JP2015509102A - 三環式スルホン化合物並びにその作製および使用方法 - Google Patents

三環式スルホン化合物並びにその作製および使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、三環式スルホン化合物、肥満等の医的障害を治療する場合のその使用を提供する。医薬組成物および様々な三環式化合物を作製する方法を提供する。化合物はメチオニルアミノペプチダーゼ2に対する活性を有すると解釈されている。

Description

関連出願の相互参照
本出願に係る請求項は、2012年1月18日に提出した米国仮出願第61/587,825号に基づく優先権を主張し、該仮出願は、参照によりその全体が本明細書に取り込まれる。
世界で11億人以上が過体重であることが報告されている。肥満は、米国だけで9000万人以上に影響していると推定される。米国の人口の20歳以上の25パーセントが、臨床的に肥満であると考えられる。過体重であることと肥満には問題がある一方で(例えば移動の制約、映画館または航空機の席等の窮屈な空間での不快感、社会的困難)、これらの状態、特に臨床的な肥満は、健康のその他の側面、いわゆる過体重または肥満であることに関連し、それによって悪化し、または早められる疾患およびその他の不利益な健康状態に影響する。米国における肥満に関連する病態から推定される死亡数は、年間300,000件以上である(O’Brienら、Amer J Surgery(2002)184:4S−8S;およびHillら(1998)Science、280:1371)。
過体重または肥満についての治療処置がない。セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害薬、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬、腸リパーゼ阻害薬、または胃の縮小手術若しくは胃緊縛術等の手術等の過体重または肥満の対象を治療するための伝統的な薬物療法は、最小の短期間の利益しかもたらさず、または著しい再発率をもたらし、さらには患者に有害な副作用を示している。
MetAP2は、グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素等のある特定の新しく翻訳されたタンパク質からのアミノ末端メチオニン残基を酵素的に除去することによって、少なくとも部分的に機能するタンパク質をコードする(Warderら、(2008)J Proteome Res 7:4807)。MetAP2遺伝子の発現の増加は、歴史的に、様々な形態の癌に関連している。MetAP2の酵素活性を阻害する分子が認められ、様々な腫瘍型(Wangら(2003)Cancer Res. 63:7861)、並びに微胞子虫病、リーシュマニア症、およびマラリア等の感染疾患(Zhangら(2002)J.Biomed. Sci. 9:34)の治療に役に立つことが発見されている。特に、肥満および肥満による糖尿病の動物のMetAP2活性を阻害することにより、脂肪の酸化を増加させ、および食物の消費を部分的に減少させることによって、部分的に体重を減少させる(Rupnickら(2002)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99:10730)。
当該MetAP2阻害薬は、過剰な脂肪症並びに2型糖尿病、脂肪肝,および心血管疾患を含む脂肪症に関連する病態の患者にも、(例えば、インスリン抵抗性を改善し、肝脂肪量を減少させ、および心臓への負担を減少させることによって)役に立つことができる。したがって、MetAP2を調節できる化合物は、肥満および関係する疾患並びにMetAP2修飾因子に有利に奏功するその他の疾患の治療に取り組むために必要である。
本発明は、MetAP2の調節因子となり得る化合物、および薬剤としてその使用、その調製方法、および、単独または他の薬剤と組み合わせて、有効成分としてそれらを含む医薬組成物、並びに医薬品としておよび/またはヒト等の温血動物のMetAP2活性を阻害するための医薬品の製造におけるそれらの使用方法を提供する。具体的には、本発明は、肥満、2型糖尿病、およびその他の肥満が関連する病態を治療するのに役に立つ化合物に関する。また、少なくとも1つの開示の化合物および薬剤的に許容可能な担体を含む医薬組成物を提供する。
ある実施形態では、式Iに示される化合物、または薬剤的に許容可能な塩、立体異性体、エステル、またはそのプロドラッグを本明細書に提供し、
式中、A、D、RA1、RA2、RB1、RB2、RB3、RB4、X、およびnは本明細書に定義される。
開示の特徴およびその他の詳細を、より具体的に記述する。本発明をさらに記述をする前に、明細書、実施例および添付の請求項に使用される用語をここに集める。これらの定義は、開示の残りの観点から、当業者によって理解されるように読まれる。別段の規定がない限り、本明細書に使用される技術および科学用語は全て、当業者によって共通に理解される意味と同じである。
定義
「治療すること」は、例えば、和らげること、減少させること、調節すること、または取り除くことをいったあらゆる効果を含み、結果として病態、疾患、障害等を改善することである。
用語「アルケニル」は、本明細書に使用するとき、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する不飽和直鎖または分岐鎖炭化水素を意味する。例示的なアルケニル基として、限定されないが、2〜6個または3〜4個の炭素原子の直鎖または分岐鎖の基が挙げられ、それぞれC2−6アルケニル、およびC3−4アルケニルとして本明細書に示される。例示的なアルケニル基として、限定されないが、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル等が挙げられる。
用語「アルコキシ」は、本明細書に使用するとき、酸素に結合される直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する(アルキル−O−)。例示的なアルコキシ基として、限定されないが、1〜6個または2〜6個の炭素原子のアルコキシ基を意味し、それぞれC1−6アルコキシ、およびC2−6アルコキシとして本明細書に示される。例示的なアルコキシ基として、限定されないが、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ等が挙げられる。
用語「アルコキシアルキル」は、本明細書に使用するとき、酸素に結合され、第2の直鎖または分岐鎖アルキル基に結合される直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する(アルキル−O−アルキル−)。例示的なアルコキシアルキル基として、限定されないが、アルキル基のそれぞれが独立して1〜6個の炭素原子を含むアルコキシアルキル基が挙げられ、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルとして本明細書にしめされる。例示的なアルコキシアルキル基として、限定されないが、メトキシメチル、2−メトキシエチル、1−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、エトキシメチル、2−イソプロポキシエチル等が挙げられる。
用語「アルコキシカルボニル」は、本明細書に使用するとき、酸素に結合され、カルボニル基に結合される直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する(アルキル−O−C(O)−)。例示的なアルコキシカルボニル基として、限定されないが、1〜6個の炭素原子のアルコキシカルボニル基が挙げられ、C1−6アルコキシカルボニルとして本明細書に示される。例示的なアルコキシカルボニル基として、限定されないが、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等が挙げられる。
用語「アルケニルオキシ」は、本明細書に使用するとき、酸素に結合される直鎖または分岐鎖アルケニル基を意味する(アルケニル−O−)。例示的なアルケニル基として、限定されないが、3〜6個の炭素原子のアルケニル基を伴う基が挙げられ、C3−6アルケニルオキシとして本明細書に示される。例示的な「アルケニルオキシ」として、限定されないが、アリルオキシ、ブテニルオキシ等が挙げられる。
用語「アルキニルオキシ」は、本明細書に使用するとき、酸素に結合される直鎖または分岐鎖アルキニル基を意味する(アルキニル−O)。例示的なアルキニル基として、限定されないが、3〜6個の炭素原子のアルキニル基を伴う基が挙げられ、Cアルキニルオキシとして本明細書に示される。例示的なアルキニルオキシ基として、限定されないが、プロピニルオキシ、ブチニルオキシ等が挙げられる。
用語「アルキル」は、本明細書に使用するとき、飽和直鎖または分岐鎖炭化水素を意味する。例示的なアルキル基として、限定されないが、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子の直鎖または分岐鎖炭化水素が挙げられ、それぞれ、C1−6アルキル、C1−4アルキル、およびC1−3アルキルとして本明細書に示される。例示的なアルキル基として、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
用語「アルキルカルボニル」は、本明細書に使用するとき、カルボニル基に結合される直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する(アルキル−C(O)−)。例示的なアルキルカルボニル基として、限定されないが、1〜6個の炭素原子のアルキルカルボニルが挙げられ、C1−6アルキルカルボニルとして本明細書に示される。例示的なアルキルカルボニルとして、限定されないが、アセチル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイル等が挙げられる。
用語「アルキニル」は、本明細書に使用するとき、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する不飽和直鎖または分岐鎖炭化水素を意味する。例示的なアルキニル基として、限定されないが、2〜6、または3〜6個の炭素原子の直鎖または分岐鎖基が挙げられ、それぞれC2−6アルキニル、およびC3−6アルキニルとして、本明細書に示される。例示的なアルキニル基として、限定されないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニル等が挙げられる。
用語「カルボニル」は、本明細書に使用するとき、−C(O)−基を意味する。
用語「シアノ」は、本明細書に使用するとき、−CN基を意味する。
用語「シクロアルコキシ」は、本明細書に使用するとき、酸素に結合されるシクロアルキル基を意味する(シクロアルキル−O−)。例示的なシクロアルコキシ基として、限定されないが、3〜6個の炭素原子のシクロアルコキシ基が挙げられ、C3−6シクロアルコキシ基として、本明細書に示される。例示的なシクロアルコキシ基として、限定されないが、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。
用語「シクロアルキル」または「炭素環式基」は、本明細書に使用するとき、例えば、3〜6、または4〜6個の炭素の飽和または部分的に不飽和の炭化水素基を意味し、それぞれ、C3−6シクロアルキルまたはC4−6シクロアルキルとして、本明細書に示される。例示的なシクロアルキル基として、限定されないが、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロブチルまたはシクロプロピルが挙げられる。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、本明細書に使用するとき、F、Cl、Br、またはIを意味する。
用語「ヘテロアリール」または「複素芳香環基」は、本明細書に使用するとき、1つ以上のヘテロ原子、例えば、窒素、酸素および硫黄等の1〜3個のヘテロ原子を含む単環式芳香族5〜6員の環系を意味する。可能な場合、当該ヘテロアリール環は、炭素または窒素を介して隣接する基に結合してもよい。ヘテロアリール環の例として、限定されないが、フラン、チオフェン、ピロール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジンまたはピリミジン等が挙げられる。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環基」は、技術分野で認識され、飽和または部分的に不飽和の4〜7員の環構造を意味し、その環構造は、窒素、酸素および硫黄等の1〜3個のヘテロ原子を含む。可能な場合、ヘテロシクリル環は、炭素または窒素を介して隣接する基に結合してもよい。ヘテロシクリル基の例として、限定されないが、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、オキセタン、アゼチジン、テトラヒドロフランまたはジヒドロフランが挙げられる。
用語「ヘテロシクリルオキシ」は、本明細書に使用するとき、酸素に結合されるヘテロシクリル基を意味する(ヘテロシクリル−O−)。
用語「ヘテロアリールオキシ」は、本明細書に使用するとき、酸素に結合されるヘテロアリール基を意味する(ヘテロアリール−O−)。
用語「ヒドロキシ」および「ヒドロキシル」は、本明細書に使用するとき、−OH基を意味する。
用語「オキソ」は、本明細書に使用するとき、=O基を意味する。
「薬剤的または薬理学的に許容可能」は、適切な方法で、動物またはヒトに投与したとき、有害、アレルギー性、またはその他の不都合な反応を起こさない分子属性および組成物を含む。ヒトの投与については、滅菌性、発熱性、並びにFDA当局の生物基準によって要求されるような総括安全および純度標準を満たすべきである。
用語「薬剤的に許容可能な担体」または「薬剤的に許容可能な賦形剤」は、本明細書に使用するとき、医薬投与に適合される溶媒、分散媒、コーティング剤、等張剤および吸収性を遅延させる薬剤等のいかなるものも意味する。薬剤的に活性物質について、当該媒体および薬剤を使用することは当該技術分野に周知である。組成物は、補助的な、追加的な、または向上された治療的機能を提供するその他の活性化合物を含んでもよい。
用語「医薬組成物」は、本明細書に使用するとき、1つ以上の薬剤的に許容可能な担体と一緒に製剤される、本明細書に開示される少なくとも1つの化合物を含む組成物を意味する。
「個体」、「患者」、または「対象」は交換可能に使用され、哺乳動物、好ましくは、マウス、ラット、その他の齧歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類、および最も好ましくはヒトを含む任意の動物を含む。本発明の化合物をヒト等の哺乳動物に投与することができるが、獣医学的な治療が必要な動物、例えば、飼育動物(例えば、イヌ、ネコ等)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ等)および実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモット等)に投与することもできる。本発明の方法で治療を受ける哺乳動物は、肥満の治療または体重減少が望まれる哺乳動物が望ましい。「調節」はアンタゴニズム(例えば、阻害)、アゴニズム、部分アンタゴニズムおよび/または部分アゴニズムを含む。
本明細書において、用語「治療有効量」は、組織、系または動物(例えば、哺乳動物またはヒト)の生物学的または医学的奏効を引き出し、研究者、獣医、医師、その他の臨床医によって求められる対象化合物の量を意味する。本発明の化合物は、疾患を治療するために治療有効量投与される。あるいは、化合物の治療有効量は、体重減少をもたらす量等の望ましい治療および/または予防効果を達成するための必要な量である。
用語「薬剤的に許容可能な塩」は、本明細書に使用するとき、組成物に使用される化合物に存在してもよい酸性または塩基性の基の塩を意味する。本質的に塩基性である本発明の組成物に含まれる化合物は、様々な無機および有機酸と一緒に、多様な塩を形成することができる。当該塩基性化合物等の薬剤的に許容可能な酸付加塩を調製するために使用してもよい酸は、非毒性の酸付加塩を形成するものであり、いわゆる薬理学的に許容可能なアニオンを含む塩、限定されないが、例えばリンゴ酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸、酸性リン酸塩、イソニコチン酸、酢酸塩、乳酸塩、サルチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、糖酸塩、ぎ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸およびパモ酸塩(いわゆる1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸))塩が挙げられる。本質的に酸性である本発明の組成物に含まれる化合物は、様々な許容可能なカチオンと一緒に、塩を形成することができる。当該塩の例として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、亜鉛、カリウム、および鉄塩が挙げられる。塩基性または酸性部分を含む本発明の組成物に含まれる化合物は、様々なアミノ酸と一緒に薬剤的に許容可能な塩を形成してもよい。開示の化合物は、酸性基と塩基性基の両方、例えば、1つのアミノおよびカルボン酸基を含んでもよい。このような場合では、化合物は酸付加塩、両性イオン、または塩基性塩として存在することができる。
開示の化合物は1つ以上のキラル中心を含んでいてもよく、立体異性体として存在してもよい。用語「立体異性体」は、本明細書に使用するとき、すべてのエナンチオマーまたはジアステレオマーからなる。これらの化合物は、ステレオジェニックな炭素原子の周りの置換基の構造に依存して、標識「(+)」、「(−)」、「R」または「S」によって示されてもよいが、当業者は構造が暗黙のうちにキラル中心を意味し得ることを認識する。本発明はこれらの化合物の様々な立体異性体およびその混合物を含む。エナンチオマーまたはジアステレオマーの混合物は、命名法の「(±)」を意味するが、当業者は構造が暗黙のうちにキラル中心を意味し得ることを認識する。
本開示の化合物は、1つ以上の二重結合を含んでいてもよく、したがって、炭素−炭素二重結合の周りに置換基の配列から生じる幾何異性体として存在してもよい。記号
は、本明細書に記載されるように、単結合、二重結合、または三重結合であり得る結合を意味する。炭素−炭素二重結合の周りの置換基は、「Z」または「E」構造にあるものとして示され、用語「Z」および「E」は、IUPAC標準法に従って使用される。別段の規定がない限り、二重結合を記述する構造は、「E」および「Z」異性体の両方を含む。あるいは、炭素−炭素二重結合の周りの置換基は、「シス」または「トランス」として示すことができ、「シス」は二重結合の同じ側の置換基を、「トランス」は二重結合の反対側の置換基を表す。
開示の化合物は、炭素環式または複素環を含んでいてもよく、したがって、環の周りの置換基の配列から生じる幾何異性体として存在する。炭素環式または複素環の周りの置換基の配列は、「Z」または「E」構造にあるものとして示され、用語「Z」および「E」は、IUPAC標準法に従って使用される。他に指定されない限り、炭素環式または複素環を記述する構造は、「Z」および「E」の両方を包含する。炭素環式または複素環の周りの置換基は、「シス」または「トランス」として示すことができ、「シス」は環の面の同じ側の置換基を、「トランス」は環の面の反対側の置換基を表す。化合物の混合物は、置換基が環の面の同じ側および反対側にされ、「シス/トランス」と示される。
