JP6671196B2 - 露光装置、及び物品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、露光装置、及び物品の製造方法に関する。
半導体デバイスや液晶表示装置等の製造工程であるリソグラフィ工程において、露光装置は、原版(レチクル、マスクともいう)および投影光学系を介して感光性の基板(レジスト材の層が表面に形成されたウエハやガラスプレート等)を露光する。
エキシマレーザ光源を利用する露光装置で走査露光を行う場合、基板の走査速度、レーザ光の発振周波数、レーザ光の1パルス当たりのエネルギーを調整することによって、目標とする露光量(目標積算露光量)で基板が露光される。
また、走査方向において台形状の強度分布を有するパルス光で基板を露光する場合、当該強度分布に依存して、露光領域内の位置によって露光量が変動しうることが知られている。
特許文献1には、パルス光の強度分布が変更される度に、露光領域内の1点に照射されるパルス光の数を露光量の変動が極小となるように選択することが記載されている。また、特許文献2には、露光量の変動が小さくなるようにパルス光の強度分布を工夫することが記載されている。
露光量の変動を低減させるため、パルス光のエネルギーのばらつきが小さくなる条件でパルス光を生成する(発振させる)ことが知られている(特許文献3及び特許文献4)。
特開2010−021211号公報 特開2000−036456号公報 特開2004−022916号公報 特開2011−091416号公報
エキシマレーザ光源や露光装置には、パルス光の数またはエネルギーの積算(累積)量が所定量を超過すると交換が必要となる消耗モジュールが構成されている。近年、露光装置の生産能力の向上に伴って単位期間(年間)のパルス光の数が増加しているため、消耗モジュールの交換サイクルが短縮する傾向にある。つまり、ランニングコストが増加する傾向にある。
本発明は、露光量の変動を低減するのにランニングコストの点で有利な技術を提供することを例示的目的とする。
本発明の一側面によれば、光源部から供給されるパルス光を用いて基板を走査露光する露光装置であって、前記パルス光のエネルギーを計測する計測部と、前記基板が走査方向に単位長さ移動する間に前記基板に照射される前記パルス光の数を決定する制御部とを含み、前記制御部は、前記エネルギーのばらつき量と前記数との間の予め得られた対応関係に基づいて、前記数を決定するように構成され、前記対応関係における前記数は、露光量の変動量を許容範囲内に収めるために必要な前記パルス光の数である、ことを特徴とする露光装置が提供される。
本発明によれば、例えば、露光量の変動を低減するのにランニングコストの点で有利な技術を提供することができる。
照射パルス数と露光ムラとの関係を表す図。 確定的ムラを説明する図。 パルス光のエネルギーのばらつきを加味した露光ムラを説明する図。 確率的ムラを説明する図。 実施形態における露光装置の概略構成図。 特定の強度分布に対してエネルギーのばらつき量を変化させた場合における、受光パルス数と露光ムラとの関係を示す図。 実施形態における係数テーブルの構造例を示す図。 実施形態における係数テーブルの別の構造例を示す図。 実施形態における係数テーブルの別の構造例を示す図。 実施形態における最小照射パルス数の算出方法を説明する図。 X方向の位置によって露光ムラが異なることを説明する図。 パルス光のエネルギーのばらつき状態によって露光ムラが異なることを説明する図。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決のために必須のものであるとは限らない。
<第1実施形態>
以下では、光源部にエキシマレーザ等のパルス放電励起ガスレーザを用いた露光装置について説明する。上述したように、走査方向において台形状の強度分布を有するパルス光で基板を露光する場合、当該強度分布に依存して、露光領域内の位置によって露光量が変動しうる(露光ムラ)。また、パルス放電励起ガスレーザによるレーザ発振はパルス発振であるが、ここにはパルス光のエネルギーのばらつきが存在する。このパルス光のエネルギーのばらつきも露光ムラの要因となる。パルス光のエネルギーのばらつきは一般に、レーザの内部モジュールの経年劣化によって大きくなる。
図1に、照射パルス数と露光量の変動量(露光ムラ)との関係を示す。ここで、照射パルス数とは、基板が走査方向に単位長さ移動する間に基板に照射されるパルス光の数をいう。図1によれば、大局的には照射パルス数が多いほど露光ムラは減少し、局所的には露光ムラが極小となる照射パルス数が存在している。
