’−ビス−(ジフェニル−ホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン(すなわち、「BINAP」)などのリガンドを用いることが可能である。あるいは、スキーム4に例示されているとおり、式1の化合物は、式7の化合物(すなわち、5−ブロモプラゾール、または、5位において脱離基で置換されている他のピラゾール)と式8の化合物との、スキーム3について上記されているものと同様の金属触媒条件下での反応によって調製可能である。式8の化合物は、市販されているか、または、代わりに、合成例1のステップAに例示されている方法、または、技術分野において公知である方法によって調製可能である。注目すべきは、RがFであり、RがBrである式8の化合物;または、RがFであり、RがFである式8の化合物;または、RがFであり、RがClである式8の化合物である。
Figure 2015525242
スキーム5に示されているとおり、GがBrまたはIである式7aの化合物は、臭化物もしくはヨウ化物を含有する銅塩の存在下、または、その後の臭化物もしくはヨウ化物を含有する銅塩との組み合わせにおいて、ジアゾ化条件下における式5の5−アミノピラゾールの反応により調製可能である。例えば、CuBrの存在下に、アセトニトリルなどの溶剤中における、式5の5−アミノピラゾールの溶液へのtert−亜硝酸ブチルの添加により対応する式7aの5−ブロモピラゾールがもたらされる。同様に、式5の5−アミノピラゾールは、水、酢酸またはトリフルオロ酢酸などの溶剤中における、典型的には同一のハライド原子(GがIである場合にはHI水溶液など)を含有する鉱酸の存在下での亜硝酸ナトリウムによる処理により、これに続く、当業者に周知である基本手順に従う対応する銅(I)または銅(II)塩による処理によって、ジアゾニウム塩に、次いで、対応する式7aの5−ハロピラゾールに転換可能である。
Figure 2015525242
スキーム6に示されているとおり、式7bの5−ブロモプラゾール(すなわち、GがBrである式7)は、式9の5−ヒドロキシピラゾールと、三臭化リンとを、Tetrahedron Lett.2000,41(24),4713に記載のとおり反応させることにより調製可能である。
Figure 2015525242
スキーム7に示されているとおり、式9の5−ヒドロキシピラゾールを用いて、Synlett 2004,5,795に記載のとおり、式7cの5−フルオロアルキルスルホニル(例えば、5−トリフルオロメタンスルホニル、5−ノナフルオロブチルスルホニル)ピラゾール(すなわち、Gがフルオロアルキルスルホニルである式7)を調製可能である。
Figure 2015525242
スキーム8に示されているとおり、式1の化合物は、遷移金属−触媒クロスカップリング反応条件下における式10の4−ブロモまたはヨードピラゾールと、式11の有機金属化合物との反応により調製可能である。適切なリガンド(例えば、トリフェニルホスフィン(PPh)、ジベンジリデンアセトン(dba)、ジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(SPhos))を有するパラジウムまたはニッケル触媒、および、必要に応じて塩基の存在下における、式10の4−ブロモまたはヨードピラゾールと、式11のボロン酸、トリアルキルスズ、亜鉛または有機マグネシウム試薬との反応により、対応する式1の化合物が得られる。例えば、置換アリールボロン酸または誘導体(例えば、MがB(OH)、B(OC(CHC(CHO))またはB(O−i−Pr)である式11)は、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、および、炭酸ナトリウムもしくは水酸化カリウムなどの水性塩基の存在下に、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、トルエンもしくはエチルアルコールなどの溶剤中で式10の4−ブロモ−または4−ヨードピラゾールと、または、無水条件下で、1,4−ジオキサンなどの溶剤中のホスフィンオキシドもしくはホスファイトリガンドなどのリガンド(例えば、ジフェニルホスフィンオキシド)およびフッ化カリウム(Angewandte Chemie,International Edition 2008,47(25),4695−4698を参照のこと)と反応して、対応する式1の化合物がもたらされる。
Figure 2015525242
スキーム9に例示されているとおり、式5の化合物は、式12の化合物と、式11aの化合物(例えば、MがB(OH)である式11の化合物)とを、スキーム8の方法に記載のとおり遷移金属触媒クロスカップリング反応条件を用いて反応させることにより調製可能である。
Figure 2015525242
スキーム10に例示されているとおり、GがBrまたはIである式10のピラゾールは、4位で無置換であるピラゾール(式13)と、臭素、亜臭素酸ナトリウム、N−ブロモスクシンイミド(NBS)またはN−ヨード−スクシンイミド(NIS)などのハロゲン化試薬との、酢酸、アセトニトリル、N,N−ジメチル−ホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミドもしくは1,4−ジオキサンなどの溶剤、または、水と前述の溶剤との混合物中における、周囲温度〜溶剤の沸点の範囲の温度での反応によって容易に調製可能である。
Figure 2015525242
スキーム11に例示されているとおり、スキーム10の方法と同様の反応条件を用いて、式14のピラゾールを、スキーム9に示されているとおり式5の化合物の調製に有用である式12の中間体に転換可能である。式14の化合物は、技術分野において公知である方法によって調製可能であるだけではなく、市販もされている。
Figure 2015525242
スキーム12に示されているとおり、式13の化合物は、スキーム3の方法で用いられるものと同様の手法により、対応する式14の化合物から調製可能である。式14の化合物は、市販されているか、または、技術分野において公知である方法によって調製可能である。
Figure 2015525242
式5の5−アミノピラゾールの調製に有用な一般的な方法は技術分野において周知であり;例えば、Journal fuer Praktische Chemie(Leipzig)1911,83,171、および、J.Am.Chem.Soc.1954,76,501を参照のこと。このような方法は、スキーム13に例示されている。
Figure 2015525242
同様に、式9の5−ヒドロキシピラゾールの調製に有用な一般的な方法は技術分野において周知であり;例えば、Annalen der Chemie 1924,436,88を参照のこと。このような方法はスキーム14に例示されている。
Figure 2015525242
スキーム15に示されているとおり、式1の化合物は、式18の化合物とメチルヒドラジン(式16)とを、エタノール、メタノールまたはトルエンなどの溶剤中において、および、任意により、酢酸、ピペリジンまたはナトリウムメトキシドなどの酸または塩基触媒の存在下に、技術分野において公知である温度で縮合させることにより調製可能である。スキーム15の方法は、合成例3のステップAによって例示されている。
Figure 2015525242
スキーム15の方法と同様の様式で、式3の化合物は、式18の化合物とヒドラジンとを縮合させることにより同様に調製可能である。この方法は、Chemistry of
Heterocyclic Compounds 2005,41(1),105−110に記載されている。
スキーム16に示されているとおり、式18の化合物(式中、R32は、H、または、CH、CHCHもしくは(CHCHなどの低級アルキルである)は、任意により水素化ナトリウムまたはエチルマグネシウムクロリドなどの塩基の存在下、トルエン、テトラヒドロフランまたはジメトキシメタンなどの溶剤中、−10℃〜溶剤の沸点の範囲の温度における対応する式19のケテンジチオアセタール化合物と、式8の化合物との反応により調製可能である。例えば、J.Heterocycl.Chem.1975,12(1),139を参照のこと。式18の化合物の調製に有用な追加の方法は技術分野において公知である。
Figure 2015525242
スキーム17に示されているとおり、R32が低級アルキル(例えば、メチル、エチルまたはn−プロピル)である式18および式18a(すなわち、R32がHである式18の互変異性体)の化合物は、式20aのチオアミドの塩である式22の中間体化合物がもたらされる、対応する式20のイソチオシアネート化合物と式21のアリールアセトン化合物との縮合反応から開始して調製可能である。式22の中間体化合物は、インサイチュで用いられるか、または、さらなる転換の前に単離可能である。式22の化合物の調製に有用な塩基としては、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムまたは炭酸カリウムなどのナトリウムまたはカリウムの水素化物、アルコキシド、水酸化物または炭酸塩が挙げられる。アミン塩基(例えば、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピル−エチルアミン)を用いて、式20および式21の化合物の縮合を行うことも可能である。テトラヒドロフラン、エーテル、トルエン、N,N−ジメチル−ホルムアミド、アルコール(例えば、エタノール)、エステル(例えば、酢酸エチルまたは酢酸イソプロピル)、または、これらの混合物などの多様な溶剤が有用である。溶剤は、技術分野において周知であるとおり、選択された塩基との親和性に関して選ばれる。反応温度は、−78℃〜溶剤の沸点の範囲であることが可能である。塩基と溶剤との有用な一混合物は、−70〜0℃で、テトラヒドロフラン中のカリウムtert−ブトキシドに式20のイソチオシアネートおよび式21のカルボニル化合物の溶液を添加したものであり、これらは、1つの溶液に組み合わされるか、または、個別に添加され、好ましくは、カルボニル化合物の添加に続けてイソチオシアネートが添加される。式22の塩化合物は、酸性化されて式18aのケトチオアミド化合物を形成するか、または、R32(式23)(式中、R32は低級アルキル(例えば、メチル、エチルまたはn−プロピル)であり、および、Xは脱離基(すなわち、Br、I、OS(O)CH)などの求核性反応脱離基である)でアルキル化されて対応する式18の化合物を形成することが可能である。この一般的な方法は、化学文献において公知である;例えば、Zhurnal Organicheskoi Khimii 1982,18(12),2501を参照のこと。R32がメチルである式18の単離されていない中間体化合物を調製するためのスキーム17の方法は合成例3によって例示されている。
Figure 2015525242
式18aのケトチオアミドはまた、対応するケトアミドをローソン試薬またはPなどの硫化剤と反応させることにより調製可能である;例えば、Helv.Chim.Act.1998,81(7),1207を参照のこと。式20の化合物は、スキーム18に示されているとおり、チオホスゲンでの処理などの条件下において、任意により、炭酸カリウムまたはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下に、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエンまたは水などの溶剤または溶剤の混合物中において、−10℃〜溶剤の沸点の温度で、文献において公知である基本手順に従って、対応する式8のアニリンから調製可能である。この反応はまた、式8の化合物とチオカルボニルジイミダゾール(TCDI)または二硫化炭素とを、技術分野において周知である条件下で接触させることによって実施可能である。スキーム18の方法は、合成例2のステップAによって例示されている。
Figure 2015525242
1,1’−チオカルボニルジ−2,2’−ピリドンを用いて式8の化合物から式20の化合物を調製する追加の方法は、J.O.C.1986,51(13),2613に見出すことが可能である。あるいは、式20の化合物は、Org.Syn.1936,36,56において同様に記載されているとおり、トルエン、キシレンまたはo−ジクロロベンゼンなどの高沸点溶剤中において加熱することにより、対応するチオ尿素(すなわち、Gが−NHC(=S)NHである式6の化合物)から調製可能である。
種々の官能基を他のものに転換することにより異なる式1の化合物を提供することが可能であることが当業者によって認識されている。例えば、式1の化合物を調製するための中間体は芳香族ニトロ基を含有し得、これは、アミノ基に還元可能であり、次いで、ザンドマイヤー反応などの技術分野において周知である反応を介して、種々のハロゲン化物に転換して式1の化合物を提供することが可能である。
多くの事例において、上記の反応はまた、置換ピラゾールの一般的な調製について後述されている反応による、スキーム3における反応において用いられる1Hピラゾールの調製などの代わりのシーケンスで実施されることが可能である。
式1の化合物の調製について上述されたいくつかの試薬および反応条件は中間体中に存在する一定の官能基とは適合性ではない可能性があることが認識される。これらの事例においては、合成への保護/脱保護シーケンスまたは官能基相互転化の組み込みが、所望の生成物の入手を補助するであろう。保護基の使用および選択は化学合成の当業者には明らかであろう(例えば、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,2nd ed.;Wiley:New York,1991を参照のこと)。当業者は、いくつかの場合において、いずれかの個別のスキームにおいて示されているとおり所与の試薬を導入した後、式1の化合物の合成を完了するために、詳細には記載されていない追加のルーチン合成ステップを実施する必要があり得ることを認識するであろう。当業者はまた、上記スキームにおいて例示されているステップの組み合わせを、式1の化合物を調製するために提示された特定のシーケンスにより示唆されるもの以外の順番で実施する必要性があり得ることを認識するであろう。
当業者はまた、本明細書に記載の式1の化合物および中間体を、種々の求電子性、求核性、ラジカル、有機金属、酸化、および、還元反応に供して、置換基または既存の置換基を変性させることが可能であることを認識するであろう。
さらなる詳細を伴わずに、上記の記載を用いる当業者は、本発明を最大限に利用することが可能であると考えられている。以下の実施例は、従って、単なる例示であって、および、本開示を如何様にも全く限定しないと解釈されるべきである。以下の実施例におけるステップは、全体的な合成形質転換における各ステップについての手法を例示し、および、各ステップについての出発材料は、必ずしも、手法が他の実施例またはステップにおいて記載されている特定の調製実験によって調製されていなくてもよい。パーセンテージは、クロマトグラフ溶媒混合物、または、他に記載のある場合を除き、重量基準である。クロマトグラフ溶媒混合物に対する部およびパーセンテージは、他に示されていない限りにおいて体積基準である。H NMRスペクトルは、CDClにおいて、テトラメチルシランから低磁場側にppmで報告されており;「s」は一重項を意味し、「d」は二重項を意味し、「m」は多重項を意味し、および、「br s」は幅広の一重項を意味する。
実施例1
ステップA:2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルベンゼンアミンの調製(注記4−2)
4−ブロモ−2−クロロ−6−フルオロベンゼンアミン(1.00g、4.45mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)中の溶液に、水(1.5mL)および炭酸セシウム(2.90g、8.91mmol)を添加し、次いで、混合物を表面下で窒素でスパージした。約5分間の後、2,4,6−トリメチルボロキシン(3.14mL、22.3mmol)および[1,1’−ビス)ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体をCHCl(0.36g、0.44mmol)と一緒に添加し、混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、還流で3時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却させ、次いで、酢酸エチルで溶出しながら(約50mL)Celite(登録商標)珪藻土ろ過助剤1cmのパッドを通してろ過した。濾液を濃縮し、次いで、ヘキサン中の5%〜100%酢酸エチルの溶剤勾配を伴うシリカゲルによる中圧クロマトグラフィにより精製して、0.23gの表題の化合物を清透な明るい茶色の油として得た。
H NMRδ6.87(s,1H),6.74(d,1H),3.90(br s,2H)2.22(s,3H)。
実施例2
ステップA:1−クロロ−3−フルオロ−2−イソチオシアナト−5−メチルベンゼンの調製(注記3−2)
2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルベンゼンアミン(すなわち、実施例1からの生成物)(0.23g、1.44mmol)をジクロロメタン(5mL)中に溶解した。炭酸カリウム(0.24g、1.7mmol)および水(5mL)を添加し、得られた混合物を、チオホスゲン(0.125mL、1.5mmol)のジクロロメタン(5mL)中の溶液を約5分間かけて滴下しながら、周囲温度で撹拌した。この混合物を周囲温度で16時間激しく攪拌し、次いで、追加の炭酸カリウム(0.60g、4.3mmol)、水(2mL)、チオホスゲン(0.083mL)およびジクロロメタン(2mL)を添加し、攪拌を16時間継続した。反応混合物を分割し、有機層を除去し、水性相をジクロロメタン(約20mL)で1回抽出した。有機相を組み合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサンとシリカゲルによる中圧クロマトグラフィにより精製して、0.050gの表題の化合物を清透な無色の油として得た。
H NMRδ7.02(s,1H),6.85(d,1H),2.33(s,3H)。
実施例3
ステップA:N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物1)の調製
カリウムtert−ブトキシド(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液、4.46mL、4.46mmol)を無水テトラヒドロフラン(12mL)と組み合わせ、窒素雰囲気下で約0℃に冷却した(氷/アセトン浴)。2−クロロ−4−フルオロフェニルアセトン(0.75g、4.06mmol)の無水テトラヒドロフラン(約2mL)中の溶液を滴下し、反応混合物を約0℃でさらに1時間撹拌した。次いで、反応混合物をドライアイス/アセトン浴中で−20℃に冷却した。1−ブロモ−3−フルオロ−2−イソチオシアナト−5−メチルベンゼン(1.00g、4.06mmol)の無水テトラヒドロフラン(約2mL)中の溶液を滴下し、この混合物を−20〜−3℃で約30分間撹拌した。ヨードメタン(0.30mL、4.8mmol)の無水テトラヒドロフラン中の溶液を滴下し、得られた懸濁液を約5分間撹拌した。メチルヒドラジン(1.52mL、28.4mmol)および氷酢酸(0.7mL、12mmol)のメタノール(7mL)中の溶液を添加し、この混合物を還流で約2時間加熱し、次いで、周囲温度に冷却させ、16時間撹拌した。水酸化ナトリウム水溶液(3N、16mL)を反応混合物に添加し、次いで、揮発物を減圧下で除去した。得られた残渣を約50mLの酢酸エチルと約50mLの水との間で分割した。水性相を約25mLの酢酸エチルで2回抽出し、組み合わせた有機相を塩水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。得られた黄色の油をヘキサン中の5%〜100%酢酸エチルの溶剤勾配を伴うシリカゲルによる中圧クロマトグラフィにより精製して、所望の生成物を黄色の固体として得た。20%酢酸エチル/ヘキサンによる倍散で、0.49gの表題の化合物をオフホワイトの固体(m.p.136〜137℃)として得た。追加の収穫物(0.155g)を黄褐色の固体(m.p.132〜133℃)として得た。
H NMRδ7.03〜7.08(m,2H),6.94(s,1H),6.82(m,1H),6.61(m,1H),5.32(br s,1H),3.77(s,3H),2.17(s,3H),2.10(s,3H);MS 428(AP+)。
実施例4
ステップA:N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物9)の調製
N−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち、国際公開第2010/101973 A1号パンフレットにおいて調製のとおり)(0.12g、0.29mmol)の1,4−ジオキサン(2mL)中の混合物に、炭酸セシウム(0.19g、0.57mmol)、水(4滴)および[1,1’−ビス)ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体をCHCl(0.024g、0.29mmol)と一緒に添加し、この混合物を、5分間表面下で窒素でスパージした。2,4,6−トリメチルボロキシン(0.203mL、1.44mmol)を添加し、混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、還流で3時間加熱した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を、Celite(登録商標)珪藻土ろ過助剤1cmのパッドを通してろ過し、酢酸エチル(約25mL)で溶出した。濾液を濃縮し、次いで、ヘキサン中の5%〜100%酢酸エチルの溶剤勾配を伴うシリカゲルによる中圧クロマトグラフィにより精製して、0.081gの表題の化合物を白色の固体(m.p.156〜158℃)として得た。
