JP2015522584A - アレルギーを予防又は治療するためのスギペプチド - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、スギ及び/又はヒノキ花粉に対するアレルギーを予防又は治療するために使用されてよい、ポリペプチド及びその医薬製剤に関する。
樹木花粉アレルゲンは、ヒトにおけるアレルギー性疾患の主因と認識される。特に、スギ(Japanese cedar)樹木(クリプトメリア・ヤポニカ(Cryptomeria Japonica);日本語で「スギ」)の花粉に対するアレルギー(「花粉症」としても知られる)は、日本において、最も一般的なアレルギー性呼吸器疾患の一つである。ヒノキ(Japanese cypress)樹木(カマエキパリス・オブツサ(Chamaecyparis obtusa)、日本語で「ヒノキ」)も日本において花粉症を引き起こす。スギ花粉シーズンが2月から3月である一方、ヒノキ花粉シーズンは3月から4月である;症状は花粉のシーズンを超えて持続し得る。日本の人口のかなりの割合が、花粉症及びアレルギーの症状に罹患している。花粉症及びアレルギーはまた、スギ若しくはヒノキ樹木が在来種であるか又は当該樹木が栽培されている他の国(韓国及び中国を含む)でも起こる。
本発明は、スギ花粉及び/又はヒノキ花粉に対するアレルギーの予防又は治療における使用に適したポリペプチド又はその医薬上許容される塩であって、30アミノ酸長までであり、且つ
(I)アミノ酸配列:DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1;Cry26);又は
(II)7までのアミノ酸修飾(そのそれぞれは、独立して、欠失、置換又は挿入である)を有する該アミノ酸配列(I)である、T細胞エピトープを含むバリアント配列
を含む、ポリペプチド又はその医薬上許容される塩を提供する。
配列番号1〜9は、詳細な説明及び実施例1〜3に記載するとおりのアミノ酸配列を提供する。配列番号1〜6は、タンパク質Cry IFRに由来するアミノ酸配列に対応する。
本発明は、スギ花粉及び/又はヒノキ花粉に対するアレルギーの予防又は治療に関し、この使用に適したポリペプチド及びその医薬上許容される塩を提供する。前記ポリペプチド又は塩は、医薬製剤で提供されてよい。
本発明のポリペプチドは、配列番号1に示すとおりのアミノ酸配列を含むか、該配列からなるか又は本質的に該配列からなってよい。
T細胞エピトープを含むバリアント配列が、欠失であるアミノ酸修飾を有する場合、欠失されるアミノ酸は、好ましくは、対応する元のアミノ酸配列のN又はC末端から除去される。すなわち、バリアント配列は、元の配列のN及び/又はC末端から1以上の連続アミノ酸を除去することによって形成される、元のアミノ酸配列のトランケーションである。かかるバリアント配列は、任意選択で、他のいずれの欠失又は他のいずれの修飾を有さなくてもよい。
- N末端から除去される1のアミノ酸及びC末端から除去される6のアミノ酸を有するアミノ酸配列DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1)である、バリアント配列LKIKLRRTI(配列番号5);
- N末端から除去される3のアミノ酸及びC末端から除去される4のアミノ酸を有するアミノ酸配列DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1)である、バリアント配列IKLRRTIEA(配列番号6)。
T細胞エピトープを含むバリアント配列が、置換であるアミノ酸修飾を有する場合、置換は元のアミノ酸配列の任意の位置で生じてよい。前記置換は、プロリン又はシステインを導入しないことが好ましい。前記置換はまた、保存的置換であることが好ましい。
バリアント配列が、挿入であるアミノ酸修飾を有する場合、付加されるアミノ酸は、元のアミノ酸配列の任意の位置に挿入されてよい。挿入は、プロリン又はシステインを導入しないことが好ましい。
本発明のポリペプチドは、30アミノ酸長までであり、且つ先に定義したようなアミノ酸配列又はバリアント配列を含むか、該配列からなるか又は本質的に該配列からなる。
- DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1)は、Cry IFRの天然配列中のDLKIKLRRTIEAEGIPのすぐN末端の1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の連続アミノ酸(すなわち、アミノ酸H、A、V、E、P、M、K、S、M及びF)に対応する1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10のアミノ酸のN末端伸長を有してよい。例えば、前記連続アミノ酸が10全て存在する場合、本発明のポリペプチドは、HAVEPMKSMFDLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号2;N末端伸長に下線を付す)のアミノ酸配列を有する。
- DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1)は、Cry IFRの天然配列中のDLKIKLRRTIEAEGIPのすぐC末端の1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の連続アミノ酸(すなわち、アミノ酸H、T、Y、V、V、P、H、C、F及びA)に対応する1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10のアミノ酸のC末端伸長を有してよい。例えば、前記連続アミノ酸が10全て存在する場合、本発明のポリペプチドは、DLKIKLRRTIEAEGIPHTYVVPHCFA(配列番号3;C末端伸長に下線を付す)のアミノ酸配列を有する。
- DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1)は、Cry IFRの天然配列中のDLKIKLRRTIEAEGIPのすぐN末端の1、2、3、4、5、6、7又は8の連続アミノ酸(すなわち、アミノ酸V、E、P、M、K、S、M及びF)に対応する1、2、3、4、5、6、7又は8のアミノ酸のN末端伸長を有してよい。また、それは、Cry IFRの天然配列中のDLKIKLRRTIEAEGIPのすぐC末端の1の連続アミノ酸(すなわち、アミノ酸H)に対応する1のアミノ酸のC末端伸長を有してよい。例えば、N末端伸長に8全ての連続アミン酸が存在し、且つC末端伸長に1の連続アミノ酸が存在する場合、本発明のポリペプチドは、VEPMKSMFDLKIKLRRTIEAEGIPH(配列番号4;N及びC末端伸長に下線を付す)のアミノ酸配列を有する。
本発明のポリペプチドは、30アミノ酸長までであり、且つ先に定義するようなアミノ酸配列又はバリアント配列を含むか、該配列からなるか又は本質的に該配列からなる。アミノ酸配列及び前記各バリアント配列は、T細胞エピトープを含む。T細胞エピトープは、好ましくは、MHCクラスII結合性T細胞エピトープである。バリアント配列における修飾は、対応する元のアミノ酸配列に存在するT細胞エピトープの機能特性を変化させないことが好ましい。
本発明による適したT細胞エピトープを含むバリアント配列は、或いは、対応する元のアミノ酸配列とのその配列同一性に関して記載されてよい。例えば、バリアント配列は、配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも65%の同一性を有してよい。より好ましくは、バリアント配列は、配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%のアミノ酸同一性を有してよい。
ペアワイズ・アライメントパラメータ-メソッド:精密(accurate)、マトリックス:PAM、ギャップオープンペナルティ:10.00、ギャップ伸長ペナルティ:0.10;マルチプル・アライメントパラメータ-マトリックス:PAM、ギャップオープンペナルティ:10.00、遅延に関する%同一性:30、末端ギャップに対するペナルティ付加:あり、ギャップ分離距離:0、陰性マトリックス:なし、ギャップ伸長ペナルティ:0.20、残基特異的ギャップペナルティ:あり、親水性ギャップペナルティ:あり、親水性残基:G、P、S、N、D、Q、E、K及びR。特定の残基での配列同一性は、単純に誘導体化されている同一残基を含むことを意図する。
本発明は、本発明のポリペプチドの任意の医薬上許容される塩を包含する。前記医薬上許容される塩としては、例えば、塩化物、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩などの鉱酸塩;及び酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩などの有機酸塩が挙げられる。塩酸塩又は酢酸塩が好ましい。
本発明のポリペプチドは、任意の適した技術により調製され得る。ペプチド固相合成法(SPPS)が好ましい技術である。これは、小さな固体ビーズ上でのペプチド形成を伴う。
i)ポリペプチドの天然配列のN若しくはC末端における3までのアミノ酸の中の、T細胞エピトープに含まれていない任意の疎水性残基が欠失し;且つ/又は
ii)ポリペプチドの天然配列のN若しくはC末端における4までのアミノ酸の中の配列Asp-Glyを含む、T細胞エピトープに含まれていない任意の2の連続したアミノ酸が欠失し;且つ/又は
iii)1以上の正に荷電した残基が、ポリペプチドの天然配列のN及び/若しくはC末端に付加される。
本発明のポリペプチド又はその塩は、1以上の更なるポリペプチド又はその塩と組み合わせて提供されてよい。
