[0001]本出願は、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2012年3月16日に出願された「TRANSPORT BLOCK SIZE LIMITATION FOR ENHANCED CONTROL CHANNEL OPERATION IN LTE」と題する米国仮特許出願第61/612,088号、および2012年9月20日に出願された「TRANSPORT BLOCK SIZE LIMITATION FOR ENHANCED CONTROL CHANNEL OPERATION IN LTE」と題する米国仮特許出願第61/703,655号の利益を主張する。
[0043]添付の図面に関して以下に示す発明を実施するための形態は、様々な構成を説明するものであり、本開示の範囲を限定するものではない。そうではなく、発明を実施するための形態は、本発明の主題の完全な理解を与えるための具体的な詳細を含む。これらの具体的な詳細は、あらゆる場合において必要とされるとは限らないことと、いくつかの事例では、周知の構造および構成要素は提示を明快にするためにブロック図の形式で示されることとが当業者には明らかであろう。
[0044]本明細書で説明する技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAおよび他のネットワークなど、様々なワイヤレス通信ネットワークのために使用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語はしばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサルテレストリアル無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)、米国電気通信工業会(TIA:Telecommunications Industry Association)のCDMA2000(登録商標)などの無線技術を実装し得る。UTRA技術は、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形態を含む。CDMA2000(登録商標)技術は、米国電子工業会(EIA:Electronics Industry Alliance)およびTIAからのIS−2000、IS−95およびIS−856規格を含む。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標):Global System for Mobile Communications)などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、Evolved UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB:Ultra Mobile Broadband)、IEEE802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE802.20、Flash−OFDMAなどの無線技術を実装し得る。UTRA技術およびE−UTRA技術はユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System)の一部である。3GPPロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)およびLTE−Advanced(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSのより新しいリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−AおよびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と呼ばれる団体からの文書に記載されている。CDMA2000(登録商標)およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2:3rd Generation Partnership Project 2)と呼ばれる団体からの文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上記のワイヤレスネットワークおよび無線アクセス技術、ならびに他のワイヤレスネットワークおよび無線アクセス技術に使用され得る。明快のために、本技法のいくつかの態様について以下では、LTEまたはLTE−A(代替として一緒に「LTE/−A」と呼ばれる)に関して説明し、以下の説明の大部分ではそのようなLTE/−A用語を使用する。
[0045]図1に、通信のためのワイヤレスネットワーク100を示し、これはLTE−Aネットワークであり得る。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかの発展型ノードB(eNB)110と他のネットワークエンティティとを含む。eNBは、UEと通信する固定局であり得、基地局、ノードB、アクセスポイントなどとも呼ばれる。各eNB110は、特定の地理的エリアに通信カバレージを与え得る。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される状況に応じて、eNBのこの特定の地理的カバレージエリアおよび/またはこのカバレージエリアをサービスするeNBサブシステムを指すことがある。
[0046]eNBは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルに通信カバレージを与え得る。マクロセルは、概して、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、サービスに加入しているUEによるネットワークプロバイダとの無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルは、概して、比較的小さい地理的エリアをカバーすることになり、サービスに加入しているUEによるネットワークプロバイダとの無制限アクセスを可能にし得る。また、フェムトセルは、概して、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることになり、無制限アクセスに加えて、フェムトセルとの関連を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG:closed subscriber group)中のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による限定アクセスを可能にし得る。マクロセルのためのeNBはマクロeNBと呼ばれることがある。ピコセルのためのeNBはピコeNBと呼ばれることがある。また、フェムトセルのためのeNBはフェムトeNBまたはホームeNBと呼ばれることがある。図1に示す例では、eNB110a、110bおよび110cは、それぞれマクロセル102a、102bおよび102cのためのマクロeNBである。eNB110xは、ピコセル102xのためのピコeNBである。また、eNB110yおよび110zは、それぞれフェムトセル102yおよび102zのためのフェムトeNBである。eNBは、1つまたは複数の(たとえば、2つ、3つ、4つなどの)セルをサポートし得る。
[0047]ワイヤレスネットワーク100はまた中継局を含む。中継局は、上流局(たとえば、eNB、UEなど)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、そのデータおよび/または他の情報の送信を下流局(たとえば、別のUE、別のeNBなど)に送る局である。中継局はまた、他のUEに対する送信を中継するUEとすることができる。図1に示す例では、中継局110rはeNB110aおよびUE120rと通信し得、ここで、中継局110rは、それらの2つのネットワーク要素(eNB110aおよびUE120r)間の通信を可能にするために、それらの間の中継器として働く。中継局は、中継eNB、中継などと呼ばれることもある。
[0048]ワイヤレスネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、eNBは同様のフレームタイミングを有し得、異なるeNBからの送信は近似的に時間的に整合され得る。非同期動作の場合、eNBは異なるフレームタイミングを有し得、異なるeNBからの送信は時間的に整合されないことがある。
[0049]UE120はワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散され、各UEは固定またはモバイルであり得る。UEは、端末、移動局、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。UEは、セルラーフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局などであり得る。UEは、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、中継器などと通信することが可能であり得る。図1において、両矢印付きの実線は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上での、UEと、そのUEをサービスするように指定されたeNBであるサービングeNBとの間の所望の送信を示す。両矢印付きの破線は、UEとeNBとの間の干渉送信を示す。
[0050]LTE/−Aは、ダウンリンク上では直交周波数分割多重(OFDM)を利用し、アップリンク上ではシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)を利用する。OFDMおよびSC−FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビンなどとも呼ばれる複数(K個)の直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアはデータで変調され得る。概して、変調シンボルは、OFDMの場合は周波数領域で、SC−FDMの場合は時間領域で送られる。隣接するサブキャリア間の間隔は固定であり得、サブキャリアの総数(K)はシステム帯域幅に依存し得る。たとえば、Kは、1.25、2.5、5、10、または20メガヘルツ(MHz)の対応するシステム帯域幅に対してそれぞれ128、256、512、1024または2048に等しくなり得る。システム帯域幅はまた、サブバンドに区分され得る。たとえば、サブバンドは1.08MHzをカバーし得、1.25、2.5、5、10、または20MHzの対応するシステム帯域幅に対してそれぞれ1つ、2つ、4つ、8つ、または16個のサブバンドがあり得る。
