JP2015220580A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム。 - Google Patents
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Abstract
【課題】文書のフォーマットを維持しつつ、見た目を損なうことなく情報を埋め込んだ複写物を、煩雑な操作を伴うことなく得られるようにする。【解決手段】画像処理装置であって、入力画像を取得する手段と、取得した前記入力画像に埋め込むための埋込情報を取得する手段と、取得した前記入力画像に含まれる文字のうち無彩色の文字を、取得した前記埋込情報に応じて、単色グレー文字又は混色グレー文字で表現した画像を生成する手段とを備えたことを特徴とする。【選択図】図6
Description
本発明は、文書の見た目を損なうことなく情報を埋め込んで印刷し、印刷された文書から埋め込まれた情報を抽出する技術に関する。
近年、原稿から画像を読み取って複写を行う画像処理装置において、画像の複写精度が向上し、様々な文書を容易且つ高精度に複写することができるようになっている。このような高機能の画像処理装置では、原本と見分けがつかない高精度な複写物を得ることができるところ、例えば複写が禁止されるべき文書などについてそのような不正な複写物が容易に作成され得るという問題がある。そこで、機密文書等の不正な複写を防止するために、複写を禁止すべき原稿の画像に対して、複写防止パターン又は透かし文字等を合成する技術が実現されている。
また、複写機能を有する複合機等で文書を複写して利用する形態は一般的であるが、複写を重ねているうちに、文書の出所が分からなくなるという問題がある。そこで、文書の出所を明確にするための何らかの工夫を施すことが求められることになるが、そのような工夫は、通常では視認できない形で行うことが望ましい。
この点、特許文献1には、可視光下での視認性が低い潜像画像を生成する技術が開示されている。また、特許文献2には、特に専用の色材を用いない場合でも、原本であることを保証し、又は出所を追跡することのできる印刷物を得るための画像を生成する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、単色グレーと混色グレーの見本画像を出力し、出力された見本画像の読み取り又は出力した見本画像に基づくユーザの選択受付を行って、混色グレーを構成する各色の濃度を決定するという構成である。そのため、ユーザは、提示された単色グレーと混色グレーの見本画像を確認した上で指定を行なう必要があり、ユーザにとっては煩雑な作業が求められることになる。また、特許文献2に記載の技術は、潜像画像が用いる色成分とは異なる色成分を用いて背景画像を生成し、潜像画像および背景画像には、印刷画像の印刷の際に同等の色で印刷される態様で各色成分を用いるという構成である。そのため、潜像画像と背景画像の2つの画像が必要で、文字のみからなる文書などの画像には情報を埋め込むことが難しいという問題がある。
本発明に係る画像処理装置は、入力画像を取得する手段と、取得した前記入力画像に埋め込むための埋込情報を取得する手段と、取得した前記入力画像に含まれる文字のうち無彩色の文字を、取得した前記埋込情報に応じて、単色グレー文字又は混色グレー文字で表現した画像を生成する手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、文書のフォーマットを維持しつつ、見た目を損なうことなく情報を埋め込んだ複写物を、煩雑な操作を伴うことなく得ることができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明を好適な実施例に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
図1は、本実施例に係る、印刷システムの構成の一例を示す図である。本実施例に係る印刷システムは、端末装置(情報処理装置)1と画像処理装置2で構成され、互いにネットワークで接続されている。図1における端末装置1は、表示手段11、操作手段12を備える汎用的なPCであるが、携帯電話機、スマートフォン等の携帯情報端末であってもよい。画像処理装置2は、例えば、スキャン機能やプリンタ機能等を備えるいわゆる複合機であり、ADF(Auto Document Feeder)部21、操作手段22及びプリント手段23を備える。尚、画像処理装置2はプリンタ単体であっても良い。
図1の構成において、画像処理装置2で読み取った画像は、ネットワークを介して端末装置1に送信することができる。また、端末装置1で生成した画像を、ネットワークを介して画像処理装置2に送信し、画像処理装置2で印刷することができる。
本実施例では、端末装置1が受け付けた入力画像に対し、埋込情報を埋め込んで画像処理装置2で印刷する。用紙に印刷された出力画像においては埋込情報を通常は視認することができない。しかし、画像処理装置2のスキャナーで読み取ることで、埋込情報を抽出することができる。
