(実施形態1)
以下、本実施形態のPWM制御装置10について、図1〜図4を参照しながら説明する。なお、以下では、説明の便宜上、PWM制御装置10を備えた電源装置30を説明した後に、PWM制御装置10を説明する。
電源装置30は、光源部31に電力を供給するように構成されている。光源部31は、複数の固体発光素子32(図4参照)を備えている。各固体発光素子32は、例えば、発光ダイオードである。複数の固体発光素子32の電気的な接続関係は、例えば、直列接続である。なお、電源装置30は、光源部31を構成要件として含まない。また、複数の固体発光素子32の電気的な接続関係は、直列接続であるが、これに限らない。複数の固体発光素子32の電気的な接続関係は、例えば、並列接続であってもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせた接続であってもよい。
また、電源装置30は、交流電源40と調光装置41との直列回路が電気的に接続されるように構成されている。交流電源40は、例えば、商用電源である。調光装置41は、例えば、調光器である。調光装置41は、交流電源40の交流電圧を位相制御するように構成されている。なお、電源装置30は、交流電源40と調光装置41とを構成要件として含まない。
電源装置30は、電源部11と、変換部12と、PWM制御装置10と、整流回路55と、検出回路56と、A/D変換回路13とを備えている。なお、電源装置30では、整流回路55が、第2整流回路に相当する。また、電源装置30では、検出回路56が、第2検出回路に相当する。
電源部11は、調光装置41により位相制御された交流電圧が入力されるように構成されている。要するに、電源部11は、交流電圧が入力されるように構成されている。また、電源部11は、位相制御された交流電圧から第1直流電圧を生成するように構成されている。言い換えれば、電源部11は、入力電圧から第1直流電圧を生成するように構成されている。電源部11は、例えば、整流回路14と、平滑回路15とを備えている。整流回路14は、位相制御された交流電圧を全波整流するように構成されている。要するに、整流回路14は、交流電圧を全波整流するように構成されている。整流回路14は、例えば、ダイオードブリッジである。平滑回路15は、整流回路14により全波整流された電圧を平滑するように構成されている。平滑回路15は、例えば、電解コンデンサである。なお、電源部11は、整流回路14と平滑回路15とを備えているが、これを特に限定するものではない。電源部11は、例えば、整流回路14のみを備えていてもよい。この場合、変換部12は、平滑回路15を備える。また、電源装置30では、整流回路14が、第1整流回路に相当する。
変換部12は、第1直流電圧を異なる第2直流電圧に変換するように構成されている。また、変換部12は、第2直流電圧を光源部31へ出力するように構成されている。変換部12は、スイッチング素子6を備えている。変換部12は、例えば、DC/DCコンバータである。スイッチング素子6は、例えば、ノーマリオフ型のnチャネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。第2直流電圧は、例えば、光源部31における各固体発光素子32の合計の順方向電圧以上の電圧である。電源装置30では、変換部12から第2直流電圧が出力されるので、光源部31を点灯させることが可能となる。なお、変換部12は、スイッチング素子6としてnチャネルMOSFETを用いているが、これを特に限定するものではない。
PWM制御装置10は、変換部12を制御するように構成されている。具体的に説明すると、PWM制御装置10は、スイッチング素子6を制御するように構成されている。
PWM制御装置10は、検出回路1と、第1出力回路2と、第2出力回路3と、制御回路4と、AND回路5とを備えている。なお、電源装置30では、検出回路1が、第1検出回路に相当する。
検出回路1は、スイッチング素子6に流れる電流を検出するように構成されている。検出回路1は、例えば、抵抗分圧回路である。抵抗分圧回路は、例えば、第1抵抗と第2抵抗との直列回路である。第1抵抗の第1端は、スイッチング素子6であるnチャネルMOSFETのソース端子と電気的に接続されている。第1抵抗の第2端は、第2抵抗の第1端と電気的に接続されている。第2抵抗の第2端は、電源装置30のグランドと電気的に接続されている。第1抵抗の第2端と第2抵抗の第1端との両方は、制御回路4と電気的に接続されている。
第1出力回路2は、第1PWM信号を出力するように構成されている。第2出力回路3は、第2PWM信号を出力するように構成されている。第1PWM信号の周波数と第2PWM信号の周波数とは、同じ周波数に設定されている。
制御回路4は、第1出力回路2および第2出力回路3それぞれを制御するように構成されている。また、制御回路4は、第1PWM信号の出力レベルV1がローレベルからハイレベルになる第1タイミングと、第2PWM信号の出力レベルV2がローレベルからハイレベルになる第2タイミングとを同期させるように第1出力回路2および第2出力回路それぞれを制御する。
制御回路4は、制御部7と、第1エラーアンプ8と、第2エラーアンプ9と、発振回路16とを備えている。
制御部7は、第1出力回路2および第2出力回路3それぞれを制御するように構成されている。また、制御部7は、発振回路16を制御するように構成されている。制御部7は、例えば、プログラムが搭載されたマイクロコンピュータである。プログラムは、例えば、マイクロコンピュータに予め設けられたメモリ(図示せず)に記憶されている。なお、制御回路4は、制御部7としてマイクロコンピュータを用いているが、これに限らない。制御部7は、例えば、制御用IC(Integrated Circuit)であってもよい。
第1エラーアンプ8の非反転入力端子は、検出回路1と電気的に接続されている。第1エラーアンプ8の反転入力端子は、制御部7と電気的に接続されている。第1エラーアンプ8の出力端子は、第1出力回路2と電気的に接続されている。
第1エラーアンプ8は、検出回路1により検出された電流の電流値と制御部7により設定された第1基準値との誤差(以下、「第1誤差」)を増幅して、増幅された第1誤差を第1閾値として出力する。第1基準値とは、スイッチング素子6のオン期間を設定するための値を意味する。なお、スイッチング素子6のオン期間とは、スイッチング素子6がオン状態である期間を意味する。
第2エラーアンプ9の非反転入力端子は、検出回路1と電気的に接続されている。第2エラーアンプ9の反転入力端子は、制御部7と電気的に接続されている。第2エラーアンプ9の出力端子は、第2出力回路3と電気的に接続されている。
第2エラーアンプ9は、検出回路1により検出された電流の電流値と制御部7により設定された上記第1基準値との誤差(以下、「第2誤差」)を増幅して、増幅された第2誤差を第2閾値として出力する。
発振回路16は、鋸波信号を出力するように構成されている。鋸波信号とは、一定周期の鋸波を有する信号を意味する。鋸波信号の周波数は、例えば、数100kHzである。発振回路16は、制御部7と電気的に接続されている。また、発振回路16は、第1出力回路2および第2出力回路3それぞれと電気的に接続されている。
AND回路5は、第1PWM信号の出力レベルV1と第2PWM信号の出力レベルV2との論理積を第3PWM信号として出力するように構成されている。AND回路5の第1入力端子は、第1出力回路2と電気的に接続されている。AND回路5の第2入力端子は、第2出力回路3と電気的に接続されている。AND回路5の出力端子は、変換部12と電気的に接続されている。具体的に説明すると、AND回路5の出力端子は、スイッチング素子6であるnチャネルMOSFETのゲート端子と電気的に接続されている。
整流回路55は、調光装置41により位相制御された交流電圧を全波整流するように構成されている。整流回路55は、例えば、2つのダイオード(図示せず)を備えている。なお、以下では、説明の便宜上、2つのダイオードのうち一方のダイオードを「第1ダイオード」と称し、他方のダイオードを「第2ダイオード」と称する。
第1ダイオードのアノードは、調光装置41の一対の端子(図示せず)のうちの一方の端子と電気的に接続されている。第1ダイオードのカソードは、検出回路56と電気的に接続されている。第2ダイオードのアノードは、調光装置41の上記一対の端子のうちの他方の端子と電気的に接続されている。第2ダイオードのカソードは、検出回路56と電気的に接続されている。電源装置30は、調光装置41と整流回路55との間の電路に、フィルタ回路を備えていてもよい。フィルタ回路は、ノーマルモードノイズとコモンモードノイズとを除去するように構成されている。これにより、電源装置30では、例えば、交流電源40の電源ラインに重畳されたノイズ、空間へ輻射するノイズなどを除去することが可能となる。
検出回路56は、整流回路55により全波整流された電圧を検出するように構成されている。検出回路56は、例えば、抵抗分圧回路である。抵抗分圧回路は、例えば、第3抵抗と第4抵抗との直列回路である。第3抵抗の第1端は、第1ダイオードおよび第2ダイオードそれぞれのカソードと電気的に接続されている。第3抵抗の第2端は、第4抵抗の第1端と電気的に接続されている。第4抵抗の第2端は、電源装置30のグランドと電気的に接続されている。第3抵抗の第2端と第4抵抗の第1端との両方は、A/D変換回路13と電気的に接続されている。
