JP2015509127A - 原油の直接処理のための水素の再分配を含む水素処理および蒸気熱分解統合プロセス - Google Patents

原油の直接処理のための水素の再分配を含む水素処理および蒸気熱分解統合プロセス Download PDF

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Abstract

原油供給原料の直接処理によりオレフィンおよび芳香族化合物などの石油化学製品を生産することを可能とするために、水素の再分配を含む水素化処理ゾーンと統合された蒸気熱分解ゾーンに関するプロセスが提供される。原油の直接処理によりオレフィンおよび芳香族石油化学製品を生産するための水素処理および蒸気熱分解統合プロセスは、原油を軽質成分と重質成分に分離するステップ、低減された混入物含量、増加したパラフィン度、低下した鉱山局相関インデックス、および増加した米国石油協会比重度を有する水素化処理流出物を生成するのに効果的な条件下で動作する水素化処理ゾーンに重質成分と水素を装填するステップ、水素化処理流出物および蒸気を蒸気熱分解ゾーンの対流部に装填するステップ、蒸気熱分解ゾーンの対流部からの混合物を加熱し、それを気液分離部に送るステップ、蒸気熱分解ゾーンから気液分離部由来の残留部分を取り出すステップ、最初の分離ステップからの軽質成分、気液分離部からの軽質部分、および蒸気を蒸気熱分解ゾーンの熱分解部に装填するステップ、蒸気熱分解ゾーンからの混合生成物流を回収するステップ、混合生成物流を分離するステップ、混合生成物流から回収された水素を精製し、それを水素化処理ゾーンで再利用するステップ、および分離された混合生成物流からオレフィンおよび芳香族化合物を回収するステップを含む。【選択図】図1

Description

関連出願
本出願は、2012年1月27日出願の米国特許仮出願第61/591,814号の利益を主張する。この開示は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、原油の直接処理によりオレフィンや芳香族化合物などの石油化学製品を生産するための水素処理および蒸気熱分解統合プロセスに関する。
低級オレフィン(すなわち、エチレン、プロピレン、ブチレン及びブタジエン)および芳香族化合物(すなわち、ベンゼン、トルエンおよびキシレン)は、石油化学製品および化学工業において広く使用される基本的な中間体である。熱分解、または蒸気熱分解は、典型的な例では、蒸気の存在下で、かつ、酸素非存在下におけるこれらの物質の形成のための主要なタイプのプロセスである。蒸気熱分解用の供給原料には、石油ガス、およびナフサ、ケロシンおよびガス油などの留出物を含むことができる。通常、これらの供給原料の入手可能性は、限られており、原油製油所において高価で、エネルギー大量消費型プロセスステップが必要となる。
蒸気熱分解反応装置用の供給原料として重質炭化水素を使って調査を行った。従来の主要な重質炭化水素熱分解操作の主な欠点は、コークス形成である。例えば、重質液体炭化水素の水蒸気分解プロセスは、米国特許第4,217,204号で開示されている。この特許では、コークス形成を最小限にするために、溶融塩のミストが水蒸気分解反応ゾーン中に導入される。一例では、3.1重量%のコンラドソン残留炭素分を有するアラビア軽質原油を使って、溶融塩の存在下で、624時間にわたり熱分解装置の操作を継続できた。溶融塩の添加のない比較例では、水蒸気分解反応装置は、反応装置中でのコークス形成が原因で管が詰まり、たった5時間後には運転不能となった。
さらに、蒸気熱分解反応装置用の供給原料として重質炭化水素を使ったオレフィンおよび芳香族化合物の収量と分布は、軽質炭化水素供給原料を使った場合とは異なる。重質炭化水素は、より高い鉱山局相関インデックス(BMCI)により示されるように、軽質炭化水素より芳香族化合物含量が多い。BMCIは、供給原料の芳香族性の測定値であり、以下のように計算される。

BMCI=87552/VAPB+473.5*(sp.gr.)−456.8(1)
式中、
VAPB=容積平均沸点(ランキン目盛)、
sp.gr.=供給原料の比重。
BMCIが小さくなると、エチレンの収量は、増加することが期待される。従って、蒸気熱分解でより高い収量で目的のオレフィンを得る一方で、反応装置のコイル部中でのより多くの望ましくない生成物およびコークスの形成を避けるために、通常、高パラフィン系または低芳香族系の原料の供給が好ましい。
