JP2019536076A - 放射分析システム - Google Patents

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Abstract

互いに離間した2つのマークを含むターゲットであって、放射によって照明されたときに熱膨張するように構成されたターゲットと、マークの離間における変化を測定するように構成された位置測定システムと、測定されたマークの離間における変化を使用して放射のパワーを決定するように構成されたプロセッサとを備える、放射分析システム。【選択図】 図3

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2016年11月15日出願の欧州特許第16198840.7号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は放射分析のシステム及び方法に関する。放射分析システムはリソグラフィ装置の一部を形成し得る。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上に適用するように構築された機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。リソグラフィ装置は、例えば、パターニングデバイス(例えば、マスク)からのパターンを、基板上に提供された放射感応性材料(レジスト)の層上に投影し得る。
[0004] パターンを基板上に投影するためにリソグラフィ装置によって使用される放射の波長は、その基板上に形成可能なフィーチャの最小サイズを決定する。リソグラフィ装置は、4〜20nmのレンジ内の波長を有する電磁放射であるEUV放射を使用し、従来の(例えば、193nmの波長を伴う電磁放射を使用し得る)リソグラフィ装置よりも小さなフィーチャを基板上に形成するために使用され得る。
[0005] リソグラフィ装置内に存在する放射のパワーを高い確度で知ることは有益である。例えば、パターニングデバイスは、ペリクルとして知られる透明膜によって汚染から保護され得る。ペリクルは、閾値を超える放射パワーに曝されたとき、損傷し動作不能になり得る。パターニングデバイスの領域内の放射パワーを正確に測定することは、放射パワーを閾値レベル未満に維持することが可能であり、ペリクルが損傷しないため、有利であり得る。
[0006] 本発明の目的は、本明細書又はその他の場所で特定されているか否かに関わらず、従来技術の問題のうちの1つ以上に少なくとも部分的に対処するリソグラフィ装置内に存在する放射パワーを決定するシステム及び方法を提供することである。
[0007] 本発明の第1の態様に従い、互いに離間した2つのマークを含むターゲットであって、放射によって照明されたときに熱膨張するように構成されたターゲットと、マークの離間における変化を測定するように構成された位置測定システムと、測定されたマークの離間における変化を使用して放射のパワーを決定するように構成されたプロセッサとを備える、放射分析システムが提供される。
[0008] 放射分析システムは、有利なことに、放射パワーの正確な測定を提供する。放射分析システムは、例えばリソグラフィ装置などの装置において、正確でインシチュ(in-situ)な受動測定を提供するために使用され得る。
[0009] ターゲットはその周囲から熱的に隔離され得る。
[00010] ターゲットを熱的に隔離することは、有利には、ターゲットとその周囲との間の熱伝達を制限し、それによって放射分析システムの確度を向上させる。
[00011] ターゲットは真空環境内にあり得る。
[00012] 真空環境内にターゲットを提供することは、有利には、ターゲットからその周囲への対流を介した熱伝達を減少させ、それによって放射分析システムの確度を向上させる。
[00013] ターゲットは測定板を備え得る。
[00014] 測定板は金属又は半導体を備え得る。
[00015] ターゲットは、異なる放射吸収特性を有する複数のターゲットのうちの1つであってよい。
[00016] 異なる放射吸収特性を有する複数のターゲットを使用することで、有利には、放射分析システムによって異なる波長の放射を分析することが可能になる。
[00017] 異なるターゲットは、異なる放射吸収特性を有する異なるコーティングを含み得る。
[00018] 異なるターゲットに異なるコーティングを印加することは、放射分析システムによって異なる波長の放射を分析することを可能にする単純な手法である。
[00019] マーク間の離間は、20mmから110mmの間であり得る。
[00020] 20mmから110mmの間の初期の離間は、マークの正確な位置測定を実行可能にするのに十分な大きさである一方で、依然としてマークをリソグラフィ装置の露光スリット内に収めることが可能である。
[00021] ターゲットの熱膨張係数は、2ppm K−1から30ppm K−1までの包括的レンジ内であり得る。
[00022] ターゲットの特定熱容量は、1Jcm−3−1から3Jcm−3−1までの包括的レンジ内であり得る。
[00023] ターゲットの厚みは、0.1mmから1.0mmまでの包括的レンジ内であり得る。
[00024] 放射分析システムはリソグラフィ装置の一部を形成し得、リソグラフィ装置は、放射ビームを調節するように構成された照明システムと、パターニングデバイスを支持するように構築された支持構造であって、パターニングデバイスはパターン付き放射ビームを形成するために放射ビームの断面にパターンを付与することが可能である、支持構造と、基板を保持するように構築された基板テーブルと、パターン付き放射ビームを基板上に投影するように構成された投影システムとを備え、放射分析システムは放射ビームを分析するように構成され得る。
[00025] リソグラフィ装置の一部として放射分析システムを有することで、放射ビームの正確でインシチュな測定を実行することができる。リソグラフィ装置は、位置測定システム、及び/又は、放射分析システムの一部を形成可能なターゲットを既に有し得、それによって、既存のリソグラフィ装置に容易に組み込まれる放射ビームを分析する安価な手法が可能になる。
[00026] ターゲットは測定基板であり得る。
[00027] 基板は、リソグラフィ装置内で広く用いられる。したがって、測定基板をターゲットとして使用することで、放射分析システムを既存のリソグラフィ装置に容易に組み込むことが可能になる。
[00028] 測定基板を基板テーブル上に取り付け、バールによって支持することが可能であり、バールは測定基板全体にわたるバールエリアを形成し、マークはバールエリアの外側に配置され得る。
[00029] 測定基板の熱膨張は、バールエリア内のバールの存在によって制限され得る。マークをバールエリアの外側に配置することで、有利には、より自由に拡張するためにマーク間の離間を可能にし、これによって、放射のパワーを決定するときに、バールによって提供される潜在的に複雑な復元力の考慮を低減させることにより、放射分析システムの確度を向上させる。
[00030] 測定基板を基板テーブル上に取り付け、バールによって支持することが可能であり、バールは測定基板全体にわたるバールエリアを形成し、マークはバールエリア内に配置され得、マークの離間はバールのピッチよりも小さいことが可能である。
[00031] マークをバールエリア内に配置すること、及び、バールのピッチよりも小さい離間を有することにより、有利には、バール全体にわたってではなくバール間で、測定基板の熱膨張を測定することが可能になり、したがって、放射のパワーを決定するときに、バールによって提供される潜在的に複雑な復元力の考慮が低減される。
[00032] パターニングデバイスはターゲットを備え得る。
[00033] ターゲットをパターニングデバイスの一部として有することで、有利には、リソグラフィ装置の照明システムと投影システムとの間にあるリソグラフィ装置の一部分における放射を分析することが可能になる。デュアルステージリソグラフィ装置の場合、ターゲットを備えるパターニングデバイスを有することで、放射によってターゲットが照明される時点と、位置測定システムによってターゲットが測定される時点との間に、ターゲットを移動しなければならないことが回避され、したがって、マークの測定が実施される前のターゲットからその周囲への熱伝達が低減される。
[00034] ターゲットは、屈曲部を介して支持構造上に取り付けられる測定板であり得る。
[00035] ターゲットは、屈曲部を介して基板テーブル上に取り付けられる測定板であり得る。
[00036] 屈曲部を介して支持構造及び/又は基板テーブル上に測定板を取り付けることによって、有利には、ターゲットを熱的に隔離する一方で、測定板の無制限の熱膨張を可能にする。
[00037] 屈曲部は板バネを備え得る。
[00038] 本発明の第2の態様に従い、放射を分析する方法が提供され、方法は、互いに離間された2つのマークを備えるターゲットを提供すること、放射によってターゲットを照明し、それによってターゲットの熱膨張を誘導すること、マークの離間における変化を測定すること、及び、測定されたマークの離間における変化を使用して放射のパワーを決定することを、含む。
[00039] ターゲットは、その周囲から熱的に隔離され得る。
[00040] 複数のターゲットが提供され得、異なるターゲットは異なる放射吸収特性を有し得る。
[00041] ターゲットは、ターゲットの温度が1Kから10Kまでの包括的レンジ内の値だけ上昇するまで、放射によって照明され得る。
[00042] 所望の測定不確実性を達成することと、ウェーハ上で作用する強い冷却効果を回避することとの間でバランスを取るように、ターゲットが放射ビームによって照明されるときに生じる温度上昇が選択され得る。このバランスを達成するために好ましい温度上昇のレンジは、1Kから10Kの間であることがわかっている。
[00043] 放射に起因しない、ターゲット上で作用する加熱及び/又は冷却の効果は、放射のパワーを決定するときにモデル化及び考慮され得る。
[00044] こうした加熱及び/又は冷却の効果をモデル化及び考慮することにより、有利には、放射を分析する方法の確度を向上させる。
[00045] ターゲットの熱膨張の係数は、2ppm K−1から30ppm K−1の包括的レンジ内であり得る。
