JP2015517918A - 非金属コアを伴う射出ダイキャスト法による軽合金キャスティングを製造するための方法及びプラント - Google Patents

非金属コアを伴う射出ダイキャスト法による軽合金キャスティングを製造するための方法及びプラント Download PDF

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Abstract

溶融合金(1)の圧力及び速度のパラメータが、コア(71、72)の周りの空洞が上記溶融合金(1)で充填されるまで、上記コア(71、72)が耐えることができるレベルに制御される鋳型(6)充填段階を含み、その後、圧力及び速度のパラメータはキャスティングを仕上げ、圧縮するのに適したレベルに制御される、使い捨てのコア(71、72)を備えるダイキャスト法による軽合金キャスティングの製造方法であって、上記合金(1)は、それを加圧するポンプ(2)と上記コア(71、72)の周りの空洞への入口との間の全経路を通してその溶融温度に近い温度に維持される方法。本発明は、前記キャスティングの包装材料内で上記コア(71、72)の重心付近の点で外へ出るダクト(54,55、57)を通って鋳型(6)に接続されるポンプ(2)を用いて上記方法を実施するプラントにも関連する。

Description

本発明は、非金属性質の使い捨てのコアを伴い、低圧―中圧ダイキャストプラントを通る、特にアルミニウム合金であるがそれだけではない軽合金のキャスティングを得るための方法に関連し、特に、クローズドシーリング(「クローズドデッキ」と呼ばれる)を伴うタイプの、高い特定のトルクを伴う内燃機関のシリンダーブロック用のキャスティングを得るための方法に関連する。
内部空洞をキャスティングの外部空間と接続する開口の相同的な寸法よりも大きな横断寸法を有する内部空洞を囲む全てのキャスティング、または、並進運動及び/または回転運動を通した耐久コアの取り出しに先行して除去されることができない重大なアンダーカットが存在する全ての場合は、鋳型から固化したキャスティングを取り出した後で、破壊及び除去可能なコアまたはその一部を要求する。
この理由で、ダイキャスト法によって作られた、内燃機関のシリンダーブロックの冷却材を流すための空洞を生み出す耐久金属コアは、ブロックのシーリングを通って取り出され大きな開口を残し、それによって構造が弱くなり、燃焼圧力に制限が課せられ、従って現在のエンジンのトルク及び効率を向上することを妨げる。
シリンダーの冷却穴に特に関連するクローズドデッキシリンダーブロックの構造は、例えば特許文献1に記述されるように知られており、長期間実施された。これらのシリンダーブロックは、鋳鉄または、一般的に砂でできた使い捨てのコアを伴う、非耐久性若しくは耐久性の鋳型内で、重力によって鋳造されたアルミニウム合金キャスティングから現在得られている。
米国特許第4686943号明細書
当該技術分野では、これらのコアを創るための数多くの方法及び材料が知られており、互いに物理特性及び化学特性が非常に大きく異なり、破壊及び空洞からの取り出しの容易さが異なる。上記コアを製造するプロセス及び技術は互いに大きく異なり、キャスティングの結果及びそれからの取り出しに対して重大な利点または不利をつくることができる。
ダイキャストプロセスに影響を与えるコアの主な特徴は、曲げ、引張り、圧縮、及び耐浸食性の機械特性である。これらは製造プロセスで大きく異なり、例えば機械抵抗と、破壊及び除去の容易さのように、しばしばそれらの内で相容れない。
オープンシーリングを伴うシリンダーブロック(「オープンデッキ」と呼ばれる)の生産のための、現在最も合理的なプロセスである高圧ダイキャスト法(HPDC)のプロセスは、合金に数百barの終圧をかける。このプロセスでは、鋳型を充填する間に、合金は、フローによって直接覆われる壁に対して大きな圧力を生じ得る運動エネルギーを有し、それによってコアに対して非常に大きな曲げ応力が生じ得る。さらに、コアへの非常に大きな曲げ応力の発生に伴い、合金のフロー中に浸漬されたコアの反対の壁に、圧力の顕著な差が生じ得る。その後、全ての非金属コアの低い熱伝導性に起因する熱的な非対称性によって引き起こされる無視できない局所的な引張り応力が存在する。
