JP2015506245A - 麻酔モニタリングシステムおよび麻酔をモニタリングする方法 - Google Patents

麻酔モニタリングシステムおよび麻酔をモニタリングする方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015506245A
JP2015506245A JP2014554860A JP2014554860A JP2015506245A JP 2015506245 A JP2015506245 A JP 2015506245A JP 2014554860 A JP2014554860 A JP 2014554860A JP 2014554860 A JP2014554860 A JP 2014554860A JP 2015506245 A JP2015506245 A JP 2015506245A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
response
stimulus
muscle
peak
evoked
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014554860A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015506245A5 (ja
Inventor
ハンプトン,デイヴィッド・ロバート
ブラル,ソリン・ジョゼフ
Original Assignee
ティー4・アナリティクス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
メイヨ・ファウンデーション・フォー・メディカル・エデュケーション・アンド・リサーチ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=47710335&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2015506245(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by ティー4・アナリティクス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー, メイヨ・ファウンデーション・フォー・メディカル・エデュケーション・アンド・リサーチ filed Critical ティー4・アナリティクス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
Publication of JP2015506245A publication Critical patent/JP2015506245A/ja
Publication of JP2015506245A5 publication Critical patent/JP2015506245A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4821Determining level or depth of anaesthesia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/103Measuring devices for testing the shape, pattern, colour, size or movement of the body or parts thereof, for diagnostic purposes
    • A61B5/11Measuring movement of the entire body or parts thereof, e.g. head or hand tremor or mobility of a limb
    • A61B5/1104Measuring movement of the entire body or parts thereof, e.g. head or hand tremor or mobility of a limb induced by stimuli or drugs
    • A61B5/1106Measuring movement of the entire body or parts thereof, e.g. head or hand tremor or mobility of a limb induced by stimuli or drugs to assess neuromuscular blockade, e.g. to estimate depth of anaesthesia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/316Modalities, i.e. specific diagnostic methods
    • A61B5/389Electromyography [EMG]
    • A61B5/395Details of stimulation, e.g. nerve stimulation to elicit EMG response
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/40Detecting, measuring or recording for evaluating the nervous system
    • A61B5/4029Detecting, measuring or recording for evaluating the nervous system for evaluating the peripheral nervous systems
    • A61B5/4041Evaluating nerves condition
    • A61B5/4052Evaluating nerves condition efferent nerves, i.e. nerves that relay impulses from the central nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4848Monitoring or testing the effects of treatment, e.g. of medication
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2270/00Control; Monitoring or safety arrangements
    • F04C2270/04Force
    • F04C2270/041Controlled or regulated

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Electrotherapy Devices (AREA)

Abstract

麻酔をモニタリングするためのシステム、デバイスおよび方法を提供する。たとえば、方法、デバイスおよびシステムは、任意選択的に、筋弛緩薬(NMBA)を受けている対象における神経筋遮断を評価するために使用される。【選択図】 図1