H NMRδ7.07(m,1H),6.70〜6.79(m,2H),6.52(m,2H),5.12(br s,NH),3.75(s,3H),2.18(s,3H),2.17(s,3H);MS 350(AP+)。
技術分野において公知である方法を伴う本明細書に記載の手法により、以下の表1〜4の化合物を調製可能である。表1b、2、3および4中の列「注記」は、代表的な化合物に係る基準物理的特性データ(例えば、H NMRスペクトル)である。
スキーム17に記載されているとおり、式18a(R32がHである式18互変異性体)を含む式18の化合物は、本組成物におけるコンポーネント(a)としても有用である式1の化合物を調製するための有用なプロセス中間体である。式18および式18aの化合物の例示は、以下の表1aおよび表1bにおいて特定的に開示されているものである。
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
スキーム17に記載されているとおり、式20の化合物は、本組成物におけるコンポーネント(a)としても有用である式1の化合物を調製するための中間体としての式18および式18aの化合物を調製するための有用なプロセス中間体である。式20の化合物の一例は実施例2のステップAに特定的に開示されている。追加の例は表3に見出される。
Figure 2015525242
スキーム4に記載されているとおり、式8の化合物は、本組成物におけるコンポーネント(a)としても有用である式1の化合物を調製するための有用なプロセス中間体である。また、式8の化合物は、本組成物におけるコンポーネント(a)として有用である式1の化合物を調製するための中間体として式18の化合物(スキーム17に示されているとおり)または式20の化合物(スキーム18に示されているとおり)を調製するための有用なプロセス中間体である。式8の化合物の一例は、実施例1のステップAにおいて特定的に開示されている。式8の化合物の例示は、表4において特定的に開示されているものである。
Figure 2015525242
意外なことに、式1の4−メチルアニリン−ピラゾール化合物が、アニリンが4位でハロゲン(すなわち、F、ClまたはBr)置換基を有する対応する化合物と比して顕著に向上した薬物動態学的特性を有することがここに発見された。特に、脊椎動物において、式1の化合物は、パラ−ハロ置換類似体と比して、脂肪中への分布が顕著に低いことが見出されており、これにより、生体蓄積の可能性が低くなる。さらに、脊椎動物においてより好ましい薬物動態学的特性を有することに加えて、式1の4−メチルアニリノ−ピラゾール化合物は、セプトリアトリティシ(Septoria tritici)などによって引き起こされる植物真菌性病害に対して顕著に高い活性を保持していることが発見されている。きわめて望ましい生物学的プロファイルのために、式1の化合物は、本組成物において、コンポーネント(b)の殺菌・殺カビ性化合物、および、任意により、コンポーネント(c)としての他の生物学的に有効な化合物もしくは薬剤との組み合わせにおいて、コンポーネント(a)としてきわめて有用である。しかも、式18、式20および式22の化合物などの式1の化合物の調製に有用なプロセス中間体は、相応して特に有用である。
式1の化合物の薬物動態学的特性は、薬理学分野において公知である広く多様なアッセイプロトコルを用いて計測が可能である。単一経口投与を伴う例示的な一方法においては、3匹のオスラットおよび3匹のメスラットに、単一投与量のテスト物質が強制経口投与により投与される。投与直前に、次いで、0.25、0.5、1、2、4、8、12、24時間、および、その後は屠殺まで24時間毎に、およそ0.25mLの血液を尾静脈から採取する。屠殺時には、脂肪も採取して屠殺時の脂肪:プラズマ比を測定する。血液をエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有するチューブに採り、血液細胞からプラズマを分離するために2500×gで遠心分離にかける。次いで、例えば、アセトニトリルおよびタンパク質沈殿プレート(例えば、Phenomenex,Torrance,CA,U.S.A.のStrata Impact Protein Precipitation Plate,part number CEO−7565)を用い、プレートに付属する説明書に従って、タンパク質沈殿によりプラズマを抽出する。あるいは、プラズマをアセトニトリルのみにより抽出し、ボルテックスに供し(すなわち、ボルテックスミキサを用いて混合し)、遠心分離してタンパク質をペレット化する。タンパク質を除去した後、プラズマを、液体クロマトグラフィ−質量分光測定(LC/MS)により親化合物および/または代謝産物について分析する。脂肪を均質化し、アセトニトリルなどの有機溶剤により抽出する。次いで、抽出物をLC/MSにより親化合物および/または代謝産物について分析する。次いで、プラズマ薬物動態学的データを非線形モデリングソフトウェア(例えば、Pharsight,Cary,NC,U.S.A.製WinNonlin(商標))を用いて分析して、プラズマにおける投与した化合物の半減期、投与後に最大プラズマ濃度に達した時間(Tmax)、最大プラズマ濃度(Cmax)、および、プラズマ濃度曲線下の面積(AUC)を測定する。脂肪の分析にはラットの屠殺が必要となるため、脂肪データは単一の時点で得られる(すなわち、ラット屠殺時)。しかしながら、投与後に異なる間隔で複数のラットを屠殺することにより、脂肪に係るCmaxのようなパラメータが測定される。上記の方法を用いて、索引表Aにおいて特定されている化合物1は、Rがハロゲン以外である対応する化合物と比して脂肪中への分布が顕著に低いことが見出される。
本発明の混合物、組成物および方法を例示する、コンポーネント(b)化合物と、コンポーネント(a)としての化合物1との特定の組み合わせが表A1に列挙されている(化合物番号は、索引表A中の化合物を指す)。表A1の第2列には、特定のコンポーネント(b)化合物(例えば、第1行目におけるアシベンゾラル−S−メチル)が、コンポーネント(a)としての化合物1と適用される典型的な重量比の範囲が列挙されている。表A1の第3および第4列には、コンポーネント(a)化合物が、圃場で栽培されている作物により典型的に、および、最も典型的に適用される量に係る、コンポーネント(b)に対する重量比の範囲が列挙されている。表A1の第5列には、コンポーネント(a)化合物が圃場で栽培されている作物に典型的に適用される量に係る、コンポーネント(b)に対する例示的な重量比が列挙されている。それ故、例えば、表A1の第1行目には、アシベンゾラル−S−メチルと化合物1との組み合わせが特定的に開示されており、これは、典型的には、2:1〜1:180(すなわち、コンポーネント(b):コンポーネント(a)〜コンポーネント(b):コンポーネント(a))のアシベンゾラル−S−メチル対化合物1の重量比で適用され;より典型的には、1:1〜1:60のアシベンゾラル−S−メチル対化合物1の重量比で適用され;最も典型的には、1:1〜1:18のアシベンゾラル−S−メチル対化合物1の重量比で適用され;ならびに、1:4のアシベンゾラル−S−メチル対化合物1の重量比で適用される。表A1の残りの行は同様に解釈されるべきである。
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
配合物/実用性
本発明の式1の化合物(そのN−オキシドおよび塩を含む)は、一般に、組成物、すなわち配合物において、キャリアとされる界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加のコンポーネントと共に、殺菌・殺カビ性活性処方成分として用いられるであろう。配合物または組成物処方成分は、活性処方成分の物理特性、適用形態、ならびに、土壌タイプ、水分および温度などの環境要因と適合するよう選択される。
有用な配合物は、液体組成物および固体組成物の両方を含む。液体組成物としては、溶液(乳化性濃縮物を含む)、懸濁液、乳液(ミクロエマルジョンおよび/またはサスポエマルジョンを含む)などが挙げられ、これらは、任意により、ゲルに増粘されることが可能である。水性液体組成物の一般的なタイプは、可溶性濃縮物、懸濁濃縮物、カプセル懸濁液、濃縮乳液、ミクロエマルジョンおよびサスポエマルジョンである。非水性液体組成物の一般的なタイプは、乳化性濃縮物、ミクロ乳化性濃縮物、分散性濃縮物および油分散体である。
固体組成物の一般的なタイプは、粉剤、粉末、顆粒、ペレット、プリル、香錠、錠剤、充填フィルム(種子粉衣を含む)などであり、これらは、水分散性(「湿潤性」)または水溶性であることが可能である。フィルム形成性溶液または流動性懸濁液から形成されたフィルムおよびコーティングが、種子処理に特に有用である。活性成分は(マイクロ)カプセル化されていることが可能であり、さらに、懸濁液または固体配合物に形成されることが可能である;あるいは、活性成分の全配合物をカプセル化することが可能である(または「オーバーコート」)。カプセル化は、活性成分の放出を制御または遅らせることが可能である。乳化性顆粒は、乳化性濃縮物配合物の利点と乾燥粒状配合物の利点とを兼ね備えている。高強度組成物は、さらなる配合物への中間体として主に用いられる。
噴霧可能な配合物は、典型的には、吹付けの前に好適な媒体中に希釈される。このような液体および固体配合物は、通常は水である噴霧媒体中に容易に希釈されるよう配合される。噴霧量は、およそ約1〜数千リットル/ヘクタールの範囲であることが可能であるが、より典型的には、約10〜数百リットル/ヘクタールの範囲である。噴霧可能な配合物は、空中もしくは地上散布による葉の処理のために、または、植物の生育培地への適用のために好適な他の媒体または水と、タンク中で混合されることが可能である。液体および乾燥配合物は、点滴灌漑システムに直接的に計量可能であり、または、植え付けの最中に畝間に計量可能である。液体および固体配合物は、植え付けの前に、成長する根および他の地下植物部位および/または群葉を保護するために、全身摂取を介して作物および他の望ましい植生の種子に種子処理として適用されることが可能である。
配合物は、典型的には、有効量の活性成分、希釈剤および界面活性剤を、合計が100重量パーセントとなる以下のおよその範囲内で含有するであろう。
Figure 2015525242
固体希釈剤としては、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイトおよびカオリンなどのクレイ、石膏、セルロース、二酸化チタン、酸化亜鉛、デンプン、デキストリン、糖質(例えば、ラクトース、スクロース)、シリカ、タルク、雲母、珪藻土、尿素、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素塩、および硫酸ナトリウムが挙げられる。典型的な固体希釈剤は、Watkins et al.,Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers,2nd Ed.,Dorland Books,Caldwell,New Jerseyに記載されている。
液体希釈剤としては、例えば、水、N,N−ジメチルアルカンアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)、リモネン、ジメチルスルホキシド、N−アルキルピロリドン(例えば、N−メチルピロリジノン)、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、パラフィン(例えば、鉱油、正パラフィン、イソパラフィン)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、グリセリン、グリセロールトリアセテート、ソルビトール、芳香族炭化水素、脱芳香族化脂肪族、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン;シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、イソホロンおよび4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン;イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、ヘプチルアセテート、オクチルアセテート、ノニルアセテート、トリデシルアセテートおよびイソボルニルアセテートなどの酢酸塩;アルキル化乳酸塩エステル、二塩基性エステルおよびγ−ブチロラクトンなどの他のエステル類;ならびに、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、n−オクタノール、デカノール、イソデシルアルコール、イソオクタデカノール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、オレイルアルコール、シクロヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジアセトンアルコールおよびベンジルアルコールなどの直鎖、分岐、飽和または不飽和であることが可能であるアルコールが挙げられる。液体希釈剤としてはまた、植物種子油および果実油(例えば、オリーヴ、ヒマ、亜麻仁、ゴマ、コーン(トウモロコシ)、ピーナッツ、ヒマワリ、ブドウ種子、ベニバナ、綿実、ダイズ、ナタネ、ココナツおよびパーム核の油)、動物性脂肪(例えば、牛脂、豚脂、ラード、タラ肝油、魚油)、ならびに、これらの混合物などの飽和および不飽和脂肪酸のグリセロールエステル(典型的にはC〜C22)が挙げられる。液体希釈剤としてはまたアルキル化脂肪酸(例えば、メチル化、エチル化、ブチル化)が挙げられ、ここで、脂肪酸は、植物性および動物性グリセロールエステルの加水分解により入手され得、蒸留によって精製されることが可能である。典型的な液体希釈剤は、Marsden,Solvents Guide,2nd Ed.,Interscience,New York,1950に記載されている。
本発明の固体および液体組成物は、度々、1種以上の界面活性剤を含む。液体に添加される場合、界面活性剤(「表面活性薬剤」としても公知である)は、一般に、液体の表面張力を変性、最も頻繁には低減させる。界面活性剤分子中の親水性基および親油性基の性質に応じて、界面活性剤は、湿潤剤、分散剤、乳化剤または消泡剤として有用であることが可能である。
界面活性剤は、ノニオン性、アニオン性またはカチオン性に区分けされることが可能である。本組成物に有用なノニオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:天然および合成アルコール(分岐または直鎖であり得る)系であり、ならびに、アルコールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されるアルコールアルコキシレートなどのアルコールアルコキシレート;アミンエトキシレート、アルカノールアミドおよびエトキシル化アルカノールアミド;エトキシル化ダイズ油、ヒマシ油およびナタネ油などのアルコキシル化トリグリセリド;オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、ジノニルフェノールエトキシレートおよびドデシルフェノールエトキシレートなどのアルキルフェノールアルコキシレート(フェノールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたもの);エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドから調製されたブロックポリマー、および、末端ブロックがプロピレンオキシドから調製された逆ブロックポリマー;エトキシル化脂肪酸;エトキシル化脂肪エステルおよび油;エトキシル化メチルエステル;エトキシル化トリスチリルフェノール(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたものを含む);ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシル化ソルビトール脂肪酸エステルおよびポリエトキシル化グリセロール脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ラノリン系誘導体、ポリエトキシレートエステル;ソルビタンエステルなどの他のソルビタン誘導体;ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、アルキドPEG(ポリエチレングリコール)樹脂、グラフトまたはくし形ポリマーおよび星形ポリマーなどの高分子界面活性剤;ポリエチレングリコール(PEG);ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;シリコーン系界面活性剤;ならびに、スクロースエステル、アルキルポリグリコシドおよびアルキル多糖類などの糖質−誘導体が挙げられる。
有用なアニオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:アルキルアリールスルホン酸およびこれらの塩;カルボキシル化アルコールまたはアルキルフェノールエトキシレート;ジフェニルスルホネート誘導体;リグノスルホネートなどのリグニンおよびリグニン誘導体;マレイン酸またはコハク酸またはこれらの無水物;オレフィンスルホン酸塩;アルコールアルコキシレートのリン酸エステル、アルキルフェノールアルコキシレートのリン酸エステルおよびスチリルフェノールエトキシレートのリン酸エステルなどのリン酸エステル;タンパク質系界面活性剤;サルコシン誘導体;硫酸スチリルフェノールエーテル;油および脂肪酸の硫酸塩およびスルホン酸塩;エトキシル化アルキルフェノールの硫酸塩およびスルホン酸塩;アルコールの硫酸塩;エトキシル化アルコールの硫酸塩;N,N−アルキルタウレートなどのアミンおよびアミドのスルホン酸塩;ベンゼン、クメン、トルエン、キシレン、ならびに、ドデシルおよびトリデシルベンゼンのスルホン酸塩;縮合ナフタレンのスルホン酸塩;ナフタレンおよびアルキルナフタレンのスルホン酸塩;精留された石油のスルホン酸塩;スルホスクシナメート;ならびに、ジアルキルスルホコハク酸塩などのスルホコハク酸塩およびそれらの誘導体が挙げられる。
有用なカチオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:アミドおよびエトキシル化アミド;N−アルキルプロパンジアミン、トリプロピレントリアミンおよびジプロピレンテトラアミン、ならびに、エトキシル化アミン、エトキシル化ジアミンおよびプロポキシル化アミンなどのアミン(アミンおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたもの);アミン酢酸塩およびジアミン塩などのアミン塩;第4級塩、エトキシル化第4級塩およびジ第4級塩などの第4級アンモニウム塩;ならびに、アルキルジメチルアミンオキシドおよびビス−(2−ヒドロキシエチル)−アルキルアミンオキシドなどのアミンオキシドが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤の混合物、または、ノニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤の混合物もまた本組成物について有用である。ノニオン性、アニオン性およびカチオン性界面活性剤、ならびに、これらの推奨される使用が多様な発行済みの文献中に開示されており、McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents,McCutcheon’s Divisionによる発行の年刊米国および国際版,Manufacturing Confectioner Publishing Co.;Sisely and Wood,Encyclopedia of Surface Active Agents,Chemical Publ.Co.,Inc.,New York,1964;ならびに、A.S.Davidson and B.Milwidsky,Synthetic Detergents,Seventh Edition,John Wiley and Sons,New York,1987が含まれる。
本発明の組成物はまた、当業者に配合物用の助剤として公知である配合助剤および添加剤を含有していてもよい(これらのいく種かは、固体希釈剤、液体希釈剤または界面活性剤としても機能するとみなされ得る)。このような配合助剤および添加剤は:pH(緩衝剤)、処理中の発泡(ポリオルガノシロキサンなどの消泡剤)、活性成分の沈降(懸濁剤)、粘度(チクソトロープ性増粘剤)、容器中の微生物の増殖(抗菌剤)、生成物の凍結(不凍液)、色(染料/顔料分散体)、洗濯堅牢性(塗膜形成剤または展着剤)、蒸発(蒸発抑制剤)、および、他の配合属性を制御し得る。塗膜形成剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマーおよびワックスが挙げられる。配合助剤および添加剤の例としては、McCutcheon’s Volume 2: Functional Materials,McCutcheon’s Divisionによる発行の年刊国際および北米版,Manufacturing Confectioner Publishing Co.;ならびに、国際公開第03/024222号パンフレットに列挙されているものが挙げられる。
