JP2015522449A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、圧力室(46);前記圧力室(46)に流体接続されたノズルオリフィス(8);前記圧力室(46)内に存在する液体内に圧力波を生成するためのアクチュエータシステム;及び前記圧力室(46)内の前記ノズルオリフィス(8)と反対の位置に配置された障害部材(70)を含む液滴吐出装置に関する。障害部材(70)は前記ノズルオリフィス(8)に対向する第1の面(79)を含み、支持手段により前記圧力室(46)の壁部に強固に連結されている。支持手段は前記障害部材(70)の第1の面(79)の近くに配置されている。本発明に係る液滴吐出装置は中空状液体通路からノズルオリフィスにかけて漸進的な遷移を提供する構造的ノズル流入手段をさらに含み得る。本発明に係る液滴吐出装置は、液滴吐出装置の内部に存在するデッドボリュームに空気が閉じ込められるのを防止するか又は少なくとも軽減する。

Description

本発明は、圧力室、前記圧力室に流体接続されたノズルオリフィス及び前記圧力室内の液体内に圧力波を生成するためのアクチュエータシステムを含む液滴吐出装置に関する。
液滴吐出装置は、例えば記録媒体上にインク液滴を吐出するインクジェットプリンタで用いられている。アクチュエータシステムは、例えば圧電アクチュエータを含み得る。圧電アクチュエータは、電圧が印加されると(energized)収縮動作を行い、次いで伸張動作を行って、圧力室内に存在する主に吐出液(例えばインク)内で音場を生成する。その結果、ノズルオリフィスから吐出液の液滴(例えばインク液滴)が吐出される。
液滴吐出装置のデメリットは、ノズルオリフィスを通って圧力室内に気泡が入り込みやすいという点である。これは、液滴の噴出後に液体(例えばインク)中を伝搬する残留圧力波によって液体/空気界面(liquid-air interface)(例えばインクメニスカス)が液滴吐出装置の内部に戻る場合に特に起こる。液体/空気界面が液滴吐出装置の内部の比較的奥の方に移動すると、液体/空気界面の表面エネルギーが液体内で気泡の形成を引き起こし得る。気泡の存在は噴出安定性(jetting stability)に悪影響を及ぼすことがあるため、気泡の形成は望ましくない現象である。噴出工程を確実に再開させる前に気泡を除去するためメンテナンス作業(例えばパージ)が必要になる場合がある。
空気の閉じ込めを防ぐために、ノズルオリフィスから圧力室にかけて遷移部の形状(geometrical transition)が漸進的なノズルオリフィスデザインが用いられ得る。そのような形状により、圧力室からノズルオリフィスへ(任意で、圧力室の一部として設けられ、ノズルオリフィスの方に延びる貫通溝(feedthrough channel)を通じて)液体を円滑に誘導することもできる。しかしながら、そのようなノズルオリフィスの製造には数多くの処理工程を伴うため、上記のようなノズルオリフィスデザインは製造上の観点からあまり好ましくない。さらに、噴出要件(例えば、噴出角度や噴出安定性)を満たす上で上記のノズルオリフィスデザインの許容可能な幾何公差(geometrical tolerance)は小さく且つ上記のような多段階処理でそれを得るのは困難である。
製造上の観点からは、第1の寸法Sを有する真っ直ぐなノズルオリフィス(例えば、円筒状のノズルの場合では第1の直径d)が第2の寸法Sを有する真っ直ぐな貫通溝(例えば、円筒状の貫通溝の場合では第2の直径d)に接続され、SがSよりも大きい(d>d))構成が好ましい。そのような構成では、ノズルオリフィスと貫通溝との間の遷移部の形状は不連続な段(discrete step)を含む。そのようなデザインのノズルオリフィス及び貫通溝の製造に含まれる工程段階は少なく、またノズルオリフィスと貫通溝の接続に関する幾何公差もさほど厳格ではない。
真っ直ぐな貫通溝に接続された真っ直ぐなノズルオリフィスを有する液滴吐出装置のデメリットは、ノズルオリフィスを通って圧力室に入ってしまった気泡を除去するのが困難であり得るという点である。論理に何ら縛られることなく、これは、真っ直ぐなノズルに接続された貫通溝内にデッドボリューム(dead volume)が存在することによって起因し得る。圧力室に入った気泡がそのようなデッドボリュームに行き着くと、それらの気泡は事実上永久に閉じ込められるか又は少なくとも除去が困難になる。
特許文献1には、第1の円柱形状部(cylindrical columnar part)及び第2の円柱形状部を有するノズルオリフィスを含み、第1の円柱形状部の直径が第2の円柱形状部の直径よりも大きいノズルプレートが開示されている。第2の円柱形状部は液滴を吐出するために設けられている。円柱形状の液滴誘導部が第1の円柱形状部内で同心円状に配置され、第1の支持体によって支持されている。第1の円柱形状部及び第2の円柱形状部は液滴誘導部とは別に製造され、それらは後で組み立てられる。液滴誘導部を支持する第1の支持体は第1の円柱形状部に固定されている。
特許文献1に開示のノズルプレートのデザインのデメリットは、液滴誘導部が液滴誘導部の第1の端部(ノズルオリフィスに対向する液滴誘導部の第2の端部とは反対側の端部)でしか支持されていないという点である。そのため、液滴誘導部はノズルオリフィスに対向する自由端(即ち支持されていない)、即ち液滴誘導部の第2の端部を有する。動作時に液滴誘導部の自由端は自由に動くことができ(即ち振動する)、それが噴出の不安定化の原因となり得る。前述の自由な動きによって、吸い込まれた気泡が小さな気泡へと分裂する場合がある。そのような小さな気泡はほとんど取り除くことができない。
特許文献1に開示のノズルプレートのデザインの他のデメリットは、第1の円柱形状部及び第2の円柱形状部が液滴誘導部とは別に製造され、それらが後で組み立てられる点である。これは、アラインメント工程を含むかなり複雑な製造方法であり、アラインメント工程においてアラインメント誤差が生じ得る。
米国特許出願第2008/0088669号明細書
従って、本発明は、空気の閉じ込めを防ぎ及び/又は閉じ込められた空気をパージ等の標準的なメンテナンス作業で容易に除去可能な簡素且つ製造容易なノズルデザインの液滴吐出装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、次のような液滴吐出装置を提供することによって少なくとも部分的に達成される。当該液滴吐出装置は:
−圧力室;
−前記圧力室に流体接続されたノズルオリフィス;
−前記圧力室内の液体内に圧力波を生成するためのアクチュエータシステム;及び
−前記圧力室内の前記ノズルオリフィスと反対の位置に配置され、前記ノズルオリフィスに対向する第1の面を含む障害部材(obstruction member);
を含み、前記障害部材は、前記障害部材の前記第1の面の近くに配置された支持手段により前記圧力室の壁部に強固に連結されている。
本発明に係る液滴吐出装置内に存在する障害部材は、ノズルオリフィスに対向する障害部材の第1の面の近くに支持手段が配置された形で支持手段により圧力室の壁部に強固に連結されている。そのため、障害部材には上述のノズルオリフィスに対向する自由端がない。そのような自由端が存在しないため、自由端の自由な動きによって生じる噴出の不安定化が防止されるか又は少なくとも軽減される。
前記ノズルオリフィスは第1の方向に液体の液滴を吐出するために設けられ、前記障害部材は、実質的に径方向の第2の方向に前記液体の流れを前記ノズルオリフィスに対して提供するために設けられ得る。第2の方向は第1の方向の第1の角度θの位置にある。一実施形態では、第1の角度θは70°〜110°、好ましくは75°〜105°、より好ましくは80°〜100°である。具体的には第2の方向は第1の方向に対して実質的に垂直である。本発明の文脈における実質的に垂直とは、第1の角度θが80°〜100°、好ましくは85°〜95°、より好ましくは87°〜93°、より具体的には90°±0.5°であると解釈すべきである。
本発明に係る液滴吐出装置内に存在する障害部材は、装置に入る液体/空気界面に対して制御されたブレーキ(controlled brake)を提供して、液体/空気界面が液滴吐出装置の内部の奥へと移動するのを防止する。それにより、気泡の形成のリスクが大幅に低下する。
一実施形態では、前記圧力室、前記障害部材及び前記支持手段は中空状液体通路(hollow shaped liquid passage)を規定する。中空状液体通路の断面は任意の所望とする形状でよく、圧力室の断面形状(又は障害部材が配置された圧力室の少なくとも一部の断面形状)及び障害部材の断面形状の組み合わせによって規定される。例えば、圧力室の断面及び障害部材の断面の双方が円形で、障害部材と圧力室とが互いに同心円状に配置されている場合、中空状液体通路の断面は円環状であり得る。
一実施形態では、前記圧力室は、前記障害部材の前記第1の面(ノズルオリフィスに対向する面)と前記ノズルオリフィスとの間に配置された液体室を含む。液体室は気泡捕捉器(air-bubble catcher)として作用し得る。
本発明に係る液滴吐出装置のさらなる利点は、デッドボリュームが減少するように中空状液体通路内の吐出液(例えばインク)が障害部材に沿って流れるようにされる点である。従って、形成された気泡を噴出の際に又はパージ等の簡便なメンテナンス作業によりノズルオリフィスを通じて容易に除去できる。従って、気泡が永久に閉じ込められるのが防止されるか又は少なくとも軽減される。
本発明に係る吐出装置のさらなる利点は、ノズルオリフィスデザインの幾何公差があまり厳格ではないため、本発明に係るノズルオリフィスの形状を比較的容易に製造できるという点である。製造は少ない処理工程で済む。
一実施形態では、前記支持手段は、前記圧力室の内壁部と前記障害部材の外面との間に位置し、前記圧力室の前記内壁部及び前記障害部材の前記外面に取り付けられた少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの支持部材を含み得る。
一実施形態では、前記圧力室は、前記ノズルオリフィスに向かって延びた貫通溝を含み、前記障害部材は前記貫通溝内の前記ノズルオリフィスと反対の位置に配置され、前記障害部材は前記貫通溝の壁部に対向する第2の面を含み、前記障害部材は前記貫通溝の前記壁部に強固に連結されている。
一実施形態では、前記貫通溝、前記障害部材及び前記支持手段は前記中空状液体通路を規定する。
一実施形態では、前記貫通溝は、前記中空液体通路と前記ノズルオリフィスとの間に配置された前記液体室を含む。
一実施形態では、障害部材は第1の幅W及び第1の長さLを有し得る。貫通溝はWよりも大きい第2の幅W及びLよりも小さい第2の長さLを有し得る。障害部材は、中空状液体通路が幅、好ましくは(W−W)/2と略等しい幅を有するように配置され得る。障害部材は、液体室が第3の長さLを有するように配置され得る。液体室の長さと障害部材の長さとの合計は貫通溝の長さ以下、即ちL+L≦Lであり得る。特定の実施形態では、液体室の長さと障害部材の長さとの合計は貫通溝の長さと等しい。
一実施形態では、前記支持手段は、前記貫通溝の内壁部と前記障害部材の外面との間に位置し、前記貫通溝の前記内壁部及び前記障害部材の前記外面に取り付けられた少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの支持部材を含み得る。
一実施形態では、前記少なくとも1つの支持部材は第4の長さL及び第4の幅Wを有する。前記少なくとも1つの支持部材は、その長さ方向(L)が障害部材の長さ方向(L)と実質的に平行な状態で配置されるのが好ましい。支持部材の長さは障害部材の長さ以下であることが好ましい(L≦L)。Lは0.5×L〜Lであることがより好ましく、0.7×L〜0.95×Lであることがさらに好ましい。
あるいは、支持部材の長さ方向を障害部材の長さ方向に対して角度、例えば0°〜60°の角度を持つように配置してもよい。この代替実施形態では、少なくとも1つの支持部材の長さは障害部材の長さよりも大きくてもよい。少なくとも1つの支持部材の長さがL/cosα(但し、αは障害部材の長さ方向(L)と少なくとも1つの支持部材の長さ方向(L)との間の角度である。)以下であることが好ましい。
障害部材が効果的に支持されるように、少なくとも1つの支持部材の幅Wが中空状液体通路の幅と略等しくてもよい。少なくとも1つの支持部材は、少なくとも1つの支持部材の長さ全体に亘って障害部材を支持する。本発明者らは、障害部材の長さの少なくとも半分が支持されれば障害部材が強固に支持されることを見出した。そして障害部材の自由端の自由な動きが大幅に低減され、これがより信頼性の高い噴出工程につながる。
この実施形態では、中空状液体通路が圧力室を液体室に接続する複数の別々の中空状液体通路に仕切られる、即ち分割され得る。分割された中空液体通路の断面は任意の所望とする形状であってよく、圧力室の断面形状、障害部材が配置された少なくとも圧力室(特定の実施形態では貫通溝)の一部の断面形状、障害部材の断面形状及び少なくとも1つの支持部材の断面形状の組み合わせによって規定される。
支持手段に含まれる支持部材の数に応じて、中空状液体通路の断面形状が2つ以上の部分に分割され得る。例えば、支持構造体が2つの支持部材を含む場合は液体通路が2つの部分に分割され、支持構造体が3つの支持部材を含む場合は液体通路が3つの部分に分割される。
一実施形態では、支持手段及び障害部材は、貫通溝が設けられた層の一体部分であり得る。この構成のさらなる利点は、そのような形状は1つの部分を含み、別々の部品(障害部材、支持構造体、貫通溝を含む層)を製造した後でそれらの別々の部品を組み立てなければならない複数部分の形状(multi part geometry)と比較した場合製造が容易な点である。
一実施形態では、支持手段が中空状液体通路内に配置され得る。
一実施形態では、本発明に係る液滴吐出装置は前記障害部材と前記ノズルオリフィスとの間に(即ち液体室内に)配置された構造的ノズル流入手段(structured nozzle inflow means)をさらに含み、前記構造的ノズル流入手段は前記中空状液体通路から前記ノズルオリフィスにかけて漸進的な遷移を提供する。本実施形態に係る構造的ノズル流入手段は第5の長さL及び第5の幅Wを有し得る。前記構造的ノズル流入手段は、前記中空状液体通路を前記ノズルオリフィスに接続する内部溝構造を含む。ノズル流入手段は気泡用のバリアを形成し、気泡が望ましくない位置に移動するのを防止し得る。
一実施形態では、構造的ノズル流入手段の幅Wは圧力室の幅W10又は特定の実施形態では貫通溝の幅W以下であり得る。構造的ノズル流入手段の幅Wは障害部材の幅Wよりも大きいことが好ましい。
構造的ノズル流入手段の長さLは液体室の長さLと略等しい。あるいは、液体室の長さLが構造的ノズル流入手段の長さLによって規定されてもよい。
一実施形態では、前記構造的ノズル流入手段は前記中空状液体通路を前記ノズルオリフィスに接続する内部溝構造、具体的には複数のノズル流入孔を含む。内部溝構造はノズルオリフィスに向けて制御された液流を提供する。
一実施形態では、本実施形態に係る構造的ノズル流入手段が、前述の第1の方向(即ち噴出方向)と第2の方向(即ち実質的に径方向)との間の第1の角度θを制御するように設計してもよい。
一実施形態では、前記内部溝構造はノズル流入孔、好ましくは複数のノズル流入孔を含み、前記ノズル流入孔は軸(axial axis)を有し、前記ノズル流入孔は、前記軸が前記ノズルオリフィスの放射軸(radial axis)に対して角度φの位置にあるように配置され、前記角度φは最大で80°である。
この実施形態によれば、構造的ノズル流入手段は、第3の方向(即ちノズル流入方向)と上記の実質的に径方向の第2の方向との間のφと略等しい第2の角度を制御するように設計され得る。角度φは好ましくは5°〜70°、より好ましくは10°〜60°である。
本実施形態に係るノズル流入孔、具体的には複数のノズル流入孔の方向により、動作時にノズルオリフィスの軸を中心としたノズルオリフィスへと向かう回状の液流がもたらされ得る。これは噴出方向に関するシステムの許容性の面で有利である。
一実施形態では、前記液滴吐出装置は前記圧力室に流体接続された流路及び前記圧力室を介して前記液体を循環させるための循環システムをさらに含む。そのような液滴吐出装置は貫流(through-flow)吐出装置である。
この構成には、流路、圧力室(特定の実施形態では貫通溝を含む)が液体によって洗浄(scavenged)されるため、液体に含まれ得る潜在的な汚染物質が流路、圧力室、貫通溝又はノズルオリフィスの壁部に堆積するのが防止され、液体の流れによって除去されるという利点がある。同様に、液体の流れは、圧力波の生成や液滴の吐出に対して影響を及ぼし得る気泡の除去に役立つ。さらに、一定の液体の流れによってノズルオリフィスが乾燥するリスクが低下する。
一実施形態では、障害部材は少なくとも2つの別々の中空状液体通路を規定するように配置されている。この実施形態では、第1の中空状液体通路を介して圧力室からノズルオリフィスの方に液流を生成しながら、第2の中空状液体通路を介してノズルオリフィスから圧力室に戻る流れを生成することにより上記の貫流の原理を適用してもよい。液滴吐出装置は、動作中に圧力室に流体接続された流路及び循環システムが第1の中空液体通路に液流を提供するように設計してもよい。
製造方法
貫通溝、障害部材、ノズルオリフィス及び任意で構造的ノズル流入手段を含む本発明に係る液滴吐出装置の製造は、別個のウエハに標準的なドライエッチング処理を行い、後でこれらのウエハを接合することにより容易に実現できる。例えば、貫通溝、障害部材及び構造的ノズル流入手段をエッチングにより第1のウエハに形成し(このウエハの両側からエッチングを行う)、ノズルオリフィスをエッチングにより第2のウエハに形成することができる。ウエハ接合処理によって第1のウエハ及び第2のウエハを互いに接合することができる。
本発明は、下記の詳細な説明及び添付の概略図からさらに完全に理解される。なお、下記の詳細な説明及び添付の概略図は例として示しているに過ぎず、本発明を限定するものではない。
図1は、先行技術に係る真っ直ぐなノズル構成を有する液滴吐出装置の概略断面図を示す。 図2Aは、図1に示す液滴吐出装置内での気泡の形成を概略的に示す。 図2Bは、図1に示す液滴吐出装置内での気泡の形成を概略的に示す。 図2Cは、図1に示す液滴吐出装置内での気泡の形成を概略的に示す。 図2Dは、図1に示す液滴吐出装置内での気泡の形成を概略的に示す。 図3Aは、先行技術に係る障害部材を含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。 図3Bは、図3Aに示す液滴吐出装置内に存在する障害部材及び支持手段の線R−Rに沿った概略断面図を示す。 図4Aは、本発明の一実施形態に係る障害部材及び支持手段を含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。 図4Bは、図4Aに示す障害部材及び支持手段の線T−Tに沿った概略上面図を示す。 図4Cは、図4Aの液滴吐出装置の断面図の細部を示す。 図4Dは、図4Aの液滴吐出装置の断面図の細部を示す。 図5Aは、液滴が噴出された後のメニスカス(液体/空気界面)の動きに対する本発明に係る障害部材の効果を概略的に示す。 図5Bは、液滴を噴出した後のメニスカスの動きに対する本発明に係る障害部材の効果を概略的に示す。 図5Cは、液滴を噴出した後のメニスカスの動きに対する本発明に係る障害部材の効果を概略的に示す。 図5Dは、液滴を噴出した後のメニスカスの動きに対する本発明に係る障害部材の効果を概略的に示す。 図6Aは、本発明の一実施形態に係る障害部材、支持手段及び構造的ノズル流入手段を含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。 図6Bは、図6Aの液滴吐出装置の断面図の細部を示す。 図6Cは、図6Bに示す線A−Aに沿った断面図を示す。 図6Dは、図5Bに示す線B−Bに沿った本発明の一実施形態に係る構造的ノズル流入手段の一例の断面図を示す。 図6Eは、図5Bに示す線B−Bに沿った本発明の一実施形態に係る構造的ノズル流入手段の一例の断面図を示す。 図6Fは、図5Bに示す線B−Bに沿った本発明の一実施形態に係る構造的ノズル流入手段の一例の断面図を示す。 図7は、液滴を噴出した後のメニスカス(液体/空気界面)の動きに対する本発明に係る障害部材及び構造的ノズル流入手段の効果を概略的に示す。 図8Aは、本発明の一実施形態に係る障害部材及び支持手段を含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。 図8Bは、図8Aに示す線C−Cに沿った断面図を示す。 図8Cは、図8Aに示す液滴吐出装置であって、図6D、図6E及び図6Fに例示の構造的ノズル流入手段をさらに含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。
添付の図面を参照しながら以下本発明を説明する。なお、いくつかの図面を通して、同じ又は同様の要素を特定するのに同じ参照符号を使用している。
図1は、真っ直ぐなノズル構成、即ち、真っ直ぐな貫通溝48に接続された真っ直ぐなノズルオリフィス8を有する液滴吐出装置4の概略断面図を示す。液滴吐出装置4は3つの材料層、即ち、流体入口流路47とアクチュエータ空隙44とを有する第1の層41;圧電アクチュエータ45が配置され、入口流路47に延びる貫通孔を備える第2の層42;及び圧力室46と、第1の寸法Sを有する貫通溝48と、第1の寸法Sよりも小さい第2の寸法Sを有するノズルオリフィス8とを有する第3の層43から構成されている。図1は、第1の層41と第2の層42とを接合する接合層49をさらに示す。第2の層42と第3の層43とが同様に互いに接合されていてもよい(図示せず)。
液滴吐出装置4は、入口流路47を通じてインク組成物等の流体を受け取るように構成されている。圧力室46はその流体で満たされる。好適な駆動信号が圧電アクチュエータ45に供給されると、圧力室46内で圧力レスポンス(pressure response)が生成され、その結果ノズルオリフィス8を通して流体の液滴が噴出される。
図2は気泡の形成を概略的に示す。図2Aは、図1の破線50で示す貫通溝48及びノズルオリフィス8の一部の拡大図を示す。図2Aは、液体の液滴51、例えばインク液滴の噴出直後の液滴吐出装置の状態を表す。図2Aは、液滴吐出装置内に存在する液体54中を伝搬する残留圧力波を受けて、矢印53で示すようにノズルの中へと移動する傾向にある液体/空気界面52(メニスカスとも呼ぶ)をさらに示す。図2Bは、矢印55で示すように貫通溝の中へと移動する液体/空気界面52を示す。この段階では、ノズルオリフィスが空気で満たされている。図2Cは、ノズルオリフィスを通って貫通溝に入った空気のくびれ(necking)56を示す。このくびれ現象は、空気/液体システムが自身の表面エネルギーを最小限に抑えようとする(故に液体/空気表面積を最小限に抑える)自然な傾向によって起こるものであり、その結果として図2Dに示すように実質的に球形の気泡57ができる。形成される気泡の大きさは、空気/液体界面の表面張力及び平衡状態の気泡の内部の圧力によって決まる。図1に示す吐出装置及び図2に示す吐出装置の細部から、貫通溝48とノズルオリフィス8との間の遷移部が不連続(discrete transition)であることが分かる。この構成では、液滴吐出装置の動作時に図2Dの破線58で示すデッドボリュームが生じ得る。
本発明の文脈におけるデッドボリュームは、吐出液を含む液滴吐出装置の内部容積の一部であって、液滴吐出装置の内部容積の他の部分と比べて吐出液のリフレッシュレート(refresh rate)が比較的低い部分であると解釈すべきである。言い換えれば、上記で定義したデッドボリュームにおける吐出液の滞留時間は、液滴吐出装置の内部容積の他の部分における滞留時間よりも大幅に長い。
一度気泡が形成されると(図2D参照)、気泡が貫通溝内のそのようなデッドボリュームに行き着く場合がある。気泡がデッドボリューム58に閉じ込められると、パージ等のメンテナンス作業を行ったとしても気泡を除去するのは困難である。
図3Aは、先行技術に係る障害部材を含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。上記で既に説明した特徴の全て(図1)に加えて、図3Aの吐出装置は、貫通溝内に配置され、中空状液体通路71及び液体室72を規定する障害部材70を含む。図3Aはさらに障害部材70が支持部材73によって支持されていることを示す。支持部材73は、障害部材70が圧力室46の壁部の一部上で支持されるように、貫通溝の幅よりも幅が大きいレッジ74(図3Bにも図示)を提供する。障害部材の自由端は、二重矢印Qで示すように横方向に自由に動くことができる。この自由な動きは噴出工程の妨げとなり、吸い込まれた空気が小さな気泡に分裂するのを増進させ得る。小さな気泡はパージ等の標準的なメンテナンス作業で除去するのが困難である。
図3Bは、図3Aに示す液滴吐出装置内に存在する障害部材及び支持手段の線R−Rに沿った概略断面図を示す。図3Bは、3つの接続要素75a、75b及び75cにより障害部材70がレッジ74に接続されていることをさらに示す。接続要素は、障害部材70の外周の周りにおいて略等間隔で配置されている。障害部材70、レッジ74及び接続要素75a、75b及び75cは、圧力室46から中空環状液体通路である中空状液体流路71に液体通路を提供する3つの中空リング部76a、76b及び75cを規定する。
図4Aは、本発明の一実施形態に係る障害部材70及び支持手段を含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。上記で既に説明した特徴の全て(図1、図3A及び図3B)に加えて、図4Aの吐出装置は、障害部材70の長さLと略等しい長さLを有する支持部材77aを含む。この実施形態では、障害部材70は、障害部材70の長さ全体に亘り支持部材77aによって支持されている。障害部材70には自由に移動可能な端部がない。そのため、障害部材70は貫通溝内で強固に支持されている。
図4Bは、図4Aに示す障害部材及び支持手段の線T−Tに沿った概略上面図を示す。図4Aは、障害部材70が、障害部材70の外周の周りにおいて略等間隔で配置された3つの支持部材77a、77b及び77cによって支持されていることを示す。3つの支持部材77a、77b及び77cは実質的に同じ長さを有し、その長さは支持部材77aについて図4Aで示すように障害部材の長さと略等しい。圧力室46を液体室72に接続する中空状液体通路は、3つの中空リング部78a、78b(図4Aも参照)及び78cを含む。中空リング部は支持部材77a、77b及び77cの長さ方向に延びており、支持部材77a、77b及び77cの長さと略等しい長さを有する。
図4Cは、図4Aの液滴吐出装置の断面図の細部を示す。図4Cは、障害部材70が長さL、幅W、第1の面79及び第2の面81を有し得ることを示す。貫通溝48(図1参照)は長さL、幅W及び(内)壁部82を有し得る。障害部材70は、第1の面79がノズルオリフィス8に対向し、第2の面81が貫通溝48の壁部82に対向するような形で貫通溝48内に配置されている。液体室72は障害部材の第1の面79及び貫通溝48とノズルオリフィス8との間の遷移部によって規定される。液体室は、L−Lと等しい長さL及び本実施形態では貫通溝48の幅Wと略等しい幅Wを有する。支持部材77a、77b及び77c(77b及び77cは図4Cに図示せず)は、障害部材70の長さLと略等しい長さL及び(W−W)/2と略等しい幅Wを有する。本実施形態における障害部材は強固に支持されている。この構成では、動作時に液体が中空リング部78a、78b及び78c(図4A及び図4B参照)を通って液体室72に搬送され、ノズルオリフィス8に向かう。流れの方向は第1の角度θにより変化する。ノズルオリフィス8は長さL及び幅Wを有する。
一般に、貫通溝48の幅は60μm〜180μm、好ましくは80μm〜160μm、より好ましくは100μm〜140μm、例えば約120μmである。貫通溝の長さは一般に250μm〜400μm、好ましくは300μm〜350μm、より好ましくは約330μmである。
障害部材の幅は一般に30μm〜140μm、好ましくは60μm〜120μm、より好ましくは75μm〜105μm、例えば約90μmである。障害部材の長さは好ましくは235μm〜385μm、好ましくは285μm〜335μm、より好ましくは約315μmである。液体室の長さは好ましくは5μm〜30μm、より好ましくは10μm〜20μm、例えば約15μmである。ノズルオリフィスの直径は10μm〜50μm、好ましくは15μm〜40μm、例えば約30μmである。ノズルオリフィスの長さは5μm〜30μm、好ましくは7μm〜15μm、例えば約10μmであり得る。
他の実施形態では、図4Dに示すように障害部材70は長さLを有し、貫通溝48は長さLを有し得る。障害部材の第1の端部(即ち図4Dに示す上端)は、圧力室46と貫通溝48との間の遷移部から距離Xの所に配置されている。液体室72は、第2の端部(即ち図4Dに示す下端)及び貫通溝48とノズルオリフィス8との間の遷移部によって規定されている。液体室はL−L−Xと等しい長さLを有する。支持部材77a、77b及び77c(77b及び77cは図4Dに図示せず)は、障害部材の長さLの約70%の長さLを有する(L=0.7×L)。本実施形態における障害部材は強固に支持されている。
図5は、液滴を噴出した後のメニスカス(液体/空気界面)の動きに対する本発明に係る障害部材の効果を概略的に示す。図5Aは、図4Aの破線90で示す貫通溝48及びノズルオリフィス8の一部の拡大図を示す。図5Aは、液体の液滴51、例えばインク液滴の噴出直後の液滴吐出装置の状態を表す。図5Aは、液滴吐出装置内に存在する液体54中を伝搬する残留圧力波を受けて、矢印53で示すようにノズルの中へと移動する傾向にある液体/空気界面52(メニスカスとも呼ぶ)をさらに示す。図5Bは、矢印55で示すように液体室の中へと移動する液体/空気界面を示す。この段階では、ノズルオリフィスは空気に満たされている。図5Cは、ブレーキとして作用し気泡の形成を防止する障害部材70に液体/空気界面が到達したことを示す。図5Cは、動作時に液体が矢印91で示すように障害部材70の周りを流れるようにされ、その結果デッドボリュームが減少することを示す。貫通溝内に存在する液体の体積が減少するため、液体の所定の体積流量では、中空状液体通路及び液体室に存在する流体の滞留時間が大幅に減少する。空気の閉じ込めが防止されるか又は少なくとも減少し得る。
万が一気泡93ができた場合は、図5Dの矢印92及び94で示すように、噴出の間に障害部材70の周りを液体(例えばインクの流れ)がノズルオリフィス8に向かって流れることによって又は簡便なメンテナンス作業(例えばパージ)によって気泡を容易に除去することができる。従って、気泡が永久的に閉じ込められるのが防止されるか又は少なくとも軽減される。
図6Aは障害部材70、支持部材77a、77c及び障害部材70とノズルオリフィス8との間、即ち液体室内に配置された構造的ノズル流入手段80を示す。
図6Bは、図6Aの液滴吐出装置の断面図の細部を示す。障害部材70は長さL及び幅Wを有する。構造的ノズル流入手段80は幅W及び長さLを有する。本実施形態では、支持手段80の幅は貫通溝48の幅と略等しい(W≒W)。あるいは、構造的ノズル流入手段80の幅は貫通溝48の幅より小さくてもよい。構造的ノズル流入手段80の幅は障害手段70の幅以上であることが好ましい(W≧W)。図6Bは長さL及び幅Wを有する支持要素77a及び77cをさらに示す。障害部材の剛性を制御することにより、メニスカスの動きを制動できる。本実施形態に係る障害部材の長さの範囲は一般に1〜50μmである。
図6Cは、図6Bに示す線A−Aに沿った断面図を示す。図6Cは、障害部材70及び障害部材70の外周の周りにおいて略等間隔で配置された4つの支持部材77a、77b、77c、77dを示す。貫通溝、障害部材70及び支持部材77a、77b、77c、77dは、圧力室46を構造的ノズル流入手段80に接続する4つの中空状液体通路78a、78b、78c及び78dを規定する。
図6Dは、図6Bに示す線B−Bに沿った本発明の一実施形態に係る構造的ノズル流入手段の一例の断面図を示す。図6Dは、構造的ノズル流入手段が壁部100と、8つのノズル流入孔102a〜102hを規定する8つの構造要素101a〜101hを含むことを示す。ノズル流入孔は、動作時に実質的に径方向に向かう液体の流れ(図6Dに示すノズルオリフィス8の突起の方向)が得られるように、即ち、上記で定義した図6Dに示す角度φが略0°になるように配置されている。
図6Eは、図6Bに示す線B−Bに沿った本発明の一実施形態に係る構造的ノズル流入手段の一例の断面図を示す。図6Eは、構造的ノズル流入手段が壁部100と、8つのノズル流入孔104a〜104hを規定する8つの構造要素103a〜103hを含むことを示す。ノズル流入孔は、動作時にノズル流入孔を通る液体の流れが図6Eでノズル流入孔104hについて示すように径方向に対して角度φになるように配置されている。
この実施形態に係る流入孔の方向を変更することにより、ノズルオリフィスの軸を中心にした回状の液体の流れがもたらされ得る。これにより、噴出方向に関してより許容性のあるシステムがもたらされる(即ち、噴出角度より一貫したものになる)。
図6Eは、薄いノズル層200(図7参照)に亀裂が入るのが防止されるように、ノズル層200に剛性を提供する8つの補強部材105a〜105hをさらに示す。
図6Fは、図6Bに示す線B−Bに沿った本発明の一実施形態に係る構造的ノズル流入手段の一例の断面図を示す。図6Fは、構造的ノズル流入手段が壁部100と、壁部100に取り付けられ、8つのノズル流入孔109a〜109hを規定する8つの構造要素106a〜106hを含むことを示す。ノズル流入孔は、動作時に実質的に径方向に向かう液体の流れが得られるように、即ち、上記で定義した図6Dに示す角度φが略0°になるように配置されている。
本発明に係る構造的ノズル流入手段80は、液体メニスカスを引き込む(drawback)間にメニスカス(即ち空気/液体界面)で満たされ得る。そのため、気泡の原因となるメニスカスの非制御の分裂工程が防止される(図6Fの流入孔109gにおけるメニスカス52gを参照;図6D、図6E及び図6Fに示す他の流入孔でも同様のメニスカスが形成され得る)。
図7は、液滴を噴出した後のメニスカス(液体/空気界面)の動きに対する図6D〜図6Fに示す実施形態に係る障害部材70及び構造的ノズル流入手段80の効果を概略的に示す。
図7は、上記で説明し図5Cに示すようにブレーキとして作用し気泡の形成を防止する障害部材70に液体/空気界面が到達したことを示す。図7は、障害部材70、支持部材77a、77c、ノズル8を含むノズル層200、構造要素Aの突起(図6Dの101a、図6Eの103a、図6Fの106aに対応)、構造要素Eの突起(図6Dの101e、図6Eの103e、図6Fの106eに対応)及びa及びeで示す流入孔の端部(図6D、図6E及び図6Fの流入孔102a、102e、104a、104e、109a、109eのノズルオリフィス8に最も近い端部に対応)をさらに示す。構造要素は、気泡用のバリアとして作用する。気泡57a、57bはこのバリアを通過しないため、吐出装置内の望ましくない場所に行き着かない。形成された気泡を動作の間(即ち噴出)又は簡便なメンテナンス作業(例えばパージ)の際に容易に除去できる。
図6D〜図6Fのいずれかに示す構造的ノズル流入手段80により、メニスカスの引き込みが制限され、気泡の閉じ込めが防止される。ノズル流入手段の長さLは一般にW〜5×W(但し、Wはノズルオリフィス8の幅(この例ではノズルオリフィスの直径と等しい)を表す)であり得る。
構造的ノズル流入手段は、上記で説明し図6D〜図6Fに示すノズル流入孔を導入することで気泡の搬送を止めることができる。ノズルオリフィス8とノズル流入孔との間の一般的な距離は1/2×W〜5×Wである(但し、Wは上述の意味を有する)。ノズル流入孔の環流面(perfused surface)とノズル流入長との比の合計がノズルオリフィスの環流面とノズル長の比以上であることが好ましい。
例えば、直径が30μmで長さが10μmの円形ノズルオリフィスの場合、20μm×20μmの8つの孔及び長さ40μmで実現可能である(8×20μm×20μm/40μm=80μm;π/4×(30μm)/10μm)≒70.7μm;80μm>70.7μm)。
図8Aは、障害部材70と、支持要素77b及び77dを含む支持手段とを含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。障害手段70は幅W及び長さLを有し、幅W10の圧力室46内に配置されている。障害部材70はノズルオリフィス8と反対の位置に配置されている。障害部材70の第1の面79はノズルオリフィス8に対向する。圧力室は、障害部材70の第1の面79とノズルオリフィスとの間に配置された液体室72を含む。液体室72は長さLと、圧力室46の幅W10と略等しい幅Wを有する。圧力室に気泡が入るのを防ぐこと及びデッドボリュームの低減に関する本実施形態の仕組みは上述のものと同様である。他の参照符号の全ては上述のものと同様の要素を示す。
図8Bは、図8Aに示す線C−Cに沿った断面図を示す。図8Bは、本実施形態では実質的に正方形の断面表面領域を有する障害部材70、障害部材70の正方形の外周の周りにおいて略等間隔で配置された4つの支持部材77a、77b、77c、77dを示す。圧力室、障害部材70及び支持部材77a、77b、77c、77dは、圧力室46を液体室72に接続する4つの中空状液体通路78a、78b、78c及び78dを規定する。
図8Cは、図8Aに示す液滴吐出装置であって、液体室72の長さLと略等しい長さLを有する構造的ノズル流入手段80をさらに含む液滴吐出装置の概略断面図を示す。構造的流入手段は、図6D、図6E及び図6Fに示す構造的流入手段と同様であり得る。構造的流入手段の壁部100は、図8Aの線C−Cの方向における圧力室の断面領域の形状に応じて異なる形の外周、例えば正方形の外周を有し得る。補強部材105a〜105h(図6E)又は構造要素106a〜106h(図6F)は、壁部100の外周の形とは関係無くに壁部100に接続されるように配置されている。構造的流入手段は上述のものと同じ機能を有する。
図4Aに示し、その細部を図4C又は図4Dに示す障害部材を有するノズルオリフィスは、取っ手(handle)と2つの素子層とを含む所謂「2重SOIウエハ(double SOI-wafer)」から始まるリソグラフィーにより製造可能である。第1の素子層は厚さLを有し、ノズルオリフィス8を形成するのに用いられ、図4Cに示す層43aに対応する。第2の素子層は厚さLを有し、図4Cで層43として示す寸法L、Wによって制限される容積を最終的に形成する。SOIウエハの取っ手は障害部材及び支持手段の形状を形成するのに用いられ、障害部材、支持手段及び周辺部を一体的に形成でき、それが層43cとなる。
図6Aに示し、そのより細部を図6Bに示した形状を作るのに、素子層及び取っ手を含むSOIウエハ(図示せず)が使用され得る。SOIウエハの素子層は、ノズルオリフィス層43A(図6B)を形成するのに用いられ、その他の形状の全て(貫通溝、障害部材70、支持手段77a、77b、77c及び構造的流入手段80)がパターン化され得る第2のウエハ(図6Bの層43d)に接合することができる。任意で、圧力室46を第2のウエハに形成することもできる。そして、SOIウエハの取っ手は、貫通溝から反対の方向にノズルオリフィスの出口から延びる。ウエハの接合後、SOIウエハの取っ手を取り除き、形状が完成する。
本発明の詳細な実施形態を本明細書で開示したが、開示した実施形態は、様々な形で実施可能な本発明の例示に過ぎないことを理解すべきである。特に障害部材、支持手段及び構造的ノズル流入手段は様々な形態を取り得る。そして、それらの形態の全ては本発明が意図する効果を提供する(例えば気泡を捕捉し得る死角の防止)。従って、本明細書で開示した具体的な構造及び機能に関する詳細を限定として解釈するのではなく、単に請求項の根拠として、また実質的に適切な詳細構造で本発明を様々な形で用いる方法を当業者に教示するための例示的根拠として解釈すべきである。特に、別々の従属項で提示及び記載の特徴は組み合わせで適用され得る。そのような請求項の有利な組み合わせがここに開示される。
また、本明細書で使用の用語及び表現は限定を意図したものではなく、むしろ本発明の理解可能な説明を提供するために用いられている。本明細書で使用の「a」又は「an」は1つ以上と定義される。本明細書で使用の複数という用語は2つ以上と定義される。本明細書で使用の他のという用語は、少なくとも第2以上と定義される。本明細書で使用の有するという用語は、含む(即ち、オープンランゲージ)と定義される。本明細書で使用の連結された(coupled)という用語は、必ずしも直接的ではないが接続されていることと定義される。

Claims (13)

  1. 液滴吐出装置であって:
    圧力室;
    前記圧力室に流体接続されたノズルオリフィス;
    前記圧力室内に存在する液体内に圧力波を生成するためのアクチュエータシステム;及び
    前記圧力室内の前記ノズルオリフィスと反対の位置に配置され、前記ノズルオリフィスに対向する第1の面を含む障害部材;
    を含み、
    前記障害部材は、前記障害部材の前記第1の面の近くに配置された支持手段により前記圧力室の壁部に強固に連結されている、液滴吐出装置。
  2. 前記ノズルオリフィスは、第1の方向に前記液体の液滴を吐出するために設けられ、前記障害部材は、前記第1の方向に対して実質的に垂直な第2の方向で前記液体の流れを前記ノズルオリフィスに提供するために設けられている、請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記圧力室、前記障害部材及び前記支持手段は中空状液体通路を規定する、請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記圧力室は、前記障害部材の前記第1の面と前記ノズルオリフィスとの間に配置された液体室を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記支持手段は、前記圧力室の内壁部と前記障害部材の外面との間に位置し、前記圧力室の前記内壁部及び前記障害部材の前記外面に取り付けられた少なくとも1つの支持部材を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記圧力室は、前記ノズルオリフィスに向かって延びた貫通溝を含み、前記障害部材は前記貫通溝内の前記ノズルオリフィスと反対の位置に配置され、前記障害部材は前記貫通溝の壁部に対向する第2の面を含み、前記障害部材は前記支持手段により前記貫通溝の前記壁部に強固に連結されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記貫通溝、前記障害部材及び前記支持手段は前記中空状液体通路を規定する、請求項6に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記貫通溝は、前記障害部材の前記第1の面と前記ノズルオリフィスとの間に配置された前記液体室を含む、請求項7に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記支持手段は、前記貫通溝の前記壁部と前記障害部材の前記第2の面との間に位置し、前記貫通溝の前記壁部及び前記障害部材の前記第2の面に取り付けられた少なくとも1つの支持部材を含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  10. 前記障害部材と前記ノズルオリフィスとの間に配置された構造的ノズル流入手段をさらに含み、前記構造的ノズル流入手段は前記中空状液体通路から前記ノズルオリフィスにかけて漸進的な遷移を提供する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  11. 前記構造的ノズル流入手段は前記中空状液体通路を前記ノズルオリフィスに接続する内部溝構造を含む、請求項10に記載の液滴吐出装置。
  12. 前記内部溝構造はノズル流入孔を含み、前記ノズル流入孔は軸を有し、前記ノズル流入孔は、前記軸が前記ノズルオリフィスの放射軸に対して角度φになるように配置され、前記角度φは最大で80°である、請求項11に記載の液滴吐出装置。
  13. 前記圧力室に流体接続された流路及び前記圧力室を介して前記液体を循環させるための循環システムを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
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