Description

本明細書は、対象における麻酔レベルのモニタリングと評価に関する。
世界中で年間約2億3千万件の手術が行われ、米国では毎年4千万人の患者が意識消失を誘導する院内全身麻酔を受けており、そのうちの2千5百万人の患者が神経筋伝達を阻害する筋弛緩薬(神経筋遮断薬NMBAとも呼ばれる)も受けている。これらの弛緩剤は、筋張力を低下させ、反射収縮を抑制し、以下を含む複数の理由により投与されることがある。
全身麻酔は、患者の肺を、気管(ウインドパイプ)内に挿入された気管内チューブ(呼吸管またはETT)で機械的(人工的)に換気することを要する。この管は、喉を通って声帯間を通過させねばならないので、筋弛緩薬はこの手順を可能にし、患者にとって安全なものにする。
腹部、肺および脳に関する手術では、手術医が手術を行えるように、また患者と器官に対する損傷を最小限にするために、筋弛緩薬(神経筋遮断薬NMBA)が必要である。
二次的適用としては、婦人科、整形外科、美容整形の手術および腹腔鏡手術や、集中治療室(ICU)、救急科(ED)および救急治療部(ACC)で行われる様々な手順が挙げられ、これらの手順には神経筋遮断および機械的換気が必要である。
筋弛緩薬(NMBA)には、短時間作用性(5〜10分の持続時間)があり、気管内挿管を容易にするために麻酔導入時に使用される場合がある脱分極性薬と、作用時間がより長く(20〜60分)、手術中に筋弛緩を維持するのに使用される非脱分極性薬の2つの型がある。非脱分極性薬の効果は数分で開始し、(使用される弛緩剤のタイプにより)離脱後最大20〜60分間持続するので、外科手術の間に反復投与する必要がある。
しかし、外科手術が完了すると、患者自身が呼吸(自発呼吸)を開始できるように、薬効は完全に消失しなければならない。筋弛緩薬からの回復を速めるために拮抗薬(抗コリンエステラーゼ)を投与することができるが、拮抗薬は危険レベルまで心臓の動きを低下させることができ(徐脈)、その他多くの不快な副作用をもたらすことができるので、一般に拮抗剤の補助剤としてアトロピン(またはグリコピロレート)が投与される。ところが、アトロピンやアトロピンのような薬剤もまた、吐気や嘔吐や頻脈などそれ自体の追加の副作用をもたらす。
完全な筋麻痺を確保するために手術中に弛緩剤を過剰投与すると、患者の筋機能の回復が遅れ、回復室や病院に長期入院しなければならず、医療費もかさむことがありうる。術後病棟(回復室またはPACU)の入院患者の30〜60%に有意な筋力低下(すなわち、麻痺に対する拮抗が不完全)が残存する。極端な場合では、患者は、自分で呼吸できない重篤な呼吸器系事象(CRE)を経験することがある。CREは、呼吸器系が弱い患者の0.8%に影響し、緊急で再度呼吸管を挿入する必要が生じる場合があり、年間約10,000人の患者が術後CREの合併症から呼吸管の緊急再挿管が必要になると見積られている。緊急再挿管の必要性は、疾病および死亡、そして医療費の激増につながる。
麻痺薬(筋弛緩薬)投与の最適用量は、患者の物理的特徴(年齢、性別、体重)や薬物濃度(血中または組織内)に基づく用量ではなく、その薬が筋肉に及ぼす効果に基づくべきである。しかし、筋緊張、自発呼吸および反射反応の簡単な主観的評価は、弛緩効果の正確な指標または一貫した指標ではない。
神経筋モニターは、神経筋遮断度をより精密に示すとされているが、使いにくい上に高価であり、実際に、米国の麻酔医のうち、筋機能を試験するのに神経刺激装置を使用しているのは25%未満であり、筋肉の拮抗状態を客観的に測定しているのはわずか5%である。
加速度計および筋音図は、神経筋モニターであり、神経に加えられた電気刺激に反応して筋肉が収縮するときの筋肉の単収縮を測定するのに使用されることがある。しかし、神経筋遮断度に対応する単収縮の振幅の強度を正確に測定することは困難であり、圧電センサ(加速度計はこれに基づく)の結果にはばらつきがあり、他の動きによるアーチファクトに隠れてしまうこともある。この視覚的反応は完全弛緩が得られる前に消失することがあり、この技法は顔面のより小面積の筋肉には使えない。これらのモニターは、遮断が拮抗されると測定値が完全に基準値に戻らない履歴現象を示す。加速度計はまた、モニター中の筋肉に完全に接触しなければならないが(通常は親指)、患者の腕は手術ドレープの下にしまわれていることが多いので、麻酔医は非常に多くの割合(40〜70%)で患者の腕に接触できないことがある。筋音図は、履歴現象についてはさほど問題ないものの、患者に取り付けにくく、比較的かさばり、モニタリングするためには親指への接触を要するので、患者の腕が手術ドレープの下にあることを要する外科手術では使用できない。現在、米国内において市販されている筋音図または臨床用の筋音図はない。現存する少数の筋音図は、1990年代に作られたものであり、限られた研究施設において使用されている。
筋弛緩薬を投与されている患者の筋肉の神経筋遮断をモニタリングする、システム、デバイスおよび方法を提供する。筋弛緩薬は、任意選択的に神経筋遮断薬である。筋弛緩薬は、任意選択的に脱分極性薬である。筋弛緩薬は、任意選択的に非脱分極性薬である。
筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する1つの例示的な方法は、時間をずらした複数の刺激で運動神経を刺激することを含む。運動神経への各刺激後、刺激を受けた運動神経に神経支配されている筋肉の筋反応が記録される。複数の刺激を受けた後記録された筋反応を評価し、対象における神経筋遮断の評価が下される。複数の刺激はそれぞれ、健常な生理学的条件下で十分に筋反応を誘発するものである。筋弛緩薬が患者に投与されると、この誘発筋反応は低下する。筋反応の評価は、任意選択的に、記録された特定の筋反応の振幅の、その前か後の任意の刺激により得られた筋反応の振幅に対する比を決定して、遮断度と関連する減弱度を特徴づけることを含む。一部の実施では、筋反応の評価は、後続刺激による筋反応の振幅の、前回の刺激による筋反応の振幅に対する比を決定することを含むことがある。たとえば決定された比が1.0未満であれば、対象が神経筋遮断状態にあること示す。
任意選択的に、1回目の刺激は誘発筋反応を生成する。任意選択的に、後続刺激のうちの1つ以上の刺激は誘発筋反応を生成しない。後続刺激および/または1回目の刺激が誘発筋反応を生成しなければ、比はゼロと決定され、対象が神経筋遮断状態にあることを示す。
任意選択的に、補助的測定として、筋反応を誘発する後続刺激の数を数えることができ、決定される比がゼロのとき遮断度を評価できる。
任意選択的に、比は、少なくとも4回の刺激を含む複数の刺激のうちの4回目の刺激に関する筋反応の振幅の、1回目の刺激に関する筋反応の振幅に対する比として決定される。必須ではないが、一部の実施では、4回目の刺激は連続刺激の4回目であってもよく、1回目の刺激は複数の連続刺激の1回目の刺激であってもよい。任意選択的に、比は、5回目以降の刺激に関する筋反応の振幅の、1回目の刺激に関する筋反応の振幅に対する比として決定される。たとえば、比は、任意選択的に、6回目、7回目、8回目、9回目または10回目の刺激に関する筋反応の振幅の、1回目の刺激に関する筋反応の振幅に対する比として決定される。何回、後続刺激を使用しても、1回目および/または複数の後続刺激に関する筋反応がなければ、比はゼロである。
方法は、任意選択的に、時間をずらした複数の刺激のうち誘発筋反応をもたらした1つ以上の刺激を特定し、それを数えてカウントを決定することをさらに含む。ゼロ値比の決定後にカウントを決定することができる。任意選択的に、カウントはゼロである。カウントがゼロということは、そのカウントを決定するのに使用した複数の刺激のうちの1つ以上のものがいずれも誘発筋反応を引き起こさなかったことを示す。
比またはカウントがゼロの場合には、方法は、任意選択的に、テタニックプロトコル(tetanic protocol:強縮性プロトコル)で運動神経を刺激することを含む。テタニックプロトコルは、任意選択的に、単誘発筋反応を融合して1つの持続的筋収縮にするほど高い割合で複数の刺激を与えることを含むことがある。任意選択的に、この割合は、1秒あたり30回超の刺激であってもよい。最後の誘発反応の振幅の、最初の誘発反応の振幅に対する比を計算することができ、1.0未満の値は神経筋が遮断されていることを示す。あるいは、テタニー性刺激の開始時には誘発筋反応の振幅にある程度のばらつきが生じることがあるので、刺激終了付近の任意の反応の振幅の、刺激開始付近の任意の反応の振幅に対する比を計算することができ、1.0未満の値は神経筋が遮断されていることを示す。たとえば、刺激開始後1〜3秒の間は誘発反応の振幅にある程度のばらつきがあってもよい。一部の実施では、刺激開始付近の反応のうち振幅のもっとも大きいものを比に用いることができる。
テタニックプロトコルの実施後、任意選択的に、時間間隔をおいて複数の追加刺激により運動神経を刺激する。運動神経への各刺激後、刺激された運動神経に支配されている筋肉の筋反応を記録する。時間間隔をおいた後続刺激により生成された誘発筋反応の数は、ポストテタニックカウントを決定するのに使用され、神経筋遮断度を示す。
筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する別の例示的な方法は、運動神経を刺激して誘発筋反応を引き起こすことを含む。誘発筋反応を記録する。記録された誘発筋反応のピークを特定する。基線からのピークの振幅を決定する。測定された基線からの振幅は、前回の刺激から決定された基準となる振幅と比較され、対象における神経筋遮断レベルの変化を示すか、または所望のレベルの遮断を維持していることを示す。
誘発筋反応の振幅を決定するために、誘発筋反応の開始は、任意選択的に、筋肉の電気的活動のレベルが、運動神経刺激以前または反応誘発完了直後の対象の電気的なノイズの基準レベルを上回った時点を特定することにより識別される。電気的なノイズの基準レベルは、バックグラウンドノイズであり、周囲、内因性および外因性のノイズのすべてを含むことがある。振幅は、基準レベルから、運動神経の刺激により引き起こされた誘発筋反応の正または負のピークまでの測定電位差として決定される。
任意選択的に、基準となる振幅は、基準レベルから、同じ運動神経を刺激して引き起こされた前回または後続の誘発筋反応の正または負のピークまでで決定された振幅である。任意選択的に、基準となる振幅は、運動神経に対する反復刺激トレインの間に生成された前回または後続の誘発筋反応の振幅として決定される。反復刺激トレインは、任意選択的に、それぞれが誘発筋反応を引き起こすことができる4回の刺激を含む。たとえば、反復刺激トレインは、四連刺激プロトコルであってもよい。別の例では、反復刺激トレインは、運動神経のテタニー性刺激プロトコル中に生成される。
四連プロトコルを使用する場合には、4回の刺激のうちの1つ以上の刺激は、任意選択的に、対応する誘発筋反応を生成しない。任意選択的に、刺激トレインは複数の誘発筋反応を生成する。複数の誘発筋反応のうちの1つ以上のピークを任意選択的に特定し、その振幅を決定する。特定されたピークは、任意選択的に、対応する誘発筋反応において最大の負の値を有する。特定されたピークは、任意選択的に、対応する誘発筋反応において最大の正の値を有する。
任意選択的に、基準となる振幅は、基準レベルから、1回目の刺激により引き起こされた誘発筋反応のピーク振幅までで決定された振幅である。他の実施では、基準となる振幅は、任意の前または次の筋反応の基準レベルからピーク振幅までに決定された振幅であってもよい。基準となる振幅は振幅比の分母であってもよく、決定された振幅は振幅比の分子であってもよい。たとえば、1回目の刺激により引き起こされた誘発筋反応を制御基準として用いる場合には、1回目の刺激に対応する決定振幅と4回目の刺激に対応する振幅の比較は、4回目の刺激に対応する振幅と1回目の刺激に対応する振幅の比を決定することを含む。必須ではないが、一部の実施では、4回目の刺激は連続刺激の4回目であってもよく、1回目の刺激は複数の連続刺激のうちの1回目の刺激であってもよい。
任意選択的に、基準となる振幅は、基線から1回目、2回目、3回目、4回目またはそれ以降の刺激により引き起こされた誘発筋反応のピークまでで決定された振幅である。基準となる振幅の値は、任意選択的にゼロである。1回目、2回目、3回目、4回目またはそれ以降のいずれかの誘発筋の基準となる振幅がゼロの場合には、上記方法は、任意選択的に、1回目、2回目、3回目の刺激に対応する誘発筋反応があったかどうか、または所与の刺激プロトコルの最終刺激に先行する任意の所定の刺激に対応する誘発筋反応があったかどうかを決定することをさらに含む。
非ゼロ振幅反応を誘発する1回目、2回目および3回目の刺激の数に対応する誘発筋反応の数のカウントを表すカウント数が任意選択的に表示される。1回目、2回目および3回目の刺激に対応する誘発筋反応がなくなれば、カウントはゼロになり、運動神経が任意選択的にテタニックプロトコルを用いて刺激される。
筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する別の例示的な方法は、運動神経を刺激して誘発筋反応を引き起こし、誘発筋反応を記録することを含む。記録された誘発筋反応中の第1ピークと、記録された誘発筋反応中の逆極性の次のピークが特定される。ピーク・ツー・ピーク振幅は、第1ピークと次のピークとの差を特定することにより計算される。決定されたピーク・ツー・ピーク振幅と基準となるピーク・ツー・ピーク振幅との比較から、対象における神経筋遮断のレベルが示される。
基準となる振幅は、任意選択的に、同じ運動神経を刺激して引き起こされた前回または後続の誘発筋反応中の第1ピークと逆極性の次のピークとの間のピーク・ツー・ピーク振幅から決定される振幅である。前回または後続の誘発筋反応は、任意選択的に、四連刺激プロトコルやテタニー性刺激プロトコルなどの運動神経への反復刺激トレインの間に生成される。
四連プロトコルを使用する場合には、4回の刺激のうちの1つ以上のものは、任意選択的に、対応する誘発筋反応を生成しない。任意選択的に、刺激トレインは複数の誘発筋反応を生成する。複数の誘発筋反応のうちの1つ以上のもののピークを任意選択的に特定する。
任意選択的に、基準となる振幅の値はゼロである。四連プロトコルを使用する場合には、1回目の刺激に対応する決定振幅と4回目の刺激に対応する振幅とを、4回目の刺激に対応する振幅の1回目の刺激に対応する振幅に対する比を決定して比較することができる。任意選択的に4回目の刺激の振幅はゼロであり、結果として比はゼロとなる。
四連プロトコルについて決定される比がゼロの場合には、任意選択的に、1回目、2回目および3回目の刺激に対応する誘発筋反応があったかどうかを決定する。1回目、2回目、3回目および4回目の刺激に関する誘発筋反応を検出した場合には、任意選択的にテタニックプロトコルを用いて運動神経を刺激する。テタニックプロトコルを用いて運動神経を刺激した後、任意選択的に、時間間隔をおいて複数の刺激で運動神経を刺激する。運動神経を刺激した後、刺激された運動神経に支配される筋肉の筋反応を記録し、時間間隔をおいて後続刺激により生成された誘発筋反応の数を特定する。
筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する別の例示的な方法は、時間間隔をおいた複数の刺激により運動神経を刺激し、少なくとも2回運動神経を刺激した後、刺激された運動神経に神経支配される筋肉の電気的活動を記録することを含む。
1つ以上の記録された誘発筋反応のピークが特定される。特定された各ピークの基線からの振幅が決定され、運動神経の刺激のうちの1つにより引き起こされた誘発筋反応に関連する振幅を、次に運動神経に加えられた刺激後の筋肉の電気的活動と比較する。この比較結果は、対象における神経筋遮断のレベルを示すのに使用される。
任意選択的に、次に与えられる刺激により誘発筋反応が引き起こされる。任意選択的に、該次に与えられる刺激により引き起こされる誘発筋反応のピークを特定し、その振幅を決定する。任意選択的に、第1および次に記録された誘発筋反応のピークの振幅を比較し、第1の誘発筋反応と比べて小さい次に記録された反応の振幅が、対象における神経筋遮断のレベルを示している。
筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する別の例示的な方法は、運動神経を刺激して第1および次の誘発筋反応を引き起こし、第1および次の誘発筋反応を記録することを含む。第1および次の記録された誘発筋反応のピークを特定し、第1および次の記録された誘発筋反応の次のピークを特定する。第1の記録された誘発筋反応のピーク・ツー・ピーク振幅と、次の記録された誘発筋反応のピーク・ツー・ピーク振幅とを決定する。ピーク・ツー・ピーク振幅を比較し、第1の誘発筋反応と比べて小さい次に記録された反応のピーク・ツー・ピーク振幅が、対象における神経筋遮断のレベルを示している。
筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する別の例示的な方法は、1回、2回、3回および4回運動神経を刺激し、各刺激による運動神経の刺激後、刺激された運動神経に支配される筋肉の電気的活動を記録することを含む。1回目の刺激と4回目の刺激とにより引き起こされる筋肉の電気的反応を定量化し、定量化した1回目の刺激と定量化した4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応の比を決定する。決定された比は、対象における神経筋遮断のレベルを示すのに使用される。任意選択的に、各刺激は、誘発筋反応を引き起こすのに十分である。任意選択的に、各刺激は時間をずらしてある。任意選択的に、1回目の刺激は誘発筋反応を引き起こす。任意選択的に、2回目の刺激は誘発筋反応を引き起こす。任意選択的に、3回目の刺激は誘発筋反応を引き起こす。任意選択的に、4回目の刺激は誘発筋反応を引き起こす。任意選択的に、1回目の刺激は誘発筋反応を引き起こさない。任意選択的に、2回目の刺激は誘発筋反応を引き起こさない。任意選択的に、3回目の刺激は誘発筋反応を引き起こさない。任意選択的に、4回目の刺激は誘発筋反応を引き起こさない。任意選択的に、決定される比はゼロである。
たとえば、比は任意選択的に誘発筋反応を引き起こさない4回目の刺激に対する反応を含むので、決定される比はゼロである。任意選択的に、四連続の4回目と1回目の刺激の筋反応から比を決定する。
比がゼロの場合には、任意選択的に、誘発筋反応が3回目、2回目または1回目の刺激のうちの1つ以上のものにより引き起こされたかどうかを決定する。3回目、2回目または1回目の刺激のいずれも誘発筋反応を生成しない場合には、任意選択的にテタニー性刺激プロトコルにより一連の刺激を運動神経に与える。任意選択的に、テタニー性刺激プロトコルは、複数の刺激の間(つまり全テタニック刺激の間)に誘発筋反応を引き起こさず、テタニー性刺激プロトコルの比はゼロである。
神経筋遮断薬を投与されている対象における四連反応比を決定する別の方法は、1回、2回、3回および4回運動神経を刺激し、運動神経の各刺激後、刺激された運動神経に神経支配される筋肉の電気的活動を記録することを含む。1回目の刺激と4回目の刺激により引き起こされる筋肉の電気的反応を定量化し、定量化した1回目の刺激と定量化した4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応の四連反応比を決定する。任意選択的に、各刺激は、誘発筋反応を引き起こすのに十分である。任意選択的に、各刺激は時間をずらしてある。
任意選択的に、刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応の定量化は、記録された誘発筋反応のピークを特定し、基線からそのピークまでの振幅を決定することを含む。
任意選択的に、刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応の定量化は、記録された誘発筋反応のピークを特定することと、記録された誘発筋反応の逆の極性の次のピークを特定することと、第1と次のピークの間の差を決定することでピーク・ツー・ピーク振幅を決定することとを含む。任意選択的に、特定されたピークは、第1ピークの次のピークである。任意選択的に、特定されたピークは、対応する誘発筋反応中最大の負の値を有するピークである。任意選択的に、特定されたピークは、対応する誘発筋反応中の最大の正の値を有するピークである。任意選択的に、次のピークは、対応する誘発筋反応中の第1ピークの次の逆極性のピークである。任意選択的に、次のピークは、対応する誘発筋反応中の第1ピークの次の逆極性の最大値を有するピークである。
筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する1つの例示的なシステムは、時間をずらした複数の刺激で運動神経を刺激するように構成された刺激器と、刺激された運動神経に支配される筋肉の筋反応を記録するための記録装置とを含む。システムは、複数の刺激を与えた後筋反応を評価して対象における神経筋遮断の評価を下すための少なくとも1つの処理装置をさらに含む。任意選択的に、各刺激は、正常な状態で誘発筋反応を引き起こすのに十分である。
少なくとも1つの処理装置は、任意選択的に、後続刺激と1回目の刺激とがもたらす筋反応の比を決定することによって、筋反応を評価するように構成される。任意選択的に、1回目の刺激は誘発筋反応を生成する。任意選択的に、後続刺激は誘発筋反応を生成しない。任意選択的に、決定された比はゼロ(または1.0未満)であり、対象における神経筋遮断のレベルを示す。
少なくとも1つの処理装置は、任意選択的に、1回目の刺激に関する筋反応と4回目の刺激に関する筋反応の比を決定するように構成される。少なくとも1つの処理装置は、任意選択的に、1回目の刺激に関する筋反応と5回目またはそれ以降の刺激に関する筋反応の比を決定するように構成される。たとえば、少なくとも1つの処理装置は、任意選択的に、1回目の刺激に関する筋反応と6回目、7回目、8回目、9回目または10回目の刺激に関する筋反応の比を決定するように構成される。決定された比は、任意選択的にゼロ(または1.0未満)である。
少なくとも1つの処理装置は、任意選択的に、時間をずらした複数の刺激のうち誘発筋反応をもたらした1つ以上の刺激を特定し、カウントを決定するようにさらに構成される。任意選択的に、カウントはゼロであり、時間をずらした複数の刺激がいずれも誘発筋反応をもたらさなかったことを示す。
刺激器は、任意選択的に、テタニックプロトコルにおいて運動神経を刺激し、また、テタニックプロトコルにより運動神経を刺激した後、時間間隔をおいた複数の刺激により運動神経を刺激するようにさらに構成される。任意選択的に、記録装置は、時間間隔をおいた後続の各刺激に関する誘発筋反応を記録するようにさらに構成され、少なくとも1つの処理装置は、時間間隔をおいた後続刺激により生成された誘発筋反応の数を特定し第2カウントを決定するようにさらに構成される。
筋弛緩薬を投与されている患者における神経筋遮断を評価する別の例示的なシステムは、運動神経に対する1回目、2回目、3回目および4回目の刺激を生成するように構成された刺激器を含む。システムは、刺激器が生成した各刺激を患者に与えるように構成された患者−刺激インターフェースと、運動神経に対する各刺激後、刺激された運動神経に支配される筋肉の電気的活動を記録するように構成された患者−記録インターフェースをさらに含む。システムは、1回目の刺激と4回目の刺激とにより引き起こされる筋肉の電気的反応を定量化し、定量化した1回目の刺激と定量化した4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応の比を決定するように構成された少なくとも1つの処理デバイスをさらに含む。比は、対象における神経筋遮断のレベルを示す。
任意選択的に、処理デバイスは、1回目、2回目または3回目の刺激が誘発筋反応を引き起こしたかどうかを決定するようにさらに構成される。任意選択的に、処理デバイスは、1回目、2回目、3回目または4回目の刺激が誘発筋反応を引き起こさない場合には、刺激器にテタニー性刺激として複数の刺激を生成させるようにさらに構成される。任意選択的に、各刺激は、正常な状態で誘発筋反応を引き起こすのに十分である。任意選択的に、各刺激は時間をずらしてある。各刺激は、刺激が終了するときは時間的に別個であってもよい(すなわち電流が途切れる)が、刺激に対する筋反応が完了するときは必ずしもそうではない。
四連反応比を決定するための1つの例示的なシステムは、1回目、2回目、3回目および4回目の刺激を運動神経に与えるために刺激を生成するように構成された刺激器と、各刺激による運動神経の刺激後、刺激された運動神経に神経支配される筋肉の電気的活動を記録するように構成された記録装置を含む。システムは、1回目の刺激と4回目の刺激とにより引き起こされる筋肉の電気的反応を定量化し、定量化した1回目の刺激と定量化した4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応の四連反応比を決定するように構成された少なくとも1つの処理装置をさらに含む。任意選択的に、少なくとも1つの処理装置は、記録された誘発筋反応のピークを特定し、基線からそのピークまでの振幅を決定することにより、刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応を定量化するように構成される。任意選択的に、少なくとも1つの処理装置は、記録された誘発筋反応のピークを特定することと、記録された誘発筋反応の次のピークを特定することと、第1と次のピークの間の差を決定することでピーク・ツー・ピーク振幅を決定することとにより、刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応を定量化するように構成される。任意選択的に、各刺激は、誘発筋反応を引き起こすのに十分である。任意選択的に、各刺激は時間をずらしてある。
運動神経を刺激するように構成された運動神経刺激器と、該運動神経に神経支配される筋肉の電気的活動を記録するための記録装置とを含む、対象における筋肉の電気的活動を評価するためのシステムも提供される。システムは、刺激された運動神経の電気的活動を記録するための記録装置をさらに含む。
本発明の1つ以上の実施形態を、添付の図面と以下の説明において詳述する。本発明の他の特徴、目的および利点は、以下の説明、図面および請求項から自明であろう。
図面中の構成要素は必ずしも互いに同じ縮小率ではない。複数の図面において、類似の要素には類似の参照符号を付す。
麻酔中に神経筋機能をモニタリングするためのシステムを示す概略ブロック図である。 図1のシステム内で行われる例示的な操作の流れ図を示す。 電極を装着するときの例示的な操作の流れ図を示す。 刺激電流を決定し刺激プロトコルを選択するときの例示的な操作の流れ図を示す。 神経筋遮断をモニタリングするときの例示的な操作の流れ図を示す。 神経刺激反応データを収集したものを示す。 神経刺激反応データを収集したものを示す。 神経刺激反応データを収集したものを示す。 神経刺激反応データを収集したものを示す。 神経刺激反応データを収集したものを示す。 神経刺激反応データを収集したものを示す。 収集データの妥当性を決定するときの例示的な操作の流れ図を示す。 四連(TOF)試験プロトコルを適用するときの例示的な操作の流れ図を示す。 テタニック試験プロトコルを適用するときの例示的な操作の流れ図を示す。 ポストテタニックカウント(PTC)試験プロトコルを適用するときの例示的な操作の流れ図を示す。 例示的な手術中に、神経筋遮断をモニタリングするときの例示的な操作の流れ図を示す。 挿管前にTOF試験プロトコルを実施するときの例示的な操作の流れ図を示す。 手術中にテタニック試験プロトコルを実施し、拮抗薬投与後にTOF試験プロトコルを実施するときの例示的な操作の流れ図を示す。 モニタリングデバイスをオフにするときの例示的な操作の流れ図を示す。 電極を取り外すときの例示的な操作の流れ図を示す。 例示的な処理デバイスを示す。
麻酔をモニタリングするためのシステム、デバイスおよび方法を提供する。たとえば、方法、デバイスおよびシステムは、任意選択的に、筋弛緩薬を受けている対象における神経筋遮断を評価する。筋弛緩薬は、任意選択的に神経筋遮断薬である。筋弛緩薬は、任意選択的に脱分極性薬である。筋弛緩薬は、任意選択的に非脱分極性薬である。
本開示のシステム、デバイスおよび方法は、筋弛緩薬が体に及ぼす作用に直接対応する神経および筋肉の機能を客観的に測定可能にする。したがって、筋弛緩薬のより効果的な投与および拮抗が可能であり、麻酔の誘導および弛緩がより正確に制御でき、外科手術が安全に開始できるときを特定できる。定期的に筋機能をモニタリングすることにより、術中に筋弛緩薬の力価を案内することも可能なので、過小および過剰な投与が避けられ、患者が適切に反応したときを知らせることができるので、気管内(呼吸)チューブを導入(外科手術の開始時)または抜去(外科手術の終了時)できる。
このシステム、デバイスおよび方法は、任意選択的に、外科手術の間、神経筋遮断の深度を正確かつ連続的に客観的に測定するのに使用される。神経筋機能は、対応する運動神経の電気刺激に反応する誘発筋反応(筋肉の「単収縮」の裏側で誘発される電気的活動)を比較することにより直接評価される。反復刺激に対する筋反応が消失すると、適切な筋弛緩が得られるが、神経伝導は損なわれていない。デバイスは、(ユーザーが選択した間隔で)手動または自動でトリガされると評価を反復し、任意の手術の間に、任意の末梢運動神経により神経筋機能の現在の状態をモニタリング可能にする。電池式で使いやすく、はっきり見え、操作設定に無理なく納まる形のこのデバイスは、確実に薬物伝送を制御し、神経筋機能を適切に回復させることができ、適切な手術条件を確保して患者の安全性を高める、信頼性の高い客観的なモニターである。