基板の露光領域内を均一に照射するための手法としては従来、以下のような提案がなされている。一つは、パルス光の強度分布に依存して発生する露光ムラが極小となる照射パルス数の条件で露光する、あるいは、露光ムラが小さくなるよう強度分布形状を変える手法である。もう一つは、パルス光のエネルギーのばらつきが小さくなるレーザ発振条件で露光する手法である。
このような提案が個別になされているが、本来、パルス光の強度分布による成分とパルス光のエネルギーのばらつきによる成分が露光ムラに与える影響は、独立ではない。つまり、露光ムラは、パルス光の強度分布の形状のみに依存するのではなく、パルス光のエネルギーのばらつき量によっても影響される。
このことを、図2〜図4を参照して説明する。図2は、パルス光のエネルギーのばらつきがない場合の走査露光の模式図(左図)と、その時の露光ムラと照射パルス数の関係(右図)を示している。パルス光のエネルギーのばらつきがないため、台形分布の強度(高さ)は全パルス同じ(1.0)となっており、この時に生じる露光ムラは、パルス光の強度分布の形状のみによって決定される。以後、パルス光のエネルギーのばらつきがなく強度分布形状のみで決まる露光ムラを「確定的ムラ」と呼ぶ。
図3は、1%のパルス光のエネルギーのばらつきが存在する場合の各パルスの光量(左上図)と、走査露光時の走査方向の各位置でのパルス光の強度分布形状の模式図(左下図)と、その時の露光ムラと照射パルス数の関係(右図)を示している。台形分布の強度(高さ)は0.99〜1.01の範囲でばらついており、この時に生じる露光ムラは、強度分布形状とパルス光のエネルギーのばらつき量の2つの要素によって決定される。以後、強度分布形状とパルス光のエネルギーのばらつき量で決まる露光ムラを単に「露光ムラ」と呼ぶ。
図4は、露光ムラから確定的ムラを除去した成分を示している。これは、パルス光のエネルギーのばらつきのみに起因するムラ成分であり、以後、これを「確率的ムラ」と呼ぶ。
つまり、露光ムラは確定的ムラとは一致せず、露光ムラと照射パルスとの関係においては、パルス光のエネルギーのばらつき量に応じて、オフセット成分やキャリア成分の振幅などが変化する。更に、パルス光のエネルギーのばらつきも、エキシマレーザや露光装置の各光学部材の使用状況によって時々刻々と変化する。
上述したように、近年、露光装置の生産能力の向上に伴って単位期間(年間)のパルス光の数が増加しているため、消耗モジュールの交換サイクルが短縮する傾向にある。つまり、ランニングコストが増加する傾向にある。ランニングコストの低減のためには、極力、露光ムラを増加させることなく照射するパルス光の数を節約したい。
以上の議論を踏まえて、本実施形態では、露光ムラが許容範囲内に収まるために必要なパルス光の数を決定し、これにより最適な露光条件(基板の走査速度、パルス光の周波数、パルス光のエネルギーのうちの少なくともいずれか)を算出する構成を実現する。
図5に、本実施形態における露光装置の概略構成図を示す。本実施形態における露光装置は、原版(レチクル)と基板(ウエハ)を走査しながら、パルス照明によりレチクル上のパターンをウエハに転写する走査露光装置である。
レーザ1は、エキシマレーザ等のパルス放電励起ガスレーザを含み、パルス光を供給する光源部である。レーザ1から放射された光束は、ビーム整形部2を通過して所定の形状に整形され、オプティカルインテグレータ3の光入射面に入射する。オプティカルインテグレータ3は、複数の微小なレンズより構成されており、その光出射面の近傍には多数の2次光源が形成されている。
絞りターレット4は、所定の絞りにより2次光源の面の大きさを制限する。絞りターレット4には、例えば、コヒーレンスファクタσ値を複数種設定するための円形開口面積が相異なる開口絞りや、輪帯照明用のリング形状絞り、4重極絞り等の番号付け(照明モード番号)された複数の絞りが埋設されている。そして、照明光の入射光源の形状を変える際に必要な絞りが選択され、光路に挿入される。第1光電変換装置6は、ハーフミラー5によって反射されたパルス光の一部をパルス当たりの光量として検出し、露光量演算部21ヘアナログ信号を出力する。
第1コンデンサレンズ7は、オプティカルインテグレータ3の出射面近傍の2次光源からの光束でブラインド8をケーラー照明している。ブラインド8の近傍にはスリット9が配設されていて、ブラインド8を照明している光のプロファイルを矩形又は円弧のような形状に形成する。ブラインド8とスリット9を通過したスリット光は、第2コンデンサレンズ10とミラー11を介してブラインド8の共役面であり、素子パターンが形成されたレチクル13上に照度と入射角が均一化された状態で結像する。ブラインド8の開口域は、レチクル13の所望のパターン露光領域と光学倍率比で相似形となっている。露光時において、ブラインド8は、レチクル13の露光域外を遮光しつつレチクルステージ14に対して光学倍率比で同期走査する。
