JP2015227109A - 移動体のハイブリッド推進システムおよびその制御方法 - Google Patents

移動体のハイブリッド推進システムおよびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】双方向電力変換装置の制御をシームレスに切替可能な移動体のハイブリッド推進システムを提供する。
【解決手段】移動体のハイブリッド推進システムは、電動発電機19、第1電力変換器25a、第2電力変換器25bおよび制御器14とを備え、前記制御器は、第1電力指令値出力部140、第2電力指令値出力部141、モード選択部144およびドループ制御部145とを含み、前記ドループ制御部は、電力指令値に基づいて、電力系統の周波数と前記電動発電機の発電電力又は電動電力が、前記電力系統の周波数目標値と前記電動発電機の発電電力又は電動電力の目標値との関係を示すドループ特性線上の一点となるように制御し、且つ、前記制御器は、直流中間部の電圧が一定になるように前記第2電力変換器を制御するように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電動動作および発電動作を行う電動発電機と双方向の電力変換装置とを備えた移動体のハイブリッド推進システムおよびその制御方法に関する。
電動動作および発電動作を行う電動発電機を備えた従来の船舶のハイブリッド推進システムとして、たとえば、特許文献1に示す第1の従来技術の構成が知られている。また、電動発電機を制御する方法として、非特許文献1に示す第2の従来技術の方法が開示されている。この非特許文献1の方法では、発電機相当のドループ特性を持たせた制御(以下、「ドループ制御」と称する。)を、電力変換装置に対して行うことにより、連系運転および自立運転のいずれにおいても電動発電機を制御することができる。
独国特許第10 2005 059 760号公報
G. Marina & E. Gatti, "Large Power PWM IGBT Converter for Shaft Alternator Systems", 35th Annual IEEE Power Electronics Specialists Conference, 2004
上記特許文献1および非特許文献1に示す従来技術では、双方向電力変換装置の制御をシームレスに切り替えることについて未だ改善の余地があった。このような課題は、特許文献1に示された船舶のハイブリッド推進システムに限らず、自動車・鉄道車両等の移動体のハイブリッド推進システムにも共通する課題である。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、双方向電力変換装置の制御をシームレスに切替可能な移動体のハイブリッド推進システムを提供することを目的としている。
本発明のある態様に係る移動体のハイブリッド推進システムは、移動体を推進する推進機を回転力によって駆動する駆動軸に動力伝達可能に接続された電動発電機と、交流端が電力系統に接続され且つ直流端が直流中間部に接続された第1電力変換器と、直流端が前記直流中間部に接続され且つ交流端が前記電動発電機に接続された第2電力変換器と、回転数指令値を設定可能であり、設定された回転数指令値に対する前記電動発電機の回転数の偏差に基づいて電力指令値を出力する第1電力指令値出力部と、電力指令値を設定可能であり、設定された電力指令値を出力する第2電力指令値出力部と、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値と前記第2電力指令値出力部からの電力指令値とを選択して出力するモード選択部と、前記モード選択部から出力される電力指令値に基づいて前記第1電力変換器をドループ制御するドループ制御部と、前記直流中間部の電圧が一定になるように前記第2電力変換器を制御するよう構成された第2電力変換器制御部と、を備え、前記ドループ制御部は、前記電力指令値に基づいて、前記電力系統の周波数と前記第1電力変換器が前記電力系統に対し授与又は受給する前記電動発電機の発電電力又は電動電力(以下、対系統授受電力という)とが、前記電力系統の周波数目標値と前記対系統授受電力の目標値との関係を示すドループ特性線上の一点となるように制御するよう構成されている。
この構成によれば、第1電力指令値出力部からの回転数指令値に基づいた電力指令値と第2電力指令値出力部からの電力指令値とを選択し、選択された電力指令値に基づいて第1電力変換器をドループ制御している。これにより、回転数制御モードおよび電力制御モードのいずれにおいてもドループ制御を行うことができる。よって、回転数制御モードと電力制御モードとを切り替える際であっても、シームレスに制御を切り替えることができる。
また、第1電力指令値出力部からの回転数指令値に基づいた電力指令値と第2電力指令値出力部からの電力指令値とを選択している。これにより、システムの状態に応じて回転数制御モードと電力制御モードとを適切に使い分けることができる。
移動体のハイブリッド推進システムでは、前記ドループ特性線は、前記電力系統の標準周波数に対しては電力指令値に設定し、前記標準周波数より高い周波数に対しては電力指令値より小さい前記電動発電機の発電電力又は電力指令値より大きい電動電力に設定し、前記標準周波数より低い周波数に対しては電力指令値より大きい前記電動発電機の発電電力又は電力指令値より小さい電動電力に設定されていてもよい。この構成によれば、電力系統の周波数目標値と第1電力変換器の対系統授受電力の目標値との関係を示すドループ特性線を、主発電機と連系させる上で好適に設定することができる。
移動体のハイブリッド推進システムでは、前記ドループ制御部は、前記電力系統の周波数を、実際の前記対系統授受電力と前記ドループ特性線とから求まる周波数になるように制御するよう構成されていてもよい。この構成によれば、ドループ制御によって第1電力変換器を周波数制御することができる。
移動体のハイブリッド推進システムでは、前記ドループ制御部は、前記対系統授受電力を、実際の前記電力系統の周波数と前記ドループ特性線とから求まる前記対系統授受電力になるように制御するよう構成されていてもよい。この構成によれば、ドループ制御によって第1電力変換器を電力制御することができる。
移動体のハイブリッド推進システムでは、前記モード選択部から出力される電力指令値が、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値と前記第2電力指令値出力部からの電力指令値との間で切り替わる場合、前記ドループ制御部に入力される前記電力指令値が連続的に変化するように構成されていてもよい。この構成によれば、回転数制御モードと電力制御モードとが切り替えられる際、電力指令値が急激に変化しないことにより、船舶の推力あるいは供給電力の急激な変化を防止することができる。
移動体のハイブリッド推進システムは、前記モード選択部から出力される前記電力指令値を、その変化を制限して前記ドループ制御部に入力するレートリミッタをさらに備えていてもよい。この構成によれば、レートリミッタにより、電力指令値の急激な変化がさらに抑制されるため、船舶の推力あるいは供給電力の急激な変化を防止することができる。
移動体のハイブリッド推進システムは、前記推進機を駆動する前記駆動軸に動力伝達可能に接続された原動機をさらに備え、前記原動機が動作し且つ回転数制御される場合、前記モード選択部は、前記第2電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するように構成されていてもよい。この構成によれば、原動機が回転数制御される場合、電動発電機が電力制御されるため、原動機および電動発電機の過負荷が防止される。
移動体のハイブリッド推進システムでは、前記電力系統に電力を供給する他の機器が接続されていない場合、前記モード選択部は、前記第2電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するように構成されていてもよい。この構成によれば、電動発電機が電力制御されることにより、停電または電動発電機の過負荷を防止することができる。
移動体のハイブリッド推進システムでは、前記移動体は、電力供給が電力需要を満たすように各発電設備に発電要求を出力するパワマネジメントシステムを有し、前記モード選択部は、前記パワマネジメントシステムから前記発電要求を受けた場合は、前記第2電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するよう構成されていてもよい。この構成によれば、電動発電機が電力制御されることにより、停電または電動発電機の過負荷を防止することができる。
移動体のハイブリッド推進システムは、前記推進機を駆動する前記駆動軸に作用する負荷または前記推進機の回転数の周期的な変動分を検出し、前記変動の振幅が所定の閾値以上である場合、前記モード選択部は、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するように構成されていてもよい。この構成によれば、駆動軸の負荷または推進機の回転数が周期的な変動の振幅が大きい場合、電動発電機を回転数制御することにより、推進機の回転速度が超過することを防止することができる。
移動体のハイブリッド推進システムは、前記推進機を駆動する前記駆動軸の回転速度を検出し、前記回転速度が所定の閾値以上である場合、前記モード選択部は、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するように構成されていてもよい。この構成によれば、駆動軸の回転速度が大きい場合、電動発電機を回転数制御することにより、推進機の回転速度が超過することを防止することができる。
