JP2015222191A - 赤外線アレイセンサを用いた行動検知システムと方法 - Google Patents

赤外線アレイセンサを用いた行動検知システムと方法 Download PDF

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【課題】簡単な構成、手法で、プライバシーを保護し、精度よく転倒等の人の行動を検知するシステムを提供する。
【解決手段】行動検知システム10は、複数の赤外線検出素子が二次元状に配置された赤外線アレイセンサ11と、前記赤外線アレイセンサの出力に基づいて前記赤外線アレイセンサの検出領域内の人の行動を検知する行動検出処理部12とを備え、前記行動検出処理部は、あらかじめ取得された行動パターンとその特徴量とを格納するデータベース123と、前記赤外線アレイセンサの出力から、フレームごとに各画素の時間軸方向の温度分散を算出し、所定値を超える温度分散値の画素を含むフレームがどれだけ連続するかを示すフレーム連続数を第1の特徴量として抽出する特徴量抽出部121と、前記データベースを参照して、前記抽出された第1の特徴量から被検知者の行動を特定する判断部122と、を有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、赤外線アレイセンサを用いて人の行動を検知するシステムと方法に関する。
近年の高齢化にともなって、高齢者を見守るシステムへの需要が高まっている。高齢者の事故の多くは転倒・転落によるもので、これらの異常状態を迅速かつ高精度に検出する必要がある。これまで、カメラやウェアラブルセンサを用いて、転倒等の人の動作や行動を検出する方法が提案されている。しかし、装着型の転倒検知システムは利用者にとって負担になる。カメラでは人物の姿態が撮像されるのでプライバシー侵害となる可能性が高い。
プライバシーを保護しつつ、人の直立状態、転倒状態、人物不存在の3つの状態を検出するために、赤外線センサを壁面に設置した転倒検知システムが提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。この方法は、25個の赤外線センサを縦横のアレイ状に配置し、上から1〜3行目のセンサで隣接した2つ以上のセンサ出力が閾値を超えた場合に直立と識別し、直立と判断されなかった場合で下から1〜2行目のセンサで隣接した2以上のセンサ出力が閾値を超えた場合に転倒と識別する。いずれにも該当しない場合は人物なしと識別される。
また、8個のサーモパイルを配列したサーモパイルアレイを複数段設置し、サーモパイルで検知した赤外線エネルギーの熱分布の重心位置の変化に基づいて人間の転倒を検出する方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この方法は、各サーモパイルで赤外線熱エネルギーの変化に対応する電圧値を出力し、電圧変化に基づいて人物の存否をまず判断する。人物が検知された場合に、さらに熱分布の重心位置を算出し、熱分布の重心位置の変化が閾値を超えた場合に人間の転倒を検出する。
特開2013−185924号公報
「赤外線センサを格子状に配置した人物状態推定」、斉藤光俊他、電学論E、128巻1号、2008年
非特許文献の方法は壁面に設置するため設置場所の確保が難しい。また、着席などの低い姿勢をすべて転倒と判断してしまうおそれがある。
そこで本発明は、簡単な構成、手法でプライバシーを保護しつつ、精度よく転倒等の人の行動を検知することのできる行動検知技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明では、赤外線アレイセンサを床と平行な面内での人の動作変化を検知できる位置(天井や壁と天井のコーナー付近等)に設置し、赤外線アレイセンサで検知された温度分布から特徴量を抽出する。抽出された特徴量を分類して、転倒などの行動を検知する。
具体的には、本発明のひとつの態様では、行動検知システムは、
複数の赤外線検出素子が二次元状に配置された赤外線アレイセンサと、
前記赤外線アレイセンサの出力に基づいて、前記赤外線アレイセンサの検出領域内の人の行動を検知する行動検出処理部と、
を備え、前記行動検出処理部は、
あらかじめ取得された行動パターンとその特徴量とを格納するデータベースと、
前記赤外線アレイセンサの出力から、フレームごとに各画素の時間軸方向の温度分散を算出し、所定値を超える温度分散値の画素を含むフレームがどれだけ連続するかを示すフレーム連続数を第1の特徴量として抽出する特徴量抽出部と、
