JP2015520196A - デングウイルスに対するワクチン投与のための組成物および方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書で使用される場合、「1つの」、「ある」とは、1つもしくは1つより多くの事項を意味する場合がある。
本明細書で使用される場合、「弱毒化ウイルス」とは、哺乳類のような対象(例えば、ヒトまたは動物)に投与された場合に、現れる疾患の臨床的徴候が軽減しているかまたは無であるウイルスを意味する場合がある。
本明細書で使用される場合、「投与」とは、多くの方法のうちの任意の1つによって、例えば、皮内、皮下、筋肉内、鼻腔内、吸入、膣内、静脈内、経口、口腔内、吸入により、鼻腔内に、または当技術分野で既知の任意の他のものによって、ワクチンまたは療法を、動物またはヒト個体に送達することを意味する場合がある。
以下の節では、様々な実施形態を詳述するために、様々な例示的な組成物および方法が説明されている。当業者には、様々な実施形態の実施にあたり、本明細書に概説された詳細の全てを採用することも、あるいはその幾つかさえ採用することも必要なく、むしろ、濃度、時間その他の詳細は通常の実験によって変更可能であることが明らかであろう。いくつかの場合、周知の方法や構成要素はこの説明には含められていない。
本発明の実施形態は概して、対象において、3種以上のデングウイルス血清型に対して防御的中和抗体を誘導するための方法および組成物に関する。他の実施形態は、限定するものではないが、皮内、皮下、筋肉内、鼻腔内、吸入、経口、鼻腔内に、膣内、静脈内、経口摂取、および、導入されたワクチン組成物が3種以上のデングウイルス血清型に対して中和抗体を誘導するような任意の他の方法を含む当技術分野で既知の任意の方法を介して、対象にワクチン組成物を導入することを含んでもよい。ある実施形態において、ワクチン組成物は、対象に投与される3種以上のデングウイルス血清型に対するワクチンの用量を含む。他の実施形態において、ワクチン組成物は全4種のデング血清型に対する初期用量、その後対象に投与される1つ以上の他のワクチン組成物を含む。
ある実施形態において、キメラウイルスおよび核酸キメラは、免疫原又はワクチンとして有用な弱毒化生ウイルスを提供する。これらのキメラは高い免疫原性を呈しつつ、同時に、危険な病原性や致命的効果をもたらさない。
(核酸増幅)
核酸は、本明細書で考慮されるあらゆる製剤で使用することができるか、またはあらゆる製剤を製造するために使用することができる。増幅用のテンプレートとして使用される核酸配列は、標準的方法に従って、単離ウイルス(例えばデングウイルス)であってもよい。核酸配列はゲノムDNAあるいは断片化RNAまたは全細胞RNAであってもよい。RNAを使用する場合、RNAを相補的cDNAに変換することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態において、RNAは全細胞RNAであり、増幅用のテンプレートとして直接使用される。当技術分野で既知の任意の核酸分子増幅方法が考慮される(例えば、PCR、LCR、Qβレプリカーゼ等)。
(発現タンパク質またはペプチド)
遺伝子は、任意の数の異なる組換えDNA発現系において発現されて、そのポリペプチド産物を大量に生成することができ、そのポリペプチド産物はその後精製されて、本明細書で報告される方法および組成物に使用され得る。構築物を生成および使用するための当技術分野で既知の任意の方法が考慮される。ある実施形態において、1つ以上のポリペプチドをコードする遺伝子もしくは遺伝子フラグメントは、当技術分野で既知の標準的なクローニング技術もしくはサブクローニング技術によって発現ベクターに挿入されてもよい。
(電気泳動)
電気泳動は、分子(例えば、タンパク質や核酸のような大分子)をそれらのサイズおよび電荷に基づいて分離するために使用され得る。当技術分野で既知の電気泳動には、多くのバリエーションがある。分子を移動させる溶液は自由流動性でもよく(通常は、キャピラリーチューブ中にある)、当技術分野で既知の基材もしくは他の材料中に埋め込まれていてもよい。一般的な基材としては、限定するものではないが、ポリアクリルアミドゲル、アガロースゲル、質量分析、ブロッティングおよび濾紙が挙げられる。