[00046] ターゲットは、有利には、放射によって照明されるときにターゲットの著しい熱膨張をもたらす熱膨張の係数を有し得る。このレンジは、本方法に好適であることがわかっている。
[00047] ターゲットの特定熱容量は、1Jcm−3−1から3Jcm−3−1までの包括的レンジ内であり得る。
[00048] ターゲットは、有利には、ターゲットが放射によって照明されるときにターゲットの温度を著しく上昇させる、特定熱容量を有し得る。このレンジは、本方法に好適であることがわかっている。
[00049] ターゲットの厚みは、0.1mmから1.0mmまでの包括的レンジ内であり得る。
[00050] ターゲットが放射によってもはや照明されていない時点と、マークの離間における変化が測定される時点との間の遅延は、0.5秒から5.0秒までの包括的レンジ内であり得る。
[00051] このレンジ内の遅延を維持することで、有利には、ターゲットの冷却によって生じる放射分析システムの確度に対する負の効果を減少させ得る。
[00052] ターゲットの冷却は、放射分析システムが使用中のときに中断され得る。
[00053] ターゲットの冷却を中断することによって、有利には、ターゲットとその周囲との間の熱伝達を低減させ得、したがって放射分析システムの確度を向上させることができる。
[00054] 本発明の第3の態様に従い、コンピュータ可読コードを記憶するためのコンピュータ可読媒体が提供され、コードは、本発明の第2の態様の方法又はその関連付けられたオプションのうちのいずれかを、リソグラフィ装置に実行させる。
[00055] 次に、添付の概略図を参照しながら本発明の実施形態を単なる例として説明する。
本発明の実施形態に従った、放射分析システムを伴うリソグラフィ装置を備えるリソグラフィシステムを示す図である。 パターニングデバイスにフィットされたペリクルを概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムを概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成するターゲットを概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成するターゲットを概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムを概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成する測定基板を概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成する第1、第2、及び第3の測定板を備える支持構造を概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成する第1、第2、及び第3の測定板を備える支持構造を概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成する測定板を備える基板テーブルを概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成する測定板を備える基板テーブルを概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成する基板テーブル上に取り付けられた基板を概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射分析システムの一部を形成する基板テーブル上に取り付けられた基板を概略的に示す図である。 本発明の実施形態に従った、放射のパワーを決定する方法を示す図である。
[00056] 図1は、本発明の実施形態に従った、リソグラフィ装置及び2つの放射分析システムRASを含む、リソグラフィシステムを概略的に示す。放射分析システムRASのうちの一方は、ターゲット32及びプロセッサPRを備え、リソグラフィ装置LAのパターニングデバイス(すなわち、マスク)領域に配置される。他方の放射分析システムRASは、ターゲット52及びプロセッサPRを備え、リソグラフィ装置LAの基板W領域に配置される。リソグラフィ装置LSは、単一の放射分析システムRASを備え得る。
[00057] リソグラフィシステムは、放射源SO及びリソグラフィ装置LAを備える。放射源SOは、極端紫外(EUV)放射ビームBを発生させるように構成される。リソグラフィ装置LAは、照明システムIL、パターニングデバイスMA(例えば、マスク)を支持するように構成された支持構造MT、投影システムPS、及び、基板Wを支持するように構成された基板テーブルWTを、備える。照明システムILは、放射ビームBがパターニングデバイスMA上に入射する前に放射ビームBを調節するように構成される。投影システムは、(ここでは、マスクMAによってパターン付与された)放射ビームBを基板W上に投影するように構成される。基板Wは、事前に形成されたパターンを含み得る。この場合、リソグラフィ装置は、パターン付き放射ビームBを、基板W上に事前に形成されたパターンと位置合わせする。
[00058] 放射源SO、照明システムIL、及び投影システムPSは、すべて、外部環境から隔離可能なように構築及び配置され得る。大気圧を下回る圧力のガス(例えば、水素)が、放射源SO内に提供され得る。真空が、照明システムIL及び/又は投影システムPS内に提供され得る。大気圧をはるかに下回る圧力の少量のガス(例えば水素)が、照明システムIL及び/又は投影システムPS内に提供され得る。
[00059] 図1に示される放射源SOは、レーザ生成プラズマ(LPP)源と呼ばれることのあるタイプである。レーザ1は、例えばCOレーザであり得、レーザビーム2を介して、燃料放出器3から提供されるスズ(Sn)などの燃料内にエネルギーを堆積させるように配置される。以下の説明ではスズについて言及するが、任意の好適な燃料が使用され得る。燃料は、例えば液体の形であってよく、例えば金属又は合金の形であっても良い。燃料放出器3は、例えば液滴の形のスズをプラズマ形成領域4に向かう軌道に沿って誘導するように構成された、ノズルを備え得る。レーザビーム2は、プラズマ形成領域4にあるスズ上に入射する。スズ内へのレーザエネルギーの堆積により、プラズマ形成領域4においてプラズマ7が作成される。EUV放射を含む放射は、プラズマのイオンの脱励起及び再結合の間に、プラズマ7から放出される。
[00060] EUV放射は、近法線入射放射コレクタ5(時には、より一般的に、法線入射放射コレクタと呼ばれる)によって、収集及びフォーカスされる。コレクタ5は、EUV放射(例えば、13.5nmなどの所望の波長を有するEUV放射)を反射するように構成された多層構造を有し得る。コレクタ5は、2つの楕円焦点を有する楕円構成を有し得る。以下で考察するように、第1の焦点はプラズマ形成領域4にあり得、第2の焦点は中間フォーカス6にあり得る。
[00061] レーザ1は、放射源SOから離間され得る。この場合には、レーザビーム2は、例えば、好適な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを備えるビームデリバリシステム(図示せず)、並びに/或いは他の光学系の助けにより、レーザ1から放射源SOへと渡され得る。レーザ1及び放射源SOはまとめて、放射システムと見なされ得る。
[00062] コレクタ5によって反射される放射は、放射ビームBを形成する。放射ビームBは点6でフォーカスし、照明システムILにとっての仮想放射源として作用するプラズマ形成領域4のイメージを形成する。放射ビームBがフォーカスする点6は、中間フォーカスと呼ぶことができる。放射源SOは、放射源の閉鎖構造9において、中間フォーカス6が開口8又は開口8近くに配置されるように構成される。
[00063] 放射ビームBは、放射源SOから、放射ビームを調節するように構成された照明システムIL内に入る。照明システムILは、ファセットフィールドミラーデバイス10及びファセット瞳ミラーデバイス11を含み得る。ファセットフィールドミラーデバイス10及びファセット瞳ミラーデバイス11は、共に、放射ビームBに所望の断面形状及び所望の角度分布を提供する。放射ビームBは照明システムILを通過し、支持構造MTによって保持されるパターニングデバイスMA上に入射する。パターニングデバイスMAは放射ビームBを反射し、パターン付与する。照明システムILは、ファセットフィールドミラーデバイス10及びファセット瞳ミラーデバイス11に加えて、又はこれらの代わりに、他のミラー又はデバイスを含み得る。
[00064] パターニングデバイスMAからの反射に続き、パターン付き放射ビームBは投影システムPSに入る。投影システムは、基板テーブルWTによって保持される基板W上に放射ビームBを投影するように構成された、複数のミラーを備える。投影システムPSは、放射ビームに縮小係数を適用し、パターニングデバイスMA上の対応するフィーチャよりも小さなフィーチャを伴うイメージを形成し得る。例えば、縮小係数4が適用され得る。図1では投影システムPSは2つのミラーを有するが、投影システムは任意数のミラー(例えば、6つのミラー)を含み得る。
[00065] 図1に示される放射源SOは、図示されていないコンポーネントを含み得る。例えば、放射源内にスペクトルフィルタが提供され得る。スペクトルフィルタは、EUV放射に対しては実質的に透過的であり得るが、赤外(IR)放射などの他の波長の放射に対しては実質的に閉塞的であり得る。
[00066] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブルを有するタイプであり得る。デュアルステージリソグラフィ装置では、1つの基板の特性を測定しながら、別の基板の露光が実施できるようにするために、2つの基板テーブルが提供される(「基板の露光」とは、前述のように、基板上へのパターン付き放射の投影を意味する)。
