JP2015227066A - 履帯ピンシール - Google Patents
履帯ピンシール Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015227066A JP2015227066A JP2014112374A JP2014112374A JP2015227066A JP 2015227066 A JP2015227066 A JP 2015227066A JP 2014112374 A JP2014112374 A JP 2014112374A JP 2014112374 A JP2014112374 A JP 2014112374A JP 2015227066 A JP2015227066 A JP 2015227066A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seal
- end surface
- side end
- shaft
- housing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Sealing Devices (AREA)
Abstract
【課題】シールリングおよび軸側端面部間に外部異物が侵入しにくく、よってシールリングが早期に摩耗してシール性が損なわれるのを抑制する。
【解決手段】互いに対向する軸側端面部およびハウジング側端面部間にシールリングを圧縮した状態で装着することにより外部異物が侵入するのを抑制する履帯ピンシールである。シールリングは、軸側端面部に接触する軸側シール部と、ハウジング側端面部に接触するハウジング側シール部と、両シール部の内周部同士を連結したベロー状の連結部とを一体に備える。軸側端面部に接触する軸側シール部の接触面に複数の突起を径方向に並べて設け、複数の突起がそれぞれ軸側端面部に接触することにより複数の高面圧部が分散配置される。
【選択図】図2
【解決手段】互いに対向する軸側端面部およびハウジング側端面部間にシールリングを圧縮した状態で装着することにより外部異物が侵入するのを抑制する履帯ピンシールである。シールリングは、軸側端面部に接触する軸側シール部と、ハウジング側端面部に接触するハウジング側シール部と、両シール部の内周部同士を連結したベロー状の連結部とを一体に備える。軸側端面部に接触する軸側シール部の接触面に複数の突起を径方向に並べて設け、複数の突起がそれぞれ軸側端面部に接触することにより複数の高面圧部が分散配置される。
【選択図】図2
Description
本発明は、履帯構造における軸(連結ピン)の周りをシールする履帯ピンシールに関する。本発明の履帯ピンシールは例えば、パワーショベル等の建設機械における履帯構造に用いられる。
従来から図7および図8に示す履帯ピンシール1が知られており、この履帯ピンシール1は、互いに対向する軸側端面部52およびハウジング側端面部62間にシールリング11を圧縮した状態で装着し(図8)、履帯外部Aの土砂や泥水またはダスト等の外部異物が履帯内部Bへ侵入するのを抑制するとともに、履帯内部Bに潤滑用グリースを充填する場合にこのグリースが履帯外部Aへ流出するのを抑制する。シールリング11は、軸側端面部52に接触する軸側シール部21と、ハウジング側端面部62に接触するハウジング側シール部31と、両シール部21,31の内周部同士を連結したベロー状の連結部41とを一体に備えるものとされている。
しかしながらこの履帯ピンシール1に対しては、以下の点について更なる機能の向上が求められる。
すなわち上記履帯ピンシール1において、シールリング11は上記したように軸側シール部21、ハウジング側シール部31およびベロー状の連結部41を一体に備えて断面略M字形とされ、M字形はその上方を内周側へ向けることによりシールリング11はその外周部よりも内周部のほうが断面積(ボリューム)が大きく設定されている。したがってこのような断面形状のシールリング11の軸側端面部52に対する接触面圧P1を測定すると図8中のグラブ図に示すようになり、すなわち軸側端面部52に対する接触面圧P1がシールリング11の内周部で1箇所に集中し、シールリング11の内周部に高面圧部P1hが1箇所のみ発生する。したがってシールリング11および軸側端面部52間においてこの高面圧部P1hよりも外周側の部位は接触面圧P1が低く、外部異物が浸入しやすい状態となっており、よって、高面圧部P1hまで侵入する外部異物によりシールリング11が早期に摩耗することがある。
