JP2017036554A - プレキャスト床版の場所打ち継手構造 - Google Patents

プレキャスト床版の場所打ち継手構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2017036554A
JP2017036554A JP2015156970A JP2015156970A JP2017036554A JP 2017036554 A JP2017036554 A JP 2017036554A JP 2015156970 A JP2015156970 A JP 2015156970A JP 2015156970 A JP2015156970 A JP 2015156970A JP 2017036554 A JP2017036554 A JP 2017036554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joint
precast floor
floor slab
cast
precast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015156970A
Other languages
English (en)
Inventor
直彦 河村
Naohiko Kawamura
直彦 河村
克敏 諸橋
Katsutoshi Morohashi
克敏 諸橋
昭郎 志道
Akiro Shido
昭郎 志道
典生 植村
Norio Uemura
典生 植村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PS Mitsubishi Construction Co Ltd
Original Assignee
PS Mitsubishi Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PS Mitsubishi Construction Co Ltd filed Critical PS Mitsubishi Construction Co Ltd
Priority to JP2015156970A priority Critical patent/JP2017036554A/ja
Publication of JP2017036554A publication Critical patent/JP2017036554A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)
  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Abstract

【課題】継手構造部分の厚さを小さくし、継手鉄筋の定着用頭部に対する応力集中に対しても亀裂発生を抑制できる構造とする。【解決手段】継手側面20a,20bを互いに対向させて並べたプレキャスト床版20間の継手用間隔L内に、各プレキャスト床版から多数の継手鉄筋20A,20Bを突出させ、その両プレキャスト床版から突出させた継手鉄筋を一定長さだけオーバーラップさせ、該継手鉄筋を埋め込んで継手用間隔L内に場所打ちコンクリート23を打設する継手構造であって、プレキャスト床版の継手側面の上側から突出させた上側継手鉄筋20Aと、同継手側面の下側から突出させた下側継手鉄筋20Bとを有し、上下側の両継手鉄筋の突出端部に該継手鉄筋の鉄筋径より大きい径の定着用頭部22を備え、上下側の両継手鉄筋の何れか一方又は両方にプレキャスト床版の厚さ方向の中央側に折り曲げた湾曲部24を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、高架道路や橋梁あるいはその他の構築物のスラブを、プレキャスト床版を連結することによって形成する際に使用するプレキャスト床版の場所打ち継手構造に関する。
従来、この種のプレキャスト床版の連結構造としては、図8、図9に示すループ鉄筋を使用したループ継手と称されている連結構造がある(例えば特許文献1)。これは、プレキャスト床版本体1の継手側面3a,3bからU字型に湾曲させたループ鉄筋4a,4bの折り返し湾曲部分を突出させたプレキャスト版1を使用し、継手部分において両プレキャスト床版本体1,1からのループ鉄筋4a,4bの水平方向側位置をずらせておき、一方のプレキャスト床版本体1のループ鉄筋4a,4a間に他方のプレキャスト床版本体1のループ鉄筋4b,4bを互い違いに挿入させることにより、これらをプレキャスト床版本体1,1間の継手用間隔L内で水平方向に互い違いに該継手用間隔L方向と直交する方向に並べて互いにオーバーラップさせ、その各ループ内に連続させた状態に挿入した補強鉄筋5を所定の位置に配置した後、継手用間隔L内に場所打ちコクンリート6を打設してプレキャスト床版本体1,1間を一体化させている。