[00067] 放射ビームBの波長及び/又はパワーは、数多くの要因に照らして選択される。例えば、リソグラフィ装置は、マスクMAを汚染物質粒子から保護するように構成されたペリクルを備え得る。図2は、パターニングデバイスMAにフィットされたペリクル22の概略図である。パターニングデバイスMAはパターン付き表面24を有する。ペリクル22を支持するペリクルフレーム26が、取付け機構28に提供される。取付け機構28は、マスクMAに対してペリクルフレーム26を取付け取外し可能にできるように(すなわち、ペリクルフレーム26をマスクMAに取り付けること、及びマスクMAから取り外すことを可能にできるように)構成され得る。取付け機構28は、マスクMA上に提供された取付けフィーチャ(図示せず)と係合するように構成される。取付けフィーチャは、例えば、マスクMAから延在する突出体であり得る。取付け機構28は、例えば、突出体と係合し、ペリクルフレーム26をマスクMAに固定する、ロック部材を備え得る。汚染物質粒子20がペリクル22上に入射し、ペリクル22によって保持されている。ペリクル22は、リソグラフィ装置によって基板上に結像されないように、汚染物質粒子20をマスクMAのパターン付き表面24から十分遠くに保持する。ペリクル22は、例えば、ポリシリコン(pSi)膜、グラフェン、又はシリセンなどの材料から形成され得る。
[00068] ペリクル22は、損傷を受けること及び/又は動作不能になることなく、閾値量のパワーがその上に入射するのに耐え得る。ペリクル22は、閾値パワーを超えるパワーを有する放射ビームがペリクル22上に入射するときにペリクル22が動作不能になるように、劣化及び/又は損傷を受ける可能性がある。ペリクル22は、所定の波長レンジ内の放射にとって好適な透過特性を有し得る。ペリクル22は、放射ビームが所定の波長レンジ外の1つ以上の波長の放射を備える場合、高過ぎる比率の放射ビームを吸収し得る。更なる例として、放射ビームのパワーは、パターン付き基板の所望のスループットを達成するように選択され得る。放射ビームの波長は、基板W上で所望のフィーチャサイズを達成するように選択され得る。他の要因も、放射ビームについて選択されるパワー及び/又は波長に影響を与え得る。
[00069] 図1を再度参照すると、放射ビームBによって搬送されるパワーは、リソグラフィ装置LAの異なる領域で測定され得る。放射ビームBのパワーは、例えば、基板Wに到達するパワーの量がパターン付き基板の所望のスループットを達成するのに十分であるか否かを判別するために、例えば、基板W及び基板テーブルWTの領域内で測定され得る。別の例として、放射ビームBのパワーは、例えば、ペリクル上に入射するパワーがペリクルの閾値パワーを下回る(すなわち、パワーがペリクルに損傷を与えることになるレベルを下回る)か否かを判別するために、パターニングデバイス(例えば、マスクMA)及び支持構造MTの領域内で測定され得る。放射ビームBのパワーは、リソグラフィ装置LAの任意の所望の領域で測定され得る。
[00070] リソグラフィ装置LAの領域で放射ビームBのパワーを測定する既知の方法は、リソグラフィ装置LAのその領域で1つ以上の光検出器を提供することを含む。例えば、基板Wの領域内の放射ビームBのパワーを測定する場合には、基板テーブルWT上に光検出器が提供され得る。光検出器は、例えば、小さなアパーチャの下に配置されたフォトダイオードを備えるピンホールセンサであり得る。放射ビームBのすべて又は一部がアパーチャを通過し、フォトダイオード上に入射するように、放射ビームBをアパーチャに向けて誘導し得る。フォトダイオードは、入射光子を電荷キャリアに変換することによって入射放射を検出し、その後電荷キャリアは、放射ビームBのパワーを決定するために使用され得る電気読出し信号に寄与する。
[00071] 既知のシステムの別の例として、マスクMAの領域内の放射ビームBのパワーを測定する場合には、照明システムILとマスクMAとの間に、例えば照明システムILの露光スリットに近接して、1つ以上の光検出器が提供され得る。
[00072] 光検出器は、或る形の放射を検出するために使用されるとき、相対的に高度な不確実性を有し得る。例えば、EUV放射は、光検出器によって吸収されるEUV放射のあらゆる光子について、光検出器内に複数の電荷キャリアを生成し得る。光検出器によって吸収されるEUV放射の光子ごとに発生する多数の電荷キャリア間の関係は、関連付けられる固有の不確実性の度合を有し得る。この固有の不確実性は、光検出器を使用して実行されるEUVパワーの測定に関連付けられる相対的に高い度合の不確実性に寄与し得る。
[00073] 光検出器は、光検出器を使用して実行された測定を、基板上に提供されるレジストの露光の結果と比較することによって較正され得る。レジストは、レジストの異なるエリア内で異なるドーズ量を伴う放射ビームに露光され得る。レジストを使用して、レジスト上に入射する放射ドーズ量を決定し得、そこから放射ビームのパワーを決定し得る。レジストにおける変動は、較正の確度に負の影響を与え得る。例えば、レジストの温度における変動、レジストにおける異なる化学薬品の濃度、レジストを用いた基板のスピンコーティング後の基板全体にわたるレジストの分布、及び、レジストの任意のバッチ間変動が、較正の確度に負の影響を与え得る。較正は、例えばおよそ10%から20%の間の不確実性を有し得る。光検出器は、例えば、較正に関連付けられる不確実性に起因して、およそ10%から20%の測定不確実性を有し得る。
[00074] 光検出器は、異なるリソグラフィ装置LA間では正確に較正されない可能性がある。すなわち、異なるリソグラフィ装置LAにおける光検出器によって実行される測定の不確実性は、放射ビームBパワーのそれらの測定において、例えばおよそ10%から20%の間で変動し得る。
[00075] 光検出器は、経時的に不安定であり得る。光検出器の測定感度は、放射の損傷に起因して経時的に劣化し得る。光検出器は汚染し得る。例えば、放射ビームB内に存在するEUV放射は、レジストの構成部分と反応し、酸化物、ケイ酸塩、及び/又は炭素などの汚染物質が発生し得る。汚染物質は光検出器上に入射し、光検出器の確度に負の影響を与え得る。光検出器の汚染は経時的に成長し得、光検出器を使用して行われる測定の不確実性が増加することになる。
[00076] LPP源の場合には、COレーザによって生成される放射がリソグラフィ装置LAにおける放射ビームB内に存在し得る。例えば、LPP源からの赤外放射は、望ましくない反射を受け、リソグラフィ装置LA内に存在し得る。LPP源によって発生する赤外放射は、例えば、およそ10.5μmの波長を有する放射を含み得る。リソグラフィ装置における赤外放射の存在は、リソグラフィの露光が実行される際の確度に負の影響を与え得る。光検出器は、DUV、EUV、及び/又は可視放射を検出することは可能であるが、赤外放射を検出することは不可能な可能性がある。別の光検出器は、例えば放射ビームB内に存在する赤外放射などの、或る波長のパワーを測定する必要があり得る。
[00077] リソグラフィ装置LA内での光検出器の現代の使用に関して上記で述べた問題は、結果として、大きな不確実性を有するパワーの測定を生じさせ得る。例えば、放射ビームBのパワーが測定される際の不確実性は、およそ20%であり得る。こうした不確実なパワー測定を有することは、異なるリソグラフィ装置LAを比較する際の難しさにつながる。高い不確実性を有するパワー測定は、不確実性を考慮するためにリソグラフィシステムに予防的制約が適用されることにもつながり得る。例えば、およそ20%の不確実性を有するパワー測定は、結果として、ペリクル22が劣化しないこと、及び/又は、リソグラフィ露光の間に損傷を受けないことを保証するために、放射ビームのパワーを20%又はそれ以上減少させることになり得る。放射ビームのパワーを減少させることは、リソグラフィ装置LAのスループットに負の影響を与える。代替として、放射ビームのパワーが例えば20%の不確実性を有する場合、放射ビームのパワーを20%減少させなければ、結果としてペリクル22の損傷が生じ得る。損傷したペリクル22は交換が必要となり、リソグラフィ装置及び/又はレチクルは修理を必要とし得、結果として、ペリクル22が損傷を受けた場合、リソグラフィ装置LAの可用性を著しく失うことになる。
[00078] 図3は、本発明の実施形態に従った、放射分析システムRASを概略的に示す。放射分析システムRASは、放射源30、ターゲット31、及び位置測定システム32を備える。図3に示される放射源30は、図1に示された放射源SO及び照明システムILに対応し得る。放射源30は、放射ビーム33を発生させるように構成される。放射ビーム33は、例えば、EUV放射、DUV放射、及び/又は、赤外放射を備え得る。放射ビーム33は、他の波長の放射、例えば可視放射を備え得る。放射ビーム33はターゲット31に向けて誘導される。図3の例において、ターゲット31は、図1に示されたリソグラフィ装置などのリソグラフィ装置LAのマスク領域で使用するために構成される。
[00079] ターゲットは、相互に離間された2つのマーク(図示せず)を備える。ターゲットは、2つより多くのマークを備え得る。既知の温度でマーク間の離間がわかる。ターゲット31は測定板を備え得る。測定板31は、金属、例えばアルミニウムを含み得る。測定板31は、半導体などの別の好適な材料、例えばシリコンを含み得る。測定板31は、例えばマスクMA上に提供され得る。例えば、測定板31はマスクMAの表面上に提供され得る。代替として、測定板31はマスクテーブルMT上に提供され得る。測定板31は、屈曲部35を介してマスクMA上に取り付けられ得る。屈曲部35は、測定板31をマスクMAから熱的に隔離するように構成され得るため、測定板31によって放射ビーム33から吸収されるエネルギーの大半は、その周囲へと失われるのではなく、測定板31の熱膨張を誘導することになる。屈曲部25は、測定板31の熱膨張及び後続の収縮を可能にするように構成され得る。例えば屈曲部25は、測定板31の実質的に妨げられない熱膨張及び後続の収縮を可能にするように構成され得る。屈曲部35は、例えば板バネを備え得る。
[00080] 測定板31は、例えば、アルミニウムのシート(アルミニウム箔と呼ばれることがある)からなり得る。測定板31は、例えばシリコン及び/又は鉄鋼などの、他の材料を含み得る。測定板は、およそ0.1mmからおよそ1.0mmの範囲内の厚みを有し得る。測定板31は、例えばおよそ0.5mmの厚みを有し得る。測定板を形成するために使用される材料に部分的に依存して、薄い測定板は結果として熱膨張ではなく望ましくない熱的変形を生じさせ得る一方で、厚い測定板は測定可能な熱膨張を呈するために大量のエネルギーを必要とし得るため、測定板の厚みはこれらを念頭に置いて選択することができる。マークの例は、図4に概略的に示される。
