JP2015510031A - ニッケル含有膜堆積用ニッケルアリルアミジナート前駆体 - Google Patents

ニッケル含有膜堆積用ニッケルアリルアミジナート前駆体 Download PDF

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Abstract

ニッケルアリルアミジナート前駆体を開示する。また、気相堆積プロセスによって一つ以上の基板上にニッケル含有膜を堆積させるために、開示する前駆体を合成し使用する方法も開示する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2011年12月29日出願の米国出願第13/339,530号の優先権を主張するものであり、その内容全体が参照によりここに組込まれる。
ニッケルアリルアミジナート前駆体を開示する。また、気相堆積プロセスによって一つ以上の基板上にニッケル含有膜を堆積させるために、開示する前駆体を合成し使用する方法も開示する。
発明の背景
半導体産業においては、化学気相堆積(CVD)および原子層堆積(ALD)によって、様々な用途に用いられる金属薄膜を成長させるための揮発性金属前駆体の開発に対する関心が絶えず存在する。CVDおよびALDは、原子スケールで堆積を制御し、極めて薄いコンフォーマルコーティングを創出するのに使用される主たる気相化学的プロセスである。典型的なCVDプロセスでは、ウエハが一種以上の揮発性前駆体に曝され、これが基板表面上で反応および/または分解して所望の堆積物を生成する。ALDプロセスは、不活性ガスによるパージを間に挟んで択一的に適用される前駆体の逐次的な飽和表面反応に基づいている。
トランジスタの製作では、ケイ化物層を使用してポリシリコンの伝導性を向上させてもよい。例えば、ケイ化ニッケルおよびケイ化コバルト(NiSi、CoSi2)をトランジスタのソースおよびドレインにおける接触子として使用して伝導性を向上させてもよい。金属ケイ化物を形成するプロセスでは、まず純金属の薄層をポリシリコン上に堆積させる。次いで、金属とポリシリコンの一部とを一緒に合金化して金属ケイ化物層を形成する。物理堆積法は、典型的には純コバルト層を堆積させるために使用されていた。しかし、装置の小型化が進むにつれ、物理堆積法はコンフォーマル度に関する要件を満たすことができなくなっている。
酸化ニッケル(NiO)が、半導体産業で注目されている。NiO薄膜の抵抗スイッチング特質は、これが次世代の非揮発性抵抗ランダムアクセスメモリ(ReRAM)装置に応用できる潜在性を持つことを示している。
高純度で薄く、高性能の固体材料をウエハ上で得るため、前駆体には高い純度、良好な熱安定性、高い揮発性および適切な反応性が要求される。さらに、前駆体は、急速かつ再現可能な速度で気化しなければならず、通常、液体前駆体は条件を満たすが、固体前駆体は条件を満たさない(R.G.Gordon他、FutureFab International、2005、18、126〜128参照)。
ビスアミノアルコキシドニッケル前駆体は、CVD(Surface & Coatings Technology 201(2007)9252〜9255)およびALD(J.Vac.Sci.Technol.A23、4、2005)によるNiO膜の調製に使用され、成功を収めてきた。これらの前駆体は、アンモニアを還元剤として使用したサーマルモードでの純ニッケル膜の調製に使用することもできる。WH Kim、ADMETA 2009:19th Asian Session 102〜103。Ni膜は、PEALDでこれらの分子を水素またはアンモニアと共に使用することでも堆積させることに成功している。HBR Lee、ADMETA 2009:19th Asian Session 62〜63。
ビスアミジナートニッケル前駆体は、不安定な固体であるため、使用して成功したことはない。図1に示すように、前駆体は、熱重量分析では15%を超える残渣塊が残り、約65℃および約200℃での二度の相変化を起こす。
WO2010/052672は、アミジナート、グアニジナート、ジケトナート、ベータ−エナミノケトナート、ベータ−ジケチミナートまたはシクロペンタジエニル配位子と組み合わされたアリルまたはシクロペンテン配位子を有するヘテロレプチック金属前駆体を使用した金属含有膜を形成する方法を広く開示している。例示的なニッケル前駆体は開示されていない。特に、液体の揮発性アリルベータ−ジケチミナートパラジウム前駆体が記載されている。
EP1884517は、気相堆積前駆体として用いる、アルケニル配位子を含有する有機金属化合物を広く開示している。例3および4に開示されている例示的ニッケル前駆体は、2−メトキシエトキシアセタート中の((iPr)2−N−CH2−C(H)=C(Et)−CH2)Ni(ピラゾ)(Bz)(CO)である。
水素を還元剤として使用するCVDまたはALDに適したニッケル前駆体に対する必要性が、依然として存在する。こうした用途にとって望ましい金属前駆体の特性は、i)液状または低融点固体であること、ii)高揮発性、iii)取扱いおよび輸送中に分解しない十分な熱安定性、およびiv)CVD/ALDプロセスでの適切な反応性、である。

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のそれぞれは独立して、H;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキル基;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルシリル基(モノ、ビスもしくはトリスアルキル);C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルアミノ基;またはC1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状フルオロアルキル基から選択される)
を有するニッケル含有前駆体を開示する。開示するニッケル含有前駆体は、以下の側面の一つ以上をさらに含んでいてもよい:
