JP2015230194A - 位置同定型検出器を用いた放射線撮像装置 - Google Patents

位置同定型検出器を用いた放射線撮像装置 Download PDF

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高橋 勲
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勲 高橋
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Abstract

【課題】
実装が簡易でコストを抑えながら、高感度と高分解能を両立した放射線撮像装置を提供する。
【解決手段】
放射線を測定する検出器を複数配列した検出器群と、前記検出器群の前面に配置して、セプタで仕切られた貫通穴により前記放射線の入射方向を制限するコリメータと、前記検出器群からのデータを処理するデータ処理装置とを備えた放射線撮像装置において、前記検出器の前記放射線の入射面に平行方向に前記放射線の検出位置を同定し、
前記検出位置を同定する方向の前記検出器ピッチは前記コリメータの前記貫通穴ピッチの半分よりも大きく、前記位置同定によって定められた検出位置毎に予め求められていた線源領域との応答関数を画像再構成に組み込むことで空間分解能を補正することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ピクセル型の放射線検出器を用いた被検体の断層画像を取得する放射線撮像装置に代表される断層像撮像装置に関するものである。
放射線計測装置を核医学分野に応用した装置として、ガンマカメラ及びこのガンマカメラを用いた単一光子放射型コンピュータ断層撮影装置(以下、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置と称する)がある。ガンマカメラは一般的に、放射性同位体を含む化合物の分布を測定し透過画像イメージ(プラナー画像)を提供するのに対し、SPECT装置はガンマカメラを回転計測することにより断層面のイメージを提供するものである。
これまでのガンマカメラに使用されている放射線検出器は、一枚の大きな結晶からなるシンチレータと複数の光電子増倍管とを組み合わせたものが主流であった。また、このガンマカメラは放射線の位置決定を複数の光電子増倍管の出力信号から重心演算により行っている。しかしながら、この方法では分解能10mm程度が限界であり、臨床現場で用いるには不十分であるため、より高い分解能を持つガンマカメラが求められている。
近年、より高い分解能をもつものとして、ピクセル型の放射線検出器(以下、検出器と称する)が開発されてきている。ピクセル型の検出器には、シンチレータとフォトダイオードで構成されたものや、放射線を電気信号に変換する半導体で構成されたもの等がある。いずれも、小さな検出器単位、すなわちピクセル単位で位置信号を取得する。従って、検出器の固有分解能は、ピクセルサイズで決定され、空間的に離散した計測を行う。また、ピクセルサイズが1、2mm程度のピクセル型検出器も開発され、分解能は10mm以下を達成し、大幅に改善されてきた。
一方、SPECT装置における断層面の再構成方法も開発・改良され、分解能向上に大きく貢献している。これまでは、フィルタ補正逆投影法(FBP法:filtered back-projection法)、分解能補正なしの逐次近似法(最尤推定期待値最大化法(MLEM法:Maximum Likelihood Expectation Maximization法)、サブセット化による期待値最大化法(OSEM法:Ordered Subset Expectation Maximization法))等が用いられていた。近年、分解能補正ありの逐次近似法が開発されている。この方法により、コリメータや検出器の幾何学的形状、散乱線等の物理的要因を考慮して画像を再構成することができ、より正確な画像を提供することができる。
なお、以下のピクセル型の検出器の説明において、「検出器」と「検出器群」という用語を用いるが、検出器は任意の形状の1ピクセルを構成するものをいい、検出器群は検出器が配列された集合体をいうものとする。
