JP2015514096A - 末梢神経損傷を処置するためのニューレグリンの使用 - Google Patents

末梢神経損傷を処置するためのニューレグリンの使用 Download PDF

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Abstract

本開示は、末梢神経損傷を防止するため、末梢神経損傷の兆候もしくは徴候を回復させるため、または末梢神経損傷を処置するための組成物および方法を提供する。

Description

関連出願
本願は、仮出願である2012年3月30日出願の米国特許出願第61/618,381号、2012年7月20日出願の米国特許出願第61/674,060号、2012年8月27日出願の米国特許出願第61/693,589号、2012年8月27日出願の米国特許出願第61/693,585号、および2013年3月14日出願の米国特許出願第61/785,419号の利益を主張するものであり、これらの内容の各々は、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。
配列表の組み入れ
2013年3月29日に作成された4.11KBのサイズの「43509-525001WO_ST25」という名称のテキストファイルの内容が、本明細書によってその全体が参照により組み入れられる。
開示の分野
本発明は、概して、分子生物学、再生医学、および神経の外傷または損傷の分野に関する。本開示の方法は、末梢神経損傷を防止するため、処置するため、またはその徴候を回復させるためにニューレグリンアイソフォームまたはその機能的セグメントを投与するために使用される。これらの方法の対象は、末梢神経損傷を被るリスクがあるかまたは末梢神経損傷を有する。
背景
末梢神経は一般に、自動車事故、オートバイ事故、手術、刃物および発射体による創傷、ならびに母子共に対する出生時外傷を含む外傷によって損傷される。神経損傷の後、傷害を受けた神経によって神経支配されていた身体の領域の感覚および/または機能が失われる。神経損傷の一般的な外科的原因としては、前立腺切除術および乳房切除術が挙げられる。例えば、前立腺切除術による神経損傷の後は、一般に勃起不全が起きる。
末梢神経損傷に対するさらなる治療および処置が必要とされている。さらに、神経損傷後の機能不全を防止できるかつ/またはその程度を限定できる治療が、当技術分野において長年にわたって切実に必要とされている。
要旨
ニューレグリンは、中枢神経系の疾患および損傷の種々の動物モデルにおいて神経保護作用および神経回復(neurorestorative)作用として意味づけられている。本開示のある特定の態様は、末梢神経損傷を有するかまたは末梢神経損傷のリスクがある対象にニューレグリンまたはその機能的セグメントを投与することによって、末梢神経損傷を処置するまたは回復させる方法に関する。開示される方法の好ましい態様は、GGF2またはその機能的セグメントを対象に投与することによって、末梢神経損傷を処置するまたは回復させる方法に関する。
本開示は、末梢神経損傷のニューレグリン処置が、末梢神経機能の喪失を減弱し得るか、神経損傷の前または後に行われるとき、末梢神経機能の喪失を回復させ得るかまたは減弱し得、および場合によっては、末梢神経機能を取り戻し得ること証明する。ある特定の態様において、末梢神経損傷は、回避される。ある特定の態様において、既存の末梢神経損傷は、取り除かれる。ある特定の態様において、末梢神経損傷は、完全には回避されない。ある特定の態様において、既存の末梢神経損傷は、完全には取り除かれない。
本開示のある特定の態様は、末梢神経損傷を処置する方法に関し、その方法は、末梢神経損傷を有する対象または末梢神経損傷に苦しむリスクがある対象に有効量のニューレグリンを投与する工程を含む。ある特定の態様は、末梢神経損傷を予防するまたは防止する方法に関し、その方法は、末梢神経損傷に苦しむリスクがある対象に有効量のニューレグリンを投与する工程を含む。対象という用語は、哺乳動物、特に、ヒト対象を含む。
ヒトにおける末梢神経損傷(PNI)は、身体的外傷を通じてもたらされ得るか、または疾患の結果であり得る。例えば、末梢神経は、自動車事故、オートバイ事故、手術、刃物および発射体による創傷、ならびに母子共に対する出生時外傷を含む外傷によって損傷される。損傷後の合併症は、感覚運動機能の欠陥および自律神経調節不全に至り得る。
本開示は、傷害を受けた末梢神経の脱髄を防止するためおよび/または再ミエリン化を誘導するための組成物および方法を提供する。すべての末梢神経が企図されているが、開示される方法は、坐骨神経および海綿体神経を含む末梢神経の以下の非限定的な例に適用され得る。
坐骨神経に対する損傷は、筋肉量の減少、筋肉の衰弱、標的筋肉の萎縮変化、不全麻痺、および疼痛をもたらすことから、しばしば、リハビリテーション能力を低下させ、生活の質に影響する。例えば、坐骨神経に対する損傷に関して、本開示の組成物は、筋肉量を増加させ、筋力を改善し、筋萎縮を減少させ、神経因性疼痛を減少させ、感覚の回復を亢進する。非侵襲性の3次元(3D)超音波イメージングの結果から、損傷した後肢の挫滅および離断後に、偽(sham)動物と比べて、経時的に、腓腹筋とヒラメ筋の両方の体積の有意な減少が証明された。GGF2の投与は、例えば、筋線維のサイズを大きくし、末梢神経を取り囲む組織における線維増多を減少させる。さらに、GGF2の投与は、例えば、筋線維のサイズを大きくし、骨格筋における線維増多を減少させる。
末梢神経損傷は、前立腺切除術などの手術に起因し得る。本質的に任意の外科的介入の状況において、末梢神経損傷は、組織切開、組織切除の直接的な結果であり得、かつ/または肢のポジショニング(positioning)および/もしくは圧迫に続発し得る。特定の態様において、ニューレグリンは、勃起不全をもたらし得る末梢神経損傷を処置するためまたは防止するために使用される。
末梢神経損傷の処置におけるニューレグリンの有効性を証明するインビボ系として、ラット勃起不全モデルが使用される。ある特定の局面において、本開示は、末梢神経損傷に起因する勃起不全の処置に関するが、本開示は、勃起不全だけに限定されない。ニューレグリンは、任意の末梢神経損傷に対する単独療法として有効であり得、天然もしくは人工の神経導管との同時処置またはシュワン細胞などの細胞治療との同時処置を必要としない。ニューレグリン-1ペプチド(GGF2)は、海綿体神経損傷の一般に認められたモデルであるラットの両側挫滅モデルにおいて試験された。このモデルは、シルデナフィルおよび他のED薬物を試験するために使用されている。提供される実施例に示されているように、損傷の5週間後に神経を電気刺激して、海綿体内圧(intercavernosal pressure)(ICP)を測定したとき、GGF2は、機能的結果を改善した。
さらなる態様は、勃起機能に関する末梢神経、例えば、海綿体神経および/または陰茎神経に対する外科的損傷に起因する勃起不全の処置に関する。海綿体神経損傷は、前立腺癌の切除の結果として生じることが多く;この損傷は、勃起不全(ED)を引き起こし得る。
現在の薬学的介入は、海綿体への血流を増加させて陰茎勃起を促進することによって、損傷の結果として生じる機能的欠陥を処置する。陰茎の体積を増加させて正常な陰茎勃起に類似した状態に導くことによって、損傷の結果として生じた機能的欠陥を処置する医療用デバイス介入が現在、存在する。EDを処置するために使用されている既存のすべての介入に欠点がある。
本開示は、末梢神経損傷に関連する症状を処置するおよび/または防止するための方法において使用するためのニューレグリンを含む組成物を提供する。NRG-1の中の好ましいニューレグリンおよび好ましいアイソフォームは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、末梢神経損傷を被るリスクがある対象において末梢神経損傷を防止するまたは処置する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。この態様のある局面において、末梢神経損傷は、勃起不全をもたらし得る。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、末梢神経損傷を被るリスクがある対象において筋機能を改善する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。筋機能の改善には、限定ではなく例として、骨格筋機能が含まれる。改善される筋機能の例としては、筋肉量の増加(例えば、筋線維のサイズの増大)、筋力、筋萎縮の減少、および/または筋線維増多の減少が挙げられるがそれに限定されるわけではない。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、末梢神経損傷を被るリスクがある対象において感覚消失および/もしくは運動障害ならびに/または過敏性を処置する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。本開示の方法によって処置され得る感覚消失および/または過敏性の非限定的な例としては、糖尿病性ニューロパシー、外傷性ニューロパシー、および/または化学療法ニューロパシー(例えば、シスプラチンまたはパクリタキセルの投与後)が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、末梢神経損傷を被るリスクがある対象において自律神経系の機能不全を処置する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。この態様のある局面において、自律神経系の機能不全は、交感神経系および/または副交感神経系の機能不全を包含する。本開示の方法によって処置され得る自律神経機能不全の非限定的な例としては、局所血流の機能不全(例えば、勃起不全をもたらす海綿体神経損傷)、腸運動性分泌、呼吸器の変化、膀胱の変化、および/または眼球の変化が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、有効量のニューレグリンを含む組成物を投与することによって、末梢神経損傷を被るリスクがある対象において末梢神経損傷を処置するまたは防止する方法を提供する。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。この態様のある局面において、末梢神経損傷は、勃起不全をもたらし得る。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、有効量のニューレグリンを含む組成物を投与することによって、末梢神経損傷を被るリスクがある対象において筋機能を改善する方法を提供する。筋機能の改善には、限定ではなく例として、骨格筋機能が含まれる。改善される筋機能の例としては、筋肉量の増加(例えば、筋線維のサイズの増大)、筋力、筋萎縮の減少、および/または筋線維増多の減少が挙げられるがそれに限定されるわけではない。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、有効量のニューレグリンを含む組成物を投与することによって、末梢神経損傷を被るリスクがある対象において感覚消失および/もしくは運動障害ならびに/または過敏性を処置する方法を提供する。本開示の方法によって処置され得る感覚消失および/または過敏性の非限定的な例としては、糖尿病性ニューロパシー、外傷性ニューロパシー、および/または化学療法ニューロパシー(例えば、シスプラチンまたはパクリタキセルの投与後)が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、有効量のニューレグリンを含む組成物を投与することによって、末梢神経損傷を被るリスクがある対象において自律神経系の機能不全を処置する方法を提供する。この態様のある局面において、自律神経系の機能不全は、交感神経系および/または副交感神経系の機能不全を包含する。本開示の方法によって処置され得る自律神経機能不全の非限定的な例としては、局所血流の機能不全(例えば、勃起不全をもたらす海綿体神経損傷)、腸運動性分泌、呼吸器の変化、膀胱の変化、および/または眼球の変化が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
本開示の組成物および方法のある態様において、対象は、外科手技に起因する末梢神経損傷を被るリスクがある。例示的な外科手技としては、組織切開または腫瘍切除術が挙げられるがそれに限定されるわけではない。代替としてまたは加えて、例示的な外科手技としては、骨盤、腹部、または結腸直腸の手術が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、手術中に切開されるまたは除去される組織または腫瘍は、悪性または良性であり得る。悪性の組織または腫瘍は、一つまたは複数のタイプの癌であり得る。例示的な癌のタイプとしては、固形癌、前立腺癌、および乳癌が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、例示的な末梢神経損傷のタイプとしては、神経離断、神経挫滅、および神経脱髄が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。この態様のある局面において、末梢神経損傷は、勃起不全をもたらし得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、対象は、乳児の出産に起因する末梢神経損傷を被るリスクがある。この態様のある局面において、出産は、医学的処置または外科手技を含み得る。例示的な医学的処置としては、薬学的処置の投与、分娩の誘導、または対象もしくは胎児の物理的操作が挙げられるがそれに限定されるわけではない。例示的な外科手技としては、対象の切開を行うことおよび帝王切開術を行うことが挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、例示的な末梢神経損傷のタイプとしては、神経離断、神経挫滅、および神経脱髄が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、対象は、外傷性事故に起因する末梢神経損傷を被るリスクがある。例示的な外傷性事故としては、自動車事故、刃物および発射体による創傷、ならびに肢のポジショニングまたは圧迫事象の後の医学的手技または外科手技に続発する損傷が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、例示的な末梢神経損傷のタイプとしては、神経離断、神経挫滅、および神経脱髄が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。
ある態様において、本開示は、既存の末梢神経損傷を有する対象において末梢神経損傷を防止するまたは処置する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。この態様のある局面において、末梢神経損傷は、勃起不全をもたらし得る。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、既存の末梢神経損傷を有する対象において筋機能を改善する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。筋機能の改善には、限定ではなく例として、骨格筋機能が含まれる。改善される筋機能の例としては、筋肉量の増加(例えば、筋線維のサイズの増大)、筋力、筋萎縮の減少、および/または筋線維増多の減少が挙げられるがそれに限定されるわけではない。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、既存の末梢神経損傷を有する対象において感覚消失および/もしくは運動障害ならびに/または過敏性を処置する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。本開示の方法によって処置され得る感覚消失および/または過敏性の非限定的な例としては、糖尿病性ニューロパシー、外傷性ニューロパシー、および/または化学療法ニューロパシー(例えば、シスプラチンまたはパクリタキセルの投与後)が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、既存の末梢神経損傷を有する対象において自律神経系の調節不全を処置する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。この態様のある局面において、自律神経系の調節不全は、交感神経系および/または副交感神経系の調節不全を包含する。本開示の方法によって処置され得る自律神経調節不全の非限定的な例としては、局所血流の調節不全(例えば、勃起不全をもたらす海綿体神経損傷)、腸運動性分泌、呼吸器の変化、膀胱の変化、および/または眼球の変化が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、有効量のニューレグリンを含む組成物を投与することによって、既存の末梢神経損傷を有する対象において末梢神経損傷を処置するまたは防止する方法を提供する。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。この態様のある局面において、末梢神経損傷は、勃起不全をもたらし得る。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、有効量のニューレグリンを含む組成物を投与することによって、既存の末梢神経損傷を有する対象において筋機能を改善する方法を提供する。筋機能の改善には、限定ではなく例として、骨格筋機能が含まれる。改善される筋機能の例としては、筋肉量の増加(例えば、筋線維のサイズの増大)、筋力、筋萎縮の減少、および/または筋線維増多の減少が挙げられるがそれに限定されるわけではない。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、有効量のニューレグリンを含む組成物を投与することによって、既存の末梢神経損傷を有する対象において感覚消失および/もしくは運動障害ならびに/または過敏性を処置する方法を提供する。本開示の方法によって処置され得る感覚消失および/または過敏性の非限定的な例としては、糖尿病性ニューロパシー、外傷性ニューロパシー、および/または化学療法ニューロパシー(例えば、シスプラチンまたはパクリタキセルの投与後)が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ある態様において、本開示は、有効量のニューレグリンを含む組成物を投与することによって、既存の末梢神経損傷を有する対象において自律神経系の調節不全を処置する方法を提供する。この態様のある局面において、自律神経系の調節不全は、交感神経系および/または副交感神経系の機能不全を包含する。本開示の方法によって処置され得る自律神経機能不全の非限定的な例としては、局所血流の機能不全(例えば、勃起不全をもたらす海綿体神経損傷)、腸運動性分泌、呼吸器の変化、膀胱の変化、および/または眼球の変化が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