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジメチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジエチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジイソプロピルホルミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナートである;および
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルミジナートである。
また、一つ以上の基板上にニッケル含有膜を堆積させるプロセスも開示する。少なくとも一種のニッケル含有前駆体が、内部に少なくとも一つの基板を配置した反応器に導入される。ニッケル含有前駆体の少なくとも一部を少なくとも一つの基板上に堆積させてニッケル含有膜を形成する。少なくとも一種のニッケル含有前駆体は、以下の式
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のそれぞれは独立して、H;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキル基;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルシリル基(モノ、ビスもしくはトリスアルキル);C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルアミノ基;またはC1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状フルオロアルキル基から選択される)
を有する。開示するプロセスは、以下の側面の一つ以上をさらに含んでいてもよい:
・少なくとも一種の反応物質を反応器に導入すること;
・反応物質が、H2、NH3、SiH4、Si26、Si38、SiH2Me2、SiH2Et2、N(SiH33、これらの水素ラジカル;およびこれらの混合物からなる群から選択される;
・反応物質が、O2、O3、H2O、NO、N2O、これらの酸素ラジカル;およびこれらの混合物からなる群から選択される;
・ニッケル含有前駆体および反応物質が反応器に実質的に同時に導入される;
・反応器が化学気相堆積用として構成されている;
・反応器がプラズマ促進化学気相堆積用として構成されている;
・ニッケル含有前駆体および反応物質がチャンバに順次導入される;
・反応器が原子層堆積用として構成されている;
・反応器が空間原子層堆積用として構成されている;
・反応器がプラズマ促進原子層堆積用として構成されている;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジメチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジエチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−アリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナートである
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナートである;
・ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナートである;
・ニッケル含有膜をアニーリングすること;
・アニーリングされたニッケル含有膜が約98原子%乃至約100原子%のNiを含有する;
・アニーリングされたニッケル含有膜が約100原子%のNi膜である;
・アニーリングされたニッケル含有膜が、約0原子%乃至約1原子%の炭素を含有する;および
・アニーリングされたニッケル含有膜が、約0原子%乃至約1原子%の窒素を含有する。
また、バルク抵抗率が室温で約7μohm.cmから約70μohm.cmである、上記に開示したいずれかのプロセスによって堆積させたニッケル含有膜も開示する。
表記法および用語
以下の説明および請求項を通じてある種の略語、記号および用語を使用する。その中には、以下のようなものが含まれる。
元素周期表からの標準的な元素の略語をここでは使用する。元素は、これらの略語(例えば、Niがニッケルを意味し、Coがコバルトを意味するなど)で示されていると理解されるべきである。
ここで使用するとき、「独立して」という用語は、R基を説明する文脈で使用された場合、対象のR基が、同じまたは異なる下付き数字または上付き数字が付いた他のR基に対して独立して選択されるだけでなく、同じR基のいずれの追加種に対しても独立して選択されることを表すものと理解されるべきである。例えば、式MR1 x(NR23(4-x)、式中xは2または3である、といった場合、2つまたは3つのR1基は、互いにまたはR2もしくはR3と同じであってもよいが、同じである必要はない。さらに、別途具体的に断らない限り、R基の価数は、異なる式において使用される場合、互いに独立しているものと理解されるべきである。
「アルキル基」という用語は、炭素および水素原子のみを含有する飽和官能基を意味する。さらに、「アルキル基」という用語は、直鎖状、分枝または環状アルキル基を意味する。直鎖状アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられるが、これに限らない。分枝アルキル基の例としては、t−ブチルが挙げられるが、これに限らない。環状アルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられるが、これに限らない。