一般に、検出器の形状は矩形であり、放射線入射側から検出器群を見ると長方形が稠密に詰まった構成となっている。検出器群をなす全ての検出器において、感度を一様にするために、コリメータの貫通穴と検出器とが、一対一対応となるように配置されることが多い。また扱いやすさの点から、検出器の形状に合わせて、コリメータの貫通穴の形状も矩形であるのが一般的である。ここで、検出器が矩形であるとき、1つの検出器は4つの面で隣の検出器と接している。この隣の検出器と接している面を「検出器同士の境界面」と定義するものとする。また、検出器の入射面に対して垂直方向から平面視した際の検出器同士の境界面を「検出器同士の間の境界線」と定義するものとする。従来のガンマカメラでは、検出器の入射面に対して垂直方向から平面視した際、この検出器同士の間の境界線上にコリメータのセプタがくるように配置される。
現在、高空間分解能かつ高感度であるSPECT装置が、臨床において求められている。分解能や感度を決定する要因としては、放射線源と検出器との距離、セプタの厚さ、放射線のエネルギ、散乱、吸収等多くの要因がある。これらの要因のうち、コリメータのセプタの高さとコリメータの貫通穴の大きさが、分解能と感度の決定に大きく関与している。すなわち、高分解能を得るためには、検出器に入射する放射線の到来方向をコリメータで制限する必要がある。このためには、検出器が測定対象物を見込む視野を、コリメータによって狭めればよい。このようなコリメータとして、LEHR(Low Energy High Resolution)コリメータが知られている。しかし、この制限によって、感度が犠牲になる。一方、高感度を得るために、コリメータの貫通穴のサイズを大きくする必要がある。このようなコリメータとして、LEGP(Low Energy General Purpose)コリメータやLEHS(Low Energy High Sensitivity)コリメータが知られている。しかし、貫通穴のサイズを大きくすることによって、分解能が悪化する。このように、従来のSPECT装置では、高分解能と高感度が両立しないため、用途に応じてコリメータを入れ替える必要があり、臨床現場の負担となっている。
そこで、感度と分解能を両立するSPECT装置として、一つの矩形貫通穴に複数の検出器が含まれる、SPECT装置が発明された。このSPECT装置では、貫通穴のサイズが同じとき、貫通穴と検出器とが一対一対応である従来のSPECT装置よりも、高い分解能が得られることが実証されている(特許文献1、非特許文献1)。
国際公開第2008/046971号
C. Robert et al. (2008) 2008 IEEE Nuclear Science Symposium Conference Record Vol6 pp.4246-4251
上述のように貫通穴サイズを大きくした高感度コリメータを用いて、一つの矩形貫通穴に複数のピクセル型の検出器を配置して、更に応答関数を逐次近似画像再構成に組み込んで位置分解能を補正した画像再構成を実施することによりSPECT装置において高感度と高分解能を実現したが、特にピクセル型の検出器技術に関して以下の課題がある。
一つ目の課題は、検出器のピクセル化の課題であり、技術的課題と共にコストが増加していることである。技術的には、空間分解能を向上させるために検出器ピッチを稠密化する必要があり、それに伴い検出器加工や実装の高精度化が要求され、また計測チャンネル数が膨大となり発熱や実装面積等で回路設計が困難となっている。これらの技術的難易度の上昇に伴い開発費用が増加し、更には実装等の工作費も上昇して装置のコストが大幅に上昇している。
二つ目の課題は、ピクセル検出器とコリメータの位置合わせである。ピクセル検出器の境界面にコリメータのセプタを配置する必要があるが、位置がずれると検出器上にセプタが配置されるものと配置されないものが発生し、大きな感度差が生じてしまう。また、セプタ厚(0.2mm程度)程の位置合わせ精度が必要となるので、コリメータ製作やその固定方法等の高精度化が要求されると共に、その位置合わせ作業自体も困難となる。
