JP2015507121A - タービン軸受の取外し方法および取付け方法ならびにこれらの方法を実施するための装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、２分割可能なケーシングを有する特に定置形ターボ機械のタービン軸受（２６）または軸受セグメントをケーシングを閉鎖した状態で取外すための方法およびこの方法を実施するための装置に関し、本方法は次の作業ステップを有する：ロータ（１２）の重量からタービン軸受（２６）を開放するためにロータ（１２）を支えるステップ。支持体取付け板（３４）をタービン軸受ハウジング（１０）に固定するステップ。互いに平行な２つのレール状支持体（３６）を支持体取付け板（３４）に取付け、これら支持体（３６）の両端（３８）にクロスメンバー（４０）を固定するステップ。少なくとも２本のプッシュ／プルロッド（４６）を有する１つの支え板（４３）をタービン軸受ハウジング（１０）に固定するステップ。前記プッシュ／プルロッド（４６）をタービン軸受に固定し、かつ、タービン軸受（２６）をタービン軸受ハウジング（１０）への固定から開放し、プッシュ／プルロッド（４６）を使用してタービン軸受（２６）をその運転位置から前記タービン軸受ハウジング（１０）の外へ引出すステップ。本提案の解決方法によって、定置形ターボ機械の停止時間を短縮することができる。【選択図】図３

Description

本発明は、ケーシングを閉鎖した状態で特に定置形ターボ機械のロータからタービン軸受を取外す方法および／またはロータにタービン軸受を取付ける方法に関する。本発明はさらにこの方法を実施するのに適した装置に関する。

定置形ガスタービンは広範に存在する従来技術から長年にわたり公知である。そのロータは通常は圧縮機側端部とタービン側端部とにおいて半径方向に支承されている。タービン軸受とも呼ばれるガスタービンのタービン側のラジアル軸受はガスタービンの排ガス経路の内部に在り、通常はタービンユニットの最終動翼列のすぐ後方にある。この支承のために排ガス経路内に、通常は少数の、すなわち、４個、５個または６個の軸受支柱が半径方向に延びて設置され、これらの中心部にタービン軸受ハウジングおよびタービン側ラジアル軸受用の囲いが取り付けられている。

タービン軸受、軸受ガード、または、パッドとも呼ばれる複数の軸受セグメントに故障が生じると、これらの部品を交換しなければならなくなる。通常、１つの分割面で２分割されるケーシングで構成されている定置形ガスタービンでは、修理時には先ずガスタービンの上部ケーシングを下部ケーシングから外し、次いで持ち上げねばならない。次に下部ケーシング内に設置されているロータがタービン軸受と共に取出される。その後で初めて、ロータから軸受を取外すことができる。

しかし、この方法は非常に時間がかかる。というのは、ガスタービンの時間のかかる冷却の後で、複数のケーシングボルトを外し、ガスタービンの覆いを取り、ロータを取り出すために、さらに長い段取り時間が必要だからである。故障部品を修理した後で、ロータを再度下部ケーシング内に据付け、アラインメントしなければならない。次いで、ガスタービンを閉鎖するために上部ケーシングを取付けねばならない。その後、上部と下部のケーシングを公知のボルト締めによって相互に固定しなければならない。これらすべてを合計すると、定置形ガスタービンのより長い停止時間が必要となる。

これらの理由から、ガスタービンの停止時間を短縮する要求が生じる。

そこで本発明の課題は、上述した諸欠点を克服する方法を提供することにある。本発明のもう１つの課題は、この方法を支援する治具を提供することにある。

方法に関する課題は請求項１の特長による方法と請求項４の特長による方法とにより解決され、治具に関する課題は請求項７による装置によって解決される。

従属請求項に有利な特徴が記載されており、これらは請求項のカテゴリーに応じて任意に相互に組み合わせることができる。

タービン軸受あるいはその構成部品を取外すために、本発明では、タービン軸受をロータの重量から開放すべく、先ず、定置形ターボ機械に設置されているロータを支える、または保持する。次に、支持体用の取付け板がタービン軸受ハウジングに固定される。次に、互いに平行な２つのレール状支持体が支持体取付け板に取り付けられ、その後、これら支持体の排ガスディフューザー側の両端部に１本のクロスメンバーが固定される。引き続いて、少なくとも２本のプッシュ／プルロッドを有する１つの支え板がタービン軸受ハウジングに固定され、その直後にこれらのプッシュ／プルロッドがタービン軸受に固定される。次いで、運転位置に在るタービン軸受がタービン軸受ハウジングから引出される。プッシュ／プルロッドを有する支え板が使用される場合に、この移動がプッシュ／プルロッドを利用して行われることは自明である。

ここに提案された方法によって、ターボ機械自体のカバーをはずしてロータを取り出すことなく、定置形ターボ機械のタービン軸受またはそのセグメントをターボ機械から取外すことが可能になる。すなわち、この方法はターボ機械ケーシングが閉鎖された状態で、すなわち、ケーシングの上半分が取付けられている状態で実施可能である。ここでの前提条件は単に、タービン軸受の直ぐ近傍領域に組立作業者用の十分な自由区間があり、作業を行うために必要な装置が存在していることだけである。このターボ機械が発電用の定置形ガスタービンとして構成されており、このガスタービンの定格出力が約１００ＭＷ以上である場合には、この自由空間は通常は排ガス経路の一部であり、複数の組立作業者が歩行可能な寸法を有している。この排ガス経路あるいは自由空間へのアクセスは、排ガス管または排ガスディフューザーの境界部に在る、いわゆるマンホールを通って行われる。ターボ機械の構造がもっと小さい場合には、必要な自由空間を確保するために、排ガス管の境界部を部分的にまたは全体的に取外すことも考えられる。