ここで使用するとき、略語「Me」は、メチル基を意味する;略語「Et」は、エチル基を意味する;略語「Pr」は、プロピル基を意味する;略語「iPr」は、イソプロピル基を意味する;略語「Bu」は、ブチルを意味する;略語「tBu」は、tert−ブチルを意味する;略語「sBu」は、sec−ブチルを意味する;略語「acac」は、アセチルアセトナト/アセチルアセトン(アセチルアセトナトは配位子であり、アセチルアセトナートは分子である)を意味し、アセチルアセトナートを以下に図示する;略語「tmhd」は、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタジオナトを意味する;略語「od」は、2,4−オクタジオナトを意味する;略語「mhd」は、2−メチル−3,5−ヘキサジノナトを意味する;略語「tmod」は、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−オクタンジオナトを意味する;略語「ibpm」は、2,2,6−トリメチル−3−5−ヘプタジオナトを意味する;略語「hfac」は、ヘキサフルオロアセチルアセトナトを意味する;略語「tfac」は、トリフルオロアセチルアセトナトを意味する;略語「Cp」は、シクロペンタジエニルを意味する;略語「Cp*」は、ペンタメチルシクロペンタジエニルを意味する;略語「op」は、(開鎖)ペンタジエニルを意味する;略語「cod」は、シクロオクタジエンを意味する;略語「dkti」は、ジケチミナート/ジケチミン(配位子/分子)を意味し、ジケチミナートを以下に図示する(ただし、R1は以下の構造においてdkti配位子の頂点でCと結合しているR配位子であり、各R2は独立してdkti鎖においてCと結合しているR配位子であり、各R3は、独立してNに結合しているR配位子であり、例えばHC(C(Me)N(Me))2)である;略語「emk」は、エナミノケトナート/エナミノケトン(配位子/分子)を意味し、エナミノケトナートを以下に図示する(式中、各Rは独立して、HおよびC1〜C6直鎖状、分枝または環状のアルキルまたはアリール基から選択される)(emkは、ケトイミナート/ケトイミンを意味することもある);略語「amd」は、以下に示すアミジナート(ただし、R1は以下の構造においてCと結合しているR配位子であり、各R2は独立して各Nと結合しているR配位子であり、例えばMeC(N(SiMe32である)を意味する;略語「formd」は、以下に示すホルムアミジナートを意味する;略語「dab」は、以下に示すジアザブタジエン(式中、各Rは独立してHおよびC1〜C6直鎖状、分枝または環状のアルキルまたはアリール基から選択される)を意味する。
さらに理解を深めるため、これらの配位子のいくつかの包括的構造を以下に示す。これらの包括的構造は、置換基でさらに置換されていてもよい。式中、各Rは独立して次の中から選択される:H;C1〜C6直鎖状、分枝または環状アルキルまたはアリール基;アミノ置換基、例えばNR12またはNR123、MNR123を以下に図示する(式中、R1、R2およびR3のそれぞれは独立してHおよびC1〜C6直鎖状、分枝または環状アルキルまたはアリール基から選択される);およびアルコキシ置換基、例えばORまたはOR45、MOR45を以下に図示する(式中、R、R4およびR5のそれぞれは独立してHおよびC1〜C6直鎖状、分枝または環状アルキルまたはアリール基から選択される)。
本発明の性質および目的に対する理解をさらに深めるため、添付の図面と共に以下の詳細な説明を参照すべきである。
図1は、温度上昇に伴うNi(NiPr−amd)2の重量損失(TGA)の割合または差温(DTA)を示す熱重量分析(TGA)および示差熱分析(DTA)のグラフである。 図2は、大気条件および動的真空(2000Pa)条件下でのNi(2−Meアリル)(NiPr−amd)のTGAおよびDTAのグラフである。 図3は、Ni(2−Meアリル)(NiPr−amd)の1HNMRスペクトルである。 図4は、サイクル当たりのNi膜の成長(GPC)対秒で表したNi(2−Meアリル)(NiPr−amd)パルス時間を示すプラズマ促進原子層堆積(PEALD)飽和曲線である。 図5は、Ni(2−Meアリル)(NiPr−amd)から堆積させたNi膜の含有量対秒で表したエッチング時間を示すX線光電子分光(XPS)グラフである。 図6は、Ni(2−Meアリル)(NiPr−amd)から堆積させたNi膜の走査型電子顕微鏡(SEM)写真からの断面図である。 図7は、アスペクト比が2の溝を有するパターン付きウエハ上に堆積させたNi膜のSEM写真である。
好適な態様の説明

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のそれぞれは独立して、H;C1〜C4直鎖状もしくは分枝アルキル基;C1〜C4直鎖状もしくは分枝アルキルシリル基(モノ、ビスもしくはトリスアルキル);C1〜C4直鎖状もしくは分枝アルキルアミノ基;またはC1〜C4直鎖状もしくは分枝フルオロアルキル基から選択される)
を有するニッケル含有前駆体を開示する。
上記に図示したように、アニオン性アミジナート配位子がその二つの窒素原子を介してニッケル原子に結合している一方で、アニオン性アリル配位子中の三つの炭素全てが電子を介して浮動二重結合(η3結合)でNi原子に結合している。この二つの配位子の組合せによって、ニッケル含有膜の気相堆積への使用に適した、安定しているが揮発性を有するニッケル含有前駆体がもたらされる。
例示的なニッケル含有前駆体としては、
η3−アリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジメチリルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジエチリルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジメチリルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジエチリルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;および
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート
が挙げられるが、これに限らない。
好ましくは、大気中熱重量分析では気化成績が優れており、最終残渣の残量が少ない(図2参照)ことから、ニッケル含有前駆体は、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートニッケル(II)(上記式中、R1およびR2=iPr;R3およびR6=Me;R4、R5、R7およびR8=H)である。