本発明は以上の点に鑑みて、シールリングおよび軸側端面部間に外部異物が侵入しにくく、よってシールリングが早期に摩耗しにくい構造の履帯ピンシールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による履帯ピンシールは、互いに対向する軸側端面部およびハウジング側端面部間にシールリングを圧縮した状態で装着することにより外部異物が侵入するのを抑制する履帯ピンシールであって、前記シールリングは、前記軸側端面部に接触する軸側シール部と、前記ハウジング側端面部に接触するハウジング側シール部と、前記両シール部の内周部同士を連結したベロー状の連結部とを一体に備える履帯ピンシールにおいて、前記軸側端面部に接触する前記軸側シール部の接触面に複数の突起を径方向に並べて設け、前記複数の突起がそれぞれ前記軸側端面部に接触することにより複数の高面圧部が分散配置されることを特徴とする。
また、本発明の請求項2による履帯ピンシールは、上記した請求項1記載の履帯ピンシールにおいて、前記ハウジング側端面部に接触する前記ハウジング側シール部の接触面に複数の突起が径方向に並べて設けられ、前記複数の突起がそれぞれ前記ハウジング側端面部に接触することにより複数の高面圧部が分散配置されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3による履帯ピンシールは、上記した請求項1または2記載の履帯ピンシールにおいて、前記突起は、内周側立ち上がり傾斜面および外周側立ち上がり傾斜面を備え、前記内周側立ち上がり傾斜面は、前記外周側立ち上がり傾斜面よりも傾斜角度が小さく設定されていることを特徴とする。
上記従来技術においてシールリングおよび軸側端面部間にその外周側から外部異物が侵入しやすかったのは、シールリングが軸側シール部、ハウジング側シール部およびベロー状の連結部を一体に備える形状とされ、シールリングの外周部よりも内周部のほうが断面積が大きく剛性が高く、よって剛性が高いこの内周部で1箇所に集中して高面圧部が発生していたからである。これに対し上記構成を備える本発明の履帯ピンシールにおいては、シールリングの構成として、軸側端面部に接触する軸側シール部の接触面に複数の突起が径方向に並べて設けられているため、この複数の突起がそれぞれ個別に軸側端面部に接触し、よって個別に接触面圧が発生し、一方、突起の両側(互いに隣り合う突起間の溝部)では軸側シール部は軸側端面部に接触せず面圧が発生しないので、各突起により発生する接触面圧がそれぞれ高面圧部とされる。したがってこのように複数の突起により複数の高面圧部が分散配置されるため、シールリングおよび軸側端面部間に外部異物が侵入しにくくなる。
また同様に、シールリングの軸方向反対側において、ハウジング側端面部に接触するハウジング側シール部の接触面に複数の突起を径方向に並べて設けることも考えられ、この場合には、複数の突起がそれぞれ個別にハウジング側端面部に接触し、よって個別に接触面圧が発生し、一方、突起の両側ではハウジング側シール部はハウジング側端面部に接触せず面圧が発生しないので、各突起により発生する接触面圧がそれぞれ高面圧部とされる。したがってこのように複数の突起により複数の高面圧部が分散配置されるため、シールリングおよびハウジング側端面部間に外部異物が侵入しにくくなる。
径方向に並べて設けられる各突起は、シール機能を発揮するものであるため、環状に形成される。各突起の断面形状は特に限定されず、例えば断面三角形、円弧形、台形または長方形などであっても良い。
また、突起に内周側の立ち上がり傾斜面および外周側の立ち上がり傾斜面を設けるとともに内周側の立ち上がり傾斜面の傾斜角度を外周側の立ち上がり傾斜面の傾斜角度よりも小さく設定すると、突起は軸側端面部(またはハウジング側端面部)に接触し押し付けられたときに外周側へ倒れように弾性変形する。したがってシールリングおよび軸側端面部間にその外周側から侵入しようとする外部異物に対し突起の先端がこれを迎える方向を向いてシール機能に方向性が付与されるため、外部異物に対するシール性を一層高めることが可能とされる。
尚、本発明において、履帯構造は例えば、連結ピン(軸)の外周側にブッシュおよび外側リンク部材(ハウジング)を配置するとともにブッシュの外周側に内側リンク部材を配置し、ブッシュおよび外側リンク部材間にシールリングを軸方向に圧縮した状態で介装するものとされる。したがってこの場合、請求項1記載の軸側端面部はブッシュの端面により構成され、ハウジング側端面部は外側リンク部材の端面により構成される。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち本発明においては以上説明したように、軸側端面部に接触する軸側シール部の接触面に複数の突起が径方向に並べて設けられているため、この複数の突起がそれぞれ個別に軸側端面部に接触し、よって個別に接触面圧が発生し、その一方で、突起の両側では軸側シール部は軸側端面部に接触せず面圧が発生しないので、各突起によって発生する接触面圧がそれぞれ高面圧部とされる。したがってこのように複数の突起により複数の高面圧部が分散配置されるため、シールリングおよび軸側端面部間に外部異物が侵入しにくくなる。ハウジング側シール部の接触面に複数の突起を径方向に並べて設ける場合も同様である。また、突起に内周側の立ち上がり傾斜面および外周側の立ち上がり傾斜面を設けるとともに内周側の立ち上がり傾斜面の傾斜角度を外周側の立ち上がり傾斜面の傾斜角度よりも小さく設定することにより、突起が倒れるように弾性変形してシール機能に方向性が付与されるため、突起によるシール性を一層高めることができる。
