JP2006295677A - 画像処理方法、画像処理装置、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 読み込んだ複数の色成分を有するドットパターンに対して、適切な単色化処理を行うことにより、ドットパターンを正確に再現し、任意のカラーのドットパターンに対して、同一の検出処理で、良好な検出精度を得ることができる画像処理の方法、装置、およびプログラムを提供する。
【解決手段】 複数の色成分を有するカラー画像に対して、各画素毎に、各色成分の最小値を階調値として選択する工程を、前記カラー画像の全画素に渡って繰り返し、前記カラー画像を単色画像に変換することを特徴とする画像処理方法、装置、およびプログラム。
【選択図】 図5

Description

本発明は、複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像処理方法、画像処理装置、およびプログラムに関する。
情報のデジタル化の進展とともに、電子透かしなどに代表されるデータ埋め込みの技術が一般化し、近年では、印刷物などのアナログ画像媒体にも適用されるようになってきている。印刷物に対するデータの埋め込みは、電子データの場合と異なり、画像プリント時や画像読み取り時に埋め込み信号の劣化が大きく、様々な対策手法が検討されている。
印刷物に対するデータ埋め込みの代表的な方法としては、特許文献1および2に示されているように、プリント時に、文書画像などに地紋のような形でドットを配置し、一見すると背景模様のように見えながら、そのドット配置(ドットパターン)にデータが埋め込まれており、スキャナなどで前記文書画像を読みとった際に、文書画像とともに再現された前記ドットパターンを検出し、埋め込まれたデータを抽出するという技術がある。
これらのドットパターンは紋様に見えるように単色で形成される。特許文献1および2においても単色のドットパターンが想定されている。これらは本来の画像ではなく、データを埋め込む目的で付加されたものであるから、目立たないように配慮されている。
また、目立たないという観点から、特許文献3および4に示されているように、追跡パターンとしてイェロウのドットパターンが用いられることも多い。追跡パターンとは、偽造対策などの目的で複製した装置を追跡できるようにドットパターンをプリントしておくものである。
こういったドットパターンを利用したデータの埋め込みと検出においては、パターン自体にデータが付加され、基本的に色情報は必要ない。その目的により、任意にドットの色は設定される。実際、どのカラーのドットであっても、パターン検出時には、単色のドットパターンとして処理される。
しかしながら、一旦印刷されたドットパターンをスキャナなどで読み取り、検出する際には、ドットのカラーの違いが問題になってくる。
プリント時には、一般的にシアン(C)、マゼンタ(M)、イェロウ(Y)、ブラック(K)の色材が用いられる(以下、略してC、M、Y、Kと称する)。しかし、スキャナなどで読みとった画像は、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の色成分で表されるのが一般的である(以下、略してR、G、Bと称する)。
従って、例えばプリント時には、C(シアン)単色のドットであっても、スキャナ読み取り時には、同じドットがR、G、Bからなる複数の色成分を有することになる。すなわち、プリント時とスキャナ読み込み時ではカラー画像としての色空間が異なる以上、プリント時に単色(C、M、Y、Kのいずれか)でドットパターンを印刷しても、読み込み時には、必ず複数の色成分(R、G、B)を有するドットパターンになっていることになる。
この問題に対して、通常は、特許文献5および6に示されているように、明度変換を利用して、カラー画像を明度だけで表現される単色画像に変換する処理を行う。明度への変換は次の式が一般的によく使用されている。
明度V=0.299R+0.587G+0.114B (1)
ドットパターンに色情報は元々関係なく、パターンが正確に再現されればよいので、こういった単色化の処理を行った後、ドットパターンの検出処理が行われる。
しかしながら、複数の色成分を有するドットパターンなどの画像を明度に変換して単色化した場合には、プリント時のドットの色によって、単色化した後の明度値が大きく変動し、ドットの再現状態に大きく影響する。すなわちドットが消失しやすくなったり、逆に余計なノイズ成分をドットとして拾ったりしやすくなる。このため、元々のプリント時のドットカラーに応じて検出処理を調整しないと、ドットの再現が変動し、パターンの検出精度が悪くなるという問題があった。
また、検出処理を調整するためには、どの色のドットパターンを使用したかを判別するための処理部を設け、その結果に基づいたドットパターンの検出処理、例えばしきい値を変更するなどの調整が必要であるといった問題があった。
これらの課題に対する解決が望まれている。
特開2003−101762号公報 特開2004−128845号公報 特開2003−32499号公報 特開2003−224708号公報 特開平5−14724号公報 特開平5−46750号公報
本発明は、複数の色成分を有するカラー画像に対して、例えば、画像の形状を認識したい、ラインやエッジを検出したい、ドットのパターンを検出したいといった、コントラストの要求される画像を、精度よく再現することの可能な単色画像が得られる画像処理方法、装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
また本発明は、複数の色成分を有するドットパターン画像に対して、前記ドットパターンが変動したり、パターンの検出精度が低減したりすることのない、安定した単色画像が得られる画像処理方法、装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
また本発明は、複数の色成分を有するドットパターン画像に対して、ドットパターンの色などを考慮する必要がなく、効率的に、同一の処理でのパターン検出を可能にするような単色画像が得られる画像処理方法、装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の目的は、以下の構成により達成することができる。