A/D変換回路13は、検出回路56により検出された電圧(第4抵抗の両端電圧)が入力されるように構成されている。また、A/D変換回路13は、検出回路56により検出された電圧をアナログ値からデジタル値に変換するように構成されている。A/D変換回路13は、例えば、A/Dコンバータである。
第1出力回路2は、第1コンパレータ17と、第1OR回路18とを備えている。
第1コンパレータ17の非反転入力端子は、第1エラーアンプ8の出力端子と電気的に接続されている。第1コンパレータ17の反転入力端子は、発振回路16と電気的に接続されている。第1コンパレータ17の出力端子は、第1OR回路18の第1入力端子と電気的に接続されている。
第1OR回路18の第2入力端子は、制御部7と電気的に接続されている。第1OR回路18の出力端子は、AND回路5の第1入力端子と電気的に接続されている。
第1出力回路2は、発振回路16からの鋸波信号の出力レベルが第1エラーアンプ8からの第1閾値以上のとき、第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルからローレベルにする。また、第1出力回路2は、発振回路16からの鋸波信号の出力レベルが第1エラーアンプ8からの第1閾値未満のとき、第1PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルにする。
第2出力回路3は、第2コンパレータ19と、第2OR回路20とを備えている。
第2コンパレータ19の非反転入力端子は、第2エラーアンプ9の出力端子と電気的に接続されている。第2コンパレータ19の反転入力端子は、発振回路16と電気的に接続されている。第2コンパレータ19の出力端子は、第2OR回路20の第1入力端子と電気的に接続されている。
第2OR回路20の第2入力端子は、制御部7と電気的に接続されている。第2OR回路20の出力端子は、AND回路5の第2入力端子と電気的に接続されている。
第2出力回路3は、発振回路16からの鋸波信号の出力レベルが第2エラーアンプ9からの第2閾値以上のとき、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルからローレベルにする。また、第2出力回路3は、発振回路16からの鋸波信号の出力レベルが第2エラーアンプ9からの第2閾値未満のとき、第2PWM信号の出力レベルV2をローレベルからハイレベルにする。
制御回路4は、スイッチング素子6のオン期間の長さを指示する指令に従って、第1閾値と第2閾値とを交互に変化させるように構成されている。より詳しく説明すると、制御部7は、スイッチング素子6のオン期間の長さを指示する指令に従って、第1閾値と第2閾値とを交互に変化させるように構成されている。
制御部7は、第1出力回路2を制御するための第1制御信号を第1OR回路18の第2入力端子へ出力するように構成されている。言い換えれば、制御回路4は、第1出力回路2を制御するための第1制御信号を第1出力回路2へ出力するように構成されている。
また、制御部7は、第2出力回路3を制御するための第2制御信号を第2OR回路20の第2入力端子へ出力するように構成されている。言い換えれば、制御回路4は、第2出力回路3を制御するための第2制御信号を第2出力回路3へ出力するように構成されている。第1制御信号および第2制御信号それぞれは、例えば、PWM信号である。制御部7は、第1閾値を変化させるとき、第1制御信号の出力レベルVaをローレベルからハイレベルに変更する。また、制御部7は、第2閾値を変化させるとき、第2制御信号の出力レベルVbをローレベルからハイレベルに変更する。
制御部7は、A/D変換回路13により変換された上記デジタル値が入力されるように構成されている。制御部7は、演算回路39を備えている。演算回路39は、A/D変換回路13により変換された上記デジタル値に基づいて、位相制御された交流電圧の位相の大きさを演算するように構成されている。
制御部7は、演算回路39により演算された上記位相の大きさが変化したとき、第1制御信号の出力レベルVaと第2制御信号の出力レベルVbとを交互に変化させるように構成されている。また、制御部7は、演算回路39により演算された上記位相の大きさが変化したとき、第1制御信号の出力レベルVaと第2制御信号の出力レベルVbとのいずれか一方を、ローレベルからハイレベルに変化させるように構成されている。例えば、制御部7は、演算回路39により演算された上記位相の大きさが変化したとき、第2制御信号の出力レベルVbをローレベルからハイレベルに変化させる。
また、制御部7は、演算回路39により演算された上記位相の大きさに従って、最初に、例えば第2閾値を変化させるように構成されている。なお、上記位相の大きさは、スイッチング素子6のオン期間の長さを指示する指令に相当する。また、制御部7は、演算回路39により演算された上記位相の大きさに従って、最初に、第2閾値を変化させるように構成されているが、この構成に限らない。制御部7は、演算回路39により演算された上記位相の大きさに従って、最初に、第1閾値を変化させるように構成されていてもよい。
制御部7は、第1閾値を変化させるとき、第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定している第1所定期間T1(図2参照)の間に、第1閾値を変化させるように構成されている。制御部7は、第1閾値を変化させるときに第1制御信号の出力レベルVaをローレベルからハイレベルにするので、第1出力回路2からの第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定することができる。第1所定期間T1は、例えば、第1閾値を変化させる場合、第1閾値が安定するまでの時間以上に設定されている。また、制御部7は、上記第2タイミングを第1所定期間T1が終了するタイミングと同期させるように、第2出力回路3を制御する。
制御部7は、第1閾値を変化させて第1所定期間T1が終了した後、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定するように第2出力回路3を制御する。具体的に説明すると、制御部7は、第1閾値を変化させて第1所定期間T1が終了した後、第2制御信号の出力レベルVbをローレベルからハイレベルにする。
また、制御部7は、第2閾値を変化させるとき、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定している第2所定期間T2(図2参照)の間に、第2閾値を変化させるように構成されている。制御部7は、第2閾値を変化させるときに第2制御信号の出力レベルVbをローレベルからハイレベルにするので、第2出力回路3からの第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定することができる。第2所定期間T2は、例えば、第2閾値を変化させる場合、第2閾値が安定するまでの時間以上に設定されている。なお、第2所定期間T2は、第1所定期間T1と同じ値に設定されているが、第1所定期間T1と異なる値に設定されていてもよい。また、制御部7は、上記第1タイミングを第2所定期間T2が終了するタイミングと同期させるように、第1出力回路2を制御する。
制御部7は、第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定するように第1出力回路2を制御する。具体的に説明すると、制御部7は、第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、第1制御信号の出力レベルVaをローレベルからハイレベルにする。
電源装置30は、例えばリモートコントローラ(図示せず)からの無線信号を受信可能な受信装置42を備えている。上記無線信号は、例えば、赤外線信号である。電源装置30では、上記無線信号に、各固体発光素子32の点灯、消灯もしくは調光を指示する調光信号が重畳される。調光信号は、例えば、PWM信号である。なお、上記無線信号は、赤外線信号であるが、これに限らない。上記無線信号は、例えば、電波信号であってもよい。また、以下では、説明の便宜上、リモートコントローラを、「リモコン」と略称する。
受信装置42は、制御回路4と電気的に接続されている。より詳しく説明すると、受信装置42は、制御部7と電気的に接続されている。また、受信装置42は、リモコンからの上記無線信号が受信されたとき、上記無線信号に重畳された調光信号を制御部7へ出力するように構成されている。
制御部7は、受信装置42から調光信号が入力されたとき、調光信号のオンデューティ比に従って、最初に、例えば第2閾値を変化させるように構成されている。なお、調光信号のオンデューティ比は、スイッチング素子6のオン期間の長さを指示する指令に相当する。また、制御部7は、受信装置42から調光信号が入力されたとき、調光信号のオンデューティ比に従って、最初に、第2閾値を変化させるように構成されているが、この構成に限らない。制御部7は、受信装置42から調光信号が入力されたとき、調光信号のオンデューティ比に従って、最初に、第1閾値を変化させるように構成されていてもよい。また、電源装置30は、受信装置42を備えているが、これを特に限定するものではなく、受信装置42を備えていなくてもよい。