レチクル13は、レチクルステージ14により保持されている。レチクル13を通過したスリット光は、投影光学系15を通り、レチクル13のパターン面と光学的共役面上の露光画角領域にスリット光として再度結像される。フォーカス検出系16は、ウエハステージ17に保持されたウエハ18上の露光面の高さや傾きを検出する。走査露光時には、フォーカス検出系16の情報を基に、ウエハステージ17はウエハ18の露光面を露光フィールド面と一致するように制御されながら、レチクルステージ14と同期走行する。同時に、ウエハ18がスリット光により露光され、ウエハ18上のフォトレジスト層にパターンが転写される。ウエハステージ17上には、第2光電変換装置19が設置されており、露光画角上のスリット光のパルス光量が計測できる。ステージ駆動制御部20は、露光面位置の制御まで含めた走査露光時のレチクルステージ14とウエハステージ17との同期走行の制御を行う。
本実施形態において、制御部30は、それぞれ以下に説明する、主制御部22、露光量演算部21、パルスエネルギーばらつき計測部27、露光エラー情報保持部25、最小照射パルス数算出部26を含む。露光量演算部21は、第1光電変換装置6と第2光電変換装置19とによって光電変換された電気信号を論理値に変換して主制御部22に出力する。なお、第1光電変換装置6はウエハ露光中でも計測可能な構成となっている。第2光電変換装置19は露光工程前にウエハ18に照射されるスリット光の光量を検出し、同時に第1光電変換装置6で検出された光量との相関を求める。主制御部22は、この相関を用いて、第1光電変換装置6の出力値をウエハ18上の光量に換算し、露光量制御用の光量目標値とする。
レーザ制御部23は、光量目標値に応じてトリガ信号や印加電圧信号を出力し、レーザ1の発振周波数と出力エネルギーを制御している。レーザ制御部23がトリガ信号や印加電圧信号を生成する際には、露光量演算部21から取得した第1光電変換装置6の光量出力値や、主制御部22が保持している露光パラメータ(目標積算露光量、必要積算露光量精度、絞り形状など)が用いられうる。露光パラメータは、マンマシンインターフェース若しくはメディアインターフェースとしての入力装置24を介して主制御部22に入力され、かつ記憶される。
主制御部22は、入力装置24からのデータと、露光装置固有のパラメータと、第1光電変換装置6及び第2光電変換装置19で計測されたデータとから、露光に必要なパラメータ群を算出し、レーザ制御部23やステージ駆動制御部20に伝達する。パルスエネルギーばらつき計測部27は、第1光電変換装置6から取得されるパルス光のエネルギーを計測する計測部を含み、そこで計測されたパルス毎のエネルギーのばらつき量に関する評価値(例えば、30パルス分の標準偏差σ)を算出する。この評価値はリアルタイムに更新され、パルスエネルギーばらつき計測部27内のメモリに保存されうる。なお、このパルスエネルギーばらつき計測部27による計測は、基板の露光中に実施されてもよいし、ロット間のキャリブレーション中に実施されるようにしてもよい。
次に、照射パルス数と露光ムラとの関係を事前に算出する方法について説明する。ウエハ18上での1パルス当たりの露光域の光強度分布は、ウエハステージ17上に配置された第2光電変換装置19により計測される。第2光電変換装置19は、ウエハ18の走査方向に沿って並んだラインセンサ、又は、ウエハ18の走査方向に走査可能なフォトセンサ等で構成され、その受光面が投影光学系15の像面とほぼ一致するように配される。
主制御部22は、第2光電変換装置19の計測結果から得られた1パルス当たりの露光域の強度分布データに対して、あるパルス光のエネルギーのばらつき量を加味した場合の照射パルス数と確定的ムラとの関係を求める。図6に、特定の強度分布に対して、エネルギーのばらつき量(標準偏差σ値)を1%、2%、3%と変化させた場合における、照射パルス数と露光ムラとの関係を示す。図6のグラフから、エネルギーのばらつき量に応じて、照射パルス数に対する露光ムラのオフセット成分やキャリア成分の振幅が異なっていることが分かる。次に、エネルギーのばらつき量毎に、露光ムラが許容範囲内(例えば、0.6%以下)に収めるために必要なパルス光の数(最小照射パルス数)を求める。これにより、エネルギーのばらつき量と最小照射パルス数との対応関係が得られる。ここで、エネルギーのばらつき量を横軸に、最小照射パルス数を縦軸に設定したグラフ上に、求めた最小照射パルス数をプロットすることで、各プロットの近似曲線の係数(2次曲線で近似した場合は、0次、1次、2次係数)が算出されうる。算出された近似曲線の係数のデータは、メモリ等で構成されうる記憶部である露光エラー情報保持部25に記憶される。このように本実施形態によれば、上記対応関係を表す関数に基づいてパルス光の数を決定することができる。
