JP2015223633A - 電着リーマ - Google Patents

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【課題】粗加工及び仕上げ加工を一工程で行えるとともに工具の長寿命化を図ることができる電着リーマを提供する。【解決手段】電着リーマの台金2は、軸線L方向先端部に位置するテーパ部6と、テーパ部6の軸線L方向後方に位置する円筒部7と、を備えており、テーパ部6及び円筒部7は、すくい面と、すくい面の先端に位置する切れ刃と、切れ刃から回転方向R後方に延びて、台金2の軸線Lを中心とした円弧状に形成される丸ランドと、丸ランドから回転方向後方に延びて、回転方向後方に向かうに従い台金2の軸線Lに近づく逃げ面と、を有し、少なくとも切れ刃及び丸ランドに超砥粒が電着されている。【選択図】図3

Description

本発明は、台金に超砥粒が電着された電着リーマであって、特に小径の深穴であるバルブガイドの穴加工に好適な電着リーマに関する。
従来、エンジンのバルブガイドに形成されるガイド穴の形成には、特許文献1に記載されたような超硬リーマが使用されている。このような超硬リーマは、リーマの軸線方向に沿って、テーパ部と円筒部とが形成されている。そして、リーマを軸周り方向に回転させながらバルブガイドのガイド穴に進入させることで、テーパ部がガイド穴の内周面を切削することでガイド穴を拡径し、円筒部がガイド穴の内周面を切削することでガイド穴を所定の面粗度に仕上げる。
超硬リーマ以外のリーマとしては、特許文献2及び3に記載されたような円筒状の外周面に砥粒を電着した電着リーマが知られている。
特開2000−263328号公報 実開平02−035624号公報 特開平05−245764号公報
ところで、従来は、鋳鉄製のバルブガイドが使用されていたが、近年は、耐摩耗性に優れた焼結金属製のバルブガイドが使用されるようになってきた。
しかしながら、従来から使用されていた超硬リーマは、鋭利な刃先によりガイド穴の取り代を大きくすることは可能であったが、耐摩耗性が低く、工具寿命が短いという問題があった。
それに対し、電着リーマは、超硬リーマに比べて耐摩耗性を大幅に向上させることが可能になる。しかも、外周面に電着された超砥粒が摩耗しても、超砥粒を再電着することができるため、台金を再利用できるという利点もある。
しかしながら、特許文献2及び3に記載されたような電着リーマでは、円筒形状の表面に砥粒が固着されているだけであるため、超硬リーマと比較して取り代を大きくすることができないという問題がある。このため、バルブガイドのガイド穴の加工に電着リーマを使用する場合、前工程の粗加工として、ドリルでガイド穴を切削して拡径しておく必要がある。
そこで、本発明は、粗加工及び仕上げ加工を一工程で行えるとともに工具の長寿命化を図ることができる電着リーマを提供することを目的とする。
本発明に係る電着リーマは、台金に超砥粒が電着された電着リーマであって、台金は、軸線方向先端部に位置するテーパ部と、テーパ部の軸線方向後方に位置する円筒部と、を備えており、テーパ部及び円筒部は、すくい面と、すくい面の先端に位置する切れ刃と、切れ刃から回転方向後方に延びて、台金の軸線を中心とした円弧状に形成される丸ランドと、丸ランドから回転方向後方に延びて、回転方向後方に向かうに従い台金の軸線に近づく逃げ面と、を有し、少なくとも切れ刃及び丸ランドに超砥粒が電着されていることを特徴とする。
本発明に係る電着リーマでは、テーパ部及び円筒部には、それぞれすくい面、切れ刃、丸ランド及び逃げ面を有し、少なくとも切れ刃及び丸ランドには、超砥粒が電着されている。このため、電着リーマを回転させながらバルブガイドのガイド穴に進入させると、まず、テーパ部がガイド穴の内周面を粗加工して拡径し、続いて、円筒部がガイド穴の内周面の仕上げ加工を行う。
その際、切れ刃を設けることによりガイド穴の取り代を大きくとることができ、丸ランドを設けることにより加工精度を向上させることができる。また、逃げ面を設けることにより加工対象物との接触面積を低減させて加工時の加工抵抗を抑制することができる。更には、少なくとも切れ刃及び丸ランドに超砥粒が電着されているため、工具の長寿命化を図ることができる。
