JP2015233105A - 光強度検出器、光強度検出方法、並びにこの光検出器を備えた露光装置、露光装置の照射光強度検出方法、露光装置の光センサ感度校正方法 - Google Patents

光強度検出器、光強度検出方法、並びにこの光検出器を備えた露光装置、露光装置の照射光強度検出方法、露光装置の光センサ感度校正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶対値精度が向上した光強度検出器を提供すること。【解決手段】光強度検出器は、被検出光を全面乃至は部分領域に受光して光強度に応じた変形を生じる受光部材101と、受光部材内の、被測長部の照射前の長さを計測する測長手段、及び被測長部の照射後の変位を計測する変位計測手段118を備える。受光部材の被測長部の照射前の長さと、照射後の変位と、受光部材の線膨張係数と、受光部材の熱容量を少なくとも用いて照射光強度を算出する。【選択図】 図1

Description

本発明は、光強度検出器、光強度検出方法、露光装置、露光装置の照射光強度検出方法、露光装置の光センサ感度校正方法に関する。
半導体素子やフラットパネルディスプレイ(FPD)は、半導体ウェハやガラスウェハといった被露光基板上に、回路パターン・画素パターンを露光し製造される。これら露光を行う半導体露光装置やFPD露光装置においては、所望の露光品質を実現するために、例えば以下に挙げる制御が為されている。
回路原版や被露光基板の位置制御
回路パターンを被露光基板上に投影する光学系の結像性能制御
露光装置内の空間温度制御、物体温度制御
被露光基板上の感光膜厚さ制御
露光量制御
例えば上記露光量制御においては、光センサで被露光基板面上の照度や光学系の透過率を適宜モニタしながら露光光源出力を制御して、感光膜特性や回路パターンに応じた所望の露光量を実現する手法がとられている(特許文献1)。
被露光光基板面上の照度を計測する光センサとして、例えば半導体光センサ・焦電センサ・熱電センサ等が用いられている。これらは材料特性や、製造時の寸法ばらつき等の要因で初期感度が概ね±10%以上の個体差を持つ。
また、露光はi線ランプ(365nm)・KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)といった近紫外・真空紫外域の光源で行なわれる事が多い。これを計測する光センサは計測光のエネルギーによって素子の表面や光電変換層の状態が変化して感度が経時変化する。
従って上記要因による感度誤差を補正するために、定期的に絶対感度校正された光強度検出器による、露光装置内光センサの感度校正が行なわれる。
光強度検出器を用いた露光装置内光センサの校正精度は対象波長にも依存するが、概ね±5〜10%程度と考えられている。一例として、露光光源がエキシマレーザの場合の誤差内訳を示す。
(1)標準熱量計 …約±2%
(2)光強度検出器(一次原器) …約±2%
(3)光強度検出器(二次原器) …約±2%
(4)露光装置光センサ校正 …約±2%
上記を順を追って説明する。
(1)光放射強度をパワー(W)、若しくはエネルギー(J)と関係付ける工程である。例えばNIST(アメリカ国立標準技術研究所)にて精度管理された標準熱量計を基準として、照度センサメーカーが所有する光強度検出器の一次原器の感度校正が行なわれる。このときの校正精度は、
校正時に使用する光学部材(ビームスプリッタ等)の特性誤差
校正時のレーザ発振安定性
熱量計内熱電対の出力をモニタする電圧計校正誤差
熱量計内温度の不均一
などで決定され、凡そ±2%程度である(非特許文献1〜3)。
(2)上記(1)の工程で絶対値校正された一次原器であるが、以下の起因でさらに±2%程度の誤差を持つと考えられる。
校正時と計測時の光量の違いによる誤差(リニアリティ誤差)
校正時と計測時のレーザ照射位置やプロファイルの違いによる誤差(取り付け位置再現性含む)
校正時と計測時のレーザ繰り返し周波数の違いによる誤差
校正後の感度変化