蒸気分解装置中での絶対コークス形成速度が、Cai et al.、「Coke Formation in Steam Crackers for Ethylene Production」、Chem.Eng.&Proc.、vol.41、 (2002)、 199−214、で報告されている。一般的には、絶対コークス形成速度は、昇順で、オレフィン>芳香族化合物>パラフィン類の順である(オレフィンは、重質オレフィンを表す)。
これらの石油化学製品に対する増大する需要に対応できるようにするために、粗原油(raw crude oil)などの他のタイプの大量に入手可能な供給原料が、生産者にとって魅力的になっている。原油供給原料の使用は、精油所がこれらの石油化学製品生産のボトルネックになる可能性を最小化するか、または除くことができるであろう。
蒸気熱分解プロセスは、よく発達し、その意図された目的に対しては適切であるが、供給原料の選択は、極めて限定されてきた。
本明細書に記載のシステムとプロセスは、原油供給原料の直接処理を可能にしてオレフィンおよび芳香族化合物を含む石油化学製品を生産するための、水素の再分配を含む水素化処理ゾーンと統合された蒸気熱分解ゾーンを提供する。
原油の直接処理によりオレフィンおよび芳香族石油化学製品を生産するための水素処理および蒸気熱分解統合プロセスは、原油を軽質成分と重質成分に分離するステップ、重質成分と水素を、低減された混入物含量、増加したパラフィン度、低下した鉱山局相関インデックス、および増加した米国石油協会比重度を有する水素化処理流出物を生産するのに効果的な条件下で動作する水素化処理ゾーンに装填するステップ、水素化処理流出物および蒸気を蒸気熱分解ゾーンの対流部に装填するステップ、蒸気熱分解ゾーンの対流部からの混合物を加熱し、気液分離部に送るステップ、蒸気熱分解ゾーンから気液分離部由来の残留部分を取り出すステップ、最初の分離ステップからの軽質成分、気液分離部からの軽質部分、および蒸気を蒸気熱分解ゾーンの熱分解部に装填するステップ、蒸気熱分解ゾーンから混合生成物流を回収するステップ、混合生成物流を分離するステップ、混合生成物流から回収された水素を精製し、水素化処理ゾーンで再利用するステップ、ならびに分離された混合生成物流からオレフィンおよび芳香族化合物を回収するステップ、を含む。
本明細書で使われる用語の「原油」は、従来の供給源からの全原油、いくつかの前処理を受けた原油を含むと理解されるべきである。また、原油という用語は、水−油分離;および/またはガス−油分離、および/または脱塩、および/または安定化の処理を受けているものを含むと理解されたい。
本発明のプロセスの他の態様、実施形態、および利点は、以下で詳細に考察される。さらに、前出の情報および以下の詳細説明の両方は、単に、種々の態様および実施形態の例示的実施例であり、請求された特徴および実施形態の本質および特性の理解のために概要またはフレームワークを提供することを意図していることは理解されよう。付随する図は、例示であり、本発明のプロセスの種々の態様と実施形態のさらなる理解を得るために提供される。
本発明は、添付図に言及しながら、以下でさらに詳細に説明される。
本明細書記載の統合プロセスの実施形態のプロセスフローを示す図である。 図2A〜2C。本明細書記載の統合プロセスにおける特定の蒸気熱分解ユニットの実施形態で使われる気液分離装置の斜視、上面、および側面概略図である。
水素の再分配を含む水素化処理および蒸気熱分解統合プロセスならびにシステムを含むプロセスフロー図を図1に示す。通常、統合システムは、初期供給原料分離ゾーン20、選択的接触水素化処理ゾーン、蒸気熱分解ゾーン30および生成物分離ゾーンを含む。
通常、原油供給原料はフラッシュされ、それにより、軽質留分(さらにクラッキングが必要な最小限の炭化水素および容易に放出される水素を含む、例えば、約185℃までの範囲の沸点を有する)が直接蒸気熱分解ゾーンに送られ、水素化の必要な留分、すなわち、所定の水素含量未満の留分のみが水素化処理される。この結果、水素化処理反応装置中の水素分圧が高められ、飽和状態を経由する水素転移の効率が改善されるために、好都合である。これにより、水素の溶解損失とHの消費が減少する。原油供給原料中に含まれる容易に放出される水素は、再分配されてエチレンなどの生成物の収量を最大化する。水素の再分配は、重質生成物全体の減少と軽質オレフィンの増産を可能とする。
第1分離ゾーン20は、供給原料流1を受け入れるための入口、軽質留分22の排出用出口、および重質留分226の排出用出口を含む。分離ゾーン20は、約150℃〜約260℃の範囲のカットポイントを有するフラッシュ分離器などの単段分離装置であってもよい。特定の実施形態では、軽質留分22は、ナフサ留分であってもよい。表1は、種々のカットポイントによる水素含量を示す。