前記データベースを参照して、前記抽出された第1の特徴量から被検知者の行動を特定する判断部と、
を有することを特徴とする。
簡単な構成、手法で、プライバシーを保護しつつ、精度よく転倒等の人の行動を検知することができる。
実施形態で用いられる赤外線アレイセンサの設置状況を示す図である。 実施形態の行動検知システムで用いられる赤外線アレイセンサのピクセル構成を示す図である。 赤外線アレイセンサの各画素の時間軸方向の温度分散の取得と、フレーム連続数の抽出を示す図である。 フレーム連続数の抽出処理の一例を示すフローチャートである。 所定値を超える温度分散を有する画素の最大画素数の抽出を示す図である。 温度分散の最大値の抽出を示す図である。 最大温度を有する画素の位置変化を示す図である。 実施形態の行動検知システムの概略構成図である。 図8の判断部の処理フローの一例を示す図である。 図8の判断部の処理フローの別の例を示す図である。 本発明の効果を示す図である。
図1は、実施形態の行動検知システムで用いられる赤外線アレイセンサ11の設置状況を示す図である。実施形態では、低解像度の赤外線アレイセンサ11を、天井や壁の上部など、床と平行な面内での人の動きを検知できる場所に設置する。
赤外線アレイセンサ11は、内部に2次元配列された赤外線検出素子を有する。各赤外線検出素子が感知する赤外線エネルギーの強さから温度を算出することができる。赤外線アレイセンサ11は、一定の時間単位(フレーム)ごとに温度を検出し、出力する。赤外線アレイセンサ11の出力は、パーソナルコンピュータ(PC)等で実現される行動検出処理部(図8参照)に入力される。
実施例では、赤外線アレイセンサ11によって取得された温度分布から特定の特徴量を抽出し、分析して、k近傍法により行動を分類する。特徴量として、たとえば、以下の特徴量を用いることができる。
(1)フレーム連続数:各画素について時間軸方向の温度分散を求めたときに、所定値を超える温度分散を有する画素が連続して存在するフレームの連続数
(2)最大変化画素数:上記(1)のフレーム連続区間において、所定値を超える温度分散が生じた画素の最大数
(3)最大温度分散値:上記(1)のフレーム連続区間において、時間軸方向の温度分散の最大値(「最大温度分散値」と称する)
(4)最大温度画素の位置変化:上記(1)のフレーム連続区間を含む所定区間内で最大温度が検出された画素の位置変化(移動距離等)
以下の説明では、これらの特徴量を用いた具体例を説明する。
図2は、実施形態で用いる赤外線アレイセンサ11の画素配置と温度分散の算出を説明する図である。この例では、8行、8列に配置した64個の赤外線検出素子を用いて8×8のピクセルマトリクスを構成する。64個の各画素の位置は、被検出領域の二次元位置座標として用いられる。各画素での赤外線エネルギー検出強度から、フレームごとの温度分布を収集することができる。各赤外線検出素子の測定温度範囲は0〜80℃である(温度分解能0.25℃)である。
64個の各画素について、所定のウィンドウ幅で時間軸方向の温度分散を計算する。一例として、ウィインドウサイズを20フレームとし、現在のフレームを含めて、過去20フレームでの各画素の温度分散を計算する。ある画素で時間軸方向に温度分散が生じたということは、そのウィンドウ内で温度変化が生じたこと、すなわち熱源となる人の動作があったと考えることができる。ただし、無人の場合の温度ブレを排除するために、時間軸方向の温度分散値が所定の値を超える画素についてだけ、温度変化ありとしてカウントする。「所定の値」は、実験的に決められる値であり、実施例では「1」に設定するが、環境に応じて調整可能な値である。
図2の例では、あるフレーム(時間t)において、画素#29、#36、#37、#45の4つの画素で、時間軸方向に1を超える温度分散が生じている。これは、この画素位置に対応する2次元平面上の検出領域で人の動作があったことを示し得る。
<特徴量(1)>
図3は、行動検知に用いる特徴量(1)として、フレーム連続数の取得を説明する図である。図3(A)は、横軸にフレーム番号、縦軸に温度分散をとり、64個の画素のそれぞれについて、フレームごとに温度分散値をプロットしたものである。図3(B)は、横軸にフレーム番号、縦軸に所定値(この例では所定値=1)を超える温度分散が生じた画素の数をとり、分散値1を超える画素が1つでも存在するフレームがどのくらい連続するかを示すチャートである。