以下、PWM制御装置10における制御回路4の動作について、図2に基づいて説明する。図2中の縦軸のV1は、第1PWM信号の出力レベルを表している。図2中の縦軸のV2は、第2PWM信号の出力レベルを表している。図2中の縦軸のVaは、第1制御信号の出力レベルを表している。図2中の縦軸のVbは、第2制御信号の出力レベルを表している。図2中の縦軸のV3は、第3PWM信号の出力レベルを表している。図2中の各横軸は、時間を表している。なお、以下では、制御回路4が最初に第2閾値を変化させる場合について説明する。
制御回路4は、第2閾値を変化させるとき、第2PWM信号の出力レベルV2を第2所定期間T2、ハイレベルに固定するように第2出力回路3を制御する。また、制御回路4は、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定している第2所定期間T2の間に、第2閾値を変化させる。図2中のt1は、第2閾値の変化を終了させ、第2PWM信号の出力レベルV2に第2閾値の値を反映させ始めた時点を表している。図2中のt2は、第2出力回路3が、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルからローレベルにした時点を表している。
制御回路4は、第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定するように第1出力回路2を制御する。図2中のt3は、第1制御信号の出力レベルVaがローレベルからハイレベルに固定された時点を表している。要するに、図2中のt3は、第1所定期間T1が開始するタイミングを表している。
第2閾値の変化を終了させ、第2PWM信号の出力レベルV2に第2閾値の値を反映させ始めた時点は、図2中のt1の時点としているが、これに限らない。第2閾値の変化を終了させ、第2PWM信号の出力レベルV2に第2閾値の値を反映させ始めた時点は、図2中のt1の時点よりも前の時点であってもよい。
また、制御回路4は、第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後に、例えば、演算回路39により演算された上記位相の大きさが変更された場合、上記位相の大きさに従って、第1閾値を変化させる。図2中のt4は、第1閾値の変化を終了させ、第1PWM信号の出力レベルV1に第1閾値の値を反映させ始めた時点を表している。図2中のt5は、第1出力回路2が、第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルからローレベルにした時点を表している。
制御回路4は、第1閾値を変化させて第1所定期間T1が終了した後、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定するように第2出力回路3を制御する。図2中のt6は、第2制御信号の出力レベルVbがローレベルからハイレベルに固定された時点を表している。要するに、図2中のt6は、第2所定期間T2が開始するタイミングを表している。
第1閾値の変化を終了させ、第1PWM信号の出力レベルV1に第1閾値の値を反映させ始めた時点は、図2中のt4の時点としているが、これに限らない。第1閾値の変化を終了させ、第1PWM信号の出力レベルV1に第1閾値の値を反映させ始めた時点は、図2中のt3の時点から図2中のt4の時点までの間の時点であってもよい。
第1所定期間T1が開始するタイミングと、第2所定期間T2が終了するタイミングとは、図3に示すように、同じタイミングに設定されていてもよい。また、第2所定期間T2が開始するタイミングと、第1所定期間T1が終了するタイミングとは、図3に示すように、同じタイミングに設定されていてもよい。図3中のt7は、第1所定期間T1が開始するタイミングと、第2所定期間T2が終了するタイミングとをそれぞれ表している。また、図3中のt8は、第2所定期間T2が開始するタイミングと、第1所定期間T1が終了するタイミングとをそれぞれ表している。これにより、PWM制御装置10では、第1所定期間T1が開始するタイミングと第2所定期間T2が終了するタイミングとを異なるタイミングに設定し、かつ、第2所定期間T2が開始するタイミングと第1所定期間T1が終了するタイミングとを異なるタイミングに設定した場合に比べて、例えば、第1閾値の変更から第2閾値の変更に切り換えるタイミングを、短くすることが可能となる。よって、PWM制御装置10では、例えば、光源部31の調光レベルを変更する時間を、短くすることが可能となる。
本実施形態のPWM制御装置10では、制御回路4が、スイッチング素子6のオン期間の長さを指示する指令に従って、第1閾値と第2閾値とを交互に変化させるように構成されている。制御回路4は、図2に示すように、第2閾値を変化させるとき、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定している第2所定期間T2の間に、第2閾値を変化させる。制御回路4は、第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定するように第1出力回路2を制御する。これにより、PWM制御装置10では、例えば、第2閾値の変化が終了するまで、第3PWM信号のデューティ比が、想定外のデューティ比となるのを抑制することが可能となる。よって、PWM制御装置10では、第3PWM信号のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有する第3PWM信号が出力されるのを抑制することが可能となる。
制御回路4は、第1PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルに固定させたとき、第1閾値を変化させ、かつ、第1PWM信号の周波数および第2PWM信号の周波数を変化させるように第1出力回路2および第2出力回路3それぞれを制御することが好ましい。また、制御回路4は、第2PWM信号の出力レベルV2をローレベルからハイレベルに固定させたとき、第2閾値を変化させ、かつ、第1PWM信号の周波数および第2PWM信号の周波数を変化させるように第1出力回路2および第2出力回路3それぞれを制御することが好ましい。これにより、PWM制御装置10では、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを、より抑制することが可能となる。この場合、第1閾値を変化させるタイミングと、第1PWM信号の周波数および第2PWM信号の周波数を変化させるタイミングとは、同じタイミングに設定されることが好ましい。また、第2閾値を変化させるタイミングと、第1PWM信号の周波数および第2PWM信号の周波数を変化させるタイミングとは、同じタイミングに設定されることが好ましい。
制御部7は、演算回路39により演算された上記位相の大きさが変化したとき、第1制御信号の出力レベルVaと第2制御信号の出力レベルVbとを交互に変化させ、かつ、第1制御信号の出力レベルVaと第2制御信号の出力レベルVbとのいずれか一方を、ローレベルからハイレベルに変化させるように構成されているが、この構成に限らない。制御部7は、一定時間毎に、第1制御信号の出力レベルVaと第2制御信号の出力レベルVbとを交互に変化させ、かつ、第1制御信号の出力レベルVaと第2制御信号の出力レベルVbとのいずれか一方を、ローレベルからハイレベルに変化させるように構成されていてもよい。言い換えれば、制御回路4は、一定時間毎に、第1制御信号の出力レベルVaと第2制御信号の出力レベルVbとを交互に変化させ、かつ、第1制御信号の出力レベルVaと第2制御信号の出力レベルVbとのいずれか一方を、ローレベルからハイレベルに変化させるように構成されていてもよい。上記一定時間は、例えば、第1PWM信号および第2PWM信号それぞれの周波数が固定された場合、第1PWM信号および第2PWM信号の周期の整数倍であればよい。上記整数は、例えば、1以上10以下の範囲の整数である。また、上記一定時間は、例えば、第1PWM信号および第2PWM信号それぞれの周波数が変更された場合、第1PWM信号および第2PWM信号の周期数であればよい。上記周期数は、例えば、1以上10以下の範囲の数である。
