JP2015522617A - タンパク質凝集の阻害剤としてのジ−およびトリ−ヘテロアリール誘導体 - Google Patents

タンパク質凝集の阻害剤としてのジ−およびトリ−ヘテロアリール誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】タンパク質凝集の阻害剤としてのジ−およびトリ−ヘテロアリール誘導体を提供する。【解決手段】本発明は、あるジ−およびトリ−ヘテロアリール誘導体、それらを含む医薬組成物、及びタンパク質凝集を防止、逆行、遅延又は阻害する方法を含むそれらを使用する方法、そしてパーキンソン病、アルツハイマー病、レヴィー小体病及び多系統萎縮症などの神経変性疾患を含むタンパク質凝集に関連した病気を処置する方法を含む。【選択図】なし

Description

関連出願との相互関係
本出願は、2012年7月16日に出願された米国仮出願番号61/672,239号の優先権を主張し、この内容は引用により本願に組み込まれる。
本発明は、あるジ−およびトリ−ヘテロアリール誘導体、それらを含む医薬組成物、及びタンパク質凝集を防止、逆行、遅延又は阻害する方法を含むそれらを使用する方法、そしてパーキンソン病、アルツハイマー病、レヴィー小体病及び多系統萎縮症などの神経変性疾患を含むタンパク質凝集に関連した病気を処置する方法に関する。
アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)及び前頭側頭型認知症(FTD)などの老年人口の神経変性疾患は、米国及びヨーロッパ連合だけで2000万を上回る人々に影響を及ぼし、高齢者の死因の上位にランキングされる。これらの神経疾患に共通の特徴は、タンパク質の慢性的蓄積から神経毒性凝集体が生じることである。各病気は、影響を受ける特徴的な神経細胞の個体群、関与する特定のタンパク質凝集体、神経変性に由来する臨床上の特徴によって特徴付けられる。
研究は、タンパク質凝集の開始ステージ(複数)がターゲットタンパク質の突然変異又は翻訳後修飾(例えば、ニトロシル化、酸化)を含み、次に、異常な立体構造と同様の誤った折りたたみ構造のタンパク質との相互作用を促進する異常な立体構造をもたらすことを示唆する。異常なタンパク質は次いで、凝集して二量体、三量体、及びより高次の多量体(「可溶性のオリゴマー」とも称される)を形成し、シナプスの機能を破壊し得る。さらに、凝集体は、細胞膜に固定(アンカー)され、球状オリゴマー(膜に孔を形成し得る)及び/又は原繊維前駆体(プロトフィブリル)又は原繊維を形成し得る。これらのより大きい不溶性原繊維は、生理活性オリゴマーの貯留器としても機能し得る。
これらの神経変性疾患に関与する特定のタンパク質は、個性及びソースが異なる。例えば、ADにおいて、神経毒性凝集体は、分泌型タンパク質アミロイド−ベータ(Aβ)から構成される。特発性パーキンソン病(IPD)、レヴィー小体型認知症(LBD)、PD認知症(PDD)、及び多系統萎縮症(MSA)において、神経毒性凝集体は、α−シヌクレイン(SYN)(通常状態下では細胞内のシナプスタンパク質である)から構成される。FTD及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)において、神経毒性凝集体は、tau、TDP−43又はSOD1などの他の細胞内タンパク質に由来する。ADなどのある病気に関して、SYNは一次タンパク質で(with the primary protein)凝集する。従って、SYN凝集に干渉する化合物は、種々の病因の神経変性疾患に対して影響を与え得る。
2つのメカニズムが、これらの神経変性のプロセスに関与する。第1に、誤った折りたたみ構造のタンパク質及び/又は凝集体化したタンパク質は、種々の細胞膜構造に固定(anchor)される。誤った折りたたみ構造の分子又は凝集体化した分子の細胞膜又はオルガネラ(例えば、ミトコンドリア又はリソソーム)の膜への結合は、タンパク質の転写、自食作用(オートファジー)、ミトコンドリア機能、及び孔(ポア)の形成に干渉し得る。一例を挙げると、神経毒性SYNは凝集し、そしてシヌクレインタンパク質のC末端領域の特徴的な部分によって細胞膜中の脂質と相互作用する。この領域に対して結合する化合物は、タンパク質−タンパク質又はタンパク質−脂質の相互作用を阻害することができ、従って、神経毒性SYNのオリゴマー化及び膜相互作用をブロックすることに使用され得る。第2のプロセスにおいて、凝集体化したタンパク質は、固定されたサブユニットから放出され、そして隣接する細胞へ伝搬する。この毒性タンパク質凝集体の細胞から細胞への伝搬は、次に、神経変性の解剖学的進行及び症状の悪化の原因となり得る。ターゲットタンパク質と相互作用する小分子製剤は、放出及び/又は伝搬を制限することができ、従って凝集体化したタンパク質の神経毒性の影響を低減させることができる。従って、そのような化合物は、AD、PD、LBD、MSA及び関連した神経変性の状態についての新たなる治療を提供することができる。
望ましい医薬的特徴を有するタンパク質凝集の阻害剤に関するニーズは依然として存在する。
あるジ−およびトリ−ヘテロアリール誘導体がタンパク質凝集を調節する活性を有することが、本発明の文脈において見出されている。
1つの視点において、本発明は、以下の式(I)の化学物質(エンティティ)又はその医薬的に許容可能な塩に関する:
Figure 2015522617
式(I)の化合物において、
X、Y、およびZは、それぞれ独立してCHまたはNであり;
は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、シアノ、アミノ、または−CFであり;
nは0、1、または2であり;かつ、
モイエティAが、
(a)C1−6アルキルで置換された5員ヘテロアリール環;または
(b)
Figure 2015522617
であり;
ここで、Wは5員ヘテロアリール環、−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−、または−C(O)NHNH−であり;かつ
は、HまたはC1−6アルキルである。
他の視点において、本発明は、以下の式(II)の化学物質(エンティティ)又はその医薬的に許容可能な塩に関する:
Figure 2015522617
式(II)の化合物において、
YはCHまたはNであり;
はH、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、シアノ、アミノ、または−CFであり;
nは0、1、または2であり;かつ、
モイエティAが、
(a)C1−6アルキルで置換された5員ヘテロアリール環;または
(b)
Figure 2015522617
であり;
ここで、Wは5員ヘテロアリール環、−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−、または−C(O)NHNH−であり;かつ
は、HまたはC1−6アルキルである。
他の視点において、本発明は、以下の式(III)の化学物質(エンティティ)又はその医薬的に許容可能な塩に関する:
Figure 2015522617
式(III)の化合物において、
YはCHまたはNであり;
はHまたはC1−6アルキルであり;
はHまたはC1−6アルキルであり;
はHまたはC1−6アルキルであり;かつ
Wは5員ヘテロアリール環、−C(O)NHNHC(O)−、−C(O)NHNH−または、−C(NH)NH−である。
ある実施形態において式(I)、(II)、または(III)の化合物は、以下の詳細な記載に記載又は例示されたものの種(species)から選択される化合物である。
更なる視点において、本発明は、少なくとも1つの式(I)、(II)、または(III)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物に関する。本発明にかかる医薬組成物は医薬的に許容可能な賦形剤を更に含み得る。本発明は、薬剤として使用するための、式(I)、(II)、または(III)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩でもある。
他の視点において、本発明は、タンパク質凝集に関連した神経変性疾患又は状態を処置する方法へ向けられ、有効量の少なくとも1つの式(I)、(II)、または(III)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を、かかる処置の必要がある被験者に対して投与することを含む。
他の視点において、本発明は、タンパク質凝集に関連した病気又は病状を処置する方法に向けられ、有効量の少なくとも1つの式(I)、(II)、または(III)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を、かかる処置の必要がある被験者に対して投与することを含む。本発明は、またそのような病気及び病状の処置のための薬剤の調製における式(I)、(II)、または(III)の化合物の使用、及び、そのような病気及び病状の処置のためのそのような化合物及び塩の使用にも向けられる。
更なる他の視点において、本発明は、細胞と、有効量の少なくとも1つの式(I)、(II)、または(III)の化合物又はその塩、及び/又は本発明の医薬組成物の少なくとも1つとを接触させることを含む、細胞内でのタンパク質又はペプチド凝集物の蓄積に干渉する方法、又は、細胞内でのタンパク質又はペプチドの凝集を防止、遅延、逆行、又は阻害する方法に関する(ここで接触は、インビトロ、エクスビボ、又はインビボである)。
当業者は、式(II)および式(III)の化合物は、式(I)の化合物であることを理解するだろう。
本発明の更なる実施形態、特徴、及び利点は、以下の詳細な記載及び本発明の実施(practice)を介して明らかになるだろう。
簡潔化のために、この明細書において引用した特許文献を含む刊行物の開示は、本願に引用によって組み込まれるものとする。
[発明の詳細な説明]
本発明は、あるジ−およびトリ−ヘテロアリール誘導体、それらを含む医薬組成物、および、タンパク質凝集を防止、逆行、遅延、又は阻害する方法を含む、それらを使用する方法、および、パーキンソン病、アルツハイマー病、レヴィー小体型認知症、および多系統萎縮症などのような神経変性疾患を含むタンパク質凝集に関連する病気を治療する方法に関する。
本発明についてさらに記載する前に、本発明は、記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、当然のことながら多様であり得ることは理解されるべきである。また、本願において使用する用語は、特定の実施形態を記載することのみを目的とするものであって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるであろうから、限定することを意図していないことも理解されるべきである。
本願および添付の特許請求の範囲において使用される単数形「a」、「an」および「the」は、別段文脈が明示しない限り、複数の指示対象も含むことが留意されなければならない。特許請求の範囲は、任意の随意的要素を除外するように作成され得ることもさらに留意される。従って、この記述(statement)は、特許請求の範囲の要素(claim elements)の記載と関連して、「単に」、「唯一の」などのような排他的用語を使用するため、または「消極的な」(negative)限定を使用するための先行詞として働くように意図される。
本願において使用する用語「含む(including)」、「含む(containing)」及び「含む(comprising)」は、それらの開放的意味合い(非限定的意味合い)で使用される。
より簡潔な記載を提供するために、本願において提供されるいくつかの定量的な表現は、用語「約」を用いて表現されない。用語「約」が明確に使用されるか否かにかかわらず、本願で与えられる全ての量が、実際の所与の値を意味するとともに、本発明の分野における通常の知識に基づいて合理的に推測されるであろうその所与の値の近似値も意味し、そのような所与の値に関する実験条件及び/又は測定条件に起因する均等値及び近似値を含むことが理解される。収量がパーセンテージとして与えられる場合には、そのような収量は、特定の化学量論的な条件の下で取得され得る同じ物(エンティティ)の最大量に関して収量が与えられているもの(エンティティ)の量を意味する。パーセンテージとして与えられている濃度は、異なる態様で示されない限り質量比を意味する。
他に定義されない限り、本願において使用する全ての技術的用語及び科学的用語は、本発明の分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本願に記載される方法および材料に類似する、または同等である如何なる方法および材料もまた、本願発明の実施またはテストに使用することができるが、好ましい方法および材料がここに記載される。本願で言及される全ての刊行物は、刊行物が引用されるものと関連する方法および/または材料を開示および記載するために参照により本願に組み込まれる。
別段言及する場合を除いて、本実施形態の方法および技法は、一般的に、当該技術分野において周知の従来の方法に従って、ならびに本明細書を通して引用および考察された様々な一般的およびより特別な参考文献において記載のとおりに、実施される。例えば、Loudon, Organic Chemistry, Fourth Edition, New York: Oxford University Press, 2002, pp. 360-361, 1084-1085; Smith and March, March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, Fifth Edition, Wiley-Interscience, 2001を参照のこと。
主題化合物を命名するために本願において使用する命名法を、本願の実施例に例示する。この命名法は、一般的に、市販のAutoNomソフトウェア(MDL, San Leandro, Calif.)を使用して導き出している。
本発明のある特徴は、明確にするために、別々の実施形態の文脈において記載されるものであり、単一の実施形態に組み合わせて提供されることもできることが理解される。逆に、本発明の様々な特徴は、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈において記載されるものであり、別々に、又は任意の適切なサブコンビネーション(subcombination)において提供されることもできる。変形態様(置換基など、variables)によって表される化学基に関する実施形態の全ての組み合わせは、本発明により特に包含され、そして、この様な組み合わせが安定な化合物(すなわち、単離され、特徴付けされ、そして、生物学的な活性に関しテストされ得る化合物)である化合物を包含する程度まで、各かついずれの(each and every)組み合わせが、個々におよび明示的に開示されたように、本願において開示される。さらに、この様な変形態様を記載する実施形態において列挙される化学基の全てのサブコンビネーションもまた、本発明に特に包含され、そして、化学基の各かついずれのこのようなサブコンビネーションも、本願において個々におよび明示的に開示されたのと同様に本願において開示される。
