JP2015221989A - 鉄筋ストッパ - Google Patents
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Abstract
【課題】埋込体の浮力により鉄筋が持ち上げられることを防ぐ鉄筋ストッパであって、特に鉄筋の重ね継手部分でも優れた強度を発揮する鉄筋ストッパを提供する。
【解決手段】鉄筋ストッパ10のフック部10bには、軸部10aの上端から横向きに延びる上抑止部10dと、その先端から下向きに延びる横押圧部10eとが形成され、軸部10aと上抑止部10dとが接続する隅角部の内側から、上抑止部10dと横押圧部10eとが接続する隅角部の内側までの間に3本の鉄筋Rが上抑止部10dに当接し得るように挟み込まれる幅Vが設けられ、前記両隅角部の内面が鉄筋Rの最外径以下の曲率半径を有する円弧状をなし、軸部10aの軸心と上抑止部10dの下面とのなす内角が略直角となるように形成される。さらに、上抑止部10dの下面には、結束された鉄筋Rの上面側の窪みに係合するズレ止め突部10f、10gが下向きに突設される。
【選択図】 図2
【解決手段】鉄筋ストッパ10のフック部10bには、軸部10aの上端から横向きに延びる上抑止部10dと、その先端から下向きに延びる横押圧部10eとが形成され、軸部10aと上抑止部10dとが接続する隅角部の内側から、上抑止部10dと横押圧部10eとが接続する隅角部の内側までの間に3本の鉄筋Rが上抑止部10dに当接し得るように挟み込まれる幅Vが設けられ、前記両隅角部の内面が鉄筋Rの最外径以下の曲率半径を有する円弧状をなし、軸部10aの軸心と上抑止部10dの下面とのなす内角が略直角となるように形成される。さらに、上抑止部10dの下面には、結束された鉄筋Rの上面側の窪みに係合するズレ止め突部10f、10gが下向きに突設される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、鉄筋コンクリートスラブに軽量材からなる埋込体を埋設してスラブを中空化するボイドスラブ工法(中空床版工法)において、スラブ型枠内にコンクリートを打設したとき、埋込体に作用する浮力によって鉄筋が持ち上げられることを防ぐ鉄筋ストッパに関する。
鉄筋コンクリートスラブの強度や遮音性、断熱性等を向上させるために、スラブの内部に軽量材からなる埋設体を埋め込んでスラブを中空化するボイドスラブ工法が広く実用化されている。この工法では、スラブの底面を成形する下型枠板の上にスラブ鉄筋を組み付ける際、下端筋と上端筋との間に、略球状、ブロック状、円筒状等に形成した埋込体を適宜間隔で多数、配置して鉄筋に固定し、その上からコンクリートを打設して、埋込体の埋設部分を中空化している。
かかる埋込体は、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレンその他の発泡性樹脂材料や、中空の金属管材等を利用して形成されているため、スラブの型枠内に比重の大きいコンクリートが充填されることによって大きな浮力を受ける。その浮力によって、埋込体を固定している鉄筋が持ち上げられると、スラブ上面におけるコンクリートの被り厚さが適正に確保できなくなってスラブの強度が低下したり、スラブの平坦性(水平性)が損なわれたり、場合によっては埋込体がスラブの上面に露出してしまったりする。そこで、鉄筋の浮き上がりを防ぐ手段が必要になるが、かかる手段としては従来、鉄筋に略J形のフックボルトを下向きに引っ掛け、その下端部を適宜の締結具等を用いて下型枠板に固定する、というものが一般的であった(例えば、特許文献1〜5等参照)。
図7〜図10は、特許文献4に記載されたスラブ型枠の概略的な構造と施工方法を示す。
スラブ1の底面を形成する下型枠板2の上に、下端筋3(3x、3y)および上端筋4(4x、4y)が、それぞれ縦横方向に交差して配設される。通常、下端筋3については、スラブの短辺方向に配設される主筋3xが下側、長辺方向に配設される配力筋3yが上側になるように組み付けられる。上端筋4については、スラブの短辺方向に配設される主筋4xが上側、長辺方向に配設される配力筋4yが下側になるように組み付けられる。下端筋3および上端筋4は、それぞれ下型枠板2との間に下端筋用スペーサまたは上端筋用スペーサ(図示省略)を介装して、スラブ底面から一定の高さになるように位置決めされる。縦横方向に交差する下端筋3および上端筋4は、それぞれの交差部において結束される。また、両端がフック状に屈曲された幅止め筋(図示省略)が下端筋4と上端筋3とに掛止されて結束され、下端筋4と上端筋3との間隔が一定に保持される。
そして、下端筋4と上端筋3との間の空間に、略球状の埋込体5が取り付けられる。埋込体5は、互いに平行に保持された2本の支持筋6を介して、所定間隔で複数個ずつ連結されている。その連結体が、支持筋6を上端筋4の主筋4xと平行にして、上端筋4の上方から配力筋4yの上に重ねられる。これにより、上端筋4の主筋4xと配力筋4yとによって格子状に区切られた空間の中に埋込体5が1個ずつ吊持状態で配置されることとなる。支持筋6は、配力筋4yと交差する適所にて配力筋4yに結束される。