[00081] 放射ビーム33は測定板31上に入射する。好ましくは、放射ビーム33全体が測定板31上に入射する。放射ビーム33全体を測定板31上に入射させることは、放射分析システムRASの信号対雑音比を最大にするため、有益である。測定板31は、放射ビーム33からエネルギーを吸収し、熱膨張するように構成される。
[00082] 測定板31上のマークは、入射放射33を反射及び/又は回折するように構成される。ターゲット31が放射ビーム33によって照明された後、位置測定システム32は、測定放射ビームを用いてマークを照明し得る。代替として、別の放射源が測定放射ビームを用いてマークを照明し得る。測定放射ビームの少なくとも一部は、マークから反射及び/又は回折する。マークから反射及び/又は回折した放射は、位置測定システム32上に入射する。位置測定システム32は、測定板31上のマークから反射及び/又は回折した放射を検出し、マークの離間における変化を特定するように構成される。位置測定システム32は、マークの離間における変化を示す1つ以上の信号を、プロセッサPRに提供し得る。プロセッサPRは、位置測定システム32から1つ以上の信号を受信し、放射ビーム33のパワーを決定するように構成され得る。
[00083] 測定板31の熱膨張は、マーク間の離間を増加させる。放射ビーム33が所望の時間の間に測定板31上に入射すると、又はターゲット31の温度が所望の量だけ増加するまで、放射ビーム33がもはや測定板31上に入射しなくなるように、放射ビーム33は停止又は方向転換され得る。測定板31が、放射ビーム33からのパワーの吸収によって熱膨張を誘導した後、位置測定システム32を使用して、マークの離間における変化を特定することができる。
[00084] ターゲット31は、ターゲット31とその周囲との間の熱伝達が制限されるように、熱的に隔離され得る。例えばターゲット31は、放射ビーム33から吸収されるパワーの大部分がターゲットの周囲へと失われるのではなく、ターゲット31の熱膨張を誘導するように、熱的に隔離され得る。ターゲット31は真空条件下で維持され得る。
[00085] 図4A及び図4Bからなる図4は、本発明の実施形態に従ったターゲットを概略的に示す。図4の例では、ターゲット41は測定板である。図4に示される測定板41は、図3に示される測定板31に対応し得る。ターゲットの他の例を、以下で考察する。図4Aは、測定板41が放射ビームからパワーを吸収する前の測定板41を示す。図4Bは、測定板41が、放射ビームから吸収したパワーによって熱膨張が誘導された後の測定板41を示す。測定板41は、互いに距離Dだけ離間された2つのマーク46を備える。離間Dは、測定ビーム全体が離間内にフィットするように、十分な大きさであり得る。放射ビームのサイズは、リソグラフィ装置の露光スリットサイズによって決定され得る。離間Dは、例えばおよそ20mmより大きいか又は等しくてよい。離間Dは、例えばおよそ110mmより小さいか又は等しくてよい。離間Dは、例えば104mmであってよい。離間Dは、露光スリットのサイズより大きくてよい。しかしながら、露光スリットサイズよりも大きい離間Dを有することは、その構成が測定板上に、ターゲットの熱膨張の決定に伴う難しさを増加させる複雑な温度勾配を導入し得、それによって、放射分析システムの確度が減少するため、好ましくない可能性がある。図4Aと図4Bとを比較するとわかるように、マーク46間の離間Dは、放射ビーム33によって誘導される測定板41の熱膨張に起因して、より大きな離間D’へと増加する。マーク46とマーク間の離間Dは、見やすくするために図4では誇張されている。2つのマーク46間の離間Dにおける変化は、以下の数式で表され得、
dx=f(dT)=f(Qin
上式で、dxは2つのマーク46の離間Dにおける変化であり、f(dT)はターゲット41の温度における変化の既知の関数であり、f(Qin)は、ターゲットの材料特性とターゲット41によって吸収される放射性エネルギーの量との既知の関数である。関数は、較正測定を実行することによって決定され得る。すなわち、ターゲット41は既知の量の放射性パワーによって照明され得、ターゲットの温度における変化及び/又はターゲットのマークの離間における変化が測定され得る。代替として、関数はモデル化によって決定され得る。例えば、ターゲット41の材料特性に関する情報はコンピュータシミュレーションに入力され得、コンピュータシミュレーションは関数を決定するために実行され得る。ターゲット41の材料特性に関する情報は、例えば熱膨張係数、特定熱容量などの、表形式値を含み得る。
[00086] 図4の例では、各マーク46は2つの直交格子を備える。マーク46は、例えばチェッカーボード格子などの他のタイプの格子を備え得る。マーク46は、位置測定システム32で使用するのに好適な任意の所望の形状及び/又はサイズを有し得る。本明細書で使用されるマークという用語は、或る距離によって離間された2つの区別できるフィーチャを包含するものと意図されることを理解されよう。マーク間には他のフィーチャも存在し得る。例えば、フィーチャは何らかの他のフィーチャによって共にジョインされ得る。
[00087] 次に、放射分析システムRASの詳細な例を考察する。ターゲット41は、前述のように、屈曲部を介してマスク(図示せず)上に提供されるアルミニウム板を含み得る。アルミニウム板41は、例えば、110mmの長さ、20mmの幅、及び0.5mmの厚みを有し得る。この例では、アルミニウム板41はおよそ3gの重みを有することになる。アルミニウム板41の上記の特徴が与えられると、アルミニウム板の温度は、アルミニウム板が放射ビーム33から吸収するジュール当たりおよそ0.4ケルビンのエネルギーだけ増加し得る。2つのマーク46の間の離間Dは、アルミニウム板41によって吸収されるmJ当たりおよそ1nmのエネルギーだけ増加し得る。
[00088] 既知の位置測定システムは、高い確度でマークの位置を測定可能であり、したがって、位置測定システムは、放射分析システムRASにとって測定の不確実性の重大な原因ではない。マーク当たりおよそ0.5nmの、位置測定システムに関連付けられた測定の不確実性(すなわち、両方のマーク46について、離間Dにおける相対的変化に関する1nmの測定の不確実性)が存在するものと想定され得る。放射ビーム33がもはや測定板41上に入射しない時点と、マーク46の離間における変化の測定が実施される時点との間に、測定板41のごくわずかな冷却が存在することも想定され得る。例えば、ターゲットが放射によってもはや照明されない時点と、マークの離間における変化が測定される時点との間の遅延は、0.5秒から5.0秒の包括的レンジ内であり得る。上記を想定すると、位置測定システム32に関連付けられる測定の不確実性は、吸収されるエネルギーのジュール当たりおよそ0.1%(すなわち、吸収されるパワーのワット当たり0.1%)であり得る。例えば、アルミニウム板41上に入射するEUV放射のパワーがおよそ35Wの場合、EUV放射に対するおよそ5msの露光において1%未満の測定の不確実性が取得され得、結果としておよそ1Kのアルミニウム板41の温度上昇が生じることになる。
[00089] 放射分析システムRASを使用して行われる測定に関連付けられる不確実性は、ターゲット41上に入射する放射性パワーの量に部分的に依存し得る。ターゲット41上に入射するパワーの量が増加すると、結果として、放射分析システムRASが有する信号対雑音比が増加することになり得る。ターゲット41上に入射するパワーの量は、放射ビームがターゲット41上に入射する時間量を増加させることによって増加され得る。したがって、放射ビームがターゲット41上に入射する時間量は、放射分析システムRASについて所望の測定の不確実性を達成するように選択され得る。他方で、ターゲット41を放射ビームによって長時間照明することで、ターゲット41が周囲よりも大幅に高い温度になるようにターゲット41を加熱することができる。ターゲット41上で作用する冷却効果は、ターゲット41とその周囲との間により大きな温度差が存在するときに、より著しくなる。著しい冷却効果は、放射分析システムRASの確度に負の影響を与え得る。著しい冷却効果は、放射ビームのパワーを決定するときに考慮することが困難であり得る。したがって、ターゲット41が放射ビームによって照明される時間量は、所望の測定の不確実性を達成することと、ウェーハ上で作用する強力な冷却効果を回避することとの間に、バランスを提供するように選択され得る。ターゲット41の温度を、例えばおよそ1Kから10Kまで増加させるために、放射ビームを使用することが好ましい可能性がある。
[00090] 放射ビームの計算されたパワーに関連付けられる測定の不確実性は、例えばおよそ0.5%であり得る。マーク46の離間における変化から放射ビーム33のパワーへの変換は、例えば、ターゲット41の材料特性(例えば、熱膨張係数、特定熱容量など)、ターゲット41の放射吸収特性(例えば、異なる波長の放射についての反射、透過、及び吸収特性)、ターゲット41上で作用する冷却及び/又は加熱効果などに関する、対応する不確実性を有する、多数の計算及び想定を含み得る。例えば、大気圧をはるかに下回る圧力での少量のガス(例えば、水素)が、照明システムIL及び/又は投影システムPS内に提供され得る。ガスは、放射ビーム33がもはやターゲット41上に入射しない時点と、マーク46の離間における変化が位置測定システム32によって測定される時点との間に、ターゲット41へ、及び/又はターゲット41から、熱を伝導し得る。
[00091] 放射分析システムRASを使用して行われる測定に対する不確実性の最大の寄与は、ターゲット41の材料特性及び/又は放射吸収特性に関して行われる想定から生じるものと予測される。例えばターゲット41は、EUV放射を吸収し赤外放射を反射するように構成され得る。しかしながら、何らかの赤外放射はターゲット41によって吸収され得、続いて、関連付けられるパワーはEUV放射から発生するパワーによって誤って起こり得る。したがって、ターゲット41の材料特性及び/又はスペクトル吸収特性に関する正確な想定を行うことが望ましい場合がある。これには、ターゲットの材料特性及び/又はスペクトル吸収特性をより良く理解するために、放射分析システムRASにおいて使用する前にターゲット41の測定を実行することが含まれ得る。
