以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、確定飾り図柄は、可変表示中に表示される飾り図柄とは異なるものであってもよい。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。
画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示(「保留表示」ともいう)が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入(例えば、通過)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。この実施の形態では、保留記憶表示を、保留されている可変表示と同じ個数の図柄(本実施の形態では、丸印などであり、以下、保留表示図柄ともいう。)を表示することによって行う。1つの保留表示図柄は、保留されている1つの可変表示に対応している。第1特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける向かって左側の領域(この実施の形態では「第1保留表示領域5Ha」という。)に表示される保留表示図柄によって表される。第2特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける向かって右側の領域(この実施の形態では「第2保留表示領域5Hb」という。)に表示される保留表示図柄によって表される。
例えば、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示5Hエリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が進入可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が進入不可能な閉鎖状態または進入困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。第1可変状態は、第2可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い状態であればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号(遊技媒体の通過や進入を検出したことを示す検出信号)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオン状態又はオフ状態にする信号などの、各ソレノイドを駆動する信号)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定し、決定した制御内容の制御を行う機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれてもよい。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出(リーチ演出など、遊技の盛り上げるための演出など)を実行する。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技機において付与される遊技価値は、直接的には、賞球となる遊技球の払出しや、これに相当する得点の付与である。こうした遊技球や、その個数に対応する得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、遊技機で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、遊技機において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「2」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)に進入すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)に進入すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入困難または進入不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときになど、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が所定時間(例えば29秒などの第1期間)となる通常開放ラウンドが、15ラウンド(15回)などの所定回数分実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放大当り状態や第1特定遊技状態ともいう。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別(例えば「突確」など)を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、確変状態は、所定回数の可変表示が実行されることと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の確変終了条件が先に成立するまで、継続するように制御されるようにしてもよい。
一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態及び確変状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、高開放制御が行われる時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」などともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」などともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」などともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」などともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」などともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにならない通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクター画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」、「期待度」あるいは「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーBといった特定のリーチ演出が実行された場合には、スーパーAのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる。以下、大当り期待度について同じ。)。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作、あるいは演出用模型の所定動作などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどといった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知(示唆)するための予告演出が実行されることがある。
この実施の形態では、予告演出として、保留変化演出が実行可能に設定されている。保留変化演出は、保留表示図柄にキャラクター(「キャラクター画像」ともいう)を作用させて、保留表示図柄の色(表示態様)を変化させる先読み予告である。また、この実施の形態では、キャラクターが保留表示図柄に作用するが、保留表示図柄の色が変化しないガセとなる保留変化演出も実行可能に設定されている。保留変化演出は、予告対象(所謂先読みターゲット)の可変表示に対応する保留表示図柄の色を、例えば通常の色(白色など)から特別の色(青色や赤色など)へ変化させることによって、予告対象(ターゲット)の可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する演出である。
この実施の形態では、一例として、通常の(変化前の)保留表示図柄の色は、白色である。また、変化後の保留表示図柄の色は、青色又は赤色である。この実施の形態では、一例として、変化後の保留表示図柄の色のうち、青色は、大当り期待度が低くなるように設定されている。赤色は、青色の大当り期待度よりも大当り期待度が高くなるように設定されている。従って、保留表示図柄の色が赤色へ変化した場合、保留表示図柄の色が青色へ変化した場合と比べて、当該保留表示図柄に対応する可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことが報知(予告)される。
この実施の形態では、保留変化演出は、一例として、キャラクター(演出)とアイテム(演出態様)との組合せで構成される。キャラクターには、「キャラクターA」と「キャラクターB」とがある。また、アイテムには、「剣」と「銃」とがある。従って、保留変化演出の構成としては4つの組合せがある。例えば、「キャラクターA」と「剣」との組合せから成る保留変化演出は、図28に示すようにキャラクターCHA(キャラクターA)が剣を振りかざす演出となっている。「キャラクターA」と「銃」との組合せから成る保留変化演出は、図29に示すようにキャラクターCHAが銃を撃つ演出となっている。「キャラクターB」と「剣」との組合せから成る保留変化演出は、図30に示すようにキャラクターCHB(キャラクターB)が剣を振りかざす演出となっている。「キャラクターB」と「銃」との組合せから成る保留変化演出は、図31に示すようにキャラクターCHBが銃を撃つ演出となっている。
このように、アイテムが「剣」である場合には、「剣を振りかざす」という演出態様(保留表示図柄へ作用する態様)でキャラクターが保留表示図柄に作用し、アイテムが「銃」である場合には、「銃を撃つ」という演出態様でキャラクターが保留表示図柄に作用する。こうした保留変化演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。保留変化演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
なお、保留変化演出は、演出としてのキャラクターと、演出態様としてのアイテムと、の組合せで構成されるものに限定されない。例えば、保留変化演出は、キャラクター(キャラクターA、キャラクターB)と動作(走る、歩く)との組合せや、アイテム(剣、斧)と動作(大振り、小振り)との組合せなどで構成されてもよい。あるいは、キャラクターの動作の種類は1種類しかないが、演出態様としてキャラクターが「赤いオーラ」をまとった態様と、キャラクターが「青いオーラ」をまとった態様と、が設定されていてもよい。演出態様としてキャラクターの表示サイズが「大きい」と「小さい」とが設定されていてもよいし、キャラクターの透過度が「低い」と「高い」とが設定されていてもよい。また、保留変化演出は、キャラクターなどを表示するものに限定されない。例えば、画像表示装置5の左側から画像表示装置5の前面へ進出する役物と、画像表示装置5の右側から画像表示装置5の前面へ進出する役物と、を備え、保留変化演出は、役物(左の役物、右の役物)と動作(画像表示装置5の前面への進出度合いの「大」「小」や、進出速度の「速い」「遅い」、進出タイミングの「早い」「遅い」など)との組合せで構成されてもよい。また、保留変化演出は、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の点灯動作を含んで構成されてもよい。このように保留変化演出は、同じ種類の演出や同じ種類の演出態様で実行可能であれば、どのような組合せで構成されてもよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されてもよい。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。
大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることがあってもよい。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。なお、遊技制御用タイマ割込処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとに実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とが含まれていればよい(図5参照)。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「251」のいずれかの値を取り得る。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が進入しやすい開放状態(拡大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4A、4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割り込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態などが実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合(例えば、スイッチ処理にてゲートスイッチ21がオン状態になっていると判定された場合)に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶(例えば、乱数値MR4を抽出してRAM102に記憶させること)を行ったり、保留記憶(RAM102に記憶した乱数値)を用いて普図ゲームの可変表示結果を決定したり、普図ゲームの変動パターン(変動時間など)を決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して普通図柄の可変表示を実行して普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が普図当りの場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割り込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の開放状態などが実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定が、送信する演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROM101にコマンド毎に設定されている。)のROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する(例えば、RAM102に設けられた送信コマンドバッファに記憶アドレスの値などを格納する)ことなどによって行われ、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値(例えば、ROM101における記憶アドレスなどを示す値)などによって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンド(送信設定された演出制御コマンド)の伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図4は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図6(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図6(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。
図6(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報(「保留情報」や「保留記憶」ともいう)となる。
なお、第1特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置とは、互いに対応している。このため、第1特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける向かって左側の領域である第1保留表示領域5Haの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける第1保留表示領域5Haの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
図6(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報(「保留情報」や「保留記憶」ともいう)となる。
なお、第2特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置とは、互いに対応している。このため、第2特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける向かって右側の領域である第2保留表示領域5Hbの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける第2保留表示領域5Hbの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。入賞時乱数値判定処理は、始動入賞時の判定を行う処理であり、ステップS209で抽出した乱数値に基づいて、当該乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否かなどを判定する処理である。入賞時乱数値判定処理は、後で詳述する。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図7は、入賞時乱数値判定処理として、図4のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図3のステップS110、図9)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図3のステップS111、図11)において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、乱数値MR1が特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1の範囲内であるか否かの判定などを行う(所謂「先読み」)。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、特図表示結果が「ハズレ」となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、保留変化演出を実行するか否かや、保留変化演出を実行する場合における変化後の保留表示の表示態様を決定することができる。
