JP2015228843A - 生体内の鉄量に関する状態を予測する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生体内の鉄量の不足又は過剰に対応して血球細胞中の特定の遺伝子の転写物量が変化することを見出した。生体から採取した血液細胞から総RNAを抽出し、特定の遺伝子の転写物量を測定する。特定の遺伝子の転写物量の増減により、貧血状態、貧血を伴わない鉄欠乏状態及び鉄過剰状態のいずれかにある可能性が高いかを判断する。
【選択図】なし
Description
(1)表1に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態又は貧血のない鉄欠乏状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高い、
(2)表2に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態又は貧血のない鉄欠乏状態である可能性が高く、
(3)表3に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、
(4)表4に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態である可能性が高く、
(5) 表5に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、
(6)表6に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態である可能性が高い、
と判断する、方法を提供する。
(1)表1に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態又は貧血のない鉄欠乏状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高い、
(2)表2に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態又は貧血のない鉄欠乏状態である可能性が高く、
(3)表3に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、
(4)表4に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態である可能性が高く、
(5) 表5に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、
(6)表6に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態である可能性が高い、
と判定することができる。
動物実験
1) 鉄欠乏性貧血ラットの作成
3週齢の雄性SDラットを約1週間の予備飼育の後、2群に分け、それぞれ異なる食餌(実験食と総称)を摂取させた。成長期のげっ歯類用の標準調製飼料であるAIN93G食およびAIN93Gから鉄(クエン酸鉄)のみを除去した鉄欠乏食である。AIN93G食を与える群を通常食群(n=5)、鉄欠乏食を与える群を鉄欠乏食群(n=6)とした。なお、鉄欠乏食群は通常食群に比べて摂食量が低下することから、摂取カロリーや他の栄養素の摂取量の違いによる影響を除くために、通常食群は鉄欠乏食群の前日平均摂食量を摂取させた。飼育環境は8時〜20時を明期とする12時間明暗サイクルとし、気温は23 ± 2°C、相対湿度は45 ± 2%にて制御した。実験食摂取開始後13日目より9時〜17時の8時間制限給餌を開始し、17日目に1.5時間の摂食後、麻酔下にて解剖を行い、頸動脈より採血した。血液は、200 micro Lの全血をそのままTRIzol LS Reagentに懸濁し、液体窒素にて保存した。残りの血液は遠心分離し、血清あるいは血漿を採取した。全血からのtotal RNAの抽出はTRIzol LS Reagentの定法に従って行った。
3週齢の雄性SDラットを約1週間の予備飼育の後、2群に分け、それぞれ異なる食餌(実験食と総称)を摂取させた。成長期のげっ歯類用の標準調製飼料であるAIN93G食およびAIN93Gから鉄(クエン酸鉄)のみを除去した鉄欠乏食である。AIN93G食を与える群を通常食群(n=8)、鉄欠乏食を与える群を貧血のない鉄欠乏食群(n=9)とした。なお、貧血のない鉄欠乏食群は通常食群に比べて摂食量が低下することから、他の栄養素の摂取量や摂取カロリーの違いによる影響を除くために、通常食群は貧血のない鉄欠乏食群の前日平均摂食量を摂取させた。飼育環境は8時〜20時を明期とする12時間明暗サイクルとし、気温は20 ± 1°C、相対湿度は35 ± 15%にて制御した。予備飼育期間中から9時〜17時の8時間制限給餌を開始し、実験食開始3日目に1.5時間の摂食後、麻酔下にて解剖を行い、頸動脈より採血した。血液は、200 micro Lの全血をそのままTRIzol LS Reagentに懸濁し、液体窒素にて保存した。残りの血液は遠心分離し、血清あるいは血漿を採取した。全血からのtotal RNAの抽出はTRIzol LS Reagentの定法に従って行った。
3週齢の雄性SDラットを約1週間の予備飼育の後、2群に分け、それぞれ異なる食餌(実験食と総称)を摂取させた。成長期のげっ歯類用の標準調製飼料であるAIN93G食およびAIN93Gに鉄(クエン酸鉄)を通常の約10倍添加した鉄過剰食である。AIN93G食を与える群を通常食群(n=8)、鉄過剰食を与える群を鉄過剰食群(n=9)とした。摂食量について両群間に差は無い。飼育環境は8時〜20時を明期とする12時間明暗サイクルとし、気温は24±1℃ 、相対湿度は55±5%にて制御した。実験食開始8日目の夕方から16時間の絶食後、9日目の9時より麻酔下にて解剖を行い、頸動脈より採血した。血液は、200 micro Lの全血をそのままTRIzol LS Reagentに懸濁し、液体窒素にて保存した。残りの血液は遠心分離し、血清あるいは血漿を採取した。全血からのtotal RNAの抽出はTRIzol LS Reagentの定法に従って行った。
<変動probe set抽出条件>
1) 鉄欠乏性貧血ラット