本開示の組成物および方法のある態様において、末梢神経損傷は、外科手技に起因し得る。例示的な外科手技としては、組織切開または腫瘍切除術が挙げられるがそれに限定されるわけではない。代替としてまたは加えて、例示的な外科手技としては、骨盤、腹部、または結腸直腸の手術が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、手術中に切開されるまたは除去される組織または腫瘍は、悪性または良性であり得る。悪性の組織または腫瘍は、一つまたは複数のタイプの癌であり得る。例示的な癌のタイプとしては、固形癌、前立腺癌、および乳癌が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、例示的な末梢神経損傷のタイプとしては、神経離断、神経挫滅、および神経脱髄が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。この態様のある局面において、末梢神経損傷は、勃起不全をもたらし得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、末梢神経損傷は、乳児の出産に起因し得る。この態様のある局面において、出産は、医学的処置または外科手技を含み得る。例示的な医学的処置としては、薬学的処置の投与、分娩の誘導、または対象もしくは胎児の物理的操作が挙げられるがそれに限定されるわけではない。例示的な外科手技としては、対象の切開を行うことおよび帝王切開術を行うことが挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、例示的な末梢神経損傷のタイプとしては、神経離断、神経挫滅、および神経脱髄が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、末梢神経損傷は、外傷性事故に起因し得る。例示的な外傷性事故としては、自動車事故、刃物および発射体による創傷、ならびに肢のポジショニングまたは圧迫事象の後の医学的手技または外科手技に続発する損傷が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、例示的な末梢神経損傷のタイプとしては、神経離断、神経挫滅、および神経脱髄が挙げられるがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、末梢神経は、坐骨神経であり得る。代替としてまたは加えて、その末梢神経は、海綿体神経であり得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、末梢神経損傷を被る前の投与に適している。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、末梢神経損傷を被る前に投与され得るが、末梢神経損傷を被った後には投与されない場合がある。ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、不連続な投薬レジメンに従って投与され得る。好ましくは、不連続な投薬レジメンは、指定の間隔での組成物の投与を含む。例示的な指定の間隔としては、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。あるいは、指定の間隔としては、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、不連続な投薬レジメンは、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得、不連続な投薬レジメンは、約1ヶ月、約2ヶ月、および約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、末梢神経損傷を被っている間の投与に適している。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、末梢神経損傷を被っている間に投与され得るが、末梢神経損傷を被った後には投与されない場合がある。ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、不連続な投薬レジメンに従って投与され得る。好ましくは、不連続な投薬レジメンは、指定の間隔での組成物の投与を含む。例示的な指定の間隔としては、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。あるいは、指定の間隔としては、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、不連続な投薬レジメンは、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得、不連続な投薬レジメンは、約1ヶ月、約2ヶ月、および約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、末梢神経損傷を被る前および被っている間の投与に適している。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、末梢神経損傷を被る前および被っている間に投与され得るが、末梢神経損傷を被った後には投与されない場合がある。ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、不連続な投薬レジメンに従って投与され得る。好ましくは、不連続な投薬レジメンは、指定の間隔での組成物の投与を含む。例示的な指定の間隔としては、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。あるいは、指定の間隔としては、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、不連続な投薬レジメンは、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得、不連続な投薬レジメンは、約1ヶ月、約2ヶ月、および約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、末梢神経損傷を被る前、被っている間、および被った後の投与に適している。ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、不連続な投薬レジメンに従って投与され得る。好ましくは、不連続な投薬レジメンは、指定の間隔での組成物の投与を含む。例示的な指定の間隔としては、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。あるいは、指定の間隔としては、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、不連続な投薬レジメンは、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得、不連続な投薬レジメンは、約1ヶ月、約2ヶ月、および約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、末梢神経損傷を被った後の投与に適している。ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物は、不連続な投薬レジメンに従って投与され得る。好ましくは、不連続な投薬レジメンは、指定の間隔での組成物の投与を含む。例示的な指定の間隔としては、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。あるいは、指定の間隔としては、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとの間隔での投与が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。この態様のある局面において、不連続な投薬レジメンは、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得る。この態様のある局面において、指定の投与間隔は、少なくとも1週間に1回であり得、不連続な投薬レジメンは、約1ヶ月、約2ヶ月、および約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続され得る。
本開示の組成物および方法のある態様において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重であり得る。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重であり得る。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重であり得る。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重であり得る。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重であり得る。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重であり得る。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重であり得る。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重であり得る。この態様のある局面において、ニューレグリンまたはニューレグリンを含む組成物の有効量は、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重であり得る。
対象に投与される本発明の組成物の実際の投与量は、身体的および生理学的因子、例えば、体重、症状の重症度、処置される疾患のタイプ、以前または同時の治療的介入、患者の特発性疾患、および投与経路によって決定され得る。いずれにしても、投与に関与する施術者が、組成物中の活性成分の濃度および個別の対象に対する適切な用量を決定する。
開示される方法のある特定の局面は、使用される特定のニューレグリンの活性、投与経路、投与方法、および医学的状況に基づいて、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、1〜10、1〜20、10〜20、1〜30、1〜40、1〜50、10〜20、10〜30、10、15、20、25、30、35、40、50、15〜25、15〜40、15〜35、15〜50、20〜50、20〜40、20〜40、25〜35、30〜50、30〜60、50〜75、50〜100、100、1〜100、100〜150、150〜200、200、1〜200μgまたはmgのニューレグリンポリペプチドまたはペプチドの投与を含む。ある特定の局面は、損傷前および/または損傷後のニューレグリンの投与を含む。ニューレグリンは、損傷の12、24、48、もしくは72時間前、損傷中、および/または損傷後の指定の間隔もしくは一定間隔において、投与され得る。ある特定の状況において、ニューレグリンは、損傷の24または48時間前に、および損傷後に1日(例えば、24時間)に1回または1週間に1回投与され得る。損傷前の投与は、全身性および/または局所性であり得る。損傷中の投与は、全身性および/または局所性であり得る。損傷後の投与は、全身性および/または局所性であり得る。
開示される方法のある特定の局面は、使用されるニューレグリンの活性、投与経路、投与方法、および医学的状況に基づいて、約0.005、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14もしくは15μgまたはmgあるいはその中間の任意の値のニューレグリンポリペプチドまたはペプチドの投与を含む。例えば、ニューレグリン、またはGGF2を含むがそれに限定されるわけではないNRG-1アイソフォームは、0.5、2.5、5、7.5、10、12.5、または15μg/kgまたはmg/kgで投与される。非経口、皮下、筋肉内、神経周囲、頭蓋内、眼窩内、眼、脳室/心室内(intraventricular)、嚢内、脊髄内、槽内、腹腔内、鼻腔内、エアロゾル、経口、または経皮的もしくは外用投与(例えば、真皮を横断して血流に入ることができる製剤を保持するデバイスまたは粘着パッチを適用することによる投与)を含むがそれに限定されるわけではない任意の適切な投与経路が使用され得る。
本開示の一つの局面において、GGF2用量レベルは、約0.001mg/kg〜1.5mg/kg、約0.001mg/kg〜2.5mg/kg、約0.001mg/kg〜5.0mg/kg、約0.001mg/kg〜10mg/kg、または約0.001mg/kg〜15mg/kgに及ぶ。特定の態様において、GGF2用量レベルは、約0.001mg/kg〜約0.02mg/kg、約0.02mg/kg〜0.06mg/kg、約0.06mg/kg〜約0.1mg/kg、約0.1mg/kg〜約0.3mg/kg、約0.3mg/kg〜約0.5mg/kg、約0.5mg/kg〜約0.7mg/kg、約0.5mg/kg〜約1.0mg/kg、約0.7mg/kg〜約1.0mg/kg、約1.0mg/kg〜約1.5mg/kg、約1.5mg/kg〜約2mg/kg、約2mg/kg〜約2.5mg/kg、約2.5mg/kg〜約3mg/kg、約3mg/kg〜約3.5mg/kg、約3.5mg/kg〜約4mg/kg、約4mg/kg〜約4.5mg/kg、約4.5mg/kg〜約5mg/kg、約0.001mg/kg〜約1.5mg/kg、または約0.001mg/kg〜約5.0mg/kgに及ぶ。別の特定の態様において、GGF2用量レベルは、約1mg/kg〜約15mg/kgに及ぶ。
本開示の一つの局面において、GGF2用量レベルは、約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、または12週間にわたって、約24時間ごと(または1日につき1回)、少なくとも24時間ごと、48時間ごと、少なくとも48時間ごと、少なくとも1日おきに1回、72時間ごと、少なくとも72時間ごとに投与される、約0.001mg/kg〜1.5mg/kg、約0.001mg/kg〜2.5mg/kg、約0.001mg/kg〜5.0mg/kg、約0.001mg/kg〜10mg/kg、または約0.001mg/kg〜15mg/kgに及ぶ。別の態様において、GGF2は、1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月にわたって少なくとも1週間につき1回投与される。特定の態様において、GGF2用量レベルは、約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、または12週間にわたって、約24時間ごと(または1日につき1回)、少なくとも24時間ごと、48時間ごと、少なくとも48時間ごと、少なくとも1日おきに1回、72時間ごと、少なくとも72時間ごとに投与される、約0.001mg/kg〜約0.02mg/kg、約0.02mg/kg〜0.06mg/kg、約0.06mg/kg〜約0.1mg/kg、約0.1mg/kg〜約0.3mg/kg、約0.3mg/kg〜約0.5mg/kg、約0.5mg/kg〜約0.7mg/kg、約0.5mg/kg〜約1.0mg/kg、約0.7mg/kg〜約1.0mg/kg、約1.0mg/kg〜約1.5mg/kg、約1.5mg/kg〜約2mg/kg、約2mg/kg〜約2.5mg/kg、約2.5mg/kg〜約3mg/kg、約3mg/kg〜約3.5mg/kg、約3.5mg/kg〜約4mg/kg、約4mg/kg〜約4.5mg/kg、約4.5mg/kg〜約5mg/kg、約0.001mg/kg〜約1.5mg/kg、または約0.001mg/kg〜約5.0mg/kgに及ぶ。別の態様において、GGF2は、1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月にわたって少なくとも1週間につき1回投与される。別の特定の態様において、GGF2用量レベルは、約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、または12週間にわたって、約24時間ごと(または1日につき1回)、少なくとも24時間ごと、48時間ごと、少なくとも48時間ごと、少なくとも1日おきに1回、72時間ごと、少なくとも72時間ごとに投与される、約1mg/kg〜約15mg/kgに及ぶ。別の態様において、GGF2は、1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月にわたって少なくとも1週間につき1回投与される。
本開示の別の局面において、ニューレグリンまたはNRG-1アイソフォームは、5mg/kg〜15mg/kgの両端の値を含む投与量の範囲で全身的または局所的に対象に投与され得る。例えば、GGF2を含むがそれに限定されるわけではないNRG1ポリペプチドまたはペプチドが、5mg/kg〜15mg/kgの両端の値を含む投与量の範囲で投与されるとき、好ましい投与経路は、静脈内、皮下、経皮的、または外用であり得る。
ニューレグリンは、損傷前に、損傷中に、および/または損傷後の指定の間隔もしくは一定間隔で、投与され得る。非限定的な例において、ニューレグリンは、損傷前の約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、または12週間にわたって、約24時間ごと(または1日につき1回)、少なくとも24時間ごと、48時間ごと、少なくとも48時間ごと、少なくとも1日おきに1回、72時間ごと、少なくとも72時間ごとに投与され得る。別の態様において、GGF2は、損傷前の1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月にわたって、少なくとも1週間につき1回投与される。代替としてまたは加えて、ニューレグリンは、損傷後に24時間ごとまたは1週間ごとに1回投与され得る。損傷前の投与は、全身性および/または局所性であり得る。損傷中の投与は、全身性および/または局所性であり得る。損傷後の投与は、全身性および/または局所性であり得る。ニューレグリンのいくつかの用量(例えば、5mg/kg〜15mg/kgの両端の値を含む投与量の範囲)は、皮下注射または埋め込みまたは経皮的送達方法を含むがそれに限定されるわけではない、非全身的方法または局所的方法によって投与され得る。
「局所的な」、「局部的な」、または「標的化された」送達方法は、ニューレグリンの血流レベルを実質的に増加させずに、または血液脳関門を実質的に透過することによる、中枢神経系の脳脊髄液中のニューレグリンのレベルの増加を起こさずに、末梢神経の回復または機能を改善するために治療的に有効なニューレグリンを損傷部位に提供する。
開示される組成物および方法のニューレグリンは、NRG1、2、3、または4遺伝子によってコードされる任意の完全長ニューレグリンであり得る。さらなる局面において、ニューレグリンは、ニューレグリンポリペプチドの任意の機能的セグメントであり得る。ニューレグリンの機能的セグメントは、EGF様ドメインを含み得る。ニューレグリンは、ErbBレセプターに結合して活性化する、NRG1、2、3、または4遺伝子によってコードされる任意のペプチドであり得る。あるいは、ニューレグリンは、NRG1、2、3、または4遺伝子によってコードされる野生型ペプチドから改変された任意のペプチドであり得、改変されたペプチドは、ErbBレセプターに結合して活性化する。
ニューレグリンおよびニューレグリンのEGF様ドメインを含むポリペプチドは、薬学的に許容される希釈剤、担体、または賦形剤とともに単位剤形で対象に投与され得る。従来の薬学の慣例を用いることにより、そのような組成物を患者または実験動物に投与するのに好適な製剤または組成物が提供され得る。
ある特定の状況では、静脈内投与が好ましいことがあるが、非経口、皮下、筋肉内、頭蓋内、眼窩内、眼、脳室/心室内、嚢内、脊髄内、槽内、腹腔内、鼻腔内、エアロゾル、経口、または経皮的もしくは外用投与(例えば、真皮を横断して血流に入ることができる製剤を保持するデバイスまたは粘着パッチを適用することによる投与)を含むがそれに限定されるわけではない任意の適切な投与経路を使用してよい。治療的製剤は、液体の溶液または懸濁液の形態であってよく;経口投与の場合、製剤は、錠剤またはカプセル剤の形態であってよく;鼻腔内の場合、製剤は、粉末、点鼻液、またはエアロゾルの形態であってよい。