移動体のハイブリッド推進システムは、レバーをさらに備え、前記第1電力指令値出力部は、前記レバーの操作量に基づいて前記回転数指令値を設定し、前記第2電力指令値出力部は、前記レバーの操作量に基づいて前記電力指令値を設定するように構成されていてもよい。この構成によれば、1つのレバーにより回転数指令値および電力指令値を入力することができるため、操作性に優れる。
移動体のハイブリッド推進システムでは、前記モード選択部から出力される電力指令値が、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値と前記第2電力指令値出力部からの電力指令値との間で切り替わる場合、前記レバーの操作による前記回転数指令値または前記電力指令値の設定を無効化し、前記切り替わる直前の時点における実際の前記電動発電機の回転数を仮の回転数指令値に設定し、前記レバーの操作量に対応する前記第1電力指令値出力部からの前記回転数指令値が、前記仮の回転数指令値に一致するまで、または、レバーが離散的な操作量を与える場合は前記仮の回転数指令値に最も近い値に対応する操作量となる位置まで、前記レバーが操作された時点で前記無効化を解除する、または、前記切り替わる直前の時点における実際の前記対系統授受電力を仮の電力指令値に設定し、前記レバーの操作量に対応する前記第2電力指令値出力部からの電力指令値が、前記仮の電力指令値に一致するまで、またはレバーが離散的な操作量を与える場合は前記仮の電力指令値に最も近い値に対応する操作量となる位置まで、前記レバーが操作された時点で前記無効化を解除するよう構成されていてもよい。この構成によれば、制御モードの切り替え時にレバーが無効化されることにより、操作者が意図しない指令値が入力されることを防止することができる。
移動体のハイブリッド推進システムでは、第1電力指令値出力部が積分要素を備え、前記モード選択部から出力される電力指令値が、前記第2電力指令値出力部からの電力指令値から前記第1電力指令値出力部からの電力指令値に切り替わる場合、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値が前記切り替わる直前の時点における実際の前記対系統授受電力に一致するよう、前記積分要素の値を設定するように構成されていてもよい。この構成によれば、積分要素の値を適宜設定することにより、実際の対系統授受電力の急激な変化を防止することができる。
移動体のハイブリッド推進システムは、表示部をさらに備え、前記レバーの操作による前記回転数指令値または前記電力指令値の設定が無効化されている間、当該無効化を前記表示部に表示するように構成されていてもよい。この構成によれば、レバーの無効化が表示されることにより、操作者に無効化を知らせることができる。
移動体のハイブリッド推進システムは、レバーをさらに備え、前記移動体が船舶であってもよい。
移動体のハイブリッド推進システムは、前記レバーは、前記駆動軸に動力伝達可能に接続された原動機の回転数指令または燃料供給量指令をさらに兼ねていてもよい。この構成によれば、レバーにより原動機の回転数指令または燃料供給量指令をさらに入力できるため、操作性に優れる。
移動体のハイブリッド推進システムでは、前記推進機は可変ピッチプロペラであり、前記レバーは、可変ピッチプロペラの翼角指令をさらに兼ねていてもよい。この構成によれば、前記レバーにより可変ピッチプロペラの翼角指令をさらに入力することができるため、操作性に優れる。
移動体のハイブリッド推進システムは、前記推進機は可変ピッチプロペラであり、前記レバーは、前記駆動軸に動力伝達可能に接続された原動機の回転数指令と前記可変ピッチプロペラの翼角指令とを、所定のコンビネーションカーブに沿って同時に指令する機能をさらに兼ねていてもよい。この構成によれば、原動機の回転数指令と可変ピッチプロペラの翼角指令をコンビネーションカーブに沿ってレバーにより同時に入力することができるため、操作性および燃費に優れる。
本発明のある態様に係る移動体のハイブリッド推進システムの制御方法は、移動体を推進する推進機を回転力によって駆動する駆動軸に動力伝達可能に接続された電動発電機と、交流端が電力系統に接続され且つ直流端が直流中間部に接続された第1電力変換器と、直流端が前記直流中間部に接続され且つ交流端が前記電動発電機に接続された第2電力変換器と、を備える移動体のハイブリッド推進システムの制御方法であって、回転数指令値を設定し、設定された回転数指令値に対する前記電動発電機の回転数の偏差に基づいて電力指令値を出力する第1電力指令値出力ステップと、電力指令値を設定し、設定された電力指令値を出力する第2電力指令値出力ステップと、前記第1電力指令値出力ステップの電力指令値と前記第2電力指令値出力ステップの電力指令値とを選択して出力するモード選択ステップと、前記モード選択ステップによって出力される電力指令値に基づいて前記第1電力変換器をドループ制御するドループ制御ステップと、前記直流中間部の電圧が一定になるように前記第2電力変換器を制御する第2電力変換器制御ステップとを含み、前記ドループ制御ステップにおいて、前記電力指令値に基づいて、前記電力系統の周波数と前記第1電力変換器が前記電力系統に対し授与又は受給する前記電動発電機の発電電力又は電動電力(以下、対系統授受電力という)が、前記電力系統の周波数目標値と前記対系統授受電力の目標値との関係を示すドループ特性線上の一点となるように制御する。
本発明は、以上に説明した構成を有し、双方向電力変換装置の動作をシームレスに切替可能な移動体のハイブリッド推進システムを提供することができるという効果を奏する。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明の実施の形態1に係る移動体のハイブリッド推進システムを概略的に示すブロック図である。 図2(a)は、発電動作する電動発電機を制御する際に設定されるドループ特性線である。図2(b)は、電動動作する電動発電機を制御する際に設定されるドループ特性線である。 図3(a)は、周波数制御時のドループ特性線である。図3(b)は、電力制御時のドループ特性線である。 移動体のハイブリッド推進システムの制御器の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る移動体のハイブリッド推進システムの制御器を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る移動体のハイブリッド推進システムを概略的に示すブロック図である。 図6のハイブリッド推進システムの運転モードを示す図である。 図6の制御器を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る移動体のハイブリッド推進システムを概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態6に係る移動体のハイブリッド推進システムの制御器を概略的に示すブロック図である。 第1および第2の従来技術、ならびに本発明の各運転モードにおける、第1電力変換器および第2電力変換器のそれぞれの制御方法を示す表である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者らは、移動体のハイブリッド推進システムに関して、双方向電力変換装置の制御をシームレスに切り替えることについて検討した。たとえば、電動発電機に加えて、原動機および電力系統の発電機を備えたシステムでは、双方向電力変換装置は、電動発電機が単独で発電する自立運転と、電動発電機及び電力系統の発電機の双方が発電する系統連系運転とを行う必要がある。一方、図11に示すように、電動機、発電機および電動発電機の運転モードとして、4つの運転モードがある。この運転モードとしては、電気推進モード、推進加勢モード、並列モードおよび軸発モードが挙げられる。
たとえば、電気推進モードでは、原動機が停止し、電動発電機が電動動作する。この場合、他に推進機の回転数を制御する動力源がないため、電動発電機の回転数を制御する必要がある。この電動発電機は、双方向電力変換装置によって制御される。双方向電力変換装置は、電力系統と電動発電機との間に設けられ、系統側電力変換器と、電動発電機側電力変換器と、両者を接続する直流中間部と、を備えている。
第1の従来技術の電気推進モードでは、電動発電側電力変換器によって電動発電機をモータドライブ制御(たとえばベクトル制御)することによって、電動発電機の回転数制御を行うとともに、系統側電力変換器によって直流中間電圧一定制御を行っている。これに対し、電気推進モード以外の運転モード(推進加勢モード、並列モードおよび軸発モード)では、系統側電力変換器によって電力系統に対してドループ制御を行うことによって、系統周波数を維持しつつ電力需給を調整するとともに、電動発電機側電力変換器によって直流中間電圧一定制御を行っている。このため、電気推進モードから他の運転モードへ遷移させる際、双方向電力変換装置の制御方式を切り替えなければならない。
たとえば、電気推進モードで運転している際に、重量物を牽引する場合、電気推進モードから、供給可能推力が大きな推進加勢モードへ遷移させる。この際、系統側電力変換器は、直流中間電圧制御からドループ制御へ、電動発電機側電力変換器は、モータドライブ制御から直流中間電圧一定制御へ制御方式を切り替える。ここで、系統側電力変換器と電動発電機側電力変換器の両方が同時に直流中間電圧一定制御を行うことは、制御を不安定化させる要因となる。このため、推力を維持しなければならない状況にもかかわらず、ハイブリッド推進システムを一旦、停止しなければならないという課題があった。