(請求項1)
複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像処理方法であって、前記カラー画像の各画素毎に、当該画素を構成する各色成分の最大値または最小値を、当該画素の階調値として選択する階調値選択工程と、前記階調値選択工程を前記カラー画像の各画素に渡って繰り返し、前記階調値選択工程により各画素毎に選択された階調値を用いて、前記複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像変換工程と、を含むことを特徴とする画像処理方法。
(請求項2)
任意の色のドットパターンを印刷した画像を読み込み、複数の色成分を有するカラー画像を取得するカラー画像取得工程と、前記カラー画像取得工程で取得されたカラー画像の各画素毎に、当該画素を構成する各色成分の最大値または最小値を、当該画素の階調値として選択する階調値選択工程と、前記階調値選択工程を前記カラー画像の各画素に渡って繰り返し、前記階調値選択工程により各画素毎に選択された階調値を用いて、前記複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像変換工程と、前記階調値選択工程、及び前記画像変換工程を経た後の前記単色画像より、前記ドットパターンを検出するパターン検出工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
(請求項3)
前記複数の色成分を有するカラー画像は、R、G、及びB(赤、緑、青)の3つの色成分を有するカラー画像であり、前記階調値選択工程は、前記R及びGの各成分のうちの最小値を選択する工程である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
(請求項4)
前記複数の色成分を有するカラー画像は、R、G、及びB(赤、緑、青)の3つの色成分を有するカラー画像であり、前記階調値選択工程は、前記R、G、及びBの各成分のうちの最小値を選択する工程である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
(請求項5)
複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像処理装置であって、前記カラー画像の各画素毎に、当該画素を構成する各色成分の最大値または最小値を、当該画素の階調値として選択する階調値選択手段と、前記階調値選択手段を前記カラー画像の各画素に渡って繰り返し実行し、前記階調値選択手段により各画素毎に選択された階調値を用いて、前記複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像変換手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
(請求項6)
任意の色のドットパターンを印刷した画像を読み込み、複数の色成分を有するカラー画像を取得するカラー画像取得手段と、前記カラー画像取得手段で取得されたカラー画像の各画素毎に、当該画素を構成する各色成分の最大値または最小値を、当該画素の階調値として選択する階調値選択手段と、前記階調値選択手段を前記カラー画像の各画素に渡って繰り返し実行し、前記階調値選択手段により各画素毎に選択された階調値を用いて、前記複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像変換手段と、前記階調値選択手段、及び前記画像変換手段による処理が行われた後の前記単色画像より、前記ドットパターンを検出するパターン検出手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
(請求項7)
前記複数の色成分を有するカラー画像は、R、G、及びB(赤、緑、青)の3つの色成分を有するカラー画像であり、前記階調値選択手段は、前記R及びGの各成分のうちの最小値を選択する、ことを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
(請求項8)
前記複数の色成分を有するカラー画像は、R、G、及びB(赤、緑、青)の3つの色成分を有するカラー画像であり、前記階調値選択手段は、前記R、G、及びBの各成分のうちの最小値を選択する、ことを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
(請求項9)
請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像処理方法で行われる工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
請求項1および請求項5に記載の発明によれば、
複数の色成分を有するカラー画像に対して、色情報とは別に、ドットの存在をより明確に示すことができるような単色画像への変換を行うことができる。
この処理を行うことにより、例えば、画像の形状を認識したい、ラインやエッジを検出したい、ドットのパターンを検出したいといった、コントラストを必要とする画像処理が、ドットの色に関わらず同一の処理で簡単に、且つ精度よく行えるようにすることができる。
請求項2および請求項6に記載の発明によれば、
画像データの読み込み処理などにより複数の色成分を有することになった、所定のデータを埋め込んだドットパターンを含む画像に対して、ドットパターンの色情報に関わらず、所定のデータを埋め込んだドットパターンを消失させることなくおおよそ均等に再現して、パターンの検出を容易にするような単色画像への変換を行うことができる。
この処理を行うことにより、特にドットパターンを検出する画像処理が、ドットの色にかかわらず同一の処理で簡単に、かつ高速に行え、パターン検出の精度も損なわず、データ抽出の誤りも低減させることができる。
請求項3および請求項7に記載の発明によれば、
画像データの読み込み処理などによりRGBの3色成分を有するカラー画像対して、色情報とは別に、Y(イェロウ)以外のドットに対しては、ドットの存在をより明確に示すことができ、かつY(イェロウ)のドットに対しては、ドットの存在を抹消させるような単色画像への変換を行うことができる。