そこで本発明は、実装が簡易でコストを抑えながら、高感度と高分解能を両立した放射線撮像装置を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る放射線撮像装置は、放射線を測定する検出器を複数配列した検出器群と、前記検出器群の前面に配置して、セプタで仕切られた貫通穴により前記放射線の入射方向を制限するコリメータと、前記検出器群からのデータを処理するデデータ処理装置とを備えた放射線撮像装置において、前記検出器の前記放射線の入射面に平行方向に前記放射線の検出位置を同定し、前記検出位置を同定する方向の前記検出器ピッチは前記コリメータの前記貫通穴ピッチの半分よりも大きく、前記位置同定によって定められた検出位置毎に予め求められていた線源領域との応答関数を画像再構成に組み込むことで空間分解能を補正することを特徴とする。
本発明によれば、高空間分解能かつ高感度を実現する放射線撮像装置を提供することができる。
本実施形態に係るSPECT装置の構成図である。 本実施形態のSPECT装置に用いるカメラに内蔵するピクセル型の検出器を示す斜視図である。 本実施形態のSPECT装置に用いるカメラに内蔵するコリメータを示す斜視図である。 本実施形態のSPECT装置に用いるコリメータの1つの貫通穴と検出器の配置を放射線照射方向から見た図である。 本実施形態のSPECT装置に用いるコリメータの1つの貫通穴と検出器の配置を放射線照射方向から見た図4の断面図である。 本実施形態の半導体検出器による放射線検出原理と出力信号の概念図である。 本実施形態の半導体出力信号をファースト系とスロー系で計測し2次元にマッピングした概念図である。 本実施形態の図5において、実検出器番号から模擬検出器番号への変換方法を示した概念図である。 第2の実施形態のSPECT装置に用いるコリメータの1つの貫通穴と検出器の配置を放射線照射方向から見た図である。 第2の実施形態のSPECT装置に用いるコリメータの1つの貫通穴と検出器の配置を放射線照射方向から見た図9の断面図である。 第二の実施形態における、実検出器番号から模擬検出器番号への変換方法を示した概念図である。 第三の実施形態における、セプタと検出器の位置関係を示した断面図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
(第一実施形態)
本実施形態に係るSPECT装置(放射線撮像装置)1の全体の構成について図1を用いて説明する。
<SPECT装置(放射線撮像装置)>
図1は、本実施形態に係るSPECT装置の構成図である。
SPECT装置1は、ガントリ10、カメラ(撮像装置)11A、11B、データ処理装置12、表示装置13、ベッド14を含んで構成されている。
被検者15は、放射性薬剤、例えば、半減期が6時間の99mTcを含んだ薬剤を投与される。ベッド14に載せられた被検者15の体内の99mTcから放出されるγ線(放射線)をガントリ10に支持されたカメラ11(11A、11B)で検出してプラナー画像及び断層画像を撮像するようになっている。
カメラ11は、コリメータ26と多数の検出器21を内蔵している。コリメータ26は、貫通穴27と貫通穴27を仕切るセプタ28とを有し、被検者15の体内の99mTcから放出されるγ線を選別(入射角を規制)し、一定方向のγ線のみを通過させる役割を有している。コリメータ26(貫通穴27)を通過したγ線を検出器21で検出する。
カメラ11は、γ線の検出信号を計測するための特定用途向け集積回路(以下、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)と称する)(放射線計測回路)25を備える。γ線の微小な検出信号は、検出器基板23、ASIC基板24を介して、ASIC25に入力されて増幅する。ASIC25にて増幅された検出器信号は、ADC(図示せず)によりデジタル信号化されたのち、FPGA(図示せず)等のデジタル回路素子により、γ線を検出した検出器21のID、検出したγ線の波高値や検出時刻及び検出位置(または検出位置を同定するのに必要な測定データ)を検出する。これらはカメラ11を構成するアルミニウム、鉄、鉛等でできた遮光・γ線・電磁シールド29によって囲まれており、光、γ線、電磁波を遮断している。
カメラ11は、固定して撮像することによりプラナー画像を撮像する。カメラ11は、ガントリ10との取り付け部(図示せず)を軸として回転させることもでき、2つのカメラ11A、11Bを並べて固定して、プラナー画像を撮像させることもできる。また、カメラ11は、ガントリ10の中央部分に設けられた円筒形開口部の中心軸の半径方向及び周方向に可動させることができる。SPECT撮像時には、カメラ11は被検者15の周りに最近接軌道を描いて撮像していく。