「ニューレグリン-1」、「NRG-1」、「ヘレグリン」は、ErbBレセプター1、3、または4に結合するポリペプチド、およびレセプターとの対形成(二量体化)によってErbB2にも結合するポリペプチドのことを意味する。一つの態様において、ニューレグリンは、各々の全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許第5,530,109号;同第5,716,930号;および同第7,037,888号に記載されているp185erbB2リガンド遺伝子によってコードされる。一つの態様において、ニューレグリンは、GGF2もしくはその任意の部分配列、またはGGF2の配列の全部もしくは活性な部分を含む任意の分子である。
開示される組成物および方法のある特定の態様において、薬学的組成物は、例えば、少なくとも約0.1%の活性な化合物を含み得る。他の態様において、活性な化合物は、その単位の約2%〜約75%または例えば約25%〜約60%およびその中の導き出せる任意の範囲の重量を含み得る。他の非限定的な例において、用量は、1投与あたり約1マイクログラム(μg)/kg/体重、約5μg/kg/体重、約10μg/kg体重、約50μg/kg体重、約100μg/kg体重、約200μg/kg体重、約350μg/kg体重、約500μg/kg体重、約1mg/kg体重、約5mg/kg体重、約10mg/kg体重、約50mg/kg体重、約100mg/kg体重、約200mg/kg体重、約350mg/kg体重、約500mg/kg体重〜約1000mg/kgmg/kg、またはそれ以上およびその中の導き出せる任意の範囲も含み得る。本明細書において列挙される数字から導き出せる範囲の非限定的な例において、上に記載された数字に基づく約5mg/kg体重〜約100mg/kg体重、約5μg/kg体重〜約500mg/kg体重などの範囲が、投与され得る。
用語「治療有効量」または「有効量」は、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医が調べている組織、系、動物、またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発するニューレグリンの量のことを意味することを目的としている。
治療的な変化は、対処されている疾患または症状、例えば、末梢神経損傷を緩和する方向の、測定された生化学的特徴または生理学的特徴の変化であり得る。より詳細には、「有効量」は、病状もしくは虚弱質に関連する徴候を減少させるのに十分か、特定の身体の機能の機能障害をもたらす、疾患状態の身体機能もしくは障害を正常化するのに十分か、または疾患もしくは症状の臨床的に測定されるパラメータの一つもしくは複数の改善を提供するのに十分な量である。本明細書において開示されるニューレグリンの治療有効量または投与量は、対象の損傷前の状態または正常な機能に関連する値に等しい機能の測定値を取り戻すのに十分な量であり得る。代替としてまたは加えて、本明細書において開示されるニューレグリンの治療有効量または投与量は、損傷されたまたは損傷のリスクがある坐骨神経の生存、接続性、シグナル伝達、または機能を保存する、取り戻す、または誘導するのに十分な量であり得る。本明細書において開示されるニューレグリンの治療有効量または投与量は、損傷されたまたは損傷のリスクがある坐骨神経がシグナル伝達するか、制御するか、または神経支配する標的細胞の生存または機能を保存する、取り戻す、または誘導するのに十分な量であり得る。
請求項における用語「または」の使用は、選択肢のことだけを指すかまたは選択肢が「相互排他的」であると明示的に示されない限り、「および/または」を意味するために使用される。用語「または」を使用して列挙されるいずれのものも、示されている他の選択可能なものから明確に排除され得ることも企図される。
本願全体にわたって、用語「約」は、ある値を測定するために使用されたデバイスまたは方法に対する誤差の85%、90%、95%または標準偏差以内の値を示すために使用される。
長年にわたる特許法に従って、請求項または明細書における単語「a」および「an」は、明確に述べられない限り、一つまたは複数を表す。
本開示のある特定の局面において、ニューレグリンは、予防的に使用され、それにより、潜在的な損傷が防止されるかまたは減少する。代替としてまたは加えて、ニューレグリンは、対象の将来の状態を指摘するために予後診断的に使用される。代替としてまたはさらに加えて、ニューレグリンは、ある症状または状態が存在することまたは存在し得ることを指摘するために診断的に使用される。ニューレグリンは、処置されている症状または疾患の徴候または兆候を減少させるかまたは除去する何らかの方法で症状に影響を及ぼすために、治療的に使用され得る。
ニューレグリンは、成体の末梢神経系において重要な役割を果たす。例えば、ニューレグリン、具体的には、グリア成長因子2(GGF2)は、シュワン細胞前駆体の生存、シュワン細胞の増殖、軸索を鞘で覆うこと(axon ensheathment)、およびミエリン化を含むシュワン細胞の分化の複数の局面に影響する。さらに、ニューレグリンは、神経筋接合部におけるアセチルコリンレセプターの制御にも関与する。ニューレグリンは、末梢神経におけるシュワン細胞の機能にも影響し、骨格筋において筋原性および代謝性の作用を有する。したがって、本明細書において提示される研究の目標は、坐骨神経挫滅傷の後の骨格筋および坐骨神経の機能の微視的変化ならびにそれらの回復に対するニューレグリン1アイソフォームグリア成長因子2(GGF2)の効果を評価することだった。
本明細書において提示されるデータは、GGF2が、末梢神経損傷後(例えば、坐骨神経損傷後)の末梢神経のミエリン化、標的筋肉の機能、および神経の感覚機能に利益をもたらすことを証明する。具体的には、本明細書において記載されるように、腓腹筋の組織学的評価によって、損傷の2、4、および6週間後に、偽と比べて挫滅動物において線維増多の増加が証明されたが;しかしながら、GGF2処置は、損傷によって誘導される線維増多を損傷の6週間後にほぼ正常レベルにまで有意に減少させた。さらに、筋線維の面積の有意な減少が、損傷の2、4、および6週間後に見られたが;しかしながら、GGF2処置は、損傷の4および6週間後には、筋線維の面積についてサイズが増加する方へ(すなわち、むしろ偽対照に近く)シフトするよう促進した。損傷後、偽動物と比べて、様々な重症度の多種多様の病変が、坐骨神経において観察されたが;しかしながら、GGF2は、ビヒクルで処置された動物と比べて、傷ついた坐骨神経における脱髄の程度を定性的に減少させた。GGF2は、離断による坐骨神経求心路遮断の後に機械的感覚機能および低温感覚機能を増強しつつ、挫滅傷後の機械的過敏性および低温過敏性の兆候を軽減した。
本発明の他の目的、特色、および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるだろう。しかしながら、本発明の精神および範囲内の様々な変更および改変が、この詳細な説明から当業者に明らかになるので、詳細な説明および特定の実施例が、本発明の特定の態様を示すが単に例示目的で与えられていると理解されるべきである。
添付の図面は、本開示の一部を形成し、本開示のある特定の非限定的な局面を証明するために含められる。本開示は、本明細書において提示される特定の態様の詳細な説明と併せてこれらの図面の一つを参照することにより、よりよく理解され得る。
坐骨神経三分枝に対して8〜10mm近位の坐骨神経挫滅傷の模式的な解説図である。 偽損傷、挫滅傷後のビヒクル処置、または挫滅傷後のGGF2処置の条件下において時間(2、4、または6週間)に応じて観察された外側腓腹筋における線維増多の変化率を表しているグラフである。 損傷の2および6週間後の、偽動物[A]、ビヒクル処置動物[B]、およびGGF2処置動物[C]由来の代表的な筋肉切片の一連の顕微鏡写真(Trichrome 100X)である。 偽損傷、挫滅傷後のビヒクル処置、または挫滅傷後のGGF2処置の条件下において時間(それぞれ2、4、または6週間)に応じて観察された線維増多率を表している一連のグラフである。 偽損傷、挫滅傷後のビヒクル処置、または挫滅傷後のGGF2処置の条件下において時間(それぞれ2、4、または6週間)に応じて観察された線維増多率を表している一連のグラフである。 偽損傷、挫滅傷後のビヒクル処置、または挫滅傷後のGGF2処置の条件下において時間(それぞれ2、4、または6週間)に応じて観察された線維増多率を表している一連のグラフである。 偽損傷、挫滅傷後のビヒクル処置、または挫滅傷後のGGF2処置の条件下における2、4、および6週間後の坐骨神経のプロテオリピドタンパク質染色(PLP)におけるミエリン化の評価を示しているグラフである。 実験条件に応じた、ベースラインからの平均海綿体内圧(ICP)の変化を表しているグラフである。「低用量」GGF2=0.5mg/kgおよび「高用量」0.54 GGF2 5mg/kg(「高用量」)。32匹の3月齢の雄Sprague-Dawleyラットを4つの実験条件:群1-偽手術、群2-挫滅傷+GGF2無し、群3-挫滅+低用量GGF2(0.5mg/kg)、および群4-挫滅+高用量GGF2(5.0mg/kg)に分けた。GGF2を、挫滅の24時間前、挫滅の24時間後、および手術後の研究終了まで(5週間)7日ごとに1回(1週間に1回)送達した。手術は、前立腺、海綿体神経、および大骨盤神経節(major pelvic ganglia)(MPG)を露出させる下部正中切開、ならびに2分間の挫滅傷(90度の角度での持針器および「ワンクリック」圧力)を含んだ。 実験条件に応じた、平均大動脈圧(MAP)に対して正規化された平均ICPを表しているグラフである。ICP/MAP比は、0.4のGGF2 0.5mg/kg(「低用量」)および0.54のGGF2 5mg/kg(「高用量」)に対して、0.81(正常)、0.15(挫滅および処置無し)である(すべての値がp<0.05)。32匹の3月齢の雄Sprague-Dawleyラットを4つの実験条件:群1-偽手術、群2-挫滅傷+GGF2無し、群3-挫滅+低用量GGF2(0.5mg/kg)、および群4-挫滅+高用量GGF2(5.0mg/kg)に分けた。GGF2を、挫滅の24時間前、挫滅の24時間後、および手術後の研究終了まで(5週間)7日ごとに1回(1週間に1回)送達した。手術は、前立腺、海綿体神経、および大骨盤神経節(MPG)を露出させる下部正中切開、ならびに2分間の挫滅傷(90度の角度での持針器および「ワンクリック」圧力)を含んだ。 図8A〜Cは、1処置群あたり3匹の動物からの大骨盤神経節(MPG)の代表的なフルオロ-ゴールド標識を表している一連の写真である((パネルA)正常、(パネルB)挫滅、(パネルC)挫滅+GGF2)。陰茎組織に注射されたフルオロ-ゴールドは、インタクトな神経を通ってMPG内の細胞体に逆行的に輸送される。パネルA:正常な動物は、神経損傷の非存在下において観察された逆行性標識の量を示す。パネルB:挫滅動物では、フルオロ-ゴールド標識は、MPGまで完全には輸送されることができないので、損傷によるインタクトな神経線維の劇的な減少を示す。パネルC:挫滅+GGF2動物は、フルオロ-ゴールドで標識されたMPG細胞数の増加を示していることから、GGF2処置の結果として、損傷後に存在する神経線維がより保存されていることが示唆される。 MPGにおけるフルオロ-ゴールド標識の定量を表しているグラフである。結果は、正常な動物が、MPGにおいて多数の細胞体の標識を有することを示した。挫滅傷の後、神経線維傷害、および標識をMPGに逆行輸送できなくなることの結果として、標識された細胞の数は劇的に減少する。しかしながら、GGF2処置は、逆行性の様式で陰茎組織からMPGにフルオロ-ゴールドを輸送するために利用可能なインタクトな神経線維の数を改善し、より多い数の細胞が標識された。 図10A〜Cは、nNosレベルの代表的な染色を表している一連の写真である。海綿体nNOSは、海綿体神経保存の十分に確立されたマーカーである。この研究の結果は、正常組織染色(パネルA)を含んだ。比較すると、海綿体神経挫滅傷後にnNOS染色は有意に失われた(パネルB)。陰茎海綿体(penile corpora)における海綿体神経終末の保存されたnNOS染色は、GGF2処置によって、挫滅傷後の海綿体神経の生存率が上昇したことを証明した(パネルC)。染色密度は、GGF2処置によってnNOS染色が保存されたことを示唆している。 図11A〜Cは、チロシンヒドロキシラーゼ(TH)レベルの代表的な染色を表している一連の写真である。パネルAは、正常組織染色を表しており、パネルBでは、海綿体神経挫滅傷後のTH染色の有意な喪失が表されている。パネルCは、陰茎海綿体における海綿体神経終末の保存されたTH染色を示しており;この知見は、GGF2処置によってもたらされた、挫滅傷後の陰茎神経支配の全般的な保存または再建に対応する。したがって、染色密度は、GGF2処置によってTH染色が保存されることを示唆した。 図12A〜Cは、小胞アセチルコリントランスポーター(VaChT)の代表的な染色を表している一連の写真である。結果は、正常組織染色(パネルA)、および海綿体神経挫滅傷後のVaChT染色の有意な喪失(パネルB)を示す。対照的に、(パネルC)に示される陰茎海綿体における海綿体神経終末の保存されたVaChT染色は、GGF2処置によって、挫滅傷後の海綿体神経の生存率が上昇したことを証明している(C)。染色密度は、GGF2処置によってVaChT染色が保存される傾向があることを示す。 GGF2またはビヒクルの投与回数の増加に応じた、研究対象の体重の変化を表しているグラフである(実施例6を参照のこと)。 図14Aは、海綿体神経を様々なレベルで電気刺激したときの海綿体内圧力(平均大動脈圧(MAP)に対して正規化された最大ICP)の変化を表しているグラフである(実施例6を参照のこと)。ICP応答は、群CおよびDにおいて有意に高かった。群A:偽+ビヒクル。群B:偽+GGF2。群C: BCI+GGF2(5mg/kg,sc)。群D: BCI+GGF2(15mg/kg,sc)。群E: BCI+ビヒクル。図14Bは、海綿体神経を様々なレベルで電気刺激したときの海綿体内圧(ICP面積/MAP)の変化を表しているグラフである(実施例6を参照のこと)。ICP応答は、群CおよびDにおいて有意に高かった。群A:偽+ビヒクル。群B:偽+GGF2。群C: BCI+GGF2(5mg/kg,sc)。群D: BCI+GGF2(15mg/kg,sc)。群E: BCI+ビヒクル。 処置群A、E、およびCに対する無髄線維の数に応じた、海綿体神経一つあたりのシュワン細胞数の中央値を表しているグラフである(実施例6を参照のこと)。 図16A〜Bは、偽損傷、挫滅傷(パネルA)、または離断損傷(パネルB)の後のGGF2処置のビヒクル処置の条件下における、6週間の研究にわたるvon Frey機械的(触覚)閾値の時間経過を表しているグラフの対である。 図17A〜Bは、偽損傷、挫滅傷(パネルA)、または離断損傷(パネルB)の後のビヒクル処置またはGGF2処置の条件下における、6週間の研究にわたるアセトン気化冷却に対する行動応答の時間経過を表しているグラフの対である。
詳細な説明
末梢神経に対する損傷は、例えば、外傷、事故、または手術によって引き起こされる様々な事象、圧迫、挫傷、離断、挫滅、または引っ張りの一般的な結果である。神経損傷に至る外因は様々であるが、神経レベルでの所見は、共通の特色を有する(概説として、例えば、Lee and Wolfe, J Am Acad Orthop Surg, 8(4), p. 243, 2008を参照のこと)。任意の病因の外傷性損傷は、ミエリン化、神経上膜、神経周膜、神経内膜および軸索に対して傷害を引き起こすことが多い。最も軽度の場合、損傷は、主にミエリンおよび神経上膜に対するものであり、その後、完全な回復が数日間または数週間以内に自発的に起きる。
多くの神経損傷は、神経内膜および軸索の破壊、ならびに完全には回復しない機能の破壊または長期間にわたってしか回復しない機能の破壊をもたらす。
軸索に対する傷害を含む末梢神経損傷に関して、損傷後数時間以内に軸索の局所的変性が起きる。次の数日間にわたり、近位のニューロンの細胞体および軸索は、ウォーラー変性として公知のプロセスを起こす。軸索の変性の後、ミエリンを産生するシュワン細胞は死滅して、残骸および炎症を残す。このシュワン細胞の死および関連する炎症は、神経傷害を悪化させる。
中枢神経系とは異なり、末梢神経では、かなりの量の再生が起き得る。軸索は、神経周膜チャネルに沿って伸び、遠位の標的を再度神経支配し、シュワン細胞は、軸索を再度有髄化する。末梢神経は再生するが、身体によって媒介される天然の再生プロセスは、完全な修復はもたらさず、変性を経験した多くのニューロンは、決して再生しないか、または決して本来の標的を見つけ出さず、永久の機能不全がもたらされる。この機能不全は、運動機能の喪失、感覚機能の喪失、感覚異常、反射の喪失、硬直、拘縮、または可動域の縮小を含み得る。
疼痛は、通常、感覚神経の損傷または傷害に伴うものであり、患部の防御(guarding)および非可動化をもたらす。ゆえに、侵害受容(疼痛の感覚の基礎となる神経シグナル伝達)は、不快な感覚および情動的経験を引き起こすにもかかわらず、迅速な治癒の機序および迅速な治癒の促進と同時に生ずる。しかしながら、多くの病理学的な状況において、侵害受容性のインプットは、生物にとって大いに有害な機能変化をもたらし得る。
神経損傷は、主要な求心性ニューロンの特性および脊髄における中枢との連絡の多くを変化させて、異痛症(通常は無害である刺激からの疼痛の知覚)、痛覚過敏(任意の所与の疼痛刺激に対する異常に大きな応答)、および受容野(すなわち、刺激が適用されたとき、「有痛性」である領域)の拡大をもたらす。慢性疼痛の症状の大部分は、中枢または末梢神経組織に対する傷害の結果として生じる。
ニューレグリンが、ニューロンが人工の導管を通じて再生する能力を増強すること、およびシュワン細胞移植などの細胞療法による補助的療法として機能することを多数の文献が証明している。本開示より前は、ニューレグリン単独で、例えば、末梢神経の機能を保護することおよび/または取り戻すことによって、末梢神経損傷を処置できることは、知られていなかった。
ニューレグリン組成物
ニューレグリンは、予防的に使用されることにより、潜在的な損傷を防止し得るかまたは最小にし得る。代替としてまたは加えて、ニューレグリンは、損傷を処置するために使用され得る。処置するという用語には、さらなる損傷の防止、さらなる傷害もしくは進行中の傷害の阻害、損傷の兆候もしくは徴候の回復、および/または損傷後の機能の改善/回復が含まれ得るがそれに限定されるわけではない。
ニューレグリンは、筋機能、例えば、限定ではなく例として、骨格筋機能を改善するために、末梢神経損傷を被るリスクがあるかまたは既存の末梢神経損傷を有する対象に投与され得る。改善される筋機能の例としては、筋肉量の増加(例えば、筋線維のサイズの増大)、筋力、筋萎縮の減少、および/または筋線維増多の減少が挙げられるがそれに限定されるわけではない。本開示の組成物および方法の好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ニューレグリンは、感覚消失および/もしくは運動障害ならびに/または過敏性を処置するために、末梢神経損傷を被るリスクがあるかまたは既存の末梢神経損傷を有する対象に投与され得る。本開示の方法によって処置され得る感覚消失および/または過敏性の非限定的な例としては、糖尿病性ニューロパシー、外傷性ニューロパシー、および/または化学療法ニューロパシー(例えば、シスプラチンまたはパクリタキセルの投与後)が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