代表的な実施形態
式(I)
1つの視点において、本発明は、以下の式(I)の化学物質(エンティティ)又はその医薬的に許容可能な塩に関する:
Figure 2015522617
式(I)の化合物において、
X、Y、およびZは、それぞれ独立してCHまたはNであり;
は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、シアノ、アミノ、または−CFであり;
nは0、1、または2であり;かつ、
モイエティAが、
(a)C1−6アルキルで置換された5員ヘテロアリール環;または
(b)
Figure 2015522617
であり;
ここでWは、5員ヘテロアリール環、−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−、または−C(O)NHNH−であり;かつ
は、HまたはC1−6アルキルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、XはCHである。ある場合には、XはNである。ある場合には、YはCHである。ある場合には、YはCH[sic. N]である。ある場合には、ZはCHである。ある場合には、ZはNである。
式(I)のいくつかの実施形態において、Rは、HまたはC1−6アルキルである。場合によっては、RはC1−6アルキルである。場合によっては、Rはメチルまたはエチルである。場合によっては、Rはメチルである。場合によっては、RはHまたはメチルである。場合によっては、RはC3−7シクロアルキルである。場合によっては、Rはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、RはHまたはC1−6アルキルである。場合によっては、Rはメチルまたはエチルである。場合によっては、RはHまたはメチルである。場合によっては、RはC3−7シクロアルキルである。場合によっては、Rはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、各Rは、独立してBr、Cl、F、ヒドロキシ、メトキシ、シアノ、アミノ、または−CFである。
式(I)のいくつかの実施形態において、nは0または1である。他の実施形態において、nは0である。
式(I)のいくつかの実施形態において、モイエティAは、C1−6アルキルで置換された5員ヘテロアリール環である。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、N、S、およびOからなる群より選択される1つ、2つ、3つ、または4つのヘテロ原子を含む。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を含む。場合によっては、モイエティAは、それぞれC1−6アルキルで置換された、ピロロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはテトラゾリルである。場合によっては、モイエティAは、それぞれC1−6アルキルで置換された、イミダゾリルまたは1,3,4−トリアゾリルである。
他の実施形態において、モイエティAは、
Figure 2015522617
である。いくつかの実施形態において、Wは5員ヘテロアリール環である。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、N、S、およびOからなる群より選択される1つ、2つ、3つ、または4つのヘテロ原子を含む。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を含む。他の実施形態において、Wは、ピロロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはテトラゾリルである。場合によっては、Wは、それぞれC1−6アルキルで置換された、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはオキサジアゾリルである。場合によっては、Wは、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはオキサジアゾリルであり、そして付加されるC1−6アルキルは、メチル、エチル、プロピル、またはブチルである。
式(I)の他の実施形態において、Wは、−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−、または−C(O)NHNH−である。
式(I)のいくつかの実施形態において、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルである。他の実施形態において、RはHである。
式(II)
他の視点において、本発明は、式(II)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2015522617
式(II)の化合物において、
Yは、CHまたはNであり;
は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、シアノ、アミノ、または−CFであり;
nは0、1、または2であり;かつ、
モイエティAが、
(a)C1−6アルキルで置換された5員ヘテロアリール環;または
(b)
Figure 2015522617
であり;
ここで、Wは5員ヘテロアリール環、−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−、または−C(O)NHNH−であり;かつ
は、HまたはC1−6アルキルである。
式(II)のいくつかの実施形態において、YはCHである。場合によっては、YはNである。
式(II)のいくつかの実施形態において、Rは、HまたはC1−6アルキルである。場合によっては、RはC1−6アルキルである。場合によっては、Rはメチルまたはエチルである。場合によっては、Rはメチルである。場合によっては、RはHまたはメチルである。場合によっては、RはC3−7シクロアルキルである。場合によっては、Rはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。
式(II)のいくつかの実施形態において、RはHまたはC1−6アルキルである。場合によっては、Rはメチルまたはエチルである。場合によっては、RはHまたはメチルである。場合によっては、RはC3−7シクロアルキルである。場合によっては、Rはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。
式(II)のいくつかの実施形態において、各Rは、独立してBr、Cl、F、ヒドロキシ、メトキシ、シアノ、アミノ、または−CFである。
式(II)のいくつかの実施形態において、nは0または1である。他の実施形態において、nは0である。
式(II)のいくつかの実施形態において、モイエティAは、C1−6アルキルで置換された5員ヘテロアリール環である。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、N、S、およびOからなる群より選択される1つ、2つ、3つ、または4つのヘテロ原子を含む。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を含む。場合によっては、モイエティAは、それぞれC1−6アルキルで置換された、ピロロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはテトラゾリルである。場合によっては、モイエティAは、それぞれC1−6アルキルで置換された、イミダゾリルまたは1,3,4−トリアゾリルである。
他の実施形態において、モイエティAは、
Figure 2015522617
である。いくつかの実施形態において、Wは5員ヘテロアリール環である。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、N、S、およびOからなる群より選択される1つ、2つ、3つ、または4つのヘテロ原子を含む。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を含む。他の実施形態において、Wは、ピロロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはテトラゾリルである。場合によっては、Wは、それぞれC1−6アルキルで置換された、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはオキサジアゾリルである。場合によっては、Wは、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはオキサジアゾリルであり、そして付加されるC1−6アルキルは、メチル、エチル、プロピル、またはブチルである。
式(II)の他の実施形態において、Wは、−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−、または−C(O)NHNH−である。
式(II)のいくつかの実施形態において、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルである。他の実施形態において、RはHである。
式(III)
他の視点において、本発明は、式(III)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2015522617
式(III)の化合物において、
YはCHまたはNであり;
はHまたはC1−6アルキルであり;
はHまたはC1−6アルキルであり;
はHまたはC1−6アルキルであり;かつ
Wは5員ヘテロアリール環、−C(O)NHNHC(O)−、−C(O)NHNH−、または−C(NH)NH−である。
式(III)のいくつかの実施形態において、Wは5員ヘテロアリール環である。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、N、S、およびOからなる群より選択される1つ、2つ、3つ、または4つのヘテロ原子を含む。場合によっては、5員ヘテロアリール環は、1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を含む。他の実施形態において、Wは、ピロロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはテトラゾリルである。場合によっては、Wは、それぞれC1−6アルキルで置換された、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはオキサジアゾリルである。場合によっては、Wは、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはオキサジアゾリルであり、そして付加されるC1−6アルキルは、メチル、エチル、プロピル、またはブチルである。
式(III)の他の実施形態において、Wは、−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−[sic.−C(O)NHNH−]、または−C(NH)NH−である。
式(III)のいくつかの実施形態において、YはCHである。他の実施形態において、YはNである。
式(III)のいくつかの実施形態において、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルである。他の実施形態において、RはHである。
式(III)のいくつかの実施形態において、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルである。他の実施形態において、RはHまたはメチルである。
更に他の実施形態において、Rはメチルである。
式(III)のいくつかの実施形態において、Rは、Hまたはメチルである。更に他の実施形態において、RはHである。
他の実施形態において、本発明は、以下の化合物からなる群より選択される化合物およびその医薬的に許容可能な塩に向けられる:
Figure 2015522617




Figure 2015522617

Figure 2015522617

Figure 2015522617
開示された医薬的な組成物は、開示された化合物の医薬的に許容可能な塩として製剤化されても良い。医薬的に許容可能な塩は、遊離塩基の所望の薬理学的な活性を有する化合物の遊離塩基形態の非毒性塩である。これら塩は、無機酸または有機酸由来であって良い。医薬的に許容可能な塩の非限定的な例は、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩(propiolates)、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−ジオエート(butyne-1,4-dioates)、ヘキシン−1,6−ジオエート(hexyne-1,6-dioates)、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、プロピルスルホン酸塩、ベシル酸塩、キシレンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、およびマンデル酸塩を含む。他の適する医薬的に許容可能な塩のリストはRemington's Pharmaceutical Sciences, 17th Edition, Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985に見出される。
一般的な定義
他に定義されない限り、本願において使用する全ての技術的用語及び科学的用語は、本発明の分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本願において言及される全ての特許、出願、公開出願及び他の刊行物は、それらの全体が引用によって組み込まれる。この節に記載の定義が本願に引用によって組み込まれる特許、出願、又は他の刊行物に記載の定義に反する又は矛盾する場合には、この節に記載の定義が、引用によって本願に組み込まれる定義よりも優先される。
本願において使用する用語「含む(including)」、「含む(containing)」及び「含む(comprising)」は、それらの開放的意味合い(非限定的意味合い)で使用される。
より簡潔な記載を提供するために、本願において提供されるいくつかの定量的な表現は、用語「約」で表現(ないし限定)されない。用語「約」が明確に使用されるか否かにかかわらず、本願で与えられる全ての量が、実際の所与の値を意味するとともに、本発明の分野における通常の知識に基づいて合理的に推測されるであろうその所与の値の近似値も意味し、そのような所与の値に関する実験条件及び/又は測定条件に起因する均等値及び近似値を含むことが理解される。収量がパーセンテージとして与えられる場合には、そのような収量は、特定の化学量論的な条件の下で取得され得る同じ物(エンティティ)の最大量に関して収量が与えられているもの(エンティティ)の量を意味する。パーセンテージとして与えられている濃度は、異なる態様で示されない限り質量比を意味する。
化学的定義