さらなる実施形態では、分離ゾーン20は、サイクロン型相分離装置、または蒸気および液体の物理的または機械的分離に基づく他の分離装置を含むか、またはこれらから実質的に構成される(すなわち、フラッシュゾーンがない場合に動作する)。気液分離装置の一例が、図2A〜2Cにより図示され、また、これらに基づき説明される。また、気液分離装置の類似の配置が米国特許公開第2011/0247500号に記載されている。この特許は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。分離ゾーンが蒸気と液体の物理的または機械的分離に基づく分離装置を含むか、または実質的にこれらから構成される実施形態では、カットポイントは、装置に入る物質の気化温度および流体速度に基づいて調節できる。
Figure 2015509127
水素化処理ゾーンは、軽質炭化水素留分21ならびに蒸気熱分解生成物流から再利用される水素2、および必要に応じ補填用水素の混合物を受け取る入口を備えた水素化反応ゾーン4を含む。水素化反応ゾーン4は、水素化処理流出物5を排出する出口をさらに含む。
水素化反応装置からの反応装置流出物5は、熱交換器(図示せず)中で冷却され、高圧分離器6に送られる。分離器の塔頂流7は、アミンユニット12中で浄化され、生じた水素リッチガス流13は、リサイクルコンプレッサー14に送られ、リサイクルガス15として水素化反応装置で使用される。高圧分離器6からの実質的に液相である塔底流8は、冷却されて低圧冷間分離器9に導入され、ここでガス流と液体流10に分けられる。低圧冷間分離器からのガスは、水素、HS、NHおよびC〜C炭化水素などのいずれかの軽質炭化水素を含む。典型的な例では、これらのガスは、フレア処理または燃料ガス処理などのさらなる処理のために送られる。特定の本明細書の実施形態では、水素は、水素、HS、NHおよびC〜C炭化水素などのいずれかの軽質炭化水素を含むガス流11を、蒸気分解装置生成物44と組み合わせることにより回収される。液体流10の全体または一部は、蒸気熱分解ゾーン30への供給原料の機能を果たす。
通常、蒸気熱分解ゾーン30は、対流部32、および当技術分野で既知の蒸気熱分解単位操作、すなわち、蒸気の存在下で熱分解供給原料を対流部へ装填すること、に基づいて操作できる熱分解部34を含む。さらに、本明細書記載の特定の任意選択の実施形態では、(図1の点線で示すように)、気液分離部36は、部分32と34との間に設けられる。対流部32からの加熱水蒸気分解供給原料が通過する気液分離部36は、蒸気と液体の物理的または機械的分離に基づく分離装置であってよい。
一実施形態では、気液分離装置は、図2A〜2Cにより図示され、また、これらに基づき説明される。また、気液分離装置の類似の配置が米国特許公開第2011/0247500号に記載されている。この特許は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。この装置では、蒸気と液体がサイクロン型配列中を通過し、それにより、装置は、等温的に、かつ、極めて短い滞留時間で動作する。一般に、蒸気は、円形パターンで旋回されて力を生じ、より重い滴および液体が捕捉されて、例えば、熱分解燃料油ブレンドに付加されて燃料油38として液体出口まで向かわされ、蒸気は、蒸気出口を通って装填物37として熱分解部34へ向かわされる。気化温度および流体速度を変えて、大凡の温度カットオフポイントを、例えば、特定の実施形態では、残油燃料油ブレンドに適合する、例えば、約540℃に調節する。
急冷ゾーン40は、蒸気熱分解ゾーン30の出口と流体連通している入口、急冷溶液42を受け入れるための入口、急冷混合生成物流44を排出する出口および急冷溶液46を排出する出口を含む。
通常、中間体急冷混合生成物流44は、中間体生成物流65および水素62に変換され、これは、本プロセスで精製され、リサイクル水素2として水素化反応ゾーン4で使用される。通常、中間体生成物流65は、分離ゾーン70中で最終産物と残油に分留される。この分離ゾーンは、例えば、当業者には既知の、脱エタン塔、脱プロパン塔および脱ブタン塔を含む複数の分留塔などのひとつまたは複数の分離ユニットであってよい。例えば、適切な装置は、「エチレン」、ウルマン工業化学百科事典、12巻、531−581ページ、特に、図24、図25および図26に記載されている。この文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
