JP2015523166A - 自己結紮式歯科矯正用ブラケット - Google Patents

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Abstract

審美的セラミック材料を、弾性金属と組み合わせて、容易に操作可能なラッチ機構を有する、審美的自己結紮式装具を得る。前記装具では、ヒンジ機構を中心に枢動可能な弾性クリップに連結されたセラミック製結紮カバーを備えるドアアセンブリが使用される。クリップは、クリップ及び結紮カバーを装具に対して、可逆的に固定し、アーチワイヤースロット内にアーチワイヤーを保持するラッチとして機能し、また、能動的な結紮を提供することによって、アーチワイヤーに対して持続的な力を直接的に又は間接的に付与しながら、クリップを弾力的に変形させることが可能である。有利なことに、クリップは、治療コースの間にドアアセンブリに対してアーチワイヤーによって加えられる通常の力による、意図しないドアアセンブリの開放を防止しつつ、歯科矯正の施術者が、最小限の力でドアアセンブリを枢動させて開放することが可能な構成を有する。【選択図】図6

Description

歯科矯正治療に有用な装具及びそれに関連する方法が、提供される。詳細には、提供される装具及び方法は、自己結紮式歯科矯正装具に関する。
歯科矯正装具は、専門家による、患者の歯の位置異常に対する管理、誘導、及び矯正において使用される器具である。歯科矯正治療の数多い利益には、正しい咬合機能の達成及び維持、顔の審美性の向上、及び歯科衛生の維持がより容易になることなどが含まれる。歯科矯正装具は、患者の歯と機械的に係合させて配置され、矯正位置へ向かって歯を徐々に移動させるように、緩やかに機械的な力を加えて、正しい咬合(又は咬み合わせ)を達成する。
ごく一般的な種類の歯科矯正治療では、歯科矯正用ブラケットと呼ばれる、スロットを有する小さな装具が使用され、この装具は、患者の歯の前側又は裏側のいずれかの表面に接着剤により装着される。上歯列弓又は下歯列弓内で歯を移動させるために、それぞれのブラケットのスロット内に、弾性の弓状ワイヤー(「アーチワイヤー」)が、機械的に係合又は「結紮」される。一般的に、アーチワイヤーの端部は、患者の臼歯へと固着される、臼歯チューブ(molar tube)と呼ばれる装具内に捕捉される。アーチワイヤーはゆっくりと元の形状へと戻るため、所望の位置へ向かう歯の動きを誘導する軌道としての役割を果たす。ブラケット、チューブ、及びアーチワイヤーは合わせて「ブレース」として知られる。
従来のブラケットは、ブラケット本体上のクリート状の突出部である、互いに対向するタイウィングに補助されてアーチワイヤーに結紮されていた。アーチワイヤーをアーチワイヤースロット内に配置した後、小さなエラストマー製の「O」−リング状結紮具、又は金属製の結紮ワイヤーのいずれかを、アーチワイヤーの上側と、アーチワイヤースロットの両側面に位置するタイウィングのアンダーカット部の下側とを通らせて巻きつける。タイウィングのアンダーカット部をしっかりと取り巻くことにより、アーチワイヤーが、スロットに沿って長手方向に摺動可能なままで、結紮具(又は結紮ワイヤー)によって、アーチワイヤーを、それぞれのブラケットのアーチワイヤースロット内に固定することができる。アーチワイヤー及びスロットの相対的な大きさ及び形状に応じて、これらの2つの本体間で精密な機械的連結が可能である。これにより、施術者は、歯列弓の個々の歯の位置及び配向を調整することが可能となる。
これらの結紮機構は、いずれも特定の欠点を有している。例えば、O−リング状結紮具とアーチワイヤーとの間の摩擦接触により、スロット内でのアーチワイヤーの摺動に対する抵抗が増加してしまう。更に、これらの結紮の弾力特性は、時間と共に劣化し、予測できない摺動メカニクスをもたらす。これらの結紮は、審美的治療のために半透明ポリマーから作製することもできるが、これらの結紮はまた、濃い色の食品及び液体の存在により着色される傾向がある。結紮ワイヤーには固有の問題点がある。即ち、ワイヤーのタイイング及び切断工程は、歯科矯正の専門家にとって、煩雑で、時間のかかるものとなる場合があるということである。また、金属製であることから、結紮ワイヤーは、審美性がないとされている。
自己結紮式ブラケットは、少なくとも上述の問題の一部に対する解決策を提示する。これらの装具は、スロット内にアーチワイヤーを保持するために、一般的には、クリップ、ばね部材、ドア部、シャッター部、ベイル部、又はブラケットそのものに組み込まれた他の結紮機構を使用することによって、別個の結紮具の使用を不要としている。これらの結紮機構を使用することにより、複数の利点が得られる。例えば、これらの装具は、エラストマー製結紮具を用いて結紮した装具と比較して、アーチワイヤーとブラケットとの間の摩擦を減少させることができ、これにより、治療の初期段階にて、より早く歯のレベリング及びアライニングを提供し得る。この機構により、これらの装具は、アーチワイヤーの取り付け及び取り外しを簡単することもでき、治療の専門家のチェアタイムを大幅に短縮する。最後に、自己結紮式ブラケットは、食物及び歯垢が詰まる場合のあるエラストマー製結紮具及び結紮ワイヤーを使用する、従来のブラケットよりも、よりよい衛生状態を提供できる。
使いやすく、かつ無理なく製造可能な審美的自己結紮式ブラケットを実現する上で、技術的な課題があった。一例としては、クリップ、ばね部材、ドア部、ベイル部、又は他の結紮機構に使用される材料は、典型的には金属であり、歯の自然な色とは非常に対照的なものである。ポリマー材料は審美性があり、かつ、この機能のために構成可能ではあるものの、ポリマーは一般的に軟質であり、機械的な摩耗及び疲労に弱く、かつ、治療コースの間に汚れてしまいやすい。セラミック材料は、良好な強度、汚れに対する耐性、及び優れた審美性を提供するものとして長く知られてきた。しかしながら、これらの材料は脆性である傾向があり、機械加工及び組立が困難な場合があり、また、ほとんどの結紮機構で必要となる弾性を有していない。成型セラミック部品は、更なる制限を受けるが、これは、これらの部品が一般的に型から容易に取り外しできる必要があるためである。
また、審美的自己結紮式装具、特に、セラミック材料製のものは、一般的に「受動的な(passive)」結紮器具である。受動的な結紮では、アーチワイヤーは、スロット内に捕捉されて保持されているが、アーチワイヤースロット内では自由に「浮かぶ」ことが可能である。このような構成によると、アーチワイヤーと装具との間の摩擦を小さくすることができるが、アーチワイヤースロット内で移動が自由であることにより、制御が損なわれる場合がある。対照的に、「能動的な結紮(active ligation)」では、装具が、スロットの底壁又は側壁へ向かってアーチワイヤーを付勢する持続的な力を付与する。能動的な結紮は、治療の一部の段階において望ましい場合があり、特に、正方形のアーチワイヤー及び矩形のアーチワイヤーを使用している場合には望ましい。これは、ブラケットのスロット内にこれらのワイヤーを「能動的に」固定することにより、歯へのトルク及び回転力の伝達を向上させることができるからである。