以上のことから、ガイド穴の粗加工及び仕上げ加工を一工程で行うことができるとともに、工具の長寿命化を図ることができる。
また、上記の電着リーマにおいて、すくい面のすくい角は、0°又は切れ刃に向かって台金の回転方向前方に傾斜していてもよい。この電着リーマによれば、すくい面のすくい角は、0°又は切れ刃に向かって台金の回転方向前方に傾斜することにより、鋭利な刃先が形成され、取り代を大きくとることができる。
また、上記の電着リーマにおいて、台金は、鋼材からなる鋼材台金部と、鋼材台金部の軸線方向後側に接合されて超硬合金からなる超硬台金部と、を有しており、テーパ部及び円筒部は、鋼材台金部に形成されていてもよい。この電着リーマによれば、台金が鋼材台金部と超硬台金部とが接合されてなるため、単一部材のみで構成する場合に比べて台金の長尺化を図ることができる。しかも、鋼材は、超硬合金よりも超砥粒が電着され易いため、超砥粒の電着及び再電着を容易に行うことができる。更に、鋼材台金部に超硬台金部を接合することにより、台金の強度を高めることができる。
また、上記の電着リーマにおいて、鋼材台金部と超硬台金部との接合面は、V字状又は曲面状に形成されていてもよい。この電着リーマによれば、鋼材台金部と超硬台金部との接合面がV字状又は曲面状に形成されることで、鋼材台金部と超硬台金部との接合強度を高めることができる。
また、上記の電着リーマにおいて、台金の内部に形成されて台金の側面に開口する液体用流路を有してもよい。この電着リーマによれば、台金の内部に液体用流路を有するため、液体用流路に供給した液体は台金の側面から吐出され、電着リーマ及び加工対象物を冷却し、同時に切粉の排出性向上及び超砥粒の摩耗抑制を図ることができる。
また、上記の電着リーマは、バルブガイド加工用であってもよい。この電着リーマによれば、バルブガイドのガイド穴を加工する際に、粗加工及び仕上げ加工を一工程で行えるとともに、工具の長寿命化を図ることができる。
本発明によれば、粗加工及び仕上げ加工を一工程で行えるとともに工具の長寿命化を図ることができる。
バルブガイドを説明するための図である。 本実施形態に係る電着リーマの側面図である。 図2に示す電着リーマの拡大図である。 (a)は図3のIV(a)−IV(a)線における端面図であり、(b)は、図3のIV(b)−IV(b)線における端面図である。 (a)は実施例1の電着リーマの一部側面図であり、(b)は(a)のV(b)−V(b)線における断面図である。 (a)は比較例1の超硬リーマの一部側面図であり、(b)は(a)のVI(b)−VI(b)線における断面図である。 (a)はワークの正面図であり、(b)はワークの側面図である。 実施例の計測結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本実施形態に係る電着リーマを説明する。本実施形態に係る電着リーマは、エンジンのバルブガイドに形成されたガイド穴の粗加工と仕上げ加工を一工程で行うバルブガイド加工用の電着リーマである。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、バルブガイドを説明するための図である。図1に示すように、本実施形態に係る電着リーマが仕上げ加工を行うバルブガイド101は、焼結金属又はFC材(鋳鉄、高力黄鋼材)により円筒状に形成されている。そして、バルブガイド101は、半径方向中心部に、エンジン102の吸気ポート又は排気ポートの開閉を行うバルブ103が挿入されるガイド穴104が形成されている。
図2は、本実施形態に係る電着リーマの側面図である。図3は、図2に示す電着リーマの拡大図である。図4の(a)は、図3のIV(a)−IV(a)線における端面図であり、図4の(b)は、図3のIV(b)−IV(b)線における端面図である。なお、図2及び図3は、下半分を断面図として表している。図2〜図4に示すように、本実施形態に係る電着リーマ1は、回転工具により回転される円棒状の台金2を備えている。ここで、台金2の回転中心を、台金2の軸線Lという。また、台金2の軸線Lを、単に軸線Lともいう。
台金2は、回転工具のチャックに保持されるシャンク3と、シャンク3の軸線L方向先端側に位置するボディ4と、を備えている。