通常、生成物分離ゾーン70は、生成物流65流体と連通している入口、および複数の生成物出口73〜78を含む。これらの出口には、メタン排出用の出口78、エチレン排出用の出口77、プロピレン排出用の出口76、ブタジエン排出用の出口75、混合ブチレン排出用の出口74、および熱分解ガソリン排出用の出口73が含まれる。さらに、熱分解燃料油71排出用出口が備えられる。任意選択で、気液分離部36からの燃料油部分38を熱分解燃料油71と組み合わせて、熱分解燃料油ブレンド72として、例えば、敷地外の精油所で更に処理される低硫黄燃料油ブレンドとして回収できる。6つの生成物出口が示されているが、例えば、採用される分離ユニットの配置および収量や分布要件に応じて、さらに少ない、またはさらに多い出口を備えてもよいことに留意されたい。
図1に示す配置を採用したプロセスの実施形態では、原油供給原料1は、最初の分離ゾーン20で軽質留分22と重質留分21に分離される。軽質留分22は、熱分解部36に、すなわち、水素化処理ゾーンを迂回して送られ、蒸気分解された中間体生成物部分と組み合わされ、本明細書記載の混合生成物流を生成する。
重質留分21は、効果的な量の水素2および15と混合され、混合流3を形成する。混合物3は、300℃〜450℃の範囲の温度で選択的水素化反応ゾーン4の入口に装填される。特定の実施形態では、水素化反応ゾーン4は、同一所有者の米国特許公開第2011/0083996号ならびに国際公開第WO2010/009077号、同WO2010/009082号、同WO2010/009089号および同WO2009/073436号に記載されている1つまたは複数の単位操作を含む。これらの全ての特許は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、水素化処理ゾーンは、有効量の水素化脱金属触媒を含む1つまたは複数のベッド、および水素化脱芳香族化、水素化脱窒素、水素化脱硫および/または水素添加分解機能を有する有効量の水素化反応触媒を含む1つまたは複数のベッドを含むことができる。追加の実施形態では、水素化反応ゾーン4は、3つ以上の触媒ベッドを含んでもよい。さらなる実施形態では、水素化反応ゾーン4は、例えば、異なる機能の1つまたは複数の触媒ベッドをそれぞれ含む複数の反応容器を含む。
水素化反応ゾーン4は、供給原油原料を水素化脱金属化、水素化脱芳香族化、水素化脱窒素化、水素化脱硫化、および/または水素化分解化するのに効果的なパラメータ下で動作する。特定の実施形態では、水素化処理は、以下の条件を使って行われる:300℃〜450℃の範囲の動作温度、30bar〜180barの範囲の動作圧力、および0.1h−1〜10h−1の範囲の液空間速度。
水素化処理ゾーン4からの反応装置流出物5は、交換器(図示せず)中で冷却され、高圧冷間または熱間分離器6に送られる。分離器の塔頂流7は、アミンユニット12中で洗浄され、得られた水素リッチガス流13は、リサイクルコンプレッサー14に通され、水素化反応ゾーン4でリサイクルガス15として使用される。高圧分離器6からの実質的に液相である分離器塔底流8は、冷却された後、低圧冷間分離器9に導入される。水素、HS、NHおよびC〜C炭化水素を含みうるいずれかの軽質炭化水素などの残留ガス流11は、通常、低圧冷間分離器から放出でき、フレア処理または燃料ガス処理などのさらなる処理用に送られる。本プロセスの特定の実施形態では、水素は、流れ11(点線で示される)を、蒸気分解装置生成物からの熱分解ガスである流れ44と組み合わせることにより回収される。低圧分離器9からの塔底流10は、蒸気熱分解ゾーン30へ送られる。
水素化処理流出物10は、低減含量の混入物(すなわち、金属、硫黄および窒素)、増加したパラフィン度、低下したBMCI、および増加した米国石油協会(API)比重度を有する。
水素化処理流出物10は、例えば、蒸気入口(図示せず)を介して導入される効果的な量の蒸気の存在下で、対流部32に送られる。対流部32では、混合物は、例えば、1つまたは複数の廃棄熱流または他の適切な加熱配置を使って所定の温度に加熱される。加熱された軽質留分および蒸気流の混合物は、気液分離部36に送られ、部分38は熱分解燃料油71とのブレンドに適する燃料油成分に使用可能という理由で排出される。残りの炭化水素部分は、最初の分離ゾーン20からの軽質留分22、例えば、ナフサ留分と一緒に、熱分解部34に送られ、混合生成物流39を生成する。
蒸気熱分解ゾーン30は、熱分解流出物10をエチレン、プロピレン、ブタジエン、混合ブテンおよび熱分解ガソリンなどの目的の生成物にするのに効果的なパラメータ下で動作する。特定の実施形態では、水蒸気分解が次の条件下で行われる:対流部および熱分解部で400℃〜900℃の範囲の温度、対流部での0.3:1〜2:1の範囲の蒸気/炭化水素比率;および対流部および熱分解部での0.05秒〜2秒の範囲の滞留時間。
