JP2015224830A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の熱源ユニットと利用ユニットとが、第1ガス冷媒連絡管、液冷媒連絡管、及び、第2ガス冷媒連絡管を介して接続された冷凍装置において、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる際に、熱源ユニット間における冷凍機油の偏流を抑える。
【解決手段】各熱源ユニットにおいて、第2ガス冷媒連絡管の熱源ユニット側の端部と圧縮機21a、21bの吸入側との間を接続する第1熱源側低圧ガス管38a、38bの途中部分に、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器の出口に接続される第2熱源側低圧ガス管39a、39bを接続しており、第1熱源側低圧ガス管38a、38bが、第2熱源側低圧ガス管との接続部分40a、40bよりも高くなるように立ち上げた第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bを形成している。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍装置、特に、複数の熱源ユニットと利用ユニットとが、第1ガス冷媒連絡管、液冷媒連絡管、及び、第2ガス冷媒連絡管を介して接続された冷凍装置に関する。
従来より、特許文献1(特開2013−178075号公報)に示すように、室外ユニット(熱源ユニット)と室内ユニット(利用ユニット)とが、高圧ガス管(第1ガス冷媒連絡管)、液管(液冷媒連絡管)、及び、低圧ガス管(第2ガス冷媒連絡管)を介して接続された空気調和装置(冷凍装置)がある。ここで、第1ガス冷媒連絡管は、熱源ユニットに設けられた圧縮機の吐出側から熱源ユニット外に高圧のガス冷媒を導出することが可能である。液冷媒連絡管は、熱源ユニット外から冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器(熱源側熱交換器)の入口に液冷媒を導入することが可能である。第2ガス冷媒連絡管は、熱源ユニット外から圧縮機の吸入側に低圧のガス冷媒を導入することが可能である。そして、この冷凍装置は、各利用ユニットにおいて個別に冷房運転又は暖房運転を設定して、冷房運転と暖房運転とを同時に行うことが可能な、いわゆる冷暖同時運転型冷凍装置を構成している。
このような冷凍装置において、装置容量を大きくすること等を目的として、複数の熱源ユニットを接続する場合がある。
このような複数の熱源ユニットが接続された冷凍装置では、利用ユニットを暖房運転する際に、各熱源ユニットに設けられた熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させることになる。そして、各熱源側熱交換器において蒸発した低圧のガス冷媒は、自機に設けられた低圧ガス管を通じて、自機の圧縮機の吸入側に送られる。
しかし、各熱源ユニットに設けられた低圧ガス管は、第2ガス冷媒連絡管の熱源ユニット側の端部と圧縮機の吸入側との間を接続する低圧ガス管(第1熱源側低圧ガス管)と、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器の出口と第1熱源側低圧ガス管の途中部分との間に接続される低圧ガス管(第2熱源側低圧ガス管)とを有している。すなわち、各熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる場合には、各低圧ガス管(第1熱源側低圧ガス管、及び、第2熱源側低圧ガス管)は、自機の圧縮機の吸入側だけでなく、第2ガス冷媒連絡管を介して、他機の圧縮機の吸入側にも接続されていることになる。このため、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる場合には、各熱源ユニットに設けられた低圧ガス管(第1熱源側低圧ガス管、及び、第2熱源側低圧ガス管)が、自機の圧縮機と他機の圧縮機との分岐管として機能することになる。
ここで、冷凍装置には、圧縮機の潤滑のための冷凍機油が冷媒とともに封入されているため、冷凍機油が自機又は他機のどちらかに流れやすくなるように低圧ガス管を設計していると、低圧ガス管において冷媒とともに冷凍機油が分岐される際に、冷凍機油が自機又は他機のどちらかに偏って流れやすくなり、熱源ユニット間において冷凍機油の偏流が発生するおそれがある。そして、このような熱源ユニット間における冷凍機油の偏流が発生すると、例えば、圧縮機の潤滑不足等の不具合を引き起こすおそれがある。
本発明の課題は、複数の熱源ユニットと利用ユニットとが、第1ガス冷媒連絡管、液冷媒連絡管、及び、第2ガス冷媒連絡管を介して接続された冷凍装置において、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる際に、熱源ユニット間における冷凍機油の偏流を抑えることにある。
第1の観点にかかる冷凍装置は、圧縮機と熱源側熱交換器とを有する複数の熱源ユニットと、利用側熱交換器を有する利用ユニットとが、第1ガス冷媒連絡管、液冷媒連絡管、及び、第2ガス冷媒連絡管を介して接続されている。ここで、第1ガス冷媒連絡管は、圧縮機の吐出側から熱源ユニット外に高圧のガス冷媒を導出することが可能である。液冷媒連絡管は、熱源ユニット外から冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器の入口に液冷媒を導入することが可能である。第2ガス冷媒連絡管は、熱源ユニット外から圧縮機の吸入側に低圧のガス冷媒を導入することが可能である。そして、ここでは、各熱源ユニットにおいて、第2ガス冷媒連絡管の熱源ユニット側の端部と圧縮機の吸入側との間を接続する第1熱源側低圧ガス管の途中部分に、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器の出口に接続される第2熱源側低圧ガス管を接続しており、第1熱源側低圧ガス管が、第2熱源側低圧ガス管との接続部分と、第2熱源側低圧ガス管との接続部分よりも高くなるように立ち上げた第1及び第2立上部とを形成している。
ここでは、上記のように、第1熱源側低圧ガス管に、第2熱源側低圧ガス管との接続部分よりも高くなるように立ち上げた第1及び第2立上部を形成するようにしている。このため、第1熱源側低圧ガス管のうち第2熱源側低圧ガス管との接続部分を含む第1立上部と第2立上部とによって挟まれた管内空間は、第2熱源側低圧ガス管から流入する冷凍機油を溜めることができるようになる。そうすると、各熱源ユニットにおいて、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器から第2熱源側低圧ガス管を通じて第1熱源側低圧ガス管に冷媒とともに流入する冷凍機油は、この管内空間に溜められることで、自機又は他機のどちらかに偏って流れることが抑えられる。
これにより、ここでは、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる際に、熱源ユニット間における冷凍機油の偏流を抑えることができる。
第2の観点にかかる冷凍装置は、第1の観点にかかる冷凍装置において、第2熱源側低圧ガス管との接続部分を、水平に配置し、第2熱源側低圧ガス管を、第2熱源側低圧ガス管との接続部分に直交するように接続する。
ここでは、第2熱源側低圧ガス管が水平向きの第1熱源側低圧ガス管に略T字状に分岐される。このため、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器から第2熱源側低圧ガス管を通じて第1熱源側低圧ガス管に冷媒とともに流入する冷凍機油は、第1熱源側低圧ガス管のうち第2熱源側低圧ガス管との接続部分を含む第1立上部と第2立上部とによって挟まれた管内空間において、第1立上部側から第2立上部側まで偏りなく溜まることになる。
これにより、ここでは、第2熱源側低圧ガス管から流入する冷凍機油を安定的に溜めて、熱源ユニット間における冷凍機油の偏流の抑制に寄与することができる。
第3の観点にかかる冷凍装置は、第1又は第2の観点にかかる冷凍装置において、第1熱源側低圧ガス管が、第2熱源側低圧ガス管との接続部分から第1及び第2立上部に向かって徐々に立ち上がっている。
ここでは、第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成することによる配管抵抗の増加を極力抑えて、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器から第2熱源側低圧ガス管を通じて第1熱源側低圧ガス管に流入する冷媒の流れを妨げにくくすることができる。
これにより、ここでは、第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成することによる圧力損失の増大を極力抑えて、第2熱源側低圧ガス管を通じて第1熱源側低圧ガス管に流入する冷媒をスムーズに流すことができる。
第4の観点にかかる冷凍装置は、第1〜第3の観点にかかる冷凍装置のいずれかにおいて、第1立上部と第2立上部とが、第2熱源側低圧ガス管との接続部分からの高さが同じになるように立ち上がっている。
ここでは、第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成することによる配管抵抗の増加の程度を、第1立上部側と第2立上部側とで同程度にして偏りが発生しないようにすることができる。
これにより、ここでは、第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成することによる圧力損失の増大を同程度に抑えて、第2熱源側低圧ガス管を通じて第1熱源側低圧ガス管に流入した冷媒の分岐をスムーズに行うことができる。
第5の観点にかかる冷凍装置は、第1〜第4の観点にかかる冷凍装置のいずれかにおいて、第2熱源側低圧ガス管との接続部分が、第2ガス冷媒連絡管の熱源ユニット側の端部及び圧縮機の吸入側よりも高い位置に配置される。
ここでは、第2ガス冷媒連絡管の熱源ユニット側の端部及び圧縮機の吸入側が、第2熱源側低圧ガス管との接続部分よりも低い位置に配置されている。このため、第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成しなければ、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器から第2熱源側低圧ガス管を通じて第1熱源側低圧ガス管に冷媒とともに流入する冷凍機油が、自機又は他機のどちらかに偏って流れやすく、熱源ユニット間において冷凍機油の偏流が発生するおそれが非常に高い。
しかし、ここでは、上記のように、第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成しているため、第1熱源側低圧ガス管のうち第2熱源側低圧ガス管との接続部分を含む第1立上部と第2立上部とによって挟まれた管内空間に、第2熱源側低圧ガス管から流入する冷凍機油を溜めることができるようになっているのである。
このように、ここでは、第2ガス冷媒連絡管の熱源ユニット側の端部及び圧縮機の吸入側が、第2熱源側低圧ガス管との接続部分よりも低い位置に配置されているにもかかわらず、熱源ユニット間における冷凍機油の偏流を抑えることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる冷凍装置では、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる際に、熱源ユニット間における冷凍機油の偏流を抑えることができる。