ボディ4は、鋼材からなる鋼材台金部41と、超硬合金からなる超硬台金部42と、により構成されている。鋼材台金部41は、ボディ4の軸線L方向先端側に位置している。超硬台金部42は、ボディ4の軸線L方向後側に位置している。鋼材台金部41と超硬台金部42とは、Vろう付けにより接合されている。つまり、鋼材台金部41の超硬台金部42と接合する接合面41aは、V字状に窪む凹面となっており、超硬台金部42の鋼材台金部41と接合する接合面42aがV字状に突出する凸面となっている。そして、凹面である接合面41aと凸面である接合面42aとが重ね合わされた状態で、接合面41aと接合面42aとがろう付けされている。なお、鋼材台金部41と超硬台金部42との結合面において、接合面41aが凸面及び接合面42aが凹面となっていてもよく、また、接合面41a及び接合面42aが曲面状に形成されていてもよい。
鋼材台金部41には、軸線L方向に沿って直線状に延びる4条の直溝5が形成されている。鋼材台金部41の先端又は先端付近から、鋼材台金部41の後端又は後端付近まで延びている。直溝5は、エンドミルなどによる切削加工、ホイールによる研削加工等により形成されている。なお、本実施形態では、鋼材台金部41に直溝5が形成されるものとして説明するが、鋼材台金部41には、直溝5の代わりに、軸線L方向に沿って螺旋状に延びるねじれ溝が形成されていてもよい。
鋼材台金部41は、軸線L方向先端部に位置するテーパ部6と、テーパ部6の軸線L方向後方に位置する円筒部7と、を備えている。なお、テーパ部6は、食付き部とも呼ばれており、台金2の先端側が細く台金2の後端側が太いテーパ状に形成されている。
テーパ部6は、すくい面61と、すくい面61の先端に位置する食付き切れ刃62と、食付き切れ刃62から回転方向R後方に延びる丸ランド63と、丸ランド63から回転方向R後方に延びる逃げ面64と、を有している。なお、丸ランド63と逃げ面64とは、ランドとも呼ばれる。
すくい面61は、切れ刃62に続く溝面である。すくい面61は、直溝5の底面から台金2の半径方向外方に向けて延びている。すくい面61のすくい角は、特に限定されるものではないが、0°又は正であることが好ましい。正のすくい角とは、すくい面61が、食付き切れ刃62に向かって台金2の回転方向前側に傾斜していることをいう。
食付き切れ刃62は、すくい面61と丸ランド63との交線であって、食付き部の切れ刃である。上述したように、鋼材台金部41には4条の直溝5が形成されているため、テーパ部6には、4枚の食付き切れ刃62が形成されている。食付き切れ刃62は、テーパ部6の外周面と同様に、先端に近づくに従い軸線Lに近づくテーパ状に形成されている。なお、食付き切れ刃62は、エンドミルなどによる直溝5の切削加工、ホイールによる研削加工等により形成されている。
丸ランド63は、台金2の軸線Lを中心とした円弧状に形成されている。丸ランド63は、テーパ部6の外周面を形成している。このため、丸ランド63は、先端に近づくに従い軸線Lに近づくテーパ状に形成されている。丸ランド63の回転方向Rにおける幅は、特に限定されるものではないが、加工時の加工抵抗を小さくする観点からは、狭い方が好ましい。
逃げ面64は、加工対象物との間に隙間があくように、回転方向R後方に向かうに従い軸線Lに近づくように形成されている。逃げ面64は、テーパ部6の外周面と同様に、先端に近づくに従い軸線Lに近づくテーパ状に形成されている。
そして、テーパ部6の少なくとも食付き切れ刃62及び丸ランド63に、超砥粒8が電着されている。超砥粒8としては、例えば、ダイヤモンド砥粒やCBN砥粒を用いることができる。なお、超砥粒8は、食付き切れ刃62及び丸ランド63の他に、すくい面61、逃げ面64及び直溝5に電着されていてもよい。
円筒部7は、すくい面71と、すくい面71の先端に位置する外周切れ刃72と、外周切れ刃72から回転方向R後方に延びる丸ランド73と、丸ランド73から回転方向R後方に延びる逃げ面74と、を有している。なお、丸ランド73と逃げ面74とは、ランドとも呼ばれる。
すくい面71は、テーパ部6のすくい面61から連続して形成されている。すくい面71は、切れ刃72に続く溝面である。すくい面71は、直溝5の底面から台金2の半径方向外方に向けて延びている。すくい面71のすくい角は、特に限定されるものではないが、0°又は正であることが好ましい。正のすくい角とは、すくい面71が、外周切れ刃72に向かって台金2の回転方向前側に傾斜していることをいう。