また、第2の従来技術の電気推進モードでは、電動発電機側電力変換器によりモータドライブ制御することによって電動発電機の回転数制御を行い、系統側電力変換器により直流中間電圧一定制御を行っている。また、推進加勢モードでは、電動発電機側電力変換器によりモータドライブ制御することによって、電動発電機の電力制御を行い、系統側電力変換器により直流中間電圧一定制御を行っている。これに対し、電動発電機が発電動作する並列モードおよび軸発モードでは、系統側電力変換器により電力系統に対してドループ制御を行い、電動発電機側電力変換器により直流中間電圧一定制御を行っている。このため、電動動作と発電動作とを切り替える際に双方向電力変換装置の制御方式を切り替えなければならない。
一方、船舶のハイブリッド推進システムでは、たとえば、波浪などの負荷変動を吸収することにより、発電機の燃費の最小化を図っている。このため、電動発電機の電動動作と発電動作とを数秒周期ごとに頻繁に切り替えている。しかしながら、動作の切り換えの際にハイブリッド推進システムを一旦停止しなければならず、制御方式を遷移させるための時間を要するため、燃費の向上が図れないという課題があった。
本発明者らは、上述の分析から、系統側電力変換器に対するドループ制御と電動発電機の回転数制御及び電力制御とを両立させることにより、上述の課題を解決できることに着目した。
そして、本発明者らは、系統側電力変換器に対してドループ制御を行うとともに、このドループ制御の上位に電動発電機の回転数制御と電力制御とを選択可能に設けることにより、ドループ制御を常時有効としたまま電動発電機の回転数制御と電力制御とを行うことができることを見出した。この知見によれば、双方向電力変換装置の自立運転と系統連系運転との切り替えをシームレスに行うことができるとともに、電動発電機の回転数制御及び電力制御を行うことができ且つ両者をシームレスに切り替えることができる。すなわち、電気推進モードと推進加勢モード、推進加勢モードと並列モード、並列モードと軸発モードのいずれのモード間の遷移においてもハイブリッド推進システムの停止が発生しない。
本発明はこの知見に基づいてなされたものである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る移動体のハイブリッド推進システム10を概略的に示すブロック図である。図1に示すように、移動体は、ハイブリッド推進システム10および推進機11を備えている。ハイブリッド推進システム10は、電動発電機19および電力変換装置25および制御器14を備えている。電動発電機19は、1つまたは複数、移動体に設けられている。なお、移動体は、推進機11が発生した推力により移動する物であって、たとえば、船舶、自動車、鉄道車両などが挙げられる。
推進機11は、移動体を推進する機器であって、たとえば、プロペラおよび駆動輪(タイヤ、キャタピラ等)が挙げられる。推進機11は、その駆動軸がハイブリッド推進システム10の電動発電機19に接続されており、電動発電機19から入力された動力を移動体の推力に変換する。
電動発電機19は、交流電力を動力に変換する電動機能、および、動力を交流電力に変換する発電機能を有している。電動発電機19は、推進機11を回転力によって駆動する駆動軸に動力伝達可能に接続されており、たとえば、減速装置、嵌脱可能なクラッチなどの動力伝達機構により推進機11の駆動軸に連結されている。また、電動発電機19の電気端子は、双方向の電力変換装置25を介して電力系統18に接続されると共に、母線を介して電力負荷に接続されている。電動発電機19は、電動機として機能(電動動作)する場合、電力系統18から電力変換装置25を介して入力された電力を回転動力に変換し、動力を推進機11に伝達する。一方、電動発電機19は、発電機として機能(発電動作)する場合、推進機11から入力された回転動力を電力に変換し、電力を、電力変換装置25を介して母線に出力する。
電力系統18は、母線(図示せず)、母線に接続された電力負荷(図示せず)、及び発電機(図示せず)等の他の電力源で構成されている。
双方向の電力変換装置25は、交流電力を一旦直流電力変換し、その変換により得られた直流電力を交流電力に変換して、電力系統18および電動発電機19の交流の周波数および電圧を相互に変換する機器である。電力変換装置25は、その一方の端子が電力系統18に接続され、他方の端子が電動発電機19に接続されている。具体的には、電力変換装置25は、第1電力変換器25a、第2電力変換器25bおよびDCリンクキャパシタ25cを有している。第1電力変換器25aおよび第2電力変換器25bは、一対の配線で構成されたDCリンク(直流中間部)により接続されている。DCリンクキャパシタ25cは、DCリンクに接続されており、DCリンクの電圧(直流中間電圧)の変動を平滑化する。
第1電力変換器25aは、系統側電力変換器であって、たとえば双方向インバータで構成されている。第1電力変換器25aの交流端が電力系統18に接続され、かつ、直流端がDCリンクに接続されている。第1電力変換器25aは、DCリンクから入力された直流電力を交流電力に変換して電力系統18に出力する。また電力系統18から入力された交流電力を直流電力に変換してDCリンクに出力する。
第2電力変換器25bは、電動発電機側電力変換器であって、たとえば双方向インバータで構成されている。第2電力変換器25bの直流端がDCリンクに接続され、かつ、交流端が電動発電機19に接続されている。第2電力変換器25bは、電動発電機19から入力された交流電力を直流電力に変換してDCリンクへ出力する。また、DCリンクから入力された直流電力を交流電力に変換して電動発電機19に出力する。
制御器14は、第1電力変換器25aをドループ制御し、第2電力変換器25bを直流中間電圧が一定になるように制御することによって、電動発電機19を制御する。「ドループ制御」は、制御器14の内部に発電機を制御するガバナのモデルを構築することによって、第1電力変換器25aに発電機に相当する特性を持たせる制御である。第1電力変換器25aが発電機に相当する特性を有する結果、自立運転と系統連系運転とをシームレスに切り替えることができる。
「ドループ制御」は周知の技術であるので、詳しい説明は省略する。「ドループ制御」の詳細は、非特許文献1等を参照されたい。なお、「ドループ制御」においては、電力系統18の周波数と、電力系統18に対して第1電力変換器25aが授受する電力(有効電力)とがそれぞれのセンサ(図示せず)によって検出されて制御器14(正確には後述するドループ制御部145(図4参照))に入力され、ドループ制御におけるこれらの制御に用いられる。
本実施の形態では、「ドループ制御」の上位に電動発電機19の回転数制御と電力制御とが選択可能に設けられる。具体的には、本実施の形態では、ドループ制御において、電力系統18の標準周波数および電力指令値Pcに基づいてドループ特性線を設定する。そして、ドループ特性線上の目標値になるように電力系統18の周波数または第1電力変換器25aの電力を制御している。このドループ特性線は、電力系統18の周波数目標値と第1電力変換器25aの「対系統授受電力」の目標値との関係を示す。本実施の形態においては、第1電力変換器25aが電力系統18に授与(出力)する電力は電動発電機19の発電電力に相当し、第1電力変換器25aが電力系統18から受給する(入力される)電力は電動発電機19の電動電力に相当する。そこで、便宜上、第1電力変換器25aが電力系統18に対し授与する電動発電機19の発電電力、または、第1電力変換器25aが電力系統18に対し受給する電動発電機19の電動電力を「対系統授受電力」と呼ぶ。なお、「対系統授受電力」は、電力系統18に対して第1電力変換器25aが授受する電力のうちの有効電力を意味する。
次に、図2(a)および図2(b)を参照し、ドループ特性線の設定方法について説明する。図2(a)および図2(b)は、ドループ特性線を表すグラフである。図2(a)は、発電動作する電動発電機19を制御する際に設定されるドループ特性線である。図2(b)は、電動動作する電動発電機19を制御する際に設定されるドループ特性線である。各グラフの縦軸に電力系統18の周波数を示し、横軸に対系統授受電力を示す。図2(a)および図2(b)に示すように、ドループ特性線は、電力系統18の周波数の低下に応じて発電電力が増加して電動電力が減少する。
ドループ特性線は、電力系統18の標準周波数Fs、電動発電機19に対する電力指令値Pcおよび傾きにより定められる。電力系統18の標準周波数Fsは、電力系統18ごとに予め定められており、たとえば、船舶における電源の標準周波数:60Hzや日本における電源の標準周波数:60Hzまたは50Hzが用いられる。電力指令値Pcは、後述するように、操作者などにより入力された操作情報に基づいて設定される。ドループ特性線の傾きは、所定の値である。このため、標準周波数Fsおよび電力指令値Pcにより定められる点を通るように、ドループ特性線が設定される。これにより、電力指令値Pcに応じてドループ特性線を変えることができる。なお、ここでは、標準周波数Fsを電力系統18の周波数に設定したが、標準周波数Fsは適宜設定される。
次に、図3(a)および図3(b)を参照し、ドループ制御方法について説明する。図3(a)および図3(b)は、ドループ特性線を表すグラフである。前述したように、ドループ特性線は、電力系統18の標準周波数Fsおよび電力指令値Pcに基づいて設定される。図3(a)は、周波数制御時のドループ特性線である。図3(b)は、電力制御時のドループ特性線である。各グラフの縦軸に電力系統18の周波数を示し、横軸に対系統授受電力を示している。
