JP2015224423A - 吸引作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダンプ機構を有する吸引作業車において、峡所走行時の軒先や街路樹への干渉・接触を防ぎ、タンクの周囲に作業用具(水道ホースや工具など)を収納できる吸引作業車を提供すること。
【解決手段】本発明の吸引作業車は、タンク20の胴部20aの車輌後方側下部をダンプ機構110のダンプ支点112として胴部20aの車輌前方側を上昇させることができ、吸込配管60を、胴部20a内の車輌前方側に配置され、上端開口61aをタンク20内と連通させ、下端開口61bをタンク20外に延出させた第1吸込配管61と、胴部20aの下部に配置され、前端62aを第1吸込配管61の下端開口61bと接続し、後端62bを胴部20aの車輌後方側下部に配置した第2吸込配管62と、第2吸込配管62の後端62bと真空ポンプ20とを接続する第3吸込配管63とで構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、汚水、汚泥や土砂のような処理物の回収、積み込み、搬送、抜き取りなどに用いる吸引作業車に関する。
タンクを傾斜させるダンプ機構を備えた吸引作業車では、タンク主マンホールに接続される吸込配管またはホースは、タンクの上面に沿って車輌後方に延出させ、車輌後方でタンクの側面に沿って下方へ引き回されている(例えば特許文献1 図1及び図2)。
特許文献2では、エアコンプレッサと粉粒体タンクのエア室とを接続するエア導入配管、およびエア導入配管と排出配管とを接続する二次エア配管が、粉粒体タンクを支持するサブフレームの外側方に露出状態で配管されることによる外観上の体裁や洗車に手間取るなどの問題に着目し、エア導入配管および二次エア配管の少なくとも一部を、サブフレームを貫通してその内側の空間に収容することを提案している。
特開2011−43028号公報 特開2006−117095号公報
特許文献1の吸引作業車のように、タンクと真空ポンプとを接続する吸込配管を、タンクの外周面に沿って引き回していると、走行時に吸込配管が障害物に接触することもありえる。
特許文献2で開示している粉粒体運搬車は、粉粒体タンクを傾斜させるダンプ機構を持たない車輌であり、ダンプ機構によってタンクが傾斜する場合には、タンクの傾斜動作を配慮した配管構成が必要となる。
そこで本発明は、ダンプ機構を有する吸引作業車において、タンクと真空ポンプとを接続する吸込配管を、従来のようにタンクの外周面に沿って引き回さない吸引作業車を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の吸引作業車は、汚水、汚泥や土砂などの処理物を収容するタンクと、前記タンクを減圧する真空ポンプと、前記タンクと前記真空ポンプとを接続する吸込配管またはホースと、前記タンクを傾斜させるダンプ機構とを備え、前記タンクの胴部の車輌後方側下部を前記ダンプ機構のダンプ支点として前記胴部の車輌前方側を上昇させることができる吸引作業車であって、前記吸込配管を、前記胴部内の車輌前方側に配置され、上端開口を前記タンク内と連通させ、下端開口を前記タンク外に延出させた第1吸込配管と、前記胴部の下部に配置され、前端を前記第1吸込配管の前記下端開口と接続し、後端を前記胴部の前記車輌後方側下部に配置した第2吸込配管と、前記第2吸込配管の前記後端と前記真空ポンプとを接続する第3吸込配管とで構成したことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の吸引作業車において、前記ダンプ支点を支持する車輌サブフレームに配管保持部を形成し、前記第2吸込配管の前記後端を前記配管保持部で保持することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の吸引作業車において、前記配管保持部が開口であり、前記第2吸込配管の前記後端を前記開口で保持することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の吸引作業車において、前記第2吸込配管または前記第3吸込配管を、蛇行可能な可撓管としたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の吸引作業車において、前記胴部の前記車輌前方側の上面にはタンク主マンホールを備え前記第1吸込配管の前記上端開口を、前記タンク主マンホールの側面部に取り付けたことを特徴とする。