ニューレグリンは、既存の末梢神経損傷を有する対象において自律神経系の機能不全を処置するために、末梢神経損傷を被るリスクがあるかまたは既存の末梢神経損傷を有する対象に投与され得る。自律神経系の例示的な機能不全としては、交感神経系および/または副交感神経系の機能不全が挙げられる。本開示の方法によって処置され得る自律神経機能不全の非限定的な例としては、局所血流の機能不全(例えば、勃起不全をもたらす海綿体神経損傷)、腸運動性分泌、呼吸器の変化、膀胱の変化、および/または眼球の変化が挙げられる。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
例示的な組成物は、ニューレグリン、NRG-1、またはGGF2の核酸またはペプチド分子を含むがそれに限定されるわけではない。開示される方法に供される例示的な末梢神経としては、坐骨神経および/または海綿体神経が挙げられるがそれに限定されるわけではない。
対象に投与される本発明の組成物の実際の投与量は、身体的および生理学的因子、例えば、体重、症状の重症度、処置される疾患のタイプ、以前または同時の治療的介入、患者の特発性疾患、および投与経路によって決定され得る。いずれにしても、投与に関与する施術者が、組成物中の活性成分の濃度および個別の対象に対する適切な用量を決定する。
開示される方法のある特定の局面は、使用される特定のニューレグリンの活性、投与経路、投与方法、および医学的状況に基づいて、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、1〜10、1〜20、10〜20、1〜30、1〜40、1〜50、10〜20、10〜30、10、15、20、25、30、35、40、50、15〜25、15〜40、15〜35、15〜50、20〜50、20〜40、20〜40、25〜35、30〜50、30〜60、50〜75、50〜100、100、1〜100、100〜150、150〜200、200、1〜200μgまたはmgのニューレグリンポリペプチドまたはペプチドの投与を含む。ある特定の局面は、損傷前および/または損傷後のニューレグリンの投与を含む。
ニューレグリンは、損傷前、損傷中、および/または損傷後の指定の間隔もしくは一定間隔において、投与され得る。非限定的な例において、ニューレグリンは、損傷前の約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、または12週間にわたって、約24時間ごと(または1日につき1回)、少なくとも24時間ごと、48時間ごと、少なくとも48時間ごと、少なくとも1日おきに1回、72時間ごと、少なくとも72時間ごとに投与され得る。別の態様において、GGF2は、損傷前の1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月にわたって、少なくとも1週間につき1回投与される。代替としてまたは加えて、ニューレグリンは、損傷後に24時間ごとまたは1週間ごとに1回投与され得る。損傷前の投与は、全身性および/または局所性であり得る。損傷中の投与は、全身性および/または局所性であり得る。損傷後の投与は、全身性および/または局所性であり得る。
開示される方法のある特定の局面は、使用されるニューレグリンの活性、投与経路、投与方法、および医学的状況に基づいて、約0.005、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15μgまたはmg、あるいはその中間の任意の値のニューレグリンポリペプチドまたはペプチドの投与を含む。例えば、ニューレグリン、またはGGF2を含むがそれに限定されるわけではないNRG-1アイソフォームは、0.5、2.5、5、7.5、10、12.5、または15μg/kgまたはmg/kgで投与される。非経口、皮下、筋肉内、神経周囲、頭蓋内、眼窩内、眼、脳室/心室内、嚢内、脊髄内、槽内、腹腔内、鼻腔内、エアロゾル、経口、または経皮的もしくは外用投与(例えば、真皮を横断して血流に入ることができる製剤を保持するデバイスまたは粘着パッチを適用することによる投与)を含むがそれに限定されるわけではない任意の適切な投与経路が使用され得る。
本開示の一つの局面において、GGF2用量レベルは、約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、または12週間にわたって、約24時間ごと(または1日につき1回)、少なくとも24時間ごと、48時間ごと、少なくとも48時間ごと、少なくとも1日おきに1回、72時間ごと、少なくとも72時間ごとに投与される、約0.001mg/kg〜1.5mg/kg、約0.001mg/kg〜2.5mg/kg、約0.001mg/kg〜5.0mg/kg、約0.001mg/kg〜10mg/kg、または約0.001mg/kg〜15mg/kgに及ぶ。別の態様において、GGF2は、1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月にわたって少なくとも1週間につき1回投与される。特定の態様において、GGF2用量レベルは、約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、または12週間にわたって、約24時間ごと(または1日につき1回)、少なくとも24時間ごと、48時間ごと、少なくとも48時間ごと、少なくとも1日おきに1回、72時間ごと、少なくとも72時間ごとに投与される、約0.001mg/kg〜約0.02mg/kg、約0.02mg/kg〜0.06mg/kg、約0.06mg/kg〜約0.1mg/kg、約0.1mg/kg〜約0.3mg/kg、約0.3mg/kg〜約0.5mg/kg、約0.5mg/kg〜約0.7mg/kg、約0.5mg/kg〜約1.0mg/kg、約0.7mg/kg〜約1.0mg/kg、約1.0mg/kg〜約1.5mg/kg、約1.5mg/kg〜約2mg/kg、約2mg/kg〜約2.5mg/kg、約2.5mg/kg〜約3mg/kg、約3mg/kg〜約3.5mg/kg、約3.5mg/kg〜約4mg/kg、約4mg/kg〜約4.5mg/kg、約4.5mg/kg〜約5mg/kg、約0.001mg/kg〜約1.5mg/kg、または約0.001mg/kg〜約5.0mg/kgに及ぶ。別の態様において、GGF2は、1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月にわたって少なくとも1週間につき1回投与される。別の特定の態様において、GGF2用量レベルは、約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、または12週間にわたって、約24時間ごと(または1日につき1回)、少なくとも24時間ごと、48時間ごと、少なくとも48時間ごと、少なくとも1日おきに1回、72時間ごと、少なくとも72時間ごとに投与される、約1mg/kg〜約15mg/kgに及ぶ。別の態様において、GGF2は、1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月にわたって少なくとも1週間につき1回投与される。
本開示の別の局面において、ニューレグリンまたはNRG-1アイソフォームは、5mg/kg〜15mg/kgの両端の値を含む投与量の範囲で全身的または局所的に対象に投与され得る。例えば、GGF2を含むがそれに限定されるわけではないNRG1ポリペプチドまたはペプチドが、5mg/kg〜15mg/kgの両端の値を含む投与量の範囲で投与されるとき、好ましい投与経路は、静脈内、皮下、経皮的、または外用であり得る。ニューレグリンは、損傷前に、損傷中に、および/または損傷後の指定の間隔もしくは一定間隔で、投与され得る。一つの例において、ニューレグリンは、損傷の24または48時間前および損傷後に24時間ごとに1回または1週間ごとに1回投与され得る。損傷前の投与は、全身性および/または局所性であり得る。損傷中の投与は、全身性および/または局所性であり得る。損傷後の投与は、全身性および/または局所性であり得る。ニューレグリンのいくつかの用量(例えば、5mg/kg〜15mg/kgの両端の値を含む投与量の範囲)は、皮下注射または埋め込みまたは経皮的送達方法を含むがそれに限定されるわけではない、非全身的方法または局所的方法によって投与され得る。
開示される組成物および方法のある特定の態様において、薬学的組成物は、例えば、少なくとも約0.1%の活性な化合物を含み得る。他の態様において、活性な化合物は、その単位の約2%〜約75%または例えば約25%〜約60%およびその中の導き出せる任意の範囲の重量を構成し得る。他の非限定的な例において、用量は、1投与あたり約1マイクログラム(μg)/kg/体重、約5μg/kg/体重、約10μg/kg体重、約50μg/kg体重、約100μg/kg体重、約200μg/kg体重、約350μg/kg体重、約500μg/kg体重、約1mg/kg体重、約5mg/kg体重、約10mg/kg体重、約50mg/kg体重、約100mg/kg体重、約200mg/kg体重、約350mg/kg体重、約500mg/kg体重〜約1000mg/kgmg/kg、またはそれ以上およびその中の導き出せる任意の範囲も含み得る。本明細書において列挙される数字から導き出せる範囲の非限定的な例において、上に記載された数字に基づく約5mg/kg体重〜約100mg/kg体重、約5μg/kg体重〜約500mg/kg体重などの範囲が、投与され得る。
用語「約」は、ある値を測定するために使用されたデバイスまたは方法に対する誤差の85%、90%、95%、または標準偏差以内の値を示すために使用される。
ニューレグリンおよびニューレグリンのEGF様ドメインを含むポリペプチドは、薬学的に許容される希釈剤、担体、または賦形剤とともに単位剤形で対象に投与され得る。従来の薬学の慣例を用いることにより、そのような組成物を患者または実験動物に投与するのに好適な製剤または組成物が提供され得る。静脈内投与が好ましいが、任意の適切な投与経路、例えば、非経口、皮下、筋肉内、神経周囲、頭蓋内、眼窩内、眼、脳室/心室内、嚢内、脊髄内、槽内、腹腔内、鼻腔内、エアロゾル、経口、または経皮的もしくは外用投与(例えば、真皮を横断して血流に入ることができる製剤を保持するデバイスまたは粘着パッチを適用することによる投与)を使用してよい。治療的製剤は、液体の溶液または懸濁液の形態であり得る。経口投与の場合、製剤は、錠剤またはカプセルの形態であり得る。鼻腔内製剤の場合、製剤は、粉末、点鼻液、またはエアロゾルの形態であり得る。
「ニューレグリン-1」、「NRG-1」、「ヘレグリン」は、ErbBレセプター3または4に結合するポリペプチドおよびレセプターとの対形成(二量体化)によってErbB2にも結合するポリペプチドのことを意味する。ニューレグリンは、GGF2もしくはその任意の部分配列、またはGGF2の配列の全部もしくは活性な部分を含む任意の分子であり得る。そのGGF2は、野生型配列、部分配列、またはGGF2の配列の全部もしくは活性な部分を含むその任意の変種であり得る。GGF2配列は、ヒト配列、部分配列、またはGGF2の配列の全部もしくは活性な部分を含むその任意の変種であり得る。
本開示のGGF2アミノ酸配列(下線が引かれたEGF様ドメインを含む領域を含む)の非限定的な例は:
Figure 2015514096
(GenBankアクセッション番号AAB59622、これは参照により本明細書に組み入れられる)である。
ニューレグリンポリペプチドまたはそのセグメントは、GGF2のアミノ酸配列と75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%同一または相同であり得る。ニューレグリン様ポリペプチドは、GGF2のEGF様ドメインのアミノ酸配列と75、80、85、86、97、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%同一または相同であり得る。
用語「タンパク質」または「ポリペプチド」とは、少なくとも10アミノ酸残基を含む分子のことを指す。そのタンパク質は、GGF2ポリペプチドの全部または一部を含み得る。野生型バージョンのタンパク質またはポリペプチドが、使用され得る。代替としてまたは加えて、改変されたタンパク質またはポリペプチドが、末梢神経損傷を処置するために使用される。用語「ペプチド」、「タンパク質」、または「ポリペプチド」は、交換可能に使用される。用語「ペプチド」は、任意の長さのアミノ酸配列のことを指すために使用され得る。
「改変されたペプチド」とは、その化学構造、特にアミノ酸配列が、それぞれの野生型ペプチドと比べて変更されているペプチドのことを指す。いくつかの態様において、改変されたペプチドは、少なくとも一つの改変されたアミノ酸を有する。いくつかの態様において、改変されたペプチドは、少なくとも一つのd-アミノ酸を有する。いくつかの態様において、改変されたペプチドは、少なくとも一つの天然に存在しないアミノ酸を有する。
改変されたペプチドは、置換、挿入、または欠失の変種を含み得る。欠失変種は、典型的には、天然または野生型の分子の一つまたは複数の残基を欠く。個別の残基が欠失され得るか、またはいくつかの連続したアミノ酸が欠失され得る。終止コドンが、コードしている核酸配列に(置換または挿入によって)導入されることにより、切断型タンパク質が生成され得る。挿入変異体は、典型的には、ペプチド内の末端でない点における材料の付加を含む。これは、一つまたは複数の残基の挿入を含み得る。融合タンパク質または融合ペプチドと呼ばれることが多い末端付加もまた、生成され得る。置換変種は、典型的には、ペプチド内の一つまたは複数の部位における、一つのアミノ酸から別のアミノ酸への交換を含み、他の機能または特性、例えば、ニューレグリンレセプターの結合および活性化を失いつつまたは失うことなく、そのペプチドの一つまたは複数の特性を調節するようにデザインされ得る。置換は、保存的であり得、すなわち、一つのアミノ酸が、類似の形状および電荷のうちの一つで置き換えられる。あるいは、置換は、ペプチドの機能または活性に影響し得るような非保存的であってもよい。非保存的変更は、典型的には、ある残基を化学的に似ていない残基で置換すること、例えば、極性または荷電アミノ酸を、非極性または無電荷のアミノ酸の代わりにすることおよびその反対を含む。
「保存的置換」としては、例えば、アラニンからセリン;アルギニンからリジン;アスパラギンからグルタミンまたはヒスチジン;アスパラギン酸からグルタミン酸;システインからセリン;グルタミンからアスパラギン;グルタミン酸からアスパラギン酸;グリシンからプロリン;ヒスチジンからアスパラギンまたはグルタミン;イソロイシンからロイシンまたはバリン;ロイシンからバリンまたはイソロイシン;リジンからアルギニン;メチオニンからロイシンまたはイソロイシン;フェニルアラニンからチロシンまたはロイシンまたはメチオニン;セリンからトレオニン;トレオニンからセリン;トリプトファンからチロシン;チロシンからトリプトファンまたはフェニルアラニン;およびバリンからイソロイシンまたはロイシンへの変更が挙げられ得るがそれに限定されるわけではない。
アミノ酸配列および核酸配列は、その配列が、生物学的活性の維持などの本明細書において示される機能的な基準を満たす限り、追加の残基、例えば、それぞれ追加のN末端もしくはC末端アミノ酸または5'もしくは3'配列を含み得る。末端配列の付加は、特に、例えば、コード領域の5'または3'部分のいずれかに隣接する様々な非コード配列を含み得る核酸配列に適用される。
用語「治療有効量」または「有効量」は、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医が調べている組織、系、動物、またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発するニューレグリンの量のことを意味することを目的としている。
治療的な変化は、対処されている疾患または症状、例えば、末梢神経損傷、筋萎縮を緩和する(筋肉量を増加させる、筋力を改善する、筋萎縮を減少させる)か、神経因性疼痛を減少させるか、感覚の回復を亢進するか、末梢神経の再ミエリン化を亢進する方向の、測定される生化学的特徴または生理学的特徴の変化であり得る。より詳細には、「有効量」は、病状もしくは虚弱質に関連する徴候を減少させるのに十分か、疾患状態の身体機能もしくは特定の身体の機能の機能障害をもたらす障害を正常化するのに十分か、または疾患もしくは症状の臨床的に測定されるパラメータの一つもしくは複数の改善を提供するのに十分な量である。
薬学的製剤
本開示の薬学的製剤は、薬学的に許容される担体に溶解されたまたは分散された有効量のペプチドを含む。句「薬学的または薬理学的に許容される」とは、必要に応じて、対象、例えば、ヒトに投与されたとき、通常、有害反応、アレルギー性反応、または他の都合の悪い反応をもたらさない組成物のことを指す。そのような薬学的組成物の調製法は、参照により本明細書に組み入れられるRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. Mack Printing Company, 1990によって例証されているように、本開示に照らして当業者に公知である。さらに、ヒトへの投与目的の場合、調製物が、例えば、USFDA Office of Biological Standardsによって要求されているような、無菌性、発熱性、全般的な安全性、および純度の基準を満たすべきであることが理解されるだろう。
さらに、本明細書において使用されるとき、「薬学的に許容される担体」は、本開示を考慮して、当業者に公知であるように、材料、例えば、溶媒、分散媒、コーティング、界面活性剤、酸化防止剤、保存剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物、薬物安定剤、ゲル、結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、甘味料、香味料、色素、そのような類似の材料、およびそれらの組み合わせを含む。任意の従来の担体が、活性成分と不適合性である場合を除いて、治療的組成物または薬学的組成物におけるその使用が企図される。
本開示の医薬は、それが固体、液体、またはエアロゾルの形態で投与されるべきか、および注射のような投与経路のために無菌である必要があるかに応じて種々のタイプの担体を含み得る。本開示のニューレグリンポリペプチドまたはペプチドは、静脈内に、皮内に、動脈内に、腹腔内に、病巣内に、頭蓋内に、関節内に、前立腺内に、胸膜内に、気管内に、鼻腔内に、硝子体内に、膣内に、直腸内に、腫瘍内に、筋肉内に、神経周囲に、皮下に、結膜下に、小胞内に、粘膜に、心膜内に、臍帯内に(intraumbilically)、眼内に(intraocularally)、経口的に、外用で、局所的に、吸入(例えば、エアロゾル)によって投与され得る。さらに、本開示のニューレグリンポリペプチドまたはペプチドは、注射、注入、持続注入、標的細胞を直接浸漬する(bathing)局部的な灌流、カテーテルを介して、洗浄を介して、もしくは他の方法、または当業者に公知であり得るような前述の任意の組み合わせによって投与され得る。
対象に投与される組成物の実際の投与量は、身体的および生理学的因子、例えば、体重、症状の重症度、処置される疾患のタイプ、以前または同時の治療的介入、患者の特発性疾患、および投与経路によって決定され得る。いずれにしても、投与に関与する施術者が、組成物中の活性成分の濃度および個別の対象に対する適切な用量を決定する。
