JP2015226440A - 電気式計器装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】計器本体の端子と回路基板とを半田付けすることなく電気的に接続でき、製造の工程数を削減可能な電気式計器装置を提供する。
【解決手段】ステッピングモータを位置決めし、ステッピングモータと電気的に接続する通電部を備えて貫通した貫通端子部14bを備える回路基板14と、貫通端子部14bの延長線上に貫通して形成された抜け止め固定部を備える電気部品11のケース部材12と、貫通端子部14bに挿入して通電部に圧着されてステッピングモータと回路基板14とが電気的に接続される挿入圧着部15cと、抜け止め固定部に挿入されて固定されステッピングモータを回路基板14に固定する固定保持部15bと、ステッピングモータと導電状態で接続される本体接続部15aとを有し、抜け止め固定部から回路基板14の貫通端子部14bに圧入される接続端子部材15とを備え、固定保持部15bを螺旋形状部としたものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気式計器装置に関する。
電気式計器装置は、OA機器、家電製品、自動車等種々の分野に用いられており、例えば、自動車等で用いられている電気式計器装置として、車両速度を指示する車両速度メータ、エンジン回転数を指示するエンジン回転数メータ、燃料残量を指示する燃料残量メータ、冷却水の温度を指示する水温メータ等の種々のメータ(計器装置)がある。
電気式計器装置は、電気部品を回路基板に取り付けるとともに、電気部品に設けた端子と回路基板とを電気的に接続することで構成される。
例えば、電気式計器装置の指針を駆動するための指針駆動装置では、電気部品を構成するステッピングモータの端子と回路基板との電気的な接続については、例えば、特許文献1に開示されているように、半田付けが行われている。
電気部品を構成するステッピングモータのボビンにコイルと導通する端子を設け、この端子を回路基板に向けて延長させ、その延長端を回路基板を貫通させて裏側で直接半田付けすることにより電気的な接続を行っている。
特開平9−149619号公報
しかし、特許文献1に記載されている電気部品では、回路基板への取付工程とは別に電気的な接続のための端子の半田付け工程が必要であり、工程が増大するとともに、独立した異なる工程であるため煩雑となるという問題がある。
また、電気部品の端子を回路基板に半田付けしてしまうと、電気部品を簡単に取り外すことができず、パーツ交換を行うことが困難になるという問題もある。
一方、半田付けを不要とするため、回路基板の貫通端子部の孔の内周に突起部を形成したり、回路基板の裏側に円筒部内周に突起部を形成した雌端子を設けておき、電気部品の端子の延長端を回路基板の表側から挿入することで、貫通端子部の孔や雌端子の突起部を介して電気的な接続を図ることも考えられるが、孔の内周に突起部の形成が必要となる等製造工程が煩雑となったり、部品点数の増大を招くという問題がある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、電気部品の端子と回路基板とを半田付けすることなく電気的に接続することができ、製造の工程数を削減することができる電気式計器装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電気式計器装置は、
回路基板に電気部品が取り付けられて、前記電気部品と前記回路基板とが電気的に接続されてなる電気式計器装置であって、
前記電気部品を位置決めして固定するとともに、前記電気部品と電気的に接続し得る通電部を備えて貫通した貫通端子部を備える前記回路基板と、
前記貫通端子部の延長線上に貫通して形成された抜け止め固定部を備える前記電気部品と、
前記貫通端子部に挿入して前記通電部に圧着されて前記電気部品と前記回路基板とが電気的に接続される挿入圧着部と、
前記抜け止め固定部に挿入されて固定され前記電気部品を前記回路基板に固定する固定保持部と、
前記電気部品と導電状態で接続される本体接続部とを有し
前記抜け止め固定部から前記回路基板の前記貫通端子部に圧入可能とされた接続端子部材とを備え、
前記固定保持部に螺旋形状部を設けた
ことを特徴とする。
本発明に係る電気式計器装置によれば、半田付けを不要として電気部品を回路基板に電気的に接続することができ、工程数を少なくすることができる。
本発明の一実施形態に係る電気式計器装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係り、接続端子部材の外観斜視図および圧入した固定状態の断面図である。 本発明の一実施形態に係る電気式計器装置の製造方法を示す図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る電気式計器装置を添付図面に基づいて説明する。