(医薬製剤)
ワクチンに関する当技術分野で既知のあらゆる医薬製剤が、本明細書で考慮される。ある実施形態において、製剤は、単一のワクチン中に1種以上のデングウイルス血清型を様々な比率で含むことができる。製剤は、限定するものではないが、他の活性成分または不活性成分、あるいは当業者に既知の組成物を含む、対象のワクチン接種に使用される他の作用剤を含んでもよいことが考慮される。
(キット)
他の実施形態は、本明細書に記載の方法(例えば、ワクチンを適用または投与する方法)および組成物と共に使用するキットに関する。いくつかの実施形態は、1種以上のデングウイルスに曝されたか、曝されたことが疑われる対象を予防もしくは治療するために使用するワクチン組成物を有するキットに関する。ある実施形態において、キットは、所定の比率にあるデングウイルス血清型の1つ以上の製剤(例えば、弱毒化ワクチン、三価または四価製剤、DENVax(商標))を含んでもよい。キットは、携帯式であってもよく、例えば、輸送可能であり、デング流行地域にある軍事施設や辺鄙な村落のような遠い地域において使用できる。他のキットは、1種以上のデングウイルスに曝されたか、もしくはデングウイルスに曝される危険があると疑われる対象を処置するために、保健施設において使用されるものであってもよい。
以下の実施例は、本明細書に示される特定の実施形態を実証するために含められる。以下の実施例において開示された技術が、本明細書に開示される実施において十分に機能することが見出されている代表的な技術に従うことは、当業者には理解されるはずである。しかしながら、当業者は本開示に鑑みれば、開示されるある種の実施形態では、本明細書中の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であり、依然として同様のまたは類似の結果を得られることを理解するはずである。
(実施例1)
以前の研究から、各DENV(デングウイルス)血清型による天然の感染が、同種血清型によって引き起こされるデング熱に対する長時間持続する防御をもたらすことが明らかになった。ある実施形態において、有効なデングワクチンの投与は、天然の感染を良く模倣し、デングウイルスに対するワクチンを投与するための一様式として働く。本明細書で報告される実施形態は、運搬宿主である蚊が刺すことによる皮内送達に類似した、デングウイルス(DENV)感染の天然の感染経路に関し得る。特定の実施形態において、ワクチンウイルスを同じ組織に沈着させるための皮内注入が使用され得る。皮膚は、非常にアクセスしやすい器官であり、表皮に存在するランゲルハンス細胞(LC)の存在に主に帰する効果的な免疫バリアを呈する。皮膚免疫は、液性免疫、細胞性免疫、および粘膜免疫を含む広範な免疫応答を誘発し、投与されたワクチンの免疫原性に対する既存の免疫の効果を回避(bypass)する可能性を有する。
別の例では、異なる位置および異なるタイミングで送達される最適化DENVax(商標)製剤を、非ヒト霊長類において試験する。DENVAx(商標)−1、DENVax(商標)−2、DENVax(商標)−3およびDENVax(商標)−4をそれぞれ1×105プラーク形成単位(pfu)、1×104pfu、1×105pfuおよび1×105pfu含む(5:4:5:5と略する)DENVax(商標)製剤で8匹のカニクイザルの群を免疫する。2用量を、0.1ml IDで投与する。群を、0日目に各腕に1用量ずつか、0日目に一方の腕に1用量および7日目に他方の腕に1用量か、または0日目に一方の腕に1用量および60日目に他方の腕に1用量かのいずれかで免疫する。これらの群を、同じ用量(5:4:5:5)を0日目に同じ腕の3箇所の部位に、および60日目に他方の腕の3箇所の部位に受けた群と、ならびに0日目に一方の腕に、そして60日目に他方の腕に、同じ用量の単回の0.5ml SC免疫を受けた群と比較する。対照群は、ワクチン賦形剤のみ(ワクチンウイルスなし)で免疫する。免疫後、血液試料を0日目、7日目(ピークウイルス血症のため)、15日目、30日目、60日目、および90日目に回収して、4種のデングウイルス血清型に対する中和抗体をPRNT50によって試験する。また、30日目、60日目、90日目に回収したPBMCを、ELISPOTアッセイによってIFN−γ分泌に関してモニタリングする。