本発明のポリペプチド 塩又は医薬製剤は、スギ花粉及び/又はヒノキ花粉に対するアレルギーを治療又は予防するために使用される。それは、寛容化によりアレルギーを予防又は治療してよい。寛容化は、クリプトメリア(Cryptomeria)及び/又はカマエキパリス(Chamaecyparis)属の1以上のタンパク質アレルゲンに対するものであってよい。寛容化は、典型的には、クリプトメリア・ヤポニカ(Cryptomeria Japonica)の花粉アレルゲンCry IFR(イソフラボンレダクターゼ)に対する。
本発明のポリペプチド又は塩はそれぞれ、単離された形態、実質的に単離された形態、精製された形態又は実質的に精製された形態で個体に提供されてよい。例えば、他のポリペプチド又はその塩を実質的に含まずに、本発明のポリペプチド又は塩を個体に提供してよい。ポリペプチド又は塩は、未加工の形態で提示されることが可能であり得るが、これらを医薬製剤として提示することが好ましい。
本発明のポリペプチド又は塩が、医薬製剤で個体に投与されるべき場合、該ポリペプチド又は塩が、適切な抗原提示細胞と接触する能力を有することになり、且つそれ又はそれらが個体のT細胞と接触する機会を有することになる、個体の体内の部位に該製剤を投与することが好ましい。
本発明のポリペプチド、塩又は医薬製剤の投与は、上記のような任意の適した方法によるものであってよい。投与されるべきポリペプチド又は塩の適した量は、実験的に決定されてよいが、典型的には以下に示す範囲内である。各ポリペプチド又は塩の単回投与が、患者に対し有益な効果を有するのに十分であってよいが、ポリペプチド又は塩が1回よりも多く投与される場合、有益となり得ることが理解されるであろうし、この場合、典型的な投与レジームは、例えば、1週間に1回又は2回を6ヶ月毎に2〜4週間、又は1日1回を4〜6ヶ月毎に1週間のものであってよい。理解されるように、ポリペプチド又は塩と組み合わせる各ポリペプチド又は塩は、単独で又は組み合わせて患者に投与されてよい。
本発明のポリペプチドは、直接投与されてよく、又はコード配列からの発現により間接的に投与されてもよい。例えば、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが提供されてよい。従って、本発明のポリペプチドは、それをコードし且つ発現することができるポリヌクレオチドから製造されてよく、又は該ポリヌクレオチドの形態でデリバリーされてよい。本発明のペプチドの使用、デリバリー又は投与への本明細書におけるどの言及も、それをコードするポリヌクレオチドからの発現を介した、かかるペプチドの間接的な使用、デリバリー又は投与を含むことが意図される。
本発明は、本発明のポリペプチドをその表面上に提示するAPC集団の産生方法のin vitroの使用を包含する。前記APC集団は、その後治療に使用されてよい。前記産生方法は、患者から得られた細胞のサンプルで、ex vivoで実施されてよい。従って、このようにして産生されたAPCは、スギ花粉及び/又はヒノキ花粉に対するアレルギーの治療又は予防に使用され得る医薬品を形成する。該細胞は個体の免疫系に認容されるはずである。なぜなら、それらはその個体に由来するからである。従って、このようにして産生された細胞の、それがもともと得られた個体へのデリバリーは、本発明の治療に関する実施態様を形成する。
本発明はさらに、T細胞が本発明のポリペプチド又は塩を認識するかどうかのin vitroでの判定方法であって、該T細胞を該ポリペプチド又は塩と接触させること、及び該T細胞が、該ポリペプチド又は塩により刺激されるかどうかを検出することを含む、方法を提供する。好ましくは、前記方法は、配列番号1のアミノ酸配列又はそれに由来するバリアントを含むか、それからなるか又は本質的にそれからなるポリペプチド又はその塩の使用を含む。
MHCクラスII結合性調査
この研究の目的は、7種の最も一般的なヒトMHCクラスII HLA-DRB1*アロタイプに対して強い親和性を有する配列を有するポリペプチドを同定することである。
本発明者らは、実施例1で実施した解析、並びに溶解度及び他の物理化学的特性の考慮に基づき、所望の特性を有するものとして表3に記載の配列を選択した。表3の配列からなるポリペプチドを製造し、これは、その後のアッセイにおけるスクリーニングに対し特に好ましかった。
in vitro結合解析
実施例1及び2で同定された配列を有するポリペプチドを、水性の酸性環境での溶解性についてプレスクリーニングし、該ペプチドをin vitro MHCクラスII結合アッセイにおいて試験する。
使用するアッセイは競合的MHCクラスII結合アッセイであり、このアッセイでは、それぞれのポリペプチドを、調べるそれぞれのヒトMHCクラスIIアロタイプから既知のコントロール結合物(binder)を置換するその能力について解析する。この研究で使用するアロタイプ及びコントロールポリペプチドは以下に示したものである。
以下の方法を用いて、実施例1及び2で同定された配列を有するポリペプチドのT細胞活性化特性を評価する。