[0051]図2に、LTE/−Aにおいて使用されるダウンリンクフレーム構造を示す。ダウンリンクの送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分され得る。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ミリ秒(ms))を有し得、0〜9のインデックスをもつ10個のサブフレームに区分され得る。各サブフレームは2つのスロットを含み得る。したがって、各無線フレームは、0〜19のインデックスをもつ20個のスロットを含み得る。各スロットは、L個のシンボル期間、たとえば、(図2に示すように)ノーマルサイクリックプレフィックスの場合は7つのシンボル期間、または拡張サイクリックプレフィックスの場合は6つのシンボル期間を含み得る。各サブフレーム中の2L個のシンボル期間には0〜2L−1のインデックスが割り当てられ得る。利用可能な時間周波数リソースはリソースブロックに区分され得る。各リソースブロックは、1つのスロット中でN個のサブキャリア(たとえば、12個のサブキャリア)をカバーし得る。
[0052]LTE/−Aでは、eNBは、eNB中の各セルに関するプライマリ同期信号(PSS)とセカンダリ同期信号(SSS)とを送り得る。プライマリ同期信号およびセカンダリ同期信号は、図2に示すように、それぞれ、ノーマルサイクリックプレフィックスをもつ各無線フレームのサブフレーム0および5の各々中のシンボル期間6および5中で送られ得る。同期信号は、セル検出および捕捉のためにUEによって使用され得る。eNBは、サブフレーム0のスロット1中のシンボル期間0〜3中で物理ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)を送り得る。PBCHはあるシステム情報を搬送し得る。
[0053]eNBは、図2に示すように、各サブフレームの第1のシンボル期間中に物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH:Physical Control Format Indicator Channel)を送り得る。PCFICHは、制御チャネルのために使用されるいくつか(M個)のシンボル期間を搬送し得、ここで、Mは、1、2または3に等しくなり得、サブフレームごとに変化し得る。Mはまた、たとえば、リソースブロックが10個未満である、小さいシステム帯域幅では4に等しくなり得る。図2に示す例では、M=3である。eNBは、各サブフレームの最初のM個のシンボル期間中に物理HARQインジケータチャネル(PHICH:Physical HARQ Indicator Channel)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)とを送り得る。図2に示す例でも、PDCCHおよびPHICHは最初の3つのシンボル期間中に含まれている。PHICHは、ハイブリッド自動再送信(H−ARQ)をサポートするための情報を搬送し得る。PDCCHは、UEのためのリソース割振りに関する情報と、ダウンリンクチャネルのための制御情報とを搬送し得る。eNBは、各サブフレームの残りのシンボル期間中に物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)を送り得る。PDSCHは、ダウンリンク上でのデータ送信のためにスケジュールされたUEのためのデータを搬送し得る。
[0054]各サブフレームの制御セクション中で、すなわち、各サブフレームの第1のシンボル期間中でPHICHとPDCCHとを送ることに加えて、LTE−Aはまた、各サブフレームのデータ部分中でもこれらの制御指向チャネルを送信し得る。図2に示すように、データ領域を利用するこれらの新しい制御設計、たとえば、中継物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH:Relay-Physical Downlink Control Channel)および中継物理HARQインジケータチャネル(RPHICH:Relay-Physical HARQ Indicator Channel)は、各サブフレームの後のシンボル期間中に含まれる。R−PDCCHは、最初に半二重中継動作(half-duplex relay operation)のコンテキストにおいて開発された、データ領域を利用する新しいタイプの制御チャネルである。1つサブフレーム中の最初のいくつかの制御シンボルを占有するレガシーPDCCHおよびPHICHとは異なり、R−PDCCHおよびR−PHICHは、最初にデータ領域として指定されたリソース要素(RE)にマッピングされる。新しい制御チャネルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、またはFDMとTDMとの組合せの形態であり得る。
[0055]eNBは、eNBによって使用されるシステム帯域幅の中心1.08MHzにおいてPSS、SSSおよびPBCHを送り得る。eNBは、これらのチャネルが送られる各シンボル期間中のシステム帯域幅全体にわたってPCFICHおよびPHICHを送り得る。eNBは、システム帯域幅のいくつかの部分においてUEのグループにPDCCHを送り得る。eNBは、システム帯域幅の特定の部分において特定のUEにPDSCHを送り得る。eNBは、すべてのUEにブロードキャスト方式でPSS、SSS、PBCH、PCFICHおよびPHICHを送り得、特定のUEにユニキャスト方法でPDCCHを送り得、また特定のUEにユニキャスト方法でPDSCHを送り得る。
[0056]各シンボル期間においていくつかのリソース要素が利用可能であり得る。各リソース要素は、1つのシンボル期間中の1つのサブキャリアをカバーし得、実数値または複素数値であり得る1つの変調シンボルを送るために使用され得る。各シンボル期間中に基準信号のために使用されないリソース要素は、リソース要素グループ(REG:resource element group)に構成され得る。各REGは、4つのリソース要素を1つのシンボル期間中に含み得る。PCFICHは、シンボル期間0において、周波数上でほぼ等しく離間され得る、4つのREGを占有し得る。PHICHは、1つまたは複数の構成可能なシンボル期間において、周波数上で拡散され得る、3つのREGを占有し得る。たとえば、PHICH用の3つのREGは、すべてシンボル期間0中に属するか、またはシンボル期間0、1および2中で拡散され得る。PDCCHは、最初のM個のシンボル期間において、利用可能なREGから選択され得る、9、18、32または64個のREGを占有し得る。REGのいくつかの組合せのみがPDCCHに対して可能にされ得る。
[0057]UEは、PHICHおよびPCFICHのために使用される特定のREGを知り得る。UEは、PDCCHのためのREGの様々な組合せを探索し得る。探索する組合せの数は、一般に、PDCCHに対して可能にされた組合せの数よりも少ない。eNBは、UEが探索することになる組合せのいずれかにおいてUEにPDCCHを送り得る。
[0058]UEは、複数のeNBのカバレージ内にあり得る。そのUEをサービスするために、これらのeNBのうちの1つが選択され得る。サービングeNBは、受信電力、パスロス、信号対雑音比(SNR)など、様々な基準に基づいて選択され得る。
[0059]図3は、アップリンクロングタームエボリューション(LTE/−A)通信における例示的なフレーム構造300を示すロック図である。アップリンクのために利用可能なリソースブロック(RB:resource block)は、データセクションと制御セクションとに区分され得る。制御セクションは、システム帯域幅の2つのエッジにおいて形成され得、構成可能なサイズを有し得る。制御セクション内のリソースブロックは、制御情報を送信するためにUEに割り当てられ得る。データセクションは、制御セクション中に含まれないすべてのリソースブロックを含み得る。図3の設計は、データセクション中の連続するサブキャリアのすべてを単一のUEに割り当てることを可能にし得る連続サブキャリアを含むデータセクションを生じる。
[0060]UEには、eNBに制御情報を送信するために制御セクション中のリソースブロックが割り当てられ得る。UEは、eノードBにデータを送信するためにデータセクション中のリソースブロックも割り当てられ得る。UEは、制御セクション中の割り当てられたリソースブロック310aおよび310b上の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)中で制御情報を送信し得る。UEは、データセクション中の割り当てられたリソースブロック320aおよび320b上の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)中でデータのみまたはデータと制御情報の両方を送信し得る。アップリンク送信は、サブフレームの両方のスロットにわたり得、図3に示すように周波数上でホッピングし得る。
[0061]再び図1を参照すると、ワイヤレスネットワーク100は、システムの単位面積当たりのスペクトル効率を改善するために、eNB110の多様なセット(すなわち、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、および中継器)を使用する。ワイヤレスネットワーク100は、それのスペクトルカバレージのためにそのような異なるeNBを使用するので、それは異種ネットワークと呼ばれることもある。マクロeNB110a〜cは、通常、ワイヤレスネットワーク100のプロバイダによって慎重に計画され、配置される。マクロeNB110a〜cは、概して、高電力レベル(たとえば、5W〜40W)で送信する。ピコeNB110xおよび中継局110rは、概して、かなり低い電力レベル(たとえば、100mW〜2W)で送信し、マクロeNB110a〜cによって与えられたカバレージエリア中のカバレージホールを除去し、ホットスポットにおける容量を改善するために比較的無計画に展開され得る。とはいえ、一般にワイヤレスネットワーク100とは無関係に展開されるフェムトeNB110y〜zは、それらの(1人または複数の)管理者によって許可された場合、ワイヤレスネットワーク100への潜在的なアクセスポイントとして、または少なくとも、干渉管理のリソース協調および協調を実行するためにワイヤレスネットワーク100の他のeNB110と通信し得る、アクティブでアウェアなeNBとして、ワイヤレスネットワーク100のカバレージエリアに組み込まれ得る。フェムトeNB110y〜zはまた、一般に、マクロeNB110a〜cよりもかなり低い電力レベル(たとえば、100mW〜2W)で送信する。
[0062]ワイヤレスネットワーク100など、異種ネットワークの動作では、各UEは、通常、より良い信号品質をもつeNB110によってサービスされ、他のeNB110から受信した不要な信号は干渉として扱われる。そのような動作原理は、有意に準最適なパフォーマンスをもたらすことがあるが、eNB110の間のインテリジェントリソース協調と、より良いサーバ選択ストラテジと、効率的な干渉管理のためのより高度の技法とを使用することによって、ワイヤレスネットワーク100においてネットワークパフォーマンスの利得が実現される。