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)履帯ピンシールのシール面部に相手面に対して凸形状の突起を複数配置する。かつ凸形状は相手面に対し軸側の角度がハウジング側の角度より小さくなるように設定する。
(2)シール面部に凸形状の突起を複数配置することで、面圧が高くなる部分を複数つくり、高面圧部を分散させ、従来品のような高面圧部の摩耗による急激なダスト(泥水)の流入を防止する。
(3)また、凸形状を相手面に対し軸側の角度がハウジング側の角度より小さくなるように設定することで、圧縮時に突起はハウジング側に倒れるように変形するため、ダスト(泥水)が流入しても摺動時にハウジング側へダストを排出する効果が期待できる。これによりシール面の一部分の摩耗を抑え、かつダストの流入を低減する効果があるため、シールの寿命が延びる。
(4)突起を複数設定することで製品を圧縮した際に高面圧部を分散できる。また、突起がハウジング側に倒れるように変形し、かつ突起部の面圧は一つ軸側に行くほど高くなるため、流入したダストをハウジング側に排出する効果がある。
(1)履帯ピンシールのシール面部に相手面に対して凸形状の突起を複数配置する。かつ凸形状は相手面に対し軸側の角度がハウジング側の角度より小さくなるように設定する。
(2)シール面部に凸形状の突起を複数配置することで、面圧が高くなる部分を複数つくり、高面圧部を分散させ、従来品のような高面圧部の摩耗による急激なダスト(泥水)の流入を防止する。
(3)また、凸形状を相手面に対し軸側の角度がハウジング側の角度より小さくなるように設定することで、圧縮時に突起はハウジング側に倒れるように変形するため、ダスト(泥水)が流入しても摺動時にハウジング側へダストを排出する効果が期待できる。これによりシール面の一部分の摩耗を抑え、かつダストの流入を低減する効果があるため、シールの寿命が延びる。
(4)突起を複数設定することで製品を圧縮した際に高面圧部を分散できる。また、突起がハウジング側に倒れるように変形し、かつ突起部の面圧は一つ軸側に行くほど高くなるため、流入したダストをハウジング側に排出する効果がある。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第1実施例・・・
図1は、本発明の実施例に係る履帯ピンシール1の要部断面を示している。当該実施例に係る履帯ピンシール1は、互いに軸方向に対向する軸51の端面部(軸側端面部)52およびハウジング61の端面部(ハウジング側端面部)62間にシールリング11を圧縮した状態で装着し、履帯外部Aの土砂や泥水またはダスト等の外部異物(図示せず)が履帯内部Bへ侵入するのを抑制するとともに、履帯内部Bに潤滑用グリース(図示せず)を充填する場合にこのグリースが履帯外部Aへ流出するのを抑制する。
図1は、本発明の実施例に係る履帯ピンシール1の要部断面を示している。当該実施例に係る履帯ピンシール1は、互いに軸方向に対向する軸51の端面部(軸側端面部)52およびハウジング61の端面部(ハウジング側端面部)62間にシールリング11を圧縮した状態で装着し、履帯外部Aの土砂や泥水またはダスト等の外部異物(図示せず)が履帯内部Bへ侵入するのを抑制するとともに、履帯内部Bに潤滑用グリース(図示せず)を充填する場合にこのグリースが履帯外部Aへ流出するのを抑制する。
シールリング11は、所定の樹脂またはゴム等の弾性体によって成形され、軸側端面部52に接触する環状の軸側シール部21と、ハウジング側端面部62に接触する環状のハウジング側シール部31と、両シール部21,31の内周部同士を連結した環状であってかつベロー状の連結部41とを一体に備えるものとされている。両シール部21,31はそれぞれ軸直角の平板状に成形されている。両シール部21,31の外径寸法は同等ないし略同等に設定され、両シール部21,31の内径寸法も同等ないし略同等に設定されている。連結部41はその断面形状を略く字状とされ、くの字の屈曲部が径方向外方を向くように成形されている。したがってこれらの形状からしてシールリング11は全体としてその断面形状(半裁断面形状)を略M字形(M字形はその上方を内周側へ向けている)に成形されている。