この処理を行うことにより、例えば、画像の形状を認識したい、ラインやエッジを検出したい、ドットのパターンを検出したいといった、コントラストを必要とする画像処理が、ドットの色にかかわらず同一の処理で簡単に、且つ精度よく行えるようにすることができる。とりわけ本発明では、例えば追跡パターンなどのように、Y(イェロウ)という目立たない色のドットで示されている必要のない情報を除外して、他の色のドットから必要な情報だけを取り出せるようにすることができる。
請求項4および請求項8に記載の発明によれば、
画像データの読み込み処理などによりRGBの3色成分を有するカラー画像に対して、色情報とは別に、ドットの存在をより明確に示すことができ、かつ目立たない色のY(イェロウ)のドットに対しても、そのドットの存在を消失させないような単色画像への変換を行うことができる。
この処理を行うことにより、例えば、画像の形状を認識したい、ラインやエッジを検出したい、ドットのパターンを検出したいといった、コントラストを必要とする画像処理が、ドットの色にかかわらず同一の処理で簡単に、且つ精度よく行えるようにすることができる。
請求項9に記載の発明によれば、
請求項1乃至4の何れか一項に記載の本発明の画像処理工程をプログラム化することにより、コンピュータに前記プログラムを実行させるだけで、請求項1乃至4の何れか一項に記載の発明の効果を簡便に得ることができる。
本発明は、例えばスキャナやカメラなどの画像読み取り装置、複写機、多機能型のプリンタ(以下、MFPと称する)などの画像読み取り機能を有する画像形成装置などに実施可能である。またそれらの画像読み取り装置と接続されたパーソナルコンピュータなどのプログラムを用いた画像データ処理機能を有する装置においても実施可能である。
(実施形態例1)
画像処理装置としてMFPを用いた場合を例にして、本発明の実施形態を説明する。
(システム全体の構成)
図1は、本発明に係る画像処理装置(MFP)の全体の構成例を示すブロック図である。図1を用いて全体のシステム構成を説明する。
1は画像処理装置(MFP)であり、以下の構成要素からなる。
11はスキャナ部であり、原稿画像を読み取る機能を有する。12は画像処理部であり、主としてハードウェアからなる画像処理回路などを用いて、スキャナ部で読み取った画像を処理する機能を有する。13はプリンタ部であり、画像処理部で処理した画像を記録媒体にプリント出力する機能を有する。
14は制御部であり、CPUを含む動作制御回路や記憶機器などを用いて、装置全体の動作を制御する。また、図示していないが、制御部14は、スキャナ部11や画像処理部12から画像データを受け取り、ネットワークなどを通じて接続された他の機器へ送信したり、また逆に受信した画像データを画像処理部12やプリンタ部13へ引き渡したりする機能も有する。
15は操作部であり、操作ボタンなどを用いて、ユーザーからの操作の指示を受け付ける機能を有する。16は表示部であり、液晶ディスプレイなどを用いて、ユーザーに対して必要な情報を提示する機能を有する。
(コピープロセス)
原稿をコピーするプロセスを例に画像データの流れを説明する。
ユーザーは原稿台(図示せず)に原稿をセットし、表示部16の情報に基づいて、必要な操作を操作部15に対して行い、操作部15のコピー開始ボタン(図示せず)を押す。スキャナ部11が原稿画像を読み取り、RGBカラー画像データとして画像処理部12に送る。画像処理部12で前記カラー画像データに必要な処理を行い、プリンタ部13に送る。プリンタ部13は受け取った処理済みのCMYKカラー画像データを記録紙にプリントし、コピーのプロセスは終了する。
(画像処理部の構成)
図2は、画像処理部12の構成例を示すブロック図である。図2を用いて、画像処理部12の詳細な構成を説明する。
スキャナ11,プリンタ13、画像処理部12、そして制御部14は、図1と同符号を付してある。画像処理部12は主として、画像入出力処理のためのメイン処理部21とドットパターン検出用の単色画像を生成する前処理部22とパターンの検出とデータ抽出を行う検出処理部23とからなる。
(メイン処理部)
メイン処理部21は、メインとなる画像の入力、出力に応じて画像の処理を行うものであり、データの埋め込みに関わる付加的なドットパターンの処理とは別途行われる。例えば、コピープロセスの場合、スキャナ11から受け取ったRGB画像データを図2の経路Aのようにメイン処理部21で処理し、出力用のCMYK画像データをプリンタ13に引き渡す。
メイン処理部21の構成は、入力された画像信号Ri、Gi、Biを透過中性濃度の画像信号Re、Ge、Beに変換する濃度変換部211と、前記Re、Ge、Be画像信号を出力画像の色空間であるCe、Me、Ye信号に変換する色変換部212と、前記色変換部212の出力画像信号を、下色除去と呼ばれる処理を行い、墨版(K)を加えたCei、Mei、Yei、Kei信号に変換するUCR部213と、前記UCR部213の出力画像信号に階調の補正を行い、Ci、Mi、Yi、Ki信号を出力する階調変換部214と、前記階調変換部214の出力画像信号を出力装置に合わせて階調処理などを行い、出力用の画像信号Co、Mo、Yo、Ko信号を生成する出力画像生成部215とからなる。
(前処理部、検出処理部)
一方、前処理部22と検出処理部23は、データの埋め込みに関わる付加的なドットパターンの処理を行うものである。ここではスキャナ11が本発明におけるカラー画像取得手段として機能する。画像処理部12がスキャナ11から受け取ったRGB画像データに対して、検出処理を行う場合は、図2の経路A以外に経路Bのように、前処理部22および検出処理部23で処理し、抽出されたデータを制御部14に引き渡す。
前処理部22は、入力されたカラー画像を、ドットパターン検出の前処理として、単色画像に変換する。前処理部22の構成は、本発明の階調値選択手段として機能する階調値選択部221と、本発明の画像変換手段として機能する画像変換部222とからなる。