用語「アルキル」は、鎖内に1〜12炭素原子を有する直鎖又は分枝状鎖のアルキル基を意味する。アルキル基の例は、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル(tBu)、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、及び本発明の分野における通常の知識を考慮した基を含み、本願において提供される教示は、上述の例のいずれか1つの均等物として考慮されるだろう。
用語「アルコキシ」は、酸素原子に結合した上記定義のアルキル基を意味する。アルコキシ基は、酸素原子を介して親構造に結合される。
用語「アミノ」は、NH基、又はモノ−又はジアルキルアミノ基を意味する。
用語「シクロアルキル」は、炭素環あたり3〜12個の環原子を有する飽和した又は部分的に飽和した、一環式、融合ポリ環状、架橋ポリ環状又はスピロポリ環状の炭素環を意味する。シクロアルキル基の具体例は、以下のもの(エンティティ)(適切に結合した部分(モイエティ)の形状)を含む:
Figure 2015522617
用語「ヘテロアリール」は、ヘテロ環あたり3〜12個の環原子を有する一環式、融合二環式又は融合ポリ環状の芳香族ヘテロ環(炭素原子及び4個までの窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子から選択される環原子を有する環状構造)を意味する。ヘテロアリール基の具体的な例は、以下のもの(エンティティ)(適切に結合した部分(モイエティ)の形状)を含む:
Figure 2015522617
用語「ハロゲン」は、塩素、フッ素、臭素、又はヨウ素を示す。用語「ハロ」は、クロロ、フルオロ、ブロモ又はヨードを示す。用語「ハロアルキル」は、1個以上のハロゲン原子で置換された上記定義のアルキルを意味する。用語「ハロアルコキシ」は、1個以上のハロゲン原子で置換された上記定義のアルコキシを意味する。
本発明の技術分野における通常の知識を有する者は、上記にリスト又は示した種(species)は記載し尽くされておらず、これらの定義された用語の範囲(scope)内の追加の種も選択され得ることを認識するだろう。
用語「置換(substituted)」とは、特定の基又はモイエティが1個以上の置換基を有することを意味する。用語「非置換(unsubstituted)」とは、特定の基が置換基を有さないことを意味する。用語「任意的に置換され(optionally substituted)」とは、特定の基が、非置換であるか、又は1個以上の置換基によって置換されることを意味する。用語「置換」が構造システムを記載することに使用される場合には、置換が、システム上のいずれかの結合価許容位置(valency-allowed position)において生じることを意味する。
本願に記載されるいずれかの所与の式は、構造式の化合物を示すとともに、あるバリエーション又は形状を示すことが意図される。例えば、本願における式は、ラセミ体、又は1以上の鏡像異性体、ジアステレオマーの異性体もしくは幾何学異性体、又はそれらの混合物を含むことが意図される。更に、本願におけるいずれかの所与の式は、そのような化合物の水和物、溶媒和物もしくは多形体、又はそれらの混合物も言及することが意図される。
本願におけるいずれかの所与の式は、化合物の非ラベル形状及び化合物の放射線同位体的にラベルされた形状を示すことも意図される。放射線同位体的にラベルされた化合物は、1個以上の原子が選択した原子質量又は質量数を有する原子によって置換されることを除いて、本願における所与の式によって表される構造を有する。本発明の化合物に組み込まれ得る放射線同位体の例は、H、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、36Cl、及び125Iなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素及びヨウ素の放射線同位体をそれぞれ含む。そのような放射線同位体的にラベルされた化合物は、代謝の研究(好ましくは14Cを用いる)、反応キネティック研究(例えばH又はHを用いる)、薬剤又は基質組織分布アッセイを含む検出又はイメージング技術[陽電子放射形断層撮影法(PET)又は単一フォトン放出形コンピュータ断層撮影法(SPECT)など]において、又は、患者の放射処置において有用である。特に、18F又は11Cでラベルされた化合物は、特にPET又はSPECT研究に好まれ得る。更に、重水素(すなわち、H)などのより重い同位体での置換は、より大きな代謝安定性に起因するある治療上の利点(例えば、増加したインビボの半減期又は減少した投与必要量)をもたらし得る。この発明の放射線同位体的にラベルされた化合物及びそのプロドラッグは、一般的には、スキーム又は実施例に開示された手法、及び、放射線同位体的にラベルされていない試薬と、容易に利用可能な放射線同位体的にラベルされた試薬とを置き換えることによる以下に記載した調製、を実行することによって調製され得る。
本願において置換基のクラスに適用するときに、j>iでの命名法「Ci−j」は、炭素メンバーの数(i及びjを含むiからjまで)の1つずつが独立して実現されるこの発明の実施形態を意味する。一例を挙げると、用語C1−3は、1つの炭素メンバー(C)を有する実施形態、2つの炭素メンバー(C)を有する実施形態、及び3つの炭素メンバー(C)を有する実施形態を独立して言及する。
本願において言及されるいずれかの二重置換基(disubstituent)は、1つを上回るそのような可能性が許容されるときに、種々の結合可能性を含むことを意図する。例えば、本願において、二重置換基−A−B−(ここではA≠B)の言及は、第1の置換されたメンバーに結合したA及び第2の置換されたメンバーに結合したBを有するそのような二重置換基を言及し、そしてそれは、第2の置換されたメンバーに結合したA及び第1の置換されたメンバーに結合したBを有するそのような二重置換基も意味する。
本発明は、式(I)によって示される化合物(好ましくは上記のこれらのもの及び本願に例示された特別な化合物)の医薬的に許容可能な塩も含み、そして、そのような塩を含む医薬組成物及びそのような塩を使用する方法も含む。
「医薬的に許容可能な塩」は、無毒性であるか、生物学的に許容可能であるか、又は被験者への投与に生物学的に適切である本願に示した化合物の遊離酸又は塩基の塩を意味することが意図される。一般的には、S.M. Berge, et al., “Pharmaceutical Salts,” J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19を参照。好ましい医薬的に許容可能な塩は、薬理学的に有効でかつ被験者の組織との接触に適切であり、過度の毒性、刺激(irritation)又はアレルギー性の応答が無いものである。本願に記載の化合物は、十分に酸性の基、十分に塩基性の基、両方のタイプの官能基、又は1つを上回る各タイプ、を有することができ、従っていくつかの無機又は有機の塩基及び無機の及び有機の酸と反応して、医薬的に許容可能な塩を形成する。
医薬的に許容可能な塩の例は、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩(propiolates)、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−ジオエート(butyne-1,4-dioates)、ヘキシン−1,6−ジオエート(hexyne-1,6-dioates)、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、プロピルスルホン酸塩、ベシル酸塩、キシレンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、およびマンデル酸塩を含む。
塩基性窒素を含む式(I)の化合物に関して、医薬的に許容可能な塩は、本発明の技術分野において利用可能ないずれかの適切な方法によって調製され得る(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、ホウ酸、リン酸及び同様のものなどの無機の酸での遊離塩基の処理、又は酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸、乳酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、イセチオン酸、こはく酸、吉草酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ピラノシジル酸(pyranosidyl acid)(グルクロン酸又はガラクツロン酸など)、アルファ−ヒドロキシ酸(マンデル酸、クエン酸又は酒石酸など)、アミノ酸(アスパラギン酸又はグルタミン酸など)、芳香族酸(安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、ナフトエ酸又はけい皮酸など)、スルホン酸(ラウリルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、又はエタンスルホン酸など)などの有機の酸での遊離塩基の処理、又は本願の例示された所与のものなどの酸のいずれかの相互親和性(compatible)混合物及び本発明の分野における通常レベルの知識が考慮される均等物又は許容可能な置換物とみなされるいずれかの他の酸及びその混合物での遊離塩基の処理)。
本発明は、式(I)の化合物の医薬的に許容可能なプロドラッグ及びそのような医薬的に許容可能なプロドラッグを採用する処置方法にも関する。用語「プロドラッグ」は、設計した化合物の前駆物質を意味し、加溶媒分解又は酵素的開裂などの化学的又は生理学的なプロセスを介して、又は生理学的な状態の下で、被験者への投与の後に、インビボにおいて当該化合物を生成する(例えば、生理学的なpHのもとへ移動されると式(I)の化合物へ転換するプロドラッグ)。「医薬的に許容可能なプロドラッグ」は、無毒性であり、生物学的に許容可能であり、及び/又は、被験者への投与に生物学的に適するプロドラッグである。適切なプロドラッグ誘導体の選択及び調製のための具体的な手法は、例えば、“Design of Prodrugs”, ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985に記載される。
本発明は、式(I)の化合物の医薬的に活性な代謝産物及び本発明の方法におけるそのような代謝産物の使用にも関する。「医薬的に活性な代謝産物」は、式(I)の化合物又はその塩の本体における代謝の薬理学的に活性な製造物を意味する。化合物のプロドラッグ及び活性な代謝産物は、本発明の技術分野において知られ又は利用可能なルーチン技術を使用して決定され得る。例えば、Bertolini et al., J. Med. Chem. 1997, 40, 2011-2016; Shan et al., J. Pharm. Sci. 1997, 86 (7), 765-767; Bagshawe, Drug Dev. Res. 1995, 34, 220-230; Bodor, Adv. Drug Res. 1984, 13, 255-331; Bundgaard, Design of Prodrugs (Elsevier Press, 1985);及びLarsen, Design and Application of Prodrugs, Drug Design and Development (Krogsgaard-Larsen et al., eds., Harwood Academic Publishers, 1991)を参照。
医薬組成物
処置ないし治療目的のために、ここに記載の化合物を含む医薬組成物は、さらに、一つ以上の医薬的に許容可能な賦形剤(excipients)を含んでよい。医薬的に許容可能な賦形剤は、被験者ないし患者に無毒であるか、被験者ないし患者への投与のために生物学的に適切な物質である。そのような賦形剤は、ここに記載の化合物の投与を容易にして、活性成分と混合可能である。医薬的に許容可能な賦形剤の実施例は、安定化剤、潤滑剤、界面活性剤、希釈剤、酸化防止剤、結合剤、着色剤、充填剤ないし増量剤、乳化剤、または、味覚修飾剤を含む。好ましい実施形態において、本発明による医薬組成物は、滅菌組成物である。医薬組成物は、当業者に既知ないしは利用可能となる、配合技術を用いて調製できる。
滅菌組成物も、そのような組成物を管理する国家および地方の規則に従う、組成物を含み、本発明によって考慮される。
ここに記載の医薬組成物および化合物は、適切な医薬溶剤ないしはキャリア中の溶液、エマルジョン、懸濁液、若しくは分散剤として、または、様々な用量(dosage)形態の調製のために当該技術で既知の従来の方法による固体担体ないしキャリアに伴う、ピル、錠剤、トローチ剤、坐薬、小袋、糖衣錠、顆粒、粉体、粉体再構成若しくはカプセルとして、処方ないし調合できる。本発明の医薬組成物は、経口、非経口、経直腸、経鼻、局所、もしくは眼を介する投与法などの適切な送達投与法によって、または、吸入によって、投与できる。好ましくは、組成物は、静脈内または経口投与のために処方ないし調合される。
経口投与のために、本発明の化合物は、錠剤もしくはカプセルなどの固体形状で、または、溶液、エマルジョン、懸濁液として提供できる。経口組成物を調製するために、本発明の化合物は、例えば、一日に約0.01から約50mg/kgまで、一日に約0.05から約20mg/kgまで、または、一日に約0.1から約10mg/kgまで、の用量を得るよう、処方ないし調合できる。経口錠剤は、希釈剤、崩壊剤、結合剤、平滑剤、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤などの混合可能で医薬的に許容可能な賦形剤と混合された活性成分を含んでよい。適切な不活性充填剤は、炭酸ナトリウムおよびカルシウム、リン酸ナトリウムおよびカルシウム、ラクトース、スターチ、糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マニトール、ソルビトール等を含む。典型的な液体経口賦形剤は、エタノール、グリセロール、水などを含む。スターチ、ポリビニルピロリドン(PVP)、デンプングリコール酸ナトリウム、微結晶セルロースおよびアルギン酸は典型的な崩壊剤である。結合剤はスターチやゼラチンを含んでよい。存在する場合、平滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクであってよい。所望であれば、錠剤は、モノステアリン酸グリセリンもしくはジステアリン酸グリセリンなどの物質でコーティングされてよく、消化管ないし胃腸管での吸収を遅くするか、または、腸溶性コーティングでコーティングできる。
経口投与のためのカプセルは、硬いゼラチンカプセルや柔らかいゼラチンカプセルを含む。硬いゼラチンカプセルを調製するために、活性成分は、固体、半固体、または液体希釈剤で混合できる。柔らかいゼラチンカプセルは、活性成分を水、ピーナッツオイルやオリーブオイルなどのオイル、液体パラフィン、短鎖脂肪酸のモノおよびジグリセリド、ポリエチレングリコール400若しくはプロピレングリコールの混合物と混合することによって調製できる。