開示するニッケル含有前駆体は、リチウムアミジナートをニッケルアリルクロリドと適切な溶媒、例えばTHFおよびヘキサン中で反応させることによって合成されてもよい。更なる詳細を含む例示的合成方法は、後に続く例に示す。
また、気相堆積プロセスを用いて基板上にニッケル含有層を形成する方法も開示する。この方法は、半導体、光電池、LCD−TFTまたは平面パネル型装置の製造に有用となり得る。開示するニッケル含有前駆体は、当業者には周知の任意の堆積方法を用いてニッケル含有薄膜を堆積させるために使用してもよい。適した堆積方法の例としては、従来の化学気相堆積(CVD)、プラズマ促進CVD(PECVD)、低圧CVD(LPCVD)、パルスCVD(PCVD)、原子層堆積(ALD)、空間ALD、プラズマ促進ALD(PEALD)、またはこれらの組合せが挙げられるが、これに限らない。
開示するニッケル含有前駆体は、純粋な形態、または適した溶媒、例えばエチルベンゼン、キシレン、メシチレン、デカン、ドデカンとのブレンド物のいずれかとして供給されてもよい。開示する前駆体は、溶媒中に様々な濃度で存在していてもよい。
一つ以上の純粋な、またはブレンドされたニッケル含有前駆体が、気相の形態で従来の手段、例えば管類および/または流量計によって反応器に導入される。気相の形態の前駆体は、純粋な、またはブレンドされた前駆体溶液を従来の気化ステップ、例えば直接気化、蒸留、またはバブリングによって気化させることで生成してもよい。純粋な、またはブレンドされた前駆体は、液体の状態で気化器に供給し、そこで気化させてから反応器に導入してもよい。あるいは、純粋な、またはブレンドされた前駆体は、前駆体を含む容器に担体ガスを通すことによって、または担体ガス気泡を前駆体に吹き込むことによって気化させてもよい。担体ガスは、Ar、He、N2およびこれらの混合物を含んでもよいが、これに限らない。また、担体ガスを用いたバブリングは、純粋な、またはブレンドされた前駆体溶液中に存在する溶存酸素を除去するものであってもよい。次いで、担体ガスおよび前駆体は、気相として反応器に導入される。
必要であれば、開示する前駆体の容器を、前駆体が液相状態にあって十分な蒸気圧を有していられる温度に加熱してもよい。容器を、例えば約0℃から約150℃の範囲の温度に維持してもよい。気化させる前駆体の量を制御するために容器の温度を周知の方法で調節してもよいことは、当業者は承知している。
反応器は、前駆体を反応させ層を形成させるのに適した条件下で堆積方法が実施される装置、例えば、平行板型反応器、低温壁型反応器、高温壁型反応器、枚葉式反応器、複葉式反応器、または他のタイプの堆積システムであるが、これに限られない装置内部の任意の筺体またはチャンバであってもよい。
一般に、反応器は、薄膜を堆積させる一つ以上の基板を含む。一つ以上の基板は、半導体、光電池、平板パネルまたはLCD−TFT装置の製造に使用される任意の適した基板であってもよい。適した基板の例としては、ケイ素基板、シリカ基板、窒化ケイ素基板、オキシ窒化ケイ素基板、タングステン基板、またはこれらの組合せが挙げられるが、これに限らない。加えて、タングステンまたは貴金属(例えば、白金、パラジウム、ロジウムまたは金)を含む基板を使用してもよい。基板は、先行する製造ステップにおいて事前に堆積させた、材料の異なる一つ以上の層を有していてもよい。
反応器内の温度および圧力は、ALDまたはCVD堆積に適した状態に保たれる。換言すれば、気化させた前駆体をチャンバに導入した後、チャンバ内は、気化させた前駆体の少なくとも一部が基板上に堆積してニッケル含有膜を形成する状態とする。例えば、反応器内の圧力は、堆積パラメーターによって要求されるように、約1Pa乃至約105Pa、より好ましくは、約25Pa乃至約103Paに保たれてもよい。同様に、反応器内の温度は、約100℃乃至約500℃、好ましくは、約150℃乃至約350℃に保たれてもよい。
反応器の温度は、基板ホルダーの温度を制御すること、または反応器の壁の温度を制御することのいずれかによって制御されてもよい。基板を加熱するために使用する装置は、当技術分野では周知である。反応器の壁は、所望の物理的状態および組成で所望の膜を十分な成長速度で得るのに十分な温度に加熱される。反応器の壁をここまでは加熱してもよいという非制限的例示的温度範囲としては、約100℃から約500℃が挙げられる。プラズマ堆積プロセスを利用する場合、堆積温度は約150℃から約350℃の範囲であってもよい。あるいは、サーマルプロセスを実施する場合は、堆積温度は約200℃から約500℃の範囲であってもよい。
開示する前駆体の他に、反応物質も反応器に導入してもよい。反応物質は、酸化ガス、例えば、O2、O3、H2O、H22、酸素含有ラジカル、例えばOまたはOH、NO、NO2、カルボン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、およびこれらの混合物のうちの一種であってもよい。好ましくは、酸化ガスは、O2、O3、H2O、H22、これらの酸素含有ラジカル、例えばOまたはOH、およびこれらの混合物からなる群から選択される。あるいは、反応物質は、還元ガス、例えばH2、NH3、SiH4、Si26、Si38、(CH32SiH2、(C252SiH2、(CH3)SiH3、(C25)SiH3、フェニルシラン、N24、N(SiH33、N(CH3)H2、N(C25)H2、N(CH32H、N(C252H、N(CH33、N(C253、(SiMe32NH、(CH3)HNNH2、(CH32NNH2、フェニルヒドラジン、N含有分子、B26、9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナン、ジヒドロベンゼンフラン、ピラゾリン、トリメチルアルミニウム、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、これらのラジカル種、およびこれらの混合物のうちの一種であってもよい。好ましくは、還元ガスはH2、NH3、SiH4、Si26、Si38、SiH2Me2、SiH2Et2、N(SiH33、これらの水素ラジカル、またはこれらの混合物である。