また、プレキャスト床版本体1の継手側面3a,3bには、その下縁側に突出させた張出部(通称「あご」)2,2を一体に形成しておき、プレキャスト床版本体1,1の設置した際に、継手用間隔Lの底部を両張出部2,2によって閉鎖させることによって継手部分底部の型枠施工を不要としている。尚、図中符号7は両張出部2,2間の目地を閉鎖するパッキンである。
この他図10、図11に示すように、前述したループ鉄筋を使用せずに、直線状の連結用鉄筋10a,10bを使用し、それぞれの先端に連結用鉄筋の径より大径の定着用頭部11を形成しておき、これをプレキャスト床版本体1の各継手側面3a,3bにおいて、その上縁側及び下縁側にそれぞれ水平方向に所定の間隔を隔てて多数突設させておき、継手用間隔L内で、両プレキャスト床版本体1,1の連結用鉄筋10a,10bを互い違いに配置させて水平方向にオーバーラップさせ、補強鉄筋5を所定の位置に配置した後、継手用間隔L内に場所打ちコンクリート6を打設する構造のものがある(例えば特許文献2)。
特開2009−264040号公報 特開2010−206776号公報
前述した図8、図9(特許文献1)に示した従来のループ継手は、ループ鉄筋の曲率半径をある程度以上にする必要があるため、床版の厚さが、その強度上から決定される必要な厚さより厚くなってしまうという問題があった。
また、ループ継手では、ループ鉄筋4a,4bの閉鎖されたループ内に継手用間隔L方向と直交する向きの補強鉄筋5を挿入する必要があるため、その挿入作業のためのスペースを橋体の幅員方向の外側に設ける必要があり、プレキャスト床版外に、鉄筋挿入のための作業スペースを必要とするという問題があった。
これに対し、図10、図11に示した先端に定着用頭部11を形成した直線状の連結用鉄筋を使用した継手構造では、補強鉄筋をプレキャスト床版の設置前に予め挿入しておくことができるため、プレキャスト床版の橋梁幅員方向外に、補強鉄筋挿入用のスペースを必要としないが、継手用間隔Lが、鉄筋径の15倍必要となっており、ループ継手に比べて大きい継手用間隔を必要とし、このため、継手間隔の下側を閉鎖する張出部(あご)を一体成形したプレキャスト床版が使用できず、継手用間隔Lの下側を閉鎖するための型枠工が必要であり、作業工数が多くなるという問題があった。
更に図4(b)に示すように、定着用頭部部分のコンクリート被り厚bが一定以上必要であり、また、被り厚の必要性を満たしても、定着用頭部に図中の継手用間隔L方向(橋軸方向)の引っ張り荷重が作用した際に、定着用頭部に応力が集中すると、その応力が荷重方向に対して45度に広がりつつ伝達されるため、この応力伝達長cが短いと、定着用頭部からコンクリート表面側の場所打ちコンクリートに亀裂が発生しやすくなる。これを防止するためにも被り厚bを大きくする必要が生じ、継手部分の厚さを小さくできないととともに、継手鉄筋自体のコンクリート被り厚aが必要以上に厚くなるという問題があった。
本発明はこのような従来の問題に鑑み、継手構造部分の厚さを小さくし且つ継手鉄筋先端の定着用頭部部分のコンクリート被り厚を大きくでき、継手鉄筋の定着用頭部に対する応力集中に対しても亀裂発生を抑制でき、更に張出部付のプレキャスト床版が使用出来て施工性の良いプレキャスト床版の場所打ち継手構造の提供を目的としたものである。
前述した従来の問題を解決するための本発明の第一の特徴は、継手側面を互いに対向させて並べたプレキャスト床版間に継手用間隔を設け、該間隔内に、各プレキャスト床版から多数の継手鉄筋を突出させ、その両プレキャスト床版から突出させた継手鉄筋を一定長さだけオーバーラップさせ、該継手鉄筋を埋め込んで前記継手用間隔内に場所打ちコンクリートを打設したプレキャスト床版の場所打ち継手構造において、前記各継手鉄筋は、前記プレキャスト床版の継手側面の上側から突出させた上側継手鉄筋と、同継手側面の下側から突出させた下側継手鉄筋とを有し、前記上下側の両継手鉄筋の突出端部に該継手鉄筋の鉄筋径より大きい径の定着用頭部を備え、前記上下側の両継手鉄筋の何れか一方又は両方に、前記プレキャスト床版の厚さ方向の中央側に折り曲げた湾曲部を備えたことにある。