経口投与のための液体は、懸濁液、溶液、エマルジョンもしくはシロップの形態であってよく、または、水もしくは使用前の他の適切なビヒクル(vehicle)での再構成のための乾燥産物として、凍結乾燥されるか、存在してよい。そのような液体組成物は下記を任意に含んでよい:懸濁化剤(例えば、ソルビトール、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル等);非水性ビヒクル、例えばオイル(例えば、アーモンドオイルや分画ココナッツオイル)、プロピレングリコール、エチルアルコール若しくは水;防腐剤ないし保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル若しくはプロピルやソルビン酸);レシチンなどの湿潤剤;および所望であれば、香味剤、着色剤などの医薬的に許容可能な賦形剤。
本発明の組成物は、坐薬として直腸投与のために処方ないし調合できる。静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内または皮下投与法を含む非経口使用のために、本発明の薬剤は、無菌水性溶液や懸濁液で提供されてよく、最適なpHで等張性に緩衝化されてよく、または、非経口の許容可能なオイルで提供できる。適切な水性ビヒクルはリンガー溶液または等張食塩水を含む。そのような形態は、アンプル若しくは使い捨て注射装置などのユニットドース形態(unit-dose form)で、ないしは、適切な用量が引き抜かれてよいバイアルなどのマルチドース形態(multi-dose form)で、または、注射可能な薬剤を調製するために使用できる固形形体で、あるいは、濃縮前(pre-concentrate)で、存在してよい。具体的な注入量は、数分から数日の期間にわたって、医薬的な担体で混合した薬剤の約1〜1000μg/kg/分の範囲である。
経鼻、吸入または経口投与のために、本発明の医薬組成物は、例えば、適切な担体も含有するスプレイ製剤を用いて投与できる。
局所適用のために、本発明の化合物は、クリームないし軟膏、もしくは、局所投与のために適する同様のビヒクルとして、好適に製剤化される。適所投与のために、発明の化合物は、ビヒクルに対する薬物が約0.1%乃至約10%の濃度で、医薬的な担体と混合できる。本発明の薬剤の投与の別の形態は、経皮的送達をもたらすように、パッチ製剤を利用できる。
ここに使われるように用語「処置すること」または「処置」は、「予防的な」処置と「治療可能な」処置の両者を包含する。「予防的な」治療が、疾病の進行の延期、疾病の兆候、もしくは病状、出現し得る兆候の抑制、または、疾病もしくは兆候の進行もしくは再発のリスクの減少を示すことを意味する。「治療可能な」処置は、既存の疾病、兆候、もしくは症状の悪化の深刻さを減じること、または既存の疾病、兆候、もしくは症状の悪化を抑制することを含む。従って、処置は、既存の疾病兆候の悪化の改善もしくは予防、発症からの追加の兆候の予防、兆候の基となる全身的原因の改善もしくは予防、疾患もしくは疾病の抑制、例えば、疾患もしくは疾病の発展の阻止、疾患もしくは疾病の軽減、疾患もしくは疾病の退縮の引き起こし、疾患もしくは疾病の引き起こす症状の軽減、または、疾患もしくは疾病の兆候を止めることを含む。
用語「被験者ないし患者」(subject)は、そのような処置の必要がある、ヒトなどの哺乳類の患者を意味する。
タンパク質凝集(体)により特徴付けられる典型的な神経変性の疾病は、アルツハイマー病、パーキンソン病、前頭側頭認知症、レヴィー(Lewy)小体認知症、PD認知症、多系統萎縮症、および筋萎縮性側索硬化症を含む。
一局面において、本発明の化合物および医薬組成物は、特に、α−シヌクレイン、β−アミロイド、および/またはタウタンパク質の凝集(体)をターゲットとする。したがって、これらの化合物および医薬組成物は、α−シヌクレイン、β−アミロイド、および/またはタウタンパク質の凝集を防止するか、逆行させるか、遅らせるか、または、阻害するように使用でき、また、例えば、α−シヌクレイン、β−アミロイド、および/またはタウタンパク質の凝集などの凝集ないし凝集体に関連する、もしくは、該凝集によって引き起こされる、変性の神経系の疾病を処置するよう、本発明の方法に使用される。好ましくは、本発明の方法は、α−シヌクレイン、β−アミロイド、および/またはタウタンパク質の凝集と関連する神経変性の疾病をターゲットとする。好適な実施態様において、処置ないし治療の方法は、パーキンソン病、アルツハイマー病、レヴィー小体病、または多系統萎縮症をターゲットとする。本発明の化合物、組成物、および方法は、また、ニューロンの細胞死などのタンパク質の凝集の二次的作用である有害な効果を和らげるために用いられる。
代替となる局面において、本発明の化合物、組成物、および方法は、シヌクレイン凝集体をターゲットとするよう、使用される。本発明が作用の如何なる特定のメカニズムによっても制限されない一方、シヌクレイン凝集体は、タンパク質マルチマーの形成を許容する、疾病プロセスの早期においてタンパク質のミスアラインメント(mis-alignment)により起こされると考えられる。単量体結合の数が増加すると、凝集タンパク質は、ニューロンの膜に埋め込む(embed)ことができる孔状の形を呈することができ、イオンの流れと細胞恒常性を破壊する。
本発明の阻害方法において、「効果的な量」は、タンパク質凝集(体)を減じるか、該凝集の進行を遅らせるか、または、該凝集から回復する、十分な量を意味する。凝集量を量ることは、下記に記載のような日常的な分析方法によって実行できる。そのような調節(量的)(modulation)は、インビトロアッセイを含む各種の設定で有益である。そのような方法では、細胞は好ましくは神経細胞である。
本発明による処置方法において、「効果的な量」は、一般に、そのような処置が必要な被験者に所望の治療の利点がもたらされる十分な量または用量を意味する。本発明の化合物の効果的な量ないし用量は、日常の要素、例えば、投与または薬物送達のモードもしくは投与法、薬物の薬物動力学、感染の深刻さもしくは経路(コース)、被験者の健康状況、状態、および体重、治療医師の判断を考慮した日常の方法〈モデリング、用量エスカレーション、臨床試験など〉によって確認できる。典型的な用量は、一日に、被験者の体重1kgにつき、約1μg乃至2mgの活性成分(active agent)の範囲であり、好ましくは、約0.05乃至100mg/kg/日、または、約1乃至35mg/kg/日、または約0.1乃至10mg/kg/日である。総用量は、単一または分割した用量ユニット(dosage units)(例えば、BID、TID、QID)で与えられてよい。
いったん被験者ないし患者の疾病の改善が起こったら、用量は予防的処置または維持処置ないし治療のために調整できる。例えば、投与の用量もしくは頻度、あるいは、その両者は、兆候の機能として、所望の治療効果または予防的効果が維持されるレベルに減られ得る。もちろん、もし兆候が適切なレベルに緩和されたならば、処置を止めてよい。しかしながら、被験者ないし患者は、兆候の再発で間欠的治療を長期的に必要としてよい。被験者ないし患者は慢性的な治療も長期的に必要としてよい。
薬剤の組合せ
ここに記載の本発明の化合物は、神経変性疾患の処置における、一つ以上の活性成分との組合せにおいて、医薬組成物または方法で使用できる。例えば、追加的な活性成分は、神経変性疾患の処置に効果的であると知られているか確認されたものであり、これらに限定されないが、疾病と関連した別のターゲットに対して活性な下記のものであり、a)タンパク質の誤った折り畳み(misfolding)に対応する化合物(これらのタンパク質のクリアランスを増大させる、またはそれらの凝集および/または伝播を変更する、これらのタンパク質の生産を減じる薬剤など);b)そのような疾病の兆候を処置する化合物(例えば、ドーパミン置換療法);およびc)補足的なメカニズムによって神経保護剤として作用する薬剤(例えば、自食作用をターゲットとしているもの、抗酸化剤であるもの、およびアデノシンA2Aアンタゴニストなどの他のメカニズムによって作用するもの)、を含む。
例えば、追加的な活性成分は、神経変性疾患の処置に効果的であると知られているか確認されたものであり、これらに限定されないが、疾病と関連した別の目標に対して活性な下記のものであり、a)タンパク質の誤った折り畳みの異なるメカニズムをターゲットとしている化合物(凝集および/または伝播など);b)そのような疾病の兆候を処置する化合物(例えば、ドーパミン置換療法);およびc)補足的なメカニズムによって神経保護剤として作用する薬剤(例えば、自食作用をターゲットとしているもの、抗酸化剤、およびアデノシンA2Aアンタゴニスト)、を含む。
例えば、本発明の組成物および製剤は、処置ないし治療の方法と同様に、他の薬剤あるいは医薬品をさらに含むことができ、例えば、タンパク凝集体、例えば、シヌクレイン、β−アミロイド、および/またはタウタンパク質凝集体、例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病(AD)、レヴィー小体病(LBD)、また、多系統萎縮症(MSA)、あるいは、関連する兆候や症状と関連するか、または、それらによって引き起こされる、変性的な神経の疾病の処理もしくは緩和に有用な他の活性成分である。例えば、本発明の医薬組成物は、一つ以上のそのような活性成分を追加的に含んでよく、処置の方法は、一つ以上のそのような活性成分の効果的な量を投与することを追加的に含んでよい。ある実施形態において、追加的な活性成分は抗生物質(例えば、抗菌性ないし静菌性のペプチドもしくはタンパク質)、例えば、グラム陽性もしくは陰性菌、流体、サイトカイン、免疫調節剤、抗炎症剤、補足的な活性化剤〈コラーゲン似の領域、またはフィブリノゲン似の領域(例えばフィコリン(ficolin)を含むペプチドやタンパク質など〉、炭水化物結合領域、および同類のものと、それらの組み合わせに対して効果的なものであってよい。追加的な活性成分は、そのような組成物および方法で有用なものを含み、ドーパミン治療剤、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、認知エンハンサー(アセチルコリンエステラーゼ阻害剤やメマンチンなど)、アデノシン2Aレセプターアンタゴニスト、ベータセクレターゼ阻害剤、または、ガンマセクレターゼ阻害剤を含む。特定の実施態様において、本発明の少なくとも一つの化合物は、医薬組成物または処置の方法において、下記から構成される群から選択される一つ以上の薬剤と組み合わせることができる:タクリン(Cognex)、ドネぺジル(donepezil)(Aricept)、リバスチグミン(rivastigmine)(Exelon)、ガランタミン(galantamine)(Reminyl)、フィゾスチグミン、ネオスチグミン、アイコぺジル(Icopezil)(CP-118954、5、7-ジヒドロ-3-[2-[l-(フェニルメチル)-4-ピペリジニル]エチル]-6H-ピロロ-[4、5-f-]-l、2-ベンゾイソキサゾール-6-オンマレイン酸エステル)、ER-127528(4-[(5、6-ジメトキシ-2-フルオロ-l-インダノン)-2-イル]メチル-l-(3−フルオロベンジル)ピペリジン塩酸塩)、ザナぺジル(zanapezil)(TAK-147;3−[l-(フェニルメチル)ピペリジン-4-イル]-1-(2、3、4、5−テトラヒドロ−1H-1-ベンザゼピン-8-イル)-l-プロパンフマル酸塩)、メトリホナート(T-588;(-)-R-.アルファ.−[[-2(ジメチルアミノ)エトキシ]メチル]ベンゾ[b]チオフェン-5-メタノール塩酸塩)、FK-960(N-(4-アセチル-l-ピペラジニル)-p-フルオロベンゾアミド-水和物)、TCH-346(N-メチル-N-2-ピロピニルジベンゾ[b、f]オキセピン-10-メタンアミン)、SDZ-220-581、((S)-.アルファ.-アミノ-5-(ホスホノメチル)-[l、l'-ビフェニル]-3-プロピオン酸)、メマンチン(Namenda/Exiba)、および1、3、3、5、5-ペンタメチルシクロヘキサン-l-アミン(Neramexane)、タレンフルビル(tarenflurbil)(Flurizan)、トラミプロサート(tramiprosate)(Alzhemed)、クリオキノール、PBT-2(8-ヒドロキシキノロン誘導体)、1-(2-(2-ナチフル)エチル)-4-(3-トリフルオロメチルフェニル)-l、2、3、6-テトラヒドロピリジン、フパージンA(Huperzine A)、ポサチレリン(posatirelin)、レウプロリド(leuprolide)またはそれの誘導体、アイプロニクリン(ispronicline)(3-アミノプロピル)(n-ブチル)ホスフィン酸(SGS-742)、N-メチル-5-(3-(5-イソプロポキシピリジニル))-4-ペンテン-2-アミン(アイプロニクリン)、1-デカンアミニウム、N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-N-メチル-N-オクチル-、内塩(zt-1)、サリチル酸塩、アスピリン、アモキシピリン(amoxiprin)、ベノリライト(benorilate)、コリンサリチル酸マグネシウム、ジフルニサル、ファイルアミン(faislamine)、メチルサリチル酸塩、サリチル酸マグネシウム、サリチルサリチル酸塩、ジクロフェナク、アセクロフェナク(aceclofenac)、アセメタシン、ブロムフェナク(bromfenac)、エトドラク、インドメタシン、ナブメトン、スリンダク、トルメチン、イブプロフェン、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロキソプロフェン、ナプロキセン、チアプロフェン酸、スプロフェン、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フェニルブタゾン、アザプロパゾン、メタミゾル(metamizole)、オキシフェンブタゾン、スルフィンプラゾン(sulfinprazone)、ピロキシカム、ロルノキシカム(lornoxicam)、メロキシカム(meloxicam)、テノキシカム、セレコキシブ(celecoxib)、エトリコキシブ(etoricoxib)、ルミラコキシブ(lumiracoxib)、パレコキシブ(parecoxib)、ロフェコキシブ(rofecoxib)、バルデコキシブ(valdecoxib)、ニメスリド(nimesulide)、アリールアルカン酸、2-アリールプロピオン酸(プロフェン)、N-アリールアントラニル酸(フェナム酸)、ピラゾリジン誘導体、オキシカム(oxicams)、COX-2抑制剤、スルホンアニリド、必須の脂肪酸、およびミノザク(Minozac)(2-(4-(4-メチル-6-フェニルピリダジン-3-イル)ピぺラジン-l-イル)ピリミジンジヒドロクロリド水和物)、または、これらの混合物。そのような組み合わせは、効力を増大させるか、他の疾病兆候を改善ないし向上させるか、1つ以上の副作用を減じるか、または発明化合物の必要な用量(ドース)を減じることに役立つことができる。追加的な活性成分は、本発明の化合物から分離した医薬組成物で投与できるか、単一の医薬組成物において本発明の化合物と共に含まれてよい。追加的な活性成分は、本発明の化合物の投与と同時に、あるいは、投与前に、ないしは、投与後に、投与できる。
化学合成