操作の容易な結紮機構と優れた審美性を有する能動的な自己結紮式装具を得るために、それぞれが特定の好ましい機械的特性を有する、異なる材料を組み合わせることで、上述の制限に対処することができる。この装具では、ヒンジ機構を中心に枢動可能な弾性クリップに連結されたセラミック製結紮カバーを備えるドアアセンブリが使用される。クリップは、クリップ及び結紮カバーを装具に対して可逆的に固定し、アーチワイヤースロット内にアーチワイヤーを保持する、ラッチとして機能する。単体で、又はドアアセンブリの関連する構成部品と組み合わせることで、クリップは、能動的な結紮を更に提供することができ、これによると、クリップは、アーチワイヤーに対して持続的な正の力を付与しながら、弾力的に変形する。有利なことに、クリップは、治療コースの間にドアアセンブリに対してアーチワイヤーによって加えられる通常の力による、意図しないドアアセンブリの開放を防止しつつ、歯科矯正の施術者が、容易にドアアセンブリを枢動させて開放することが可能な力特性を提示することができる。
一態様において、歯科矯正装具が提供される。前記歯科矯正装具は、歯へのボンディングに適合した外表面を有するベースと、該ベースの該外表面から遠ざかる方向に、該ベースから外向きに延在し、かつ内部に概ね近心側−遠心側方向に沿って延在する細長いアーチワイヤースロットを有する本体であって、該アーチワイヤースロットが、底壁及び1対の側壁を有する、本体と、該本体に連結され、かつ概ね近心側−遠心側方向に沿って延びるヒンジ軸を有する、ヒンジと、ドアアセンブリと、を備え、ここで、前記ドアアセンブリは、セラミック製結紮カバーと、該結紮カバー及び該ヒンジの一方又は両方に連結された弾性クリップと、を備え、該ドアアセンブリが、該アーチワイヤースロットへのアクセスが可能な開放位置と、該アーチワイヤースロットへのアクセスを遮断する閉鎖位置との間で、該ヒンジ軸に沿って枢動可能であり、該装具が閉鎖位置にあるとき、該結紮カバーが該クリップを実質的に覆い隠す。
任意選択で、前記歯科矯正装具は、前記結紮カバーと前記クリップとの間に延びる空隙を更に備え、該空隙が、能動的な結紮において、前記アーチワイヤースロットの前記底壁から遠ざかる方向に、前記クリップが弾力的に変形するための空間を提供する。
他の態様においては、歯科矯正装具においてアーチワイヤーを能動化する方法が提供され、ここで、該歯科矯正装具は、底壁と、1対の側壁と、を有する細長いアーチワイヤースロットを内部に有する本体と、結紮カバーと並んで設けられる弾性クリップを備え、該結紮カバーと該弾性クリップとの間に空隙を形成する、ラッチ式のドアアセンブリと、該本体と該ドアアセンブリとを相互連結するヒンジと、を有する。前記方法は、該アーチワイヤースロット内に該アーチワイヤーを配置する工程と、該クリップが、該本体にラッチ留めされるまで、該ヒンジを中心に該ドアアセンブリを枢動させる工程であって、該クリップが、該アーチワイヤーを該アーチワイヤースロットの底部へ向かって付勢する圧縮力を加えながら、該クリップが、該空隙の中へと弾性的に変形する、工程と、を含む。
顔側、近心側、及び歯肉側から見た、一実施形態に係る、装具と、アーチワイヤー部分とを含む、歯科矯正アセンブリの斜視図である。 顔側から見た、図1のアセンブリの平面図である。 歯肉側から見た、図1〜2のアセンブリの歯肉側図である。 咬合側から見た、図1〜3のアセンブリの咬合側図である。 近心側から見た図1〜4のアセンブリの近心側図であり、一部の内部構成部品及び機構を局部透視させて示す。 開放構成にある装具を示し、顔側、近心側、及び歯肉側から見た、図1〜5のアセンブリの斜視図である。 顔側、近心側、及び歯肉側から見た、他の実施形態に係る、アーチワイヤー部分と係合された装具を含む、歯科矯正アセンブリの斜視図である。 顔側から見た、図7のアセンブリの平面図である。 近心側から見た、図7〜8のアセンブリの断面図である。 咬合側から見た、図7〜9のアセンブリの咬合側図である。 開放構成にある装具を示し、顔側、近心側、及び歯肉側から見た、図7〜10のアセンブリの斜視図である。 顔側、近心側、及び歯肉側から見た、更なる他の実施形態に係る、アーチワイヤー部分と係合された装具を含む、歯科矯正アセンブリの斜視図である。 開放構成にある装具を示し、顔側、近心側、及び歯肉側から見た、図12のアセンブリの斜視図である。
用語の定義
本明細書で使用するとき、
「近心側」は、患者の湾曲した歯列弓の中心に向かう方向を意味する。
「遠心側」は、患者の湾曲した歯列弓の中央から遠ざかる方向を意味する。
「咬合側」は、患者の歯の外側の先端に向かう方向を意味する。
「歯肉側」は、患者の歯茎又は歯肉に向かう方向を意味する。
「顔側」は、患者の唇又は頬に向かう方向を意味する。
「舌側」は、患者の舌に向かう方向を意味する。
以下のセクションでは、自己結紮式歯科矯正装具及びそれに関連する方法に関する例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態は、例示的なものであり、したがって、本発明を不当に制限するように解釈されてはならない。例えば、当業者であれば、開示される装具及び方法を適合させて、歯の口唇側表面若しくは舌側表面のいずれかに対して、同一の歯列弓内の異なる歯に対して(例えば、歯列弓の近心側半分及び遠心側半分における対応する装具など)、又は、上歯列弓若しくは下歯列弓のいずれかに位置する歯に対して、装着できることが理解されるであろう。
本明細書に記載する装具及び方法は、治療を受ける個々の患者に対して、任意選択的にカスタマイズされてもよい。また、材料及び寸法における詳細は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に開示したものから変更され得る。特に指示がない限り、提供される装具及び構成部品は、当業者に既知の任意の様々な金属材料、セラミック材料、ポリマー材料、及び複合材料によって構築され得る。更に、特に指示がない限り、装具に関連する寸法及びそれらの構成部品は、重要ではなく、添付の図面は必ずしも一定の縮尺ではない。