上述したように、筋弛緩薬は、あるタイプの手術の間に投与される。筋弛緩薬は、神経筋接合部において化学物質伝導を阻害するが、神経線維と筋線維のいずれの導電にも影響しない。具体的には、筋弛緩薬は、受容体部位をブロックし、化学物質メッセンジャーが筋線維内で電気的反応を開始するのを防止する。多くの受容体部位がブロックされれば、刺激を受け取る筋線維は少なくなり、筋肉の視覚的機械的単収縮および根底の電気的反応の両方が低下する。筋弛緩薬の単回投与は筋反応を速やかに低下させるが、薬物が代謝され体外に排出されると経時的に正常に戻る(自然回復)。ある量の筋弛緩薬に関し、筋反応低下の大きさは、薬物投与からの時間とモニターされている筋肉による。たとえば、同量の筋弛緩薬は、横隔膜よりも親指の筋肉により大きく影響する。したがって、モニタリングの成功は、適切な筋肉を特定することと、筋弛緩薬の投与と離脱(拮抗)の変化していく効果を連続的にモニタリングすることとにかかっている。
筋弛緩薬を患者に投与する前は、刺激により誘発される神経インパルスが筋肉に伝わり、電気的反応を誘導して筋肉の単収縮をもたらす。筋弛緩薬を投与すると、受容体部位はブロックされ、一部の筋線維だけが反応する。つまり、神経反応の強度は変化しないが筋反応の振幅が減少する、電気的記録よりも筋肉単収縮において顕著な効果である。完全ブロック時には、全ての筋反応が消失するものの、神経反応は維持されている。したがって、刺激が移動して神経から離れた場合には、神経反応も筋反応(単収縮)も検出されないことから、手順誤りを検出する可能性がある。
図1を参照して、外科手術中に、筋弛緩薬を受けている患者における筋麻痺の深度および筋肉回復度を評価するのに使用されるシステムを説明する。システムは、刺激/記録ユニット130および制御/視覚化ユニット132からなっていてもよい。刺激/記録ユニット130および制御/視覚化ユニット132は、ケーブル接続されていても、無線リンクされていてもよい。加えてまたは代わりに、刺激/記録ユニット130および制御/視覚化ユニット132は、一体化してもよい。しかし、刺激/記録ユニット130および制御/視覚化ユニット132が物理的に別々であれば、電気ノイズ(つまり電気メス)効果および患者周りに追加のワイヤがある物理的な不便さを最小限にできる。物理的に別々であれば、刺激/記録ユニット130および制御/視覚化ユニット132は、別々で単一の手持ち型であってもよい。加えて、制御/視覚化ユニット132は、エッジに沿って加工されて鋭い角や突出面がなく軽量であってもよい。制御/視覚化ユニット132を、平面に載置することも静注点滴ポールにとりつけることができ、手術室の基準に合う色(すなわち青色と銀色)の材料により構成することができる。さらに、制御/視覚化ユニット132は、湿らせた布やアルコールで拭いて掃除および滅菌しやすい場合がある。制御/視覚化ユニット132は、約4フィートの高さから堅い床に繰り返し落として耐久性があるものでもよい。
刺激/記録ユニット130は、神経刺激器108と、センサ110および112を含むことがあり、任意選択的に単体の手持ち型に一体化することができる。神経刺激器108は電気パルスを、運動神経、たとえば手首の正中神経や尺骨神経、足首の脛骨神経、または耳の下の顔面神経に伝送できる。1つの実施では、神経刺激器108は、200μsまたは300μsの方形波、単相の一定の電気パルスを伝送することができる。神経刺激器108が伝送する電気パルスは、患者が未ブロック状態にあるときに神経反応を誘発するのに十分強くなければならない。さらに、神経刺激器108は、パルスのシーケンス、たとえば四連(TOF:train-of-four)および強縮性(テタニー性:tetanic)のバーストを伝送することができる。
センサ110および112は、神経刺激により誘発される神経および筋肉の内因性の電気的活動を検知できる。筋肉の電気的活動を検知することにより、たとえば、筋反応の強さに直接対応している電気的活動の振幅を測定できる。したがって、筋肉の電気的活動の振幅の変化は、筋弛緩薬の添加と拮抗による変化と直接に相関することがあるので、手術中のどの時点においても、筋弛緩薬が患者に及ぼす影響を決定することができる。
刺激電極102、検知電極104および106は、たとえば、専用コネクタを用いて刺激/記録ユニット130に取り付けることができる。
図1に示すシステムは、刺激/記録ユニット130と制御/視覚化ユニット132との両方に電源を供給する電源レギュレータ114も含むことがある。しかし、一部の実施では、刺激/記録ユニット130と制御/視覚化ユニット132の電源は、別々(すなわち、2つの別個の電池パック)であってもよい。刺激/記録ユニット130と制御/視覚化ユニット132は、たとえば、ガルバーニセパレータ116を用いて互いに単離して刺激/記録ユニット130と制御/視覚化ユニット132間に直流が流れるのを防止してもよい。
制御/視覚化ユニット132は、ユーザー入力制御部および視覚ディスプレイを搭載し、操作プロトコルを格納し、患者データを収集し、システムクロックを生成してもよい。たとえば、制御/視覚化ユニット132は、出入力デバイス118、処理デバイス120、静注点滴ポールホルダ122および外部通信リンク124を含むことがある。出入力デバイス118は、ユーザー入力制御部、たとえば電源オン/オフ制御部、テストプロトコル選択制御部(単発単収縮、四連(TOF)、強縮性、ポスト強縮性カウント(PTC))、刺激強度制御部(0〜100mAの定電流)、刺激モード制御部(手動または連続)、刺激トリガ制御部などを含むことがある。ユーザー入力制御部は、動作モードと選択成功とを示すバックライトボタンと、任意選択的に警告として使用され得る可聴トーンを備えていてもよい。さらに、ユーザー入力制御部は、ユーザーが手術用手袋を着用していても制御操作ができるように設計されていてもよい。
出入力デバイス118は、ディスプレイを含むことがある。たとえば、ディスプレイは、制御/視覚化ユニット132がオンであることの視覚的インジケータ、不具合インジケータ(すなわち、電池容量低下、電気的導通喪失、刺激伝送失敗、通信接続喪失)、刺激強度、刺激に対する反応を表す棒グラフを表示することができてもよい。ディスプレイは先に挙げたような視覚的インジケータに限られず、代わりに、ユーザーがシステムをさらに容易に操作できるように視覚的インジケータの複数の組合せからなってもよい。図1に示すシステムは、本明細書に記載の態様を実施するため処理デバイス120も含むことがある。例示的な処理デバイスについては図16を参照して以下に詳述する。
さらに、図1に示すシステムは、静注点滴ポールホルダ122および外部通信リンク124を含むことがある。手術中に、制御/視覚化ユニット132を静注点滴ポールに固定するのに、静注点滴ポールホルダ122を使用することができる。外部通信リンク124は、システムと他のデバイスの通信を可能にする。手術が終わると、外部通信リンク124を用いて、制御/視覚化ユニット132から収集データをダウンロードすることが可能であってもよい。
図2は、図1のシステム内で行われる例示的な操作の流れ図を示す。図2の例示的な操作を、たとえば手術中に行うことができる。図2の例示的な操作は、4つの段階、すなわち、準備、刺激、解読およびクリーンアップに分けられる。準備段階では、患者を手術室に入室させる。そして、202で患者に電極を装着する。電極は、たとえば、図1に示すように、刺激電極102およびセンサ電極104と106であってもよい。電極を患者に装着する過程については、図3を参照して詳述する。
電極を患者に装着した後、全身麻酔を患者に投与することができる。そして、204で、麻酔医は、神経筋遮断のモニタリング中に使用する刺激電流(つまり刺激強度)および刺激プロトコルを選択することができる。本明細書を通じて麻酔医という用語を用いてはいるものの、当業者であれば、このシステムは他の医療関係者またはシステムオペレーターも使用でき、麻酔医という用語は、開示のデバイスと方法の範囲を限定するものではないことを理解されたい。麻酔医は、刺激電流を手動か自動により選択することできるが、これについては図4を参照して詳述する。さらに、麻酔医は、限定ではないが、単発単収縮、TOF、テタニー性およびPTCを含む数々の刺激プロトコルからも選択することができる。刺激プロトコルを選択する過程については図4を参照して詳述し、特定の刺激プロトコルについては図8〜図10を参照して詳述する。
刺激強度およびプロトコルを選択後に、麻酔医は、神経筋遮断を誘導する筋弛緩薬を投与し始めることができる。手術中麻酔レベルをモニタリングするために、206で、麻酔医は、神経筋遮断をモニタリングすることができる。神経筋遮断をモニタリングする過程については、図5〜図11を参照して詳述する。そして、手術後患者が神経筋機能を適切に回復すると、麻酔医は、208で、刺激を中止し、データおよび/またはパラメータを保存し、デバイスをオフにし、電極を患者から取り外すことができる。この過程は、図14および図15を参照して詳述する。
図3は、電極を装着するときの例示的な操作の流れ図を示す。302で、麻酔医は、刺激および/または記録する神経と筋肉を決定する。まず、麻酔医は、刺激する神経を決定することができる。たとえば、麻酔医は、たとえば手首の正中神経や尺骨神経、足首の脛骨神経、または耳の下の顔面神経など、筋肉の表面に延び神経接合部で接触する運動神経を刺激することを選択することができる。刺激された神経に神経支配される運動単位において、誘発筋反応を記録することができる。さらに、刺激部位両側への神経経路に沿って誘発神経反応を記録することができる。
304で、麻酔医は、刺激電極102、センサ電極104および106を刺激/記録ユニット130に取り付けたワイヤに接続できる。上述したように、刺激電極102およびセンサ電極104、106を、専用コネクタにより刺激/記録ユニット130に取り付けることができる。
306で、麻酔医は、刺激して記録する神経および筋肉を特定することができる。上述したように、麻酔医は、たとえば、手首の正中神経や尺骨神経、足首の脛骨神経、または耳の下の顔面神経などの運動神経を刺激することを選択することができる。誘発筋反応を記録するために、麻酔医は、刺激された神経に支配される運動単位、たとえば、尺骨神経は手、脛骨神経は脚、顔面神経は眉や顎などを特定することができる。そして、麻酔医は、誘発神経反応を記録するための神経を特定することができる。誘発神経反応は、刺激部位の両側への神経経路に沿って記録できるが、干渉を避けるために刺激部位から少なくとも5cm離して記録するのが好ましい。1つの実施では、複数の差動記録リード線を複数の活動部位上に配置することができ、すなわち、1本のリード線を筋肉上に配置し他方のリード線を神経上に配置して、単一の記録チャネルにより両方の反応を収集する。
308で、麻酔医は、刺激を与える神経上に刺激電極102を装着し、それぞれ刺激される神経によって支配される運動単位上と神経経路に沿って検知電極104および106を装着することができる。
図4は、刺激電流を決定し刺激プロトコルを選択するときの例示的な操作の流れ図を示す。402で、麻酔医は、たとえば、制御/視覚化ユニット132のユーザー入力制御部により刺激電流(つまり刺激強度)を決定することができる。麻酔医は、刺激強度を手動または自動により選択することできる。手動により刺激強度を選択する場合には、麻酔医は、たとえば、0mA〜100mAの実際の刺激電流を選択することができる。さらに、麻酔医は、最大EMG+10%の反応(最大上(supramaximal))または閾値EMG+10%の反応(最大下(submaximal))がそれぞれ得られるまで、たとえば5mAの増分で電流が一定量ずつ変化する所定シーケンスで電流を増量/減量して、最大上電流または最大下電流を手動により選択することができる。さらに、麻酔医は、自動で刺激強度を選択することができ、最大EMG+10%の反応または閾値EMG+10%の反応が得られるまで、自動的に電流が一定量ずつ変化する所定シーケンスを印加して最大上電流または最大下電流を設定する。システムは、麻酔医が刺激強度を選択しない場合に備えて、デフォルトの刺激強度すなわち最大上の刺激強度も含むことがある。
404で、麻酔医は、刺激プロトコルを選択することができる。たとえば、麻酔医は、たとえば、制御/視覚化ユニット132のユーザー入力制御部により、単発単収縮、TOF、テタニックおよびPTCプロトコルの中から選択することができる。単発単収縮プロトコルでは、単発で電気パルスが加えられて、対応する筋反応が記録される。たとえば、単発の電気パルスを最大の強度200μsで与えることができ、誘発筋反応を記録することができる。1/秒(1Hz)プロトコルまたは1/10秒(0.1Hz)プロトコルで1秒ごとまたは10秒ごとに、200μsまたは300μsの持続時間の単発の電気パルスを反復することができる。
TOFプロトコルでは、所定の刺激パターンを所定の時間間隔で与えることができる。たとえば、それぞれ最大上の強度の200μsまたは300μsの4回の電気刺激パターンを、500msごとに与えることができる。与えられた各刺激は、対応する筋反応を誘発し、該反応が記録される。そして、後続の筋反応の振幅の、前回の筋反応の振幅に対する比が計算される。たとえば、1回目の筋反応に対する4回目の筋反応の比(TOF比)を計算することができる。中程度の神経筋遮断では、誘発筋反応の振幅は、1回目の刺激から4回目の刺激まで次第に減少する。このように、TOF比は、神経筋遮断レベルに対応するので、TOF比を計算することにより神経筋遮断レベルを決定することが可能であってもよい。
テタニック(TET)プロトコルでは、TOFプロトコルと同様に、所定の刺激パターンを所定の時間間隔で与えることができる。しかし、TETでは、多数のより高周波の(すなわち50Hz、70Hzまたは100Hz)刺激がより長い全持続時間(すなわち5秒)与えられる。TETプロトコルで使用される周波数は、任意選択的に、刺激に対する筋反応の融合を得るような、たとえば、ヒトの場合は30Hz超などの閾値を超える周波数であってもよい。TETプロトコルで使用される周波数は、刺激に対する筋反応の融合を得るような任意の周波数であってもよく、30Hz超の周波数であってもよい。たとえば、それぞれが最大上強度(または最大上よりも小さい強度)の250回または500回の電気パルス(それぞれ持続時間は200μs)のパターンを50Hzまたは100Hz、5秒間の割合で与えてもよい。通常の神経筋伝達中、テタニー性刺激に対する誘発筋反応は、1つの持続的な筋収縮へと融合される。すなわち、テタニー性刺激に対する通常の(遮断されていない)筋反応は、刺激の間持続(融合)される。しかし、非脱分極型の神経筋遮断中は、テタニー性刺激に対する反応は持続しない(つまり消失する)。したがって、刺激終了時の筋反応の振幅の、刺激開始時の筋反応の振幅に対する比を計算することにより、神経筋遮断のレベルを決定することが可能であってもよい。あるいは、テタニー性刺激の開始時には誘発筋反応の振幅にある程度のばらつきが生じることがあるので、刺激終了付近の任意の反応の振幅の、刺激開始付近の任意の反応の振幅に対する比を計算することができ、1.0未満の値は神経筋が遮断されていることを示す。たとえば、刺激開始後1秒〜3秒の間は誘発反応の振幅にある程度のばらつきがあり得る。一部の実施では、刺激開始付近の反応のうち振幅のもっとも大きいものを比に用いることができる。