この埋込体5がコンクリートの打設によって浮き上がり、支持筋6および上端筋4を持ち上げる。そこで、上端筋4を抑えるために、例示形態では図11に示すようなフックボルト21が上端筋4の主筋4xに掛止される。
フックボルト21は、鋼線材の片端を略半円形状に屈曲してなる部材で、直線状をなす軸部21aと、略半円形状に屈曲されたフック部21bとを具備しており、軸部21aの下端には雄ネジ部が形成されている。その下端にターンバックル22、アンカー部材23、アンカーボルト24等が組み付けられて、一組のフックアンカー20が構成される。
ターンバックル22は、その上部に貫通孔22aが形成されて、貫通孔22aの下側には上部ナット25が回転不能に取着されている。この貫通孔22aに上方からフックボルト21の雄ネジ部が挿入されて上部ナット25に螺合されることにより、フックボルト21の突出長さが調整可能となっている。
また、ターンバックル22の下部にも上部と同様に貫通孔22bが形成され、貫通孔22bの上側に下部ナット26が回転不能に取着されている。この貫通孔22bには下方からアンカーボルト24が挿入されて下部ナット26に螺合される。このアンカーボルト24の軸部には固定用ナット27が螺装されており、この固定用ナット27をターンバックル22側に締結すると、アンカーボルト24がターンバックル22に固定される。
さらに、アンカーボルト24の軸部には、アンカー部材23が挿装されている。アンカー部材23は、可撓性を有する合成樹脂材料により形成され、下側の円筒部23aと、該円筒部23aから上向きに拡径する複数のウェッジ片23bとを有している。
図12(a)〜(c)は、このフックアンカー20を下型枠板2に取り付ける手順を段階的に示す。フックアンカー20の取り付けに際しては、あらかじめ、フックアンカー20の取付位置に合わせて下型枠板2にアンカー取付孔2aを形成しておく。アンカー取付孔2aの径は、フックアンカー20のアンカー部材23の円筒部23aの外径よりも僅かに大きくしておく。そして、フックボルト21のフック部21bを上端筋4の主筋4xに上方から引っ掛けるようにしながら、フックアンカー20のアンカー部材23をアンカー取付孔2aに強く押し込む。すると、アンカー部材23がウェッジ片23bを内側に撓ませながらアンカー取付孔2aを通過し、アンカー取付孔2aを完全に通り抜けたところでウェッジ片23bが再び外方に拡がってアンカー取付孔2aの周縁に引っかかり、アンカー取付孔2aから抜けなくなる。
こうして、下型枠板2から上端筋4までの高さが一定になるように上端筋4を拘束した後、図9に示すように、スラブ型枠内にコンクリートCを打設する。このような工法によれば、フックアンカー20によって上端筋4の持ち上がりが抑えられ、上端筋4からスラブ上面までのコンクリートCの被り厚さも適正に担保される、はずである。
コンクリートの硬化後、図10に示すように、下型枠板2の下方からフックアンカー20のアンカーボルト24を抜き取り、アンカーボルト24と一緒にアンカー部材23および固定用ナット27もターンバックル22から取り外す。その後、下型枠板2を取り外して、脱型作業がほぼ完了する。
しかしながら、前記従来のようなフックボルト21では、しばしば実際の施工現場において、鉄筋の浮き上がりを万全に防止できないことがあった。すなわち、図13に示すように、略J形のフック部21bの幅W(半円部分の直径)が鉄筋Rの最大径よりも大きめに形成されていると、浮力の作用点(黒矢印箇所)がフックボルト21の軸部21aから側方に離れるので、フック部21bに曲げモーメントが働く。その曲げモーメントが過大になると、図中に想像線で示すように、フック部21bが降伏して拡径方向に塑性変形し、その結果、鉄筋Rを適正位置よりも高いところまで浮き上がらせてしまうことになるのである。
フックボルト21は、コンクリートC内に埋め殺しになる部材であり、しかも使用する本数が多いので、その調達に際しては強度や品質よりもコストが優先されがちである。それゆえ、フックボルト21に利用されている鋼線材も、常に十分な設計強度が担保されているとは限らない。従来の一般的なフックボルト21は直径6mm前後の軟鋼線材を利用して形成されているが、フック部21bの幅W(半円部分の直径)が約50mmのフックボルト21において、浮力に対する設計強度が2kNとされているにもかかわらず、実際にはその半分以下の0.8kN程度でフック部21bの降伏が始まった事例も確認されている。