一実施形態に係る審美的歯科矯正用ブラケットを図1〜6に示し、数字100によって表す。これらの図のそれぞれにおいて、装具100は、例示的なアーチワイヤー50の一部分と係合させて、示されている。図1を参照すると、装具100は、患者の歯に接着剤によりボンディングするために適合された外表面104を有するベース102を有する。好ましくは、図示されているように、外表面104は、凹形であって、歯の凸形の外表面に実質的に一致する。
好ましい実施形態では、外表面104は、ベース102と、その下の歯との間の接着剤によるボンディングを向上させるために、金属メッシュ、孔、隆起部、凹部、アンダーカット、マイクロエッチングされた表面、ガラスグリット、結合粒子(bonded particle)、オルガノシランで処理された表面、又は任意の他の既知の機械的又は化学的改質を含む。あるいは、更に強固な接着をもたらすように、ベース102は、歯全体を取り囲むバンド状の構成(banded configuration)を有していてもよい。
本体106は、ベース102の外表面104から遠ざかる方向に、ベース102から外向きに延在する。任意選択的に、また、図示されているように、ベース102及び本体106は、審美的材料から作製される、一体型の構成部品である。例えば、ベース102及び本体106は、米国特許第4,536,154号(Garton,et al.)に記載されているようなポリマー材料、米国特許第6,648,638号(Castro,et al.)に記載されているような微粒子状多結晶アルミナなどのセラミック材料、又は、米国特許第5,078,596号(Carberry,et al.)及び第5,254,002号(Reher,et al.)に記載されているようなガラス繊維補強されたポリマー複合材料などのポリマー−セラミック複合材料から、機械加工され、又は成型されていてもよい。
本体106は、顔側表面108と、顔側表面108を横切って、概ね近心側−遠心側方向に延在して位置する細長いアーチワイヤースロット110と、を有する。次に、図5の近心側図を参照すると、アーチワイヤースロット110は、咬合側側壁及び歯肉側側壁114と共に底壁112を有している。図示されているように、アーチワイヤー50は、アーチワイヤースロット110内に受容され、アーチワイヤースロット110の壁112、114に実質的に対応する、概ね矩形の断面を有する。ここで図示されているように、アーチワイヤースロットを満たすことにより、アーチワイヤー50と装具100との間の精密な連結がもたらされ、治療を行う施術者に、歯の動きに対する高度な制御を提供することができる。もちろん、他のアーチワイヤー形状を使用することもできる。
図1、5、及び6に示されているように、ヒンジ116が、本体106に連結され、ドアアセンブリ119が、ヒンジ116に連結されることにより、アーチワイヤー50が、アーチワイヤースロット110内に捕捉されて保持されている。図示されている構成では、アーチワイヤー50は、装具100に対してしっかりと結紮され、患者の口の中で行われる、通常の咀嚼又はブラッシング動作によって、アーチワイヤー50が、過って外れてしまわないようにされる。しかしながら、アーチワイヤー50は、アーチワイヤースロット110の長さ方向に沿って摺動可能となり得、また、そのようになるべきであり、これによって、アーチワイヤー50が、不正咬合した歯の動きを誘導する軌道としての役割を果たすことが可能となる。このような摺動は、治療のレベリング段階及びアライニング段階の間に、歯が解けていく(unravel)ため、特に重要である。
装具100は、旧来の結紮方法を提供する構成を有する。図1に示されているように、歯肉側アンダーカット132及び咬合側アンダーカット133が、それぞれ本体106の歯肉側及び咬合側に位置している。アンダーカット132、133は、アーチワイヤースロット110内にアーチワイヤー50を保持するために、弾力性の「O」−リング状結紮具、パワーチェーン、又は結紮ワイヤーが固定できる領域を提供する。治療において重要というわけではないが、例えば、ギャップを閉じるとき(例えば、パワーチェーンを使用することによって)、又は、治療の最終段階の際に、意図的に摩擦を作り出すとき(例えば、弾力性の結紮具を使用することによって)などにおいて、独立した結紮具が有用な場合がある。
より詳細には、ドアアセンブリ119は、結紮カバー120及び弾性クリップ122を備え、これらはそれぞれ、独立してヒンジ116に連結される。ヒンジ116は、単純な円筒状のヒンジピン117によって提供され、該ヒンジピン117は、クリップ122と本体106の両方に動作可能に連結されている。また、ヒンジピン116は、概ね近心側−遠心側方向に沿って延びる長手方向のヒンジ軸118を有し、結紮カバー120及びクリップ122に対する、ヒンジ軸118を中心とした、本体106の相対的な回転を可能としている。ヒンジ116が、ヒンジピン117を使用することは必ずしも必要ではない。代替的に、例えば、本体106及びドアアセンブリ119が、可撓性のポリマー膜によって互いに接続されていてもよい。
結紮カバー120は、ベース102及び本体106を構築するのに使用したものと任意選択的には同じ材料である、非汚染性セラミック材料から作製される。結紮カバー120は、概ね矩形形状を有する顔側表面123を有し、顔側方向から見た場合、この形状は、全体としては装具100の形状と同様である。任意選択的に、また、図示されているように、顔側表面123は、概ね咬合側−歯肉側方向に顔側表面を横切って延在する、垂直方向の整列溝124を有する。有利なことに、整列溝124は、ボンディング手順の際の、歯への装具100の位置決めにおいて、施術者の補助となり得る。
次に、図5を参照すると、クリップ122は、シャフト部126を備える。シャフト部126は、その咬合側端部におけるアイレット128と、その歯肉側端部におけるフック部130と、を有し、結果的に、クリップ122は、概ね「J」字型の構成を有している。アイレット128は、開口部129を有し、ヒンジピン117が、クリップ122を通って延在することができる。ドアアセンブリ119が閉鎖位置にあるとき、フック部130は、本体106上の歯肉側アンダーカット132と係合することによって、ラッチとしての機能を果たす。この位置では、フック部130は、歯肉側アンダーカット132による締りばめによって保持される。
クリップ122は、好ましくは、ステンレス鋼、チタン、コバルト−クロム合金(Elgiloy Specialty Metals(Elgin、IL)製のものなど)などの弾性金属合金、又は、ニッケルとチタンの合金などの形状記憶合金(例えば、ニチノール)から作製される。好ましくは、クリップ122は、十分に弾性的であり、治療コースの間に、緩んでいるときのクリップ122の形状が大きく変化することはないようにされる。他の選択肢として、クリップ122は、可撓性のポリマー又は複合材料などの当業者に既知の、任意の他の弾性材料で作製されていてもよい。