(3)上記(2)の一次原器をもとに、二次原器の感度校正が行なわれる。この二次原器が、露光装置の光センサ感度を構成する光強度検出器として一般的に用いられている。(2)と同様の要因によってさらに±2%程度の誤差を持つと考えられる。
(4)上記(3)の二次原器をもとに、露光装置内光センサの感度校正が行なわれるが、(2)、(3)と同様の要因によって±2%程度の誤差を持つと考えられる。
上記(1)乃至(4)の要因の誤差を積み上げた結果として、露光装置の露光量精度は最大±8%程度の誤差を持つことになる。
なお、上記で述べた半導体光センサ・焦電センサ・熱電センサといった光検出器の他に、照射熱による部材の変形量を検知するタイプの光検出器(熱変形型光センサ)も提案されている(特許文献2〜6)。
上記熱変形型光センサは電気的な反応面が照射に曝されないため、計測光の照射ダメージに起因した経時的な感度変化は発生し辛い構造である。しかしながら、変位測定量を基に光量の強弱は判断できるものの絶対光量を計測することは出来なかった。また感度向上や応答性の向上を目的として、受光部材をバイメタルとする、乃至は受光部材端の平面方向の移動を規制してそれと直行する方向に変位や圧力変動を発生させるといった複合構造であるため、製造寸法バラツキ等に起因した特性個体差が大きい。結局標準熱量計を基に校正を行なわないと絶対値計測できないため、上記(1)〜(4)に説明したとおり±5〜10%程度の誤差を生じてしまう。
特開平09−115802号公報 特開昭62−035229号公報 特開平02−307024号公報 特開平08−193881号公報 特開平08−193388号公報 特開平08−254460号公報
E.D.West and K.L.Churney 「Theory of Isoperibol Calorimeter for Laser Power and Energy Measurements」 (Journal of Applied Physics, May 1970, Vol.41, No.6) D.L.Franzen and L.B.Schmidt 「Absolute Reference Calorimeter for Measuring High Power Laser Pulses」 (Applied Optics, Dec 1976, Vol.15, No.12) M.L.Dowell, et al. 「New Developments in Deep Ultraviolet Laser Metorogy for Photolithography」(Characterization for ULSI Technology, 2000 International Conference)
近年露光対象線幅の微細化に伴い、必要とされる露光量精度が高まっている。例えば半導体露光装置を例にとると、65nmノードの線幅をターゲットとして露光する場合の許容線幅誤差は1.5〜2nm程度である。上記を実現するために必要な露光量精度は、感光膜条件や線幅形状といった個々のプロセス条件にも依存するが、凡そ1〜1.5%程度と考えられる。
このような状況において、従来の如く±5〜10%の精度で露光装置の光センサを感度校正することは、露光量制御の観点から精度不足であるという問題がある。
そこで、本発明は、光強度検出器の絶対値精度を向上させることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の一側面としての光強度検出器は、
被検出光を全面乃至は部分領域に受光して照射光量に応じた変形を生じる受光部材と、
前記受光部材内の、少なくとも一箇所(被測長部)の照射前の長さを計測する測長手段、乃至は長さを事前に記憶する記憶手段と、
前記被測長部の照射後の変位を計測する変位計測手段と、を少なくとも備え、
前記受光部材の被測長部の照射前の長さと、照射後の変位と、受光部材の線膨張係数と、受光部材の熱容量を少なくとも用いて照射光強度を算出することを特徴とする。
本発明によれば、従来よりも絶対値精度に優れた光強度検出器を提供することができる。
本発明のその他の側面については、以下で説明する実施の形態で明らかにする。