[0063]ピコeNB110xなどのピコeNBは、マクロeNB110a〜cなどのマクロeNBと比較したとき、かなり低い送信電力によって特徴づけられる。ピコeNBはまた、通常、ワイヤレスネットワーク100などのネットワークの周りにアドホックに配置される。この無計画展開のために、ワイヤレスネットワーク100など、ピコeNB配置をもつワイヤレスネットワークは、カバレージエリアまたはセルのエッジ上のUE(「セルエッジ」UE)への制御チャネル送信のためのより困難なRF環境に役立つことができる、低信号対干渉状態をもつ大きいエリアを有することが予想され得る。さらに、マクロeNB110a〜cの送信電力レベルとピコeNB110xの送信電力レベルとの間の潜在的に大きい格差(たとえば、約20dB)は、混合展開において、ピコeNB110xのダウンリンクカバレージエリアがマクロeNB110a〜cのそれよりもはるかに小さいことを暗示する。
[0064]しかしながら、アップリンクの場合、アップリンク信号の信号強度は、UEによって支配され、したがって、どのタイプのeNB110によって受信されたときでも同様である。eNB110のためのアップリンクカバレージエリアがほぼ同じまたは同様であれば、チャネル利得に基づいてアップリンクハンドオフ境界が判断されることになる。これは、ダウンリンクハンドオーバ境界とアップリンクハンドオーバ境界との間の不一致をもたらし得る。追加のネットワーク適応がなければ、不一致により、ワイヤレスネットワーク100におけるサーバ選択またはeNBへのUEの関連付けは、ダウンリンクハンドオーバ境界とアップリンクハンドオーバ境界とがより厳密に一致するマクロeNB専用同種ネットワークにおけるよりも困難になるであろう。
[0065]サーバ選択が主にダウンリンク受信信号強度に基づく場合、ワイヤレスネットワーク100などの異種ネットワークの混合eNB展開の有用性は大幅に減少されよう。これは、マクロeNB110a〜cのより高いダウンリンク受信信号強度が、利用可能なすべてのUEを引きつけ、ピコeNB110xはそれのはるかに弱いダウンリンク送信電力のためにどのUEをもサービスしないことがあるので、マクロeNB110a〜cなど、より高電力のマクロeNBのより大きいカバレージエリアが、ピコeNB110xなどのピコeNBを用いてセルカバレージを分割することの利点を限定するためである。さらに、マクロeNB110a〜cは、それらのUEを効率的にサービスするために十分なリソースを有しない可能性がある。したがって、ワイヤレスネットワーク100は、ピコeNB110xのカバレージエリアを拡張することによってマクロeNB110a〜cとピコeNB110xとの間で負荷をアクティブに分散させようと試みる。この概念はセル範囲拡張(CRE:cell range extension)と呼ばれる。
[0066]ワイヤレスネットワーク100は、サーバ選択を判断する方法を変更することによってCREを達成する。サーバ選択がダウンリンク受信信号強度に基づく代わりに、選択はダウンリンク信号の品質に一層基づく。1つのそのような品質ベースの判断では、サーバ選択は、UEに最小のパスロスを与えるeNBを判断することに基づき得る。さらに、ワイヤレスネットワーク100は、マクロeNB110a〜cとピコeNB110xとの間にリソースの固定の区分を与える。しかしながら、このアクティブな負荷分散を伴う場合でも、ピコeNB110xなどのピコeNBによってサービスされるUEに対するマクロeNB110a〜cからのダウンリンク干渉は緩和されるべきである。これは、UEにおける干渉消去、eNB110間のリソース協調などを含む様々な方法によって達成され得る。
[0067]ワイヤレスネットワーク100など、範囲拡張を用いる異種ネットワークでは、UEが、マクロeNB110a〜cなどのより高電力のeNBから送信されたより強いダウンリンク信号の存在下でピコeNB110xなどのより低電力のeNBからサービスを取得するために、ピコeNB110xは、マクロeNB110a〜cのうちの支配的干渉マクロeNBとの制御チャネルおよびデータチャネル干渉協調に関与する。干渉を管理するために、干渉協調のための多くの異なる技法が採用され得る。たとえば、同一チャネル展開中のセルからの干渉を低減するために、セル間干渉協調(ICIC)が使用され得る。1つのICIC機構は適応リソース区分である。適応リソース区分は、いくつかのeNBにサブフレームを割り当てる。第1のeNBに割り当てられたサブフレーム中ではネイバーeNBが送信しない。したがって、第1のeNBによってサービスされるUEが受ける干渉が低減される。サブフレーム割当ては、アップリンクとダウンリンクの両方のチャネル上で実行され得る。
[0068]たとえば、サブフレームは、保護サブフレーム(Uサブフレーム)と、禁止サブフレーム(Nサブフレーム)と、共通サブフレーム(Cサブフレーム)とのサブフレームの3つのクラスの間で割り振られ得る。保護サブフレームは、第1のeNBによって排他的に使用するために第1のeNBに割り当てられる。保護サブフレームは、隣接eNBからの干渉がないことに基づき「クリーン」サブフレームと呼ばれることもある。禁止サブフレームはネイバーeNBに割り当てられたサブフレームであり、第1のeNBは、禁止サブフレーム中でデータを送信することを禁止される。たとえば、第1のeNBの禁止サブフレームは、第2の干渉eNBの保護サブフレームに対応し得る。したがって、第1のeNBは、第1のeNBの保護サブフレーム中でデータを送信する唯一のeNBである。共通サブフレームは、複数のeNBによってデータ送信のために使用され得る。共通サブフレームは、他のeNBからの干渉の可能性があるため「非クリーン」サブフレームと呼ばれることもある。
[0069]期間ごとに少なくとも1つの保護サブフレームが静的に割り当てられる。場合によっては、ただ1つの保護サブフレームが静的に割り当てられる。たとえば、期間が8ミリ秒である場合、8ミリ秒ごとに1つの保護サブフレームがeNBに静的に割り当てられ得る。他のサブフレームが動的に割り振られ得る。
[0070]適応リソース区分情報(ARPI:adaptive resource partitioning information)は、非静的に割り当てられたサブフレームが動的に割り振られることを可能にする。保護、禁止、共通の任意のサブフレームが動的に割り振られ得る(それぞれ、AU、AN、ACサブフレーム)。動的割当ては、たとえば、100ミリ秒ごとにまたはそれ以下などで、急速に変化し得る。
[0071]異種ネットワークは、異なる電力クラスのeNBを有し得る。たとえば、3つの電力クラスが、電力クラスの高いものから順に、マクロeNB、ピコeNB、およびフェムトeNBとして定義され得る。マクロeNBとピコeNBとフェムトeNBとが同一チャネル展開中にあるとき、マクロeNB(アグレッサeNB)の電力スペクトル密度(PSD:power spectral density)は、ピコeNBおよびフェムトeNB(ビクティムeNB)のPSDよりも大きくなり、ピコeNBおよびフェムトeNBとの大量の干渉を生じ得る。ピコeNBおよびフェムトeNBとの干渉を低減するかまたは最小限に抑えるために、保護サブフレームが使用され得る。すなわち、アグレッサeNB上の禁止サブフレームに対応するように、ビクティムeNBに対して保護サブフレームがスケジュールされ得る。
[0072]図4は、本開示の一態様による、異種ネットワークにおける時分割多重(TDM)区分を示すブロック図である。ブロックの第1の行はフェムトeNBのためのサブフレーム割当てを示し、ブロックの第2の行はマクロeNBのためのサブフレーム割当てを示している。eNBの各々が静的保護サブフレームを有する間、他方のeNBは静的禁止サブフレームを有する。たとえば、フェムトeNBは、サブフレーム0中の禁止サブフレーム(Nサブフレーム)に対応して、サブフレーム0中の保護サブフレーム(Uサブフレーム)を有する。同様に、マクロeNBは、サブフレーム7中の禁止サブフレーム(Nサブフレーム)に対応して、サブフレーム7中の保護サブフレーム(Uサブフレーム)を有する。サブフレーム1〜6は、保護サブフレーム(AU)、禁止サブフレーム(AN)、および共通サブフレーム(AC)のいずれかとして動的に割り当てられる。サブフレーム5および6中の動的に割り当てられた共通サブフレーム(AC)中に、フェムトeNBとマクロeNBの両方がデータを送信し得る。
[0073]保護サブフレーム(U/AUサブフレームなど)では、アグレッサeNBが送信を禁止されるので、干渉が低減され、チャネル品質が高い。禁止サブフレーム(N/ANサブフレームなど)では、ビクティムeNBが干渉レベルの低いデータを送信できるように、データが送信されない。共通サブフレーム(C/ACサブフレームなど)では、チャネル品質は、データを送信するネイバーeNBの数に依存する。たとえば、ネイバーeNBが共通サブフレーム上でデータを送信する場合、共通サブフレームのチャネル品質は保護サブフレームよりも低くなり得る。共通サブフレーム上のチャネル品質はまた、アグレッサeノードBによって強く影響を及ぼされるセル範囲拡張(CRE:cell range extension)UEではより低くなり得る。CRE UEは、第1のeNBに属し得るが、第2のeNBのカバレージエリア中にも位置し得る。たとえば、フェムトeNBカバレージの範囲限界の近くにあるマクロeNBと通信しているUEは、CRE UEである。
[0074]LTE/−Aにおいて採用され得る別の例示的な干渉管理方式は、低速適応(slowly-adaptive)干渉管理である。この手法を干渉管理に使用すると、スケジューリング間隔よりもはるかにより大きい時間スケールにわたってリソースがネゴシエートされ、割り振られる。本方式の目的は、ネットワークの総ユーティリティを最大にする、時間または周波数リソースのすべてにわたる、送信eNBおよびUEのすべてのための送信電力の組合せを発見することである。「ユーティリティ」は、ユーザデータレート、サービス品質(QoS)フローの遅延、および公平性メトリックの関数として定義され得る。そのようなアルゴリズムは、最適化を解決するために使用される情報のすべてにアクセスでき、送信エンティティのすべてを制御する中央エンティティによって計算され得る。この中央エンティティは、常に実際的であるとは限らず、さらには望ましいとは限らないことがある。したがって、代替態様では、ノードのあるセットからのチャネル情報に基づいてリソース使用状況決定を行う分散アルゴリズムが使用され得る。したがって、低速適応干渉アルゴリズムは、中央エンティティを使用して、またはネットワーク中のノード/エンティティの様々なセットにわたってアルゴリズムを分散させることによって、展開され得る。