好ましくは、結紮カバー120とクリップ122とは、相互連結されている。更に、これらの構成部品は、接着剤又は機械的手法のいずれかによって、互いに連結されていてよい。図5には、後者の手法が局部透視により示されており、クリップ122は、シャフト部126から、概ね顔側方向へ、外向きに延在するタブ136と、結紮カバー120とタブ136の両方を通って延在するセットピン138と、を更に備える。一方の端部にあるセットピン138によって相互に締結された結紮カバー120及びクリップ122と、他方の端部にあるヒンジピン117を備えることで、これらの構成部品は、互いに対して固定され、結果的に、装具100が操作されるとき、ヒンジ軸118を中心に一緒に回転する。
図4には、ヒンジ116の機構の他の図が示されている。局部透視によって示されているように、ヒンジピン117は、中央部140と、1対の端部142と、を含み、中央部140は、ドアアセンブリ119を通って延在し、端部142は、本体106を通って延在する。より詳細には、ヒンジピン117の中央部140には、3つのサブセクション−中央サブセクション144と、1対の端部サブセクション146と、を有し、中央サブセクション144は、クリップ122を通って延在し、端部サブセクション146は、結紮カバー120を通って延在する。しかしながら、この構成は単に例示的なものに過ぎず、他の構成も可能である。例えば、代替例として、中央サブセクションは、結紮カバー120を通って延在していてもよく、端部サブセクション146は、クリップ122を通って延在していてもよい。
装具100の2つの更なる特徴について、言及することができる。
第1に、ドアアセンブリ119が、咬合する歯の表面から遠ざかる方向へ向かって開放されるため、図示されているようなヒンジ機構の方向性により、ドアアセンブリ119が咀嚼中に過って開放されてしまう機会を最小化することが容易となり得る。しかしながら、咬合側方向及び歯肉側方向は、所望により、装具100の操作に影響を与えることなく、容易に逆転させ得ることが理解されるべきである。
第2に、装具100の審美性は、結紮カバー120により大幅に改善される。結紮カバー120は、少なくともクリップ122の幅である、近心側−遠心側幅を有しており、これによって、ドアアセンブリ119が閉鎖位置にあるとき、クリップ122を実質的に覆い隠す。図2に示されているように、例えば、結紮カバー120は、クリップ122の顔側表面を覆って延在し、顔側方向から見たときにクリップ122が、覆い隠されるようにする。
図1〜5に示されている閉鎖位置にあるドアアセンブリ119から開始して、装具100は、手持ち器具のとがった先端を、クリップ122のフック部130に隣接する歯肉側アンダーカット132内へと差し込むことによって操作することができる。その後、結紮カバー120の舌側向きのエッジ部と係合させてから、顔側方向に緩やかな力を加えることにより、フック部130の末端が、歯肉側方向へ向かって弾力的に変形し、クリップ122をアンダーカット132による締りばめから解放する。手持ち器具を用いて持続的に突き動かすことで、図6に示される構成に到達するまで、ドアアセンブリ119全体を、ヒンジ軸118を中心に容易に枢動させることができる。この位置では、アーチワイヤースロット110へアクセスすることができ、これによって、施術者は、嵌め合いを確認しながら、アーチワイヤー50の取り外し及び/又は取り換えが可能である。その後、上述の装具100への力を逆転させることにより、ドアアセンブリ119を、元の閉鎖位置へと枢動させて戻し、アーチワイヤースロット110へのアクセスを遮断することができる。簡便には、ドアアセンブリ119は、手持ち器具を必要とすることなく、指先を使用して閉鎖することもできる。
また、ドアアセンブリ119は、マイナスドライバの先端のような形状の先端を有する、扁平な器具をアンダーカット132内へと差し込んでから、その器具を長手方向軸線に沿って回転させることによって開放することもできる。有利なことに、回転運動は、前記扁平な器具を伸ばしすぎる危険を減らしつつ、前記扁平な器具によりドアアセンブリ319をカム式に開放することが可能である。
好ましくは、ドアアセンブリ119を開放するために必要な力は、施術者による容易な操作が可能であるように、十分に弱いが、治療中に生じる患者の普段の動作(咀嚼及び歯磨きなど)の際に、ドアアセンブリ119が、自然に係合解除されてしまうことがない程度には、十分に強いものである。好ましくは、ドアアセンブリを開放するために歯肉側アンダーカット132において加えられる上側(顔側)への力の閾値は、少なくとも約0.9ニュートン(0.2lbf)、少なくとも約2.2ニュートン(0.5lbf)、又は少なくとも約4.4ニュートン(1lbf)である。前記閾値となる力は、好ましくは最大約5.3ニュートン(1.2lbf)、最大約6.7ニュートン(1.5lbf)、又は最大約8.9ニュートン(2lbf)である。
図6は、ドアアセンブリ119が完全に開放された装具100を示し、治療の間は通常隠されている、結紮カバー120、クリップ122、及び本体106の更なる態様を明らかにするものである。図示されているように、上側のチャンネル150及び下側のチャンネル152が、それぞれ、結紮カバー120の舌側向きの表面上及び本体106の顔側向きの表面上に咬合側−歯肉側方向に沿って延在している。ドアアセンブリ119が閉鎖されると、クリップ122は、結紮カバー120と本体106との間で挟み込まれ、クリップ122は、少なくとも部分的には、チャンネル150、152の一方又は両方内に存在することになる。任意選択的に、また、図示されているように、チャンネル150、152の側壁は、クリップ122の近心側側壁及び遠心側側壁にぴったり一致し、ドアアセンブリ119が開閉する際の、クリップ122の近心側又は遠心側への動きの防止を容易にする。
重要なことであるが、クリップ122は、緩んだ構成のときには、結紮カバー120にある上側のチャンネル150に対して当接していない。その代わりに、図5及び6に示されているように、クリップ122は、結紮カバー120と並んで浮かされており(suspend)、結紮カバー120とクリップ122との間に、チャンネル150の咬合側−歯肉側長さの実質的に全体に沿う、細い空隙154が延びるようにされる。図5に示されているように、十分な大きさのアーチワイヤーがアーチワイヤースロット110内に受容されているとき、クリップ122は、アーチワイヤースロット110の底壁112から遠ざかるように、かつ少なくとも部分的には空隙154内へ入るように弾性的に変形することができる。この弾力的な変形の結果として、クリップ122によってもたらされる結紮は、治療コースの間に、アーチワイヤー50に、概ね舌側方向へ向かう持続的な力を及ぼすクリップ122によって特徴づけられる、「能動的な」ものとなる。