第2の観点にかかる冷凍装置では、第2熱源側低圧ガス管から流入する冷凍機油を安定的に溜めて、熱源ユニット間における冷凍機油の偏流の抑制に寄与することができる。
第3の観点にかかる冷凍装置では、第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成することによる圧力損失の増大を極力抑えて、第2熱源側低圧ガス管を通じて第1熱源側低圧ガス管に流入する冷媒をスムーズに流すことができる。
第4の観点にかかる冷凍装置では、第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成することによる圧力損失の増大を同程度に抑えて、第2熱源側低圧ガス管を通じて第1熱源側低圧ガス管に流入した冷媒の分岐をスムーズに行うことができる。
第5の観点にかかる冷凍装置では、第2ガス冷媒連絡管の熱源ユニット側の端部及び圧縮機の吸入側が、第2熱源側低圧ガス管との接続部分よりも低い位置に配置されているにもかかわらず、熱源ユニット間における冷凍機油の偏流を抑えることができる。
本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての冷暖同時運転型空気調和装置の概略構成図である。 図1のA部及びその周辺の構造を模式的に示す図である。 図1のA部の構造を示す概略斜視図である。 冷暖同時運転型空気調和装置の冷房運転モードにおける動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷暖同時運転型空気調和装置の暖房運転モードにおける動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷暖同時運転型空気調和装置の暖房運転モード(圧縮機停止の熱源ユニットあり)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷暖同時運転型空気調和装置の冷暖同時運転モード(蒸発負荷主体)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷暖同時運転型空気調和装置の冷暖同時運転モード(放熱負荷主体)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成しない場合の図1のA部及びその周辺の構造を模式的に示す図である。 第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成しない場合の図1のA部及びその周辺の構造を模式的に示す図である。 第1熱源側低圧ガス管に第1及び第2立上部を形成しない場合の図1のA部及びその周辺の構造を模式的に示す図である。
以下、本発明にかかる冷凍装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる冷凍装置の具体的な構成は、下記の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の構成
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての冷暖同時運転型空気調和装置1の概略構成図である。図2は、図1のA部及びその周辺の構造を模式的に示す図である。図3は、図1のA部の構造を示す概略斜視図である。冷暖同時運転型空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。
冷暖同時運転型空気調和装置1は、主として、複数(ここでは、2台)の熱源ユニット2a、2bと、複数(ここでは、4台)の利用ユニット3a、3b、3c、3dと、各利用ユニット3a、3b、3c、3dに接続される接続ユニット4a、4b、4c、4dと、接続ユニット4a、4b、4c、4dを介して熱源ユニット2a、2bと利用ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する冷媒連絡管7、8、9とを有している。すなわち、冷暖同時運転型空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、熱源ユニット2a、2bと、利用ユニット3a、3b、3c、3dと、接続ユニット4a、4b、4c、4dと、冷媒連絡管7、8、9とが接続されることによって構成されている。そして、冷暖同時運転型空気調和装置1は、各利用ユニット3a、3b、3c、3dが個別に冷房運転又は暖房運転を行うことが可能になっており、暖房運転を行う利用ユニットから冷房運転を行う利用ユニットに冷媒を送ることで利用ユニット間において熱回収を行うこと(ここでは、冷房運転と暖房運転とを同時に行う冷暖同時運転を行うこと)が可能になるように構成されている。しかも、冷暖同時運転型空気調和装置1では、上記の熱回収(冷暖同時運転)も考慮した複数の利用ユニット3a、3b、3c、3d全体の熱負荷に応じて、熱源ユニット2a、2bの熱負荷をバランスさせるように構成されている。
<利用ユニット>
利用ユニット3a、3b、3c、3dは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。利用ユニット3a、3b、3c、3dは、冷媒連絡管7、8、9及び接続ユニット4a、4b、4c、4dを介して熱源ユニット2a、2bに接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、利用ユニット3a、3b、3c、3dの構成について説明する。尚、利用ユニット3aと利用ユニット3b、3c、3dとは同様の構成であるため、ここでは、利用ユニット3aの構成のみ説明し、利用ユニット3b、3c、3dの構成については、それぞれ、利用ユニット3aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」、「c」又は「d」の添字を付して、各部の説明を省略する。
利用ユニット3aは、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、利用側冷媒回路13a(利用ユニット3b、3c、3dでは、それぞれ、利用側冷媒回路13b、13c、13d)を有している。利用側冷媒回路13aは、主として、利用側流量調節弁51aと、利用側熱交換器52aとを有している。
利用側流量調節弁51aは、利用側熱交換器52aを流れる冷媒の流量の調節等を行うために、利用側熱交換器52aの液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。
利用側熱交換器52aは、冷媒と室内空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。ここで、利用ユニット3aは、ユニット内に室内空気を吸入して、熱交換した後に、供給空気として屋内に供給するための室内ファン53aを有しており、室内空気と利用側熱交換器32aを流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。室内ファン53aは、室内ファンモータ54aによって駆動される。
また、利用ユニット3aは、利用ユニット3aを構成する各部51a、54aの動作を制御する利用側制御部50aを有している。そして、利用側制御部50aは、利用ユニット3aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、熱源ユニット2a、2bとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<熱源ユニット>
熱源ユニット2a、2bは、ビル等の屋上等に設置されており、冷媒連絡管7、8、9を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dに接続されており、利用ユニット3a、3b、3c、3dとの間で冷媒回路10を構成している。
次に、熱源ユニット2a、2bの構成について説明する。尚、熱源ユニット2aと熱源ユニット2bとは同様の構成であるため、ここでは、熱源ユニット2aの構成のみ説明し、熱源ユニット2bの構成については、それぞれ、熱源ユニット2aの各部を示す符号末尾の添字「a」の代わりに、「b」の添字を付して、各部の説明を省略する。
熱源ユニット2aは、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、熱源側冷媒回路12a(熱源ユニット2bでは、熱源側冷媒回路12b)を有している。熱源側冷媒回路12aは、主として、圧縮機21aと、複数(ここでは、2つ)の熱交切換機構22a、23aと、複数(ここでは、2つ)の熱源側熱交換器24a、25aと、複数(ここでは、2つ)の熱源側流量調節弁26a、27aと、高低圧切換機構30aと、液側閉鎖弁31aと、高低圧ガス側閉鎖弁32aと、低圧ガス側閉鎖弁33aとを有している。
圧縮機21aは、ここでは、冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、圧縮機モータ21aaをインバータ制御することで運転容量を可変することが可能なスクロール型等の容積式圧縮機からなる。
第1熱交切換機構22aは、第1熱源側熱交換器24aを冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「放熱運転状態」とする)には圧縮機21aの吐出側と第1熱源側熱交換器24aのガス側とを接続し(図1の第1熱交切換機構22aの実線を参照)、第1熱源側熱交換器24aを冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「蒸発運転状態」とする)には圧縮機21aの吸入側と第1熱源側熱交換器24aのガス側とを接続するように(図1の第1熱交切換機構22aの破線を参照)、熱源側冷媒回路12a内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。また、第2熱交切換機構23aは、第2熱源側熱交換器25aを冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「放熱運転状態」とする)には圧縮機21aの吐出側と第2熱源側熱交換器25aのガス側とを接続し(図1の第2熱交切換機構23aの実線を参照)、第2熱源側熱交換器25aを冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「蒸発運転状態」とする)には圧縮機21aの吸入側と第2熱源側熱交換器25aのガス側とを接続するように(図1の第2熱交切換機構23aの破線を参照)、熱源側冷媒回路12a内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。そして、第1熱交切換機構22a及び第2熱交切換機構23aの切り換え状態を変更することによって、第1熱源側熱交換器24a及び第2熱源側熱交換器25aは、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能になっている。
第1熱源側熱交換器24aは、冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。第1熱源側熱交換器24aは、そのガス側が第1熱交切換機構22aに接続され、その液側が第1熱源側流量調節弁26aに接続されている。また、第2熱源側熱交換器25aは、冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。第2熱源側熱交換器25aは、そのガス側が第2熱交切換機構23aに接続され、その液側が第2熱源側流量調節弁27aに接続されている。ここでは、第1熱源側熱交換器24aと第2熱源側熱交換器25aとが一体の熱源側熱交換器として構成されている。そして、熱源ユニット2aは、ユニット内に室外空気を吸入して、熱交換した後に、ユニット外に排出するための室外ファン34aを有しており、室外空気と熱源側熱交換器24a、25aを流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。室外ファン34aは、回転数制御が可能な室外ファンモータ34aaによって駆動される。尚、熱源ユニット2aにおける熱源側熱交換器の数は2つに限定されるものではなく、1つだけであってもよいし、3つ以上であってもよい。