タービン軸受の取外しと修理／交換が済むと、本発明によりタービン軸受の組立てがこれに相応した方法で行われる。定置形ターボ機械のこのロータは既に支えられている、または保持されている。まだそうなってない場合には、取付け板がタービン軸受ハウジングの１つの端面に固定され、この支持体取付け板に２つのレール状支持体が取付けられる。その後、支持体の排ガスハウジング側の両端部に１つのクロスメンバーを固定する。次いで、組立てられるべきタービン軸受がこれらの支持体上に降ろされ、タービン軸受の方向において中間位置に移動される。その後、好ましくは、少なくとも２本の変位可能なプッシュ／プルロッドを有する１つの支え板がタービン軸受ハウジングに固定され、そして、これら両方のプッシュ／プルロッドがタービン軸受に固定される。次いで、タービン軸受はこれらのプッシュ／プルロッドを使って中間位置から組立て位置、すなわち、運転位置に据え付けられる。

本発明によるタービン軸受の取外し、あるいは、取付け方法を使用することによって、ターボ機械を修理するための、あるいは、ターボ機械の保守のための段取り時間が大幅に短縮され、これによりその稼働率が著しく向上する。

これらの支持体を使うことによって、タービン軸受の重量を保持するための他の補助手段を要することなく、タービン軸受だけを、このターボ機械の機械軸を基準にして、軸方向に移動することができる。すなわち、これらの支持体はタービン側で、すなわち、タービン軸受のすぐ近くで終端しており、その結果、引出し時に、あるいは、据付の前にタービン軸受の重量を受け止める。この重量はさらに支持体取付け板、タービン軸受ハウジングおよび定置形ターボ機械のケーシングを介して基礎に伝えられる。これに対応して本装置のこのコンポーネントは、この重量が常に確実に逃がされるように構成されている。両方の支持体がタービン軸受のほぼ４時と８時の位置に取付けられていると特に有利であり、これによって、タービン軸受の重量の合力がこれらの間の中心部で両支持体にかかる。さらに両支持体の間隔が開くのを防ぐために、もともとは排ガス管の中で自由端となっているこれら支持体の端部に１つのクロスメンバーが固定されている。これによって、両方のレール状支持体はタービン軸受の荷重を受けている場合においても常に互いの平行状態を維持し、これらの両支持体が離れてタービン軸受がそれらの間に滑り落ちるという危険は生じない。同時にこのクロスメンバーはタービン軸受の移動路の境界となっている。

複数のプッシュ／プルロッドにより、このターボ機械の機械軸を基準として、常にタービン軸受の軸に平行な移動が可能となり、移動中にタービン軸受がタービン軸受ハウジングと、あるいはその中で引っかかって動かなくなることは生じない。これにより、組立てられるべき、あるいは、取外されるべきタービン軸受の移動可能性が保証され、タービン軸受構成部品を引っかかりによって損傷することから保護する。

特に２分割可能なケーシングを有する特に定置形ターボ機械のタービン軸受、軸受セグメントまたは他の種々の部品をケーシングを閉鎖した状態で組立てる、および／または、取外すための本発明による装置は以下を含む：すなわち、
タービン軸受のタービン軸受ハウジングに固定するための１つの支持体取付け板と、
互いに平行で前記支持体取付け板に垂直に固定された少なくとも２つのレール状の支持体であって、好ましくは複数のローラーが装着されており、また、これらの支持体の端部に１つのクロスメンバーが固定されている支持体と、
タービン軸受ハウジングへの固定のために設けられた１つの支え板であって、取外すべき部品あるいは組立てるべき部品に固定するために設けられた少なくとも２本の変位可能なプッシュ／プルロッドを有する支え板、とを含む。
これらのプッシュ／プルロッドは好ましくは液圧的に前記支え板に結合されているので、タービン軸受を引出す、あるいは据付けるのに必要な力は場合によっては液圧的に供給することができる。

タービン軸受を比較的小さい力で支持体に沿って移動することができるために、これらの支持体がそれぞれローラー軌道として構成されているのが好ましい。ローラー軌道を使用することにより、引出された、あるいは、据付けられるべきタービン軸受は機械的な支援を必要とせずに、僅かな力で動かすことができる。このために複数のローラー軌道の滑走面は互いに傾斜している。両滑走面の傾斜は互いにＶ字形状であり、タービン軸受の滑走面に、あるいは、スライド要素が設置されている場合にはこれに対して、常に接するように選ばれている。タービン軸受は軸方向にも比較的幅狭に構成することができ、また、ローラー軌道の隣り合う２つのローラーの間隔をほぼこの幅にすることができるので、タービン軸受に各ローラー軌道に対応した複数のスライド要素を取付けるのが得策であり、これによりタービン軸受の移動中に各ローラー軌道のどの移動位置においてもタービン軸受を少なくとも２つのローラーで確実に支えることができる。このことも移動されるタービン軸受の引っかかり／傾きを防止する。

本発明の他の利点、特徴および特性を有利な実施形態に基づいて以下の図で詳細に説明する。

ガスタービン排ガスハウジングの長手方向部分断面図。 タービン軸受を引抜くために装置が固定された状態の図１に示した タービン軸受ハウジングの斜視図。 タービン軸受を据え付けるために装置が取り付けられた状態の図２ に基づくタービン軸受。 タービン軸受ハウジングから取り出されたタービン軸受が示されて いる図２による斜視図。 スライド要素が取り付けられたタービン軸受。 すべての図において同一の特徴部材には同じ符号が付されている。