得られたCELファイルデータをDFWにて正規化後、Rank productsにて2群間比較を行った。各probe setに関し、通常群に対して実験群で増加あるいは減少とされるFDRが0.05未満との判定が付されたものを有意とし、「発現変動probe set」として抽出した。
得られたCELファイルデータをDFWにて正規化後、Rank productsにて2群間比較を行った。各probe setに関し、通常群に対して実験群で増加あるいは減少とされるFDRが0.05未満との判定が付されたものを有意とし、「発現変動probe set」として抽出した。
得られたCELファイルデータをDFWにて正規化後、Rank productsにて2群間比較を行った。各probe setに関し、通常群に対して実験群で増加あるいは減少とされるFDRが0.05未満との判定が付されたものを有意とし、「発現変動probe set」として抽出した。
変動probe set抽出条件に従って抽出されたprobe setのうち、鉄欠乏性貧血ラットおよび貧血のない鉄欠乏ラットで共通の変動かつ鉄過剰ラットで逆の変動を示すものを抽出した。これらprobe setのうち、遺伝子名が重複するもの、遺伝子名が付与されていないものを除く処理を行い、「変動遺伝子リスト」とした。
a) 鉄欠乏性貧血ラットおよび貧血のない鉄欠乏で増加し、鉄過剰ラットで減少する、かつ肝臓における変動遺伝子ではないもの(上記表1及び表12)
変動probe set抽出条件に従って抽出されたprobe setのうち、鉄欠乏性貧血ラットで変動し、かつ鉄過剰ラットで逆の変動し、かつ貧血のない鉄欠乏ラットでは変動しないものを抽出した。これらprobe setのうち、遺伝子名が重複するもの、遺伝子名が付与されていないものを除く処理を行い、「変動遺伝子リスト」とした。
Claims (7)
- 下記表1〜表6に記載される少なくとも1つの遺伝子について、生体から採取した血球細胞中の転写物量を測定することを含む、生体内の鉄量に関する状態を予測する方法であって、
(1)表1に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態又は貧血のない鉄欠乏状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高い、
(2)表2に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態又は貧血のない鉄欠乏状態である可能性が高く、
(3)表3に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、
(4)表4に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態である可能性が高く、
(5) 表5に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には貧血状態である可能性が高く、減少している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、
(6)表6に示す遺伝子の転写物量が増加している場合には鉄過剰状態である可能性が高く、減少している場合には貧血状態である可能性が高い、
と判断する、方法。
- 前記表1、表2、表3及び表4に記載される少なくとも1つの遺伝子の転写物量を測定することを含む請求項1記載の方法。
- 前記表7、表8、表9及び表10に記載される少なくとも1つの遺伝子の転写物量を測定することを含む請求項3記載の方法。
- 各表に記載されている遺伝子のうち、それぞれ複数の遺伝子の転写物量を測定する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 各表に記載されている遺伝子のうち、それぞれ半数以上の遺伝子の転写物量を測定する請求項5記載の方法。
- 遺伝子の転写物量は、血球細胞から抽出したRNAを試料とし、DNAマイクロアレイを用いて測定する請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3305903A1 (en) * | 2016-10-04 | 2018-04-11 | Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule (RWTH) Aachen | Rna toolbox |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014030683A1 (ja) * | 2012-08-21 | 2014-02-27 | 国立大学法人九州大学 | 貧血患者の貧血の要因を検出するためのバイオマーカー |
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WO2014030683A1 (ja) * | 2012-08-21 | 2014-02-27 | 国立大学法人九州大学 | 貧血患者の貧血の要因を検出するためのバイオマーカー |
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
PLOS ONE, vol. Vol.8, No. 6, e65732, JPN6018012475, 2013, pages pp. 1-9 * |
RADIATION RESEARCH, vol. Vol. 169, JPN6018012477, 2008, pages pp. 76-86 * |
日本内科学会雑誌, vol. Vol. 99, No. 6, JPN6019001794, 2010, pages pp. 1267-1271 * |
臨床血液, vol. Vol. 50, No. 9, JPN6019001790, 2009, pages pp. 1235 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3305903A1 (en) * | 2016-10-04 | 2018-04-11 | Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule (RWTH) Aachen | Rna toolbox |
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