本発明の第二の特徴は、前記第一の特徴に加え、前記プレキャスト床版は、継手側面の下縁側に突出させた張出部を備え、該張出部を互いに突合せ配置にして該プレキャスト床版を敷設し、その突合せ配置の張出部によって前記継手用間隔の底部を閉鎖させ、前記下側継手鉄筋を前記プレキャスト床版の厚さ方向の中央側に湾曲させることにより、前記定着用頭部と張出部上面との間隔を場所打ちコンクリート打設に必要な間隔を持たせたことにある。
本発明の第三の特徴は、前記第二の特徴に加え、前記各プレキャスト床版の張出部は、その上面を張出先端側の厚さが薄くなる方向に傾斜させていることにある。
本発明の第四の特徴は、前記第三の特徴に加え、前記各プレキャスト床版の張出部の上面と、該プレキャスト床版の継手側面上側との間を凹状に湾曲させた曲面によって連続させていることにある。
本発明は前記第一の特徴のように、前記各継手鉄筋は、前記プレキャスト床版の継手側面の上側から突出させた上側継手鉄筋と、同継手側面の下側から突出させた下側継手鉄筋とを有し、前記上下側の両継手鉄筋の突出端部に該継手鉄筋の鉄筋径より大きい径の定着用頭部を備え、前記上下側の両継手鉄筋の何れか一方又は両方に、前記プレキャスト床版の厚さ方向の中央側に折り曲げた湾曲部を備えたことにより、上下側継手鉄筋コンクリート被り厚を必要最小限としても、頭部部分のコンクリート被り厚を十分にとることができるとともに、定着用頭部からの場所打ちコンクリートに対する応力伝達長を大きくとることができ、被りコンクリートの剥落が防止され、その結果プレキャスト床版を薄くでき、且つ安全率を高いものとできる。
また、上下側の継手鉄筋は、ループ状ではなく、直線状又は湾曲した状態の棒状であるため、互いに連結しようとするプレキャスト床版を所定の位置に設置する前に予め上下側の継手鉄筋に直交する配置の補強鉄筋を特段の工夫をすることもなく上下の継手鉄筋間に仮置きしておくことができ、形成される床版の側部に補強鉄筋差し込みのためのスペースが無くても容易に施工可能となる。
本発明は第二の特徴のように、前記プレキャスト床版は、継手側面の下縁側に突出させた張出部を備え、該張出部を互いに突合せ配置にして該プレキャスト床版を敷設し、その突合せ配置の張出部によって前記継手用間隔の底部を閉鎖させ、前記下側継手鉄筋を前記プレキャスト床版の厚さ方向の中央側に湾曲させて、前記定着用頭部と張出部上面との間隔を場所打ちコンクリート打設に必要な間隔を持たせたことにより、継手部分の場所打ちコンクリート打設のための型枠工が不要となり、しかも、下側継手鉄筋の先端が張出部の上側に位置することとなり、下側継手鉄筋のプレキャスト床版におけるコンクリート被り厚を小さくしても、耐引張力に対して十分な強度を持たせることが可能となり、全体して薄型のプレキャスト床版の使用が可能となる。
本発明は前記第三の特徴のように、前記各プレキャスト床版の張出部は、その上面を張出先端側の厚さが薄くなる方向に傾斜させたことにより、継手部分の場所打ちコンクリートの最大厚さをより大きくでき、定着用頭部付の下側継手鉄筋に引張力が作用した際に、これに対向する場所打ちコンクリートによる支圧力を大きくすることができる。
本発明は前記第四の特徴のように、前記各プレキャスト床版の張出部の上面と、該プレキャスト床版の継手側面上側との間を凹状に湾曲させた曲面によって連続させていることにより、張出部の根元部分の曲げ耐力が大きくなり、搬送中や架設中における損傷を少なくできる。
本発明の第一実施例における場所打ちコンクリート打設前の状態を示す部分平面図である。 同上の場所打ちコンクリート打設後の状態を示す断面図である。 (a)〜(e)同は、本発明に使用できる定着用頭部の別々の具体例を示す部分縦断側面図である。 本発明と図10図11に示した従来例におけるコンクリート被り厚及び定着用頭部のコンクリートに対する応力伝達長を比較したものであり、(a)は本発明を、(b)は従来例を示している。 本発明の第二実施例における場所打ちコンクリート打設前の状態を示す部分平面図である。 同上の場所打ちコンクリート打設後の状態を示す断面図である。 本発明の第三実施例における場所打ちコンクリート打設後の状態を示す断面図である。 従来のループ継手構造における場所打ちコンクリート打設前の状態を示す部分平面図である。 同上の場所打ちコンクリート打設後の状態を示す断面図である。 従来の定着用頭部付の継手鉄筋を使用した継手構造における場所打ちコンクリート打設前の状態を示す部分平面図である。 同上の場所打ちコンクリート打設後の状態を示す断面図である。