階調値選択部221は、入力されたカラー画像信号の各画素毎に、各色成分値の最大値または最小値を各画素の階調値として選択する。色成分値による階調値選択の詳細は、後述の検出のための前処理のフローで説明する。
画像変換部222は、入力されたカラー画像信号の各画素毎に上記階調値選択部221による処理を繰り返し実行させ、各画素毎に選択された階調値を用いて、前記入力されたカラー画像を単色画像に変換する。
検出処理部23は、前処理部22の出力である単色画像データから、所定のドットパターンを検出し、埋め込まれたデータを抽出する。検出処理部23の構成は、本発明のパターン検出手段として機能するパターン検出部231と、データ抽出部232とからなる。
パターン検出部231は、前処理部22の出力である単色画像信号を受け取り、所定のドットパターンの検出処理を行う。データ抽出部232は、パターン検出部231で検出された前記パターンから所定のデータを抽出し、抽出されたデータを制御部14に引き渡す。
(埋め込み、検出のプロセス)
データ埋め込みのなされたドットパターンを含む画像への前処理について、実施形態を詳細に説明するに当たり、まず図3を用いて、ドットパターンを用いた印刷物へのデータ埋め込みの一般的なフローを説明する。データ埋め込みの手順は、データを埋め込んだドットパターンを含むカラー画像を印刷物として作成する手順であり、この印刷物が、本発明におけるカラー画像を取得する工程の対象となる。次いで図4を用いて、本発明の関わる検出処理を説明する。
(埋め込みのフロー)
まず図3を用いて、データ埋め込みの手順を説明する。図3は、データ埋め込みのフローを示す。
所定の埋め込みデータ301に対して、ステップS41でパターン化の処理を行う。この処理に際しては、埋め込みキー302を用いてデータのコーディングを行ってもよい。ドットパターンは、データ埋め込みの目的に応じた背景模様として適切で、かつ埋め込み、検出の手法に合致するように選定されるものである。またカラープリントの場合はドットパターンの色も適切に指定する。
ステップS41で得られたドットパターン303を、ステップS42で文書画像データ304と合成処理する。文書画像304は通常の画像であり、それ自体はデータ埋め込みとは関わらない。この文書画像304にドットパターン303を重畳するような形で付加するのである。
ステップS42で得られた、ドットパターンの付加された文書画像データ305を、ステップS43でプリント処理し、ドットパターンの付加されたプリント文書306とする。このようにして、データ埋め込みされたドットパターンを含む印刷物が作成される。
(検出のフロー)
次に、図4を用いて、埋め込みデータ検出の手順を説明する。図4は、検出のフローを示しており、本発明の関わるのはこの図4に示す検出処理である。またこの図4は図2で説明したスキャナ11と画像処理部12のうちのB経路、すなわち前処理部22と検出処理部23で行われる処理のフローに相当する。
ドットパターンの付加されたプリント文書306に対して、ステップS44でスキャン処理しドットパターンの付加された文書画像データ307を取得する。ステップS44は本発明におけるカラー画像取得工程として機能することになる。本発明では、カラーの印刷物を想定しており、ドットパターンの付加された文書画像データ307もカラー画像データである。
ステップS45では、ステップS44で得られた文書画像データ307に、ドットパターンを検出するための前処理を行い、検出用の画像データ308を生成する。検出用の画像データ308は単色の画像データであり、ステップS45はカラー画像を単色画像に変換する機能を持つ。
(前処理のフロー)
ステップS45で行われる前処理の手順について、図5を用いて説明する。図5は、ステップS45で行われる前処理のより詳細なフローを示す。
図5の307は、ドットパターンを付加した文書画像データであり、スキャン操作(S44)により印刷画像からカラー画像として取得したものである。文書画像データ307はRGBの色成分を持つカラー画像であり、付加されたドットパターンもRGBの色成分を持っている。図5では、RGB画像データと示す。本実施形態例では、このRGB画像は、濃くなるほど小さな値を持ち、真っ黒ならR=0、G=0、B=0の値を持つものとする。
文書画像307に対して、ステップS51でドットパターンを検出するかどうかを決定する。本実施形態例は、MFPのように、必ずしもドットパターンを検知する必要がある場合だけではなく、一般のコピー処理なども行う画像形成装置を想定しているので、ドットパターンを検出するかどうかの動作判定を行っている。
ステップS51でドットパターンを検出する場合(S51:YES)は、経路Bの手順をたどる。並行して経路Aをたどるかどうかは、任意に設定すればよい。なお、経路Aは通常のコピーに関わる画像処理であり、経路Bはドットパターンの検出に関わる処理である(図2参照)。ステップS51でドットパターンを検出しない場合(S51:NO)は、手順は経路Aをたどる。
経路Bにおいては、検出の前処理へと進む。ここでは文書画像307の全画素に対して、画素毎に処理が繰り返される。まず、ステップS52で処理対象の画素が設定される。次いで、ステップS53で、前記画素のRGB各色成分値が比較され、そのうち最小の値が階調値として選択される。従ってステップS53は、本発明における階調値選択工程として機能することになる。
RGB画像データは、各画素値がR(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分の信号値で表される。ここでRGB各画像信号値の最小値を階調値として選択することは、色相を考慮せず、各色成分毎に単色化した場合に最も明度が低くなる色成分を選択していることになる。
すなわち、RGB各色成分値のうちの最小値が選択される理由は、印刷文書306の時点のドットのカラーが何色であろうと、各色成分のうち色成分の値が最小となる色成分、つまりその色成分単独で単色化した場合にドットの明度が最も低くなるような色成分の値を選択することにより、単色化したときにドットを十分明確に再現させるためである。
同様の理由で、各色成分の値が小さいほど明度が高くなるような色成分で画像データが表現されている場合は、各色成分値の最大値が階調値として選択されることになる。