90日目に、各群からの2匹の動物を、野生型DEN−1、DEN−2、DEN−3、またはDEN−4ウイルスで攻撃する。攻撃した動物を、臨床的徴候および温度(1日に2回)、飼料消費の変化(1日に1回)および体重(毎週)についてモニタリングする。さらに、全ての動物から攻撃後11日間にわたって毎日採血して、ウイルス血症および血液学的パラメーターをモニタリングする。ここでも、4種全てのDENウイルスに対するPRNT応答の速度および持続期間、ならびに90日目の攻撃後の防御を評価する。複数部位でのおよび別個の解剖学的位置での皮内投与は、単一ボーラスとしての皮下投与よりも有効であり得ると考えられる。複数部位は、より多くの抗原提示細胞へのワクチンの曝露を提供し得る。別個の解剖学的位置は、ワクチンが複数のリンパ節へ到達するのを可能にし得る。さらに、デングワクチンの追加免疫は、マウス、霊長類およびヒト臨床試験において抗体応答の発生後に投与したのみである。この時、中和抗体は、生ウイルスワクチンへの応答を阻害する。初回免疫の1ヵ月後に霊長類をブーストすると、初回免疫の4ヵ月後に投与するよりも有効性が低くなることが以前に示された。初回免疫後に循環する高レベルの同種抗体および異種抗体が、2回目の投薬においてウイルス複製を阻害すると推測された。長期化した(2ヵ月以上の)免疫付与は、この阻害を回避し得るが、強力な中和抗体応答の発生前の、より短い免疫付与間隔での加速免疫レジメンが有利であるか否かは試験されていない。このようなより短期間のレジメンは、流行国や、免疫付与の間のデングウイルスへの曝露により疾患に罹る危険がある旅行者にとって有利となり得る。
別の例では、2つのDENVax(商標)製剤の安全性および免疫原性を研究するヒト臨床試験を開始し、ID注射またはSC注射のいずれかによって、0.1mlを投与した。12個体の群を、0日目および90日目に、例えば、低用量DENVax(商標)製剤(それぞれ、8×103pfu、5×103pfu、1×104pfuおよび2×105pfuのDENVax(商標)−1、−2、−3および−4)または高用量(それぞれ、2×104pfu、5×104pfu、1×105pfuおよび3×105pfuのDENVax(商標)−1、−2、−3および−4)のDENVax(商標)のIDもしくはSCで免疫する。2つの対照群には、リン酸緩衝生理食塩水をSC注射またはID注射する。患者を任意の有害な事象について、および血液学的もしくは血液化学的パラメーターの任意の有意な変化についてモニタリングする。血清試料を回収して、周期的間隔でワクチンウイルス複製および中和抗体応答を測定する。
AG129マウスにおいて皮内投与したDENVax(商標)の免疫原性および有効性。別の例において、AG129マウスにおけるDENVax(商標)の免疫原性および有効性に対する投与経路の効果を比較する2つの研究を行った。一つの例において、一価DENVax−4(例えば、1種のデングウイルス血清型に対するワクチン)の免疫原性を、AG129マウスにおいて、針およびシリンジを使用した背中の皮膚の下へのSC注射または足蹠へのID注射の後の中和抗体応答を測定することによって比較した。8匹のAG129マウスの群に、105PFU/用量のキメラDENVax(商標)−4ワクチンを、それぞれ50μlおよび100μlの最終体積でID注射もしくはSC注射した。プライミングの6週間後に、各処置群の動物を、対応するID経路もしくはSC経路を介して、105PFUのDENVax(商標)−4もしくはTFAでブーストした。31日目および58日目にマウスから採血し、回収した血清をプールして、中和抗体応答を測定した。
マウス:AG129マウスは、「無傷の(intact)」免疫系を有するが、インターフェロン(IFN)−α/βおよび−γ受容体を欠損している。このモデルのデング感染については既に説明されている。
非ヒト霊長類:カニクイザル、アカゲザルはウイルス(ウイルス血症)を有するが、病気の兆候は発現しない。
(実施例5)
1つの例示的な研究において、非ヒト霊長類モデルで、四価のデングワクチンに対する免疫応答を異なる投与経路および投薬レジメンについて評価し、従来の針注射によるワクチン送達と無針投与とを比較した。非ヒト霊長類研究のための定量可能なエンドポイントは、i)非ヒト霊長類において4種のデング血清型の各々に対する幾何平均中和抗体力価が最大となる経路、およびii)デング血清型のうちの2種での攻撃からの防御である。