(「受動的な結紮」に対する)「能動的な結紮」は、スロットを有する歯科矯正装具が、スロットの底壁(又は場合によっては側壁)へ向かってアーチワイヤーを付勢する持続的な力を付与する場合に生じる。治療の後半の段階において、より大きな正方形のアーチワイヤー及び矩形のアーチワイヤーが典型的に使用されるとき、ブラケットのスロット内にこれらのワイヤーを「能動的に」固定することにより、装具の処方においてより有効な形式を提供することができる。理論上は、能動的な結紮は、例えば、歯に対するトルク及び回転力の伝達に関して、より優れている。能動的な結紮による他の潜在的な利益として、アーチワイヤーと同様に、クリップにも治療のための力の一部を蓄積する効果がある。一部の施術者は、一般論として、所与のワイヤーにおいて顔側−舌側の動きの範囲が増加されることから、受動的な結紮構成である場合よりも、有効な整列化が行われるものと考えている。
好ましくは、アーチワイヤー50が、ある所定の顔側−舌側の断面寸法を超えたとき、(ドアアセンブリ119が閉鎖位置にある場合には)アーチワイヤースロットの顔側−歯肉側の寸法によって、装具100による能動的な結紮を提供することが可能となる。また、この顔側−歯肉側の寸法は、アーチワイヤースロット110とアーチワイヤー50との間に、少なくとも多少の所定の角度のずれ(angular deviation)がある場合に、能動的な結紮が可能となることに基づくものであってもよい。一部の実施形態では、アーチワイヤースロット110は、ドアアセンブリ119が閉鎖しているときに、底壁112とクリップ122の対向する表面間で測定した場合に、少なくとも約640マイクロメートル(25ミル)、少なくとも約660マイクロメートル(26ミル)、又は少なくとも約690マイクロメートル(27ミル)の顔側−歯肉側の隙間を有する。この顔側−歯肉側の隙間は、最大約710マイクロメートル(28ミル)、最大約740マイクロメートル(29ミル)、又は最大約840マイクロメートル(33ミル)であってもよい。
空隙154の顔側−舌側幅により、その能動的な結紮にとって可能な、アーチワイヤーの移動範囲及び/又はサイズ寸法がある程度決定される。クリップ122の変形によってもたらされる力の量とアーチワイヤー50の変形を通してもたらされる力の量との間のバランスを変更することが所望される一部の場合においては、空隙154をより大きな幅とすることが有利になり得る。空隙154は、例えば、少なくとも約25マイクロメートル(1ミル)、少なくとも約50マイクロメートル(2ミル)、又は少なくとも約80マイクロメートル(3ミル)の顔側−舌側厚さを有していてよい。また、空隙154は、最大約250マイクロメートル(10ミル)、最大約380マイクロメートル(15ミル)、又は最大約510マイクロメートル(20ミル)の顔側−舌側厚さを有していてもよい。
装具100は、他の任意選択的な、有利な特徴を含む。例えば、図4及び6に示されているように、装具100は、本体の顔側表面108上に位置し、かつ概ね咬合側−歯肉側方向に沿って延在するデボンディング用溝160をも有している。デボンディング用溝160は、装具100を、近心側半体と遠心側半体とにおよそ二等分しており、治療の終了時に、(デボンディング用溝160に沿って、制御された断裂を誘導することによって)歯からの装具100の絞り込み式デボンディング(squeeze debonding)を容易にするために使用できる。任意選択的に、このようなデボンディングは、ドアアセンブリ119を開放してから、好適な器具(ホウプライヤー又はウィンガートプライヤーなど)を使用して、本体106の近心側と遠心側を、互いに向かって絞り込むことによって、行うこともできる。装具100に対する絞り込み式デボンディングの更なる選択肢及び利点は、発行された米国特許第5,439,379号(Hansen)にて見出すことができる。
他の例示的な実施形態において、図7〜11は、アーチワイヤー50’に係合され、かつ装具100について説明したものと同一の多くの特徴を有する歯科矯正装具200を示す。しかしながら、装具200では、以下に説明されるいくつかの更なる利益が提供される。
図7を参照すると、装具200は、図1〜6の装具100に対して示されたものと同様の構成の、ベース202と、本体206と、を有する。また、装具200は、結紮カバー220と、弾性クリップ222と、を備えるドアアセンブリ219をも有し、ドアアセンブリ219は、ヒンジピン217を使用して、ヒンジ216を中心に一緒に枢動する。クリップ222は、全体的な大きさ及び形状、並びに結紮カバー220に接続される様式において、クリップ122とは大きく異なる。
第1に、図11に示される開放時の構成で見られるように、クリップ222は、2つの概ね平行なシャフト部226を有する、概ね「U」字型の構成を有し、図9及び11に示されているように、それぞれのシャフト部226は、ヒンジピン217に締結されたアイレット228にて終端する。それぞれのシャフト部226の反対側の端部は、既に説明したクリップ122と同様の特徴を有するフック部230となっている。しかしながら、クリップ122とは違って、クリップ222は、図11に示されているように、概ね近心側−遠心側方向に沿って延在し、かつフック部230の末端と相互連結する概ね直線状のコネクター部229をも有する。
第2に、クリップ222のシャフト部226は、結紮カバー220上に位置し、かつクリップ222の対面側に沿って延在する一組のフランジ270によって、結紮カバー220に対して、機械的に連結されている。図11に示された実施形態では、クリップ222の舌側の4つの短いフランジ270、及びクリップ222の顔側の2つの長いフランジが図示されている。これらの構成部品間の締りばめにより、結紮カバー220とクリップ222とは、装具200の操作の際に、ヒンジピン217を中心に一緒に回転する。図示されていないが、セットピン又は接着剤を使用するなどの、結紮カバー220とクリップ222を連結する他の方法も可能である。