図7に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオン状態になるフラグ)や確変フラグ(確変状態のときにオン状態になるフラグ)の状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンで時短フラグがオフであるときには遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態(低確高ベース状態)であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)であること、確変フラグと時短フラグがともにオンであるときには遊技状態が時短状態及び確変状態(高確高ベース状態)であることを、それぞれ特定すればよい。また、ステップS401では、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。特図プロセスフラグの値が、例えば、「4」〜「7」である場合には、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であると特定すればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には(ステップS402;No)、さらに時短制御中であるか否か(時短フラグがオン状態となっているか否か)を判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて時短制御中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて時短制御中ではないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;Yes)、大当り決定範囲を設定する(ステップS405)。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された後述の特図表示結果決定テーブルを構成するテーブルデータから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り決定範囲として設定されればよい。例えば、現在の遊技状態が確変状態であれば(確変フラグがオン状態であれば)、「8001」〜「9900」が大当り決定範囲として設定され、現在の遊技状態が非確変状態(確変状態でない状態)であれば(確変フラグがオフ状態であれば)、「8001」〜「8190」が大当り決定範囲として設定される(図10(A)参照)。
その後、図4に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS405の処理により設定された大当り決定範囲とを比較する(ステップS406)。これにより、乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS407)。一例として、CPU103は、大当り決定範囲に含まれる個々の決定値と、図4に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り決定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り決定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。
その後、CPU103は、ステップS407の処理による判定結果に応じた通知内容を設定する(ステップS408)。ステップS408では、例えば、ステップS407にて乱数値MR1が大当り決定範囲内であると判定された場合、CPU103は、大当り判定ありとする通知内容を設定する。また、ステップS407にて乱数値MR1が大当り決定範囲内でないと判定された場合、CPU103は、大当り判定なしとする通知内容を設定する。
また、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS404;No)、CPU103は、入賞時判定制限中とする通知内容を設定する(ステップS411)。なお、ステップS404にて始動口バッファ値が「1」であると判定されたとき(ステップS404;No)、ステップS411の処理を実行せずに入賞時判定制限中とする通知内容を設定しなくてもよい。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
ステップS408やステップS411にて設定された通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS417)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図8(A)は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。入賞時判定結果コマンドでは、始動入賞時の通知内容に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜02Hのいずれか)が設定される。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図7に示すステップS417の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図7に示すステップS417の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図8(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図8(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC400Hは、図7に示すステップS411の処理により「入賞時判定制限中」とする通知内容が設定された場合に送信され、始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないとの入賞時判定結果(入賞時判定制限中)を通知する。なお、コマンドC400Hは、例えば、ステップS411の処理を実行せずに入賞時判定制限中とする通知内容を設定しない場合に送信されてもよい。コマンドC401Hは、図7に示すステップS408にて「大当り判定あり」とする通知内容が設定された場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(大当り判定あり)を通知する。コマンドC402Hは、図7に示すステップS408にて「大当り判定なし」とする通知内容が設定された場合に送信され、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態に制御されないとの入賞時判定結果(大当り判定なし)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かなどの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図3に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を「非確変」、「確変」といった複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
図9は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口に進入した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が進入したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU103は、図10(A)に示す特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図10(A)に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて割り当てられていればよい。乱数値MR1と特図表示結果決定テーブルの決定値との比較は、逐一比較、または最小値や最大値との比較によって行えばよい(他の乱数値とテーブルの決定値との比較についても同じ。)。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された特図表示結果決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、確変フラグがオン状態である場合に、確変状態であると判定すればよい。例えば、乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態である場合(確変状態のとき)には、特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合(非確変状態のとき)には、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図10(A)に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により(詳しくは後述する。)、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU103は、例えば、図10(B)に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図10(B)に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、大当り種別を「確変」と「非確変」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値(例えば、図10(B)のように、「非確変」の場合には「0」、「確変」の場合には「1」となる値)を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて(大当り種別バッファ設定値に応じて)、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、客待ちデモ指定コマンドが送信されると、デモ画面表示を行う。
図3のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間(特図変動時間)が決定される。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
図11は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図12は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図11に示すステップS262の処理では、例えば図13(A)に示す大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。一例として、大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかに応じて(大当り種別バッファに格納された大当り種別バッファ設定値によって特定できる。)、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データと、大当り種別と、に基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかに応じて乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを今回使用される変動パターンとして決定(選択)すればよい。例えば、乱数値MR3が「100」である場合、CPU103は、大当り種別が「非確変」であるときには、変動パターンPA3−2を選択し、大当り種別が「確変」のときには変動パターンPA3−3を選択する。
図11に示すステップS263の処理では、遊技状態が時短状態を含まない状態(通常状態又は確変状態)である時短中以外の場合と、遊技状態が時短状態を含んで(時短状態、又は、時短状態及び確変状態で)時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意したハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。例えば、時短中であるかは、時短フラグがオン状態であるか否かなどによって特定されればよく、時短中以外である場合(時短フラグがオフ状態のとき)には、図13(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。一方、時短中(時短フラグがオン状態のとき)には、図13(C)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に割り当てられていればよい。合計保留記憶数は、例えば、合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値から特定すればよい。CPU103は、時短中であるか否かと、合計保留記憶数カウント値と、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データと、に基づいて、時短中以外と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、合計保留記憶数が、時短中以外であるときには「0」〜「1」、「2」〜「4」、「5」〜「8」のいずれに該当するか、時短中のときには「0」、「1」、「2」〜「8」のいずれに該当するか、に応じて乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを今回使用される変動パターンとして決定(選択)すればよい。CPU103は、例えば、時短フラグがオン状態のとき(時短中のとき)で乱数値MR3が「229」である場合、CPU103は、合計保留記憶数カウント値が「0」のときには変動パターンPA2−1を選択し、合計保留記憶数カウント値が「1」のときには変動パターンPB1−1を選択し、合計保留記憶数カウント値が「2」〜「8」のいずれかのときには変動パターンPB1−2を選択する。
図13(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数(具体的には「2」)以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられている。図13(C)に示すハズレ変動パターン決定テーブルでも、合計保留記憶数が所定数(具体的には「1」)以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられている。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定されにくいように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。
図11に示すステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図12に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS262、S263の処理で決定した変動パターンに対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(ステップS262、S263の処理で決定した変動パターン)を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、ステップS246において決定された確定特別図柄に基づいて、特別図柄の可変表示結果(「大当り」、「ハズレ」のいずれであるか、大当り種別が何であるかなど)を指定する演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS269)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS269にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
図3のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS114からS116までが繰り返し実行されることによって、大当り遊技状態が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
図14は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図14のコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータなどを確認することなどにより(以下、演出制御コマンドの受信の有無についての判定において同じ。)、始動入賞が発生したときに主基板11から伝送された、第1始動口入賞指定コマンド及び第1保留記憶数通知コマンドと、第2始動口入賞指定コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドと、のいずれかを受信したか否かを判定する(ステップS681)。
第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドとを受信した場合には(ステップS681;Yes)、図15(A)に示すような第1始動入賞時コマンドバッファ(RAM122の所定領域に設けられている。)における空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドとを順番に記憶させる(ステップS682)。さらに、入賞時判定結果コマンドを受信した場合には、記憶させた第1始動口入賞指定コマンドなどに対応した格納領域に、入賞時判定結果コマンドを記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドとを受信した場合には(ステップS681;Yes)、図15(B)に示すような第2始動入賞時コマンドバッファ(RAM122の所定領域に設けられている。)における空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドとを順番に記憶させる(ステップS682)。さらに、入賞時判定結果コマンドを受信した場合には、記憶させた第2始動口入賞指定コマンドなどに対応した格納領域に、入賞時判定結果コマンドを記憶させる。
図15(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。
図15(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。