これらの要因の組み合わせ、局所的な圧力下へのコアの配置、及び局所的な圧縮への耐性をほとんど有さず、低い引張り応力を有する材料によっては耐えることができない曲げ応力によって、簡単にコアの侵食及び破損、並びにキャスティングの不合格が生じる。これによって、現在までHPDCプロセスを伴う「クローズドデッキ」シリンダーブロックの実現が妨げられ、高効率エンジンの実現が妨げられてきた。
曲げ強度及び耐浸食性のより高い値に到達可能なプロセスの圧力を耐えることができる、セラミック性質のコアは、破壊及びキャスティングの空洞からの取り出しの非常な困難性を示し、それは機械特性が高くなるほど大きくなり、簡単な熱的なまたは溶解の解体プロセスを利用することが不可能である。構造的または機能的な理由によって要求される、空洞の複雑な幾何学的な形態によって、破片の完全な取り出しが非常に難しく、そして不確実になり得、従ってそのような材料の使用も非常に難しく、そして不安定になり得る。
砂及び有機若しくは無機バインダから得られたコアは、機械的、熱的、またはそれらの組み合わせのプロセスによって、とても容易な取り出しを提供し、許容できる建設費用及びリサイクル若しくは廃棄費用を有するが、中程度の機械特性を有し、それらは数MPaの曲げ強度及び十数MPaの圧縮強度を提供するので、HPDCプロセスでの使用には不十分である。
現在検討されているのも、水に可溶なダイキャスト塩の混合物中のコアを伴うダイキャストプロセスであり、米国特許出願公開第2006/01858015号明細書、米国特許出願公開第2009/0205801号明細書、米国特許出願公開第2009/0288797号明細書、米国特許出願公開第2011/0062624号明細書、その他に記述されるように、不活性成分が添加され得る。これらのコアは、最高の中子砂よりもずっと優れた機械特性を有するが、環境問題によって応用が妨げられる。
水平低温チャンバーHPDC圧縮機では、機能的な理由のために、鋳型はキャスティングシステムによって注がれねばならず、溶融合金の一式の供給ダクトとして意図され、全て鋳型自身の包装材料の外側であり、システムの記述で説明されるように、全ての使い捨てのコアの領域から通常離れている鋳型の供給点を有する。これは合金の、大量の熱損失を生じ、高速のフローによる、短時間での鋳型の充填の必要性を、従って高い射出圧力の必要性を示唆する。
キャスティングの圧縮圧力の程度は、数百barであり、非金属コアの全ての小さな空洞または割れ目が合金で充填される理由であり、その貫通がコアの非常に低い熱伝導によって好まれる。これによって、フローによって覆われるコアが損傷する可能性が高くなり、何より、キャスティング内の欠陥が生じる。
しかしながら、上記検討は、いまだに自動車産業の主要な製造業者による権威ある研究の対象であり、現在全ての製造業者に、冷却穴と同じサイズの、除去可能な金属コアを使用すること、即ち弱くなったシーリングを伴う「オープンデッキ」構造を有するシリンダーブロックを採用すること、を要求するHPDC技術を伴うこれ以上改善不能な軽合金エンジンの特定のパワーを達成した。
これは、鋳型内に真空をつくることによって補助されることがある、鋳型への低圧合金供給を伴うプロセス(LPDC=低圧ダイキャスト法)への、「クローズドデッキ」シリンダーブロックの大量生産を方向づけているだろう。
自動車分野用のキャスティングの全部についてのHPDCプロセスよりもずっと小さな断片をカバーするこの技術は、ダクトの複雑な形状によって中子砂を不可避的に必要とするモーターのシリンダーヘッドの生産用と同様に、中級の軽合金ホイールなどのキャスティングの生産用に広まっている。
この種類のプラントでは、炉の上に配された耐熱鋼の鋳型へと、溶融合金に浸漬された下端を有する大きな垂直管を通して、通常空気であり、少し圧縮されたガスを用いて、合金が押し出され、その後ガスはキャスティングの固化後に大気中に排出される。これらのプラントでは、供給ガスの過剰圧力は、本質的に構造上の理由から、通常0.5〜1.5barの間であり、いずれにせよ、プロペラントの性質及び消費のために、より大きな桁にはなれない。従って上記プロセスは、重力によるキャスティングの圧力よりも約一桁高い圧力を用い、インプレッションの充填の時間は10秒または20秒を示す。