データ処理装置12は、記憶装置(図示せず)及び断層像情報作成装置(図示せず)を有する。データ処理装置12は、検出したγ線の波高値、検出時刻のデータ及び検出器(チャンネル)IDと検出器内の検出位置(または検出位置を同定するのに必要な測定データ)を含むパケットデータをFPGA(図示せず)等のデジタル回路素子から取り込み、プラナー画像を生成もしくはサイノグラムデータに変換して断層像情報を生成し、表示装置13に表示する。
<検出器及びコリメータ>
次に、カメラ11に用いられる検出器21及びコリメータ26について図2、図3、図4及び図5を用いて説明する。
図2は、本実施形態のSPECT装置に用いるカメラに内蔵するピクセル型の検出器を示す斜視図、図3は、本実施形態のSPECT装置に用いるカメラに内蔵するコリメータを示す斜視図、図4は、本実施形態のSPECT装置に用いるコリメータの1つの貫通穴と検出器の配置を放射線照射方向から見た図、図5は図4のA−A断面図である。
検出器基板23(図1参照)に、CdTe半導体を用いた検出器21を2次元に配列し検出器群21Aを構成している。また、個々の検出器21が1つのピクセルを構成する。
図2において、上面側が検出器21の入射面21fであり、電圧を印加する電極22a、22bは検出器21の側面に配置される。このように、1枚の大きな結晶からなるシンチレータと異なり、検出信号は、各検出器21単位、つまりピクセル単位で収集される。
更に、検出器内の放射線出位置の同定は、電極22a、22b間で行う。つまり位置検出方向は、図2におけるy軸方向である。
ただし、検出器形状はこれに限定されない。一体ものの検出素子の入射面に電極によりピクセル化しても良い。この時の検出位置同定は基本的には電極分割されたピクセル単位となるが、隣接する電極に信号が出力されることを利用し、ピクセル内についても検出位置を同定することが可能である。
コリメータ26は鉛製であり、図3に示すように、検出器21の入射面21fに対して垂直方向から平面視した際、見通せる方向に貫通穴27を有し、貫通穴27は碁盤目状に配置されている。また、各貫通穴27は、セプタ28によって仕切られている。
図4及び図5に示すように、本実施形態のSPECT装置1では、位置検出方向と垂直方向(x軸方向)には、1つの貫通穴27に対し2個分の検出器21が含まれる構成となっている(貫通穴27ピッチの半分と検出器21ピッチが等しい)。なお、位置検出方向と垂直方向(x軸方向)においては、これに限定されない。1つの貫通穴27に対し2個以上の検出器21を配置しても良いし、1個の検出器21を配置してもよい。一方、位置検出方向(y軸方向)に関しては、本実施形態では、検出器ピッチdが貫通穴ピッチの半分の長さhよりも大きい場合であり、特に図は検出器4ピッチで貫通穴3ピッチと等しくなっている場合(4d=6h)を示している。
<位置検出>
図6に半導体検出器での放射線(ガンマ線)検出原理と出力信号の概念図を示す。ガンマ線が陰極近くで反応した場合は、発生した電子と正孔のペアのうち正孔は陰極にすぐに達して消滅し、電子のみが移動して出力信号を発生する。一方、陽極近くでガンマ線が反応した場合は、正孔のみの移動による出力信号となる。電子と正孔では移動速度が異なるために、上記のそれぞれの信号は立ち上がりの異なる信号として計測されることになる。そこで、電子の立ちあがりとほぼ一致した周波数を計測するファースト系と正孔よりも遅い周波数のスロー系の2種の計測により信号を計測し、図7に示すように2次元マッピングすると、電子と正孔の寄与率(検出位置)の違いをマッピングすることが可能となる。この3次元マッピングデータから検出位置を同定することができる。本処理は、FPGA(図示せず)で実施しても良いし、FPGAからは検出位置同定に必要なファースト系とスロー系のそれぞれのデータを出力してデータ処理装置12にて実施してもよい。
次に各検出器21の検出位置からコリメータ26のセプタ28との相対位置を同定する必要がある。図5において例えば一番左の検出器21の端部がセプタ28の直下に来るように位置決めしておけば、そこを基準点として代数的に、各検出器21の検出位置からコリメータ26のセプタ28との相対位置を同定することが可能となる。相対位置の同定方法はこの方法に限定されるものではなく、事前に何らかの方法で位置を計測し、換算テーブルを作成しておく方法等でも良い。