また、このフックボルト21は、2本ないし3本の鉄筋Rが束ねられたところに引っ掛けられる場合もある。鉄筋Rはあらかじめトラック等で運搬できる程度の長さに切断されているので、スラブのスパンが長い場合は、現場で鉄筋Rを結束して繋ぎ合わせることにより所定の長さを確保している。この繋ぎ合わせ部分(「重ね継手」と称される。)の長さは、コンクリートの設計強度や鉄筋Rの種類に応じて所定の寸法(例えば鉄筋の径の30倍等)以上を確保するように定められている。
このような重ね継手部分に従来のようなフックボルト21を引っ掛けると、図14および図15に示すように、浮力の作用点が2ヶ所になる。重ね継手は、鉄筋R同士が横に並んだ状態で強固に結束されているので、結束された複数本の鉄筋Rが一体となってフックボルト21のフック部21bを押し上げる。すると、2ヶ所の作用点に働く力によって、フック部21bが拡径方向に変形する。さらに、軸部21aから遠い側の作用点には軸部21aに近い側の作用点よりも大きい曲げモーメントが作用するので、軸部21aから遠い側の作用点の近傍がより大きく変形し、それに伴って、結束された鉄筋Rが軸部21aから遠ざかる向きに横滑りしつつ、さらに軸部21aから遠い側の屈曲部分をより大きく変形させてゆく。このような作用によって、鉄筋Rの上昇及び軸部21aからの離反とフック部21bの変形とが加速度的に進み、設計強度よりも低い段階で鉄筋Rが降伏してしまうものと考えられる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、埋込体に作用する浮力等によって鉄筋が持ち上げられようとする場合でも、それに対抗して鉄筋を所定の高さに精度よく保持することのできる鉄筋ストッパであって、特に、鉄筋の重ね継手部分に取り付けられたとき、従来のフックボルトよりも優れた強度を発揮する鉄筋ストッパを提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の鉄筋ストッパが採用した構成は、鋼線材の片端が屈曲されて、直線状の軸部と鈎状のフック部とが連続一体的に形成され、前記軸部を直立させた状態で、前記フック部がスラブ型枠の鉄筋に上方から掛止され、前記軸部の下端が適宜の締結手段を介してスラブ型枠の下型枠板に固定されることにより、前記鉄筋の上昇を規制する鉄筋ストッパにおいて、前記フック部には、前記軸部の上端から横向きに延びる上抑止部と、前記上抑止部の先端から下向きに延びる横押圧部とが形成され、前記軸部と前記上抑止部とが接続する隅角部の内側から、前記上抑止部と前記横押圧部とが接続する隅角部の内側までの間に、当該鉄筋ストッパを掛止すべき鉄筋が3本横並びに結束された状態で3本いずれも前記上抑止部の下面に当接し得るように挟み込まれる幅が設けられ、前記軸部と前記上抑止部とが接続する隅角部、および前記上抑止部と前記横押圧部とが接続する隅角部の内面が、それぞれ前記鉄筋の最外径以下の曲率半径を有する円弧状に形成され、前記軸部の軸心と前記上抑止部の下面とのなす内角が89度以上91度以下となるように形成されたものとして特徴づけられる。
この構成によれば、鉄筋を3本横並びに結束した重ね継手にフック部を掛止したときに、軸部と横押圧部との間に3本の鉄筋がちょうど挟み込まれるので鉄筋が横滑りしなくなり、3本の鉄筋に作用する浮力が上抑止部全体でバランスよく受け止められる。その結果、フック部が変形しにくくなり、その降伏強度は従来のフックボルトに比べて格段に高くなる。
なお、本発明における鉄筋の「最外径」は、本発明が適用される鉄筋の実体的な寸法によるものとする。特に異形鉄筋に関しては、例えば鉄筋の太さを示すD13、D16、D19といった呼び名と、その公称直径、公称周長、公称断面積、単位重量、節の高さの最大値および最小値等との関係が「JIS_G_3112(鉄筋コンクリート用鋼棒)」において規定されてはいるが、異形鉄筋の実際の最外径については、必ずしも鉄筋メーカー全体で標準化されているわけではない。よって本発明では、実際にスラブ型枠に使用する鉄筋の最外径にプラスマイナス1mm程度の実用的なバラつきを見込んだ上で、その寸法に合わせてフック部の形状を規定するものとする。
さらに、本発明の鉄筋ストッパは、前記上抑止部の下面と前記横押圧部の内側面とのなす内角が92度以上95度以下となるように形成されたものとして特徴付けられる。この構成によれば、横押圧部が軸部に対して下向きに拡がるので、一体的に結束された3本の鉄筋を、軸部と横押圧部との間に嵌め込むのが容易になる。
さらに、本発明の鉄筋ストッパは、前記上抑止部の下面に、当該鉄筋ストッパを掛止すべき3本の鉄筋のうち最も軸部寄りに位置する鉄筋と、軸部から2番目に位置する鉄筋との間の上面側の窪みに係合するズレ止め突部が下向きに突設されたものとして特徴付けられる。
この構成によれば、最も軸部寄りに位置する鉄筋が常時、軸部に当接するように拘束されるので、フック部に掛止される鉄筋が1本または2本の場合でも、鉄筋が横滑りしにくくなり、フック部の変形や降伏が防止される。
鉄筋の横滑りを防ぐズレ止め突部は、軸部から2番目に位置する鉄筋と、軸部から3番目に位置する鉄筋との間にも形成されていると、より好ましい。