尚、以下の説明において、画像処理装置2おけるプリント手段23には電子写真方式が採用され、CMYKの各色成分のトナーを用いて用紙に画像を印刷するものとするが、インクジェット方式であっても構わない。その場合、画像処理装置2は、CMYKの各色成分のインクを用いて印刷を実行することになる。
(端末装置1のハードウェア構成)
次に、端末装置1のハードウェア構成について説明する。図2は、端末装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
次に、端末装置1のハードウェア構成について説明する。図2は、端末装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
端末装置1は、表示手段11、操作手段12のほか、CPU101、メモリ装置102、ネットワークI/F103、外部メディアI/F104、画像処理手段106を備える。
CPU101は中央演算装置であり、メモリ装置102に記憶されたプログラムに従って各種処理を実行する。メモリ装置102はROM、RAM及び/又はHDDを備え、端末装置1が実行するプログラムを格納する。表示手段11は液晶表示画面又はCRT等のディスプレイであり、スキャナーで読み取られた読取画像等を表示するほか、端末装置1の操作に関する情報を表示する。操作手段12はキーボード、マウス等の操作装置であり、ユーザの操作を受け付ける。ネットワークI/F103は、端末装置1が接続されたネットワークのインタフェイスであり、本実施形態では画像処理装置2との通信を仲介する。外部メディアI/F104は、DVDやCD等の着脱可能な外部メディアのドライブであり、外部メディアとのインタフェイスを含む。例えばDVDに記録されたプログラムをダウンロードする際には、外部メディアI/F104を経由してダウンロード処理が実行される。
画像処理手段106は、入力画像に対して所定の画像処理を行う。本実施形態に特有の画像処理として、画像処理手段106は、入力画像に対して所定の情報を埋め込む処理を行なう。埋め込み処理の詳細については後述する。この画像処理手段106は、実際にはCPU101がメモリ装置102に格納されたプログラムを実行することにより実現される。尚、上記プログラムは、例えばプリンタドライバや、携帯電話機やスマートフォンのアプリケーション等として端末装置1のメモリ装置102にインストールされる。あるいは当該プログラムを画像処理装置2にインストールすることにより、画像処理装置2を端末装置1として利用することもできる。
次に、画像処理手段106の機能と構成について説明する。図3は、画像処理手段106の内部構成を示す機能ブロック図である。
画像処理手段106は、入力画像取得部301、埋込情報取得部302、埋込画像生成部303、出力画像生成部304で構成される。本実施形態では、埋込情報に基づいて入力画像内の特定の文字を単色グレー又は混色グレーで表現した画像(埋込画像)を生成し、当該埋込画像を用いた出力画像を生成して、画像処理装置2で出力画像の印刷を行う。
入力画像取得部301は、端末装置1からの入力画像を取得する。例えば、メモリ装置102に一旦保管されたものを取得してもよいし、ネットワークI/F103を介して受信したものを取得してもよい。
埋込情報取得部302は、文書に埋め込む情報(埋込情報)を取得する。埋込情報としては、例えば文書が本物であることを示す情報、文書を識別するID情報、文書の作成時間を示すタイム情報といった情報が考えられる。これらの情報はユーザが操作手段12により入力してもよいし、印刷する入力画像データに埋込情報データとして付加しておき、当該付加されたデータを読み取ることで取得する構成としてもよい。
埋込画像生成部303は、取得された埋込情報に基づいて、入力画像内の特定の文字を単色グレー(Kのみ使用)又は混色グレー(C、M、Yを使用)で表現した画像である埋込画像を生成する。これは、Cの色成分、Mの色成分、Yの色成分を同じ割合で足し合わせたものは、肉眼ではKの色成分と同等に見えるという性質を利用したものである。すなわち、1画素単位で見ると、CMYの色成分を有する画素は、CMYそれぞれのトナー同士が完全に重なり合うことなく印刷される。従って、CMYの色成分を足してKの色成分と同等の色とした画素は、肉眼ではKのトナーと同等の色に見えるものの、それを読み取った画像からはCMYそれぞれの色成分が検出され、Kの色成分は検出されない。一方で、例えばKの色成分を有する画素は、K単体のトナーで印刷されるため、それを読み取った画像からはKの色成分が検出されることになる。本実施例では、このような性質を情報の埋め込みと抽出に利用している。
出力画像生成部304は、入力画像取得部203で取得された入力画像と、埋め込み画像生成部303で生成された埋込画像とに基づいて、出力画像を生成する。生成された出力画像は、ネットワークI/F103を介して画像処理装置2に出力され、画像処理装置2で印刷される。
