JP2015224924A - 位置検出装置 - Google Patents

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Yusuke Yamanaka
雄介 山中
大谷 和也
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Abstract

【課題】可動物の位置を検出するにあたり、検出範囲を広くとることができる位置検出装置を提供する。
【解決手段】位置検出装置2は、第1励磁コイル3と、検出範囲が72°の3つの第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cとを備える。位置検出装置2は、絶対角を検出するのに必要となる2つの第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bと、絶対位置検出コイル9を励磁する第2励磁コイル10と、絶対位置検出コイル9に付与される磁界を変化させる磁界可変部11とを備える。2つの絶対位置検出コイル9の出力組み合わせは、特定範囲検出コイル4の角度検出の周期である72°ごとに異なる組み合わせをとるように設定される。位置検出装置2は、特定範囲検出コイル4の出力と、絶対位置検出コイル9の出力とに基づき、金属ロータ5の0〜360°の範囲の角度を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動物の位置を検出する位置検出装置に関する。
従来、励磁コイルから複数の検出コイルに磁界をかけておき、金属ロータの回転に応じて検出コイルにかかる磁界の変化を検出することにより、可動物の位置を演算する位置検出装置(渦電流センサ)が周知である(特許文献1等参照)。この種の位置検出装置は、励磁コイル及び検出コイルが電磁結合され、金属ロータの回動位置に応じて検出コイルに現れる誘導起電力が変化することにより、誘導起電力の変化から可動物の回動位置が検出される。
特開2002−365006号公報
しかし、特許文献1の位置検出装置は、可動物の回動角度を検出するにあたり、ある特定の範囲の角度しか判定することができない問題があった。よって、可動物の回動位置を広範囲に亘り検出できる技術開発のニーズがあった。なお、検出対象とする位置は、前述の回動位置に限らず、例えば直線方向の位置など、種々の位置も含むこととする。
本発明の目的は、可動物の位置を検出するにあたり、検出範囲を広くとることができる位置検出装置を提供することにある。
前記問題点を解決する位置検出装置は、磁界を発生させる第1励磁コイルと、当該第1励磁コイルから発生する磁界を検出可能な1以上の特定範囲検出コイルと、当該特定範囲検出コイルに付与される磁界を可動物の位置に応じて変化させる金属体とを備えた構成において、前記可動物の絶対位置を検出するのに用いる絶対位置検出コイルに対し、他励による電磁誘導によって誘導起電力を発生させる第2励磁コイルと、前記金属体と同じ動きをとり、前記特定範囲検出コイルで検出できる範囲を区分けの単位にして、前記第2励磁コイルから前記絶対位置検出コイルにかかる磁界を前記単位ごとに切り替え可能な複数の磁界可変部と、前記磁界可変部によりインダクタンスが変化し、前記特定範囲検出コイルの特定範囲信号から前記可動物の絶対位置を算出するのに必要となる絶対位置信号を出力可能な複数の前記絶対位置検出コイルと、前記特定範囲信号及び絶対位置信号の組み合わせにより、前記可動物の位置を演算する位置演算部とを備えた。
本構成によれば、特定範囲検出コイルの出力と絶対位置検出コイルの出力との組み合わせにより、可動物の位置を判定するので、例えば特定範囲検出コイルの出力のみで位置検出する場合に比べて、可動物の位置を広い範囲で検出することが可能となる。よって、可動物の位置を検出するにあたり、検出範囲を広くとることが可能となる。
前記位置検出装置において、複数の前記絶対位置検出コイルは、前記可動物の作動方向において、出力が同じタイミングで変化しない位置に配置されていることが好ましい。この構成によれば、複数の絶対位置検出コイルを好適な位置に配置して、可動物の位置をより正しく検出するのに有利となる。