真空吸引法と後続のガス圧力を伴う、組み合わされた技術を用いてでさえ、特に入口から遠く離れたキャスティングの部分についての凝固収縮の供給を達成することは容易でないだろう。これによって、大きな断面の注ぎ口、及び限定された長さを有することを余儀なくされ、特に、通常必要以上に厚い厚さのキャスティングを有することを余儀なくされる。さらに、溶融合金及び鋳型の両方の高温は、供給ダクト中に収容された多量の溶融した塊にも起因する、約数分間の、低い冷却率に関連する。
LPDCプロセスへの更なる限定は、キャスティングに要求され得る厚さの激しい不均一性に起因する。供給点から離れた薄い部分が、よりゆっくりと冷却される厚い部分の付近に収縮孔を生じるだろうからである。これらは供給ダクトの上端に存在する僅かな圧力によって供給されないかもしれない。固化の進行とともに、流路が減少する一方で、合金の粘度は増加するためである。これによりキャスティングの不必要な、または有害な増量がしばしば起こり、いずれにせよ、生産率が低下する。
出願人は、構造、形態、品質及び砂を含む全ての種類のコアの非金属構造を伴い、コアの要求にフローパラメータを適合する、アルミニウム合金キャスティングの製造コストを最適化することを可能にする、低圧から中圧及び速度が可変のダイキャストプロセス(LMPDC(Low−Medium Pressure Die Casting、低−中圧ダイキャスト法)と呼ばれる)を発明した。
このLMPDCプロセスはキャスティングの包装材料の内側の、コアの重心に最も近い技術的に接近可能な点で、溶融合金を射出し、従って、コアの機械特性によって耐えることができる最大の速度及び圧力で、供給パスを最小化するという考えに基づいている。合金は、坩堝内で合金が維持されているとの実質的に同じ温度で射出され、コアの周りの空洞を充填した瞬間に、キャスティングの他の部分の充填に関係なく、溶融合金の圧力及び速度は、そのような他の部分を完成し、その後にキャスティング全体を圧縮するのに十分な値に増加される。
上記瞬間以降、コアは実質的に純粋な静水圧縮の状態にあり、表面上で流速が存在しないか、無視可能であり、従って、局所的な圧縮、屈曲、並びに/または引張り及び/若しくはせん断応力、または浸食の危険性の対象にならない。
静的な液体−固体接触は、固体−固体接触よりも低い局所的な応力値を固体上に生じ、広範で大きく変動する局所的な欠陥を伴い、損傷の見込みが小さいことを必要とする脆いコアが使用されることに留意して、損傷していないコア上の合金の静水圧は、それらを著しく損傷してしまうことなく、コアの固体−固体圧縮への抵抗の実験値を超えることすらできる。キャスティングの他の流体力学的に遠い部分の完了前でさえ許容される、そのような圧力の上昇は、薄い厚さの存在下でさえ、その完了を促進する。
このサイクルは、その圧力源とコアの包装材料との間の全流路の間の合金の温度を調整する可能性によって、さらに、合金の温度の測定に関連した、コアの空洞への合金の低い供給速度に起因する、パラメータの比較可能な切換え時間によって、実行可能になる。
このように、腐食生成物の包含による不合格を避け、気泡の可能性を劇的に減らして凝固収縮を供給可能であり、キャスティングシステムの体積は非常に小さく、初期速度は穏やかであり、多くの場合、HPDCプロセスでは得ることが困難な品質の、溶接及び/または熱処理の可能性を達成する。
通常HPDCサイクルにおいても合金圧力の広範な増加があるが、鋳型の全充填後に限られ、使い捨てのコアから最も遠方を含むキャスティングの全部位で流速がゼロに落ちた時である。これは合金が鋳型空洞を充填する際の流れ抵抗の増加に起因し、合金の非圧縮性を前提にキャスティングが完了する際に静水圧の瞬間的な増加を伴う。しかし、動的応力はコアにとって非常に危険であり、これらの応力はHPDCプロセスでは避けられないものの、LMPDCプロセスにおいては避けられる。
現状技術のHPDCプラントの射出部分を概略的に表現する図である。 現状技術のLPDCプラントの射出部分を概略的に表現する図である。 LMPDCプロセスのためのプラントの概略的な配置を示す図である。 LMPDCプロセスを実施するプラント用の高温チャンバー構造における残余の回収を示す図である。 キャスティングの断面内の合金の表示圧力及び速度パラメータの経時変化を概略的に示す図である。 HPDCタイプのプラントが適合されたLMPDCプロセスを示す図である。 インジェクタピストンの部分的な戻りを示す図である。 排出段階を示す図である。
上述に留意し、現状技術の構想が、概略的に図1及び図2に示される。図1は、HPDCプラントの射出部分を表現し、図2はLPDCプラントの射出部分を表現する。