また、それらのズレ止め突部は、前記上抑止部を形成する鋼線材を上面側から押圧変形させることによって簡便に形成することができる。
また、鉄筋の横滑りを防ぐための他の構成としては、前記上抑止部の下面が、横並びに結束された3本の鉄筋の上面に沿う3つの円弧または山形が連続する形状をなすようにしてもよい。
さらに、本発明の鉄筋ストッパは、前記横押圧部の下端近傍に横押しバネが取り付けられ、前記横押しバネは、その自由端が前記上抑止部の下面側に向かって延び、その自由端で前記上抑止部の下面に当接する鉄筋を前記軸部側に押圧するものとして特徴付けられる。
この構成によれば、鉄筋を、その本数にかかわらず確実に軸部側に当接させることができるので、フック部の変形や降伏を防ぐ効果がさらに大きくなる。
前記横押しバネは、短冊状の薄鋼片からなる板バネ材により形成されるのが実用的である。そして、前記板バネ材の基端部が前記横押圧部の下端近傍を包むように被装されて前記横押圧部に溶接されることにより、板バネ材がフック部と強固に一体化される。
前述のように構成される本発明の鉄筋ストッパは、鉄筋に作用する浮力を、上抑止部全体(鉄筋の本数が少ない場合は、より軸部に近い部分)でバランスよく受け止めながら、鉄筋を常時、軸部側に当接する状態に保持しようとするように構成されている。したがって、鉄筋の本数が1本の場合でも、また2本や3本の場合でも、鉄筋の横滑りが生じにくくなり、従来のフックボルトに比べてフック部の降伏強度が格段に上昇する。従来のフックボルトと比較したときの強度の差は、特に、2本ないし3本の鉄筋を結束した重ね継手部分に掛止したときに顕著になる。
その結果、埋込体に大きな浮力が作用しても、その浮力で鉄筋が適正位置よりも上方まで持ち上げられるようなことがなくなり、コンクリートの被り厚さが適正に担保されて、従来のようなコンクリートスラブの施工不良が解消される。
また、従来のJ形フックボルトでは、掛止される鉄筋の結束本数によって、その高さが微妙に変わるため、全ての鉄筋を適正な高さに揃えて拘束するためには、鉄筋の結束本数に応じて軸部の長さを微調整する必要があったが、本発明の鉄筋ストッパは、上抑止部が略水平に形成されているので、掛止される鉄筋の高さが、その結束本数にかかわらず一定に揃い、軸部の長さを調整する手間が不要になる。これにより、非常に多くの本数の鉄筋ストッパをスラブ型枠に取り付けなければならない型枠工事の施工性が格段に向上する。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
(スラブ型枠の基本的構成)
本発明の鉄筋ストッパが使用されるスラブ型枠の基本的な構造と施工方法は、「背景技術」欄で述べた従来の構成と大差ないので、その説明は図7〜図10を準用して概略のみにとどめる。
本発明の鉄筋ストッパが使用されるスラブ型枠の基本的な構造と施工方法は、「背景技術」欄で述べた従来の構成と大差ないので、その説明は図7〜図10を準用して概略のみにとどめる。
すなわち、スラブ1の底面を形成する下型枠板2の上に、主筋と配力筋とからなる下端筋3(3x、3y)が縦横方向に交差して配設され、さらに、それよりも高い位置に、主筋と配力筋とからなる上端筋4(4x、4y)が縦横方向に交差して配設される。下端筋3と下型枠板2との間には下端筋用スペーサ(図示省略)が介装され、上端筋4と下型枠板2との間には上端筋用スペーサ(図示省略)が介装されて、下端筋3および上端筋4が、それぞれスラブ底面から一定の高さになるように位置決めされる。縦横方向に交差する下端筋3および上端筋4は、それぞれの交差部において結束される。また、両端がフック状に屈曲された幅止め筋(図示省略)が下端筋4と上端筋3とに掛止されて結束され、下端筋4と上端筋3との間隔が一定に保持される。
そして、下端筋4と上端筋3との間の空間に、略球状の埋込体5が取り付けられる。埋込体5は、互いに平行に保持された2本の支持筋6を介して、所定間隔で複数個ずつ連結されている。その連結体が、支持筋6を上端筋4の主筋4xと平行にして、上端筋の上方から配力筋4yの上に重ねられる。これにより、上端筋4の主筋4xと配力筋4yとによって格子状に区切られた空間の中に埋込体5が1個ずつ吊持状態で配置されることとなる。支持筋6は、配力筋4yと交差する適所にて配力筋4yに結束される。
この埋込体5がコンクリートの打設によって浮き上がり、上端筋4を持ち上げる。ここで、上端筋4の上昇を抑えるために使用されるのが、本発明の鉄筋ストッパである。
(鉄筋ストッパ)