図7に、露光エラー情報保持部25に保存される係数テーブルの構造例を示す。係数テーブルには、照明モードによって異なるパルス光の強度分布形状ごとに近似曲線の係数が記述されている。ユーザが新規の照明モードを登録した際は、パルス光の強度分布も新しい形状となるため、エネルギーのばらつき量と最小照射パルス数との関係を表す近似曲線の係数群を改めて算出し、係数テーブルに算出結果の係数情報が追加される。
最小照射パルス数算出部26は、パルスエネルギーばらつき計測部27からエネルギーのばらつきの現在の計測結果を取得する。最小照射パルス数算出部26はまた、主制御部22から使用中のパルス光の強度分布形状を取得する。最小照射パルス数算出部26は、更に、露光エラー情報保持部25からそのパルス光の強度分布形状に相当する近似係数を取得する。そして最小照射パルス数算出部26は、取得した上記3つの情報から、現在最適な最小照射パルス数を算出する。
主制御部22では、最小照射パルス数算出部26にて算出された現在最適な最小照射パルス数を取得し、この最小照射パルス数に基づいて露光条件を決定する。露光条件は、レチクルとウエハの走査速度、レーザのパルス発振周波数、1パルス当たりの照射エネルギーのうちの少なくともいずれかを含む。
<第2実施形態>
露光ムラの算出時には、使用する強度分布として第2光電変換装置19の計測結果ではなく、設計値を用いてもよい。設計値を使用する場合、パルス光の強度分布形状は、ユーザが設定可能な「絞りターレット4によって決定されるコヒーレンスファクタσ値」と「投影光学系のNA」との掛け算によって一意に定まる。従って、図8に示すように、「NA×σ」毎に係数を保持することも可能である。図8に示した形式で係数テーブルを保持する場合、例えば、予め「NA×σ」値が0.1の間隔で係数を保存しておく。ユーザが設定した「NA×σ」が0.1間隔の間にある場合は、保存されている係数の値を補間することにより所望の係数を算出すればよい。
図8の係数テーブルでは、円形の照明形状から形成される強度分布のみに対応したが、変形照明にも対応するため、図9に示されるような形式に係数テーブルを拡張することもできる。つまり、横軸を「NA×Outer σ」に、縦軸を「NA×Inner σ」にした場合の係数を2次元テーブルで保存することにより、任意の円形又は輪帯照明を使用した際の係数を表現できる。
<第3実施形態>
図10を参照して、第3実施形態を説明する。本実施形態は上述した第1及び第2実施形態とは、露光エラー情報保持部25でのエラー情報の保存形態と、最小照射パルス数算出部26での最小照射パルス数の算出方法が異なる。
本実施形態において、最小照射パルス数算出部26は、図10に示される処理1〜6を実施する。まず、処理1では、所定のパルス光の強度分布での確定的ムラ(第1露光ムラ)を求め、露光エラー情報保持部25に保存する。処理2では、上記パルス光の強度分布に単位エネルギーのばらつき(標準偏差σ=1%)が発生した場合の露光ムラ(第2露光ムラ)を求める。処理3では、処理2で求めた第2露光ムラから処理1にて保存した確定的ムラ(第1露光ムラ)を減算することにより、単位エネルギーのばらつき発生時の確率的ムラ(第3露光ムラ)を算出し、これを露光エラー情報保持部25に保存する。
次に、処理4では、パルスエネルギーばらつき計測部27から現在のエネルギーのばらつき計測値を取得し、処理3で保存した所望のパルス光の強度分布における単位エネルギーのばらつき発生時の確率的ムラ(第3露光ムラ)を取得する。そして、これら2つの情報から、現在のパルス光のエネルギーのばらつきに起因して発生する確率的ムラ(第4露光ムラ)を推定する。この確率的ムラは、例えば次式により推定される。
En(p) = Eu(p)×(α×Sn/Su)
ここで、En(p)は照射パルス数pでの現在の確率的ムラ(第4露光ムラ)を表す。Eu(p)は照射パルス数pでの単位エネルギーのばらつき発生時の確率的ムラ(第3露光ムラ)を表す。αは効き率、Snは現在のエネルギーのばらつき計測値、Suは単位エネルギーのばらつき量を表す。効き率αはパルス光の強度分布に依存しない固定値として扱ってもよいし、パルス光の強度分布形状に依存した効き率αの違いを許容できない場合は、予め強度分布毎に効き率αを算出し、露光エラー情報保持部25に保存しておいてもよい。処理5では、上記のように推定された確率的ムラ(第4露光ムラ)に、露光エラー情報保持部25から取得した確定的ムラ(第1露光ムラ)を加算することにより、パルス光のエネルギーのばらつきに起因して発生する露光ムラ(第5露光ムラ)を推定する。そして処理6では、処理5で推定した露光ムラ(第5露光ムラ)が許容範囲内に収まるために必要な照射パルス数(現在の最小照射パルス数)を求める。以上のようにして、パルス光のエネルギーのばらつき量の単位量あたりの変動量に基づいて、計測部により得られたばらつき量に対応する変動量の推定が行われる。