図1のHPDC水平高圧低温チャンバーの構想において、融点を十分超えて過熱された溶融合金1は炉9から容器51へとデバイス21で、ピストンインジェクタ41が引込み位置4a(破線で示される)の時に、開口3を通って移される。その後、溶融合金はピストン41(充填の終了した位置で示されている)によって低速でキャスティングゲートBまで運ばれ、それから閉じた金属鋳型6内に高速で運ばれる。金属鋳型6は支持81及び82によって支えられる使い捨ての非金属コア71及び72を含み、支持81、82は、前記非金属コア71、72と金属鋳型6との間に合金の空間を創るために引っ込めることが可能であるか、不可能である。この段階で、コア71、72は高速の合金のフローによって鋳型6の完全な充填まで覆われ、その後キャスティングは非常に高い圧力で圧縮される。
解放鋳型からのキャスティングの固化及び除去の際、上記コア71、72は、もしそれらが応力に耐え、従ってキャスティングが無傷であれば、キャスティング内に要求される空洞を得るために破壊され、取り出さればならない。デバイス21で溶融合金1を注ぐ作業中に鋳型6の充填の開始を避けるために、容器51は必ず鋳型自身よりも低く位置していなければならないことに留意し、これによってキャスティングの包装材料の外側の空間にキャスティングデバイスを制限する。
図2のLPDC低圧ダイキャスト機構では、激しく過熱された溶融合金1が加圧された炉9内のガス42の低圧によって決定される速度で、供給パイプ52を通って、閉じた金属鋳型6へと押し出され、充填の終了時が表現され、上述のように支えられた使い捨ての非金属コア71、72を含む。開放鋳型からのキャスティングの固化及び除去の際、関連した空洞内のゆっくりとした流速を条件として、高い応力に曝されてきたコア71、72は破壊され、取り出される。
図3は提案されるLMPDCプロセスの実現のためのプラントの好ましい配置を概略的に示す:ポンプ2は、過熱されてはいないが融点若しくは僅かに異なる温度の溶融合金1に浸漬され、インジェクタピストン43が引っ込み位置43a(破線で示される)の時に、重力によって開口33を通ってシリンダー53へと入る。その後、合金1はピストン43によって押し出され、充填の終了時が示され、実質的に溶融合金中に浸漬されるダクト54を通り、実質的に合金と同一温度の供給ダクト55及び分配ダクト57を通り、支持81、82によって支えられる使い捨ての非金属コア71、72を含む閉じた金属鋳型6内のキャスティングの包装材料内に入る。
コア71、72の周りの空洞の充填段階は、コア自身によって耐えられる速度で起こるものの、合理的な切換え時間及び高圧が利用可能である条件で、キャスティングの最終的な仕上げ及びその圧縮のための以下の段階は高速で実施される。
図面に垂直である分配ダクト57は、熱的に絶縁され、従来技術で知られているシステムで調整されることができる。管理され、調整された加熱デバイス56を備える供給ダクト55は、少なくとも溶融合金と接触する表面上で、溶融合金によって浸食されること及び金属化(metallization)されることに耐える特性と共に、中圧、高温で引張強度を有さなければならない。出願人の経験によれば、IT 1376503に記述される通り、タングステン及びモリブデンの合金がこの目的によく適しているが、何らかの工業用セラミックスでの被覆など、他の既知の解決法が適合され得る。
HPDCプロセスにおけるキャスティングダクトの形状は、図1に概略的に示されたものと大きく異なり得る。しかし、容器51の位置が必ず鋳型6よりも低く位置している条件で、図3に概略的に示されるプラントのように、ダクトは短縮されることはなく、簡単に加熱されない。溶融合金と接触する器官の鋼表面は約700℃でその硬度を失うので、合金はこの温度以上に過熱されることはできず、これにより、HPDC技術は合金の早期冷却なく行えず、結果として短時間であり、従って射出速度が速い。一方LPDC技術は、溶融合金に対して高圧の利点を得ることができず、従ってキャスティングの圧縮及び最適かつ複雑なキャスティングの形態を諦めなければならない。