前記位置検出装置において、複数の前記磁界可変部は、コイルの巻数が互いに異なるように形成され、これら巻数に応じた磁界を前記絶対位置検出コイルに発生させることが好ましい。この構成によれば、磁界可変部をコイル状の簡素な部材で済ますことが可能となる。
前記位置検出装置において、前記可動物は、回動する部材であり、1以上の前記特定範囲検出コイルは、前記可動物の回動中心回りに並び配置され、複数の前記絶対位置検出コイルは、前記特定範囲検出コイルと別の位置において回動中心回りに並び配置され、複数の前記磁界可変部は、前記絶対位置検出コイルと対向するように回動中心回りに並び配置され、前記位置演算部は、前記特定範囲信号及び絶対位置信号の組み合わせにより、前記可動物の回動位置を演算することが好ましい。この構成によれば、回動する可動物の位置を広範囲に亘って検出することが可能となる。
前記位置検出装置において、複数の前記磁界可変部は、複数のコイル状ロータを積層してなり、それぞれの前記コイル状ロータは、弧状部と、当該弧状部から外側に飛び出した外延部とを備え、前記外延部は、前記可動物の回動中心回り方向の長さが各々異なるように形成されていることが好ましい。この構成によれば、磁界可変部を簡単に製造することが可能となる。
前記位置検出装置において、前記絶対位置検出コイルは、前記特定範囲検出コイルに対し、前記可動物の回動中心寄りの位置に配置されていることが好ましい。この構成によれば、絶対位置検出コイルを特定範囲検出コイルの内側に収めることが可能となるので、装置サイズを小型化するのに有利となる。
本発明によれば、可動物の位置を検出するにあたり、検出範囲を広くとることができる。
一実施形態の位置検出装置の構成図。 磁界可変部の斜視図。 磁界可変部の展開図。 位置検出装置の電気構成図。 0°≦0<72°のときの検出電圧(特定範囲信号、絶対位置信号)及び検出角度の出力波形図。 72°≦θ<288°のときの検出電圧(特定範囲信号、絶対位置信号)及び検出角度の出力波形図。 288°≦θ<360°のときの検出電圧(特定範囲信号、絶対位置信号)及び検出角度の出力波形図。 検出電圧(絶対角検出信号)及び検出角度の出力波形図。
以下、位置検出装置の一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1に示すように、例えばスイッチ装置等の車載装置は、車載装置において動くように設けられた可動物1の位置を検出可能な位置検出装置2を備える。位置検出装置2は、例えば可動する可動物1の回動位置を検出する回転位置検出装置である。可動物1は、例えばスイッチやレバーなどである。
位置検出装置2は、電流を通じて磁界(磁束)を発生させる第1励磁コイル3と、第1励磁コイル3から発生する磁界を検出可能な1以上の特定範囲検出コイル4と、特定範囲検出コイル4に付与される磁界を可動物1の位置に応じて変化させる金属体(以下、金属ロータ5と記す)とを備える。第1励磁コイル3及び特定範囲検出コイル4は、可動物1を支持する側に設けられる。金属ロータ5は、可動物1とともに回動するように設けられる。第1励磁コイル3に電流が流されると、電磁誘導により特定範囲検出コイル4に誘導起電力が発生する。
金属ロータ5は、可動物1と連動して回動中心P回りに回動する。金属ロータ5の外周には、ロータ本体6から金属ロータ5の径方向外側に突出する突片7が複数形成される。複数の突片7は、特定範囲検出コイル4に対向することにより、特定範囲検出コイル4に発生する誘導起電力を変化させる。複数の突片7は、金属ロータ5の回動方向(図1の矢印A方向)において等間隔に配置される。金属ロータ5の外周には、前述の突片7と、隣同士の突片7によってできる凹部8とが、金属ロータ5の回動方向に沿って交互に等間隔に配置される。突片7は、例えば略扇形状に形成される。金属ロータ5は、可動物1と同一軸心上で回動する。
金属ロータ5の回動方向の平面をロータ回動方向平面(図1のX−Y軸平面)としたとき、突片7のロータ回動方向平面における設定角度R1と、凹部8のロータ回動方向平面における設定角度R2とは、同じ角度とする。設定角度R1,R2は、例えば「36°」である。