[00092] 本発明の別の実施形態において、マスクMAは放射分析システムRASのターゲット31であるように構成され得る。すなわち、従来のマスクMAが、互いに離間された2つのマークを備えるように修正され得る。従来のマスクは、リソグラフィ露光全体を通じてマスク上のパターンのサイズにおける変化を回避するために、放射によって照明されるときに熱膨張に抵抗するように構成される。放射分析システムRASと共に使用するために修正されたマスクは、修正されたマスク上のマーク間の離間が増加するように、放射によって照明されるときに熱膨張を受けるように構成され得る。修正されたマスクは、放射によって照明されるときに十分な熱膨張を可能にする特定熱容量を有するように設計され得る。
[00093] 一実施形態において、放射分析システムRASは、リソグラフィ装置LAの基板領域における放射の特徴を分析するように構成され得る。例えば図1に示されるように、ターゲットはリソグラフィ装置LAの基板領域に配置され得る。例えば、図3に示されるターゲットと同様の構成において、互いに離間された2つのマークを備える測定板が、リソグラフィ装置LAの基板テーブルWT上に提供され得る。
[00094] 一実施形態において、ターゲットは基板を備え得る。図5は、本発明の実施形態に従った放射分析システムRASを概略的に示す。放射分析システムRASは、放射源50、ターゲット51、及び位置測定システム52を備える。図5に示される放射源50によって発生する放射ビーム53は、図1に示される投影システムPSを出る放射ビームBに対応し得る。放射ビーム53は、EUV放射、DUV放射、及び/又は赤外(IR)放射を含み得る。放射ビーム53は、例えば可視放射などの他の波長の放射を含み得る。放射ビーム53はターゲット51に向かって誘導される。図5の例において、ターゲット51は基板テーブルWT上に取り付けられる測定基板である。測定基板51は、バール55によって基板テーブルWT上で支持される。測定基板51は、リソグラフィ装置LAの基板領域で使用するように構成され得る。
[00095] 放射ビーム53は測定基板51上に入射する。好ましくは、放射分析システムRASの信号対雑音比を増加させるために、放射ビーム53全体が測定基板51上に入射する。測定基板51は、例えばおよそ300mmの直径及びおよそ0.7mmの厚みを有し得る。測定基板51は、放射ビーム53からエネルギーを吸収し、熱膨張するように構成される。
[00096] 測定基板51は、既知の温度で既知の距離だけ互いに離間された、2つのマーク(図5には図示せず)を備える。測定基板51は、2つより多くのマークを備え得る。測定基板51上のマークは、入射放射53を反射及び/又は回折するように構成される。ターゲット51が放射ビーム53によって照明された後、位置測定システム52は測定放射ビームを用いてマークを照明し得る。代替として、別の放射源が測定放射ビームを用いてマークを照明し得る。測定放射ビームのうちの少なくとも一部は、マークから反射及び/又は回折する。マークから反射及び/又は回折された放射は、位置測定システム52上に入射する。位置測定システム52は、測定基板51上のマークから反射及び/又は回折された放射を検出し、マークの離間における変化を特定するように構成される。位置測定システム52は、マークの離間における変化を示す信号をプロセッサPRに提供し得る。プロセッサPRは、位置測定システム52からの信号を受信し、放射ビーム53のパワーを決定するように構成され得る。
[00097] 現代の基板は、放射によって照明されるときに、例えばリソグラフィ露光全体を通じて基板上のターゲット部分のサイズを維持するために、熱膨張に抵抗するように構成される。放射分析システムRASと共に使用するのに好適な測定基板51は、マーク間の離間を増加させるように、放射53によって照明されるときに熱膨張するように構成される。バール55は測定基板51の熱膨張を制限し得る。マークは、例えばバール55の間に位置決めされ得る。
[00098] 測定基板51の材料特性は、放射ビーム53によって照明されるときに測定基板51の著しい熱膨張を提供するように選択され得る。例えば、測定基板51は、放射によって照明されるときに測定基板51の著しい熱膨張を提供する熱膨張係数を有する材料を含み得る。測定基板51は、例えば、およそ2ppm K−1から30ppm K−1までのレンジ内の熱膨張係数を有し得る。更なる例として、測定基板51は、測定基板51が放射によって照明されるときに測定基板51の温度の著しい上昇を提供する、特定熱容量を有する材料を含み得る。例えば測定基板52は、およそ1Jcm−3−1から3Jcm−3−1までのレンジ内の特定熱容量を有し得る。特定熱容量を増加させることで、放射分析システムの熱応答時間を減少させ得、他方で、放射分析システムを、マークの離間における変化を特定するときに考慮され得ないスプリアス加熱及び/又は冷却効果に影響されにくくすることができる。測定基板51は、例えばアルミニウム、鉄鋼、及び/又はシリコンを含み得る。
[00099] 図6は、本発明の実施形態に従った測定基板61を概略的に示す。測定基板61は基板テーブルWT上に取り付けられ、バール65によって支持される。測定基板61が放射ビーム53によって加熱されるとき、熱エネルギーは測定基板61から基板テーブルWTへとバール65を介して伝達される。測定基板61から基板テーブルWTへの熱伝達は、例えば、測定されたマーク位置を放射ビーム53のパワーに変換するときにコンピュータモデル化によって考慮され得る。しかしながら、バール65と測定基板61との間に小さな接触エリアが与えられる場合、バール65を介した熱伝達は、放射分析システムRASに関連付けられる測定の不確実性に著しい影響を与えない。
[000100] バール65は、測定基板61にわたるバールエリア68を画定する。図6に示されるバールエリア68はバールエリアの一例である。バールエリア68は他の形を取り得る。測定基板61が放射ビーム53からパワーを吸収するとき、結果として生じる測定基板61の熱膨張は、バールエリア68内のバール65によって制限される。すなわち、バール65は、測定基板61の熱膨張を制約する復元力を提供する。バールエリア68の外側にある測定基板61のエリアは、より自由に(例えば、均一に)拡張し得る。測定基板61は、基板テーブルWTの窪み内に提供される。測定基板61の熱膨張を可能にするために、測定基板61と基板テーブルWTの窪みの縁部との間にギャップ69が存在する。
[000101] 測定基板61は、互いに距離Dだけ離間された、測定基板61上に提供される2つのマークを備える。図6の例において、マーク66はチェックボード格子を備える。マーク66は他の形を取り得る。マーク66は、測定基板61が熱膨張するときにマーク66間の離間Dがより自由に増加するように、好ましくはバールエリア68の外側に配置され得る。代替として、マーク66はバールエリア68内に配置され得る。マーク66がバールエリア68内に配置されるとき、測定基板61の熱膨張がバール65全体ではなくバール65の間で測定できるように、マーク66の離間はバール65のピッチよりも小さくすることができる。マーク66の位置は、位置測定システム52によって測定され得る。プロセッサPRは、マーク66の離間における変化を示す信号を位置測定システム52から受信し、放射ビーム53のパワーを決定し得る。
[000102] 測定基板61は、放射分析システムRASに対してターゲットとして作用し得る測定板を収容するように構成された窪みを備え得る。窪みは、例えば所望のエリア全体にわたって基板61を薄くすることによって形成され得る。測定板は、例えば板バネなどの屈曲部を介して窪み内に取り付けることができる。測定板は、例えばアルミニウムを含み得る。測定板は測定基板61の上に突出し得る。
[000103] マスクテーブルMT及び/又は支持構造WTは、マスクMA又は基板Wをそれぞれ冷却するように構成された冷却システムを備え得る。放射ビームがもはやターゲット上に入射しない時点と、ターゲット上のマイクの位置が測定される時点との間での、ターゲットの冷却は、放射分析システムRASの確度に負の影響を与え得る。ターゲットがもはや放射によって照明されない時点と、マークの離間における変化が測定される時点との間の遅延は、ターゲットの冷却によって生じる放射分析システムRASの確度に与えられる負の影響を低減させるために、0.5秒から5.0秒の包括的レンジ内であり得る。ターゲットによって吸収されるパワーの冷却システムへの伝達が制限されるように、冷却システムによって提供される冷却の量は、放射分析システムRASの使用中に低減され得る。
[000104] 放射ビーム内に存在する異なる波長の放射に関連付けられたパワーは、スペクトルフィルタ及び/又は波長依存反射性及び/又は吸収特性をターゲットに提供することによって、放射分析システムRASによって分析され得る。図7A及び図7Bからなる図7は、本発明の実施形態に従った、第1、第2、及び第3のターゲット71、72、73を備える支持構造MTを概略的に示す。図7Aは、放射ビームに露光される前のターゲット71、72、73を示す。図7Bは、放射ビームから吸収されるパワーに起因して熱膨張した後の、ターゲット71、72、73を示す。ターゲット71、72、73の熱膨張の範囲は、見やすくするために図7では誇張されている。
[000105] 図7の例において、ターゲット71、72、73は測定板である。各測定板71、72、73は、互いに距離Dだけ離間された2つのマーク76を備える。測定板71、72、73は、異なる材料特性(すなわち、熱膨張係数、特定熱容量など)及び/又は異なる放射吸収特性(すなわち、異なる波長の放射に関する吸収、反射、及び/又は透過の係数)を有する、異なる材料を含み得る。例えば、第1の測定板71は、EUV放射、可視放射、及び赤外放射を吸収する材料を含み得る。第1の測定板71は、例えばドープされたシリコン又は窒化シリコンなどの、ドープされた半導体材料を含み得る。第2の測定板72は、EUV放射及び可視放射を吸収し、赤外放射を反射する、材料又はコーティングを含み得る。第2の測定板72は、例えばRuSiなどの金属シリサイドを含み得る。代替として、第2の測定板72は、例えば、立方センチメートル当たり少なくとも約1020原子のP型ドープ濃度を有する、りん光体ドープシリコンなどの、高度にドープされた半導体を備え得る。更に代替として、第2の測定板72は、約0.2よりも高い赤外放射率を有するドープ半導体を備え得る。第3の測定板73は、EUV放射を吸収し、可視放射及び赤外放射を反射する材料を含み得る。第3の測定板73は、アルミニウムなどの金属を含み得る。図7Aと図7Bを比較するとわかるように、第1の測定板71の受けた熱膨張は最大であり、第2の測定板72の受けた熱膨張は第1の測定板71よりも小さく、第3の測定板73の熱膨張は最小である。