本発明の方法で有用な典型的な化学物質は、下記の一般的な調製および特定の実施例における例示的な合成スキームを参照することによってここで記載されるであろう。ここに様々な化合物を得るために、所望の産物を産出する適切な保護の有無に関係なく、最終的に所望の置換基が反応スキームにより持続するよう、出発物質が適切に選択できることを当業者は認識するであろう。代替として、最終的な所望の置換基の位置において、反応スキームによって実行され、所望の置換基で適切に置換され得る適当な基を採用することが必要であるか、望ましいかもしれない。さらに、下記のスキームにおいて示された変形ないし変化は、特定のペンダント基の機能と互換性がある、任意の状態で実行できることを当業者は認識するであろう。一般的なスキームにおいて計画された反応の各々は、好ましくは、約0℃から使用された有機溶媒の還流温度で実行される。他に特定されない限り、変形は、式(I)に関連して、上記で定義される。
実施例
本発明を説明するために、以下の例が提供されるが、本発明を制限するものではない。下記の合成反応とスキームは、式(I)の他の化合物にアクセスするために、適切な出発物質と試薬の選択によって修正してよいことを当業者は認識するであろう。
実施例1:5-(5-((1H-インドール-3-イル)メチル)-1-ブチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール
Figure 2015522617
ステップ1.中間体2の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体1(164.0g、1モル)、メチルピペラジン(100.0g、1モル)とKCO(414.0g、3モル)のDMF(1650ml)の溶液は140℃で12時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.2(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合物は濃縮され、残余はEtOAcと水との間で分割された。有機層はNaSO上で乾燥され、ろ過されて濃縮された。残余はカラムクロマトグラフ(CHCl/MeOH、50:1)によって精製されて、黄色油として中間体2(120g、66%)を得た。1H NMR (400 MHz CDCl3) δ 2.35(s, 3H), 2.51-2.54 (m, 4H), 3.50-3.53 (m, 4H), 6.56 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 3.6 Hz, 1H)。
ステップ2.中間体3の調製のための基本手順
Figure 2015522617
ジイソプロピルアミン(27g、0.27モル)のTHF(250ml)溶液にn−BuLi(117mL、0.27モル)がN存在下の−78℃で添加された。混合物は0℃までゆっくりと暖められた。THF(250ml)中の中間体2(33g、0.18モル)が1時間にわたって−78℃で滴下された。その後、THF(250ml)中の化合物2A(31g、0.27モル)が30分にわたって−78℃で滴下された。混合物は−30℃で1時間にわたって攪拌された。反応混合物は飽和NHClでクエンチされて、残余はEtOAcと水との間で分割された。有機層はNaSO上で乾燥され濃縮されて、残余はカラムクロマトグラフ(CHCl/MeOH、100:1)によって精製されて、黄色固体として中間体3(17g、45%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 2.35(s, 3H), 2.55-2.57 (m, 4H), 3.60-3.68 (m, 4H), 8.00 (s, 1H), 9.63 (s, 1H)。
ステップ3.中間体4の調製のための基本手順
Figure 2015522617
NaOAc(19.1g、0.23モル)のHO(125mL)溶液に化合物3A(33g、0.13モル)が室温で添加された。その後、混合物は30分間にわたって還流で攪拌された。室温まで冷却した後、混合物はMeOH(375mL)とNH・HO(138mL)の混合液中の中間体3(24.6g、0.12モル)の溶液に0℃で添加された。混合物は室温で36時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.2(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合物は濃縮されて、残余はEtOAcと水との間で分割された。有機層はNaSO上で乾燥され濃縮されて、残余はカラムクロマトグラフ(CHCl/MeOH、50:1)によって精製されて、黄色固体として中間体4(7.4g、20%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 2.35(s, 3H), 2.56-2.58 (m, 4H), 3.55-3.57 (m, 4H), 7.56 (s, 1H), 7.61 (s, 1H)。
ステップ4.中間体5の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体4(6g、19ミリモル)のMeOH(46mL)とHO(1.6mL)の溶液にNaOMe(6g、0.11mol)が室温で添加された。次いで、混合物がN存在下の70℃で12時間にわたって撹拌された。反応が終わったことをTLC R0.4(CHCl/MeOH、10:1)が示した。そして、混合物は濃HClでpH=1に調節されて、2時間にわたって攪拌された。混合物は、0℃でNaHCOによってpH=9に調節された。その後、混合物を濃縮してMeOHを除去し、固体を収集、そして乾燥して、黄色固体として中間体5(4.6g、80%)を得た。
ステップ5.中間体6の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体5(7g、22.8ミリモル)のDMF(40mL)溶液にNaH(1.36g、34.2ミリモル)とn−BuI(4.2g、22.8ミリモル)が0℃で添加された。次いで、混合物は室温で18時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.6(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合物は濃縮されて、残余はEtOAcと水との間で分割された。有機層はNaSO上で乾燥され濃縮されて、残余はプレパラトリーHPLCによって精製されて、白色固体として中間体6(0.3g、4%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 0.95(t, J = 7.6 Hz, 3H), 1.38(t, J = 7.6 Hz, 3H), 1.75(t, J = 8.0 Hz, 3H), 2.36(s, 3H), 2.56-2.60 (m, 4H), 3.57-3.60 (m, 4H), 3.86(s, 3H), 4.80(m, 4H), 7.52 (m 1H), 7.71 (s, 1H)。
ステップ6.中間体7の調製のための基本手順
Figure 2015522617
LiAlH(0.5g、13.5ミリモル)のTHF(5mL)溶液に、中間体6(0.2g、0.55ミリモル)のTHF(3mL)をN存在下の0℃で滴下しながら添加した。添加が終了した後、反応混合液は25℃で12時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.2(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合液は−10℃まで冷却され、5%NaOH(2mL)が滴下で添加された。次いで、溶液はろ過され濃縮されて、黄色固体として中間体7(0.18g、97%)を得た。その中間体7は精製無しで直接使用された。
ステップ7.実施例1の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体7(0.18g、0.54ミリモル)と化合物7A(0.13g、1ミリモル)のDCE(6mL)溶液に、TFA(0.15mL)を添加した。添加後、反応混合液は50℃で12時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.4(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合液は飽和NaHCOで洗浄され、EtOAcで抽出された。有機層は食塩水で洗浄され、NaSOで乾燥されて濃縮された。残余はカラムクロマトグラフ(CHCl/MeOH、50:1)によって精製されて、淡黄色固体として表題化合物(0.07g、30%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.75-0.79 (m, 3H), 1.15-1.25 (m, 2H), 1.48-1.56 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 2.48-2.51 (m, 4H), 3.49-3.51 (m, 4H), 3.82-3.86 (m, 2H), 4.00(s, 2H), 6.81 (s, 1H) , 6.86 (s, 1H), 7.04-7.51(m, 5H), 8.19 (s, 1H). MS: (M+1+): 435.3。
実施例2: 2-(5-((1H-インドール-3-イル)メチル)-1-ブチル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-(4-メチルピぺラジン-1-イル)-1,3,4-チアジアゾール
Figure 2015522617
ステップ1.中間体8の調製のための基本手順
Figure 2015522617
エチル5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-カルボン酸塩(60g、0.313モル)、KCO(130g、0.94モル)とメチルピぺラジンのDMF(300mL)溶液は40℃で3時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.5(石油エーテル/EtOAc、10/1)が示した。反応混合液は水に注入され、CHClで抽出された。有機層は水で洗浄され、NaSOで乾燥され濃縮されて、黄色固体として中間体8(58.5g、73%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.35-1.47 (m, 3H), 2.34 (s, 3H), 2.47-2.60 (m, 4H), 3.60-3.71 (m, 4H), 4.37-4.47 (m, 2H), 5.30 (s, 1H)。
ステップ2.中間体9の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体8(40g、0.156モル)のTHF(400mL)溶液に、DIBAL−H(313mL)を−78℃で滴下して添加し、0℃で2時間にわたって攪拌し、そして、さらに3時間にわたって室温で攪拌した。反応が終わったことをTLC R0.8(CHCl/MeOH、10/1)が示した。反応混合液は、順次、水(12.5mL)、15%NaOH(12.5mL)、そして水(31.3mL)でクエンチされた。混合液はろ過され、濃縮されたろ過物が収集されて、粗生成物を得た。粗生成物はカラムクロマトグラフによって精製され、黄色固体として中間体9(20g、60%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 2.33 (s, 3H), 2.51-2.58 (m, 4H), 3.39-3.49 (m, 4H), 3.88 (s, 1H), 4.84 (s, 2H)。
ステップ3.中間体10の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体9(30g、0.14モル)のCHCl(300mL)溶液に、デス−マーチンぺリオージナン(119g、0.28モル)を−78℃で添加した。混合液は室温までゆっくりと暖められ、5時間以上にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.4(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合液はNaCO溶液によってクエンチされ、EtOAcで抽出され、食塩水で洗浄され、NaSOで乾燥され、濃縮されて、黄色固体として中間体10(22.5g、76%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.39-2.44 (s, 3H), 2.64-2.70 (m, 4H), 3.73-3.75 (m, 4H)。
ステップ4.中間体11の調製のための基本手順
Figure 2015522617
NaOAc(21.2g、0.265モル)のHO(150mL)溶液に、1,1−ジブロモ−3,3,3−トリフルオロアセトン(37g、0.138モル)を室温で添加した。次いで、混合液は30分間還流された。室温まで冷却した後、混合液は、中間体10(22.5g、0.106モル)のMeOH(450mL)とNH−HO(150mL)の溶液に0℃で添加された。混合液は室温で48時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.5(CHCl/MeOH、15:1)が示した。反応混合液は濃縮されて、残余はEtOAcと水との間で分割された。有機層はNaSO上で乾燥され濃縮されて、残余はカラムクロマトグラフ(CHCl/MeOH、50:1)によって精製されて、黄色固体として中間体11(7.5g、22%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 2.22 (s, 3H), 2.41-2.49 (m, 4H), 3.51-3.53 (m, 4H), 7.92 (s, 1H)。
ステップ5.中間体12の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体11(16.7g、31ミリモル)のMeOH(124mL)とHO(2.8mL)の溶液に、NaOMe(6g、0.11モル)が室温で添加された。その後、混合液はN存在下の70℃でオーバーナイトにわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.4(CHCl/MeOH、10/1)が示した。次いで、混合液は濃HClでpH=1に調節され、2時間にわたって攪拌された。混合液は室温でNaHCOによってpH=9に調節された。その後、混合液は濃縮されてMeOHを除去し、固体が収集されてCHClで洗浄され、そして乾燥されて、黄色固体として中間体12(8.2g、82%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 2.2 (s, 3H), 2.42-2.44 (m, 4H), 3.43-3.49 (m, 4H), 3.70 (s, 3H), 7.76 (s, 1H)。