特定範囲検出コイル4は、4a〜4cの3つ設けられる。これら特定範囲検出コイル4は、可動物1の回動中心P回りに並び配置される。本例の場合、第2特定範囲検出コイル4bを中心にして、その両側に第1特定範囲検出コイル4a及び第3特定範囲検出コイル4cが配置される。第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cのそれぞれの設定角度(以降、ループ角度R3と記す)は、1組の突片7及び凹部8の角度範囲に合わせて、「72°」である。これにより、1つあたりの特定範囲検出コイル4では、0°〜72°の角度を検出することが可能である。
第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cは、金属ロータ5の回動方向に並び配置されるとともに、金属ロータ5の軸方向(図1の紙面奥行き方向)において所定量ずつ重ねて配置される。この場合、第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cは、車載装置(位置検出装置2)の基板(図示略)に形成されるのであれば、基板のスルーホール(図示略)を通じて互いに電気絶縁が確保された配置パターンにより、重ね配置される。第1特定範囲検出コイル4a及び第2特定範囲検出コイル4bの位相ずれは、例えば「24°」である。第1特定範囲検出コイル4a及び第3特定範囲検出コイル4cの位相ずれは、例えば「24°」である。
第1励磁コイル3は、3つの第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cを全て覆うことができる形状に形成される。本例の第1励磁コイル3は、金属ロータ5の回動方向に沿って円弧状に並び配置された第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cの配置パターンに合わせ、円弧状に折り曲げ形成される。第1励磁コイル3は、第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cと同じ基板上に形成される。
位置検出装置2は、特定範囲検出コイル4の特定範囲信号S1から可動物1の絶対角(本例は0°〜360°のロータ角度θ)を算出するのに必要となる絶対位置信号S2を出力可能な複数の絶対位置検出コイル9を備える。本例の絶対位置検出コイル9は、9a,9bの2つ設けられ、回動中心P回り(金属ロータ5の回動方向)に並び配置されている。第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bは、特定範囲検出コイル4と同一基板に設けられるとともに、金属ロータ5の径方向において、特定範囲検出コイル4よりも内側に配置される。第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bの設定角度(ループ角度R4)は、例えば「約36°程度」に設定されている。
金属ロータ5の回動方向における第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bの位置関係は、金属ロータ5の回動に際して絶対位置信号S2が同じ変化波形をとらないような位置にずらし配置される。すなわち、第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bは、可動物1の作動方向(一例は図1の矢印A方向)において、出力が同じタイミングで変化しない位置に配置されている。
位置検出装置2は、他励による電磁誘導によって誘導起電力を絶対位置検出コイル9に発生させる第2励磁コイル10を備える。第2励磁コイル10は、コイル線を複数周巻回するとともに、略扇形状に形成される。第2励磁コイル10は、特定範囲検出コイル4と同一基板に設けられる。第2励磁コイル10は、金属ロータ5の径方向において絶対位置検出コイル9の内側(ロータ径方向内側)に配置される。
図1及び図2に示すように、位置検出装置2は、特定範囲検出コイル4の設定角度(ループ角度R3)を区分けの単位にして、第2励磁コイル10から絶対位置検出コイル9にかかる磁界を前述の単位ごとに切り替え可能な複数の磁界可変部11を備える。これら磁界可変部11は、第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bと対向するように回動中心P回りに並び配置されている。これら磁界可変部11は、金属ロータ5(突片7)とともに回動する構成となっている。これら磁界可変部11は、コイルの巻数が互いに異なるように形成され、巻数に応じた磁界を絶対位置検出コイル9に発生させる。すなわち、絶対位置検出コイル9が磁界可変部11に覆われると、絶対位置検出コイル9のインダクタンスが変化する。