クリップ222で実施されているような、平面的ではないクリップを使用することの利点の一つは、近心側−遠心側の長さを増大させ、その長さに沿って、アーチワイヤー50’をドアアセンブリ219に接触させることができることである。ドアアセンブリ219は、互いに近心側−遠心側方向に沿って離間した2つの位置において、アーチワイヤー50’と係合することができるため、単一箇所でアーチワイヤー50’と係合することで達成できる係合よりも、アーチワイヤー50’における角度のもれ(angular slop)を低減でき、回転制御をより強化できる。アーチワイヤー50’が十分な大きさの顔側−舌側の寸法を有する場合は、装具200のクリップ222は、装具100のように、能動的な結紮を提供することができる。
図8の9−9断面に沿った図9の断面図は、装具200とアーチワイヤー50’との間の相互作用をより詳細に示すものである。図示されているように、フック部230の末端は、コネクター部229と共に、本体206の歯肉側に位置するアンダーカット232内へと、しっかりとスナップ嵌合させることができる。更なる選択肢として、クリップ222の舌側の下側には、アーチワイヤー50’に対して、利用可能な空間を更に適合させるために、(図示されているような)浅いレリーフ部280が備わっていてもよい。また、所望により、クリップ222と、対面する結紮カバー220の表面との間の空隙254の間隔を調節して、能動的な結紮構成において、装具200によって提供できる力の程度を増加又は減少させることも可能である。装具100に対しても同様の利益が適用される。
他の利点は、図7に示されているように、装具200の歯肉側に位置する概ね矩形の凹部290を形成することで、装具200の操作が補助されることである。凹部290は、フック部230、コネクター部229、及び結紮カバー220により、共同して画定される。凹部290は、ドアアセンブリ219を操作するための手持ち器具の先端を収容するために、十分な大きさである。凹部290は、有利には、装具200の歯肉側の、近心側−遠心側中間点に、またはその付近に位置しており、手持ち器具によって付与される力が、フック部230及びシャフト部226に対して均一に分散されるようにする。
図12及び13は、更なる他の実施形態の、それぞれ開放構成及び閉鎖構成にある、アーチワイヤー50”に係合した装具300を示す。装具300は、装具200と同一の特徴を多く有しており、ベース302と、アーチワイヤースロット310を有する本体306と、ドアアセンブリ319と、を備える。しかしながら、装具100、200とは違って、装具300は、それぞれ結紮カバー320の近心側及び遠心側に配置される、1対の平面的で、概ね「J」字型のクリップ322a、322bを有するドアアセンブリ319を備える。図13に示されているように、それぞれのクリップ322a、322bは、本体306の歯肉側上のアンダーカット332と解放自在に係合するためのフック部330a、330bを有する。
クリップが2つある構成により、特定の利益が実現され得る。例えば、単一の一体型クリップに代えて、1対の平面的なクリップ322a、322bを使用することで、製造の容易化が促進される。更に、クリップ322aとクリップ322bとの間にコネクター部がないことにより、ドアアセンブリ319を操作するために手持ち器具を収容するための凹部が、わずかにより大きくなる。最後に、単一のクリップに代えて1対のクリップを実装することにより、クリップ322a、322bを、対応するアンダーカット332から、個別に係合解除することができるため、ドアアセンブリ319を開放するために必要な有効力を減少させることもできる。
装具200、300の多くの態様は、既に説明した装具100のものと類似していることが理解されるであろう。したがって、300に対しては、装具200において対応する選択肢及び特徴については、繰り返さない。
提供される装具100、200、300の、予期できなかった利点の一つは、クリップ122、222、322の末端において加えられる場合の、ドアアセンブリ119、219、319を開放するために必要な口唇側の力が、アーチワイヤースロット110、210、310において加えられる場合に必要な力と比較して、非常に小さいことに関連する。アーチワイヤーによって湾曲した形状に変形されたとき、クリップ122、222、322は、対応するアンダーカット132、232、332からクリップ122、222、322を係合解除するのに必要な力を実質的に増加させる構成となることが見出された。この変形に起因して、アーチワイヤースロット110、210、310においては、ドアアセンブリ119、219、319を開放するために必要な実際の力は、単純なレバーアームとしてドアアセンブリ119、219、319を取り扱うことによって、幾何学的に予測される力より、実質的に大きくなる。
ドアアセンブリ119、219、319をラッチ解除するために必要な力は、次のように数量化される。閉鎖位置から開放位置へと枢動させることによる、ドアアセンブリ119、219、319のラッチ解除には、アーチワイヤースロット110、210、310の底壁に実質的に垂直な方向へ、アーチワイヤースロット110、210、310において、クリップ122、222、322に対して加えられる、第1の最小の力が必要である。更に、ドアアセンブリ119、219、319をラッチ解除する動作には、フック部130、230、330a、330bにおいて、クリップ122、222、322に加えられる場合の(同一方向への)第2の最小の力が必要である。一部の実施形態では、第1の最小の力は、第2の最小の力の約2.5倍、約3倍、約3.5倍、約4倍、約4.5倍、約5、又は約6倍を超える。
上述した理由により、クリップ122、222、322の構成は、アーチワイヤースロット110、210、310においては、ドアアセンブリ119、219、319を開放するために比較的強い閾値となる力を課すことにより、アーチワイヤーの自然発生的な係合解除を回避しつつ、ドアアセンブリ119、219、319の歯肉側端部においては、弱い閾値となる力を使用することで、施術者が、(例えば、凹部290において手持ち器具の先端を使用することで)、ドアアセンブリ119、219、319を容易に開放できるようにする、という技術的な課題に対する新規な解決法を提供するものである。
上記の相当しあう力は、例えば、有限要素解析(「FEA」)を使用して、シミュレートすることができる。例示的な装具100では、ドアアセンブリ119を開放するために必要な顔側の閾値となる力は、ANSYS FEAソフトウェア(ANSYS,Inc.(Canonsburg、PA))を使用してシミュレートすると、アーチワイヤースロット110においては約28ニュートン(6.2lbf)であったのに対し、クリップ122のセットピン138においては約4.9ニュートン(1.1lbf)となった。この、およそ6:1の力の比は、ヒンジ軸118からの直線距離に基づくと、約2:1の力の比に相当する。
様々な追加の実施形態A〜Zが以下に提供される。