式1の化合物および任意の他の活性成分は、典型的には、活性成分を溶剤中に溶解させることにより、または、液体もしくは乾燥希釈剤中に粉砕することにより、本組成物中に組み込まれる。乳化性濃縮物を含む溶液は、単に処方成分を混合することにより調製することが可能である。乳化性濃縮物として用いることが意図されている液体組成物の溶剤が水−不混和性である場合、乳化剤が、典型的には、水での希釈時に活性成分含有溶剤が乳化するよう添加される。2,000μm以下の粒径を有する活性成分スラリーは、媒体ミルを用いて湿潤粉砕して、3μm未満の平均直径を有する粒子を得ることが可能である。水性スラリーを、最終懸濁濃縮物(例えば、米国特許第3,060,084号明細書を参照のこと)とするか、または、噴霧乾燥によりさらに処理して水−分散性顆粒を形成することが可能である。乾燥配合物は、通常は、2〜10μmの範囲内の平均粒径をもたらす乾燥粉砕プロセスを必要とする。粉剤および粉末は、ブレンド工程、および、通常は粉砕工程により調製することが可能である(ハンマーミルまたは流体−エネルギーミルなどで)。顆粒およびペレットは、予め形成した粒状キャリアに活性材を吹付けることにより、または、凝塊技術により調製することが可能である。Browning,“Agglomeration”,Chemical Engineering,December 4,1967,pp147−48、Perry’s Chemical Engineer’s Handbook,4th Ed.,McGraw−Hill,New York,1963、pages 8−57およびそれ以降、ならびに、国際公開第91/13546号パンフレットを参照のこと。ペレットは、米国特許第4,172,714号明細書に記載のとおり調製することが可能である。水分散性および水溶性顆粒は、米国特許第4,144,050号明細書、米国特許第3,920,442号明細書および独国特許第3,246,493号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。錠剤は、米国特許第5,180,587号明細書、米国特許第5,232,701号明細書および米国特許第5,208,030号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。フィルムは、英国特許2,095,558号明細書および米国特許第3,299,566号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。
種子処理の1つの方法は、種子を播種する前に、種子に本発明の化合物を(すなわち、配合された組成物として)吹付けまたは散粉することによるものである。種子処理用に配合された組成物は、一般に、塗膜形成剤または接着剤を含む。従って、典型的には、本発明の種子粉衣組成物は、生物学的に有効な量の式1の化合物、および、塗膜形成剤または接着剤を含む。種子は、流動性の懸濁液濃縮物を直接的に種子の回転床に吹付け、次いで、これらの種子を乾燥させることによりコート可能である。あるいは、湿った粉末、溶液、サスポエマルジョン、乳化性濃縮物および水中のエマルジョンなどの他の配合物タイプを種子に噴霧することが可能である。このプロセスは、フィルムコーティングを種子に適用するために特に有用である。種々のコーティング機器およびプロセスが当業者に利用可能である。好適なプロセスとしては、P.Kosters et al.,Seed Treatment:Progress and Prospects,1994 BCPC Mongraph No.57、および、この中に列挙された文献に列挙されたものが挙げられる。
配合技術分野に関するさらなる情報に関しては、T.S.Woods,“The Formulator’s Toolbox−Product Forms for Modern Agriculture”,Pesticide Chemistry and Bioscience,The Food−Environment Challenge,T.Brooks and T.R.Roberts Eds.,9th International Congress on Pesticide Chemistryの予稿集,The Royal Society of Chemistry,Cambridge,1999,pp120−133を参照のこと。また、米国特許第3,235,361号明細書、第6欄、第16行〜第7欄、第19行および実施例10〜41;米国特許第3,309,192号明細書、第5欄、第43行〜第7欄、第62行および実施例8、12、15、39、41、52、53、58、132、138〜140、162〜164、166、167および169〜182;米国特許第2,891,855号明細書、第3欄、第66行〜第5欄、第17行および実施例1〜4;Klingman,Weed Control as a Science,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1961,pp81−96;Hance et al.,Weed Control Handbook,8th Ed.,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1989;ならびに、Developments in formulation technology,PJB Publications,Richmond,UK,2000を参照のこと。
以下の実施例において、すべての割合は重量基準であり、すべての配合物は従来の方法で調製される。化合物番号は、索引表A〜B中の化合物を指す。さらなる詳細を伴わずに、前記の記載を用いる当業者は、本発明を最大限利用可能であると考えられている。以下の実施例は、従って、単なる例示としてみなされるべきであり、本開示を如何様にも限定するものではない。別途記載されていない限り、割合は重量基準である。
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
Figure 2015525242
水溶性および水分散性配合物は、典型的には、適用前に水で希釈されて水性組成物が形成される。植物もしくはその一部分に直接適用される水性組成物(例えば、噴霧タンク組成物)は、典型的には、本発明の化合物が少なくとも約1ppm以上(例えば、1ppm〜100ppm)である。
種子は通常、約0.001g(より典型的には、約0.1g)〜約10g/種子1キログラム(すなわち、処理前の種子の約0.0001〜1重量%)の量で処理される。種子処理用に配合される流動性懸濁液は、典型的には、約0.5〜約70%の活性処方成分、約0.5〜約30%のフィルム形成性接着剤、約0.5〜約20%の分散剤、0〜約5%の増粘剤、0〜約5%の顔料および/または染料、0〜約2%の消泡剤、0〜約1%の防腐剤、ならびに、0〜約75%の揮発性液体希釈剤を含む。
本発明の化合物は植物病害防除剤として有用である。従って、本発明は、保護されるべき植物もしくはその一部分または保護されるべき植物種子に、本発明の化合物または前記化合物を含む殺菌・殺カビ組成物を有効量で適用するステップを含む真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法をさらに含む。本発明の化合物および/または組成物は、担子菌、子嚢菌、卵菌および不完全菌類クラスにおける幅広い範囲の真菌性植物病原体により引き起こされる病害の防除を提供する。これらは、幅広い範囲の植物病害、特に観賞用植物、芝生、野菜、農作物、穀類および果実作物の葉病原体の防除において有効である。これらの病原体としては以下が挙げられる:フィトフトラインフェスタンス(Phytophthora infestans)、フィトフトラメガスペルマ(Phytophthora megasperma)、フィトフトラパラシティカ(Phytophthora parasitica)、フィトフトラシンナモミ(Phytophthora cinnamomi)およびフィトフトラカプシシ(Phytophthora capsici)などの疫病菌(Phytophthora)病害、ピシウムアファニデルマツム(Pythium aphanidermatum)などの腐敗病菌(Pythium)病害、ならびに、プラズモパラビチコーラ(Plasmopara viticola)、ペロノスポラ属の一種(Peronospora spp.)(ペロノスポラタバシナ(Peronospora tabacina)およびペロノスポラパラシチカ(Peronospora parasitica)を含む)、シュードペロノスポラ属の一種(Pseudoperonospora spp.)(シュードペロノスポラクベンシス(Pseudoperonospora cubensis)を含む)およびブレミアラクツカエ(Bremia lactucae)などのツユカビ(Peronosporaceae)科における病害を含む卵菌;アルテルナリアソラニ(Alternaria solani)およびアルテルナリアブラッシカエ(Alternaria brassicae)などのアルテルナリア属(Alternaria)病害、ガイグナルディアビドウェル(Guignardia bidwell)などのグイグナルジア(Guignardia)病害、ベンツリアイナエクアリス(Venturia inaequalis)などのベンツリア(Venturia)病害、セプトリアノドルム(Septoria nodorum)およびセプトリアトリティシ(Septoria tritici)などのセプトリア(Septoria)病害、エリシフェ属の一種(Erysiphe spp.)(エリシフェグラミニス(Erysiphe graminis)およびエリシフェポリゴニ(Erysiphe polygoni)を含む)、ウンシヌラネカツル(Uncinula necatur)、スファエロテカフリゲネア(Sphaerotheca fuligenea)、ポドスファエラルコトリチャ(Podosphaera leucotricha)およびシュードセルコスポレラヘルポトリコイド(Pseudocercosporella herpotrichoides)などのウドンコ病病害、ボトリチスシネレア(Botrytis cinerea)、モニリニアフルクティコーラ(Monilinia fructicola)などのボトリチス(Botrytis)病害、スクレロティニアスクレロティオルム(Sclerotinia sclerotiorum)、マグナポルテグリセア(Magnaporthe grisea)、ホモプシスビティコーラ(Phomopsis viticola)などのスクレロティニア(Sclerotinia)病害、ヘルミントスポリウムトリティシレペンティス(Helminthosporium tritici repentis)およびピレノホラテレス(Pyrenophora teres)などのヘルミントスポリウム(Helminthosporium)病害、グロメレラ属(Glomerella)またはコレトトリクム属の一種(Colletotrichum spp.)(コレトトリカムグラミニコラ(Colletotrichum graminicola)およびコレトトリカムオルビクラレ(Colletotrichum orbiculare)など)などの炭疽病病害、および、ゲーウマノミセスグラミニス(Gaeumannomyces graminis)を含む子嚢菌;プッシニア属の一種(Puccinia spp.)(プッシニアレコンディタ(Puccinia recondita)、プッシニアストリイフォルミス(Puccinia striiformis)、プッシニアホルデイ(Puccinia hordei)、プッシニアグラミニス(Puccinia graminis)およびプッシニアアラキディス(Puccinia arachidis)など)、ヘミレイアバスタトリクス(Hemileia vastatrix)およびファコプソラパチリジ(Phakopsora pachyrhizi)により引き起こされるさび病病害を含む担子菌;ラストロエミアフロッコサム(Rutstroemia floccosum)(スクレロンティナホモエオカルパ(Sclerontina homoeocarpa)としても知られている)を含む他の病原体;リゾクトニア属の一種(Rhizoctonia spp.)(リゾクトニアソラニ(Rhizoctonia solani)など);フザリウムロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウムグラミネアルム(Fusarium graminearum)およびフザリウムオキシスポルム(Fusarium oxysporum)などのフザリウム属(Fusarium)病害;ベルティシリウムダーリエ(Verticillium dahliae);スクレロティウムロルフィシ(Sclerotium rolfsii);リンコスポリウムセカリス(Rynchosporium secalis);セルコスポリジウムペルソナツム(Cercosporidium personatum)、セルコスポラアラキディコーラ(Cercospora arachidicola)およびセルコスポラベティコーラ(Cercospora beticola);クモノスカビ属の一種(Rhizopus spp.)(リゾプスストロニフェル(Rhizopus stolonifer)など);アスペルギルス属の一種(Aspergillus spp.)(アスペルギルスフラブス(Aspergillus flavus)およびアスペルギルスパラシチクス(Aspergillus parasiticus)など);ならびに、これらの病原体に近い関係にある他の属および種。これらの殺菌・殺カビ活性に追加して、組成物または組み合わせもまた、エルウィニアアミロボラ(Erwinia amylovora)、キサントモナスカムペストリス(Xanthomonas campestris)、シュードモナスシリンガエ(Pseudomonas syringae)および他の関連種などのバクテリアに対して活性を有する。有害な微生物を防除することにより、本発明の化合物は、作物植物もしくはその栄養繁殖体(例えば、種子、球茎、鱗茎、塊茎、挿木)に接触する、または、作物植物もしくはその栄養繁殖体の農学的環境における有益な微生物対有害な微生物の比を改善(すなわち、増大)させるために有用である。
本発明の化合物は、植物病害から種子を保護するための種子処理において有用である。本開示および特許請求の範囲の文脈において、種子の処理とは、種子を、典型的には本発明の組成物として配合される本発明の化合物に生物学的に有効な量で接触させることを意味する。この種子処理により、種子が土壌伝播性病害から保護され、一般的にはまた、根、および、発芽種子から実生が発育している土壌に接触する他の植物部位の保護が可能である。種子処理では、成長する植物における本発明の化合物または第2の活性処方成分の転流により、群葉の保護がもたらされる場合もある。種子処理は、特殊な形質を発現するよう遺伝的に形質転換された植物が発芽するものを含むすべてのタイプの種子に適用可能である。代表例としては、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)トキシンなどの無脊椎有害生物に有害なタンパク質を発現するもの、または、グリホサートに対する耐性をもたらす、グリホサートアセチルトランスフェラーゼなどの除草抵抗性を発現するものが挙げられる。本発明の化合物による種子処理はまた、種子から成長する植物の活力を増大させることも可能である。
本発明の化合物およびその組成物は、共に単独で、および、他の殺菌・殺カビ剤、殺線虫剤おび殺虫剤との組み合わせで、特にこれらに限定されないが、トウモロコシまたはコーン、ダイズ、綿、穀類(例えば、コムギ、カラスムギ、オオムギ、ライ麦およびイネ)、ジャガイモ、野菜およびアブラナを含む作物に対する種子処理において特に有用である。
さらに、本発明の化合物は、真菌およびバクテリアにより引き起こされる果実および野菜の収穫後病害の処置において有用である。これらの感染は、収穫中、および、その前後に生じる可能性がある。例えば、感染は、収穫の前に生じ、次いで、成熟中のある時点まで休眠し続ける可能性があり(例えば、宿主が感染が進行可能であるように組織変化し始める);また、感染は、機械的に、または、昆虫被害により生じた表面の傷から発生する可能性がある。この点において、本発明の化合物は、収穫後消費されるまでの間いつでも発生し得る収穫後病害に起因する損失(すなわち、量および品質面からもたらされる損失)を低減させることが可能である。本発明の化合物による収穫後病害の処置により、収穫後に、傷みやすい可食性の植物部位(例えば、果実、種子、群葉、茎、鱗茎、塊茎)を冷蔵保管し、または、冷蔵せずに保管することが可能な期間であって、可食状態が維持されると共に、真菌もしくは他の微生物による明らかなもしくは有害な品質の低下、または、真菌もしくは他の微生物による汚染が伴わない期間を延長することが可能である。収穫前もしくは収穫後における、本発明の化合物による可食性の植物部位の処理はまた、例えばアフラトキシンなどのマイコトキシンといった、真菌または他の微生物による有害な代謝産物の形成を低減させることが可能である。
植物病害防除は、有効量の本発明の化合物を、感染前もしくは感染後に、根、茎、群葉、果実、種子、塊茎もしくは鱗茎などの保護されるべき植物の一部分、または、保護されるべき植物が成長している培地(土壌または砂)に適用することにより通常達成される。種子および種子から発育す苗木を保護するために化合物を種子に適用することも可能である。化合物はまた、植物を処理するために潅漑水を介して適用することが可能である。収穫前に産物に感染する収穫後病原体の防除は、典型的には、本発明の化合物の圃場適用により達成され、感染が収穫後に生じる場合においては、化合物は、収穫された作物に、浸漬、噴霧、燻蒸、処理されたラップおよび箱のライナーとして適用されることが可能である。
これらの化合物に係る適用量(すなわち、殺菌・殺カビ的に有効な量)は、防除されるべき植物病害、保護されるべき植物種、周囲水分量および温度などの要因によって影響される可能性があり、実際の使用条件下で判定されるべきである。当業者は、植物病害防除に係る所望のレベルに必要とされる殺菌・殺カビ的に有効な量を、単純な実験を通して容易に判定することが可能である。群葉は通常、約1g/ha未満〜約5,000g/haの量の活性処方成分で処理された場合に保護可能である。種子および苗木は通常、種子が、種子1キログラム当たり、約0.001g(より典型的には、約0.1)〜約10gの量で処理された場合に保護可能である。
本発明の化合物はまた、殺菌・殺カビ剤、殺虫剤、抗線虫薬、殺菌剤、殺ダニ剤、除草剤、除草剤毒性緩和剤、昆虫脱皮阻害剤および発根刺激剤などの成長調節剤、不妊化剤、信号化学物質、忌避剤、誘引剤、フェロモン、摂食刺激物質、植物栄養分、他の生物学的に有効な化合物または昆虫病原性バクテリア、ウイルスまたは真菌を含む他の生物学的に有効な化合物もしくは薬剤の1種または複数種と混合されて多成分有害生物防除剤を形成して、さらに広い範囲の農学的保護をもたらすことが可能である。それ故、本発明はまた、式1の化合物(殺菌・殺カビ的に有効な量)と、少なくとも1種の追加の生物学的に有効な化合物または薬剤(生物学的に有効な量)とを含む組成物に関し、界面活性剤、固体希釈剤または液体希釈剤の少なくとも1種をさらに含んでいることが可能である。他の生物学的に有効な化合物もしくは薬剤は、界面活性剤、固体または液体希釈剤の少なくとも1種を含む組成物中で配合されることが可能である。本発明の混合物に関して、1種もしくは複数種の他の生物学的に有効な化合物もしくは薬剤は、式1の化合物と一緒に配合されて予混合物が形成可能であり、または、1種もしくは複数種の他の生物学的に有効な化合物もしくは薬剤は式1の化合物から個別に配合され、配合物を、適用前に(例えば、噴霧タンク中で)一緒に組み合わせること、または、あるいは、逐次的に適用することが可能である。
注目すべきは、式1の化合物に追加して、クラス(1)メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤;(2)ジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤;(3)脱メチル化抑制剤(DMI)殺菌・殺カビ剤;(4)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;(5)アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤;(6)リン脂質生合成抑制剤殺菌・殺カビ剤;(7)カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;(8)ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤;(9)アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤;(10)N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤;(11)キノン外部抑制剤(QoI)殺菌・殺カビ剤;(12)フェニルピロール殺菌・殺カビ剤;(13)キノリン殺菌・殺カビ剤;(14)脂質過酸化抑制剤殺菌・殺カビ剤;(15)メラニン生合成抑制剤−レダクターゼ(MBI−R)殺菌・殺カビ剤;(16)メラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤;(17)ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤;(18)スクアレン−エポキシダーゼ抑制剤殺菌・殺カビ剤;(19)ポリオキシン殺菌・殺カビ剤;(20)フェニル尿素殺菌・殺カビ剤;(21)キノン内部抑制剤(QiI)殺菌・殺カビ剤;(22)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;(23)エノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤;(24)ヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤;(25)グルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤;(26)グルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤;(27)シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤;(28)カルバメート殺菌・殺カビ剤;(29)酸化性リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤;(30)有機錫殺菌・殺カビ剤;(31)カルボン酸殺菌・殺カビ剤;(32)芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤;(33)ホスホネート殺菌・殺カビ剤;(34)フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤;(35)ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤;(36)ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤;(37)ピリダジノン殺菌・殺カビ剤;(38)チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;(39)ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤;(40)カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤;(41)テトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤;(42)チオカルバメート殺菌・殺カビ剤;(43)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;(44)宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤;(45)多部位接触作用殺菌・殺カビ剤;(46)クラス(1)〜(45)以外の殺菌・殺カビ剤;および、クラス(1)〜(46)の化合物の塩からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む組成物である。