第1熱源側流量調節弁26aは、第1熱源側熱交換器24aを流れる冷媒の流量の調節等を行うために、第1熱源側熱交換器24aの液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。また、第2熱源側流量調節弁27aは、第2熱源側熱交換器25aを流れる冷媒の流量の調節等を行うために、第2熱源側熱交換器25aの液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。
高低圧切換機構30aは、圧縮機21aから吐出された高圧のガス冷媒を利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dに送る場合(以下、「放熱負荷運転状態」とする)には、圧縮機21aの吐出側と高低圧ガス側閉鎖弁32aとを接続し(図1の高低圧切換機構30aの破線を参照)、圧縮機21aから吐出された高圧のガス冷媒を利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dに送らない場合(以下、「蒸発負荷運転状態」とする)には、高低圧ガス側閉鎖弁32aと圧縮機21aの吸入側とを接続するように(図1の高低圧切換機構30aの実線を参照)、熱源側冷媒回路12a内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。
液側閉鎖弁31a、高低圧ガス側閉鎖弁32a及び低圧ガス側閉鎖弁33aは、外部の機器・配管(具体的には、冷媒連絡管7、8及び9)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁31aは、熱源側熱交換器24a、25aの液側に接続されている。高低圧ガス側閉鎖弁32aは、高低圧切換機構30aに接続されている。低圧ガス側閉鎖弁33aは、圧縮機21aの吸入側に接続されている。ここで、液冷媒連絡管7は、熱源ユニット2a外(ここでは、利用ユニット3a、3b、3c、3d、及び、接続ユニット4a、4b、4c、4d)から冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器24a、25aの入口(液側)に液冷媒を導入したり、冷媒の放熱器として機能する熱源側熱交換器24a、25aの出口(液側)で放熱した液冷媒を熱源ユニット2a外に導出することが可能な冷媒連絡管である。第1ガス冷媒連絡管としての高低圧ガス冷媒連絡管8は、圧縮機21aの吐出側から熱源ユニット2a外(ここでは、利用ユニット3a、3b、3c、3d、及び、接続ユニット4a、4b、4c、4d)に圧縮機21aから吐出された高圧のガス冷媒を導出することが可能な冷媒連絡管である。第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9は、熱源ユニット2a外(ここでは、利用ユニット3a、3b、3c、3d、及び、接続ユニット4a、4b、4c、4d)から圧縮機21aの吸入側に低圧のガス冷媒を導入することが可能な冷媒連絡管である。
次に、図1のA部及びその周辺の構造について、図2及び図3を用いて詳細に説明する。熱源ユニット2aにおいて、第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9の熱源ユニット2a側の端部9aと圧縮機21aの吸入側(ここでは、圧縮機21aの吸入口)との間は、第1熱源側低圧ガス管38aによって接続されている。そして、低圧ガス側閉鎖弁33aは、第1熱源側低圧ガス管38aの低圧ガス冷媒連絡管9の端部9aとの接続口に設けられている。尚、第1熱源側低圧ガス管38aにアキュムレータ等の機器が設けられていてもよく、この場合には、第1熱源側低圧ガス管38aは、低圧ガス冷媒連絡管9の熱源ユニット2a側の端部9aと圧縮機21aの吸入側との間を、アキュムレータ等の機器を介して接続することになる。
この第1熱源側低圧ガス管38aの途中部分には、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器24a、25aの出口(ガス側)に接続される第2熱源側低圧ガス管39aが接続されている。すなわち、第1熱源側低圧ガス管38aには、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aが形成されている。そして、第1熱源側低圧ガス管38aには、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aよりも高くなるように立ち上げた第1及び第2立上部41a、42aとが形成されている。
ここで、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aは、水平に配置されており、第2熱源側低圧ガス管39aは、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aに直交するように接続されている。すなわち、ここでは、第2熱源側低圧ガス管39aが水平向きの第1熱源側低圧ガス管38aに略T字状に分岐されている。また、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aは、低圧ガス冷媒連絡管9の熱源ユニット2a側の端部9a及び圧縮機21の吸入側よりも高い位置に配置されている。
第1立上部41aは、冷媒の流れから見て、第1熱源側低圧ガス管38aのうち第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aよりも低圧ガス冷媒連絡管9の端部9a寄りの部分に形成されている。第1立上部41aは、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aよりも高さH1だけ高い位置に配置されている。高さH1は、例えば、第1熱源側低圧ガス管38aの管径以上の高さに設定される。尚、ここでは、熱源ユニット2aに高低圧切換機構30aが設けられているが、第1立上部41aは、冷媒の流れから見て、高低圧切換機構30aから合流する冷媒管との接続部分と第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aとの間の部分に形成されている。
第2立上部42aは、冷媒の流れ方向から見て、第1熱源側低圧ガス管38aのうち第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aよりも圧縮機21aの吸入側寄りの部分に形成されている。第2立上部42aは、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aよりも高さH2だけ高い位置に配置されている。高さH2は、例えば、第1熱源側低圧ガス管38aの管径以上の高さに設定される。また、ここでは、第1立上部41aと第2立上部42aとは、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aからの高さH1、H2が同じになるように立ち上がっている。尚、第1熱源側低圧ガス管38aにアキュムレータ等の機器が設けられる場合には、第2立上部42aは、冷媒の流れから見て、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aとアキュムレータ等の機器との間の部分に形成される。
また、第1熱源側低圧ガス管38aは、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aから第1及び第2立上部41a、42aに向かって徐々に立ち上がっている。ここでは、第1熱源側低圧ガス管38aは、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aの低圧ガス冷媒連絡管9の端部9a寄りの部分から斜め上方向に立ち上がっており、これにより、第1立上部41aを形成している。また、第1熱源側低圧ガス管38aは、第2熱源側低圧ガス管39aとの接続部分40aの圧縮機21の吸入側寄りの部分から斜め上方向に立ち上がっており、これにより、第2立上部42aを形成している。
また、熱源ユニット2aは、熱源ユニット2aを構成する各部21aa、22a、23a、26a、27a、30a、34aaの動作を制御する熱源側制御部20aを有している。そして、熱源側制御部20aは、熱源ユニット2aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側制御部50a、50b、50c、50dとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<接続ユニット>
接続ユニット4a、4b、4c、4dは、ビル等の室内に利用ユニット3a、3b、3c、3dとともに設置されている。接続ユニット4a、4b、4c、4dは、冷媒連絡管9、10、11とともに、利用ユニット3、4、5と熱源ユニット2a、2bとの間に介在しており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、接続ユニット4a、4b、4c、4dの構成について説明する。尚、接続ユニット4aと接続ユニット4b、4c、4dとは同様の構成であるため、ここでは、接続ユニット4aの構成のみ説明し、接続ユニット4b、4c、4dの構成については、それぞれ、接続ユニット4aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」、「c」又は「d」の添字を付して、各部の説明を省略する。
接続ユニット4aは、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、接続側冷媒回路14a(接続ユニット4b、4c、4dでは、それぞれ、接続側冷媒回路14b、14c、14d)を有している。接続側冷媒回路14aは、主として、液接続管61aと、ガス接続管62aとを有している。
液接続管61aは、液冷媒連絡管7と利用側冷媒回路13aの利用側流量調節弁51aとを接続している。
ガス接続管62aは、第1ガス冷媒連絡管としての高低圧ガス冷媒連絡管8に接続された高圧ガス接続管63aと、第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9に接続された低圧ガス接続管64aと、高圧ガス接続管63aと低圧ガス接続管64aとを合流させる合流ガス接続管65aとを有している。合流ガス接続管65aは、利用側冷媒回路13aの利用側熱交換器52aのガス側に接続されている。高圧ガス接続管63aには、開閉制御が可能な高圧ガス開閉弁66aが設けられており、低圧ガス接続管64aには、開閉制御が可能な低圧ガス開閉弁67aが設けられている。