以上説明した本実施形態のPWM制御装置10は、スイッチング素子6に流れる電流を検出する検出回路1と、第1PWM信号を出力する第1出力回路2と、第2PWM信号を出力する第2出力回路3とを備えている。また、PWM制御装置10は、第1出力回路2および第2出力回路3それぞれを制御する制御回路4と、前記第1PWM信号の出力レベルV1と前記第2PWM信号の出力レベルV2との論理積を第3PWM信号として出力するAND回路5とを備えている。AND回路5の第1入力端子は、第1出力回路2に接続されている。AND回路5の第2入力端子は、第2出力回路3に接続されている。AND回路5の出力端子は、スイッチング素子6に接続されている。前記第1PWM信号の周波数と前記第2PWM信号の周波数とは、同じ周波数に設定されている。制御回路4は、前記第1PWM信号の出力レベルV1がローレベルからハイレベルになる第1タイミングと、前記第2PWM信号の出力レベルV2がローレベルからハイレベルになる第2タイミングとを同期させるように第1出力回路2および第2出力回路3それぞれを制御する。制御回路4は、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルからローレベルにするための第1閾値を変化させて、前記第1PWM信号の出力レベルV1がハイレベルからローレベルになるように第1出力回路2を制御する。また、制御回路4は、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルからローレベルにするための第2閾値を変化させて、前記第2PWM信号の出力レベルV2がハイレベルからローレベルになるように第2出力回路3を制御する。制御回路4は、スイッチング素子6のオン期間の長さを指示する指令に従って、前記第1閾値と前記第2閾値とを交互に変化させるように構成されている。制御回路4は、前記第1閾値を変化させるとき、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定している第1所定期間T1の間に、前記第1閾値を変化させるように構成されている。制御回路4は、前記第2タイミングを第1所定期間T1が終了するタイミングと同期させるように、第2出力回路3を制御する。制御回路4は、前記第1閾値を変化させて第1所定期間T1が終了した後、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定するように第2出力回路3を制御する。また、制御回路4は、前記第2閾値を変化させるとき、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定している第2所定期間T2の間に、前記第2閾値を変化させるように構成されている。制御回路4は、前記第1タイミングを第2所定期間T2が終了するタイミングと同期させるように、第1出力回路2を制御する。制御回路4は、前記第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定するように第1出力回路2を制御する。これにより、PWM制御装置10では、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制することが可能となる。
制御回路4は、前記第1PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルに固定させたとき、前記第1閾値を変化させ、かつ、前記第1PWM信号の周波数および前記第2PWM信号の周波数を変化させるように第1出力回路2および第2出力回路3それぞれを制御することが好ましい。また、制御回路4は、前記第2PWM信号の出力レベルV2をローレベルからハイレベルに固定させたとき、前記第2閾値を変化させ、かつ、前記第1PWM信号の周波数および前記第2PWM信号の周波数を変化させるように第1出力回路2および第2出力回路3それぞれを制御することが好ましい。これにより、PWM制御装置10では、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを、より抑制することが可能となる。
以上説明した本実施形態の電源装置30は、入力電圧から第1直流電圧を生成する電源部11と、前記第1直流電圧を異なる第2直流電圧に変換する変換部12と、変換部12を制御するPWM制御装置10とを備えている。変換部12は、スイッチング素子6を備えている。これにより、電源装置30では、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制可能なPWM制御装置10を備えた電源装置30を提供することが可能となる。
電源部11は、前記入力電圧として交流電圧が入力されるように構成されていることが好ましい。電源部11は、前記交流電圧を全波整流する整流回路14を備えていることが好ましい。これにより、電源装置30でも、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制可能なPWM制御装置10を備えた電源装置30を提供することが可能となる。
また、電源装置30は、整流回路14からなる第1整流回路とは異なる第2整流回路(整流回路55)と、検出回路1からなる第1検出回路とは異なる第2検出回路(検出回路56)と、A/D変換回路13とを、更に備えていることが好ましい。前記第2整流回路は、電源部11に前記入力電圧として位相制御された交流電圧が入力されたとき、前記位相制御された交流電圧を全波整流するように構成されていることが好ましい。前記第2検出回路は、前記第2整流回路により全波整流された電圧を検出するように構成されていることが好ましい。A/D変換回路13は、前記第2検出回路により検出された電圧をアナログ値からデジタル値に変換するように構成されていることが好ましい。制御回路4は、A/D変換回路13により変換された前記デジタル値に基づいて、前記位相制御された交流電圧の位相の大きさを演算する演算回路39を備えていることが好ましい。制御回路4は、演算回路39により演算された前記位相の大きさに従って、前記第1閾値と前記第2閾値とのいずれか一方を変化させるように構成されていることが好ましい。これにより、電源装置30でも、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制可能なPWM制御装置10を備えた電源装置30を提供することが可能となる。
制御回路4は、第1出力回路2を制御するための第1制御信号を第1出力回路2へ出力し、かつ、第2出力回路3を制御するための第2制御信号を第2出力回路3へ出力するように構成されていることが好ましい。制御回路4は、演算回路39により演算された前記位相の大きさが変化したとき、前記第1制御信号の出力レベルVaと前記第2制御信号の出力レベルVbとを交互に変化させるように構成されていることが好ましい。また、制御回路4は、前記位相の大きさが変化したとき、前記第1制御信号の出力レベルVaと前記第2制御信号の出力レベルVbとのいずれか一方を、ローレベルからハイレベルに変化させるように構成されていることが好ましい。これにより、電源装置30でも、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制可能なPWM制御装置10を備えた電源装置30を提供することが可能となる。
また、制御回路4は、第1出力回路2を制御するための第1制御信号を第1出力回路2へ出力し、かつ、第2出力回路3を制御するための第2制御信号を第2出力回路3へ出力するように構成されていることが好ましい。制御回路4は、一定時間毎に、前記第1制御信号の出力レベルVaと前記第2制御信号の出力レベルVbとを交互に変化させるように構成されていることが好ましい。制御回路4は、前記一定時間毎に、前記第1制御信号の出力レベルVaと前記第2制御信号の出力レベルVbとのいずれか一方を、ローレベルからハイレベルに変化させるように構成されていることが好ましい。これにより、電源装置30でも、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制可能なPWM制御装置10を備えた電源装置30を提供することが可能となる。
以下、本実施形態の電源装置30を備えた照明器具50の一例について、図4および図5に基づいて簡単に説明する。
照明器具50は、例えば、天井材43に直付けされるように構成されている。照明器具50は、電源装置30と、電源装置30により点灯可能な光源部31とを備えている。
電源装置30は、例えば、一対の第1接続線38A,38Bを電気的に接続するように構成されている。一対の第1接続線38A,38Bは、例えば、天井材43に予め設けられた第1孔44から導出された一対の電線である。
電源装置30には、例えば、第1接続線38Aを介して交流電源40(図1参照)を電気的に接続することができる。また、電源装置30には、例えば、第2接続線38Bを介して調光装置41を電気的に接続することができる。
光源部31は、複数の固体発光素子32と、基板33とを備えている。基板33は、例えば、プリント基板である。基板33の第1面(図4では、下面)には、複数の固体発光素子32が電気的に実装されている。複数の固体発光素子32は、基板33の第1面内における仮想円の円周上において等間隔に配置されている。基板33は、例えば、一対の第2接続線(図示せず)を介して電源装置30と電気的に接続されている。なお、固体発光素子32の数は、複数に限らず、1つであってもよい。また、各固体発光素子32は、発光ダイオードであるが、これに限らない。各固体発光素子32は、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子であってもよい。各固体発光素子32の発光色は、白色としているが、この色を特に限定するものではない。
また、照明器具50は、器具本体34と、拡散部35とを備えている。
器具本体34は、例えば、電源装置30および光源部31それぞれが取り付けられるように構成されている。器具本体34は、本体部36と、鍔部37とを備えている。器具本体34の材料は、例えば、金属である。金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。
本体部36は、例えば、有底円筒状に形成されている。本体部36の底壁には、一対の第1接続線38A,38Bを通すための第2孔(図示せず)が形成されている。鍔部37は、本体部36の側壁における開口側(図4では、下側)の端部から外方へ突出するように構成されている。また、鍔部37は、本体部36と一体に構成されている。なお、本体部36は、有底円筒状に形成されているが、この形状に限らない。本体部36は、例えば、有底角筒状に形成されていてもよい。