本発明の第1実施形態の光検出器を示した図である。 本発明の第1実施形態の光検出器の受光部材を示した図である。 本発明の実施例1の光強度検出方法のフローチャートである。 本発明の実施例1の光強度検出方法における、受光部材の温度変化を表した図である。 本発明の第2実施形態の光検出器の受光部材を示した図である。 本発明の実施例1の光強度検出方法のフローチャートである。 本発明の第3実施形態の露光装置を示した図である。 本発明の第3実施形態の露光装置のTTR顕微鏡を示した図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態の光強度検出器の図である。本実施形態の光強度検出器は被検出光100を受光するための受光部材101を備える。前記受光部材は移動可能なステージ102に載置される。ステージ位置検出器117及びステージ駆動装置116の作用によって、照射位置と受光部材測長位置との間を必要に応じて移動することができる。前記受光部材101は、被検出光100の照射により温度上昇し、材質に固有の熱膨張係数に従って伸張する。受光部材上被測長部の照射前後の長さが、前記測長位置にて計測される。受光部材の被測長部については図2を用いて後述する。
一方、測長用光源103からの光は、発散レンズ104により適切な大きさに広げられ、照明光学系レンズ105およびミラー106、107によりフライアイレンズ108に導かれる。この光はフライアイレンズ108により均一な照明光となり、ミラー110、コンデンサーレンズ111を介し、ステージ102上に載置された受光部材101を照明する。このとき受光部材は、コンデンサーレンズ111の焦点面近傍に位置するよう調整されている。受光部材101からの反射光・散乱光は、コンデンサーレンズ111、112およびミラー110、109により、撮像素子113上に結像される。従って、処理装置115により処理された撮像素子113からの信号は、受光素子101の表面観察像となる。ここで、コンデンサーレンズ111、112、ミラー110、109、撮像素子113、処理装置115は測長手段としての顕微鏡カメラ118を構成している。
制御装置114は、前記測長用光源103、ステージ102、顕微鏡カメラ118の制御を行ない、照射前後の受光素子表面観察像を元に、被測長部の照射前の長さ、被測長部の照射後の変位を算出する。さらに制御装置114は、算出された被測長部の照射前の長さ、被測長部の照射後の変位、並びに照射光強度を算出する。照射強度算出に必要な、受光部材の膨張係数や熱容量等の物性値は、制御装置114内のメモリに予め記憶しておくことができる。制御装置114としては例えばコンピュータが使用できる。不図示であるが、受光部材101が載置された空間の温度を計測する温度測定手段、乃至は所定の温度に制御する手段を設けてもよく、これらの制御装置として114を用いても良い。
続いて、受光部材101の詳細について述べる。図2は受光部材101を被検出光入射方向から見た上面図と、その断面図である。図2(a)は照射前の状態を、図2(b)が照射後に受光部材が熱変形した様子を示す。受光部材は基台上に設けられた固定部上に載置されている。これは、被検出光照射による熱エネルギーが受光部材以外に伝導するのを極力低減するためである。また受光部材の熱変形が阻害されないよう、受光部材は一点で支持されていることが望ましく、さらには受光部材と固定部との接触面は極力小さいことが有効である。
受光部材上には上記説明した顕微鏡カメラによる測長対象として、観察用マークを配置することができる。観察用マークは受光部材上に反射率の異なる材質で描画しても良いし、受光部材上の凹凸として描画してもよい。観察用マークは2個配置し、これらマーク間を被測長部とすればよい。
被検出光強度と被測長部変形との関係から被検出光強度を精度良く算出するためには、事項部材の温度分布が一定であることが望ましく、そのために被検出光の照射範囲は受光部材以上の大きさに設定するのが良い。同様に、受光部材の厚さ方向の温度分布を低減するため、受光部材の厚さ方向の撓みが計測値に与える影響を無視できる範囲で受光部材を薄くするのが良い。