当業者は、クラス(1)〜(46)とは、発明の概要、または、本明細書に記載の実施形態のいずれかに記載されている、コンポーネント(b1)〜(b46)または(c1)〜(c46)のいずれかを指すことを理解するであろう。殺菌・殺カビ性化合物のクラス(1)〜(46)のさらなる記載が以下に記載されている。
(1)「メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード1)は、微小管会合の最中にβ−チューブリンに結合することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。メチルベンズイミダゾールカルバメート殺菌・殺カビ剤としては、ベンズイミダゾールおよびチオファネートが挙げられる。ベンズイミダゾールとしては、ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾールおよびチアベンダゾールが挙げられる。チオファネートとしては、チオファネートおよびチオファネート−メチルが挙げられる。
(2)「ジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード2)は、NADHチトクロムcレダクターゼへの干渉を介して真菌における脂質過酸化を阻害すると提言されている。例としては、クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドンおよびビンクロゾリンが挙げられる。
(3)「脱メチル化抑制剤(DMI)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード3)は、ステロール産生に関与するC14−デメチラーゼを阻害する。エルゴステロールなどのステロールが膜構造および機能に必要とされており、これらは、機能性細胞壁の発達のために必須とされている。従って、これらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的に死滅をもたらす。脱メチル化殺菌・殺カビ剤としては、アゾール(トリアゾールおよびイミダゾールを含む)、ピリミジン、ピペラジンおよびピリジンが挙げられる。トリアゾールとしては、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(ジニコナゾール−Mを含む)、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾールおよびウニコナゾール、1−[[(2S,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキシラニル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール、2−[[(2S,3R)−3−(2−クロロ−フェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキシラニル]−メチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン、1−[[(2S,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−2−オキシラニル]メチル]−5−(2−プロペン−1−イルチオ)−1H−1,2,4−トリアゾール、α−(1−クロロ−シクロプロピル)−α−[2−(2,2−ジクロロシクロプロピル)エチル]−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールおよび2−[2−(1−クロロシクロプロピル)−4−(2,2−ジクロロシクロプロピル)−2−ヒドロキシブチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンが挙げられる。イミダゾールとしては、クロトリマゾール、イマザリル、オキスポコナゾール、プロクロラズ、ペフラゾエートおよびトリフルミゾールが挙げられる。ピリミジンとしては、フェナリモルおよびヌアリモルが挙げられる。ピペラジンとしてはトリホリンが挙げられる。ピリジンとしてはピリフェノックスが挙げられる。K.H.Kuck et al.,Modern Selective Fungicides−Properties,Applications and Mechanisms of Action,H.Lyr(Ed.),Gustav Fischer Verlag:New York,1995,205−258に記載されているとおり、生化学的研究によって、上記の殺菌・殺カビ剤のすべてがDMI殺菌・殺カビ剤であることが示されている。
(4)「フェニルアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード4)は、卵菌真菌におけるRNAポリメラーゼの特異的抑制剤である。これらの殺菌・殺カビ剤に露出された感受性の真菌は、rRNAへのウリジンの組み込み能の低下を示す。感受性の真菌における成長および発生は、このクラスの殺菌・殺カビ剤に対する露出により妨げられる。フェニルアミド殺菌・殺カビ剤としては、アシルアラニン、オキサゾリジノンおよびブチロラクトンが挙げられる。アシルアラニンとしては、ベナラキシル、ベナラキシル−M、フララキシル、メタラキシルおよびメタラキシル−M/メフェノキサムが挙げられる。オキサゾリジノンとしてはオキサジキシルが挙げられる。ブチロラクトンとしてはオフレースが挙げられる。
(5)「アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード5)は、ステロール生合成経路、Δ→ΔイソメラーゼおよびΔ14レダクターゼにおける2つの標的部位を阻害する。エルゴステロールなどのステロールが膜構造および機能に必要とされており、これらは、機能性細胞壁の発達のために必須とされている。従って、これらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的に死滅をもたらす。アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤(非DMIステロール生合成抑制剤としても知られる)としては、モルホリン、ピペリジンおよびスピロケタール−アミンが挙げられる。モルホリンとして
は、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフおよびトリモルファミドが挙げられる。ピペリジンとしてはフェンプロピジンおよびピペラリンが挙げられる。スピロケタール−アミンとしてはスピロキサミンが挙げられる。
(6)「リン脂質生合成抑制剤殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード6)は、リン脂質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。リン脂質生合成殺菌・殺カビ剤としては、ホスホロチオレートおよびジチオランが挙げられる。ホスホロチオレートとしては、エディフェンホス、イプロベンホスおよびピラゾホスが挙げられる。ジチオランとしてはイソプロチオランが挙げられる。
(7)「カルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード7)は、クレブス回路(TCA回路)における重要な酵素、すなわちコハク酸塩脱水素酵素を撹乱することにより、複合体II(コハク酸塩脱水素酵素)真菌性呼吸を阻害する。呼吸が阻害されることで真菌によるATPの形成が妨げられ、それ故、成長および繁殖が阻害される。カルボキサミド殺菌・殺カビ剤としては、ベンズアミド、フランカルボキサミド、オキサチインカルボキサミド、チアゾールカルボキサミド、ピラゾールカルボキサミド、ピリジンカルボキサミドおよびチオフェンカルボキサミドが挙げられる。ベンズアミドとしては、ベノダニル、フルトラニルおよびメプロニルが挙げられる。フランカルボキサミドとしてはフェンフラムが挙げられる。オキサチインカルボキサミドとしては、カルボキシンおよびオキシカルボキシンが挙げられる。チアゾールカルボキサミドとしては、チフルザミドが挙げられる。ピラゾールカルボキサミドとしては、フラメトピル、ペンチオピラド、ビキサフェン、イソピラザム、ベンゾビンジフルピル、N−[2−(1S,2R)−[1,1’−ビシクロプロピル]−2−イルフェニル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドペンフルフェン、(N−[2−(1,3−ジメチル−ブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド)、N−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−メトキシ−1−メチルエチル]3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドおよびN−シクロプロピル−3−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1−メチル−N−[[2−(1−メチルエチル)フェニル]メチル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドが挙げられる。ピリジンカルボキサミドとしては、ボスカリドが挙げられる。チオフェンカルボキサミドとしては、イソフェタミドが挙げられる。
(8)「ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード8)はアデノシンデアミナーゼに干渉することにより核酸合成を阻害する。例としては、ブピリメート、ジメチリモールおよびエチリモールが挙げられる。
(9)「アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード9)は、アミノ酸メチオニン生合成を阻害すると共に、感染の最中に植物細胞を溶解する加水分解酵素の分泌を撹乱すると提言されている。例としては、シプロジニル、メパニピリムおよびピリメタニルが挙げられる。
(10)「N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード10)は、β−チューブリンに結合し、微小管会合を撹乱することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。例としては、ジエトフェンカルブが挙げられる。
(11)「キノン外部抑制剤(QoI)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード11)は、ユビキノールオキシダーゼに作用することにより真菌における複合体IIIミトコンドリア呼吸を阻害する。ユビキノールの酸化は、真菌の内部ミトコンドリア膜内に位置されているチトクロムbc複合体の「キノン外部」(Q)部位でブロックされる。ミトコンドリア呼吸が阻害されることにより、正常な真菌増殖および発生が妨げられる。キノン外部抑制剤殺菌・殺カビ剤(ストロビルリン殺菌・殺カビ剤としても知られる)としては、メトキシアクリレート、メトキシカルバメート、オキシミノ酢酸、オキシミノアセタミド、オキサゾリジンジオン、ジヒドロジオキサジン、イミダゾリノンおよびベンジルカルバメートが挙げられる。メトキシアクリレートとしては、アゾキシストロビン、エネストロブリン(SYP−Z071)、ピコキシストロビンおよびピラオキシストロビン(SYP−3343)が挙げられる。メトキシカルバメートとしては、ピラクロストロビンおよびピラメトストロビン(SYP−4155)が挙げられる。オキシミノ酢酸としては、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンが挙げられる。オキシミノアセタミドとしては、ジモキシストロビン、メトミノストロビン、オリザストロビン、α−[メトキシイミノ]−N−メチル−2−[[[1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ]−イミノ]−メチル]−ベンゼンアセトアミドおよび2−[[[3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−メチル−2−プロペン−1−イリデン]−アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチルベンゼンアセタミドが挙げられる。オキサゾ−リ−ジン−ジオンとしては、ファモキサドンが挙げられる。ジヒドロジオキサジンとしては、フルオキサストロビンが挙げられる。イミダゾリノンとしては、フェンアミドンが挙げられる。ベンジルカルバメートとしては、ピリベンカルブが挙げられる。クラス(11)としてはまた、2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]−α−メトキシ−N−ベンゼンアセトアミド(マンデストロビンReg.No.173662−97−0)、メチル(α−E)−2−[[(3−ブチル−4−メチル−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−7−イル)オキシ]メチル]−α−(メトキシメチレン)ベンゼン酢酸塩(クモキシストロビン、Reg.No.850881−70−8)、メチル(αE)−2−[[[(E)−[(2E)−3−(4−クロロフェニル)−1−メチル−2−プロペン−1−イリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシメチレン)ベンゼン酢酸塩(エノキシストロビン、Reg.No.238410−11−2)、メチル(αE)−2−[[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]−α−(メトキシメチレン)ベンゼンアセトアミド(フルフェノキシストロビン、Reg.No.918162−02−4)およびメチルN−メトキシ−N−[2−[[(3,5,6−トリクロロ−2−ピリジニル)オキシ]メチル]フェニル]カルバメート(トリクロピリカルブ、Reg.No.902760−40−1)が挙げられる。
(12)「フェニルピロール殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード12)は、真菌における浸透圧シグナル伝達系に関連するMAPタンパク質キナーゼを阻害する。フェンピクロニルおよびフルジオキソニルがこの殺菌・殺カビ剤クラスの例である。
(13)「キノリン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード13)は、初期細胞シグナリングにおけるG−タンパク質に作用することによりシグナル伝達を阻害すると提言されている。これらは、ウドンコ病の原因となる真菌における発芽および/または付着器形成に干渉すると見られている。キノキシフェンおよびテブフロキンが殺菌・殺カビ剤のこのクラスの例である。
(14)「脂質過酸化抑制剤殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード14)は、真菌における膜合成に作用する脂質過酸化を阻害すると提言されている。エトリジアゾールなどのこのクラスの構成要素もまた、呼吸およびメラニン生合成などの他の生物学的プロセスに作用し得る。脂質過酸化殺菌・殺カビ剤としては、芳香族炭素および1,2,4−チアジアゾールが挙げられる。芳香族炭素殺菌・殺カビ剤としては、ビフェニル、クロロネブ、ジクロラン、キントゼン、テクナゼンおよびトルコホス−メチルが挙げられる。1,2,4−チアジアゾール殺菌・殺カビ剤としては、エトリジアゾールが挙げられる。
(15)「メラニン生合成抑制剤−レダクターゼ(MBI殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード16.1)は、メラニン生合成におけるナフタレン還元ステップを阻害する。メラニンは、ある種の真菌によって宿主植物感染のために必要とされる。メラニン生合成抑制剤−レダクターゼ殺菌・殺カビ剤としては、イソベンゾフラノン、ピロロキノリノンおよびトリアゾロベンゾチアゾールが挙げられる。イソベンゾフラノンとしては、フサライドが挙げられる。ピロロキノリノンとしては、ピロキロンが挙げられる。トリアゾロベンゾチアゾールとしては、トリシクラゾールが挙げられる。
(16)「メラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード16.2)は、メラニン生合成におけるシタロンデヒドラターゼを阻害する。メラニンは、ある種の真菌によって宿主植物感染のために必要とされる。メラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ殺菌・殺カビ剤としては、シクロプロパンカルボキサミド、カルボキサミドおよびプロピオンアミドが挙げられる。シクロプロパンカルボキサミドとしては、カルプロパミドが挙げられる。カルボキサミドとしては、ジクロシメットが挙げられる。プロピオンアミドとしては、フェノキサニルが挙げられる。
(17)「ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード17)は、ステロール産生に関与するC4−デメチラーゼを阻害する。例としては、フェンヘキサミドが挙げられる。
(18)「スクアレン−エポキシダーゼ抑制剤殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード18)は、エルゴステロール生合成経路におけるスクアレン−エポキシダーゼを阻害する。エルゴステロールなどのステロールは、膜構造および膜機能のために必要であり、機能性細胞壁の発達のために必須とされる。従ってこれらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的には死滅をもたらす。スクアレン−エポキシダーゼ抑制剤殺菌・殺カビ剤としては、チオカルバメートおよびアリルアミンが挙げられる。チオカルバメートとしては、ピリブチカルブが挙げられる。アリルアミンとしては、ナフチフィンおよびテルビナフィンが挙げられる。
(19)「ポリオキシン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード19)はキチンシンターゼを阻害する。例としては、ポリオキシンが挙げられる。
(20)「フェニル尿素殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード20)は、細胞分裂に作用すると提言されている。例としては、ペンシクロンが挙げられる。
(21)「キノン内部抑制剤(QiI)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード21)は、ユビキノールレダクターゼに作用することにより真菌における複合体IIIミトコンドリア呼吸を阻害する。ユビキノールの還元は、真菌の内部ミトコンドリア膜内に位置されているチトクロムbc複合体の「キノン内部」(Q)部位でブロックされる。ミトコンドリア呼吸が阻害されることにより、正常な真菌増殖および発生が妨げられる。キノン内部抑制剤殺菌・殺カビ剤としては、シアノイミダゾールおよびスルファモイルトリアゾールが挙げられる。シアノイミダゾールとしては、シアゾファミドが挙げられる。スルファモイルトリアゾールとしては、アミスルブロムが挙げられる。
(22)「ベンズアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード22)は、β−チューブリンに結合し、微小管会合を撹乱することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。例としては、ゾキサミドが挙げられる。
(23)「エノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード23)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、ブラストサイジン−Sが挙げられる。