[0075]ワイヤレスネットワーク100など、異種ネットワークの展開では、UEは、UEが1つまたは複数の干渉eNBからの高い干渉を観測し得る支配的干渉シナリオにおいて動作し得る。支配的干渉シナリオは、制限された関連付けにより発生し得る。たとえば、図1では、UE120yは、フェムトeNB110yに近接し得、eNB110yについて高い受信電力を有し得る。しかしながら、UE120yは、制限された関連付けによりフェムトeNB110yにアクセスすることができないことがあり、次いで、(図1に示すように)よりマクロeNB110cまたはやはりより低い受信電力をもつフェムトeNB110z(図1に図示せず)に接続し得る。その場合、UE120yは、ダウンリンク上でフェムトeNB110yからの高い干渉を観測し得、また、アップリンク上でeNB110yに高い干渉を引き起こし得る。協調干渉管理を使用すると、eNB110cとフェムトeNB110yとは、リソースをネゴシエートするためにバックホール134を介して通信し得る。ネゴシエーションにおいて、フェムトeNB110yは、それのチャネルリソースの1つの上での送信を中止することに同意し、それにより、UE120yがその同じチャネルを介してeNB110cと通信するときと同程度の、フェムトeNB110yからの干渉を、UE120yが受けないようにする。
[0076]そのような支配的干渉シナリオでは、UEと複数のeNBとの間の距離が異なるために、UEにおいて観測される信号電力の相異に加えて、同期システム中でもUEによってまたダウンリンク信号のタイミング遅延が観測され得る。同期システム中のeNBは、推論上、システムにわたって同期される。しかしながら、たとえば、マクロeNBから5kmの距離にあるUEについて考察すると、そのマクロeNBから受信したダウンリンク信号の伝搬遅延は、約16.67μs(5km÷3×108(すなわち、光速、「c」))遅延されるであろう。マクロeNBからのそのダウンリンク信号を、はるかに近いフェムトeNBからのダウンリンク信号と比較すると、タイミング差は有効期間(TTL:time-to-live)エラーのレベルに近づく可能性がある。
[0077]さらに、そのようなタイミング差は、UEにおける干渉消去に影響を及ぼし得る。干渉消去は、同じ信号の複数のバージョンの組合せ間の相互相関特性をしばしば使用する。同じ信号の複数のコピーを組み合わせることによって、おそらく信号の各コピー上に干渉があることになるが、それがおそらく同じロケーションにはないことになるので、干渉はより容易に識別され得る。組み合わされた信号の相互相関を使用すると、実際の信号部分が判断され、干渉と区別され得、したがって干渉を消去することが可能になる。
[0078]図5に、図1の基地局/eNBのうちの1つであり得る基地局/eNB110および図1のUEのうちの1つであり得るUE120の設計のブロック図を示す。制限付き関連付けシナリオの場合、eNB110は図1のマクロeNB110cであり得、UE120はUE120yであり得る。eNB110はまた、何らかの他のタイプの基地局であり得る。eNB110は、アンテナ534a〜534tを装備し得、UE120は、アンテナ552a〜552rを装備し得る。
[0079]eNB110において、送信プロセッサ520は、データソース512からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ540から制御情報を受信し得る。制御情報は、PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCHなどのためのものであり得る。データは、PDSCHなどのためのものであり得る。送信プロセッサ520は、データと制御情報とを処理(たとえば、符号化およびシンボルマッピング)して、それぞれデータシンボルと制御シンボルとを取得し得る。送信プロセッサ520はまた、たとえば、PSS、SSS、およびセル固有基準信号のための基準シンボルを生成し得る。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ530は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行し得、出力シンボルストリームを変調器(MOD)532a〜532tに与え得る。各変調器532は、(たとえば、OFDMなどのために)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得し得る。各変調器532はさらに、出力サンプルストリームを処理(たとえば、アナログへの変換、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得し得る。変調器532a〜532tのダウンリンク信号は、それぞれアンテナ534a〜534tを介して送信され得る。
[0080]UE120において、アンテナ552a〜552rは、eNB110からダウンリンク信号を受信し得、受信信号をそれぞれ復調器(DEMOD)554a〜554rに与え得る。各復調器554は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得し得る。各復調器554は、(たとえば、OFDMなどのために)入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得し得る。MIMO検出器556は、すべての復調器554a〜554rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合は受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出シンボルを与え得る。受信プロセッサ558は、検出シンボルを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)し、UE120の復号されたデータをデータシンク560に与え、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ580に与え得る。
[0081]アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ564は、データソース562から(たとえば、PUSCHのための)データを受信し、処理し得、コントローラ/プロセッサ580から(たとえば、PUCCHのための)制御情報を受信し、処理し得る。送信プロセッサ564はまた、基準信号のための基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ564からのシンボルは、適用可能な場合はTX MIMOプロセッサ566によってプリコードされ、さらに(たとえば、SC−FDMなどのために)変調器554a〜554rによって処理され、eNB110に送信され得る。eNB110において、UE120からのアップリンク信号は、アンテナ534によって受信され、復調器532によって処理され、適用可能な場合はMIMO検出器536によって検出され、さらに受信プロセッサ538によって処理されて、UE120によって送られた復号されたデータおよび制御情報が取得され得る。プロセッサ538は、復号されたデータをデータシンク539に与え、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ540に与え得る。
[0082]コントローラ/プロセッサ540および580は、それぞれeNB110における動作およびUE120における動作を指示し得る。eNB110におけるコントローラ/プロセッサ540および/または他のプロセッサおよびモジュールは、本明細書で説明する技法のための様々なプロセスを実行するか、またはその実行を指示し得る。UE120におけるコントローラ/プロセッサ580および/または他のプロセッサとモジュールは、図8〜図11、図13〜図15、図17〜図21、図23、および図24に示す機能ブロック、および/または本明細書で説明する技法のための他のプロセスを実行するか、またはその実行を指示し得る。メモリ542および582は、それぞれeNB110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶し得る。スケジューラ544は、ダウンリンク上および/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールし得る。
[0083]LTEアドバンストUEは、各方向において送信のために使用される最高合計100MHz(5つのコンポーネントキャリア)のキャリアアグリゲーションにおいて割り当てられた、最高20MHz帯域幅のスペクトルを使用する。概して、アップリンク上ではダウンリンクよりも少ないトラフィックが送信され、したがって、アップリンクスペクトル割振りはダウンリンク割振りよりも小さくなり得る。たとえば、アップリンクに20MHzが割り当てられた場合、ダウンリンクには100MHzが割り当てられ得る。これらの非対称FDD割当ては、スペクトルを節約し、ブロードバンド加入者による一般に非対称な帯域利用にぴったり合う。
[0084]LTEアドバンストモバイルシステムのために、2つのタイプのキャリアアグリゲーション(CA)方法、すなわち、連続CAおよび非連続CAが提案されている。それらを図6Aおよび図6Bに示す。非連続CAは、複数の利用可能なコンポーネントキャリアが周波数帯域に沿って分離されたときに生じる(図6B)。一方、連続CAは、複数の利用可能なコンポーネントキャリアが互いに隣接するときに生じる(図6A)。非連続CAと連続CAの両方は、LTEアドバンストUEの単一ユニットを処理するために複数のLTE/コンポーネントキャリアをアグリゲートする。
[0085]LTEアドバンストUEにおける非連続CAでは、周波数帯域に沿ってキャリアが分離されるので、複数のRF受信ユニットと複数のFFTとが配備され得る。非連続CAは、大きい周波数範囲にわたる複数の分離されたキャリア上でのデータ送信をサポートするので、周波数帯域が異なると、伝搬パスロス、ドップラーシフトおよび他の無線チャネル特性が大いに変わり得る。
[0086]したがって、非連続CA手法の下でブロードバンドデータ送信をサポートするために、異なるコンポーネントキャリアのためのコーディング、変調および送信電力を適応的に調整するための方法が使用され得る。たとえば、拡張ノードB(eノードB)が各コンポーネントキャリア上の送信電力を固定しているLTEアドバンストシステムでは、各コンポーネントキャリアの有効カバレージまたはサポート可能な変調およびコーディングが異なり得る。
[0087]図7に、IMTアドバンストシステムのために媒体アクセス制御(MAC)レイヤ(図7)において異なるコンポーネントキャリアからのトランスポートブロックをアグリゲートすることを示す。MACレイヤデータアグリゲーションでは、各コンポーネントキャリアは、MACレイヤ中にそれ自体の独立したハイブリッド自動再送要求(HARQ)エンティティを有し、物理レイヤ中にそれ自体の送信構成パラメータ(たとえば、送信電力、変調およびコーディング方式、ならびに複数のアンテナ構成)を有する。同様に、物理レイヤでは、コンポーネントキャリアごとに1つのHARQエンティティが与えられる。