そして、接続ユニット4aは、利用ユニット3aが冷房運転を行う際には、低圧ガス開閉弁67aを開けた状態にして、液冷媒連絡管7を通じて液接続管61aに流入する冷媒を利用側冷媒回路13aの利用側流量調節弁51aを通じて利用側熱交換器52aに送り、利用側熱交換器52aにおいて室内空気との熱交換によって蒸発した冷媒を、合流ガス接続管65a及び低圧ガス接続管64aを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に戻すように機能することができる。また、接続ユニット4aは、利用ユニット3aが暖房運転を行う際には、低圧ガス開閉弁67aを閉止し、かつ、高圧ガス開閉弁66aを開けた状態にして、高低圧ガス冷媒連絡管8を通じて高圧ガス接続管63a及び合流ガス接続管65aに流入する冷媒を利用側冷媒回路13aの利用側熱交換器52aに送り、利用側熱交換器52aにおいて室内空気との熱交換によって放熱した冷媒を、利用側流量調節弁51a及び液接続管61aを通じて、液冷媒連絡管7に戻すように機能することができる。この機能は、接続ユニット4aだけでなく、接続ユニット4b、4c、4dも同様に有しているため、接続ユニット4a、4b、4c、4dによって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dは、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能になっている。
また、接続ユニット4aは、接続ユニット4aを構成する各部66a、67aの動作を制御する接続側制御部60aを有している。そして、接続側制御部60aは、接続ユニット60aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、利用ユニット3aの利用側制御部50aとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
以上のように、利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dと、熱源側冷媒回路12a、12bと、冷媒連絡管7、8、9と、接続側冷媒回路14a、14b、14c、14dとが接続されて、冷暖同時運転型空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。ここでは、冷暖同時運転型空気調和装置1は、圧縮機21a、21bと熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bとを有する複数の熱源ユニット2a、2bと、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dを有する利用ユニット3a、3b、3c、3dとが、第1ガス冷媒連絡管としての高低圧ガス冷媒連絡管8、液冷媒連絡管7、及び、第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続されている。そして、冷暖同時運転型空気調和装置1では、例えば、利用ユニット3a、3bが冷房運転を行いつつ、利用ユニット3c、3dが暖房運転を行う冷暖同時運転を行うことが可能になっている。このとき、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52bから冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器52c、52dに冷媒を送ることで利用ユニット3a、3b、3c、3d間において熱回収が行われている。すなわち、冷暖同時運転型空気調和装置1は、圧縮機21a、21bと、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能な複数(ここでは、2つ)の熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bと、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能な複数(ここでは、4つ)の利用側熱交換器52a、52b、52c、52dとを含んでおり、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器から冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器に冷媒を送ることで利用側熱交換器間において熱回収を行うことが可能な冷凍装置を構成している。
(2)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の動作
次に、冷暖同時運転型空気調和装置1の動作について説明する。
冷暖同時運転型空気調和装置1の運転モードは、冷房運転モードと、暖房運転モードと、冷暖同時運転モード(蒸発負荷主体)と、冷暖同時運転モード(放熱負荷主体)とに分けることができる。また、ここでは、複数の熱源ユニット2a、2bが第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された構成を利用して、一部の熱源ユニットの圧縮機を停止させた状態で暖房運転を行う暖房運転モード(圧縮機停止の熱源ユニットあり)という運転モードもある。ここで、冷房運転モードは、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットだけが存在し、利用ユニット全体の蒸発負荷に対して熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の放熱器として機能させる運転モードである。暖房運転モードは、暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットだけが存在し、利用ユニット全体の放熱負荷に対して熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の蒸発器として機能させる運転モードである。冷暖同時運転モード(蒸発負荷主体)は、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットと暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットとが混在し、利用ユニット全体の熱負荷が蒸発負荷主体である場合に、この利用ユニット全体の蒸発負荷に対して第1熱源側熱交換器24a、24bだけを冷媒の放熱器として機能させる運転モードである。冷暖同時運転モード(放熱負荷主体)は、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットと暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットとが混在し、利用ユニット全体の熱負荷が放熱負荷主体である場合に、この利用ユニット全体の放熱負荷に対して熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の蒸発器として機能させる運転モードである。暖房運転モード(圧縮機停止の熱源ユニットあり)は、上記の暖房運転モードにおいて、一部の熱源ユニットについて圧縮機を停止した状態で、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる運転モードである。
尚、これらの運転モードを含む冷暖同時運転型空気調和装置1の動作は、上記の制御部20a、20b、50a、50b、50c、50d、60a、60b、60c、60dによって行われる。
<冷房運転モード>
冷房運転モードの際、例えば、利用ユニット3a、3b、3c、3dの全てが冷房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行い、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bが冷媒の放熱器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図4に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図4の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2a、2bにおいては、第1熱交切換機構22a、22bを放熱運転状態(図4の第1熱交切換機構22a、22bの実線で示された状態)に切り換え、第2熱交切換機構23a、23bを放熱運転状態(図4の第2熱交切換機構23a、23bの実線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の放熱器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30a、30bを蒸発負荷運転状態(図4の高低圧切換機構30a、30bの実線で示された状態)に切り換えている。また、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bは、開度調節されている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67dを開状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てを冷媒の蒸発器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てと熱源ユニット2a、2bの圧縮機21a、21bの吸入側とが第1ガス冷媒連絡管としての高低圧ガス冷媒連絡管8及び第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21a、21bで圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、熱交切換機構22a、23a、22b、23bを通じて、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bに送られる。そして、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bに送られた高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bにおいて、室外ファン34a、34bによって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bにおいて放熱した冷媒は、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bにおいて流量調節された後、合流して、液側閉鎖弁31a、31bを通じて、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
そして、液冷媒連絡管7に送られて合流した冷媒は、4つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4c、4dの液接続管61a、61b、61c、61dに送られる。そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dに送られる。
そして、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン53a、53b、53c、53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4a、4b、4c、4dの合流ガス接続管65a、65b、65c、65dに送られる。
そして、合流ガス接続管65a、65b、65c、65dに送られた低圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d及び高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dを通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流するとともに、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67d及び低圧ガス接続管64a、64b、64c、64dを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られて合流する。