ステップ6.中間体13の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体12(7.7g、25ミリモル)のDMF(80mL)溶液に、KCO(4.14g、0.03モル)とn−BuI(5.52g、30ミリモル)を添加し、室温で3時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.3(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合液は水中に注入され、CHClで抽出された。有機層はNaSO上で乾燥され濃縮されて、残余はプレパラトリーHPLCによって精製されて、白色固体として中間体13(0.65g、15%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.81-0.88 (m, 3H), 1.30-1.39 (m, 2H), 1.70-1.77 (m, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.43-2.50 (m, 4H), 3.56-3.62 (m, 4H), 3.81 (s, 3H), 4.84-4.88 (m, 2H), 7.69 (s 1H)。
ステップ7.中間体14の調製のための基本手順
Figure 2015522617
LiAlH(274mg、7.2ミリモル)のTHF(30mL)溶液に、中間体13(1.3g、3.6ミリモル)のTHF(30mL)をN存在下の0℃で滴下しながら添加した。添加が終了した後、反応混合液は25℃で3時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.6(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合液は、順次、水(0.3mL)、15%NaOH(0.3mL)、そして水(0.9mL)でクエンチされた。混合液はろ過され、ろ過物は濃縮されて、白色固体として中間体14(1.0g、83%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 0.94-0.95 (m, 3H), 1.37-0.44 (m, 2H), 1.77-1.85 (m, 2H), 2.36 (s, 3H), 2.59-2.61 (m, 4H), 3.60-3.62 (m, 4H), 4.51-4.55 (m, 2H), 4.64 (s, 2H), 7.04 (s 1H)。
ステップ8.実施例2の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体14(1.0g、3.0ミリモル)とインドール(702mg、6.0ミリモル)のDCE(20mL)溶液に、TFA(1.0mL)が添加された。添加後、反応混合液は80℃でオーバーナイトにわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.4(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合液はNaHCO溶液で洗浄され、CHClで抽出された。有機層は食塩水で洗浄され、NaSOで乾燥されて濃縮された。残余はプレパラトリーHPLCによって精製されて、白色固体として表題化合物(240mg、18%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 0.75-0.79 (m, 3H), 1.20-1.25 (m, 2H), 1.46-1.48 (m, 2H), 2.74 (s, 3H), 3.16 (s, 4H), 3.76 (s, 4H), 4.14 (s, 2H), 4.34-4.38 (s, 2H), 6.83 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 7.05 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.42 (d, J = 8.0 Hz, 1H). MS: (M+1+): 436.3。
実施例3:2-(5-((1H-インドール-3-イル)メチル)-4-ブチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-(4-メチルピぺラジン-1-イル)-1,3,4-チアジアゾール
Figure 2015522617
ステップ1.中間体15の調製のための基本手順
Figure 2015522617
メチル2−(1H−インドール−3−イル)酢酸(20.0g、0.106モル)とNHNH・HO(12.5g、0.53モル)のMeOH(200mL)溶液は60℃でオーバーナイトにわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.5(石油エーテル/EtOAc、4/1)が示した。反応混合液は濃縮され、CHClが残余に添加されて、生成物を再結晶化させた。混合物はろ過され、ろ過ケーキは50℃で真空乾燥されて、黄色固体として中間体15(20g、100%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 3.61 (s, 2H), 6.99-7.02 (m, 1H), 7.07-7.11 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.32-7.34 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.53-7.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H)。
ステップ2.中間体16の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体8(4.5g、17.6ミリモル)とn−BuNH(5.14g、70.32ミリモル)のトルエン溶液はシールド管内で4時間にわたって160℃で攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.6(CHCl/MeOH、15:1)が示した。反応混合物は60℃の真空下で濃縮され、黄色固体として中間体16(4.2g、84%)を得た。この中間体16は、さらなる精製をせずに次のステップに使用された。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.91-0.95 (m, 3H), 1.35-1.44 (m, 2H), 1.55-1.62 (m, 2H), 2.34-2.36 (s, 3H), 2.52-2.53 (m, 4H), 3.39-3.44 (m, 2H), 3.60-3.73 (m, 4H), 7.06 (s, 1H)。
ステップ3.中間体17の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体16(16.8g、0.059ミリモル)とローソン試薬(Lawesson’s reagent)(21.7g、0.059ミリモル)のトルエン(170mL)溶液は110℃で12時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.5(CHCl/MeOH、10:1)が示した。次いで、混合液は濃縮され、残余はCHClに溶解された。有機層はNaHCO溶液、食塩水よって洗浄され、NaSO上で乾燥され濃縮された。粗生成物はカラムクロマトグラフ(CHCl/MeOH、100/1)によって精製されて、淡黄色固体として中間体17(15.2g、86%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.82-0.92 (m, 3H), 1.33-1.42 (m, 2H), 1.61-1.69 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.54 (s, 4H), 3.57-3.60 (m, 4H), 3.67-3.75 (m, 2H), 6.73 (s, 1H)。
ステップ4.中間体18の調製のための基本手順
Figure 2015522617
EtONa(2.4g、8.0ミリモル)のEtOH(64mL)溶液に、中間体17と臭化エチルを添加した。混合物は50℃で一昼夜攪拌された。反応が終わったことをLC/MSによる分析が示した。次いで、混合液は濃縮され、残余はCHClに溶解された。有機層は水、食塩水よって洗浄され、NaSO上で乾燥され濃縮されて、淡黄色固体として中間体18(2.1g、81%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 0.92-0.95 (m, 3H), 1.24-1.27 (m, 3H), 1.40-1.41 (m, 2H), 1.66-1.70 (m, 2H), 2.33 (s, 3H), 2.50-2.52 (m, 4H), 3.43-3.44 (m, 2H), 3.58-3.63 (m, 6H)。
ステップ5.実施例3の調製のための基本手順
Figure 2015522617
中間体18(2.1g、1.94ミリモル)と中間体15(3.5g、1.94ミリモル)のn−BuOH(20mL)溶液は120℃で5時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.6(CHCl/MeOH、10:1)が示した。反応混合液は濃縮され、カラムクロマトグラフ(CHCl/MeOH、50:1)によって精製されて、粗生成物を得た。その後、粗生成物はプレパラトリーHPLCによって精製されて、黄色固体として表題化合物(169mg、6%)を得た。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 0.58-0.62 (m, 3H), 1.06-1.07 (m, 2H), 1.11-1.19 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 2.56-2.58 (m, 4H), 3.55-3.57 (m, 4H), 4.20-4.23 (m, 2H), 4.34 (s, 2H), 6.88-6.92 (m, 1H), 6.99-7.03 (m, 1H), 7.08 (s, 1H), 7.26-7.28 (m, 1H), 7.39-7.41 (m, 1H). MS: (M+1+): 437.3。
実施例4:N-(1-(2-ブチリルヒドラジニル)-3-(1H-インドール-3-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボキサミド
Figure 2015522617
表題化合物は下記のスキームにしたがって調製できる。
Figure 2015522617
化合物Aは市販されており、例えば、トリプトファンや置換されたトリプトファン誘導体である。RがHである、化合物Aの酸の基は、エステルまたは他のカルボン酸等価物として保護できる。アミドカップリング条件下でのアリール酸BとのアミンAのカップリングは、アミドCを提供する。アリール酸Bは、中間体8のため上述での記載と同様の方法及び当該技術で既知の適切なエステル加水分解方法を用いて入手可能である。式(I)の化合物の合成での中間体の調製のための追加的な方法は、参照としてここに組み込まれる、PCT国際公開公報WO2011/084642に記載される。化合物Cの−COR部位は酸の基に逆変換されてよく、アミドカップリング条件下でのC1−6アルキルアシルヒドラジドとカップリングされて、実施例4(の化合物)を形成する。
実施例5:N-(1-(2-ブチル-2H-テトラゾール-5-イル)-2-(1H-インドール-3-イル)エチル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボキサミド
Figure 2015522617
実施例5と、実施例6、9および11〜12(下記参照)の化合物は、実施例4に示されるように調製できるが、しかし、その後、当業者に既知の環化方法を用いて、化合物Cの酸を所望のC1−6アルキル置換ヘテロアリール部位に変換する。そのようなヘテロアリール基を形成するための適切な方法は、Streitweiser, Jr., A. et al., Introduction to Organic Chemistry, 3rd ed., 1985, Chapter 31; Joule, J.A. et al., Heterocyclic Chemistry, 3rd ed., 1995; Bartlett, R.K. et al., J. Chem. Soc. Soc., C. 1967, 1664; Wadsworth, H.J. et al. J. Med. Chem. 1992, 35, 1280; Finnegan, W.G. et al., J. Am. Chem. Soc. 1958, 80, 3908; Goddard, C.J. J. Het. Chem. 1991, 28, 17-28; Clapp, L.B., “1,2,4-Oxadiazoles,” in Advances in Heterocyclic Chemistry, vol. 20, 1976, 65に記載されている。追加的な環化方法は、実施例1〜3に示される。代表的な方法は、オキサゾールを形成するロビンソン−ガブリエル環化、1、2−アゾールを形成するオキシムまたはヒドラゾンとのエステルの反応、またはトリアゾールを形成するピンナー条件下でのニトリルの反応若しくはテトラゾールを形成するNaN3とのニトリルの反応若しくはオキサジアゾールを形成するヒドロキシルアミンと(その後の酸塩化物での反応を含む)のニトリルの反応を含む。例えば、実施例4の化合物は、適切なアミンと反応され、かつ、環化されてよく、トリアゾールを形成する。
実施例6:N-(1-(4-エチルチアゾール-2-イル)-2-(1H-インドール-3-イル)エチル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボサミド
Figure 2015522617
実施例5のための記載を参照。
実施例7:N-(1-(ブチルアミノ)-1-イミノ-3-(1H-インドール-3-イル)プロパン-2-イル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボサミド
Figure 2015522617
実施例7は実施例4において示されるように調製できるが、しかし、生じる酸を、C1−6アルキルNHと、続いてNHと、反応させ、実施例7のアミジンを形成する。
実施例8:N-(1-(2-ブチルヒドラジニル)-3-(1H-インドール-3-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボサミド
Figure 2015522617
実施例8は実施例4に示されるスキームにしたがって調製できるが、しかし、アミドカップリング条件下で、酸Cまたはそのエステル類似物をC1−6アルキルヒドラジンと反応させる。例えば、化合物は中間体15の調製のために記載された類似の方法を用いて調製できる。
実施例9:N-(2-(1H-インドール-3-イル)-1-(5-プロピル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)エチル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボサミド
Figure 2015522617
実施例5のための記載を参照。
実施例10:N-(2-(1H-インドール-3-イル)-1-(5-プロピル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボサミド
Figure 2015522617
基本的なスキームないし方法:
Figure 2015522617

Figure 2015522617
ステップ1.化合物10.3の調製のための基本手順。化合物10.1(2.2g、10.0ミリモル)、化合物10.2(1.1g、11.0ミリモル)とKCO(3.4g、24.9ミリモル)のMeCN(70mL)の混合液を80℃で24時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.5(CHCl:MeOH=10:1)が示した。混合液は濃縮され、HO(50mL)で希釈されて、EtOAc(30mL×3)で抽出された。有機層は乾燥され濃縮されて、茶色固体として化合物10.3(2.5g、>100%)を得た。1H NMR: (400 MHz CDCl3) δ 2.34 (s, 3H), 2.51 (s, 4H), 3.61 (s, 4H), 3.83 (s, 3H), 7.87 (s, 1H)。
ステップ2.化合物10.4の調製のための基本手順。化合物10.3(2.0g、8.3ミリモル)のTHF(20mL)の混合液に、NaOH(1.33g、33.2ミリモル)のHO(40mL)の溶液が添加された。混合液は80℃で24時間にわたって攪拌された。出発物質が完全に消費されたことをTLC R0.5(CHCl:MeOH=10:1)が示した。混合液は濃縮されてTHFが取り除かれ、n−BuOHで抽出された。有機層は乾燥され濃縮されて、白色固体として化合物10.4(1.38g、66.7%)を得た。1H NMR: (400 MHz MeOD) δ 2.36 (s, 3H), 2.53-2.56 (m, 4H), 3.49-3.52 (m, 4H), 7.55 (s, 1H)。
ステップ3.化合物10.6の調製のための基本手順。NaOH(2.2g、55.0ミリモル)を混合したHO(54mL)の溶液に、化合物10.5(10.0g、49.0ミリモル)と1,4−ジオキサン(36mL)を添加した。次いで、BocO(10.7g、49.1ミリモル)を滴下して混合液に添加し、生じた混合液を室温で24時間にわたって攪拌した。反応が終わったことをTLC R0.5(CHCl:MeOH=10:1)が示した。混合液は固体クエン酸でpH6.0に調節され、EtOAc(30mL×3)で抽出された。有機層は乾燥され濃縮されて、無色油を得た。残余は石油エーテル(100mL)で洗浄されてろ過された。ろ過ケーキは石油エーテルで洗浄され乾燥されて、白色固体として化合物10.6(14.8g、99.0%)を得た。
ステップ4.化合物10.7の調製のための基本手順。化合物10.6(14.8g、48.7ミリモル)のDMF(100mL)溶液に、室温でCDI(9.5g、58.4ミリモル)を添加し、生じた混合液は室温で30分間にわたって攪拌された。その後、アンモニアを混合液に添加し、室温で24時間にわたって攪拌した。反応が終わったことをTLC R0.4(CHCl:MeOH=10:1)が示した。混合液はHO(100mL)で希釈されて、EtOAc(100mL×3)で抽出された。有機層は食塩水(100mL×3)で洗浄、乾燥、濃縮されて、白色固体として化合物10.7(15.8g、>100%)を得た。1H NMR: (400 MHz DMSO) δ 1.31 (s, 7H), 2.93-2.96 (m, 1H), 3.08-3.13 (m, 1H), 4.07-4.21 (m, 2H), 6.63-6.65(d, J = 8 Hz, 1H), 6.95- 6.99 (t, J = 8 Hz, 1H), 7.03-7.07 (t, J = 8 Hz, 1H), 7.14(s, 1H), 7.32-7.33 (d, J = 4 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.60-7.62(d, J = 8 Hz, 1H), 10.78 (s, 1H)。
ステップ5.化合物10.8の調製のための基本手順。化合物10.7(15.8g、52.1ミリモル)のTHF(160mL)の混合液は、ローソン試薬(26.3g、25.2ミリモル)で処理された。混合液は80℃で5時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.6(CHCl:MeOH=10:1)が示した。混合液は濃縮されてTHFが取り除かれ、残余はCHCl(100mL)に溶解されHO(100mL×3)で洗浄した。有機層はシリカゲルカラム(CHCl:MeOH=1:0−10:1)によって濃縮精製されて、黄色固体として粗化合物10.8(14.0g、84%)を得て、次ステップに直接的に使用された。
ステップ6.化合物10.10の調製のための基本手順。化合物10.8(1.0g、3.1ミリモル)と化合物10.9(0.32g、3.1ミリモル)のn−BuOH(10mL)溶液に、CsCO(3.0g、9.4ミリモル)を添加し、生じる混合物は密封され、85℃の電磁波で3時間加熱された。反応が終わったことをTLC R0.6(CHCl:MeOH=10:1)が示した。混合物はEtOAc(100mL)で希釈され、HO(60mL×3)で洗浄された。組み合わさった(combined)有機層は乾燥されて濃縮された。残余はシリカゲルカラム(CHCl:MeOH=1:0−10:1)によって精製されて、オレンジ色固体として化合物10.10(3.1g、24.4%、他の10バッチと組み合せた)を得た。1H NMR: (400 MHz DMSO) δ 0.83-0.88 (m, 3H), 1.32 (s, 7H), 1.63-1.65 (d, J = 8 Hz, 2H), 2.56 (s, 2H), 3.24-3.25(d, J = 4 Hz, 1H), 5.06-5.08 (d, J = 8 Hz, 1H), 5.64-5.65 (d, J = 4 Hz, 1H), 6.90-6.94(t, J = 16 Hz, 1H), 7.00-7.04 (d, J = 16 Hz, 1H), 7.14-7.16 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.31-7.33 (d, J = 8 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H)。
ステップ7.化合物10.11の調製のための基本手順。化合物10.10(2.0g、5.4ミリモル)のMeOH/HCl(10mL)溶液は室温で2時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.4(CHCl:MeOH=10:1)が示した。混合液はNaOHの溶液(2M)でpH12に調節され、EtOAc(30mL×5)で抽出された。有機層は乾燥され濃縮されて、オレンジ色固体として化合物10.11(1.0g、68.5%)を得た。1H NMR: (400 MHz DMSO) δ 0.86-0.90 (d, J = 8 Hz, 2H), 1.63-1.72 (m, 2H), 2.59-2.63 (t, J = 8 Hz, 2H), 2.96-3.02 (m, 1H), 3.25-3.30(m, 1H), 4.30-4.33 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.94-6.98(t, J = 8 Hz, 1H), 7.04-7.08 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.18-7.20 (m, 1H), 7.39-7.41 (d, J = 8 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H)。
ステップ8.実施例10の調製のための基本手順。溶媒をCHCl(20mL)及びTHF(2mL)とするに混合した化合物10.11(0.5g、1.86ミリモル)の混合液に、化合物10.4(0.69g、2.79ミリモル)が添加された。その後、PyBOP(1.16g、2.23ミリモル)とDIPEA(0.96g、7.44ミリモル)が混合液に添加され、N雰囲気下の室温で24時間にわたって攪拌された。反応が終わったことをTLC R0.5(CHCl:MeOH=10:1)が示した。混合液はHO(20mL)で希釈されて、CHCl(10mL×3)で抽出された。組み合わされた有機層はNaSO上で乾燥され濃縮された。残余はプレパラティブHPLC(preparative HPLC)(島津LC-8A prep-HPLC;カラム:Luna(2) C18, 250x50 mm i.d. 10u;移動相:AはH2O (0.09%TFA)およびBはCH3CN;勾配:B% = 23分間で5%乃至30%;流速:80 mL/分;波長:220および254 nm;0.6 g/インジェクション)によって精製されて、白色固体として実施例10(の目的化合物)(249mg、28%)を得た。1H NMR: (400 MHz DMSO) δ 0.95-0.99 (t, J = 8 Hz, 3H), 1.28 (s, 1H), 1.72-1.82 (m, 3H), 2.32 (s, 3H), 2.44(s, 4H), 2.66-2.70 (t, J = 8 Hz, 2H), 3.39-3.50(m, 6H), 5.60-5.62 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.99-7.11 (m, 3H), 7.21-7.23 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.41-7.46 (d, J = 8 Hz, 2H), 8.50 (s, 1H); MS: (M+1+): 479.3; HPLC: 98.23%。
実施例11:N-(2-(1H-インドール-3-イル)-1-(5-プロピル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)エチル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボキサミド
Figure 2015522617
実施例5のための記載を参照。
実施例12:N-(2-(1H-インドール-3-イル)-1-(5-プロピル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エチル)-2-(4-メチルピぺラジン-1-イル)チアゾール-5-カルボキサミド
Figure 2015522617
実施例5のための記載を参照。
実施例26:インビトロ無細胞およびセルベース(cell-based)アッセイ
無細胞アッセイ(cell-free assay)。組換えα−シヌクレイン(10μM)は37℃で16時間培養され、次いで、試験化合物と共に56℃で6時間培養される。α−シヌクレインを認識しない不活性化合物、β−およびγ−シヌクレイン、並びに、変異α−シヌクレイン分子で、対照実験が実行される。培養後、混合物をSDS−PAGEに泳動し、その後、α−シヌクレイン抗体でイムノブロット試験を行う。この研究は、α−シヌクレイン凝集体がオリゴマーになることを抑制する、試験化合物の効力を試験する。
細胞に基づいたアッセイ(cell-based assays)
(a)凝集体(aggregation)。α−シヌクレイン(野生型)または空ベクター(対照)を発現するレンチウィルス(LV)を感染させた神経細胞株は、0.01−10μMなどの濃度範囲で24時間にわたって試験化合物にさらされる。α−シヌクレイン凝集体について、細胞はイムノブロットおよび共焦点顕微鏡によって分析される。対照と比較することで、イムノブロットによって、LV−α−シヌクレインに感染した神経細胞は、可溶性および不溶性の画分において、SYN単量体(14kDa)の高レベルの発現を表示し、二量体、三量体、並びに四量体と一致してオリゴマーも同様である。試験化合物での処置後、様々な分画での凝集レベルの減少が測定される。ビヒクルまたは対照の不活性化合物での処置は、α−シヌクレインのレベルに影響しない。同様の手法で、共焦点顕微鏡によってLV−空ベクターの対照と比較すると、LV−α−シヌクレインに感染した神経細胞は、α−シヌクレインの蓄積(accumulation)(SYN TgマウスおよびPD患者の脳で観察されるものと同様)の高いレベルを示す。試験化合物での処置後、神経細胞体および神経突起での凝集体のレベルの減少が測定される。
(b)ニューロンの活動/完全性(Integrity)。α−シヌクレインの毒性の凝集体は細胞膜の完全性を破壊する。α−シヌクレインの破壊的な効果および細胞膜のα−シヌクレイン媒介型破壊に逆作用(reverse)する試験化合物の能力(ability)は、カルセインを使って測定される。カルセインは、健康な細胞で保持されるが、細胞の完全性を減退(ないし消失)(diminish)した細胞では保持されない、蛍光マーカーである。ニューロンの活動に対する効果を確かめるために、細胞は24時間にわたってLV−α−シヌクレインで感染され、無血清培地で24時間、例えば、0.01乃至10μMの濃度範囲で試験化合物と処置され、Fluo−4またはカルセインでロードされ、その後、Ca2+およびカルセインレベルを決定するためにFLIPRアッセイによって分析される。LV−空ベクターの対照と比較して、LV−α−シヌクレインで感染された神経細胞は25乃至30%高いレベルのCa2+を示した。試験化合物は、Ca2+濃度を、LV−α−シヌクレインに感染しない細胞での濃度に回復させる能力について評価される。ビヒクルまたは対照の不活性化合物での処置は、Ca2+レベルに影響を与えない。LV−空ベクターの対照と比較して、LV−α−シヌクレイン感染神経細胞は細胞質におけるカルセイン保持の50%減少を示した。試験化合物は、カルセインのレベルに対するα−シヌクレインの影響に逆作用(reverse)する能力について、濃度依存的方法で評価される。ビヒクルまたは対照の不活性化合物での処置は、カルセインレベルを回復する(ないし取り戻す)(re-establish)ことができない。
膜完全性のカルセイン分析において試験された化合物のデータを下記表に示す:
Figure 2015522617
(c)ニューロンの生存。ニューロンの生存に対する試験化合物の影響を調べるため、MTT細胞生存能力(viability)アッセイが実施される。試験化合物は、例えば、0.01乃至10μMの範囲のドースないし投与量で、毒性効果について評価される。
実施例27:インビボアッセイ(In vivo assay)