次に、図面に示した実施例に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1及び図2は、本発明の第一実施例を示しており、継手を構成する場所打ちコンクリート打設前の継手部分を示している。互いに連結しようとするプレキャスト床版20,20は、それらの互いに継手側面20a,20bを所定の継手用間隔Lが形成されるように例えば橋軸方向に間隔を隔てて設置されている。
両プレキャスト床版20,20の継手側面20a,20bには、それぞれ厚さ方向高さ位置の上側から突出させた上側継手鉄筋21Aと同下側から突出させた下側継手鉄筋21Bが互いに対をなし、これらが水平方向に所定の間隔を隔てて多数突出されている。
上下側継手鉄筋21A,21Bは、プレキャスト床版20,20の互いに対向する継手側面20a,20bにおいて、半ピッチずつ水平方向に位置をずらせて突設され、両プレキャスト床版20,20を所定位置に設置した際に、一方の継手側面20aの継手鉄筋21A,21Bが、他方の継手側面20bの継手鉄筋21A,21B間の中央位置に挿入されるようになっており、これによって継手用間隔L内において両継手側面20a,20bからの継手鉄筋が所定の長さだけ継手用間隔L方向に直交する方向にオーバーラップさせた状態となっている。
各継手鉄筋21A,21Bの先端には、それぞれ鉄筋本体部分の直径より大きい径の定着用頭部22が一体に設けられている。この定着用頭部22は、継手鉄筋21A,21Bが継手用間隔L内で、場所打ちコンクリート23内に埋め込まれた際に、そのコンクリート23に対して定着するためのものであり、継手鉄筋に対して引っ張り力が作用した際に、定着用頭部22によって鉄筋の軸方向の荷重をコンクリートに伝達することによって滑りを生じさせないための定着体である。
この定着用頭部22としては、図3(a)に示すように、継手鉄筋21A,21Bに対して鋼製のスリーブ25を嵌め合せ、これを外周面から加圧することによって縮径させた圧着グリップ型のもの、図3(b)に示すように、頭部用金属ブロック26を摩擦溶接によって継手鉄筋21A,21B先端に一体化させたもの、図3(c)に示すように、継手鉄筋21A,21Bの先端を高周波加熱その他の方法によって継手鉄筋21A,21Bの先端を軟化させ、これを軸方向に圧縮して端部を大径化加工した定着用頭部22を形成したものであってもよい。
更に図3(d)に示すように継手鉄筋21A,21Bに螺旋凸条28を形成した螺旋付棒鋼を使用し、これに嵌り合うネジ穴が形成されたスリーブ29を嵌め合せたナット式のもの、図3(e)に示すように継手鉄筋21A,21Bの端部にネジ加工を施し、これにナット27を螺合させたナット式のものであってもよく、更には図3(f)に示すように継手鉄筋21A,21Bの先端を縦割りにし、これをY字状に変形させたY字型加工部30によるもの等、各種の構造が使用できる。
両プレキャスト床版20,20の上側継手鉄筋21Aの下側、及び同下側継手鉄筋21Bの上側に、これらに跨って直交する配置、即ち継手用間隔L方向と直交する向きの補強鉄筋31を結束して配置し、両プレキャスト床版20,20の上側継手鉄筋21A,21A......間及び下側継手鉄筋21B,21B......間を一体化させて連結している。
この補強鉄筋31の挿入は、予め上下側の継手鉄筋21A,21Bの間において、継手側面20a,20b側に片寄せた状態であらかじめ設置しておき、この状態で両プレキャスト床版20,20を所定配置に設置した後、各補強鉄筋31を所定の固定位置に移動させて結束する。この他、プレキャスト床版20の敷設位置の側部に十分なスペースがある場合には両プレキャスト床版20,20を所定位置に設置した後、上下側の継手鉄筋21A,21B間に補強鉄筋31を挿入してもよい。
この実施例の継手構造では、図1、図2に示すように上側継手鉄筋21Aは、全体が直線状を為し、プレキャスト床版20の上面と平行に配置されて継手用間隔L方向に向けて突出されている。これに対し、下側継手鉄筋21Bは、プレキャスト床版20の継手側面20a,20bから突出している根元部分は、前記上側継手鉄筋21Aと同じ向きとなっているが、先端側が上向き、即ちプレキャスト床版20の厚さ方向の中央側に折り曲げた湾曲部24を有している。
このように下側継手鉄筋21Bをプレキャスト床版20の厚さ方向の中央側に湾曲させることにより、その先端の定着用頭部22位置のコンクリート被り厚が、湾曲させた分だけ大きくなる。このため下側継手鉄筋21Bをプレキャスト床版20の底面のコンクリート被り厚の限界位置に配置したとしても、定着用頭部22の後端部の被り厚は、必要厚さを確保できる。