[000106] 放射ビーム内に存在するEUV放射、可視放射、及び赤外放射のパワーは、各測定板71、72、73上のマーク76の各セットについて、放射分析システムRASを使用して決定され得る。例えば、放射ビーム内のEUV放射のパワーは、第3の測定板73の離間における変化(D3−D)を測定すること、及び、第3の測定板73によって吸収されるパワーを計算するために第3の測定板73の材料特性の知識を使用することによって、決定され得る。放射ビーム内に存在する可視放射のパワーは、2段階プロセスにおいて決定され得る。第1の段階は、第2の測定板72の離間における変化(D2−D)を測定すること、及び、第2の測定板72によって吸収されるパワーを計算するために第2の測定板72の材料特性の知識を使用することを含む。第2の段階は、第2の測定板72によって吸収されるパワーの量と、第3の測定板73によって吸収されるパワーの量との間の差異(すなわち、計算されたEUV放射パワー及び可視放射パワーの量から、計算されたEUV放射パワーの量を差し引いた量)を計算することを含む。赤外放射のパワーは、2段階プロセスにおいて決定され得る。第1の段階は、第1の測定板71の離間における変化(D1−D)を測定すること、及び、第1の測定板71によって吸収されるパワーを計算するために第1の測定板71の材料特性の知識を使用することを含む。第2の段階は、第1の測定板71によって吸収されるパワーの量と、第2の測定板72によって吸収されるパワーの量との間の差異(すなわち、計算されたEUV放射パワー、可視放射パワー、及び赤外放射パワーの量から、計算されたEUV放射パワー及び可視放射パワーの量を差し引いた量)を計算することを含む。LPP放射源の場合、放射ビーム内に何らかのDUV放射が存在することが予測される。しかしながら、放射ビーム内のDUV放射の量は相対的に小さいものと予測される。例えば、放射ビームのおよそ1%未満のDUV放射を含むものと予測される。
[000107] 放射ビームのスペクトルフィルタリングを提供するために、所望の放射吸収特性を有するコーティングが測定板に印加され得る。図8A及び図8Bからなる図8は、本発明の実施形態に従った、ターゲット81を備える基板テーブルWTを概略的に示す。図8Aは、ターゲットが放射ビームに露光される前のターゲット81を示す。図8Bは、ターゲットが放射ビームに露光された後のターゲット81を示す。
[000108] 図8の例において、ターゲット81は測定板である。測定板81は第1及び第2のコーティングエリア82、83を備える。コーティングエリア82、83は互いに、及び測定板81の残りの部分から、熱的に隔離されるため、コーティングエリア82、83によって吸収されるエネルギーの測定板81の他の部分への伝達が制限されることになる。少ない厚み、例えばおよそ0.1mmの厚みを有する測定板81を使用することで、測定板81のコーティングエリア82、83と他の部分との間のエネルギーの伝達を低減させることができる。第1のコーティングエリア82は、互いに距離Dだけ離間された2つのマーク86を備える。第2のコーティングエリア83は、互いに距離Dだけ離間された2つのマーク87を備える。第1のコーティングエリア82は、例えば、EUV放射を吸収し、赤外放射を反射するように構成された、第1のコーティングを含み得る。第1のコーティングは、例えばアルミニウムを含み得る。第2のコーティングエリア83は、例えば、赤外放射を吸収し、EUV放射を反射するように構成された、第2のコーティングを含み得る。第2のコーティング83は、例えばSiNO又はNiPを含み得る。
[000109] 図8Bは、放射ビーム内に存在するEUV放射から吸収されるエネルギーによって生じる第1のコーティングエリア82の熱膨張に起因して、第1のコーティングエリア82内のマーク86間の離間Dが、より大きな離間D4に増加していることを示す。放射ビーム内に存在する赤外放射から吸収されるエネルギーによって誘導される第2のコーティングエリアの熱膨張に起因して、第2のコーティングエリア83内のマーク87間の離間Dは、より大きな離間D5に増加している。D4とD5を比較するとわかるように、第1のコーティングエリア82が受けた熱膨張は第2のコーティングエリア83よりも大きく、これは放射ビームが赤外放射性パワーよりも大きいEUV放射性パワーを含むことを示す。放射ビーム内に存在するEUV放射性パワーの量及び赤外放射性パワーの量は、前述のように、各コーティングエリア82、83上のマーク86、87の各セットについて放射分析システムRASを使用して決定され得る。
[000110] 下記に、ターゲットが基板テーブル上に提供されたコーティングされた測定板を備える、本発明の実施形態の詳細な例を示す。測定板は、板バネなどの屈曲部を介して基板テーブル上に提供されたアルミニウム板を備え得る。アルミニウム板は、例えば、30mmの長さ、10mmの幅、及び0.1mmの厚みを有し得る。この例では、アルミニウム板はおよそ80mgの重みを有することになる。アルミニウム板の上記の特徴が与えられる場合、アルミニウム板の温度は、アルミニウム板が放射ビームから吸収するエネルギーをmJ当たりおよそ14mKだけ増加させ得る。アルミニウム板は、例えばおよそ26mmの距離だけ互いに離間された、2つのマークを備え得る。測定板上のマークの離間は、放射ビームから吸収されるエネルギーをmJ当たりおよそ8nmだけ増加させ得る。
[000111] マーク当たりおよそ0.2nmの位置測定システムに関連付けられた測定の不確実性(すなわち、両方のマークの離間における相対的変化について、0.4nmの位置測定誤差)が存在することが想定され得る。測定板上にもはや放射ビームが存在しない時点と、マークの離間における変化の測定が実施される時点との間に、アルミニウム板とその周囲との間にごくわずかな熱伝達が存在することも想定され得る。上記の想定が与えられると、位置測定システムの測定確度は、吸収されるエネルギーのジュール当たりおよそ0.01%(吸収されるパワーのワット当たり0.01%)であり得る。代替として、アルミニウム板が放射によって照明される時点と、マークの離間における変化が測定される時点との間に、アルミニウム板とその周囲との間の熱伝達を補正するためにモデルが使用され得る。
[000112] 放射分析システムRASと共に使用するのに好適な測定基板は、異なる放射吸収特性を有する異なる材料を含み得、及び/又は、測定基板は異なる放射吸収特性を有する異なるコーティングを含み得る。図9A及び図9Bからなる図9は、本発明の実施形態に従った、基板テーブルWT上に取り付けられた測定基板91を概略的に示す。図9Aは、測定基板が放射ビームに露光される前の測定基板91を示す。図9Bは、測定基板が放射ビームに露光された後の測定基板91を示す。基板テーブルWT上で測定基板91を支持するバールは、明確にするために省かれている。
[000113] 図9の例において、測定基板91は3つのコーティングエリア92、93、94を備える。コーティングエリア92、93、94は、互いに、及び測定基板91の残りの部分から、熱的に隔離されるため、コーティングエリア92、93、94によって吸収されるエネルギーの、測定基板91の他の部分への伝達が制限されることになる。コーティングエリア92、93、94の、測定基板91の他の部分からの熱的隔離は、少ない厚み(例えば、およそ1mm未満)を有する測定基板を使用すること、及び/又は、マーク92、93、94の間にかなりの(例えば、およそ10mmより大きい)離間を有することによって、達成され得る。第1のコーティングエリア92は、例えば、EUV放射、可視放射、及び赤外放射を吸収するように構成された、第1のコーティングを含み得る。第1のコーティングは、例えば、SiNO又はNiPを含み得る。第2のコーティングエリア93は、例えば、EUV放射及び赤外放射を吸収するが可視放射は吸収しないように構成された、第2のコーティングを含み得る。第2のコーティング93は、例えば、SiOを含み得る。第3のコーティングエリア94は、例えば、EUV放射は吸収するが、可視放射又は赤外放射は吸収しないように構成された、第3のコーティングを含み得る。第3のコーティングは、例えばアルミニウムを含み得る。
[000114] 図9Aを参照すると、第1、第2、及び第3のエリア92、93、94は、各々、互いに距離Dだけ離間された2つのマーク96、97、98を備える。この実施形態において、離間Dはマークの各ペアについて同じである(但し、他の実施形態では、離間はマークの異なるペアについて異なってもよい)。図9Bを参照すると、測定基板91が放射に露光された後、マークのペア間の離間が増加している。放射ビーム内に存在するEUV放射、可視放射、及び赤外放射から吸収されたエネルギーによって生じた第1のコーティングエリア92の熱膨張に起因して、第1のコーティングエリア92内のマーク96間の離間は、より大きな離間D6まで増加している。放射ビーム内に存在するEUV放射及び赤外放射から吸収されたエネルギーによって生じた第2のコーティングエリア93の熱膨張に起因して、第2のコーティングエリア93内のマーク97間の離間は、より大きな離間D7まで増加している。放射ビーム内に存在するEUV放射から吸収されたエネルギーによって生じた第3のコーティングエリア94の熱膨張に起因して、第3のコーティングエリア94内のマーク98間の離間は、より大きな離間D8まで増加している。
[000115] 図9Aと図9Bを比較するとわかるように、第1のコーティングエリア92が受けた熱膨張が最大であり、第2のコーティングエリア93が受けた熱膨張は第1のコーティングエリア92よりも小さく、第3のコーティングエリア94が受けた熱膨張は最小である。放射ビーム内に存在するEUV放射パワー、可視放射パワー、及び赤外放射パワーは、前述のように、各コーティングエリア92、93、94上のマークの各セット96、97、98について、放射分析システムRASを使用して決定され得る。各コーティングエリア92、93、94についてプロセッサPRによって提供される結果は、その後、互いに比較され、図7を参照しながら考察した計算と同様の様式で、互いに計算で使用され得る。