図3に示すように、複数の磁界可変部11は、形状が異なる複数のコイル状ロータ21,22,23,24を積層してなる。コイル状ロータ21は、例えば小径の弧状部21aと、弧状部21aから外側に飛び出した外延部21bとを備える。同様に、コイル状ロータ22が弧状部22a及び外延部22bを備え、コイル状ロータ23が弧状部23a及び外延部23bを備え、コイル状ロータ24が弧状部24a及び外延部24bを備える。これらコイル状ロータ21〜24の内部には、前述の第2励磁コイル10が配置されている。
本例の場合、弧状部21a〜24aは同じ径に形成されるものの、外延部21b〜24bは回動中心P回り方向(図1でいう矢印A方向)の長さが各々異なるように形成されている。具体的に述べると、同径のこれら弧状部21a〜24aは、同一軸心上に配置される。一方、外延部21bが最も短い長さに形成され、以降、外延部22b→外延部23b→外延部24bの順に長く形成される。本例の場合、外延部21bのロータ周方向の設定角度R5が「72°」とされ、外延部22bのロータ周方向の設定角度R6が「144°」とされ、外延部23bの設定角度R7が「216°」とされ、外延部24bの設定角度R8が「288°」とされる。
図4に示すように、位置検出装置2は、特定範囲信号S1及び絶対位置信号S2の組み合わせにより、可動物1の位置を演算する位置演算部12を備える。位置演算部12には、励磁回路13を介して第1励磁コイル3が接続されている。第1励磁コイル3の電位の高い側には、電圧調整用の抵抗14が接続される。第1励磁コイル3に電磁結合される第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cは、それぞれ検出回路15a,15b,15cを介して位置演算部12に接続されている。検出回路15a〜15cは、例えば信号の増幅や変調等を行う回路である。
位置演算部12は、第1励磁コイル3に交流電圧を印加することにより、第1励磁コイル3から磁界(磁束)を発生させ、相互誘導作用により、第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cに誘導起電力を発生させる。このとき、位置演算部12は、検出回路15aを通じて第1特定範囲検出コイル4aから第1特定範囲信号S1−aを入力し、検出回路15bを通じて第2特定範囲検出コイル4bから第2特定範囲信号S1−bを入力し、検出回路15cを通じて第3特定範囲検出コイル4cから第3特定範囲信号S1−cを入力する。
位置演算部12には、励磁回路16を介して第2励磁コイル10が接続されている。第2励磁コイル10の電位の高い側には、電圧調整用の抵抗17が接続される。第2励磁コイル10に電磁結合される第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bは、それぞれ検出回路18a,18bを介して位置演算部12に接続されている。検出回路18a,18bは、例えば信号の増幅や変調等を行う回路である。
位置演算部12は、第2励磁コイル10に交流電圧を印加することにより、第2励磁コイル10から磁界(磁束)を発生させ、相互誘導作用により、第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bに誘導起電力を発生させる。このとき、位置演算部12は、検出回路18aを通じて第1絶対位置検出コイル9aから第1絶対位置信号S2−aを入力し、検出回路18bを通じて第2絶対位置検出コイル9bから第2絶対位置信号S2−bを入力する。
位置演算部12は、第1特定範囲信号S1−a、第2特定範囲信号S1−b、第3特定範囲信号S1−c、第1絶対位置信号S2−a及び第2絶対位置信号S2−bの組み合わせにより、可動物1の可動位置、すなわち金属ロータ5の回転角度(ロータ角度θ)を演算する。具体的にいうと、位置演算部12は、第1特定範囲信号S1−a〜第3特定範囲信号S1−cから求めた検出角度θkと、第1絶対位置信号S2−aと、第2絶対位置信号S2−bとに基づき、可動物1のロータ角度θを演算する。