フレーム連続数は、分散値1を超える画素の数が0から1に変化したフレームから、分散値1を超える画素の数が1以上から0に変化したフレームまでの連続するフレームの数である。フレーム連続数は、動作にかかる時間が長くなるほど大きくなり、急激な動きほど小さくなる。転倒のような短時間で完結する動作の場合は、時間軸方向に所定値を超える温度分散が生じるが、温度分散が生じるフレーム連続数は少なくなる。したがって、赤外線アレイセンサ11の温度分布からフレーム連続数を特徴量として抽出し、抽出したフレーム連続数がどの動作カテゴリーに分類されるかをk近傍法により判定することで、人の行動を識別することができる。
k近傍法は、問い合わせデータ(たとえば抽出されたフレーム連続数)を、最多となるデータのカテゴリーに分類するものであり、あらかじめ被験者の行動パターンを取得してフレーム連続数に対応付けたデータベースを作成しておく。k近傍法に替えて、あるいはk近傍法とともに、閾値判断を行ってもよい。たとえば、フレーム連続数が閾値より小さい場合を「転倒」と分類し、その後にk近傍法での判断を行ってもよい。閾値判断を行う場合は、被験者の行動パターンデータに基づいて閾値の値を設定してもよいし、被験者以外の者からあらかじめ取得した行動パターンデータに基づいて閾値を設定してもよい。
図4は、特徴量(1)であるフレーム連続数の抽出処理の一例を示すフローチャートである。まず、フレームごとに各画素の時間軸方向の温度分散を計算する(S11)。時間軸方向の温度分散算出のための時間ウィンドウは、たとえば20フレームである。
次に、現在のフレームに温度分散が所定値αを超える画素が存在するか否かを判断し(S12)、所定値αを超える温度分散をもつ画素がある場合は(S12でYES)、その画素数をカウントする(S13)。所定値αを超える温度分散をもつ画素がない場合は(S12でNO)、S11に戻って次のフレームの各画素の温度分散を計算する。
次に、画素カウンタの値が0から1以上の数へ変化したか否かを判断する(S14)。画素カウンタ値が0→1以上の数への変化を示している場合は(S14でYES)、フレーム連続数のカウントをスタートし(S15)、ステップS11に戻ってS12以降の処理を繰り返す。
画素カウンタ値が0から1以上の数への変化を示していない場合は(S14でNO)、画素カウンタ値が1以上の数から0への変化を示しているか否かを判断する(S16)。画素カウンタ値が1以上の数から0に変化している場合は(S16でYES)、フレーム連続数のカウンタを終了して、フレーム連続数を取得する(S17)。画素カウンタ値が1以上の数から0への変化を示していない場合は(S16でNO)、S11へ戻って、次のフレームの処理を繰り返す。
<特徴量(2)>
図5は、特徴量(2)として、所定値を超える温度分散が生じた画素数の最大値(「最大変化画素数」)の抽出を説明する図である。図5では、フレーム連続区間内での最大変化画素数を黒丸で示している。
フレーム連続区間で所定値を超える温度分散が生じた画素の数が多いということは、転倒等の動きに占める面積が広いことを意味する。実施例では床面と平行な二次元平面を被検出領域とするため、転倒時は赤外線アレイセンサ11に検知される面積が増える。すなわち、赤外線アレイセンサ11で反応する画素数が増加する。特徴量(2)を特徴量(1)と組み合わせて用いることで、動作検出精度を向上することができる。
たとえば、フレーム連続数が比較的小さい場合であっても、フレーム連続区間内での最大変化画素数が少ない場合は、被検出領域内で動作に占める面積が少ないので、転倒ではなく、着席、あるいはしゃがみ込む動作であると分類することができる。
また、最大変化画素数が多い場合でも、フレーム連続数が多い場合は、動作が比較的ゆっくりしているので、転倒ではなく、就寝等のために横たわる動作であると分類することができる。
所定値を超える温度分散が生じた画素数のカウントは、たとえば図4のS13のようにフレーム連続数の取得過程で行うことができ、同じプロセス内で特徴量(1)と特徴量(2)を取得することができる。
<特徴量(3)>
図6は、特徴量(3)として、時間軸方向の温度分散の最大値(「最大温度最分散値」)の抽出を説明する図である。図6では、フレーム連続区間内の全画素(64画素)中の温度分散の最大値をサークルで囲んで示している。急激な動きが生じた場合、画素で検出される温度が急激に変化する。換言すると、急激な動きほど、時間軸方向の温度分散が大きくなる。