[000116] 図1に示すように、リソグラフィ装置LAは放射分析システムRASと共に使用するための複数のターゲットを備え得る。代替として、リソグラフィ装置LAは、放射分析システムRASと共に使用するための1つのターゲットを備え得る。現代のリソグラフィ装置が、基板を受け取り、基板上でマークの位置測定を実行し、基板を放射ビームに露光するように構成されるため、基板テーブル上に取り付けられた測定基板をターゲットとして使用することは、基板テーブル上に提供された測定板を使用することよりも好ましい可能性がある。基板テーブル上に測定板を提供することは、現代の基板テーブル及び/又はリソグラフィ装置の他のコンポーネントの修正を必要とする可能性がある。測定基板は、通常の基板取扱いプロセスを使用して現代のリソグラフィ装置内に入力され得る。したがって、測定基板は、測定板よりもはるかに容易に現代のリソグラフィ装置内に入力され得る。リソグラフィ装置内の測定基板は、放射ビームの異なるスペクトル分析のための異なるスペクトル吸収特性を有する異なる測定基板と、容易に交換され得る。異なるスペクトル吸収特性を有する異なる測定板とリソグラフィ装置内の測定基板を交換することを達成するのは、例えば、基板テーブル、及び/又は測定板が提供された支持構造の取外しが必要となり得るため、より困難であり得る。
[000117] 放射ビームのスペクトルフィルタリングを提供するための、異なる材料及び/又は異なるコーティングの使用は、ターゲットが互いに離間された2つのマークを備える修正されたマスクであるときも使用され得る。すなわちマスクは、異なる材料を有する1つ以上の異なるエリア、及び/又は、異なる放射吸収特性を有する異なるコーティングを含み得る。
[000118] 一般に、放射分析システムRASの確度は、放射ビーム内に存在する対象の光子をターゲットが可能な限り多く吸収することによって向上し得る。これは、対象の光子の大半を吸収することが可能なターゲット上に放射ビーム全体を入射させること、並びに、対象でない格子の大半を反射及び/又は透過させることによって、達成され得る。放射ビームから吸収されるエネルギーのジュール当たり、ターゲットの2つのマーク間の離間において著しい増加を提供する熱膨張の係数を有する材料から、ターゲットを形成することによって、放射分析システムRASの確度を向上させることができる。ターゲットは、好ましくは、放射ビームから吸収されるエネルギーのジュール当たり、ターゲットの温度において著しい増加を提供する特定熱容量を有する材料から形成することができる。ターゲットとその周囲との間での熱伝達は、好ましくは、放射ビームがもはやターゲット上に入射しない時点と、2つのマークの位置が位置測定システムを使用して測定される時点との間に存在する2つのマーク間の離間における変化が制限されるように、制限され得る。放射ビームがもはやターゲット上に入射しない時点と、2つのマークの位置が位置測定システムによって測定される時点との間の、時間量は、好ましくは、ターゲットとその周囲との間の熱伝達が制限されるように、制限され得る。ターゲットのより大きな部分が熱的に拡張可能であり、マークの離間における変化に寄与するように、ターゲット上のマーク間の離間を増加させることによって、放射分析システムRASの確度を向上させることができる。
[000119] 前述のように、リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブルを有するタイプであってよい。デュアルステージリソグラフィ装置の場合、リソグラフィ装置の基板領域は測定ステージ及び露光ステージを備える。1つの基板の特性が測定ステージで測定される間に、別の基板の露光が露光ステージで実施される。デュアルステージリソグラフィ装置の位置測定システムは、典型的には測定ステージに存在し、一方で、放射分析システムRASによって分析されるべき放射ビームは露光ステージに存在する。露光ステージにあるターゲットが放射によって照明されると、位置測定システムが2つのマークの離間を測定できるように、ターゲットは測定ステージに移動しなければならない可能性がある。例えば、ターゲットを露光ステージから測定ステージへと移動させるには、およそ2秒かかる場合がある。ターゲットは、ターゲットがもはや放射によって照明されていない時点から、ターゲットが位置測定システムによって測定される時点までの間に、熱エネルギーを失う可能性がある。この時間中の熱エネルギーの損失は、放射分析システムRASを使用して行われる測定の確度に負の影響を与え得る。ターゲットからの熱の損失によって生じる測定の確度に対する負の影響を低減させるために、放射によるターゲットの照明から位置測定システムによるターゲットの測定までの間の時間を減少させることが望ましい。ターゲットが放射によって照明される時点と、ターゲットが位置測定システムによって測定される時点との間に、ターゲットを移動させる必要がないため、放射分析システムRASのターゲットを、デュアルステージリソグラフィ装置LAのパターニングデバイス(例えば、マスクMA)領域に配置することが好ましい。
[000120] 図10は、本発明の実施形態に従った、放射のパワーを決定する方法を示す。ステップS1において、互いに離間された2つのマークを備えるターゲットが提供される。ステップS2において、ターゲットは放射によって照明され、それによってターゲットの熱膨張を誘導する。ステップS3において、マークの離間における変化が測定される。例えば、リソグラフィ装置内で使用される現代の位置測定システムは、マークの離間における変化を測定するために使用され得る。例えば、Smart Alignment Sensor Hybrid(又は、SMASH)は、放射分析システムの一部を形成し得る現代の位置測定システムの一例である。SMASHに関する情報は、米国特許第6,961,116号に記載されている。本発明は、SMASH位置測定システムと共に使用するように限定されていないことを理解されよう。他の位置測定システムも使用可能である。例えば、位置測定システムは、米国特許第6,297,876号に記載された(或いは、Advanced Technology using High order Enhancement of Alignment、又はATHENAとして知られる)タイプであってよい。更なる例として、位置測定システムは、本発明と共に使用され得る周期アライメント信号を生成するために、アライメントマークによって回折される放射が検出器格子上に形成される、周知の「Through The Lens(TTL)」位置測定技法を利用し得る。当業者であれば、他の(光学)配置を使用して、ターゲット上の2つのマークを照明し、結果として生じる放射を検出し、それらからマーク間の離間を決定することで、同じ結果が得られることが明らかとなろう。
[000121] ステップS4において、測定されたマークの離間における変化を使用して、放射のパワーが決定される。放射のパワーを決定することは、ターゲットがどの程度熱膨張したかを考え、放射からターゲットによって吸収されるエネルギーの量を計算することを含む。この計算において、ターゲットの材料特性、ターゲットの放射吸収特性、ターゲット上で作用する加熱及び/又は冷却効果に関する想定が使用され得る。
[000122] 一般に、放射分析システムRASは、リソグラフィ装置のパターニングデバイス領域及び/又はリソグラフィ装置の基板領域に配置される、ターゲットと、関連付けられた位置測定システムとを備え得る。「パターニングデバイス領域」という用語は、照明システムILと投影システムPSとの間にあるリソグラフィ装置の一部を示すことが意図される。ターゲットは、リソグラフィ装置内の、パターニングデバイス(例えば、マスクMA)及び/又はパターニングデバイスの支持構造MT上に提供され得る。「基板領域」という用語は、投影システムPSのダウンストリームにあるリソグラフィ装置の一部を示すことが意図される。ターゲットは、リソグラフィ装置内の基板W及び/又は基板テーブルWT上に提供され得る。代替として、位置測定システムは、例えば、デュアルステージリソグラフィ装置の場合、投影システムPSからオフセットされ得、この場合には、位置測定システムは依然としてリソグラフィ装置の基板領域内にあるものと見なされる。
[000123] ターゲットは、測定板、基板、及び/又はパターニングデバイスの形を取り得る。一般に、ターゲット上のマークは、およそ20mmから110mmのレンジ内の距離だけ、互いに離間され得る。ターゲットは、2ppm K−1から30ppm K−1までの包括的レンジ内の熱膨張係数を有し得る。ターゲットは、1Jcm−3−1から3Jcm−3−1までの包括的レンジ内の、特定熱容量を有し得る。ターゲットは、0.1mmから1.0mmまでの包括的レンジ内の厚みを有し得る。ターゲットは、およそ0.1mmからおよそ1.0mmのレンジ内の厚みを有し得る。
[000124] 一般に、ターゲットは、例えばアルミニウム、鉄鋼、SiNO、シリコン、ジルコニウムなどの、材料を含み得る。ターゲットはコーティングを含み得る。一般に、コーティングは、例えばアルミニウム、シリコン、SiO、NiPなどを含み得る。ターゲットは、放射ビームからターゲットによって吸収されるエネルギーの大半が、ターゲットの周囲へと失われるのではなく、ターゲットの熱膨張を誘導するように、その周囲から熱的に隔離され得る。ターゲットは、ターゲットの温度がおよそ1Kから10Kだけ上昇するまで、放射によって照明され得る。ターゲットの冷却は、放射が放射分析システムRASによって分析されるべきである場合、ターゲットとその周囲との間の熱伝達を減少させるように、放射分析システムが使用中であるときに中断され得る。
[000125] 既知の温度でマーク間の離間がわかる。すなわち、ターゲットの初期の温度は、ターゲットが放射によって照明され、熱膨張する前にわかる。ターゲットの初期の温度は、放射分析システムが放射によってターゲットを照明する前に、1つ以上の温度センサによって測定され得る。代替として、ターゲットの初期の温度は、ターゲットの周囲の温度を知ることから決定され得る。例えば、ターゲットの初期の温度は、ターゲットが置かれているリソグラフィ装置の周囲温度と同じであり得る。リソグラフィ装置の周囲温度は、リソグラフィ装置の冷却システムを介して例えば水などの冷却流体を流すことによって制御され得る。リソグラフィ装置の周囲温度は、リソグラフィ装置の通常の動作状態の間、実質的に安定状態を維持し得る。リソグラフィ装置の周囲温度は、例えばおよそ21℃であり得る。