図１には定置形ガスタービン１４として形成されたターボ機械のガスタービン排ガスハウジング１１が長手方向部分断面で示されている。ガスタービン１４はガスタービン排ガスハウジング１１の上流に下半部ケーシングと上半部ケーシングに２分割可能な１つのケーシング（図示されていない）を有し、これらの半部は良く知られた方法で互いにフランジ結合されており、相応のボルト締めによって互いにボルト留めされている。ガスタービン１４のガスタービン排ガスハウジング１１は非分割構成であり、排ガス管との境界部として排ガス管２１と接しており、この排ガス管は排ガスディフューザー２２に移行している。ガスタービン排ガスハウジング１１の内部には半径方向に延びた５個の軸受支柱１５（図３、４）が円周に沿って均等に配置されており、これらの支柱は半径方向内側で軸受囲いを共同で支え、保持している。この軸受囲いの内部に、ガスタービン１４のロータ１２を半径方向に支承するためのタービン軸受２６を有するタービン軸受ハウジング１０が備えられている。図１に示されたガスタービン１４の形状では、ロータ１２は複数の円板の中心を延びるタイロッド２３を有する円板構造で構成されている。このタイロッド２３はタービン側端部においてもねじ２５を有し、これにタイロッドナット２４がねじ留めされている。

タービン軸受２６は本質的な要素として、１つの軸受リング、複数の軸受セグメントおよび１つの覆い板を含む。

さらに、排ガスディフューザー２２の内部に作業架台３３が設置され、組立て作業者に安全な足場を提供するとともに、人間工学的な作業ができるようにしている。

図２には図１に示されたタービン軸受ハウジング１０が斜視図で示されているが、ここではロータと排ガス管２１の境界部は見えていない。タービン軸受２６の組立ておよび／または取外しのための装置３０が図２〜図４において太い実線で示されている。タービン軸受ハウジング１０は細い実線で実線で示されているので、この部分は透視的に見える。しかし、この透視は装置３０の要素だけに関する。すなわち、この斜視的な表示により、後方に設置されたタービン軸受ハウジング１０の構成要素は部分的に隠され、したがって示されていない。

装置３０が２つの別々に操作可能な要素３１、３３を有するのが好ましい。これらの内、第１の要素３１は必須であり、第２の要素３３は単にオプションである。第１要素３１の役目は、組立てるべき／取外すべきタービン軸受２６の重量を支えることにある。第２要素３３の役目は、タービン軸受２６をタービン軸受ハウジング１０から直接に引抜く、および／または、タービン軸受２６をタービン軸受ハウジング１０にはめ込むことにある。

タービン軸受ハウジング１０の内部にタービン軸受２６がその運転位置に在るが、図２では斜視的な表示の故に、その一部のみが見えている。タービン軸受ハウジング１０は排ガス管２１の流出側に向いた端面３２を有する。この端面３２に１つの支持体取付け板３４が固定されている。この支持体取付け板３４は約１６０°の弧状長さにわたって延びており、その中央部でタービン軸受ハウジング１０の６時の位置に固定されている。４時と８時の位置に互いに平行な２つのレール状の支持体３６、これは走行レールとも呼ばれる、が設置され、これらは支持体取付け板３４にねじ留めされている。これら支持体３６の流出側両端部３８は１つのクロスメンバー４０で堅く結合されている。これら両端３８の反対側にある支持体３６の端部３９はタービン軸受２６まで直に届いている。これらの支持体３６はそれぞれ多数のローラー４２を有するローラー軌道として構成され、これらローラーの回転軸は各ローラー軌道毎に互いに平行にアラインメントされている。すなわち、第１要素３１は１つの支持体取付け板３４、複数の支持体３６、１つのクロスメンバー４０ならびに以降に詳述するロッキング要素付の安全バー５１を含む。

この第１要素をモジュール式に構成することにより、その構成部品を、排ガス管２１の管境界部を取り外すことなしに、マンホール２７（図１）を通って排ガス管２１の内部に持ち込むことができる。これらの要素３１、３３は必ずしも示されているようなモジュール式に構成する必要はない。より大きい複数のマンホールがあれば、あるいは、排ガスディフューザー２２を部分的に、ないし、全体的に取り外すことができれば、これらの要素３１、３３をより大きな構造グループから組立てる、あるいは、それどころか一体構造とすることもできる。

１つの支え板４３が同様にタービン軸受ハウジング１０の端面３２に、９時と３時の位置にねじ留めされている。この支え板４３に１つの押付け／補強板を介して互いに平行な２本のプッシュ／プルロッド４６が支承されている。これらプッシュ／プルロッド４６のタービン軸受２６側の両端４８は複数の固定用フランジ５０を有し、これらの固定用フランジは取外されるべきタービン軸受２６にねじ留めされる。すなわち、第２要素３３は支え板４３、スラスト／補強板ならびに複数のプッシュ／プルロッド４６を含む。

タービン軸受２６の形状に応じて、また、タービン軸受の取外されるべき部品／組立てられるべき部品に応じて固定フランジ５０を省くこともでき、および／または、プッシュ／プルロッド４６をそれに対応した構成部品に結合するための他の、および／または、さらなる装置を設置することもできる。特に、複数の軸受セグメントの内の幾つかだけを取外さなければならない場合には、もう１つの装置が必要となる。

支え板４３のどちら側が軸受ハウジング１０の端面３２に固定されているかによって、この装置３０の第２要素はタービン軸受２６の引抜きのために（図２）使用されるか、または、タービン軸受２６のはめ込みのために（図３）使用される。したがって、いろいろな第２の要素は不要である。