したがって、特徴量(3)を特徴量(1)、または特徴量(1)と(2)の組み合わせとともに用いることで、転倒検出の精度をさらに向上することができる。特徴量(3)を用いることによって、転倒と着席、歩行、横たわるなどの動作を区別することができる。
<特徴量(4)>
図7は、特徴量(4)として、最大温度画素の位置変化の抽出を説明する図である。図7の例では、フレーム連続区間の開始10フレーム前と、終了10フレーム後の最大温度画素の移動距離を算出する。
一般に、人間は頭部や首が最大温度として検出され、最大温度が検出される位置を検出対象が存在する位置とみなすことができる。図7では、フレーム連続区間の開始の10フレーム前で、画素#34で最大温度が検出され、周囲の画素#26、#33、#41、#42で次に高い温度が検出されている。フレーム連続区間の終了の10フレーム後では、最大温度画素は画素#22に位置変化している。
転倒の場合、一般に頭の位置が大きく移動することから、特徴量(4)を特徴量(1)に組み合わせることで、転倒を着席等の動作と区別することができる。着席の場合は、最大温度画素の位置はほとんど変化しないからである。
また、最大変化画素の位置変化が大きい場合でも、フレーム連続数が比較的大きい場合は転倒と検出されないので、転倒と、就寝等の横たわる動作を区別することができる。
図8は、実施形態で用いる行動検知システム10の概略構成図である。行動検知システム10は、赤外線アレイセンサ11と、行動検出処理部12を有する。行動検出処理部12はパーソナルコンピュータ等、演算装置を有する任意の電子機器で実現することができる。行動検出処理部12は、特徴量抽出部121と、判断部122と、特徴量データベース123とを有する。特徴量抽出部121と判断部122を合わせて演算装置を構成してもよい。
赤外線アレイセンサ11の出力は特徴量抽出部121に入力される。特徴量抽出部121は、所定の時間ウィンドウにわたって赤外線アレイセンサ11の各画素の時間軸方向の温度分散を計算し、温度分散に基づいて、少なくとも特徴量(1)、すなわち「フレーム連続数」を抽出する。特徴量抽出部121は、所定値を超える温度分散を有する画素数をカウントするカウンタ125を有し、フレーム連続数とともに、特徴量(2)〜(4)も抽出するのが望ましい。
判断部122は、特徴量データベース123を参照して、抽出された特徴量の値から検知された動作がどの行動に分類されるかを判断する。たとえば、上述したように、フレーム連続数が小さく、それに類似するデータの行動パターンが「転倒」である場合に、「転倒」と判断する。あるいは、フレーム連続数が小さく、かつ最大変化画素数や最大温度画素の位置変化も小さい場合に、これに類似するデータの行動パターンが「着席」を示す場合に「着席」と判断することもできる。さらに、フレーム連続数が比較的大きく、かつ最大変化画素数や最大温度画素の位置変化も大きい場合に、これに類似するデータの行動パターンが「就寝」を示す場合に「就寝」と判断してもよい。
図9は、判断部122の判断処理例を示す図である。図9の例では、k近傍法を用いて最多となるデータのカテゴリーを問い合わせデータのカテゴリーとして推測する。
まず、入力データから特徴量を抽出する(S21)。特徴量は少なくともフレーム連続数(特徴量(1))を含む。次に、特徴量データベース123を参照して、抽出された特徴量が行動Aと一番近いか否かを判断する。行動Aは、たとえば「転倒」である。抽出された特徴量が行動Aに分類される場合は(S22でYES)、入力データは行動Aを示すと判断する(S23)。
抽出された特徴量が行動Aに一番近いと認められない場合は(S22でNO)は、行動B(たとえば「着席」)に一番近いか否かを判断する(S24)。特徴量が行動Bに最も近い場合は(S24でYES)、入力データは行動Bを示すと判断する(S25)。特徴量が行動Bに一番近いと認められない場合は(S24でNO)、入力データは行動Cを示すと判断する(S26)。
図10は、k近傍法を用いた別の判断フローを用いる。図9では順次判断を行っていたが、図10では、抽出された特徴量を直接、特徴量データベース123に格納されたデータと比較する(S31)。比較の結果、特徴量がAに最も近い場合に(S32)、入力データは行動Aを示すと判断する(S33)。同様に、特徴量がBに最も近い場合(S34)、入力データは行動Bを示すと判断し(S35)、特徴量がCに最も近い場合に(S36)、入力データは行動Cを示すと判断する(S37)。