[0088]概して、複数のコンポーネントキャリアのための制御チャネルシグナリングを展開するための3つの異なる手法がある。第1は、LTEシステムにおける制御構造の軽微な変更を伴い、各コンポーネントキャリアは、それ自体のコード化制御チャネルを与えられる。
[0089]第2の方法は、異なるコンポーネントキャリアの制御チャネルをジョイントコーディングし、専用のコンポーネントキャリア中に制御チャネルを展開することを伴う。複数のコンポーネントキャリアのための制御情報は、この専用制御チャネルでは、シグナリングコンテンツとして統合されることになる。その結果、LTEシステムにおける制御チャネル構造との後方互換性が維持されながら、CAのシグナリングオーバーヘッドが低減する。
[0090]異なるコンポーネントキャリアのための複数の制御チャネルは、ジョイントコーディングされ、次いで、第3のCA方法によって形成された周波数帯域全体にわたって送信される。この手法は、制御チャネルにおいて低いシグナリングオーバーヘッドと高い復号性能とを提供するが、UE側の電力消費量が高くなる。ただし、この方法はLTEシステムとの互換性がない。
[0091]IMTアドバンストUEのためにCAが使用されるとき、複数のセルにわたるハンドオーバプロシージャ中に送信連続性をサポートすることが好ましい。しかしながら、特定のCA構成およびサービス品質(QoS)要件とともに、入来UEのために十分なシステムリソース(すなわち、良好な送信品質をもつコンポーネントキャリア)を確保することが、次のeノードBにとって難しいことがある。この理由は、2つ(またはそれ以上)の隣接するセル(eノードB)のチャネル状態が、特定のUEについて異なり得るからである。1つの手法では、UEは、各隣接セルにおいてただ1つのコンポーネントキャリアのパフォーマンスを測定する。これは、LTEシステムにおけるのと同様の測定遅延、複雑さ、およびエネルギー消費を与える。対応するセルにおける他のコンポーネントキャリアのパフォーマンスの推定は、この1つのコンポーネントキャリアの測定結果に基づき得る。この推定に基づいて、ハンドオーバ決定および送信構成が判断され得る。
[0092]様々な実施形態によれば、(キャリアアグリゲーションとも呼ばれる)マルチキャリアシステムにおいて動作するUEは、「プライマリキャリア」と呼ばれることがある同じキャリア上で、制御機能およびフィードバック機能など、複数のキャリアのいくつかの機能をアグリゲートするように構成される。サポートのためにプライマリキャリアに依存する残りのキャリアは、関連するセカンダリキャリアと呼ばれる。たとえば、UEは、随意の専用チャネル(DCH)、スケジュールされない許可、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、および/または物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によって提供される制御機能などの制御機能をアグリゲートし得る。シグナリングおよびペイロードは、ダウンリンク上でeノードBによってUEに、ならびにアップリンク上でUEによってeノードBに送信され得る。
[0093]いくつかの実施形態では、複数のプライマリキャリアが存在し得る。さらに、LTE RRCプロトコルの3GPP技術仕様36.331におけるものなど、レイヤ2プロシージャである物理チャネル確立およびRLFプロシージャを含む、UEの基本動作に影響を及ぼすことなしに、セカンダリキャリアが追加または削除され得る。
[0094]図8に、一例による、物理チャネルをグループ化することによって複数キャリアワイヤレス通信システムにおいて無線リンクを制御するための方法800を示す。図示のように、本方法は、ブロック805において、プライマリキャリアと、1つまたは複数の関連するセカンダリキャリアとを形成するために、少なくとも2つのキャリアからの制御機能を1つのキャリア上にアグリゲートすることを含む。次にブロック810において、プライマリキャリアと各セカンダリキャリアとのための通信リンクを確立する。次いで、ブロック815において、プライマリキャリアに基づいて通信を制御する。
[0095]既存のLTE実装形態では、PDCCHは、サブフレーム中で第1のいくつかの制御シンボルを占有していた。LTEの将来の実装形態は、PDCCHが、PDSCHと同様にデータ領域を占有することを可能にするであろうことが想定される。拡張PDCCH(EPDCCH)と呼ばれるこの変更は、改善のためのいくつかの能力を与える。たとえば、EPDCCHは、制御チャネル容量の増加を可能にし、周波数領域ICICをサポートし、制御チャネルリソースの空間再利用の改善を達成する。さらに、EPDCCHは、ビームフォーミングおよび/またはダイバーシティをサポートし、新しいキャリアタイプ中およびマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN:Multicast Broadcast Single Frequency Network)サブフレーム中で動作し、レガシーUEと同じキャリア上に共存することができる。
[0096]EPDCCHを実装するためのいくつかの代替手法が存在する。たとえば、EPDCCHは、中継PDCCH(R−PDCCH)と同じ方法で実装されるか、または、UL許可が第1のスロット中にあることを可能にするR−PDCCHと同様の方法で実装され得る。代替として、EPDCCHは、純粋なFDM、純粋なTDMとして実装されるか、またはFDMとTDMとの(たとえば、TDMダウンリンク許可とFDM UL許可との)ハイブリッドとして実装され得る。TDM手法は、初期復号方法が実装されることを可能にし、そのような初期復号は、UEが、最大セル半径におけるダウンリンクHARQ演算のために課された現在の3ms処理遅延を満たすのを支援する。純粋なFDM EPDCCH手法は、EPDCCHとPDSCHとを多重化することをより容易にするが、レガシーPDCCHの初期復号利益が欠如している。本開示の残りでは、純粋なFDM手法を使用する動作を扱う。
[0097]初期復号問題を緩和し、UE実装形態に対する影響を最小限に抑えるために、トランスポートブロックサイズ制限および/またはEPDCCHのブラインド復号の数の低減など、いくつかの制限がEPDCCH/PDSCHに強制され得る。最大セル半径におけるPDSCH処理時間制限を満たさなければならないという現在の要件は、暗黙的に、UEがサービングセルから100kmにあるUEカテゴリー最大ピークデータレートにおいて動作することを仮定する。特に、EPDCCH処理が処理要件を満たすことをすでに困難にしていることを考えると、そのような厳しい要件は実際的な目的を果たさない。
[0098]上記の問題に適応するために、EPDCCHメッセージは、送信時間間隔(TTI)中に受信可能な送信チャネルビットの最大数に対する制限を用いて、第1のスロットと第2のスロットの両方にわたることができることが想定される。この制限は、UEの処理要件の緩和を可能にする。本開示は、ある送信時間間隔中に受信可能な送信チャネルビットの最大数をいつおよびどのように制限すべきかに関する詳細に関係する。このソリューションは、EPDCCHにおいて、PDSCH送信のための1つまたは2つのトランスポートブロックをスケジュールすることと、トランスポートブロックを受信するUEによって復号スキップが実行されることとを包含する。このソリューションは、PDSCHにおいてすでに使用されているレガシー復号スキッププロセスを活用し、レガシー復号スキッププロセスでは、UEは、トランスポートブロックのための有効コーディングレートが0.93を超えた場合、初期HARQ送信中にトランスポートブロックを復号することをスキップし得る。レガシー復号スキッププロセスでは、UEが復号スキップした場合、物理レイヤは、トランスポートブロックが正常に復号されていないことを上位レイヤに示す。
[0099]EPDCCHのための復号スキップでは、いくつかの代替形態が存在する。たとえば、サブフレーム中で、EPDCCHのための復号スキップ決定はトランスポートブロックごとに実行され得る。言い換えれば、各個々のトランスポートブロックのトランスポートブロックサイズは、しきい値と比較され得る。代替として、サブフレーム中で、EPDCCHのための復号スキップ決定はダウンリンク制御情報(DCI)ごとに実行され得る。言い換えれば、EPDCCH中の2つのトランスポートブロックの場合、復号スキップに対する決定は、2つのトランスポートブロックのサイズの和に基づくことができる。特に、以下で図15および図16に関してより十分に説明するように、HARQ−ACK応答は、通常トランスポートブロックごとに実行されるが、緩和HARQ−ACK応答はDCI代替形態ごとに実装され得る。
[00100]UEによって課されるトランスポートブロックサイズ制限はUEカテゴリー依存であり得る。たとえば、以下の表1に記載されているように、UEの8つ以上のカテゴリーが利用され得ることが想定される。これらのカテゴリーは、TTI当たりの最大ビットとトランスポートブロック当たりの最大ビットとの異なる比(たとえば、1:1、2:1、または他のそのような比)を有することができる。したがって、トランスポートブロックサイズ制限は、サブフレーム中のトランスポートブロックの和として指定され得る。一例として、サブフレーム中のトランスポートブロックの和は、UEカテゴリーのTTI内で受信されるダウンリンクSCHビットの最大数の1/2として計算され得る。いくつかの他の態様は、1/2ではなく1/4など、他の係数に基づいて和を計算し得る。
[00101]本開示の代替または追加の態様では、トランスポートブロックサイズ制限は、トランスポートブロックごとに実行され得ることも可能である。一例として、サブフレーム中のトランスポートブロックサイズは、UEカテゴリーのTTI内で受信されるダウンリンクSCHトランスポートブロックの最大数の1/2として計算され得る。異なるUEカテゴリーが、TTI当たりの最大ビットとトランスポートブロック当たりの最大ビットとの異なる比を有することができるので、UEカテゴリーに基づいてトランスポートブロックサイズ制限を計算することも可能であり得る。一例として、UEカテゴリー2の場合、制限は、UEカテゴリーのTTI内で受信されるダウンリンクSCHトランスポートブロックの最大数の1/2ではなく、1/4であり得る。さらに、所与のUEカテゴリーの場合、TTI内で受信されるダウンリンクSCHトランスポートブロックの最大ビット数が、ダウンリンク中の空間多重化のためのサポートされたレイヤの最大数にも依存するので、制限は、UEカテゴリー内のダウンリンク中の空間多重化のためのサポートされたレイヤの最大数の関数でもあり得る。