PTCプロトコルでは、テタニー性刺激は上述したように与えられる。テタニー性刺激が終了すると、単発単収縮刺激を所定の時間間隔で与えることができる。たとえば、単発単収縮刺激を、テタニー性刺激が終了して30秒後から1Hzの割合で与えることができ、単発単収縮刺激に対する反応数を数えることができる。テタニー性刺激は、神経末端からすべての利用可能な神経伝達物質を放出させ、それによりテタニー性刺激後の僅かな時間で単収縮反応を回復させることができる。深い神経筋遮断中に、TOF刺激に対する1回目の反応が戻るまでの時間は、所与の時点で存在するPTC単収縮反応の数と関係がある。
刺激プロトコルの選択に加えて、麻酔医は、刺激が連続的か手動かどうかを選択することができる。手動刺激では、麻酔医は、制御/視覚化ユニット132のユーザー入力制御部により刺激をトリガすることができる。連続刺激では、連続的な刺激プロトコルを所定の時間間隔で適用することができる。単発単収縮、TOF、テタニックプロトコルおよびPTCプロトコルを、たとえば、それぞれ1秒ごと、12秒ごと、120秒ごと、120秒ごとに反復することができる。
図5は、神経筋遮断をモニタリングするときの例示的な操作の流れ図を示す。502で、麻酔医は、選択したプロトコルにより刺激を与えることができる。504で検知電極104により筋反応を検知して記録し、506で検知電極106により神経反応を検知して記録する。508で収集データが妥当かどうかを決定する。これについては図7を参照して詳述する。510で、前回の刺激から所定の時間が経過した後、後続刺激を与えることができ、これは512で決定される。
図6A〜図6Fは、神経刺激反応データを収集したものを示す。神経および筋肉の反応を測定するために、本明細書に開示のシステムおよび方法は、刺激に対する反応の収集されたデータの特徴を解読する。たとえば、図6Aは、与えられた刺激に反応し、センサ104および106により収集されたデータ(すなわち検出された電圧信号)を示す。収集されたデータは、ノイズ(刺激アーチファクト)、神経の電気的活動(すなわち神経反応)および筋肉の電気的活動(すなわち筋反応)を含む。1つの実施では、ノイズ、神経反応および筋反応を、それぞれ測定する前に互いに別に分けることができる。
まず、検出された電圧信号が基準値(すなわち、バックグラウンド(刺激前または反応直後)レベルの電気的活動(たとえば二乗平均平方根(RMS)振幅により特徴づけられる))から有意に逸脱する時点を、たとえば、検出された電圧信号を構成する一連の値の最高端と最低端から内向きに見て特定することにより、神経筋活動の限界を検出することができる。電気的ノイズの基準レベルは、バックグラウンドノイズであり、周囲、内因性および外因性のノイズのすべてを含むことがある。そして、傾きと振幅の両方をそれぞれの基準値から所定量だけ異なるときに限界値とすることができ、その位置を指す参照マーク602を置くことができる。傾きと振幅の両方がそれぞれの基準値から所定量だけ異なるポイントは、検出された電圧信号中の「突出部(ニー:knee)」により視覚的に特定できる。「突出部」と参照マーク602を図6Aの一部分を示す図6Bに示す。図6Cに示す、検出された電圧信号の参照マーク602の前と後の部分は、アーチファクトと非許容レベルの干渉の評価をされ得るノイズオンリー部分である。検出された電圧信号の参照マーク602の間の部分は、神経筋反応であり、神経および筋肉の反応と、ノイズとの両方を含む。
図6Cに示す検出された電圧信号の領域およびマークされた「信号」を、数々の手段により、検出された電圧信号に含まれる各神経反応および各筋反応にさらに分けることができる。まず、筋肉は神経よりも遅れて活性化されるので、筋反応606は一般に神経反応604よりも後に(そしてより高い振幅を伴って)生じる。したがって、筋反応606を特定し、検出された電圧信号からそれを引いて神経反応604を得ることが可能であってもよい。二番目に、検出された電圧信号の一定の部分は神経反応604のものであると推測できるが、このことは神経反応604が存在する間は一定であるが、筋反応606はより変わりやすいためであり、したがって、神経反応604を特定し、検出された電圧信号からそれを引いて筋反応606を得ることができる。三番目に、筋反応606は、検出された電圧信号に適合することができる特徴的な形状をもつので、検出された電圧信号から引いて神経反応604を得ることができる。ノイズ608、神経反応604および筋反応606を、別々に、それぞれ図6D、図6Eおよび図6Fに示す。
検出された電圧信号3つの部分(すなわち、ノイズ608、神経反応604および筋反応606)を分けた後に、各部分を測定することができる。ノイズ608を分析してアーチファクトが存在するかどうかを決定してもよい。加えて、または代わりに、ノイズ608を統計学的に分析し、領域の傾きおよび/またはRMS値を計算し、またはゼロ交差を計測して周波数成分を見積もってもよい。たとえば、神経反応604の形状や振幅が変化するかどうかを決定することにより、神経反応604の一定性を評価してもよい。神経反応604は、一定、つまり形状や振幅が変化しないと推測される。神経反応604は、振幅および主要な特徴間の間隔を分析することにより、または整合した検出電圧信号と以前の記録から作成されたテンプレートとの相関関係を調べることにより、評価してもよい。筋反応606は、ピーク・ツー・ピーク振幅、基線ツーピーク振幅またはピーク値間の差異を測定して評価してもよい。
図7は、収集データの妥当性を決定するときの例示的な操作の流れ図を示す。収集データを分析する前に、収集データが妥当かどうかを決定する。妥当性の決定は702から開始する。たとえば、電極接続の完全性、温度、ノイズレベルなどを分析することができる。704で、電極接続が適切かどうかを決定する。たとえば、電極接続は、インピーダンスが500オーム〜5000オームであれば適切とされ得る。706で、温度が適切かどうかを決定する。温度が適切でない場合(すなわち低すぎる場合)には、神経機能が低温により損なわれることがある。このように、低温を検出することができ、その部位を誤差が生じないように正常な体温になるまで温めることができる。一部の実施形態では、神経温度を推定するために皮膚温度を検出することができるが、これはどの時点でもこれらはほぼ同じ温度のためである。たとえば、34℃以上であれば、温度は適切であり得る。708で、シグナルノイズ比(SNR)が適切かどうかを決定する。1つの実施では、電極接続、温度およびシグナルノイズ比のすべてが適切でなければ次に進めない。他の実施では、上記の条件は必要ではないかもしれない。条件が不適切な場合、不適切な条件を修正できるように710でユーザーに通知をすることができ、再度妥当性チェックを行うことができる。上述したように、不適切な条件を制御/視覚化ユニット132に表示することができる。
712で、刺激が伝送されたかどうかを決定する。刺激が運動神経からずれる(すなわち離れる)と、刺激は神経反応をトリガできなくなり、検知電極104および106が検知する筋反応と神経反応の両方が存在しなくなる。神経反応は、完全な神経筋遮断中でも存在するはずである。したがって、神経反応が存在しなければ、刺激は伝送されなかった(または刺激が神経反応をトリガするのに十分ではなかった)ということである。さらに、インピーダンスチャネルに現れる動きのアーチファクトからいくつかの単収縮を検出することにより、刺激が伝送されたかどうかを検出することが可能であってもよい。刺激が伝送されなかった場合にはユーザーに通知され、716で再度の妥当性チェックを行うことができる。上述したように、不適切な条件を、制御/視覚化ユニット132に表示することができる。
714で、反応が妥当かどうかを決定する。たとえば、神経反応および筋反応を分析し、各反応が存在するかどうか、振幅が減少しているかどうか、反応潜時が一定かどうかなどを決定することができる。反応が妥当でない場合にはユーザーに通知され、716で再度妥当性チェックを行うことができる。上述したように、不適切な条件を、制御/視覚化ユニット132に表示することができる。収集データが妥当であると決定された後に、718で刺激を続行し、筋反応の振幅を測定することができる。
図8は、TOFプロトコルを適用するときの例示的な操作の流れ図を示す。TOFプロトコルは、所定の刺激パターンを所定の時間間隔で運動神経に与えることからなる。802でTOFプロトコルを開始し、804で1回目の刺激を与える。たとえば、刺激は、200μsまたは300μs、方形波、単相、100μs〜300μsの固定幅の定電流電気パルスであってもよい。任意選択的に、刺激持続時間は、200μsより長くても短くてもよく、限定ではないが100μs〜300μsの持続時間を含む。上述したように、たとえば、表示灯により刺激を与えたことを制御/視覚化ユニット132に示すことができる。806で検知電極104および106により神経反応と筋反応を記録する。その後、808で、所定の回数の刺激を与えたかどうかを決定する。1つの実施では、所定の回数は、好ましくは4回の刺激であるが、5回や6回や7回などであってもよい。「はい」の場合には、812で、図7を参照して詳述したとおり回収データが妥当かどうかを決定する。「いいえ」の場合には、所定の時間間隔をおいて、たとえば500msが経過した後、後続刺激が与えられる。しかし、所定の時間間隔は500msより長くても短くてもよい。
814で筋反応の振幅が測定される。上述したように、振幅は、ピーク・ツー・ピーク振幅でも基線ツーピーク振幅であってもよい。測定した振幅および基準となる振幅を比較して神経筋遮断レベルを決定することができる。たとえば、基準となる振幅はゼロであってもよい。筋弛緩薬を投与する前に患者に所定の刺激パターンを与えると、筋反応の振幅はほぼ均等でありゼロではないと推定される。しかし、患者に筋弛緩薬が投与されると、各後続の筋反応の振幅は減少する。1つの実施では、好ましくは4回目に記録される筋反応までに振幅はゼロまで減少し、ある程度の神経筋遮断を示すことができる。
816で、順番に与えられた刺激トレインに対する任意の2つの個別の筋反応の振幅の比を計算することにより、TOFを決定することができる。一部の実施では、比は、後続の筋反応(すなわち時間的に後で記録された反応)の振幅の、前回の筋反応(すなわち時間的に先に記録された反応)の振幅に対する比であってもよい。たとえば、四連反応比は、順次与えられる刺激トレインのなかで、4回目に与えられた刺激の、1回目に与えられた刺激に対する振幅の比である。そして、TOF比を、基準となる比(好ましくは1.0であるべきもの)と比較することができる。好ましくは、TOF比は、4回目の筋反応の振幅の、1回目の筋反応の振幅に対する比であるが、あるいは1回目、2回目、3回目、4回目、5回目、6回目などのいずれの振幅の比であってもよい。未遮断状態では、TOF比はほぼ1.0である。神経筋遮断が深まると、TOF比は徐々に下がり0.0になる。つまりTOF比が小さい、すなわち0.0に近ければ、それだけ神経筋遮断が大きいということになり、4回目の、1回目に対する筋反応のTOF比が0.0ということは、約80%以上の神経筋遮断(受容体占有)を示す。
次に、TOF比がゼロかどうかを決定する。「いいえ」の場合には、制御/視覚化ユニット132は、TOF比値および対応する色を表示することができる。表示は、異なる色を用いて神経筋遮断の異なるレベルを示すことができる。たとえば、緑色をTOF比1.0〜0.90を表すために用いることができ、黄色をTOF比0.89〜0.40を表すために用いることができ、赤色をTOF比0.39〜0.01を表すために用いることができる。「はい」の場合には、818でTOFカウントを計算する。たとえば、TOF比が0.0(すなわち4回目の筋反応が不存在)であれば、何回の刺激(すなわち1回目、2回目および3回目の刺激)が非ゼロ反応を示したかを決定する。神経筋遮断が深まると、TOFカウントが3カウントからゼロに減少する。たとえば、TOF比が0.0でTOFカウントがゼロのとき、神経筋遮断はほぼ95%以上である。反対に、神経筋遮断が低下すると、TOFカウントは増加する。TOF比が0.9(つまり、当然に、TOFカウントが4)のとき、神経筋遮断はほぼ70%以下である。この神経筋機能レベル(遮断が70%未満)は、適切な回復の閾値とされている。そして、対応する色と一緒に制御/視覚化ユニット132にTOFカウント値を表示することができる。他の実施では、4回よりも多く与えられた刺激に対しTOFカウントを計算することができる。
820で、刺激モードが手動か連続かを決定する。刺激モードが手動の場合には、後続刺激プロトコルは、ユーザーがたとえば制御/視覚化ユニット132のユーザー入力制御部を用いて刺激をトリガして初めて適用される。刺激モードが連続の場合には、822で、刺激プロトコル間で所定の時間が経過したかどうかを決定する。好ましくは、所定のTOFプロトコルの順序時間は12秒である。さらに、制御/視覚化ユニット132は、次の刺激プロトコルの適用までの残り時間を表示することができる。
図9は、テタニック試験プロトコルを適用するときの例示的な操作の流れ図を示す。TOFプロトコルと同様に、テタニック(TET)プロトコルは、所定の時間間隔で適用される所定の刺激パターンからなる。しかし、TOFプロトコルとは異なり、テタニックプロトコルは、より高い周波のより多くの刺激を与えることからなる。902で刺激を開始し、904で1回目の刺激を与える。たとえば、250回または500回の電気パルスを5秒間に50Hzまたは100Hzの割合で与えることができる。さらに、各刺激(電気パルス)の持続時間は200μsであってもよいか、または、任意選択的に、持続時間は200μsよりも長いか短い。たとえば、表示灯および/または音により制御/視覚化ユニット132に刺激が与えられたことを表示することができる。906でセンサ電極104および106により神経反応と筋反応を記録する。その後、908で、所定の回数(すなわち250回または500回)の刺激がされたかどうかを決定する。「はい」の場合には、912で、図7を参照して詳述したように回収データが妥当かどうかを決定する。「いいえ」の場合であって、パルスが50Hzまたは100Hzの割合で与えられる場合には、910で所定の時間間隔たとえば4msか2ms経過した後に後続刺激を与える。