上記に述べたとおり構成された光強度検出器では、照射前の受光部材被測長部の長さと照射後の被測長部変位から算出した受光部材の変化率と、受光部材の熱膨張係数を元に受光部材の温度変化量を算出できる。さらには前記温度変化量と受光部材の熱容量から被検出光の照射エネルギーを算出できる。前記算出された被検出光照射エネルギーは、受光部材の材質特有の物性値を元に決定されるため絶対値精度に優れる。さらには、受光部材の材質精度が許す範囲で個体差の低減された受光部材を製作することが可能となる。
なお被検出光100としては、受光部材に熱変形を生じさせ得るいかなる放射光でも構わなく、例えば赤外光、可視光、紫外光等が該当する。
受光部材101は、温度上昇による変形量が大きい材質、すなわち熱膨張係数の大きい材質であることが計測精度向上のために望ましく、例えばアルミニウム(23.5×10^−6[1/K])が比較的熱膨張係数の大きい材料として採用できる。さらに受光部材101に表面加工を施し、被検出光の吸収率の向上を図って温度上昇量を高めるようにしてもよい。例えばカニブラック(登録商標、日本カニゼン株式会社)を用いた表面処理では少なくとも波長200nm〜1000nmの光に対する反射率を0.1%以下に抑制することができる。また表面にピラミッド状の微細構造を形成することで、形成しない場合と比べて吸収率を向上させることができる。
撮像素子113としてはCCD等を用いて受光部材上の2次元の観察を行なっても良いし、ラインセンサ等を用いて1次元の観察を行なっても良い。
照射前の被測長部は周辺温度変動が無視できる範囲であれば一定であるので、必ずしも計測の度に測長する必要はなく、初期値として例えば制御装置114内のメモリ(不図示)に記憶しておいても良い。また、受光部材端部を顕微鏡カメラで観察する場合は、必ずしも図2に示した観察用マークを構成する必要は無い。
次に、第1実施形態の光検出器における光強度検出方法について述べる。光強度検出方法を示すフローチャート(図3)を用いて順に説明する。
まずステージ102を、受光部材101の被測長部長さを計測可能な位置(測長位置)に移動する((1))。続いて、顕微鏡カメラにて受光部材101上のマーク乃至は受光部材端を観察する((2))。(2)の観察結果を処理装置114で解析することで照射前の受光部材の被測長部長さLを算出する((3))。
次にステージ102を、受光部材101が被検出光の照射を受ける位置(照射位置)に移動する((4))。被検出光を受光部材上に所定時間照射する((5))。被検出光の照射エネルギーによって受光部材は温度上昇し、温度上昇に伴って膨張する。
さらにステージ102を、受光部材101の被測長部長さを計測可能な位置(測長位置)に移動する((6))。続いて、顕微鏡カメラにて受光部材101上のマーク乃至は受光部材端を観察する((7))。(7)の観察結果を処理装置114で解析することで照射後の受光部材の長さ算出する。(3)との比較から、照射後の被測長部の変位ΔLを算出する((8))。
最後に(3)、(8)で算出された照射前の受光部材の被測長部長さL、照射後の被測長部の変位ΔL、予め処理装置114のメモリに記憶した受光部材の熱膨張係数α・熱容量Cを用いて、被検出光の照射エネルギーEを以下の算出式にて決定することができる((9))。
E=(C/α)・(ΔL/L)
なお、光強度算出精度を向上させるため、照射中あるいは照射後の放熱効果を考慮してもよい。この場合、前記第1実施形態の説明で述べた受光部材周辺の空間温度をさらに考慮してもよい。また、受光部材周辺に生じる自然対流や強制対流による効果を考慮してもよい。また、照射から測長までの所用時間を考慮して放熱量を見積もっても良い。
(5)の工程における照射時間Δtは、図4に示すように照射時間Δtと変位ΔLが略比例する範囲で設定することで、上記放熱効果による検出を低減することができる。
また(2)、(7)の工程において顕微鏡カメラ視野内に2つの観察マークを同時に捕捉できない場合は、ステージ102を駆動しながら1つずつマーク観察しても良い。