(24)「ヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード24)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、カスガマイシンが挙げられる。
(25)「グルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード25)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、ストレプトマイシンが挙げられる。
(26)「グルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード26)は、イノシトール生合成経路におけるトレハラーゼを阻害する。例としては、バリダマイシンが挙げられる。
(27)「シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード27)としては、シモキサニルが挙げられる。
(28)「カルバメート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード28)は、真菌増殖の多部位抑制剤であるとみなされる。これらは、細胞膜における脂肪酸の合成に干渉し、次いで、細胞膜浸透性を撹乱すると提言されている。プロパマカルブ、塩酸プロパマカルブ、ヨードカルブおよびプロチオカルブがこの殺菌・殺カビ剤クラスの例である。
(29)「酸化性リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード29)は、脱共役酸化性リン酸化により真菌の呼吸を阻害する。呼吸が阻害されることにより、正常な真菌の成長および発生が妨げられる。このクラスは、フルアジナムなどの2,6−ジニトロアニリン、フェリムゾンなどのピリミドンヒドラゾン、ならびに、ジノカップ、メプチルジノカップおよびビナパクリルなどのクロトン酸ジニトロフェニルを含む。
(30)「有機錫殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード30)は、酸化性リン酸化経路におけるアデノシン三リン酸(ATP)シンターゼを阻害する。例としては、酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズおよびトリフェニルスズヒドロキシドが挙げられる。
(31)「カルボン酸殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード31)は、デオキシリボ核酸(DNA)トポイソメラーゼタイプII(ギラーゼ)に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、オキソリン酸が挙げられる。
(32)「芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード32)は、DNA/リボ核酸(RNA)合成に作用すると提言されている。芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤としては、イソキサゾールおよびイソチアゾロンが挙げられる。イソキサゾールとしてはヒメキサゾールが挙げられ、および、イソチアゾロンとしては、オクチリノンが挙げられる。
(33)「ホスホネート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード33)としては、ホセチル−アルミニウムを含む亜リン酸およびその種々の塩が挙げられる。
(34)「フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード34)としては、テクロフタラムが挙げられる。
(35)「ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード35)としては、トリアゾキシドが挙げられる。
(36)「ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード36)としては、フルスルファミドが挙げられる。
(37)「ピリダジノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード37)としては、ジクロメジンが挙げられる。
(38)「チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード38)は、ATP産生に作用すると提言されている。例としては、シルチオファムが挙げられる。
(39)「ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード39)は、リン脂質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害し、ジフルメトリムが挙げられる。
(40)「カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード40)は、リン脂質生合成および細胞壁沈着を阻害すると提言されている。これらのプロセスが阻害されることで、成長が妨げられ、標的真菌類は死に至る。カルボン酸アミド殺菌・殺カビ剤としては、桂皮酸アミド、バリンアミドカルバメート、カルバメートおよびマンデル酸アミドが挙げられる。桂皮酸アミドとしては、ジメトモルフおよびフルモルフが挙げられる。バリンアミドカルバメートとしては、ベンチアバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、イプロバリカルブ、バリフェナレートおよびバリフェナルが挙げられる。カルバメートとしては、トルプロカルブが挙げられる。マンデル酸アミドとしては、マンジプロパミド、N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)−アミノ]−ブタンアミドおよびN−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]−エチル]−3−メチル−2−[(エチルスルホニル)アミノ]ブタンアミドが挙げられる。
(41)「テトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード41)は、複合体1ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)オキシドレダクターゼに作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、オキシテトラサイクリンが挙げられる。
(42)「チオカルバメート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード42)としては、メタスルホカルブが挙げられる。
(43)「ベンズアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード43)は、スペクトリン様タンパク質の非局在化により真菌の成長を阻害する。例としては、フルオピコリドおよびフルオピラムなどのアシルピコリド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。
(44)「宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードP)は、宿主植物防御メカニズムを誘起させる。宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤としては、ベンゾ−チアジアゾール、ベンゾイソチアゾールおよびチアジアゾール−カルボキサミドが挙げられる。ベンゾ−チアジアゾールとしては、アシベンゾラル−S−メチルが挙げられる。ベンゾイソチアゾールとしては、プロベナゾールが挙げられる。チアジアゾール−カルボキサミドとしては、チアジニルおよびイソチアニルが挙げられる。
(45)「多部位接触殺菌・殺カビ剤」は、複数の作用部位を介して真菌増殖を阻害し、また、接触/予防活性を有する。殺菌・殺カビ剤のこのクラスは以下を含む:(45.1)「銅殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM1)」、(45.2)「硫黄殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM2)、(45.3)「ジチオカルバメート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM3)、(45.4)「フタルイミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM4)、(45.5)「クロロニトリル殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM5)、(45.6)「スルファミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM6)、(45.7)「グアニジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM7)、(45.8)「トリアジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM8)および(45.9)「キノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM9)。「銅殺菌・殺カビ剤」は、典型的には銅(II)酸化状態で銅を含有する無機化合物であり;例としては、ボルドー液(三塩基性硫酸銅)などの組成物を含む、オキシ塩化銅、硫酸銅および水酸化銅が挙げられる。「硫黄殺菌・殺カビ剤」は、硫黄原子の環または鎖を含有する無機化学物質であり;例としては、元素硫黄が挙げられる。「ジチオカルバメート殺菌・殺カビ剤」は、ジチオカルバメート分子部分を含有し;例としては、マンコゼブ、メチラム、プロピネブ、フェルバム、マンネブ、チラム、ジネブおよびジラムが挙げられる。「フタルイミド殺菌・殺カビ剤」は、フタルイミド分子部分を含有し;例としては、ホルペット、キャプタンおよびカプタホールが挙げられる。「クロロニトリル殺菌・殺カビ剤」はクロロおよびシアノで置換された芳香族環を含有し;例としては、クロロタロニルが挙げられる。「スルファミド殺菌・殺カビ剤」としては、ジクロフルアニドおよびトリフルアニドが挙げられる。「グアニジン殺菌・殺カビ剤」としては、ドジン、グアザチン、イミノクタジンアルベシレートおよびイミノクタジン三酢酸塩が挙げられる。「トリアジン殺菌・殺カビ剤」としては、アニラジンが挙げられる。「キノン殺菌・殺カビ剤」としては、ジチアノンが挙げられる。
(46)「クラス(1)〜(45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤」は、作用機構が未知であり得る一定の殺菌・殺カビ剤を含む。これらとしては:「チアゾールカルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードU5)、「フェニル−アセトアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードU6)、「キナゾリノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードU7)、「ベンゾフェノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードU8)および「トリアゾロピリミジン殺菌・殺カビ剤」が挙げられる。チアゾールカルボキサミドとしては、エタボキサムが挙げられる。フェニル−アセトアミドとしては、シフルフェナミドおよびN−[[(シクロプロピルメトキシ)−アミノ]−[6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]−メチレン]−ベンゼンアセトアミドが挙げられる。キナゾリノンとしては、プロキナジドが挙げられる。ベンゾフェノンとしては、メトラフェノンが挙げられる。トリアゾロピリミジンとしては、アメトクトラジンが挙げられる。クラス(46)(すなわち、「クラス(1)〜(45)以外の殺菌・殺カビ剤」)としてはまた、ベトキサジン、フルキサピロキサド、フロメトキン、ネオアソジン(メタンアルソン酸第二鉄)、ピリオフェノン、ピロールニトリン、キノメチオネート、テブフロキン、N−[2−[4−[[3−(4−クロロ−フェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシ−フェニル]−エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]−ブタンアミド、N−[2−[4−[[3−(4−クロロ−フェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]−エチル]−3−メチル−2−[(エチル−スルホニル)−アミノ]−ブタンアミド、フルチアニル(2−[[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)−フェニル]チオ]−2−[3−(2−メトキシフェニル)−2−チアゾ−リジニル−イデン]−アセトニトリル)、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−3−イソキサゾリジニル]ピリジン(あるいは、3−[(3R)−5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−3−イソキサゾリジニル]ピリジンと呼ばれる)(ピリソキサゾール)、4−フルオロ−フェニルN−[1−[[[1−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル]メチル]−プロピル]カルバメート、5−クロロ−6−(2,4,6−トリ−フルオロ−フェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]−トリアゾロ−[1,5−a]−ピリミジン(BAS600)、N−(4−クロロ−2−ニトロ−フェニル)−N−エチル−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド、N’−[4−[4−クロロ−3−(トリフルオロ−メチル)−フェノキシ]−2,5−ジメチルフェニル]−N−エチル−N−メチル−メタンイミド−アミド、フルピラズアミン(1−[(2−プロペニルチオ)カルボニル]−2−(1−メチルエチル)−4−(2−メチル−フェニル)−5−アミノ−1H−ピラゾール−3−オン)、N’−[4−[[3−[(4−クロロフェニル)メチル]−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]オキシ]−2,5−ジメチルフェニル]−N−エチル−N−メチル−メタンイミドアミド、1,1−ジ−メチル−エチルN−[6−[[[[1−メチル−1H−トリアゾール−5−イル)フェニルメチレン]アミノ]オキシ]メチル−2−ピリジニル]−カルバメート、3−ブチン−1−イルN−[6−[[[[1−メチル−1H−トリアゾール−5−イル)−フェニルメチレン]−アミノ]−オキシ]−メチル]−2−ピリジニル]カルバメート、2,6−ジメチル−1H,5H−[1,4]ジチイノ[2,3−c:5,6−c’]ジピロール−1,3,5,7(2H,6H)−テトロン、5−フルオロ−2−[(4−メチルフェニル)メトキシ]−4−ピリミジンアミンおよび5−フルオロ−2−[(4−フルオロフェニル)メトキシ]−4−ピリミジンアミンが挙げられる。
「クラス(1)〜(45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤」は、作用機構が未知であるか、または、未だ分類されていない可能性がある一定の殺菌・殺カビ剤を含む。(a)式1から選択される少なくとも1種の化合物、そのN−オキシドおよび塩を、(b)コンポーネント(b)から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物と共に含む組成物において、コンポーネント(b46)は、以下に示されているコンポーネント(b46.1)〜(b46.9)から選択される。
コンポーネント(b46.1)は、式b46.1の化合物に関連し、
Figure 2015525242
これは、1−[4−[4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジニル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−エタノン(オキサチアピプロリン)Registry Number 1003318−67−9)である。注目すべきは、(b46.1a)式b46.1のRエナンチオマーであり、
Figure 2015525242
これは、1−[4−[4−[5R−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジニル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−エタノン(Registry Number 1003319−79−6)である。式46.1の化合物の調製方法は、国際公開第2008/013622号パンフレットに記載されている。
コンポーネント(b46.2)は、式b46.2の化合物に関連する。
Figure 2015525242
(式中、Rb1
Figure 2015525242
である)
式b46.2の化合物の例としては、(b46.2a)(2−クロロ−6−フルオロ−フェニル)−メチル2−[1−[2−[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル]−4−ピペリジニル]−4−チアゾール−カルボキシレート(Registry Number 1299409−40−7)および(b46.2b)(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレニル2−[1−[2−[3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル]−4−ピペリジニル]−4−チアゾールカルボキシレート(Registry Number 1299409−42−9)が挙げられる。式b46.2の化合物の調製方法は、国際公開第2009/132785号パンフレットおよび国際公開第2011/051243号パンフレットに記載されている。
コンポーネント(b46.3)は、式b46.3の化合物に関連し、
Figure 2015525242
式中、Rb2は、CH、CFまたはCHFであり;Rb3は、CH、CFまたはCHFであり;Rb4はハロゲンまたはシアノであり;および、nは、0、1、2または3である。
式b46.3の化合物の例としては、(b46.3a)1−[4−[4−[5−[(2,6−ジフルオロフェノキシ)メチル]−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジニル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノンが挙げられる。式b46.3の化合物の調製方法は国際特許出願第PCT/US11/64324号パンフレットに記載されている。
コンポーネント(b46.4)は、式b46.4の化合物に関連する。
Figure 2015525242
(式中、Rb5は、−CHOC(O)CH(CH、−C(O)CH、−CHOC(O)CH、−C(O)OCHCH(CHまたは
Figure 2015525242
である)
式b46.4の化合物の例としては、(b46.4a)[[4−メトキシ−2−[[[(3S,7R,8R,9S)−9−メチル−8−(2−メチル−1−オキソプロポキシ)−2,6−ジオキソ−7−(フェニルメチル)−1,5−ジオキソナン−3−イル]−アミノ]−カルボニル]−3−ピリジニル]オキシ]メチル2−メチルプロパノエート(Registry Number 517875−34−2)、(b46.4b)(3S,6S,7R,8R)−3−[[[3−(アセチルオキシ)−4−メトキシ−2−ピリジニル]−カルボニル]−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−8−(フェニルメチル)−1,5−ジオキソナン−7−イル2−メチル−プロパノエート(Registry Number 234112−93−7)、(b46.4c)(3S,6S,7R,8R)−3−[[[3−[(アセチルオキシ)メトキシ]−4−メトキシ−2−ピリジニル]カルボニル]アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−8−(フェニル−メチル)−1,5−ジオキソナン−7−イル2−メチル−プロパノエート(Registry Number 517875−31−9)、(b46.4d)(3S,6S,7R,8R)−3−[[[4−メトキシ−3−[[(2−メチル−プロポキシ)−カルボニル]−オキシ]−2−ピリジニル]−カルボニル]アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−8−(フェニルメチル)−1,5−ジオキソナン−7−イル2−メチルプロパノエート(Registry Number 328256−72−0)、および(b46.4e)N−[[3−(1,3−ベンソジオキソール−5−イルメトキシ)−4−メトキシ−2−ピリジニル]カルボニル]−O−[2,5−ジデオキシ−3−O−(2−メチル−1−オキソプロピル)−2−(フェニルメチル)−L−アラビノノイル]−L−セリン、(1→4’)−ラクトン(Registry Number 1285706−70−8)が挙げられる。式b46.4の化合物の調製方法は国際公開第99/40081号パンフレット、国際公開第2001/014339号パンフレット、国際公開第2003/035617号パンフレットおよび国際公開第2011044213号パンフレットに記載されている。
コンポーネント(b46.5)は、式46.5の化合物に関連し、
Figure 2015525242