反応物質は、反応物質をラジカルの形態へと分解するためにプラズマで処理されていてもよい。また、プラズマで処理する際にN2を還元ガスとして利用してもよい。例えば、プラズマは、約50Wから約500W、好ましくは、約100Wから約200Wの範囲の出力で発生させてもよい。プラズマは、発生させてもよいし、反応器自体の内部に存在してもよい。あるいは、プラズマは、一般に反応器から離れた位置、例えば、遠隔設置されたプラズマシステムに存在してもよい。このようなプラズマ処理に適した方法および装置は、当業者であれば承知している。
チャンバ内部の気相堆積条件により、開示する前駆体および反応物質が反応して基板上にニッケル含有膜を形成することが可能になる。一部の態様においては、反応物質をプラズマ処理することで、開示する前駆体と反応するのに必要なエネルギーを反応物質に供給してもよいと出願人は考える。
堆積させるべき膜のタイプに応じ、第二の前駆体を反応器に導入してもよい。第二の前駆体は、追加元素をニッケル含有膜に供給するために使用してもよい。追加元素としては、銅、プラセオジム、マンガン、ルテニウム、チタン、タンタル、ビスマス、ジルコニウム、ハフニウム、鉛、ニオブ、マグネシウム、アルミニウム、ランタン、またはこれらの混合物が含まれていてもよい。第二の前駆体を利用する場合、基板上に堆積させる、結果として得られる膜は、ニッケルを少なくとも一種の追加元素と組み合わせて含有してもよい。
ニッケル含有前駆体および反応物質は、同時(化学気相堆積)、順次(原子層堆積)、またはその様々な組合せのいずれかで反応器に導入してもよい。反応器は、前駆体の導入と反応物質の導入との間に不活性ガスでパージしてもよい。あるいは、反応物質と前駆体を混合して反応物質/前駆体混合物を形成し、混合物の状態で反応器に導入してもよい。別の例は、反応物質を連続的に導入し、少なくとも一種のニッケル含有前駆体をパルス状に導入する(パルス化学気相堆積)ことである。
気化させた前駆体および反応物質は、順次または同時にパルス状に(例えば、パルスCVD)反応器に導入してもよい。前駆体の各パルスは、約0.01秒から約10秒、あるいは、約0.3秒から約3秒、あるいは、約0.5秒から約2秒の間存続してもよい。別の態様においては、反応物質もパルス状に反応器に導入してもよい。こうした態様においては、各ガスのパルスは、約0.01秒から約10秒、あるいは約0.3秒から約3秒、あるいは約0.5秒から約2秒の間存続してもよい。
特定のプロセスパラメーターに応じ、堆積を行う時間は様々であってもよい。一般に、堆積は、必要な特性を有する膜を生成するために所望のまたは必要な限り継続させてもよい。典型的な膜厚は、特定の堆積プロセスに応じて数オングストロームから数百ミクロンまで変動してもよい。また、堆積プロセスは、所望の膜を得るために必要な回数実施されてもよい。
一非制限的例示的CVD型プロセスにおいては、開示するニッケル含有前駆体の気相と反応物質とが同時に反応器に導入される。この二種は反応し、結果としてニッケル含有薄膜を形成する。この例示的CVDプロセスにおける反応物質をプラズマで処理する場合、例示的CVDプロセスは例示的PECVDプロセスとなる。反応物質のプラズマでの処理は、チャンバへの導入前に行っても、導入後に行ってもよい。
一非制限的例示的ALD型プロセスにおいては、開示するニッケル含有前駆体の気相が反応器に導入され、そこで適切な基板と接触する。次いで、反応器をパージおよび/または排気することで過剰な前駆体を反応器から除去してもよい。還元ガス(例えばH2)が反応器に導入され、そこで還元ガスは吸収された前駆体と自己制限的な様式で反応する。反応器をパージおよび/または排気することで過剰な還元ガスを反応器から除去する。所望の膜がニッケル膜である場合、この二段階プロセスで所望の膜厚をもたらしてもよく、必要な厚さを有する膜が得られるまでこの二段階プロセスを繰り返してもよい。
あるいは、所望の膜がニッケルと第二の元素とを含有する場合、上記の二段階プロセスに続いて第二の前駆体の蒸気を反応器に導入してもよい。第二の前駆体は、堆積させているニッケル膜の性質に基づいて選択される。反応器への導入後、第二の前駆体は基板と接触する。反応器をパージおよび/または排気することで過剰な第二の前駆体を反応器から除去する。再度還元ガスを反応器に導入して第二の前駆体と反応させてもよい。反応器をパージおよび/または排気することで過剰な還元ガスを反応器から除去する。所望の膜厚が達成されたら、プロセスを終了してもよい。しかし、さらに厚い膜が望ましい場合、この四段階のプロセス全体を繰り返してもよい。ニッケル含有前駆体、第二の前駆体、および反応物質の供給を交互に繰り返すことにより、所望の組成および厚さの膜を堆積させることができる。
この例示的ALDプロセスにおける反応物質をプラズマで処理する場合、例示的ALDプロセスは例示的PEALDプロセスとなる。反応物質のプラズマ処理は、チャンバへの導入前に行っても、導入後に行ってもよい。
上記で議論されたプロセスの結果得られるニッケル含有膜は、純ニッケル(Ni)、ケイ化ニッケル(NikSil)または酸化ニッケル(Ninm)膜を含んでもよい。ただし、k、l、mおよびnは境界値を含む1から6の範囲の整数である。純ニッケル膜を得てもよい。例えば、約98原子%から約100原子%の範囲の濃度のニッケル膜を得てもよい。好ましくは、純ニッケル膜は、約100原子w/wの濃度を有する。純ニッケル膜は、酸素濃度が約0原子%から約1原子%の範囲であってもよい。純ニッケル膜は、炭素濃度が約0原子%から約1原子%の範囲であってもよい。適切な開示する前駆体、任意の第二の前駆体、および反応物質種の適正な選択により、所望の膜組成が得られることは、当業者であれば承知している。
所望の膜厚が得られたら、膜を更なる加工、例えば熱アニーリング、炉アニーリング、急速熱アニーリング、UVまたはeビーム硬化、および/またはプラズマガス暴露に付してもよい。こうした追加の加工ステップを実施するために利用されるシステムおよび方法は、当業者は承知している。例えば、ニッケル含有膜は、不活性雰囲気、H含有雰囲気、N含有雰囲気、O含有雰囲気、またはこれらの組合せの下、約200℃から約1000℃の範囲の温度に約0.1秒から約7200秒間暴露してもよい。最も好ましくは、H含有雰囲気下、400℃の温度に3600秒である。結果として生じる膜は、少量の不純物を含有していてもよく、そのため、密度が向上し、結果的に漏れ電流が改善されていてもよい。アニーリングステップは、堆積プロセスを実施したのと同じ反応チャンバ内で実施してもよい。あるいは、基板を反応チャンバから取り出し、別の装置でアニーリング/フラッシュアニーリングプロセスを実施してもよい。上記の後処理方法はいずれも、とりわけ熱アニーリングは、ニッケル含有膜の炭素および窒素汚染を低減させるのに効果的であることがわかっている。これは、ひいては膜の抵抗率を向上させる傾向がある。