図5に、例として、HPDC及びLPDCプロセス中の、同一対象についての鋳型内における、鋳型の相同点A−B−C−Dに辿り着く際、及びキャスティングの圧縮中、そしてLMPCDプロセスについては点A’’−B−C−Dに到達する際の、キャスティングの断面内の合金の表示圧力及び速度パラメータの経時変化が概略的に記述される。x軸は秒単位の時間を示し、y軸はm/sの速度及びbar単位の圧力を示し、軸は対数スケールである。水平バンドRは、キャスティングからの取り出しの容易さを目的として、考慮されるコアへの、耐えることが可能な動的応力を生み出す速度及び圧力パラメータの幅を象徴的に表す。
現状技術の点Aと相同的な、新しいLMPDCプロセスの点A’’は、鋳型の閉鎖中の、制御された温度における供給ダクト55の事前充填(pre−filling)の点を示す。この作業は、サイクル時間を短縮し、特に充填段階での存在する空気量を減らし、従ってキャスティング内の気泡のリスクを減らすことを目的とし、提案された構成において可能である。しかし、HPDCプラントでは、溶融合金を注ぐ前に容器51の空洞を閉める必要があるために不可能であり、LPDCプラントでも、気体状のプロペラントが存在するパイプ52内の合金のレベルの決定の困難性及び不確実性のために不可能である。
図5のB−C部分によって表される、コアの周りの空洞を充填する段階は、LPDC及びLMPDCプロセスではバンドR内であるが、HPDCプロセスではバンドRの大きく外部なので、非金属コアにとって重大な段階を構成する。速度及び圧力パラメータの桁を、非金属コアについての許容可能なバンドと比較することによって、新プロセスに由来する質の利点が明らかに示される。
コアの抵抗性が合金の高速及び高圧に適合しなければならないHPDCプロセス、及び薄い厚みを供給し、キャスティングを圧縮するには圧力が低すぎるLPDCプロセスとは反対に、新しいLMPDCプロセスは、切換え時間によっても許された、合金の温度、速度、及び圧力のパラメータの制御の十分な可能性のおかげで、非金属コアの形態、構造、及び強度特性の組み合わせを最適化する可能性を提供し、キャスティングのそれらを伴う。
HPDC及びLMPDCの間では約数秒であるが、LPDCについては非常に大きい、成形サイクルの時間の間の差からも、新プロセスの経済上の利点は明らかであり、圧力及び速度のパラメータ並びにキャスティング重量が小さいほど大きい。
図3の好ましい構造は、当然に変更され、または他によって置換されることができ、そうでなければ新プロセスを実施するために構成され得る。例えば、リスクがより大きく、効率がより低いにもかかわらず、図6に示されるようにHPDCタイプのプラントを適合させることによってLMPDCプロセスを実行することができる。この場合、電気抵抗器が備えられ、冷却された鋳型から熱的に絶縁されたドエル(dowel)61の挿入を通して、A−Bダクトの部分及び容器51の末端部分を十分に加熱する必要がある。
通常のHPDCサイクルの段階は:点Bまでのゆっくりとした射出、点Dまでの急な射出、高圧圧縮、キャスティング及びスプルー(sprue)Mの固化及び冷却、スプルーMの取り出しのためのインジェクタピストンを伴う型開き、などである。
図6に概略的に示されるように適合されたプラントを伴うLMPDCプロセスを実行するために、サイクルは実質的に以下の通り変更されねばならない:点Cまでのゆっくりとした射出、点Dまでの急な射出、中圧圧縮、キャスティングの固化、スプルーMの収縮及びA−Bダクトを空にすることを可能にするインジェクタピストンの部分的な戻り(図7)、キャスティングの冷却並びにスプルーM及び供給ダクトの残余の固化、型開き、残余の除去(図8)等である。
LMPDCプロセスを実施するプラント用の高温チャンバー構造の選好性は、単純化及びサイクル時間の削減にも存在する。キャスティングの固化直後のリサイクルされた液体状態の「残余」の回収については(図4参照)図8に描かれる排出段階が必要ないからである。さらに固体状態でのリサイクルは、酸化され、インジェクタピストンの潤滑剤で汚染された材料に関連するので、合金及びエネルギーのロスを生み出す。図6に図式化された加熱を、描かれていないシステムを用いて金属鋳型を冷却する絶対的な必要性と調和させる困難性についても意識するべきである。
米国特許第4088178号明細書に記述されるような縦型射出を備えるHPDCプラントに別の解決法が見出すことができ、上部容器は、上述の負の要素への偏見なく、本願の供給ダクト55の要求に従って実現される。しかし、HPDCプラントは過剰に大きく、好ましい構造と比較してLMPDCプロセスに経済的に適していないことは明らかである。