914で筋反応の振幅が測定され、916でテタニック比を計算する。TOF比と同様、テタニック比は、次に与えられた刺激(または一連の刺激)の振幅の、前に与えられた刺激(または一連の刺激)の振幅に対する比、すなわち一連の刺激のうちの最後の刺激の、最初の刺激(または最後のほうの刺激と最初のほうの刺激の組合せ)に対する比であってもよい。しかし、上述したように、比は、順番に与えられる刺激トレインに対する任意の2つの個別の筋反応の振幅の比であってもよい。神経筋遮断が深まると、テタニック比は正常な基線1.0から徐々に0.0に向けて下がる。したがって、テタニック比がより小さければ、すなわち0.0に近ければ、より高いレベルの神経筋遮断に対応している。テタニック比がゼロの場合には、918でテタニー性持続時間を計算することができる。非ゼロ開始時と反応終了時の間隔の持続時間、すなわち0.1〜4.9秒を見積もることにより、テタニー性持続時間を計算することができる。上述したように、正常な神経筋伝達中は、テタニー性刺激に対する誘発筋反応は合わさって単一の持続する筋収縮になる。しかし、神経筋遮断中には、テタニー性刺激に対する反応の振幅は持続しない(つまり消失する)。したがって、神経筋遮断のレベルは、反応の時間間隔に対応するものであってもよい。さらに、対応する色とともに制御/視覚化ユニット132にテタニー性持続時間の値を表示することができる。
920で、刺激モードが手動か連続かを決定する。刺激モードが手動の場合には、後続刺激プロトコルは、ユーザーがたとえば制御/視覚化ユニット132のユーザー入力制御部を用いて刺激をトリガして初めて適用される。刺激モードが連続の場合には、922で、刺激プロトコル間で所定の時間が経過したかどうかを決定する。好ましくは、テタニックプロトコルの所定の時間は120秒である(すなわち、神経筋反応を無効にしてしまう「ポストテタニック増強」現象を避けるために次のテタニー性刺激までに少なくとも120秒経過させる)。さらに、次の刺激プロトコルの適用までの時間間隔を制御/視覚化ユニット132に表示することができる。
図10は、ポストテタニックカウント(PTC)試験プロトコルを適用するときの例示的な操作の流れ図を示す。深い神経筋遮断が得られ、TOFプロトコルとテタニックプロトコルによる判断が得られないとき、特別な刺激プロトコル、すなわちPTCプロトコルを用いて反応を引き出すことが可能であってもよい。1002で刺激プロトコルを開始し、1004で1回目の刺激を与える。好ましくは、1回目の刺激はテタニー性刺激、すなわち250回または500回の刺激(それぞれ持続時間は200μs)パターンを、任意選択的に5秒間に50Hzまたは100Hzの割合で与える。任意選択的に、各刺激の持続時間は200μsより長くても短くてもよい。1006で、センサ電極104および106により神経反応と筋反応が記録される。1008で、所定の回数すなわち250回または500回刺激されたかどうかを決定する。「いいえ」の場合であって、パルスが50Hzまたは100Hzの割合で与えられる場合には、1010で所定の時間間隔たとえば4msか2ms経過した後に後続刺激を与える。「はい」の場合には、1回目の刺激が終了した後、1012で、所定の時間間隔が経過したかどうかを決定する。たとえば、1つの実施では、所定の時間間隔は30秒である。所定の時間間隔が経過した後、1014で、2回目の刺激が与えられる。たとえば、2回目の刺激は、単発単収縮であってもよい。1016でセンサ電極104および106により神経反応と筋反応が記録される。1018で、2回目の刺激が所定の回数、つまり周波数1Hz(1回/秒)で20回与えられたかどうかを決定する。
1022で、2回目の刺激が終了した後、図7を参照して詳述したとおり回収データが妥当かどうかを決定する。1024で筋反応の振幅が測定される。1026で、非ゼロ反応を引き出した2回目の刺激の数(周波数1Hzで伝送)が数えられる。神経筋遮断が深まると、反応を引き出す2回目の刺激の数が減る。言い換えると、PTC値は、神経筋遮断が深まると減少する。
1028で、刺激モードが手動か連続かを決定する。刺激モードが手動の場合には、後続刺激プロトコルは、ユーザーがたとえば制御/視覚化ユニット132のユーザー入力制御部を用いて刺激をトリガして初めて適用される。刺激モードが連続の場合には、1030で、刺激プロトコル間で所定の時間が経過したかどうかを決定する。好ましくは、PTCプロトコルの所定の時間は120秒である。さらに、制御/視覚化ユニット132は、次の刺激プロトコルの適用までの時間間隔を表示することができる。
図11は、手術中に神経筋遮断をモニタリングするときの例示的な操作の流れ図を示す。1102で、麻酔医は、手術開始時に使用する単発単収縮、TOF、テタニックまたはPTC試験プロトコルなどの刺激プロトコルを選択することができる。そして、1104で、麻酔医は神経筋遮断を誘導するために筋弛緩薬を投与することができる。筋弛緩薬を投与した後、麻酔医は1106で神経筋遮断をモニタリングすることができる。たとえば、1つの実施では、麻酔医は挿管する前にTOFプロトコルにより神経筋遮断をモニタリングすることができ、TOF比がゼロまで下がり、少なくとも3回の連続測定値においてゼロが維持されると、神経筋遮断は最大であり得る。この時点で、1108で患者に気管挿管することができる。
1110で、麻酔医は再度刺激プロトコルを選択することができる一方、1112で施術前に筋弛緩薬の量を減らす。たとえば、麻酔医は、最小限の非ゼロTOF比を得るまでTOFプロトコルにより神経筋遮断をモニタリングすることができる。手術中、麻酔医は1114で神経筋遮断のモニタリングを続行することができる。手術終了時、麻酔医は1116で再度刺激プロトコルを選択することができ、その後1118で拮抗薬すなわち拮抗剤を投与する。拮抗剤を投与した後、麻酔医は1120で神経筋遮断をモニタリングすることができる。たとえば、麻酔医は、単収縮が戻り、TOF比が少なくとも0.90、好ましくは1.0まで正常化するまでTOFプロトコルで神経筋遮断をモニタリングすることができる。最後に、1122で患者の気管から呼吸管を引き抜くことができる。
図12は、挿管前にTOF試験プロトコルを実施する例示的な操作を示す。1202で、麻酔医は、連続モードのTOF試験プロトコルを選択することができる。そして1204で、麻酔医は、神経筋遮断を誘導するために筋弛緩薬を投与することができる。1206で、麻酔医は、神経筋遮断のモニタリングを開始する。モニタリング中、制御/視覚化ユニット132は、筋反応の振幅、比、カウント、遮断率などを示す棒グラフを表示することができる。さらに、たとえば、制御/視覚化ユニット132上において、連続する各刺激に対する反応をスクロールすることができる。1208で患者に気管挿管することができる。
図13は、手術中にテタニック試験プロトコル(TET)を実施し、拮抗薬の投与後にTOF試験プロトコルを実施するときの例示的な操作を示す。1310で、麻酔医は、1314で手術中に神経筋遮断をモニタリングするための刺激プロトコルを選択することができる。たとえば、1324で深い弛緩が必要とされる場合には、麻酔医は連続モードのテタニックプロトコルにより神経筋遮断をモニタリングすることができる。深い弛緩が必要ではないが1326で手術が終了していない場合には、麻酔医は手動モードのTOFプロトコルにより神経筋遮断をモニタリングすることを選択することができる。手術終了時、麻酔医は1316で再度刺激プロトコルを選択することができ、その後1318で拮抗剤を投与する。拮抗剤を投与した後、麻酔医は、1320で、連続モードのTOFプロトコルにより神経筋遮断をモニタリングすることを選択することができる。モニタリング中、制御/視覚化ユニット132は、筋反応の振幅や、(適切な色の)比や、カウントや、遮断率などを示す棒グラフを表示することができる。さらに、たとえば、制御/視覚化ユニット132上において、連続する各刺激に対する反応をスクロールすることができる。単収縮が戻りTOF比が少なくとも0.90まで、好ましくは1.0まで正常化すると、1322で呼吸管を患者の気管から除去してよい。
図14は、モニタリングデバイスをオフにするときの例示的な操作を示す。1402で、麻酔医は、刺激プロトコルをオフにすることができる。そして、1404で、データを保存するかどうかを決定する。「はい」の場合には、1406でデバイス内部に収集データを保存することができる。上述したように、制御/視覚化ユニット132から外部通信リンク124により収集データをダウンロードすることができる。収集データを保存した後、または収集データを保存する必要はないと決定した後、麻酔医は1408でデバイスをオフにすることができる。一部の実施では、患者の電子医療記録を保存する電子医療記録記憶装置にデータをインターフェース接続することができる。
図15は、患者から電極を取り外すときの例示的な操作を示す。1502で、麻酔医は、刺激電極102と検知電極104および106を刺激/記録ユニット130から取り外すことができる。上述したように、電極102、104および106を、専用キーを用いてワイヤに接続することができる。1504で、さらなるモニタリングが必要かどうかを決定する。「いいえ」の場合には、麻酔医は、1502で、電極102、104および106を患者から取り外すことができる。「はい」の場合には、電極102、104および106を装着したまま患者を回復室に移すことができる。
患者を回復室に移した後、1506で、さらなるモニタリングが必要かどうかを決定する。「いいえ」の場合には、麻酔医は、1520で、電極102、104および106を患者から取り外すことができる。「はい」の場合には、麻酔医は、1508で、電極102、104および106を、刺激/記録ユニット130に接続することができる。そして、1510で、麻酔医はデバイスをオンにし、1512で神経筋遮断のモニタリングを開始することができる。1514で結果を解読した後、1516で、さらなるモニタリングが必要かどうかを決定する。「はい」の場合には、麻酔医は、1512で神経筋遮断のモニタリングを続行することができる。「いいえ」の場合には、1518で、麻酔医は、電極102、104および106を刺激/記録ユニット130から取り外すことができ、そして1520で電極102、104および106を患者から取り外すことができる。
図16を参照すると、本明細書に記載の態様を実施する例示的なシステムは、処理デバイス1620を含む。もっとも基本的な構成では、処理デバイス1620は典型的には少なくとも1つの処理ユニット1602とメモリー1604を含む。実際の処理デバイスの構成とタイプにより、メモリー1604は、揮発性(たとえばランダムアクセスメモリー(RAM))、不揮発性(たとえば、リードオンリーメモリー(ROM)やフラッシュメモリーなど)またはこの2種の何らかの組合せであってもよい。
処理デバイス1620は、典型的には様々なコンピューター可読媒体を含む。コンピューター可読媒体は、処理デバイス1620によるアクセスが可能であり、揮発性および不揮発性媒体を含む任意の入手可能な媒体でありうる。コンピューター可読媒体は、揮発性メモリーまたは不揮発性メモリーに保存することができ、コンピューター可読指令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報保存のあらゆる方法または技術によりメモリーを実現することができる。メモリーは、限定ではないが、RAM、ROM、電気的に消去書込み可能な読み出し専用メモリー(EEPROM)、フラッシュメモリーもしくは他のメモリー技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置デバイス、または所望の情報を保存するのに使用することができ処理デバイス1620によりアクセス可能な他の任意の媒体を含む。
なお、本明細書に記載の様々な技術は、ハードウェア、ソフトウェア、適宜それらの組合せと一緒に実装され得るものである。したがって、本開示の主題の方法とシステム、またはそれらの特定の態様または部分は、フロッピーディスク、CD−ROM、ハードドライブまたは任意他のマシン可読記憶装置媒体などの有形媒体として実現されるプログラムコード(すなわち指令)の形態をとることができ、該プログラムコードが処理装置などのマシンに格納され実行される場合には、該処理装置は、本開示の主題を実施するための装置となる。プログラム可能なコンピューター上でプログラムコードを実行する場合には、コンピューター装置は、一般に処理装置、処理装置が読出し可能な記憶媒体(揮発性および不揮発性メモリーおよび/または記憶素子を含む)、少なくとも1つの入力デバイスおよび少なくとも1つの出力デバイスを含む。1つ以上のプログラムが、たとえば、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、再使用可能な制御などの使用により、本開示の主題に関連して記載された過程(処理)を実現または利用することができる。コンピューターシステムと通信するために、高レベルの手順またはオブジェクト指向プログラミング言語により、そのようなプログラムを実現することができる。しかし、プログラム(複数可)は、所望であればアッセンブリ言語またはマシン言語により実現してもよい。いずれの場合であっても、言語は、コンパイルまたは翻訳言語であってもよく、ハードウェアの実装と組み合わせることができる。
本発明の数々の実施形態を説明してきた。しかし、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変形が可能であることが理解されるであろう。したがって、他の実施形態についても以下の請求項の範囲内にある。
本開示の方法、システムおよびデバイスに使用できる、それらと共に使用できる、それらのために使用され得る、またはそれらの製品である材料、システム、デバイス、構成要素およびコンポーネントを開示してきた。本明細書では、これらのコンポーネントおよび他のコンポーネントを開示し、これらのコンポーネントの組合せ、サブセット、相互作用、グループなどが開示される場合には、これらのコンポーネントの個別の、組合せとしての、および変形の具体的な参照は明白には開示されていないかもしれないが、それらはすべて具体的に企図されて本明細書に記載されているものとする。たとえば、方法が開示され、該方法のあらゆるすべての組合せと変形について述べられる場合には、特に断らない限り、可能な変更は具体的に企図される。同様に、これらのあらゆるサブセットまたは組合せも具体的に企図されて開示される。この概念は、限定ではないが、開示のシステムまたはデバイスを用いる方法のステップを含む、本開示のすべての態様に適用される。したがって、実施可能な様々な追加のステップがある場合には、これらの追加のステップはすべて、本開示の方法の任意の特定の方法ステップまたは方法ステップの組合せと共に実施可能であり、そのような組合せまたは組合せのサブセットはすべて具体的に企図され、開示されたとみなされるべきである。
本明細書において引用した出版物とそれらが引用された資料の全ての内容を引用することにより本明細書の一部をなすものとする。