光強度は、エネルギー[J]で算出できることはもちろん、照射時間Δtで除算してパワー[W]としても良い。パルス光源の場合は、パルス数で除算してパルスあたりエネルギー[J/パルス]とすることもできる。受光部材面積で除算して、エネルギー密度[J/m2]やパワー密度[W/m2]を算出しても良い。
〔第2実施形態〕
次に、図5に基づいて本発明の第2実施形態の光強度検出器について説明する。図5は本発明の第2実施形態の光強度検出器の受光部材を被検出光入射方向から見た上面図と、その断面図である。図5(a)は照射前の状態を、図5(b)が照射後に受光部材が熱変形した様子を示す。受光部材は基台上に設けられた固定部上に載置されている。これは、被検出光照射による熱エネルギーが受光部材以外に伝導するのを極力低減するためである。また受光部材の熱変形が阻害されないよう、受光部材は一点で支持されていることが望ましく、さらには受光部材と固定部との接触面は極力小さいことが有効である。
受光部材端には受光部材の変位と連動する可動電極が、それと対向する形で固定電極が配置されており、両者は電気的に絶縁されている。両電極はコンデンサを構成して、電極間隔に応じた静電容量を形成する。静電容量は、静電容量計測部にてモニタできる。
静電容量センサの容量変化は、受光部材の固定部と可動電極取り付け端の間の伸縮に応じて発生する。しかしながら、容量値から算出できるのは電極間隔であって光強度算出に必要な受光部材の長さを直接計測することができない。そこで、受光部材上に配置する観察用マークを、受光部材の固定部と可動電極取り付け端対応するよう配置し、顕微鏡カメラにて計測できる受光部材長と静電容量変化との関係を事前に測定しておくと良い。
上記述べたとおり構成された光強度検出器では、顕微鏡カメラ乃至は静電容量センサにて計測された照射前の受光部材被測長部の長さと、照射後の被測長部変位から算出した受光部材の変化率と、受光部材の熱膨張係数を元に受光部材の温度変化量を算出できる。さらには前記温度変化量と受光部材の熱容量から被検出光の照射エネルギーを算出できる。前記算出された被検出光照射エネルギーは、受光部材の材質特有の物性値を元に決定されるため絶対値精度に優れる。さらには、受光部材の材質精度が許す範囲で個体差の低減された受光部材を製作することが可能となる。また、静電容量センサを用いれば照射位置に居ながらにして測長可能であるため、照射後の放熱による計測誤差の影響を受け辛い利点がある。
なお、
被検出光の照射範囲は受光部材以上の大きさに設定するのが良い事、
受光部材を薄くするのが良い事、
受光部材101は、温度上昇による変形量が大きい材質が望ましい事、
受光部材101に表面加工を施して被検出光の吸収率の向上させることができる事、
受光部材端部を顕微鏡カメラで観察する場合は観察用マーク不要である事
は、第1実施形態と同様である。
次に、第2実施形態の光検出器における光強度検出方法について述べる。光強度検出方法を示すフローチャート(図6)を用いて順に説明する。
まずステージ102を、受光部材101の被測長部長さを計測可能な位置(測長位置)に移動する((1)’)。続いて、顕微鏡カメラにて受光部材101上のマーク乃至は受光部材端を観察すると同時に静電容量を計測する((2)’)。受光部材が才知される環境の温度条件を複数変化させ、(2)’と同様の計測を行う((3)’)。(2)’及び(3)’の結果から、顕微鏡カメラにて検出された受光部材長と静電容量値との対応付けをする((4)’)。必要に応じて制御装置114に記憶させても良い。
次にステージ102を、受光部材101が被検出光の照射を受ける位置(照射位置)に移動する((5)’)。静電容量を計測し、(4)’の対応から被検出光照射前の受光部材の長さLを算出する((6)’)。被検出光を受光部材上に所定時間照射する((7)’)。被検出光の照射エネルギーによって受光部材は温度上昇し、温度上昇に伴って膨張する。
静電容量を計測し、(4)’の対応から照射後の受光部材の長さ算出する。(6)’との比較から、照射後の被測長部の変位ΔLを算出する((8)’)。