迅速な免疫付与に関するAG129マウス研究
別の例示的研究において、単一の機会に2箇所の別個の部位での2用量のワクチン投与、または、ワクチン接種された対象の2回目の免疫のための来院に対するコンプライアンスを高め得る、より短い投薬間隔での2用量のワクチン投与のいずれかを調査する新規な投薬スケジュールを設計した。以前に開発された標準的なデングワクチンは、強い多価デング免疫応答を達成するのに典型的には1年間にわたって3用量を必要とする。本明細書に提示のワクチン接種スケジュールに関し、少なくとも2箇所の解剖学的2部位で生じ、そしてある実施形態では、各部位の皮内に全用量を投与(表9参照)して生じる免疫について応答を評価した。このプロトコールは、一部では、2つの異なるリンパ節にある免疫細胞および抗原提示細胞を0日目に活性化させ、皮内に2用量を7、14または42日空けて投与した場合よりも高いレベルかつより強いデング特異的免疫応答を誘導するために実施された。1つの研究では、従来の42日のワクチン接種間隔を用いたSC経路およびID経路の2つの投与経路を比較した。それぞれ103PFUのデング−1、−2、−3、および−4(例えばDENVax(商標)−1、−2、−3および−4)からなる0.05mL体積の四価製剤(DENVax(商標);各血清型比率3:3:3:3)の低用量製剤の(足蹠の)皮内経路を介した投与によりマウスを免疫した。この研究の生きている部分はこの契約の開始前に実施した。研究計画を下の表9に示す。
AG129マウスにおける別の迅速免疫付与研究
この研究の目的は、0日目に2部位への2用量のID投与が、42日空けて2用量をID投与するよりも高いレベルかつより強いデング特異的免疫応答を誘導するか否かを決定することである。検証する仮説は、2部位それぞれへの全ワクチン用量の皮内投与が、2つの異なるリンパ節を出入りする免疫細胞および抗原提示細胞を活性化し、それによって4つのDENVax(商標)ワクチン成分の間の干渉が低減するか否かである。このAG129マウス研究の計画を下の表11に示す。
図9A〜9Dは、非ヒト霊長類において、DENVax−1(1×105pfu);DENVax−2(1×104pfu);DENVax−3(1×105pfu);DENVax−4(1×106pfu)を含有する四価DENVaxでの免疫後に達成された中和抗体力価を比較したグラフを示す。2つの群に、皮下経路を介して無針ファーマジェット(PharmaJet)デバイスで同日に2回(0,0)か、または0日目に1回と60日目に再度(0,60)のいずれかでワクチン接種した。0、30、53、75および88日目に、血清を抗体の存在について分析し、4種のデング血清型に対する抗体の検出を分析した(DEN−1、DEN−2、DEN−3、DEN−4)。
図12は、デングウイルスワクチンの単一用量投与と、別個の解剖学的位置への二重投与とを対比した分析を示す。このデータは、0,0後または単回注入後の対象において、二重投与(2倍用量)で遺伝子発現の変化量が大きくなった様々な遺伝子転写産物のレベルの変化を示す。クラスター2中に示される、クラスター分析に含めた遺伝子は、自然免疫の誘導に関連して変化するいくつかの遺伝子を含む。したがって、自然免疫およびそれに関連する遺伝子の誘導は、本明細書に開示の組成物を別個の解剖学的位置に二重投与された対象で増大し得る。この組成物は複数の解剖学的領域(例えばリンパ節など)で応答を誘導し、干渉を低減し、自然免疫応答に関与する複数の遺伝子に影響を与えると考えられる。
Claims (24)
- 対象において、3種以上のデングウイルス血清型に対して中和抗体を迅速に誘導する方法であって、対象の2箇所以上の解剖学的位置に、同日に2用量以上の弱毒化生デングウイルスワクチンの単一製剤を投与して、対象において3種以上のデングウイルス血清型に対して中和抗体を誘導することを含む方法。