この実施の形態では、第1始動入賞や第2始動入賞が発生したことに基づいて、図7に示すような入賞時乱数値判定処理が実行されることなどにより、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドの順に、コマンド送信が行われる。したがって、演出制御コマンドの受信が正常に行われれば、図15(A)および(B)に示すような保留表示番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドの順に格納されていくことになる。
図15(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファでは、保留表示番号「1」および「2」に対応する格納領域に受信コマンドが格納されている。図15(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファでは、保留表示番号「1」〜「3」に対応する格納領域に受信コマンドが格納されている。なお、各バッファにおける保留変化演出実行カウンタ及び保留変化演出パターンについては後述する。第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに(この実施の形態では、後述のステップS171の処理が実行されるごとに)、1つ目の格納領域(保留表示番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図15(A)に示す格納状態において第1特図を用いた特図ゲームの開始に対応して新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、後述のステップS171において保留表示番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、保留表示番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドが保留表示番号「1」に対応した領域にシフトされる。保留表示番号「3」や「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドがある場合には、これら各コマンドも、保留表示番号「2」や「3」のそれぞれに対応した領域にシフトされる。
なお、特別図柄の変動開始時に主基板11から送信される変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時コマンドバッファに格納しないようする。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
第1始動口入賞指定コマンドや第1保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドを単独で受信したときには、第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域の先頭から、順次に受信コマンドを格納してもよい。また、第2始動口入賞指定コマンドや第2保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドを単独で受信したときには、第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域の先頭から、順次に受信コマンドを格納してもよい。このときには、受信コマンドが始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを受信したときには、受信後の経過時間を計測することにより、保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間が経過したか否かを判定する。そして、受信待ち時間が経過するより前に保留記憶数通知コマンドを受信できた場合には、始動口入賞指定コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時コマンドバッファに記憶されている始動口入賞指定コマンドと対応付けて、受信した保留記憶数通知コマンドを格納する。一方、受信待ち時間が経過してから保留記憶数通知コマンドを受信した場合や、経過時間の計測が行われていないのに保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、正常な受信期間内に受信できなかったとして、あるいは、始動口入賞指定コマンドが欠落しているとして、始動入賞時コマンドバッファにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信した保留記憶数通知コマンドを格納すればよい。また、入賞時判定結果コマンドについても同様に行えばよい。
図15(A)における第1始動口入賞指定コマンドの「B100(H)」は、第1始動入賞口への入賞を示す。第1特図保留記憶数指定コマンドの「C101(H)」は、第1特図保留記憶数が始動入賞時において1つであることを示す。第1特図保留記憶数指定コマンドの「C102(H)」は、第1特図保留記憶数が始動入賞時において2つであることを示す。入賞時判定結果コマンドの「C402(H)」は、始動入賞時の「大当り判定なし」を示す。図15(B)における第2始動口入賞指定コマンドの「B200(H)」は、第2始動入賞口への入賞を示す。第2特図保留記憶数指定コマンドの「C201(H)」は、第2特図保留記憶数が始動入賞時において1つであることを示す。第2特図保留記憶数指定コマンドの「C202(H)」は、第2特図保留記憶数が始動入賞時において2つであることを示す。第2特図保留記憶数指定コマンドの「C203(H)」は、第2特図保留記憶数が始動入賞時において3つであることを示す。入賞時判定結果コマンドの「C402(H)」は、始動入賞時の「大当り判定なし」を示す。入賞時判定結果コマンドの「C401(H)」は、始動入賞時の「大当り判定あり」を示す。
第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに格納された始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果コマンドは、保留表示図柄と一対一で対応する。具体的には、保留表示番号と保留表示図柄の表示位置とが対応しており、これによって、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果コマンドは、保留表示図柄と一対一で対応する。保留表示番号は、第1及び第2特図保留記憶部の保留番号とも基本的に対応する。
例えば、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」は、第1保留表示領域5Haの左から1番目の第1の表示位置に対応し、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」は、第1保留表示領域5Haの左から2番目の第2の表示位置に対応し、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」は、第1保留表示領域5Haの左から3番目の第3の表示位置に対応し、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「4」は、第1保留表示領域5Haの左から4番目の第4の表示位置に対応する。
例えば、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」は、第2保留表示領域5Hbの左から1番目の第1の表示位置に対応し、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」は、第2保留表示領域5Hbの左から2番目の第2の表示位置に対応し、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」は、第2保留表示領域5Hbの左から3番目の第3の表示位置に対応し、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「4」は、第2保留表示領域5Hbの左から4番目の第4の表示位置に対応する。
一例として、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「4」に始動入賞時コマンドが格納されると、第2保留表示領域5Hbの左から4番目の第4の表示位置に保留表示図柄が表示される。このとき、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「3」にも始動入賞時コマンドが格納されているはずなので、第2保留表示領域5Hbの左から1番目〜3番目(第1〜第3)の表示位置にも保留表示図柄が表示される。
この実施の形態では、一例として、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに、保留変化演出実行カウンタの値を設定(格納)するための領域が各保留表示番号に対応して設けられている。この領域には、後述のステップS608又はステップS623の処理が実行されると、保留変化演出実行カウンタに値が設定される。この実施の形態では、図15(C)に示すように保留変化演出実行カウンタの値として「0」から「3」が用意されている。なお、保留変化演出実行カウンタには、初期値として「0」が設定(格納)されている(図15(A)参照)。
保留変化演出実行カウンタの値「0」は、保留変化演出が実行されないことを示す(つまり、「0」に設定された保留変化演出実行カウンタに対応する保留記憶に対しては保留変化演出が実行されないことを示す)。保留変化演出実行カウンタの値「1」は、次に開始される可変表示(次変動)において保留変化演出が実行されることを示す(つまり、「1」に設定された保留変化演出実行カウンタに対応する保留記憶に対して次変動において保留変化演出が実行されることを示す)。保留変化演出実行カウンタの値「2」は、次の次に開始される可変表示(次次変動)において保留変化演出が実行されることを示す(つまり、「2」に設定された保留変化演出実行カウンタに対応する保留記憶に対して次次変動において保留変化演出が実行されることを示す)。保留変化演出実行カウンタの値「3」は、次の次の次に開始される可変表示(次次次変動)において保留変化演出が実行されることを示す(つまり、「3」に設定された保留変化演出実行カウンタに対応する保留記憶に対して次次次変動において保留変化演出が実行されることを示す)。なお、「0」以外(「1」、「2」又は「3」)となっている保留変化演出実行カウンタの値は、可変表示が開始する毎に1減算される(後述するステップS705)。
例えば、図15(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファにおいて、保留表示番号「1」及び「2」に対応する領域には、保留変化演出実行カウンタの値として「0」がそれぞれ設定されている。従って、第1保留表示領域5Haの第1の表示位置及び第2表示位置に表示された保留表示図柄に対しては保留変化演出が実行されない。図15(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、保留表示番号「1」及び「2」に対応する領域には、保留変化演出実行カウンタの値として「0」がそれぞれ設定されている。従って、第2保留表示領域5Hbの第1の表示位置及び第2表示位置に表示された保留表示図柄に対しては保留変化演出が実行されない。また、保留表示番号「3」に対応する領域には、保留変化演出実行カウンタの値として「2」が設定されている。従って、第2特図を用いた特図ゲームにおける次次変動において、第2保留表示領域5Hbの第3の表示位置に表示された保留表示図柄(保留変化演出が実行されるときには第1の表示位置に表示されている保留表示図柄)に対して保留変化演出が実行される。
また、この実施の形態では、一例として、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに、保留変化演出パターンを設定(格納)するための領域が各保留表示番号に対応して設けられている。この領域には、後述のステップS609又はステップS624の処理が実行されると、保留変化演出パターンが設定される。この実施の形態では、図20、図23に示すように複数の保留変化演出パターン(SPT1−A1〜SPT3−B2)が用意されている。保留変化演出パターンについては後述する。なお、保留変化演出パターンを設定するための領域には、初期状態では保留変化演出パターンが設定されていない(図15(A)、(B)では「−」で示す)。
例えば、図15(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、保留表示番号「3」に対応する領域には、保留変化演出パターンとして「SPT1−A1」が設定されている。従って、第2保留表示領域5Hbの第3の表示位置に表示された保留表示図柄をターゲットとして、次次変動において保留変化演出パターンSPT1−A1の保留変化演出が実行される。なお、次次変動においては、第2保留表示領域5Hbの第1の表示位置にターゲットの保留表示図柄が表示される。
ステップS682の処理のあと、保留記憶の数が1増えているので、演出制御用CPU120は、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させ、保留表示図柄(白色)を1つ増やし、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数を1つ増やす(ステップS683)。始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドである場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける第1保留表示領域5Haに表示される保留表示図柄を1つ増やして、保留表示によって特定可能となっている第1特図保留記憶数を1つ増加させる。始動口入賞指定コマンドが第2始動口入賞指定コマンドである場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける第2保留表示領域5Hbに表示される保留表示図柄を1つ増やして、保留表示によって特定可能となっている第2特図保留記憶数を1つ増加させる。
第1特図保留記憶部と第1始動入賞時コマンドバッファとは対応しており、第1特図保留記憶部の保留番号と第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号とも対応している。そして、第1特図保留記憶部に記憶された保留データと、第1始動入賞時コマンドバッファに記憶されたコマンドと、は、関連又は対応する保留番号と保留表示番号とが同じ番号であれば、同じ可変表示についての保留データとコマンドとになる。このため、保留表示番号も、保留表示図柄の表示位置に対応する。例えば、保留表示番号「3」に対応して受信コマンドが格納されている場合には、この保留表示番号と同じ番号の保留番号に関連付けられて保留データが第1特図保留記憶部に記憶されており、この保留番号及び保留表示番号に対応する表示位置(始動入賞記憶表示エリア5Hにおける第1保留表示領域5Haの左から3番目の第3の表示位置)に保留表示図柄が表示される。
第2特図保留記憶部と第2始動入賞時コマンドバッファとは対応しており、第2特図保留記憶部の保留番号と第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号とも対応している。そして、第2特図保留記憶部に記憶された保留データと、第2始動入賞時コマンドバッファに記憶されたコマンドと、は、関連又は対応する保留番号と保留表示番号とが同じ番号であれば、同じ可変表示についての保留データとコマンドとになる。このため、保留表示番号も、保留表示図柄の表示位置に対応する。例えば、保留表示番号「3」に対応して受信コマンドが格納されている場合には、この保留表示番号と同じ番号の保留番号に関連付けられて保留データが第2特図保留記憶部に記憶されており、この保留番号及び保留表示番号に対応する表示位置(始動入賞記憶表示エリア5Hにおける第2保留表示領域5Hbの左から3番目の第3の表示位置)に保留表示図柄が表示される。
ステップS683の処理のあと、又は、ステップS681にて上記コマンドの受信がないと判定された場合(ステップS681;No)、演出制御用CPU120は、その他のコマンド解析処理を実行してから(ステップS689)、コマンド解析処理を終了する。
図16は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す演出制御プロセス処理では、まず、保留変化演出決定処理(ステップS161)が実行される。
図17は、保留変化演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す保留変化演出決定処理において、演出制御用CPU120は、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファといった、始動入賞時コマンドバッファにおける記憶内容をチェックする(ステップS601)。そして、演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信する演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドなど)のうち、少なくともいずれかとなる新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS602)。例えば、第1始動入賞時コマンドバッファまたは第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドまたは入賞時判定結果コマンドのうち、少なくともいずれか1つが新たに格納されているか否かを確認することにより、新たな受信コマンドの有無を判定できる。
ステップS602にて新たな受信コマンドがあると判定された場合(ステップS602;Yes)、演出制御用CPU120は、新たな受信コマンドがある始動入賞時コマンドバッファにおける始動口入賞指定コマンドなどの数をチェックして保留記憶数が「2」以上であるか否かを判定する(ステップS603)。なお、この実施の形態では、保留変化演出を実行するタイミングを次変動以降としているため、新たな受信コマンドが保留表示番号「2」以降に対応した領域に格納された場合、即ち保留記憶数が「2」以上である場合に、保留変化演出を実行可能としている。
ステップS603にて保留記憶数が「2」以上であると判定された場合(ステップS603;Yes)、演出制御用CPU120は、入賞時判定結果を特定する(ステップS604)。ステップS604では、演出制御用CPU120は、新たな受信コマンドに含まれる入賞時判定結果コマンドが「C400H」である場合に、入賞時判定制限中であると特定し、新たな受信コマンドに含まれる入賞時判定結果コマンドが「C401H」である場合に、大当り判定ありと特定し、新たな受信コマンドに含まれる入賞時判定結果コマンドが「C402H」である場合に、大当り判定なしと特定する。ステップS604にて入賞時判定結果が特定された後、演出制御用CPU120は、入賞時判定制限中であるか否かを判定する(ステップS605)。ステップS605にて入賞時判定制限中でないと判定された場合(ステップS605;No)、演出制御用CPU120は、保留表示の変化の有無と変化後の色を決定する(ステップS606)。