アニーリング後、開示するプロセスのいずれかによって堆積させたニッケル含有膜は、室温で約7μohm.cmから約70μohm.cm、好ましくは約7μohm.cmから約20μohm.cm、より好ましくは、約7μohm.cmから約12μohm.cmのバルク抵抗率を有する。室温とは、季節にもよるが、約20℃から約28℃である。バルク抵抗率は、体積抵抗率としても知られている。当業者であれば、バルク抵抗率は室温にて典型的には厚さ約50nmのNi膜上で測定されることを承知している。バルク抵抗率は、電子輸送機構の変化のため、典型的には膜が薄いほど高くなる。また、バルク抵抗率は、温度が高いほど高くなる。
[実施例]
以下の例は、ここでの開示と共に実施した実験を説明する。例は、全てを包括することを意図したものではなく、ここで記載した開示の範囲を制限することを意図したものでもない。
例1:η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートの合成
1Lの三首フラスコに窒素下で32.4g(250mmol)のNiCl2をTHF(およそ200mL)と共に導入した。500mL(250mmol)の2−メチルアリルマグネシウムクロリド(0.5M THF溶液)を0℃にて導入し、混合物を一晩撹拌した。[Ni(2−Meアリル)Cl]2からなる褐色の懸濁物を伴う暗褐色の溶液が形成された。
N,N’ジイソプロピルカルボジイミド31.5g(250mmol)を別の1L三首フラスコに窒素下で導入した。235.8mL(250mmol)のMeLi(1.06Mエーテル溶液)を−78℃にて導入し、混合物を室温にて一晩撹拌した。このLi−iPrAMD溶液を[Ni(2Meアリル)Cl]2懸濁物に添加し、混合物を室温にて一晩撹拌した。暗色の溶液が形成された。
次いで真空下で溶媒を除去し、トルエンを添加した(300mL)。溶液をCeliteブランドのケイ藻土でろ過し、真空下でトルエンを除去すると、暗色の粘着質の物質が得られた。ペンタンを添加した(300mL)。溶液をCeliteブランドのケイ藻土でろ過し、真空下でペンタンを除去すると、暗オレンジ色の液体が得られた。88℃、200〜300mTorr(沸点およそ69〜71℃)で蒸留することによってこの物質を精製すると、ニッケルη3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートからなるオレンジ色の液体38.6g(152mmol、61%)が得られた。
オレンジ色の液体は、220mL/分で窒素を流す雰囲気中において温度上昇率10℃/分にて測定したTGA分析では、5%未満の残渣塊が残った。これらの結果を図2に示す。図2は、温度変化に伴う重量損失の割合を示すTGAグラフである。NMR1Hスペクトルを図3に示す。
NMR1H (δ, ppm, C6D6): 3.11 (sp, 2H), 2.67 (s, 2H), 2.00 (s, 3H), 1.57 (s, 2H), 1.38 (s, 3H), 1.06 (d, 6H), 0.84 (d, 6H)
例2:純ニッケルのPEALD
例1で調製したη3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートを用いてPEALD試験を実施した。η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートを、50℃まで加熱した容器に入れた。典型的なPEALD条件を用いた。それは、例えば、完全な反応をもたらし結果として生じる膜への不純物の混入を制限するため、反応器圧力をおよそ2Torrに固定しプラズマ出力を100Wに最適化して、水素および/またはアンモニアプラズマを使用するということである。SiおよびSiO2基板上に膜を堆積させた。Si基板にHFクリーニング(1%HF、10分)を実施した。完全な表面飽和および反応を伴うALD挙動を、純シリコンウエハ上で200〜300℃の温度範囲にて評価した。
限定的試験においては、水素プラズマを用いて生成された膜は、アンモニアプラズマを用いて生成された膜よりも多くの不純物を含有していた。また、限定的試験では、反応物質のパルス時間が長いほど、またはプラズマ出力が高いほどサイクル当たりの成長が速く抵抗率が低い平坦な膜が生成されるが、結果的に炭素含有量が高くなることがわかった。インキュベーション時間は観察されなかった。実施中の試験は、最適条件を決定するために行われている。
アンモニアプラズマを用いると、300℃では1.2Å/サイクルという高い堆積速度が得られた(図4参照)。膜を400℃にて水素で1時間アニーリングした後、X線光電子分光法(XPS)の結果では、Si基板上に堆積させた膜への炭素または窒素の混入はみられず、ニッケル膜の純度は100%に近かった(図5参照)。Ni膜とシリコンウエハとの界面でのケイ素化は観察されなかった。走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると、粒子が均一かつ平滑であり、連続性が良好な表面(厚さおよそ41nm)がみられた(図6参照)。SiO2基板上の厚さ41nmのニッケル膜の場合、およそ9μΩ.cmという低い抵抗率が得られた。これは、ニッケルのバルク抵抗率に近い値である。アスペクト比が2.4の溝を有するパターン付きウエハに対して実施した堆積では、コンフォーマル度が100%に近いNi膜の形成が可能であった(図7参照)。
200℃でアンモニアプラズマを使用した場合、堆積速度1.0Å/サイクルが得られた。
本発明の性質を説明するためにここに記載し図示してきた詳細、材料、ステップ、および部品の配置における多くの追加的変更が、当業者により添付の請求項において表される発明の原理および範囲内でなされてもよいことを理解されたい。従って、本発明は、上記に示した例、および/または添付の図面における特定の態様に限定されることを意図していない。