上述を考慮して、提案されたプロセスは、品質、生産性、原材料及びエネルギーなどの比例費、並びに鋳型、機械、及びプラントへの投資などの固定費の観点から、周知技術、高圧及び低圧の基本的なコントラスト及び制限を改善し、同一のそれぞれに特有の利点を保つことは明らかである。
1 溶融合金
2 ポンプ
3 開口
6 鋳型
9 炉
33 開口
41 ピストン
42 ガス
43 ピストン
51 容器
52 供給パイプ
53 シリンダー
54 ダクト
55 供給ダクト
56 加熱デバイス
57 分配ダクト
61 ドエル
71、72 コア
81、82 支持

Claims (8)

  1. 金属鋳型(6)の空洞に配された使い捨てのコア(71、72)を有する高温チャンバー射出ダイキャスト法による軽合金キャスティングの製造方法であって、前記コア(71、72)の周囲の前記鋳型(6)の前記空洞を充填する第一段階であって、溶融合金(1)の圧力及び速度のパラメータが、前記コアの周りの前記空洞が前記溶融合金(1)で充填されるまで、前記コア(71、72)によって耐えることが可能なレベルで制御される段階と、その後、前記圧力及び速度のパラメータが、前記キャスティングを仕上げ、圧縮するのに適したレベルで制御される、前記鋳型(6)を充填する第二段階とを含む製造方法において、前記第一充填段階において前記溶融合金(1)の前記圧力及び速度のパラメータがそれぞれ1〜10bar及び0.3〜3m/sの値に制御され、前記第二充填段階において前記溶融合金(1)の前記圧力及び速度のパラメータがそれぞれ10〜300bar及び3〜15m/sの値に制御されること、前記溶融合金(1)はコア(71、72)の重心付近の点で前記鋳型(6)内に射出されること、及び前記合金(1)は、それを前記溶融合金(1)の上方融解温度と、前記溶融合金(1)の固体分量が液体分量の25%よりも多くない温度との間の温度に維持するために、それを加圧するポンプと前記コア(71、72)の周りの前記空洞への入口との間の全経路に実質的に沿って加熱されることを特徴とする製造方法。
  2. 前記ポンプのインジェクタピストンが前記キャスティングの固化の直後で、前記キャスティングの冷却段階前に後退し、溶融または半溶融合金の部分的な回収を可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コア(71、72)の周りの前記空洞内へと入る供給ダクト(55)の一部が、前記鋳型(6)の閉型の完成前に溶融合金(1)で充填されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記鋳型(6)の前記空洞内、及びそれに直接接続される容積内で、前記溶融合金(1)の射出前に大気圧より低い圧力が確立されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 使い捨てのコア(71、72)を備える高温チャンバー射出ダイキャスト法による軽合金キャスティングを製造するためのプラントであって、前記コア(71、72)を含む鋳型(6)にダクト(54、55、57)を通って接続されるポンプを備えるプラントにおいて、前記ダクト(54、55、57)は前記キャスティングの包装材料内の前記コア(71、72)の重心付近の点で外に出ること、及び前記プラントが、溶融合金(1)を前記溶融合金(1)の上方融解温度と、前記溶融合金(1)の固体分量が液体分量の25%よりも多くない温度との間の温度に維持するために、前記ダクト(54、55、57)内で前記溶融合金(1)を加熱するのに適した手段(56)をさらに備えることを特徴とするプラント。
  6. 前記ダクト(54、55、57)及び/または前記鋳型(6)のいくらかの部分が、タングステン合金からなることを特徴とする、請求項5に記載のプラント。
  7. 前記ダクト(54、55、57)の少なくとも内面がセラミック材料によって保護されることを特徴とする、請求項5または6に記載のプラント。
  8. 前記鋳型(6)のいくらかの部分が温度調節されることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載のプラント。
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