本発明の化合物の個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーは、非対称またはステレオジェニックな中心を含む市販の出発材料から合成的に調製することができ、または、ラセミ混合物の調製、次に当業者に良く知られている分割手法によって調製することができる。これらの分割の手法は、(1)エナンチオマーの混合物をキラル補助基に結合すること、再結晶化またはクロマトグラフィーによる得られるジアステレオマーの混合物の分離、および補助基から光学的に純粋な生成物の遊離、(2)光学的に活性の分割剤を使用しながら塩を形成すること、(3)キラル液体クロマトグラフィーのカラムの光学的エナンチオマーの混合物の直接分離、または(4)立体選択的化学若しくは酵素試薬を用いて速度論的光学分割によって、実施される。キラル相液体クロマトグラフィーまたはキラル溶媒中で化合物を結晶化するといった良く知られている方法によって、ラセミ混合物を、それらの成分のエナンチオマーに分離することもできる。単一の反応物質が、新しい立体中心の形成中、または既存のものの変形中に、立体異性体の不均一な混合物を形成する、立体選択的合成、化学若しくは酵素反応は、当該技術分野に良く知られている。立体選択的合成は、エナンチオおよびジアステレオ選択的変形の両方を含み、キラル補助基の使用を含んでもよい。例えば、CarreiraおよびKvaerno、Classics in Stereoselective Synthesis、Wiley−VCH:Weinheim、2009を参照されたい。
本明細書に開示の化合物は、溶媒和したおよび溶媒和していない形態で、水、エタノール等の薬剤的に許容可能な溶媒と共に、存在することができ、本発明は溶媒和した形態も、溶媒和していない形態も包含することを意図する。ある実施形態では、化合物は無定形である。ある実施形態では、化合物は単一の多形である。別の実施形態では、化合物は多形の混合物である。別の実施形態では、化合物は結晶質の形態である。
本発明は、本発明の同位体的に標識された化合物を包含し、それは、天然に通常認められる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって1つ以上の原子が置換されることを除き、本明細書に挙げられるものと同一である。本発明の化合物に取り込むことのできる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体が挙げられ、それぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Cl等である。例えば、本発明の化合物は重水素で置換される1つ以上のH原子を有してもよい。
ある特定の同位体的に標識された化合物(例えば、Hおよび14Cで標識されたもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイに役に立つ。トリチウム標識(すなわちH)および炭素−14(すなわち14C)同位体は、調製および検出性が容易であることについて、特に好ましい。さらに、重水素(すなわちH)等のもっと重い同位体での置換は、もっと大きな代謝安定性(例えば、in vivoの半減期の増加または投与量要件の減少)から生じる治療上の利点をもたらすことができ、そのため、いくつかの状況で好まれるかもしれない。本発明の同位体的に標識された化合物は、同位体的に標識されていない試薬を、同位体的に標識された試薬に取り替えることによって、本明細書の実施例に開示されるものと同類の以下の手順によって、一般に調製することができる。
用語「プロドラッグ」は、in vivoで変換される化合物を意味し、開示される化合物または薬剤的に許容可能な塩、水和物または化合物の溶媒和化合物を生み出す。変換は、様々な場所(腸管腔内または腸の輸送上、血液、肝臓等)で、さまざまな機序(エステラーゼ、アミダーゼ、ホスファターゼ、酸化および、または還元代謝等)によって起こり得る。当該技術分野で、プロドラッグは良く知られている(例えば、Rautio、Kumpulainen,ら、Nature Reviews Drug Discovery 2008、7、255を参照のこと)。例えば、本発明の化合物または薬剤的に許容可能な塩、化合物の水和物または溶媒和化合物がカルボン酸官能基を含むならば、プロドラッグは、(C1−8)アルキル、(C2−12)アルキルカルボニルオキシメチル、4〜9個炭素原子を有する1−(アルキルカルボニルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルキルカルボニルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C1−2)アルキルアミノ(C2−3)アルキル(β−ジメチルアミノエチル等)、カルバモイル−(C1−2)アルキル、N,N−ジ(C1−2)アルキルカルバモイル−(C1−2)アルキルおよびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルホリノ(C2−3)アルキル等の酸性基の水素原子の置換によって形成されるエステルを含むことができる。
同様に、本発明の化合物がアルコール官能基を含むならば、プロドラッグは、(C1−6)アルキルカルボニルオキシメチル、1−((C1−6)アルキルカルボニルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C1−6)アルキルカルボニルオキシ)エチル(C1−6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C1−6)アルコキシカルボニルアミノメチル、サクシノイル、(C1−6)アルキルカルボニル、α−アミノ(C1−4)アルキルカルボニル、アリールアルキルカルボニルおよびα−アミノアルキルカルボニル、またはα−アミノアルキルカルボニル−α−アミノアルキルカルボニル(ここで、それぞれのα−アミノアルキルカルボニル基は、天然に発生するL−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C1−6)アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基の除去から生じる基)から独立して選択される)等の基と共に、アルコール基の水素原子の置換によって形成することができる。
本発明の化合物がアミン官能基を取り込むならば、プロドラッグは、例えば、アミドまたはカルバマート、N−アルキルカルボニルオキシアルキル誘導体、(オキソジオキソレニル)メチル誘導体、N−マンニッヒ塩基、イミンまたはエナミンの作製によって形成することができる。さらに、第二級アミンを代謝的に開裂し、生物活性第一級アミンを生成することができ、または第三級アミンを代謝的に開裂し、生物活性第一級または第二級アミンを生成することができる。例えば、Simplicioら、Molecules 2008、13、519およびその参考文献を参照されたい。
I.三環式化合物
ある実施形態では、本発明は式Iの化合物、
[式中、
Dは5〜7員の複素環、または炭素環式環であってもよく;
Xは、−C(RD1D2)−C(RD5D6)−−W−C(RD5D6)−−W−C(O)−−C(RD1D2)−W−C(RD1D2)−C(RD3D4)−C(RD5D6)−−W−C(RD3D4)−C(RD5D6)−−W−C(O)−C(RD5D6)−−C(RD1D2)−W−C(RD5D6)−−C(RD1D2)−W−C(O)−−C(RD1D2)−C(RD3D4)−W−C(RD1D2)−C(O)−Wからなる群から選択されてもよく、結合点はXおよび式Iにおいて、およびによって示され;
は、OおよびN(RN1)からなる群から選択されてもよく;
は、OおよびN(RN2)からなる群から選択されてもよく;
は、OおよびN(RN3)からなる群から選択されてもよく;
B1およびRB2は、水素、フッ素、ヒドロキシル、CN、C1-−3アルキルまたはC1−2アルコキシからなる群から独立して選択され;ここで、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシは、任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ、ヒドロキシル若しくはC1−2アルコキシ基によって置換されてもよく;
B3およびRB4は、水素、フッ素およびC1−2アルキル基からなる群から独立して選択され;ここで、C1−2アルキル基は任意に1つ以上のフッ素原子によって置換されてもよく;
Aはフェニル、S、NまたはOからそれぞれ選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5−6員のヘテロアリール、およびNまたはOからそれぞれ選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する4〜7員の複素環からなる群から選択される環でもよく;
A1は各出現について、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1−4アルキルまたはC1−3アルコキシからなる群から独立して選択され;ここで、C1−4アルキル、またはC1−3アルコキシは任意に1つ以上のフッ素によって置換されてもよく;
nは1または2であってもよく;
A2は水素、RN−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリル−(NR)−からなる群から選択されてもよく;当該ヘテロシクリルは任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく、当該ヘテロシクリルが、-NH部分を含むならば、窒素は任意に1つ以上の基Rによって置換されてもよく;または
A2は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでwは0、1または2であり)、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシC1−6アルキル−からなる群から選択されてもよく;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルは、任意にR、フェニル、フェノキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−(NR)−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシまたはヘテロシクリル−N(R)−によって置換されてもよく;および、当該ヘテロアリールまたはフェニルは、任意にRから選択される1つ以上の置換基で置換されてもよく;および、ここで当該ヘテロシクリルは、任意にRから選択される1つ以上の置換基で置換されてもよく;および当該ヘテロシクリルが−NH部分を含むならば、窒素は1つ以上の基Rによって置換されてもよく;
D1およびRD2はそれぞれ水素、フッ素、ヒドロキシル、C1−2アルキルまたはC1−2アルコキシからなる群から独立して選択され;ここでC1−2アルキルおよびC1−2アルコキシは任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ若しくはヒドロキシルから選択される基によって置換されてもよく;
D3およびRD4はそれぞれ水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルまたはC1−3アルコキシからなる群から独立して選択され;ここでC1−3アルキルおよびC1−3アルコキシは任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ、ヒドロキシル若しくはN(R)から選択される基によって置換されもよく;
D5およびRD6はそれぞれ、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−2アルキルおよびC1−2アルコキシからなる群から独立して選択され;ここで、C1−2アルキルおよびC1−2アルコキシは、任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ、ヒドロキシルまたはN(R)から選択される基によって置換されてもよく;
N1は水素およびC1−2アルキルからなる群から選択され;
N2は水素、C1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルからなる群から選択され;ここで、C1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルは、任意に1つ以上のフッ素またはシアノ、ヒドロキシルまたはN(R)からなる群から選択されてもよく;
N3は水素、C1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルからなる群から選択され;ここでC1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルは1つ以上のフッ素原子またはシアノ、ヒドロキシル若しくはN(R)から選択される基によって置換されもよく;
およびRは、各出現について、水素およびC1−3アルキルからなる群から独立して選択され;ここでC1−3アルキルは任意にフッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
またはRおよびRは、それらが結合される窒素と一緒になって、O、S、またはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよい4〜6員の複素環を形成してもよく;ここで4〜6員の複素環は任意にフッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
は、各出現について、R、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでwは0、1または2であり)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−;C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
は、各出現について、R、水素、オキソ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでwは0、1または2であり)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
は、各出現について、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−、RN−SO−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
およびRは各出現について、水素、C1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択され;ここでC1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルは任意にフッ素、ヒドロキシル、シアノ、RN−、RN−カルボニル−、C1−3アルコキシから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
または、RおよびRは、それらが結合される窒素と一緒になって、O、S、またはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよい4〜7員の複素環を形成し、任意にフッ素、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、RN−、RN−SO−、RN−カルボニル−からなる群から選択される1つ以上の置換基によって炭素上で置換されてもよく;当該C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシは任意にフッ素、ヒドロキシルまたはシアノによって置換されてもよく;任意にC1−6アルキル、RN−カルボニル−からなる群から選択される1つ以上の置換基によって窒素上で置換されてもよく;ここで当該C1−6アルキルは任意にフッ素、ヒドロキシル、シアノによって置換されてもよく;
は、各出現について、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−6アルコキシ、RN−、RN−カルボニル−、RN−SO−、RN−カルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択されてもよい]
並びにその薬剤的に許容可能な塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグを提供する。
いくつかの実施形態では、Xは−C(RD1D2)−C(RD5D6)−−O−C(RD5D6)−−N(RN2)−C(RD5D6)−、および−O−C(RD3D4)−C(RD5D6)−からなる群から選択されてもよく;ここで、またはは、式Iに示されるようにXの結合点を示す。例示的なX部分は、−CH−CH−O−CH、および−NH−CHからなる群から選択されてもよく;ここで、またはは、式Iに示されるXの結合点を示す。
ある実施形態では、Xの部分を形成するRD1、RD2、RN1およびRN2は、水素およびメチルからなる群から独立して選択されてもよい。例えば、Xの部分を形成するRD1、RD2、RN1およびRN2は、水素であってもよい。
ある実施形態では、Xの部分を形成するRD3、RD4、RD5およびRD6は、各出現について、水素、フッ素、シアノ、およびC1−2アルキルからなる群から独立して選択される。例えば、Xの部分を形成するRD3、RD4、RD5およびRD6は、水素であってもよい。
ある実施形態では、RB1およびRB2は、Hおよびメチルからなる群から独立して選択されてもよい。
別の実施形態では、RB3およびRは、Hおよびフッ素からなる群から独立して選択されてもよい。
例えば、式Ia、Ib、Ic、IdおよびIeに示される三環式化合物を本明細書に提供する。
ある実施形態では、Aはフェニルであってもよい。
式IIによって示される化合物、
[式中、
A1は水素、ハロゲン、C1−2アルキル、C1−2アルコキシからなる群から選択され;ここで、任意にC1−2アルキルは1つ以上のフッ素によって置換されてもよく;
A2は水素、RN、ヘテロシクリル、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシからなる群から選択され;当該ヘテロシクリルは任意に1つ以上の基Rによって置換されてもよく、当該ヘテロシクリルが、-NH部分を含むならば、窒素は任意に1つ以上の基Rによって置換されてもよく;および当該C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシは、1つ以上のRによって置換されてもよく;
nは1または2であってもよく;
は、各出現について、R、水素、オキソ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでwは0、1または2であり)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;Rは各出現について、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−、RN−SO−からなる群から独立して選択され;ここで、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
は、各出現について、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−、RN−SO−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
およびRは各出現について水素、C1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択され;ここでC1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルは任意にフッ素、ヒドロキシル、シアノ、RN−、RN−カルボニル−、C1−3アルコキシから選択される1つ以上の置換基によって置換されもよく;
または、RおよびRは、それらが結合される窒素と一緒になって、O、S、またはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよい4〜7員の複素環を形成し、任意にフッ素、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、RN−、RN−SO−、RN−カルボニル−からなる群から選択される1つ以上の置換基によって炭素上で置換されてもよく;当該C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシはフッ素、ヒドロキシルまたはシアノによって置換されてもよく;任意にC1−6アルキル、RN−カルボニル−からなる群から選択される1つ以上の置換基によって窒素上で置換されてもよく;ここで当該C1−6アルキルは任意にフッ素、ヒドロキシル、シアノによって置換されてもよく;