[000126] 本書では、特にリソグラフィ装置との関連において本発明の実施形態に言及しているが、本発明の実施形態は他の装置でも使用され得る。本発明の実施形態は、マスク検査装置、メトロロジ装置、或いは、ウェーハ(又は他の基板)又はマスク(又は他のパターニングデバイス)などのオブジェクトを測定又は処理する任意の装置の、一部を形成し得る。これらの装置は、概して、リソグラフィツールと呼ばれ得る。
[000127] 「EUV放射」という用語は、4〜20nmのレンジ内、例えば、13〜14nmのレンジ内の波長を有する、電磁放射を包含するものと見なされ得る。EUV放射は、10nm未満、例えば、6.7nm又は6.8nmなどの4〜10nmのレンジ内の波長を有し得る。
[000128] 図1は、放射源SOをレーザ生成プラズマLPP源として示しているが、任意の好適なソースを使用してEUV放射を発生させることができる。例えば、EUV放出プラズマは、燃料(例えば、スズ)をプラズマ状態に変換するために放電を使用することで生成され得る。このタイプの放射源は、放電生成プラズマ(DPP)源と呼ばれ得る。放電は、放射源の一部を形成するか、又は放射源SOへの電気接続を介して接続される別のエンティティであり得る、電源によって発生され得る。代替として、放射源SOは、例えば自由電子レーザ(FEL)を備え得る。
[000129] 本書では、特にICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置は、他の応用例も有し得ることを理解されたい。可能な他の応用例は、集積光学システムの製造、磁気ドメインメモリのためのガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどを含む。
[000130] 本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装され得る。本発明の実施形態は、1つ以上のプロセッサによって読取り及び実行可能な、機械可読媒体上に記憶される命令としても実装され得る。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティングデバイス)によって読取り可能な形で情報を記憶又は伝送するための任意の機構を含み得る。例えば、機械可読媒体は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音、又は他の形の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)、及びその他を含み得る。更に、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令も、本明細書では或る動作を実行するものとして説明され得る。しかしながら、こうした記述は、単に便宜的なものであり、こうした動作は実際にはコンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、又は、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行する他のデバイスから結果として生じるものであることを理解されたい。
[000131] 以上、本発明の特定の実施形態について説明してきたが、本発明は説明した以外の方法で実施可能であることを理解されよう。上記の説明は例示的であり、限定的でないものと意図される。したがって、当業者であれば、以下に記載の特許請求の範囲を逸脱することなく、説明した本発明に対する修正が可能であることを理解されよう。

Claims (30)

  1. 放射分析システムであって、
    互いに離間した2つのマークを含むターゲットであって、放射によって照明されたときに熱膨張するように構成されたターゲットと、
    前記マークの前記離間における変化を測定するように構成された位置測定システムと、
    前記測定された前記マークの離間における変化を使用して前記放射のパワーを決定するように構成されたプロセッサと、
    を備える、放射分析システム。
  2. 前記ターゲットはその周囲から熱的に隔離される、請求項1に記載の放射分析システム。
  3. 前記ターゲットは真空環境内にある、請求項1又は2に記載の放射分析システム。
  4. 前記ターゲットは測定板を備える、請求項1から3のいずれかに記載の放射分析システム。
  5. 前記測定板は金属又は半導体を備える、請求項4に記載の放射分析システム。
  6. 前記ターゲットは、異なる放射吸収特性を有する複数のターゲットのうちの1つである、請求項1から5のいずれかに記載の放射分析システム。
  7. 異なるターゲットは、異なる放射吸収特性を有する異なるコーティングを含む、請求項6に記載の放射分析システム。
  8. 前記マーク間の前記離間は、20mmから110mmの間である、請求項1から7のいずれかに記載の放射分析システム。
  9. 前記ターゲットの熱膨張係数は、2ppm K−1から30ppm K−1までの包括的レンジ内にある、請求項1から8のいずれかに記載の放射分析システム。
  10. 前記ターゲットの特定熱容量は、1Jcm−3−1から3Jcm−3−1までの包括的レンジ内にある、請求項1から9のいずれかに記載の放射分析システム。
  11. 前記ターゲットの厚みは、0.1mmから1.0mmまでの包括的レンジ内にある、請求項1から10のいずれかに記載の放射分析システム。
  12. 前記放射分析システムはリソグラフィ装置の一部を形成し、前記リソグラフィ装置は、
    放射ビームを調節するように構成された照明システムと、
    パターニングデバイスを支持するように構築された支持構造であって、前記パターニングデバイスはパターン付き放射ビームを形成するために前記放射ビームの断面にパターンを付与することが可能である、支持構造と、
    基板を保持するように構築された基板テーブルと、
    前記パターン付き放射ビームを前記基板上に投影するように構成された投影システムと、を備え、
    前記放射分析システムは前記放射ビームを分析するように構成される、
    請求項1から11のいずれかに記載の放射分析システム。
  13. 前記ターゲットは測定基板である、請求項12に記載の放射分析システム。
  14. 前記測定基板は前記基板テーブル上に取り付けられ、バールによって支持され、前記バールは前記測定基板全体にわたるバールエリアを形成し、前記マークは前記バールエリアの外側に配置される、請求項13に記載の放射分析システム。
  15. 前記測定基板は前記基板テーブル上に取り付けられ、バールによって支持され、前記バールは前記測定基板全体にわたるバールエリアを形成し、前記マークは前記バールエリア内に配置され、前記マークの前記離間は前記バールのピッチよりも小さい、請求項13に記載の放射分析システム。
  16. 前記パターニングデバイスは前記ターゲットを備える、請求項12に記載の放射分析システム。
  17. 前記ターゲットは、屈曲部を介して前記支持構造上に取り付けられる測定板である、請求項12に記載の放射分析システム。
  18. 前記ターゲットは、屈曲部を介して前記基板テーブル上に取り付けられる測定板である、請求項12に記載の放射分析システム。
  19. 前記屈曲部は板バネを備える、請求項17又は18に記載の放射分析システム。
  20. 放射を分析する方法であって、
    互いに離間された2つのマークを備えるターゲットを提供すること、
    放射によって前記ターゲットを照明し、それによって前記ターゲットの熱膨張を誘導すること、
    前記マークの前記離間における変化を測定すること、及び、
    前記測定された前記マークの離間における変化を使用して、前記放射のパワーを決定すること、
    を含む、放射を分析する方法。
  21. 前記ターゲットは、その周囲から熱的に隔離される、請求項20に記載の方法。
  22. 複数のターゲットが提供され、異なるターゲットは異なる放射吸収特性を有する、請求項20又は21に記載の方法。
  23. 前記ターゲットは、前記ターゲットの温度が1Kから10Kまでの包括的レンジ内の値だけ上昇するまで、放射によって照明される、請求項20から22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記放射に起因しない、前記ターゲット上で作用する加熱及び/又は冷却の効果は、前記放射のパワーを決定するときにモデル化及び考慮される、請求項20から23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記ターゲットの熱膨張の係数は、2ppm K−1から30ppm K−1の包括的レンジ内にある、請求項20から24のいずれかに記載の方法。
  26. 前記ターゲットの特定熱容量は、1Jcm−3−1から3Jcm−3−1までの包括的レンジ内にある、請求項20から25のいずれかに記載の方法。
  27. 前記ターゲットの厚みは、0.1mmから1.0mmまでの包括的レンジ内にある、請求項20から26のいずれかに記載の方法。
  28. 前記ターゲットが放射によってもはや照明されていない時点と、前記マークの離間における変化が測定される時点との間の遅延は、0.5秒から5.0秒までの包括的レンジ内にある、請求項20から27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記ターゲットの冷却は、前記放射分析システムが使用中のときに中断される、請求項20から28のいずれかに記載の方法。
  30. コンピュータ可読コードを記憶するためのコンピュータ可読媒体であって、前記コードは、請求項20から29のいずれか一項に記載の方法をリソグラフィ装置に実行させる、コンピュータ可読コードを記憶するためのコンピュータ可読媒体。
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