ステップS606では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される保留表示変化決定用の乱数値SR1(例えば、「1」〜「100」の範囲の値を取り得る。)を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化決定テーブルを参照することなどにより、保留表示の変化の有無と変化後の色を決定すればよい。保留表示変化決定テーブルでは、例えば、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、保留表示の変化の有無及び保留表示を変化させる場合の変化後の色の決定結果に、新たな受信コマンドとなっている入賞時判定結果コマンドによる通知内容(入賞時判定結果)に応じて割り当てられていればよい。この実施の形態では、例えば、変化後の保留表示図柄の色として「青」と「赤」とが設定されている。
演出制御用CPU120は、保留表示変化決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、乱数値SR1と、入賞時判定結果と、に基づいて、保留表示変化決定テーブルを参照することにより、入賞時判定結果に応じて乱数値SR1に該当する決定値に割り当てられた「変化なし(白)」、「青」又は「赤」を決定結果とすればよい。
図18は、保留表示変化決定テーブルの構成例を示している。図18に示す保留表示変化決定テーブルでは、例えば、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるか「大当り判定なし」であるかに応じて、保留表示変化決定用の乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、保留表示を変化させない「変化なし(白)」、保留表示を変化させる場合の変化後の保留表示図柄の色である「青」、「赤」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図18では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。この実施の形態では、例えば、入賞時判定結果が「大当り判定あり」である場合、6割の割合で「赤」に決定され、3割の割合で「青」に決定され、1割の割合で「変化なし(白)」に決定される。また、入賞時判定結果が「大当り判定なし」である場合、1割の割合で「赤」に決定され、3割の割合で「青」に決定され、6割の割合で「変化なし(白)」に決定される。
なお、例えば、入賞時判定結果が「大当り判定あり」である場合に、「変化なし」には決定されずに、「青」または「赤」に決定されてもよい。また、入賞時判定結果が「大当り判定なし」である場合に、「赤」には決定されずに、「青」または「変化なし」に決定されてもよい。
ステップS606の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS606の決定結果に基づいて、保留表示の変化があるか否かを判定する(ステップS607)。ステップS607にて保留表示の変化があると判定された場合(ステップS607;Yes)、演出制御用CPU120は、保留変化演出の実行タイミングを決定する(ステップS608)。
ステップS608の処理では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出実行タイミング決定用の乱数値SR2(例えば、「1」〜「200」の範囲の値を取り得る。)を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留変化演出実行タイミング決定テーブルを参照することなどにより、新たな受信コマンドが格納されている領域の保留表示番号に応じて、保留変化演出の実行タイミングを「次変動」、「次次変動」及び「次次次変動」のいずれかに決定すればよい。
図19は、保留変化演出実行タイミング決定テーブルの構成例を示している。図19に示すように保留変化演出実行タイミング決定テーブルでは、例えば、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が、新たな受信コマンドが格納されている領域の保留表示番号が「2」であるか「3」であるか「4」であるかに応じて、「次変動」、「次次変動」、又は、「次次次変動」に、割り当てられている。
一例として、図19に示す保留変化演出実行タイミングでは、保留表示番号が「2」である場合には、保留変化演出の実行タイミングとして「次変動」に決定される。保留表示番号が「3」である場合には、保留変化演出の実行タイミングとして「次変動」、「次次変動」のいずれかに決定される。この場合の決定割合は、「次次変動」、「次変動」の順に高くなるように設定されている。保留表示番号が「4」である場合には、保留変化演出の実行タイミングとして「次変動」、「次次変動」、「次次次変動」のいずれかに決定される。この場合の決定割合は、「次次次変動」、「次次変動」、「次変動」の順に高くなるように設定されている。なお、例えば、保留表示番号が「3」である場合には、保留変化演出の実行タイミングとして必ず「次次変動」に決定されてもよい。保留表示番号が「4」である場合には、保留変化演出の実行タイミングとして必ず「次次次変動」に決定されてもよく、また、「次変動」には決定されずに、「次次変動」又は「次次次変動」に決定されてもよい。
ステップS608の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、保留変化演出パターンを決定する(ステップS609)。ステップS609の処理では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出実行タイミング決定用の乱数値SR3(例えば、「1」〜「300」の範囲の値を取り得る。)を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留変化演出パターン決定テーブルを参照することなどにより、変化後の保留表示図柄の色に応じて、複数種類の保留変化演出パターンのうちのいずれかに決定すればよい。
図20は、保留変化演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図20に示すように保留変化演出パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値(決定値)が、変化後の保留表示図柄の色が「赤」であるか「青」であるかに応じて、保留変化演出パターン「SPT1−A1」〜「SPT1−B2」または「SPT2−A1」〜「SPT2−B2」に、割り当てられている。保留変化演出パターン「SPT1−A1」と「SPT2−A1」とは、「キャラクターA」と「剣」との組合せ(キャラクターA+剣)から成る保留変化演出の演出パターンである。保留変化演出パターン「SPT1−A2」と「SPT2−A2」とは、「キャラクターA」と「銃」との組合せ(キャラクターA+銃)から成る保留変化演出の演出パターンである。保留変化演出パターン「SPT1−B1」と「SPT2−B1」とは、「キャラクターB」と「剣」との組合せ(キャラクターB+剣)から成る保留変化演出の演出パターンである。保留変化演出パターン「SPT1−B2」と「SPT2−B2」とは、「キャラクターB」と「銃」との組合せ(キャラクターB+銃)から成る保留変化演出の演出パターンである。保留変化演出パターンの決定割合については後述する。
ステップS609の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS608及びステップS609にて決定された実行タイミング及び保留変化演出パターンを記憶する(ステップS610)。ステップS610では、演出制御用CPU120は、ステップS608の決定結果(保留変化演出の実行タイミングである「次変動」、「次次変動」又は「次次次変動」)に応じて、始動入賞時コマンドバッファの所定領域(新たな受信コマンドが格納された領域に対応した領域)に保留変化演出実行カウンタの値(「1」、「2」又は「3」)を設定(格納)する。また、演出制御用CPU120は、ステップS609の決定結果(「SPT1−A1」〜「SPT2−B2」のいずれか)に応じて、始動入賞時コマンドバッファの所定領域(新たな受信コマンドが格納された領域に対応した領域)に保留変化演出パターン(「SPT1−A1」〜「SPT2−B2」のいずれか)を設定する。なお、始動入賞時コマンドバッファの所定領域に保留変化演出パターンを指定する値を設定してもよい。
また、ステップS607にて保留表示の変化がないと判定された場合(ステップS607;No)、演出制御用CPU120は、ガセとなる保留変化演出の実行を決定する(ステップS621)。ステップS621では、演出制御用CPU120は、例えばガセとなる保留変化演出決定用の乱数値SR4(例えば、「1」〜「400」の範囲の値を取り得る。)を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたガセ保留変化演出決定テーブルを参照することなどにより、ガセとなる保留変化演出の実行の有無を決定すればよい。ガセ保留変化演出決定テーブルでは、例えば、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるか「大当り判定なし」であるかに応じて、乱数値SR4と比較される数値(決定値)が、ガセとなる保留変化演出を実行する「実行あり」、ガセとなる保留変化演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU120は、ガセ保留変化演出決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、乱数値SR4と、入賞時判定結果と、に基づいて、ガセ保留変化演出決定テーブルを参照することにより、入賞時判定結果に応じて乱数値SR4に該当する決定値に割り当てられた「実行あり」又は「実行なし」を決定結果とすればよい。
図21は、ガセ保留変化演出決定テーブルの構成例を示している。図21に示すガセ保留変化演出決定テーブルでは、例えば、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるか「大当り判定なし」であるかに応じて、保留表示変化決定用の乱数値SR4と比較される数値(決定値)が、ガセとなる保留変化演出を実行する「実行あり」、ガセとなる保留変化演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図21では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。この実施の形態では、例えば、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるとき、1割の割合で「実行あり」に決定され、9割の割合で「実行なし」に決定される。また、入賞時判定結果が「大当り判定なし」であるとき、3割の割合で「実行あり」に決定され、7割の割合で「実行なし」に決定される。
ステップS621の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ガセとなる保留変化演出の実行があるか否かを判定する(ステップS622)。ステップS622にてガセとなる保留変化演出の実行があると判定された場合(ステップS622;Yes)、演出制御用CPU120は、ガセとなる保留変化演出の実行タイミングを決定する(ステップS623)。
ステップS623の処理では、演出制御用CPU120は、ステップS608の処理と同じように乱数値SR2を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたガセ保留変化演出実行タイミング決定テーブルを参照することなどにより、新たな受信コマンドが格納されている領域の保留表示番号に応じて、ガセとなる保留変化演出の実行タイミングを「次変動」、「次次変動」及び「次次次変動」のいずれかに決定すればよい。
図22は、ガセ保留変化演出実行タイミング決定テーブルの構成例を示している。図22に示すガセ保留変化演出実行タイミング決定テーブルでは、図19に示す保留変化演出実行タイミング決定テーブルと同じように、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が、新たな受信コマンドが格納されている領域の保留表示番号が「2」であるか「3」であるか「4」であるかに応じて、「次変動」、「次次変動」、又は、「次次次変動」に、割り当てられている。保留表示番号が「3」である場合には、ガセとなる保留変化演出の実行タイミングの決定割合は、「次変動」、「次次変動」の順に高くなるように設定されている。保留表示番号が「4」である場合には、ガセとなる保留変化演出の実行タイミングの決定割合は、「次変動」、「次次変動」、「次次次変動」の順に高くなるように設定されている。なお、例えば、保留表示番号が「3」である場合には、ガセとなる保留変化演出の実行タイミングとして必ず「次変動」に決定されてもよい。保留表示番号が「4」である場合には、ガセとなる保留変化演出の実行タイミングとして必ず「次変動」に決定されてもよく、また、「次次次変動」には決定されずに、「次変動」又は「次次変動」のいずれかに決定されてもよい。
このように図19の保留変化演出実行タイミング決定テーブル及び図22のガセ保留変化演出実行タイミング決定テーブルに示すような決定割合とすることによって、早いタイミングの変動において保留変化演出が実行されるよりも、遅いタイミングの変動において保留変化演出が実行される方が、保留表示が変化する期待度を高くすることができる。
ステップS623の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ガセとなる保留変化演出パターンを決定する(ステップS624)。ステップS624の処理では、演出制御用CPU120は、ステップS609の処理と同じように乱数値SR3を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたガセ保留変化演出パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数種類の保留変化演出パターンのうちのいずれかに決定すればよい。
図23は、ガセ保留変化演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図23に示すようにガセ保留変化演出パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値(決定値)が、保留変化演出パターン「SPT3−A1」〜「SPT3−B2」に、割り当てられている。保留変化演出パターン「SPT3−A1」は、「キャラクターA」と「剣」との組合せ(キャラクターA+剣)から成る保留変化演出の演出パターンである。保留変化演出パターン「SPT3−A2」は、「キャラクターA」と「銃」との組合せ(キャラクターA+銃)から成る保留変化演出の演出パターンである。保留変化演出パターン「SPT3−B1」は、「キャラクターB」と「剣」との組合せ(キャラクターB+剣)から成る保留変化演出の演出パターンである。保留変化演出パターン「SPT3−B2」は、「キャラクターB」と「銃」との組合せ(キャラクターB+銃)から成る保留変化演出の演出パターンである。なお、保留変化演出パターン「SPT3−A1」〜「SPT3−B2」はガセとなる保留変化演出パターンであるため、これらの保留変化演出パターンに基づいて保留変化演出が実行された場合には、保留表示図柄の色は変化しない。ガセとなる保留変化演出パターンの決定割合については後述する。
ステップS624の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS623及びステップS624にて決定された実行タイミング及び保留変化演出パターンを記憶する(ステップS625)。ステップS625では、演出制御用CPU120は、ステップS610と同様にステップS623の決定結果(ガセとなる保留変化演出の実行タイミングである「次変動」、「次次変動」又は「次次次変動」)に応じて、始動入賞時コマンドバッファの所定領域(新たな受信コマンドが格納された領域に対応した領域)に保留変化演出実行カウンタの値(「1」、「2」又は「3」)を設定(格納)する。また、演出制御用CPU120は、ステップS624の決定結果(「SPT3−A1」〜「SPT3−B2」のいずれか)に応じて、始動入賞時コマンドバッファの所定領域(新たな受信コマンドが格納された領域に対応した領域)に保留変化演出パターン(「SPT3−A1」〜「SPT3−B2」のいずれか)を設定する。
ステップS610の処理を実行した後や、ステップS625の処理を実行した後、ステップS622にてガセとなる保留変化演出の実行がないと判定された場合(ステップS622;No)、演出制御用CPU120は、保留変化演出決定処理を終了する。また、ステップS602にて新たな受信コマンドがないと判定された場合(ステップS602;No)、ステップS603にて保留記憶数が「2」以上でない(「0」又は「1」である)と判定された場合(ステップS603;No)、ステップS605にて入賞時判定制限中であると判定された場合(ステップS605;Yes)、演出制御用CPU120は、保留変化演出決定処理を終了する。
ここで、図20に示す保留変化演出パターン及び図23に示すガセとなる保留変化演出パターンの決定割合について説明する。
図20の保留変化演出パターン決定テーブルに示すように、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合、「キャラクターA」と「剣」との組合せ(キャラクターA+剣)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT1−A1」の決定割合と、「キャラクターB」と「剣」との組合せ(キャラクターB+剣)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT1−B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT1−A1」の決定割合の方が高くなっている。一方、「キャラクターA」と「銃」との組合せ(キャラクターA+銃)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT1−A2」の決定割合と、「キャラクターB」と「銃」との組合せ(キャラクターB+銃)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT1−B2」の決定割合と、を比較すると、「SPT1−B2」の決定割合の方が高くなっている。