特定の実施形態では、気液分離部36は、図2A〜2Cに示すような1つまたは複数の気液分離装置80を含む。気液分離装置80は経済的に動作し、かつ、電力または薬品供給の必要がないためメンテナンスフリーである。通常、装置80は、気液混合物の受け入れ用入口ポート、分離された蒸気および液体をそれぞれ排出および収集するための蒸気出口ポートおよび液体出口ポート、などの3つのポートを含む。装置80は、球状流(global flow)予備回転部(予備回転部)による流入混合物の線形速度から回転速度への変換、蒸気を液体(残油)から予備分離するための制御された遠心効果、および液体(残油)から蒸気の分離を促進するサイクロン効果、を含む現象の組み合わせに基づいて動作する。これらの効果を達成するために、装置80は、予備回転部88、制御されたサイクロン型垂直部90および液体収集/沈降分離部92を含む。
図2Bに示すように、予備回転部88は、断面(S1)と断面(S2)との間に、制御された予備回転要素、および断面(S2)と断面(S3)との間に配置され、制御されたサイクロン型垂直部90への連結要素を含む。直径(D1)である入口82から来る気液混合物は、断面(S1)で接線方向に装置に入る。流入流のための入口断面(S1)の面積は、下式に従う入口82の面積の少なくとも10%である:
Figure 2015509127
予備回転要素88は、曲線流路を規定し、入口断面S1から出口断面S2まで連続的に減少するか、または増加する断面により特徴付けられる。特定の実施形態では、制御された予備回転要素の出口断面(S2)と入口断面(S1)との間の比率(S2/S1)は、0.7〜1.4の範囲にある。
混合物の回転速度は、予備回転要素38の中心線の曲率半径(R1)に依存し、中心線は、予備回転要素88の連続的に変化する断面の中心点を結ぶ曲線として定義される。特定の実施形態では、150°〜250°の開角(αR1)範囲で、曲率半径(R1)は、R1/D1として2〜6の範囲である。
入口断面S1の断面形状は、ほぼ正方形として示したが、矩形、丸みを帯びた矩形、円、楕円、または他の直線構成形状、曲線形状または前述の形状の組み合わせであってよい。特定の実施形態では、流体が通過する予備回転要素38の曲線形流路に沿った断面形状は、例えば、ほぼ正方形から長方形へと連続的に変化する。長方形へと連続的に変化する要素88の断面は、好都合にも、開口面積を最大化し、従って、早期の段階での液体混合物からガスの分離および均一速度プロファイルの達成、ならびに流体流中の剪断応力の最小化を可能とする。
制御された予備回転要素88の断面(S2)からの流体流は、部分(S3)から連結要素を経由して制御されたサイクロン型垂直部90へ送られる。連結要素は、開口領域を含み、制御されたサイクロン型垂直部90の入口に向かって開かれて連結されるか、またはこの入口と一体化している。流体流は制御されたサイクロン型垂直部90に高回転速度で入り、サイクロン効果を作り出す。特定の実施形態では、連結要素の出口断面(S3)と入口断面(S2)との比率(S3/S1)は、2〜5の範囲にある。
高回転速度の混合物は、サイクロン型垂直部90に入る。動力学的エネルギーは減少し、蒸気が、サイクロン効果により液体から分離する。サイクロンは、サイクロン型垂直部90に上位レベル90aおよび下位レベル90bを形成する。上位レベル90aでは、混合物は高濃度の蒸気を特徴とし、一方、低位レベル90bでは、混合物は高濃度の液体を特徴とする。
特定の実施形態では、サイクロン型垂直部90の内径D2は、D2/D1として2〜5の範囲であり、その高さに方向に一定であってよく、上部90aの長さ(LU)は、LU/D2として1.2〜3の範囲であり、低部90bの長さ(LL)は、LL/D2として2〜5の範囲である。
蒸気出口84に近接するサイクロン型垂直部90の端部は、蒸気熱分解ユニットの熱分解部に連結された部分的開口放出上昇管に連結される。特定の実施形態では、部分的開口放出管の直径(DV)は、DV/D2として、0.05〜0.4の範囲である。
従って、特定の実施形態では、また、流入混合物の性質に応じて、その中の大容積分率の蒸気が装置80の出口84から直径DVの部分的開口放出管を通って出て行く。低蒸気濃度の、または蒸気を含まない液相(例えば、残油)が断面積S4のサイクロン型垂直部90の底部分を通って出て行き、液体収集器および沈降管92中に集められる。