次に、図5〜図8を用いて、位置検出装置2の動作を説明する。
[0°≦θ<72°の角度検出の動作]
図5に示すように、同図の左端の位置検出装置2の位置を基準の「0°」とし、この基準位置から金属ロータ5が図中の矢印A1方向に回動する場合を例にとる。第1励磁コイル3に交流電圧が印加されると、相互誘導作用によって第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cに誘導起電力が発生する。この状態において、金属ロータ5が回動中心P回りに回動をし始めると、金属ロータ5の突片7の位置に応じて、第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cの検出電圧(振幅)が交流波状(例えば正弦波状や三角波状)に変化する。すなわち、第1特定範囲信号S1−aを基準としたとき、位相が「24°」早い第2特定範囲信号S1−bが出力され、位相が「24°」遅い第3特定範囲信号S1−cが出力される。
位置演算部12は、第1特定範囲信号S1−a、第2特定範囲信号S1−b及び第3特定範囲信号S1−cのうち、信号波形が直線状の領域のもの(領域Uに存在するもの)を2つ選択し、これら信号の差や和をとるなどして、特定範囲検出コイル4から演算できる可動物1の回動角度である検出角度θkを演算する。例えば、ロータ角度θが約12°〜約24°の範囲では、S1−b,S1−cを使用し、ロータ角度θが約24°〜約36°では、S1−a,S1−cを使用し、ロータ角度θが約36°〜約48°では、S1−a,S1−bを使用する。このようにして、位置演算部12は、1周期72°の範囲で検出角度θkを演算できる。
第1絶対位置検出コイル9aは、0°〜60°の範囲のとき、第1磁界可変部11a〜第4磁界可変部11dのいずれにも覆われていないので、検出電圧(第1絶対位置信号S2−a)が低めの値の「V1」をとる。回転が進み、60°〜72°の範囲のとき、第1絶対位置検出コイル9aは、第4磁界可変部11d(外延部24b)のみに覆われ始めるので、検出電圧(第1絶対位置信号S2−a)が「V1」から上昇していく。そして、ロータ角度θが72°になると、第1絶対位置検出コイル9aの全体が第4磁界可変部11dに覆われ、第1絶対位置信号S2−aは、これでよりも電圧が1段階高い「V2」となる。
第2絶対位置検出コイル9bは、0°〜24°の範囲のとき、第1磁界可変部11a〜第4磁界可変部11dのいずれにも覆われていないので、検出電圧(第2絶対位置信号S2−b)が低めの値の「V1」をとる。回転が進み、24°〜36°の範囲のとき、第2絶対位置検出コイル9bは、第4磁界可変部11d(外延部24b)のみに覆われ始めるので、検出電圧(第2絶対位置信号S2−b)が「V1」から上昇していく。そして、36°〜72°の範囲のとき、第2絶対位置検出コイル9bの全体が第4磁界可変部11dで覆われ、第2絶対位置信号S2−bは上昇後の値である「V2」で維持される。
位置演算部12は、第1特定範囲信号S1−a〜第3特定範囲信号S1−cと、第1絶対位置信号S2−aと、第2絶対位置信号S2−bとの組み合わせを基に、0°〜72°の間のロータ角度θを演算する。具体的にいうと、位置演算部12は、第1特定範囲信号S1−a〜第3特定範囲信号S1−cから求まる検出角度θkと、60°〜72°のときに値が「V1→V2」に変化する第1絶対位置信号S2−aと、24°〜36°のときに値が「V1→V2」に変化する第2絶対位置信号S2−bとの組み合わせを基に、0°〜72°の間のロータ角度θを演算する。
[72°≦θ<288°の角度検出の動作]
図6に示すように、72°≦θ<288°のとき、第1特定範囲信号S1−a、第2特定範囲信号S1−b及び第3特定範囲信号S1−cは、0°≦θ<72°のときと同様の変化を72°ごとにとる。また、72°≦θ<288°のとき、第1絶対位置信号S2−a及び第2絶対位置信号S2−bは、電圧の大きさが異なること、具体的には、覆われる磁界可変部11の数が多くなるほど検出電圧がV2→V3→V4→V5と大きくなることを除き、0°≦θ<72°のときと同様の変化を72°ごとにとる。このように、72°≦θ<288°のときの角度検出は、0°≦θ<72°のときと基本的に同様であるので、説明を省略する。