実際の電力系統18の周波数(実際値)fおよび実際の対系統授受電力(実際値)Pは、各グラフのX印で示される。図3(a)の周波数制御では、X印で示す電力系統18の周波数の実際値fは、X印で示す対系統授受電力の実際値Pとドループ特性線上とから求める周波数目標値fより小さい。このため、電力系統18の周波数の実際値fが周波数目標値fになるように、第1電力変換器25aが制御される。また、図3(b)の電力制御では、X印で示す対系統授受電力の実際値Pは、X印で示す電力系統18の周波数の実際値fとドループ特性線とから求まる電力目標値Pより小さい。このため、対系統授受電力の実際値Pが電力目標値Pになるように、第1電力変換器25aが制御される。
次に、図4を参照し、制御器14の具体的な構成について説明する。図4は、移動体のハイブリッド推進システム10の制御器14の構成例を示すブロック図である。
制御器14は、演算装置で構成されており、第1電力変換器制御部および第2電力変換器制御部130を備えている。第1電力変換器制御部は、第1電力指令値出力部140、第2電力指令値出力部141、モード選択部144およびドループ制御部145を有している。第1電力指令値出力部140は、第2電力指令値出力部141およびPID制御部143を含んでいる。これらの制御器14の各部は、それぞれ内蔵されるプログラムが演算装置により実行されることにより実現される機能である。
第1電力変換制御部では、第1電力指令値出力部140は、回転数指令値を設定可能であり、設定された回転数指令値に対する電動発電機19の回転数の偏差に基づいて電力指令値を出力する。第2電力指令値出力部141は、電力指令値を設定可能であり、設定された電力指令値を出力する。モード選択部144は、モード指令に基づいて第1電力指令値出力部140からの電力指令値と第2電力指令値出力部141からの電力指令値とを選択して出力する。ドループ制御部145は、モード選択部144から出力される電力指令値に基づいて第1電力変換器25aをドループ制御する。ここで、ドループ制御部145は、電力指令値に基づいて、電力系統18の周波数および対系統授受電力がドループ特性線上の一点となるように制御する。また、第2電力変換器制御部130は、直流中間部の電圧が一定になるように、第2電力変換器25bを制御する。
次に、図4を参照し、移動体のハイブリッド推進システム10の動作(制御方法)について説明する。ここでは、電動発電機19は、回転数制御モードおよび電力制御モードを有している。この回転数制御モードまたは電力制御モードは、図11に示す電動発電機19の動作形態に応じて切り換えられる。なお、図1には、推進機11に電動発電機19のみが接続される構成が示されている。この構成においては、移動体のハイブリッド推進システム10は、電気推進モードのみを有する。
一方、推進機11に電動発電機19と原動機(図示せず)とが動力伝達機構(図示せず)を介して接続されるよう構成することもできる。この構成においては、移動体のハイブリッド推進システム10は、電気推進モード、推進加勢モード、並列モード、及び軸発モードを有する。たとえば、電気推進モードの場合、電動発電機19は回転数制御される。また、推進加勢モード、並列モード、及び軸発モードの場合、原動機が回転数制御され、電動発電機19は、電力制御されることが一般的である。ただし、電動発電機19が発電動作する場合(並列モード、及び軸発モード)、回転数制御モードを用いることも理論上可能である。以下では、電動発電機19が回転数制御される動作モードを「回転数制御モード」と呼び、電動発電機19が電力制御される動作モードを「電力制御モード」と呼ぶ。
電動発電機19を回転数制御する場合、回転数制御モードである旨のモード指令を入力部29(図8参照)から受けて、モード選択部144は、回転数制御モードを選択する。これにより、操作者が推力を調整するためにレバーなどを操作すると、その操作情報が第1電力指令値出力部140の回転数指令値生成部142へ出力される。回転数指令値生成部142では、内蔵された操作情報と回転指令値との関係を示すルックアップテーブルに基づいて、入力された操作情報に対応する回転数指令値ncを生成する。PID制御部143では、入力された回転数指令値ncと、実際の電動発電機19の回転数(実際値)nとの偏差Δnを求め、回転数の偏差を比例処理、積分処理および微分処理することによって電力指令値Pcを生成する。
ここでは、電動発電機19の回転数制御であるため、モード選択部144は、第1電力指令値出力部140からの電力指令値Pcをドループ制御部145へ出力する。ドループ制御部145では、電力指令値Pcに基づいて、図2(a)または図2(b)に示すようにドループ特性線を設定する。このドループ特性線によって、操作情報に応じた電力系統18の周波数目標値fまたは対系統授受電力の目標値Pが定められる。
ドループ制御部145が第1電力変換器25aを周波数制御する場合には、図3(a)に示すように、対系統授受電力の実際値Pとドループ特性線とから周波数目標値fを求める。そして、周波数目標値fに対する周波数の実際値fの偏差Δfを第1電力変換器25aへ出力する。これにより、周波数の実際値fが周波数目標値fになるように、第1電力変換器25aがドループ制御される。
また、ドループ制御部145が第1電力変換器25aを電力制御する場合には、図3(b)に示すように、電力系統18の周波数の実際値fとドループ特性線とから電力目標値Pを求める。そして、電力目標値Pに対する対系統授受電力の実際値Pの偏差ΔPを第1電力変換器25aへ出力する。これにより、対系統授受電力の実際値Pが電力目標値Pになるように、第1電力変換器25aがドループ制御される。
このように、電力系統18の周波数または対系統授受電力が制御されると、それに伴い、直流中間電圧が変動する。これに応じて、第2電力変換器制御部130が、直流中間電圧が一定になるように第2電力変換器25bを制御する。すると、この制御に応じて、電動発電機19が発電動作または電動動作する。この電動発電機19の発電動作における電動発電機19の回転数は、原動機から供給される動力と第1電力変換器25aから電力系統18に授与される電力との差によって定まる。電動発電機19の電動動作における電動発電機19の回転数は、推進機11に伝達される動力、すなわち原動機から供給される動力と第1電力変換器25aが電力系統から受け取る電力との和によって定まる。このようにして定まった電動発電機19の回転数が第1電力指令値出力部140に入力される。以上の制御により、第1電力変換器25aに対するドループ制御が行われるとともに、電動発電機19の回転数がフィードバック制御される。
一方、電動発電機19を電力制御する場合、電力制御モードである旨のモード指令を入力部29(図9参照)から受けて、モード選択部144は、電力制御モードを選択する。これにより、操作者が推力を調整するためにレバーなどを操作すると、その操作情報が第2電力指令値出力部141へ出力される。第2電力指令値出力部141では、内蔵された操作情報と電力指令値との関係を示すルックアップテーブルに基づいて、入力された操作情報に対応する電力指令値Pcを生成する。
ここでは、電動発電機19の電力制御であるため、モード選択部144は、第2電力指令値出力部141からの電力指令値Pcをドループ制御部145へ出力する。ドループ制御部145は、上述の回転数制御モードと同様の制御がなされ、それに伴い、直流中間電圧が変動する。これに応じて、第2電力変換器制御部130が、直流中間電圧が一定になるように第2電力変換器25bを制御する。すると、この制御に応じて、電動発電機19が発電動作または電動動作する。この電動発電機19の発電動作における電動発電機19の発電電力は、第1電力変換器25aから電力系統18に授与される電力によって定まり、発電に必要な動力は原動機から供給される。また、電動発電機19の電動動作における電動発電機19の消費電力は、第1電力変換器25aが電力系統18から受給する電力によって定まる。以上の制御により、第1電力変換器25aに対するドループ制御が行われるとともに、このドループ制御において電動発電機19の電力(発電電力または消費電力(負の発電電力))がフィードバック制御される。
このように、上記構成によれば、双方向の電力変換装置25の自立運転と系統連系運転との切り替えをシームレスに行うことができるとともに、電動発電機19の回転数制御及び電力制御を行うことができ且つ両者をシームレスに切り替えることができる。その結果、たとえば、船舶のハイブリッド推進システム10では、電気推進モードから、供給可能推力が大きな推進加勢モードへ遷移する場合、システムを一旦停止する必要がなくなる。また、電動発電機の電動動作と発電動作とを数秒周期ごとに頻繁に切り替えることができるので、波浪などの負荷変動を吸収することにより、発電機の燃費を向上することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る移動体のハイブリッド推進システム10では、図5に示すように、制御器14がレートリミッタ146をさらに備える。図5は、実施の形態2に係る移動体のハイブリッド推進システム10の制御器14を概略的に示すブロック図である。
レートリミッタ146は、制御器14においてモード選択部144およびドループ制御部145に接続されている。レートリミッタ146は、ドループ制御部145に入力される電力指令値Pcが急激に変化した場合に、その変化を平滑化する。たとえば、回転数制御モードと電力制御モードとを切り替えた際に、電力指令値Pcの入力元が第1電力指令値出力部140から第2電力指令値出力部141へ変わるため、電力指令値Pcが急激に変化する。このとき、所定時間(演算周期)毎に電力指令値と前回の電力指令値との差分を求め、その差分が所定範囲を超えると、差分を所定の上限値および下限値で制限し、制限された差分を加算することにより電力指令値を連続的に変化させる。これにより、電力指令値Pcの変化率が制限される。