特定の実施形態では、サイクロン型垂直部90と、液体収集器および沈降管92との間の連結領域は、90の角度である。特定の実施形態では、液体収集器と沈降管92の内径は、D3/D1として2〜4の範囲であり、管長さ全体にわたり一定で、液体収集器と沈降管92の長さ(LH)は、LH/D3として、1.2〜5の範囲である。低蒸気体積分率の液体は、直径DLの管86を通って装置から取り出される。特定の実施形態では、管86は、DL/D3として、0.05〜0.4の範囲であり、沈降管の底部または底部の近くに配置される。
種々の部材が別々に、また、別々の部分と一緒に記載されているが、装置80は、例えば、鋳造または型成形された一体化構造として形成でき、または、例えば、本明細書記載の部材および部分に正確に対応しても、そうでなくてもよい別々の部品を溶接または他の方法で一緒に結合させて、組み立てることができることは当業者には理解されよう。
種々の寸法が直径として記述されているが、これらの値は、構成部品が円筒形でない場合の実施形態における等価な有効径であってもよいことは理解されよう。
混合生成物流39は、別の入口を介して導入される急冷溶液42(例えば、水および/または熱分解燃料油)と共に急冷ゾーン40の入口に送られ、例えば、約300℃の低下した温度の中間体急冷混合生成物流44を生成し、消費された急冷溶液46が排出される。典型的な例では、分解装置からのガス混合物流出物39は、水素、メタン、炭化水素、二酸化炭素および硫化水素の混合物である。水またはオイル急冷により冷却後、混合物44は、通常、4〜6段の多段コンプレッサーゾーン51で圧縮され、圧縮ガス混合物52を生成する。圧縮ガス混合物52は、苛性処理ユニット53で処理され、硫化水素および二酸化炭素不含のガス混合物54が生成される。ガス混合物54は、コンプレッサーゾーン55でさらに圧縮され、得られた熱分解ガス56は、通常、ユニット57中で極低温処理を受けて脱水され、モレキュラーシーブを使ってさらに乾燥される。
ユニット57からの低温分解ガス流58は、脱メタン塔59に送られ、そこから、分解ガス流由来の水素とメタンを含む塔頂流60が生成される。その後、脱メタン塔59からの塔底流65は、さらなる処理のために、脱エタン塔、脱プロパン塔および脱ブタン塔などの分留塔を含む生成物分離ゾーン70に送られる。脱メタン塔、脱エタン塔、脱プロパン塔および脱ブタン塔の異なる配置を含むプロセス構成も採用可能である。
本明細書に記載のプロセスでは、脱メタン塔59でのメタンの分離およびユニット61中の水素回収後、通常、80〜95vol%の純度の水素62が得られる。ユニット61中での回収方法には、極低温回収(例えば、約−157℃の温度で)が含まれる。その後、水素流62は、圧力スイング吸着(PSA)ユニットなどの水素精製ユニット64に送られて99.9%+の純度の水素流2が得られるか、または膜分離ユニットに送られて約95%の純度の水素流2が得られる。精製された水素流2は、次に、水素化処理ゾーン用に必要な水素の主要成分として機能するように再利用される。さらに、少量の部分がアセチレン、メチルアセチレンおよびプロパジエンの水素添加反応用に利用できる(図示せず)。さらに、本明細書に記載のプロセスでは、メタン流63は、任意選択で、蒸気分解装置に再利用して、バーナーおよび/またはヒーター用の燃料として使用できる。
脱メタン塔59からの塔底流65は、生成物分離ゾーン70の入口に運ばれ、それぞれ、出口78、77、76、75、74および73、を経由して排出されるメタン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、混合ブチレンおよび熱分解ガソリンに分離される。通常、熱分解ガソリンは、C5〜C9炭化水素を含み、ベンゼン、トルエンおよびキシレンがこの留分から抽出できる。任意選択で、気液分離部36から排出された部分38を、熱分解燃料油71(例えば、最低沸点C10化合物(「C10+」流として知られる)の沸点より高い温度で沸騰する物質)と組み合わせて、この混合流を熱分解燃料油ブレンド72、例えば、敷地外の精油所でさらに処理される低硫黄燃料油ブレンドとして取り出すことができる。
本明細書で図1に関して記載のシステムの利点には、反応装置中の水素分圧の増加および 飽和状態を経由する水素転移の効率の改善が含まれる。通常、
PT=PA+PB+PC (2)
である。今回の場合は、
PT=PNaphtha+PH2+PX+PY (3)
であり、PNaphtaを除いた場合、PTはそのままであり、従って、PH2(およびPXとPY)は増加する。
速度(飽和)=kSat[反応物]x[pH2] (4)
また、本明細書で記載のシステムは、溶解損失を減らし、H消費を減らす。これにより、閉鎖系またはほぼ閉鎖系の動作が可能となる。