本発明の吸引作業車によれば、第2吸込配管の後端は、胴部の車輌後方側下部に配置することでダンプ機構のダンプ支点に近い位置となるため、タンクの傾斜動作にかかわらず、第2吸込配管は胴部の下部に沿って位置させることができる。
(a)は本発明の一実施例による吸引作業車の一方の側面図、(b)は同吸引作業車の平面図、(c)は同吸引作業車の他方の側面図 本実施例による吸引作業車における真空ポンプの動作を示す経路図 (a)は第1吸込配管を示す平面図、(b)は第1吸込配管を示す側面図、(c)は車輌後方から見た正面図 (a)は吸込配管を示す要部平面図、図4(b)は吸込配管を示す要部側面図
本発明の第1の実施の形態による吸引作業車は、吸込配管を、胴部内の車輌前方側に配置され、上端開口をタンク内と連通させ、下端開口をタンク外に延出させた第1吸込配管と、胴部の下部に配置され、前端を第1吸込配管の下端開口と接続し、後端を胴部の車輌後方側下部に配置した第2吸込配管と、第2吸込配管の後端と真空ポンプとを接続する第3吸込配管とで構成したものである。本実施の形態によれば、タンクと真空ポンプとを接続する吸込配管を、従来のようにタンクの外周面に沿って引き回さないため、走行時に吸込配管が障害物に接触することがない。また、第2吸込配管の後端は、胴部の車輌後方側下部に配置することでダンプ機構のダンプ支点に近い位置となるため、タンクの傾斜動作にかかわらず、第2吸込配管は胴部の下部に沿って位置させることができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による吸引作業車において、ダンプ支点を支持する車輌サブフレームに配管保持部を形成し、第2吸込配管の後端を配管保持部で保持するものである。本実施の形態によれば、第2吸込配管を車輌サブフレームに形成した配管保持部で保持するため、確実に保持される。
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による吸引作業車において、配管保持部が開口であり、第2吸込配管の後端を開口で保持するものである。本実施の形態によれば、ダンプ支点と第2吸込配管の後端の保持位置との高さを同程度とすることができ、タンクの傾斜動作による第2吸込配管の後端の変位量を小さくすることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による吸引作業車において、第2吸込配管または第3吸込配管を、蛇行可能な可撓管としたものである。本実施の形態によれば、タンクの傾斜動作による第2吸込配管のたるみを吸収することができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4のいずれかの実施の形態による吸引作業車であって、胴部の車輌前方側の上面にはタンク主マンホールを備え、第1吸込配管の上端開口を、タンク主マンホールの側面部に取り付けたものである。本実施の形態によれば、既存のタンク構成を大きく変更することなく第1吸込配管及び第2吸込配管を設けることができる。
以下本発明の一実施例による吸引作業車について説明する。
図1(a)は本実施例による吸引作業車の一方の側面図、図1(b)は同吸引作業車の平面図、図1(c)は同吸引作業車の他方の側面図である。
本実施例による吸引作業車は、キャビン11と荷台12とを有する車輌に、汚水、汚泥や土砂などの処理物を収容するタンク20と、タンク20を減圧する真空ポンプ30と、真空ポンプ30に供給する水を貯えるポンプ冷却水タンク40と、洗浄に用いる洗浄水を貯える洗浄用水タンク50とを有している。
タンク20は、中心軸を水平方向とする円筒形状の胴部20aと、胴部20aの車輌後方側開口を閉塞する端板20bと、胴部20aの車輌前方側開口を閉塞する端板20cとから構成される。
端板20bの下部には吸引バルブ21を、胴部20aの車輌前方側の上面にはタンク主マンホール22を備えている。
真空ポンプ30は、シールと冷却に水を用いるポンプであり、例えばルーツブロワを利用している。
ポンプ吸込口31は、吸引バルブ21と吸込配管60で接続され、ポンプ吐出口32は、吐出配管70を介して気水分離器80と接続されている。