なお、ここでは、電力指令値Pcの変化率を制限するため、レートリミッタ146を用いた。ただし、第1電力指令値出力部140からの電力指令値Pcと第2電力指令値出力部141からの電力指令値Pcとの間で切り替わる場合に、ドループ制御部145に入力される電力指令値Pcを連続的に変化させるものであれば、レートリミッタ146に限定されず、たとえば一次遅れフィルタ等であってもよい。
上記構成によれば、電動発電機19の制御モードの切り替えを円滑に行うことができる。すなわち、たとえば、回転数制御モードでは、操作情報に応じた回転数指令値ncと電動発電機19の回転数の実際値nとの偏差Δnに基づいて、電力指令値Pcが出力されている。これに対し、電力制御モードでは、操作情報に応じた電力指令値Pcが出力されている。このため、回転数制御モードの電力指令値Pcと電力制御モードの電力指令値Pcとが大きく異なる。よって、電力制御モードと回転数制御モードとを切り替えると、電力指令値Pcが急激に変化する。このような場合であっても、ドループ制御部145に入力される電力指令値の変化がレートリミッタ146によって平滑化されるため、制御モードの切り替えが円滑に行なわれる。
なお、上記では、電動発電機19の制御モードの切り替え時以外にも、レートリミッタ146により電力指令値の変化が所定範囲に制限された。ただし、電動発電機19の制御モードの切り替え時のみに、レートリミッタ146により電力指令値の変化が所定範囲に制限されるようにしてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る移動体のハイブリッド推進システム10は、実施の形態1の移動体のハイブリッド推進システム10を船舶に適用した一例である。図6は、実施の形態3に係る移動体のハイブリッド推進システム10を概略的に示すブロック図である。
ハイブリッド推進システム10は、推力および電力供給系統13および記憶部15をさらに備えている。推力および電力供給系統13は、プロペラ11および船内電力負荷21に接続され、構成機器17、18、19により生じた推力(動力)および電力を各負荷11、21に供給する系統である。構成機器は、回転動力または電力を発生する機器であって、主機17、主発電機18、電動発電機19により構成されている。主機17、主発電機18および電動発電機19は、それぞれ、1つまたは複数、船内に設けられている。
主機17は、ハイブリッド推進システム10における主動力源であり、たとえば、エンジンなどの原動機が用いられる。主機17は、動力伝達機構を介してプロペラ11および電動発電機19に連結されている。動力伝達機構は、たとえば、プロペラ11の駆動軸、減速装置20および主機17の軸により構成されている。減速装置20は、主機17からの動力の回転速度を減じてトルクを増加させ、動力をプロペラ11や電動発電機19に伝達する。
主発電機18は、電動発電機19や船舶の船内電力負荷21に電力を供給する主電力源であって、船内母線22に接続されている。この船内母線22に船内電力負荷21および電動発電機19が接続されている。船内電力負荷21としては、たとえば、サイドスラスタ(図示せず)、補機(図示せず)、操作卓23、電熱器(図示せず)、電灯(図示せず)が挙げられる。船内電力負荷21および電動発電機19は、PMS(Power Management System)24に接続されており、船内電力負荷21および電動発電機19が動作する際に必要な電力の要求をPMS24に出力する。PMS24は、船内電力負荷21および電動発電機19に加えてさらに制御器14および供給系統13の各機器に接続されている。PMS24は、各電力負荷19、21からの要求電力に基づいてハイブリッド推進システム10に対する需要電力を求め、需要電力を制御器14へ出力する。また、PMS24は、供給系統13の各機器の停止および動作を制御する。
電動発電機19は、動力伝達機構を介してプロペラ11および主機17に連結されている。動力伝達機構は、電動発電機19の軸、プロペラ11の駆動軸、減速装置20および主機17の軸により構成されている。また、電動発電機19は、主発電機18に接続されると共に、船内母線22を介して船内電力負荷21に接続されている。電動発電機19は、電動機として機能(電動動作)する場合、主発電機18からの電力を受けて回転動力を発生する。これにより、回転動力は電動発電機19から減速装置20を介してプロペラ11に伝達されて、プロペラ11が回転し推力を発生する。一方、電動発電機19は、発電機として機能(発電動作)する場合、主機17の回転動力を受けて発電し、電力を、船内母線22を介して船内電力負荷21に供給する。
電力変換装置25が電動発電機19と主発電機18との間に設けられている。電力変換装置25は、主発電機18および電動発電機19からの交流を双方向に変換する電力変換装置である。つまり、電力変換装置25は、図1に示す第1電力変換器25aおよび第2電力変換器25bを有している。第1電力変換器25aの交流端が船内母線22に接続され、第2電力変換器25bの交流端が電動発電機19に接続されている。
記憶部15は、ハイブリッド推進システム10の運転モードを記憶している。運転モードは、複数あり、主機17の動作または停止、主発電機18の動作または停止、および、電動発電機19の電動動作、発電動作または停止の組み合わせにより設定される。
プロペラ11は、船舶に推力を与える推進機であって、1つまたは複数、船舶に設けられている。プロペラ11は、減速装置20に接続されている。プロペラ11は、主機17および/または電動動作する電動発電機19から出力される回転動力を、減速装置20を介して受けて、回転動力を推力に変換する。プロペラ11の推力は、減速装置20により調整されるプロペラ11の回転数、および、ピッチ角調整機構(図示せず)により調整されるプロペラ11のピッチ角(翼角)によって制御される。
レバー12は、操作者が船舶の需要推力を入力するための操縦桿であって、たとえば、スロットルレバーが用いられ、操作卓23に設けられている。レバー12は、PCS(Propulsion Control System)26に接続されており、操作者によるレバー12の操作量(操作情報)をPCS26へ出力する。PCS26は、レバー12に加えてさらに制御器14、主機17の制御装置およびピッチ角調整機構に接続されている。PCS26は、レバー12の操作量に基づいて需要推力、主機17の回転数およびプロペラ11のピッチ角を求める。そして、PCS26は、需要推力を制御器14へ出力し、主機17の回転数を主機17の制御装置へ出力し、プロペラ11のピッチ角をピッチ角調整機構へ出力する。このプロペラ11の回転数およびピッチ角によってプロペラ11の推力が制御される。
入力部29は、制御器14に接続されており、たとえば、キーボードやタッチパッドなどが用いられ、操作卓23に設けられている。
なお、制御器14、PMS24およびPCS26は、1つの制御装置で構成されていてもよいし、3つの個別の制御装置でそれぞれ構成されていてもよい。これら14、24、26が1つの制御装置で構成される場合、制御器14、PMS24およびPCS26の機能は制御装置に格納されたプログラムによって実現される。
次に、移動体のハイブリッド推進システム10の運転モードについて説明する。図7(a)〜図7(e)は、移動体のハイブリッド推進システム10の運転モードを示すブロック図である。運転モードは、たとえば、図7(a)〜図7(e)に示す5つの態様がある。このうち、図7(a)の機械推進モードは、電動発電機19が停止し、主機17および主発電機18がそれぞれ独立して動作する運転モードである。図7(b)〜図7(d)の電気推進モード、推進加勢モード、並列モードは、系統連系運転モードである。図7(e)の軸発モードは、自立運転モードである。また、電気推進モードでは電動発電機19を回転数制御することが必要であり、推進加勢モード、並列モード、及び軸発モードでは、電動発電機19を電力制御することが必要である。
図7(a)の機械推進モードでは、主機17が動作し、主発電機18が動作し、電動発電機19が停止する。この機械推進モードでは、主機17が回転動力を減速装置20を介してプロペラ11に供給する。主発電機18は、船内母線22を介して船内電力負荷21(図1)に電力を供給する。このように、プロペラ11の推力は主機17の回転動力により与えられ、船内電力負荷21の電力は主発電機18から与えられる。
図7(b)の電気推進モードでは、主機17が停止し、主発電機18が動作し、電動発電機19が電動動作する。この電気推進モードでは、主発電機18は、船内母線22を介して船内電力負荷21に電力を供給すると共に、電力変換装置25を介して電動発電機19に電力を供給する。電動発電機19は、主発電機18からの電力を受けて回転動力を発生し、減速装置20を介してプロペラ11に回転動力を供給する。このため、プロペラ11の推力は電動発電機19の回転動力により与えられる。一般に、電動発電機19の出力は主機17の出力より小さく設計されるため、電気推進モードの供給可能推力は図7(a)の機械推進モードより小さくなる。
図7(c)の推進加勢モードでは、主機17が動作し、主発電機18が動作し、電動発電機19が電動動作する。この推進加勢モードでは、主発電機18は、船内母線22を介して船内電力負荷21に電力を供給すると共に、電動発電機19に電力を供給する。電動発電機19および主機17は、回転動力を、減速装置20を介してプロペラ11に回転動力を供給する。このように、プロペラ11の推力は主機17の回転動力に加えて電動発電機19の回転動力によっても与えられるため、推進加勢モードの供給可能推力は図7(a)の機械推進モードより大きくなる。