図４にはタービン軸受ハウジング１０の外部で支持体３６の上に取付けられたもう１つの装置２９が示されており、この装置には、タービン軸受ハウジング１０における取外しの後の、ないし、組立て前の、１つの軸受セグメント４４が配置されている。本発明による装置３０の第２要素３３は、タービン軸受２６を取外した後にタービン軸受ハウジング１０から取外されるか、あるいは、タービン軸受２６を組立てるためにタービン軸受ハウジング１０内で固定される。しかし後者の場合、第２要素３３を固定する前に、タービン軸受２６をその運転位置に近い中間位置に移動しなければならない。

タイロッド２３のねじ２５の損傷を避けるために、その上にロータ保護キャップ４９をかぶせることができる。これはタービン軸受２６の移動の前にタイロッドの端部にかぶせるのが好ましい。ロータ保護キャップ４９の取付けと撤去はタービン軸受２６の助けを借りて、または、後述するダミー軸受により行われる。

さらに、図２〜４には安全バー５１が示されている。この安全バー５１は軸５２を中心に回動することができるので、これにリンクした複数の要素がタービン軸受２６の移動路に契合することができ、こうして、タービン軸受２６のローラー軌道に沿った自由な移動にブレーキをかけ、あるいはこれを阻止することができる。図示された位置で安全把手５１はロックされている。ロック解除と移動路の制限解除は安全把手５１を図示された位置から持ち上げることにより行われる。

図５にはカバープレート４７、軸受リング５１および複数の軸受セグメント４４を有するタービン軸受２６がその上に配置された複数のスライド要素５４と共に斜視図で示されている。

当然ながら、ここに示された装置３０と記載された方法に関して、いわゆるダミー軸受を本来のタービン軸受で取り替えることができる。ダミー軸受は通常、ロータ輸送および／またはガスタービン輸送のために本来のタービン軸受の代わりに補助的に嵌め込まれ、これにより本来のタービン軸受の輸送の間の損傷を防ぐことができる。

以上総合すると本発明は、特に２分割可能なケーシングを有する特に定置形ターボ機械のタービン軸受２６または軸受セグメントの組立て／取外しをケーシングを閉鎖した状態で行うための方法およびこの方法を実施するための装置３０に関し、これは次の作業ステップを有する：
ａ）タービン軸受２６をロータ１２の重量から開放するために、ロータ１２を 支え、または／および、ロータ１２を保持するステップと、
ｂ）支持体取付け板３４をタービン軸受ハウジング１０に固定し、互いに平行な２つのレール状支持体３６を支持体取付け板３４に取り付け、両支持体３６の端部３８にクロスメンバー４０を固定するステップと、
ｃ）少なくとも２本のプッシュ／プルロッド４６を備えた支え板４３をタービン軸受ハウジング１０に固定し、これらのプッシュ／プルロッド４６をタービン軸受２６に固定し、タービン軸受２６をタービン軸受ハウジング１０への固定から解除し、運転位置に在るタービン軸受２６をプッシュ／プルロッド４６を使ってタービン軸受ハウジング１０から引抜くステップ。

ここに提案された解決法により、定置形ターボ機械の停止時間を短縮し、稼働率を向上することができる。

１０ タービン軸受ハウジング
１２ ロータ
２６ タービン軸受
３０ 装置
３４ 支持体取付け板
３６ 支持体
４０ クロスメンバー
４３ 支え板
４６ プッシュ／プルロッド
５１ 安全バー
５４ スライド要素

さらに、排ガスディフューザー２２の内部に作業架台が設置され、組立て作業者に安全な足場を提供するとともに、人間工学的な作業ができるようにしている。

図２には図１に示されたタービン軸受ハウジング１０が斜視図で示されているが、ここではロータと排ガス管２１の境界部は見えていない。タービン軸受２６の組立ておよび／または取外しのための装置３０が図２〜図４において太い実線で示されている。タービン軸受ハウジング１０は細い実線で示されているので、この部分は透視的に見える。しかし、この透視は装置３０の要素だけに関する。すなわち、この斜視的な表示により、後方に設置されたタービン軸受ハウジング１０の構成要素は部分的に隠され、したがって示されていない。

本発明は、ケーシングを閉鎖した状態で特に定置形ターボ機械のロータからタービン軸受を取外す方法および／またはロータにタービン軸受を取付ける方法に関する。本発明はさらにこの方法を実施するのに適した装置に関する。

定置形ガスタービンは広範に存在する従来技術から長年にわたり公知である。そのロータは通常は圧縮機側端部とタービン側端部とにおいて半径方向に支承されている。タービン軸受とも呼ばれるガスタービンのタービン側のラジアル軸受はガスタービンの排ガス経路の内部に在り、通常はタービンユニットの最終動翼列のすぐ後方にある。この支承のために排ガス経路内に、通常は少数の、すなわち、４個、５個または６個の軸受支柱が半径方向に延びて設置され、これらの中心部にタービン軸受ハウジングおよびタービン側ラジアル軸受用の囲いが取り付けられている。

タービン軸受、軸受ガード、または、パッドとも呼ばれる複数の軸受セグメントに故障が生じると、これらの部品を交換しなければならなくなる。通常、１つの分割面で２分割されるケーシングで構成されている定置形ガスタービンでは、修理時には先ずガスタービンの上部ケーシングを下部ケーシングから外し、次いで持ち上げねばならない。次に下部ケーシング内に設置されているロータがタービン軸受と共に取出される。その後で初めて、ロータから軸受を取外すことができる。