本実施形態では、埋込情報を無彩色文字の出力態様の違いで表現しており、単色グレーの文字に「0」を、混色グレーの文字に「1」を割り当てている。図4は、埋込情報が無彩色文字でどのように表現されるのかを説明する図である。この例では、「101」という3bitで表現される埋め込み情報が、「下丸子」という3文字の出力態様の違いで表現される。そして、「1」が割り当てられる「下」と「子」は混色グレー文字となり、「0」が割り当てられる「丸」は単色グレー文字となる。単色グレー文字はK(ブラック)の色成分を用いて生成され、混色グレー文字はC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)の色成分を用いて生成される。このように、入力画像内に存在する無彩色文字を、埋込情報に応じて単色グレー文字と混色グレー文字のいずれかの文字で出力することにより印刷物に情報が埋め込まれる。この場合において、印刷物上で、単色グレー文字の色と混色グレー文字の色とが大きく異なっていると、埋込画像(=埋込情報)が肉眼で識別できてしまい望ましくない。そのため、本実施形態では、単色グレー文字と混色グレー文字とのそれぞれの色を肉眼で区別できないように調整する処理を別途行なう。この色調整処理については後述する。
次に、出力画像が生成されるまでの流れについて説明する。図5は、出力画像生成処理の流れを示すフローチャートである。この一連の処理は、CPU101が、ROMに格納されているプログラムをRAMにロードし、実行することで実現される。
ステップ501において、埋込情報取得部302は、入力画像に埋め込まれる埋込情報を取得する。
ステップ502において、入力画像取得部301は、入力画像を取得する。
ステップ503において、埋込画像生成部303は、ステップ502で取得した入力画像と、ステップ501で取得した埋込情報とに基づいて、上述の埋込画像を生成する。
ステップ504において、出力画像生成部304は、ステップ502で取得した入力画像と、ステップ503で生成された埋込画像とに基づいて、出力画像を生成する。
図6は、上述のステップ503における埋込画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ601において、埋込画像生成部303は、入力画像の色空間を輝度と色度を示す空間へと変換を行う。ここでは、入力画像の色空間をRGBとし、RGB空間からLab空間へと変換されるものとする。なお、入力画像の色空間や変換後の空間はこれに限られない。
ステップ602において、埋込画像生成部303は、Labへ変換された画像に基づいて、有彩色か無彩色かの判定を画素毎に行い、無彩色の画素を抽出する。
ステップ603において、埋込画像生成部303は、ステップ602で抽出された無彩色の画素に対し、2値化処理を行う。
ステップ604において、埋込画像生成部303は、前述のステップ501で取得した埋込情報に従って、2値化処理で得られた2値画像における無彩色の文字部分を、単色グレー又は混色グレーで生成する。上述のとおり本実施例では、埋込情報における「0」には単色グレーが割り当てられ、「1」には混色グレーが割り当てられて、埋込画像としての文字が生成される。
以上が、本実施例に係る埋込画像生成処理の内容である。
次に、画像処理装置2において、上述のようにして得られた出力画像の印刷物(原稿)から、埋込情報を抽出する処理の流れについて説明する。図7は、原稿を読み取って得られた読取画像から埋込情報を抽出して出力するまでの処理の流れを示すフローチャートである。この一連の処理は、CPU(不図示)が、ROM(不図示)に格納されているプログラムをRAM(不図示)にロードし、実行することで実現される。
ステップ701において、画像処理装置2は、不図示の原稿台等にセットされた原稿をスキャナーによって読み取り、読取画像を取得する。なお、端末装置1としてのスマートフォンや携帯電話のカメラを使って原稿を撮影することで読取画像を取得してもよい。
ステップ702において、画像処理装置2は、取得した読取画像から、埋込情報を抽出する処理を行う。図8は、本実施例に係る埋込情報抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップ801では、読取画像データの色空間を輝度と色度を示す空間へと変換する。ここでは読取画像の色空間をRGBとし、RGB空間からLab空間へと変換を行うものとする。なお、読取画像の色空間や変換後の空間はこれに限られない。
ステップ802では、Labへ変換された画像に対し、有彩色か無彩色かの判定を画素毎に行い、無彩色の画素を抽出する。
ステップ803では、無彩色と判断された画素に対し2値化処理を行う。
ステップ804では、2値化処理によって得られた2値画像における文字部に対して、単色グレー文字か混色グレー文字かの判定を行う。