Claims (110)

  1. 筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する方法であって、
    (a)運動神経を刺激して誘発筋反応を引き起こすステップと、
    (b)前記誘発筋反応を記録するステップと、
    (c)前記記録された誘発筋反応のピークを特定するステップと、
    (d)基線から前記ピークまでの振幅を決定するステップであって、基準となる振幅と比較される決定された該振幅は、前記対象における神経筋遮断レベルを示すものである、決定するステップと
    を含んでなる方法。
  2. 前記誘発筋反応の開始を特定し、開始前の筋肉の電気的活動レベルを前記基線として使用することをさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記基準となる振幅が、同じ運動神経を刺激して引き起こされた前または次の誘発筋反応の基線からピークまでに決定された振幅である請求項1に記載の方法。
  4. 前記前または次の誘発筋反応が、前記運動神経に対する反復刺激トレインの間に生成される請求項3に記載の方法。
  5. 前記反復刺激トレインが、それぞれ誘発筋反応を引き起こすことができる4回の刺激を含む請求項4に記載の方法。
  6. 前記4回の刺激のうちの1つ以上のものが対応する誘発筋反応を生成しないものである請求項5に記載の方法。
  7. 前記刺激トレインが複数の誘発筋反応を生成するものである請求項5に記載の方法。
  8. 前記複数の誘発筋反応の少なくとも1つのピークを特定することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. 決定された前記振幅が、4回目の刺激により引き起こされた誘発筋反応の基線からピークまでに決定された振幅である請求項5〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記基準となる振幅が、1回目、2回目または3回目の刺激により引き起こされた誘発筋反応の基線からピークまでに決定された振幅である請求項5〜8のいずれかに記載の方法。
  11. 決定された前記振幅の値がゼロである請求項9に記載の方法。
  12. 前記1回目の刺激に対応する決定された振幅と、前記4回目の刺激に対応する振幅との比較が、前記4回目の刺激に対応する振幅と前記1回目の刺激に対応する振幅との比を決定することを含む請求項9または11に記載の方法。
  13. 決定された前記振幅の値がゼロであり、前記比がゼロである請求項12に記載の方法。
  14. 前記1回目、2回目および3回目の刺激に対応する誘発筋反応があったかどうかを決定することをさらに含む請求項13に記載の方法。
  15. 非ゼロ振幅反応を引き出す前記1回目、2回目および3回目の刺激の数に対応する誘発筋反応の数のカウントを表すカウント数を表示することをさらに含む請求項14に記載の方法。
  16. 前記1回目、2回目および3回目の刺激に対応する誘発筋反応がない場合には、テタニックプロトコルにより前記運動神経を刺激することをさらに含む請求項14に記載の方法。
  17. 前記反復刺激トレインが、前記運動神経のテタニー性刺激プロトコル中に伝送される請求項4に記載の方法。
  18. 特定された各ピークは、対応する誘発筋反応中最大の負の値を有するピークである請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 特定された各ピークは、対応する誘発筋反応中最大の正の値を有するピークである請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  20. 筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する方法であって、
    (a)運動神経を刺激して誘発筋反応を引き起こすステップと、
    (b)前記誘発筋反応を記録するステップと、
    (c)前記記録された誘発筋反応の第1ピークを特定するステップと、
    (d)前記記録された誘発筋反応の逆極性の次のピークを特定するステップと、
    (e)前記第1ピークと次のピークとの差を特定することによりピーク・ツー・ピーク振幅を特定するステップであって、基準となる振幅と比較された前記ピーク・ツー・ピーク振幅は、前記対象における神経筋遮断レベルを示すものである、特定するステップと
    を含んでなる方法。
  21. 前記基準となる振幅が、同じ運動神経を刺激して引き起こされた前または次の誘発筋反応の第1ピークと次のピークの間のピーク・ツー・ピーク振幅である請求項20に記載の方法。
  22. 前記前または次の誘発筋反応が、前記運動神経に対する反復刺激トレインの間に生成される請求項21に記載の方法。
  23. 前記反復刺激トレインが、それぞれ誘発筋反応を引き起こすことができる4回の刺激を含む請求項22に記載の方法。
  24. 前記4回の刺激のうちの1つ以上のものが対応する誘発筋反応を生成しないものである請求項23に記載の方法。
  25. 前記刺激トレインが複数の誘発筋反応を生成するものである請求項23に記載の方法。
  26. 前記複数の誘発筋反応の少なくとも1つのピークを特定することをさらに含む請求項25に記載の方法。
  27. 決定された前記振幅が、4回目の刺激により引き起こされた誘発筋反応の基線からピークまでに決定された前記振幅である請求項23〜26のいずれかに記載の方法。
  28. 決定された前記振幅の値がゼロである請求項27に記載の方法。
  29. 前記1回目の刺激に対応する決定された振幅と前記4回目の刺激に対応する振幅との比較が、前記4回目の刺激に対応する振幅と前記1回目の刺激に対応する振幅との比を決定することを含む請求項27または28に記載の方法。
  30. 前記4回目の刺激の決定された振幅の値がゼロであり、前記比がゼロである請求項29に記載の方法。
  31. 前記1回目、2回目および3回目の刺激に対応する誘発筋反応があったかどうかを決定することをさらに含む請求項30に記載の方法。
  32. 前記1回目、2回目および3回目の刺激に対応する誘発筋反応がない場合には、テタニックプロトコルにより前記運動神経を刺激することをさらに含む請求項31に記載の方法。
  33. (a)前記テタニックプロトコルでの前記運動神経の刺激に続いて、前記運動神経を複数の時間間隔をおいた刺激で刺激するステップと、
    (b)時間間隔をおいた後続の各刺激に関する誘発筋反応を記録するステップと、
    (c)時間間隔をおいた後続の刺激により生成された誘発筋反応の数を特定するステップと
    をさらに含む、請求項32に記載の方法。
  34. 前記反復刺激トレインが、前記運動神経のテタニー性刺激プロトコル中に生成される請求項22に記載の方法。
  35. 特定された各第1ピークは、対応する誘発筋反応中で最大の値を有するピークである請求項1〜34のいずれかに記載の方法。
  36. 特定された各次のピークは、前記第1ピークの次のピークであり、対応する誘発筋反応中、同じ極性の最大の値を有するピークである請求項35に記載の方法。
  37. 筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する方法であって、
    (a)運動神経を複数の時間間隔をおいた刺激で刺激するステップと、
    (b)少なくとも2回前記運動神経を刺激した後、刺激された前記運動神経に神経支配される筋肉の電気的活動を記録するステップと、
    (c)筋肉の電気的活動の記録中に記録された1つ以上の誘発筋反応のピークを特定するステップと、
    (d)特定された各ピークの基線からの振幅を決定するステップと、
    (e)運動神経の刺激のうちの1つにより引き起こされた誘発筋反応に関連するピークの振幅と、次に運動神経に与えられた刺激後の筋肉の電気的活動とを比較するステップであって、該比較は前記対象における神経筋遮断レベルを示すものである、比較するステップと
    を含んでなる方法。
  38. 前記次に与えられた刺激が誘発筋反応を引き起こすものである請求項37に記載の方法。
  39. 前記次に与えられた刺激により引き起こされる前記誘発筋反応のピークを特定し、その振幅を決定する請求項38に記載の方法。
  40. 前記比較が、前記第1と前記次に記録された誘発筋反応のピークの振幅の比較を含み、前記第1の誘発筋反応と比べて小さい前記次に記録された反応の振幅が、前記対象における神経筋遮断のレベルを示している、請求項39に記載の方法。
  41. 筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する方法であって、
    (a)運動神経を刺激して第1および次の誘発筋反応を引き起こすステップと、
    (b)前記第1および次の誘発筋反応を記録するステップと、
    (c)前記第1および次の記録された誘発筋反応のピークを特定するステップと、
    (d)前記第1および次の記録された誘発筋反応の次のピークを特定するステップと、
    (e)前記第1の記録された誘発筋反応のピーク・ツー・ピーク振幅と、前記次の記録された誘発筋反応のピーク・ツー・ピーク振幅を決定するステップと、
    (f)前記ピーク・ツー・ピーク振幅同士を比較するステップであって、前記第1の誘発筋反応と比べて小さい前記次に記録された反応のピーク・ツー・ピーク振幅が、前記対象における神経筋遮断のレベルを示すものである、比較するステップと
    を含んでなる方法。
  42. 筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する方法であって、
    (a)1回目、2回目、3回目および4回目の刺激を運動神経に与えるステップと、
    (b)前記運動神経への各刺激後、刺激された前記運動神経に神経支配される筋肉の電気的活動を記録するステップと、
    (c)前記1回目と前記4回目との刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応を定量化するステップと、
    (d)定量化した前記1回目の刺激と定量化した前記4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応の比を決定するステップであって、前記比は前記対象における神経筋遮断のレベルを示すものである、決定するステップと
    を含んでなる方法。
  43. 各刺激が誘発筋反応を引き起こすのに十分である請求項42に記載の方法。
  44. 各刺激が時間的にずれている請求項43に記載の方法。
  45. 前記1回目の刺激が誘発筋反応を引き起こすものである請求項42に記載の方法。
  46. 前記2回目の刺激が誘発筋反応を引き起こすものである請求項45に記載の方法。
  47. 前記3回目の刺激が誘発筋反応を引き起こすものである請求項46に記載の方法。
  48. 前記4回目の刺激が誘発筋反応を引き起こすものである請求項47に記載の方法。
  49. 前記1回目の刺激が誘発筋反応を引き起こさないものである請求項46に記載の方法。
  50. 前記2回目の刺激が誘発筋反応を引き起こさないものである請求項42、45および49のいずれかに記載の方法。
  51. 前記3回目の刺激が誘発筋反応を引き起こさないものである請求項42〜46および49〜50のいずれかに記載の方法。
  52. 前記4回目の刺激が誘発筋反応を引き起こさないものである請求項42〜47および49〜51のいずれかに記載の方法。
  53. 前記決定された比がゼロである請求項52に記載の方法。
  54. 前記4回目の刺激が誘発筋反応を引き起こさず、前記決定された比がゼロである請求項42に記載の方法。
  55. 誘発筋反応が前記3回目、前記2回目または前記1回目の刺激のうちの1つ以上のものにより引き起こされたかどうかを決定するステップをさらに含む、請求項53または54に記載の方法。
  56. 前記比が、四連続の4回目と1回目との刺激の筋反応から決定される請求項42〜55のいずれかに記載の方法。
  57. 前記3回目、前記2回目または前記1回目の刺激がいずれも誘発筋反応を生成しないものである請求項55または56に記載の方法。
  58. テタニー性刺激プロトコルにより運動神経に一連の刺激を加えることをさらに含む、請求項57に記載の方法。
  59. 前記テタニー性刺激プロトコルが誘発筋反応を引き起こさず、前記テタニー性刺激プロトコルの比がゼロである請求項58に記載の方法。
  60. 神経筋遮断薬を投与されている対象における四連反応比を決定する方法であって、
    (a)1回目、2回目、3回目および4回目の刺激を運動神経に与えるステップと、
    (b)前記運動神経への各刺激後、刺激された前記運動神経に支配される筋肉の電気的活動を記録するステップと、
    (c)前記1回目の刺激と前記4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応を定量化するステップと、
    (d)定量化した前記4回目の刺激と定量化した前記1回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応の四連反応比を決定するステップと
    を含んでなる方法。
  61. 各刺激が誘発筋反応を引き起こすのに十分である請求項60に記載の方法。
  62. 各刺激が時間的にずれている請求項61に記載の方法。
  63. 前記刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応の定量化が、記録された誘発筋反応のピークを特定し、基線から前記ピークまでの振幅を決定することを含む請求項60に記載の方法。
  64. 前記刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応の定量化が、記録された誘発筋反応のピークを特定することと、記録された誘発筋反応の逆極性の次のピークを特定することと、前記第1と前記次のピークの差を決定することによりピーク・ツー・ピーク振幅を決定することとを含む請求項60に記載の方法。
  65. 前記特定されたピークが、対応する誘発筋反応中に最大の負の値を有するピークである請求項64に記載の方法。
  66. 特定された次のピークは、前記第1のピークの次のピークであり、対応する誘発筋反応中に最大の値を有するピークである請求項65に記載の方法。
  67. 筋弛緩薬を投与されている患者における神経筋遮断を評価するシステムであって、
    (a)少なくとも1回目、2回目、3回目および4回目の運動神経に対する刺激を生成するように構成された刺激器と、
    (b)前記刺激器が生成した各刺激を前記患者に与えるように構成された患者−刺激インターフェースと、
    (c)前記運動神経への各刺激後、刺激された前記運動神経に神経支配される筋肉の電気的活動を記録するように構成された患者−記録インターフェースと、
    (d)前記1回目と前記4回目の刺激により引き起こされた前記筋肉の電気的反応を定量化し、定量化した前記1回目の刺激と定量化した前記4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応の比を決定するように構成された少なくとも1つの処理デバイスであって、前記比は前記対象における神経筋遮断のレベルを示すものである、処理デバイスと
    を含んでなるシステム。
  68. 前記処理デバイスが、前記1回目、前記2回目または前記3回目の刺激が誘発筋反応を引き起こしたかどうか決定するようにさらに構成される請求項67に記載のシステム。
  69. 前記処理デバイスが、前記1回目、前記2回目、前記3回目または前記4回目の刺激が誘発筋反応を引き起こさない場合には、テタニー性刺激として複数の刺激を前記刺激器に生成させるようにさらに構成される請求項68に記載のシステム。
  70. 各刺激が誘発筋反応を引き起こすのに十分である請求項67に記載のシステム。
  71. 各刺激が時間的にずれている請求項68に記載のシステム。
  72. 四連反応比を決定するためのシステムであって、
    (a)運動神経に与えるための、少なくとも1回目、2回目、3回目および4回目の刺激を生成するように構成された刺激器と、
    (b)前記運動神経への各刺激後、刺激された前記運動神経により支配される筋肉の電気的活動を記録するように構成された記録装置と、
    (c)前記1回目と前記4回目の刺激により引き起こされた前記筋肉の電気的反応を定量化し、定量化した前記1回目の刺激と定量化した前記4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応の四連反応比を決定するように構成された少なくとも1つの処理デバイスと
    を含んでなるシステム。
  73. 前記少なくとも1つの処理デバイスが、記録された誘発筋反応のピークを特定し、基線から前記ピークまでの振幅を決定することにより、前記刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応を定量化するようにさらに構成される請求項72に記載のシステム。
  74. 前記少なくとも1つの処理デバイスが、記録された誘発筋反応のピークを特定するステップと、記録された誘発筋反応の逆極性の次のピークを特定するステップと、前記第1と前記次のピークの差を決定することによりピーク・ツー・ピーク振幅を決定し、前記刺激により引き起こされた筋肉の電気的反応を定量化するようにさらに構成される請求項72に記載のシステム。
  75. 各刺激が誘発筋反応を引き起こすのに十分である請求項72に記載のシステム。
  76. 各刺激が時間的にずれている請求項75に記載のシステム。
  77. 筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価する方法であって、
    (a)運動神経を複数の時間をずらした刺激で刺激するステップと、
    (b)刺激された前記運動神経に神経支配される筋肉の筋反応を記録するステップと、
    (c)複数の刺激後の筋反応を評価して、前記対象における神経筋遮断の評価を与えるステップと
    を含んでなる方法。
  78. 各刺激が誘発筋反応を引き起こすのに十分である請求項77に記載の方法。
  79. 前記筋反応を評価することが、次の刺激と1回目の刺激とがもたらす筋反応の比を決定することを含む請求項77に記載の方法。
  80. 前記1回目の刺激が誘発筋反応を生成するものである請求項79に記載の方法。
  81. 前記次の刺激が誘発筋反応を引き起こさないものである請求項80に記載の方法。
  82. 前記比がゼロであることが、前記対象において神経筋が遮断されていることを示すものである請求項81に記載の方法。
  83. 前記比が、前記4回目の刺激に関する筋反応と前記1回目の刺激に関する筋反応とから決定される請求項79〜82のいずれかに記載の方法。
  84. 前記比が、5回目以降の刺激に関する筋反応と前記1回目の刺激に関する筋反応とから決定される請求項79〜82のいずれかに記載の方法。
  85. 前記比が、6回目、7回目、8回目、9回目または10回目に関する筋反応と前記1回目の刺激に関する筋反応とから決定される請求項84に記載の方法。
  86. 前記比が1未満またはゼロである請求項83〜85のいずれかに記載の方法。
  87. 前記時間をずらした複数の刺激のうち、誘発筋反応を引き起こした刺激を特定し、カウントを決定するステップをさらに含む、請求項82または86に記載の方法。
  88. 前記カウントがゼロであることは、前記時間をずらした複数の刺激がいずれも誘発筋反応をもたらさなかったことを示すものである請求項87に記載の方法。
  89. テタニックプロトコルにより運動神経を刺激するステップをさらに含む、請求項88に記載の方法。
  90. (a)前記運動神経を前記テタニックプロトコルで刺激した後、前記運動神経を複数の時間間隔をおいた刺激により刺激するステップと、
    (b)時間間隔をおいた後続の各刺激に関する誘発筋反応を記録するステップと、
    (c)時間間隔をおいた後続の刺激により生成された誘発筋反応の数を特定して第2カウントを決定するステップと
    をさらに含む請求項89に記載の方法。
  91. 筋弛緩薬を投与されている対象における神経筋遮断を評価するシステムであって、
    (a)複数の時間をずらした刺激により運動神経を刺激するように構成された刺激器と、
    (b)刺激された前記運動神経に支配される筋肉の筋反応を記録する記録装置と、
    (c)複数の刺激後、筋反応を評価して、前記対象における神経筋遮断の評価を与える少なくとも1つの処理装置と
    を含んでなるシステム。
  92. 各刺激が誘発筋反応を引き起こすのに十分である請求項91に記載のシステム。
  93. 前記少なくとも1つの処理装置が、次の刺激と1回目の刺激とがもたらす筋反応の比を決定することにより、筋反応を評価するように構成される請求項91または92に記載のシステム。
  94. 前記1回目の刺激が誘発筋反応を生成するものである請求項91〜93のいずれかに記載のシステム。
  95. 前記次の刺激が誘発筋反応を生成しないものである請求項94に記載のシステム。
  96. 前記比が1未満またはゼロであることは、前記対象において神経筋が遮断されていることを示すものである請求項91に記載のシステム。
  97. 前記少なくとも1つの処理装置が、前記4回目の刺激に関する筋反応と前記1回目の刺激に関する筋反応とから比を決定するように構成されている請求項91〜96のいずれかに記載のシステム。
  98. 前記少なくとも1つの処理装置が、5回目以降の刺激に関する筋反応と前記1回目の刺激に関する筋反応とから比を決定するように構成されている請求項91〜96のいずれかに記載のシステム。
  99. 前記少なくとも1つの処理装置が、6回目、7回目、8回目、9回目または10回目の刺激に関する筋反応と前記1回目の刺激に関する筋反応とから比を決定するように構成されている請求項98に記載のシステム。
  100. 前記比が1未満またはゼロである請求項93または97〜99のいずれかに記載の方法。
  101. 前記少なくとも1つの処理装置が、時間をずらした複数の刺激のうち誘発筋反応をもたらした1つ以上の刺激を特定し、カウントを決定するようにさらに構成される請求項96または100に記載のシステム。
  102. 前記カウントがゼロであることは、前記時間をずらした複数の刺激がいずれも誘発筋反応をもたらさなかったことを示すものである請求項101に記載のシステム。
  103. 前記刺激器が、テタニックプロトコルにより前記運動神経を刺激するようにさらに構成される請求項102に記載のシステム。
  104. (a)前記刺激器が、前記テタニックプロトコルにより前記運動神経を刺激した後、時間間隔をおいた複数の刺激により前記運動神経を刺激するようにさらに構成され、
    (b)前記記録することが、時間間隔をおいた後続の各刺激に関する誘発筋反応を記録するようにさらに構成され、
    (c)前記少なくとも1つの処理装置が、時間間隔をおいた後続の刺激により生成された誘発筋反応の数を特定し、第2カウントを決定するようにさらに構成される、
    請求項103に記載のシステム。
  105. 運動神経の温度を決定するステップをさらに含み、前記温度が所定値未満のときは前記記録された誘発筋反応のピークが特定されず、基線からの前記ピークの振幅が決定されない請求項1に記載の方法。
  106. 前記所定値が34℃である請求項106に記載の方法。
  107. 前記運動神経の温度を決定するステップが、前記対象の皮膚温度を決定することをさらに含む請求項106に記載の方法。
  108. 前記少なくとも1つの処理デバイスが、前記運動神経の温度を決定するようにさらに構成され、前記温度が所定値未満の場合には前記第1回目の刺激と前記4回目の刺激とにより引き起こされた筋肉の電気的反応が定量化されず、定量化された前記第1回目の刺激と定量化された前記4回目の刺激とにより引き起こされた筋反応の比が決定されない請求項67に記載のシステム。
  109. 前記所定値が34℃である請求項108に記載の方法。
  110. 前記少なくとも1つの処理デバイスが、前記患者の皮膚温度を決定することにより、前記運動神経の温度を決定するようにさらに構成される請求項109に記載のシステム。
JP2014554860A 2012-01-27 2013-01-25 麻酔モニタリングシステムおよび麻酔をモニタリングする方法 Pending JP2015506245A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261591547P 2012-01-27 2012-01-27
US61/591,547 2012-01-27
PCT/US2013/023169 WO2013112853A1 (en) 2012-01-27 2013-01-25 Anesthesia monitoring systems and methods of monitoring anesthesia