しかし、この方法は非常に時間がかかる。というのは、ガスタービンの時間のかかる冷却の後で、複数のケーシングボルトを外し、ガスタービンの覆いを取り、ロータを取り出すために、さらに長い段取り時間が必要だからである。故障部品を修理した後で、ロータを再度下部ケーシング内に据付け、アラインメントしなければならない。次いで、ガスタービンを閉鎖するために上部ケーシングを取付けねばならない。その後、上部と下部のケーシングを公知のボルト締めによって相互に固定しなければならない。これらすべてを合計すると、定置形ガスタービンのより長い停止時間が必要となる。

これらの理由から、ガスタービンの停止時間を短縮する要求が生じる。

そこで本発明の課題は、上述した諸欠点を克服する方法を提供することにある。本発明のもう１つの課題は、この方法を支援する治具を提供することにある。

方法に関する課題は請求項１の特長による方法と請求項４の特長による方法とにより解決され、治具に関する課題は請求項７による装置によって解決される。

従属請求項に有利な特徴が記載されており、これらは請求項のカテゴリーに応じて任意に相互に組み合わせることができる。

タービン軸受あるいはその構成部品を取外すために、本発明では、タービン軸受をロータの重量から開放すべく、先ず、定置形ターボ機械に設置されているロータを支える、または保持する。次に、支持体用の取付け板がタービン軸受ハウジングに固定される。次に、互いに平行な２つのレール状支持体が支持体取付け板に取り付けられ、その後、これら支持体の排ガスディフューザー側の両端部に１本のクロスメンバーが固定される。引き続いて、少なくとも２本のプッシュ／プルロッドを有する１つの支え板がタービン軸受ハウジングに固定され、その直後にこれらのプッシュ／プルロッドがタービン軸受に固定される。次いで、運転位置に在るタービン軸受がタービン軸受ハウジングから引出される。プッシュ／プルロッドを有する支え板が使用される場合に、この移動がプッシュ／プルロッドを利用して行われることは自明である。

ここに提案された方法によって、ターボ機械自体のカバーをはずしてロータを取り出すことなく、定置形ターボ機械のタービン軸受またはそのセグメントをターボ機械から取外すことが可能になる。すなわち、この方法はターボ機械ケーシングが閉鎖された状態で、すなわち、ケーシングの上半分が取付けられている状態で実施可能である。ここでの前提条件は単に、タービン軸受の直ぐ近傍領域に組立作業者用の十分な自由区間があり、作業を行うために必要な装置が存在していることだけである。このターボ機械が発電用の定置形ガスタービンとして構成されており、このガスタービンの定格出力が約１００ＭＷ以上である場合には、この自由空間は通常は排ガス経路の一部であり、複数の組立作業者が歩行可能な寸法を有している。この排ガス経路あるいは自由空間へのアクセスは、排ガス管または排ガスディフューザーの境界部に在る、いわゆるマンホールを通って行われる。ターボ機械の構造がもっと小さい場合には、必要な自由空間を確保するために、排ガス管の境界部を部分的にまたは全体的に取外すことも考えられる。

タービン軸受の取外しと修理／交換が済むと、本発明によりタービン軸受の組立てがこれに相応した方法で行われる。定置形ターボ機械のこのロータは既に支えられている、または保持されている。まだそうなってない場合には、取付け板がタービン軸受ハウジングの１つの端面に固定され、この支持体取付け板に２つのレール状支持体が取付けられる。その後、支持体の排ガスハウジング側の両端部に１つのクロスメンバーを固定する。次いで、組立てられるべきタービン軸受がこれらの支持体上に降ろされ、タービン軸受の方向において中間位置に移動される。その後、好ましくは、少なくとも２本の変位可能なプッシュ／プルロッドを有する１つの支え板がタービン軸受ハウジングに固定され、そして、これら両方のプッシュ／プルロッドがタービン軸受に固定される。次いで、タービン軸受はこれらのプッシュ／プルロッドを使って中間位置から組立て位置、すなわち、運転位置に据え付けられる。

本発明によるタービン軸受の取外し、あるいは、取付け方法を使用することによって、ターボ機械を修理するための、あるいは、ターボ機械の保守のための段取り時間が大幅に短縮され、これによりその稼働率が著しく向上する。

これらの支持体を使うことによって、タービン軸受の重量を保持するための他の補助手段を要することなく、タービン軸受だけを、このターボ機械の機械軸を基準にして、軸方向に移動することができる。すなわち、これらの支持体はタービン側で、すなわち、タービン軸受のすぐ近くで終端しており、その結果、引出し時に、あるいは、据付の前にタービン軸受の重量を受け止める。この重量はさらに支持体取付け板、タービン軸受ハウジングおよび定置形ターボ機械のケーシングを介して基礎に伝えられる。これに対応して本装置のこのコンポーネントは、この重量が常に確実に逃がされるように構成されている。両方の支持体がタービン軸受のほぼ４時と８時の位置に取付けられていると特に有利であり、これによって、タービン軸受の重量の合力がこれらの間の中心部で両支持体にかかる。
さらに両支持体の間隔が開くのを防ぐために、もともとは排ガス管の中で自由端となっているこれら支持体の端部に１つのクロスメンバーが固定されている。これによって、両方のレール状支持体はタービン軸受の荷重を受けている場合においても常に互いの平行状態を維持し、これらの両支持体が離れてタービン軸受がそれらの間に滑り落ちるという危険は生じない。同時にこのクロスメンバーはタービン軸受の移動路の境界となっている。