A.歯へのボンディングに適合した外表面を有するベースと、該ベースの該外表面から遠ざかる方向に、該ベースから外向きに延在し、かつ内部に概ね近心側−遠心側方向に沿って延在する細長いアーチワイヤースロットを有する本体であって、該アーチワイヤースロットが、底壁及び1対の側壁を有する、本体と、該本体に連結され、かつ概ね近心側−遠心側方向に沿って延びるヒンジ軸を有する、ヒンジと、ドアアセンブリと、を有する歯科矯正装具であって、前記ドアアセンブリは、セラミック製結紮カバーと、該結紮カバー及び該ヒンジの一方又は両方に連結された弾性クリップと、を有し、該ドアアセンブリが、該アーチワイヤースロットへのアクセスが可能な開放位置と、該アーチワイヤースロットへのアクセスを遮断する閉鎖位置との間で、該ヒンジ軸に沿って枢動可能であり、該ドアアセンブリが閉鎖位置にあるとき、該結紮カバーが該クリップを実質的に覆い隠す、歯科矯正装具。
B.前記結紮カバーと前記クリップとの間に延びる空隙を更に有し、該空隙が、能動的な結紮において、前記アーチワイヤースロットの前記底壁から遠ざかる方向に、前記クリップが弾力的に変形するための空間を提供する、実施形態Aに記載の装具。
C.前記空隙が、約25マイクロメートル〜約510マイクロメートルの範囲の顔側−舌側厚さを有する、実施形態Bに記載の装具。
D.前記空隙が、約50マイクロメートル〜約380マイクロメートルの範囲の顔側−舌側厚さを有する、実施形態Cに記載の装具。
E.前記空隙が、約80マイクロメートル〜約250マイクロメートルの範囲の顔側−舌側厚さを有する、実施形態Dに記載の装具。
F.前記ベース及び本体の一方又は両方が、セラミック材料を含む、実施形態A〜Eのいずれか1つに記載の装具。
G.前記セラミック材料が、多結晶アルミナを含む、実施形態Fに記載の装具。
H.前記クリップが、形状記憶合金を含む、実施形態A〜Gのいずれか1つに記載の装具。
I.前記ヒンジが、前記クリップと前記本体の両方に対して、動作可能に連結されたヒンジピンを備え、前記ヒンジ軸が、該ヒンジピンの長手方向軸線である、実施形態A〜Hのいずれか1つに記載の装具。
J.前記ヒンジピンが、中央部と、対向する1対の両端部と、を含み、該中央部が、前記ドアアセンブリを通って延在し、該端部が、前記本体を通って延在する、実施形態Iに記載の装具。
K.前記中央部が、中央サブセクションと、1対の端部サブセクションと、を含み、前記第1のサブセクションが、前記クリップを通って延在し、該端部サブセクションが、前記結紮カバーを通って延在する、実施形態Jに記載の装具。
L.前記中央部が、中央サブセクションと、1対の端部サブセクションと、を含み、該中央サブセクションが、前記結紮カバーを通って延在し、該端部サブセクションが、前記クリップを通って延在する、実施形態Jに記載の装具。
M.前記クリップが、シャフト部と、該シャフト部の一方の端部に接合したフック部と、を備えることにより、概ね「J」字型の構成を提供する、実施形態A〜Lのいずれか1つに記載の装具。
N.前記クリップが、前記シャフト部から外向きに延在するタブを更に備え、かつ前記結紮カバーと該タブの両方を通って延在するセットピンを更に有し、前記結紮カバーと前記クリップが、前記ヒンジ軸を中心に一緒に回転することを可能とする、実施形態Mに記載の装具。
O.前記本体の咬合側又は歯肉側のいずれかにアンダーカットを更に有し、前記ドアアセンブリが閉鎖位置にあるとき、前記フック部が該アンダーカットによる締りばめによって保持される、実施形態Mに記載の装具。
P.前記ドアアセンブリが、前記ドアアセンブリが閉鎖位置にあるときに、前記フック部と前記結紮カバーによって共同して画定される凹部を更に有し、該凹部が、前記ドアアセンブリを操作する手持ち器具の先端を収容するのに十分な大きさを有する、実施形態Oに記載の装具。
Q.前記ドアアセンブリの閉鎖位置から開放位置への切り替えに、前記アーチワイヤースロットにおいて前記ドアアセンブリに加えられる場合の第1の最小の力、及び、前記凹部において前記ドアアセンブリに加えられる場合の第2の最小の力、が必要とされ、該第1の最小の力が、該第2の最小の力の約2.5倍を超える、実施形態Pに記載の装具。
R.前記第1の最小の力が、前記第2の最小の力の約4倍を超える、実施形態Qに記載の装具。
S.前記第1の最小の力が、前記第2の最小の力の約6倍を超える、実施形態Rに記載の装具。
T.前記結紮カバー上に位置し、かつ前記クリップの対面側に沿って延在する複数のフランジを更に有することにより、前記結紮カバーと前記クリップとが、前記ヒンジ軸を中心に一緒に回転する、実施形態A〜Sのいずれか1つに記載の装具。
U.前記結紮カバーが、少なくとも前記クリップの近心側−遠心側幅の、近心側−遠心側幅を有する、実施形態A〜Tのいずれか1つに記載の装具。
V.前記ドアアセンブリが閉鎖位置にあるときに、前記底壁と前記クリップの対向する表面間で測定した場合に、前記アーチワイヤースロットが、約640〜約740マイクロメートルの範囲の顔側−舌側隙間を有する、実施形態A〜Uのいずれか1つに記載の装具。
W.底壁と、1対の側壁と、を有する細長いアーチワイヤースロットを内部に有する本体と、結紮カバーと並んで設けられる弾性クリップを備え、該結紮カバーと該弾性クリップとの間に空隙を形成する、ラッチ式のドアアセンブリと、該本体と該ドアアセンブリとを相互連結するヒンジと、を有する、歯科矯正装具においてアーチワイヤーを能動化する方法であって、該アーチワイヤースロット内に該アーチワイヤーを配置する工程と、該クリップが、該本体にラッチ留めされるまで、該ヒンジを中心に該ドアアセンブリを枢動させる工程であって、該クリップが、該アーチワイヤーを該アーチワイヤースロットの底部へ向かって付勢する圧縮力を加えながら、該クリップが、該空隙の中へと弾性的に変形する、工程と、を含む、方法。
X.前記ドアアセンブリの閉鎖位置から開放位置へのラッチ解除に、前記アーチワイヤースロットにおいて実質的に前記底壁に垂直な方向に加えられる第1の最小の力、及び、前記クリップの末端において、同様に、実質的に前記底壁に垂直な方向に加えられる第2の最小の力、が必要とされ、該第1の最小の力が、該第2の最小の力の約2.5倍を超える、実施形態Wに記載の装具。
Y.前記第1の最小の力が、前記第2の最小の力の約4倍を超える、実施形態Xに記載の装具。
Z.前記第1の最小の力が、前記第2の最小の力の約6倍を超える、実施形態Yに記載の装具。