最後に(6)’、(8)’で算出された照射前の受光部材の被測長部長さL、照射後の被測長部の変位ΔL、予め処理装置114のメモリに記憶した受光部材の熱膨張係数α・熱容量Cを用いて、被検出光の照射エネルギーEを以下の算出式にて決定できる((9)’)。
E=(C/α)・(ΔL/L)
本実施例では測長手段として顕微鏡カメラと静電容量センサを用いる構成で説明したが、その他の測長手段例えば、干渉計などを用いてもよい。
〔第3実施形態〕
つぎに、図7に基づいて本発明の一実施形態の露光装置について説明する。図7において、1は照明用光源として用いるエキシマレーザである。エキシマレーザ1は、制御装置34により制御される。エキシマレーザ1からのパルス光は、発散レンズ2により適切な大きさに広げられ、照明光学系レンズ3、5、8およびミラー4、9によりフライアイレンズ10に導かれる。このパルス光はフライアイレンズ10により均一な照明光となり、ミラー18、コンデンサーレンズ19を介し、原版ステージ20上に載置された原版22を照明する。ここで、発散レンズ2からコンデンサーレンズ19までの光学系を、照明光学系と称する。
照明される原版22のパターンは、投影レンズ(投影光学系ともいう)23によって基板29に投影される。制御装置34は、干渉計25でステージ20、24の位置をモニタし、駆動装置26に制御信号を送り、ステージ20、24を駆動する(原版ステージの駆動装置は不図示)。ステージ20、24は、互いに同期しながらスッテプアンドスキャンを繰り返すように駆動される。エキシマレーザ1はステージ20、24の駆動に同期して発光するように制御される。これにより原版22のパターンは基板29に焼き付けられる。照明光学系が原版上を照明できる領域を画角というが、照明光学系内のマスキングブレード(不図示)によって画角を制限することで、原版の所望の個所だけを照明すれば、原版内の特定部分のパターンのみを基板上に焼き付けることも可能である。
次に、パターン焼き付け際の位置合わせ(アライメント)を行う構成について説明する。原版22の上方に、TTR顕微鏡33を設ける。TTR顕微鏡33への照明光は、ミラー6により取り出される。つまり、ミラー6は駆動装置7により駆動され、駆動装置7は制御装置34により制御される。ミラー6が照明光学系の光路内に駆動されることにより、照明光学系の光路が切り替えられる。照明光はミラー6を介し、集光レンズ30、31によりファイバー32に導光され、ファイバー32を経てTTR顕微鏡33へ導入される。以下、図8を用いてTTR顕微鏡の形態の詳細について述べる。TTR顕微鏡33に対しファイバー32より出射した照明光は、レンズ33a、ハーフミラー33b、対物レンズ33c、ミラー33dを介し、原版ステージ基準マーク21を照明する。さらに投影レンズ23を介し、基板29上の位置合わせ用マークまたは、基板ステージ24に設けられた基板ステージ基準マーク27が照明される。それぞれのマークからの戻り光は再び投影レンズ23、ミラー33d、対物レンズ33cを介し、ハーフミラー33bで反射し、レンズ33eによりカメラ33fの撮像面に結像する。カメラ33fの画像信号は処理装置33gにより処理され、それぞれのマークの位置ずれ量が算出される。なお、ミラー6ミラー33dまでの光学系を、顕微鏡照明光学系と称する。
算出結果は制御装置34に送られて駆動装置26にフィードバッグされ、位置ずれ量を補正する。このとき、不図示の駆動装置にて、TTR顕微鏡33内の一部の素子を駆動して観察画角を移動させれば、原版、基板、基準マーク上の所望のマークを観察可能となる。なお、基準マーク21、27は例えば石英ガラス基板上にクロム等の金属薄膜を蒸着したものである。金属薄膜は部分的に除去されており、位置合わせ用のマークとして用いられる。
続いて、露光量制御を行う構成について説明する。エキシマレーザ1からのパルス光は、その一部がハーフミラー11によって分岐され、コンデンサーレンズ12を介して積算光量モニタ13に導かれる。積算光量モニタは、光量に応じたパルス電流を出力する。電流出力は処理装置14によってデジタル信号に変換され、さらに制御装置34に入力される。制御装置34は積算光量モニタからの出力値を参照しながら、エキシマレーザ1に印加する電圧値、若しくは電流値を制御することで光源の光量を制御する。このとき同時に、光源の発振周波数、照明系での減光率、ステージスキャン速度の条件を適切に設定して露光動作を行うことで、所望の基板面露光量を実現する。