図7(d)の並列モードでは、主機17が動作し、主発電機18が動作し、電動発電機19が発電動作する。この並列モードでは、主発電機18は、船内母線22を介して船内電力負荷21に電力を供給する。主機17はプロペラ11および電動発電機19に回転動力を供給する。電動発電機19は、主機17からの回転動力を受けて発電し、電力を、電力変換装置25および船内母線22を介して船内電力負荷21に供給する。このように、電力は主発電機18に加えて電動発電機19からも船内電力負荷21に与えられるため、並列モードの供給可能電力は図7(a)の機械推進モードより大きくなる。
図7(e)の軸発モードでは、主機17が動作し、主発電機18が停止し、電動発電機19が発電動作する。この軸発モードでは、主機17はプロペラ11および電動発電機19に回転動力を供給する。電動発電機19は、主機17からの回転動力を受けて発電し、電力を、電力変換装置25および船内母線22を介して船内電力負荷21に供給する。このように、電力は電動発電機19のみから与えられる。電動発電機19の出力が主発電機18の出力より小さく設計されている場合には、軸発モードの供給可能電力は図7(a)の機械推進モードより小さくなる。
次に、各運転モードにおける制御方法について説明する。図8は、実施の形態3に係る移動体のハイブリッド推進システム10の制御器14を概略的に示すブロック図である。なお、図8では、レートリミッタ146が制御器14に設けられているが、実施の形態1と同様に設けられていなくてもよい。
図7(b)に示す電気推進モードでは、主機17が停止し、電動発電機19が電動動作している。この場合、電動発電機19が動力をプロペラ11に供給し推進力を得ている。電動発電機19はプロペラ11の唯一の動力源であるから、プロペラ11の速度超過防止のために、電動発電機19の回転数を制御する必要がある。よって、図8のモード選択部144では、回転数制御のモード指令に応じて回転数制御モードが選択される。これにより、第1電力指令値出力部140からの電力指令値Pcがドループ制御部145に入力される。このため、図11の表に示すように、電気推進モードでは、回転数制御モードに基づいたドループ特性線によって第1電力変換器25aがドループ制御される。
ただし、海象条件が静穏な場合、あるいはプロペラ11の推力が比較的小さな場合など、プロペラ11の速度超過の恐れがないことが明白な状況では、電気推進モード時に電力制御モードを選択することもできる。一般に、電力制御は回転数制御より電力の変動が小さいため、燃費を改善することができる。この場合は、第2電力指令値出力部141からの電力指令値Pcがドループ制御部145に入力されるようにすればよい。
図7(c)に示す推進加勢モードでは、主機17が動作し、電動発電機19が電動動作している。このため、主機17および電動発電機19が動力をプロペラ11に供給し推進力を得ている。このように複数の原動機(主機17、電動発電機19)がプロペラ11の駆動軸に連結されている場合、主機17および電動発電機19の両方を回転数制御モードすると、制御が干渉し、過負荷などの問題がある。このため、動力の大きな主機17を回転数制御し、電動発電機19を電力制御する。よって、図8のモード選択部144では、電力制御のモード指令に応じて電力制御モードが選択される。これにより、第2電力指令値出力部141からの電力指令値Pcがドループ制御部145に入力される。このため、図11の表に示すように、推進加勢モードでは、電力制御に基づいたドループ特性線によって第1電力変換器25aがドループ制御される。
ただし、推進加勢モードにおいて、理論的には主機17を電力制御し、電動発電機19を回転数制御することも可能である。この場合は、第1電力指令値出力部140からの電力指令値Pcがドループ制御部145に入力されるようにすればよい。
図7(e)に示す軸発モードでは、電力系統に電力を供給する他の機器が接続されていない。この場合、需要を賄うように、電動発電機19を電力制御する。このため、図8のモード選択部144では、電力制御のモード指令に応じて電力制御モードが選択される。これにより、第2電力指令値出力部141からの電力指令値Pcがドループ制御部145に入力される。このため、図11の表に示すように、軸発モードでは、電力制御に基づいたドループ特性線によって第1電力変換器25aがドループ制御される。
図7(d)に示す並列モードおよび図7(e)に示す軸発モードでは、電力供給が電力需要を満たすようにPMS24が各発電設備18、19に発電要求を出力する。モード選択部144では、電力制御のモード指令としてのPMS24からの発電要求に応じて電力制御モードが選択される。そして、第2電力指令値出力部141からの電力指令値Pcがドループ制御部145に入力される。これにより、図11の表に示すように、並列モードおよび軸発モードでは、電力制御に基づいたドループ特性線によって第1電力変換器25aがドループ制御される。
次に、運転モードの遷移時の制御方法について説明する。ハイブリッド推進システム10の運転モードは、たとえば、運転モードの供給可能能力、燃費および冗長度などにより設定される。たとえば、需要より大きな供給可能能力を有し、燃費が良く、必要な冗長度を満たす運転モードに設定される。このため、最も燃費が良い運転モードに遷移したり、需要を賄う運転モードへ遷移したりする。この運転モードの遷移は、操作者が入力部29を操作することによって、または、PMS24からの発電要求などに基づいて、実行される。入力部29が操作された場合、運転モードに対応する電動発電機19の制御モードのモード指令が入力部29から制御器14のモード選択部144に入力される。モード選択部144は、モード指令に応じて回転数制御モードまたは電力制御モードを選択する。
たとえば、電気推進モードまたは推進加勢モードから並列モードまたは軸発モードに遷移する場合、電動発電機19は電動動作から発電動作へ動作形態が切り替えられる。この際、図8のモード選択部144は、PMS24からの発電要求、または、制御器14や入力部29からのモード指令に応じて電力制御モードを選択し、電動発電機19を発電動作させる。
また、電気推進モードから推進加勢モード、並列モードまたは軸発モードへ遷移する場合、電動発電機19の制御モードは回転数制御モードから電力制御モードへ切り替えられる。この際、図8のモード選択部144は、制御器14や入力部29からのモード指令に応じて電力制御モードを選択する。
上記実施の形態によれば、電気推進モードでは回転数制御モードにより電動発電機19を制御することにより、推進力を制御することができる。
また、推進加勢モードのように複数の原動機がプロペラ11に動力を供給する場合、主機17を回転数制御し、電動発電機19を電力制御している。これにより、過負荷などの問題を防止することができる。
さらに、軸発モードのように発電動作する電動発電機19により電力が賄われる場合、電動発電機19を電力制御する。これにより、停電または電動発電機19の過負荷を防止することができる。また、PMS24から電力要求が出力された場合、電動発電機19を電力制御する。これにより、停電または電動発電機19の過負荷を防止することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る移動体のハイブリッド推進システム10では、推進機11の駆動軸に作用する負荷または推進機11の回転数の周期的な変動に基づいて、電動発電機19の制御モードを設定する。
具体的には、制御器14は、プロペラ11の駆動軸に作用する荷重、または、プロペラ11の回転数を適宜なセンサ(図示せず)によって検出し、その周期的な変動分を検出する。通常、船舶が推進するためには、プロペラ11が荷重を受けながら回転する。ただし、波浪など海象条件が悪い場合、プロペラ11が海面上に浮上する状態(プロペラレーシング)になる。これにより、プロペラ11に作用する荷重が低下したり、プロペラ11の回転数が非常に大きくなったりする。このプロペラレーシングは、船体が揺れることにより、繰り返し起こるため、荷重および回転数は周期的に変動する。
よって、制御器14は、荷重の周期的な変動分、または、回転数の変動分を検出する。そして、周期的な変動分(変動の振幅)が所定の閾値以上である場合、図8のモード選択部144は、回転数制御モードを選択し、第1電力指令値出力部140からの電力指令値Pcを選択してドループ制御部145へ出力する。これにより、電動発電機19が回転数制御され、ハイブリッド推進システム10は電気推進モードで運転される。
これにより、主機17が停止し、電動発電機19が電動動作することにより、電動発電機19がプロペラ11を回転する。電動発電機19は回転数制御されるため、プロペラ11の回転数が一定に維持される。よって、プロペラ11の速度超過を防止することができる。
(実施の形態5)
実施の形態5に係る移動体のハイブリッド推進システム10は、推進機11の駆動軸の回転速度に基づいて、電動発電機19の制御モードを選択する。図9は、実施の形態5に係る移動体のハイブリッド推進システム10を概略的に示すブロック図である。
図9に示すように、制御器14は、推進機11を駆動する駆動軸の回転速度を回転速度検出器11aにより検出する。この回転速度が所定の閾値以上である場合、図8に示すように、モード選択部144は、第1電力指令値出力部140からの電力指令値Pcを選択してドループ制御部145へ出力する。これにより、電動発電機19が回転数制御されることにより、プロペラ11の速度超過を防止することができる。ただし、推進加勢モードのように複数の原動機がプロペラ11に動力を供給する場合、主機17を回転数制御し、電動発電機19を電力制御してもよい。
(実施の形態6)