図示は省略するが、洗浄用水タンク50内の水は、洗浄用水ポンプによってホースに導かれ、ホース先端のノズルから噴射されて洗浄水に用いられる。
気水分離器80は、ポンプ吐出口32から吐出される気体から水を分離し、気体を排気口81から排気し、水をポンプ冷却水タンク40に戻す。
吸込配管60には、セパレータ91を備えている。
本実施例による吸引作業車は、タンク20を傾斜させるダンプ機構110を備えており、ダンプ機構110は、一対のダンパー111と、ダンプ支点112とを有している。
それぞれのダンパー111は、一端111aを車輌サブフレーム13の車輌前方側にダンパー取付部材111bを介して回動自在に取り付け、他端111cをタンク20の車輌後方側面にダンパー取付部材111dを介して回動自在に取り付けている。
ダンプ機構110によって、タンク20の胴部20aの車輌後方側下部をダンプ支点112として胴部20aの車輌前方側を上昇させ、タンク20を傾斜させることができる。
図2は、本実施例による吸引作業車における真空ポンプの動作を示す経路図である。
吸込配管60には、セパレータ91やサイクロンなどのキャッチャ(図示せず)が設けられ、セパレータ91やキャッチャで気体から汚水、汚泥や土砂などの処理物を分離する。
吐出配管70と吸込配管60とは循環用配管92で接続され、循環用配管92には、負荷開放弁93を設けている。
ポンプ冷却水タンク40の底部と真空ポンプ30とは水供給管41で接続されている。
真空ポンプ30は、ポンプ吸込口31、ポンプ吐出口32、及び水導入口33を有する。
真空ポンプ30を動作することによって、タンク20内の気体は吸込配管60を通ってポンプ吸込口31から真空ポンプ30に吸い込まれる。従って、タンク20内は減圧され、吸引バルブ21を開放することで、吸引バルブ21に接続したホース(図示せず)から汚水、汚泥や土砂などの処理物をタンク20に収容する。
真空ポンプ30には、水供給管41からポンプ冷却水タンク40の水が供給され、供給される水によって真空ポンプ30をシールするとともに冷却する。
ポンプ吐出口32から吐出配管70を通って、ポンプ吸込口31から吸い込まれた気体と、水供給管41から供給された水とが吐出される。
ポンプ吐出口32から吐出された水は、気水分離器80で気体から分離されてポンプ冷却水タンク40に戻される。
ポンプ冷却水タンク40に戻された水は、再び水供給管41から真空ポンプ30に供給される。
タンク20内が所定の値まで減圧されると、負荷開放弁93が開放され、ポンプ吐出口32から吐出された気体及び水はポンプ吸込口31に戻されることで循環する。
タンク20と真空ポンプ30とを接続する吸込配管60は、第1吸込配管61と、第2吸込配管62と、第3吸込配管63とで構成されている。
図3(a)は第1吸込配管を示す平面図、図3(b)は第1吸込配管を示す側面図、図3(c)は車輌後方から見た正面図である。
第1吸込配管61は、胴部20a内の車輌前方側に鉛直方向に配置され、上端開口61aをタンク20内と連通させ、下端開口61bをタンク20外に延出させている。第1吸込配管61の上端開口61aは、タンク主マンホール21の側面部に取り付けている。第1吸込配管61の下端開口61bは、車輌後方側に曲げている。第1吸込配管61は、剛性を有するパイプで形成される。
第1吸込配管61の上端開口61aを、タンク主マンホール21の側面部に取り付けることで、既存のタンク20の構成を大きく変更することなく第1吸込配管61及び第2吸込配管62を設けることができる。
図4(a)は吸込配管を示す要部平面図、図4(b)は吸込配管を示す要部側面図である。なお、図4(b)ではタンクを傾斜させた状態をあわせて図示している。
第2吸込配管62は、胴部20aの下部に配置され、前端62aを第1吸込配管61の下端開口61bと接続し、後端62bを胴部20の車輌後方側下部に配置している。第2吸込配管62は、蛇行可能な可撓管としている。第2吸込配管62を、蛇行可能な可撓管とすることで、タンク20の傾斜動作による第2吸込配管62のたるみを吸収することができる。
第2吸込配管62は、更に2本の可撓管を接続部62cで接続して構成することが好ましい。2本の可撓管を接続部62cで接続することで、更にタンク20の下部に沿った配置とすることができる。
また、接続部62cから後端62bまでの可撓管を硬質エルボ管としてもよい。