本発明の性質を説明するためにここに記載し図示してきた詳細、材料、ステップ、および部品の配置における多くの追加的変更が、当業者により添付の請求項において表される発明の原理および範囲内でなされてもよいことを理解されたい。従って、本発明は、上記に示した例、および/または添付の図面における特定の態様に限定されることを意図していない。
以下に、本願発明の態様を付記する。
[1] 式
(式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 およびR 8 のそれぞれは独立して、H;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキル基;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルシリル基(モノ、ビスもしくはトリスアルキル);C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルアミノ基;またはC1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状フルオロアルキル基から選択される)
を有するニッケル含有前駆体。
[2] 前記ニッケル含有前駆体が、
η3−アリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;および
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート
からなる群から選択される、[1]に記載のニッケル含有前駆体。
[3] 前記ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである、[2]に記載のニッケル含有前駆体。
[4] 内部に少なくとも一つの基板が配置された反応器に、式
(式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 およびR 8 のそれぞれは独立して、H;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキル基;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルシリル基(モノ、ビスもしくはトリスアルキル);C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルアミノ基;またはC1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状フルオロアルキル基から選択される)
を有する少なくとも一種のニッケル含有前駆体を導入するステップ、および
前記ニッケル含有前駆体の少なくとも一部を前記少なくとも一つの基板上に堆積させてニッケル含有膜を形成するステップ
を含む、基板上にニッケル含有膜を堆積させるプロセス。
[5] 少なくとも一種の反応物質を前記反応器に導入することをさらに含む、[4]に記載のプロセス。
[6] 前記反応物質が、H 2 、NH 3 、SiH 4 、Si 2 6 、Si 3 8 、SiH 2 Me 2 、SiH 2 Et 2 、N(SiH 3 3 、これらの水素ラジカル;およびこれらの混合物からなる群から選択される、[5]に記載のプロセス。
[7] 前記反応物質が、O 2 、O 3 、H 2 O、NO、N 2 O、これらの酸素ラジカル;およびこれらの混合物からなる群から選択される、[5]に記載のプロセス。
[8] 前記ニッケル含有前駆体および前記反応物質が前記反応器に実質的に同時に導入され、前記反応器が化学蒸着用として構成されている、[5]に記載のプロセス。
[9] 前記反応器がプラズマ促進化学蒸着用として構成されている、[8]に記載のプロセス。
[10] 前記ニッケル含有前駆体および前記反応物質がチャンバに順次導入され、前記反応器が原子層堆積用として構成されている、[5]に記載のプロセス。
[11] 前記反応器がプラズマ促進原子層堆積用として構成されている、[10]に記載のプロセス。
[12] 前記ニッケル含有前駆体が、
η3−アリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
η3−アリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;および
η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート
からなる群から選択される、[4]に記載のプロセス。
[13] 前記ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである、[12]に記載のプロセス。
[14] 前記ニッケル含有膜をアニーリングすることをさらに含む、[13]に記載のプロセス。
[15] アニーリングされた前記ニッケル含有膜が、約98原子%乃至約100原子%のNiを含有する、[14]に記載のプロセス。
[16] アニーリングされた前記ニッケル含有膜が、約100原子%のNi膜である、[15]に記載のプロセス。
[17] アニーリングされた前記ニッケル含有膜が、炭素および窒素をそれぞれ約0原子%乃至約1原子%含有する、[15]に記載のプロセス。
[18] 抵抗率が約7μohm.cmから約70μohm.cmである、[14]に記載のプロセスによって堆積させたニッケル含有膜。

Claims (18)


  1. (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のそれぞれは独立して、H;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキル基;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルシリル基(モノ、ビスもしくはトリスアルキル);C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルアミノ基;またはC1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状フルオロアルキル基から選択される)