軸側端面部52に接触する軸側シール部21の接触面に、複数の突起22が径方向に所定の間隔をあけて並んで設けられている。突起22はそれぞれ環状に成形され、複数の突起22が同心円状に設けられている。また、各突起22は断面三角形状に成形され、内周側の立ち上がり傾斜面23および外周側の立ち上がり傾斜面24を備えている。また、各突起22は断面不等辺三角形状に成形され、軸側端面部52ないし軸側シール部21の接触面に対する内周側の立ち上がり傾斜面23の傾斜角度θ1が外周側の立ち上がり傾斜面24の傾斜角度θ2よりも小さく設定されている(θ1<θ2)。
図1は、シールリング11を軸方向に圧縮する以前の状態を示し、この状態から軸51およびハウジング61を相対移動させてシールリング11を軸方向に圧縮すると図2に示すようなる。
しかして、上記構成の履帯ピンシール1においては、シールリング11における軸側シール部21の接触面に複数の突起22が径方向に所定の間隔をあけて並んで設けられているため、この複数の突起22がそれぞれ個別に軸側端面部52に接触し、よって個別に接触面圧が発生し、その一方で、突起22の両側(互いに隣り合う突起22間の溝部25)では軸側シール部21は軸側端面部52に接触せず面圧が発生しないため、各突起22により発生する接触面圧がそれぞれ高面圧部P1hとされる。したがってこのように複数の突起22により複数の高面圧部P1hが径方向に分散して配置されるため、シールリング11および軸側端面部52間に外部異物が侵入するのを抑制することができ、もってシールリング11が早期に摩耗してシール性が損なわれるのを抑制することができる。
また、突起22に内周側の立ち上がり傾斜面23および外周側の立ち上がり傾斜面24が設けられるとともに内周側の立ち上がり傾斜面23の傾斜角度θ1が外周側の立ち上がり傾斜面24の傾斜角度θ2よりも小さく設定されているために、図2に示すように突起22は軸側端面部52に接触し押し付けられたときに外周側へ倒れように弾性変形する。したがってシールリング11および軸側端面部52間に侵入しようとする外部異物に対し突起22の先端がこれを迎える方向を向いてシール機能に方向性が付与されるため、外部異物に対するシール性が一層高められる。したがってこれによってもシールリング11および軸側端面部52間に外部異物が侵入するのを抑制することができ、もってシールリング11が早期に摩耗してシール性が損なわれるのを抑制することができる。
第2実施例・・・
尚、上記第1実施例では、軸方向反対側の、ハウジング側端面部62に接触するハウジング側シール部31のシール面を平坦状のままとしたが、このハウジング側シール部31およびハウジング側端面部62間に外部異物が侵入する虞がある場合には、このハウジング側シール部31のシール面にも複数の突起を設けるのが好適である。以下、この場合の実施例を説明する。
尚、上記第1実施例では、軸方向反対側の、ハウジング側端面部62に接触するハウジング側シール部31のシール面を平坦状のままとしたが、このハウジング側シール部31およびハウジング側端面部62間に外部異物が侵入する虞がある場合には、このハウジング側シール部31のシール面にも複数の突起を設けるのが好適である。以下、この場合の実施例を説明する。
すなわち図3に示すように、当該第2実施例では、上記第1実施例と同様の構成に加えて、ハウジング側端面部62に接触するハウジング側シール部31の接触面に、複数の突起32が径方向に所定の間隔をあけて並んで設けられている。突起32はそれぞれ環状に成形され、複数の突起32が同心円状に設けられている。また、各突起32は断面三角形状に成形され、内周側の立ち上がり傾斜面33および外周側の立ち上がり傾斜面34を備えている。また、各突起32は断面不等辺三角形状に成形され、ハウジング側端面部62ないしハウジング側シール部31の接触面に対する内周側の立ち上がり傾斜面33の傾斜角度θ3が外周側の立ち上がり傾斜面34の傾斜角度θ4よりも小さく設定されている(θ3<θ4)。
上記構成の履帯ピンシール1においては、シールリング11におけるハウジング側シール部31の接触面に複数の突起32が径方向に所定の間隔をあけて並んで設けられているため、この複数の突起32がそれぞれ個別にハウジング側端面部62に接触し、よって個別に接触面圧が発生し、その一方で、突起32の両側(互いに隣り合う突起32間の溝部35)ではハウジング側シール部31はハウジング側端面部62に接触せず面圧が発生しないため、各突起32により発生する接触面圧がそれぞれ高面圧部とされる。したがってこのように複数の突起32により複数の高面圧部が径方向に分散して配置されるため、シールリング11およびハウジング側端面部62間に外部異物が侵入するのを抑制することができ、もってシールリング11が早期に摩耗してシール性が損なわれるのを抑制することができる。