そして、ガス冷媒連絡管8、9に送られた低圧のガス冷媒は、2つに分岐され、ガス側閉鎖弁32a、33a、32b、33b及び高低圧切換機構30a、30bを通じて、圧縮機21a、21bの吸入側に戻される。
このようにして、冷房運転モードにおける動作が行われる。尚、利用ユニット3a、3b、3c、3dのいくつかが冷房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dのいくつかが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の蒸発負荷が小さくなる場合には、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bの一部(例えば、第1熱源側熱交換器24a、24b)だけを冷媒の放熱器として機能させる運転が行われる。
<暖房運転モード>
暖房運転モードの際、例えば、利用ユニット3a、3b、3c、3dの全てが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の放熱器として機能する運転)を行い、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bが冷媒の蒸発器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図5に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図5の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2a、2bにおいては、第1熱交切換機構22a、22bを蒸発運転状態(図5の第1熱交切換機構22a、22bの破線で示された状態)に切り換え、第2熱交切換機構23a、23bを蒸発運転状態(図5の第2熱交切換機構23a、23bの破線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30a、30bを放熱負荷運転状態(図5の高低圧切換機構30a、30bの破線で示された状態)に切り換えている。また、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bは、開度調節されている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66dを開状態にし、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67dを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てを冷媒の放熱器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てと熱源ユニット2a、2bの圧縮機21a、21bの吐出側とが第1ガス冷媒連絡管としての高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。熱源ユニット2aの圧縮機21aの吸入側と熱源ユニット2bの圧縮機21bの吸入側との間は、熱源ユニット2a、2bの第1熱源側低圧ガス管38a、38b、第2熱源側低圧ガス管39a、39b、及び、第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9によって連通された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21a、21bで圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、高低圧切換機構30a、30b及び高低圧ガス側閉鎖弁32a、32bを通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流する。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流した高圧のガス冷媒は、4つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4c、4dの高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dに送られる。高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d及び合流ガス接続管65a、65b、65c、65dを通じて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dに送られる。
そして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン53a、53b、53c、53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dにおいて流量調節された後、接続ユニット4a、4b、4c、4dの液接続管61a、61b、61c、61dに送られる。
そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
そして、液冷媒連絡管7に送られた冷媒は、2つに分岐され、液側閉鎖弁31a、31bを通じて、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bに送られる。そして、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bに送られた冷媒は、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bにおいて流量調節された後、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bにおいて、室外ファン34a、34bによって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、熱交切換機構22a、23a、22b、23bに送られる。そして、熱交切換機構22a、23a、22b、23bに送られた低圧のガス冷媒は、合流して、圧縮機21a、21bの吸入側に戻される。
このようにして、暖房運転モードにおける動作が行われる。尚、利用ユニット3a、3b、3c、3dのいくつかが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dのいくつかが冷媒の放熱器として機能する運転)を行う等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の放熱負荷が小さくなる場合には、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bの一部(例えば、第1熱源側熱交換器24a、24b)だけを冷媒の蒸発器として機能させる運転が行われる。
<冷暖同時運転モード(蒸発負荷主体)>
冷暖同時運転モード(蒸発負荷主体)、例えば、利用ユニット3a、3b、3cが冷房運転し、かつ、利用ユニット3dが暖房運転し(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52cが冷媒の蒸発器として機能し、かつ、利用側熱交換器52dが冷媒の放熱器として機能する運転)を行い、第1熱源側熱交換器24a、24bだけが冷媒の放熱器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図6に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図6の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2a、2bにおいては、第1熱交切換機構22a、22bを放熱運転状態(図6の第1熱交切換機構22a、22bの実線で示された状態)に切り換えることによって、第1熱源側熱交換器24a、24bだけを冷媒の放熱器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30a、30bを放熱負荷運転状態(図6の高低圧切換機構30a、30bの破線で示された状態)に切り換えている。また、第1熱源側流量調節弁26a、26bは、開度調節され、第2熱源側流量調節弁27a、27bは、閉状態になっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67cを開状態にし、かつ、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、及び、低圧ガス開閉弁67dを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cを冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dを冷媒の放熱器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cと熱源ユニット2a、2bの圧縮機21a、21bの吸入側とが第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になり、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dと熱源ユニット2の圧縮機21a、21bの吐出側とが第1ガス冷媒連絡管としての高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21a、21bで圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、その一部が、高低圧切換機構30a、30b及び高低圧ガス側閉鎖弁32a、32bを通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流し、残りが、第1熱交切換機構22a、22bを通じて、第1熱源側熱交換器24a、24bに送られる。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流した高圧のガス冷媒は、接続ユニット4dの高圧ガス接続管63dに送られる。高圧ガス接続管63dに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66d及び合流ガス接続管65dを通じて、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dに送られる。
そして、利用側熱交換器52dに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52dにおいて、室内ファン53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3dの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52dにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51dにおいて流量調節された後、接続ユニット4dの液接続管61dに送られる。
また、第1熱源側熱交換器24a、24bに送られた高圧のガス冷媒は、第1熱源側熱交換器24a、24bにおいて、室外ファン34a、34bによって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、第1熱源側熱交換器24a、24bにおいて放熱した冷媒は、第1熱源側流量調節弁26a、26bにおいて流量調節された後、液側閉鎖弁31a、31bを通じて、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