開示される組成物および方法のある特定の態様において、薬学的組成物は、例えば、少なくとも約0.1%の活性な化合物を含み得る。他の態様において、活性な化合物は、その単位の約2%〜約75%または例えば約25%〜約60%およびその中の導き出せる任意の範囲の重量を構成し得る。他の非限定的な例において、用量は、1投与あたり約1マイクログラム(μg)/kg/体重、約5μg/kg/体重、約10μg/kg体重、約50μg/kg体重、約100μg/kg体重、約200μg/kg体重、約350μg/kg体重、約500μg/kg体重、約1mg/kg体重、約5mg/kg体重、約10mg/kg体重、約50mg/kg体重、約100mg/kg体重、約200mg/kg体重、約350mg/kg体重、約500mg/kg体重〜約1000mg/kgmg/kg、またはそれ以上およびその中の導き出せる任意の範囲も含み得る。本明細書において列挙される数字から導き出せる範囲の非限定的な例において、上に記載された数字に基づく約5mg/kg体重〜約100mg/kg体重、約5μg/kg体重〜約500mg/kg体重などの範囲が、投与され得る。
いずれの場合においても、組成物は、一つまたは複数の構成要素の酸化を遅らせる様々な酸化防止剤を含み得る。さらに、微生物の作用の防止が、パラベン(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン)、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール、またはそれらの組み合わせを含むがそれに限定されるわけではない様々な抗菌剤および抗真菌剤などの保存剤によってもたらされ得る。
上記医薬は、遊離塩基、中性、または塩の形態で、組成物に製剤化され得る。薬学的に許容される塩には、酸付加塩、例えば、ペプチド組成物の遊離アミノ基とともに形成されるか、または無機酸、例えば、塩酸もしくはリン酸、または酢酸、シュウ酸、酒石酸、もしくはマンデル酸のような有機酸とともに形成される塩が含まれる。遊離カルボキシル基とともに形成される塩は、無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、もしくは水酸化第二鉄;またはイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、もしくはプロカインのような有機塩基からも得ることができる。
組成物が液体の形態である態様において、担体は、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)、脂質(例えば、トリグリセリド、植物油、リポソーム)、およびそれらの組み合わせを含むがそれに限定されるわけではない溶媒または分散媒であり得る。例えば、レシチンなどのコーティングを使用することによって;担体、例えば、液体ポリオールまたは脂質に分散することによって、必要とされる粒径を維持することによって;界面活性剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースを使用することによって;またはそのような方法の組み合わせによって、適切な流動性が維持され得る。多くの場合、等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウム、またはそれらの組み合わせを含めることが好ましいだろう。
ある特定の態様において、組成物は、経口摂取のような経路による投与のために調製される。これらの態様では、固体組成物は、例えば、溶液、懸濁液、エマルジョン、錠剤、丸剤、カプセル剤(例えば、ハードまたはソフトシェルゼラチンカプセル)、徐放製剤、頬側組成物、トローチ剤、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤、オブラート、またはそれらの組み合わせを含み得る。経口組成物は、食餌の食物とともに直接取り込まれ得る。経口投与にとって好ましい担体は、不活性な希釈剤、同化できる可食の担体、またはそれらの組み合わせを含む。経口組成物は、シロップ剤またはエリキシル剤として調製され得る。シロップ剤またはエリキシル剤は、例えば、少なくとも一つの活性な作用物質、甘味料、保存剤、香味料、色素、保存剤、またはそれらの組み合わせを含み得る。
ある特定の好ましい態様において、経口組成物は、一つまたは複数の結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、香味料、およびそれらの組み合わせを含み得る。ある特定の態様において、組成物は、以下のうちの一つまたは複数を含み得る:結合剤、例えば、トラガカントゴム、アカシア、コーンスターチ、ゼラチン、またはそれらの組み合わせ;賦形剤、例えば、リン酸二カルシウム、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム、またはそれらの組み合わせ;崩壊剤、例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸、またはそれらの組み合わせ;潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム;甘味料、例えば、スクロース、ラクトース、サッカリン、またはそれらの組み合わせ;香味料、例えば、ペパーミント、冬緑油、サクランボフレーバー、オレンジフレーバーなど;または前述のそれらの組み合わせ。投薬単位形態(dosage unit form)がカプセルであるとき、それは、上記のタイプの材料に加えて、液体担体などの担体を含み得る。様々な他の材料が、コーティングとして、または投薬単位の物理的形状を改変するために、存在し得る。例えば、錠剤、丸剤、またはカプセル剤は、シェラック、糖、またはその両方でコーティングされ得る。
滅菌された注射可能な溶液は、上で列挙された様々な他の成分を含んでいてもよい適切な溶媒に必要量の活性な化合物を組み入れた後、必要であれば濾過滅菌することによって、調製され得る。一般に、分散液は、無菌化された様々な活性成分を、基本的な分散媒および/または他の成分を含む滅菌されたビヒクルに組み入れることによって調製される。滅菌された注射可能な溶液、懸濁液、またはエマルジョンを調製するための滅菌された粉末の場合、好ましい調製方法は、予め濾過滅菌されたその液体媒質から活性成分+任意のさらなる所望の成分の粉末をもたらす真空乾燥法または凍結乾燥法である。その液体媒質は、必要ならば、適切に緩衝されるべきであり、まず、液体希釈剤が、注射の前に十分な食塩水またはグルコースで等張性にされる。直接注射するための高度に濃縮された組成物の調製も企図され、ここで、溶媒としてDMSOを使用することが、非常に速い透過をもたらすために構想され、それにより、高濃度の活性な作用物質が小領域に送達される。
好ましくは、本開示の組成物は、製造および貯蔵の標準的な条件下において安定であり、細菌および真菌などの微生物の汚染作用から保護されている。エンドトキシン汚染は、安全なレベルに、例えば、0.5ng/mgタンパク質未満に最小に維持されるべきであることが認識されるだろう。
特定の態様において、注射可能な組成物の長期の吸収は、吸収を遅延させる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウム、ゼラチン、またはそれらの組み合わせを含む本開示の組成物によってもたらされ得る。
末梢神経:坐骨神経
坐骨神経に関して、本発明の組成物は、筋肉量を増加させ、筋力を改善し、筋萎縮を減少させる。特に、GGF2の投与は、末梢神経を取り囲む組織において、筋線維のサイズを大きくし、線維増多を減少させる。例えば、GGF2の投与は、骨格筋において、筋線維のサイズを大きくし、線維増多を減少させる。本発明は、傷害を受けた末梢神経の脱髄を防止するためおよび/または再ミエリン化を誘導するための組成物および方法も提供する。本明細書において開示される組成物および方法のある特定の態様において、組成物および方法は、筋肉内の傷害を受けた坐骨神経を含む傷害を受けた坐骨神経の脱髄を防止するためおよび/または再ミエリン化を誘導するために使用される。開示される方法の例示的な筋肉としては、骨格筋が挙げられるがそれに限定されるわけではない。
ある態様において、本開示は、末梢神経損傷を被るリスクがあるかまたは既存の末梢神経損傷を有する対象において筋機能を改善する有効量のニューレグリンを含む組成物を提供する。筋機能の改善には、限定ではなく例として、骨格筋機能が含まれる。改善される筋機能の例としては、筋肉量の増加(例えば、筋線維のサイズの増大)、筋力、筋萎縮の減少、および/または筋線維増多の減少が挙げられるがそれに限定されるわけではない。好ましい局面において、ニューレグリンは、GGF2である。
末梢神経:海綿体神経
ラット勃起不全モデルは、末梢神経損傷の標準的な一般に認められた十分に公表されているモデルである。この特定のアプローチにおいて、海綿体神経は、鉗子圧迫によって損傷される。同じ圧迫損傷または挫滅傷が、他の任意の末梢神経におけるモデルとして使用され得る。海綿体神経損傷モデルでは、機能の欠陥は、勃起機能におけるものである。外傷性神経損傷の共通の一貫した病態生理学を考慮して、そのような海綿体神経損傷は、前立腺切除術によって誘導される損傷に関する優れたモデル、ならびにすべての外傷性末梢神経損傷に関する一般モデルである。
末梢神経に対する損傷は、脊髄神経節(DRG)に位置する感覚ニューロンの細胞体内の変化を誘導し;これらの変化は、生存および軸索の再生を促進する。好ましい条件下において、例えば、挫滅傷後に、ほとんどの神経線維は、首尾よく再生する。しかしながら、多くの臨床的に関連する状況において、外傷性または疾患誘導性の神経損傷は、不良な結果を有し、機能の回復は限定的であるだけで、かなり遅れることが多い。そのような場合、神経因性疼痛または慢性疼痛の状態が発生し得る。
疼痛は、通常、感覚神経の損傷または傷害に伴うものであり、患部の防御および非可動化をもたらす。ゆえに、侵害受容(疼痛の感覚の基礎となる神経シグナル伝達)は、不快な感覚および情動的経験を引き起こすにもかかわらず、迅速な治癒の機序および迅速な治癒の促進と同時に生ずる。しかしながら、多くの病理学的な状況において、侵害受容性のインプットは、生物にとって大いに有害な機能変化をもたらし得る。
神経損傷は、主要な求心性ニューロンの特性および脊髄における中枢との連絡の多くを変化させて、異痛症(通常は無害である刺激からの疼痛の知覚)、痛覚過敏(任意の所与の疼痛刺激に対する異常に大きな応答)、および受容野(すなわち、刺激が適用されたとき、「有痛性」である領域)の拡大をもたらす。慢性疼痛の症状の大部分は、中枢または末梢神経組織に対する傷害の結果として生じる。
勃起不全(ED)とも称されるインポテンスは、米国だけで2000万人の男性が発症している一般的な問題である。陰茎勃起は、神経の完全性と機能的な血管の両方に依存する神経血管性の現象である。性的刺激があると、海綿体神経終末および内皮細胞から神経伝達物質(特に、一酸化窒素)が放出される。結果として生じる動脈平滑筋および細動脈平滑筋の弛緩により、動脈の流量が増加する。海綿体内に捕捉される血液が、陰茎を勃起状態にする。
前立腺癌、膀胱癌、または直腸癌などのための根治的骨盤内手術による海綿体神経に対する損傷は、この国における医原性EDの最も一般的な原因の一つである。EDは、前立腺全摘除術後の病的状態の主要な原因である。例えば、神経温存外科的手法の導入にもかかわらず、手術後の勃起率は、臓器限局性前立腺癌に対する両側性海綿体神経温存手技を受けた男性の30%〜80%の範囲である(Wang, J Sex Med, 4: 1085-97, 2007)。
様々な神経調節性ストラテジーが、これまでに検討されてきたが;しかしながら、損傷前もしくは損傷時の海綿体神経の神経保護のために利用可能な処置、または神経再生を誘発する損傷後の処置は存在しない(Michl et al., J Urol 176: 227-31, 2006; Burnett and Lue, J Urol 176: 882-7, 2006)。骨盤の悪性腫瘍のための外科的治療および放射線治療に対する最新の神経温存変法をよそに、処置後の勃起機能を保存するおよび取り戻す新しい手段が必要とされている。
軸索およびミエリン鞘の変性、マクロファージの浸潤、食作用、ならびにシュワン細胞の脱分化からビュングナー帯の形成に至る詳細に明らかにされたパターンの、傷害部位に対して遠位の細胞の変化が見られる。これらの変化は、損傷した神経の環境および軸索再生の可能性を改変する。軸索が「伝達」モードから成長モードに切り替わるとき、ニューロンの生存は、栄養因子によって促進され、タンパク質(GAP-43、チューブリン、アクチン)、新規神経ペプチド、およびサイトカインが発現される。遠位神経断端の支持およびニューロンの再生能は、無限ではないので、成長能を高める新しいストラテジーが必要とされている(Fu and Gordon, Mol Neurobiol. 14: 67-116, 1997)。
実施例1:末梢神経損傷後の筋萎縮を処置するためのGGF2の使用
本明細書において記載される研究の全体的なデザインは、下記の表1に明示される。
(表1)研究デザイン
Figure 2015514096
この研究のために、8〜10週齢の雄Spraque Dawley(CD)ラットを使用した。動物を、体重に基づいて様々な手術群に無作為化し、続いて、坐骨神経三分枝に対して8〜10mm近位の坐骨神経挫滅傷に供するか(図1)、または右後肢において偽手術を行った。坐骨神経挫滅傷を有する動物を、損傷の24時間後、次いで、この研究の期間中、1週間に2回、単回のボーラス投与のGGF2(2.6mg/kg,静脈内)またはビヒクルで処置した。すべての処置群に相当する動物のコホートを、損傷の2、4、または6週間後に安楽死させた。動物をケタミン/キシラジンで深麻酔し、リン酸緩衝食塩水の経心的灌流に続く4%パラホルムアルデヒド灌流によって安楽死させた。外側腓腹筋および遠位坐骨神経を回収し、包埋し、損傷側を切片にした。外側腓腹筋の切片(3〜5μm)を、筋線維増多および筋線維の断面積分布の形態計測評価のために、ヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)、マッソン・トリクローム、ならびにトルイジンブルーで染色した(図2)。挫滅傷後に、偽動物と比べて線維増多の有意な増加が、観察された。損傷の4および6週間後に、ビヒクル処置動物と比べてGGF2処置動物において線維増多の有意な減少が見られた。6週間後、GGF2は、ビヒクル処置と比べて、損傷によって誘導された線維増多をほぼ正常レベルにまで減少させた。
さらに、遠位坐骨神経をプラスチックに包埋し、切片にした。挫滅傷後の脱髄の程度を評価するために、別個の切片をH&E、ルクソールファスト、およびトルイジンブルーで染色した。具体的には、図3は、損傷の2および6週間後の偽動物[A]、ビヒクル処置動物[B]、およびGGF2処置動物[C]由来の代表的な筋肉切片の一連の顕微鏡写真(Trichrome 100X)を示している。偽動物では、損傷の2および6週間後の筋線維は、正常限界内だった。挫滅傷の後、線維増多は増加し、筋線維のサイズは小さくなった。GGF2処置は、損傷の4および6週間後に筋線維増多を有意に減少させた。さらに、ビヒクルと比べて、GGF2処置動物では、筋線維のサイズがいくらか改善された。
神経挫滅傷の後、標的筋肉の線維増多は、経時的に増加した。さらに、標的筋肉内の筋線維のサイズ分布は、偽対照と比べて、挫滅によって損傷した動物では、より小さい断面積に偏っている。GGF2処置は、損傷の4および6週間後において筋線維増多を有意に減少させた。
線維増多に対する効果に加えて、GGF2処置は、損傷の4および6週間後において、筋線維の面積が大きなサイズ(すなわち、むしろ偽対照に近い)に変化するのを促進した(図4A〜4C)。具体的には、図4は、損傷の2、4、および6週間後の外側腓腹筋における筋線維の面積の分布を示している。損傷の2週間後において、挫滅によって損傷した両方の群の分布(中央値=1501〜2000μm2)は、偽群(中央値=3001〜3500μm2)と明確に異なっていた。4および6週間後、偽群は、切片が5000μm2の面積を超えるまで、右方向の移行を示した。ビヒクル処置群の中央値は、より小さい面積(2001〜2500μm2)に移行したままだった。GGF2処置は、それぞれ4週間後(2501〜3000μm2)および6週間後(3001〜3500μm2)に筋線維のサイズを有意に改善した。
実施例2: GGF2は損傷後の坐骨神経の再ミエリン化を改善する
損傷した遠位神経断端の予備解析から、挫滅傷が、損傷の2、4、および6週間後に軸索の脱髄をもたらしたことが示された。さらに、軸索の腫脹、ウォーラー変性、軽度の炎症、および軸索間の線維増多が、損傷後に生じた。軸索の傷害は、横断面において神経束の半分超において顕著だった。GGF2は、4および6週間後に、ビヒクル処置対照と比べて、損傷した遠位坐骨神経における再ミエリン化を改善する。
具体的には、図5は、坐骨神経のプロテオリピドタンパク質の染色(PLP)におけるミエリン化の半定量的評価を示している。2、4、および6週間後、偽動物における坐骨神経の横断面は、正常限界内だった。ビヒクル処置群およびGGF2処置群には、様々な重症度の多種多様の病変が存在したが;しかしながら、GGF2は、ビヒクル処置動物と比べたとき、脱髄の程度を定性的に減少させると見られた。
実施例3:海綿体神経損傷のラットモデル
海綿体神経損傷のラットモデルは、典型的には、以下の方法を使用する。ラットをイソフルランで麻酔する。その動物を加温パッド上に置いて、体温を37℃に維持する。腹部を剃毛し、Clinidin消毒液(ポビドンヨード)で洗う。腹膜腔の下腹部の正中線上で開口させ、海綿体神経と大骨盤神経節(MPG)の両方を露出させる。止血鉗子で海綿体神経を片側につき2分間挫滅することによって、海綿体神経損傷を誘導する。ニューレグリンに関する研究では、損傷の48時間前に、2つのニューレグリン群を処置した。
ラット挫滅モデルは、勃起機能の単純かつ再現できる極めて信頼のおける減少を提供する。この手法は、広範に使用されており、この手法を使用したいくつかの研究が公開されている。挫滅傷後に勃起機能を試験する必要はなく、勃起機能の低下は予測可能であり、典型的には、挫滅傷の約5週間後に機能試験が行われる。
海綿体神経に対する損傷の後、腹筋および筋膜を再度接近させて2層で腹腔を2〜3針の断続縫合(吸収性縫合糸)によって閉じる。非ウィッキング(PDSまたはコーテッドバイクリル(coated vicryl))縫合材を用いた、皮膚の表皮下(埋没)連続縫合によって皮膚を閉じる。ブプレノルフィン鎮痛薬を先制して与え(手技を終える10分前に)、疼痛管理のために手術後48時間にわたって6〜12時間ごとに与えた。
手術の約5週間後に、ラットをケタミン(100mg/kgIP)およびキシラジン(5mg/kg)で麻酔した。同じ切開術によって海綿体(Cavernosal crura)を露出させ、そして海綿体内圧を測定するように特別にデザインされたソフトウェアプログラムに接続され、左下腿に挿入された23G針を使用して、機能的研究を行った。測定前に、海綿体神経を1.5mAにおける電極で刺激する。測定手順の長さは、およそ15分である。ラットを、麻酔薬から回復する前に心臓内ユーサニル(euthanyl-intercardiac)によって安楽死させ、組織(海綿体神経、MPG、陰茎、前立腺)を光学顕微鏡での評価、ならびに分子の評価および組織学的評価のために回収した。
図6に示される海綿体内圧(ICP)データに示されているように、損傷の5週間後の海綿体神経の電気刺激から、両方のニューレグリン処置群において神経および終末器の機能の有意な保存が証明され、これは、より高い用量においてより有意だった。そのデータを、まず、ボンフェローニt検定およびp<0.05において見なされる有意性を用いた非反復測定分散分析(non-repeated measures ANOVA)によって解析した。すべての結果が、平均値±SEMとして表現された。図7に示されているように大動脈圧に対して正規化されたときの変化もまた、有意に改善された。