主制御部22では、最小照射パルス数算出部26から現在最適な最小照射パルス数を取得し、実施形態1,2と同様に、ウエハ露光条件(レチクルとウエハの走査速度、レーザのパルス発振周波数、1パルス当たりの照射エネルギー)を決定する。
以上、実施形態の動作について説明した。上記実施形態による露光条件の決定方法を用いれば、現在のパルス光のエネルギーのばらつき量に応じて、露光ムラが許容できる必要最小限の照射パルス数により基板露光を実施することができる。これにより、装置性能を維持したままランニングコストを低減させることが可能となる。
また、図11の左図に示される通り、ショット露光領域内のX方向位置によってパルス光の強度分布形状が異なるため、各X位置での露光ムラも異なる。従って、ショット内全領域で露光ムラの許容値を下回るためには、各X位置にて算出した露光ムラの最大値をもとにして、最小照射パルス数を算出してもよい。
更に、図12の左図に示される通り、同じエネルギーのばらつき量(標準偏差σ値が同じ)であっても、ばらつき状態の違いによって露光ムラのキャリア振幅は変化する。従って、ばらつき状態の違いによる影響を解消させるために、複数のばらつき状態のパルス列にて算出した露光ムラの最大値をもとに、最小照射パルス数を算出してもよい。
以上説明した実施形態によれば、正確に最小照射パルス数を算出可能であり、基板露光時の使用パルス数を節約できる。すなわち、許容可能な露光ムラ量に対して、過剰なパルス数を使用せずに済む。これにより、光源部の内部モジュールの長寿命化が見込める。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態に係る物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
20:ステージ駆動制御部、21:露光量演算部、22:主制御部、23:レーザ制御部、25:露光エラー情報保持部、26:最小照射パルス数算出部、27:パルスエネルギーばらつき計測部

Claims (8)

  1. 光源部から供給されるパルス光を用いて基板を走査露光する露光装置であって、
    前記パルス光のエネルギーを計測する計測部と、
    前記基板が走査方向に単位長さ移動する間に前記基板に照射される前記パルス光の数を決定する制御部と、を含み、
    前記制御部は、前記エネルギーのばらつき量と前記数との間の予め得られた対応関係に基づいて、前記数を決定するように構成され、
    前記対応関係における前記数は、露光量の変動量を許容範囲内に収めるために必要な前記パルス光の数である、ことを特徴とする露光装置。
  2. 前記制御部は、前記対応関係を表す関数に基づいて前記数を決定することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  3. 前記制御部は、前記数に基づいて、前記基板の走査速度、前記パルス光の周波数、前記パルス光のエネルギーのうちの少なくともいずれかを決定することを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  4. 前記対応関係に関する情報を記憶する記憶部を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記記憶部は、前記パルス光の強度分布ごとに前記情報を記憶することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  6. 前記制御部は、前記ばらつき量の単位量あたりの前記変動量に基づいて、前記計測部により得られたばらつき量に対応する前記変動量の推定を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記推定は、前記パルス光の強度分布に基づいて行うことを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  8. 請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記工程で露光された前記基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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