拡散部35は、各固体発光素子32から放射された光を拡散するように構成されている。また、拡散部35は、器具本体34の鍔部37に取り付けられるように構成されている。拡散部35の材料は、例えば、透光性材料である。透光性材料としては、例えば、アクリル樹脂、ガラスなどが挙げられる。
なお、器具本体34は、電源装置30および光源部31それぞれが取り付けられるように構成されているが、これに限らない。器具本体34は、例えば、光源部31のみが取り付けられるように構成されていてもよい。この場合、電源装置30は、天井材43の第1面側(図4では、上面側)に設置されることが好ましい。これにより、照明器具50では、電源装置30で発生する熱が光源部31に伝導するのを抑制することが可能となり、光源部31の劣化を抑制することが可能となる。さらに、照明器具50では、光源部31で発生する熱が電源装置30に伝導するのを抑制することが可能となり、電源装置30を構成する複数の電子部品の劣化を抑制することが可能となる。
以上説明した本実施形態の照明器具50は、電源装置30と、電源装置30により点灯可能な光源部31と、光源部31が取り付けられる器具本体34とを備えている。これにより、照明器具50では、上述の電源装置30を備えた照明器具50を提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態の電源装置52の基本構成は、実施形態1の電源装置30と同じであり、図6に示すように、電源装置30におけるPWM制御装置10とは異なるPWM制御装置21を備えている点が実施形態1と相違する。なお、電源装置52では、電源装置30と同様の構成要素に同一の符号を付して説明を適宜省略する。また、図6では、電源部11、変換部12、整流回路55および検出回路56の図示を省略している。
電源装置52は、光源部31(図1参照)に電力を供給するように構成されている。また、電源装置52は、交流電源40と調光装置41との直列回路が電気的に接続されるように構成されている。なお、電源装置52は、光源部31と、交流電源40と、調光装置41とを構成要件として含まない。
電源装置52は、電源部11と、変換部12と、PWM制御装置21と、整流回路55と、検出回路56と、A/D変換回路13とを備えている。
PWM制御装置21は、検出回路1と、第1出力回路23と、第2出力回路24と、制御回路22と、AND回路5とを備えている。
第1出力回路23は、第1PWM信号を出力するように構成されている。第1出力回路23は、第1RSフリップフロップ25と、第1OR回路18とを備えている。第1RSフリップフロップ25のセット端子Sおよびリセット端子Rそれぞれは、制御回路22と電気的に接続されている。第1RSフリップフロップ25の出力端子Qは、第1OR回路18の第1入力端子と電気的に接続されている。第1OR回路18の第2入力端子は、制御回路22と電気的に接続されている。
第1RSフリップフロップ25は、第1出力信号を出力するように構成されている。第1出力信号は、例えば、PWM信号である。
第2出力回路24は、第2PWM信号を出力するように構成されている。第2出力回路24は、第2RSフリップフロップ26と、第2OR回路20とを備えている。第2RSフリップフロップ26のセット端子Sおよびリセット端子Rそれぞれは、制御回路22と電気的に接続されている。第2RSフリップフロップ26の出力端子Qは、第2OR回路20の第1入力端子と電気的に接続されている。第2OR回路20の第2入力端子は、制御回路22と電気的に接続されている。
第2RSフリップフロップ26は、第2出力信号を出力するように構成されている。第2出力信号は、例えば、PWM信号である。
制御回路22は、制御部7と、カウンタ27と、第1比較回路28と、第2比較回路29と、第3コンパレータ45と、第4コンパレータ46とを備えている。
制御回路22は、カウンタ27からの入力に従って、第1タイミングと第2タイミングとを同期させるように第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する。
カウンタ27は、時間をカウントするように構成されている。カウンタ27は、例えば、制御部7である上記マイクロコンピュータに予め設けられたカウンタである。
第1比較回路28は、例えば、上記マイクロコンピュータに予め設けられた第1比較器である。第1比較回路28の第1入力端子は、カウンタ27と電気的に接続されている。第1比較回路28の第2入力端子は、制御部7と電気的に接続されている。第1比較回路28の出力端子は、第1RSフリップフロップ25のセット端子Sと電気的に接続されている。
第1比較回路28は、カウンタ27によりカウントされた時間と、制御部7により設定された第1基準時間とを比較するように構成されている。第1比較回路28は、カウンタ27によりカウントされた時間が上記第1基準時間に達して、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされたとき、第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するように構成されている。第1基準時間とは、第1PWM信号および第2PWM信号それぞれの周期を意味する。第1セット信号とは、第1RSフリップフロップ25をセット状態にするための信号を意味する。第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するとは、第1セット信号の出力レベルをローレベルからハイレベルにすることを意味する。
第1RSフリップフロップ25は、第1比較回路28から第1セット信号が入力されたとき、第1出力信号の出力レベルをローレベルからハイレベルにする。これにより、制御回路22は、第1出力回路23からの第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルにすることができる。
また、第1比較回路28は、カウンタ27によりカウントされた時間が上記第1基準時間に達して、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされた後、カウンタ27によりカウントされた時間が再び増加するとき、第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するのを停止するように構成されている。第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するのを停止するとは、第1セット信号の出力レベルをハイレベルからローレベルにすることを意味する。
第2比較回路29は、例えば、上記マイクロコンピュータに予め設けられた第2比較器である。第2比較回路29の第1入力端子は、カウンタ27と電気的に接続されている。第2比較回路29の第2入力端子は、制御部7と電気的に接続されている。第2比較回路29の出力端子は、第2RSフリップフロップ26のセット端子Sと電気的に接続されている。
第2比較回路29は、カウンタ27によりカウントされた時間と、制御部7により設定された上記第1基準時間とを比較するように構成されている。第2比較回路29は、カウンタ27によりカウントされた時間が上記第1基準時間に達して、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされたとき、第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するように構成されている。第2セット信号とは、第2RSフリップフロップ26をセット状態にするための信号を意味する。第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するとは、第2セット信号の出力レベルをローレベルからハイレベルにすることを意味する。
第2RSフリップフロップ26は、第2比較回路29から第2セット信号が入力されたとき、第2出力信号の出力レベルをローレベルからハイレベルにする。これにより、制御回路22は、第2出力回路24からの第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルにすることができる。
また、第2比較回路29は、カウンタ27によりカウントされた時間が上記第1基準時間に達して、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされた後、カウンタ27によりカウントされた時間が再び増加するとき、第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するのを停止するように構成されている。第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するのを停止するとは、第2セット信号の出力レベルをハイレベルからローレベルにすることを意味する。
したがって、制御回路22は、第1タイミングと第2タイミングとを同期させることが可能となる。
第3コンパレータ45の非反転入力端子は、検出回路1と電気的に接続されている。第3コンパレータ45の反転入力端子は、制御部7と電気的に接続されている。第3コンパレータ45の出力端子は、第1RSフリップフロップ25のリセット端子Rと電気的に接続されている。