第3吸込配管63は、第2吸込配管62の後端62bと真空ポンプ30とを接続するが、図示では、セパレータ91までを示している。
第2吸込配管62の後端62bからセパレータ91までの第3吸込配管63は、車輌サブフレーム13の外側に沿って配置している。第3吸込配管63は、剛性を有するパイプで形成されるが、蛇行可能な可撓管としてもよい。また、第3吸込配管63における第2吸込配管62の後端62との接続部を硬質エルボ管としてもよい。
ダンプ支点112を支持する車輌サブフレーム13には、配管保持部14を形成している。配管保持部14は車輌サブフレーム13に形成した開口であり、第2吸込配管62の後端62bを保持する。
このように、第2吸込配管62を車輌サブフレーム13に形成した配管保持部14で保持するため、確実に保持される。また、ダンプ支点112と第2吸込配管62の後端62bとを近接させるとともに、ダンプ支点112と第2吸込配管62の後端62bの保持位置との高さを同程度とすることで、タンク20の傾斜動作による第2吸込配管62の後端62bの変位量を小さくすることができる。従って、第2吸込配管62の後端62bと第3吸込配管63との接続部での変位による負担を軽減できる。
以上のように、本実施例によれば、タンク20と真空ポンプ30とを接続する吸込配管60を、従来のようにタンク20の外周面に沿って引き回さないため、走行時に吸込配管60が障害物に接触することがない。また、第2吸込配管62の後端62bは、胴部20aの車輌後方側下部に配置することでダンプ機構110のダンプ支点112に近い位置となるため、タンク20の傾斜動作にかかわらず、第2吸込配管62は胴部20aの下部に沿って位置させることができる。
本発明の吸引作業車は、汚水、汚泥や土砂以外に、製紙スカムの回収、穀物類の回収・積み込み・搬送、海中や水中の沈殿物回収、鶏糞の回収、魚粉の回収、肥料や飼料の抜き取り、清掃などに用いることができる。
13 車輌サブフレーム
14 配管保持部(開口)
20 タンク
21 吸引バルブ
22 タンク主マンホール
30 真空ポンプ
40 ポンプ冷却水タンク
41 水供給管
50 洗浄用水タンク
51 周壁
52 底面
60 吸込配管
61 第1吸込配管
62 第2吸込配管
63 第3吸込配管
70 吐出配管
80 気水分離器
81 排気口
82 周壁
83 底面
110 ダンプ機構
111 ダンパー
112 ダンプ支点

Claims (5)

  1. 汚水、汚泥や土砂などの処理物を収容するタンクと、
    前記タンクを減圧する真空ポンプと、
    前記タンクと前記真空ポンプとを接続する吸込配管と、
    前記タンクを傾斜させるダンプ機構と
    を備え、
    前記タンクの胴部の車輌後方側下部を前記ダンプ機構のダンプ支点として前記胴部の車輌前方側を上昇させることができる吸引作業車であって、
    前記吸込配管を、
    前記胴部内の車輌前方側に配置され、上端開口を前記タンク内と連通させ、下端開口を前記タンク外に延出させた第1吸込配管と、
    前記胴部の下部に配置され、前端を前記第1吸込配管の前記下端開口と接続し、後端を前記胴部の前記車輌後方側下部に配置した第2吸込配管と、
    前記第2吸込配管の前記後端と前記真空ポンプとを接続する第3吸込配管とで構成したことを特徴とする吸引作業車。
  2. 前記ダンプ支点を支持する車輌サブフレームに配管保持部を形成し、
    前記第2吸込配管の前記後端を前記配管保持部で保持することを特徴とする請求項1に記載の吸引作業車。
  3. 前記配管保持部が開口であり、前記第2吸込配管の前記後端を前記開口で保持することを特徴とする請求項2に記載の吸引作業車。
  4. 前記第2吸込配管または前記第3吸込配管を、蛇行可能な可撓管としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の吸引作業車。
  5. 前記胴部の前記車輌前方側の上面にはタンク主マンホールを備え、
    前記第1吸込配管の前記上端開口を、前記タンク主マンホールの側面部に取り付けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の吸引作業車。
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