これは、5,8−ジフルオロ−N−[2−[3−メトキシ−4−[[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]−オキシ]−フェニル]−エチル]−4−キナゾリンアミン(Registry Number 1210070−31−7)である。式b46.5の化合物は、国際公開第2010/025451号パンフレットに記載の方法により調製可能である。
コンポーネント(b46.6)は、式b46.6の化合物に関連し、
Figure 2015525242
これは、N−(3’,4’−ジフルオロ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)−3−(トリフルオロメチル)−2−ピラジンカルボキサミド(Registry Number 942515−63−1)である。式b46.6の化合物は、国際公開第2007/072999号パンフレットに記載の方法により調製可能である。
コンポーネント(b46.7)は、式b46.7の化合物に関連し、
Figure 2015525242
式中、Rb6はHまたはFであり、および、Rb7は、−CFCHFCFまたは−CFCFHである。式b46.7の化合物の例は、(b46.7a)3−(ジフルオロメチル)−N−[4−フルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサ−フルオロ−プ
ロポキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(Registry Number 1172611−40−3)および(b46.7b)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(Registry Number 923953−98−4)である。式46.7の化合物は、国際公開第2007/017450号パンフレットに記載の方法により調製可能である。
コンポーネントb46.8は、式b46.8の化合物に関連し、
Figure 2015525242
式中、
b8は、ハロゲン、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルキニルであり;
b9は、H、ハロゲンまたはC〜Cアルキルであり;
b10は、C〜C12アルキル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルコキシアルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12アルコキシアルケニル、C〜C12アルコキシアルキニル、C〜C12アルキルチオまたはC〜C12アルキルチオアルキルであり;
b11はメチルまたは−Yb13−Rb12であり;
b12はC〜Cアルキルであり;および
b13はCH、OまたはSである。
式b46.8の化合物の例としては、(b46.8a)2−[(3−ブロモ−6−キノリニル)オキシ]−N−(1,1−ジメチル−2−ブチン−1−イル)−2−(メチルチオ)アセトアミド、(b46.8b)2−[(3−エチニル−6−キノリニル)オキシ]−N−[1−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−2−プロピン−1−イル]−2−(メチル−チオ)−アセトアミド、(b46.8c)N−(1,1−ジメチル−2−ブチン−1−イル)−2−[(3−エチニル−6−キノリニル)オキシ]−2−(メチル−チオ)−アセトアミド、(b46.8d)2−[(3−ブロモ−8−メチル−6−キノリニル)オキシ]−N−(1,1−ジメチル−2−プロピン−1−イル)−2−(メチルチオ)アセトアミドおよび(b46.8e)2−[(3−ブロモ−6−キノリニル)オキシ]−N−(1,1−ジメチルエチル)−ブタンアミドが挙げられる。式b46.8の化合物、殺菌・殺カビ剤としてのその使用、および、調製方法は一般に公知であり;例えば、国際公開第2004/047538号パンフレット、国際公開第2004/108663号パンフレット、国際公開第2006/058699号パンフレット、国際公開第2006/058700号パンフレット、国際公開第2008/110355号パンフレット、国際公開第2009/030469号パンフレット、国際公開第2009/049716号パンフレットおよび国際公開第2009/087098号パンフレットを参照のこと。
コンポーネント(b46.9)は、式b46.9の化合物に関連し、
Figure 2015525242
式中、Rb14は、H、−SH、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルケニルチオ、C〜CアルキニルチオまたはC〜Cシクロアルキルアルキルチオであり;ならびに、Rb15、Rb16、Rb17およびRb18は、各々独立して、Hまたはハロゲンであり;ただし、Rb15、Rb16、Rb17およびRb18の少なくとも1つはH以外である。注目すべきは、Rb14およびRb18がHであり;Rb15およびRb16がFであり;ならびに、Rb17がClである、式b46.9aの化合物として以下に示されている式b46.9の化合物であって、
Figure 2015525242
これは、1−[[(2S,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキシラニル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(Registry Number 1000181−79−2)である。注目すべきは、Rb14がSHであり;Rb18がHであり;Rb15およびRb16がFであり;ならびに、Rb17がClであり、式b46.9bの化合物として以下に示されている式b46.9の化合物であって、
Figure 2015525242
これは、2−[[(2S,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキシラニル]メチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン(Registry Number 1161442−71−2)である。注目すべきは、Rb14が−SCHCH=CHであり;Rb18がHであり;Rb15およびRb16がFであり;ならびに、Rb17がClである、式(b46.9c)の化合物として以下に示されている式b46.9の化合物であり、
Figure 2015525242
これは、1−[[(2S,3R)−3−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキシラニル]メチル]−5−(2−プロペン−1−イルチオ)−1H−1,2,4−トリアゾール(Registry Number 1310803−80−5)である。式b46.9の化合物の調製方法は、国際公開第2007/147778号パンフレット、国際公開第2011/069912号パンフレットおよび国際公開第2009/077443号パンフレットに記載されている。
コンポーネント(b46.10)は、式b46.10の化合物に関連し、
Figure 2015525242
式中、Rb19およびRb20は、各々独立して、ハロゲンであり;Rb21は、H、CH、CHOまたはC(O)CHであり;Rb22はHであり;または、Rb21およびRb22は一緒になってCHとされ;ならびに、nおよびmは、各々独立して、1または2である。注目すべきは、(Rb19が2,4−ジ−Fであり;(Rb20が2−F、4−Clであり;ならびに、Rb21およびRb22が各々Hであり、式b46.10aの化合物として以下に示されている式b46.10の化合物であり、
Figure 2015525242
これは、α−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イソオキサゾリル]−3−ピリジンメタノール(Registry Number 1229605−96−2)である。注目すべきは、(Rb19が2,4−ジ−Fであり;(Rb20が2−F、4−Clであり;ならびに、Rb21およびRb22が各々Hであり(すなわち、Sエナンチオマー)、式b46.10bの化合物として以下に示されている式b46.10の化合物であり、
Figure 2015525242
これは、(αS)−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イソオキサゾリル]−3−ピリジンメタノール(Registry Number 1229606−46−5)である。注目すべきは、(Rb19が2,4−ジ−Fであり;(Rb20が2−F、4−Clであり;ならびに、Rb21およびRb22が各々Hであり(すなわち、Rエナンチオマー)、式b46.10cの化合物として以下に示されている式b46.10の化合物であり、
Figure 2015525242
これは、(αR)−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イソオキサゾリル]−3−ピリジンメタノール(Registry Number 1229606−02−3)である。注目すべきは、(Rb19が2,4−ジ−Fであり;(Rb20が2−F、4−Clであり;ならびに、Rb21およびRb22が一緒なってCHとされ、式b46.10dの化合物として以下に示されている式b46.10の化合物であり、
Figure 2015525242
これは、3−[2−[3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イソオキサゾリル]−2−オキシラニル]ピリジン(Registry Number 1355373−06−6)である。式b46.10の化合物の調製方法は国際公開第2010/069882号パンフレットおよび国際公開第2012/010568号パンフレットに記載されている。
従って、注目すべきは、式1の化合物と、前記クラス(1)〜(46)からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物とを含む混合物(すなわち組成物)である。また、注目すべきは、前記混合物を(殺菌・殺カビ的に有効な量で)含み、さらに界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加のコンポーネントを含む組成物である。特に注目すべきは、式1の化合物と、クラス(1)〜(46)に関連して上記に列挙されている特定の化合物の群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物とを含む混合物(すなわち、組成物)である。また、特に注目すべきは、前記混合物(殺菌・殺カビ的に有効な量)を含むと共に、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の界面活性剤をさらに含む組成物である。
本発明の化合物と組み合わせることが可能である他の生物学的に有効な化合物もしくは薬剤の例は:アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アクリナトリン、アミドフルメト(S−1955)、アベルメクチン、アザジラクチン、アジンホス−メチル、ビフェントリン、ビフェナゼート、ブプロフェジン、カルボフラン、カルタップ、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロマフェノジド、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シフルメトフェン、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、ラムダ−シハロトリン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ダイアジノン、ディルドリン、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリネート、τ−フルバリネート、フルフェネリム(UR−50701)、フルフェノクスロン、ホノホス、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メペルフルトリン、メタフルミゾン、メタアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メソミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、メトフルトリン、ミルベマイシンオキシム、モノクロトホス、ニコチン、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン(XDE−007)、オキサミル、パラチオン、パラチオン−メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミカーブ、プロフェノホス、プロフルトリン、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン(BSN2060)、スピロテトラマト、スルホキサフロル、スルプロホス、テブフェノジド、テフルベンズロン、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、テトラメチルフルトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ−ナトリウム、トルフェンピラド、トラロメトリン、トリアザメート、トリクロルホン、2−ヒドロキシ−4−オキソ−1−(5−ピリミジニルメチル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジニウム内側塩およびトリフルムロンなどの殺虫剤;ならびに、バチルスチューリンゲンシスアイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp.aizawai)、バチルスチューリンゲンシスクルスターキ(Bacillus thuringiensis subsp.kurstaki)およびバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の被包性デルタエンドトキシン(例えば、Cellcap、MPV、MPVII)などの昆虫病原性バクテリアを含む生物剤;グリーンムスカリン菌などの昆虫病原性菌;ならびに、HzNPV、AfNPV;およびCpGVなどのグラニュローシスウイルス(GV)などのバキュロウイルス、核多核体ウイルス(NPV)を含む昆虫病原性ウイルスである。
本発明の化合物およびその組成物は、無脊椎有害生物に有害であるタンパク質(バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)デルタエンドトキシンなど)を発現するよう遺伝的に形質転換された植物に適用可能である。外因的に適用された本発明の殺菌・殺カビ性化合物の効果は、発現された有害なタンパク質と相乗的であり得る。
農学的保護剤(すなわち殺虫剤、殺菌・殺カビ剤、抗線虫薬、殺ダニ剤、除草剤および生物剤)に関する一般的な文献としては、The Pesticide Manual,13th Edition,C.D.S.Tomlin,Ed.,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2003およびThe BioPesticide Manual,2nd Edition,L.G.Copping,Ed.,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2001が挙げられる。
これらの種々の混合相手の1種または複数種が用いられる実施形態について、これらの種々の混合相手(合計)対式1の化合物の重量比は、典型的には、約1:3000〜約3000:1である。注目すべきは、約1:300〜約300:1の重量比(例えば、約1:30〜約30:1の比)である。当業者は、所望の範囲の生物学的活性に必要とされる活性処方成分の生物学的に有効な量を単純な実験を通して容易に判定することが可能である。これらの追加のコンポーネントを包含することで、式1の化合物単独で防除される範囲を超えて、防除される病害の範囲を拡大し得ることが明らかであろう。
一定の事例において、本発明の化合物と他の生物学的に有効な(特に殺菌・殺カビ性)化合物もしくは薬剤(すなわち、活性処方成分)との組み合わせは、相加的を超える(すなわち相乗的な)効果をもたらすことが可能である。効果的な有害生物の防除を確保しつつ、環境中に放出される活性処方成分の量を低減させることが常に望ましい。殺菌・殺カビ性活性処方成分の相乗作用が農業経済学的に十分なレベルの真菌防除をもたらす施用量で生じる場合、このような組み合わせは、作物生産コストの削減および環境負荷の低減に有利であることが可能である。
注目すべきは、式1の化合物と、少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ性活性処方成分の組み合わせである。特に注目すべきは、他の殺菌・殺カビ性活性処方成分が式1の化合物とは異なる作用部位を有するような組み合わせである。一定の事例において、同様の防除範囲を有するが作用部位が異なる少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ性活性処方成分との組み合わせが耐性管理に関して特に有利であろう。それ故、本発明の組成物はさらに、同様の防除範囲を有するが作用部位が異なる少なくとも1種の追加の殺菌・殺カビ性活性処方成分を生物学的に有効な量で含んでいることが可能である。
特に注目すべきは、式1の化合物に追加して、(1)アルキレンビス(ジチオカルバメート)殺菌・殺カビ剤;(2)シモキサニル;(3)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;(4)プロキナジド(6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン);(5)クロロタロニル;(6)真菌性ミトコンドリア呼吸系電子移動部位の複合体IIで作用するカルボキサミド;(7)キノキシフェン;(8)メトラフェノン;(9)シフルフェナミド;(10)シプロジニル;(11)銅化合物;(12)フタルイミド殺菌・殺カビ剤;(13)ホセチル−アルミニウム;(14)ベンズイミダゾール殺菌・殺カビ剤;(15)シアゾファミド;(16)フルアジナム;(17)イプロバリカルブ;(18)プロパモカルブ;(19)バリドマイシン(validomycin);(20)ジクロロフェニルジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤;(21)ゾキサミド;(22)フルオピコリド;(23)マンジプロパミド;(24)リン脂質生合成および細胞壁沈着に作用するカルボン酸アミド;(25)ジメトモルフ;(26)非DMIステロール生合成抑制剤;(27)ステロール生合成におけるデメチラーゼの抑制剤;(28)bc複合体殺菌・殺カビ剤;ならびに、(1)〜(28)の化合物の塩からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む組成物である。
殺菌・殺カビ性化合物のクラスのさらなる記載が以下に記載されている。
ステロール生合成抑制剤(グループ(27))は、ステロール生合成経路において酵素を阻害することにより真菌を防除する。デメチラーゼ−阻害殺菌・殺カビ剤は、真菌におけるステロールへの前駆体であるラノステロールまたは24−メチレンジヒドロラノステロールの14位での脱メチル化の阻害が関与する、共通の作用部位を真菌性ステロール生合成経路において有する。この部位で作用する化合物は、度々、デメチラーゼ抑制剤、DMI殺菌・殺カビ剤またはDMIと称される。デメチラーゼ酵素は、時々、生化学文献においては、チトクロムP−450(14DM)を含む他の名称で称される。デメチラーゼ酵素は、例えばJ.Biol.Chem.1992,267,13175−79、および、その中で引用されている文献に記載されている。DMI殺菌・殺カビ剤は、アゾール(トリアゾールおよびイミダゾールを含む)、ピリミジン、ピペラジンおよびピリジンといった数々の化学クラスに分けられる。トリアゾールとしては、アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(ジニコナゾール−Mを含む)、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾールおよびウニコナゾールが挙げられる。イミダゾールとしては、クロトリマゾール、エコナゾール、イマザリル、イソコナゾール、ミコナゾール、オキスポコナゾール、プロクロラズおよびトリフルミゾールが挙げられる。ピリミジンとしては、フェナリモル、ヌアリモルおよびトリアリモルが挙げられる。ピペラジンとしては、トリホリンが挙げられる。ピリジンとしては、ブチオベートおよびピリフェノックスが挙げられる。K.H.Kuck et al.,Modern Selective Fungicides−Properties,Applications and Mechanisms of Action,H.Lyr(Ed.),Gustav Fischer Verlag:New York,1995,205−258に記載されているとおり、生化学的研究によって、上記の殺菌・殺カビ剤のすべてがDMI殺菌・殺カビ剤であることが示されている。
bc複合体殺菌・殺カビ剤(グループ28)は、ミトコンドリア呼吸鎖におけるbc複合体を阻害する殺菌・殺カビ性作用機構を有する。bc複合体は、度々、生化学文献においては、電子移動鎖の複合体III、およびユビヒドロキノン:チトクロムcオキシドレダクターゼを含む他の名称によって称される。この複合体は、酵素番号(Enzyme Commission number)EC1.10.2.2によって固有に識別される。bc複合体は、例えば、J.Biol.Chem.1989,264,14543−48;Methods Enzymol.1986,126,253−71;および、これらの中で引用されている文献に記載されている。アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン(SYP−Z071)、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリザストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビンおよびトリフロキシストロビンなどのストロビルリン殺菌・殺カビ剤が、この作用機構を有することで知られている(H.Sauter et al.,Angew.Chem.Int.Ed.1999,38,1328−1349)。ミトコンドリア呼吸鎖におけるbc複合体を阻害する他の殺菌・殺カビ性化合物としては、ファモキサドンおよびフェンアミドンが挙げられる。