組織学的観点から、データは、NRG処置が、MPGにおけるフルオロ-ゴールド逆行性輸送標識法に基づいてインタクトな神経線維の数を増加させ、ニューロン一酸化窒素シンターゼならびに陰茎の神経および平滑筋組織由来のVaChTの保存を改善したことを示唆している。これは、神経保護および/または神経再生の作用機序が存在することを示唆している。いかなるニューレグリンも投与されていない挫滅傷動物と比べて、平滑筋のアポトーシスもまた減少する。
実施例4:フルオロ-ゴールドによる組織学的検査法
このプロトコルを行うために、4%フルオロ-ゴールドの海綿体内(intracorporal)注射を行い、1週間後、大骨盤神経節(MPG)組織を回収し、4%パラホルムアルデヒド、0.1Mリン酸緩衝液中で固定し、一晩固定し、次いで、20%スクロース中に入れた。20pmの厚さの凍結切片にした。Infinityカメラおよびイメージングシステムを使用して像を取得した後、フルオロ-ゴールド増強細胞数についての盲検解析を行った。その後、MPG検体のスライドをランダムに選択し(動物1匹につき10枚)、細胞の計数を行うことにより、インタクトなニューロンの数を測定した(例えば、Dail, W. G., Trujillo, D., de la Rosa, D. and Walton, G.: Autonomic innervation of reproductive organs: analysis of the neurons whose axons project in the main penile nerve in the pelvic plexus of the rat. Anat Rec, 224: 94, 1989; Laurikainen A, Hiltunen J 0, Vanhatalo S, Klinge E, Saarma M: Glial cell line-derived neurotrophic factor is expressed in penis of adult rat and retrogradely transported in penile parasympathetic and sensory nerves.(Cell Tissue Res 2000, 302: 321-9を参照のこと)。[0081]このように、これは、フルオロ-ゴールドを使用した逆行性の追跡プロトコルだった。このプロトコルの結果は、ニューレグリン処置が、海綿体神経の再生およびその標的(陰茎海綿体)への再投射、ならびに/または海綿体神経の神経保護を助けたことを示唆する情報を提供した。
したがって、フルオロ-ゴールドを、標的臓器、この場合、陰茎海綿体内に注射した。その後、終末器の神経終末からの取り込みが生じた。この取り込みは、神経線維が、保存されていることおよび/または注射された領域へ再度成長することを示唆した。いったんフルオロ-ゴールドが取り込まれると、フルオロゴールドは、神経軸索において逆行性様式で輸送され、その標識は、MPG(大骨盤神経節)の元のニューロンに蓄積される。
図8は、1処置群あたり3匹の動物からの大骨盤神経節(MPG)の代表的なフルオロ-ゴールド標識を示している((パネルA)正常、(パネルB)挫滅、(パネルC)挫滅+GGF2)。正常動物(パネルA)は、神経損傷の非存在下において観察された逆行性標識の量を証明している。挫滅動物(パネルB)では、フルオロ-ゴールド標識は、MPGまで完全には輸送されることができないので、損傷によるインタクトな神経線維の劇的な減少が示される。挫滅+GGF2動物(パネルC)は、フルオロ-ゴールドで標識されたMPG細胞数の増加を示していることから、GGF2処置の結果として、損傷後に存在する神経線維がより保存されていることが示唆される。
図9は、MPGにおけるフルオロ-ゴールド標識の定量を提供している。正常動物は、MPGにおいて多数の細胞体の標識を有する。挫滅傷の後、神経線維傷害、およびその結果として標識をMPGに逆行輸送できなくなることの結果として、標識された細胞数は劇的に減少する。GGF2処置は、逆行性の様式で陰茎組織からMPGにフルオロ-ゴールドを輸送するために利用可能なインタクトな神経線維の数を改善し、より多い数の細胞が標識された。
実施例5:免疫組織化学
海綿体の基部の部分の長軸方向の凍結切片をnNos、VaChTについて染色した。すべての洗浄を、1%triton-Xを含むTris緩衝液を用いて行った。組織を、5%正常ヤギ血清で1時間ブロッキングし、次いで、
a)nNOs(Sigma; 1/1000)または
b)VaChT(Abcam; 1/150)または
c)TH(Millipore; 1/5000)
とともにそれぞれ4℃において一晩インキュベートした。
数回すすいだ後、切片をヤギ抗ウサギHRPおよびロバ抗ヤギ(1/1000)において1時間インキュベートし、次いで、0.2%硫酸ニッケルアンモニウムおよび0.03%過酸化水素を含むDAB溶液中で10分間インキュベートした。最後の洗浄の後、切片を脱水し、キシレン中で清浄にし、Permount(Fisher Scientific)を用いてカバーガラスをかけた。
nNos染色:
海綿体内の海綿体神経の軸索終板から放出された一酸化窒素(NO)は、内皮NOとともに、平滑筋の弛緩を引き起こし、陰茎勃起の血行力学的変化を惹起し、ならびに膨脹の維持に寄与する。海綿体神経損傷後の性交能の回復は、残存している神経組織の軸索再生および終末器の機能的な神経再支配の成功(神経NO活性化を可能にする)に、少なくとも部分的に依存すると現在のところ理解されている。海綿体神経が損なわれた後の陰茎の動物モデル研究において、十分に明らかにされた病理生物学的変化が観察されている。これらの病理生物学的変化は、ニューラプラクシー(neuropraxia)から致死性の軸索傷害にまで及ぶ可能性があり、これには、平滑筋のアポトーシス、内皮のアポトーシス、一酸化窒素シンターゼ(NOS)神経密度の低下、トランスフォーミング増殖因子-ベータ(TGF-(3)などの線維増殖性サイトカインのアップレギュレーション、平滑筋の線維増多もしくは喪失、または変化したソニックヘッジホッグタンパク質などの病理生物学的シグナル伝達応答が含まれ得る。
さらに、長期の回復期に海綿体神経ニューラプラクシーに続発して慢性的に勃起がないことは、弛緩状態と勃起状態との間の正常な海綿体のサイクリングの不全に起因するさらなる海綿体平滑筋の構造劣化の可能性を悪化させると考えられている(Bella A J, Lin G, Fandel T M, Hickling D R, Morash C, Lue T F. Nerve growth factor modulation of the cavernous nerve response to injury. J Sex Med 6 Suppl 3: 347-352, 2009)。
海綿体nNOSは、海綿体神経保存の十分に確立されたマーカーである(例えば、onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1464-410X.2010.09364.x/fullを参照のこと)。このプロトコルの結果は、実施例3のプロトコルに従ってもたらされたラットにおける両側性の海綿体神経損傷後の神経保護効果および/または神経再生効果を示唆した。
染色密度の結果(代表的な海綿体の基部(proximal corporal)の切片、無作為に選択された5枚のスライドガラス、1群あたり5匹の動物に基づく観察者盲検)は、ニューレグリンで処置された対象に対してnNOS染色が保存されることを示唆した。
図10は、nNosレベルの代表的な染色を提供している。染色密度は、nNOSの存在を示唆する。この研究の結果は、正常組織染色(パネルA)を含む。比較すると、海綿体神経挫滅傷後にnNOS染色は有意に失われる(パネルB)。陰茎海綿体における海綿体神経終末の保存されたnNOS染色は、GGF2処置によって、挫滅傷後の海綿体神経の生存率および/または再生率が上昇したことを証明している(パネルC)。染色密度は、GGF2処置によってnNOS染色が保存されたことを示唆している。
小胞アセチルコリントランスポーター(VaChT)染色:
陰茎を神経支配する骨盤神経節ニューロンは、nNOSおよびコリン作動性マーカーを発現するのに対し、陰茎の交感神経ノルアドレナリン性神経支配は、主に交感神経鎖を介して生じ、陰茎神経または骨盤神経節を横断しない。このプロトコルの結果は、ニューレグリン処置が、小胞アセチルコリントランスポーター(VaChT)に対する海綿体内染色に基づいて、海綿体神経の再生およびその標的(陰茎海綿体)への再投射ならびに/または海綿体神経の神経保護を助けたことを示唆する情報を提供した。術後EDの主な病因は、神経原性であるが、げっ歯類での試験から、陰茎神経損傷後に、形態学的変化および機能的変化も海綿体組織内で起きることが明らかになった(例えば、Keast J R. Plasticity of pelvic autonomic ganglia and urogenital innervation. Int Rev Cytol 2006; 248: 141-208; Andersson K E, Hedlund P, Alm P. Sympathetic pathways and adrenergic innervation of the penis. Int J Impot Res 2000; 12: 55-12; Mulhall J M, Bella A J, Briganti A, McCullough A, Brock G.Erectile Function Rehabilitation in the Radical Prostatectomy Patient. J Sex Med 7(4), 1687-1698, 2010を参照のこと)。
染色密度の結果(代表的な海綿体の基部の切片、無作為に選択された5枚のスライドガラス、1群あたり5匹の動物に基づく観察者盲検)は、GGF2を投与されたラットにおいてVaChT染色が保存されることを示唆した。
図12は、小胞アセチルコリントランスポーター(VaChT)の代表的な免疫組織化学的染色を提供している。染色密度は、VaChTの存在を示唆する。結果は、正常組織染色(パネルA)、および海綿体神経挫滅傷後のVaChT染色の有意な喪失(パネルB)を含む。対照的に、パネルCに示される陰茎海綿体における海綿体神経終末の保存されたVaChT染色は、GGF2処置によって処置された挫滅傷後の海綿体神経の生存率および/または再生率が上昇したことを証明した(パネルC)。染色密度は、GGF2処置によってVaChT染色が保存されたことを示唆する。
TH染色:
THは、アドレナリン作動性神経線維のマーカーであり、海綿体における神経保存を裏付けるために使用される。海綿体の基部の部分を、長軸方向に凍結切片にし、カテコールアミン合成マーカーであるチロシンヒドロキシラーゼに対する一次抗体で染色した(Impaired Cavernous Reinnervation after Penile Nerve Injury in Rats with Features of the Metabolic Syndrome Matthew R. Nangle, BSc, PhD, Joseph Proietto, MBBS, PhD, and Janet R. Keast, BSc, PhD J Sex Med 2009; 6: 3032-3044)。
染色密度の結果は、THが存在することを示唆する。実際に得られた染色密度の結果(代表的な海綿体の基部の切片、無作為に選択された5枚のスライドガラス、1群あたり5匹の動物に基づく観察者盲検)は、GGF2で処置された動物においてTH染色が保存されることを示唆した。図11は、チロシンヒドロキシラーゼ(TH)レベルの代表的な染色を提供している。結果は、正常組織染色(パネルA)および海綿体神経挫滅傷後のTH染色の有意な喪失(パネルB)を含む。パネルCは、陰茎海綿体における海綿体神経終末の保存されたTH染色が、GGF2処置による、挫滅傷後の陰茎神経支配の保存の全般的な増加に、最もよく対応することを示している(パネルC)。染色密度は、GGF2処置によりTH染色が保存される傾向があることを示す。
実施例6: GGF2は海綿体神経損傷によって誘導される勃起不全のラットモデルにおいて神経保護性である
勃起不全(ED)は、前立腺全摘除術後の一般的な合併症である。勃起不全は、陰茎神経障害に起因することが認知されているが;しかしながら、有効な処置は存在しない。グリア成長因子2(GGF2)は、ニューロパシーの一連の動物モデルにおいて、ニューロンを損傷から保護し、かつその成長を刺激すると証明されている成長因子のニューレグリンファミリーのメンバーである。本発明者らの以前のデータから、皮下に(sc)送達されたGGF2は、海綿体神経(CN)損傷に対する実行可能な治療であり得ることが示唆されている。この研究では、勃起機能(EF)を回復させるためおよびCN生存に対する効果を調べるために、有効量の範囲のGGF2を解析した。
成体雄ラット(平均して、体重およそ325〜350グラム)に、両側性海綿体神経(CN)挫滅傷(BCI)術または偽手術(対照)を施し、以下の群に分けた(n=10〜12/群,盲検の薬物処置):対照+ビヒクル(群A);対照+GGF2(15mg/kg)(群B); BCI+ビヒクル(群E); BCI+GGF2(5mg/kg)(群C); BCI+GGF2(15mg/kg)(群D)。GGF2を、手術の24時間前(1回目の投与)、手術の24時間後(2回目の投与)およびBCI術または偽手術の5週間後の研究終了まで1週間に1回(3回目から7回目の投与)、皮下に(sc)投与した。処置の終わりに、0.3、1、および4ボルトでのCNの電気刺激に対する海綿体内圧(ICP)応答をモニターすることによって、勃起機能(EF)を調べた。電子顕微鏡解析および無髄神経線維の定量のためにCNを処理した。
図13は、GGF2またはビヒクルの1回目から最後の投与までの各実験群の体重増加を証明している。
EFは、0.3および1ボルトにおいて、対照+ビヒクルと比べて、BCI+ビヒクルおよびBCI+GGF2(15mg/kg)群において有意に低下した(p<0.05)が、BCI+GGF2(5mg/kg)群では有意に低下しなかった(p>0.05)(図14AおよびB)。4ボルトでは、EFは、BCI+ビヒクルと比べて、両方のBCI+GGF2(5および15mg/kg)群において有意に増大し(p>0.05)、対照+ビヒクルと異ならなかった(p>0.05)(図14AおよびB)。BCI+GGF2(5mg/kg)群では、無髄線維を含まない除神経されたシュワン細胞の数は、BCI+ビヒクル群よりも有意に少なく(p<0.05)、無髄神経線維のヒストグラムが、右方向の移行を示したことから、シュワン細胞一つあたりの無髄軸索の数の増加が示唆される(図15)。
5mg/kg,scでのGGF2による処置は、生存している無髄神経線維の数を増加させて、CN挫滅傷後のラットにおいてEFを効果的に保存した。これらの結果は、GGF2が、陰茎神経支配における強力な神経保護剤であり、前立腺手術後のEDを処置または防止する新しい治療的アプローチを提供することを示唆している。
実施例7:別の態様
末梢神経損傷は、ほとんどいずれの外科的状況においても起き得る。神経損傷の可能性は、任意の手術における組織切開の位置および程度に相関する。例えば、乳房切除術は、腋窩および腕のしびれ(例えば、肋間上腕神経損傷に対する損傷)、翼状肩甲骨症(長胸神経損傷に対する損傷)、広背筋の麻痺(胸背神経損傷に対する損傷)を含む、末梢神経損傷に起因する合併症を有することが多い(Watt-Boolsen et al., 1988; Aitken and Minton, 1983を参照のこと)。
したがって、ニューレグリンは、神経に対する損傷を制限するために、および/または末梢神経機能の回復を増強するために、乳房切除術の前、後、または前と後の両方のいずれかで使用される。乳房切除術を受ける予定の患者を、手術の約24時間前に適切な量のニューレグリンで処置する。任意で、患者はまた、神経回復を増強するために手術後に最大約6週間またはそれ以上の期間にわたって処置される。別の態様において、患者は、手術前にだけ処置されるか、または手術後にだけ処置される。本明細書において述べられるように、ニューレグリンは、腫瘍切除術(前立腺切除術、乳房切除術、甲状腺切除術など)の結果として生じる神経損傷を防止するために使用される。ニューレグリンは、腫瘍細胞の形成および成長の促進物質および抑制物質として関係していることに注意する(Atlas et al., 2003; Chua et al., 2009)。ニューレグリン処置は、ある特定の腫瘍を有する患者において禁忌である場合もあるし、禁忌でない場合もある。ニューレグリンは、十分な安全性試験によって、ニューレグリンがerbB陽性腫瘍の成長を増強しないことが証明されるときだけ、そのような腫瘍を有する患者において使用される。
さらに、手術による神経損傷の処置は、乳房切除術および前立腺切除術に限定されない。神経損傷は、著しい切開および/または切除を伴ういかなる手術においてもしばしば生じる。これらの手術には、上肢の手術、手の手術、膝の手術/置換術、股関節部の手術/置換術、肘の手術/置換術、動脈および静脈の手術のための頚部切開、甲状腺の手術、扁桃摘出術、手および足の手術が含まれ得るがそれに限定されるわけではない。末梢神経損傷は、骨盤、腹部手術、および結腸直腸手術において一般的である。神経損傷は、口腔および顔面の手術においても生じる。
手術における切開および切除による神経に対する直接的な損傷に加えて、神経損傷は、しばしば、患者のポジショニングに起因する手術中の神経の圧迫もしくは伸張、接触点での圧迫、または覆い布、拘束具、クリップ、テープ、もしくは組織を圧迫し得る他の任意の物体からの圧迫に起因する。これらは、手術の避けられない結果であり得るか、または不適切な手法の結果であり得る。末梢神経損傷の状況または病因が何であっても、ニューレグリンは、そのような損傷を防止するおよび/または処置すると見出されている。
ヒトでは、臨床試験により、ニューレグリンまたはプラセボ対照で処置された患者においてしばしば影響を受ける神経領域の感覚機能および/または運動機能を評価するデータによって、末梢神経損傷の防止および処置についてのNRGの有効性が証明されている。例えば、腋窩のしびれは、異痛症、痛覚過敏、感覚閾値、または重症度(2点識別)の試験を含む感覚機能の標準的な神経学的方法によって試験され得る。これらの方法は、当技術分野において標準である。患者を、手術後数ヶ月間にわたって追跡し、ニューレグリンで処置された患者群と対照で処置された患者群との間で統計学的比較を行う。これらの追跡に従って、手術事象の前および/または後のNRG処置が、評価された末梢神経損傷を防止および/または処置すると見出される。
また、前述と類似の試験が、運動強度、可動域、および協調を類似の様式で評価する。これらの試験に従って、手術事象の前および/または後のNRG処置が、運動強度、可動域、または協調のうちの一つまたは複数の機能障害をもたらす末梢神経損傷を防止するおよび/または処置すると見出される。
実施例8:末梢神経損傷後に神経因性疼痛を減少させるためおよび/または感覚機能を改善するためのGGF2の使用
本明細書において記載される研究の全体的なデザインは、下記の表2に明示される。
(表2)研究デザイン
Figure 2015514096