第3コンパレータ45は、検出回路1により検出された電流の電流値と、制御部7により設定された第1閾値とを比較するように構成されている。また、第3コンパレータ45は、検出回路1により検出された電流の電流値が第1閾値に達したとき、第1リセット信号を第1RSフリップフロップ25のリセット端子Rへ出力するように構成されている。第1リセット信号とは、第1RSフリップフロップ25をリセット状態にするための信号を意味する。第1リセット信号を第1RSフリップフロップ25のリセット端子Rへ出力するとは、第1リセット信号の出力レベルをローレベルからハイレベルにすることを意味する。
第1RSフリップフロップ25は、第3コンパレータ45から第1リセット信号が入力されたとき、第1出力信号の出力レベルをハイレベルからローレベルにする。これにより、制御回路22は、第1出力回路23からの第1PWM信号の出力レベルV1をローレベルにすることができる。
また、第3コンパレータ45は、検出回路1により検出された電流の電流値が第1閾値未満になったとき、第1リセット信号を第1RSフリップフロップ25のリセット端子Rへ出力するのを停止するように構成されている。第1リセット信号を第1RSフリップフロップ25のリセット端子Rへ出力するのを停止するとは、第1リセット信号の出力レベルをハイレベルからローレベルにすることを意味する。
第4コンパレータ46の非反転入力端子は、検出回路1と電気的に接続されている。第4コンパレータ46の反転入力端子は、制御部7と電気的に接続されている。第4コンパレータ46の出力端子は、第2RSフリップフロップ26のリセット端子Rと電気的に接続されている。
第4コンパレータ46は、検出回路1により検出された電流の電流値と、制御部7により設定された第2閾値とを比較するように構成されている。また、第4コンパレータ46は、検出回路1により検出された電流の電流値が第2閾値に達したとき、第2リセット信号を第2RSフリップフロップ26のリセット端子Rへ出力するように構成されている。第2リセット信号とは、第2RSフリップフロップ26をリセット状態にするための信号を意味する。第2リセット信号を第2RSフリップフロップ26のリセット端子Rへ出力するとは、第2リセット信号の出力レベルをローレベルからハイレベルにすることを意味する。
第2RSフリップフロップ26は、第4コンパレータ46から第2リセット信号が入力されたとき、第2出力信号の出力レベルをハイレベルからローレベルにする。これにより、制御回路22は、第2出力回路24からの第2PWM信号の出力レベルV2をローレベルにすることができる。
また、第4コンパレータ46は、検出回路1により検出された電流の電流値が第2閾値未満になったとき、第2リセット信号を第2RSフリップフロップ26のリセット端子Rへ出力するのを停止するように構成されている。第2リセット信号を第2RSフリップフロップ26のリセット端子Rへ出力するのを停止するとは、第2リセット信号の出力レベルをハイレベルからローレベルにすることを意味する。
以下、PWM制御装置21における制御回路22の動作について、簡単に説明する。なお、以下では、制御回路22が最初に第2閾値を変化させる場合について説明する。
制御回路22は、第2閾値を変化させる場合、第2PWM信号の出力レベルV2を第2所定期間T2、ハイレベルに固定するように第2出力回路24を制御する。また、制御回路22は、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定している第2所定期間T2の間に、第2閾値を変化させる。
制御回路22は、第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定するように第1出力回路23を制御する。また、制御回路22は、演算回路39により演算された上記位相の大きさが変更された場合、上記位相の大きさに従って、第1閾値を変化させる。制御回路22は、第1閾値を変化させて第1所定期間T1が終了した後、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定するように第2出力回路24を制御する。
なお、本実施形態の電源装置52は、例えば、実施形態1の照明器具50に適用してもよい。
以上説明した本実施形態のPWM制御装置21は、スイッチング素子6に流れる電流を検出する検出回路1と、第1PWM信号を出力する第1出力回路23と、第2PWM信号を出力する第2出力回路24とを備えている。また、PWM制御装置21は、第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する制御回路22と、前記第1PWM信号の出力レベルV1と前記第2PWM信号の出力レベルV2との論理積を第3PWM信号として出力するAND回路5とを備えている。AND回路5の第1入力端子は、第1出力回路23に接続されている。AND回路5の第2入力端子は、第2出力回路24に接続されている。AND回路5の出力端子は、スイッチング素子6に接続されている。前記第1PWM信号の周波数と前記第2PWM信号の周波数とは、同じ周波数に設定されている。制御回路22は、前記第1PWM信号の出力レベルV1がローレベルからハイレベルになる第1タイミングと、前記第2PWM信号の出力レベルV2がローレベルからハイレベルになる第2タイミングとを同期させるように第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する。制御回路22は、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルからローレベルにするための第1閾値を変化させて、前記第1PWM信号の出力レベルV1がハイレベルからローレベルになるように第1出力回路23を制御する。また、制御回路22は、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルからローレベルにするための第2閾値を変化させて、前記第2PWM信号の出力レベルV2がハイレベルからローレベルになるように第2出力回路24を制御する。制御回路22は、スイッチング素子6のオン期間の長さを指示する指令に従って、前記第1閾値と前記第2閾値とを交互に変化させるように構成されている。制御回路22は、前記第1閾値を変化させるとき、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定している第1所定期間T1の間に、前記第1閾値を変化させるように構成されている。制御回路22は、前記第2タイミングを第1所定期間T1が終了するタイミングと同期させるように、第2出力回路24を制御する。制御回路22は、前記第1閾値を変化させて第1所定期間T1が終了した後、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定するように第2出力回路24を制御する。また、制御回路22は、前記第2閾値を変化させるとき、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定している第2所定期間T2の間に、前記第2閾値を変化させるように構成されている。制御回路22は、前記第1タイミングを第2所定期間T2が終了するタイミングと同期させるように、第1出力回路23を制御する。制御回路22は、前記第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定するように第1出力回路23を制御する。これにより、PWM制御装置21でも、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制することが可能となる。
以上説明した本実施形態の電源装置52は、入力電圧から第1直流電圧を生成する電源部11と、前記第1直流電圧を異なる第2直流電圧に変換する変換部12と、変換部12を制御するPWM制御装置21とを備えている。変換部12は、スイッチング素子6を備えている。これにより、電源装置52では、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制可能なPWM制御装置21を備えた電源装置52を提供することが可能となる。
以上説明した本実施形態の照明器具50は、電源装置52と、電源装置52により点灯可能な光源部31と、光源部31が取り付けられる器具本体34とを備えている。これにより、照明器具50では、上述の電源装置52を備えた照明器具50を提供することができる。
(実施形態3)
本実施形態の電源装置53の基本構成は、実施形態2の電源装置52と同じであり、図7に示すように、電源装置52におけるPWM制御装置21とは異なるPWM制御装置51を備えている点などが実施形態2と相違する。なお、電源装置53では、電源装置52と同様の構成要素に同一の符号を付して説明を適宜省略する。また、図7では、電源部11、変換部12、整流回路55および検出回路56の図示を省略している。
電源装置53は、光源部31(図1参照)に電力を供給するように構成されている。また、電源装置53は、交流電源40と調光装置41との直列回路が電気的に接続されるように構成されている。なお、電源装置53は、光源部31と、交流電源40と、調光装置41とを構成要件として含まない。
電源装置53は、電源部11と、変換部12と、PWM制御装置51と、整流回路55と、検出回路56と、A/D変換回路13と、ゼロレベル検出回路49とを備えている。