また、変化後の保留表示図柄の色が「青」である場合、「キャラクターA」と「剣」との組合せ(キャラクターA+剣)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT2−A1」の決定割合と、「キャラクターB」と「剣」との組合せ(キャラクターB+剣)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT2−B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT2−A1」の決定割合の方が高くなっている。一方、「キャラクターA」と「銃」との組合せ(キャラクターA+銃)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT2−A2」の決定割合と、「キャラクターB」と「銃」との組合せ(キャラクターB+銃)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT2−B2」の決定割合と、を比較すると、「SPT2−B2」の決定割合の方が高くなっている。
図23のガセ保留変化演出パターン決定テーブルに示すように、「キャラクターA」と「剣」との組合せ(キャラクターA+剣)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT3−A1」の決定割合と、「キャラクターB」と「剣」との組合せ(キャラクターB+剣)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT3−B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT3−B1」の決定割合の方が高くなっている。一方、「キャラクターA」と「銃」との組合せ(キャラクターA+銃)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT3−A2」の決定割合と、「キャラクターB」と「銃」との組合せ(キャラクターB+銃)から成る保留変化演出の保留変化演出パターン「SPT3−B2」の決定割合と、を比較すると、「SPT3−A2」の決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、登場した(表示された)キャラクターがキャラクターBであるときよりもキャラクターAであるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度(変化期待度)が高くなる。一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターAであるときよりもキャラクターBであるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。なお、保留表示図柄の色が変化する期待度(変化期待度)とは、ガセを含む保留変化演出が実行された場合に、全体として保留表示図柄の色が変化する割合である。
例えば、「キャラクターA」と「剣」との組合せにより保留変化演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が70%である場合、変化期待度は70%ということになる。「キャラクターB」と「剣」との組合せにより保留変化演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が30%である場合、変化期待度は30%ということになる。また、「キャラクターA」と「銃」との組合せにより保留変化演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が30%である場合、変化期待度は30%ということになる。「キャラクターB」と「銃」との組合せにより保留変化演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が70%である場合、変化期待度は70%ということになる。このように保留変化演出は、キャラクターAやキャラクターBといったキャラクター(演出)と、剣や銃といったアイテム(演出態様)と、の組合せによっては、保留表示図柄の色が変化する期待度が逆転する演出となっている。即ち、キャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色が変化する期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色が変化する期待度とが逆転している。
なお、保留表示図柄の色が変化する期待度が逆転するのは、上記した組合せの関係に限定されない。例えば、保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、登場した(表示された)キャラクターがキャラクターAであるときよりもキャラクターBであるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターBであるときよりもキャラクターAであるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなってもよい。また、保留変化演出においてキャラクターA(キャラクターB)が登場した場合には、銃を撃つ態様よりも剣を振りかざす態様のときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる一方、保留変化演出においてキャラクターB(キャラクターA)が登場した場合には、剣を振りかざす態様よりも銃を撃つ態様のときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなってもよい。
また、図20の保留変化演出パターン決定テーブルに示すように、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合、「キャラクターA」を含む保留変化演出(種類A)の保留変化演出パターン(「SPT1−A1」及び「SPT1−A2」)の決定割合と、「キャラクターB」を含む保留変化演出(種類B)の保留変化演出パターン(「SPT1−B1」及び「SPT1−B2」)の決定割合と、を比較すると、種類Aの保留変化演出パターンの決定割合の方が高くなっている。一方、変化後の保留表示図柄の色が「青」である場合、「キャラクターA」を含む保留変化演出(種類A)の保留変化演出パターン(「SPT2−A1」及び「SPT2−A2」)の決定割合と、「キャラクターB」を含む保留変化演出(種類B)の保留変化演出パターン(「SPT2−B1」及び「SPT2−B2」)の決定割合と、を比較すると、種類Bの保留変化演出パターンの決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、保留変化演出においてキャラクターAが登場した場合には、キャラクターBが登場した場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなる。一方、保留変化演出においてキャラクターBが登場した場合には、キャラクターAが登場した場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなる。このように保留変化演出として、キャラクターの種類に応じて異なる割合で、保留表示図柄の色を、「青」や「赤」といった大当り期待度を報知する色へ変化させればよい。なお、「キャラクターの種類に応じて異なる割合」には、キャラクターAが登場した場合に保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合と、キャラクターBが登場した場合に保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合とを、7割と3割とにする場合や8割と2割とにする場合の他、10割と0割とにする場合などを含む。これらは、テーブルの決定割合などで実現すればよい。
なお、例えば、保留変化演出においてキャラクターAが登場した場合には、キャラクターBが登場した場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなる一方、保留変化演出においてキャラクターBが登場した場合には、キャラクターAが登場した場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなってもよい。また、保留変化演出において剣を振りかざす態様(銃を撃つ態様)の場合には、銃を撃つ態様(剣を振りかざす態様)の場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」(「青」)へ変化する割合が高くなる一方、保留変化演出において銃を撃つ態様(剣を振りかざす態様)の場合には、剣を振りかざす態様(銃を撃つ態様)の場合よりも、保留表示図柄の色が「青」(「赤」)へ変化する割合が高くなってもよい。
また、図20の保留変化演出パターン決定テーブルに示す、例えば、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合のような決定割合により、保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターBであるときよりもキャラクターAであるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度(表示結果期待度)が高くなる。一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターAであるときよりもキャラクターBであるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。なお、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度(表示結果期待度)とは、ガセを含む保留変化演出が実行された場合に、全体として保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合である。
例えば、「キャラクターA」と「剣」との組合せにより保留変化演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が70%である場合、表示結果期待度は70%ということになる。「キャラクターB」と「剣」との組合せにより保留変化演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が30%である場合、表示結果期待度は30%ということになる。また、「キャラクターA」と「銃」との組合せにより保留変化演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が30%である場合、表示結果期待度は30%ということになる。「キャラクターB」と「銃」との組合せにより保留変化演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が70%である場合、表示結果期待度は70%ということになる。このように保留変化演出は、キャラクターAやキャラクターBといったキャラクターと、剣や銃といったアイテムと、の組合せによっては、表示結果期待度(大当り期待度)が逆転する演出となっている。即ち、キャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度とが逆転している。
なお、大当り期待度が逆転するのは、上記した組合せの関係に限定されない。例えば、保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターAであるときよりもキャラクターBであるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターBであるときよりもキャラクターAであるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなってもよい。また、保留変化演出においてキャラクターA(キャラクターB)が登場した場合には、銃を撃つ態様よりも剣を振りかざす態様のときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる一方、保留変化演出においてキャラクターB(キャラクターA)が登場した場合には、剣を振りかざす態様よりも銃を撃つ態様のときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなってもよい。
また、図23のガセ保留変化演出パターン決定テーブルに示すように、「キャラクターA」を含む保留変化演出(種類A)の保留変化演出パターン(「SPT3−A1」及び「SPT3−A2」)の決定割合と、「キャラクターB」を含む保留変化演出(種類B)の保留変化演出パターン(「SPT3−B1」及び「SPT3−B2」)の決定割合と、を比較すると、種類Bの保留変化演出パターンの決定割合の方が高くなっている。従って、ガセとなる保留変化演出を実行する場合には、種類Bの保留変化演出が実行される割合が高くなっており、種類Aの保留変化演出が実行される割合が低くなっている。このような決定割合により、保留変化演出においてキャラクターAが登場した場合には、キャラクターBが登場した場合よりも、ガセとならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなる。このように保留変化演出として、キャラクターの種類に応じて異なる割合で、保留表示図柄の色を変化させればよい。なお、「キャラクターの種類に応じて異なる割合」には、キャラクターAが登場した場合に保留表示図柄の色が変化する割合と、キャラクターBが登場した場合に保留表示図柄の色が変化する割合とを、7割と3割とにする場合や8割と2割とにする場合の他、10割と0割とにする場合などを含む。これらは、テーブルの決定割合などで実現すればよい。
なお、例えば、保留変化演出においてキャラクターBが登場した場合には、キャラクターAが登場した場合よりも、ガセとならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなってもよい。また、保留変化演出において剣を振りかざす態様(銃を撃つ態様)の場合には、銃を撃つ態様(剣を振りかざす態様)の場合よりも、ガセとならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなってもよい。
図16に示すステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する(図16参照)。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御(例えば、予告演出動作制御やリーチ演出動作制御など)を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことなどに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図24は、可変表示開始設定処理として、図16のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、例えば主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS523、S524、S525のあと、演出制御用CPU120は、保留変化演出設定処理を実行する(ステップS529)。
図25は、保留変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す保留変化演出設定処理において、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドバッファにおける保留変化演出実行カウンタの値をチェックする(ステップS701)。そして、演出制御用CPU120は、保留変化演出実行カウンタの値が「1」となっている保留記憶があるか否かを判定する(ステップS702)。ステップS702にて保留変化演出実行カウンタの値が「1」となっている保留記憶があると判定された場合(ステップS702;Yes)、演出制御用CPU120は、保留変化演出の実行を設定する(ステップS703)。ステップS703では、演出制御用CPU120は、「1」となっている保留変化演出実行カウンタに対応して設定されている保留変化演出パターンに基づいて、今回実行される可変表示中に実行する保留変化演出の設定を行う。
この実施の形態では、1回の可変表示において、複数の保留表示図柄に対して複数の保留変化演出の実行が設定される場合がある。この場合には、キャラクターの表示位置が重ならないように同時に保留変化演出を実行するように設定してもよいし、開始タイミングをずらして複数の保留変化演出を実行するように設定してもよいし、ターゲットの保留表示図柄のうち最初に消去される保留表示図柄に対する保留変化演出だけを実行するように設定してもよい。保留表示図柄の色が変化する保留変化演出の実行とガセとなる保留変化演出の実行とが設定される場合には、ガセとなる保留変化演出の実行をキャンセルしてもよい。また、保留変化演出の実行タイミングを後に実行される可変表示にずらして、1回の可変表示において複数の保留変化演出の実行が行われないように設定してもよい。なお、始動入賞時に実行されるステップS608又はS624にて保留変化演出の実行タイミングを決定するときに、1回の可変表示において複数の保留変化演出の実行が行われないように保留変化演出の実行タイミングを決定してもよい。
ステップS703の処理を実行した後や、ステップS702にて保留変化演出実行カウンタの値が「1」となっている保留記憶がないと判定された場合(ステップS702;No)、演出制御用CPU120は、「0」以外(「1」、「2」又は「3」)となっている保留変化演出実行カウンタがあるか否かを判定する(ステップS704)。ステップS704にて「0」以外となっている保留変化演出実行カウンタがあると判定された場合(ステップS704;Yes)、演出制御用CPU120は、「0」以外となっている保留変化演出実行カウンタの値を、1減算する(ステップS705)。なお、「0」となっている保留変化演出実行カウンタの値は、減算されずに「0」のままとなる。
ステップS705の処理を実行した後や、ステップS704にて「0」以外となっている保留変化演出実行カウンタがないと判定された場合(ステップS704;No)、演出制御用CPU120は、保留変化演出設定処理を終了する。