ステップ805では、ステップ804における判定結果、すなわち、単色グレー文字と混色グレー文字とから得られるビットの並びを解析し、埋込情報のデコード処理を行って埋め込まれていた情報を抽出する。
以上が、本実施例に係る埋込情報抽出処理の内容である。
図7のフローチャートの説明に戻る。
ステップ703において、画像処理装置2は、ステップ702で抽出された埋込情報(デコード結果)を出力する。例えば、抽出された埋込情報を端末装置1に送り、端末装置1の表示手段11において表示される。
(色調整処理)
本実施例では、混色グレー文字のCMYそれぞれの濃度値に、Kの色成分に対応するCMYそれぞれの濃度値を同等に加えたCMYの色成分を用いて、混色グレー文字を生成する。さらに、混色グレー文字の画素の明度、色相、彩度を調整することで、単色グレー文字と混色グレー文字画素との色を合わせている。これにより、印刷物において、単色グレー文字と混色グレー文字とが隣り合っている場合でも、文字の見栄えとして肉眼ではその違いが認識できない埋込画像を生成することができる。
本実施例では、混色グレー文字のCMYそれぞれの濃度値に、Kの色成分に対応するCMYそれぞれの濃度値を同等に加えたCMYの色成分を用いて、混色グレー文字を生成する。さらに、混色グレー文字の画素の明度、色相、彩度を調整することで、単色グレー文字と混色グレー文字画素との色を合わせている。これにより、印刷物において、単色グレー文字と混色グレー文字とが隣り合っている場合でも、文字の見栄えとして肉眼ではその違いが認識できない埋込画像を生成することができる。
ここで、文字の色味を合わせる手法の一例について説明する。まず、混色グレー文字のうちの1画素に含まれるCMYKそれぞれの色成分のうち、Kの色成分の濃度を0にする。そして、0にする前のKの色成分の濃度と同じ濃度分(すなわちマイナスした分)だけ、CMY各々の色成分の濃度を増加させて、混色グレー文字のうちの1画素に含まれるCMYそれぞれの色成分の濃度を暫定的に求める。次に、それぞれの色成分を足し合わせる際に生ずる明度の非線形性を考慮し、CMYそれぞれの色成分の濃度を補正して、最終的なCMYの色成分を得る。
混色グレー文字の各画素のCMYそれぞれの色成分の濃度を補正する具体的な手法としては、例えば以下のようなものがある。
・単色グレー文字の画素のうちの1画素に含まれるCMYKそれぞれの色成分の濃度の可能な全ての組み合わせ(条件情報)に対する各色成分の濃度の補正量を予め実験等によって求めておき、得られた補正量をテーブル化しておく。
・それぞれの色成分の一定の濃度幅毎(刻み)の組み合わせ(条件情報)について、各色成分の濃度の補正量を求めるようにする。この場合、一定の濃度刻みによる濃度値の組み合わせについては、線形近似等を行うことで補正精度を向上させることができる。
なお、上述した例では、単色グレー文字と混色グレー文字とが同等の色で印刷されるようにするため、混色グレー文字についてはK成分を除いた分だけCMY成分を増加させている。しかしながら、この例に限定される必要はなく、逆に、単色グレー文字において、混色グレー文字のCMY成分をそれぞれ減じ、その分をK成分とするようにしても良い。
以上のように、本実施例によれば、入力画像内の無彩色の文字部分を、単色グレー文字又は混色グレー文字で表現することにより、人間の目では判読できない情報を印刷物に埋め込むことができる。そして、その印刷物を読み取って得られた画像内の文字を解析することで、埋め込まれた情報を抽出することができる。
次に、情報を埋め込む文字を特定の文字に限定する態様について、実施例2として説明する。なお、実施例1と共通する部分については説明を省略ないしは簡略化し、以下では、差異点を中心に説明するものとする。
図9は、情報を埋め込む文字を特定の文字のみに限定した、本実施例に係る埋込画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ901において、埋込画像生成部303は、入力画像の色空間を輝度と色度を示す空間へと変換を行う。ここでは、実施例1と同様、入力画像の色空間をRGBとし、RGB空間からLab空間へと変換されるものとする。
ステップ902において、埋込画像生成部303は、Labへ変換された画像に基づいて、有彩色か無彩色かの判定を画素毎に行い、無彩色の画素を抽出する。
ステップ903において、埋込画像生成部303は、ステップ902で抽出された無彩色の画素に対し、2値化処理を行う。
ステップ904において、埋込画像生成部303は、ラベリング処理を行なう。具体的には、ステップ903で2値化された文字の親輪郭(外輪郭)のみを検索する。ここで親輪郭のみを対象に検索を行なうのは、子輪郭を見つけたとしても、それは親輪郭の上の子輪郭であるため、下地が存在する文字の可能性が高いと判断できるからである。