そして、利用側熱交換器52dにおいて放熱して液接続管61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて、第1熱源側熱交換器24a、24bにおいて放熱して液冷媒連絡管7に送られて合流した冷媒とさらに合流する。
そして、液冷媒連絡管7において合流した冷媒は、3つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4cの液接続管61a、61b、61cに送られる。そして、液接続管61a、61b、61cに送られた冷媒は、利用ユニット3a、3b、3cの利用側流量調節弁51a、51b、51cに送られる。
そして、利用側流量調節弁51a、51b、51cに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51cにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3cの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4a、4b、4cの合流ガス接続管65a、65b、65cに送られる。
そして、合流ガス接続管65a、65b、65cに送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c及び低圧ガス接続管64a、64b、64cを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られて合流する。
そして、低圧ガス冷媒連絡管9に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁33a、33bを通じて、圧縮機21a、21bの吸入側に戻される。
このようにして、冷暖同時運転モード(蒸発負荷主体)における動作が行われる。そして、冷暖同時運転モード(蒸発負荷主体)では、上記のように、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52dから冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52cに冷媒を送ることで利用側熱交換器52a、52b、52c、52d間において熱回収が行われるようになっている。
<冷暖同時運転モード(放熱負荷主体)>
冷暖同時運転モード(放熱負荷主体)、例えば、利用ユニット3a、3b、3cが暖房運転し、かつ、利用ユニット3dが冷房運転し(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52cが冷媒の放熱器として機能し、かつ、利用側熱交換器52dが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行い、第1熱源側熱交換器24だけが冷媒の蒸発器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図7に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図7の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、具体的には、熱源ユニット2a、2bにおいては、第1熱交切換機構22a、22bを蒸発運転状態(図7の第1熱交切換機構22a、22bの破線で示された状態)に切り換え、第2熱交切換機構23a、23bを蒸発運転状態(図7の第2熱交切換機構23a、23bの破線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器24、25を冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30a、30bを放熱負荷運転状態(図7の高低圧切換機構30a、30bの破線で示された状態)に切り換えている。また、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bは、開度調節されている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、及び、低圧ガス開閉弁67dを開状態にし、かつ、高圧ガス開閉弁66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67cを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cを冷媒の放熱器として機能させ、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dを冷媒の蒸発器として機能させるとともに、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dと熱源ユニット2a、2bの圧縮機21a、21bの吸入側とが第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になり、かつ、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cと熱源ユニット2a、2bの圧縮機21a、21bの吐出側とが第1ガス冷媒連絡管としての高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21a、21bで圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、高低圧切換機構30a、30b及び高低圧ガス側閉鎖弁32a32bを通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流する。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流した高圧のガス冷媒は、3つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4cの高圧ガス接続管63a、63b、63cに送られる。高圧ガス接続管63a、63b、63cに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c及び合流ガス接続管65a、65b、65cを通じて、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cに送られる。
そして、利用側熱交換器52a、52b、52cに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3cの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51cにおいて流量調節された後、接続ユニット4a、4b、4cの液接続管61a、61b、61cに送られる。
そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
液冷媒連絡管7において合流した冷媒は、その一部が、接続ユニット4dの液接続管61dに送られ、残りが、2つに分岐され、液側閉鎖弁31a、31bを通じて、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bに送られる。
そして、接続ユニット4dの液接続管61dに送られた冷媒は、利用ユニット3dの利用側流量調節弁51dに送られる。
そして、利用側流量調節弁51dに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51dにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52dにおいて、室内ファン53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3dの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4dの合流ガス接続管65dに送られる。
そして、合流ガス接続管65dに送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス開閉弁67d及び低圧ガス接続管64dを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られる。
そして、低圧ガス冷媒連絡管9に送られた低圧のガス冷媒は、2つに分岐され、ガス側閉鎖弁33a、33bを通じて、圧縮機21a、21bの吸入側に戻される。
熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bに送られた冷媒は、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bにおいて流量調節された後、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bにおいて、室外ファン34a、34bによって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、熱交切換機構22a、23a、22b、23bに送られる。そして、熱交切換機構22a、23a、22b、23bに送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管9及びガス側閉鎖弁33a、33bを通じて圧縮機21a、21bの吸入側に戻される低圧のガス冷媒と合流して、圧縮機21a、21bの吸入側に戻される。
このようにして、冷暖同時運転モード(放熱負荷主体)における動作が行われる。そして、冷暖同時運転モード(放熱負荷主体)では、上記のように、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52cから冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器52dに冷媒を送ることで利用側熱交換器52a、52b、52c、52d間において熱回収が行われるようになっている。
<暖房運転モード(圧縮機停止の熱源ユニットあり)>