図7に示すように、288°≦θ<360°のとき、第1特定範囲検出コイル4a、第2特定範囲検出コイル4b及び第3特定範囲検出コイル4cは、0°≦θ<72°のときと同様の変化をとる。すなわち、288°≦θ<360°のとき、第1特定範囲信号S1−a、第2特定範囲信号S1−b及び第3特定範囲信号S1−cは、0°≦θ<72°のときと同様の波形変化をとる。
第1絶対位置検出コイル9aは、288°〜348°の範囲のとき、第1磁界可変部11a〜第4磁界可変部11d(外延部21b〜24b)の全てに覆われているので、検出電圧(第1絶対位置信号S2−a)が最も高い「V5」をとる。回転が進み、348°〜360°の範囲のとき、第1絶対位置検出コイル9aは、第1磁界可変部11a〜第4磁界可変部11dから徐々に覆われなくなり始めるので、検出電圧(第1絶対位置信号S2−a)が「V5」から低下していく。そして、ロータ角度θが360°になると、第1磁界可変部11a〜第4磁界可変部11dのいずれにも覆われなくなり、第1絶対位置信号S2−aは最も低い元の「V1」をとる。
第2絶対位置検出コイル9bは、288°〜312°の範囲のとき、第1磁界可変部11a〜第4磁界可変部11d(外延部21b−24b)の全てに覆われているので、検出電圧(第2絶対位置信号S2−b)が最も高い「V5」をとる。回転が進み、312°〜324°の範囲のとき、第2絶対位置検出コイル9bは、第1磁界可変部11a〜第4磁界可変部11dから徐々に覆われなくなり始めるので、検出電圧(第2絶対位置信号S2−b)が「V5」から低下していく。そして、324°〜360°の範囲のとき、第1磁界可変部11a〜第4磁界可変部11dのいずれにも覆われなくなり、第2絶対位置信号S2−bは最も低い元の「V1」をとる。
ところで、金属ロータ5の1周が終了する間際、すなわちロータ角度θが348°〜360°の範囲のとき、第1絶対位置信号S2−aが「V5」から「V1」に戻る変化をとるので、第1絶対位置信号S2−aのみでは、72°ごとの繰り返しをとる検出角度θkを0°〜360°の範囲で仕分けすることができない。そこで、本例は、第2絶対位置検出コイル9bを設け、第1絶対位置信号S2−aのみでは判定できない範囲を、第2絶対位置信号S2−bによって判定可能とすることにより、0°〜360°の角度演算を可能としている。
位置演算部12は、第1特定範囲信号S1−a〜第3特定範囲信号S1−cと、第1絶対位置信号S2−aと、第2絶対位置信号S2−bとの組み合わせを基に、288°〜360°の間のロータ角度θを演算する。具体的にいうと、位置演算部12は、第1特定範囲信号S1−a〜第3特定範囲信号S1−cから求まる検出角度θkと、348°〜360°のときに値が「V5→V1」に変化する第1絶対位置信号S2−aと、312°〜324°のときに値が「V5→V1」に変化する第2絶対位置信号S2−bとの組み合わせを基に、288°〜360°の間のロータ角度θを演算する。
図8に、本例のロータ角度θの演算方法についてのまとめを図示する。第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cの3つの出力の組み合わせからは、72°の範囲で角度(検出角度θk)を検出することができる。検出角度θkは、72°ごとの繰り返しとなる。第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bの2つの出力の組み合わせは、0°〜72°、72°〜144°、144°〜216°、216°〜288°、288°〜360°のそれぞれで異なる組み合わせをとるので、検出角度θkを0°〜360°の絶対値で識別できる。このように、第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4c、第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bの組み合わせから、ロータ角度θを0〜360°の範囲で検出できることが分かる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)例えば、絶対位置検出コイル9を省略して、特定範囲検出コイル4のみで可動物1の回動位置を検出する場合を考える。このときは、特定範囲検出コイル4の検出範囲(ループ角度R3)である0°〜72°でしか可動物1の角度を検出することができない。一方、本例の場合、位置検出装置2に絶対位置検出コイル9を設けて、特定範囲検出コイル4の出力と絶対位置検出コイル9の出力との組み合わせにより、可動物1の回動位置を判定するので、特定範囲検出コイル4だけのときよりも、可動物1の角度を広い範囲で検出することができる。よって、可動物1の位置を検出するにあたり、検出範囲を広くとることができる。