[00102]トランスポートブロックサイズに加えて、復号スキップ決定は、UEにおけるタイミングアドバンス(TA)値にも基づき得る。たとえば、TA値100マイクロ秒は、サービングセルからの距離約15キロメートルに対応し、この値は、いくつかの態様では、復号スキップが行われ得るときを判断するためのしきい値として使用され得る。高コーディングレートPDSCHに関して行われた前の復号スキップ決定とは異なり、EPDCCH復号スキップは、(初期送信と再送信の両方を含む)トランスポートブロックのHARQ送信中に、UEにおけるTA値が、UEにおけるeNBおよび/または自律TA調整からのTAコマンドにより変化することがあることを考慮に入れなければならない。したがって、考慮すべき3つの場合がある。(1)トランスポートブロックのすべてのHARQ送信についてのTA値は、しきい値を超えることがある。(2)初期トランスポートブロック送信TA値は、しきい値を下回ることがあるが、トランスポートブロックの1つまたは複数の再送信のTA値は、しきい値を超える。または(3)初期トランスポートブロック送信TA値は、しきい値を上回ることがあるが、トランスポートブロックの1つまたは複数の再送信のTA値は、しきい値を下回ることがある。したがって、復号スキップ決定を行うためのプロセスは異なり得る。
[00103]図9は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、トランスポートブロックの初期HARQ送信のための復号スキップ決定が、そのトランスポートブロックのすべての再送信のための復号スキップ決定をも制御する、ワイヤレス送信のための方法が示されている。ブロック900において、トランスポートブロックを受信する。ブロック902において、受信されたブロックが初期トランスポートブロックであるかどうかの判断を行う。そうである場合、ブロック904において、トランスポートブロックサイズを判断し、ブロック906において、TAサイズを判断する。ブロック908において、トランスポートブロックサイズがサイズしきい値を超えるかどうかの判断を行う。そうである場合、ブロック910において、TAがタイミングアドバンスしきい値を超えるかどうかの判断を行う。ブロック908またはブロック910のいずれかにおける判断が否定である場合、ブロック912において、トランスポートブロックの復号をスキップしない決定を行う。他の場合、ブロック914において、復号をスキップする決定を行う。いくつかの実施形態では、ブロック914において、トランスポートブロックを復号スキップの対象となるものとしてマークし、次いで、UEは、追加のファクタに基づいて(たとえば、確率的に)そのトランスポートブロックの復号スキップを実行すべきかどうかを決定し得る。UEは、復号スキップの対象となるものとしてマークされたそれらのトランスポートブロックについて、常に復号するが、ターボ反復の数を低減すること(復調性能を犠牲にすること)など、異なるが等価な行為を取り得ることも可能である。ブロック902における判断が否定である場合、トランスポートブロックは再送信であり、ブロック916を実行する。トランスポートブロックの任意の再送信の場合、UEは、ブロック916において、初期トランスポートブロックに関してどの復号スキップ決定が行われたかを判断し、再送信されたトランスポートブロックにその決定を適用する。
[00104]図10は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、送信のいずれかが復号スキップのための要件を満たすかどうかに基づいて、同じトランスポートブロックのすべてのHARQ送信のための復号スキップ決定が行われるワイヤレス送信のための方法が示されている。ブロック1000において、トランスポートブロックを受信する。ブロック1002において、UEは、受信されたトランスポートブロックの任意の他の送信のための復号をスキップする決定が行われたかどうかを判断する。そうである場合、ブロック1004において、復号をスキップするか、または図9に関して上記で説明したように、トランスポートブロックを、復号スキップの対象となるものとしてマークする決定を行う。他の場合、ブロック1006および1008において、ブロックサイズおよびTAをそれぞれ判断する。次いで、ブロック1010において、トランスポートブロックサイズがトランスポートブロックサイズしきい値を超えるかどうかの判断を行う。そうである場合、ブロック1012において、TAがTAしきい値を超えるかどうかの別の判断を行う。ブロック1010またはブロック1012のいずれかにおける判断が否定である場合、ブロック1014において、トランスポートブロックの復号をスキップしない決定を行う。他の場合、ブロック1004において、復号をスキップするか、または図9に関して上記で説明したように、トランスポートブロックを、復号スキップの対象となるものとしてマークする決定を行う。
[00105]図11は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、トランスポートブロックの各HARQ送信について復号スキップ決定が独立して行われるワイヤレス送信のための方法が示されている。ブロック1100において、トランスポートブロックを受信する。ブロック1102および1104において、ブロックサイズおよびTAをそれぞれ判断する。次いで、ブロック1106において、トランスポートブロックサイズがトランスポートブロックサイズしきい値を超えるかどうかの判断を行う。そうである場合、ブロック1108において、TAがTAしきい値を超えるかどうかのさらなる判断を行う。ブロック1106またはブロック1108のいずれかにおける判断が否定である場合、ブロック1110において、トランスポートブロックの復号をスキップしない決定を行う。他の場合、ブロック1112において、復号をスキップするか、または図9に関して上記で説明したように、トランスポートブロックを、復号スキップの対象となるものとしてマークする決定を行う。
[00106]トランスポートブロックのTAを判断するための多くのオプションがある。図9、図10、および図11に関して上記で説明したように、ブロック906、1008、および1104において、それぞれどのTAが選択されるべきかに関する疑問が生じる。図12では、本開示によるTA判断のための代替態様のいくつかを検討する。
[00107]図12は、FDD送信におけるTA割当てを示すブロック図である。サブフレームn中のPDSCHの場合、サブフレームn+k中でACK/NAKが予想されることを理解されたい。FDD、k=4の場合、および時分割複信(TDD)、k≧4の場合、実効値がTDDダウンリンク/アップリンクサブフレーム構成に依存する。サブフレームn、n+1、...、n+kに対応する任意のTA値(またはそれらの組合せ)を利用することが可能である。一例として、TA(n+4)は、それがPDSCH送信とACK/NAKフィードバックとの間の時間を決定するので使用され得る。しかしながら、それはまた、復号スキップ決定の不要な遅延を生じ得る。別の例として、TA(n)が使用され得る。
[00108]上述のように、TDDの場合、kの値は、ダウンリンク/アップリンクサブフレーム構成に依存する。さらに、所与のダウンリンク/アップリンクサブフレーム構成の場合、kの値はまた、異なるダウンリンクサブフレームにわたって変動し得る。たとえば、サブフレームn中のPDSCH送信の場合、ACK/NAKはn+4(k=4)であり、サブフレームm≠n中のPDSCH送信の場合、ACK/NAKはm+6(k=6)である。k>4であるとき、トランスポートブロックサイズ制限の必要は低減される。したがって、TDDの場合に復号スキップ決定を行うためのいくつかのオプションがあり得、そのうちの1つは、図9〜図11に関して上記で説明したように、FDDの場合において採用される同じ復号スキップ決定プロセスを単に適用することである。他の代替形態は、図13〜図14に関して以下で説明する。
[00109]図13は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、セット中のダウンリンクサブフレームのいずれかがk=4を有する場合、ダウンリンクサブフレームのセット全体に復号スキップ決定プロセスが選択的に適用される、TDDダウンリンクおよびアップリンク構成におけるワイヤレス送信のための方法が示されている。ブロック1300において開始し、セット全体中のあらゆるダウンリンクサブフレームを検査し、ブロック1302において、HARQ ACKタイミングn+kを有するTDDダウンリンクおよびアップリンクサブフレーム構成の場合のkの値を判断する。ブロック1304において、セット中の任意のダウンリンクサブフレームの場合、k=4であるかどうかの判断を行う。そうである場合、ブロック1306において、TDDダウンリンク/アップリンク構成におけるダウンリンクサブフレームのセット全体に、上記で説明した復号スキップ決定プロセスを適用する。他の場合、復号スキップ決定プロセスは、ダウンリンクサブフレームのいずれに関しても行われない。
[00110]図14は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、復号スキップ決定プロセスが個別にダウンリンクサブフレームのセット中のダウンリンクサブフレームに選択的に適用される、TDDダウンリンクおよびアップリンク構成におけるワイヤレス送信のための方法が示されている。ブロック1400において開始し、セット中の第1のダウンリンクサブフレームを現在のダウンリンクサブフレームとして検査し、ブロック1402において、HARQ ACKタイミングn+kを有するTDDダウンリンクおよびアップリンクサブフレーム構成の場合のkの値を判断する。ブロック1404において、現在のダウンリンクサブフレームについて、k=4であるかどうかの判断を行う。そうである場合、ブロック1406において、TDDダウンリンク/アップリンク構成におけるダウンリンクサブフレームの現在のセットに、上記で説明した復号スキップ決定プロセスを適用する。ブロック1408において、追加のサブフレームが検査すべきセット中に存在するかどうかの判断を行う。そうである場合、ブロック1410において、セット中の次のサブフレームを現在のダウンリンクサブフレームとして設定し、処理はブロック1402に戻る。他の場合、ダウンリンクサブフレームへの復号スキップ決定プロセスの選択的適用は終了する。
[00111]上記で提示されるように、UE処理リソースの不要な消費を減少させるために、緩和HARQタイミング動作も採用され得る。図15は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、緩和HARQタイミング決定が行われるワイヤレス通信のための方法が示されている。ブロック1500において、UEは送信を受信する。ブロック1502において、復号をスキップすべきかどうかの決定を行う。ブロック1504において、復号スキップが行われたかどうかの判断を行う。そうである場合、ブロック1506において、少なくとも次のHARQ送信機会までACK/NAK送信を遅延させることによって、HARQタイミングを緩和させる決定を行う。他の場合、ACK/NAK送信は、定期的にスケジュールされた時間において行われ得る。