図24に示すステップS529の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する(ステップS530)。演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、ROM121に予め記憶されて用意された複数の演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットすればよい。続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS531)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS532)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS532の処理の後、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドバッファから読み出した各コマンド及び表示態様設定値を消去し、この始動入賞時コマンドバッファについて、保留表示番号「1」より下位の記憶領域(保留表示番号「2」〜「3」に対応する記憶領域)に記憶された、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドと、これらに対応する表示態様設定値とを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS533)。このような処理によって、今回実行される可変表示に対応するコマンドなどを消化することができる。
また、ステップS533では、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させ、保留表示図柄を1つ減らし、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数を1つ減らす。演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファのコマンドを消化した場合、例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける第1保留表示領域5Haの色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの第1保留表示領域5Haに表示される保留表示図柄を1つ減らし(第1保留表示領域5Haの保留表示図柄における一番左の保留表示図柄を消去し)、保留記憶の表示によって特定可能な第1特図保留記憶数を1つ減らす。演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファのコマンドを消化した場合、例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける第2保留表示領域5Hbの色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの第2保留表示領域5Hbに表示される保留表示図柄を1つ減らし(第2保留表示領域5Hbの保留表示図柄における一番左の保留表示図柄を消去し)、保留記憶の表示によって特定可能な第2特図保留記憶数を1つ減らす。なお、保留表示図柄を1つ減らすことに伴って、他の保留表示図柄を隣(例えば、左隣)に移動させる。その後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS534)、可変表示開始設定処理を終了する。
図26は、可変表示中演出処理として、図16のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS551にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS551;No)、演出制御用CPU120は、保留変化演出を実行するための保留変化演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS552)。保留変化演出実行期間は、例えばステップS703の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS552にて保留変化演出実行期間であると判定された場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、保留変化演出を実行するための保留変化演出動作制御処理を実行する(ステップS553)。
この実施の形態では、図12に示すように変動パターンに対応して特図変動時間が定められている。保留変化演出の実行時間は、特図変動時間よりも短い時間に設定されている。例えば、特図変動時間が3750(ms)である変動パターンPA1−3に決定された場合、実行時間が2000(ms)である保留変化演出が実行されればよい。なお、保留変化演出の実行時間は、変動パターンに応じて異なるように設定されていてもよいし、変動パターンにかかわらず同じであるように設定されていてもよい。保留変化演出の実行時間を変動パターンにかかわらず同じであるように設定する場合には、複数の変動パターンのうちの特図変動時間が一番短い変動パターンPB1−2の特図変動時間2000(ms)よりも短い時間に、保留変化演出の実行時間を設定すればよい。
また、保留変化演出として、例えば、特図変動時間が短縮されている変動パターン(例えば、図12に示す変動パターンPA1−2、PA1−3、PB1−2など)の可変表示において実行可能な保留変化演出である短縮パターンと、特図変動時間が短縮されていない変動パターン(例えば、図12に示す変動パターンPA1−1、PB1−1など)の可変表示において実行可能な保留変化演出である通常パターンと、を設定してもよい。この場合には、可変表示の開始時に、当該可変表示の変動パターンに応じて実行する保留変化演出を短縮パターンとするか通常パターンとするかを選択すればよい。また、例えば、保留表示図柄の色を変化させる場合には、保留変化演出として短縮パターンと通常パターンとのうちのいずれかに決定されるが、保留表示図柄の色を変化させない場合には、ガセとなる保留変化演出として短縮パターンのみに決定されるようにしてもよい。
なお、例えば、変動パターンPA1−3やPB1−2といった特図変動時間が短い変動パターンに決定された場合には、保留変化演出が実行されないようにしてもよいし、保留変化演出を経ることなく保留表示図柄の色を変化させてもよい。
ステップS533の処理を実行した後や、ステップS552にて保留変化演出実行期間でないと判定された場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS554)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS554にてリーチ演出実行期間であると判定された場合(ステップS554;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS555)。
ステップS555の処理を実行した後や、ステップS554にてリーチ演出実行期間ではないと判定された場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS556)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS551にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS551;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS557)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS557;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS557にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS557;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS558)。ステップS558の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を演出制御プロセスタイマなどに設定する(ステップS559)。その後、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS560)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、保留表示図柄の色の変化タイミングについて図27を参照して説明する。なお、図27では、実行中の可変表示の次に実行される可変表示(次変動)で保留変化演出を実行する場合について説明する。例えば、図27(A)に示すように、可変表示K1の実行中のタイミングT1にて、ターゲットとなる可変表示が3つ目の保留記憶として保留(記憶)される(ターゲットの保留発生)。なお、保留記憶は、すべて第1特図の可変表示とする。ターゲットとなる可変表示が保留されたことに基づいて、図27(B)に示すように、画像表示装置5における第1保留表示領域5Haの第3の表示位置に、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄(ターゲットの保留表示図柄)が表示される。
可変表示K1が終了し、次の可変表示K2が開始するタイミングT2にて、ターゲットの保留表示図柄が左へシフトする。ターゲットの保留表示図柄は、図27(C)に示すように第1保留表示領域5Haの第2の表示位置に表示される。その後、所定のタイミングで保留変化演出が開始し、保留変化演出が終了するタイミングT3にて、ターゲットの保留表示図柄が、図27(D)に示すように赤色の保留表示図柄へ変化する。なお、実行された保留変化演出の保留変化演出パターンは、SPT1−A1、A2、B1又はB2とする。
可変表示K2が終了し、次の可変表示K3が開始するタイミングT4にて、ターゲットの保留表示図柄がシフトする。ターゲットの保留表示図柄は、図27(E)に示すように第1保留表示領域5Haの第1の表示位置に表示される。可変表示K3が終了し、次の可変表示K4(ターゲットの可変表示)が開始するタイミングT5にて、図27(F)に示すようにターゲットの保留表示図柄が第1保留表示領域5Haから消去される。
次に、保留変化演出を実行したときの演出画面について図28〜図31を参照して説明する。図28は、ステップS609にて保留変化演出パターンSPT1−A1(キャラクターA+剣)に決定された場合、又は、ステップS624にて保留変化演出パターンSPT3−A1(キャラクターA+剣)に決定された場合の演出画面について説明する。例えば、図28(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haの第1〜第4の表示位置には、第1特図ゲームについて保留されている可変表示に対応する白色の保留表示図柄HWが4つ表示されている。図28(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画像表示装置5における右下の領域に移動するとともに、画像表示装置5に剣を持ったキャラクターCHA(キャラクターA)が表示される。
ステップS609にて保留変化演出パターンSPT1−A1(キャラクターA+剣)に決定された場合、保留変化演出では、図28(C1)に示すようにキャラクターCHAがターゲットの保留表示図柄(この演出例では、第1保留表示領域5Haにおける第2の表示位置に表示されている保留表示図柄)に対して剣を振りかざすとともに、ターゲットの保留表示図柄が割れ、図28(D1)に示すようにターゲットの保留表示図柄が赤色の保留表示図柄HRへ変化する。なお、ステップS609にて保留変化演出パターンSPT2−A1(キャラクターA+剣)に決定された場合、保留変化演出では、ターゲットの保留表示図柄が青色の保留表示図柄へ変化する。
また、ステップS624にて保留変化演出パターンSPT3−A1(キャラクターA+剣)に決定された場合、保留変化演出では、図28(C2)に示すようにキャラクターCHAがターゲットの保留表示図柄に対して剣を振りかざすが、ターゲットの保留表示図柄が割れず、図28(D2)に示すようにターゲットの保留表示図柄は白色の保留表示図柄HWのままとなる。
図29は、ステップS609にて保留変化演出パターンSPT1−A2(キャラクターA+銃)に決定された場合、又は、ステップS624にて保留変化演出パターンSPT3−A2(キャラクターA+銃)に決定された場合の演出画面について説明する。例えば、図29(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haの第1〜第4の表示位置には、第1特図ゲームについて保留されている可変表示に対応する白色の保留表示図柄HWが4つ表示されている。図29(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画像表示装置5における右下の領域に移動するとともに、画像表示装置5に銃を持ったキャラクターCHA(キャラクターA)が表示される。そして、キャラクターCHAがターゲットの保留表示図柄(この演出例では、第1保留表示領域5Haにおける第2の表示位置に表示されている保留表示図柄)に対して銃を撃つ。
ステップS609にて保留変化演出パターンSPT1−A2(キャラクターA+銃)に決定された場合、保留変化演出では、図29(C1)に示すようにターゲットの保留表示図柄が赤色の保留表示図柄HRへ変化する。なお、ステップS609にて保留変化演出パターンSPT2−A2(キャラクターA+銃)に決定された場合、保留変化演出では、ターゲットの保留表示図柄が青色の保留表示図柄へ変化する。
また、ステップS624にて保留変化演出パターンSPT3−A2(キャラクターA+銃)に決定された場合、保留変化演出では、図29(C2)に示すようにターゲットの保留表示図柄は白色の保留表示図柄HWのままとなる。
図30は、ステップS609にて保留変化演出パターンSPT2−B1(キャラクターB+剣)に決定された場合、又は、ステップS624にて保留変化演出パターンSPT3−B1(キャラクターB+剣)に決定された場合の演出画面について説明する。例えば、図30(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haの第1〜第4の表示位置には、第1特図ゲームについて保留されている可変表示に対応する白色の保留表示図柄HWが4つ表示されている。図30(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画像表示装置5における右下の領域に移動するとともに、画像表示装置5に剣を持ったキャラクターCHB(キャラクターB)が表示される。
ステップS609にて保留変化演出パターンSPT2−B1(キャラクターB+剣)に決定された場合、保留変化演出では、図30(C1)に示すようにキャラクターCHBがターゲットの保留表示図柄(この演出例では、第1保留表示領域5Haにおける第2の表示位置に表示されている保留表示図柄)に対して剣を振りかざすとともに、ターゲットの保留表示図柄が割れ、図30(D1)に示すようにターゲットの保留表示図柄が青色の保留表示図柄HBへ変化する。なお、ステップS609にて保留変化演出パターンSPT1−B1(キャラクターB+剣)に決定された場合、保留変化演出では、ターゲットの保留表示図柄が赤色の保留表示図柄へ変化する。
また、ステップS624にて保留変化演出パターンSPT3−B1(キャラクターB+剣)に決定された場合、保留変化演出では、図30(C2)に示すようにキャラクターCHBがターゲットの保留表示図柄に対して剣を振りかざすが、ターゲットの保留表示図柄が割れず、図30(D2)に示すようにターゲットの保留表示図柄は白色の保留表示図柄HWのままとなる。
図31は、ステップS609にて保留変化演出パターンSPT2−B2(キャラクターB+銃)に決定された場合、又は、ステップS624にて保留変化演出パターンSPT3−B2(キャラクターB+銃)に決定された場合の演出画面について説明する。例えば、図31(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haの第1〜第4の表示位置には、第1特図ゲームについて保留されている可変表示に対応する白色の保留表示図柄HWが4つ表示されている。図31(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画像表示装置5における右下の領域に移動するとともに、画像表示装置5に銃を持ったキャラクターCHB(キャラクターB)が表示される。そして、キャラクターCHBがターゲットの保留表示図柄(この演出例では、第1保留表示領域5Haにおける第2の表示位置に表示されている保留表示図柄)に対して銃を撃つ。
ステップS609にて保留変化演出パターンSPT2−B2(キャラクターB+銃)に決定された場合、保留変化演出では、図31(C1)に示すようにターゲットの保留表示図柄が青色の保留表示図柄HBへ変化する。なお、ステップS609にて保留変化演出パターンSPT1−B2(キャラクターB+銃)に決定された場合、保留変化演出では、ターゲットの保留表示図柄が赤色の保留表示図柄へ変化する。
また、ステップS624にて保留変化演出パターンSPT3−B2(キャラクターB+銃)に決定された場合、保留変化演出では、図31(C2)に示すようにターゲットの保留表示図柄は白色の保留表示図柄HWのままとなる。
以上説明したように、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば図20に示す保留変化演出パターン及び図23に示すガセとなる保留変化演出パターンの決定割合により、保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、登場した(表示された)キャラクターがキャラクターBであるときよりもキャラクターAであるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターAであるときよりもキャラクターBであるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。このようにキャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色が変化する期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色が変化する期待度とが逆転している。