図1および図2に、本発明の鉄筋ストッパ10、およびそれと組み合わせて使用される締結部材の全体的な構成を示す。鉄筋ストッパ10は、鋼線材の片端を屈曲させて、直線状の軸部10aと鈎状のフック部10bとを連続一体的に形成してなる部材である。この鉄筋ストッパ10が、従来のフックボルト21と同様に、軸部10aを直立させて鉄筋R(例示形態では上端筋4の主筋4x)に上方から掛止される。軸部10aの下端には雄ネジ部10cが形成されている。その下端には、インサートコン12、アンカー部材13、アンカーボルト14等を組み合わせてなる締結手段が連結され、これらの締結手段を介して鉄筋ストッパ10がスラブ型枠の下型枠板2に固定される。
図1および図2に、本発明の鉄筋ストッパ10、およびそれと組み合わせて使用される締結部材の全体的な構成を示す。鉄筋ストッパ10は、鋼線材の片端を屈曲させて、直線状の軸部10aと鈎状のフック部10bとを連続一体的に形成してなる部材である。この鉄筋ストッパ10が、従来のフックボルト21と同様に、軸部10aを直立させて鉄筋R(例示形態では上端筋4の主筋4x)に上方から掛止される。軸部10aの下端には雄ネジ部10cが形成されている。その下端には、インサートコン12、アンカー部材13、アンカーボルト14等を組み合わせてなる締結手段が連結され、これらの締結手段を介して鉄筋ストッパ10がスラブ型枠の下型枠板2に固定される。
本発明の鉄筋ストッパ10の特徴は、フック部10bの形状にある。フック部10bは、軸部10aの上端から横向きに延びる上抑止部10dと、上抑止部10dの先端から下向きに延びる横押圧部10eとを具備している。横押圧部10eの長さは、この鉄筋ストッパ10を掛止すべき鉄筋Rの最外径の3倍ないし4倍程度に形成されている。そして、軸部10aと上抑止部10dとが接続する隅角部の内側から、上抑止部10dと横押圧部10eとが接続する隅角部の内側までの間に、鉄筋Rが3本横並びに結束された状態で、その3本がいずれも上抑止部10dの下面に当接し得るようにちょうど挟み込まれる幅Vが設けられている。
さらに、軸部10aと上抑止部10dとが接続する隅角部、および上抑止部10dと横押圧部10eとが接続する隅角部の内面は、鉄筋Rの最外径と同じか、あるはそれよりも小さい曲率半径を有する略1/4円弧状に形成されている。
また、軸部10aの軸心と上抑止部10dの下面(図1中に一点鎖線Sで示す面)とのなす内角Pは略90度、より詳細には89度以上91度以下となるように形成されて、軸部10aが直立状態にあるとき、上抑止部10dが略水平に保持される。これにより、複数本の鉄筋Rが結束された重ね継手部分において、それらの全ての鉄筋Rに対し上抑止部10dが均等に抑止力を発揮することとなる。
また、上抑止部10dの下面と横押圧部10eの内側面とのなす内角Qは90度よりも若干大きく、より詳細には92度以上95度以下となるように形成されている。このようにして、横押圧部10eを軸部10aに対して下向きに拡げることにより、一体的に結束された3本の鉄筋Rを、軸部10aと横押圧部10eとの間に嵌め込むのが容易になる。
さらに、上抑止部10dの下面には、鉄筋Rの上面に係合して鉄筋Rの横滑りを抑えるために、2ヶ所のズレ止め突部10f、10gが下向きに突設されている。軸部10aに近い側のズレ止め突部10fは、最も軸部10a寄りに位置する鉄筋Rと、軸部10aから2番目に位置する鉄筋Rとの間の上面側の窪みに係合するように形成されている。軸部10aから遠い側のズレ止め突部10gは、軸部10aから2番目に位置する鉄筋Rと、軸部10aから3番目に位置する鉄筋Rとの間の上面側の窪みに係合するように形成されている。
これらのズレ止め突部10f、10gは、例えば上抑止部10dを形成する鋼線材を適宜の成形金型の上に置き、上面側から強くプレスするなどして、鋼線材を正面視U字状ないしV字状に変形させる、といった手法で簡便かつ好適に形成することができる。
なお、これらのズレ止め突部10f、10gに係る形状的特徴は、上抑止部10dの下面が、横並びに結束された3本の鉄筋Rの上面に沿う3つの円弧または山形が連続する形状をなすもの、として特定することもできる。
このような構成によれば、鉄筋Rが1本の場合でも、また2本ないし3本結束されている場合でも、少なくとも最も軸部10a寄りに位置する鉄筋Rは常時、軸部10aに当接するように拘束されて、横滑りしにくくなる。その結果、従来のように鉄筋Rが軸部10aから遠ざかるように横滑りしながらフック部10bを塑性変形させてしまう、といった好ましくない事態が生じるのを防止することができる。
さらに、例示形態の鉄筋ストッパ10にあっては、鉄筋Rを、その本数にかかわらずより確実に軸部10a側に当接させるために、横押圧部10eの下端近傍に横押しバネ11が取り付けられている。例示の横押しバネ11は、細長い短冊状の薄鋼片からなる板バネ材を利用して形成されている。その板バネ材の基端部11aが、横押圧部10eの下端近傍を包むように被装されて、スポット溶接等により横押圧部10eの下端近傍に固着されている。また、横押しバネ11の自由端は、上抑止部10dの下面側に向かって斜めに延び、上抑止部10dの下面に当接する鉄筋Rを軸部10a側に押圧するように配置されている。