- 請求項1の同時投与から1〜180日後に、弱毒化生デングワクチンの製剤の少なくとも1回の追加のブースター投与を行うことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記弱毒化生デングワクチンの単一製剤は、3種以上のデングウイルス血清型に対する複数の一価ワクチンを単一組成物中に所定の比率で有する多価組成物を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記弱毒化生デングワクチンの単一製剤は、3種以上のデングウイルス血清型に対する複数の一価ワクチンを単一組成物中に等しい比率で有する多価組成物を含む、請求項1に記載の方法。
- 少なくとも1回の追加のブースター投与に用いられる前記弱毒化生デングワクチンの製剤は、請求項1の同日投与に用いられる製剤と同一である、請求項2に記載の方法。
- 少なくとも1回の追加のブースター投与に用いられる前記弱毒化生デングワクチンの製剤は、請求項1の同日投与に用いられる製剤とは異なり、かつ、複数のデングウイルス血清型に対する所定濃度の1つ以上の一価ワクチンを含む、請求項2に記載の方法。
- デングウイルス血清型の濃度は、請求項1の同日投与で用いられる製剤よりも、1種以上のデングウイルス血清型ワクチンが高い濃度であることを含む、請求項6に記載の方法。
- 前記高い濃度が、請求項1に従う単一製剤で用いられるよりも2〜100,000倍高い濃度である、請求項7に記載の方法。
- 前記2箇所以上の解剖学的部位が、同じ投与様式を用いる異なる解剖学的位置を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記2箇所以上の解剖学的部位が、異なる投与様式を用いる異なる解剖学的位置を含む、請求項1に記載の方法。
- ワクチンの投与様式が、皮下(SC)、皮内(ID)、または筋肉内(IM)を含む、請求項1に記載の方法。
- 同日ワクチン接種後180日未満に、対象に少なくとも1回の追加のブースターが投与される、請求項2に記載の方法。
- 少なくとも1つの免疫原性因子を対象に投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 対象におけるデングウイルス感染を抑制する方法であって、
対象に少なくとも3種のデングウイルス血清型を含む弱毒化生デングウイルスの組成物の第1のワクチンを投与すること、および
対象に少なくとも3種のデングウイルス血清型を含む弱毒化生デングウイルスの組成物の少なくとも第2のワクチンを連続的に投与すること
を含み、前記第1のワクチンおよび前記第2のワクチンは、対象の異なる解剖学的部位に投与される方法。 - 各ワクチンは、4種全てのデングウイルス血清型の四価ワクチンを含む、請求項14に記載の方法。
- 各ワクチンは、所定比率にある複数のデングウイルス血清型を含む、請求項14に記載の方法。
- 各ワクチンは、4種のデングウイルス血清型がそのワクチン中に不均等に配分された四価ワクチンを含み、1種の血清型の濃度が別の血清型に対し2〜100,000倍の間で可変である、請求項15に記載の方法。
- 前記第1のワクチンおよび前記第2のワクチンが、弱毒化生デングウイルスワクチンの単一製剤である、請求項14に記載の方法。
- 3種以上のデングウイルス血清型を含む、デングウイルスに対する少なくとも1つのワクチン組成物、および
対象の2箇所の異なる解剖学的位置に組成物を投与するのに使用可能な少なくとも1つの装置
を含むワクチンキット。 - 前記少なくとも1つのワクチン組成物は、ほぼ等しく配分された3種以上のデングウイルス血清型を含む、請求項19に記載のキット。
- 前記少なくとも1つのワクチン組成物は、所定比率の3種以上のデングウイルス血清型を含む、請求項19に記載のキット。
- 少なくとも2つのワクチン組成物が存在し、そのうちの少なくとも1つの組成物がほぼ等しく配分された4種全てのデングウイルス血清型を含み、少なくとも第2の組成物が所定比率の4種全てのデングウイルス血清型を含む、請求項19に記載のキット。
- 少なくとも2つのワクチン組成物が存在し、前記少なくとも2つのワクチン組成物が、それぞれ異なる所定のデング血清型比率を有する少なくとも2つのワクチン組成物からなる、請求項19に記載のキット。
- 皮内注入器、皮下注入器、および筋肉内デバイスから選択される少なくとも2つの装置が存在する、請求項19に記載のキット。
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