複数のプッシュ／プルロッドにより、このターボ機械の機械軸を基準として、常にタービン軸受の軸に平行な移動が可能となり、移動中にタービン軸受がタービン軸受ハウジングと、あるいはその中で引っかかって動かなくなることは生じない。これにより、組立てられるべき、あるいは、取外されるべきタービン軸受の移動可能性が保証され、タービン軸受構成部品を引っかかりによって損傷することから保護する。

特に２分割可能なケーシングを有する特に定置形ターボ機械のタービン軸受、軸受セグメントまたは他の種々の部品をケーシングを閉鎖した状態で組立てる、および／または、取外すための本発明による装置は以下を含む：すなわち、
タービン軸受のタービン軸受ハウジングに固定するための１つの支持体取付け板と、
互いに平行で前記支持体取付け板に垂直に固定された少なくとも２つのレール状の支持体であって、好ましくは複数のローラーが装着されており、また、これらの支持体の端部に１つのクロスメンバーが固定されている支持体と、
タービン軸受ハウジングへの固定のために設けられた１つの支え板であって、取外すべき部品あるいは組立てるべき部品に固定するために設けられた少なくとも２本の変位可能なプッシュ／プルロッドを有する支え板、とを含む。
これらのプッシュ／プルロッドは好ましくは液圧的に前記支え板に結合されているので、タービン軸受を引出す、あるいは据付けるのに必要な力は場合によっては液圧的に供給することができる。

タービン軸受を比較的小さい力で支持体に沿って移動することができるために、これらの支持体がそれぞれローラー軌道として構成されているのが好ましい。ローラー軌道を使用することにより、引出された、あるいは、据付けられるべきタービン軸受は機械的な支援を必要とせずに、僅かな力で動かすことができる。このために複数のローラー軌道の滑走面は互いに傾斜している。両滑走面の傾斜は互いにＶ字形状であり、タービン軸受の滑走面に、あるいは、スライド要素が設置されている場合にはこれに対して、常に接するように選ばれている。タービン軸受は軸方向にも比較的幅狭に構成することができ、また、ローラー軌道の隣り合う２つのローラーの間隔をほぼこの幅にすることができるので、タービン軸受に各ローラー軌道に対応した複数のスライド要素を取付けるのが得策であり、これによりタービン軸受の移動中に各ローラー軌道のどの移動位置においてもタービン軸受を少なくとも２つのローラーで確実に支えることができる。このことも移動されるタービン軸受の引っかかり／傾きを防止する。

本発明の他の利点、特徴および特性を有利な実施形態に基づいて以下の図で詳細に説明する。

ガスタービン排ガスハウジングの長手方向部分断面図。 タービン軸受を引抜くために装置が固定された状態の図１に示したタービン軸受ハウジングの斜視図。 タービン軸受を据え付けるために装置が取り付けられた状態の図２に基づくタービン軸受。 タービン軸受ハウジングから取り出されたタービン軸受が示されている図２による斜視図。 スライド要素が取り付けられたタービン軸受。 すべての図において同一の特徴部材には同じ符号が付されている。

図１には定置形ガスタービン１４として形成されたターボ機械のガスタービン排ガスハウジング１１が長手方向部分断面で示されている。ガスタービン１４はガスタービン排ガスハウジング１１の上流に下半部ケーシングと上半部ケーシングに２分割可能な１つのケーシング（図示されていない）を有し、これらの半部は良く知られた方法で互いにフランジ結合されており、相応のボルト締めによって互いにボルト留めされている。ガスタービン１４のガスタービン排ガスハウジング１１は非分割構成であり、排ガス管との境界部として排ガス管２１と接しており、この排ガス管は排ガスディフューザー２２に移行している。ガスタービン排ガスハウジング１１の内部には半径方向に延びた５個の軸受支柱１５（図３、４）が円周に沿って均等に配置されており、これらの支柱は半径方向内側で軸受囲いを共同で支え、保持している。この軸受囲いの内部に、ガスタービン１４のロータ１２を半径方向に支承するためのタービン軸受２６を有するタービン軸受ハウジング１０が備えられている。図１に示されたガスタービン１４の形状では、ロータ１２は複数の円板の中心を延びるタイロッド２３を有する円板構造で構成されている。このタイロッド２３はタービン側端部においてもねじ２５を有し、これにタイロッドナット２４がねじ留めされている。

タービン軸受２６は本質的な要素として、１つの軸受リング、複数の軸受セグメントおよび１つの覆い板を含む。

さらに、排ガスディフューザー２２の内部に作業架台が設置され、組立て作業者に安全な足場を提供するとともに、人間工学的な作業ができるようにしている。

図２には図１に示されたタービン軸受ハウジング１０が斜視図で示されているが、ここではロータと排ガス管２１の境界部は見えていない。タービン軸受２６の組立ておよび／または取外しのための装置３０が図２〜図４において太い実線で示されている。タービン軸受ハウジング１０は細い実線で示されているので、この部分は透視的に見える。しかし、この透視は装置３０の要素だけに関する。すなわち、この斜視的な表示により、後方に設置されたタービン軸受ハウジング１０の構成要素は部分的に隠され、したがって示されていない。

装置３０が２つの別々に操作可能な要素３１、３３を有するのが好ましい。これらの内、第１の要素３１は必須であり、第２の要素３３は単にオプションである。第１要素３１の役目は、組立てるべき／取外すべきタービン軸受２６の重量を支えることにある。第２要素３３の役目は、タービン軸受２６をタービン軸受ハウジング１０から直接に引抜く、および／または、タービン軸受２６をタービン軸受ハウジング１０にはめ込むことにある。