また、突起32に内周側の立ち上がり傾斜面33および外周側の立ち上がり傾斜面34が設けられるとともに内周側の立ち上がり傾斜面33の傾斜角度θ3が外周側の立ち上がり傾斜面34の傾斜角度θ4よりも小さく設定されているために、突起32はハウジング側端面部62に接触し押し付けられたときに外周側へ倒れように弾性変形する。したがってシールリング11およびハウジング側端面部62間に侵入しようとする外部異物に対し突起32の先端がこれを迎える方向を向いてシール機能に方向性が付与されるため、外部異物に対するシール性が一層高められる。したがってこれによってもシールリング11およびハウジング側端面部62間に外部異物が侵入するのを抑制することができ、もってシールリング11が早期に摩耗してシール性が損なわれるのを抑制することができる。
第3〜5実施例・・・
尚、上記第1および第2実施例では共に、突起22,32の断面形状を不等辺の三角形状としたが、突起22,32の断面形状はこれに限定されるものではなく、例えば二等辺三角形(図4)、台形、円弧形(図5)、長方形(図6)などとしても良い。これらのうち幾つかは突起22,32が外周側へ倒れるように弾性変形しないため突起22,32によるシール機能に方向性を持たせることが困難となるが、依然として複数の高面圧部の分散配置によるシール性向上効果を期待することができる。
尚、上記第1および第2実施例では共に、突起22,32の断面形状を不等辺の三角形状としたが、突起22,32の断面形状はこれに限定されるものではなく、例えば二等辺三角形(図4)、台形、円弧形(図5)、長方形(図6)などとしても良い。これらのうち幾つかは突起22,32が外周側へ倒れるように弾性変形しないため突起22,32によるシール機能に方向性を持たせることが困難となるが、依然として複数の高面圧部の分散配置によるシール性向上効果を期待することができる。
また、その外、以下の事項が考えられる。
(1)突起22,23の高さ寸法を内周側から外周側へかけて漸次高くなるように設定する。これによれば、各高面圧部に発生する接触面圧を均等化することを期待することができ、更には、最も外周側に位置する高面圧部に発生する接触面圧を最も大きくすることを期待することもできる。
(2)軸側シール部21を圧縮前の自由状態で軸直角の平板状でなく、円錐のようなテーパー状に成形する。同様にハウジング側シール部31を圧縮前の自由状態で軸直角の平板状でなく、円錐のようなテーパー状に成形する。またこの場合、テーパーの向きを両シール部21,31の内径部間の間隔よりも両シール部21,31の外径部間の間隔が大きくなる向きに設定する。これによれば、シールリング11が軸方向に圧縮されたときに両シール部2,31の外周部にて大きな反発力が発生し、これに伴い最も外周側に位置する高面圧部にて大きな接触面圧が発生することを期待することができる。
(1)突起22,23の高さ寸法を内周側から外周側へかけて漸次高くなるように設定する。これによれば、各高面圧部に発生する接触面圧を均等化することを期待することができ、更には、最も外周側に位置する高面圧部に発生する接触面圧を最も大きくすることを期待することもできる。
(2)軸側シール部21を圧縮前の自由状態で軸直角の平板状でなく、円錐のようなテーパー状に成形する。同様にハウジング側シール部31を圧縮前の自由状態で軸直角の平板状でなく、円錐のようなテーパー状に成形する。またこの場合、テーパーの向きを両シール部21,31の内径部間の間隔よりも両シール部21,31の外径部間の間隔が大きくなる向きに設定する。これによれば、シールリング11が軸方向に圧縮されたときに両シール部2,31の外周部にて大きな反発力が発生し、これに伴い最も外周側に位置する高面圧部にて大きな接触面圧が発生することを期待することができる。
1 履帯ピンシール
11 シールリング
21 軸側シール部
22,32 突起
23,33 内周側の立ち上がり傾斜面
24,34 外周側の立ち上がり傾斜面
25,35 突起間溝部
31 ハウジング側シール部
41 連結部
51 軸
52 軸側端面部
61 ハウジング
62 ハウジング側端面部
A 履帯外部
B 履帯内部
11 シールリング
21 軸側シール部
22,32 突起
23,33 内周側の立ち上がり傾斜面
24,34 外周側の立ち上がり傾斜面
25,35 突起間溝部
31 ハウジング側シール部
41 連結部
51 軸
52 軸側端面部
61 ハウジング
62 ハウジング側端面部
A 履帯外部
B 履帯内部
Claims (3)