試験化合物の生体内効果ないし有効性(in vivo efficacy)は、α−シヌクレイントランスジェニックないし遺伝子組換(Tg)マウスで評価される。マウスはα−シヌクレイン凝集体および神経変性について、挙動的に、神経病理学的に、そして、生化学的に分析される。血液およびCSFは、α−シヌクレインと試験化合物のレベルにおいて、質量分析およびNMRにより分析される。混合型C57Bl6/DBAバックグラウンドのThy1プロモータ下で野生型ヒトα−シヌクレインを過剰発現するPDのTgマウスモデルが使用される(Rockenstein E, Mallory M, Hashimoto M, Song D, Shults CW, Lang I, Masliah E (2002)、血小板由来成長因子およびThy−1プロモータからα−シヌクレインを発現するトランスジェニックマウスでのディファレンシャルな神経病理学的変化(Differential neuropathological alterations in transgenic mice expressing alpha-synuclein from the platelet-derived growth factor and Thy-1 promoters)、J Neurosci Res., 68(5):568-78)(61系tgマウスとして参照)。このTgマウスは、月齢3カ月から始まって、進行性PD様のモーター欠損および神経病理学的指標ないしインデックス(α−シヌクレイン凝集体およびシナプスマーカーの減少を含む)を生じる(Fleming SM, Salcedo J, Fernagut PO, Rockenstein E, Masliah E, Levine MS, Chesselet MF (2004)、野生型ヒトα−シヌクレインを過剰発現しているマウスの早期および進行性感覚運動異常(Early and progressive sensorimotor anomalies in mice overexpressing wild-type human alpha-synuclein)、J Neurosci., 24(42):9434-40)。したがって、動物の処置は月齢3カ月で開始し、運動挙動(motor behaviors)(α−シヌクレイン凝集体および神経変性に関する神経病理学的および生化学的測定と同様に、運動活動性(locomotor activity)および円形ビーム能力テスト(round beam performance test)も)は、処置の3カ月後である、月齢6カ月に評価される。
化合物投与:試験化合物はビヒクル溶液に溶解され、体重10グラムに対し0.1ccの量で投与される。動物は、月曜日から金曜日の毎日、90日間にわたって、ビヒクル又は試験化合物の10mg/kgの腹腔内注射を受ける。挙動評価は処置の80日目又は約80日目から開始して実行される。
自発運動(locomotor ctivity)装置および試験手順:自発運動データは、キンダースマートフレームケージラックステーション運動モニターシステム(Kinder SmartFrame Cage Rack Station activity monitor system)(Kinder Scientific, Poway, CA)を使用して4日間連続して収集される。自発運動の試験処法は、連続する4日間の4期間(各15分)から構成される。各試験日において、各動物は試験室ないしチャンバー内に配置され、その後、データ収集が直ちに開始される。データは処理され、続く分析のためにMSエクセルにインポートされ、グラフパッドプリズム(GraphPad Prism)(GraphPad Software, Inc., La Jolla, CA))を用いてグラフ化する。各動物について分析された自然発生する自発運動に依存(対応)する測定は、調査の立ち上がりないし慣らし教育(investigatory rearings)、総移動距離(total distance travelled)、周辺部で過ごした時間%(% of time spent in periphery)、中心部で過ごした時間%(% of time spent in center)、および走触性(thigmotaxis)を含む。群平均は各測定において導かれ、被験者間因子として遺伝子型と処置群で2方法(2-way)分散分析により分析される。主効果または相互作用の場合には、事後(post hoc)比較は、ボンフェローニの複数の比較テスト(Bonferroni’s multiple comparison test)を使用してなされる。統計的意義のための基準はp<0.05である。
円形ビーム装置および試験手順:円形ビームデータは、テストベンチ上の高さ17.5乃至22.5cmの滑らかなアクリルフレーム上の取り外し可能な2本のデルリン(登録商標)アセテル(Delrin(登録商標) acetel)プラスチックロッド(直径3cmおよび1cm)から構成されるカスタム製作の装置を用いて収集される。各試験間に休息を入れて、各動物は1メートルビームA(3cm)とD(1cm)の各3回の試験において連続的に試験される。マニュアルカウンターを使うことによって、マークライン(標線(marked line))を越える、明確な各フットスリップ(foot slip)は、実験者によりカウントされる。さらに、各試験における、前方移動距離(forward distance travelled)(ビーム側に標された10cmセクションを使用して評価され、その後、スコアを割り当てる)と落下までの時間(latency to fall)(最大60秒)が各動物において記録される。動物がビームから落下するか、最大許容時間(60秒)に達するか、または総距離を越える時に、試験は終わる。生データは手作業で記録され、次いで、その後の分析のためにMSエクセルに入力され、グラフパッドプリズム(GraphPad Prism)(GraphPad Software, Inc., La Jolla, CA))を使用してグラフ化する。各径のビームで実行するための対応測定は、フットスリップの数、前方移動距離および落下までの時間を含む。それらの測定は各動物において決定され、平均±標準誤差(SEM)として示される。群平均は各測定において決定され、被験者間因子として遺伝子型と処置群で2方法分散分析によって分析される。主効果または相互作用の場合には、事後比較は、ボンフェローニの複数の比較テストを使用してなされる。 統計的有意性の基準はp<0.05である。
神経病理学:挙動評価と処置の終了時に、組織収集、処理およびイメージングの方法は既に説明したように実施される(Masliah E, Rockenstein E, Veinbergs I, Mallory M, Hashimoto M, Takeda A, Sagara, Sisk A, Mucke L (2000) α−シヌクレインマウスでのドーパミン作動性の損失と封入体形成:神経変性疾患に対する影響(Dopaminergic loss and inclusion body formation in alpha-synuclein mice: implications for neurodegenerative disorders)、Science 287:1265-1269)。つまり、脳と周辺の組織が取り除かれて、矢状面で(sagittally)に分割される。その後に続くRNAおよびタンパク質分析のために−70℃で左の半脳が瞬間凍結(snap-frozen)されて保存される一方、右の半脳は神経病理学的分析のために48時間にわたって4℃でリン酸緩衝液4%PFA(pH7.4)に後固定(post-fixed)される。ドロップ固定半脳(drop fixed hemibrains)は、その後、ビブラトームを用いて厚さ40μMの冠状断面に連続して断片化される。断片は浮遊され、4℃で一次抗体によってオーバーナイトで培養される。一次抗体の特異性を確認するために、対照実験が実行され、一次抗体(削除)、免疫前血清、または、20倍過剰の対応するペプチドによって48時間あらかじめ吸着された一次抗体のない状態において、断片がオーバーナイトにわたって培養される。α−シヌクレインの免疫標識研究は、後のプロテイナーゼK消化のオリゴマー研究でポリクローナルウサギ抗α−シヌクレイン抗体(1:1000;ミリポア、Temecula、CA)を用いて実施される。神経変性関連マーカーの免疫標識研究は、NeuN(1:1000、ABN78)、MAP2(1:40、AB5622)、シナプトフィジン(1:100、MAB5258)およびGFAP(1:500、AB5804)抗体に対する抗体(ミリポア、Temecula、CA)を活用する。Masliahらにより以前に記載されたように、画像処理と解析は、tgと非tgマウスからブラインドコードされた(blindcoded)断片で実行される(Masliah et al.、2000)。
エクスビボ(Ex vivo)ウェスタンブロットタンパク質分析:マウス脳ホモジネートの細胞質ゾル(可溶性)および膜(不溶性)画分の処理は、SDS-PAGE分析について既に記載(Hashimoto M, Rockenstein E, Mante M, Mallory M, Masliah E (2001) β−シヌクレインはα−シヌクレイン凝集体を阻害する:抗パーキンソン病因子としての可能な役割(beta-Synuclein inhibits alpha-synuclein aggregation: a possible role as an anti-parkinsonian factor)、Neuron, 32(2):213-23)のように実行される。つまり、各画分において、4−12%Bis−Trisゲルを用いて、レーンごと20μgがロードされる(インビトロジェン、Carlsbad, CA)。PDGF膜への電気泳動(ミリポア、Temecula、CA)が終了したら、次の段階へ進む:(1)ブロッキング、(2)一次抗体での培養、(3)二次抗体での培養、(4)ECL可視化(パーキンエルマー、Wellseley, MA)、(4)[sic.(5)]グラフパッドプリズム(GraphPad Prism)(GraphPad Software, Inc., La Jolla, CA)を用いて実行されるグラフ化と統計分析によるヴェルサドク(VersaDoc)ゲルイメージングシステム(バイオラッド、Hercules, CA)を用いる画像処理および解析。

Claims (20)

  1. 式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩:
    Figure 2015522617
    式(I)の化合物において、
    X、Y、およびZは、それぞれ独立してCHまたはNであり;
    は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
    は、H、C1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルであり;
    各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、シアノ、アミノ、または−CFであり;
    nは0、1、または2であり;かつ、
    モイエティAが、
    (a)C1−6アルキルで置換された5員ヘテロアリール環;または
    (b)
    Figure 2015522617
    であり;
    ここで、Wは5員ヘテロアリール環、−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−、または−C(O)NHNH−であり;かつ
    は、HまたはC1−6アルキルである。
  2. XがCHであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. YがCHであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  4. YがNであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  5. ZがCHであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  6. ZがNであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  7. がHまたはメチルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  8. がHまたはメチルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  9. nが0または1であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  10. モイエティAが、C1−6アルキルで置換された5員ヘテロアリール環であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  11. モイエティAが、それぞれC1−6アルキルで置換された、ピロロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはテトラゾリルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  12. モイエティAが、
    Figure 2015522617
    であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  13. Wが5員ヘテロアリール環であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  14. Wが、ピロロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、またはテトラゾリルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  15. Wが−C(O)NHNHC(O)−、−C(NH)NH−、または−C(O)NHNH−であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  16. がH、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  17. Figure 2015522617

    Figure 2015522617

    Figure 2015522617

    Figure 2015522617

    Figure 2015522617

    からなる群より選択される化合物およびその医薬的に許容可能な塩。
  18. (a)少なくとも1つの式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩、および(b)医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
  19. 自食作用またはPI3K−AKT−MTOR経路に関連した病気又は病状を処置する方法であって、
    有効量の少なくとも1つの式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を該処置の必要がある被験者に対して投与することを含む方法。
  20. 病気又は病状が、アルツハイマー病、パーキンソン病、前頭側頭型認知症、レヴィー小体型認知症、PD認知症、多系統萎縮症および筋萎縮性側索硬化症であることを特徴とする請求項25に記載の方法。
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