は、各出現について、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−6アルコキシ、RN−、RN−カルボニル−、RN−SO−、RN−カルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択され;
およびRは、各出現について、水素およびC1−3アルキルからなる群から独立して選択されてもよく;ここで、C1−3アルキルは、任意にフッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
またはRおよびRは、それらが結合される窒素と一緒になって、O、S、またはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよい4〜6員の複素環を形成してもよく;ここで、4〜6員の複素環は、フッ素、シアノ、オキソまたはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよい]
並びにその薬剤的に許容可能な塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグも本明細書に提供する。
ある実施形態では、式IIの三環式化合物のRA1は、水素、およびフッ素からなる群から選択されてもよい。
本明細書に記載の化合物の作製手順を、スキーム1〜2を参照することで以下に提供する。下記の反応では、反応性官能基(ヒドロキシル、アミノ、チオまたはカルボキシル基等)を保護し、反応物中の不必要な関与を回避することが必要であるかもしれない。当該基の取り込み、およびそれらを誘導し、除去するのに要求される方法は当業者に公知である(例えば、Greene、Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis. 2nd Ed.(1999)を参照されたい)。脱保護基の除去によって、本明細書に開示されるように、または、例えば、以下の一般式Iによって例証されるように、脱保護ステップは合成の最終ステップであってもよい。以下のスキームに使用される出発材料は、化学文献に記載の方法によって、または、当業者に公知の方法を用いて、適合させることによって、購入または調製することができる。ステップの実施順序は、誘導される基および使用される試薬に依存して、変化し得るが、当業者に明白だろう。
一般式Iの三環式化合物を調製するのに使用される一般的な合成戦略をスキーム1に記述する。三環式系は、適切に置換され保護されたフェニル環1Aから出発して、様々な方法で組み立てられる。基G’は、メチル−またはtert−ブチルカルボキシレート等の適切に保護されたカルボン酸であり、またはニトリルまたはアルデヒド等のカルボン酸に容易に転換され得る官能基である。基Gはチオエーテル、スルホキシド若しくはスルホン、またはハロゲン化物またはメシル酸塩等のチオエーテル、スルホキシド若しくはスルホン基に転換され得る官能基である。シクロプロパン環は置換されたフェニル環に直接結合され、中間体1Bを得ることができ、その後、D’環が分子内反応によって形成され、中間体1Eを得ることができる。あるいは、シクロプロパン環は、リンカーX’を経由して、置換フェニル環に結合され、中間体1Cを得ることができ、その後、D’環が分子内反応によって形成され、中間体1Eを得ることができる。あるいは、D’環が置換フェニル環上に作り上げられ、中間体1Dを得ることができ、その後、シクロプロパン環が形成され、中間体1Eを得る。シクロプロパンおよびD’環に対する修飾は、必要とされる環系を提供するのに必要であり得、三環式コアの形成前、または形成後に行われてもよい。例えば、ジブロモシクロプロパン環を形成し、次に臭素を除去し、非置換シクロプロパン環を形成してもよい。
式Iの化合物を、任意の保護基を除去することによって中間体1Eから調製することができる。あるいは、任意の保護基を除去する前に、Gで修飾する等、1Eに対しさらに修飾し、一般式Iの化合物を得てもよい。合成過程の具体的なステップを以下により詳細に記す。
スキーム1

スキーム1では、1Aのフェニル環の間の炭素−炭素結合およびステップ(i)の1B’のシクロプロパン環を、ある範囲のカップリング条件下で形成し、構造1Bの化合物を得ることができる。シクロプロパン環の導入は、いくつかのステップおよびいくつかの中間体の調製が必要とされ得る。保護基も必要とされ得る。基のRが適切な脱離基(ハロゲン化物またはトリフレート等)であり、Rがボラン、ボロン酸またはボロン酸基であるならば、50℃〜溶媒の還流温度の温度で、パラジウム触媒(塩基(セシウム炭酸塩等)の存在下、パラジウム塩化物dppfまたはトリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム等)、および適切な溶媒(ジオキサン若しくは水、またはその混合物)中の適切な試薬(ホスフィン、例えば、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロホウ酸塩)で処理することによって、またはあるいは、最大180℃のマイクロ波で照射することによって、炭素−炭素結合を形成することができる。有機ボラン、ボロン酸およびボロン酸を、1A等の化合物に結合するための広い範囲の適切な試薬および条件は当業者に知られている。(例えば、Miyaura、Suzuki、Chem. Rev. 1995、95、2457;Suzuki、Modern Arene Chemistry 2002、53−106を参照されたい)。
あるいは、基Rが適切な基(ハロゲン化物またはトリフレート等)であり、Rがトリアルキルスタンナン(トリ−n−ブチルスタンナン等)であるならば、50℃〜溶媒の還流温度の温度で、適切な溶媒中のパラジウム触媒(パラジウム塩化物dppf等)で処理することによって、またはあるいは、最大180℃のマイクロ波で照射することによって、炭素−炭素結合を形成し、1B等の化合物を形成することができる。スタンナンを1A等のアリールハロゲン化物に結合するための広い範囲の適切な試薬および条件は当業者に知られている。(例えば、Smith、March、March’s Advanced Organic Chemistry、5th Edition、Wiley:New York、2001、pp.931−932;De Souza、Current Organic Synthesis 2006、3(3)、313−326を参照されたい)。
あるいは、Rが適切な基(ハロゲン化物またはトリフレート等)である、構造1Aの化合物は、例えば、50℃〜溶媒の還流温度の温度で、適切な溶媒(ジオキサンおよび水の混合物等)中のパラジウム触媒(パラジウム塩化物 dppf等)および塩基(カリウム酢酸塩またはジイソプロピルアミン)の存在下で、またはあるいは、最大180℃のマイクロ波で照射することによって、ジボロン酸(ビス-ピナコラト二ホウ素等)で処理し、Rがボロン酸である、構造1Aの化合物を得ることができる。アリールハロゲン化物(またはアリールトリフレート)をアリールボロン酸(またはアリールボラン)に変換するために、広範囲の適切な試薬および条件が当業者に公知である(例えば、Marshall,Chemtracts 2000,13(4),219−222を参照されたい)。アリールボロン酸(またはアリールボラン)を形成し、その後、50℃〜溶媒の還流温度の温度で、適切な溶媒(水およびジオキサンの混合物)中の、ホスフィン(例えば、トリ−tert−ブチル−ホスホニウムテトラフルオロホウ酸塩)、塩基(炭酸セシウム等)および触媒(トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム等)の存在下で、またはあるいは、最大180℃のマイクロ波で照射することによって、構造1B’の化合物(Rはハロゲンまたはトリフレートである)で処理し、構造1Bの化合物を得ることができる。
スキーム1、ステップ(iv)では、化合物1Bの基RおよびRを一緒に結合し、基X’を得ることができ、D’環を形成する。RまたはRは、ステップ(i)の間に、保護基によってマスクすることができ、基X’が形成される前に、脱保護を必要とし得る。あるいは、RまたはRは、基X’が形成される前に、化学修飾を必要とし得る。例えば、RおよびRがニトロ基であるならば、例えば、適切な触媒(炭素等の固体担体上のパラジウム等)の存在下で、水素を使用して、または、無機還元剤(DMF中のスズ(II)塩化物等)で処理することによって、基を還元し、アミノ基を得ることができる。例えば、RまたはRがヒドロキシアルキル基であるならば、酸化剤(Jones試薬または二酸化マンガン等)で処理し、アルデヒドを得ることができ、または異なる酸化剤(過マンガン酸カリウム等)で処理し、カルボン酸を得ることができる。例えば、RまたはRがアルデヒドならば、基を酸化剤(過マンガン酸カリウム等)で処理をし、カルボン酸を得ることができ、または還元剤(水素化ホウ素ナトリウム)で処理をし、アルコールを得ることができる。例えば、RまたはRがケトンであるならば、基を還元剤(水素化ホウ素ナトリウム)で処理し、第二級アルコールを得ることができる。例えば、RまたはRがカルボン酸またはエステルであるならば、基を還元剤(水素化アルミニウムリチウム等)で処理をし、アルコールを得ることができる。例えば、RまたはRがアルケン基であるならば、基をボラン(9−ボロビシクロノナン等)で処理し、第一級または第二級アルコールに変換することができる。
リンカーX’の形成を当業者に公知のいくつかの方法で行うことができる。例えば、基Rがヒドロキシルであり、基Rが置換アルキルアルコールであるならば、1Bを、ホスフィン(トリフェニルホスフィン等)の存在下で、脱水剤(ジイソプロピルアゾジカルボン酸等)で処理し、X’がエーテルである、1Eを得ることができる。あるいは、2つの基RまたはRの1つがヒドロキシルであり、その他の基が脱離基(ハロゲン、トシレートまたはトリフレート等)で置換されたアルキル基であるならば、1Bを、塩基(ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウム)で処理し、X’がエーテルである、1Eを形成することができる。
あるいは、基Rがカルボン酸であり、Rがアルキルハロゲン化物またはスルホン酸塩であるならば、1Bをジイソプロピル−エチルアミン、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウム等の塩基で処理し、X’がエステルであるの場合、1Eを形成することができる。
あるいは、基Rがヒドロキシルまたは置換アルキルアルコールであり、Rがカルボン酸またはエステルまたはカルボン酸若しくはエステルによって置換されたアルキル基であるならば、1Bを酸(塩酸等)または脱水剤(ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは無水酢酸等)で処理し、X’がエステルである、1Eを形成することができる。
あるいは、1Bの基Rがヒドロキシル、または置換アルキルアルコールであり、Rがカルボン酸またはカルボン酸で置換されたアルキル基であるならば、最初にカルボン酸を、混成無水物(例えば、2,4,6−トリクロロベンゾイル塩化物で処理することにより)または活性化エステル(例えば、ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジン等の塩基の存在下で、HATUで処理することにより)に変換し、得られる混成無水物または活性化エステルをさらに塩基(ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンまたは炭酸カリウム等)で処理し、X’がエステルである、1Eを形成することができる。
あるいは、1Bの基Rがアミンまたは置換アルキルアミンであり、基Rがカルボン酸またはカルボン酸によって置換されたアルキル基であるならば、カルボン酸を活性化エステル(例えば、N−メチルモルホリンの存在下で、HATUおよびジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンまたはTBTU等の塩基で処理することにより)に変換し、得られる活性化エステルをさらに塩基で処理し、X’がアミドである、1Eを形成することができる。
あるいは、1Bの基Rがアミンまたは置換アルキルアミンであり、基Rがカルボン酸またはカルボン酸によって置換されるアルキル基であるならば、1Bを脱水剤(ジイソプロピルカルボジイミド等)で処理し、X’がアミドである、1Eを形成することができる。
あるいは、2つの基RまたはRの1つがアミン、または置換アルキルアミンであり、その他の基が脱離基(ハロゲン、トリフレートまたはメシル酸塩等)または脱離基(ハロゲン、トシレートまたはトリフレート等)で置換されたアルキル基であるならば、1Bを塩基(ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンまたは炭酸カリウム等)で処理し、X’が置換アミンである、1Eを形成することができる。
スキーム1、ステップ(ii)では、構造1Aの化合物を1C’で反応させ、リンカーX’を形成し、構造1Cの化合物を得ることができる。構造1Cでの化合物中のリンカーX’の形成は、いくつかのステップおよびいくつかの中間体の調製が必要とされ得、保護基の使用も必要とされ得る。リンカーX’を1Eの形成のステップ(iv)について記載された方法の1つを用いて、調製することができる。
スキーム1、ステップ(v)では、構造1Eの化合物を、炭素−炭素結合を形成するためのある範囲の条件下で、基RおよびRの反応によって、構造1Cの化合物から調製することができる。炭素−炭素結合を、1Bの形成のステップ(i)に記載された方法の1つを用いて、形成することができる。
スキーム1、ステップ(iii)では、構造1Aの化合物を、ある範囲の条件下で、タイプ1D’の中間体で反応させ、D’が6または7員の縮合炭素環または複素環である、構造1Dの化合物を得ることができる。基RおよびRを一緒に反応させ、炭素−炭素結合を形成し、基RおよびRを一緒に反応させ、基X’を形成することができる。構造1Aの置換フェニル環から構造1Dの二環式化合物を形成する方法は、当業者に良く知られている(Comprehensive Heterocyclic Chemistry Ed.:Katritzky、Ramsden、Scriven、and Taylor、Elsevier、2008を参照されたい)。
例えば、Rがヒドロキシルであり、Rが水素である場合に、構造1Aの化合物を、溶媒(アセトン等)中の塩基(炭酸カリウムまたは炭酸セシウム等)の存在下、室温から溶媒の還流温度の温度で、プロパルギルハロゲン化物またはトシレートまたは置換プロパルギルハロゲン化物またはトシレートで処理し、Rがプロパルギルオキシルまたは置換プロパルギルオキシ基である、タイプ1Aの化合物を得ることができる。当該中間体を約200℃に加熱するか、または、80℃〜溶媒の還流温度の温度で、適切な溶媒(トルエン等)中の適切な触媒(例えば、金触媒、例えば、トリフェニルホスフィン金トリフルアミド等)で処理し、Xが−OCH−である、構造1Dの化合物を得ることができる。
スキーム1、ステップ(vi)では、構造1Dの化合物を、−78℃〜室温の温度で、溶媒中(1,2−ジクロロエタン等)の、任意に追加の試薬(トリフルオロ酢酸または亜鉛ヨウ化物等)の存在下、ジエチル亜鉛およびジ−ヨードメタンで処理し、構造1Eの化合物を得ることができる。あるいは、構造1Dの化合物を室温〜100℃の温度で、溶媒(ジメチルスルホキシド等)中の塩基(水素化ナトリウム等)の存在下、トリメチルスルホキソニウムヨウ化物またはトリメチルスルホニウムヨウ化物で処置することができる。あるいは、構造1Dの化合物を、0℃〜室温の温度で、ジエチルエーテル等の溶媒中、触媒(パラジウム酢酸塩等)の存在下で、ジアゾメタンで処理することができる。
あるいは、構造1Eの化合物を2つのステップ手順で、構造1Dの化合物から調製することができる。例えば、構造1Dの化合物を、0℃〜室温の温度で、溶媒中(ジエチルエーテル等)、触媒(パラジウム酢酸塩等)の存在下で、トリメチルシリルジアゾメタンで処理し、R13がHであり、R14がトリメチルシリル基である、構造1Eの中間体を得ることができる。当該中間体は、0℃〜室温の温度で、溶媒中(テトラヒドロフラン等)、フッ化物の供給源(テトラブチルフッ化アンモニウム等)で処理することによって、R13およびR14が共にHである構造1Eの化合物に変換することができる。
あるいは、構造1Dの化合物を、室温〜80℃の温度で、水およびハロゲン化溶媒(ジクロロメタン若しくはジクロロエタン等)の混合物中、あるいは、過剰なハロホルム中、水酸化ナトリウムまたはカリウムt−ブトキシド等の塩基の存在下、触媒(トリエチルベンジルアンモニウム塩化物またはテトラブチルアンモニウム臭化物)の存在下、ハロホルム(クロロホルム若しくはブロモホルム等)で処理し、R13およびR14が共に塩素または臭素である構造1Eの中間化合物を得ることができる。当該中間体は、室温〜溶媒の還流温度の温度で、溶媒中(テトラヒドロフラン等)、塩基(ナトリウムメトキシドまたはナトリウムt−ブトキシド)で処理することによって、R13およびR14が共にHである構造1Eの化合物に変換することができる。あるいは、還元;例えば、0℃〜溶媒の還流温度の温度で、溶媒(テトラヒドロフラン等)中の水素化アルミニウムリチウムで処理することによって、あるいは、例えば、任意に塩基(トリエチルアミン等)の存在下、溶媒中(メタノールまたはエタノール)の触媒(炭素上のパラジウム)を使用して、水素化によって、またはアンモニウム塩化物等の触媒の存在下で、亜鉛等の金属還元剤で処理することによって、R13およびR14が共に塩素または臭素である構造1Eの中間化合物を、R13およびR14が共にHである構造1Eの化合物に変換することができる。あるいは、R13およびR14が共に塩素または臭素である構造1Eの中間体を、塩基条件下;例えば、室温〜溶媒の還流温度の温度で、任意に、溶媒中(トルエン等)のラジカル開始剤(アゾ−ビス−イソブチロニトリル等)の存在下で、水素化スズ(トリブチル水素化スズ等)で処理することによって、R13およびR14が共にHである構造1Eの化合物に変換することができる。
あるいは、R13およびR14が共にフッ素である構造1Eの化合物を、ジフルオロカルベンの供給源で処理することによって、構造1Dの化合物を処理することによって、調製することができる。例えば、130℃〜180℃の温度で加熱しながら、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル溶媒中のナトリウムジフルオロクロロ酢酸塩またはジフルオロブロモ酢酸塩で処置することによっても可能である。
スキーム1、ステップ(vii)では、基G’をカルボン酸に変換することによって、一般構造1Eの化合物を一般式Iの化合物に変換することができる。基G’がカルボン酸エステル(メチル、tert−ブチルまたはベンジルエステル等)であれば、様々な試薬および条件を使用して、1Eを一般式Iの化合物に変換することができる。例えば、G’がメチル、エチルまたはベンジルエステルであれば、室温から溶媒の還流温度の温度で、溶媒(メタノール、ジオキサン若しくは水またはその混合物)中の無機塩基(水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウム等)で処理することによって、あるいは120〜180℃で10分から1時間、マイクロ波で照射することによって、カルボン酸に変換することができる。あるいは、G’がベンジルエステルであれば、溶媒(ジオキサンまたは酢酸エチル等)中、触媒(炭素等の固体担体上のパラジウム等)の存在下、水素化によって、カルボン酸に変換することができる。あるいは、G’がtert−ブチルエステルであれば、溶媒(ジクロロメタンまたはジオキサン等)中の酸(トリフルオロ酢酸または水素塩化物等)で処理することによって、カルボン酸に変換することができる。
あるいは、基G’がニトリルであれば、適切な条件(加熱、例えば、還流等)下、水性酸(鉱酸、例えば、塩酸)で処理することによって、または、適切な条件(加熱、例えば、還流等)下、水性塩基(水性水酸化物、例えば、水性水酸化ナトリウム等)で処理することによって、カルボン酸に変換することができる。