(2)他励の絶対位置検出コイル9を覆うコイル状ロータ21〜24の数によって絶対位置検出コイル9の出力に変化を生じさせるので、的確な出力変化を絶対位置検出コイル9に発生させることができる。
(3)第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bは、可動物1の回動方向において、磁界可変部11の切り替わりに際して出力が同じタイミングで変化しない位置に配置されている。よって、これら第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bを好適な位置に配置して、可動物1の位置をより正しく検出するのに有利となる。
(4)複数の磁界可変部11は、コイルの巻数が互いに異なるように形成され、これら巻数に怖じた磁界を絶対位置検出コイル9に発生させるものである。よって、磁界可変部11をコイル状の簡素な部材で済ますことができる。
(5)位置検出装置2を回動検出型としたので、回動する可動物1の回動位置を広範囲に亘って検出することができる。
(6)複数の磁界可変部11は、複数のコイル状ロータ21〜24を積層したものとした。よって、磁界可変部11を簡単に製造することができる。
(7)絶対位置検出コイル9は、特定範囲検出コイル4に対し、回動中心P寄りの位置に配置されている。よって、絶対位置検出コイル9を特定範囲検出コイル4の内側に収めることが可能となるので、位置検出装置2の装置サイズを小型化するのに有利となる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・第2励磁コイル10は、扇形状に限らず、例えば回動中心Pを円の中心とした円環状としてもよい。
・第2励磁コイル10は、ロータ回動平面において特定範囲検出コイル4及び絶対位置検出コイル9の間に配置されてもよい。
・磁界可変部11は、コイル状ロータを積層した構造をとることに限らず、絶対位置検出コイル9に付与される磁界を変化できる形状をとっていればよい。
・第1絶対位置検出コイル9a及び第2絶対位置検出コイル9bは、設定角度R1,R2が異なっていてもよい。
・第1励磁コイル3は、特定範囲検出コイル4を一部のみ覆う形状パターンをとってもよい。また、全く覆っていない形状パターンでもよい。
・第1励磁コイル3は、絶対位置検出コイル9を覆う形状パターンをとってもよい。
・凹部8は、例えば切り込みの深さを変えることで形成された形状パターンとしてもよい。
・隣同士の突片7の間は、切り欠かれた凹部8に限らず、例えばロータ軸方向に所定量凹設された穴や、貫通した孔に変更してもよい。
・第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cは、基板の厚み方向にコイルパターンが全く重なっていない形状としてもよい。
・絶対位置検出コイル9のサイズ(コイル断面積方向のサイズ)は、種々の値に変更可能である。但し、サイズがあまりに大きいと、磁界可変部11の切り替わりに際し、コイル出力が変化する状態が長く続いてしまうので、適度な大きさに設定するのが好ましい。
・絶対位置検出コイル9は、金属ロータ5の径方向において特定範囲検出コイル4の外側に配置されてもよい。
・特定範囲検出コイル4や絶対位置検出コイル9の個数や、設定角度R1〜R8の値は、他に適宜変更してもよい。
・第1特定範囲検出コイル4a〜第3特定範囲検出コイル4cの位相のずれ量は、「24°」に限らず、他の値に変更してもよい。
・位置検出装置2は、直線移動する可動物1を検出するものでもよい。