また、例えば図20に示す、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合のような保留変化演出パターンの決定割合により、保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターBであるときよりもキャラクターAであるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターAであるときよりもキャラクターBであるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。このようにキャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度とが逆転している。従って、遊技者を保留変化演出に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば主基板11では、CPU103は、ステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行し、コマンド制御処理にて、入賞時乱数値判定処理の判定結果を通知する入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信する。演出制御基板12では、演出制御用CPU120は、入賞時判定結果コマンドに基づいて、例えば保留変化演出を実行する。従って、主基板11のCPU103による判定結果に応じて、演出制御基板12の演出制御用CPU120によって保留変化演出を実行することができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば図20に示す保留変化演出パターン及び図23に示すガセとなる保留変化演出パターンの決定割合により、保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、登場した(表示された)キャラクターがキャラクターBであるときよりもキャラクターAであるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターAであるときよりもキャラクターBであるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。このようにキャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色が変化する期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色が変化する期待度とが逆転している。従って、遊技者を保留変化演出におけるキャラクターとアイテムとがいずれであるかに注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば図20に示す保留変化演出パターンの決定割合により、保留変化演出においてキャラクターAが登場した場合には、キャラクターBが登場した場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなる。一方、保留変化演出においてキャラクターBが登場した場合には、キャラクターAが登場した場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなる。従って、遊技者を保留変化演出におけるキャラクター(演出)がいずれであるかに注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、例えば保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、銃を撃つ態様の場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなる一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、剣を振りかざす態様の場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなるようにしてもよい。このようにしても、遊技者を保留変化演出におけるアイテム(演出態様)がいずれであるかに注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば図20に示す、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合のような保留変化演出パターンの決定割合により、保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターBであるときよりもキャラクターAであるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。一方、保留変化演出において銃を撃つ態様の場合には、登場したキャラクターがキャラクターAであるときよりもキャラクターBであるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。このようにキャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度とが逆転している。従って、遊技者を保留変化演出におけるキャラクターとアイテムとがいずれであるかに注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば図23に示す保留変化演出パターンの決定割合により、保留変化演出においてキャラクターAが登場した場合には、キャラクターBが登場した場合よりも、ガセとならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなる。従って、遊技者を保留変化演出におけるキャラクター(演出)がいずれであるかに注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、例えば保留変化演出において剣を振りかざす態様の場合には、銃を撃つ態様の場合よりも、ガセとならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなるようにしてもよい。このようにしても、遊技者を保留変化演出におけるアイテム(演出態様)がいずれであるかに注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態においては、ターゲットの保留表示図柄に対して、ガセを含む保留変化演出を1回だけ実行可能に設定したが、ターゲットの保留表示図柄に対して、保留変化演出を2回以上実行可能に設定してもよい。例えば、図28(C2)、(D2)に示すように第1保留表示領域5Haにおける第2の表示位置に表示されているターゲットの保留表示図柄に対して保留変化演出を実行した後、次の可変表示において、さらにターゲットの保留表示図柄(このときには第1保留表示領域5Haにおける第1の表示位置に表示されている保留表示図柄)に対して保留変化演出を実行してもよい。
例えば、ステップS608やステップS623にて保留変化演出の実行タイミングを、「次変動」及び「次次変動」といったように複数のタイミングに決定し、ステップS609やステップS624にて複数のタイミングに応じた保留変化演出パターンを決定すればよい。保留変化演出パターンとして、例えば「次変動」においてガセとなる保留変化演出パターン及び「次次変動」において保留表示図柄の色が「赤」に変化する保留変化演出パターンや、「次変動」においてガセとなる保留変化演出パターン及び「次次変動」において保留表示図柄の色が「青」に変化する保留変化演出パターンなどといったような保留変化演出パターンが予め用意されていればよい。
上記実施の形態においては、始動入賞のタイミングで、保留表示の変化後の色、保留変化演出の実行タイミング及び保留変化演出パターンを一括して決定した。しかし、保留表示の変化後の色、保留変化演出の実行タイミング及び保留変化演出パターンを決定するタイミングは、始動入賞のタイミングに限定されない。例えば、始動入賞のタイミングで保留表示の変化後の色及び保留変化演出の実行タイミングを決定し、保留変化演出が実行される可変表示の開始のタイミングで保留変化演出パターンを決定してもよい。また、始動入賞のタイミングで保留表示の変化後の色を決定し、可変表示の開始のタイミングで、保留変化演出の実行タイミング(「今回実行される変動」、「次変動」、「次次変動」など)及び保留変化演出パターンを決定してもよい。また、始動入賞した後に実行される可変表示の開始のタイミングで、保留表示の変化後の色、保留変化演出の実行タイミング及び保留変化演出パターンを一括して決定してもよい。
例えば、始動入賞のタイミングで保留変化演出の実行タイミングを決定し、可変表示の開始のタイミングで保留変化演出パターンを決定する場合には、ステップS161の保留変化演出決定処理におけるステップS609やステップS624の保留変化演出パターンを決定する処理を、ステップS171の可変表示開始設定処理におけるステップS529の処理の中やステップS529の処理の前に実行すればよい。このようにした場合、可変表示が開始される毎に、ターゲットの保留表示図柄に対して重複して保留変化演出を実行するか否かを決定してもよい。
また、ターゲットの保留表示図柄に対して保留変化演出を2回以上実行可能に設定した場合、ターゲットの保留表示図柄に対して、例えばキャラクターAでのガセとなる保留変化演出が実行されたときに(保留表示図柄の色が変化する期待度の高い保留変化演出が実行されたが、保留表示図柄の色が変化しなかったときに)、当該保留表示図柄を対象としてキャラクターBでの保留変化演出(保留表示図柄の色が変化する期待度の低い保留変化演出)が実行されることを制限してもよい。
例えば、キャラクターAでのガセとなる保留変化演出の実行が決定された場合、ターゲットの保留表示図柄に対応して、キャラクターAでのガセとなる保留変化演出実行フラグ(RAM122の所定領域に設けられたフラグ)をオン状態にセットし、当該フラグがオン状態である場合、キャラクターBでのガセとなる保留変化演出の実行が決定されない、又は、決定されにくいようにすればよい。なお、キャラクターAでのガセとなる保留変化演出の実行後であっても、ガセとならないキャラクターBでの保留変化演出であれば、キャラクターBでの保留変化演出を実行可能としてもよい。また、ガセとなる保留変化演出が、ターゲットの保留表示図柄を特定しないような態様で実行される場合(例えば、表示されている全ての保留表示図柄に対して剣を振りかざす態様や、表示されている全ての保留表示図柄に対して銃を撃つ態様などの場合など)、キャラクターAでのガセとなる保留変化演出において対象となった全ての保留表示図柄に対応して、キャラクターAでのガセとなる保留変化演出実行フラグをオン状態にセットしてもよい。
このような構成によれば、保留表示図柄の色が変化する期待度の高いキャラクターAでの保留変化演出が実行されたが、保留表示図柄の色が「青」や「赤」に変化せずに、遊技者が落胆しているにも関わらず、同じ保留表示図柄を対象として、キャラクターAでの保留変化演出よりも期待度の低いキャラクターBでの保留変化演出が実行されて、遊技者をさらに落胆させてしまうことを防止することができる。その結果、演出効果の低下を防止することが可能な遊技機を提供することができる。
また、上記実施の形態では、保留変化演出は先読み予告となっており、例えば、図17のステップS609(ステップS624)で決定された保留変化演出パターン(ガセとなる保留変化演出パターン)による保留変化演出(ガセとなる保留変化演出)が、図24のステップS530にて選択された演出制御パターン(ターゲットの可変表示よりも前の可変表示で使用パターンとしてセットされた演出制御パターン)に基づいて、先読み予告のターゲットである保留表示図柄に対して実行される。
このような構成によれば、可変表示中の遊技の興趣を向上させることができる。
また、ターゲットの保留表示図柄の色を、「白」から「青」に変化させることが可能であるとともに、「青」から「赤」に変化させることが可能であってもよい。例えば、「次変動」において保留表示図柄の色が「青」に変化する保留変化演出パターン及び「次次変動」において保留表示図柄の色が「赤」に変化する保留変化演出パターンや、1回の変動において保留表示図柄の色が「青」に変化した後、「赤」に変化する保留変化演出パターンを用意してもよい。保留表示図柄の色が「白」から「青」に変化する保留変化演出と、保留表示図柄の色が「青」から「赤」に変化する保留変化演出とは、同じ保留変化演出パターンによる演出であってもよく、異なる保留変化演出パターンによる演出であってもよい。また、通常の色である「白」を含めた保留変化演出パターンとして、「白」→「青」→「赤」や、「白」→「白」→「赤」といったように変化する保留変化演出パターンを用意してもよい。
このような構成によれば、段階的に大当り期待度を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、保留変化演出の実行タイミングとして「次変動」、「次次変動」及び「次次次変動」を設定し、「始動入賞時」(始動入賞のタイミング)を設定しなかった。しかし、保留変化演出の実行タイミングとして「始動入賞時」を設定してもよい。例えば、始動入賞の時点で実行されている可変表示における残りの可変表示時間が保留変化演出を実行可能な時間である場合、始動入賞時に保留変化演出を実行してもよい。また、始動入賞の時点で実行されている可変表示における残りの可変表示時間が保留変化演出を実行不可能な時間である場合、保留変化演出を経ることなく保留表示図柄の色を変化させてもよい。
また、保留変化演出を経ることなく保留表示図柄の色を変化させる先読み予告を実行可能に設定してもよい。当該先読み予告は、例えば、始動入賞時に保留記憶が1つである場合、始動入賞のタイミングで実行されてもよいし、保留変化演出と重複してしまう場合、保留表示図柄がシフトするタイミングで実行されてもよい。また、1回の可変表示において複数の保留変化演出の実行が設定された場合、いずれかの保留変化演出を実行せずに、実行しなかった保留変化演出を上記先読み予告に変更して保留表示図柄がシフトするタイミングで上記先読み予告を実行してもよい。また、ターゲットの保留表示図柄の色を複数回変化させる場合、保留変化演出を経ることなく保留表示図柄の色が変化するパターンと、保留変化演出を経て保留表示図柄の色が変化するパターンとを組み合わせてもよい。
また、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるか「大当り判定なし」であるかに応じて異なる割合で、保留変化演出を経て保留表示図柄の色を「青」や「赤」に変化させる処理、または保留変化演出を経ることなく保留表示図柄の色を「青」や「赤」に変化させる処理を実行してもよい。例えば、ステップS608にて参照される保留変化演出実行タイミング決定テーブルとして、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるか「大当り判定なし」であるか、及び、新たな受信コマンドが格納されている領域の保留表示番号が「2」であるか「3」であるか「4」であるかに応じて、「始動入賞時(始動入賞のタイミング)」、「次変動」、「次次変動」、又は、「次次次変動」に、割り当てられているテーブルを用意しておけばよい。このような保留変化演出実行タイミング決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるときと「大当り判定なし」であるときとで、「始動入賞時」に決定される割合と「始動入賞時」以外に決定される割合とを異ならせればよい。一例として、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるときに「始動入賞時」以外に決定されやすくし、入賞時判定結果が「大当り判定なし」であるときに「始動入賞時」に決定されやすくすればよい。なお、「始動入賞時」に決定された場合には、保留変化演出を経ることなく保留表示図柄の色を変化させる演出を含めてもよい。
このような構成によれば、保留変化演出が実行されるか否かに遊技者を着目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、始動入賞時に、ステップS606にて保留表示の変化の有無と変化後の色(ターゲットの保留表示図柄の色を「青」や「赤」に変化させるか否か)を決定し、ステップS608又はステップS623にて保留変化演出の実行タイミングを「次変動」、「次次変動」及び「次次次変動」のいずれかにするか(ターゲットの可変表示が開始される前のいずれのタイミングで保留変化演出を実行するか)を決定し、ステップS609又はステップS624にて保留変化演出パターンを決定した。
このような構成によれば、始動入賞時(始動領域に遊技球が進入した時)以外の処理負担が増加することを防止することができる。
上記実施の形態においては、保留変化演出が実行されたときの変化後の保留表示図柄の色を「青」や「赤」とした。しかし、変化後の保留表示図柄の色は、「青」や「赤」以外の色であってもよい。また、変化後の保留表示図柄を、四角印や三角印、星印、ベルの画像、キャラクター画像といった表示態様の図柄としてもよい。
また、画像表示装置5の画面上にアクティブ表示領域を設けてもよい。このアクティブ表示領域では、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されること、又は、第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示領域5Ha、又は、第2保留表示領域5Hbにて消去(消化)された保留表示に応じたアクティブ表示(可変表示対応表示、消化時表示あるいは今回表示などともいう)が行われるようにしてもよい。アクティブ表示は、保留表示における保留表示図柄と同一の演出画像(アクティブ表示図柄)が表示されることで行われてもよく、保留表示における保留表示図柄とは異なる演出画像(アクティブ表示図柄)が表示されることで行われてもよい。例えば、アクティブ表示図柄は、保留表示図柄よりも大きなサイズの丸印であってもよい。また、保留表示図柄が丸印である場合、アクティブ表示図柄は四角印や三角印、星印などであってもよい。この場合には、例えば、保留表示図柄の色や柄と、当該保留表示図柄に対応するアクティブ表示図柄の色や柄とが同じであるといったように、保留表示とアクティブ表示との対応関係(関連性)が分かるようになっていることが望ましい。
例えば、アクティブ表示領域に、予告対象の可変表示に対応するアクティブ表示として白色の演出画像(アクティブ表示図柄)が表示されている場合、当該可変表示中において、上記実施の形態における保留変化演出に対応するアクティブ表示変化演出を実行可能としてもよい。アクティブ表示変化演出も、保留変化演出と同様に、「キャラクターA」や「キャラクターB」といったキャラクター(演出)と、「剣」や「銃」といったアイテム(演出態様)との組合せで構成されていればよい。アクティブ表示変化演出が実行された場合、アクティブ表示図柄の色が「青」や「赤」に変化することで、実行中の可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性が報知されればよい。また、キャラクターがアクティブ表示図柄に作用するが、アクティブ表示図柄の色が変化しないガセとなるアクティブ表示変化演出が実行可能に設定されてもよい。
なお、アクティブ表示変化演出が実行された場合には、保留変化演出では表示されない画像、例えば「チャンス」や「激アツ」などの文字画像が丸印の中に表示されるといったように、保留変化演出が実行された場合と変化後の表示態様が異なっていてもよい。また、アクティブ表示変化演出が実行された場合には、アクティブ表示図柄の色が「青」や「赤」に変化する代わりに、「チャンス」や「激アツ」などの文字画像が丸印の中に表示されてもよい。この場合には、一例として、「激アツ」といった文字画像が表示される場合に、「チャンス」といった文字画像が表示される場合と比べて、当該可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことが報知されればよい。