暖房運転モード(圧縮機停止の熱源ユニットあり)の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3c、3dの全てが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の放熱器として機能する運転)を行い、熱源ユニット2aの圧縮機21aが停止し、熱源ユニット2bの圧縮機21bが運転した状態で、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bが冷媒の蒸発器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図8に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図8の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2a、2bにおいては、第1熱交切換機構22a、22bを蒸発運転状態(図8の第1熱交切換機構22a、22bの破線で示された状態)に切り換え、第2熱交切換機構23a、23bを蒸発運転状態(図8の第2熱交切換機構23a、23bの破線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30bを放熱負荷運転状態(図8の高低圧切換機構30bの破線で示された状態)に切り換えている。また、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bは、開度調節されている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66dを開状態にし、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67dを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てを冷媒の放熱器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てと熱源ユニット2a、2bの圧縮機21a、21bの吐出側とが第1ガス冷媒連絡管としての高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。圧縮機21aが停止している熱源ユニット2aの熱源側熱交換器24a、25aの出口と熱源ユニット2bの圧縮機21bの吸入側との間は、熱源ユニット2a、2bの第1熱源側低圧ガス管38a、38b、第2熱源側低圧ガス管39a、39b、及び、第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9によって連通された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21bで圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、高低圧切換機構30b及び高低圧ガス側閉鎖弁32bを通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られる。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られた高圧のガス冷媒は、4つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4c、4dの高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dに送られる。高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d及び合流ガス接続管65a、65b、65c、65dを通じて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dに送られる。
そして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン53a、53b、53c、53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dにおいて流量調節された後、接続ユニット4a、4b、4c、4dの液接続管61a、61b、61c、61dに送られる。
そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
そして、液冷媒連絡管7に送られた冷媒は、2つに分岐され、液側閉鎖弁31a、31bを通じて、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bに送られる。そして、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bに送られた冷媒は、熱源側流量調節弁26a、27a、26b、27bにおいて流量調節された後、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bにおいて、室外ファン34a、34bによって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、熱交切換機構22a、23a、22b、23bに送られる。そして、熱交切換機構22a、23a、22b、23bに送られた低圧のガス冷媒は、合流して、圧縮機21bの吸入側に戻される。
このようにして、暖房運転モード(圧縮機停止の熱源ユニットあり)における動作が行われる。尚、利用ユニット3a、3b、3c、3dのいくつかが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dのいくつかが冷媒の放熱器として機能する運転)を行う等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の放熱負荷が小さくなる場合には、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bの一部(例えば、第1熱源側熱交換器24a、24b)だけを冷媒の蒸発器として機能させる運転が行われる。また、ここでは、通常の暖房運転モード(図5参照)とは異なり、圧縮機21aが停止している熱源ユニット2aの熱源側熱交換器24a、25aの出口と熱源ユニット2bの圧縮機21bの吸入側との間が連通されていることを利用して、熱源ユニット2aの熱源側熱交換器24a、25aにおいて蒸発した冷媒は、熱源ユニット2bの圧縮機21bに吸入されるようになっている。
(3)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の特徴
冷暖同時運転型空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
<A>
冷暖同時運転型空気調和装置1では、上記の暖房運転モード(図5及び図8参照)のような利用ユニット3a、3b、3c、3dを暖房運転する際に、各熱源ユニット2a、2bに設けられた熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の蒸発器として機能させることになる。そして、各熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bにおいて蒸発した低圧のガス冷媒は、自機に設けられた低圧ガス管を通じて、自機の圧縮機21a、21bの吸入側に送られる。
しかし、各熱源ユニット2a、2bに設けられた低圧ガス管は、第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9の熱源ユニット2a、2b側の端部9a、9bと圧縮機21a、21bの吸入側との間を接続する第1熱源側低圧ガス管38a、38bと、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bの出口と第1熱源側低圧ガス管38a、38bの途中部分との間に接続される第2熱源側低圧ガス管39a、39bとを有している。すなわち、各熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の蒸発器として機能させる場合には、各熱源ユニット2a、2bの第1熱源側低圧ガス管38a、38b、及び、第2熱源側低圧ガス管39a、39bは、自機の圧縮機の吸入側だけでなく、低圧ガス冷媒連絡管9を介して、他機の圧縮機の吸入側にも接続されていることになる。このため、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の蒸発器として機能させる場合には、各熱源ユニット2a、2bに設けられた第1熱源側低圧ガス管38a、38b、及び、第2熱源側低圧ガス管39a、39bが、自機の圧縮機と他機の圧縮機との分岐管として機能することになる。
ここで、冷暖同時運転型空気調和装置1には、圧縮機21a、21bの潤滑のための冷凍機油が冷媒とともに封入されているため、冷凍機油が自機又は他機のどちらかに流れやすくなるように低圧ガス管38a、38b、39a、39bを設計していると、低圧ガス管において冷媒とともに冷凍機油が分岐される際に、冷凍機油が自機又は他機のどちらかに偏って流れやすくなり、熱源ユニット2a、2b間において冷凍機油の偏流が発生するおそれがある。
例えば、図9に示すように、第1熱源側低圧ガス管38a、38bを水平に配置し、第2熱源側低圧ガス管39a、39bを、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bに直交するように接続することが考えられる。しかし、この構成では、第1熱源側低圧ガス管38a、38bが傾いた状態で設置されると、第2熱源側低圧ガス管39a、39bから第1熱源側低圧ガス管38a、38bに流入する冷凍機油は、下り傾斜がついた自機又は他機のどちらかに冷凍機油が偏って流れやすくなるおそれがある。
また、図10に示すように、第1熱源側低圧ガス管38a、38bのうち低圧ガス冷媒連絡管9側から圧縮機21a、21bの吸入側に向かって下向きに延びる部分に第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bを形成することが考えられる。しかし、この構成では、第2熱源側低圧ガス管39a、39bから第1熱源側低圧ガス管38a、38bに流入する冷凍機油は、自機に冷凍機油が偏って流れ、他機に冷凍機油はほとんど流れないおそれがある。
さらに、図11に示すように、第1熱源側低圧ガス管38a、38bのうち低圧ガス冷媒連絡管9側から圧縮機21a、21bの吸入側に向かって上向きに延びる部分に第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bを形成することが考えられる。しかし、この構成では、第2熱源側低圧ガス管39a、39bから第1熱源側低圧ガス管38a、38bに流入する冷凍機油は、他機に冷凍機油が偏って流れ、自機に冷凍機油はほとんど流れないおそれがある。
そして、このような熱源ユニット2a、2b間における冷凍機油の偏流が発生すると、例えば、圧縮機21a、21bの潤滑不足等の不具合を引き起こすおそれがある。
そこで、ここでは、図2及び図3に示すように、各熱源ユニット2a、2bにおいて、第2ガス冷媒連絡管としての低圧ガス冷媒連絡管9の熱源ユニット2a、2b側の端部9a、9bと圧縮機21a、21bの吸入側との間を接続する第1熱源側低圧ガス管38a、38bの途中部分に、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bの出口に接続される第2熱源側低圧ガス管39a、39bを接続し、そして、第1熱源側低圧ガス管38a、38bに、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bと、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bよりも高くなるように立ち上げた第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bとを形成するようにしている。
このため、第1熱源側低圧ガス管38a、38bのうち第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bを含む第1立上部41a、42aと第2立上部41b、42bとによって挟まれた管内空間は、第2熱源側低圧ガス管39a、39bから流入する冷凍機油を溜めることができるようになる。そうすると、各熱源ユニット2a、2bにおいて、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bから第2熱源側低圧ガス管39a、39bを通じて第1熱源側低圧ガス管38a、38bに冷媒とともに流入する冷凍機油は、この管内空間に溜められることで、自機又は他機のどちらかに偏って流れることが抑えられる。また、この構成では、図9の構成とは異なり、第1熱源側低圧ガス管38a、38bが傾いた状態で設置されたとしても、第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bによって、下り傾斜がついた自機又は他機のどちらかに冷凍機油が偏って流れやすくなることもない。