外周切れ刃72は、テーパ部6の食付き切れ刃62から連続して形成されている。外周切れ刃72は、すくい面71と丸ランド73との交線に形成される切れ刃である。上述したように、鋼材台金部41には4条の直溝5が形成されているため、円筒部7には、4枚の外周切れ刃72が形成されている。外周切れ刃72は、円筒部7の外周面と同様に、軸線Lと平行な直線状に形成されている。なお、外周切れ刃72は、エンドミルなどによる直溝5の切削加工、ホイールによる研削加工等により形成されている。
丸ランド73は、テーパ部6の丸ランド63から連続して形成されている。丸ランド73は、台金2の軸線Lを中心とした円弧状に形成されている。丸ランド73は、円筒部7の外周面を形成している。このため、丸ランド73は、軸線Lと平行になっており、軸線Lとの距離が一定となっている。丸ランド73の回転方向Rにおける幅は、特に限定されるものではないが、加工時の加工抵抗を小さくする観点からは、狭い方が好ましい。
逃げ面74は、テーパ部6の逃げ面64から連続して形成されている。逃げ面74は、加工対象物との間に隙間があくように、回転方向R後方に向かうに従い軸線Lに近づくように形成されている。逃げ面74は、円筒部7の外周面と同様に、軸線Lと平行になっており、軸線L方向においては軸線Lとの距離が一定となっている。
そして、円筒部7の少なくとも外周切れ刃72及び丸ランド73に、超砥粒8が電着されている。なお、超砥粒8は、外周切れ刃72及び丸ランド73の他に、すくい面71、逃げ面74及び直溝5に電着されていてもよい。
また、台金2の内部には、クーラントが流れる液体用流路9が形成されている。液体用流路9は、台金2の後端面2aから台金2の先端面2b付近まで、軸線Lに沿って穿孔されている。また、各直溝5には、それぞれ、台金2の先端面2b付近のテーパ部6において、液体用流路9に連通する貫通穴9aが形成されている。このため、液体用流路9は、台金2の側面である直溝5に開口する。
次に、本実施形態に係る電着リーマ1を用いて、バルブガイド101のガイド穴104の加工を行う動作について説明する。
まず、シャンク3を回転工具のチャックに保持させ、台金2の軸線Lをガイド穴104の中心に合わせる。次に、回転工具により電着リーマ1を回転させながら、電着リーマ1をガイド穴104に進入させる。
電着リーマ1をガイド穴104に進入させると、まず、テーパ部6によりガイド穴104の粗加工が行われる。テーパ部6によるガイド穴104の粗加工では、テーパ部6のすくい面61及び食付き切れ刃62に電着された超砥粒8がガイド穴104の内周面を切り、その切粉がすくい面61から直溝5に排出される。このとき、液体用流路9に供給された液体が貫通穴9aから直溝5に吐出され、この液体により、テーパ部6がガイド穴104を粗加工することにより発生した熱が冷却されるとともに、テーパ部6において直溝5に排出された切粉が直溝5に沿ってガイド穴104から排出される。そして、テーパ状に形成されたテーパ部6が、ガイド穴104を徐々に拡径して行く。
テーパ部6により所定の取り代が削り取られると、次に、円筒部7の外周切れ刃72及び丸ランド73によりガイド穴104の仕上げ加工が行われる。円筒部7によるガイド穴104の加工では、円筒部7の外周切れ刃72及び丸ランド73に電着された超砥粒8が、テーパ部6により拡径されたガイド穴104の内周面を仕上げ加工し、その切粉がすくい面71から直溝5に排出される。このとき、ガイド穴104の取り代はテーパ部6により大部分が削り取られているため、円筒部7は、ガイド穴104を仕上げ加工するだけでよい。また、貫通穴9aから吐出された液体により、円筒部7がガイド穴104を仕上げ加工することにより発生した熱が冷却されるとともに、円筒部7において直溝5に排出された切粉が直溝5に沿ってガイド穴104から排出される。
そして、円筒部7がガイド穴104から完全に抜けると、電着リーマ1を引き戻すことによりガイド穴104から電着リーマ1を抜く。これにより、ガイド穴104の仕上げ加工が終了する。