タービン軸受ハウジング１０の内部にタービン軸受２６がその運転位置に在るが、図２では斜視的な表示の故に、その一部のみが見えている。タービン軸受ハウジング１０は排ガス管２１の流出側に向いた端面３２を有する。この端面３２に１つの支持体取付け板３４が固定されている。この支持体取付け板３４は約１６０°の弧状長さにわたって延びており、その中央部でタービン軸受ハウジング１０の６時の位置に固定されている。４時と８時の位置に互いに平行な２つのレール状の支持体３６、これは走行レールとも呼ばれる、が設置され、これらは支持体取付け板３４にねじ留めされている。これら支持体３６の流出側両端部３８は１つのクロスメンバー４０で堅く結合されている。これら両端３８の反対側にある支持体３６の端部３９はタービン軸受２６まで直に届いている。これらの支持体３６はそれぞれ多数のローラー４２を有するローラー軌道として構成され、これらローラーの回転軸は各ローラー軌道毎に互いに平行にアラインメントされている。すなわち、第１要素３１は１つの支持体取付け板３４、複数の支持体３６、１つのクロスメンバー４０ならびに以降に詳述するロッキング要素付の安全バー５１を含む。

この第１要素をモジュール式に構成することにより、その構成部品を、排ガス管２１の管境界部を取り外すことなしに、マンホール２７（図１）を通って排ガス管２１の内部に持ち込むことができる。これらの要素３１、３３は必ずしも示されているようなモジュール式に構成する必要はない。より大きい複数のマンホールがあれば、あるいは、排ガスディフューザー２２を部分的に、ないし、全体的に取り外すことができれば、これらの要素３１、３３をより大きな構造グループから組立てる、あるいは、それどころか一体構造とすることもできる。

１つの支え板４３が同様にタービン軸受ハウジング１０の端面３２に、９時と３時の位置にねじ留めされている。この支え板４３に１つの押付け／補強板を介して互いに平行な２本のプッシュ／プルロッド４６が支承されている。これらプッシュ／プルロッド４６のタービン軸受２６側の両端４８は複数の固定用フランジ５０を有し、これらの固定用フランジは取外されるべきタービン軸受２６にねじ留めされる。すなわち、第２要素３３は支え板４３、スラスト／補強板ならびに複数のプッシュ／プルロッド４６を含む。

タービン軸受２６の形状に応じて、また、タービン軸受の取外されるべき部品／組立てられるべき部品に応じて固定フランジ５０を省くこともでき、および／または、プッシュ／プルロッド４６をそれに対応した構成部品に結合するための他の、および／または、さらなる装置を設置することもできる。特に、複数の軸受セグメントの内の幾つかだけを取外さなければならない場合には、もう１つの装置が必要となる。

支え板４３のどちら側が軸受ハウジング１０の端面３２に固定されているかによって、この装置３０の第２要素はタービン軸受２６の引抜きのために（図２）使用されるか、または、タービン軸受２６のはめ込みのために（図３）使用される。したがって、いろいろな第２の要素は不要である。

図４にはタービン軸受ハウジング１０の外部で支持体３６の上に取付けられたもう１つの装置２９が示されており、この装置には、タービン軸受ハウジング１０における取外しの後の、ないし、組立て前の、１つの軸受セグメント４４が配置されている。本発明による装置３０の第２要素３３は、タービン軸受２６を取外した後にタービン軸受ハウジング１０から取外されるか、あるいは、タービン軸受２６を組立てるためにタービン軸受ハウジング１０内で固定される。しかし後者の場合、第２要素３３を固定する前に、タービン軸受２６をその運転位置に近い中間位置に移動しなければならない。

タイロッド２３のねじ２５の損傷を避けるために、その上にロータ保護キャップ４９をかぶせることができる。これはタービン軸受２６の移動の前にタイロッドの端部にかぶせるのが好ましい。ロータ保護キャップ４９の取付けと撤去はタービン軸受２６の助けを借りて、または、後述するダミー軸受により行われる。

さらに、図２〜４には安全バー５１が示されている。この安全バー５１は軸５２を中心に回動することができるので、これにリンクした複数の要素がタービン軸受２６の移動路に契合することができ、こうして、タービン軸受２６のローラー軌道に沿った自由な移動にブレーキをかけ、あるいはこれを阻止することができる。図示された位置で安全把手５１はロックされている。ロック解除と移動路の制限解除は安全把手５１を図示された位置から持ち上げることにより行われる。

図５にはカバープレート４７、軸受リング５１および複数の軸受セグメント４４を有するタービン軸受２６がその上に配置された複数のスライド要素５４と共に斜視図で示されている。

当然ながら、ここに示された装置３０と記載された方法に関して、いわゆるダミー軸受を本来のタービン軸受で取り替えることができる。ダミー軸受は通常、ロータ輸送および／またはガスタービン輸送のために本来のタービン軸受の代わりに補助的に嵌め込まれ、これにより本来のタービン軸受の輸送の間の損傷を防ぐことができる。

以上総合すると本発明は、特に２分割可能なケーシングを有する特に定置形ターボ機械のタービン軸受２６または軸受セグメントの組立て／取外しをケーシングを閉鎖した状態で行うための方法およびこの方法を実施するための装置３０に関し、これは次の作業ステップを有する：
ａ）タービン軸受２６をロータ１２の重量から開放するために、ロータ１２を支え、または／および、ロータ１２を保持するステップと、
ｂ）支持体取付け板３４をタービン軸受ハウジング１０に固定し、互いに平行な２つのレール状支持体３６を支持体取付け板３４に取り付け、両支持体３６の端部３８にクロスメンバー４０を固定するステップと、
ｃ）少なくとも２本のプッシュ／プルロッド４６を備えた支え板４３をタービン軸受ハウジング１０に固定し、これらのプッシュ／プルロッド４６をタービン軸受２６に固定し、タービン軸受２６をタービン軸受ハウジング１０への固定から解除し、運転位置に在るタービン軸受２６をプッシュ／プルロッド４６を使ってタービン軸受ハウジング１０から引抜くステップ。