この実施形態にかかる電気式計器装置1は、例えば自動車等の車両の車両速度を指示する車両速度メータ、エンジン回転数を指示するエンジン回転数メータ、燃料残量を指示する燃料残量メータ、冷却水の温度を指示する水温メータ等の種々のメータ等(電気式計器装置)として構成されるものであり、例えば、指針駆動装置であるステッピングモータ(電気部品)を回路基板に取り付け、ステッピングモータのコイルの末端部が導電状態で接続された接続端子部材と回路基板とを半田付けを不要として電気的な接続を行うようにしたものである。
電気式計器装置1の電気部品を構成するステッピングモータ11は、図1に示すように、ケース部材12と、ケース部材12内に収納された駆動部材13とを備えて構成されており、ステッピングモータ11は、この実施の形態では、ケース部材12を介して回路基板14に取り付けるようにしている。
ケース部材12は、少なくとも上下に2分割された合成樹脂製のケース12aおよび金属製のシールドケース12bを備えている。ケース部材12のケース12a内には、ステッピングモータ11の駆動部材13を構成するロータ軸を介して回転可能とされた円盤状のプラスチックマグネットが収納され、ロータ軸の回転を指針軸13aに伝達する減速ギヤが収納されて指針軸13aが回転駆動されるようになっている。ケース12aの外側には、1対のコイル13bが巻かれ、コイル13bが巻かれたケース12aの一部の所定領域が金属製のシールドケース12bで覆われるように収納されるほか、ステッピングモータ11を構成する他の部品もケース12aおよびシールドケース12b内に収納されている。
このステッピングモータ11を回路基板14に取り付けるため、ステッピングモータ11が収納されるケース部材12を構成するケース12aに位置決め固定用の係止爪12cが前方(回路基板14側)に突き出すように形成してあり、回路基板14の係止孔14aに挿入し引っ掛けるようにして固定し、複数箇所、例えば、3箇所に設けた係止爪12cによって回路基板14の所定の位置にステッピングモータ11が位置決めされる。
また、この電気式計器装置1には、ステッピングモータ11と別体とされた導電性材料、例えば、金属材の接続端子部材15を有しており、1対のコイル13bの末端部がそれぞれ接続端子部材15の基端部の本体接続部15aにからげられて半田付けされて導通状態で接続され、ステッピングモータ11のケース部材12に形成した抜け止め固定部12dに挿入して中間部の固定保持部15bで固定できるようにしてある。このステッピングモータ11では、4本の接続端子部材15を有している。
これら接続端子部材15を回路基板14に電気的に接続するため、回路基板14には、貫通した孔で構成された貫通端子部14bが形成してあり、回路基板14の所定位置に位置決めされたステッピングモータ11の接続端子部材15の位置に対応して配置され、内側面が銅箔パターンによるスルーホール部からなる通電部とされて導通状態で接続される接続面となっている。
この回路基板14の貫通端子部14bに挿入して圧着することで電気的に接続する接続端子部材15の先端部には、挿入圧着部15cが形成してある。
この接続端子部材15は、棒状の導電性金属材をプレス成形したものであり、基端部のコイル13bの末端部が巻き付けられて半田付けされる本体接続部15aは略角柱形状とされている。ケース部材12の抜け止め固定部12dに固定される接続端子部材15の中間部の固定保持部15bは、螺旋形状部を備えている。この螺旋形状部15bは、本体接続部15aより一回り大きな角柱部を備え、接続端子部材15を側面方向から視認した場合に、螺旋形状部15bの左上の角部から右下の角部を繋ぐ凸状のねじ山15b1を複数備えている。本実施形態では、ねじ山15b1は、角柱部の角部に対応するように4つである。また、このねじ山15b1は、固定保持部15bの中央部が、接続端子部材15の最大幅となるように膨らんでおり、この部分の外形が最も大きく形成してある。ねじ山15b1は、少なくとも本体接続部15aの外形を超えるものである。さらに、固定保持部15bの外形は、ケース部材12の抜け止め固定部12dの内径より大きく形成されている。
また、螺旋形状部15bは、本実施形態のような明確な螺旋形状である必要はなく、接続端子部材15の長手方向に対し平行及び直交したものではなく、長手方向に対し傾斜した形状であればよい。
回路基板14の貫通端子部14bに圧入されて電気的に接続される接続端子部材15の先端部の挿入圧着部15cは両外側に円弧状に膨らむようにプレス成形され、中央部に貫通孔が形成してあり、弾性変形による圧着力を確保できるようにしてある。