また、次に説明するように点応答関数を用いて画像再構成を行うが、点応答関数は、検出器21とコリメータ26の相対位置関係で決定されるもので、求める画像の分解能等から、その点応答関数を必要以上に細かい位置関係で把握しても意味が無い。また、上記の検出位置の同定自体にも誤差があるので、相対位置をデジタル化して処理すればよく、本実施例では、図8に示すように、貫通穴27に2個の擬似的な検出器を配置するように、実際の検出器21の番号(位置)と検出位置のデータから模擬検出器番号に変換する。
<画像再構成>
次にデータ処理装置12で実行される画像再構成について説明する。
検出器群21Aから上述のように変換した模擬検出器群21Bにおいて、測定対象に対してある角度をなしているとき、模擬検出器iのカウント数yi は、検出再構成画素jのカウント数をλj として、式(1)で表される。ここで、Cijは、模擬検出器iで検出される確率を表す。
yi =ΣCij λj ・・・(1)
上式から、逐次近似再構成法等(MLEM法、OSEM法、MAP法等)を用いて画像を再構成する。さらに模擬検出器の点応答関数を逐次近似画像再構成に組み込むことにより、空間分解能を補正することが可能である。点応答関数とは、点線源から発生した放射線を模擬検出器群21Bが検出する確率であり、式(1)の検出確率Cijに等しい。この点応答関数を用いることで、MLEM、OSEM等の逐次近似再構成法からより正確な画像を再構成することができる。
本実施例により、コリメータ26の貫通穴27の半分のピッチhよりも大きな検出器ピッチdにて、模擬的に貫通穴27に2個(面では4個)の体系を実現することが可能となり、高感度、高分解能を両立するSPECT装置が実現可能となる。貫通穴27に配置する模擬検出器の個数は2個に限定されるものではなく、3個、4個でも可能であり、より高分解能が期待できる。
上記のようにより粗いピッチの検出器配置で性能が向上可能となるので、検出器の稠密配置による技術的な難易度を低減し、コスト増加を抑えられる。
また、本実施例では検出器21のピッチとコリメータ26の貫通穴27のピッチを合わせる必要が無く、複数のコリメータ形状に対応可能となる。SPECT撮像では、撮像プロトコルにより、感度や分解能の異なるコリメータに交換することが有効であり、本実施例によりピクセル型のコリメータでもコリメータの交換を可能とする。
(第二実施形態)
本実施形態は、検出器ピッチが貫通穴ピッチの半分の長さの2以上の整数倍であることを特徴とする。図9は特に、検出器ピッチが貫通穴ピッチと等しい場合(d=2h)であり、これを例に説明する。もちろんこれに限定されずに、検出器ピッチが貫通穴ピッチの半分の長さの2以上の整数倍であれば良い。
本実施例の位置検出方法及び画像再構成方法は、基本的には第一の実施形態と同様である。特徴は、図11に示すように、実際の検出器番号と模擬検出器群21Bへの変換方法が異なることである。本実施例では、実検出器の番号を考慮する必要が無く、個々の検出器内を2分割すればよい。模擬検出器は偶数番目と奇数番目の2種に分類可能で、それぞれセプタとの位置関係は同じなので、同一の応答関を使用すれば良いことに対応している。ただし、検出器ピッチが貫通穴ピッチの半分の長さの奇数倍の時は注意が必要で、例えば3倍の長さの検出器で検出器内を位置検出により3分割する場合は、実際の検出器番号が偶数の時と奇数のときで、模擬検出器位置が異なることを考慮する必要がある。ただしこの場合でも、実検出器番号に依存せずに検出器内を3分割すれば良いことに変わりは無く、模擬検出器番号への変換時に実検出器番号が偶数か奇数かに注意すればよい。
本実施例により、上述のように模擬検出器番号への変換が簡易になる。FPGA内で処理を行うことも容易に実行可能となり、データ処理の高速化が実現され、断層画像出力までの時間も短縮可能となり、診断のスループット向上にも寄与する。
また、本実施例では、コリメータ26と検出器21間の位置合わせが容易となる。第一の実施例では、1点(1辺)のみの位置合わせであったが、本実施例では周期的にセプタ28と検出器境界(電極)が一致するので、その周期性を利用すれば良い。具体的には、例えば面線源からのデータを収集し、その分布により位置合わせすることが可能であるが、本実施例では周期性を考慮して足しわせることにより、少ない収集時間でも十分な統計データの画像を得られるので短時間での位置合わせが可能となる。