あるいは、基G’がアルデヒドまたはヒドロキシメチル部分であれば、適切な酸化試薬(過マンガン酸カリウムまたはクロム酸等)で処理することによって、カルボン酸に変換することができる。
基Gを修飾する一般的な合成戦略をスキーム2に記す。G基を三環式環系のアセンブリの前、間、後のいずれかに、導入および/または修飾することができる。基Gがシークエンス中に保護され、三環式環系を形成し、これらの保護基が、スルホン部分に変換される前に、除去されまたは修飾される必要があり得る。例えば、基Gが最初のシークエンス中にメトキシ基であってもよい。当該メトキシ基のハロゲン等の適切な脱離基への変換は、室温から溶媒の還流温度の温度で、例えば、溶媒中(ジエチルエーテル等)の塩化亜鉛の存在下で、塩化アセチルで処理されることによって達成することができる。スルホンをアセンブルするために使用される具体的なステップを以下に詳細に記す。
スキーム2
スキーム2では、アスタリスクは、(スキーム1に示すように)基RおよびRの存在、または三環式環系の存在、または(スキーム1に示すように)環系に対する中間体のいずれかを意味する。
スキーム2、ステップ(i)では、Gはハロゲン化物(塩化物または臭化物)またはトリフレート等の適切な脱離基であるならば、室温から溶媒の還流温度の温度で、溶媒(アセトンまたはTHF)中、塩基(炭酸カリウム等)の存在下で、適切に置換されたチオールで反応させることができる。Gが脱離基である構造2Aの化合物を構造2Bの化合物に変換するために、広範囲の試薬および条件が当業者に公知である(例えば、Peach in Patai The Chemistry of the Thiol Group、pt2; Wiley:New York、1974、pp.721を参照されたい)。
スキーム2、ステップ(ii)では、構造2Bの化合物を、酸化によって構造2Cの化合物に変換することができる。酸化は、室温から溶媒の還流温度の温度で、溶媒(酢酸等)中、過酸化水素で、構造2Bの化合物を処理することによって実施することができる。代わりの酸化剤を使用して、0℃〜溶媒の還流温度の温度で、構造2Bの化合物を、塩化溶媒(ジクロロメタン等)の3−クロロ過安息香酸等の構造2Cの化合物に変換することができる。チオールをスルホンに酸化するための広範囲の試薬および条件は当業者に公知である。(例えば、Drabowicz、Kielbasinski、Mikolajczyk in Patai、Rappoport、Stirling The Chemistry of Sulphones and Sulphoxides; Wiley:New York、1988、pp.233−378、pp235−255. Madesclaire Tetrahedron 1986、42、549−5495. Oae The Organic Chemistry of Sulfur; Plenum:New York 1977、pp.385−390. Smith、March、March’s Advanced Organic Chemistry、5th Edition、Wiley:New York、2001、pp.1541−1542を参照されたい)。
あるいは、スキーム2、ステップ(iii)では、構造2Aの化合物を、室温から溶媒の還流温度の温度で、溶媒(ジメチルアセトアミドおよび水の混合物等)中、塩基(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムまたはジ−イソプロピルエチルアミン等)の存在下で、適切に置換されたスルフィン酸塩で処理することによって、構造2Cの化合物に直接変換することができる。
式I、若しくは例えば、上述の一般式Iの任意の化合物、または上のスキームに記載の任意の中間体を、当業者に公知の標準的な合成方法を1つ以上使用することによって、さらに誘導することができる。当該方法は、置換、酸化、または、還元反応を含む。これらの方法を用いて、適切な官能基を修飾、導入、または除去することによって、一般式Iの化合物または前述の任意の中間体を得る、または修飾することもできる。具体的な置換のアプローチとして、アルキル化、アリール化、ヘテロアリール化、アシル化、チオアシル化、ハロゲン化、スルホニル化、ニトロ化、ホルミル化、加水分解、およびカップリング手順が挙げられる。これらの手順を用いて、官能基を親分子に導入し(芳香族環のニトロ化またはスルホニル化等)、2つの分子を一緒に結合する(例えば、アミンをカルボン酸と結合させ、アミドを得る;または2つの複素環の間に炭素−炭素結合を形成する)ことができる。例えば、アルコールまたはフェノール基を、ホスフィン(トリフェニルホスフィン等)および脱水剤(ジエチル、ジイソプロピルまたはジメチルアゾジカルボン酸等)の存在下、溶媒(テトラヒドロフラン等)中でフェノールとアルコールとを結合させることによって、エーテル基に変換することができる。あるいは、適切な塩基(水素化ナトリウム等)を使用し、次にアルキル化剤(アルキルハロゲン化物またはスルホン酸アルキル等)を加えながら、アルコールを脱プロトン化することによって、エーテル基を調製することができる。
別の実施例では、第一級または第二級アミンを、還元性のアルキル化手順を用いて、アルキル化することができる。例えば、アミンを、必要であれば、酸(酢酸等)の存在下で、溶媒(ハロゲン化炭化水素、例えば、ジクロロメタン、またはアルコール、例えばエタノール等)中のアルデヒドおよび水素化ホウ素(トリアセトキシホウ水素化ナトリウムまたはシアノホウ水素化ナトリウム等)で処理することができる。
別の実施例では、ヒドロキシ基(フェノール性OH基を含む)を、当業者に公知の条件を用いて、ハロゲン原子、またはスルホニルオキシ基(アルキルスルホニルオキシ、例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、またはアリールスルホニルオキシ、例えばp−トルエンスルホニルオキシ等)等の脱離基に変換することができる。例えば、脂肪族アルコールをハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン等)中の塩化チオニルで反応させ、対応するアルキル塩化物を得ることができる。塩基(トリエチルアミン等)も反応に用いることができる。
別の実施例では、エステル基をエステル基の性質に依存して、酸または塩基触媒された加水分解によって、対応するカルボン酸に変換することができる。酸触媒された加水分解は、有機または無機酸(水性溶媒中のトリフルオロ酢酸、またはジオキサン等の溶媒中の塩酸等の鉱酸等)で処理することによって達成することができる。塩基触媒された加水分解は、アルカリ金属水酸化物(例えば、メタノール等の水性アルコール中の水酸化リチウム等)で処理することによって達成することができる。
別の実施例では、化合物中の芳香族ハロゲン置換基を、溶媒(テトラヒドロフラン等)中、任意に低温で(−78℃等)で、塩基(リチウム塩基等、例えばn−ブチルまたはt−ブチルリチウム)で処理することによって、ハロゲン金属交換に供することができ、その後、混合物を求電子試薬でクエンチし、所望の置換基を導入することができる。したがって、例えば、ホルミル基を、求電子試薬としてジメチルホルムアミドを使用することによって、導入することができる。芳香族ハロゲン置換をパラジウム触媒反応に供し、カルボン酸、エステル、シアノまたはアミノ置換基等の基を導入することもできる。
別の実施例では、適切な脱離基(ハロゲンまたはスルホニルエステル、例えばトリフレート等)で置換されたアリール、またはヘテロアリール環を、多種多様な基質と、パラジウム触媒カップリング反応し、炭素−炭素結合を形成することができる。例えば、Heck反応を使用して、試薬(ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン等)の存在下、塩基(炭酸カリウムまたは第三級アミン、例えばトリエチルアミン等)の存在下、適切な溶媒(テトラヒドロフランまたはDMF等)内で、適切な条件(例えば、50〜120℃に加熱する等)下、オルガノパラジウム複合体(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、パラジウム(II)酢酸塩またはパラジウム(II)塩化物等)で処理することによって、当該環系をアルキンに結合させることができる(さらに置換してもよいし、置換しなくてもよい)。別の実施例では、Sonogashira反応を使用して、塩基(炭酸カリウムまたは第三級アミン、例えば、トリエチルアミン等)の存在下、適切な溶媒(テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミド等)内で、適切な条件(50〜120℃に加熱する等)下、パラジウム複合体(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))、および銅(I)のハロゲン化物塩(銅(I)ヨウ化物等)で処理することによって、当該環系をアルケンに結合させることができる(さらに置換してもよいし、置換しなくてもよい)。別の実施例では、Stille反応を使用して、パラジウム複合体(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等)の存在下、任意に塩(銅(I)ハロゲン化物等)の存在下、適切な溶媒(ジオキサンまたはジメチルホルムアミド等)中で、適切な条件(50〜120℃に加熱する等)下、有機スズ化合物(アルキニルスズまたはアルケニルスズ試薬、例えば、アルケニルトリブチルスタナン等)で処理することによって、当該環系をアルケンに結合させることができる。
ある特定の酸化アプローチは、脱水素化および芳香族化、脱炭酸および酸素をある官能基に付加することを含む。例えば、アルデヒド基を、当業者に良く知られる条件を使用して、対応するアルコールを酸化することによって、調製することができる。例えば、溶媒(ハロゲン化炭化水素等、例えばジクロロメタン)中の酸化剤(Dess−Martinペリオジナン等)でアルコールを処理することができる。オキサリル塩化物および活性化量のジメチルスルホキシドで処理し、次に、アミン(トリエチルアミン等)を加えることによってクエンチする等、代わりの酸化条件を使用することができる。適切な溶媒(ハロゲン化炭化水素、例えば、ジクロロメタン)中、および適切な条件(室温以下、例えば−78℃に冷却し、次に室温に温める等)下で、当該反応を行うことができる。別の実施例では、硫黄原子を、概ね大気温度で、不活性溶媒(ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン)中で、酸化剤(過酸等、例えば、3−クロロペルオキシ安息香酸)を使用して、対応するスルホキシドまたはスルホンに酸化することができる。
具体的な還元アプローチは、特定の官能基または芳香族または複素芳香環式環を含む不飽和化合物の飽和(または部分飽和)から、酸素原子を除去することを含む。例えば、第一級アルコールを、金属水素化物(メタノール等の溶媒中の水素化ホウ素ナトリウム等)を使用して、還元によってアルデヒドから生成することができる。あるいは、金属水素化物(テトラヒドロフラン等の溶媒中の水素化アルミニウムリチウム等)を使用して、還元によって、対応するカルボン酸またはエステルから、CHOH基を生成することができる。別の実施例では、溶媒(エーテル、例えば、テトラヒドロフラン、またはメタノール等のアルコール)内で、金属触媒(炭素等の固体担体上のパラジウム等)の存在下、触媒水素化によって、または、酸(酢酸または塩酸等)の存在下、金属(亜鉛、スズまたは鉄等)を使用して化学還元によって、ニトロ基をアミンに還元することができる。さらなる実施例では、ニトリルの還元、例えば、溶媒(テトラヒドロフラン等)中、および適切な条件(室温以下、例えば、−78℃に冷却する、または、例えば還流に加熱する等)下、金属触媒(炭素等の固体担体上のパラジウム等、またはRaneyニッケル等)の存在下で、触媒水素化によって、アミンを得ることができる。
通常の手順を用いて、適切な溶媒、または溶媒の混合物(エーテル等、例えば、ジエチルエーテル、またはアルコール、例えば、エタノール、または水性溶媒)中で、酸または塩基と一般式Iの化合物を反応させることによって、一般式Iの化合物の塩を調製することができる。一般式Iの化合物の塩を、通常のイオン交換クロマトグラフィー手順を用いて、処理によってその他の塩と交換することができる。
一般式Iの化合物の特定のエナンチオマーを得たい場合に、これを、エナンチオマーを溶解するための任意の適切な通常の手順を使用することによって、対応するエナンチオマーの混合物から生成することができる。例えば、ジアステレオ異性誘導体(塩等)を、一般式Iの化合物のエナンチオマーの混合物(ラセミ化合物等)および適切なキラル化合物(キラル塩基等)を反応させることによって、生成することができる。その後、ジアステレオマーを、結晶化等の任意の通常の方法によって分離することができ、(ジアステレオマーが塩である場合に、例えば、酸で処理することによって)所望のエナンチオマーを回収する。あるいは、エステルのラセミ混合物を、様々な生体触媒(例えば、Patel Steroselective Biocatalysts、Marcel Decker;New York 2000を参照されたい)を使用して、動的加水分解によって溶解することができる。
別の溶解プロセスでは、一般式Iの化合物のラセミ化合物を、キラル高性能液体クロマトグラフィーを使用して分離することができる。あるいは、特定のエナンチオマーを、上述のプロセスの1つの適切なキラル中間体を使用して、得ることができる。本発明の特定の幾何異性体を得ることが望ましい場合は、クロマトグラフィー、再結晶およびその他の通常の分離手順を中間体または最終生成物と共に使用してもよい。
II.方法
本発明の別の態様は、MetAP2の活性を調節する方法を提供する。当該方法は、当該受容体を本明細書に記載の化合物に曝露することを含む。いくつかの実施形態では、以下の方法の1つ以上によって使用される化合物は、式I、Ia、Ib、Ic、Id、またはIIの化合物等の、本明細書に記載の属、亜属、または特定の化合物の1つである。本明細書に記載の化合物のMetAP2を調節し、抑制する能力は、当該技術分野および/または本明細書に記載の手順によって、評価することができる。本発明の別の態様は、患者のMetAP2の発現または活性に関連する疾患を治療する方法を提供する。例えば、熟慮される方法は、患者のチオレドキシン生成を増加させるのに効果的な細胞内MetAP2の抑制を確立するのに十分な量の開示の化合物を投与し、患者の血管新生を減少させるのには十分ではない量の開示の化合物を投与することによって、対象の抗肥満プロセスの多臓器刺激を誘導することを含む。
ある実施形態では、本発明は、有効量の開示の化合物を投与することによって、患者の肥満を治療および/または改善する方法を提供する。また、体重減少が必要な患者に体重減少を誘導する方法も、本明細書に提供する。熟慮される患者は、ヒトだけでなく、コンパニオンアニマル等のその他の動物(イヌ、ネコ等)も含む。
治療のその他の熟慮する方法は、対象に本明細書に開示の化合物を投与することによって、肥満に関係する病態、共存症を治療または改善する方法を含む。例えば、治療が必要な患者の2型糖尿病を治療する方法を本明細書に熟慮される。
例示的な共存症として、心機能障害、内分泌障害、呼吸障害、肝障害、骨障害、精神障害、代謝障害、および繁殖障害が挙げられる。
例示的な心機能障害として、高血圧、脂質異常症、虚血性心疾患、心筋症、心筋梗塞、脳卒中、静脈血栓塞栓疾患および肺高血圧症が挙げられる。例示的な内分泌障害として、2型糖尿病および成人の潜在性自己免疫性糖尿病が挙げられる。例示的な呼吸器障害として、肥満低換気症候群、喘息、および閉塞型睡眠時無呼吸が挙げられる。例示的な肝障害は、非アルコール性脂肪性肝疾患である。例示的な骨障害として、背痛および体重を支える関節の変形性関節症が挙げられる。例示的な代謝障害として、プラダー・ウィリー症候群および多嚢胞性卵巣症候群が挙げられる。例示的な生殖障害として、性機能不全、勃起不全、不妊症、分娩合併症、および胎児異常が挙げられる。例示的な精神障害として、体重が関連するうつ病および不安症が挙げられる。
特に、ある実施形態では、本発明は、式I、Ia、Ib、Ic、Id、またはIIの化合物等の本明細書に記載の化合物を治療有効量、治療が必要な対象に投与することを含む上述の医療適用を治療する方法を提供する。
肥満または「過体重」に対する言及は、除脂肪体重に応じた過剰な脂肪を意味する。過剰な脂肪の蓄積は、脂肪組織細胞の大きさ(肥大)および数(過形成)に関連する。肥満は絶対体重、体重と身長の比、皮下脂肪の分布、社会の審美的な基準といった見地から様々に測定される。体脂肪の一般的な測定方法は肥満度指数(BMI)である。BMIは、身長(メートルで表現)の平方根に対する体重(キログラムで表現)の比を意味する。肥満度指数は以下の式のいずれかを使用して正確に計算することができる:体重(kg)/身長2(m2)(SI)または703X身長(lb)/身長2(in2)(米国)。
米国疾病管理予防センターによると、過体重の成人のBMIは25kg/m〜29.9kg/mであり、肥満成人のBMIは30kg/m以上である。40kg/m以上のBMIは、病的な肥満または極度の肥満を意味する。肥満は、腰回りが男性の場合約102センチメートル、女性の場合88センチメートルの患者を意味する。子供の場合、過体重および肥満の定義は、年齢および体脂肪に与える性の影響を考慮する。遺伝的な背景を異にする患者は、上の一般的なガイドラインとは異なるレベルで、「肥満」と考えてもよい。
本発明の化合物は、また、左心室肥大のリスクを減少させる等の肥満の第二転帰のリスクを減少させるのに役に立つ。過体重であるが、肥満ではない、例えば、BMIが約25〜30kg/mの間にある肥満のリスクにある患者を治療する方法も熟慮される。ある実施形態では、患者はヒトである。
BMIは、身体の異なる部分に選択的に過剰な脂肪が発生する可能性があるという事実を考慮に入れておらず、身体のある部分の脂肪組織の発現方が、身体の他の部分のものより健康に危害を与える可能性がある。例えば、典型的には「リンゴ体型」の身体と関連のある「中心性肥満」は、腹の脂肪および内臓の脂肪を含む特に腹部の過剰な脂肪症から生じ、特に尻の過剰な脂肪症から生じる「洋梨型体型」の身体と関連のある「周辺脂肪」より共存症のリスクを高くする。腰回り/尻回りの比(WHR)の測定を、中心性肥満を示すものとして使用することができる。中心性肥満を示す最小のWHRは多様に設定され、典型的に中心的に肥満の成人のWHRは、女性の場合、約0.85以上であり、男性の場合、約0.9以上である。
対象が、過体重であるか、除脂肪体重に対する過剰脂肪組織の比を説明する肥満であるかを決定する方法は、対象の体組成を得ることを含む。体組成は、腹部領域、肩甲下領域、腕、臀部、大腿等の身体の複数の領域の皮下脂肪の厚みを測定することによって、得ることができる。その後、これらの測定値を用いて、約4パーセント点の許容誤差で、体脂肪量を推定する。別の方法は生体インピーダンス法(BIA)であり、体を通る電気の流れの抵抗を用いて、体脂肪を推定することである。別の方法は、大きなタンクの水を使用して、浮力体を測定することである。体脂肪が増加すると、浮力が大きくなり、筋肉量が多ければ沈む傾向にある。
別の態様では、本発明は、対象の過体重または肥満であることに関係するあるレベルの少なくとも1つのバイオマーカーを測定すること伴い、有効量の開示の化合物を投与し、対象の目標レベルを達成する、過体重または肥満の対象を治療する方法を提供する。例示的なバイオマーカーとして、体重、肥満度指数(BMI)、腰回り/尻回りの比(WHR)、血漿アディポカイン、およびその組み合わせが挙げられる。
ある実施形態では、前の方法の1つ以上によって使用される化合物は、式I、Ia、Ib、Ic、Id、またはIIの化合物等の本明細書に記載の属、亜属、または特定の化合物の1つである。
本発明の化合物は、最適な薬剤的効果を提供する用量で、当該治療を必要とする患者(動物およびヒト)に投与されてもよい。任意の特定の適用に使用するのに要求される用量は、患者ごとに異なり、選択される特定の化合物または組成物だけでなく、投与経路、治療される病態の性質、患者の年齢および条件、患者が従っている同時の薬物治療または特別な食事、並びに当業者が認識するその他の因子、究極には担当医師の裁量である適切な用量によって異なる。上述の臨床の病態および疾患を治療するために、本発明の化合物は、通常の非毒性の薬剤的に許容可能な担体、アジュバント、およびビヒクルを含む、容量単位の製剤を、経口、皮下、局所、非経口的に、吸入スプレーまたは経直腸的に投与されてもよい。非経口投与として、皮下注射、静脈内または筋肉内注射または注入手技を挙げてもよい。