実施の形態6に係る移動体のハイブリッド推進システム10は、制御モードの切り替え時に、レバー12からの回転数指令または電力指令を一時的に無効化する。図10は、実施の形態6に係る移動体のハイブリッド推進システム10の制御器14を概略的に示すブロック図である。なお、図10では、レートリミッタ146が制御器14に設けられているが、実施の形態1と同様に設けられていなくてもよい。
レバー12は、回転数指令値および電力指令値の入力機器である。電動発電機19が回転数制御される場合、レバー12の操作量に基づいて第1電力指令値出力部140の回転数指令値生成部142が回転数指令値を生成する。電動発電機19が電力制御される場合、レバー12の操作量に基づいて第2電力指令値出力部141が電力指令値を設定する。ただし、電動発電機19の制御モードが切り替えられる際、レバー12から入力された回転数指令および電力指令は一時的に無効化される。
具体的には、たとえば、ハイブリッド推進システム10の運転モードを電気推進モードへ遷移させる操作が入力部29になされると、モード指令が入力部29からモード選択部144に入力される。モード選択部144は、モード指令に基づいて電力制御モードから回転数制御モードへ切り替える。これにより、モード選択部144から出力される電力指令値Pcは、第2電力指令値出力部141からの電力指令値から第1電力指令値出力部140からの電力指令値に切り替わる。そして、レバー位置判定部147は、第1切換部149において“NO”に設定する。これにより、回転数指令値生成部142からの回転数指令値ncがPID制御部143に入力されないため、レバー12の操作量に基づく回転数指令値ncの設定が無効化される。
また、第1切換部149において“NO”に設定されると、切り替わる直前の時点における電動発電機19の回転数の実際値nが仮の回転数指令値として、第1メモリ148からPID制御部143に入力される。PID制御部143において、仮の回転数指令値と、電動発電機19からの回転数の実際値との偏差、微分処理および積分処理により仮の電力指令値が生成される。
なお、第1電力指令値出力部140が積分要素を備える。これにより、PID制御部143の積分処理では、電力制御モードから回転数制御モードに切り替わる場合、仮の電力指令値が、切り替わる直前の時点における実際の対系統授受電力に一致するよう、積分要素に値を設定する。
そして、ドループ制御部145は、PID制御部143から入力された仮の電力指令値に基づきドループ特性線を設定し、このドループ特性線を用いて第1電力変換器25aを制御する。これにより、電力指令値の急激な変化を防止しつつ、ドループ制御が継続する。
このように無効化の間、レバー12の操作量に基づく回転数指令値ncは、PID制御部143へ出力されないが、レバー位置判定部147に入力される。そして、レバー位置判定部147は、この回転数指令値ncを、第1メモリ148の仮の回転数指令値と比較する。そして、回転数指令値ncが、仮の回転数指令値に一致するまで、または、レバー12が離散的な操作量を与える場合は仮の回転数指令値に最も近い値になるまで、レバー12が操作されると、レバー位置判定部147は第1切換部149において“YES”に設定する。これにより、回転数指令値生成部142からの回転数指令値ncがPID制御部143に入力され、レバー12の無効化が解除される。
一方、ハイブリッド推進システム10の運転モードを電気推進モードから遷移させる操作が入力部29になされると、モード指令が入力部29からモード選択部144へ出力される。モード選択部144は、モード指令に基づいて回転数制御モードから電力制御モードへ切り替える。これにより、モード選択部144から出力される電力指令値Pcが、第1電力指令値出力部140からの電力指令値から第2電力指令値出力部141からの電力指令値に切り替わる。そして、レバー位置判定部147は、第2切換部151において“NO”に設定する。これにより、第2電力指令値出力部141からの電力指令値Pcがドループ制御部145に入力されないため、レバー12の操作量による電力指令値Pcの設定が無効化される。
また、第2切換部151において“NO”に設定されると、切り替わる直前の時点における対系統授受電力の実際値Pが仮の電力指令値として、第2メモリ150からドループ制御部145に入力される。これにより、この仮の電力指令値Pcに基づきドループ特性線が設定され、ドループ特性線を用いて第1電力変換器25aが制御されて、電力指令値の急激な変化を防止しつつ、ドループ制御が継続する。
このように無効化の間、レバー12の操作量に基づく電力指令値Pcは、ドループ制御部145へ出力されないが、レバー位置判定部147に入力される。そして、レバー位置判定部147は、この電力指令値Pcと、第2メモリ150の仮の電力指令値とを比較する。電力指令値Pcが仮の電力指令値に一致するまで、または、レバー12が離散的な操作量を与える場合は仮の電力指令値に最も近い値になるまで、レバー12が操作されると、レバー位置判定部147は第2切換部151において“YES”に設定する。これにより、第2電力指令値出力部141からの電力指令値Pcがドループ制御部145に入力されて、レバー12の無効化が解除される。
上記構成によれば、回転数指令値の入力および電力指令値の入力に共通のレバー12が用いられた。これにより、ハイブリッド推進システム10の運転モードや電動発電機19の制御モードに応じて操作者はレバー12を変更することなく、1つのレバー12で操作することができる。
また、電動発電機19の制御モードの切り替え時にレバー12が無効化される。これにより、操作者が意図しない指令値が入力されることを防止することができる。
なお、図10に示すように、移動体のハイブリッド推進システム10は操作卓23に設けられた表示部28をさらに備えていてもよい。この場合、レバー12が無効化されている間、この無効化の情報が表示部28に表示される。これにより、レバー12が無効化されていることを操作者に知らせることができる。
また、電動発電機19だけでなく、原動機(主機17)の回転数指令または燃料供給量指令を入力する機器として、レバー12を用いることもできる。たとえば、レバー12の操作領域を停止位置から近い順に第一の部分、第二の部分、第三の部分に分けることができる。レバー12が第一の部分にある場合は電気推進モードとし、電動発電機19を回転数制御モードまたは電力制御モードで電動させる。レバー12が第二の部分にある場合は並列モードとし、主機17を回転数制御または燃料供給量制御し、電動発電機19を電力制御モードで発電させる。レバー12が第三の部分にある場合は推進加勢モードとし、主機17を回転数制御または燃料供給量制御し、電動発電機19を電力制御モードで電動させる。
これにより、レバー12の操作位置を停止位置から遠ざけるほど、プロペラ推力は大きくなり、また、推力に応じて必要なモード遷移が同時に行われる。このため、操作者の操作性に優れる。
また、プロペラ11の翼角(ピッチ)を入力する機器としてレバー12を用いることもできる。このプロペラ11は、可変ピッチプロペラ(CPP)11である。また、原動機(主機17)の回転数は所定値に設定されている。また、レバー12の操作量とプロペラ11の翼角との関係は予め定められている。この所定の関係に基づいて、操作者によるレバー12の操作量に応じたプロペラ11の翼角が求められる。そして、翼角がピッチ角調整機構(図示せず)に出力されて、プロペラ11の翼角が制御される。このように、レバー12によって、プロペラ11の翼角も設定することができるため、操作者の操作性に優れる。
また、原動機(主機17)の回転数指令値およびプロペラ11の翼角(ピッチ)を入力する機器としてレバー12を用いることもできる。このプロペラ11は、可変ピッチプロペラ11である。また、レバー12の操作量と原動機の回転数およびプロペラ11の翼角との関係(コンビネーションカーブ)は予め定められている。この所定のコンビネーションカーブに基づいて、レバー12の操作量に応じた原動機の回転数およびプロペラ11の翼角が求められる。そして、翼角がピッチ角調整機構に出力されて、プロペラ11の翼角が制御される。また、回転数指令値によって、原動機の回転数を制御する。このように、レバー12によって、原動機の回転数およびプロペラ11の翼角を同時に設定することができるため、効率の良い回転数および翼角を保った状態でハイブリッド推進システム10を制御することができる。
なお、上記全実施の形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施の形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の移動体のハイブリッド推進システムは、双方向電力変換装置25の制御をシームレスに切替可能な移動体のハイブリッド推進システム等として有用である。
10 ハイブリッド推進システム
11 プロペラ(推進機)
14 制御器
17 主機
18 主発電機(電力系統)
19 電動発電機
25 電力変換装置
25a 第1電力変換器
25b 第2電力変換器
140 第1電力指令値出力部
141 第2電力指令値出力部
144 モード選択部
145 ドループ制御部

Claims (20)

  1. 移動体を推進する推進機を回転力によって駆動する駆動軸に動力伝達可能に接続された電動発電機と、
    交流端が電力系統に接続され且つ直流端が直流中間部に接続された第1電力変換器と、
    直流端が前記直流中間部に接続され且つ交流端が前記電動発電機に接続された第2電力変換器と、
    回転数指令値を設定可能であり、設定された回転数指令値に対する前記電動発電機の回転数の偏差に基づいて電力指令値を出力する第1電力指令値出力部と、
    電力指令値を設定可能であり、設定された電力指令値を出力する第2電力指令値出力部と、