特定の実施形態では、選択的水素化処理または水素処理プロセスでは、芳香族化合物、特に多環芳香族化合物を飽和とその後の穏やかな水素添加分解により、供給原料のパラフィン含量を高める(またはBMCIを下げる)ことができる。原油を水素処理する場合、金属、硫黄および窒素などの混入物は、供給原料を、脱金属、脱硫および/または脱窒素の触媒機能を有する一連の層状触媒を通過させることにより、除去できる。
一実施形態では、触媒が水素化脱金属(HDM)および水素化脱硫(HDS)を遂行する順序は以下の通りである。
a.水素化脱金属触媒。HDM部の触媒は、通常、約140〜240m/gの表面積のガンマアルミナ支持体に坦持される。この触媒は、例えば、1cm/gを超える非常に高い気孔容積を持つとして最もよく表現される。孔径それ自体は、通常、主にマクロ多孔性である。これは、触媒表面上での金属および任意のドーパントの取り込み用の大きな容積を与えるのに必要である。典型的な例では、触媒表面上の活性金属は、Ni/Ni+Moの比率が0.15未満のニッケルおよびモリブデンの硫化物である。かなりのニッケルおよびバナジウムが除去の間に供給原料自体から沈着し、触媒として機能することが予想されるので、HDM触媒上のニッケルの濃度は、他の触媒より低い。使われるドーパントは、リン(例えば、米国特許公開第2005/0211603号を参照されたい。この特許は、参照によって本明細書に組み込まれる)、ホウ素、シリコンおよびハロゲンの内の1種または複数種であってよい。触媒は、アルミナ押出成形品またはアルミナビーズの形であってよい。特定の実施形態では、金属の取り込みがベッドの上部で30〜100%の範囲になるので、アルミナビーズを使って、反応装置中の触媒HDMベッドの取り出しを容易にする。
b.また、中間触媒を使って、HDMとHDS機能との間の移行を行わせることができる。それは中間金属充填材および孔径分布を有する。HDM/HDS反応装置中の触媒は実質的には押出成形品の形態のアルミナ支持体、任意選択で、VI族(例えば、モリブデンおよび/またはタングステン)の少なくとも1種の触媒金属、および/またはVIII族(例えば、ニッケルおよび/またはコバルト)の少なくとも1種の触媒金属から構成される。また、触媒は、任意選択で、ホウ素、リン、ハロゲンおよびシリコンから選択される少なくとも1種のドーパントを含む。物理学的性質には、約140〜200m/gの表面積、少なくとも0.6cm/gの気孔体積、およびメソポーラスであり、12〜50nmの範囲の気孔が含まれる。
c.HDS部の触媒は、HDM範囲のより高端側に近い、例えば、約180〜240m/gの範囲の典型的表面積を備えたガンマアルミナベース支持材料を有するものを含んでもよい。この必要とされるHDSのより広い表面は、例えば、1cm/gより小さい、比較的小さい気孔体積を生ずる。触媒は、モリブデンなどの少なくとも1種のVI族元素、およびニッケルなどの少なくとも1種のVIII族元素を含む。また、触媒は、ホウ素、リン、シリコンおよびハロゲンから選択される少なくとも1種のドーパントを含む。特定の実施形態では、コバルトを使って、比較的高いレベルの脱硫を行える。活性相用の金属充填材は、必要な活性がより高いので、より多くなり、その結果、モル比率Ni/Ni+Moは、0.1〜0.3の範囲であり、(Co+Ni)/Moモル比率は、0.25〜0.85の範囲である。
d.例えば、Appl.Catal.A General、204(2000)251、に記載のように、最終触媒(任意選択で、第2および第3触媒を置換してもよい)は、(水素化脱硫の一次機能よりは)供給原料の水素添加を行うように設計される。また、触媒はNiにより活性化されるであろうし、また、支持体は、大きな気孔のガンマアルミナとなろう。物理学的性質には、HDM範囲のより高端側に近い、例えば、180〜240m/gの表面積が含まれる。この必要とされるHDSのより広い表面は、例えば、1cm/gより小さい、比較的小さい気孔容積を生ずる。
本明細書記載の方法とシステムは、既知の蒸気熱分解プロセスに比較し、供給原料として原油を使用してオレフィンおよび芳香族化合物などの石油化学製品を生産できる能力などの改善効果が得られる。金属、硫黄および窒素化合物などのさらなる不純物も、出発供給原料から著しく除去され、最終生成物の後処理の必要性がなくなる。
さらに、水蒸気分解ゾーンから生成された水素が水素化処理ゾーンに再利用され、新しい水素の要求量が最小限になる。特定の実施形態では、本明細書記載の統合システムは、操作を開始するためのみに新しい水素を必要とする。反応が平衡に達してしまうと、水素精製システムは、全システムの動作を維持するのに充分な高純度の水素を提供できる。
本発明の方法とシステムが、上記および添付図で説明されてきたが、当業者なら変更は明白であり、発明の保護の範囲は、以下の請求項により規定されるべきものである。