この円弧状に膨らむ挿入圧着部15cの最も幅の大きい部分、最大幅L1に比べても接続端子部材15の固定保持部15bの外形の最大幅L2がより大径に形成してあり、これにより、接続端子部材15の先端部の挿入圧着部15cがケース部材12の抜け止め固定部12dを円滑に通過でき、しかも回路基板14の貫通端子部14bからは接続端子部材15が抜け出すことを防止している。
このような接続端子部材15をステッピングモータ11に取り付けるため、シールドケース12bに端子挿入穴12eが設けてあり、ケース部材12の抜け止め固定部12dの位置に対応して配置することで、端子挿入穴12eからケース部材12の抜け止め固定部12dや回路基板14の貫通端子部14bまで接続端子部材15を挿入できるようにしてある。また、この端子挿入穴12eは、接続端子部材15と接触して短絡しない大きさとしてある。
そして、接続端子部材15のステッピングモータ11への組み立て(端子挿入工程)は、接続端子部材15をケース12aの抜け止め固定部12dに挿入する。挿入時に、接続端子部材15は、固定保持部15bに形成した螺旋形状部によって、回転しながら抜け止め固定部12dに挿入される。抜け止め固定部12dに固定された接続端子部材15の本体接続部15aに、コイル13bの末端部がからげられて半田付けされて導通状態で接続される。そして、ケース部材12にシールドケース12bを固定する。
次いで、圧入治具20上にステッピングモータ11をセットする。
そして、圧入治具20とともに、ステッピングモータ11を回路基板14側へ押し付けることによって、ケース部材12の係止爪12cを回路基板14の係止孔14aに係止するとともに、接続端子部材15を圧入することで、先端部の挿入圧着部15cを回路基板14の貫通端子部14bに挿入圧着して電気的な接続を完了することができる。
また、半田付けに代わる続端子部材15の先端部の挿入圧着部15cを回路基板14の貫通端子部14bに挿入して圧着することによっても、強固に固定された状態にすることができる。なお、このステッピングモータ11と接続端子部材15とを同時に回路基板14に組み付ける時は、接続端子部材15は、ステッピングモータ11(ケース12)に対して、回転することはない。
次に、このような電気式計器装置1の製造方法について、図3を用いて説明する。
まず、端子挿入工程として、ステッピングモータ11へ接続端子部材15を組み付ける。
この接続端子部材15を組み付けたステッピングモータ11は、回路基板14と対向する圧入治具20にセットされる。
この状態では、接続される接続端子部材15の先端は、回路基板14の貫通端子部14bに位置するものの、電気的に接続する挿入圧着部15cは圧着されない状態となっている。
圧入治具20を上昇(回路基板14に接近)させてケース部材12の係止爪12cを回路基板14の係止孔14aに係止するとともに、接続端子部材15を回路基板14に電気的に接続するための組立工程が行われる。
接続端子部材15の挿入圧着部15cを設けた側とは反対側の端部が、ケース部材12(本実施形態では、ケース12a)から突出していることによって、圧入治具20の圧入ピン21を接続端子部材15に当接させることができる。
そして、圧入ピン21を接続端子部材15に当接させた状態で、圧入治具20を上昇させて、ケース部材12の係止爪12cを回路基板14の係止孔14aに係止するとともに接続端子部材15の先端部の挿入圧着部15cを回路基板14の貫通端子部14bに挿入して圧着して電気的に接続する。
この状態では、半田付けに代わる接続端子部材15の先端部の挿入圧着部15cを回路基板14の貫通端子部14bに挿入して圧着することで、強固に固定された状態となる。
なお、接続端子部材15を圧入ピン21などに当接させることが可能であれば、接続端子部材15の挿入圧着部15cを設けた側とは反対側の端部は、ケース部材12(本実施形態では、ケース12a)から突出する必要はなく、ケース部材12のケース12の抜け止め固定部12dの開口の周囲と同等の高さの位置であってもよい。
このような電気式計器装置によれば、ステッピングモータ11とは別に接続端子部材15を用い、ケース部材12を介して回路基板14に半田付けすることなく、挿入圧着部15cを回路基板14の貫通端子部14bに挿入し圧着して電気的に接続することができ、これまでのケース部材12を介して回路基板14に取り付けたのち、半田付け工程を必要とする場合に比べ工数を削減することができ、一連の取付作業工程中に電気的な接続をも行うことができる。
また、回路基板14からステッピングモータ11を取り外すことが容易にでき、部品交換を半田付けの場合に比べ簡単に行うことができる。
また、回路基板14の貫通端子部14bに特別な加工を施すことなく、接続端子部材15の挿入圧着部15cをプレス成形することで、中央部の穴の外側を膨らませて圧着力を確保することができ、製造も容易に行うことができる。