k近傍法と等価あるいは代替の判断方法として、閾値を用いる判断を行ってもよい。判断に用いる閾値は、あらかじめ取得した被験者の行動パターンのデータに基づいて、適切な値が選択され得る。たとえば、特徴量(1)としてフレーム連続数を抽出した後(図4のS17の後)に、抽出したフレーム連続数が第1閾値以下であるか否かを判断し、フレーム連続数が第1閾値以下である場合に、転倒と識別することとしてもよい。一般に転倒にかかる時間は短い。この被験者が転倒する際に通常かかる時間を1秒だとすると、フレーム長が0.1秒の赤外線アレイセンサ11の場合、フレーム連続数が10以下の場合に転倒と判断してもよい。
また、フレーム連続数が第1の閾値を超える場合に「歩行」を検知する処理を行ってもよい。歩行の場合は、検出領域内に入ってから一定速度で移動して検出領域外に出る場合が多い。したがって、最大の温度分散を有する画素の位置が、マトリックスの一端側から他端側へ一定の割合で位置変化する場合に、歩行を検出することができる。
赤外線アレイセンサ11は、病院、介護施設などの医療機関の天井に一定間隔で設置してもよいし、個人の室内に設定してもよい。実施形態で用いられる赤外線アレイセンサ11は小型で安価であることから、設置場所や設置数の制約が少ない。転倒が検出された場合に、アラーム、メール、電話等により、あらかじめ登録されている連絡先に通知する構成としてもよい。
実施形態の行動検知方法を実施するために、以下の要領で実験を行った。赤外線アレイセンサ11として、Panasonic製のGrid-EYE(AMG8831)を用いた。このセンサは、一つあたり8×8(64画素)の赤外線検出素子を持ち、測定対象の温度範囲は0℃〜80℃、温度出力分解能は0.25℃、検出精度は±2.5℃、検出距離は最大5メートル、フレームレートは10fpsである。
この赤外線センサ11を高さ2.57mの天井に設置する。床面での測定範囲は3.5m×3.5m、1画素の範囲は、0.43m×0.43mである。室温23℃で、6人の被験者に対して行動検知実験を行った。検出すべき行動の種類として、転倒、着席、着席を設定し、転倒60回、着席30回、歩行52回を実施して、本発明の行動検知方法の正答率を求めた。正答率は、以下の式で計算する。
正答率=(正しく認識した行動数)/(実際の行動数)
この実験を行うに際して、あらかじめ行動パターンのデータを取得して教師データ(参照データ)を準備する。教師データは、被験者を含む教師データと、被験者を含まない教師データの二種類を用意する。
教師データは、同じ赤外線アレイセンサ11を同じ位置に取り付けて、転倒30回を含む合計200回の動作を行い、各回に特徴量(1)〜(4)を算出して取得する。
図11(A)は、教師データに被験者を含む場合の正答率を示す。被験者が実際に行ったトータル60回の転倒の各々について、特徴量(1)〜(4)を用いてk近傍法によりその行動の分類を行った。実施例の方法により転倒と判断された正答率は98.3%である。実際の行動が転倒であるにもかかわらず、実施例の行動検知方法で非転倒と判断されたのは、わずか1.7%であった。
また、被験者がとった実際の行動が非転倒(着席30回+歩行52回)である場合に、各回で同様に特徴量(1)〜(4)を抽出してk近傍法により行動分類を行ったところ、非転倒が非転倒と判断された割合(正答率)は、93.9%であった。なお、非転倒の中で「着席」と「歩行」は100%の正答率で区別された。教師データに被験者を含む場合の全体の正答率は95.8%である。
図11(B)は、教師データに被験者を含まない場合の正答率を示す。実際の転倒が転倒として判断された正答率は92.5%、実際の非転倒が非転倒であると判断された正答率は96.4%、全体の正答率は94.3%である。
実施形態の方法は、教師データに被験者を含まない場合でも9割を超える高い正答率を有する。要介護者自身から事前データを取得しなくても、あらかじめ収集した行動パターンと特徴量を関連づけたデータを特徴量データベース123に格納しておくことで、要介護者の転倒等の動作を認識することができる。また、解像度の低い赤外線アレイセンサ11を用いるので、要介護者のプライバシー侵害を回避することができる。
実施形態の方法で行われる演算は、二次元配置された赤外線検出素子の出力から各画素の時間軸方向の温度分散を計算だけなので、簡単な演算で高精度の行動検知を実現することができる。
10 行動検知システム
11 赤外線アレイセンサ
12 行動検出処理部