この研究のために、8〜10週齢の雄Spraque Dawley(CD)ラットを使用した。動物を、体重に基づいて複数の手術群に無作為化し、続いて、坐骨神経三分枝に対して8〜10mm近位の左坐骨神経損傷(挫滅または離断)に供するか(図1)、または左後肢において偽手術を行った。坐骨神経挫滅傷を有する動物を、損傷の24時間後、次いで、この研究の期間中、1週間に2回、単回のボーラス投与のGGF2(2.6mg/kg,静脈内)またはビヒクルで処置した。すべての処置群に相当する動物のコホートを、ベースラインである手術の直前、次いで、損傷の2または6週間後に安楽死させるまで隔週で、誘起された行動応答について評価した。同側の(神経損傷された)足の機械感受性を、von Freyフィラメントを使用して評価し、ここで、指定の力で曲げるように較正されたフィラメントを使用して、ひと続きの段階的な触覚刺激を足裏に適用した。影響を受けた足を急激に引っ込めさせた力を記録することによって、触覚(機械的)応答の閾値を測定した。2、4、および6週間後に得られた損傷後の機械的閾値を、群ごとに平均し、処置間で比較した。
同側の足の低温感受性もまた、神経損傷手術または偽手術の前および後の隔週において評価した。1本の後肢を選択的に冷却するために、ラットを個別にチャンバー内の上昇する穴あき床面上に置き、アセトン(100μL)を後足に塗布した。この気化冷却に感受性の対象は、後足をすばやく上げる/なめるという行動を示した。互いに少なくとも10分空けた5回連続のアセトン塗布によって誘起された陽性応答のパーセンテージを、低温感受性の尺度と見なした。2、4、および6週間後に得られた損傷後の低温感受性を、群ごとに平均し、処置間で比較した。
坐骨神経挫滅などの部分的な坐骨神経損傷に供されたラットは、神経因性疼痛の徴候を示すことが多い。これは、本研究において、挫滅により傷つけられたラットに見られる機械的閾値の劇的な低下によって例証された(図16A)。偽手術を受けたラットは、15gまたはそれ以上の機械的閾値を維持したが、挫滅によって損傷し、ビヒクルで処置されたラットは、異痛症の範囲内であると考えられる機械的感受性を示したことに注意されたい。挫滅によって損傷したラットをGGF2で処置することは、機械的異痛症の重症度をわずかに軽減すると判明した。類似のパターンが、挫滅傷後の低温感受性の評価においても見られ、ここで、GGF2で処置されたラットは、ビヒクルで処置されたラットと比べて、アセトン気化冷却に対する応答率の低下を示した(図17A)。
離断におけるような坐骨神経の完全な損傷に供されたラットは、機械的感受性および低温感受性の完全な欠如などの求心路遮断の徴候を示す。さらに、明らかな知覚異常を伴う求心性感覚の欠如は、時折、除神経された四肢に対して行われる自傷行為(自切または自食)を生じさせる。坐骨神経離断ラットでは、GGF2処置は、ビヒクル処置と対照的に、異痛症を発症せずに、機械的感覚の再建を容易に促進すると判明した(図16B)。足の低温感受性も同様に、ビヒクル処置と比較して、坐骨神経離断後のGGF2処置によって増強した(図17B)。最後に、GGF2処置の6週間にわたって追跡されたとき、6週間のビヒクル処置と比べて(6匹中2匹のラット)、より少ない数のラットしか、離断によって誘導される求心路遮断自切を示さなかった(6匹中1匹のラット)。
他の態様
本発明は、その詳細な説明とともに記載されてきたが、前述の説明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を例証することを目的としていて、限定することを目的としていない。他の局面、利点、および改変は、以下の特許請求の範囲内である。
本明細書において言及される特許および科学文献は、当業者にとって入手可能な知識を規定する。本明細書において引用されたすべての米国特許および公開されたまたは未公開の米国特許出願は、参照により組み入れられる。本明細書において引用されたすべての公開された外国特許および特許出願は、本明細書によって参照により組み入れられる。本明細書において引用された他のすべての公開された参考文献、文書、原稿、および科学文献は、本明細書によって参照により組み入れられる。
本発明は、その好ましい態様に関して特に示され、記載されてきたが、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な形態および詳細の変更がその中において行われ得ることが、当業者によって理解されるだろう。

Claims (246)

  1. 末梢神経損傷を被るリスクがある対象における末梢神経損傷を防止するまたは処置する有効量のニューレグリンを含む、組成物。
  2. 末梢神経が、坐骨神経である、請求項1記載の組成物。
  3. 末梢神経が、海綿体神経である、請求項1記載の組成物。
  4. 末梢神経損傷が、勃起不全をもたらす、請求項1記載の組成物。
  5. リスクが、外科手技に起因する、請求項1記載の組成物。
  6. 外科手技が、組織切開または腫瘍切除術である、請求項5記載の組成物。
  7. 組織または腫瘍が、癌である、請求項6記載の組成物。
  8. 癌が、固形癌である、請求項7記載の組成物。
  9. 癌が、前立腺癌または乳癌である、請求項7または8記載の組成物。
  10. 外科手技が、骨盤、腹部、または結腸直腸の手術である、請求項5記載の組成物。
  11. 末梢神経損傷が、神経離断、神経挫滅、または神経脱髄である、請求項5記載の組成物。
  12. 末梢神経が、坐骨神経である、請求項5記載の組成物。
  13. 末梢神経が、海綿体神経である、請求項5記載の組成物。
  14. 末梢神経損傷が、勃起不全をもたらす、請求項12記載の組成物。
  15. リスクが、乳児の出産に起因する、請求項1記載の組成物。
  16. 出産が、医学的処置または外科手技を含む、請求項14記載の組成物。
  17. 医学的処置が、分娩の誘導である、請求項15記載の組成物。
  18. 外科手技が、帝王切開術である、請求項15記載の組成物。
  19. 末梢神経損傷が、神経離断、神経挫滅、または神経脱髄である、請求項14または15記載の組成物。
  20. 末梢神経が、坐骨神経である、請求項18記載の組成物。
  21. 末梢神経が、海綿体神経である、請求項18記載の組成物。
  22. リスクが、外傷性事故に起因する、請求項1記載の組成物。
  23. 末梢神経損傷が、神経離断、神経挫滅、または神経脱髄である、請求項21記載の組成物。
  24. 末梢神経が、坐骨神経である、請求項22記載の組成物。
  25. 末梢神経が、海綿体神経である、請求項22記載の組成物。
  26. 末梢神経損傷が、勃起不全をもたらす、請求項24記載の組成物。
  27. 末梢神経損傷を被る前の投与に適している、請求項1、5、14、および21のいずれか一項記載の組成物。
  28. 末梢神経損傷を被った後には投与されない、請求項26記載の組成物。
  29. 不連続な投薬レジメンに従って投与される、請求項26記載の組成物。
  30. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項28記載の組成物。
  31. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項29記載の組成物。
  32. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項29記載の組成物。
  33. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項28、29、30、または31記載の組成物。
  34. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項29記載の組成物。
  35. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項28、29、または33記載の組成物。
  36. 末梢神経損傷を被っている間の投与に適している、請求項1、5、14、および21のいずれか一項記載の組成物。
  37. 末梢神経損傷を被った後には投与されない、請求項35記載の組成物。
  38. 不連続な投薬レジメンに従って投与される、請求項35記載の組成物。
  39. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項37記載の組成物。
  40. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項38記載の組成物。
  41. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項38記載の組成物。
  42. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項37、38、39、または40記載の組成物。
  43. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項38記載の組成物。
  44. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項37、38、または42記載の組成物。
  45. 末梢神経損傷を被る前および被っている間の投与に適している、請求項1、5、14、および21のいずれか一項記載の組成物。
  46. 末梢神経損傷を被った後には投与されない、請求項44記載の組成物。
  47. 不連続な投薬レジメンに従って投与される、請求項44記載の組成物。
  48. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項46記載の組成物。
  49. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項47記載の組成物。
  50. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項47記載の組成物。
  51. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項46、47、48、または49記載の組成物。
  52. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項47記載の組成物。
  53. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項46、47、または51記載の組成物。
  54. 末梢神経損傷を被る前、被っている間、および被った後の投与に適している、請求項1、5、14、および21のいずれか一項記載の組成物。
  55. 不連続な投薬レジメンに従って投与される、請求項53記載の組成物。
  56. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項53記載の組成物。
  57. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項55記載の組成物。
  58. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項55記載の組成物。
  59. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項54、55、56、または57記載の組成物。
  60. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項55記載の組成物。
  61. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項54、55、または59記載の組成物。
  62. 不連続な投薬レジメンに従って、末梢神経損傷を被った後に投与される、請求項1、5、14、および21のいずれか一項記載の組成物。
  63. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項61記載の組成物。
  64. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項62記載の組成物。
  65. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項62記載の組成物。
  66. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項61、62、63、または64記載の組成物。
  67. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項62記載の組成物。
  68. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項61、62、または66記載の組成物。
  69. 末梢神経損傷を被った後には投与されない、請求項1、5、14、および21のいずれか一項記載の組成物。
  70. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項1、5、14、および21のいずれか一項記載の組成物。
  71. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項69記載の組成物。
  72. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項70記載の組成物。
  73. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項71記載の組成物。
  74. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項72記載の組成物。
  75. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項73記載の組成物。
  76. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項74記載の組成物。
  77. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項75記載の組成物。
  78. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項76記載の組成物。
  79. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項26記載の組成物。
  80. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項78記載の組成物。
  81. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項79記載の組成物。
  82. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項80記載の組成物。
  83. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項81記載の組成物。
  84. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項82記載の組成物。
  85. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項83記載の組成物。
  86. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項84記載の組成物。
  87. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項85記載の組成物。
  88. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項35記載の組成物。
  89. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項87記載の組成物。
  90. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項88記載の組成物。
  91. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項89記載の組成物。
  92. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項90記載の組成物。
  93. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項91記載の組成物。
  94. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項92記載の組成物。
  95. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項93記載の組成物。
  96. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項94記載の組成物。
  97. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項44記載の組成物。
  98. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項96記載の組成物。
  99. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項97記載の組成物。
  100. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項98記載の組成物。
  101. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項99記載の組成物。
  102. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項100記載の組成物。
  103. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項101記載の組成物。
  104. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項102記載の組成物。
  105. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項103記載の組成物。
  106. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項53記載の組成物。
  107. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項105記載の組成物。
  108. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項106記載の組成物。
  109. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項107記載の組成物。
  110. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項108記載の組成物。
  111. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項109記載の組成物。
  112. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項110記載の組成物。
  113. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項111記載の組成物。