    前記第1電力指令値出力部からの電力指令値と前記第2電力指令値出力部からの電力指令値とを選択して出力するモード選択部と、
    前記モード選択部から出力される電力指令値に基づいて前記第1電力変換器をドループ制御するドループ制御部と、
    前記直流中間部の電圧が一定になるように前記第2電力変換器を制御するよう構成された第2電力変換器制御部と、を備え、
    前記ドループ制御部は、前記電力指令値に基づいて、前記電力系統の周波数と前記第1電力変換器が前記電力系統に対し授与又は受給する前記電動発電機の発電電力又は電動電力(以下、対系統授受電力という)とが、前記電力系統の周波数目標値と前記対系統授受電力の目標値との関係を示すドループ特性線上の一点となるように制御するよう構成されている、移動体のハイブリッド推進システム。
  2. 前記ドループ特性線は、前記電力系統の標準周波数に対しては電力指令値に設定し、前記標準周波数より高い周波数に対しては電力指令値より小さい前記電動発電機の発電電力又は電力指令値より大きい電動電力に設定し、前記標準周波数より低い周波数に対しては電力指令値より大きい前記電動発電機の発電電力又は電力指令値より小さい電動電力に設定される、請求項1に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  3. 前記ドループ制御部は、前記電力系統の周波数を、実際の前記対系統授受電力と前記ドループ特性線とから求まる周波数になるように制御するよう構成されている、請求項1または2に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  4. 前記ドループ制御部は、前記対系統授受電力を、実際の前記電力系統の周波数と前記ドループ特性線とから求まる前記対系統授受電力になるように制御するよう構成されている、請求項1または2に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  5. 前記モード選択部から出力される電力指令値が、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値と前記第2電力指令値出力部からの電力指令値との間で切り替わる場合、前記ドループ制御部に入力される前記電力指令値が連続的に変化するように構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  6. 前記モード選択部から出力される前記電力指令値を、その変化を制限して前記ドループ制御部に入力するレートリミッタをさらに備える、請求項5に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  7. 前記推進機を駆動する前記駆動軸に動力伝達可能に接続された原動機をさらに備え、
    前記原動機が動作し且つ回転数制御される場合、前記モード選択部は、前記第2電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  8. 前記電力系統に電力を供給する他の機器が接続されていない場合、前記モード選択部は、前記第2電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  9. 前記移動体は、電力供給が電力需要を満たすように各発電設備に発電要求を出力するパワマネジメントシステムを有し、
    前記モード選択部は、前記パワマネジメントシステムから前記発電要求を受けた場合は、前記第2電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するよう構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  10. 前記推進機を駆動する前記駆動軸に作用する負荷または前記推進機の回転数の周期的な変動分を検出し、前記変動の振幅が所定の閾値以上である場合、前記モード選択部は、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  11. 前記推進機を駆動する前記駆動軸の回転速度を検出し、前記回転速度が所定の閾値以上である場合、前記モード選択部は、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値を選択して出力するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  12. レバーをさらに備え、
    前記第1電力指令値出力部は、前記レバーの操作量に基づいて前記回転数指令値を設定し、
    前記第2電力指令値出力部は、前記レバーの操作量に基づいて前記電力指令値を設定するように構成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  13. 前記モード選択部から出力される電力指令値が、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値と前記第2電力指令値出力部からの電力指令値との間で切り替わる場合、前記レバーの操作による前記回転数指令値または前記電力指令値の設定を無効化し、
    前記切り替わる直前の時点における実際の前記電動発電機の回転数を仮の回転数指令値に設定し、前記レバーの操作量に対応する前記第1電力指令値出力部からの前記回転数指令値が、前記仮の回転数指令値に一致するまで、または、レバーが離散的な操作量を与える場合は前記仮の回転数指令値に最も近い値に対応する操作量となる位置まで、前記レバーが操作された時点で前記無効化を解除する、または、
    前記切り替わる直前の時点における実際の前記対系統授受電力を仮の電力指令値に設定し、前記レバーの操作量に対応する前記第2電力指令値出力部からの電力指令値が、前記仮の電力指令値に一致するまで、または、レバーが離散的な操作量を与える場合は前記仮の電力指令値に最も近い値に対応する操作量となる位置まで、前記レバーが操作された時点で前記無効化を解除するよう構成されている、請求項12に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  14. 第1電力指令値出力部が積分要素を備え、前記モード選択部から出力される電力指令値が、前記第2電力指令値出力部からの電力指令値から前記第1電力指令値出力部からの電力指令値に切り替わる場合、前記第1電力指令値出力部からの電力指令値が前記切り替わる直前の時点における実際の前記対系統授受電力に一致するよう、前記積分要素の値を設定するように構成されている、請求項13に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  15. 表示部をさらに備え、
    前記レバーの操作による前記回転数指令値または前記電力指令値の設定が無効化されている間、当該無効化を前記表示部に表示するように構成されている、請求項13または14に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  16. 前記移動体が船舶である、請求項12〜15のいずれか一項に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  17. 前記レバーは、前記駆動軸に動力伝達可能に接続された原動機の回転数指令または燃料供給量指令をさらに兼ねている、請求項16に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  18. 前記推進機は可変ピッチプロペラであり、
    前記レバーは、前記可変ピッチプロペラの翼角指令をさらに兼ねている、請求項16に記載の移動体用のハイブリッド推進システム。
  19. 前記推進機は可変ピッチプロペラであり、
    前記レバーは、前記駆動軸に動力伝達可能に接続された原動機の回転数指令と前記可変ピッチプロペラの翼角指令とを、所定のコンビネーションカーブに沿って同時に指令する機能をさらに兼ねている、請求項16に記載の移動体のハイブリッド推進システム。
  20. 移動体を推進する推進機を回転力によって駆動する駆動軸に動力伝達可能に接続された電動発電機と、
    交流端が電力系統に接続され且つ直流端が直流中間部に接続された第1電力変換器と、
    直流端が前記直流中間部に接続され且つ交流端が前記電動発電機に接続された第2電力変換器と、を備える移動体のハイブリッド推進システムの制御方法であって、
    回転数指令値を設定し、設定された回転数指令値に対する前記電動発電機の回転数の偏差に基づいて電力指令値を出力する第1電力指令値出力ステップと、
    電力指令値を設定し、設定された電力指令値を出力する第2電力指令値出力ステップと、
    前記第1電力指令値出力ステップの電力指令値と前記第2電力指令値出力ステップの電力指令値とを選択して出力するモード選択ステップと、
    前記モード選択ステップによって出力される電力指令値に基づいて前記第1電力変換器をドループ制御するドループ制御ステップと、
    前記直流中間部の電圧が一定になるように前記第2電力変換器を制御する第2電力変換器制御ステップとを含み、
    前記ドループ制御ステップにおいて、前記電力指令値に基づいて、前記電力系統の周波数と前記第1電力変換器が前記電力系統に対し授与又は受給する前記電動発電機の発電電力又は電動電力(以下、対系統授受電力という)が、前記電力系統の周波数目標値と前記対系統授受電力の目標値との関係を示すドループ特性線上の一点となるように制御する、移動体のハイブリッド推進システムの制御方法。
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