(第三実施形態)
本実施形態では、検出器ピッチ、位置検出方法及び画像再構成等は第一及び第二の実施形態と基本的には同様である。本実施例の特徴は、セプタの検出器に対する位置関係と予め求めておき、それをもとに模擬検出器への変換を実施することである。
セプタと検出器間の位置関係は、第2の実施形態の位置合わせ方法で述べたように面線源を利用してその非対称性から測定しても良いし、ラインソースをコリメータに対して斜めに配置して、やはりその分布の非対称性を利用して測定すること等も可能であり、線源はこれだけに限定されない。また、線源を使用せずにレーザ距離計等を利用して直接位置を計測しても良い。
本実施例では、図12に示すように、セプタ28と検出器21の電極面が一致するところが無くても良い。また、言い換えるならセプタ28と検出器21の相対的位置関係を求める為の基準点や位置合わせが不要となる。予め求めておいたセプタの検出器に対する位置関係を用いて模擬検出器番号へ変換すればよい。
本実施例により、コリメータの位置合わせが不要となる。コリメータと検出器の相対的位置関係を予め測定しておく必要がるが、その方法はコリメータ位置合わせ時に実施するのと同様な測定であり、コリメータをずらして位置合わせを実施する手間が省けることは大きな意味がある。従来はコリメータの位置合わせに熟練作業員が必要であったがそれが不要となり、メーカ出荷時の調整が簡素化できるし、ユーザによるコリメータ交換も容易に実施できるようになる。
1 SPECT装置(放射線撮像装置)
10 ガントリ
11A、11B カメラ(撮像装置)
12 データ処理装置((検出位置同定手段)、点応答関数計算手段、空間分解能補正手段)
13 表示装置
14 ベッド
15 被検者
21 検出器
21A 検出器群
21B 模擬検出器群
21f 入射面
22a、22b 電極
23 検出器基板
24 ASIC基板
25 ASIC(放射線計測回路)
26 コリメータ
27 貫通穴
28 セプタ
29 遮光・γ線・電磁シールド
30 境界線

Claims (5)

  1. 放射線を測定する検出器を複数配列した検出器群と、
    前記検出器群の前面に配置して、セプタで仕切られた貫通穴により前記放射線の入射方向を制限するコリメータと、
    前記検出器群からのデータを処理するデータ処理装置とを備えた放射線撮像装置において、
    前記検出器の前記放射線の入射面に平行方向に前記放射線の検出位置を同定し、
    前記検出位置を同定する方向の前記検出器ピッチは前記コリメータの前記貫通穴ピッチの半分よりも大きく、
    前記位置同定によって定められた検出位置毎に予め求められていた線源領域との応答関数を画像再構成に組み込むことで空間分解能を補正することを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 請求項1において、
    前記検出位置を同定する方向の前記検出器ピッチは前記コリメータの前記貫通穴ピッチの半分の長さの2以上の整数倍であることを特徴とする放射線撮像装置。
  3. 請求項1または2において、
    予め求めておいた前記セプタの前記検出器に対する位置を用いて、前記位置同定によって定められた前記検出位置を補正することを特徴とする放射線撮像装置。
  4. 請求項1から3の何れかにおいて、
    前記放射線撮像装置とは単一光子放射型コンピュータ断層撮影装置である、放射線撮像装置。
  5. 放射線を測定する検出器を複数配列した検出器群と、
    前記検出器群の前面に配置して、セプタで仕切られた貫通穴により前記放射線の入射方向を制限するコリメータと、
    前記検出器群からのデータを処理するデータ処理装置とを備え、
    前記検出器の前記放射線の入射面に平行方向に前記放射線の検出位置を同定し、
    前記検出位置を同定する方向の前記検出器ピッチは前記コリメータの前記貫通穴ピッチの半分よりも大きい放射線撮像装置を運用する方法において、
    前記位置同定によって定められた検出位置毎に予め求められていた線源領域との応答関数を画像再構成に組み込むことで空間分解能を補正することを特徴とする放射線撮像装置の運用方法。
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