ステップS53で、前記画素の階調値が選択されると、次のステップS54では、その階調値を用いて、単色画像としての画素値が順次生成されていく。その結果、文書画像307の全画素に対して、処理が繰り返された後には単色画像308が生成される。
文書画像307の全画素に対する処理の繰り返しは、以下のように行われる。ステップS55で文書画像307の全画素の処理を終了したかどうかの判定が行われる。全画素の処理を終了した場合(S55:YES)は、検出用の画像データ308として単色画像データが生成されており、次の検出処理(図4のS46)に引き渡される。全画素の処理を終了していない場合(S55:NO)は、ステップS52に戻り、処理対象画素が設定され、前述の処理が繰り返される。
このように、ステップS52、S55と協同して、ステップS54を行うことが、本発明における画像変換工程にあたる。
(検出のフロー、つづき)
図4に戻り、埋め込みデータ検出手順の説明を続ける。
ステップS45で得られた、単色画像である検出用の画像データ308を、本発明のパターン検出工程として機能するステップS46でパターン検出処理する。さらにステップS46で得られたパターン検出結果を、ステップS47でデータ抽出処理し、埋め込みデータ310を抽出する。データ埋め込み時に埋め込みキーによるコーディングが行われている場合などは、埋め込みキー309を用いてステップS47のデータ抽出処理が行われる。
以上の実施形態により、所定のデータを埋め込んだ任意の色のドットパターンを含む印刷画像を読み込み、複数の色成分を有することになったカラー画像に対して、画像に含まれるドットパターンをより正確に再現できる単色画像への変換を行うことができる。
これにより、特にドットパターンを検出する画像処理などが、ドットの色にかかわらず同一の処理で簡単に行え、かつパターン検出の精度も損なわず、データ抽出の誤りも低減させることができる。
また、ドットパターン検出以外にも、例えば、画像の形状を認識したい、ラインやエッジを検出したいといった、コントラストの要求される画像を、精度よく再現することの可能な単色画像への変換を行うことができる。
(実施形態例2)
本発明の実施形態について、プログラムによりコンピュータなどの画像データ処理装置に実行させる場合を例に説明する。
(システム全体の構成)
図6は、本発明に係るパーソナルコンピュータ(以下、PCと称す)を用いたシステムの構成例を示すブロック図である。図6を用いて、プログラムによりPCに本発明に係る画像処理を実行させる場合を説明する。
60はPCであり、プログラムに基づいて以下の画像処理を実行する。61は本発明に係る画像処理を行うためのプログラムであり、PC60内にインストールされている。あるいはPC60に接続された外部機器から供給されてもよい。本発明に必要なのは画像処理プログラム61をインストールしたPC以外には、処理対象となる画像データのみであり、以下に述べる構成要素は、任意に取捨選択して接続すればよい。
62はスキャナであり、印刷画像などを読み取り、画像信号として、コンピュータに送り込む。63はマウスであり、後述のモニタ65の表示に対してアクセスすることにより、PC60に入力を与える。64はキーボードであり、ユーザーがキーを操作することにより、PC60に入力を与える。65はモニターであり、画面上に情報を出力表示することにより、ユーザーに伝える。66はネットワーク回線であり、図示しない回線接続装置などを経由して、他の接続機器と信号の受け渡しを行う。67はプリンタであり、PC60から画像データなどを受け取り、記録媒体にプリント出力する。68は外部記憶装置であり、PC60とデータの受け渡しを行う。
画像処理プログラム61に基づいてPC60が行う画像処理は、実施形態例1において、図4、図5を用いて説明した処理フローと同じである。
なお、パターンを付加した文書画像データ307の取得は、前述したスキャン操作(S44)によるものの他に、図に示すようにネットワーク66を経由して取得したり、他の記憶装置68や記憶媒体(図示せず)から取得する方法がある。
また、図5における前述の経路Aは、必ずしも存在しなくてもよく、経路Bに相当する処理だけがプログラムされていればよい。従って、ステップS51はなくてもよいし、もし実行する場合には、経路Aの代わりに表示処理や停止処理などの任意の代替処理を行えばよい。
実施形態例1とは情報の受け渡し先と経路、方法が異なるのみで、図4、図5を用いて説明した処理のフローそのものは、プログラムを用いてPCに実行させる場合も同じであり、説明は省略する。
本発明の実施例として実施例1と実施例2を実施した。また従来技術による例を比較例として実施した。その結果を説明する。
実施に用いた装置は、PCとスキャナおよびプリンタである。スキャナとプリンタはそれぞれ画像データの入力、出力に用いた。PCは、本発明の、あるいは比較例の画像処理を行うようにプログラムし、前記プログラムにより画像処理を実行させた。
実施の手順を図7を用いて説明する。図7は、実施例1、実施例2および比較例を実施した処理フローを示す。
701は印刷用の画像データである。図11にそのサンプルを示す。
印刷用のドットパターン画像701は、C(シアン)で印刷するドットパターン11Cと、M(マゼンタ)で印刷するドットパターン11Mと、Y(イェロウ)で印刷するドットパターン11Yと、K(ブラック)で印刷するドットパターン11Kとを図に示すように配置した画像である。
本実施例では、ドットパターンのみの画像を用いて、再現性を評価した。各色とも同じドットパターンを使用している。
この印刷用のドットパターン画像701をステップS43でプリントし、印刷用の画像701のプリント画像702を作成した。プリントは600dpiの解像度で、各ドットパターンをそれぞれ指定の色材(C、M、Y、K)で印刷した。
このプリント画像702を、ステップS44において、解像度600dpiのスキャナで読み込み、RGB画像703を取得し、PC60に読み込んだ。この時点で、CMYKそれぞれ単独のドットパターンであった領域が、それぞれ複数の色成分を有するドットパターンになっている。すなわち、RGB合わせて24ビットのカラー画像である。