治療は、所望により、長く、または短く継続することができる。例えば、一日に1〜4回以上のレジメンで組成物を投与してもよい。適切な治療期間は、例えば、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約1ヵ月、少なくとも約6ヵ月、少なくとも約1年、または無期限にできる。望ましい結果、例えば、体重減少の目標が達成されると、治療期間を中断することができる。治療レジメンは、体重の減少をもたらすのに十分な用量を投与する矯正フェーズ、次に、例えば、体重増加を防ぐのに十分な低用量を投与するメインテナンスフェーズを含むことができる。適切なメインテナンス用量は、本明細書に提供される用量範囲のより低い部分に認める可能性があるが、矯正およびメインテナンス用量は、本発明の開示に基づき、実験を行うことなく当業者によって、個々の対象に容易に確立することができる。以前は他の方法、例えば、食事および運動、バイパスおよび結紮、またはその他の薬剤を用いる治療等の肥満学の手法によって管理されていた対象の体重を維持するために、メインテナンス用量を採用することができる。
III.医薬組成物およびキット
本発明の別の態様は、薬剤的に許容可能な担体と一緒に製剤された本明細書に開示の化合物を含む医薬組成物を提供する。具体的には、本開示は、1つ以上の薬剤的に許容可能な担体と一緒に製剤された本明細書に開示の化合物を含む組成物を提供する。これらの製剤として、経口、直腸、局所、舌下、非経口(例えば、皮下、筋肉内、皮内、または静脈内)直腸、膣内、またはエアロゾル投与に適切なものが挙げられるが、所与の場合の最も適切な投与形態は、治療を受ける病態の程度および重症度、並びに使用される特定の化合物の性質に依存するだろう。例えば、開示の組成物は単位用量として製剤されてもよいし、および/または経口または皮下投与のために製剤されてもよい。
例示的な本発明の医薬組成物を、製剤の形態、例えば、固体、半固体または液体の形態で使用してもよく、有機または無機担体または外用、経腸または非経口の適用に適した賦形剤と混合して、有効成分として、本発明の1つ以上の化合物を含む。有効成分は、例えば、錠剤、ペレット剤、カプセル、座薬、溶液、エマルジョン、懸濁液、および使用に適したその他の形態用の、通常の非毒性の薬剤的に許容可能な担体で、調合してもよい。活性の対象化合物は、疾患のプロセスまたは条件に望ましい効果を生み出すのに十分な量で、医薬組成物に含まれる。
錠剤等の固形の組成物を調製するために、主要有効成分を、薬剤的担体、例えば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムまたはゴム、および薬剤的賦形剤、例えば水等の通常の打錠成分と混合してもよく、本発明の化合物、またはその非毒性の薬剤的に許容可能な塩の均一な混合物を含む予備処方組成物を形成してもよい。これらの均質な予備処方組成物とは、組成物を錠剤、丸薬およびカプセル等の等しく効果的な単位剤形に容易に分割できるように、有効成分が組成物全体に均等に分散されることを意味する。
経口投与のための固形の剤形(カプセル、錠剤、丸薬、糖衣丸、粉末、粒剤等)では、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム、および/または以下:(1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸等の充填剤または増量剤;(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシア等の結合剤;(3)グリセロール等の保湿剤;(4)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカスター値、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム等の崩壊剤;(5)パラフィン等の溶液遅延剤;(6)第四級アンモニウム化合物等の吸収加速剤;(7)例えば、アセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート等の湿潤剤;(8)カオリンおよびベントナイト粘土等の吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物等の潤滑剤;並びに(10)着色剤で、目的の組成物を混合する。カプセル、錠剤および丸薬の場合、組成物は緩衝剤を含んでもよい。同様のタイプの固形の組成物を、ラクトースまたは乳糖、および高分子量のポリエチレングリコール等のような賦形剤を使用して、軟性および硬性に充填されたゼラチンカプセルに、充填剤として、使用してもよい。
任意に1つ以上の副成分で、圧縮または成型によって錠剤を作製してもよい。圧縮された錠剤を、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、または架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤を使用して調製してもよい。成型された錠剤は、不活性液体希釈剤で湿潤された目的の組成物の混合物を、適切な機械に成型することによって、作製することができる。糖衣丸、カプセル、丸薬および粒剤等の錠剤、およびその他の固形剤形を、任意に薬剤製剤技術分野に良く知られる腸溶性コーティング剤およびその他のコーティング剤等で、コーティングおよびシェルでスコア化するか、または調製してもよい。
吸入および吹送するための組成物は、薬剤的に許容可能な水性若しくは有機溶媒、またはその混合物中の溶液及び懸濁液、並びに粉末を含む。経口投与のための液体剤形は、薬剤的に許容可能なエマルジョン、ミクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、エリキシルを含む。対象の組成物の他に、液体剤形は、例えば、水、またはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油類(具体的には、綿実、ラッカセイ、コーン、胚、オリーブ、ビーバー香およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、シクロデキストリン並びにその混合物等の溶剤、可溶化剤及び乳化剤等の当該技術分野に使用されることの多い不活性希釈剤を含んでもよい。
対象の組成物の他に、懸濁液は懸濁剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガント、並びにその混合物を含んでもよい。
直腸または膣内投与のための製剤は、坐薬として示されてもよく、対象の組成物を、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐薬ワックス若しくはサルチル酸塩を含む1つ以上の非刺激性の賦形剤または担体と混合することによって調製してもよく、これらは室温では固体であるが、体温では液体であり、したがって体腔中に溶け、活性剤を放出する。
対象の組成物の経皮投与のための剤形として、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチおよび吸入剤が挙げられる。活性成分を、薬剤的に許容可能な担体、および保存剤、緩衝液、または必要とされ得る噴霧剤と共に、無菌条件下で、混合してもよい。
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、対象の組成物の他に、動物および植物脂肪、油類、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛またはその混合物等の賦形剤を含んでもよい。
粉末およびスプレーは、対象の組成物の他に、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、カルシウムケイ酸塩およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物等の賦形剤を含んでもよい。スプレーは、その他に、クロロフルオロ炭化水素およびブタンおよびプロパン等の揮発性非置換炭化水素等の慣習的な噴霧剤を含んでもよい。
本発明の化合物および組成物は、あるいはエアロゾルによって投与されてもよい。化合物を含む水性エアロゾル、リポソーム製剤または固体の粒子を調製することによって達成される。非水性(例えば、フルオロカーボン推進剤)懸濁液を用いることができる。音波噴霧器は、対象の組成物に含まれる化合物の分解をもたらし得る、剪断に曝露する薬剤を最小化するので、使用することができる。たいていは、水性エアロゾルは、対象の組成物の水性溶液または懸濁液を、通常の薬剤的に許容可能な担体および安定剤と一緒に製剤することによって、作製される。担体および安定剤は具体的な対象の組成物の必要条件によって変化するが、典型的には、非イオン界面活性剤(Tweens、プルロニック、またはポリエチレングリコール)、血清アルブミンのような無害タンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシン等のアミノ酸、緩衝液、塩類、糖類、または糖アルコールを含む。エアロゾルは等張性溶液から調製される。
非経口投与に適した本発明の医薬組成物は、1つ以上の薬剤的に許容可能な無菌の等張性の水性または非水性溶液、分散液、懸濁液若しくはエマルジョン、または使用前に、無菌の注入可能な溶液または分散液に再構成することができる無菌粉末と組み合わせて、対象の組成物を含み、抗酸化剤、緩衝液、静菌薬、意図されるレシピエントの血液または懸濁剤または増粘剤と等張な製剤を与える溶質物を含んでもよい。
本発明の医薬組成物に使用することのできる適切な水性および非水性担体の例として、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、およびその適切な混合物、オリーブ油等の植物油、並びにエチルオレイン酸塩等の注入可能な有機エステルおよびシクロデキストリン等が挙げられる。例えば、レシチン等のコーティング剤を使用することによって、分散液の場合は要求される粒径を保持することによって、および界面活性剤を使用することによって、最適な流動性を保持することができる。
別の態様では、本発明は、開示の化合物および腸溶性物質、並びに薬剤的に許容可能な担体またはその賦形剤を含む腸溶性医薬製剤を提供する。腸溶性物質は、胃といった酸性環境に実質的に不溶性であり、特定のpHの腸液では主に可溶性であるポリマーを意味する。小腸は消化器管(消化管)と大腸の間の部分であり、十二指腸、空腸、および回腸を含む。十二指腸のpHは約5.5、空腸のpHは約6.5、および遠位の回腸pHは約7.5である。したがって、腸溶性物質は、例えば、pHが約5.0、約5.2、約5.4、約5.6、約5.8、約6.0、約6.2、約6.4、約6.6、約6.8、約7.0、約7.2、約7.4、約7.6、約7.8、約8.0、約8.2、約8.4、約8.6、約8.8、約9.0、約9.2、約9.4、約9.6、約9.8、または約10.0まで、溶解しない。例示的な腸溶性物質として、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、トリメリト酸酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースサクシネート、セルロースアセテートサクシネート、セルロースアセテートヘキサヒドロフタレート、セルロースプロピオネートフタレート、セルロースアセテートマレアート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオナート,メチルメタクリル酸のコポリマーおよびメタクリル酸メチルのコポリマー,アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸のコポリマー,メチルビニルエーテルおよび無水マイレン酸(Gantrez ESシリーズ)のコポリマー、エチルメチアクリル酸−メチルメタクリル酸−クロロトリメチルアンモニウム エチルアクリル酸コポリマー,ゼイン、シェラックおよびコーパルコロホリウム等の天然樹脂、並びにいくつかの市販されている腸溶性系(例えば、Eudragit L30D55、Eudragit FS30D、Eudragit L100、Eudragit S100、Kollicoat EMM30D、Estacryl 30D、Coateric、およびAquateric)が挙げられる。それぞれ上の物質の可溶性は、公知であるか、in vitroで容易に確認することができる。前述は可能性としての物質であるが、本開示の恩恵を得る当業者は、それが包括的ではなく、本発明の目的を満たすと思われる超溶性物質がその他にあることを認識するだろう。
有利なことに、本発明は、例えば体重減少を必要とする消費者によって使用されるキットも提供する。当該キットは、上述のような適切な剤形、および炎症を媒介し、減少させ、または予防するための剤形の使用方法を記述した説明書を含む。説明書は、当業者に公知の投与様式に従って剤形を投与するために、消費者または医療従事者に直接向けられたものである。当該キットは、有利なことに、単一または複数のキット単位で包装され、販売される。当該キットの例は、いわゆるブリスターパックである。ブリスターパックは包装業界では良く知られており、薬剤的な単位用量剤形(錠剤、カプセル等)のパッケージ化に広く使用されている。ブリスターパックは、通常、好ましくは透明なプラスチック材料のホイルで覆われた比較的硬い材料のシートからなる。パッケージの過程で、凹部はプラスチックホイルに形成される。凹部には大きさがあり、パックされる錠剤またはカプセルの形状である。次に、錠剤またはカプセルを凹部に置き、比較的硬い材料のシートを、凹部が形成される方向と反対にあるホイルと対面して、プラスチックホイルに対して密封される。結果として、錠剤またはカプセルは、プラスチックホイルとシートの間の凹部に密封されている。好ましくは、シートの強度は、凹部に手で圧力をかけることによって、錠剤またはカプセルがブリスターパックから外れ、それによって凹部の場所で、シートに開口部が形成される程度がよい。錠剤またはカプセルが、当該開口部によって取り外すことができる。
キットに、例えば、錠剤またはカプセルの隣に数値の形式で、記憶補助が備えられていることが望ましく、数値は、特定された錠剤またはカプセルが消化されるべきレジメンの日付と対応する。このような記憶補助の別の例は、カードに、例えば、次のように印刷されたカレンダーである。「第1週目、月曜日、火曜日・・・等・・・第2週目月曜日、火曜日・・・等」。記憶補助のその他の変形例は、容易に明白であるだろう。「一日量」は、所与の日に摂取すべき単一の錠剤またはカプセルまたはいくつかの丸薬またはカプセルの可能性がある。また、第一の化合物の一日量は、1つの錠剤またはカプセルから成り、第2の化合物の一日量は、いくつかの錠剤またはカプセルから成り、その逆もある。記憶補助はこれを反映するものである。
また、第2の活性剤または第2の活性剤を投与することを含む方法および組成物が、本明細書に考慮される。例えば、過体重または肥満である他に、対象または患者は、過体重または肥満が関係する共存症、いわゆる過体重または肥満であることと関連する、それによって悪化し、または早まる疾患およびその他の有害な健康状態をさらに有する可能性がある。これらの過体重または肥満が関係する病態を治療するため前に示された少なくとも1つの他の薬剤と組み合わせて、開示の化合物は本明細書に熟慮される。
例えば、II型糖尿病は、肥満に関連している。II型糖尿病の特定の合併症、例えば、能力障害および早期死亡は、継続的な体重減少によって、予防、改善、または取り除くことができる(Astrup、A. Pub Health Nutr(2001)4:499−5 15)。II型糖尿病の治療に投与される薬剤として、スルホニル尿素系薬剤(例えば、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド);メグリチニド(例えば、レパグリニドおよびナテグリニド);ビグアニド(例えば、メトホルミン);チアゾリジンジオン(ロシグリタゾン、トログリタゾン、およびピオグリタゾン);ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害薬(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチン、およびサクサグリプチン);グルカゴン様ペプチド−1模倣物(例えば、エクセナチドおよびリラグルチド);並びに、α−グルコシダーゼ阻害薬(例えば、アカルボースおよびミグリトール)が挙げられる。
心臓障害および病態、例えば、高血圧、脂質異常症、虚血性心疾患、心筋症、心筋梗塞、脳卒中、静脈血栓塞栓疾患および肺高血圧症は、過体重または肥満に結び付いている。例えば、過剰な脂肪組織が、腎臓によって作用される物質を分泌し、高血圧を引き起こすため、高血圧は肥満に結び付く。さらに、肥満を伴うと、一般的に、(過剰な脂肪組織のために)高容量のインスリンが産生され、過剰なインスリンも血圧を上昇させる。高血圧の主要な治療選択は体重減少である。高血圧を治療するための薬剤として、クロルタリドン;ヒドロクロロチアジド;インダパミド、メトラゾン;ループ利尿薬(例えば、ブメタニド、エタクリニック酸、フロセミド、ラシックス、トルセミド);カリウム保持性利尿薬(例えば、アミロライド塩酸塩、ベンザミル、スピロノラクトン、およびトリアムテレン);末梢神経剤(例えば、レセルピン);中枢α−アゴニスト(例えば、クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩、グアンファシン塩酸塩、およびメチルドパ);αブロッカー(例えば、メシル酸ドキサゾシン、プラゾシン塩酸塩、およびテラゾシン塩酸塩);βブロッカー(例えば、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロールフマル酸塩、カルテオロール塩酸塩、メトプロロール酒石酸塩、メトプロロールコハク酸塩、ナドロール、ペンブトロール硫酸塩、ピンドロール、プロプラノロール塩酸塩、およびチモロールマレイン酸塩);組み合わされたα−およびβブロッカー(例えば、カルベジロールおよびラベタロール塩酸塩);直接血管拡張薬(例えば、ヒドララジン塩酸塩およびミノキシジル);カルシウムアンタゴニスト(例えば、ジルチアゼム塩酸塩およびベラパミル塩酸塩);ジヒドロピリジン(例えば、アムロジピンベシル酸塩、フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、およびニソルジピン);ACE阻害薬(ベナゼプリル塩酸塩、カプトリル、エナラプリルマレイン酸塩、ホシノプリルナトリウム、リシノプリル、モエキシプリル、キナプリル塩酸塩、ラミプリル、トランドラプリル);アンジオテンシンII受容体拮抗薬(例えば、ロサルタンカリウム、バルサルタン、およびイルベサルタン);レニン阻害薬(例えば、アリスキレン);並びにその組み合わせが挙げられる。これらの化合物は、当該技術分野に公知のレジメンおよび用量で投与される。
Carrら(The Journal of Clinical Endocrinology&Metabolism(2004)Vol.89、No.6 2601−2607)は、過体重または肥満と脂質異常症の関係を検討している。脂質異常症は、典型的にスタチンで治療される。スタチン、HMG−CoA還元酵素阻害薬は、対象のコレステロールの産生速度を落とし、および/または蓄積されたコレステロールを、動脈から除去する。スタチンとして、メバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ベロスタチン、ジヒドロコンパクチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ダルバスタチン、カルバスタチン、クリルバスタチン、ベバスタチン、セフバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチン、およびグレンバスタチンが挙げられる。これらの化合物は当該技術分野に公知のレジメンおよび用量で投与される。Eckel(Circulation(1997)96:3248−3250)は、過体重または肥満と虚血性心疾患の関係を検討している。虚血性心疾患を治療する薬剤として、スタチン、硝酸塩(例えば、イソソルビド二硝酸塩およびイソソルビド一硝酸塩)、βブロッカー、およびカルシウムチャネルアンタゴニストが挙げられる。これらの化合物は当該技術分野に公知のレジメンおよび用量で投与される。