この横押しバネ11は、図3〜図5に示すように、鉄筋Rが1本の場合、2本の場合、3本の場合のいずれにおいても、軸部10aから最も遠い位置にある鉄筋Rの側面に当接して、その鉄筋Rを軸部10a側に押し付ける。なお、鉄筋Rが2本または3本のときに横押しバネ11が上向きに反り上がって上抑止部10dに干渉するのを避けるために、横押しバネ11の自由端の上縁部には、上抑止部10dの太さに相当する略U字形の欠込部11bが形成されている。
(締結手段)
続いて、この鉄筋ストッパ10をスラブの下型枠板2に固定する締結手段について説明する。例示の締結手段は、インサートコン12、アンカー部材13、アンカーボルト14、センタリングスペーサ15等からなる締結部材を組み合わせて構成されている。
続いて、この鉄筋ストッパ10をスラブの下型枠板2に固定する締結手段について説明する。例示の締結手段は、インサートコン12、アンカー部材13、アンカーボルト14、センタリングスペーサ15等からなる締結部材を組み合わせて構成されている。
インサートコン12は、硬質の合成樹脂からなる略円筒形状の部材で、その上端には、それ以下の部分よりも大径の張出部12aが形成されている。張出部12aの上端面は平坦に形成されている。また、インサートコン12の外側面には、この張出部12aから下方に向けて斜めに伸びるテーパーリブ12bが、底面側から見て放射状をなすように4ヶ所程度、形成されている。
インサートコン12の軸心部分には、上向きに開口する上筒孔部12cと、下向きに開口する下筒孔部12dとが形成されている。上筒孔部12cと下筒孔部12dとの間には、それらを不連続に区画する止水壁12eが形成されている。上筒孔部12cおよび下筒孔部12dは、この止水壁12eに添うようにしてそれぞれ側方にも開口している。それらの開口に側方から六角ナット16a、16bをそれぞれ挿入すると、六角ナット16a、16bが、その中心孔を上筒孔部12c、下筒孔部12dにそれぞれ合致させた状態で回転不能に収納される。
そして、上筒孔部12cに上方から鉄筋ストッパ10の軸部10aが挿し込まれる。軸部10aの下端に形成された雄ネジ部10cは上筒孔部12cの側方から挿入された上側の六角ナット16aに螺合され、その下端を止水壁12eに当接させた状態で固定される。
一方、下筒孔部12dには、下方からアンカーボルト14が挿し込まれる。アンカーボルト14は、下筒孔部12dの側方から挿入された下側の六角ナット16bに螺合され、その上端を止水壁12eに当接させた状態で固定される。
アンカーボルト14には、アンカー部材13およびセンタリングスペーサ15が装着されている。アンカー部材13は、若干の可撓性を有する合成樹脂材料により形成され、下側の円筒部13aと、該円筒部13aから上向きに拡径する複数(例示形態では4つ)のウェッジ片13bとを有している。円筒部13aの軸心には雌ネジ孔13cが形成されており、この雌ネジ孔13cがアンカーボルト14に螺合されている。
センタリングスペーサ15は、合成樹脂等からなる円筒形状の部材で、その軸心にはアンカーボルト14を遊挿させうる通孔15aが形成されている。センタリングスペーサ15の外径は、アンカー部材13の円筒部13aの外径とほぼ等しくなるように形成されている。
これらの締結部材を下型枠板2に取り付ける手順も、基本的には図12に示した従来のフックアンカー20を取り付ける手順と同様である。
すなわち、図2に示すように、あらかじめ、鉄筋ストッパ10の取付位置に合わせて下型枠板2にアンカー取付孔2aを形成しておく。アンカー取付孔2aの径は、アンカー部材13の円筒部13aおよびセンタリングスペーサ15の外径よりも僅かに大きくしておく。一方、アンカーボルト14に螺合しているアンカー部材13を回転させて、インサートコン12の底面とウェッジ片13bの上端との間隔を、下型枠板2の厚みよりも僅かに大きくしておく。
そして、鉄筋ストッパ10のフック部10bを上端筋4の主筋4xに上方から引っ掛けるようにしながら、アンカーボルト14およびアンカー部材13をアンカー取付孔2aに挿入し、強く押し込む。すると、アンカー部材13がウェッジ片13bを内側に撓ませながらアンカー取付孔2aを通過し、アンカー取付孔2aを完全に通り抜けたところでウェッジ片13bが再び外方に拡がってアンカー取付孔2aの周縁に引っかかり、アンカー取付孔2aから抜けなくなる。このとき、センタリングスペーサ15は、アンカー取付孔2a内に保持されて、アンカー取付孔2aとアンカーボルト14の軸心を一致させる作用をなす。
なお、こうして下型枠板2に固定したインサートコン12は、図2に示すように、下端筋3を所定の高さに保持するための補助的なスペーサとして利用することも可能である。