Claims (7)

  1. 原油を直接処理してオレフィンおよび芳香族石油化学製品を生産するための水素処理および蒸気熱分解統合プロセスであって、
    a.前記原油を軽質成分および重質成分に分離するステップ、
    b.前記重質成分と水素を、低減された混入物含量、増加したパラフィン度、低下した鉱山局相関インデックス、および増加した米国石油協会比重度を有する水素化処理流出物を生成するのに効果的な条件下で動作する水素化処理ゾーンに装填するステップ、
    c.前記水素化処理流出物および蒸気を蒸気熱分解ゾーンの対流部に装填するステップ、
    d.ステップ(c)からの前記混合物を加熱し、それを気液分離部に送るステップ、
    e.前記蒸気熱分解ゾーンから前記気液分離部由来の残留部分を取り出すステップ、
    f.ステップ(a)からの軽質成分、前記気液分離部からの軽質部分、および蒸気を前記蒸気熱分解ゾーンの熱分解部に装填して熱分解を行うステップ、
    g.前記蒸気熱分解ゾーンからの混合生成物流を回収するステップ、
    h.前記熱分解された混合生成物流を分離するステップ、
    i.ステップ(h)で回収された水素を精製し、それをステップ(e)で再利用するステップ、
    j.前記分離された混合生成物流からオレフィンおよび芳香族化合物を回収するステップ、および
    k.前記分離された混合生成物流から熱分解燃料油を回収するステップ
    を含む、前記統合プロセス。
  2. ステップ(h)が、
    前記熱分解混合生成物流を複数の圧縮段階で圧縮するステップ、
    前記圧縮された熱分解混合生成物流を苛性処理して、硫化水素および二酸化炭素の含量が低減した熱分解混合生成物流を生成するステップ、
    硫化水素および二酸化炭素の含量が低減した前記熱分解混合生成物流を圧縮するステップ、
    硫化水素および二酸化炭素の含量が低減した前記圧縮された熱分解混合生成物流を脱水するステップ、
    硫化水素および二酸化炭素の含量が低減した前記脱水された圧縮熱分解混合生成物流から水素を回収するステップ、および
    硫化水素および二酸化炭素の含量が低減した前記脱水された圧縮熱分解混合生成物流の残部から、ステップ(j)のようにオレフィンおよび芳香族化合物を得てかつ、ステップ(k)のように熱分解燃料油を得るステップ
    を含み、さらに
    ステップ(i)が、
    硫化水素および二酸化炭素の含量が低減した前記脱水された圧縮熱分解混合生成物流から回収された水素を、前記水素化処理ゾーンで再利用するために精製するステップ
    を含む、請求項1に記載の統合プロセス。
  3. 硫化水素および二酸化炭素の含量が低減した前記脱水された圧縮熱分解混合生成物流から水素を回収するステップが、前記熱分解ステップのバーナーおよび/またはヒーター用の燃料として使用するために別にメタンを回収するステップをさらに含む、請求項2に記載の統合プロセス。
  4. 前記気液分離部からの残留部分が、ステップ(k)で回収された熱分解燃料油とブレンドされる、請求項1に記載の統合プロセス。
  5. 前記加熱された水素化処理流出物を蒸気留分と液体留分に分離するステップが、物理的および機械的分離に基づく気液分離装置を使って行われる、請求項1に記載の統合プロセス。
  6. 前記気液分離装置が、
    入口部および移行部を有する予備回転要素であって、前記入口部が、前記流動流体混合物を受け入れる入口および曲線形導管を有する前記予備回転要素、
    制御されたサイクロン型部であって、
    前記曲線形導管および前記サイクロン型部を融合して前記予備回転要素に接合された入口、
    前記サイクロン型部材の上端に配置された蒸気が通過する上昇管部
    を有する前記サイクロン型部、
    および
    液体が通過する液体収集器/沈降部、
    を含む、請求項5に記載の統合プロセス。
  7. 高圧分離器で前記水素化処理ゾーン反応装置流出物を分離し、洗浄して追加の水素源として前記水素化処理ゾーンで再利用するガス部分、および液体部分を回収するステップ、および
    低圧分離器で前記高圧分離器からの前記液体部分をガス部分および液体部分に分離し、前記低圧分離器からの前記液体部分が熱分解を受けた前記水素化処理流出物であり、前記低圧分離器からの前記ガス部分が、前記蒸気熱分解ゾーン後で、ステップ(h)の分離前に、前記混合生成物流と組み合わされるステップ
    をさらに含む請求項1に記載の統合プロセス。
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