アルキレンビス(ジチオカルバメート)(グループ(1))としては、マンコゼブ、マンネブ、プロピネブおよびジネブなどの化合物が挙げられる。フェニルアミド(グループ(3))としては、メタラキシル、ベナラキシル、フララキシルおよびオキサジキシルなどの化合物が挙げられる。カルボキサミド(グループ(6))としては、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、チフルザミド、ペンチオピラドおよびN−[2−(1,3−ジメチル−ブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(国際公開第2003/010149号パンフレット)などの化合物が挙げられ、これらは、呼吸系電子移動鎖における複合体II(コハク酸塩脱水素酵素)を撹乱させることによりミトコンドリアの機能を阻害することで知られている。銅化合物(グループ(11))としては、オキシ塩化銅、硫酸銅および水酸化銅などの化合物が挙げられ、ボルドー液(三塩基性硫酸銅)などの組成物が含まれる。フタルイミド(グループ(12))としては、ホルペットおよびキャプタンなどの化合物が挙げられる。ベンズイミダゾール殺菌・殺カビ剤(グループ(14))としては、ベノミルおよびカルベンダジムが挙げられる。ジクロロフェニルジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤(グループ(20))としては、クロゾリネート、ジクロゾリン、イプロジオン、イソバレジオン、ミクロゾリン、プロシミドンおよびビンクロゾリンが挙げられる。
非DMIステロール生合成抑制剤(グループ(26))としては、モルホリンおよびピペリジン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。モルホリンおよびピペリジンは、DMIステロール生合成(グループ(27))によって達成される阻害より後の時点でステロール生合成経路におけるステップを阻害すると示されているステロール生合成抑制剤である。モルホリンとしては、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフおよびトリモルファミドが挙げられる。ピペリジンとしては、フェンプロピジンが挙げられる。
さらに注目すべきは、式1の化合物と、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチル、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラオキシストロビン、ピラメトストロビン、ピコキシストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン/フェノミノストロビン、カルベンダジム、クロロタロニル、キノキシフェン、メトラフェノン、ピリオフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロキナジド、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリチコナゾール、ファモキサドン、プロクロラズ、ペンチオピラドおよびボスカリド(ニコビフェン)との組み合わせである。種子処理において有用な混合物を提供するための式1の化合物との配合について注目すべき殺菌・殺カビ剤としては、これらに限定されないが、アミスルブロム、アゾキシストロビン、ボスカリド、カルベンダジム、カルボキシン、シモキサニル、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジメトモルフ、フルアジナム、フルジオキソニル、フルキンコナゾール、フルオピコリド、フルオキサストロビン、フルトリアホール、フルキサピロキサド、イプコナゾール、イプロジオン、メタラキシル、メフェノキサム、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンフルフェン、ピコキシストロビン、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、セダキサン、シルチオファム、テブコナゾール、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、チラム、トリフロキシストロビンおよびトリチコナゾールが挙げられる。
種子処理において有用な混合物を提供するために式1の化合物と配合可能である殺虫剤または殺線虫剤としては、これらに限定されないが、アバメクチン、アセタミプリド、アクリナトリン、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、ベンサルタップ、ビフェントリン、ブプロフェジン、カズサホス、カルバリル、カルボフラン、カルタップ、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルピリホス、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、γ−シハロトリン、ラムダ−シハロトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、ζ−シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ディルドリン、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、エトキサゾール、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルフェノクスロン、フルバリネート、ホルメタネート、ホスチアゼート、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、ルフェヌロン、メタフルミゾン、メチオカルブ、メソミル、メトプレン、メトキシフェノジド、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、オキサミル、ピメトロジン、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリプロキシフェン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルホキサフロル、テブフェノジド、テトラメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ−ナトリウム、トラロメトリン、トリアザメート、トリフルムロン、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)デルタエンドトキシン、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)すべての菌株およびヌクレオポリヒドロシス(Nucleo polyhydrosis)ウイルスすべての菌株が挙げられる。
種子処理に有用な式1の化合物を含む組成物は、植物病原性真菌もしくはバクテリアおよび/または線虫などの土壌伝播性動物による悪影響に対する保護をもたらすことが可能であるバクテリアおよび真菌をさらに含むことが可能である。殺線虫特性を示すバクテリアとしては、これらに限定されないが、バチルスフィルムス(Bacillus firmus)、セレウス菌(Bacillus cereus)、バチルスサブチリス(Bacillius subtiliis)およびパスツリアペネトランス(Pasteuria penetrans)が挙げられ得る。好適なバチルスフィルムス(Bacillus firmus)菌株は、BioNem(商標)として市販されている菌株CNCM I−1582(GB−126)である。好適なセレウス菌(Bacillus cereus)菌株は、菌株NCMM I−1592である。両方のバチルス(Bacillus)菌株が米国特許第6,406,690号明細書に開示されている。殺線虫活性を示す他の好適なバクテリアは、B.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)IN937aおよび枯草菌(B.subtilis)菌株GB03である。殺菌・殺カビ特性を示すバクテリアとしては、これらに限定されないが、B.プミルス(B.pumilus)菌株GB34が挙げられ得る。殺線虫特性を示す真菌性種としては、これらに限定されないが、ミロテシウムベルカリア(Myrothecium verrucaria)、パエシロマイセスリラシヌス(Paecilomyces lilacinus)およびプルプレオチリウムリラシヌム(Purpureocillium lilacinum)が挙げられ得る。
種子処理はまた、エルウィニアアミロボラ(Erwinia amylovora)などの一定のバクテリア性植物病原体から単離される、ハルピンと呼ばれるエリシタータンパク質などの天然の殺線虫性剤を1種または複数種含んでいることが可能である。一例は、N−Hibit(商標)Gold CSTとして入手可能であるHarpin−N−Tek種子処理技術である。
種子処理はまた、マイクロ共生窒素固定バクテリアであるダイズ根粒菌(Bradyrhizobium japonicum)などのマメ科植物−根粒形成菌種の1種または複数種を含んでいることが可能である。これらの接種株は、任意により、マメ科植物の根における根粒形成の開始時に根粒菌によって生成される根粒形成(Nod)要因である1種または複数種のリポキトオリゴ糖(LCO)を含んでいることが可能である。例えば、Optimize(登録商標)という銘柄の種子処理技術では、接種株と組み合わせてLCO Promoter Technology(商標)が取り入れられる。
種子処理はまた、菌根菌による根コロニー形成レベルを高めることが可能である1種または複数種のイソフラボンを含んでいることが可能である。菌根菌は、水、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩および金属などの栄養分の根吸収を高めることにより植物の成長を向上させる。イソフラボンの例としては、これらに限定されないが、ゲニステイン、ビオカニンA、ホルモノネチン、ダイゼイン、グリシテイン、ヘスペレチン、ナリンゲニンおよびプラテンセインが挙げられる。ホルモノネチンは、PHC Colonize(登録商標)AGなどの菌根接種株製品における有効成分として入手可能である。
種子処理はまた、病原体との接触後に植物における全身獲得抵抗性を誘起させる1種または複数種の植物活性化剤を含んでいることが可能である。このような保護メカニズムを誘起させる植物活性化剤の一例は、アシベンゾラル−S−メチルである。
以下のテストは、特定の病原体に対する本発明の化合物の防除効力を実証する。化合物によりもたらされる病原体防除保護は、しかしながら、これらの種には限定されない。化合物の説明については索引表Aを参照のこと。「Ex.」という略記は、「実施例」を指し、これには、どの実施例において化合物が調製されているかを示す数字が続いている。H NMRスペクトルはテトラメチルシランの低磁場側にppmで報告されており;「s」は一重項を意味し、「d」は二重項を意味し、「t」は三重項を意味し、「q」は四重項を意味し、「m」は多重項を意味し、「br s」は幅広の一重項を意味する。質量スペクトル(M.S.)は、大気圧化学イオン化(AP)を用いる質量分光測定によって観察される、H(分子量1)の分子への付加により形成され、同位体存在度が最も高い親イオン(M+1)の分子量として報告される。より高原子量を有する存在度の低い同位体(例えば、37Cl、81Br)を1つまたは複数含有する分子イオンの存在は報告されていない。
Figure 2015525242
Figure 2015525242
本発明の生物学的実施例
テストA〜H用テスト懸濁液の調製のための一般的なプロトコル:先ず、テスト化合物を最終体積の3%と等しい量でアセトン中に溶解し、次いで、250ppmの界面活性剤Trem(登録商標)014(多価アルコールエステル)を含有するアセトンおよび精製水(体積基準で50/50混合物)中に所望の濃度(ppm)で懸濁させた。次いで、得られたテスト懸濁液をテストA〜Fにおいて用いた。テスト植物への40ppmテスト懸濁液の流出点までの吹付けは、約160g/haの割合に等しかった。他に示されていない限りにおいて、格付値は、40ppmテスト懸濁液を用いたことを示す。
試験A
トマトの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、ボトリチスシネレア(Botrytis cinerea)(トマトボトリチスの病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で20℃で48時間培養し、次いで、27℃のグロースチャンバーに3日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
試験B
トマトの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、アルタナリア ソラニ(Alternaria solani)(トマト夏疫病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で27℃で48時間培養し、次いで、24℃のグロースチャンバーに5日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
テストC
テスト懸濁液をコムギ苗木に流出点まで噴霧した。次の日に、この苗木に、セプトリアノドルム(Septoria nodorum)(セプトリア(Septoria)ふ枯病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中に20℃で48時間インキュベートし、次いで、20℃のグロースチャンバーに9日間移し、その後、視認による病害評価を行った。
試験D
コムギの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、セプトリアトリティシ(Septoria tritici)(コムギ葉枯病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で24℃で48時間培養し、次いで、20℃のグロースチャンバーに19日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
試験E1
コムギ実生に、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita f. sp.tritici)(コムギ葉さび病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で20℃で24時間培養し、次いで、20℃のグロースチャンバーに2日間移した。2日後に、流出点まで試験懸濁液を噴霧し、次いで、実生を20℃のグロースチャンバーに4日間移した。移した後、視覚的な病害の格付けを行った。
試験E2
コムギの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita f. sp.tritici)(コムギ葉さび病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で20℃で24時間培養し、次いで、20℃のグロースチャンバーに7日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
テストF
コムギの実生に流出点までテスト懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、ブルメリアグラニミス(Blumeria graminis f.sp.tritici)(コムギウドンコ病の病因であるエリシフェグラミニス(Erysiphe graminis f.sp.tritici)としても知られている)の芽胞粉剤を播種し、グロースチャンバー中で20℃で8日間インキュベートし、その後、病害評価を視覚的に行った。
テストA〜Fに対する結果が表Aに示されている。表中において、100の格付けは100%の病害防除を示し、0の格付けは病害防除がないことを示す(対照と比して)。ダッシュ(−)はテスト結果が存在しないことを示す。
Figure 2015525242

Claims (8)

  1. 式1
    Figure 2015525242
    (式中、
    はF、ClまたはBrであり;
    は、H、F、ClまたはBrであり;および
    は、F、ClまたはBrである)
    から選択される化合物、N−オキシドおよび塩。
  2. がFまたはClであり;および
    が、F、ClまたはBrである、
    請求項1に記載の化合物。
  3. N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミンおよび
    N−(2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  4. N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2−ブロモ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    N−(2−クロロ−6−フルオロ−4−メチルフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジクロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
    4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジクロロ−4−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミンおよび
    N−(2,6−ジクロロ−4−メチルフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  5. (a)請求項1に記載の化合物;および、(b)少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤を含む、殺菌・殺カビ組成物。
  6. 成分(b)が:
    (b1)メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤;
    (b2)ジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤;
    (b3)脱メチル化抑制(DMI)殺菌・殺カビ剤;
    (b4)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;
    (b5)アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤;
    (b6)リン脂質生合成抑制殺菌・殺カビ剤;
    (b7)カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;
    (b8)ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤;
    (b9)アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤;
    (b10)N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤;
    (b11)キノン外部抑制(QoI)殺菌・殺カビ剤;
    (b12)フェニルピロール殺菌・殺カビ剤;
    (b13)キノリン殺菌・殺カビ剤;
    (b14)脂質過酸化抑制殺菌・殺カビ剤;
    (b15)メラニン生合成抑制−レダクターゼ(MBI−R)殺菌・殺カビ剤;
    (b16)メラニン生合成抑制−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤;
    (b17)ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤;
    (b18)スクアレン−エポキシダーゼ抑制殺菌・殺カビ剤;
    (b19)ポリオキシン殺菌・殺カビ剤;
    (b20)フェニル尿素殺菌・殺カビ剤;
    (b21)キノン内部抑制(QiI)殺菌・殺カビ剤;
    (b22)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;
    (b23)エノピラヌロン酸抗菌殺菌・殺カビ剤;
    (b24)ヘキソピラノシル抗菌殺菌・殺カビ剤;
    (b25)グルコピラノシル抗菌:タンパク質合成性殺菌・殺カビ剤;
    (b26)グルコピラノシル抗菌:トレハラーゼおよびイノシトール生合成性殺菌・殺カビ剤;
    (b27)シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤;
    (b28)カルバメート殺菌・殺カビ剤;
    (b29)酸化性リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤;
    (b30)有機錫殺菌・殺カビ剤;
    (b31)カルボン酸殺菌・殺カビ剤;