基板ステージ24上には、本発明の第1、第2の実施形態で述べた光強度検出器の受光部材101が搭載されており、基板面上の光強度を検出できる。前記光強度検出値と、同じく基板ステージ上に搭載された露光量モニタ28の出力値とを計測比較することで露光量モニタ28の感度が校正できる。さらに、露光量モニタ28と、積算光量モニタ13を同時に計測することで所望の基板面照度を実現する積算光量モニタ13の目標値を確定できる。光強度検出器と露光量モニタ28を比較計測する際、積算光量モニタ13を用いて光源出力をモニタし、計測結果を補正しても良い。
受光部材被測長部の長さ乃至は変位を検出する測長器としてはTTR顕微鏡33を使用することができる。第2の実施形態で述べたとおり、静電容量センサと組み合わせても良い。被検出光は、照明光学から照射できるし、顕微鏡照明光学系から照射することも可能である。
以上、本発明の第3実施形態に依れば露光装置の露光量を精度良く計測することができ、さらには被露光基板に対する露光量を高精度に制御することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
101 受光部材、114 制御装置(記憶手段)、
118 顕微鏡カメラ(測長手段、変位計測手段)

Claims (10)

  1. 被検出光を全面乃至は部分領域に受光して光強度に応じた変形を生じる受光部材と、
    前記受光部材内の、少なくとも一箇所(被測長部)の照射前の長さを計測する測長手段、乃至は長さを事前に記憶する記憶手段と、
    前記被測長部の照射後の変位を計測する変位計測手段とを少なくとも備え、
    前記受光部材の被測長部の照射前の長さと、照射後の変位と、受光部材の線膨張係数と、受光部材の熱容量を少なくとも用いて照射光強度を算出することを特徴とする光強度検出器。
  2. 前記受光部材が載置された空間の温度を測定する、乃至は所定温度に制御する手段をさらに備え、前記空間温度をも考慮して照射光強度を算出することを特徴とする請求項1に記載の光強度検出器。
  3. 前記受光部材は、表面に観察用マーク備えていることを特徴とする請求項1に記載の光強度検出器。
  4. 前記測長手段、乃至は変位計測手段の少なくとも一方は顕微鏡カメラであることを特徴とする請求項1記載の光強度検出器。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の光検出器を用いて、照射光強度を計測することを特徴とする光強度検出方法。
  6. 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の光検出器を備えることを特徴とする露光装置。
  7. 請求項6に記載の光検出器の受光部材は、露光時に被露光基板が搭載される基板ステージ上に載置されていることを特徴とする露光装置。
  8. 請求項6に記載の光検出器の測長手段、乃至は変位計測手段の少なくとも一方は、露光原版と被露光基板の位置合わせを行うための顕微鏡カメラであることを特徴とする露光装置。
  9. 請求項6乃至請求項8の何れか一項に記載の露光装置において、請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の光検出器によって任意の光路上の照射強度を検出することを特徴とする露光装置の照射光強度検出方法。
  10. 請求項6乃至請求項8の何れか一項に記載の露光装置において、請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の光検出器で計測した任意の光路上の照射強度に基づいて、露光装置内に載置された他の光センサの感度を校正することを特徴とする露光装置の光センサ感度校正方法。
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