このように保留変化演出とアクティブ表示変化演出とを実行可能とした場合には、これらの演出における変化に関する期待度(保留表示図柄の色が変化する期待度及びアクティブ表示図柄の色が変化する期待度や、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度及びアクティブ表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度など)が、キャラクターAやキャラクターBといったキャラクター(演出)と、剣や銃といったアイテム(演出態様)と、の組合せによって逆転してもよい。
例えば、キャラクターAにより保留変化演出又はアクティブ表示変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出又はアクティブ表示変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄又はアクティブ表示図柄の色が変化する期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄又はアクティブ表示図柄の色が変化する期待度とが、保留変化演出とアクティブ表示変化演出との両方を合わせて逆転してもよい。
例えば、保留変化演出又はアクティブ表示変化演出においてキャラクターAが登場した場合には、キャラクターBが登場した場合よりも、保留表示図柄又はアクティブ表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高い一方、保留変化演出又はアクティブ表示変化演出においてキャラクターBが登場した場合には、キャラクターAが登場した場合よりも、保留表示図柄又はアクティブ表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くてもよい。
例えば、キャラクターAにより保留変化演出又はアクティブ表示変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出又はアクティブ表示変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄又はアクティブ表示図柄の色の変化後における大当り期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄又はアクティブ表示図柄の色の変化後における大当り期待度とが、保留変化演出とアクティブ表示変化演出との両方を合わせて逆転してもよい。
例えば、保留変化演出又はアクティブ表示変化演出においてキャラクターAが登場した場合には、キャラクターBが登場した場合よりも、ガセとならずに保留表示図柄又はアクティブ表示図柄の色が変化する割合が高くてもよい。
なお、保留表示の変化に関する期待度の構成(保留変化演出パターンの決定割合など)とアクティブ表示の変化に関する期待度の構成(保留変化演出パターンに対応するアクティブ表示変化演出パターンの決定割合など)とは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
アクティブ表示は、例えば保留記憶が消化(保留表示が消去)されるタイミングである可変表示開始時に開始されればよい。即ち、保留記憶が消化されるとともにアクティブ表示が開始されればよい。そして、アクティブ表示は、可変表示が終了するときまで継続してもよいし、可変表示の途中で消去されてもよい。可変表示の途中で消去されるタイミングとしては、例えばスーパーリーチといったリーチ演出が開始されるタイミングであればよい。この場合には、可変表示が開始してからリーチ演出が開始するまでの期間に、アクティブ表示変化演出を実行すればよい。
また、リーチ演出が実行されるまでに擬似連の可変表示演出(本来は1つの保留記憶に対応する1回の可変表示であるものの、複数の保留記憶に対応する複数回の可変表示が連続して行われているように見せる可変表示演出)が実行される場合には、再可変表示の度にアクティブ表示変化演出(ガセを含む)や保留変化演出(ガセを含む)を実行してもよい。
上記実施の形態においては、ステップS212の入賞時乱数値判定処理の中で、乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定し(ステップS407)、「大当り判定あり」又は「大当り判定なし」とする通知内容を設定した(ステップS408)。しかし、ステップS212の入賞時乱数値判定処理の中で行う判定処理は、大当り決定範囲内であるか否かの判定処理に限定されない。
例えば、ステップS407にて乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定し、大当り決定範囲内でないと判定された場合、スーパーリーチ変動パターン決定範囲を設定する。スーパーリーチ変動パターン決定範囲は、例えば合計保留記憶数にかかわらず、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチとなる変動パターンに決定することができる乱数値MR3の範囲として、予め定められていればよい。この処理では、遊技状態に応じて、異なるスーパーリーチ変動パターン決定範囲が設定されてもよい。
上記実施の形態では、一例として、図13(B)に示すように、遊技状態が時短中以外の場合、合計保留記憶数にかかわらず、乱数値MR3が「230」〜「251」であるときに、スーパーリーチ変動パターン(PA2−2、PA2−3)に決定される。また、図13(C)に示すように、遊技状態が時短中の場合、合計保留記憶数にかかわらず、乱数値MR3が「240」〜「251」であるときに、スーパーリーチ変動パターン(PA2−2、PA2−3)に決定される。従って、遊技状態が時短中以外の場合には、スーパーリーチ変動パターン決定範囲を、乱数値MR3が「230」〜「251」となる範囲に設定し、遊技状態が時短状態の場合には、スーパーリーチ変動パターン決定範囲を、乱数値MR3が「240」〜「251」となる範囲に設定すればよい。
スーパーリーチ変動パターン決定範囲を設定した後には、図4に示すステップS209の処理により抽出された変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データと、スーパーリーチ変動パターン決定範囲とを比較し、乱数値MR3がスーパーリーチ変動パターン決定範囲内であるか否かを判定する。こうした判定を行うための手法は、ステップS407の処理により乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定するための手法と同様であればよい。
このように乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定した後、さらに乱数値MR3がスーパーリーチ変動パターン決定範囲内であるか否かを判定してもよい。この場合には、ステップS408にて「大当り判定あり」、「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定あり」又は「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定なし」とする通知内容を設定すればよい。図8(B)に示す入賞時判定結果コマンドとして、ステップS408にて「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定あり」とする通知内容が設定された場合に送信されるコマンド(例えば、コマンドC402H)と、ステップS408にて「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定なし」とする通知内容が設定された場合に送信されるコマンド(例えば、コマンドC403H)と、を用意しておけばよい。
また、図18に示す保留表示変化決定テーブルでは、例えば、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるか「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定あり」であるか「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定なし」であるかに応じて、保留表示変化決定用の乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、保留表示を変化させない「変化なし(白)」、保留表示を変化させる場合の変化後の保留表示図柄の色である「青」、「赤」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。一例として、入賞時判定結果が「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定あり」である場合、1割の割合で「赤」に決定され、3割の割合で「青」に決定され、6割の割合で「変化なし(白)」に決定されればよい。また、入賞時判定結果が「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定なし」である場合、0割の割合で「赤」に決定され、1割の割合で「青」に決定され、9割の割合で「変化なし(白)」に決定されればよい。
また、図21に示すガセ保留変化演出決定テーブルでは、例えば、入賞時判定結果が「大当り判定あり」であるか「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定あり」であるか「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定なし」であるかに応じて、保留表示変化決定用の乱数値SR4と比較される数値(決定値)が、ガセとなる保留変化演出を実行する「実行あり」、ガセとなる保留変化演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。一例として、入賞時判定結果が「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定あり」である場合、3割の割合で「実行あり」に決定され、7割の割合で「実行なし」に決定されればよい。また、入賞時判定結果が「大当り判定なし、スーパーリーチ変動パターン判定なし」である場合、5割の割合で「実行あり」に決定され、5割の割合で「実行なし」に決定されればよい。
上記実施の形態においては、ガセとなる保留変化演出が実行された場合、キャラクターがターゲットの保留表示図柄に対して剣を振りかざす態様とした。しかし、ガセとなる保留変化演出においてはターゲットが明確とならなくてもよい。例えば、ガセとなる保留変化演出は、画像表示装置5に剣を持ったキャラクターが表示されるものの、キャラクターが剣を振りかざさずに通り過ぎる態様で実行されてもよく、また、画像表示装置5に銃を持ったキャラクターが表示されるものの、キャラクターが銃を乱射する態様で実行されてもよい。
上記実施の形態においては、キャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色が変化する期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色が変化する期待度とを逆転させ、かつ、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度とを逆転させた。しかし、逆転させる期待度は、保留表示図柄の色が変化する期待度と保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度とのいずれか一方でもよい。
例えば、キャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色が変化する期待度と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色が変化する期待度とが逆転するが、保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度(赤の保留表示図柄が表示される期待度)は逆転しなくてもよい。また、キャラクターAにより保留変化演出を実行するときとキャラクターBにより保留変化演出を実行するときとで、保留表示図柄の色が変化する期待度は逆転しないが、剣を振りかざす態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度(赤の保留表示図柄が表示される期待度)と銃を撃つ態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度(赤の保留表示図柄が表示される期待度)とが逆転してもよい。
また、例えば、キャラクターAにより保留変化演出が実行されるときに保留表示図柄の色が変化する割合が高く(変化しやすく)、キャラクターBにより保留変化演出が実行されるときに保留表示図柄の色が変化する割合が低い(変化しにくい)設定とした場合に、キャラクターAにより保留変化演出が実行されるときとキャラクターBにより保留変化演出が実行されるときとで、保留表示図柄の色が「赤」に変化する割合が一定であってもよい。また、キャラクターAにより保留変化演出が実行されるときとキャラクターBにより保留変化演出が実行されるときとで、保留表示図柄の色が変化する割合が同じ設定とした場合に、キャラクターAにより保留変化演出が実行されるときに保留表示図柄の色が「赤」に変化する割合と、キャラクターBにより保留変化演出が実行されるときに保留表示図柄の色が「赤」に変化する割合と、が異なっていてもよい。
また、逆転させる期待度は、上記実施の形態における保留表示図柄の色が変化する期待度と保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度とに限定されない。例えば、逆転させる期待度は、可変表示結果が「大当り」となった後に確変状態に制御される期待度や、可変表示結果が「大当り」となった後に、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる期待度などであってもよい。
なお、キャラクターAといった第1演出により保留変化演出を実行するときとキャラクターBといった第2演出により保留変化演出を実行するときとで、剣を振りかざす態様といった第1演出態様による変化に関する期待度(保留表示図柄の色が変化する期待度や、保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度など)と銃を撃つ態様といった第2演出態様による変化に関する期待度(保留表示図柄の色が変化する期待度や、保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度など)との関係が異なっていれば、必ずしも逆転させる必要はない。
「期待度の関係が異なる」には、上記実施の形態で説明した「期待度が逆転する」の他、例えば、第1演出態様では、第1演出と第2演出とのいずれであっても、変化に関する期待度は同じ(例えば、50%など)であるが、第2演出態様では、第1演出と第2演出とで、変化に関する期待度が異なること(例えば、第1演出での期待度は60%、第2演出での期待度は40%など)、又は、その逆(第2演出態様では、第1演出と第2演出とのいずれであっても、変化に関する期待度は同じであるが、第1演出態様では、第1演出と第2演出とで、変化に関する期待度が異なること)が含まれる。
「期待度の関係が異なる」には、例えば、第1演出では、第1演出態様と第2演出態様とのいずれであっても、変化に関する期待度は同じ(例えば、30%など)であるが、第2演出では、第1演出態様と第2演出態様とで、変化に関する期待度が異なること(例えば、第1演出態様での期待度は50%、第2演出態様での期待度は10%など)、又は、その逆(第2演出では、第1演出態様と第2演出態様とのいずれであっても、変化に関する期待度は同じであるが、第1演出では、第1演出態様と第2演出態様とで、変化に関する期待度が異なること)が含まれる。
「期待度の関係が異なる」には、上記実施の形態で説明したように「期待度が逆転する」とまではいかないものの、期待度の高低の差が大きい関係(例えば、第1演出及び第1演出態様での期待度は70%、第2演出及び第1演出態様での期待度は30%など)が、期待度の高低の差が小さい関係(例えば、第1演出及び第2演出態様での期待度は55%、第2演出及び第2演出態様での期待度は45%など)となること、又は、その逆(期待度の高低の差が小さい関係が、期待度の高低の差が大きい関係となること)が含まれる。
「期待度の関係が異なる」には、第1演出態様での期待度はそもそも低く(例えば、第1演出及び第1演出態様での期待度は5%、第2演出及び第1演出態様での期待度は20%など)、第2演出態様での期待度は高いこと(例えば、第1演出及び第2演出態様での期待度は60%、第2演出及び第2演出態様での期待度は40%など)、又は、その逆(第2演出態様での期待度はそもそも低く、第1演出態様での期待度は高いこと)が含まれる。
また、「期待度の関係が異なる」には、第1演出での期待度はそもそも低く(例えば、第1演出及び第1演出態様での期待度は10%、第1演出及び第2演出態様での期待度は15%など)、第2演出での期待度は高いこと(例えば、第2演出及び第1演出態様での期待度は55%、第2演出及び第2演出態様での期待度は45%など)、又は、その逆(第2演出での期待度はそもそも低く、第1演出での期待度は高いこと)が含まれる。
上記実施の形態においては、キャラクターA又はキャラクターBが保留表示図柄に作用するが、保留表示図柄の色が変化しないガセとなる保留変化演出を実行可能に設定した。即ち、保留変化演出が実行されても、保留表示図柄の色が変化する割合は、キャラクターAとキャラクターBとのいずれが登場しても100%ではなかった。しかし、保留変化演出が実行されると、保留表示図柄の色が100%の割合で変化するようにしてもよい。例えば、保留変化演出を構成するキャラクターとしてキャラクターCを設け、キャラクターCにより保留変化演出を実行する場合には、100%の割合で保留表示図柄の色が変化するようにしてもよい。さらに、キャラクターCにより保留変化演出を実行する場合であって、ターゲットの可変表示の表示結果が「大当り」である場合、保留表示図柄の色を、大当り確定であることを示す色(例えば、金色など)へ変化させてもよい。
上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間およびリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから(例えば次のタイマ割込みにおいて)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態や変形例で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。