上述の特許及び特許出願の全ては、本明細書において本開示に明示的に援用される。上記の発明は、明瞭さ及び理解を目的として図及び実施例によってある程度詳細に述べたものである。しかしながら、様々な代替例、改変例、及び均等物の使用が可能であり、上記の説明は発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。また、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって定義されるものである。

Claims (19)

  1. 歯へのボンディングに適合した外表面を有するベースと、
    該ベースの該外表面から遠ざかる方向に、該ベースから外向きに延在し、かつ内部に概ね近心側−遠心側方向に沿って延在する細長いアーチワイヤースロットを有する本体であって、該アーチワイヤースロットが、底壁及び1対の側壁を有する、本体と、
    該本体に連結され、かつ概ね近心側−遠心側方向に沿って延びるヒンジ軸を有する、ヒンジと、
    ドアアセンブリと、を備える歯科矯正装具であって、
    前記ドアアセンブリは、
    セラミック製結紮カバーと、
    該結紮カバー及び該ヒンジの一方又は両方に連結された弾性クリップと、を備え
    該ドアアセンブリが、該アーチワイヤースロットへのアクセスが可能な開放位置と、該アーチワイヤースロットへのアクセスを遮断する閉鎖位置との間で、該ヒンジ軸に沿って枢動可能であり、該ドアアセンブリが閉鎖位置にあるとき、該結紮カバーが該クリップを実質的に覆い隠す、歯科矯正装具。
  2. 前記結紮カバーと前記クリップとの間に延びる空隙を更に備え、該空隙が、能動的な結紮において、前記アーチワイヤースロットの前記底壁から遠ざかる方向に、前記クリップが弾力的に変形するための空間を提供する、請求項1に記載の装具。
  3. 前記空隙が、約25マイクロメートル〜約510マイクロメートルの範囲の顔側−舌側厚さを有する、請求項2に記載の装具。
  4. 前記空隙が、約80マイクロメートル〜約250マイクロメートルの範囲の顔側−舌側厚さを有する、請求項3に記載の装具。
  5. 前記ヒンジが、前記クリップと前記本体の両方に対して、動作可能に連結されたヒンジピンを備え、前記ヒンジ軸が、該ヒンジピンの長手方向軸線である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装具。
  6. 前記ヒンジピンが、中央部と、対向する1対の両端部と、を含み、該中央部が、前記ドアアセンブリを通って延在し、該端部が、前記本体を通って延在する、請求項5に記載の装具。
  7. 前記中央部が、中央サブセクションと、1対の端部サブセクションと、を含み、前記第1のサブセクションが、前記クリップを通って延在し、該端部サブセクションが、前記結紮カバーを通って延在する、請求項6に記載の装具。
  8. 前記中央部が、中央サブセクションと、1対の端部サブセクションと、を含み、該中央サブセクションが、前記結紮カバーを通って延在し、該端部サブセクションが、前記クリップを通って延在する、請求項6に記載の装具。
  9. 前記クリップが、シャフト部と、該シャフト部の一方の端部に接合したフック部と、を備えることにより、概ね「J」字型の構成を提供する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装具。
  10. 前記クリップが、前記シャフト部から外向きに延在するタブを更に備え、かつ前記結紮カバーと該タブの両方を通って延在するセットピンを更に備え、前記結紮カバーと前記クリップが、前記ヒンジ軸を中心に一緒に回転することを可能とする、請求項9に記載の装具。
  11. 前記本体の咬合側又は歯肉側のいずれかにアンダーカットを更に備え、前記ドアアセンブリが閉鎖位置にあるとき、前記フック部が該アンダーカットによる締りばめによって保持される、請求項9に記載の装具。
  12. 前記ドアアセンブリが、前記ドアアセンブリが閉鎖位置にあるときに、前記フック部と前記結紮カバーによって共同して画定される凹部を更に備え、該凹部が、前記ドアアセンブリを操作する手持ち器具の先端を収容するのに十分な大きさを有する、請求項11に記載の装具。
  13. 前記ドアアセンブリの閉鎖位置から開放位置への切り替えに、前記アーチワイヤースロットにおいて前記ドアアセンブリに加えられる場合の第1の最小の力、及び前記凹部において前記ドアアセンブリに加えられる場合の第2の最小の力が必要とされ、該第1の最小の力が、該第2の最小の力の約2.5倍を超える、請求項12に記載の装具。
  14. 前記第1の最小の力が、前記第2の最小の力の約6倍を超える、請求項13に記載の装具。
  15. 前記結紮カバー上に位置し、かつ前記クリップの対面側に沿って延在する複数のフランジを更に備えることにより、前記結紮カバーと前記クリップとが、前記ヒンジ軸を中心に一緒に回転する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の装具。
  16. 前記ドアアセンブリが閉鎖位置にあるときに、前記底壁と前記クリップの対向する表面間で測定した場合に、前記アーチワイヤースロットが、約640〜約740マイクロメートルの範囲の顔側−舌側隙間を有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の装具。
  17. 底壁と、1対の側壁と、を有する、細長いアーチワイヤースロットを内部に有する本体と、結紮カバーと並んで設けられる弾性クリップを備え、該結紮カバーと該弾性クリップとの間に空隙を形成する、ラッチ式のドアアセンブリと、該本体とドアアセンブリとを相互連結するヒンジと、を有する、歯科矯正装具においてアーチワイヤーを能動化する方法であって、
    該アーチワイヤースロット内に該アーチワイヤーを配置する工程と、
    該クリップが、該本体にラッチ留めされるまで、該ヒンジを中心に該ドアアセンブリを枢動させる工程であって、該クリップが、該アーチワイヤーを該アーチワイヤースロットの底部へ向かって付勢する圧縮力を加えながら、該クリップが、該空隙の中へと弾性的に変形する、工程と、を含む、方法。
  18. 前記ドアアセンブリの閉鎖位置から開放位置へのラッチ解除に、前記アーチワイヤースロットにおいて実質的に前記底壁に垂直な方向に加えられる第1の最小の力、及び前記クリップの末端において、同様に、実質的に前記底壁に垂直な方向に加えられる第2の最小の力が必要とされ、該第1の最小の力が、該第2の最小の力の約2.5倍を超える、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1の最小の力が、前記第2の最小の力の約6倍を超える、請求項18に記載の装具。
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