  114. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項112記載の組成物。
  115. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項61記載の組成物。
  116. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項114記載の組成物。
  117. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項115記載の組成物。
  118. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項116記載の組成物。
  119. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項117記載の組成物。
  120. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項118記載の組成物。
  121. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項119記載の組成物。
  122. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項120記載の組成物。
  123. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項121記載の組成物。
  124. 既存の末梢神経損傷を有する対象における末梢神経損傷を防止するまたは処置する有効量のニューレグリンを含む、組成物。
  125. 末梢神経が、坐骨神経である、請求項123記載の組成物。
  126. 末梢神経が、海綿体神経である、請求項123記載の組成物。
  127. 末梢神経損傷が、勃起不全をもたらす、請求項123記載の組成物。
  128. 損傷が、外科手技に起因する、請求項123記載の組成物。
  129. 外科手技が、組織切開または腫瘍切除術である、請求項127記載の組成物。
  130. 組織または腫瘍が、癌である、請求項128記載の組成物。
  131. 癌が、固形癌である、請求項129記載の組成物。
  132. 癌が、前立腺癌または乳癌である、請求項128または129記載の組成物。
  133. 外科手技が、骨盤、腹部、または結腸直腸の手術である、請求項127記載の組成物。
  134. 末梢神経損傷が、神経離断、神経挫滅、または神経脱髄である、請求項127記載の組成物。
  135. 末梢神経が、坐骨神経である、請求項127記載の組成物。
  136. 末梢神経が、海綿体神経である、請求項127記載の組成物。
  137. 末梢神経損傷が、勃起不全をもたらす、請求項135記載の組成物。
  138. 損傷が、乳児の出産に起因する、請求項123記載の組成物。
  139. 出産が、医学的処置または外科手技を含む、請求項137記載の組成物。
  140. 医学的処置が、分娩の誘導である、請求項138記載の組成物。
  141. 外科手技が、帝王切開術である、請求項138記載の組成物。
  142. 末梢神経損傷が、神経離断、神経挫滅、または神経脱髄である、請求項137または138記載の組成物。
  143. 末梢神経が、坐骨神経である、請求項141記載の組成物。
  144. 末梢神経が、海綿体神経である、請求項141記載の組成物。
  145. 損傷が、外傷性事故に起因する、請求項123記載の組成物。
  146. 末梢神経損傷が、神経離断、神経挫滅、または神経脱髄である、請求項144記載の組成物。
  147. 末梢神経が、坐骨神経である、請求項145記載の組成物。
  148. 末梢神経が、海綿体神経である、請求項145記載の組成物。
  149. 末梢神経損傷が、勃起不全をもたらす、請求項147記載の組成物。
  150. 末梢神経損傷を被る前の投与に適している、請求項123、127、137、および144のいずれか一項記載の組成物。
  151. 末梢神経損傷を被った後には投与されない、請求項149記載の組成物。
  152. 不連続な投薬レジメンに従って投与される、請求項149記載の組成物。
  153. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項151記載の組成物。
  154. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項152記載の組成物。
  155. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項152記載の組成物。
  156. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項151、152、153、または154記載の組成物。
  157. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項152記載の組成物。
  158. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項151、152、または156記載の組成物。
  159. 末梢神経損傷を被っている間の投与に適している、請求項123、127、137、および144のいずれか一項記載の組成物。
  160. 末梢神経損傷を被った後には投与されない、請求項158記載の組成物。
  161. 不連続な投薬レジメンに従って投与される、請求項158記載の組成物。
  162. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項160記載の組成物。
  163. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項161記載の組成物。
  164. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項161記載の組成物。
  165. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項160、161、162、または163記載の組成物。
  166. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項161記載の組成物。
  167. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項160、161、または165記載の組成物。
  168. 末梢神経損傷を被る前および被っている間の投与に適している、請求項123、127、137、および144のいずれか一項記載の組成物。
  169. 末梢神経損傷を被った後には投与されない、請求項167記載の組成物。
  170. 不連続な投薬レジメンに従って投与される、請求項167記載の組成物。
  171. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項169記載の組成物。
  172. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項170記載の組成物。
  173. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項170記載の組成物。
  174. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項169、170、171、または172記載の組成物。
  175. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項170記載の組成物。
  176. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項169、170、または174記載の組成物。
  177. 末梢神経損傷を被る前、被っている間、および被った後の投与に適している、請求項123、127、137、および144のいずれか一項記載の組成物。
  178. 不連続な投薬レジメンに従って投与される、請求項176記載の組成物。
  179. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項177記載の組成物。
  180. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項178記載の組成物。
  181. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項178記載の組成物。
  182. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項177、178、179、または180記載の組成物。
  183. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項178記載の組成物。
  184. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項177、178、または182記載の組成物。
  185. 不連続な投薬レジメンに従って、末梢神経損傷を被った後に投与される、請求項123、127、137、および144のいずれか一項記載の組成物。
  186. 不連続な投薬レジメンが、指定の間隔での組成物の投与を含む、請求項184記載の組成物。
  187. 指定の間隔が、24時間ごと、48時間ごと、および72時間ごとからなる群より選択される、請求項185記載の組成物。
  188. 指定の間隔が、少なくとも24時間ごと、少なくとも48時間ごと、および少なくとも72時間ごとからなる群より選択される、請求項185記載の組成物。
  189. 不連続な投薬レジメンが、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、および約12週間からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項184、185、186、または187記載の組成物。
  190. 指定の間隔が、少なくとも1週間に1回である、請求項185記載の組成物。
  191. 不連続な投薬レジメンが、約1ヶ月、約2ヶ月、または約3ヶ月からなる群より選択される期間にわたって継続される、請求項184、185、または189記載の組成物。
  192. 末梢神経損傷を被った後には投与されない、請求項123、127、137、および144のいずれか一項記載の組成物。
  193. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項123、127、137、および144のいずれか一項記載の組成物。
  194. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項192記載の組成物。
  195. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項193記載の組成物。
  196. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項194記載の組成物。
  197. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項195記載の組成物。
  198. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項196記載の組成物。
  199. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項197記載の組成物。
  200. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項198記載の組成物。
  201. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項199記載の組成物。
  202. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項149記載の組成物。
  203. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項201記載の組成物。
  204. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項202記載の組成物。
  205. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項203記載の組成物。
  206. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項204記載の組成物。
  207. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項205記載の組成物。
  208. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項206記載の組成物。
  209. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項207記載の組成物。
  210. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項208記載の組成物。
  211. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項158記載の組成物。
  212. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項210記載の組成物。
  213. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項211記載の組成物。
  214. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項212記載の組成物。
  215. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項213記載の組成物。
  216. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項214記載の組成物。
  217. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項215記載の組成物。
  218. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項216記載の組成物。
  219. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項217記載の組成物。
  220. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項167記載の組成物。
  221. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項219記載の組成物。
  222. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項220記載の組成物。
  223. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項221記載の組成物。
  224. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項222記載の組成物。
  225. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項223記載の組成物。
  226. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項224記載の組成物。
  227. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項225記載の組成物。
  228. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項226記載の組成物。
  229. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項176記載の組成物。
  230. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項228記載の組成物。
  231. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項229記載の組成物。
  232. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項230記載の組成物。
  233. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項231記載の組成物。
  234. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項232記載の組成物。
  235. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項233記載の組成物。
  236. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項234記載の組成物。
  237. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項235記載の組成物。
  238. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約5mg/kg体重である、請求項184記載の組成物。
  239. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約2.5mg/kg体重である、請求項237記載の組成物。
  240. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約1.5mg/kg体重である、請求項238記載の組成物。
  241. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.7mg/kg体重である、請求項239記載の組成物。
  242. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.5mg/kg体重である、請求項240記載の組成物。
  243. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.3mg/kg体重である、請求項241記載の組成物。
  244. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重である、請求項242記載の組成物。
  245. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.05mg/kg体重である、請求項243記載の組成物。
  246. ニューレグリンの有効量が、約0.001mg/kg体重〜約0.02mg/kg体重である、請求項244記載の組成物。
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