[00112]図16は、緩和HARQタイミング決定に応答する緩和HARQタイミング動作で構成されたUEタイムラインとBSタイムラインとを示す図である。この例では、UEは、時間nにおいてBSから初期送信を受信し、復号をスキップすることと、HARQタイミングを緩和することとを決定する。その結果、n+4において、ACK/NAKはUEによって送信されない。BSは、n+8に対応するn’において再送信を実行する。UEの次のHARQ送信機会は、n’+4に対応するn+12においてである。したがって、UEは、n+12において初期送信のためにACK/NAKを送り、BSは、それを再送信のためのものであると判断する。
[00113]UEが復号スキップに関してソフトバッファ管理方式を実装するためのいくつかの代替形態がある。本開示のいくつかの態様は、ソフトバッファオーバーブッキングを考慮に入れている。FDDでは、ダウンリンクHARQプロセスの数は8に固定される。対照的に、TDDの場合、ダウンリンクHARQプロセスの数はTDDダウンリンク/アップリンク構成に依存する。いくつかのTDDダウンリンク/アップリンク構成の場合、ダウンリンクHARQプロセスの数は8よりも大きくなり得る。一例として、TDDダウンリンク/アップリンク構成5の場合、最高15個のダウンリンクHARQプロセスがある。しかしながら、最高8つのHARQプロセスソフトバッファのみがTDD UEのために指定される。UEは、必要に基づいて異なるHARQプロセスのためのバッファを動的にスワップし得る。UEが復号をスキップするトランスポートブロックの場合、トランスポートブロックのためのサンプルを記憶せず、他のHARQプロセスのためのソフトバッファを使用することは有益であり得る。代替形態について、図17〜図19に関して検討する。
[00114]図17は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、UEが復号をスキップしたサブフレーム中で受信されたサンプルを常に廃棄することをソフトバッファ管理が含む、ワイヤレス通信のための方法が示されている。ブロック1700において、トランスポートブロックのための復号をスキップする。ブロック1702において、トランスポートブロックのために受信されたサンプルを、ソフトバッファに記憶することなしに廃棄する。この代替形態では、サンプルは、ソフトバッファオーバーブッキングを考慮せずに常に廃棄される。この代替形態は、同じトランスポートブロックの後続の再送信について、復号スキップ条件が(低減されたTA値により)満たされず、UEが同じトランスポートブロックの後続の再送信を復号し得る場合に良好でない。
[00115]図18は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、UEが復号をスキップしたサブフレーム中で受信されたサンプルの記憶をソフトバッファ管理が含む、ワイヤレス通信のための方法が示されている。ブロック1800において、トランスポートブロックのための復号をスキップする。ブロック1802において、トランスポートブロックのために受信されたサンプルをソフトバッファに記憶する。この代替形態では、サンプルは、ソフトバッファオーバーブッキングを顧慮せずに常に記憶される。この代替形態は、UEが復号をスキップしないことがあるとき、同じトランスポートブロックの後続の再送信について良好である。しかしながら、この代替形態は、ソフトバッファがオーバーブッキングされた場合に良好でない。
[00116]図19は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、ソフトバッファオーバーブッキングが存在する場合にUEが復号をスキップするサブフレーム中で受信されたサンプルの選択的廃棄をソフトバッファ管理が含む、ワイヤレス通信のための方法が示されている。ここで、ソフトバッファオーバーブッキングの存在は、ダウンリンクHARQプロセスの指定された最大数がしきい値(たとえば、8)を超えたときに定義され得る。代替として、ソフトバッファオーバーブッキングの存在は、UEにおけるダウンリンクHARQプロセスのアクティブ数がしきい値(たとえば、8)を超えたとき定義され得、そこで、ダウンリンクHARQプロセスが進行中のHARQ送信を有する場合、そのダウンリンクHARQプロセスはアクティブである。ブロック1900において、復号をスキップする。ブロック1902において、UEは、ソフトバッファオーバーブッキングが存在するかどうかの判断を行う。ブロック1904において、UEが復号をスキップしたサブフレーム中で受信されたサンプルを選択的に廃棄する。他の場合、ブロック1906において、サンプルを選択的に記憶する。選択的記憶の場合、FDDにはソフトバッファオーバーブッキングがないので、サンプルは常にFDDに記憶されることになる。TDDでは、UEは、ソフトバッファオーバーブッキングが存在する場合、スキップされたトランスポートブロックのサンプルを選択的に廃棄し得る。UEはまた、他のファクタを考慮に入れ得る。他の態様では、UEは、サンプルを記憶し得るが、サンプルを、必要が生じた場合に廃棄される対象となるものとしてマークし得る。
[00117]上記で説明したように、通信システムは、2つ以上のコンポーネントキャリア(CC)があり得るキャリアアグリゲーションを用いて実装され得る。しかしながら、コンポーネントキャリアは、異なるTA値を有する2つ以上のTAグループにグループ化され得ることも想定される。トランスポートブロックサイズ制限は、キャリアごとに強制されるか、TAグループごとに強制されるか、またはUEごとに強制され得る。したがって、いくつかの代替形態では、UEは、すべてのキャリアにわたってトランスポートブロックサイズを合計し、それらをしきい値と比較することによって、トランスポートブロックサイズ制限を強制し得る。いくつかの他の代替態様では、UEは、同じTAグループ中のキャリアにわたってトランスポートブロックサイズを合計し、それらをしきい値と比較することによって、トランスポートブロックサイズ制限を強制し得る。この決定はUEカテゴリーに依存し得る。また、図20および図21に関して以下で検討するように、CCのTAを判断するためのいくつかのオプションがあり得る。
[00118]図20は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、2つ以上のTAグループの存在下でCCのためにTA選択が行われる、ワイヤレス通信のための方法が示されている。この代替態様では、ブロック2000において、2つ以上のTAグループがあるかどうかの判断を行う。ない場合、ブロック2002において、復号スキップ決定を行う際に(プライマリCCのTAと同じである)CCのTAを使用する。他の場合、ブロック2004において、CCが属するグループのTAを選択し、TAグループ中のすべてのCCのための復号スキップ決定を行うために使用する。
[00119]また、図21は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。実行されたとき、2つ以上のTAグループの存在下でCCのためにTA選択が行われる、ワイヤレス通信のための方法が示されている。この代替態様では、ブロック2100において、2つ以上のTAグループがあるかどうかの判断を行う。ない場合、ブロック2102において、復号スキップ決定を行う際にCCのTAを使用する。他の場合、ブロック2104において、すべてのCCの最大TAを選択し、すべてのTAグループにわたってすべてのCCのための復号スキップ決定を行うために使用する。
[00120]UEは、UEが送信を受信したeNBに、タイミングアドバンスがいつタイミングアドバンスしきい値を超えるか、またはUEが復号をスキップするか否かをシグナリングし得る。このシグナリングは、eNBが、UEのためのそれのスケジューリングを管理するのを支援することができる。UEは、無線リソース制御(RRC)レイヤ、MACレイヤ、および/または物理(PHY)レイヤを使用してこのシグナリングを実行することができる。シグナリング情報が1ビットまたはマルチビットであり得ることも想定され、マルチビットオプションは、TA値の異なるレベルの仕様を許可する。UEのためのシグナリングを構成すべきかどうかの決定はUE能力依存であり得る。たとえば、緊密なHARQタイミングを扱うことが可能なUEの場合、そのようなシグナリングはスキップされ得る。他の態様では、eNBは、外部ループ管理のためにそのシグナリング情報を使用することができる。たとえば、eNBは、復号スキップから生じるNAKを無視し得る。さらに、eNBは、最大トランスポートブロックサイズ制限が観測され、復号スキップが回避されるような方法で外部ループを管理し得る。そのような管理はUEカテゴリーに依存し得る。
[00121]UEは、キャリア上でレガシーPDCCHとEPDCCHとを同時に監視し得る。たとえば、UEは、第1のサブフレーム中でレガシーPDCCHを監視し得、第2のサブフレーム中でEPDCCHを監視し得る。別の例として、UEは、サブフレーム中で1つの復号候補を使用してレガシーPDCCHを監視し、同じサブフレーム中で別の復号候補を使用してEPDCCHを監視し得る。レガシーPDCCHとEPDCCHとについての異なる構造により、TTI中の受信可能な送信チャネルビットの最大数に対する制限(および前に説明したすべての関係する挙動)は、EPDCCHによってスケジュールされるPDSCHにのみ適用されるが、PDCCHによってスケジュールされるPDSCHには適用され得ない。対応するPDCCHがないPDSCH送信の場合、たとえば、半永続的にスケジュールすることにより、その制限は同様に適用され得ない。代替として、その制限は、UEがサブフレームのサブセットおよび/またはサブフレーム中の復号候補のサブセット中のEPDCCHを単に監視する場合でも、UEがEPDCCHで構成される限り、UEのためのすべてのPDSCHに適用され得る。一例として、UEは、それがTTI中で受信可能な送信チャネルビットの最大数に対する制限なしにEPDCCHスケジュールされたPDSCHを扱うことができるかどうかのそれの能力を示し得る。UEが、そのような制限が必要であることを示す場合、およびUEがさらにキャリア上でレガシーPDCCHとEPDCCHの両方を同時に監視する場合、制限は、EPDCCHスケジュールされたPDSCH送信のみに適用され得る。代替として、そのような制限は、UEがEPDCCHで構成される限り、UEのためのすべてのPDSCHに適用され得る。
[00122]本開示の様々な態様は、TTI中で受信可能な送信チャネルビットの最大数に対してその制限を適用するか、または適用しない単一の様式に限定されないことに留意されたい。