このように継手鉄筋を変形させることにより、図4(a)に示すように下側継手鉄筋21Bのコンクリート被り厚a1を、必要最小限としても、定着用頭部部分のコンクリート被り厚b1を十分にとることができるとともに、定着用頭部22からの場所打ちコンクリート23に対する応力伝達長c1を大きくとることができて、プレキャスト床版20を薄くしても、安全率の高い継手構造とできる。
上述した継手構造では、場所打ちコンクリート23の打設前に、継手用間隔L下に型枠32を設置し、しかる後場所打ちコンクリート23を打設して継手を形成する。
本発明は上述の他、図5、図6に示すように継手側面20a,20bの下縁側に対向するプレキャスト床版20に向けて張出部35を突設した構造の継手構造にあっても適用することができる。尚、図において前述した第一実施例と同じ部分には同じ符号を付してその重複説明を省略する。
この場合、張出部35の上面は、継手側面20a,20bに向けて厚さが先細状となった傾斜面35aとなっており、その傾斜面35aと継手側面20a,20bが上半部分の縦向き面35bとの間を一定の曲率を持たせた曲面35cとなっている。この張出部35を両プレキャスト床版20,20間において、その先端間に止水パッキン36を介在させて突合せることによって継手用間隔Lの下側を張出部35,35で閉鎖している。これによって前述した図2に示した実施例のような場所打ちコンクリート23打設のための型枠32を設置しなくてもよいようになっている。
張出部35,35上の継手用間隔Lには、前述した例と同様に互いに向き合った継手側面20a,20bから突出された上側継手鉄筋21A及び下側継手鉄筋21Bが、同様の配置に両プレキャスト床版20,20から突出させたもの同士を所定長さだけオーバーラップさせた配置としている。
上側継手鉄筋21Aは、前述の例と同様にプレキャスト床版20の上面と平行に突出され、下側継手鉄筋21Bの先端側が、プレキャスト床版20の厚さ方向の中央側に湾曲されている。
このように上向き側に湾曲した下側継手鉄筋21Bの先端の定着用頭部22が、図6に示すように、傾斜面35aの上面及び曲面35c又は縦向き面35bから、一定の場所打ちコンクリート被り厚を持たせた状態としている。
上側継手鉄筋21Aの下側、及び下側継手鉄筋21Bの上側には補強鉄筋31,31......が結束され、これによって前述と同様に、両プレキャスト床版20,20の上側継手鉄筋21A,21A......間及び下側継手鉄筋21B,21B......間を連結している。
上述した各例は、下側継手鉄筋21Bの先端側をプレキャスト床版20の厚さ中央側、即ち上側に湾曲させた場合を示しているが、両プレキャスト床版20,20間の継手部分の上側に、継手鉄筋21A,21Bの長さ方向の張力が働く構造、例えば、橋脚頭部上にこの継手構造部分が位置していて、連結後の床版の上半側に継手用間隔L方向の引張力が発生するような場合には、図7に示すように、上側継手鉄筋21Aの先端側をプレキャスト床版20の厚さ方向の中央側、即ち下側に折り曲げた湾曲部24を形成してもよい。
この場合には、上側継手鉄筋21Aのコンクリート被り厚を、必要最小限としても、定着用頭部部分のコンクリート被り厚を十分にとることができるとともに、定着用頭部22からの場所打ちコンクリート23に対する応力伝達長を大きくとることができて、プレキャスト床版20を薄くしても、安全率の高い継手構造とできる。
これらの他本発明では、図には示してないが、あご無しのプレキャスト床版を使用し、上下側の継手鉄筋のそれぞれの先端部にプレキャスト床版の厚さ方向中央側に折り曲げた湾曲部を形成してもよく、更にあご付、即ち張出部付のプレキャスト床版を使用し、上下側の継手鉄筋のそれぞれの先端部にプレキャスト床版の厚さ方向中央側に折り曲げた湾曲部を形成してもよい。
20 プレキャスト床版
20a,20b 継手側面
21A 上側継手鉄筋
21B 下側継手鉄筋
22 定着用頭部
23 場所打ちコンクリート
24 湾曲部
25 スリーブ
26 頭部用金属ブロック
27 ナット
28 螺旋凸条
29 スリーブ
30 Y字型加工部
32 型枠
31 補強鉄筋
35 張出部
35a 傾斜面
35b 縦向き面
35c 曲面
36 止水パッキン
a,a1 下側継手鉄筋のコンクリート被り厚
b,b1 定着用頭部部分のコンクリート被り厚
c,c1定着用頭部の場所打ちコンクリートに対する応力伝達長

Claims (4)

  1. 継手側面を互いに対向させて並べたプレキャスト床版間に継手用間隔を設け、該間隔内に、各プレキャスト床版から多数の継手鉄筋を突出させ、その両プレキャスト床版から突出させた継手鉄筋を一定長さだけオーバーラップさせ、該継手鉄筋を埋め込んで前記継手用間隔内に場所打ちコンクリートを打設したプレキャスト床版の場所打ち継手構造において、