PWM制御装置51は、検出回路1と、第1出力回路23と、第2出力回路24と、制御回路47と、AND回路5とを備えている。
制御回路47は、制御部7と、第1比較回路28と、第2比較回路29と、第3コンパレータ45と、第4コンパレータ46と、発振回路48とを備えている。
発振回路48は、上記鋸波信号を出力するように構成されている。発振回路48は、第1比較回路28の第1入力端子と電気的に接続されている。また、発振回路48は、第2比較回路29の第1入力端子と電気的に接続されている。
制御回路47は、ゼロレベル検出回路49からの入力に従って、第1タイミングと第2タイミングとを同期させるように第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する。
ゼロレベル検出回路49は、スイッチング素子6の両端電圧(ドレイン−ソース間電圧)がゼロレベルに達したことを検出するように構成されている。ゼロレベル検出回路49は、発振回路48と電気的に接続されている。
発振回路48は、ゼロレベル検出回路49によりスイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことが検出されたとき、上記鋸波信号の出力がリセットされるように構成されている。上記鋸波信号の出力がリセットされるとは、上記鋸波信号の出力レベルがゼロレベルになることを意味する。
第1比較回路28は、発振回路48からの上記鋸波信号の出力がリセットされたとき、第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、制御回路47は、第1出力回路23からの第1PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。
また、第1比較回路28は、発振回路48からの上記鋸波信号の出力がリセットされた後、上記鋸波信号の出力が再び増加するとき、第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するのを停止するように構成されている。
第2比較回路29は、発振回路48からの上記鋸波信号の出力がリセットされたとき、第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、制御回路47は、第2出力回路24からの第2PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。
また、第2比較回路29は、発振回路48からの上記鋸波信号の出力がリセットされた後、上記鋸波信号の出力が再び増加するとき、第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するのを停止するように構成されている。
したがって、制御回路47は、ゼロレベル検出回路49からの入力に従って、第1タイミングと第2タイミングとを同期させることが可能となる。また、制御回路47は、ゼロレベル検出回路49からの入力に従って、第1タイミングと第2タイミングとを同期させるので、スイッチング素子6のソフトスイッチング動作が可能となる。よって、電源装置53では、電源装置30および電源装置52に比べて、低損失化を図ることが可能となる。
また、第1比較回路28は、発振回路48から出力された上記鋸波信号の出力レベルが制御部7により設定された第2基準値に達して、上記鋸波信号の出力がリセットされたとき、第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、制御回路47は、例えば、ゼロレベル検出回路49によりスイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことが検出されない場合があっても、第1出力回路23からの第1PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。第2基準値とは、スイッチング素子6のオンタイミングを設定するための値を意味する。スイッチング素子6のオンタイミングとは、スイッチング素子6をオフ状態からオン状態にする時点を意味する。
また、第2比較回路29は、発振回路48から出力された上記鋸波信号の出力レベルが制御部7により設定された上記第2基準値に達して、上記鋸波信号の出力がリセットされたとき、第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、制御回路47は、例えば、ゼロレベル検出回路49によりスイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことが検出されない場合があっても、第2出力回路24からの第2PWM信号の出力レベルV2をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。
以下、PWM制御装置51における制御回路47の動作について、簡単に説明する。なお、以下では、制御回路47が最初に第2閾値を変化させる場合について説明する。
制御回路47は、第2閾値を変化させる場合、第2PWM信号の出力レベルV2を第2所定期間T2、ハイレベルに固定するように第2出力回路24を制御する。また、制御回路47は、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定している第2所定期間T2の間に、第2閾値を変化させる。
制御回路47は、第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定するように第1出力回路23を制御する。また、制御回路47は、演算回路39により演算された上記位相の大きさが変更された場合、上記位相の大きさに従って、第1閾値を変化させる。制御回路47は、第1閾値を変化させて第1所定期間T1が終了した後、第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定するように第2出力回路24を制御する。
なお、本実施形態の電源装置53は、例えば、実施形態1の照明器具50に適用してもよい。
以上説明した本実施形態のPWM制御装置51は、スイッチング素子6に流れる電流を検出する検出回路1と、第1PWM信号を出力する第1出力回路23と、第2PWM信号を出力する第2出力回路24とを備えている。また、PWM制御装置51は、第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する制御回路47と、前記第1PWM信号の出力レベルV1と前記第2PWM信号の出力レベルV2との論理積を第3PWM信号として出力するAND回路5とを備えている。AND回路5の第1入力端子は、第1出力回路23に接続されている。AND回路5の第2入力端子は、第2出力回路24に接続されている。AND回路5の出力端子は、スイッチング素子6に接続されている。前記第1PWM信号の周波数と前記第2PWM信号の周波数とは、同じ周波数に設定されている。制御回路47は、前記第1PWM信号の出力レベルV1がローレベルからハイレベルになる第1タイミングと、前記第2PWM信号の出力レベルV2がローレベルからハイレベルになる第2タイミングとを同期させるように第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する。制御回路47は、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルからローレベルにするための第1閾値を変化させて、前記第1PWM信号の出力レベルV1がハイレベルからローレベルになるように第1出力回路23を制御する。また、制御回路47は、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルからローレベルにするための第2閾値を変化させて、前記第2PWM信号の出力レベルV2がハイレベルからローレベルになるように第2出力回路24を制御する。制御回路47は、スイッチング素子6のオン期間の長さを指示する指令に従って、前記第1閾値と前記第2閾値とを交互に変化させるように構成されている。制御回路47は、前記第1閾値を変化させるとき、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定している第1所定期間T1の間に、前記第1閾値を変化させるように構成されている。制御回路47は、前記第2タイミングを第1所定期間T1が終了するタイミングと同期させるように、第2出力回路24を制御する。制御回路47は、前記第1閾値を変化させて第1所定期間T1が終了した後、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定するように第2出力回路24を制御する。また、制御回路47は、前記第2閾値を変化させるとき、前記第2PWM信号の出力レベルV2をハイレベルに固定している第2所定期間T2の間に、前記第2閾値を変化させるように構成されている。制御回路47は、前記第1タイミングを第2所定期間T2が終了するタイミングと同期させるように、第1出力回路23を制御する。制御回路47は、前記第2閾値を変化させて第2所定期間T2が終了した後、前記第1PWM信号の出力レベルV1をハイレベルに固定するように第1出力回路23を制御する。これにより、PWM制御装置51でも、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制することが可能となる。