また、固定保持部15bの形状を螺旋形状に形成することで、抜け止め固定部12dから接続端子部材15が引き抜かれようとした場合、接続端子部材15は、接続端子部材15の長手方向を軸として、回転しなければならなくなる。一方で、接続端子部材15の挿入圧着部15cは、回路基板14の貫通端子部14bに圧着固定されていることと、挿入圧着部15cの接続端子部材15の長手方向の断面形状が四角形であることによって、回転できない。
以上の構成によって、回路基板14と接続端子部材15の固定を圧着によって行い、電気部品11のケース部材12と接続端子部材15との固定を固定保持部15cの螺旋形状部で行うことで、回路基板14と電気部品11との固定を強固なものにすることができ、固定の信頼性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態では、接続端子部材を角柱状の素材に、先端に中央部の穴の両側を外側に円弧状に膨らませた挿入圧着部を形成するとともに、中間部に螺旋形状部からなる固定保持部を形成した場合を例に説明したが、三角柱状や多角柱状、あるいは円柱状など他の形状であっても良く、挿入圧着部をくさび状等としたり、固定保持部の形状も4つの四角柱状で構成するほか、3つ以上の三角柱状で構成するなど他の形状であっても良い。また、螺旋形状部15bのねじ山15b1は、少なくとも1つ以上備えていれば、接続端子部材15をケース部材12に充分固定することが可能である。
さらに、接続端子部材15の本体接続部15aは、基端部に設ける場合に限らず、挿入に支障のない位置であれば、他の位置であっても良く、コイルの末端部を巻きかけて半田付けすることを容易とするため、一層ないし複数層のメッキ層を設けても良い。
なお、本体接続部15aとコイル13bとの接続は、半田付けに限定されるものではなく、レーザなどを用いた溶接であってもよい。
さらに、電気式計器装置の電気部品としてステッピングモータを例に説明したが、他の電気部品に対しても同様に適用することができ、電気部品が収納されるケース部材を介して回路基板に電気的な接続と固定保持を接続端子部材を用いて半田付けすることなく、行うことができる。
また、電気部品の回路基板への固定を係止爪と係止孔とで行うようにしたが、電気部品を何らかの手段で押えておき、接続端子部材で直接電気部品を回路基板に固定するようにしても良い。
なお、接続端子部材15の下端側の本体接続部15aは、ケース部材12の底面より外部側に突出することなくセットされるため、外部の部品との接触を防ぐことができ、接続端子部材15を保護することができる。
1 電気式計器装置
11 ステッピングモータ(電気部品)
12 ケース部材
12a ケース
12b シールドケース
12c 係止爪
12d 抜け止め固定部
12e 端子挿入穴
13 駆動部材
13a 指針軸
13b コイル
14 回路基板
14a 係止孔
14b 貫通端子部
15 接続端子部材
15a 本体接続部
15b 固定保持部(螺旋形状部)
15c 挿入圧着部
20 圧着治具
21 圧入ピン
L1 挿入圧着部の最大幅
L2 固定保持部の最大幅

Claims (4)

  1. 回路基板に電気部品が取り付けられて、前記電気部品と前記回路基板とが電気的に接続されてなる電気式計器装置であって、
    前記電気部品を位置決めして固定するとともに、前記電気部品と電気的に接続し得る通電部を備えて貫通した貫通端子部を備える前記回路基板と、
    前記貫通端子部の延長線上に貫通して形成された抜け止め固定部を備える前記電気部品と、
    前記貫通端子部に挿入して前記通電部に圧着されて前記電気部品と前記回路基板とが電気的に接続される挿入圧着部と、
    前記抜け止め固定部に挿入されて固定され前記電気部品を前記回路基板に固定する固定保持部と、
    前記電気部品と導電状態で接続される本体接続部とを有し
    前記抜け止め固定部から前記回路基板の前記貫通端子部に圧入可能とされた接続端子部材とを備え、
    前記固定保持部に螺旋形状部を設けた
    ことを特徴とする電気式計器装置。
  2. 前記固定保持部を前記挿入圧着部より大径に形成した、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気式計器装置。
  3. 前記電気部品の前記抜け止め固定部は、前記電気部品が収納して固定されたケース部材に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気式計器装置。
  4. 前記接続端子部材の前記挿入圧着部を設けた側とは反対側の端部が前記ケース部材から突出した、あるいは、前記ケース部材の前記抜け止め固定部の開口の周囲と同等の高さの位置とした
    ことを特徴とする請求項3に記載の電気式計器装置。
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