ドットパターン検出のためには、色情報は必要ではない。この後の処理で単色化、すなわち、8ビットの単色画像に変換する。また必要に応じて1ビットの二値画像に変換してもよい。
取得したRGB画像703に、実施例1、実施例2および比較例の3通りの画像処理を行った。それぞれ検出の前処理(S71、S72、S73)を行い、検出用の単色の画像データ(704、705、706)に変換した。
既に述べたように、図11が印刷用のCMYKそれぞれのドットパターンを配置した画像を示しており、Cのドットパターン11Cと、Mのドットパターン11Mと、Yのドットパターン11Yと、Kのドットパターン11Kとからなる。このパターンを欠損することなく再現しておくことが、パターン検出のための前処理のねらいである。
図8から図10を用いて、実施例1、実施例2および比較例の各処理を説明する。
(実施例1)
図8は、図7のステップS71により検出用画像データ704(704a及び704b)を生成する実施例1の詳細フローである。
RGB画像データ703に、ステップS52からステップS55に示す操作を繰り返し、全画素に対して以下の処理を行う。すなわち、各画素毎に、ステップS81でR<Gかどうかを判定し、R<Gならば(S81:YES)、階調値としてRを選択し(S85)、そうでないならば(S81:NO)、階調値としてGを選択する(S87)。
RGB各8ビットは通常、値が小さいほど暗い、つまり濃い濃度になる。RとGの小さい方の値を選択することにより、ドットがより濃くなる方を選択する。なお、Bを考慮していない理由は後述する。
全画素に渡って処理が繰り返され、その結果検出用の単色画像データ704aが得られる。704aは8ビットの階調画像である。ここではさらにステップS89で、固定しきい値180を用いて二値化処理を行い、検出用の二値画像データ704bも作成した。どちらも検出用に使用できる。
図15には、本発明の実施例1の前処理により得られた検出用の単色画像データ704aを示す。また図12には、同じく704aの二値化処理により得られた検出用の二値画像データ704bを示す。704aの15C、15M、15Y、15K、及び704bの12C、12M、12Y、12Kは、それぞれ印刷用の画像701におけるCのドットパターン11C、Mのドットパターン11M、Yのドットパターン11Y、Kのドットパターン11Kに相当する部分である。
図15及び12の、実施例1による検出用画像704a及び704bを、図11の印刷用画像701と比較してみると、K、C、Mのドットパターンに関しては、ほぼ十分に再現されている。Yのドットパターンは、ほとんどすべてが再現していないが、これはRGB画像の単色化の時点でBを考慮しなかったことによるものである。
Bを考慮しなかったのは、Yのドットパターンを再現させないためである。Yのドットは元々目立ちにくい色であり、薄い色である。従って他の比較的濃い、KCMの各色とは使用目的や状況が異なってくることも考えられる。前述したようにYのドットパターンは偽造や不正コピー対策などで追跡パターンとして使用される例が多い。そういった信号の存在も想定して、それに影響されないドットパターンの検出をCMKについては考えておくことも重要である。従って、本実施例1においては、意図的にYのドットは再現しないように前処理としての単色化を行ったものである。
Y以外のC、M、Kの各色のドットパターンについては、皆同程度に再現しており、どの色のドットパターンであっても、区別することなく、すべて同一の前処理で検出処理に掛けることが可能である。また二値化処理の代わりにフィルター処理などを行っても、各色ともに同一の処理を適用できる。
(実施例2)
図9は、図7のステップS72により検出用画像データ705(705a及び705b)を生成する実施例2の詳細フローである。
RGB画像データ703に、ステップS52からステップS55にかけての操作を繰り返し、全画素に対して以下の処理を行う。すなわち、各画素毎に、ステップS81でR<Gかどうかを判定し、R<Gならば(S81:YES)、ステップS82へ進む。そうでないならば(S81:NO)、ステップS83へ進む。
ステップS82ではR<Bかどうかを判定し、R<Bならば(S82:YES)、階調値としてRを選択し(S85)、そうでないならば(S82:NO)、階調値としてBを選択する(S86)。
ステップS83ではB<Gかどうかを判定し、B<Gならば(S83:YES)、階調値としてBを選択し(S86)、そうでないならば(S83:NO)、階調値としてGを選択する(S87)。
全画素に渡って上記処理が繰り返され、その結果検出用の単色画像データ705aが得られる。705aは8ビットの階調画像である。実施例1と同様、実施例2もドットがより濃くなる方を選択しているが、RGB3成分の中から選んでいることが異なる。
さらにステップ89で、固定しきい値180を用いて二値化処理を行い、検出用の二値画像データ705bを作成した。
図16には、本発明の実施例2の前処理により得られた検出用の単色画像データ705aを示す。また図13には、同じく705aの二値化処理により得られた検出用の二値画像データ705bを示す。705aの16C、16M、16Y、16K、及び705bの13C、13M、13Y、13Kは、それぞれ印刷用の画像11におけるCのドットパターン11C、Mのドットパターン11M、Yのドットパターン11Y、Kのドットパターン11Kに相当する部分である。
図16及び13の、実施例2による検出用画像705a及び705bを、同様に図11の印刷用画像701と比較してみると、C、M、Y、Kの各ドットパターンに関して、ほぼ十分に再現されている。但し、Yのドットパターンについては、むしろ余分なドットが再現しているようにも見られる。実際、C、M、Y、K各ドットパターンの境界の、ドットパターンの存在しないはずの領域にもドットが出現している。これは印刷に使用したプリンタがYの追跡パターンを付加するタイプの装置であったため、ドットを拾ってしまったものである。
本実施例2においては、CMYKの各色を任意にドットパターンとして使用したいために、Yのドットを避けることはしなかった。余分なドットを拾ってしまったとしても、埋め込みの冗長性により、検出することは可能である。