    前記各継手鉄筋は、前記プレキャスト床版の継手側面の上側から突出させた上側継手鉄筋と、同継手側面の下側から突出させた下側継手鉄筋とを有し、
    前記上下側の両継手鉄筋の突出端部に該継手鉄筋の鉄筋径より大きい径の定着用頭部を備え、
    前記上下側の両継手鉄筋の何れか一方又は両方に、前記プレキャスト床版の厚さ方向の中央側に折り曲げた湾曲部を備えたことを特徴とするプレキャスト床版の場所打ち継手構造。
  2. 前記プレキャスト床版は、継手側面の下縁側に突出させた張出部を備え、該張出部を互いに突合せ配置にして該プレキャスト床版を敷設し、その突合せ配置の張出部によって前記継手用間隔の底部を閉鎖させ、
    前記下側継手鉄筋を前記プレキャスト床版の厚さ方向の中央側に湾曲させることにより、前記定着用頭部と張出部上面との間隔を場所打ちコンクリート打設に必要な間隔を持たせた請求項1に記載のプレキャスト床版の場所打ち継手構造。
  3. 前記各プレキャスト床版の張出部は、その上面を張出先端側の厚さが薄くなる方向に傾斜させた請求項2に記載のプレキャスト床版の場所打ち継手構造。
  4. 前記各プレキャスト床版の張出部の上面と、該プレキャスト床版の継手側面上側との間を凹状に湾曲させた曲面によって連続させている請求項3に記載のプレキャスト床版の場所打ち継手構造。
JP2015156970A 2015-08-07 2015-08-07 プレキャスト床版の場所打ち継手構造 Pending JP2017036554A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015156970A JP2017036554A (ja) 2015-08-07 2015-08-07 プレキャスト床版の場所打ち継手構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015156970A JP2017036554A (ja) 2015-08-07 2015-08-07 プレキャスト床版の場所打ち継手構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017036554A true JP2017036554A (ja) 2017-02-16

Family

ID=58049206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015156970A Pending JP2017036554A (ja) 2015-08-07 2015-08-07 プレキャスト床版の場所打ち継手構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017036554A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018172928A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社ホクエツ 継手構造体
CN109295849A (zh) * 2018-10-31 2019-02-01 福州大学 一种带有锚固板的空心板铰缝构造及其施工方法
JP2019183425A (ja) * 2018-04-03 2019-10-24 鹿島建設株式会社 接合構造及び接合方法
CN112411366A (zh) * 2020-03-27 2021-02-26 中铁第四勘察设计院集团有限公司 预制混凝土桥面板湿接缝连接结构及施工方法
JP2021066999A (ja) * 2019-10-17 2021-04-30 清水建設株式会社 プレキャスト鋼コンクリート合成床版の接合構造、及び床版取替え方法
JP2022010915A (ja) * 2020-06-29 2022-01-17 清水建設株式会社 プレキャスト鋼コンクリート合成床版の接合構造及び床版取替え方法

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01105807A (ja) * 1987-10-19 1989-04-24 Nippon Steel Corp プレキャストコンクリート床版の接続構造
JPH08184121A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Maeda Corp プレキャスト床板接合部構造