PBMC(試験する全てのパラメータについて140×106個の細胞を要する)で、細胞増殖アッセイを行う。放射標識化合物3H-チミジンの取り込みによって増殖を測定する。より詳細には、適切な抗原又はポリペプチド濃縮物100μlを96ウェルプレートの適切なウェルの中に分配する。次いで、プレートを37℃、5%CO2の加湿インキュベーターの中に最長4時間まで置く。上記のように単離されたPBMCを室温で、完全培地中2×106細胞/mlの濃度に調製する。次いで、抗原/ポリペプチドを含む96ウェルプレートの各ウェルの中に、細胞溶液100μlを分配する。次いで、プレートを6〜8日間インキュベートする。各ウェルにトリチウム化チミジンストック溶液(無血清RPMI培地中1.85 MBq/ml)10μlを添加することによって、培養物をトリチウム化チミジン溶液でパルスする。次いで、プレートを8〜16時間インキュベーターに戻しておく。次いで、Canberra Packard FilterMate 196セルハーベスターを用いて培養物を集める。適切なβ線シンチレーションカウンターを用いて、乾燥させたろ過マットをカウントする。
このアッセイで使用するためのポリペプチドを小規模で製造した(およそ10 mgのバッチサイズ、非GMP)。各ポリペプチドの純度はHPLCにより少なくとも95%であった。ポリペプチド及びコントロール(ネガティブコントロールは培地であり、ポジティブコントロールはブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)25 ng/ml及びスギ花粉アレルゲン全体の抽出物100μg/mlであった)を含む96ウェル培養プレートを予め調製し、アッセイ日前に-20℃で保存した。200μg/ml濃度のポリペプチドを含む100μl体積でポリペプチドをウェルに添加し、その後100μlの細胞を添加して最終アッセイ濃度が100μg/mlとなるようにした。
CRY26ペプチドは以下のように調製する。合成は、ペプチド固相合成(SPPS)リアクター中で実施し、置換される樹脂(substituted resin)をN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中に懸濁することにより開始する。樹脂をDMFで洗浄後、DMF中N-[(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)(ジメチルアミノ)メチレン]-N-メチルメタンアミニウム テトラフルオロボレート N-オキシド(TBTU)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、又は塩化メチレン(DCM)とDMFとの混合物中ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)及び1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)の存在下、N-α-保護されたアミノ酸誘導体又はN-α-保護されたジペプチドを先のアミノ酸に付加することにより各カップリング手順を実施する。各単一ステップについて、溶媒及び/又は試薬を添加し、反応混合物を撹拌し、その後濾過して、樹脂から溶媒及び/又は試薬を除去する。
Claims (27)
- 30アミノ酸長までであり、且つ
(I)アミノ酸配列:DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1;Cry26);又は
(II)7までのアミノ酸修飾(そのそれぞれは、独立して、欠失、置換又は挿入である)を有する該アミノ酸配列(I)である、T細胞エピトープを含むバリアント配列
を含む、ポリペプチド又はその医薬上許容される塩。 - ポリペプチドが、1又は2のアミノ酸修飾を有する前記バリアント配列(II)を含み、該修飾又は該修飾のそれぞれが、独立して、欠失又は置換である、請求項1に記載のポリペプチド又は塩。
- 前記置換又は前記置換のそれぞれが保存的置換である、請求項1又は2に記載のポリペプチド又は塩。
- 前記置換又は前記置換のそれぞれが、
- リジン若しくはアルギニンの互いの置換;
- アスパルテート若しくはグルタメートの互いの置換、若しくはそれらのアミド誘導体、アスパラギン及びグルタミンでの置換;並びに/又は
- グリシン、アラニン、ロイシン及びイソロイシンの互いの置換、若しくはバリンでの置換
であってよい、請求項4に記載のポリペプチド又は塩。 - ポリペプチドが、N末端から欠失される2までのアミノ酸及び/又はC末端から欠失される2までのアミノ酸を有する前記バリアント配列(II)を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリペプチド又は塩。
- ポリペプチドが20アミノ酸長までである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリペプチド又は塩。
- 前記配列(I)が由来するタンパク質天然配列中の前記配列(I)のすぐN末端又はC末端の1〜6アミノ酸にそれぞれ対応する1〜6アミノ酸のN末端及び/又はC末端伸長を有する前記配列(I)又は(II)からなるアミノ酸配列をポリペプチドが有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチド又は塩。
- ポリペプチドがアミノ酸配列DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1;Cry26)を有する、請求項1に記載のポリペプチド又は塩。
- 30アミノ酸長までであり、且つ
(I)アミノ酸配列:DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1;Cry26);又は
(II)7までのアミノ酸修飾(そのそれぞれは、独立して、欠失、置換又は挿入である)を有する該アミノ酸配列(I)である、T細胞エピトープを含むバリアント配列
を含む、ポリペプチド又はその医薬上許容される塩と、医薬上許容される担体又は希釈剤を含む、医薬製剤。 - ポリペプチドが、1又は2のアミノ酸修飾を有する前記バリアント配列(II)を含み、該修飾又は該修飾のそれぞれが、独立して、欠失又は置換である、請求項9に記載の医薬製剤。
- 前記置換又は前記置換のそれぞれが保存的置換である、請求項9又は10に記載の医薬製剤。
- 前記置換又は前記置換のそれぞれが、
- リジン若しくはアルギニンの互いの置換;
- アスパルテート若しくはグルタメートの互いの置換、若しくはそれらのアミド誘導体、アスパラギン及びグルタミンでの置換;並びに/又は
- グリシン、アラニン、ロイシン及びイソロイシンの互いの置換、若しくはバリンでの置換
であってよい、請求項11に記載の医薬製剤。 - ポリペプチドが、N末端から欠失される2までのアミノ酸及び/又はC末端から欠失される2までのアミノ酸を有する前記バリアント配列(II)を含む、請求項9〜12のいずれか一項に記載の医薬製剤。
- ポリペプチドが20アミノ酸長までである、請求項9〜13のいずれか一項に記載の医薬製剤。
- 前記配列(I)が由来するタンパク質天然配列中の前記配列(I)のすぐN末端又はC末端の1〜6アミノ酸にそれぞれ対応する1〜6アミノ酸のN末端及び/又はC末端伸長を有する前記配列(I)又は(II)からなるアミノ酸配列をポリペプチドが有する、請求項9〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
- ポリペプチドがアミノ酸配列DLKIKLRRTIEAEGIP(配列番号1;Cry26)を有する、請求項9に記載の医薬製剤。
- 容器中シールされる、請求項9〜16のいずれか一項に記載の医薬製剤。
- 医薬上許容される溶液、又は凍結乾燥物である、請求項9〜17のいずれか一項に記載の医薬製剤。
- 溶液が、皮内投与、皮下投与、経口投与、経鼻投与、局所投与、舌下投与、口腔内投与又は表皮投与のために製剤化される、請求項18に記載の医薬製剤。
- 溶液が、アンプル、シールされたバイアル、シリンジ、カートリッジ、フレキシブルバッグ又はガラスボトルにて提供される、請求項18又は19に記載の医薬製剤。
- 凍結乾燥物が、シールされたバイアルにて提供される、請求項18に記載の医薬製剤。
- スギ花粉及び/又はヒノキ花粉に対するアレルギーを治療又は予防する方法で使用するための、請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリペプチド若しくは塩、又は請求項9〜21のいずれか一項に記載の医薬製剤。
- スギ花粉及び/又はヒノキ花粉に対するアレルギーを予防又は治療するための医薬を製造するための、請求項1〜8のいずれか一項で定義されたとおりのポリペプチド又は塩の使用。
- T細胞が、請求項1〜8のいずれか一項で定義されたとおりのポリペプチド又は塩を認識するかどうかのin vitroでの判定方法であって、該T細胞を該ポリペプチド又は塩と接触させること、及び該T細胞が該ポリペプチド又は塩により刺激されるかどうかを検出することを含む、方法。
- 個体が、スギ花粉及び/又はヒノキ花粉に対するアレルギーを有するか、又は有する危険性があるかどうかを判定するために実施される、請求項24に記載の方法。
- スギ花粉及び/若しくはヒノキ花粉に対するアレルギーについて個体を治療するか、又はスギ花粉及び/若しくはヒノキ花粉に対するアレルギーを個体において予防するための方法であって、治療上又は予防上有効量の、請求項1〜8のいずれか一項で定義されたとおりのポリペプチド若しくは塩、又は請求項9〜21のいずれか一項で定義されたとおりの医薬製剤を該個体に投与することを含む、方法。
- 請求項1〜8のいずれか一項で定義されたとおりのポリペプチド又は塩を、医薬上許容される担体又は希釈剤と組み合わせることを含む、医薬製剤の調製方法。
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