Wongら(Nature Clinical Practice Cardiovascular Medicine(2007)4:436−443)は、過体重または肥満と心筋症の関係を検討している。心筋症を治療するのに投与される薬剤として、強心薬(例えば、ジゴキシン)、利尿剤(例えば、フロセミド)、ACE阻害薬、カルシウムアンタゴニスト、抗不整脈薬(例えば、ソトロール、アミオダロンおよびジソピラミド)、並びにβブロッカーが挙げられる。これらの化合物は当該技術分野に公知のレジメンおよび用量で投与される。Yusefら(Lancet(2005)366(9497):1640−1649)は、過体重または肥満と心筋梗塞の関係を検討している。心筋梗塞を治療するのに投与される薬剤として、ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、直接血管拡張薬、βブロッカー、抗不整脈薬並びに血小板溶解薬(例えば、アルテプラーゼ、レタプラーゼ、テネクテプラーゼ、アニストレプラーゼ、およびウロキナーゼ)が挙げられる。これらの化合物は当該技術分野に公知のレジメンおよび用量で投与される。
Sukら(Stroke(2003)34:1586−1592)は、過体重または肥満と脳卒中の関係を検討している。脳卒中を治療するのに投与される薬剤として、抗血小板薬(例えば、アスピリン、クロピドグレル、ジピリダモール、およびチクロピジン)、抗凝固薬(例えば、ヘパリン)、並びに血小板溶解薬が挙げられる。Steinら(The American Journal of Medicine(2005)18(9):978−980)は、過体重または肥満と静脈血栓塞栓疾患の関係を検討している。静脈血栓塞栓疾患を治療するのに投与される薬剤として、抗血小板薬、抗凝固薬、および血小板溶解薬が挙げられる。Sztrymfら(Rev Pneumol Clin(2002)58(2):104−10)は、過体重または肥満と肺高血圧症の関係を検討している。肺高血圧症を治療するのに投与される薬剤として、強心薬、抗凝固薬、利尿剤、カリウム(例えば、K−dur)、血管拡張剤(例えば、ニフェジピンおよびジルチアゼム)、ボセンタン、エポプロステノール、並びにシルデナフィルが挙げられる。肥満−低換気症候群、喘息、および閉塞型睡眠時無呼吸等の呼吸器障害および病態は、過体重および肥満に結び付いている。Elamin(Chest(2004)125:1972−1974)は、過体重または肥満と喘息の関係を検討している。喘息を治療するのに投与される薬剤として、気管支拡張剤、抗炎症薬、ロイコトリエン遮断薬、および抗IgE抗体薬が挙げられる。具体的な喘息薬として、ザフィルルカスト、フルニソリド、トリアムシノロン、ベクロメタソン、テルブタリン、フルチカゾン、ホルモテロール、ベクロメタソン、サルメテロール、テオフィリン、およびゾペネックスが挙げられる。
Kesslerら(Eur Respir J(1996)9:787−794)は、過体重または肥満と閉塞型睡眠時無呼吸の関係を検討している。睡眠時無呼吸を治療するのに投与される薬剤として、モダフィニルおよびアンフェタミンが挙げられる。
非アルコール性脂肪性肝疾患等の肝障害および病態は、過体重または肥満に結び付いている。Tolmanら(Ther Clin Risk Manag(2007)6:1153−1163)は、過体重または肥満と非アルコール性脂肪性肝疾患の関係を検討している。非アルコール性脂肪性肝疾患を治療するのに投与される薬剤として、抗酸化剤(例えば、ビタミンEおよびC)、インスリン感受性改善薬(メトホルミン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、およびベタイン)、肝臓保護薬、並びに高脂血症治療薬が挙げられる。
背痛および体重を支える関節の変形性関節症等の骨障害および病態は、過体重または肥満に結び付いている。van Saase(J Rheumatol(1988)15(7):1152−1158)は、過体重または肥満と体重を支える関節の変形性関節症の関係を検討している。体重を支える関節の変形性関節症を治療するのに投与される薬剤として、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、エトドラク、オキサプロジン、ナプロキセン、ジクロフェナク、およびナブメトン)、COX−2阻害薬(例えば、セレコキシブ)、ステロイド、サプリメント(例えば、グルコサミンおよびコンドロイチン硫酸塩)、並びに人工関節滑液が挙げられる。
代謝障害および病態、例えば、プラダー・ウィリー症候群および多嚢胞性卵巣症候群は、過体重または肥満に結び付いている。Cassidy(Journal of Medical Genetics(1997)34:917−923)は、過体重または肥満とプラダー・ウィリー症候群の関係を検討している。プラダー・ウィリー症候群を治療するのに投与される薬剤として、ヒト成長ホルモン(HGH)、ソマトロピン、および体重減少薬(例えば、オルリスタット、シブトラミン、メタンフェタミン、イオナミン、フェンテルミン、ブプロピオン、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、ベンズフェタミン、およびトパマックス)が挙げられる。
Hoeger(ObstetricsおよびGynecology Clinics of North America(2001)28(1):85−97)は、過体重または肥満と多嚢胞性卵巣症候群の関係を検討している。多嚢胞性卵巣症候群を治療するのに投与される薬剤として、インスリン感受性改善薬,合成エストロゲンとプロゲステロンの併用、スピロノラクトン、エフロルニチン、およびクロミフェンが挙げられる。性機能不全、勃起不全、不妊症、分娩合併症、および胎児異常等の生殖障害および病態は、過体重または肥満に結び付いている。Larsenら(Int J Obes(Lond)(2007)8:1189−1198)は、過体重または肥満と性機能不全の関係を検討している。Chungら(Eur Urol(1999)36(1):68−70)は、過体重または肥満と勃起不全の関係を検討している。勃起不全を治療するのに投与される薬剤として、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例えば、タダラフィル、シルデナフィルクエン酸塩、およびバルデナフィル)、プロスタグランジンE類似体(例えば、アルプロスタジル)、アルカロイド(例えば、ヨヒンバン)、並びにテストステロンが挙げられる。Pasqualiら(Hum Reprod(1997)1:82−87)は、過体重または肥満と不妊症の関係を検討している。不妊症を治療するのに投与される薬剤として、クロミフェン、クロミフェンクエン酸塩、ブロモクリプチン、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)、GnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニスト、タモキシフェン/ノルバデックス、ゴナドトロピン、ヒト柔毛膜性ゴナドトロピン(HCG)、ヒト閉経期尿性性腺刺激ホルモン(HmG)、プロゲステロン、組換え卵胞刺激ホルモン(FSH)、ウロフォリトロピン、ヘパリン、フォリトロピンアルファ、およびフォリトロピンベータが挙げられる。
Weissら(American Journal of ObstetricsおよびGynecology(2004)190(4):1091−1097)は、過体重または肥満と分娩合併症の関係を検討している。分娩合併症を治療するのに投与される薬剤として、ブピバカイン塩酸塩、ジノプロストンPGE2、メペリジンHCl、Ferro−folic−500/iberet−folic−500、メペリジン、メチルエルゴノビンマレイン酸塩、ロピバカインHCl、ナルブフィンHCl、オキシモルホンHCl、オキシトシン、ジノプロストン、リトドリン、スコポラミン臭化水素塩、スフェンタニルクエン酸塩、および陣痛促進剤が挙げられる。
精神障害および病態、例えば、体重が関連するうつ病および不安症は、過体重または肥満に結び付いている。Dixsonら(Arch Intern Med(2003)163:2058−2065)は、過体重または肥満とうつ病の関係を検討している。うつ病を治療するのに投与される薬剤として、セロトニン再取り込み阻害薬(例えば、フルオキセチン、エスシタロプラム、シタロプラム、パロキセチン、セルトラリン、およびベンラファキシン);三環式抗うつ薬(例えば、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、ドスレピン塩酸塩、ドキセピン、イミプラミン、イプリンドール、ロフェプラミン、ノルトリプチリン、オピプラモール、プロトリプチリン、およびトリミブラミン);モノアミン酸化酵素阻害剤(例えば、イソカルボキサジド、モクロベミド、フェネルジン、トラニルシプロミン、セレギリン、ラサギリン、ニアラマイド、イプロニアジド、イプロクロジド、トロキサトン、リネゾリド、Dienolide kavapyrone desmethoxyyangonin、およびデキストロアンフェタミン);覚醒剤(例えば、アンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニデート、およびアレコリン);統合失調症治療薬(例えば、ブチロフェノン誘導体、フェノチアジン、チオキサンテン誘導体、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、ジプラシドン、アミスルピリド、パリペリドン、シンビアックス、テトラベナジン、およびカンナビジオール);および気分安定薬(例えば、炭酸リチウム、バルプロ酸、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリジン、カルバマゼピン、ガバペンチン、オキスカルバゼピン、およびトピラマート)が挙げられる。
Simonら(Archives of General Psychiatry(2006)63(7):824−830)は、過体重または肥満と不安症の関係を検討している。不安症を治療するのに投与される薬剤として、セロトニン再取り込み阻害薬、気分安定薬、ベンゾジアゼピン(例えば、アルプラゾラム、クロナゼパム、ジアゼパム、およびロラゼパム)、三環式抗うつ薬、モノアミン酸化酵素阻害剤,βブロッカーが挙げられる。
本発明の別の態様は、対象に、対象の体重減少を導くのに効果的な一定量の開示の化合物を投与し、および対象の減少した体重を維持するための治療有効量の異なる体重減少薬を投与することを含む、対象の体重減少を促進し、維持する方法を提供する。体重減少薬として、セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害薬;ノルアドレナリン再取り込み阻害薬;選択的セロトニン再取り込み阻害薬;並びに腸リパーゼ阻害薬が挙げられる。具体的な体重減少薬として、オルリスタット、シブトラミン、メタンフェタミン、イオナミン、フェンテルミン、ブプロピオン、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、ベンズフェタミン、ブロモクリプチン、ロルカセリン、トピラマート、またはグレリン活性を遮断するか、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)活性を阻害するか、ステアロイル‐CoAデサチュラーゼ1(SCD1)活性を阻害するか、ニューロペプチドY受容体1機能を阻害するか、ニューロペプチドY受容体2または4機能を活性化するか、ナトリウム−グルコース共輸送体1または2の活性を阻害することによる食事摂取を調節するように作用する薬剤が挙げられる。これらの化合物は当該技術分野に公知のレジメンおよび用量レジメンおよび用量で投与される。
本明細書に記載の化合物を、本明細書に含まれる教示および当該技術分野に公知の合成手順に基づいたいくつかの方法で調製することができる。以下に記載の合成方法の記述では、そうではないと断りがない限り、溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験の継続時間、精密検査の手順を含む提示された反応条件は全て、その反応に標準的な条件となるように選ぶことができる。分子の様々な部分に存在する官能性が提示された試薬および反応物に適合するものであることは、有機合成の技術の当業者によって理解される。反応条件に適合しない置換基は当業者に明白であり、したがって代わりの方法が示される。実施例のための出発材料は市販されているか、公知の材料からの標準的な方法によって容易に調製される。
本明細書の「中間体」として確認される化合物の少なくともいくつかは、本発明の化合物として熟慮される。
H NMRスペクトルを、実施例の化合物について三重共鳴5mmのプローブを備えたUnity Inova(400MHz)分光計、および中間体化合物についてBruker Avance DRX(400MHz)分光計かBruker Avance DPX(300MHz)のいずれかを用いて、大気温度で記録した。化学シフトをテトラメチルシランに対するppmで表している。以下の略語を用いている:br=広域信号、s=一重線、d=二重線、dd=二重二重線、dt=二重三重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線。
保持時間および関連するイオン質量を測定するための質量分析(LCMS)実験を以下の方法を用いて行った。
方法A:ダイオードアレイ検出器を備えた、ヒューレット・パッカード1050 LCシステムに接続されたWaters V GプラットホームII四極子分光計で、実験を行った。分光計は、正および負のイオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有する。Sedex85蒸発光散乱検出器を使用して追加の検出を達成した。Luna 3ミクロン 30x4.6mm C18カラムおよび流速2mL/分を用いてLCを行った。最初の溶媒系は、0.1%のギ酸を含む水(溶媒A)が95%および0.1%のギ酸を含むアセトニトリル(溶媒B)が5%で、最初に0.3分、次いで、次の4分間で、溶媒Aが5%および溶媒Bが95%に至るまでの勾配を続けた。最終の溶媒系は1分以上、一定に保たれた。
方法B:PDA UV検出器を備えた、Waters Acquity UPLCシステムに接続されたWaters Micromass ZQ2000 四重極質量分光計で、実験を行った。分光計は、正および負のイオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有する。Acquity BEH 1.7ミクロンC18 カラム、Acquity BEH シールド1.7ミクロン RP18 カラムまたはAcquity HSST 1.8ミクロンカラムを用いてLCを行った。各カラムの寸法は100x2.1mmで、流速0.4mL/分、40℃で保たれた。最初の溶媒系は0.1%のギ酸を含む水(溶媒A)が95%および0.1%のギ酸を含むアセトニトリル(溶媒B)が5%で、最初に0.4分、次いで、次の6分間で溶媒Aが5%、溶媒Bが95%に至るまでの勾配を続けた。最終の溶媒系はさらに0.8分間、一定に保たれた。
マイクロ波の実験を、シングルモード共鳴器および動的場チューニングを使用する、Biotage Initiator(商標)を用いて行った。40〜250℃の温度を達成することができ、最大20barの圧力に到達することができる。照射中に空冷を適用する設備が存在する。
分取HPLC精製を、GenesisのC18逆相カラム(C18)またはphenomenexのC6−フェニルカラム(C6−フェニル)(粒径7ミクロンの内径100×22.5mm、230若しくは254nmでのUV検出、流速5〜15mL/分)のいずれかを用いて行い、100〜0から0〜100%の水/アセトニトリルまたは0.1%のギ酸を含む水/メタノールの勾配で溶出した。必要とされる生成物(LCMS分析によって確認)を含む画分をプールし、有機画分を蒸発によって除去し、残りの水性画分を凍結乾燥させ、生成物を得た。
カラムクロマトグラフィーを必要とした化合物を、手動で精製し、またはTouch Logic Control(商標)を備えたBiotage SP1(商標)フラッシュ精製システムか、パックを施す前のシリカゲルIsolute(登録商標)SPEカートリッジ、Biotage SNAPカートリッ若しくはRedisep(登録商標)Rfカートリッジをそれぞれ備えたCombiflash Companion(登録商標)のいずれかで完全自動で行った。
略語:
DCM:ジクロロメタン
DMSO:ジメチルスルホキシド
THF:テトラヒドロフラン
TBME:tert−ブチルメチルエーテル
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
実施例1:Cis−(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルメチル]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸
ジオキサン(20mL)および水(5mL)中のメチルcis−(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルメチル]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸(中間体1、0.72g)および水酸化リチウム(0.622g)を、80℃で5時間、撹拌し加熱した。冷却後、混合物を濾過し、濾過物を真空下で低容量に濃縮した。水性残渣をギ酸でpH5まで酸性化し、DCMで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、残渣をC−18 5ミクロンカートリッジを使用し、メタノールおよび水の混合物で、10〜98%の勾配で溶出して、逆相クロマトグラフィーによって精製した。生成物をHPLC(C18)によって再精製し、アセトニトリルおよび水(0.1%のギ酸を含む)の混合物で溶出して、白色固体として、cis−(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸(0.125g)を得た。
H NMR(DMSO)δ:7.45(1H、dd)、7.36(1H、d)、7.21(2H、d)、7.06(1H、d)、6.87(1H、d)、6.22(1H、m)、4.61(2H、s)、4.08(1H、d)、3.81(2H、d)、3.50(1H、d)、2.99(4H、q)、1.91(1H、m)、1.70(1H、m)、1.09(6H、t)、0.93(1H、m)、0.72(1H、m)。
LCMS(方法B)r/t 2.96(M+H)474。
実施例2および3:実施例1からエナンチオマーの分離
実施例1の試料を、Chiralpak ICカラム、10mm x 250mm、粒径5ミクロンを使用して、キラル分離に供した。溶離溶媒エタノール:TBME(20%)。
実施例2:溶離エナンチオマー:分析カラム(4.6mmx250mm)上、r/t:8.5分>98% ee
H NMR(CDCl)δ:7.77(1H、d)、7.46(1H、dd)、7.11(1H、d)、7.03(1H、d)、6.89(1H、dt)、6.79(1H、dd)、5.99(1H、m)、5.2−4.8(1H、br s)、4.7−4.3(1H、br s)、4.3−3.0(2H、br)、4.22(1H、d)、3.67(1H、br s)、3.12(4H、m)、1.87(1H、m)、1.62(1H、m)、1.24(6H、t)、1.06(1H、m)、0.92(1H、m)。
LCMS(Method B):r/t 2.95(M+H)474。
実施例3:第二の溶離エナンチオマー:分析カラム(4.6mmx250mm)上、r/t:11.8分>98% ee