結果として、C、M、Y、Kの各色のドットパターンについて、皆同程度に再現しており、任意の色のドットパターンについて、区別することなく、すべて同一の前処理で検出処理に掛けることが可能である。また二値化処理の代わりにフィルター処理などを行っても、各色ともに同一の処理を適用できる。
(比較例)
図10は、図7のステップS73により検出用画像データ706(706a及び706b)を生成する比較例の処理の詳細フローである。
RGB画像データ703に対して、ステップS52からステップS55にかけての操作を繰り返し、全画素に対して以下の処理を行う。すなわち、各画素毎に、ステップS84で明度変換処理を行った。次の数式(1)に従い、RGBの3成分値から明度Vを算出した。
明度V=0.299R+0.587G+0.114B (1)
ステップS88で、階調値としてこのVを選択する。
すなわち、比較例は、実施例1、2と異なり、RGB3成分の色情報を用いて明度をドットの濃さになるよう変換していることになる。
全画素に渡って上記処理が繰り返され、その結果検出用の単色画像データ706aが得られる。706aは8ビットの階調画像である。さらに実施例1、2と同様に、ステップ89で固定しきい値180を用いた二値化処理を行い、検出用の二値画像データ706bを作成した。
図17には、比較例の前処理(明度変換)により得られた検出用の単色画像データ706aを示す。また図14には、同じく706aの二値化処理により得られた検出用の二値画像データ706bを示す。706aの17C、17M、17Y、17K、及び706bの14C、14M、14Y、14Kは、それぞれ印刷用の画像701におけるCのドットパターン11C、Mのドットパターン11M、Yのドットパターン11Y、Kのドットパターン11Kに相当する部分である。
図17及び14の、比較例による検出用画像706a及び706bを、図11の印刷用画像701と比較してみると、Kのドットパターンに関しては、十分に再現されているが、CとMのドットパターンについては、Kと比べると再現度合いが低いことに気づく。Yのドットパターンに至っては、ほとんどすべてが再現していない。
ドットの色にかかわらずドットが十分に再現するようにしようとすれば、しきい値をより大きくとればよいが、そうすると再現しているKのドットが、かなり太く、実際にはドットでないところまで再現してしまう。すなわち、ドットパターンの色に応じて、しきい値を調整しないと、最適のドット再現を得られないことになってしまう。これには、例えばドットの色を判別する処理部を新たに設けたりする必要性が生じてくる。
(ドットの面積率比較)
実施例1、実施例2および比較例の実施による各検出用二値画像データについて、各色のドットの再現状況を、ドットの面積率がどの程度再現されるかで見てみた。
表1に、図11から図14に示した各画像データについて、それぞれCMYK各色のドットパターン領域毎のドットの面積率測定結果を示す。面積率は各色のドットパターン領域の全画素数に対する、その色のドットの再現した画素数の比を指す。実施例1については、Yは使用しない前提であり、抹消している。
Figure 2006295677
ドットの再現は、印刷や読み取りの特性の影響を受けて変動する。重要なことは、ドットの再現状態が、ドットカラーなどに影響されず安定していることである。すなわち、印刷時のドット面積率は各色にかかわらず一定であり、従ってパターン検出用に再現されたドットパターン画像においても、各色のドットが安定した面積率を有することが望ましい。
表1の結果から分かるように、比較例においては、面積率がドットパターンの色により大きく変動しているが、実施例1と実施例2では、ドットパターンの色による変動は少ない。
図18には、Kの面積率を1として、CMYの各面積率を正規化したときの状況を示す。CMY各色によるドット再現の面積率がKのドット再現の面積率と変わらない、つまり面積率比が1に近いことが望ましい。
比較例(二値画像データ706b)の場合は、ドットパターンの色によってK/Kの1からY/Kの0まで大きく変動しており、ドットパターンの色により、パターンの検出力が大きく変動する、あるいは、ドットパターンの色に応じたドット再現性の制御が必要になってくる。
実施例1(二値画像データ704b)と実施例2(二値画像データ705b)の場合には、M/KあるいはC/Kにおいて、いずれもK/Kからの変化は少ない。十分にドット再現しており、M、CともにKと同じ前処理、同じパターン検出処理を適用して、十分な検出力を得ることができる。
また実施例1においては、意図的にY/Kが小さくされており、Yのドットによる情報を意図的に遮断できる。一方、実施例2においては、Y/Kは十分な大きさで、M、Cとともに、YもKと同じ前処理、同じパターン検出処理を適用することができる。
このように、前述したような結果が、面積率の結果からも示される。
以上の実施例に示したように、本実施形態においても、所定のデータを埋め込んだ任意の色のドットパターンを含む印刷画像を読み込み、複数の色成分を有することになったカラー画像に対して、画像に含まれるドットパターンをより正確に再現できる単色画像への変換を行うことができる。また、その他にも前述の実施形態例1と同様の効果をもたらすことができる。
本発明の範囲は、上記実施形態例1、実施形態例2に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、それらの変更された形態もその範囲に含むものである。
本発明に係る画像処理装置(MFP)の全体の構成例を示すブロック図である。 図1における画像処理部12の構成例を示すブロック図である。 ドットパターンを用いた、印刷物へのデータ埋め込みの画像処理例を示すフロー図である。 本発明に係る、ドットパターン検出の画像処理例を示すフロー図である。 本発明に係る、ドットパターン検出用の画像データ生成の画像処理例を示すフロー図である。 本発明に係る、パーソナルコンピュータを用いたシステムの構成例を示すブロック図である。 本発明の実施例1、実施例2および比較例の処理手順を示すフロー図である。 図7における、検出用画像データを生成する前処理工程(実施例1)の詳細フロー図である。 図7における、検出用画像データを生成する前処理工程(実施例2)の詳細フロー図である。 図7における、検出用画像データを生成する前処理工程(比較例)の詳細フロー図である。 印刷用のドットパターン画像である。 本発明の実施例1による検出用の二値化画像である。 本発明の実施例2による検出用の二値化画像である。 比較例の前処理(明度変換)による検出用の二値化画像である。 本発明の実施例1による検出用の階調画像である。 本発明の実施例2による検出用の階調画像である。 比較例の前処理(明度変換)による検出用の階調画像である。 実施例1、実施例2、及び比較例による検出用の二値化画像の、各色毎の再現ドット面積率の比較を示すグラフである。