JPH0952222A (ja) * 1995-08-10 1997-02-25 Toda Kogyo Kk Pc版製造用の端面型枠
JP2004098361A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Dps Bridge Works Co Ltd 補強コンクリート部材
JP2005016002A (ja) * 2003-06-23 2005-01-20 East Japan Railway Co 鉄筋コンクリートの接合構造、鉄筋コンクリート躯体の構築方法、鉄筋コンクリートの構築方法、及び鉄筋コンクリートの接合方法
JP2007231569A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Oriental Construction Co Ltd プレキャストコンクリート床版およびその継手構造
JP2008303538A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd プレキャスト床版の接合構造
JP2009264040A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Dps Bridge Works Co Ltd コンクリート床版取替え工法
JP2009293289A (ja) * 2008-06-05 2009-12-17 Takenaka Komuten Co Ltd 鉄筋コンクリート梁
JP2012062664A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Oriental Shiraishi Corp プレキャスト床版及びその架設方法
US20130061406A1 (en) * 2011-09-14 2013-03-14 Allied Steel Modular Bridge
JP2015001045A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 川田建設株式会社 プレキャストコンクリート床版の接続構造
JP2015197017A (ja) * 2014-04-03 2015-11-09 鹿島建設株式会社 継手構造、構造体

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01105807A (ja) * 1987-10-19 1989-04-24 Nippon Steel Corp プレキャストコンクリート床版の接続構造
JPH08184121A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Maeda Corp プレキャスト床板接合部構造
JPH0952222A (ja) * 1995-08-10 1997-02-25 Toda Kogyo Kk Pc版製造用の端面型枠
JP2004098361A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Dps Bridge Works Co Ltd 補強コンクリート部材
JP2005016002A (ja) * 2003-06-23 2005-01-20 East Japan Railway Co 鉄筋コンクリートの接合構造、鉄筋コンクリート躯体の構築方法、鉄筋コンクリートの構築方法、及び鉄筋コンクリートの接合方法
JP2007231569A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Oriental Construction Co Ltd プレキャストコンクリート床版およびその継手構造
JP2008303538A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd プレキャスト床版の接合構造
JP2009264040A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Dps Bridge Works Co Ltd コンクリート床版取替え工法
JP2009293289A (ja) * 2008-06-05 2009-12-17 Takenaka Komuten Co Ltd 鉄筋コンクリート梁