H NMR(CDCl)δ:7.77(1H、d)、7.46(1H、dd)、7.11(1H、d)、7.03(1H、d)、6.89(1H、dt)、6.79(1H、dd)、5.99(1H、m)、5.2−4.8(1H、br s)、4.7−4.3(1H、br s)、4.3−3.0(2H、br)4.22(1H、d)、3.67(1H、br s)、3.12(4H、m)、1.87(1H、m)、1.62(1H、m)、1.24(6H、t)、1.06(1H、m)、0.92(1H、m)。
LCMS(方法B):r/t 2.96(M+H)474。
中間体1:メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート
ジオキサン(16mL)およびDMSO(1.6mL)中、メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル)−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(中間体5、0.66g)、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロパ−1−エン−3−イル)アミン(中間体2、1.17g)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロホウ酸塩(0.145g)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.066g)の混合物を脱ガスし、窒素でパージし、その後、100℃で1.5時間加熱した。冷却後、混合物をブラインに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、残渣をシリカのクロマトグラフィーによって精製し、(0〜15%の勾配で、メタノールおよびDCMの混合物で溶出)、ガラスとして、メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルメチル]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(0.72g)を得た。
LCMS(方法A)r/t 2.20(M+H)488。
中間体2:N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)−アミン
THF(60mL)中の((Z)−3−ブロモプロプ−1−エニル)トリブチル−スタンナン(中間体3、7.52g)の溶液に、ジエチルアミン(19mL)を加え、混合物を3時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させ、残渣を、アセトニトリル中の20%のトリエチルアミンで事前に洗浄されたシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製した。カラムを0〜10%の勾配で、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で溶出し、オレンジ色の油として、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロプ−1−エン−3−イル)アミン(4.75g)を得た。
H NMR(CDCl3)δ:6.59(1H、dt)、5.97(1H、dt)、3.08(2H、dd)、2.53(4H、q)、1.49(6H、m)、1.37−1.24(6H、m)、1.04(6H、t)、0.92−0.89(15H、m)。
中間体3:((Z)−3−ブロモプロプ−1−エニル)トリブチルスタナン
DCM(60mL)中の(Z)−3−トリブチルスタンナニルプロプ−2−エン−1−オール(中間体4、6.4g)および炭素四臭化物(9.18g)の溶液に、DCM(60mL)中のトリフェニルホスフィン(5.32g)の溶液を加え、混合物を2.5時間撹拌した。混合物を低容量まで蒸発させ、ペンタンを加えた。固体を濾過によって除去し、濾過物を蒸発乾固させた。ペンタンを加え、固体を再び濾過によって除去し、濾過物を蒸発乾固させ、油として、((Z)−3−ブロモプロプ−1−エニル)トリブチルスタナン(12.14g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:6.71(1H、dt)、6.11(1H、d)、3.88(2H、d)、1.52−1.50(6H、m)、1.37−1.27(6H、m)、0.99−0.97(6H、m)、0.90(9H、t)。
中間体4:(Z)−3−トリブチルスタンナニルプロプ−2−エン−1−オール
THF(70mL)中の水素化アルミニウムリチウム(THF中1M、43mL)の溶液に、プロパギルアルコール(5mL)を、−78℃で加えた。得られる混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。−78℃に再冷却し、ジエチルエーテル(50mL)中のトリ−n−塩化スズブチル(8.32mL)の溶液を加え、混合物を、室温まで徐々に温めながら3時間撹拌した。反応混合物を−5℃まで冷却し、水および15%水酸化ナトリウム水溶液を加えることによってクエンチし、その後、室温まで温めた。酢酸エチルを加え、混合物を1時間撹拌した。混合物をセライトによって濾過し、濾過物を蒸発乾固させた。残渣を、アセトニトリル中の20%のトリエチルアミンで事前に洗浄したシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製した。カラムを、0〜10%の勾配で、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で溶出し、澄んだ油として、(Z)−3−トリブチルスタンナニル−プロプ−2−エン−1−オール(5.06g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:6.70(1H、dt)、6.08(1H、dt)、4.12(2H、dd)、1.49(6H、m)、1.31(6H、m)、0.98−0.84(15H、m)。
中間体5:メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニル−メチル)−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート
THF(20mL)中のメチルcis−(1aRS,7bSR)−5−クロロメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロ−シクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(中間体6、0.486g)、2−ブロモ−4−フルオロチオフェノール(0.478g)、炭酸カリウム(0.828g)およびヨウ化カリウム(0.01g)の混合物を、60℃で2時間、撹拌し、加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルとブラインの間で分けた。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、残渣を酢酸(20mL)に溶解し、過酸化水素(50%、5mL)で処理した。得られる混合物を室温で48時間撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、残渣をシリカのクロマトグラフィーによって精製し(0〜100%の勾配で、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で溶出)、無色のガラスとして、メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニル−メチル)−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(0.781g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:7.87(1H、dd)、7.50(1H、dd)、7.17(1H、d)、7.07(1H、dt)、6.74(1H、d)、4.85(1H、d)、4.75(1H、d)、4.34(1H、d)、3.89(3H、s)、3.83(1H、d)、1.95(1H、m)、1.76(1H、m)、1.08(2H、m)。
中間体6:メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−クロロメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート
無水ジエチルエーテル(50mL)中のメチルcis−(1aRS,7bSR)−5−メトキシメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(中間体7、0.53g)およびアセチル塩化物(0.77mL)の溶液に亜鉛塩化物(0.014g)を加え、得られた混合物を1.5時間撹拌した。混合物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、ゴムとして、メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−クロロメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(0.486g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:7.25(1H、d)、6.94(1H、d)、4.61(1H、d)、4.56(1H、d)、4.37(1H、d)、3.93(3H、s)、3.87(1H、d)、1.99(1H、m)、1.76(1H、m)、1.12(1H、m)、1.07(1H、m)。
中間体7:メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−メトキシメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート
無水エタノール(100mL)中のメチルcis−(1aRS,7bSR)−1,1−ジブロモ−5−メトキシメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(中間体8、1.06g)、亜鉛末(4.14g)、およびアンモニウム塩化物(1.75g)の混合物を撹拌し、還流で6時間加熱した。さらに、亜鉛末(2.0g)およびアンモニウム塩化物(0.9g)を加え、混合物を撹拌し、還流で一晩加熱した。冷却後、混合物をセライトで濾過し、濾過物を蒸発乾固した。残渣をDCMと水の間で分け、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、油として、メチルcis−(1aRS,7bSR)−5−メトキシメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(0.63g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:7.24(1H、d)、6.89(1H、d)、4.44(1H、d)、4.40(1H、d)、4.36(1H、d)、3.89(3H、s)、3.87(1H、d)、3.31(3H、s)、1.98(1H、m)、1.74(1H、m)、1.10(1H、m)、1.04(1H、m)。
中間体8:メチルcis−(1aRS,7bSR)−1,1−ジブロモ−5−メトキシメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート
メチル7−メトキシメチル−2H−クロメン−8−カルボキシレート(中間体9、0.875g)、ベンジルトリエチルアンモニウム塩化物(0.173g)およびブロモホルム(15mL)の強く撹拌した混合物に、水酸化ナトリウム水溶液(50% w/v、1.63mL)をゆっくりと加えた。得られる混合物を強く撹拌し、60℃で3時間加熱した。冷却後、混合物をブラインおよび酢酸エチルの混合物に注いだ。水層を酢酸エチルでさらに抽出し、組み合わせた有機層を蒸発させ(MgSO)、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、残渣をシリカのクロマトグラフィーによって精製し(0〜35%の勾配で、TBMEおよびシクロヘキサンの混合物で溶出)、白色固体として、メチルcis−(1aRS,7bSR)−1,1−ジブロモ−5−メトキシメチル−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボキシレート(1.06g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:7.37(1H、d)、6.98(1H、d)、4.50−4.40(3H、m)、4.35(1H、dd)、3.87(3H、s)、3.33(3H、s)、2.91(1H、d)、2.45(1H、m)。
中間体9:メチル7−メトキシメチル−2H−クロメン−8−カルボキシレート
トルエン(40mL)中のメチル2−メトキシメチル−6−プロパルギルオキシ安息香酸塩(中間体10、1.4g)および、トルエン(0.188g)と[ビス−(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸](トリフェニルホスフィン)金の2:1の複合体を撹拌し、窒素雰囲気下で、一晩加熱した。冷却後、混合物をセライトで濾過し、濾過物を蒸発乾固した。残渣をシリカのクロマトグラフィーによって精製し(0〜30%の勾配で、TBMEおよびシクロヘキサンの混合物で溶出)、油として、メチル7−メトキシメチル−2H−クロメン−8−カルボキシレート(0.875g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:6.96(1H、d)、6.86(1H、d)、6.40(1H、dt)、5.79(1H、m)、4.86(2H、dd)、4.43(2H、s)、3.89(3H、s)、3.32(3H、s)。
中間体10:メチル2−メトキシメチル−6−プロパルギルオキシ安息香酸塩
アセトン(50mL)中のメチル2−ヒドロキシ−6−メトキシメチル安息香酸塩(中間体11、1.46g)、プロパルギル臭化物(トルエン中80%の溶液、1.24mL)および炭酸カリウム(1.55g)の混合物を撹拌し、還流で2時間加熱した。さらにプロパルギル臭化物(トルエン中80%の溶液、0.9mL)を加え、混合物を撹拌し、還流で2時間加熱した。冷却後、混合物を濾過し、濾過物を蒸発乾固した。残渣をシリカのクロマトグラフィーによって精製し(0〜30%の勾配で酢酸エチルおよびペンタンの混合物で溶出)、油として、メチル2−メトキシメチル−6−プロパルギルオキシ安息香酸塩(1.34g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:7.35(1H、t)、7.04(2H、d)、4.72(2H、d)、4.47(2H、s)、3.91(3H、s)、3.34(3H、s)、2.50(1H、t)。
中間体11:メチル2−ヒドロキシ−6−メトキシメチル安息香酸塩
メタノール(63mL)中のメチル2−ブロモメチル−6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)安息香酸塩(中間体12、4.26g)の溶液を撹拌し、還流で一晩加熱した。冷却後、混合物を、固体の炭酸水素ナトリウムを加えることによって塩基化し、その後、蒸発乾固した。残渣をDCMですりつぶし、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、残渣をシリカのクロマトグラフィーによって精製し(0〜25%の勾配で酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物で溶出)、白色の結晶固体として、メチル2−ヒドロキシ−6−メトキシメチル安息香酸塩(1.46g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:11.10(1H、s)、7.42(1H、t)、7.11(1H、d)、6.94(1H、d)、4.71(2H、s)、3.98(3H、s)、3.44(3H、s)。
中間体12:メチル2−ブロモメチル−6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)安息香酸塩
四塩化炭素(150mL)中のメチル2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−メチル安息香酸塩の溶液(中間体13、11.9g)に、N−ブロモスクシンイミド(7.6g)を加え、混合物を撹拌し、還流に加熱した。アゾ−ビス−イソブチロニトリル(0.1g)を加え、混合物を500Wのタングステン電球で2時間照射した。混合物を冷却し、一晩放置し、その後、25gのシリカカートリッジによって濾過し、酢酸エチルおよびペンタンの混合物で溶出した(20%)。溶出物を蒸発乾固し、残渣を四塩化炭素(150mL)に溶解し、ブロモスクシンイミド(6.96g)を加えた。混合物を還流に加熱し、アゾ−ビス−イソブチロニトリル(0.1g)を加えた。得られた混合物を500Wのタングステン電球で一晩照射した。冷却後、混合物を濾過し、固体をペンタンで洗浄した。1つにまとめられた有機溶液を蒸発乾固し、残渣をシリカのクロマトグラフィーによって精製し(0〜10%の勾配でTBMEおよびペンタンの混合物で溶出)、黄色の油として、メチル2−ブロモメチル−6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)安息香酸塩(4.99g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:7.23(1H、t)、6.99(1H、d)、6.80(1H、d)、4.51(2H、s)、3.92(3H、s)、0.97(9H、s)、0.22(6H、s)。
中間体13:メチル2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−メチル安息香酸塩
DCM(400mL)中のメチル2−ヒドロキシ−6−メチル安息香酸塩(Doehnerら、国際公開公報第01/05739号に従い調製、10.0g)、tert−ブチルジメチルシリル塩化物(11.0g)、N,N−ジ−イソプロピルエチルアミン(32mL)およびDMAP(0.75g)の混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾過物を蒸発乾固し、残渣をシリカのクロマトグラフィーによって精製し(0〜10%の勾配で酢酸エチルおよびペンタンの混合物で溶出)、油として、メチル2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−メチル安息香酸塩(11.9g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:7.13(1H、t)、6.78(1H、d)、6.66(1H、d)、3.87(3H、s)、2.27(3H、s)、0.96(9H、s)、0.21(6H、s)。
生物学的実施例
以下のアッセイを用いて、組換えヒトMetAP2活性を阻害する能力について、化合物を試験する。
内因性活性領域カチオンを除去するために、Sf9細胞に発現され、次に親和性精製およびEDTA処理を行った、ヒト組換えMetAP2を、アッセイに使用されるマンガン酵素を生成するために、MnClに対して透析した。100mM NaCl、pH7.5を含む50mM HEPES緩衝液中で、25℃で30分間、アッセイを行った。0.75mMのメチオニン−アラニン−セリン(MAS)基質および精製されたMetAP2の希釈液の使用する50μg/mlのアミノ酸オキシダーゼの存在は、3倍より大きいシグナル:ノイズをもたらす。酸化ステップ中に放出されるHを検出するホースラディッシュペルオキシダーゼと組み合わせて、Amplex red(10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン)によって生じた蛍光を用いて、MetAP2による基質の開裂およびアミノ酸オキシダーゼによる遊離メチオニンの酸化が検出され、定量化された。蛍光シグナルを、マルチウェル蛍光光度計を用いて検出した。化合物をDMSOに希釈し、次にアッセイ緩衝液に加え、アッセイにおける最終DMSO濃度は1%になった。