[00123]図23は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。ブロック2300において、UEは1つまたは複数のトランスポートブロックを受信する。また、図22を参照すると、UE120は、コントローラ/プロセッサ580の制御下で、通信無線2210を通してトランスポートブロックを受信する。それらの構成要素および行為の組合せは、UEが1つまたは複数のトランスポートブロックを受信するための手段を与え得る。
[00124]ブロック2301において、トランスポートブロックに関連する制御チャネルのタイプの判断を行う。メモリ582に記憶され、コントローラ/プロセッサ580によって実行されるトランスポートブロック検査アプリケーション2200は、どんなタイプの制御チャネルが受信されたブロックに関連するかを判断するためにトランスポートブロックを検査することになる。制御チャネルタイプが第1のタイプである場合、ブロック2302において、UEは復号スキップを実行しない。さもなければ、制御チャネルが第2のタイプである場合、ブロック2303において、受信されたブロックのうちの少なくとも1つのトランスポートブロックの復号スキップを実行する。これらの構成要素および行為の組合せは、1つまたは複数のトランスポートブロックに関連する制御チャネルタイプを判断するための手段と、UEが、制御チャネルタイプに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のトランスポートブロックのうちの少なくとも1つのトランスポートブロックの復号スキップを実行することを選択するための手段とを与え得る。
[00125]復号スキップは、トランスポートブロックの復号を完全にスキップすることを含み得るか、または復号スキップは追加または代替の行為を含み得る。たとえば、復号スキップは、トランスポートブロックのHARQ−ACK決定を遅延させることを含み得る。それは、ベストエフォート手法を使用する復号など、より低いレベルの復号を同じくまたは代替的に含み得る。ベストエフォート復号手法は低複雑度復号アルゴリズムを与え、低複雑度復号アルゴリズムは、不成功である場合、さらなる復号の試みをトリガしないことがある。
[00126]図24は、本開示の一態様を実装するために実行される例示的なブロックを示す機能ブロック図である。ブロック2400において、基地局は、特定のUEとの通信のために指定された1つまたは複数のトランスポートブロックに関連する制御チャネルタイプを選択する。図5を参照すると、eNB110は、スケジューラ544と、コントローラ/プロセッサ540によってコントローラ/プロセッサ540の制御下で実行され、メモリ542に記憶されたコードとを使用して、トランスポートブロックのための制御チャネルを選択し得る。ブロック2401において、選択された制御チャネルのタイプの判断を行う。制御チャネルの第1のタイプが選択された場合、ブロック2402において、トランスポートブロックに対してサイズ制限を課さない。さもなければ、制御チャネルの第2のタイプが選択された場合、ブロック2403において、基地局はトランスポートブロックに対してサイズ制限を課する。これらの構成要素および行為の組合せは、基地局において、UEに通信するための1つまたは複数のトランスポートブロックに関連する制御チャネルタイプを判断するための手段と、1つまたは複数のトランスポートブロックのうちの少なくとも1つのトランスポートブロックのサイズを制限すべきかどうかを判断することであって、判断が制御チャネルタイプに少なくとも部分的に基づく、制限すべきかどうかを判断することとを与え得る。ブロック2404において、基地局は、次いで、判断に従ってブロックを送信する。コントローラ/プロセッサ540の制御下で、eNB110は、送信プロセッサ520と、TX MIMOプロセッサ530と、変調器/復調器532a〜tと、アンテナ534a〜tとを使用してトランスポートブロックを送信する。これらの構成要素および行為の組合せは、判断に基づいて1つまたは複数のトランスポートブロックをUEに送信するための手段を与え得る。
[00127]図23および図24に関して、制御チャネルの第1のタイプがPDCCHまたはEPDCCHのいずれかであり得ることに留意されたい。それらの制御チャネルのどちらでも第1のタイプとして設計され、第2のタイプは他方になる。たとえば、選択された態様では、制御チャネルの第1のタイプがPDCCHである場合、第2のタイプはEPDCCHであり、その逆も同様である。
[00128]本開示の追加の態様では、復号スキップを実行すべきかどうかの判断はまた、図9〜図11において参照されるように、受信されたブロックのいずれかのブロックサイズが特定のしきい値を超えるかどうかに基づき得ることにさらに留意されたい。
[00129]図22は、本開示の一態様に従って構成されたUE120を示すブロック図である。UE120は、UE120によって提供される機能および特徴を制御および実行するコントローラ/プロセッサ580を含む。UE120は、モバイルフォン、モバイルコンピュータ、タブレットコンピュータ、ノートブック、ネットブック、またはラップトップコンピュータなどを含む任意の数のモバイル電子デバイスであり得る。UE120は、コントローラ/プロセッサ580に結合されたメモリ582を含む。メモリ582は、コントローラ/プロセッサ580がモバイルデバイスUE120の機能のいずれかを実装するためにアクセスおよび実行し得る様々なソフトウェア、プログラムコード、データなどを含んでいる。たとえば、メモリ582は、トランスポートブロック検査アプリケーション2200、復号スキップ決定アプリケーション2202、および様々なアプリケーションapplication_1 2204〜application_N 2208を含んでいる。UE120は、通信無線2210を介した通信機能を含む。コントローラ/プロセッサ580の制御下で、通信無線2210は、様々なタイプのワイヤレスプロトコル上でデータおよび音声信号を送信および受信する。通信無線2210は、WIFI(登録商標)、BLUETOOTH(登録商標)、WIFI(登録商標) Direct、BLUETOOTH(登録商標) Low Energy(LE)、ZigBee(登録商標)など、WWAN通信、WLAN通信を含む、様々なプロトコルの設備通信への複数の無線を含む。これらの構成要素の組合せは、UE120が1つまたは複数のトランスポートブロックを受信するための手段を与える。
[00130]ユーザと対話するために、ユーザ入出力(I/O)インターフェース2212は、コントローラ/プロセッサ580の制御下で、ユーザが情報を入力し情報を出力するための手段を与える。そのようなユーザI/Oインターフェース2210は、キーボード、マイクロフォン、スピーカー、タッチスクリーンなどへのアクセスを与え得る。ディスプレイインターフェース2214は、コントローラ/プロセッサ580の制御下で、ユーザI/Oインターフェース2212に関係するが、UE120のディスプレイ(図示せず)上にユーザへの視覚情報を表示し、ならびにタッチスクリーン技術を介してユーザから入力を受信するためのインターフェースおよび制御を与える。コントローラ/プロセッサ580の制御下で、UE120のこれらの様々な構成要素は複数の電子的および通信機能をユーザに提供する。
[00131]トランスポートブロック検査アプリケーション2200はメモリ582に記憶される。コントローラ/プロセッサ580によって実行されたとき、トランスポートブロック検査アプリケーション2200を実行することは、受信されたトランスポートブロックのブロックサイズおよびTAを所定のしきい値と比較することによって、コントローラプロセッサ580に、受信されたトランスポートブロックに関してサイズ判断とタイミング判断とを実行させる。これらの構成要素の組合せは、UE120が、1つまたは複数のトランスポートブロックのうちの少なくとも1つのトランスポートブロックのブロックサイズがブロックサイズしきい値を超えるかどうかのサイズ判断を実行するための手段と、UE120が、少なくとも1つのトランスポートブロックのタイミングアドバンスがタイミングアドバンスしきい値を超えるかどうかのタイミング判断を実行するための手段とを与える。
[00132]復号スキップ決定アプリケーション2200はメモリ582に記憶される。コントローラ/プロセッサ580によって実行されたとき、復号スキップ決定アプリケーション2200を実行することは、コントローラ/プロセッサ580に、トランスポートブロック検査アプリケーション2200によって行われた比較の結果に基づいて、受信されたトランスポートブロックの復号をスキップすべきかどうかの決定を行わせる。これらの構成要素の組合せは、サイズ判断とタイミング判断との結果に少なくとも部分的に応答して、UE120が、少なくとも1つのトランスポートブロックの復号スキップを実行すべきかどうかの復号スキップ決定を行うための手段を与える。
[00133]情報および信号は多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
[00134]図5、図8〜図11、図13〜図15、および図17〜図24の機能ブロックおよびモジュールは、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェアデバイス、電子構成要素、論理回路、メモリ、ソフトウェアコード、ファームウェアコードなど、またはそれらの任意の組合せを備え得る。
[00135]さらに、本明細書の開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
[00136]本明細書の開示に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
[00137]本明細書の開示に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。ASICはユーザ端末中に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。
[00138]1つまたは複数の例示的な設計では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用され得、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
[00139]本開示についての以上の説明は、いかなる当業者も本開示を作成または使用することができるように与えたものである。本開示への様々な修正は当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明した例および設計に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。