このように、本実施形態に係る電着リーマ1では、テーパ部6は、すくい面61、食付き切れ刃62、丸ランド63及び逃げ面64を有するとともに、少なくとも食付き切れ刃62及び丸ランド63に超砥粒8が電着されている。また、円筒部7は、すくい面71、外周切れ刃72、丸ランド73及び逃げ面74を有するとともに、少なくとも外周切れ刃72及び丸ランド73に超砥粒8が電着されている。このため、電着リーマ1を回転させながらバルブガイド101のガイド穴104に進入させると、まず、テーパ部6がガイド穴104の内周面を粗加工して拡径し、続いて、円筒部7がガイド穴104の内周面の仕上げ加工を行う。
その際、食付き切れ刃62及び外周切れ刃72を設けることによりガイド穴104の取り代を大きくとることができ、丸ランド63,73を設けることにより加工精度を向上させることができる。また、逃げ面64,74を設けることにより加工対象物との接触面積を低減させて加工時の加工抵抗を抑制することができる。更には、少なくともテーパ部6の食付き切れ刃62及び丸ランド63と円筒部7の外周切れ刃72及び丸ランド73に超砥粒8が電着されているため、工具の長寿命化を図ることができる。
以上のことから、ガイド穴104の粗加工及び仕上げ加工を一工程で行うことができるとともに、工具の長寿命化を図ることができる。
また、電着リーマ1では、すくい面61のすくい角は、0°又は食付き切れ刃62に向かって台金2の回転方向R前方に傾斜しており、すくい面71のすくい角は、0°又は外周切れ刃72に向かって台金2の回転方向R前方に傾斜している。これにより、鋭利な刃先が形成され、取り代を大きくとることができる。
また、台金2が鋼材台金部41と超硬台金部42とが接合されてなるため、単一部材のみで構成する場合に比べて台金2の長尺化を図ることができる。しかも、鋼材は、超硬合金よりも超砥粒8が電着され易いため、超砥粒8の電着及び再電着を容易に行うことができる。更に、鋼材台金部41に超硬台金部42を接合することにより、台金2の強度を高めることができる。
また、鋼材台金部31と超硬台金部32との接合面がV字状又は曲面状に形成されることで、鋼材台金部41と超硬台金部42との接合強度を高めることができる。
また、台金2の内部に液体用流路9を有すると、液体用流路9に供給した液体は台金2の側面から吐出され、電着リーマ1及びバルブガイド101を冷却し、同時に切粉の排出性向上及び超砥粒8の摩耗直性を図ることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1の電着リーマ1Aとして、図5に示す形状のものを使用した。電着リーマ1Aの台金2(ボディ4)には、軸線L方向先端部に位置するテーパ部6と、テーパ部6の軸線方向後方に位置する円筒部7と、が形成されている。台金2(ボディ4)には、テーパ部6及び円筒部7を通って台金2の軸線Lと平行な方向に延びる4条の直溝5が形成されている。
テーパ部6には、すくい面61と、すくい面61の先端に位置する食付き切れ刃62と、食付き切れ刃62から回転方向R後方に延びて、台金2の軸線Lを中心とした円弧状に形成される丸ランド63と、丸ランド63から回転方向R後方に延びて、回転方向R後方に向かうに従い台金2の軸線Lに近づく逃げ面64と、が形成されている。また、すくい面61、食付き切れ刃62、丸ランド63、逃げ面64及びテーパ部6の直溝5に、超砥粒8が電着されている。超砥粒8としては、ダイヤモンド砥粒を用いた。台金2には、台金2の軸線Lを通って軸線L方向に貫通する液体用流路9を形成した。
円筒部7には、すくい面71と、すくい面71の先端に位置する外周切れ刃72と、外周切れ刃72から回転方向R後方に延びて、台金2の軸線Lを中心とした円弧状に形成される丸ランド73と、丸ランド73から回転方向R後方に延びて、回転方向R後方に向かうに従い台金2の軸線Lに近づく逃げ面74と、が形成されている。また、すくい面71、外周切れ刃72、丸ランド73、逃げ面74及び円筒部7の直溝5に、超砥粒8が電着されている。
(比較例1)
比較例1として、図6に示す超硬リーマ10を用いた。超硬リーマ10は、先端部に位置するテーパ部11と、テーパ部11に後続する円筒部12と、を備えている。また、超硬リーマ10は、ボディの全長にわたる6枚の切れ刃13を備えている。
(実験)