所与の化合物の制御抑制が50%に達する濃度として、IC50を定めた。XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を用いて、IC50値を計算する。
以下の表に示されるように、本発明の化合物は、当該実施例のアッセイの活性を説明し、Aは0.1μM、BはIC50>0.1μMを示す。

参照による取り込み
以下に列挙される項目を含む、本明細書に述べられた刊行物および特許は全て、個別の刊行物または特許が、参照により、明確に独立して、取り込まれるように、すべての目的について、その全体が参照により本明細書によって取り込まれる。齟齬がある場合は、本明細書内の任意の定義を含む本出願が、制御する。
等価物
主題の発明の特定の実施形態が検討されているが、上述の明細書は説明するものであり、制限するものではない。本発明の多くの変形例は、当該明細書を再吟味する当業者に明白になる。本発明の全体の範囲は、等価物の全体の範囲と共に請求項、および当該変形例と共に明細書の参照によって決定されるべきものである。
別段の指示がない限り、成分、反応条件、および明細書および請求項に使用されるものを表す数は全て、用語「約」によって、前例で修正されるものとして、理解されるべきものである。したがって、反対のものを示されない限り、当該明細書および添付の請求項に記載の数値は、本発明によって得られると考えられる望ましい特性に依存して、変化しうる近似値である。

Claims (26)

  1. 式Iによって示される三環式化合物、並びにその薬剤的に許容可能な塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグ。
    [式中、
    Dは5〜7員の複素環または炭素環式環であり;
    Xは、−C(RD1D2)−C(RD5D6)−−W−C(RD5D6)−−W−C(O)−−C(RD1D2)−W−C(RD1D2)−C(RD3D4)−C(RD5D6)−−W−C(RD3D4)−C(RD5D6)−−W−C(O)−C(RD5D6)−−C(RD1D2)−W−C(RD5D6)−−C(RD1D2)−W−C(O)−−C(RD1D2)−C(RD3D4)−W−C(RD1D2)−C(O)−Wからなる群から選択され、Xおよび式Iにおいて、結合点はおよびによって示され;
    はOおよびN(RN1)からなる群から選択され;
    はOおよびN(RN2)からなる群から選択され;
    はOおよびN(RN3)からなる群から選択され;
    B1およびRB2はそれぞれ、水素、フッ素、ヒドロキシル、CN、C1-−3アルキルまたはC1−2アルコキシからなる群から独立して選択され;ここで、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシ基は、任意に1つ以上のフッ素原子、またはシアノ、ヒドロキシル若しくはC1−2アルコキシ基によって置換されてもよく、
    B3およびRB4はそれぞれ、水素、フッ素およびC1−2アルキル基からなる群から独立して選択され;ここでC1−2アルキル基は任意に1つ以上のフッ素原子によって置換されてもよく、
    Aはフェニル、それぞれがS、NまたはOから選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5〜6員のヘテロアリール、およびそれぞれがNまたはOから選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する4〜7員の複素環からなる群から選択される環であり;
    A1は各出現について、独立して水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1−4アルキルまたはC1−3アルコキシからなる群から選択され;ここで、C1−4アルキル、またはC1−3アルコキシは任意に1つ以上のフッ素によって置換されてもよく;
    nは1または2であり;
    A2は水素、RN−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリル−(NR)−からなる群から選択され;当該ヘテロシクリルは任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく、当該ヘテロシクリルが-NH部分を含むならば、窒素は任意に1つ以上の基Rによって置換されてもよく;または
    A2はC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでwは0、1または2である)、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシC1−6アルキル−からなる群から選択され;ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルは、任意にR、フェニル、フェノキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−(NR)−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシまたはヘテロシクリル−N(R)−によって置換されてもよく;ここで、当該ヘテロアリールまたはフェニルは、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;当該ヘテロシクリルは任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;当該ヘテロシクリルが-NH部分を含むならば、窒素は任意に1つ以上の基Rによって置換されてもよく;
    D1およびRD2はそれぞれ水素、フッ素、ヒドロキシル、C1−2アルキルまたはC1−2アルコキシからなる群から独立して選択され;ここでC1−2アルキルおよびC1−2アルコキシは任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ若しくはヒドロキシルから選択される基によって置換されてもよく;
    D3およびRD4はそれぞれ水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルまたはC1−3アルコキシからなる群から独立して選択され;ここでC1−3アルキルおよびC1−3アルコキシは任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ、ヒドロキシル若しくはN(R)から選択される基によって置換されもよく;
    D5およびRD6はそれぞれ、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−2アルキルおよびC1−2アルコキシからなる群から独立して選択され、ここで、C1−2アルキルおよびC1−2アルコキシは、任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ、ヒドロキシルまたはN(R)から選択される基によって置換されてもよく;
    N1は水素およびC1−2アルキルからなる群から選択され;
    N2は水素、C1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルからなる群から選択され;ここで、C1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルは、任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ、ヒドロキシルまたはN(R)から選択される基によって置換されてもよく;
    N3は水素、C1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルからなる群から選択され;ここで、C1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルは、任意に1つ以上のフッ素原子またはシアノ、ヒドロキシルまたはN(R)から選択される基によって置換されてもよく;
    およびRは、各出現について、水素およびC1−3アルキルからなる群から独立して選択され;ここでC1−3アルキルは任意にフッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    またはRおよびRは、それらが結合される窒素と一緒になって、O、S、またはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよい4〜6員の複素環を形成してもよく;ここで4〜6員の複素環は任意にフッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    は、各出現について、R、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでwは0、1または2であり)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−;C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    は、各出現について、R、水素、オキソ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでwは0、1または2であり)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    は、各出現について、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−、RN−SO−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    およびRは各出現について、水素、C1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択され;ここでC1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルは、任意にフッ素、ヒドロキシル、シアノ、RN−、RN−カルボニル−、C1−3アルコキシから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    または、RおよびRは、それらが結合される窒素と一緒になって、O、S、またはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよい4〜7員の複素環を形成し、任意にフッ素、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、RN−、RN−SO−、RN−カルボニル−からなる群から選択される1つ以上の置換基によって炭素上で置換されてもよく;ここで当該C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシは任意にフッ素、ヒドロキシルまたはシアノによって置換されてもよく;任意にC1−6アルキル、RN−カルボニル−からなる群から選択される1つ以上の置換基によって窒素上で置換されてもよく;ここで当該C1−6アルキルは任意にフッ素、ヒドロキシル、シアノによって置換されてもよく;
    は、各出現について、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−6アルコキシ、RN−、RN−カルボニル−、RN−SO−、RN−カルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択される]
  2. Xは−C(RD1D2)−C(RD5D6)−−O−C(RD5D6)−−N(RN2)−C(RD5D6)−、および−O−C(RD3D4)−C(RD5D6)−からなる群から選択され、およびは、式Iに示されるXの結合点を示す、請求項1に記載の三環式化合物。
  3. Xは−CH−CH−O−CH、および−NH−CHからなる群から選択され、およびは、式Iに示されるXの結合点を示す、請求項1〜2のいずれか1つに記載の三環式化合物。
  4. Xの部分を形成するRD1、RD2、RN1およびRN2が水素およびメチルからなる群から独立して選択される、請求項1〜3のいずれか1つに記載の三環式化合物。
  5. Xの部分を形成するRD1、RD2、RN1およびRN2が水素である、請求項1〜4のいずれか1つに記載の三環式化合物。
  6. Xの部分を形成するRD3、RD4、RD5およびRD6が水素、フッ素、シアノ、およびC1−2アルキルからなる群から独立して選択される、請求1〜5のいずれか1つに記載の三環式化合物。
  7. Xの部分を形成するRD3、RD4、RD5およびRD6が水素である、請求1〜6のいずれか1つに記載の三環式化合物。
  8. B1およびRB2がHおよびメチルからなる群から独立して選択される、請求項1〜7のいずれか1つに記載の三環式化合物。
  9. B3およびRB4がHおよびフッ素からなる群から独立して選択される、請求項1〜8のいずれか1つに記載の三環式化合物。
  10. 化合物が以下に示される、請求項1に記載の三環式化合物。
  11. Aがフェニルである請求項10に記載の三環式化合物。
  12. 式IIによって示される三環式化合物、
    [式中、
    A1は水素、ハロゲン、C1−2アルキル、C1−2アルコキシからなる群から選択され、ここで、C1−2アルキルは任意に1つ以上のフッ素によって置換されてよく;
    A2は水素、RN、ヘテロシクリル、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシなる群から選択され;当該ヘテロシクリルは任意に1つ以上の基Rによって置換されてもよく、ここで当該ヘテロシクリルが-NH部分を含むならば、窒素は任意にの1つ以上の基Rによって置換されてもよく;および当該C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシは、1つ以上の基Rによって置換されてもよく;
    nは1または2であり;
    は、各出現について、R、水素、オキソ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここで、wは0、1または2であり)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;Rは、各出現について、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−、RN−SO−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    は、各出現について、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−、RN−SO−からなる群から独立して選択され;ここでC1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、任意にRから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    およびRは、各出現について、水素、C1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択され;ここでC1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルは任意にフッ素、ヒドロキシル、シアノ、RN−、RN−カルボニル−、C1−3アルコキシから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    または、RおよびRは、それらが結合される窒素と一緒になって、O、S、またはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよい4〜7員の複素環を形成し、任意にフッ素、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、RN−、RN−SO−、RN−カルボニル−からなる群から選択される1つ以上の置換基によって、炭素上で置換されてもよく;ここで当該C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシはフッ素、ヒドロキシルまたはシアノによって置換されてもよく;任意にC1−6アルキル、RN−カルボニル−からなる群から選択される1つ以上の置換基によって、窒素上で置換されてもよく;ここで当該C1−6アルキルは任意にフッ素、ヒドロキシル、シアノによって置換されてもよく;
    は、各出現について、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−6アルコキシ、RN−、RN−カルボニル−、RN−SO−、RN−カルボニル−N(R)−からなる群から独立して選択され;
    およびRは、各出現について、水素およびC1−3アルキルからなる群から独立して選択され;ここでC1−3アルキルは任意にフッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよく;
    またはRおよびRは、それらが結合される窒素と一緒になって、O、S、またはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよい4〜6員の複素環を形成してもよく;ここで4〜6員の複素環は任意にフッ素、シアノ、オキソまたはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換されてもよい]
    並びにその薬剤的に許容可能な塩、立体異性体およびプロドラッグ。
  13. A1は水素およびフッ素からなる群から選択される、請求項12に記載の三環式化合物。
  14. cis−(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルメチル]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸;
    cis−(1aR,7bS)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルメチル]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸;
    cis−(1aS,7bR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルメチル]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸からなる群から選択される化合物並びにその薬剤的に許容可能な塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグ。
  15. 請求項1〜14のいずれか1つに記載の化合物および薬剤的に許容可能な賦形剤を含む薬剤的に許容可能な組成物。
  16. 請求項1〜14のいずれか1つに記載の化合物の有効量を、必要な患者に投与することを含む、肥満を治療および/または制御する方法。
  17. 請求項1〜14のいずれか1つに記載の化合物の有効量を、必要な前記患者に投与することを含む、体重減少が必要な患者に体重減少を誘導する方法。
  18. 患者はヒトである請求項16または17に記載の方法。
  19. 患者はネコまたはイヌである請求項16または17に記載の方法。
  20. 患者の肥満度指数が、投与前に、約30kg/mより大きいまたはそれに等しい、請求項16〜19のいずれか1つに記載の方法。
  21. 化合物を経口的に投与する、請求項16〜20のいずれか1つに記載の方法。
  22. 組成物は単位用量として製剤される、請求項15に記載の組成物。
  23. 組成物は経口投与のために製剤される、請求項15に記載の組成物。
  24. 組成物は静脈内または皮下投与のために製剤される、請求項15に記載の組成物。
  25. 患者のチオレドキシンの生成を増加させるのに効果的な細胞内MetAP2の抑制を確立し、対象の抗肥満プロセスの多臓器刺激を誘導するのに十分な量の前記化合物を投与することを含む、請求項16または17に記載の方法。
  26. 患者の血管新生を減少させるには十分ではない量の前記化合物を投与することを含む、請求項25に記載の方法。
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