ステップ905において、埋込画像生成部303は、ステップ904におけるラベリング処理の結果から、所定の条件に応じて、情報を埋め込む文字を特定する。本実施例における、所定の条件には、正方条件、大きさ条件、密度条件が含まれる。図10は、入力画像内の文字列[下丸子-新]に対して外接矩形を求めた様子を示す図である。このような外接矩形化した1つ1つの文字に対して、上記所定の条件を使った絞込みを行う。ここで、正方条件を用いるのは、画像の読み取り処理でボケたり解像感が低下しても見つけやすいものを拾うためである。大きさ条件を用いるのは、適切な大きさの文字を利用するためであり、大きすぎると混色グレー文字が目立ちやすくかつ、トナー量が多くなってしまい、小さすぎると画素数が少なくなり読み取り時の判定精度が低下してしまうことから採用される。密度条件を用いるのは、文字の密度が高すぎると、混色グレー文字にした場合につぶれが発生してしまう可能性があるためである。こうして、無彩色の文字のうち、上述した3つの条件を満足する文字のみが、情報の埋め込みを行なう文字として特定される。
ステップ906において、埋込画像生成部303は、前述のステップ501で取得した埋込情報に従って、ステップ905で特定された文字を、単色グレー又は混色グレーで生成する。
以上が、本実施例に係る埋込画像生成処理の内容である。
続いて、画像処理装置2において、上述のようにして得られた出力画像の印刷物(原稿)から、埋込情報を抽出する処理の流れについて説明する。大よその流れは、実施例1と同じであるので(前述の図7のフローチャートを参照)、ここでは、原稿を読取って得られた画像(読取画像)から、埋込情報を抽出する処理について説明するものとする。図11は、本実施例に係る埋込情報抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップ1101では、読取画像データの色空間を輝度と色度を示す空間へと変換する。ここでは、実施例1と同様、読取画像の色空間をRGBとし、RGB空間からLab空間へと変換を行うものとする。
ステップ1101では、読取画像データの色空間を輝度と色度を示す空間へと変換する。ここでは、実施例1と同様、読取画像の色空間をRGBとし、RGB空間からLab空間へと変換を行うものとする。
ステップ1102では、Labへ変換された画像に対し、有彩色か無彩色かの判定を画素毎に行い、無彩色の画素を抽出する。
ステップ1103では、無彩色と判断された画素に対し2値化処理を行う。
ステップ1104では、ラベリング処理(2値化された文字の親輪郭のみを検索する処理)を行なう。
ステップ1105では、ラベリング処理の結果に基づいて、上述した所定の条件(ここでは、正方条件、大きさ条件、密度条件)に応じて情報が埋め込まれている文字かどうかを判定する。これにより情報が埋め込まれた文字が特定される。
ステップ1106では、2値化処理によって得られた2値画像におけるステップ1105で特定された文字部に対して、単色グレー文字か混色グレー文字かの判定を行う。
ステップ1106では、2値化処理によって得られた2値画像におけるステップ1105で特定された文字部に対して、単色グレー文字か混色グレー文字かの判定を行う。
ステップ1107では、ステップ1106における判定結果、すなわち、単色グレー文字及び混色グレー文字とから得られるビットの並びを解析し、埋込情報のデコード処理を行う。
以上が、本実施例に係る埋込情報抽出処理の内容である。
本実施例によれば、埋め込まれた情報の抽出精度を向上させることができる。
本実施例によれば、埋め込まれた情報の抽出精度を向上させることができる。
次に、情報を埋め込む側(エンコード側)と情報を抽出する側(デコード側)とで、特定される文字の位置が異ならないようにするための態様について、実施例3として説明する。なお、実施例1及び2と共通する部分については説明を省略ないしは簡略化し、以下では、差異点を中心に説明するものとする。
まず、情報を埋め込む側の処理について説明する。埋め込む側の処理では、後で抽出処理がしやすくなるよう、原稿の読み取り時に生じる画像のぼけを考慮して、擬似的に文字をぼかす処理を行なう。図12は、本実施例に係る埋込画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ1201において、埋込画像生成部303は、入力画像の色空間を輝度と色度を示す空間へと変換を行う。ここでは、実施例1及び2と同様、入力画像の色空間をRGBとし、RGB空間からLab空間へと変換されるものとする。
ステップ1202において、埋込画像生成部303は、Labへ変換された画像に基づいて、有彩色か無彩色かの判定を画素毎に行い、無彩色の画素を抽出する。
ステップ1203において、埋込画像生成部303は、ステップ1202で抽出された無彩色の文字部に対し、擬似的にぼかす処理を行なう。この擬似ぼかし処理としては、例えば文字の輪郭を膨張させる処理(太らせ処理)が挙げられる。これにより、原稿の読み取り時にぼけが発生した場合でも、情報が埋め込まれた文字を正確に認識でき、その結果埋め込み情報を精度良く抽出することができるようになる。この際、太らせ処理によって周囲の文字と接してしまうことになる文字に関しては、情報の埋め込みを行わないようにする。