121 特徴量抽出部
122 判断部
125 カウンタ

Claims (10)

  1. 複数の赤外線検出素子が二次元状に配置された赤外線アレイセンサと、
    前記赤外線アレイセンサの出力に基づいて、前記赤外線アレイセンサの検出領域内の人の行動を検知する行動検出処理部と、
    を備え、前記行動検出処理部は、
    あらかじめ取得された行動パターンとその特徴量とを格納するデータベースと、
    前記赤外線アレイセンサの出力から、フレームごとに各画素の時間軸方向の温度分散を算出し、所定値を超える温度分散値の画素を含むフレームがどれだけ連続するかを示すフレーム連続数を第1の特徴量として抽出する特徴量抽出部と、
    前記データベースを参照して、前記抽出された第1の特徴量から被検知者の行動を特定する判断部と、
    を有することを特徴とする行動検知システム。
  2. 前記特徴量抽出部は、前記時間軸方向の温度分散から、
    フレーム連続区間内で前記所定値を超える温度分散を持つ画素の最大数を表わす最大変化画素数、前記フレーム連続区間内での最大の温度分散値を表わす最大温度分散値、および前記フレーム連続区間を含む所定のフレーム区間での最大温度画素の位置変化量、の中の少なくとも一つを第2の特徴量として抽出し、
    前記判断部は、前記データベースを参照して前記第1の特徴量と前記第2の特徴量から前記被検出者の行動を特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の行動検知システム。
  3. 前記特徴量抽出部は、前記フレームごとに、前記所定値を超える温度分散値の画素の数をカウントするカウンタを有することを特徴とする請求項1に記載の行動検知システム。
  4. 前記判断部は、前記データベースを参照してk近傍法により前記被検出者の行動を特定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の行動検知システム。
  5. 前記判断部は、前記データベースを参照して、前記被検知者の行動を少なくとも「転倒」、「着席」、「歩行」のいずれかに分類することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の行動検知システム。
  6. 複数の赤外線検出素子が二次元状に配置された赤外線アレイセンサの出力を演算装置に入力し、
    前記演算装置にて、フレームごとに各画素の時間軸方向の温度分散を算出し、
    前記演算装置にて、前記時間軸方向の温度分散から所定値を超える温度分散値の画素を含むフレームがどれだけ連続するかを示すフレーム連続数を第1の特徴量として抽出し、
    前記演算装置にて、前記抽出された第1の特徴量とあらかじめデータベースに格納された特徴量とから、被検知者の行動を特定する、
    ことを特徴とする行動検知方法。
  7. 前記演算部にて、前記時間軸方向の温度分散から、フレーム連続区間内で前記所定値を超える温度分散を持つ画素の最大数を表わす最大変化画素数、前記フレーム連続区間内での最大の温度分散値を表わす最大温度分散値、および前記フレーム連続区間を含む所定のフレーム区間での最大温度画素の位置変化量、の中の少なくとも一つを第2の特徴量として抽出し、
    前記演算部にて、前記データベースを参照して、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量から前記被検出者の行動を特定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の行動検知方法。
  8. 前記演算部のカウンタにて、前記所定値を超える温度分散を持つ画素の数をカウントすることを特徴とする請求項6に記載の行動検知方法。
  9. 前記演算部にて、前記データベースを参照してk近傍法により前記被検出者の行動を特定することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の行動検知方法。
  10. 前記演算部にて、前記データベースを参照して、前記被検知者の行動を少なくとも「転倒」、「着席」、「歩行」のいずれかに分類することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の行動検知方法。
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