このように本発明の鉄筋ストッパ10を用いて上端筋4を一定の高さに拘束した後、スラブ型枠内にコンクリートを打設する。コンクリートの硬化後、下型枠板2の下方からアンカーボルト14を抜き取り、アンカーボルト14と一緒にアンカー部材13およびセンタリングスペーサ15をインサートコン12から取り外す。その後、下型枠板2を取り外して、脱型作業がほぼ完了する。
インサートコン12は、コンクリート内に埋め殺しとなる。インサートコン12の中間部分に形成された止水壁12eは、上筒孔部12cと下筒孔部12dとの間を区画して、コンクリート内に埋設される鉄筋ストッパ10を水密的に保護するとともに、万一、鉄筋ストッパ10に錆が生じても、その錆によってコンクリートの表面に茶色い浸みが生じるのを防ぐ作用をなす。
なお、例示したスラブ型枠の構造は一例であって、鉄筋Rの配置や結束方法、埋込体の形状や取付構造等は、特に例示形態に限定されるものではない。例えば、埋込体を上端筋4ではなく下端筋3に固定するような型枠構造にあっては、本発明の鉄筋ストッパ10も、その軸部10aを短くして、下端筋3(主筋3xまたは配力筋3y)に掛止させる、という使用態様は当然、想定される。
また、本発明の鉄筋ストッパ10を下型枠板2に固定するための締結手段も、特に例示形態に限定されるものではなく、背景技術欄に例示したターンバックルを含め、従来公知の様々な型枠締結用部材等を適宜、組み合わせるなどして利用することができる。
本発明の鉄筋ストッパの実施例として下記仕様の供試体を製作し、その強度を試験して、従来のフックボルトと比較した。
(実施例)
直径6mmのSWM−P規格軟鋼線材を用いて、図2に示した形状の鉄筋ストッパ10を製作した。軸部10aと上抑止部10dとが接続する隅角部の内側から、上抑止部10dと横押圧部10eとが接続する隅角部の内側までの有効掛止幅(図1中に示すV)は、最外径16mmの鉄筋3本分に相当する48mmとした。
直径6mmのSWM−P規格軟鋼線材を用いて、図2に示した形状の鉄筋ストッパ10を製作した。軸部10aと上抑止部10dとが接続する隅角部の内側から、上抑止部10dと横押圧部10eとが接続する隅角部の内側までの有効掛止幅(図1中に示すV)は、最外径16mmの鉄筋3本分に相当する48mmとした。
横押しバネ11は、S50C〜S70Cのバネ用冷間圧延鋼帯(硬さ:HRC38〜45)からなる厚さ0.8mmの材料を使用して、長さ約70mm、幅15mmの板バネ材を形成し、その基端を横押圧部10eの下端にスポット溶接によって固着した。
(比較例)
実施例と同じ直径6mmのSWM−P規格軟鋼線材を用いて、片端に正面視略半円形のフック部を有する従来型のフックボルトを製作した。フック部の内径(有効掛止幅)は約46mmとした。
実施例と同じ直径6mmのSWM−P規格軟鋼線材を用いて、片端に正面視略半円形のフック部を有する従来型のフックボルトを製作した。フック部の内径(有効掛止幅)は約46mmとした。
(試験方法)
実施例に係る鉄筋ストッパおよび比較例に係るフックボルトを、それぞれ、最外径16mmの鉄筋を2本横並びに結束した重ね継手部分に掛止した。試験機を用いて鉄筋を上方に引っ張り上げ、引張荷重と鉄筋の上昇変位の変化を記録した。試験機には、サンコーテクノ社製の手動式引抜・引張強度試験機「テクノスター RT−200LD」を用いた。
実施例に係る鉄筋ストッパおよび比較例に係るフックボルトを、それぞれ、最外径16mmの鉄筋を2本横並びに結束した重ね継手部分に掛止した。試験機を用いて鉄筋を上方に引っ張り上げ、引張荷重と鉄筋の上昇変位の変化を記録した。試験機には、サンコーテクノ社製の手動式引抜・引張強度試験機「テクノスター RT−200LD」を用いた。
(試験結果)
実施例に係る鉄筋ストッパの荷重−変位曲線を図6(a)に示し、比較例に係るフックボルトの荷重−変位曲線を同図(b)に示す。比較例に係るフックボルトは、引張強度が1.0kNに達するまでに10mm以上の変位を生じて降伏したのに対し、実施例に係る鉄筋ストッパは、引張強度が2.0kNを超えるまで弾性域を保持し、2.3kN近くで降伏した。しかも、降伏時の変位は5mm以下に留まった。この試験結果より、本発明の鉄筋ストッパは、従来のフックボルトと同一の軟鋼線材で製作したとしても、従来のフックボルトの2倍以上の引張強度を発揮することが確認された。
実施例に係る鉄筋ストッパの荷重−変位曲線を図6(a)に示し、比較例に係るフックボルトの荷重−変位曲線を同図(b)に示す。比較例に係るフックボルトは、引張強度が1.0kNに達するまでに10mm以上の変位を生じて降伏したのに対し、実施例に係る鉄筋ストッパは、引張強度が2.0kNを超えるまで弾性域を保持し、2.3kN近くで降伏した。しかも、降伏時の変位は5mm以下に留まった。この試験結果より、本発明の鉄筋ストッパは、従来のフックボルトと同一の軟鋼線材で製作したとしても、従来のフックボルトの2倍以上の引張強度を発揮することが確認された。
10 鉄筋ストッパ
10a 軸部
10b フック部
10d 上抑止部
10e 横押圧部
10f ズレ止め突部
10g ズレ止め突部