ここに提案された解決法により、定置形ターボ機械の停止時間を短縮し、稼働率を向上することができる。

１０ タービン軸受ハウジング
１２ ロータ
２６ タービン軸受
３０ 装置
３４ 支持体取付け板
３６ 支持体
４０ クロスメンバー
４３ 支え板
４６ プッシュ／プルロッド
５１ 安全バー
５４ スライド要素

Claims (11)

1. 特に定置形ターボ機械のタービン軸受（２６）またはその構成部品の一つをケーシングを閉鎖した状態で取外す方法であって、次の作業ステップを有する方法：
   ａ）タービン軸受（２６）をロータ（１２）の重量から開放するために、ロー タ（１２）を支え、または／および、ロータ（１２）を保持するステップ と、
   ｂ）１つの支持体取付け板（３４）をタービン軸受ハウジング（１０）に固定 し、互いに平行な２つのレール状支持体（３６）を前記支持体取付け板（ ３４）に取付け、前記両支持体（３６）の前記支持体取付け板（３４）と は反対側の両端部（３８、３９）に１つのクロスメンバー（４０）を固定 するステップと、
   ｃ）タービン軸受（２６）のタービン軸受ハウジング（１０）への固定を解除 するステップと、
   ｄ）タービン軸受（２６）またはその構成部品の１つを前記タービン軸受ハウ ジング（１０）から引出すステップ。
2. 前記作業ステップｄ）の前に、前記タービン軸受（２６）に、前記各支持体（３６）対応して１つのスライド要素（５４）が固定されることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 前記作業ステップｂ）の前、または、後に、少なくとも２本のプッシュ／プルロッド（４６）を有する１つの支え板（４３）がタービン軸受ハウジング（１０）に固定され、これらのプッシュ／プルロッド（４６）がタービン軸受（２６）に固定され、これらのプッシュ／プルロッド（４６）を用いて前記引出しが行われることを特徴とする請求項１または２に記載の方法。
4. 特に定置形ターボ機械のタービン軸受（２６）またはその構成部品の一つをケーシングを閉鎖した状態で組立てる方法であって、次の作業ステップを有する方法：
   ａ）ロータ（１２）を支え、または／および、ロータ（１２）を保持するステ ップと、
   ｂ）１つの支持体取付け板（３４）をタービン軸受ハウジング（１０）に固定 し、２つのレール状支持体（３６）を前記支持体取付け板（３４）に取付 け、前記支持体取付け板（３４）とは反対側の両支持体（３６）の両端部 （３８、３９）に１つのクロスメンバー（４０）を固定するステップと、
   ｃ）組立てるべきタービン軸受（２６）を前記両支持体（３６）の上に降ろし 、このタービン軸受（２６）を中間位置に移動するステップと、
   ｄ）前記タービン軸受（２６）またはその構成部品の１つを前記中間位置から 組立て位置へ移動するステップ。
5. 前記作業ステップｃ）の前に、前記タービン軸受（２６）に、それぞれの支持体（３６）に対応して１つのスライド要素（５４）が固定されることを特徴とする請求項４に記載の方法。
6. 前記作業ステップｂ）の前、または、後に、少なくとも２本の変位可能なプッシュ／プルロッド（４６）を有する１つの支え板（４３）がタービン軸受ハウジング（１０）に固定され、これらのプッシュ／プルロッド（４６）がタービン軸受（２６）に固定され、これらのプッシュ／プルロッド（４６）を用いて前記移動が行われることを特徴とする請求項４または５に記載の方法。
7. 特に定置形ターボ機械のタービン軸受（２６）またはその構成部品の一つをケーシングを閉鎖した状態で組立てる、および／または、取外すための装置（３０）であって、
   タービン軸受（２６）のタービン軸受ハウジング（１０）に固定するための支持体取付け板（３４）と、この支持体取付け板（３４）に垂直に固定された互いに平行な２つのレール状支持体（３６）と、これらの支持体の両端部（３８、３９）に固定された１つのクロスメンバー（４０）とを含む装置。
8. タービン軸受ハウジング（１０）に固定するための１つの支え板（４３）をさらに含み、この支え板が少なくとも２本の変位可能なプッシュ／プルロッド（４６）を有しており、これらのプッシュ／プルロッドが組立てられるべき、あるいは、取外されるべき部品に固定するために設けられていることを特徴とする請求項７に記載の装置。
9. 前記複数の支持体（３６）がそれぞれローラー軌道として構成され、これらの滑走面が互いに傾斜していることを特徴とする請求項７または８に記載の装置。
10. 少なくとも１つの支持体（３６）に１つの回動可能な安全バー（５１）が設けられ、この安全バーに少なくとも１つのリンクを介して、取外すべき／組立てるべきタービン軸受（２６）の支持体（３６）に沿った移動にブレーキをかけるロック要素が連結されていることを特徴とする請求項７、８または９に記載の装置。
11. 請求項１、２または３のいずれか１つ、または、請求項４または５に記載された方法を実施するのに適した請求項７、８、９または１０のいずれか１つに記載の装置。

Images