符号の説明
1 画像処理装置
11 スキャナ部
12 画像処理部
13 プリンタ部
14 制御部
15 操作部
16 表示部
21 メイン処理部
22 前処理部
23 検出処理部
60 PC
61 画像処理プログラム

Claims (9)

  1. 複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像処理方法であって、
    前記カラー画像の各画素毎に、当該画素を構成する各色成分の最大値または最小値を、当該画素の階調値として選択する階調値選択工程と、
    前記階調値選択工程を前記カラー画像の各画素に渡って繰り返し、前記階調値選択工程により各画素毎に選択された階調値を用いて、前記複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像変換工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 任意の色のドットパターンを印刷した画像を読み込み、複数の色成分を有するカラー画像を取得するカラー画像取得工程と、
    前記カラー画像取得工程で取得されたカラー画像の各画素毎に、当該画素を構成する各色成分の最大値または最小値を、当該画素の階調値として選択する階調値選択工程と、
    前記階調値選択工程を前記カラー画像の各画素に渡って繰り返し、前記階調値選択工程により各画素毎に選択された階調値を用いて、前記複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像変換工程と、
    前記階調値選択工程、及び前記画像変換工程を経た後の前記単色画像より、前記ドットパターンを検出するパターン検出工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  3. 前記複数の色成分を有するカラー画像は、R、G、及びB(赤、緑、青)の3つの色成分を有するカラー画像であり、
    前記階調値選択工程は、前記R及びGの各成分のうちの最小値を選択する工程である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 前記複数の色成分を有するカラー画像は、R、G、及びB(赤、緑、青)の3つの色成分を有するカラー画像であり、
    前記階調値選択工程は、前記R、G、及びBの各成分のうちの最小値を選択する工程である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
  5. 複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像処理装置であって、
    前記カラー画像の各画素毎に、当該画素を構成する各色成分の最大値または最小値を、当該画素の階調値として選択する階調値選択手段と、
    前記階調値選択手段を前記カラー画像の各画素に渡って繰り返し実行し、前記階調値選択手段により各画素毎に選択された階調値を用いて、前記複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像変換手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  6. 任意の色のドットパターンを印刷した画像を読み込み、複数の色成分を有するカラー画像を取得するカラー画像取得手段と、
    前記カラー画像取得手段で取得されたカラー画像の各画素毎に、当該画素を構成する各色成分の最大値または最小値を、当該画素の階調値として選択する階調値選択手段と、
    前記階調値選択手段を前記カラー画像の各画素に渡って繰り返し実行し、前記階調値選択手段により各画素毎に選択された階調値を用いて、前記複数の色成分を有するカラー画像を単色画像に変換する画像変換手段と、
    前記階調値選択手段、及び前記画像変換手段による処理が行われた後の前記単色画像より、前記ドットパターンを検出するパターン検出手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  7. 前記複数の色成分を有するカラー画像は、R、G、及びB(赤、緑、青)の3つの色成分を有するカラー画像であり、
    前記階調値選択手段は、前記R及びGの各成分のうちの最小値を選択する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
  8. 前記複数の色成分を有するカラー画像は、R、G、及びB(赤、緑、青)の3つの色成分を有するカラー画像であり、
    前記階調値選択手段は、前記R、G、及びBの各成分のうちの最小値を選択する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
  9. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像処理方法で行われる工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012205019A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Kyocera Document Solutions Inc 画像処理装置、画像形成装置、画像処理プログラム、および画像処理方法

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