    を有するニッケル含有前駆体。
  2. 前記ニッケル含有前駆体が、
    η3−アリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
    η3−アリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;および
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート
    からなる群から選択される、請求項1に記載のニッケル含有前駆体。
  3. 前記ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである、請求項2に記載のニッケル含有前駆体。
  4. 内部に少なくとも一つの基板が配置された反応器に、式
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のそれぞれは独立して、H;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキル基;C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルシリル基(モノ、ビスもしくはトリスアルキル);C1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状アルキルアミノ基;またはC1〜C4直鎖状、分枝もしくは環状フルオロアルキル基から選択される)
    を有する少なくとも一種のニッケル含有前駆体を導入するステップ、および
    前記ニッケル含有前駆体の少なくとも一部を前記少なくとも一つの基板上に堆積させてニッケル含有膜を形成するステップ
    を含む、基板上にニッケル含有膜の堆積方法。
  5. 少なくとも一種の反応物質を前記反応器に導入することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記反応物質が、H2、NH3、SiH4、Si26、Si38、SiH2Me2、SiH2Et2、N(SiH33、これらの水素ラジカル;およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記反応物質が、O2、O3、H2O、NO、N2O、これらの酸素ラジカル;およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  8. 前記ニッケル含有前駆体および前記反応物質が前記反応器に実質的に同時に導入され、前記反応器が化学気相堆積用として構成されている、請求項5に記載の方法。
  9. 前記反応器がプラズマ促進化学気相堆積用として構成されている、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ニッケル含有前駆体および前記反応物質がチャンバに順次導入され、前記反応器が原子層堆積用として構成されている、請求項5に記載の方法。
  11. 前記反応器がプラズマ促進原子層堆積用として構成されている、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ニッケル含有前駆体が、
    η3−アリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
    η3−アリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
    η3−アリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;
    η3−1−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジメチルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジエチルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−n−プロピルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジ−tertブチルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−エチル,tertブチルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジトリメチルシリルアセトアミジナート;
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルグアニジナート;および
    η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルホルムアミジナート
    からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
  13. 前記ニッケル含有前駆体が、η3−2−メチルアリルN,N’−ジイソプロピルアセトアミジナートである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記ニッケル含有膜をアニーリングすることをさらに含む、請求項13に記載の方法。
  15. アニーリングされた前記ニッケル含有膜が、約98原子%乃至約100原子%のNiを含有する、請求項14に記載のプロセス。
  16. アニーリングされた前記ニッケル含有膜が、約100原子%のNi膜である、請求項15に記載の方法。
  17. アニーリングされた前記ニッケル含有膜が、炭素および窒素をそれぞれ約0原子%乃至約1原子%含有する、請求項15に記載の方法。
  18. 抵抗率が約7μohm.cmから約70μohm.cmである、請求項14に記載のプロセスによって堆積させたニッケル含有膜。
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