- 互いに対向する軸側端面部およびハウジング側端面部間にシールリングを圧縮した状態で装着することにより外部異物が侵入するのを抑制する履帯ピンシールであって、前記シールリングは、前記軸側端面部に接触する軸側シール部と、前記ハウジング側端面部に接触するハウジング側シール部と、前記両シール部の内周部同士を連結したベロー状の連結部とを一体に備える履帯ピンシールにおいて、
前記軸側端面部に接触する前記軸側シール部の接触面に複数の突起を径方向に並べて設け、前記複数の突起がそれぞれ前記軸側端面部に接触することにより複数の高面圧部が分散配置されることを特徴とする履帯ピンシール。 - 請求項1記載の履帯ピンシールにおいて、
前記ハウジング側端面部に接触する前記ハウジング側シール部の接触面に複数の突起が径方向に並べて設けられ、前記複数の突起がそれぞれ前記ハウジング側端面部に接触することにより複数の高面圧部が分散配置されることを特徴とする履帯ピンシール。 - 請求項1または2記載の履帯ピンシールにおいて、
前記突起は、内周側立ち上がり傾斜面および外周側立ち上がり傾斜面を備え、
前記内周側立ち上がり傾斜面は、前記外周側立ち上がり傾斜面よりも傾斜角度が小さく設定されていることを特徴とする履帯ピンシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014112374A JP2015227066A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 履帯ピンシール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014112374A JP2015227066A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 履帯ピンシール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015227066A true JP2015227066A (ja) | 2015-12-17 |
Family
ID=54884858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014112374A Pending JP2015227066A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 履帯ピンシール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015227066A (ja) |
-
2014
- 2014-05-30 JP JP2014112374A patent/JP2015227066A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10371260B2 (en) | Oil seal | |
EP2894358B1 (en) | Seal washer | |
JP5170369B2 (ja) | 密封装置 | |
CN103228963B (zh) | 带有组合式防尘推力垫的动态径向轴密封组件 | |
US10544865B2 (en) | Sealing device | |
JP5849837B2 (ja) | シールリング | |
JP5177690B2 (ja) | 小型電子機器用防水ガスケット | |
KR20200095456A (ko) | 휠 베어링용 밀봉 장치 | |
CN105465188A (zh) | 轴承 | |
JP2013522551A (ja) | 改善されたシール要素接合部を有する低トルクシャフトシール | |
JP2014084967A (ja) | ボールジョイント用ダストカバー | |
JP2013189052A (ja) | 履帯ピンシール | |
JP5900790B2 (ja) | ボールジョイント用ダストカバー | |
JP2015227066A (ja) | 履帯ピンシール | |
US10871231B2 (en) | Sealing device | |
JP5212601B2 (ja) | 密封装置 | |
WO2016143397A1 (ja) | 密封装置 | |
JP6119965B2 (ja) | ボールジョイント用ダストカバー | |
KR102075472B1 (ko) | 구름 베어링용 카트리지 씰 | |
JP4502120B2 (ja) | 密封装置 | |
US10914379B2 (en) | Dust cover | |
JP2008232249A (ja) | ダストカバーの固定構造 | |
CN219452878U (zh) | 耐磨密封圈 | |
JP2017065499A (ja) | 履帯ピンシール | |
JP2014137122A (ja) | 密封装置 |