    (b32)芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤;
    (b33)ホスホネート殺菌・殺カビ剤;
    (b34)フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤;
    (b35)ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤;
    (b36)ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤;
    (b37)ピリダジノン殺菌・殺カビ剤;
    (b38)チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;
    (b39)ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤;
    (b40)カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤;
    (b41)テトラサイクリン抗菌殺菌・殺カビ剤;
    (b42)チオカルバメート殺菌・殺カビ剤;
    (b43)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;
    (b44)宿主植物防護誘起殺菌・殺カビ剤;
    (b45)多部位接触作用殺菌・殺カビ剤;
    (b46)成分(a)および成分(b1)〜(b45)以外の殺菌・殺カビ剤;ならびに、(b1)〜(b46)の化合物の塩
    からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を含む、請求項5に記載の殺菌・殺カビ組成物。
  7. 請求項6に記載の殺菌・殺カビ組成物;ならびに、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加のコンポーネント。
  8. 真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法であって、前記植物もしくはその一部分または植物種子に、殺菌・殺カビ的に有効な量の請求項1に記載の化合物を適用するステップを含む方法。
JP2015518504A 2012-06-22 2013-06-18 殺菌・殺カビ性4−メチルアニリノピラゾール Expired - Fee Related JP6185056B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261663268P 2012-06-22 2012-06-22
US61/663,268 2012-06-22
PCT/US2013/046220 WO2013192126A1 (en) 2012-06-22 2013-06-18 Fungicidal 4-methylanilino pyrazoles

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015525242A true JP2015525242A (ja) 2015-09-03
JP2015525242A5 JP2015525242A5 (ja) 2016-06-16
JP6185056B2 JP6185056B2 (ja) 2017-08-23

Family

ID=48741556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015518504A Expired - Fee Related JP6185056B2 (ja) 2012-06-22 2013-06-18 殺菌・殺カビ性4−メチルアニリノピラゾール

Country Status (12)

Country Link
US (1) US9464056B2 (ja)
EP (1) EP2864293B1 (ja)
JP (1) JP6185056B2 (ja)
KR (1) KR20150027107A (ja)
CN (1) CN104540808A (ja)
AU (1) AU2013277368A1 (ja)
BR (1) BR112014032001A2 (ja)
CL (1) CL2014003460A1 (ja)
ES (1) ES2582330T3 (ja)
MX (1) MX2014015661A (ja)
PL (1) PL2864293T3 (ja)
WO (1) WO2013192126A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI504350B (zh) 2010-09-01 2015-10-21 Du Pont 殺真菌吡唑及其混合物
WO2014130241A1 (en) * 2013-02-20 2014-08-28 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fungicidal pyrazoles
TW201620879A (zh) * 2014-04-28 2016-06-16 杜邦股份有限公司 除草性經取代之3-苯基-4-氟基苯甲醯基吡唑
WO2015171392A1 (en) 2014-05-06 2015-11-12 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fungicidal pyrazoles
US10246420B2 (en) 2014-07-24 2019-04-02 Bayer Cropscience Aktiengesellschaft Pyrazole derivatives
CN107428694A (zh) 2015-03-19 2017-12-01 杜邦公司 杀真菌吡唑
WO2018052838A1 (en) 2016-09-16 2018-03-22 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fungicidal pyrazoles
TW202400547A (zh) * 2018-09-06 2024-01-01 美商富曼西公司 殺真菌之經硝苯胺基取代之吡唑
CN110438521B (zh) * 2019-07-15 2021-09-21 华南理工大学 一种电化学条件下n-甲基-n-(2-氰乙基)苯胺选择性脱甲基的方法
TW202200012A (zh) 2020-03-11 2022-01-01 美商富曼西公司 殺真菌劑混合物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07500116A (ja) * 1992-03-26 1995-01-05 ダウエランコ 殺菌剤としてのn−複素環式ニトロアニリン
JPH08208620A (ja) * 1995-02-03 1996-08-13 Takeda Chem Ind Ltd アミノピラゾール誘導体、その製造法および用途
WO2010101973A1 (en) * 2009-03-03 2010-09-10 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fungicidal pyrazoles
WO2012031061A2 (en) * 2010-09-01 2012-03-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fungicidal pyrazoles and their mixtures

Family Cites Families (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2891855A (en) 1954-08-16 1959-06-23 Geigy Ag J R Compositions and methods for influencing the growth of plants
US3235361A (en) 1962-10-29 1966-02-15 Du Pont Method for the control of undesirable vegetation
US3060084A (en) 1961-06-09 1962-10-23 Du Pont Improved homogeneous, readily dispersed, pesticidal concentrate
US3299566A (en) 1964-06-01 1967-01-24 Olin Mathieson Water soluble film containing agricultural chemicals
US3309192A (en) 1964-12-02 1967-03-14 Du Pont Method of controlling seedling weed grasses
US4144050A (en) 1969-02-05 1979-03-13 Hoechst Aktiengesellschaft Micro granules for pesticides and process for their manufacture
US3920442A (en) 1972-09-18 1975-11-18 Du Pont Water-dispersible pesticide aggregates
US4172714A (en) 1976-12-20 1979-10-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Dry compactible, swellable herbicidal compositions and pellets produced therefrom
GB2095558B (en) 1981-03-30 1984-10-24 Avon Packers Ltd Formulation of agricultural chemicals
DE3246493A1 (de) 1982-12-16 1984-06-20 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung von wasserdispergierbaren granulaten
US5180587A (en) 1988-06-28 1993-01-19 E. I. Du Pont De Nemours And Company Tablet formulations of pesticides
ATE208560T1 (de) 1989-08-30 2001-11-15 Kynoch Agrochemicals Proprieta Herstellung eines dosierungsmittels
AU651335B2 (en) 1990-03-12 1994-07-21 E.I. Du Pont De Nemours And Company Water-dispersible or water-soluble pesticide granules from heat-activated binders
DE69122201T2 (de) 1990-10-11 1997-02-06 Sumitomo Chemical Co Pestizide Zusammensetzung
US6406690B1 (en) 1995-04-17 2002-06-18 Minrav Industries Ltd. Bacillus firmus CNCM I-1582 or Bacillus cereus CNCM I-1562 for controlling nematodes
US7250389B1 (en) 1998-02-06 2007-07-31 Meiji Seika Kaisha, Ltd. Antifungal compound and process for producing the same
EP1204643B1 (en) 1999-08-20 2008-06-04 Dow AgroSciences LLC Fungicidal heterocyclic aromatic amides and their compositions, methods of use and preparation
DE10136065A1 (de) 2001-07-25 2003-02-13 Bayer Cropscience Ag Pyrazolylcarboxanilide
TWI283164B (en) 2001-09-21 2007-07-01 Du Pont Anthranilamide arthropodicide treatment
AR037328A1 (es) 2001-10-23 2004-11-03 Dow Agrosciences Llc Compuesto de [7-bencil-2,6-dioxo-1,5-dioxonan-3-il]-4-metoxipiridin-2-carboxamida, composicion que lo comprende y metodo que lo utiliza
GB0227555D0 (en) 2002-11-26 2002-12-31 Syngenta Ltd Fungicides
GB0312863D0 (en) 2003-06-04 2003-07-09 Syngenta Ltd Fungicides
GB0426372D0 (en) 2004-12-01 2005-01-05 Syngenta Ltd Fungicides
GB0426373D0 (en) 2004-12-01 2005-01-05 Syngenta Ltd Fungicides
JP2009503033A (ja) 2005-08-05 2009-01-29 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 殺菌性n−[2−(ハロアルコキシ)フェニル]ヘテロアリールカルボキサミド
TWI372752B (en) 2005-12-22 2012-09-21 Nihon Nohyaku Co Ltd Pyrazinecarboxamide derivatives and plant disease controlling agents containing the same
AU2007263091B2 (en) 2006-06-21 2012-03-08 Basf Se Azolylmethyloxiranes, their use for controlling phytopathogenic fungi and compositions comprising them
WO2008013622A2 (en) 2006-07-27 2008-01-31 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fungicidal azocyclic amides
GB0704906D0 (en) 2007-03-14 2007-04-25 Syngenta Participations Ag Fungicides
GB0717260D0 (en) 2007-09-05 2007-10-17 Syngenta Participations Ag Novel fungicides
GB0717258D0 (en) 2007-09-05 2007-10-17 Syngenta Participations Ag Novel fungicides
CN101945580A (zh) 2007-12-19 2011-01-12 巴斯夫欧洲公司 唑基甲基环氧乙烷、其应用和包含它们的组合物
GB0800407D0 (en) 2008-01-10 2008-02-20 Syngenta Participations Ag Fungicides
ES2392485T3 (es) 2008-04-30 2012-12-11 Bayer Cropscience Ag Ésteres y tioésteres de ácido tiazol-4-carboxílico como agentes fitoprotectores
US8268843B2 (en) 2008-08-29 2012-09-18 Dow Agrosciences, Llc. 5,8-difluoro-4-(2-(4-(heteroaryloxy)-phenyl)ethylamino)quinazolines and their use as agrochemicals
GB0823002D0 (en) 2008-12-17 2009-01-28 Syngenta Participations Ag Isoxazoles derivatives with plant growth regulating properties
PT3178321T (pt) 2009-10-07 2019-08-01 Dow Agrosciences Llc Misturas fungicidas sinérgicas de epoxiconazol para o controlo de fungos em cereais
WO2011051243A1 (en) 2009-10-29 2011-05-05 Bayer Cropscience Ag Active compound combinations
WO2011069912A1 (de) 2009-12-07 2011-06-16 Basf Se Triazolverbindungen, ihre verwendung sowie sie enthaltende mittel
BR112013001265A2 (pt) 2010-07-19 2016-05-17 Syngenta Participations Ag microbicidas

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07500116A (ja) * 1992-03-26 1995-01-05 ダウエランコ 殺菌剤としてのn−複素環式ニトロアニリン
JPH08208620A (ja) * 1995-02-03 1996-08-13 Takeda Chem Ind Ltd アミノピラゾール誘導体、その製造法および用途
WO2010101973A1 (en) * 2009-03-03 2010-09-10 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fungicidal pyrazoles
WO2012031061A2 (en) * 2010-09-01 2012-03-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fungicidal pyrazoles and their mixtures

Also Published As

Publication number Publication date
BR112014032001A2 (pt) 2017-06-27
CN104540808A (zh) 2015-04-22
CL2014003460A1 (es) 2015-04-10
EP2864293A1 (en) 2015-04-29
MX2014015661A (es) 2015-04-09
WO2013192126A1 (en) 2013-12-27
US9464056B2 (en) 2016-10-11
ES2582330T3 (es) 2016-09-12
KR20150027107A (ko) 2015-03-11
PL2864293T3 (pl) 2016-12-30
EP2864293B1 (en) 2016-04-27
US20150307456A1 (en) 2015-10-29
JP6185056B2 (ja) 2017-08-23
AU2013277368A1 (en) 2015-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3558984B1 (en) Fungicidal oxadiazoles
EP3606920B1 (en) Fungicidal oxadiazoles
JP6177257B2 (ja) 殺菌・殺カビ性ピラゾール混合物
JP6185056B2 (ja) 殺菌・殺カビ性4−メチルアニリノピラゾール
JP5933555B2 (ja) 殺菌・殺カビ性ピラゾールおよびその混合物
JP6180521B2 (ja) 殺菌・殺カビ性複素環式カルボキサミド
JP6419783B2 (ja) 殺菌・殺カビ性アミド
JP2016518369A (ja) 殺菌・殺カビ性アミド
US20230165251A1 (en) Substituted tolyl fungicides and their mixtures
EP4361150A2 (en) Fungicidal oxadiazoles and their mixtures
AU2021233845A1 (en) Fungicidal halomethyl ketones and hydrates and their mixtures
JP2024056863A (ja) 殺真菌性ニトロアニリノ置換ピラゾール
US20230148599A1 (en) Fungicidal mixtures containing pyrazole derivatives
JP2023513239A (ja) 殺真菌薬としての使用のための置換5,6-ジフェニル-3(2h)-ピリダジノン
JP2018510155A (ja) 殺菌・殺カビ性ピラゾール
US20240122180A1 (en) Fungicidal halomethyl ketones and hydrates and their mixtures

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160421

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6185056

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees