JP2015522082A - トゥレット症候群治療のための縮合ベンゾアゼピン - Google Patents

トゥレット症候群治療のための縮合ベンゾアゼピン Download PDF

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Abstract

本発明は、チック障害または運動障害であると診断された対象の治療方法を含む。チック障害は、トゥレット症候群であってもよく、この方法は、(a)治療を必要としている対象を特定するステップと、(b)D1/D5受容体アンタゴニスト、D1/D5受容体部分アゴニスト、またはこれらの混合物を含む治療有効量の組成物を対象に投与するステップと、を含むことができる。例えば、D1/D5受容体アンタゴニストは、エコピパムまたはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、プロドラッグ、構造類似体、代謝物、または多形であってもよい。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本願は、2012年7月12日出願の米国特許仮出願第61/671,044号の出願日の利益を主張する。米国特許仮出願第61/671,044号の利益を主張するすべての米国特許出願において、この先の出願の内容の全体が、参照により本明細書に援用される。
本発明は、チック障害に罹患している患者の治療方法に関し、より詳細には、縮合ベンゾアゼピンを使用するトゥレット症候群の治療に関する。
トゥレット症候群(TS)は、変動性運動チックおよび音声チックの存在を特徴とする慢性精神神経障害である。チックは、不随意または半随意、突然的、短期間、間欠性、反復性の運動(運動チック)または音声(音声チック)であり、単純または複雑に分類される。単純チックの、例えば、まばたきまたはしかめ面はカムフラージュが比較的容易であり、大抵の場合気付かれないで終わる。例えば、身体の捻転、自傷行動、卑猥なしぐさ、または社会的に不適切な語または言葉の叫び声などの複雑チックは、目的のある行為に見える場合があり、特に痛ましい。典型的な発症年齢は、5〜7才である。罹患小児は、同級生からのいじめの対象となることがあり、さらには、自信喪失、社会的孤立、学業不振、うつ状態および不安症になる場合がある。社会的障害の原因となることに加えて、突然の激しいチックは、痛みを与える可能性があり、また、激頭頸部チックは、圧迫性頚髄症などの二次神経障害を引き起こすことが報告されている。また、トゥレット症候群の患者は、強迫性障害(OCD)、うつ病、および注意欠陥多動性障害(ADHD)のリスクが増加する。
トゥレット症候群が遺伝性障害であることを示唆する証拠はあるものの、特異的遺伝子障害は知られておらず、チックの治療法は存在しない。利用できる治療法は、必ずしも効果的とは限らず、衰弱させる副作用が伴う場合がある。トゥレット症候群の治療薬が引き続き必要とされている。
トゥレット症候群に関するいくつかの概説論文が入手可能である。これらとしては、Felling and Singer,J.Neurosci.31(35):12387−12395,2011;Cavanna et al.,J.Neuropsychiatry Clin.Neurosci.21:13−23,2009;Kenney et al.,Am.Fam.Physician 77:651−658,2008;Muller,Dialogues Clin.Neurosci.:161−171,2007;Leckmanet al.,Pediatrics102:14−19,1998;およびJankovic,N.Engl.J.Med.345:1184−1192,2001が挙げられる。
Felling and Singer,J.Neurosci.31(35):12387−12395,2011 Cavanna et al.,J.Neuropsychiatry Clin.Neurosci.21:13−23,2009 Kenney et al.,Am.Fam.Physician 77:651−658,2008 Muller,Dialogues Clin.Neurosci.9:161−171,2007;Leckmanet al.,Pediatrics102:14−19,1998 Jankovic,N.Engl.J.Med.345:1184−1192,2001
本発明は、チック障害と診断されている対象を治療する方法を含む。この方法は、(a)治療を必要としている対象を特定するステップと、(b)D1/D5受容体アンタゴニスト、D1/D5受容体部分アゴニスト、またはこれらの混合物を含む治療有効量の組成物を対象に投与するステップとを含むことができる。対象は、ヒトであってよく、どの年齢(例えば、新生児〜約17才、18才、もしくは、21才、または、少なくとも17才、18才、もしくは21才の対象)であってよい。一部の実施形態では、対象は、注意欠陥多動性障害、うつ病、および強迫性障害ではないと見なされる。
チック障害は、トゥレット症候群、連鎖球菌感染症(PANDAS)に関連する小児自己免疫障害、一過性チック障害、慢性チック障害、または特定不能のチック障害(NOS)であってもよい。対象は、運動チック(例えば、複雑運動チック)、発声チック(例えば、複雑発声チック)、またはこれらの組み合わせを示してもよい。
D1/D5受容体アンタゴニストは、エコピパムまたはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、プロドラッグ、構造類似体、代謝物、または多形であってもよい。本願の過程で、本発明者らはこのような一覧を挙げることができる。1項目のみを選択してもよく、複数項目の組み合わせを選択してもよく、さらには、一覧に挙げた項目の内の1つ以上を除外してもよいことが理解されよう。例えば、本明細書記載の有用な製剤は、エコピパム、エコピパムの薬学的に許容可能な塩、またはエコピパムの混合物および薬学的に許容可能なその塩を含んでよい。さらに、これらの代替物のいずれかは、明示的に、他のいずれかの項目を排除できる。例えば、本明細書記載の有用な製剤に、エコピパムが含まれ、その構造類似体を除外してもよい。
投与化合物(例えば、D1/D5受容体アンタゴニスト)は、経口送達用として処方できる(例えば、約0.01mg/kg〜約500mg/kg(例えば、約0.01mg/kg〜約50mg/kg、約0.01mg/kg〜約5mg/kg、または約0.1mg/kg〜約5mg/kg)の単位剤形で処方できる)。1日投与量に関しては、投与化合物(例えば、D1/D5受容体アンタゴニスト)は、約50〜100mg/日の用量で投与してもよい。投与は、1日1回または分割量で行ってよく、本明細書記載のいずれの治療も、チック障害の治療用の異なる「第2の」治療を施すステップが含まれてもよい。例えば、本発明の方法は、行動療法、外科療法、または異なる医薬品による薬物療法と一緒に本明細書記載の化合物の投与を含む。一実施形態では、本明細書記載の化合物および治療有効量の注意欠陥多動性障害(ADHD)、うつ病、または強迫性障害の治療用の第2の組成物を投与することにより併用療法が行われる。
本発明は、「使用」の観点から記載でき、チック障害の治療用薬物の調製における本明細書記載の化合物の使用を含む。薬物中の化合物は、D1/D5受容体アンタゴニスト、D1/D5受容体部分アゴニスト、またはこれらの混合物であってもよく、具体的な処方は、本明細書でさらに記載されるものであってよい。
1つ以上の本発明の実施形態の詳細が、以下の添付の図面および説明により明らかにされる。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかとなろう。
以下に記載の臨床試験による初期の結果を示す棒グラフである。
本発明は、一部は、D1/D5受容体に選択的に結合し、その後、D1/D5受容体へのドパミンのアクセスを抑制する化合物が、トゥレット症候群に関連する1種以上の症状の治療に効果的である(例えば、改善する、または軽減することにより)という本発明者らの発見に基づいている。非ヒト(すなわち、動物)モデルでは、効果的に疾患を再現できず、また、臨床的有効性を予測することもできないために、この場合には、臨床試験が特に重要である(Swerdlow and Sutherland,Pharmacol.Ther.108(3):281−293,2005、を参照)。下記の臨床試験は、D1/D5アンタゴニストがトゥレット症候群の患者に対し活性であるということを最初に示す。
従って、本発明の方法は、トゥレット症候群を含むチック障害を罹患している患者に対する選択的D1/D5アンタゴニストを含む医薬製剤の投与を含む。一定の重症度のチック障害が原因の二次神経障害の場合と同様に、本方法は、これらの下流事象の軽減も行うことができる。チック障害の頻度または重症度を減らす、および/またはその症状に対処する患者の能力を高めるように考えられている行動療法、薬理療法、および外科療法などの他の治療と共に本明細書記載の治療方法を行うことができる。
本方法での使用に適する組成物は、D1および/またはD5受容体に選択的に結合する化合物、ならびにこのような化合物を含む医薬組成物を含む。当該技術分野で公知のように、ドパミンは、中枢神経系中で活性な神経伝達物質であり、その受容体は、それらの遺伝子構造に基づいて2つのファミリー、D1およびD5サブタイプを含むD1ファミリー、ならびに、D2、D3、およびD4サブタイプを含むD2ファミリー、に分類されている(例えば、Civelli et al.,Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.32:281−307,1993;およびEmillien et al.,Pharmacol.Therap.84:133−156,1999,を参照)。
広く受け入れられた基準はないものの、1つの受容体に対する結合親和性が別の受容体に比べて少なくとも100倍異なる場合、その化合物は、通常、選択的であるといわれる。また、化合物は、受容体に対するそれらの作用に従ってアゴニストまたはアンタゴニストであると定義される。神経伝達物質ドパミンに関しては、純粋なアゴニストは、天然の神経伝達物質の作用を完全に模擬し、純粋なアンタゴニストは、それら自身のアゴニスト活性は持たない一方で、アゴニストの作用を完全に阻止し、さらに、部分アゴニストは、混合作用を示し、受容体に対し幾分かの固有の陽性活性を示すことができ(天然の神経伝達物質で見られるものよりは少ないが)、一方で、いくつかの条件下ではアゴニストの作用を阻止することもできる。
本発明との関連で有用な化合物としては、純粋なおよび/または選択的D1受容体アンタゴニスト、純粋なおよび/または選択的D5アンタゴニスト、純粋なおよび/または選択的D1/D5受容体アンタゴニスト、D1受容体の選択的部分アンタゴニスト、D5受容体の選択的部分アゴニスト、ならびにD1/D5受容体に対し選択的部分アゴニストを挙げることができる。このような化合物は、単独で、または任意の組み合わせで使用でき、一部の実施形態では、組成物は、当量または不等量の2種以上のこのような化合物の混合物を含んでもよい。
化合物は、下表中の一般式と同じ形態であってよい。
Figure 2015522082
このような化合物は、当該技術分野で公知であり、米国特許第4,973,586号にさらに十分に記載されている。この特許は、参照によりその全体が援用される。
一実施形態では、化合物は、エコピパムまたは本明細書記載の別の化合物の代謝物であってよい。例えば、化合物は、デスメチル化合物、例えば、デスメチル型のエコピパムであってよく、この化合物は、当技術分野でSCH40853と呼ばれている。
さらに具体的には、化合物は、
1)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−7−メチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、
2)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−2−ヒドロキシ−7−メチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、
3)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−3−クロロ−2−ヒドロキシ−7−メチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、
4)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−2−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、
5)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−2−アミノ−7−メチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、
6)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−2−アミノ−3−クロロ−7−メチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、
7)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−2−アミノ−3,7−ジメチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、
8)6,6a,7,8,9,13b−ヘキサヒドロ−12−メトキシ−7−メチル[1]ベンゾピラノ[4,3−a][3]ベンゾアゼピン、
9)6,6a,7,8,9,13b−ヘキサヒドロ−7−メチル[1]ベンゾピラノ[4,3−a][3]ベンゾアゼピン−12−オール、
10)6,6a,7,8,9,13b−ヘキサヒドロ−3−ヒドロキシ−2−メトキシ−7−メチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、
11)2−ヒドロキシ−3−メトキシ−7−メチル−5,6,7,7a,8,9,10,14b−オクタヒドロベンゾ[d]ベンゾ[3,4]シクロヘプタ[1,2−b]アゼピン、
12)3−ヒドロキシ−2−メトキシ−7−メチル−5,6,7,7a,8,9,10,14b−オクタヒドロベンゾ[d]ベンゾ[3,4]シクロヘプタ[1,2−b]アゼピン、
13)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチルベンゾ[d]インデノ[2,1−b]アゼピン、
14)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2−ヒドロキシ−3−メトキシ−7−メチルベンゾ[d]インデノ[2,1−b]アゼピン、
15)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2−アミノ−3−クロロ−7−メチルベンゾ[d]インデノ[2,1−b]アゼピン、
16)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2−ヒドロキシ−7−メチルベンゾ[d]インデノ[2,1−b]アゼピン、
17)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3,7−ジメチル−2−ヒドロキシベンゾ[d]インデノ[2,1−b]アゼピン、
18)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3−クロロ−7−シクロプロピルメチル−2−ヒドロキシベンゾ[d]インデノ[2,1b]アゼピン、
19)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−7−アリル−3−クロロ−2−ヒドロキシベンゾ[d]インデノ[2,1−b]アゼピン、
20)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3−クロロ−2−ヒドロキシ−7,8,8−トリメチルベンゾ[d]インデノ[2,1−b]アゼピン、
21)5,6,7,7a,8,11b−ヘキサヒドロ−3−クロロ−7−メチルチエノ[2’,3’:4,5]シクロペンタ[1,2−a][3]ベンザゼピン−2−オール、
22)5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2−ヒドロキシ−3−クロロベンゾ[d]インデノ[2,1−b]アゼピン、
23)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−3−クロロ−2−ヒドロキシ−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、または
24)6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−2−アミノ−3−トリフルオロメチル−7−メチル−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1b]アゼピン
であってよい。
本明細書の別の箇所に記載のように、投与化合物は、薬学的に許容可能な塩、および/またはトランス異性体の形であってよい。本発明の方法で有用な代表的D1/D5受容体アンタゴニストは、SCH39166で、これは、PSYRX101またはエコピパム:(6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−3−クロロ−2−ヒドロキシ−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン、またはトランス型の(−)−トランス−6,7,7a,8,9,13b−ヘキサヒドロ−3−クロロ−2−ヒドロキシ−5H−ベンゾ[d]ナフト[2,1−b]アゼピン)としても知られる。エコピパムは、以下の構造
Figure 2015522082
の形態を有する。
ラット脳ホモジネートを使用したインビトロ結合試験では、エコピパムはD1/D5受容体に対し低濃度で高親和性を有することが示されている(Chipkin et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.247:1092−1102,1988;およびMcQuade et al.,J.Neurochem.57:2001−2010,1991,を参照)。D2選択的リガンド(H−スピペロン)と比較した追加の結合試験では、エコピパムは、D2受容体との対比でD1に対し凡そ1000倍の選択性であり、さらに、セロトニン受容体に対し100倍選択的である(H−ケタンセリンに対して)ことが示された。さらに、エコピパムは、700倍を超える濃度では、アデノシン、ベンゾジアゼピン、グルタマート/AMPA/カイニン酸、GABA、ムスカリン、ニコチン、アヘン、またはアルファもしくはベータアドレナリン部位の内のいずれの部位にも結合しなかった。
ドパミンおよび類似アゴニストによるD1受容体の活性化は、アデニラートシクラーゼの活性化を介して環状AMP(cAMP)の産生を刺激する。この神経細胞二次メッセンジャーに関するインビトロ試験により、エコピパムがアンタゴニストであることが確証された。ドパミンアゴニスト誘導挙動(例えば、ラットにおける選択D1アゴニスト特有の刺激条件)に関するインビボ試験では、同様に、エコピパムが動物において選択的D1アンタゴニストであることが示された(Haile et al.、Eur.J.Pharmacol.38:125−131、2000)。受容体結合プロファイルに対する化学種特異性がないことを確かめるために、エコピパムの効力と選択性をクローン化ヒト受容体を使って評価した。エコピパムは、hD1/hD5受容体に高親和性で結合したが、hD2、hD3、およびhD4受容体に比べて、700倍を超える選択性であった。健康なボランティアに対し放射標識エコピパムを使用した陽電子放出断層撮影(PET)試験を行った(Karlsson et al.,Psychopharmacol.121:300−308,1995)。結果は、ヒト脳中で特異的結合を示し、その結合は、既知のドパミンD1受容体の分布に対応した。
本方法に有用な他の代表的D1/D5受容体アンタゴニストとしては、SCH12679および米国特許第4,477,378号(参照によりその全体が本願に援用される)に記載の化合物を含むSCH23390およびそれに関連する化合物、BTS−73−947、NNC−22−0010、JHS−271、JHS−198、JHS−136、A69024、およびNNC687を挙げることができる。代表的D1/D5部分アゴニストとしては、SKF38393、フェノルダパム(fenoldapam);SKF75670A;SKF81297;SKF82958;およびジナプソリンを挙げることができる。
これらの化合物の内のいくつかの構造を以下に示す。
Figure 2015522082
これらの化合物の化学名を下表に示す。
Figure 2015522082
本発明に有用な化合物は、有機合成の当業者に公知の種々の方法で調製できる。出発材料は容易に入手可能であり、典型的な、または好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶剤、圧力、など)が与えられる場合、特に指定のない限り、他のプロセス条件も同様に使用できることが理解されよう。最適反応条件は、使われる特定の反応物または溶剤により変わってもよいが、このような条件は、当業者による定常的最適化手法によって決定できる。従って、前出のD1/D5アンタゴニストは、公知の方法により調製できる。例えば、当業者であれば、米国特許第5,302,716号(参照によりその全体が援用される)に記載の方法によって化合物を合成可能であり、このような化合物は、本方法に有用である。また、国際公開第93/13073号、同93/1702号、同95/25102号を調べてもよい。さらに、J.Med.Chem.38(21):4284−4293(1995)、を調べてもよい。代表的D1/D5部分アゴニストは、SKF38393で、化学名は、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−フェニル−1−H−3−ベンゾアゼピン−7,8−ジオールである。本発明に有用な他の化合物は、米国特許第4,477,378号(参照によりその全体が本明細書に援用される)に記載のもの(置換8−ヒドロキシ−1−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのエステル)である。
エコピパムの遊離塩基は、ベンゾアゼピン誘導体で、受容体のD1ファミリーの選択的アンタゴニストである。エコピパム塩酸塩(SCH39166HCl;C1920NOCl・HCl)は、以下の化学構造
Figure 2015522082
を有する。
いずれかの式の形状を有するものを含む本明細書記載の化合物は、非対称であってもよい(例えば、1つ以上の立体中心を有する)。特に指示がない限り、鏡像異性体およびジアステレオマーなどのすべての立体異性体が意図されている。非対称置換炭素原子を含む本化合物は、光学活性またはラセミ体の混合形態または単離形態で使用できる。本発明の方法で有用な化合物は、トランス配置であってもよい。光学的に活性な出発材料から光学活性型を調製する方法は、当該技術分野で公知である。これらの方法としては、ラセミ混合物の分割および立体選択性合成を挙げることができる。例えば、光学的に活性な塩形成有機酸であるキラル分割酸を使って分別再結晶を行うことができる。これらの方法に使用するために適する分割剤は、例えば、光学的に活性な酸、例えば、DおよびL型の酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸または種々の光学的に活性なβ−カンファースルホン酸などのカンファースルホン酸であってもよい。他の有用な分割剤としては、立体異性的に純粋な型のα−メチルベンジルアミン(例えば、SおよびR型、またはジアステレオマー的に純粋な型)、2−フェニルグリシノール、ノルエフェドリン、エフェドリン、N−メチルエフェドリン、シクロヘキシルエチルアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサンなどを挙げることができる。また、ラセミ混合物の分割は、光学的に活性な分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン)を充填したカラムを使って溶出することにより行うこともできる。適切な溶出溶媒組成物は、当業者により決定できる。
本化合物のシスおよびトランス幾何異性体が記載され、異性体の混合物として、または別々の異性体型として単離可能である。また、本発明の化合物は、互変異性型も含む。プロトンの随伴性移動を伴って、一重結合と隣接二重結合の交換の結果として互変異性型が生成する。互変異性型としては、同じ実験式と合計電荷を有する異性体プロトン化状態であるプロトトロピー互変異性体を挙げることができる。互変異性型は、平衡状態にあっても、または、適切な置換により1つの型に立体的に固定されてもよい。
また、本発明の化合物は、中間体または最終化合物中の原子の全ての同位体を含む。同位体としては、同じ原子番号であるが異なる質量数を有する原子を挙げることができる。例えば、水素の同位体としては、トリチウムおよび重水素を挙げることができる。
上述のD1/D5アンタゴニストまたは部分アゴニストの1つに一致するいずれかの化合物に関して本明細書で使われる用語の「化合物」は、参照構造(例えば、示した構造)の全ての立体異性体、幾何異性体、互変異性体、および同位体を含むことを意味する。全ての化合物、および全ての薬学的に許容可能なその塩は、溶媒和または水和型で使用できる。一部の実施形態では、本発明の化合物(型を問わず、例えば、塩)が「実質的に単離された」は、化合物が少なくとも部分的に、またはそれが形成されたまたは検出された環境から実質的に分離されていることを意味する。部分的分離は、例えば、本発明の化合物が富化された組成物を含んでもよい。実質的な分離は、重量で、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約97%、または少なくとも約99%の本発明の化合物を含む組成物を含んでもよい。化合物およびその塩を単離する方法は、当技術分野の定常作業である。
記載のように、本方法は、「薬学的に許容可能な塩」を使って行うことができ、この用語は、通常、親化合物が既存の酸または塩基部分をその塩型に変換することにより変性されている開示化合物の誘導体を意味する。「薬学的に許容可能な」は、通常、ヒトおよび動物の組織と接触下の使用に際し、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症がなく、合理的利益:リスク比率に見合っており、健全な医学判断の範囲内で適切である化合物、材料、組成物、および/または剤形を包含する。薬学的に許容可能な塩の例としては、限定するものではないが、アミンなどの塩基性残基の無機、または有機酸塩;カルボン酸などの酸性の残基のアルカリまたは有機塩などを挙げることができる。本発明の方法に有用な薬学的に許容可能な塩としては、例えば、非毒性無機または有機酸から形成された親化合物の通常の非毒性塩を挙げることができる。本発明の薬学的に許容可能な塩は、塩基性または酸性部分を含む親化合物から通常の化学の方法により合成できる。一般に、このような塩は、遊離酸または塩基型のこれらの化合物を水または有機溶媒中、またはこれら2種の混合物溶媒中の化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることにより調製できる。前記溶媒には、通常、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリル(ACN)などの非水性溶媒が好ましい。適切な塩の一覧は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418,およびthe Journal of Pharmaceutical Science,66:2,1977、で見つけることができる。
エコピパム塩酸塩に加えて、または、その代わりに、エコピパムの遊離塩基が別の薬学的に許容可能な塩の形であってもよい。このような塩としては、限定するものではないが、アミンなどの塩基性残基の無機または有機酸塩;カルボン酸などの酸性残基のアルカリまたは有機塩、などを挙げることができる。薬学的に許容可能な塩としては、通常の非毒性塩、または例えば、非毒性無機または有機酸から形成された親化合物の第4アンモニウム塩を挙げることができる。例えば、このような通常の非毒性塩としては、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸、などの無機酸から誘導されるもの;および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、などの有機酸から調製される塩を挙げることができる。
本明細書に開示の化合物および組成物は、トゥレット症候群、トゥレット障害、ジルドラトゥレット症候群(GTS)、または単純にトゥレットもしくはTSなどと色々に呼ばれているトゥレット症候群を含むチック障害の治療のために、一般的に、また、様々な形で使用できる。また、チック障害は、連鎖球菌感染症(PANDAS)に関連する小児自己免疫障害、一過性チック障害、慢性チック障害、または特定不能のチック障害(NOS)であってもよい。一過性チック障害は、通常、少なくとも4週間から12ヶ月未満の期間発生する複数の運動チックおよび/または音声チックを特徴とする。慢性チック障害は、通常、単一もしくは複数の運動チックまたは音声チックのいずれかであるが、両方ではないのを特徴とし、1年を超えて続く。トゥレット症候群は、運動チックと音声チックの両方が1年を超えて存在する場合に診断される(必ずしも、同時に発生する必要はない)。チック障害NOSは、チックが存在するが、いずれの特定のチック障害の基準とも合致しない場合に診断される。本化合物および組成物は、薬物療法の副作用として誘導されたチック;自閉症関連チック、およびトゥーレッティズム(Tourettism)(トゥレット症候群の非存在下でのトゥレット様症状の存在(例えば、孤発性、遺伝性、または神経変性障害などの別の疾患または状態の結果として))の治療にも投与できる。
また、本明細書に開示の化合物および組成物は、より一般的に、運動障害の治療にも有用である。これらの障害としては、無動・固縮症候群、舞踏病(例えば、ハンチントン病で発生するような)、ミオクローヌスおよび/または何らかの原因のジストニア、振戦、またはパーキンソン病を挙げることができる。また、運動障害は、患者が曝された薬物療法または他の刺激により誘導されたものである場合もある。例えば、本明細書に開示の化合物および組成物は、ドパミンアゴニスト(例えば、限定するものではないが、レボドパ、レボドパおよびカルビドパの組み合わせ、ロピニロール、プラミペキソール、またはペルゴリドなど)により誘導された奇異性壁運動ならびに抗精神病薬(例えば、限定するものではないが、ハロペリドール、リスペリドン、オランザピン、クエチアピン、アリピプラゾール、ジプラシドン、パリペリドン、イロペリドン、ペルフェナジン、メトクロプラミド、およびクロルプロマジンなど)により誘導された遅発性ジスキネジアを軽減するために使用できる。
本明細書記載の化合物および組成物は、対象に投与でき、この対象は、「患者」と呼んでもよい。ヒト患者に対しては、明確に治療を意図しているが、本発明はそれに限定されない。組成物は比較的安価に製造できる可能性があるので、本発明は、獣医学的用途に対する方法(例えば、ネコやイヌなど、家庭で飼育するペットの治療)も含む。臨床的に有益な結果が起こるときはいつでも、対象は効果的に治療される。これは、例えば、障害の症状の完全なまたは顕著な消散、症状の発生頻度、重症度、および/または持続期間の低減、または障害の進行の遅延化を意味してもよい。従って、チック障害のための効果的な治療は、運動チック、音声チック、または運動チックと音声チックの両方の回数、持続期間、頻度および/または強度の減少として顕在化することになろう。患者に対する大きな毒性がないのが好ましい。毒性があるにしても、そのレベルは、既知の量の特定の組成物の投与前後の患者の臨床症状を評価することにより判断できる。
本明細書記載の方法のいずれも、チック障害の対象(例えば、患者、さらに具体的には、ヒト患者)を特定するステップを含んでもよい。診断または診断検査と併せて診断を行った後で、方法は、本明細書記載の化合物または組成物を対象に与えるステップを含むことができる。化合物または組成物を「与えること」は、直接投与(例えば、方法を実行する人が化合物または組成物を直接に患者に投与できる)ならびに間接投与(例えば、方法を実行する人が、その後自己投与する組成物を患者に与えてもよく、方法を実行する人が組成物の処方を患者に与え、患者が処方を行い自己投与してもよい)を含む。組成物の「治療有効量」は、患者の症状の顕著な消散;症状の頻度、重症度、または持続期間の低下;または障害の進行の遅延化をもたらす量である。また、本方法のいずれも、患者をモニタリング(身体検査および/または問診により)するステップが含まれ、投薬および投与計画の最適化を支援し、ならびに転帰の予測と最適化を支援することができる。
前述のように、本明細書記載の方法は、チックの治療に有用である。チックは、いろんな形態を取り得るが、通常、正常な挙動の断片を模倣する単純、反復または連続的運動、身振り、および発語から構成される。単純運動チックは、単回のみの筋肉または筋肉群の運動を伴い、また、短時間の、痙動(間代性チック)を伴うことも多く、また、緩慢になり、短時間の異常な姿勢の持続(ジストニアチック)または等尺性収縮(緊張性チック)を引き起こす場合もある。単純間代性運動チックの例としては、まばたき、鼻をぴくぴくさせる、および頭と四肢の痙動を挙げることができる。ジストニアチックとしては、持続する目の閉鎖(眼瞼痙攣)、眼の偏位、歯ぎしり、開口、斜頚、持続する顎の開口、および肩の回転を挙げることができる。緊張性チックは、通常、腹部痙攣、四肢伸展または四肢屈曲として顕在化する。複雑運動チックの例としては、頭部反転動作、胴屈曲または旋回、髪のブラッシング、触ること、投げること、叩くこと、ジャンプすること、蹴ること、みだらな身振りをすること、げっぷ、嘔吐、はきけ、臭いを嗅ぐ、人の性器を掴むこと、およびその他の淫らなまたは卑猥な身振りをすること(ひわい行為)、ならびに他品の身振りを真似すること(反響動作)を挙げることができる。
単純音声チックは、通常、嗅ぐ音、咳払い、呻吟、軋み音、絶叫、せき、吠える声、気体の噴き出す音、咳払い、および吸引音をたてることが含まれる。複雑音声チックとしては、言語学的に意味のある発語および言語化、例えば、ひわいな言葉の叫び声、下品なことば、またはその他の社会的に不適当な言葉または言葉遣い(汚言症)、誰か他の人の言葉または言葉遣いの反復(反響言語)、および自身の発語の反復、特に、文章中の最後の一語、言葉または言葉遣いの反復(同語反復症)を挙げることができる。
本明細書に開示の方法は、小児および成人対象の両方に適用可能である。
入手源または入手方式に関わらず、本発明の化合物は、その用途に従って処方できる。例えば、化合物は、患者に投与する目的の組成物の範囲内で処方できる(すなわち、医薬組成物として処方できる)。これらの組成物は、医薬品技術分野でよく知られた方法に従って調製でき、種々の経路を介して投与できる。投与は、局所的(眼部または眼球(例えば、点眼により)、および頬側、鼻腔内、腟および直腸の送達を含む粘膜に対して(すなわち、経粘膜))、肺性(例えば、噴霧器によるものを含む粉末もしくはエアロゾルの吸入または吹送法による)、鼻腔内、表皮性(および経皮)、眼性、または経口であってもよい。簡便さからは経口投与が好ましいが、非経口の製剤も同様に使用でき、このような製剤は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内または筋肉内に(例えば、注射または注入により)投与できる。脳内のドパミン作動性受容体を標的にしているので、頭蓋内(例えば、髄腔内または脳室内)投与もまた本方法の範囲内で意図される。非経口投与は、単回のボーラス用量の形状であってもよく、または例えば、連続灌流ポンプによるものでもよい。従って、製剤は、徐放を可能とする製剤などのデポー製剤を含む。種々の経路を介した投与用として、本明細書記載の化合物を、ナノ、またはマイクロ粒子として組み込んでもよい。局所的投与用の医薬組成物および製剤としては、経皮貼付剤、軟膏、ローション剤、クリーム剤、ゲル、点滴薬、坐剤、噴霧剤、液剤、粉剤などが含まれてもよい。通常の医薬品用のキャリア、水性、粉末または油状ベース剤、増粘剤などが必要となるか、または望ましい場合がある。
本方法に有用な医薬組成物に、有効成分(1種以上の本明細書記載の化合物)が、1種以上の薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせて含まれてもよい。医薬組成物を作る際に、有効成分は通常賦形剤と混合、賦形剤により希釈、または例えば、カプセル、錠剤、サッシェ、紙、または他の容器の形態のキャリア中に封入される。希釈剤として機能する場合、賦形剤は、ビークル、キャリア、または有効成分用の媒体として作用する固体でも、半固体でも、または液体物質(例えば、生理食塩水またはリン酸塩緩衝食塩水などの緩衝食塩水)でもよい。従って、組成物は、カプセル剤(例えば、軟または硬ゼラチンカプセル剤)、錠剤、丸薬、粉剤(例えば、無菌包装粉剤)、トローチ剤、サッシェ、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、溶液(例えば、無菌の注射可能溶液)、坐剤、シロップ剤、エアロゾル(固体として、または液体媒質中に入れて)、または軟膏の形態であってもよい。これらの剤形は、例えば、約10重量%までの活性化合物を含むことができる。他の実施形態では、これらの剤形は、少なくとも、または10重量%を超える活性化合物(例えば、少なくとも、または約15重量%、20重量%、25重量%、35重量%もしくは50重量%の活性化合物)を含むことができる。当該技術分野で公知のように、希釈剤のタイプは、意図する投与経路に応じて変化してよい。得られた組成物は、着色剤、調味料、または防腐剤などの追加の物質を含んでもよい。また、化合物は、ポンプまたはパッチなどの薬剤送達装置に適用しても、またはその中に入れてもよい。本発明の化合物は、投与モードおよび経路に基づいて選択された薬学的に許容可能な賦形剤の存在下で、単独で、または混合して投与してもよい。医薬製剤用の適切な医薬品賦形剤ならびに医薬必需品は、この分野でよく知られた参考書であるRemington’s Pharmaceutical Sciences(E.W.Martin)、およびUSP/NF(米国薬局方および国民医薬品集)に記載されている。他の情報源も同様に当業者が利用できる。製剤の調製では、活性化合物は、他の成分と混合する前に適切な粒径に粉砕してもよい。活性化合物が実質的に水に不溶性の場合は、200メッシュ未満の粒径に粉砕し溶解性を改善することができる。活性化合物が実質的に水溶性の場合は、粒径は、製剤中で実質的に均一な分布を与えるように粉砕(例えば、約40メッシュ)により調節できる。
適切な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、でんぷん、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガント、ゼラチン、珪酸カルシウム、結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、および他のセルロース誘導体を挙げることができる。製剤は、さらに、1種以上の滑石、ステアリン酸マグネシウム、およびミネラルオイルなどの潤滑剤;湿潤剤;乳化および懸濁剤;メチルおよびプロピルヒドロキシ安息香酸などの保存剤;甘味料;および香味料を含んでもよい。医薬組成物は、当該技術分野で公知の方法を採用して、患者に投与後に有効成分の迅速、持続、または遅延放出を与えるように処方してもよい。
組成物は、各薬用量が、例えば、約0.1mg〜約500mgである単位剤形として処方してもよい。例えば、本化合物は、約0.1mg〜約50mg、約0.1mg〜約40mg、約0.1mg〜約20mg、約0.1mg〜約10mg、約0.2mg〜約20mg、約0.3mg〜約15mg、約0.4mg〜約10mg、約0.5mg〜約1mg;約0.5mg〜約100mg、約0.5mg〜約50mg、約0.5mg〜約30mg、約0.5mg〜約20mg、約0.5mg〜約10mg、約0.5mg〜約5mg;約1mg〜約50mg、約1mg〜約30mg、約1mg〜約20mg、約1mg〜約10mg、約1mg〜約5mg;約5mg〜約50mg、約5mg〜約20mg、約5mg〜約10mg;約10mg〜約100mg、約20mg〜約200mg、約30mg〜約150mg、約40mg〜約100mg、約250mg〜約500mg、約300mg〜約450mg、約300mg〜約400mg、または約50mg〜約100mgの有効成分を含む単位剤形として処方してもよい。
用語の「単位剤形」は、ヒト対象および他の哺乳動物用の単位服用量として適切な物理的に離散性の単位を意味し、各単位は、適切な医薬品賦形剤と組み合わせて所望の治療効果を生み出す様に計算された所定量の活性物質を含む。錠剤などの固体組成物を調製するために、主有効成分は、医薬品賦形剤と混合されて、本発明の化合物の均質混合物を含む固体予備処方組成物を形成する。これらの予備処方組成物を均質と呼ぶ場合、有効成分は、通常、組成物全体にわたり均等に分散され、それにより、組成物は、錠剤、丸薬およびカプセル剤などの均等に効果を示す単位剤形に容易に分割できる。この固体予備処方物を、次に、例えば、約0.1〜約500mgの本発明の有効成分を含む上述のタイプの単位剤形に分割する。
経口製剤(例えば、錠剤、丸薬、またはカプセル剤)は、化合物をコーティングして、または他の方法を使って持続性作用の利点を与える剤形を提供できる。例えば、経口製剤に、内殻投与量成分および外殻投与量成分が含まれてよく、後者が前者を覆う包膜の形になる。2種の成分は、腸溶性層により分離でき、この層が胃中での崩壊に耐える役割を果たし、内殻成分が無傷で十二指腸へ通過すること、または遅延放出を可能とする。放出調節剤形の他の例としては、追加のコーティングのある場合またはない場合のマトリックス錠;放出調節賦形剤またはコーティングがある場合またはない場合で処方されるカプセル中の粒剤またはビーズ;コートカプセル剤;追加のコーティングのある場合とない場合の浸透圧ポンプ;などを挙げることができる。多くのポリマー酸、およびポリマー酸と、シェラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースなどの物質との混合物を含む種々の物質をこのような腸溶性層またはコーティングに使用できる。
経口または注射による投与用に化合物を組み込むことができる液体剤形は、水性溶液、適切に香味をつけたまたは味をつけられていないシロップ剤、水性または油性懸濁剤、および、綿実油、ゴマ油、大豆油、ヤシ油、またはピーナッツオイルなどの食用油を含む味をつけた乳剤、ならびにエリキシル剤ならびに類似の医薬用ビークルを含む。また、経口懸濁剤は、プロピレングリコールまたはグリセリンなどの非水性の水と混合するビークルを使って処方できる。吸入または吹送法用の組成物は、薬学的に許容可能な水性もしくは有機溶剤、またはそれらの混合物中の溶液および懸濁剤、ならびに粉剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、全身性効果を得るために経口または鼻呼吸経路により投与される。組成物は、不活性のガスを使って噴霧し、その後、噴霧装置から直接吸い込むことができる。さらに極端な情況では、噴霧装置をフェースマスク、テント、または間欠性の陽圧人工呼吸器に取り付けることができる。経口および鼻送達製剤としては、溶液、懸濁液、または粉末化組成物が含まれてもよい。
いずれの組成物も通常の滅菌技術で滅菌でき、または細菌濾過できる。水性溶液は、そのまま使用できるように梱包でき、または凍結乾燥できる。凍結乾燥製剤は、その後、投与の前に、無菌の水性キャリアと混合できる。化合物製剤のpHは、通常、約3〜11(例えば、約5〜9;約6〜7;または約7〜8)であろう。ある種の前述の賦形剤、キャリア、または安定剤の使用は、医薬塩の形成を生ずる可能性があることを理解されたい。
医薬組成物中の本発明の化合物の比率または濃度は、投与量、化学特性(例えば、疎水性)、および投与経路などのいくつかの因子に応じて変化してもよい。例えば、本発明の化合物は、非経口の投与用として、約0.1〜約10%w/vの化合物を含む水性の生理的緩衝液で提供されてもよい。「約」は、指定値のプラスマイナス10%以内を意味する。
本発明の化合物の治療投与量は、例えば、治療が行われる特定の用途、製剤の性質、化合物の投与方式および/または経路、患者の健康および状態(例えば、身長、体重、表面積、年齢、および性別、ならびに投与中の他の薬剤を含む)、ならびに、主治医の判断に応じて変わってもよい。例えば、本発明の化合物は、非経口投与用として、約0.1〜約10%w/vの化合物を含む水性生理的緩衝液で提供できる。いくつかの代表的用量範囲は、約1μg/kg〜約1g/kg体重/日である。一部の実施形態では、用量範囲は、約0.01mg/kg〜約100mg/kg体重/日である。一部の実施形態では、用量は、例えば、約1mg/kg、2mg/kg、5mg/kg、10mg/kg、20mg/kg、50mg/kgまたは100mg/kgであってよい。投与量は、疾患または障害の進行のタイプと程度、特定の患者の全体健康状態、選択化合物の相対的生物学的有効性、賦形剤処方、および投与経路などの変数に依存するであろう。これらの投与量レベルの変動は、当技術分野でよく理解されているような、最適化のための標準的な経験的日常業務により調節できる。投与は、単回でも、または複数回でもよい(例えば、1人の患者に対する投与量が、別の患者への投与量の2〜3倍、または4倍、6倍、8倍、10倍、20倍、50倍、100倍、150倍、またはそれ以上の倍数であってもよい)。適切な送達ビークル(例えば、ポリマーナノもしくはマイクロ粒子または埋め込み可能な装置)中への化合物のカプセル化により送達効率を高めることができる。
投与頻度は、変わってもよく、1日当たり単回または複数回の用量を含む。また、組成物は、必要に応じ摂取してもよい(「PRN投薬」)。本明細書で提供されるいずれかの組成物を用いた治療の持続期間は、1日の短さから長い場合の宿主の寿命(例えば、数年)までの任意の時間であってよい。例えば、化合物は、1日1回、週1回(例えば、4週間から数ヶ月間または数年間);月1回(例えば、3ヶ月間から12ヶ月間または数年間);または年1回で5年間、10年間またはそれ以上の期間投与してもよい。また、治療頻度は、変動要素であってよいことに留意されたい。例えば、本化合物は、毎日、毎週、毎月、または毎年1回(または2回、3回、など)投与してもよい。
また、組成物は、非薬理的療法、薬理的療法および外科療法を含む他の治療と一緒に投与してもよい。代表的非薬理的療法としては、安堵および環境改良、誘因の特定と回避、ならびに認知行動療法を挙げることができる。薬理的療法薬としては、例えば、限定するものではないが、クロニジンおよびグアンファシンなどのα−アドレナリン受容体刺激薬;例えば、限定するものではないが、ハロペリドール、ピモジド、フルフェナジン、オランザピン、リスペリドンなどのドパミン受容体遮断薬;例えば、限定するものではないが、テトラベナジンなどのドパミン枯渇薬;例えば、限定するものではないが、トピラマートなどの抗てんかん薬;およびボツリヌス毒素注射薬、を挙げることができる。外科療法、例えば、深部脳刺激、も使用可能である。2種以上の治療薬の同時投与では、薬剤が治療効果を発揮している間の時間にオーバーラップがある限り、薬剤を同じ時間に、または同じ経路で投与する必要はない。同時または逐次投与は、異なる日または週に投与される場合も意図されている。
また、特定の患者に、ADHD、うつ病、摂食および睡眠障害、またはOCDなどの共存症状態が存在する場合は、これらの状態用の治療薬と一緒に(すなわち、追加して)トゥレット症候群の治療用組成物を投与してもよい。ADHDに有用な治療薬としては、限定するものではないが、メチルフェニデートなどの刺激薬およびアトモキセチンなどの非刺激薬を挙げることができる。うつ病およびOCDに有用な治療薬としては、限定するものではないが、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、混合SSRI(例えば、ベンラファキシン)、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、およびドパミン再取り込み阻害薬(例えば、ブプロプリオン)などの非定型抗うつ薬を挙げることができる。睡眠障害に有用な治療薬としては、全バルビツラート、全ベンゾジアゼピン、および他の非ベンゾジアゼピン系催眠鎮静薬(例えば、ゾルピデム、エスゾピクロン、ゾプリコン(zoplicone)),および全鎮静性抗ヒスタミン剤を挙げることができる。
本明細書記載の化合物および組成物は、チック障害を治療する療法薬として、情報および使用説明書(例えば、ラベル、他の印刷物、または他の媒体(例えば、音声または映像媒体)による情報)と一緒に適切な容器にパッケージ化してもよい。従って、パッケージ化製品(例えば、濃縮またはすぐに使える濃度の1つ以上の本明細書記載の化合物を含む無菌の容器に、貯蔵、出荷、または販売用としてパッケージ化されたもの)および少なくとも1種の本発明の化合物および本明細書記載の使用説明書を含むキットも同様に本発明の範囲に入る。製品は、1種以上の本発明の化合物を含む容器(例えば、バイアル、ジャー、ビン、バッグ、など)を含んでもよい。さらに、製品は、例えば、包装材料、使用説明書、シリンジ、緩衝剤または予防または治療が必要な状態の治療またはモニタリング用の他の対照試薬をさらに含んでもよい。使用説明書は、容器に組み込んで(例えば、容器に貼り付ける)、添付化合物の投与(例えば、頻度および投与経路)、その効能・効果、および使用方法を記載できる。化合物は、すぐ投与できる状態(例えば、適正用量単位で存在)であってもよく、また、薬学的に許容可能なアジュバント、キャリアまたは他の希釈剤および/または上述の追加の治療薬を含んでもよい。あるいは、化合物は、希釈剤および希釈用の説明書と一緒に濃縮形態で提供してもよい。
わかりやすくし、過剰に長い明細書となることを避けるために、本発明の特定の特徴を、別の実施形態で記載した。1つの実施形態との関連で記載された特徴を、別の実施形態では、そこに記載の特定の特徴に加えて、またはその代わりに、含まれてよいことを、発明者らは意図し、また、当業者なら理解するであろう。換言すれば、別の実施形態で記載された特徴は、本明細書で特異的に説明されたものとは異なる単一の実施形態中で組み合わせて使用することもできる。従って、単一の実施形態に関連して記載される種々の本発明の特徴は、合理的な簡潔さを目的として、別々にまたは任意の適切な副組合せで提供することも可能である。
実施例1:臨床的プログラムを実施し、トゥレット症候群の成人患者のエコピパムに対する安全性、耐容性、および作用を試験した。25〜30人の被験者による多施設非盲検非ランダムの試験を行って、エコピパムのTSの被験者に対する作用および安全性を評価した。適格被験者は、エコピパムによる8週の治療期間を開始し、1週間おきに、受診した(受診しない週は、電話による接触)。各受診時に評価を行った。10週目に経過観察時の診察を電話で行い、全ての有害事象を記録した。毎日就寝前に、エコピパムの50mg/日を1週目と2週目に投与し、100mg/日を3〜8週目に投与した。この治療計画は、本発明の範囲に含まれ、本明細書記載の組成物および種々の製剤を本実施例に記載のように投与できる。
下記の臨床的評価尺度を使ってエコピパムの作用を測定した:(1)イェール全般的チック重症度尺度(YGTSS;この採点体系に基づいたデータを下記に示す);(2)ADHD自己記入式症状チェック一覧(ASRS);(3)Yale−Brown強迫尺度(YBOCS);(4)Premonitory Urge for Tics Scale(PUTS−1);(5)HAM−D;および(6)臨床全般印象−改善および重症度尺度(CGI)。
試験集団の人口は、83パーセントの被験者は男性(18人の内15人);15人は白人、2人はアフリカ系アメリカ人、および1人はアジア太平洋の島の住民であった。全ての被験者は、少なくとも1件の有害事象(AE)を報告した。重篤な有害事象(すなわち、医療介入に必要なAE)はなかった。4人の患者が重度に格付けされたAEを報告し、その内容は、鎮静作用、不眠、食欲減退、過敏症、冷や汗、および神経過敏であった。疲労、不眠、悪心、鎮静作用、頭痛、不穏状態、不安、筋攣縮、不快気分、および不眠のAEが、軽度から中等度に格付けされ、3人を超える被験者から報告があった。これらの副作用は、エコピパムを使用した他の試験で認められた事象と類似しており、予想外ではなかった。
実験室における検査での突発的変化が観察されたが、臨床的有意性は認められなかった。同様に、臨床的に有意なバイタルサインの変化は認められなかった。
試験を完遂した15人の患者に対するベースライン評価と患者の最後の受診時の評価との間のYGTSSスコアの変化を図1にまとめている。これらの患者では、エコピパムは、YGTSSスコアの統計的に極めて有意な(対応t検定p<0.001)減少を生じた(運動、音声、および全体重症度スコア)。全体集団(n=18)の分析処理を行った結果は、全18人の患者を加入した場合でも、統計的に有意な変化が明らかであることを示した。
YGTSSスコアの改善は、臨床全般印象の重症度(CGI−S)スコアの有意な変化と一致した。CGI−Sでは、15患者の内の9人(60%)が、スコアの少なくとも1つの段階の変化を示した(p0.01:スチューデントのt検定)。
いくつかの本発明の実施形態を記載してきた。しかし、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、種々の修正を行うことができることが理解されよう。従って、他の実施形態も、以下の請求項の範囲内に包含される。
1つ以上の本発明の実施形態の詳細が、以下の添付の図面および説明により明らかにされる。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかとなろう。
本発明は、以下の項目も提供する。
(項目1)
チック障害の治療用薬物の調製における化合物の使用であって、前記化合物が、D1/D5受容体アンタゴニスト、D1/D5受容体部分アゴニスト、またはこれらの混合物である、使用。
(項目2)
チック障害であると診断された対象の治療方法であって、
(a)治療を必要としている対象を特定することと、
(b)前記対象に、D1/D5受容体アンタゴニスト、D1/D5受容体部分アゴニスト、またはこれらの混合物を含む治療有効量の組成物を投与することと、
を含む方法。
(項目3)
前記対象がヒトである、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記対象が17才以下である、項目2または3に記載の方法。
(項目5)
前記対象が、注意欠陥多動性障害、うつ病、および強迫性障害に罹患していないと見なされる、項目2〜4のいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
前記チック障害がトゥレット症候群である、項目2〜5のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
前記チック障害が、連鎖球菌感染症(PANDAS)に関連する小児自己免疫障害、一過性チック障害、慢性チック障害、または特定不能のチック障害(NOS)である、項目2〜5のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
前記対象が、運動チック、発声チック、またはこれらの組み合わせを示す、項目2〜7のいずれか1項に記載の方法。
(項目9)
前記運動チックが複雑運動チックである、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記発声チックが複雑発声チックである、項目8に記載の方法。
(項目11)
前記D1/D5受容体アンタゴニストが、エコピパムまたはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、プロドラッグ、構造類似体または多形を含む、項目2〜10のいずれか1項に記載の方法。
(項目12)
前記D1/D5受容体アンタゴニストが、エコピパムまたは薬学的に許容可能なその塩を含む、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記D1/D5受容体アンタゴニストが、経口送達用に処方される、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記D1/D5受容体アンタゴニストが、約0.01mg/kg〜約500mg/kgの用量で投与される、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記D1/D5受容体アンタゴニストが、約0.01mg/kg〜約50mg/kg、約0.01mg/kg〜約5mg/kg、または約0.1mg/kg〜約5mg/kgの用量で投与される、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記D1/D5受容体アンタゴニストが、50〜100mg/日の用量で投与される、項目14に記載の方法。
(項目17)
前記組成物の投与が、毎日1回繰り返される、項目11に記載の方法。
(項目18)
前記チック障害を治療する第2の治療を施すステップをさらに含む、項目2〜17のいずれか1項に記載の方法。
(項目19)
前記第2の治療が、行動療法、外科療法または薬物療法である、項目18に記載の方法。
(項目20)
注意欠陥多動性障害、うつ病、または強迫性障害の治療のために治療有効量の第2の組成物を前記対象に投与するステップをさらに含む、項目2〜4のいずれか1項に記載の方法。

Claims (20)

  1. チック障害の治療用薬物の調製における化合物の使用であって、前記化合物が、D1/D5受容体アンタゴニスト、D1/D5受容体部分アゴニスト、またはこれらの混合物である、使用。
  2. チック障害であると診断された対象の治療方法であって、
    (a)治療を必要としている対象を特定することと、
    (b)前記対象に、D1/D5受容体アンタゴニスト、D1/D5受容体部分アゴニスト、またはこれらの混合物を含む治療有効量の組成物を投与することと、
    を含む方法。
  3. 前記対象がヒトである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記対象が17才以下である、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記対象が、注意欠陥多動性障害、うつ病、および強迫性障害に罹患していないと見なされる、請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記チック障害がトゥレット症候群である、請求項2〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記チック障害が、連鎖球菌感染症(PANDAS)に関連する小児自己免疫障害、一過性チック障害、慢性チック障害、または特定不能のチック障害(NOS)である、請求項2〜5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記対象が、運動チック、発声チック、またはこれらの組み合わせを示す、請求項2〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記運動チックが複雑運動チックである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記発声チックが複雑発声チックである、請求項8に記載の方法。
  11. 前記D1/D5受容体アンタゴニストが、エコピパムまたはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、プロドラッグ、構造類似体または多形を含む、請求項2〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記D1/D5受容体アンタゴニストが、エコピパムまたは薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記D1/D5受容体アンタゴニストが、経口送達用に処方される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記D1/D5受容体アンタゴニストが、約0.01mg/kg〜約500mg/kgの用量で投与される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記D1/D5受容体アンタゴニストが、約0.01mg/kg〜約50mg/kg、約0.01mg/kg〜約5mg/kg、または約0.1mg/kg〜約5mg/kgの用量で投与される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記D1/D5受容体アンタゴニストが、50〜100mg/日の用量で投与される、請求項14に記載の方法。
  17. 前記組成物の投与が、毎日1回繰り返される、請求項11に記載の方法。
  18. 前記チック障害を治療する第2の治療を施すステップをさらに含む、請求項2〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記第2の治療が、行動療法、外科療法または薬物療法である、請求項18に記載の方法。
  20. 注意欠陥多動性障害、うつ病、または強迫性障害の治療のために治療有効量の第2の組成物を前記対象に投与するステップをさらに含む、請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
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