これにより、ここでは、熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bを冷媒の蒸発器として機能させる際に、熱源ユニット2a、2b間における冷凍機油の偏流を抑えることができる。
特に、ここでは、図2に示すように、低圧ガス冷媒連絡管9の熱源ユニット2a、2b側の端部9a、9b及び圧縮機21a、21bの吸入側が、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bよりも低い位置に配置している。このため、第1熱源側低圧ガス管38a、38bに第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bを形成しなければ、図10や図11の構成と同様、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bから第2熱源側低圧ガス管39a、39bを通じて第1熱源側低圧ガス管38a、38bに冷媒とともに流入する冷凍機油が、自機又は他機のどちらかに偏って流れやすく、熱源ユニット2a、2b間において冷凍機油の偏流が発生するおそれが非常に高くなる。
しかし、ここでは、上記のように、第1熱源側低圧ガス管38a、38bに第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bを形成しているため、第1熱源側低圧ガス管38a、38bのうち第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bを含む第1立上部41a、42aと第2立上部41b、42bとによって挟まれた管内空間に、第2熱源側低圧ガス管39a、39bから流入する冷凍機油を溜めることができるようになっている。
このように、ここでは、低圧ガス冷媒連絡管9の熱源ユニット2a、2b側の端部9a、9b及び圧縮機21a、21bの吸入側が、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bよりも低い位置に配置されているにもかかわらず、熱源ユニット2a、2b間における冷凍機油の偏流を抑えることができる。
<B>
また、ここでは、図2及び図3に示すように、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bを、水平に配置し、第2熱源側低圧ガス管39a、39bを、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bに直交するように接続するようにしている。すなわち、ここでは、第2熱源側低圧ガス管39a、39bが水平向きの第1熱源側低圧ガス管38a、38bに略T字状に分岐されるようにしている。このため、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bから第2熱源側低圧ガス管としての低圧ガス冷媒連絡管9を通じて第1熱源側低圧ガス管38a、38bに冷媒とともに流入する冷凍機油は、第1熱源側低圧ガス管38a、38bのうち第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bを含む第1立上部41a、42aと第2立上部41b、42bとによって挟まれた管内空間において、第1立上部41a、42a側から第2立上部41b、42b側まで偏りなく溜まることになる。
これにより、ここでは、第2熱源側低圧ガス管39a、39bから流入する冷凍機油を安定的に溜めて、熱源ユニット2a、2b間における冷凍機油の偏流の抑制に寄与することができる。
<C>
また、ここでは、図2及び図3に示すように、第1熱源側低圧ガス管38a、38bを、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分から第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bに向かって徐々に立ち上げるようにしている。
ここでは、第1熱源側低圧ガス管38a、38bに第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bを形成することによる配管抵抗の増加を極力抑えて、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器24a、25a、24b、25bから第2熱源側低圧ガス管39a、39bを通じて第1熱源側低圧ガス管38a、38bに流入する冷媒の流れを妨げにくくすることができる。
これにより、ここでは、第1熱源側低圧ガス管38a、38bに第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bを形成することによる圧力損失の増大を極力抑えて、第2熱源側低圧ガス管39a、39bを通じて第1熱源側低圧ガス管38a、38bに流入する冷媒をスムーズに流すことができる。
<D>
また、ここでは、図2及び図3に示すように、第1立上部41a、42aと第2立上部41b、42bとを、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bからの高さH1、H2が同じになるように立ち上げるようにしている。
ここでは、第1熱源側低圧ガス管38a、38bに第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bを形成することによる配管抵抗の増加の程度を、第1立上部41a、42a側から第2立上部41b、42b側とで同程度にして偏りが発生しないようにすることができる。
これにより、ここでは、第1熱源側低圧ガス管38a、38bに第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bを形成することによる圧力損失の増大を同程度に抑えて、第2熱源側低圧ガス管39a、39bを通じて第1熱源側低圧ガス管38a、38bに流入した冷媒の分岐をスムーズに行うことができる。
(4)変形例
上記の実施形態(図2及び図3参照)では、第1熱源側低圧ガス管38a、38bのうち第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bが水平に設置されているが、これに限定されるものではなく、第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bを含む第1立上部41a、42aと第2立上部41b、42bとによって挟まれた管内空間に冷凍機油を溜めることができるように形成されていれば、水平に設置されていなくてもよい。また、第2熱源側低圧ガス管39a、39bも接続部分40a、40bに対して直交していなくてもよい。
また、上記の実施形態(図2及び図3参照)では、第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bが徐々に立ち上がっているが、これに限定されるものではなく、例えば、垂直に立ち上がっていてもよい。
また、上記の実施形態(図2参照)では、第1立上部41a、42aの高さH1と第2立上部41b、42bの高さH2とが同じ高さであるが、これに限定されるものではなく、高さH1と高さH2とが異なる高さであってもよい。
また、上記の実施形態(図3参照)では、上方又は下方から見た際に、第1熱源側低圧ガス管38a、38bが第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bの位置で屈曲した形状になっているが、これに限定されるものではない。例えば、上方又は下方から見た際に、第1熱源側低圧ガス管38a、38bが第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bにおいて直線形状になっており、これにより、第1及び第2立上部41a、42a、41b、42bが第2熱源側低圧ガス管39a、39bとの接続部分40a、40bを挟んで一直線上に並んで配置されていてもよい。
本発明は、複数の熱源ユニットと利用ユニットとが、第1ガス冷媒連絡管、液冷媒連絡管、及び、第2ガス冷媒連絡管を介して接続された冷凍装置に対して、広く適用可能である。
1 冷暖同時運転型空気調和装置(冷凍装置)
2a、2b 熱源ユニット
3a、3b、3c、3d 利用ユニット
7 液冷媒連絡管
8 高低圧ガス冷媒連絡管(第1ガス冷媒連絡管)
9 低圧ガス冷媒連絡管(第2ガス冷媒連絡管)
9a、9b 端部
21a、21b 圧縮機
24a、25a、24b、25b 熱源側熱交換器
38a、38b 第1熱源側低圧ガス管
39a、39b 第2熱源側低圧ガス管
40a、40b 第2熱源側低圧ガス管との接続部分
41a、42a 第1立上部
41b、42b 第2立上部
52a、52b、52c、52d 利用側熱交換器
特開2013−178075号公報

Claims (5)

  1. 圧縮機(21a、21b)と熱源側熱交換器(24a、25a、24b、25b)とを有する複数の熱源ユニット(2a、2b)と、利用側熱交換器(52a、52b、52c、52d)を有する利用ユニット(3a、3b、3c、3d)とが、前記圧縮機の吐出側から前記熱源ユニット外に高圧のガス冷媒を導出することが可能な第1ガス冷媒連絡管(8)、前記熱源ユニット外から冷媒の蒸発器として機能する前記熱源側熱交換器の入口に液冷媒を導入することが可能な液冷媒連絡管(7)、及び、前記熱源ユニット外から前記圧縮機の吸入側に低圧のガス冷媒を導入することが可能な第2ガス冷媒連絡管(9)を介して接続された冷凍装置において、
    前記各熱源ユニットにおいて、前記第2ガス冷媒連絡管の前記熱源ユニット側の端部(9a、9b)と前記圧縮機の吸入側との間を接続する第1熱源側低圧ガス管(38a、38b)の途中部分に、冷媒の蒸発器として機能する前記熱源側熱交換器の出口に接続される第2熱源側低圧ガス管(39a、39b)を接続し、
    前記第1熱源側低圧ガス管が、前記第2熱源側低圧ガス管との接続部分(40a、40b)と、前記第2熱源側低圧ガス管との接続部分よりも高くなるように立ち上げた第1及び第2立上部(41a、42a、41b、42b)とを形成する、
    冷凍装置(1)。
  2. 前記第2熱源側低圧ガス管との接続部分(40a、40b)を、水平に配置し、
    前記第2熱源側低圧ガス管(39a、39b)を、前記第2熱源側低圧ガス管との接続部分(40a、40b)に直交するように接続する、
    請求項1に記載の冷凍装置(1)。
  3. 前記第1熱源側低圧ガス管(38a、38b)は、前記第2熱源側低圧ガス管との接続部分(40a、40b)から前記第1及び第2立上部(41a、42a、41b、42b)に向かって徐々に立ち上がっている、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置(1)。
  4. 前記第1立上部(41a、42a)と前記第2立上部(41b、42b)とは、前記第2熱源側低圧ガス管との接続部分(40a、40b)からの高さが同じになるように立ち上がっている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷凍装置(1)。
  5. 前記第2熱源側低圧ガス管との接続部分(40a、40b)は、前記第2ガス冷媒連絡管の前記熱源ユニット側の端部(9a、9b)及び前記圧縮機(21a、21b)の吸入側よりも高い位置に配置される、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷凍装置(1)。
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