・位置検出装置2は、種々の機器や装置に適用可能である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)前記位置検出装置において、前記金属体及び磁界可変部は、前記可動物側に設けられ、前記第1励磁コイル、第2励磁コイル、特定範囲検出コイル及び絶対位置検出コイルは、前記可動物を支持する側に設けられている。この構成によれば、可動物の作動時、金属体及び磁界可変部を動かすことになるので、コイル群は固定としておくことが可能となる。
(ロ)前記位置検出装置において、前記位置演算部は、複数の前記特定範囲信号において、直線状をとる領域の出力を用いて前記位置を演算する。この構成によれば、可動物の位置を、より正しく演算するのに有利となる。
(ハ)前記位置検出装置において、複数の前記特定半角検出コイルは、一部分が重ねられて配置されている。この構成によれば、装置サイズの小型化に有利となる。
1…可動物1…位置検出装置、3…第1励磁コイル、4(4a〜4c)…特定範囲検出コイル、5…金属体の一例である金属ロータ、9(9a,9b)…絶対位置検出コイル、10…第2励磁コイル、11(11a〜11e)…磁界可変部、12…位置演算部、21〜24…コイル状ロータ、21a〜24a…弧状部、21b〜24b…外延部、S1(S1−a〜S1−c)…特定範囲信号、S2(S2−a,S2−b)…絶対位置信号、P…回動中心。

Claims (6)

  1. 磁界を発生させる第1励磁コイルと、当該第1励磁コイルから発生する磁界を検出可能な1以上の特定範囲検出コイルと、当該特定範囲検出コイルに付与される磁界を可動物の位置に応じて変化させる金属体とを備えた位置検出装置において、
    前記可動物の絶対位置を検出するのに用いる絶対位置検出コイルに対し、他励による電磁誘導によって誘導起電力を発生させる第2励磁コイルと、
    前記金属体と同じ動きをとり、前記特定範囲検出コイルで検出できる範囲を区分けの単位にして、前記第2励磁コイルから前記絶対位置検出コイルにかかる磁界を前記単位ごとに切り替え可能な複数の磁界可変部と、
    前記磁界可変部によりインダクタンスが変化し、前記特定範囲検出コイルの特定範囲信号から前記可動物の絶対位置を算出するのに必要となる絶対位置信号を出力可能な複数の前記絶対位置検出コイルと、
    前記特定範囲信号及び絶対位置信号の組み合わせにより、前記可動物の位置を演算する位置演算部と
    を備えたことを特徴とする位置検出装置。
  2. 複数の前記絶対位置検出コイルは、前記可動物の作動方向において、出力が同じタイミングで変化しない位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 複数の前記磁界可変部は、コイルの巻数が互いに異なるように形成され、これら巻数に応じた磁界を前記絶対位置検出コイルに発生させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置検出装置。
  4. 前記可動物は、回動する部材であり、
    1以上の前記特定範囲検出コイルは、前記可動物の回動中心回りに並び配置され、
    複数の前記絶対位置検出コイルは、前記特定範囲検出コイルと別の位置において回動中心回りに並び配置され、
    複数の前記磁界可変部は、前記絶対位置検出コイルと対向するように回動中心回りに並び配置され、
    前記位置演算部は、前記特定範囲信号及び絶対位置信号の組み合わせにより、前記可動物の回動位置を演算する
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  5. 複数の前記磁界可変部は、複数のコイル状ロータを積層してなり、
    それぞれの前記コイル状ロータは、弧状部と、当該弧状部から外側に飛び出した外延部とを備え、
    前記外延部は、前記可動物の回動中心回り方向の長さが各々異なるように形成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の位置検出装置。
  6. 前記絶対位置検出コイルは、前記特定範囲検出コイルに対し、前記可動物の回動中心寄りの位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の位置検出装置。
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