図13は、2値化処理後の2値画像に対して擬似ぼかし処理を行った一例を示す図である。図13の上段の文字列「下丸子」の場合、各文字が適度な間隔で配置されているため、擬似ぼかし処理後のボケ画像においても、各文字は互いに接することがない。これに対し、図13の下段の文字列「下丸子」の場合、擬似ぼかし処理後のボケ画像では、「下」と「丸」の文字が互いに接していることがわかる。このように文字同士が接してしまうと、埋め込み側で情報をそれぞれの文字に埋め込んだとしても、抽出する側では「下丸」で1つの文字として認識されてしまい、結果として正しく情報が抽出できなくなってしまう。そのため、本実施例では、擬似ぼかし処理によって周囲の文字と接してしまうことになる文字に関しては、情報の埋め込みの対象から除外するようにしている。他にもトラッピング処理など、文字がぼけることが再現できる画像処理であれば、本ステップにおける擬似ぼかし処理として適用可能である。
ステップ1204において、埋込画像生成部303は、ステップ1203で擬似ぼかし処理が施された無彩色の画素に対し、2値化処理を行う。
ステップ1205において、埋込画像生成部303は、ラベリング処理を行なう。具体的には、ステップ1204で2値化された文字の親輪郭(外輪郭)のみを検索する。
ステップ1206において、埋込画像生成部303は、ステップ1205におけるラベリング処理の結果から、所定の条件に応じて、情報を埋め込む文字を特定する。この場合の所定の条件については、実施例2で説明したとおりである。
ステップ1207において、埋込画像生成部303は、前述のステップ501で取得した埋込情報に従って、ステップ1206で特定された文字を、単色グレー又は混色グレーで生成する。
本実施例によれば、埋め込む側の処理において、後で情報の抽出がしやすくなるよう、原稿の読み取り時に生じ得る画像のぼけを考慮して、擬似的に文字をぼかす処理がなされるので、埋め込まれた情報をより高い精度で抽出することが可能となる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、前記実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
なお、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、前記実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
Claims (5)
- 入力画像を取得する手段と、
取得した前記入力画像に埋め込むための埋込情報を取得する手段と、
取得した前記入力画像に含まれる文字のうち無彩色の文字を、取得した前記埋込情報に応じて、単色グレー文字又は混色グレー文字で表現した画像を生成する手段と
を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記無彩色の文字のうち、所定の条件を満足する文字のみを対象に、前記単色グレー文字又は前記混色グレー文字で表現した画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記無彩色の文字に対し、擬似ぼかし処理を施した後に、前記単色グレー文字又は前記混色グレー文字で表現した画像を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 入力画像を取得するステップと、
取得した前記入力画像に埋め込むための埋込情報を取得するステップと、
取得した前記入力画像に含まれる文字のうち無彩色の文字を、取得した前記埋込情報に応じて、単色グレー文字又は混色グレー文字で表現した画像を生成するステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータを、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
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Cited By (1)
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2014
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110288663A (zh) * | 2019-06-28 | 2019-09-27 | 北京金山安全软件有限公司 | 图像处理方法、装置、移动终端及存储介质 |
CN110288663B (zh) * | 2019-06-28 | 2022-03-15 | 北京乐蜜科技有限责任公司 | 图像处理方法、装置、移动终端及存储介质 |
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