11 横押しバネ
12 インサートコン
13 アンカー部材
14 アンカーボルト
15 センタリングスペーサ
2 下型枠板
R 鉄筋
10a 軸部
10b フック部
10d 上抑止部
10e 横押圧部
10f ズレ止め突部
10g ズレ止め突部
11 横押しバネ
12 インサートコン
13 アンカー部材
14 アンカーボルト
15 センタリングスペーサ
2 下型枠板
R 鉄筋
Claims (8)
- 鋼線材の片端が屈曲されて、直線状の軸部と鈎状のフック部とが連続一体的に形成され、
前記軸部を直立させた状態で、前記フック部がスラブ型枠の鉄筋に上方から掛止され、
前記軸部の下端が適宜の締結手段を介してスラブ型枠の下型枠板に固定されることにより、
前記鉄筋の上昇を規制する鉄筋ストッパにおいて、
前記フック部には、前記軸部の上端から横向きに延びる上抑止部と、前記上抑止部の先端から下向きに延びる横押圧部とが形成され、
前記軸部と前記上抑止部とが接続する隅角部の内側から、前記上抑止部と前記横押圧部とが接続する隅角部の内側までの間に、当該鉄筋ストッパを掛止すべき鉄筋が3本横並びに結束された状態で3本いずれも前記上抑止部の下面に当接し得るように挟み込まれる幅が設けられ、
前記軸部と前記上抑止部とが接続する隅角部、および前記上抑止部と前記横押圧部とが接続する隅角部の内面が、それぞれ前記鉄筋の最外径以下の曲率半径を有する円弧状に形成され、
前記軸部の軸心と前記上抑止部の下面とのなす内角が89度以上91度以下となるように形成されたことを特徴とする鉄筋ストッパ。 - 請求項1に記載の鉄筋ストッパにおいて、
前記上抑止部の下面と前記横押圧部の内側面とのなす内角が92度以上95度以下となるように形成されたことを特徴とする鉄筋ストッパ。 - 請求項1または2に記載の鉄筋ストッパにおいて、
前記上抑止部の下面には、当該鉄筋ストッパを掛止すべき3本の鉄筋のうち最も軸部寄りに位置する鉄筋と、軸部から2番目に位置する鉄筋との間の上面側の窪みに係合するズレ止め突部が下向きに突設されていることを特徴とする鉄筋ストッパ。 - 請求項3に記載の鉄筋ストッパにおいて、
前記上抑止部の下面には、当該鉄筋ストッパを掛止すべき3本の鉄筋のうち軸部から2番目に位置する鉄筋と、軸部から3番目に位置する鉄筋との間の上面側の窪みに係合するズレ止め突部が下向きに突設されていることを特徴とする鉄筋ストッパ。 - 請求項3または4に記載の鉄筋ストッパにおいて、
前記ズレ止め突部は、前記上抑止部を形成する鋼線材を上面側から押圧変形させて形成されたものであることを特徴とする鉄筋ストッパ。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の鉄筋ストッパにおいて、
前記上抑止部の下面は、横並びに結束された3本の鉄筋の上面に沿う3つの円弧または山形が連続する形状をなしていることを特徴とする鉄筋ストッパ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の鉄筋ストッパにおいて、
前記横押圧部の下端近傍に横押しバネが取り付けられ、
前記横押しバネは、その自由端が前記上抑止部の下面側に向かって延び、その自由端で前記上抑止部の下面に当接する鉄筋を前記軸部側に押圧することを特徴とする鉄筋ストッパ。 - 請求項7に記載の鉄筋ストッパにおいて、
前記横押しバネは、短冊状の薄鋼片からなる板バネ材により形成され、前記板バネ材の基端部が前記横押圧部の下端近傍を包むように被装されて前記横押圧部に溶接されていることを特徴とする鉄筋ストッパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014107114A JP2015221989A (ja) | 2014-05-23 | 2014-05-23 | 鉄筋ストッパ |
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JP2014107114A Pending JP2015221989A (ja) | 2014-05-23 | 2014-05-23 | 鉄筋ストッパ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017145573A (ja) * | 2016-02-16 | 2017-08-24 | 五洋建設株式会社 | 遮音界床構造の構築方法および遮音界床構造 |
KR102560757B1 (ko) * | 2022-12-23 | 2023-07-27 | 이희종 | 토목용 옹벽의 그리드 연결구조 |
-
2014
- 2014-05-23 JP JP2014107114A patent/JP2015221989A/ja active Pending
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