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015506245A true JP2015506245A (ja) 2015-03-02
JP2015506245A5 JP2015506245A5 (ja) 2016-06-30

Family

ID=47710335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014554860A Pending JP2015506245A (ja) 2012-01-27 2013-01-25 麻酔モニタリングシステムおよび麻酔をモニタリングする方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20130204155A1 (ja)
EP (1) EP2806794A1 (ja)
JP (1) JP2015506245A (ja)
CA (1) CA2862867A1 (ja)
MX (1) MX2014009142A (ja)
WO (1) WO2013112853A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019530528A (ja) * 2016-10-14 2019-10-24 ブリンク デバイス, エルエルシーBlink Device, Llc 定量的神経筋系遮断検知システム及び方法
JP2021069722A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 日本光電工業株式会社 筋弛緩監視装置および医療機器システム
WO2021085333A1 (en) 2019-10-31 2021-05-06 Nihon Kohden Corporation Muscle relaxation monitoring apparatus and calibration processing method
JP2021069724A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 日本光電工業株式会社 筋弛緩監視装置および医療機器システム
WO2021085337A1 (en) 2019-10-31 2021-05-06 Nihon Kohden Corporation Muscle relaxation monitoring apparatus and calibration processing method
JP2022044060A (ja) * 2016-03-22 2022-03-16 パワードット,インコーポレイテッド コンパクト型筋肉刺激装置

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9462960B2 (en) * 2003-02-21 2016-10-11 3Dt Holdings, Llc Impedance devices and methods of using the same to obtain luminal organ measurements
EP3086837B1 (en) * 2013-12-24 2023-06-14 RGB Medical Devices S.A. Monitoring a neuromuscular blockade status
JP6751089B2 (ja) * 2014-11-26 2020-09-02 セーフオプ サージカル インコーポレイテッド システム及びデバイス
US10939867B2 (en) 2017-03-10 2021-03-09 Robert S. Bray Paralysis monitoring system
US11259746B2 (en) * 2017-07-10 2022-03-01 General Electric Company Method and system for neuromuscular transmission measurement
USD860465S1 (en) 2017-11-01 2019-09-17 Blink Device, Llc Electrode array
SE1850295A1 (en) * 2018-03-16 2019-09-17 Senzime Ab Publ Anesthetizing monitoring system, unit and method therefore
SE1850294A1 (en) * 2018-03-16 2019-09-17 Senzime Ab Publ Anesthetizing monitoring system, unit and method therefore
US11166648B2 (en) * 2018-05-24 2021-11-09 General Electric Company Method and system for estimating patient recovery time utilizing neuromuscular transmission measurements
US20240099632A1 (en) * 2020-12-01 2024-03-28 Checkpoint Surgical, Inc. Nerve stimulation patterns and device for detectability of nerve function and health
WO2023084513A1 (en) * 2021-11-09 2023-05-19 Ichilov Tech Ltd. Anesthesia monitoring system

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1057320A (ja) * 1996-08-19 1998-03-03 Nippon Zeon Co Ltd 筋弛緩用モニター装置および記憶媒体
JP2001509721A (ja) * 1997-07-01 2001-07-24 ニューロメトリックス,インコーポレイテッド 神経筋機能のアセスメントのための装置および方法
JP2002159497A (ja) * 2000-07-21 2002-06-04 Ge Marquette Medical Systems Inc 神経筋伝達スコアリングを簡略化させる方法及びシステム
JP2008519609A (ja) * 2004-11-10 2008-06-12 ユニヴェルシテ リブル ドゥ ブリュッセル Emg信号を測定するための装置および方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4387723A (en) * 1980-12-09 1983-06-14 Wisconsin Alumni Research Foundation Method and apparatus for determining the level of neuromuscular block in a patient
US5131401A (en) * 1990-09-10 1992-07-21 Axon Medical Inc. Method and apparatus for monitoring neuromuscular blockage
US5343870A (en) * 1991-11-12 1994-09-06 Quinton Instrument Company Recorder unit for ambulatory ECG monitoring system
US6233472B1 (en) * 1995-06-06 2001-05-15 Patient Comfort, L.L.C. Electrode assembly and method for signaling a monitor
US6146335A (en) * 1997-07-01 2000-11-14 Neurometrix, Inc. Apparatus for methods for the assessment of neuromuscular function of the lower extremity
US6413190B1 (en) * 1999-07-27 2002-07-02 Enhanced Mobility Technologies Rehabilitation apparatus and method
US7758511B2 (en) * 2002-04-05 2010-07-20 Thermal Technologies, Inc. System for quantifying blood flow in tissue with periodic updating of tissue baseline conditions
US7297113B1 (en) * 2003-04-25 2007-11-20 United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Microsensor system and method for measuring data
US20050059899A1 (en) * 2003-09-17 2005-03-17 Pekka Merilainen Combined passive and active neuromonitoring method and device
US8467876B2 (en) * 2003-10-15 2013-06-18 Rmx, Llc Breathing disorder detection and therapy delivery device and method
WO2006042075A2 (en) * 2004-10-07 2006-04-20 Nuvasive, Inc. System and methods for assessing the neuromuscular pathway prior to nerve testing
US9179852B2 (en) * 2007-03-12 2015-11-10 Medtronic, Inc. Heart monitoring systems, apparatus and methods adapted to detect myocardial ischemia
US20110190652A1 (en) * 2010-01-29 2011-08-04 Reproductive Research Technologies, Llp System and method for acquiring and displaying uterine emg signals

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1057320A (ja) * 1996-08-19 1998-03-03 Nippon Zeon Co Ltd 筋弛緩用モニター装置および記憶媒体
JP2001509721A (ja) * 1997-07-01 2001-07-24 ニューロメトリックス,インコーポレイテッド 神経筋機能のアセスメントのための装置および方法
JP2002159497A (ja) * 2000-07-21 2002-06-04 Ge Marquette Medical Systems Inc 神経筋伝達スコアリングを簡略化させる方法及びシステム
JP2008519609A (ja) * 2004-11-10 2008-06-12 ユニヴェルシテ リブル ドゥ ブリュッセル Emg信号を測定するための装置および方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
BABITA GHAI ET AL: "Neuromuscular Monitoring : A Review", J ANAESTH CLIN PHARMACOL, vol. 22(4), JPN7016003873, 2006, pages 347-356 *

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022044060A (ja) * 2016-03-22 2022-03-16 パワードット,インコーポレイテッド コンパクト型筋肉刺激装置
JP2019530528A (ja) * 2016-10-14 2019-10-24 ブリンク デバイス, エルエルシーBlink Device, Llc 定量的神経筋系遮断検知システム及び方法
US12059248B2 (en) 2016-10-14 2024-08-13 Blink Device LLC Quantitative neuromusculature blockade sensing systems and methods
JP2021069722A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 日本光電工業株式会社 筋弛緩監視装置および医療機器システム
WO2021085333A1 (en) 2019-10-31 2021-05-06 Nihon Kohden Corporation Muscle relaxation monitoring apparatus and calibration processing method
JP2021069724A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 日本光電工業株式会社 筋弛緩監視装置および医療機器システム
WO2021085337A1 (en) 2019-10-31 2021-05-06 Nihon Kohden Corporation Muscle relaxation monitoring apparatus and calibration processing method
JP7320228B2 (ja) 2019-10-31 2023-08-03 日本光電工業株式会社 筋弛緩監視装置および医療機器システム
JP7381295B2 (ja) 2019-10-31 2023-11-15 日本光電工業株式会社 筋弛緩監視装置および医療機器システム

Also Published As

Publication number Publication date
US20130204155A1 (en) 2013-08-08
MX2014009142A (es) 2015-04-10
WO2013112853A1 (en) 2013-08-01
EP2806794A1 (en) 2014-12-03
CA2862867A1 (en) 2013-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015506245A (ja) 麻酔モニタリングシステムおよび麻酔をモニタリングする方法
JP2015506246A (ja) 運動神経の刺激に対する筋肉の電気的活動を評価する方法およびシステム
JP7609916B2 (ja) 定量的神経筋系遮断検知システム及び方法
US11896389B2 (en) Paralysis monitoring system
US20140107524A1 (en) Neuromuscular monitoring display system
EP2496138A1 (en) Method for determining the level of analgesia of a sedated or narcotized individual
US20210076982A1 (en) Method and System for Monitoring Depth of Muscle Relaxation of a Patient
Jensen et al. Repeated measurement of respiratory muscle activity and ventilation in mouse models of neuromuscular disease
CN112188914B (zh) 用于利用神经肌肉传递测量估计患者恢复时间的系统
Verghese et al. Monitoring techniques: neuromuscular blockade and depth of anaesthesia
Joubert Does the A-line ARX-Index provide a reasonable assessment of anaesthetic depth in dogs undergoing routine surgery?
Maselli et al. Electrophysiological of botulism of suspected wound origin
Leis et al. H-reflex under general anesthesia
Leis et al. H-reflex monitoring of spinal motor pathways during surgery

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20151208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20151208

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170707