以上説明した本実施形態の電源装置53は、入力電圧から第1直流電圧を生成する電源部11と、前記第1直流電圧を異なる第2直流電圧に変換する変換部12と、変換部12を制御するPWM制御装置51とを備えている。変換部12は、スイッチング素子6を備えている。これにより、電源装置53では、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制可能なPWM制御装置51を備えた電源装置53を提供することが可能となる。
また、電源装置53は、スイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことを検出するゼロレベル検出回路49を、更に備えている。制御回路47は、ゼロレベル検出回路49からの入力に従って、前記第1タイミングと前記第2タイミングとを同期させるように第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する。これにより、電源装置53では、スイッチング素子6のソフトスイッチング動作が可能となる。よって、電源装置53では、電源装置30および電源装置52に比べて、低損失化を図ることが可能となる。
以上説明した本実施形態の照明器具50は、電源装置53と、電源装置53により点灯可能な光源部31と、光源部31が取り付けられる器具本体34とを備えている。これにより、照明器具50では、上述の電源装置53を備えた照明器具50を提供することができる。
(実施形態4)
本実施形態の電源装置54の基本構成は、実施形態2の電源装置52と同じであり、図8に示すように、ゼロレベル検出回路49を備えている点が実施形態2と相違する。なお、電源装置54では、電源装置52と同様の構成要素に同一の符号を付して説明を適宜省略する。また、図8では、電源部11、変換部12、整流回路55および検出回路56の図示を省略している。
電源装置54は、光源部31(図1参照)に電力を供給するように構成されている。また、電源装置54は、交流電源40と調光装置41との直列回路が電気的に接続されるように構成されている。なお、電源装置54は、光源部31と、交流電源40と、調光装置41とを構成要件として含まない。
電源装置54は、電源部11と、変換部12と、PWM制御装置21と、整流回路55と、検出回路56と、A/D変換回路13と、実施形態3の電源装置53におけるゼロレベル検出回路49とを備えている。
ゼロレベル検出回路49は、カウンタ27と電気的に接続されている。
カウンタ27は、ゼロレベル検出回路49によりスイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことが検出されたとき、カウントされた時間がリセットされるように構成されている。
第1比較回路28は、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされたとき、第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、制御回路22は、第1出力回路23からの第1PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。
第2比較回路29は、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされたとき、第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、制御回路22は、第2出力回路24からの第2PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。
したがって、制御回路22は、ゼロレベル検出回路49からの入力に従って、第1タイミングと第2タイミングとを同期させることが可能となる。また、制御回路22は、ゼロレベル検出回路49からの入力に従って、第1タイミングと第2タイミングとを同期させるので、スイッチング素子6のソフトスイッチング動作が可能となる。よって、電源装置53では、電源装置30および電源装置52に比べて、低損失化を図ることが可能となる。
また、第1比較回路28は、カウンタ27によりカウントされた時間が制御部7により設定された第2基準時間に達して、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされたとき、第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、制御回路22は、例えば、ゼロレベル検出回路49によりスイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことが検出されない場合があっても、第1出力回路23からの第1PWM信号の出力レベルV1をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。第2基準時間とは、第1PWM信号および第2PWM信号それぞれの周期を意味する。
また、第1比較回路28は、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされた時点と、カウンタ27によりカウントされた時間が上記第2基準時間に達して、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされた時点とが同じであるとき、第1セット信号を第1RSフリップフロップ25のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、電源装置54では、第1PWM信号の出力レベルV1がハイレベルを維持することが可能となる。
また、第2比較回路29は、カウンタ27によりカウントされた時間が制御部7により設定された上記第2基準時間に達して、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされたとき、第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、制御回路22は、例えば、ゼロレベル検出回路49によりスイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことが検出されない場合があっても、第2出力回路24からの第2PWM信号の出力レベルV2をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。
また、第2比較回路29は、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされた時点と、カウンタ27によりカウントされた時間が上記第2基準時間に達して、カウンタ27によりカウントされた時間がリセットされた時点とが同じであるとき、第2セット信号を第2RSフリップフロップ26のセット端子Sへ出力するように構成されている。これにより、電源装置54では、第2PWM信号の出力レベルV2がハイレベルを維持することが可能となる。
なお、本実施形態の電源装置54は、例えば、実施形態1の照明器具50に適用してもよい。
以上説明した本実施形態の電源装置54は、入力電圧から第1直流電圧を生成する電源部11と、前記第1直流電圧を異なる第2直流電圧に変換する変換部12と、変換部12を制御するPWM制御装置21とを備えている。変換部12は、スイッチング素子6を備えている。これにより、電源装置54では、PWM信号(第3PWM信号)のデューティ比を変化させるときに、想定外のデューティ比を有するPWM信号(第3PWM信号)が出力されるのを抑制可能なPWM制御装置21を備えた電源装置54を提供することが可能となる。
また、電源装置54は、スイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことを検出するゼロレベル検出回路49を、更に備えている。制御回路22は、カウンタ27もしくはゼロレベル検出回路49からの入力に従って、前記第1タイミングと前記第2タイミングとを同期させるように第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する。これにより、電源装置54では、スイッチング素子6のソフトスイッチング動作が可能となる。よって、電源装置54では、電源装置30および電源装置52に比べて、低損失化を図ることが可能となる。
また、電源装置54は、カウンタ27とゼロレベル検出回路49との両方を備えている。制御回路22は、カウンタ27とゼロレベル検出回路49との少なくとも一方からの入力に従って、前記第1タイミングと前記第2タイミングとを同期させるように第1出力回路23および第2出力回路24それぞれを制御する。これにより、電源装置54では、制御回路22が、例えば、ゼロレベル検出回路49によりスイッチング素子6の両端電圧がゼロレベルに達したことが検出されない場合があっても、第1PWM信号の出力レベルV1と第2PWM信号の出力レベルV2との両方をローレベルからハイレベルにすることが可能となる。
以上説明した本実施形態の照明器具50は、電源装置54と、電源装置54により点灯可能な光源部31と、光源部31が取り付けられる器具本体34とを備えている。これにより、照明器具50では、上述の電源装置54を備えた照明器具50を提供することができる。