JP2012062664A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Oriental Shiraishi Corp プレキャスト床版及びその架設方法
US20130061406A1 (en) * 2011-09-14 2013-03-14 Allied Steel Modular Bridge
JP2015001045A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 川田建設株式会社 プレキャストコンクリート床版の接続構造
JP2015197017A (ja) * 2014-04-03 2015-11-09 鹿島建設株式会社 継手構造、構造体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018172928A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社ホクエツ 継手構造体
JP2019183425A (ja) * 2018-04-03 2019-10-24 鹿島建設株式会社 接合構造及び接合方法
CN109295849A (zh) * 2018-10-31 2019-02-01 福州大学 一种带有锚固板的空心板铰缝构造及其施工方法
JP2021066999A (ja) * 2019-10-17 2021-04-30 清水建設株式会社 プレキャスト鋼コンクリート合成床版の接合構造、及び床版取替え方法
CN112411366A (zh) * 2020-03-27 2021-02-26 中铁第四勘察设计院集团有限公司 预制混凝土桥面板湿接缝连接结构及施工方法
JP2022010915A (ja) * 2020-06-29 2022-01-17 清水建設株式会社 プレキャスト鋼コンクリート合成床版の接合構造及び床版取替え方法
JP7444714B2 (ja) 2020-06-29 2024-03-06 清水建設株式会社 プレキャスト鋼コンクリート合成床版の接合構造及び床版取替え方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017036554A (ja) プレキャスト床版の場所打ち継手構造
US9260867B2 (en) Anti-spalling edging
KR102004419B1 (ko) V형 띠철근을 이용한 기둥 보강 구조
JP6691880B2 (ja) プレキャスト壁高欄の取付構造及び取付方法
JP2016008410A (ja) プレキャストコンクリート床版の鉄筋継手構造
JP5787965B2 (ja) 橋梁床版用継手金具
JP3585444B2 (ja) コンクリート部材の連結構造
JP6375079B1 (ja) プレキャスト合成床版の橋軸直角方向の継手構造及びその施工方法
JP2005083072A (ja) プレキャストコンクリート版の継手構造と継手工法
JP6995539B2 (ja) PCa版の継手構造及びその構築方法
JP4580355B2 (ja) 合成セグメント
JP2017190629A (ja) プレキャスト部材の接合構造
JP2017106231A (ja) PCa床版の継手構造及びその構築方法
JP5553702B2 (ja) ループ状継手付きプレキャスト床版の連結方法及び連結構造
KR20140058076A (ko) 신구콘크리트 연결 시공방법
JP2008063804A (ja) フルプレキャストコンクリート梁部材及びそれを用いた接合構造
JP2017101445A (ja) プレキャスト床版の接合方法及びプレキャスト床版の接合構造
JP6586715B1 (ja) 鉄筋コンクリート梁の鉄筋継手構造
JP2010037833A (ja) 橋梁押出し架設工法
JP7319628B2 (ja) コンクリート製プレキャスト部材の継手構造
JP6411836B2 (ja) 既設構造物と取替用部材との接合方法及び構造
JP5002085B2 (ja) 誘導埋込み材及びそれを用いたひび割れ誘導構造
JP7313689B2 (ja) 接合システム
KR102330715B1 (ko) 웨브홀과 신장된 웨브높이를 갖는 비대칭 형강 제조방법 및 합성보를 포함하는 구조 시스템
JP6021497B2 (ja) 複合構造梁

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180606

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181017