バルブガイド101のモデルとして、図7に示すように、半径方向内側に加工対象穴114が形成された円筒状のワーク111を用意した。ワーク111の素材は、焼結金属とした。ワーク111の寸法は、外径fを20mmとし、内径g(加工対象穴114の外径)を6mmとし、軸線方向の長さhを45mmとした。
実施例1の電着リーマ1A及び比較例1の超硬リーマ10を用いて、ワーク111の加工対象穴114の加工実験を行った。実験では、マシニングセンタに、実施例1の電着リーマ1A及び比較例1の超硬リーマ10と、ワーク111とをセットし、加工対象穴114にクーラントを流しながら、実施例1の電着リーマ1A及び比較例1の超硬リーマ10でワーク111の加工対象穴114を加工した。実験条件は以下の通りとした。クーラント:水溶性、クーラント圧:1.0MPa、加工対象穴114の取り代:直径0.5mmとした。また、マシニングセンタの動作条件は、回転数:3000rev/min、周速:60m/min、1分あたりの送り量:300mm/min、回転あたりの送り量0.1mm/revとした。
そして、工具の外径がφ10μmの公差を外れるまで加工対象穴114の加工を行い、加工数と工具の外径を計測した。計測結果を図8に示す。
図8に示すように、実施例1の電着リーマ1Aでは、工具の外径が公差を外れるまで、2000回の加工が可能であったのに対し、比較例1の超硬リーマ10では、加工数が200回の至る前に、工具の外径が公差を外れた。このような結果から、実施例1の電着リーマ1Aは、比較例1の超硬リーマ10に比べて、耐摩耗性が高く工具の長寿命化が図れることが分かった。
1,1A…電着リーマ、2…台金、2a…後端面、2b…先端面、3…シャンク、4…ボディ、41…鋼材台金部、41a…接合面、42…超硬台金部、42a…接合面、5…直溝、6…テーパ部、61…すくい面、62…食付き切れ刃(切れ刃)、63…丸ランド、64…逃げ面、7…円筒部、71…すくい面、72…外周切れ刃(切れ刃)、73…丸ランド、74…逃げ面、8…超砥粒、9…液体用流路、9a…貫通穴、10…超硬リーマ、11…テーパ部、12…円筒部、13…切れ刃、101…バルブガイド、102…エンジン、103…バルブ、104…ガイド穴、111…ワーク、114…加工対象穴、L…軸線、R…回転方向。

Claims (6)

  1. 台金に超砥粒が電着された電着リーマであって、
    前記台金は、
    軸線方向先端部に位置するテーパ部と、
    前記テーパ部の軸線方向後方に位置する円筒部と、を備えており、
    前記テーパ部及び前記円筒部は、
    すくい面と、
    すくい面の先端に位置する切れ刃と、
    前記切れ刃から回転方向後方に延びて、前記台金の軸線を中心とした円弧状に形成される丸ランドと、
    前記丸ランドから回転方向後方に延びて、回転方向後方に向かうに従い前記台金の軸線に近づく逃げ面と、
    を有し、
    少なくとも前記切れ刃及び前記丸ランドに前記超砥粒が電着されていることを特徴とする、
    電着リーマ。
  2. 前記すくい面のすくい角は、0°又は前記切れ刃に向かって前記台金の回転方向前方に傾斜していることを特徴とする、
    請求項1に記載の電着リーマ。
  3. 前記台金は、
    鋼材からなる鋼材台金部と、
    前記鋼材台金部の軸線方向後側に接合されて超硬合金からなる超硬台金部と、
    を有しており、
    前記テーパ部及び前記円筒部は、前記鋼材台金部に形成されていることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の電着リーマ。
  4. 前記鋼材台金部と前記超硬台金部との接合面は、V字状又は曲面状に形成されていることを特徴とする、
    請求項3に記載の電着リーマ。
  5. 前記台金の内部に形成されて前記台金の側面に開口する液体用流路を有することを特徴とする、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の電着リーマ。
  6. 前記電着リーマは、バルブガイド加工用であることを特徴とする、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の電着リーマ。
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