JP2015220091A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1電極の上に、塗布法を用いて補助電極を形成する場合において、発光装置の発光面積が狭くならないようにする。【解決手段】基板110上には、第1電極120が形成されている。第1電極120には、溝122が形成されている。溝122内には補助電極124が位置している。補助電極124は、塗布材料によって形成されている。第1電極120上には、さらに、有機層130及び第2電極140がこの順に形成されている。溝122は、第1電極120を貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。【選択図】図18

Description

本発明は、発光装置に関する。
近年は、発光素子として有機EL(Organic Electroluminescence)素子を有する発光装置の開発が進んでいる。有機EL素子は、有機層を、透明電極である第1電極と、第2電極とで挟んだ構成を有している。透明導電材料は、Alなどの金属材料と比較して抵抗が高い。このため、透明電極には、例えば特許文献1に記載されているように、金属からなる細い補助電極が形成されることが多い。
特許文献1において、補助電極の材料として、金属粒子を水やアルコールなどに分散させた塗布材料が例示されている。金属粒子としては、Au、Ag、Cu、Fe、Ni、Cr、及びこれらの合金が例示されている。なお、特許文献1において、基板の上には、補助電極及び透明電極の順に形成されている。
また特許文献2には、有機薄膜太陽電池において、透明電極と基板の間に透明樹脂層を形成し、この透明樹脂層に補助電極を埋め込むことが記載されている。特許文献2において、有機薄膜太陽電池は、以下のようにして形成されている。まず、離型フィルム上に、補助電極を、印刷法を用いて形成する。そして、この離型フィルム上に、透明樹脂層を、補助電極を覆うように形成する。その後、離型フィルムを取り外し、透明樹脂層及び補助電極の上に、透明電極を形成する。
特開2013−73810号公報 特開2013−102055号公報
有機層を有する発光装置において、透明導電材料からなる第1電極の上に、塗布法を用いて補助電極を形成した場合、塗布材料が第1電極の上で広がり、補助電極の幅が広がってしまう。補助電極の幅が広がると、発光装置のうち補助電極でおおわれる領域が広がるため、発光装置の発光面積が狭くなってしまう。
本発明が解決しようとする課題としては、第1電極の上に、塗布法を用いて補助電極を形成する場合において、発光装置の発光面積が狭くならないようにすることが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、基板と、
前記基板上に形成され、透明導電材料からなる第1電極と、
前記第1電極に形成された溝と、
塗布材料から形成され、前記溝内に形成された補助電極と、
前記第1電極上に形成された有機層と、
前記有機層上に形成された第2電極と、
を備える発光装置である。
図2から有機層及び絶縁層を取り除いた図である。 図3から第2電極を取り除いた図である。 図4から封止部材を取り除いた図である。 発光装置の平面図である。 図4のA−A断面図である。 図4のB−B断面図である。 図1において点線αで囲んだ領域を拡大した図である。 基板を流体で処理する工程を説明するための断面図である。 第1の実施形態の変形例に係る発光装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。 発光装置をエミッション顕微鏡で観察したときの画像である。 第2の実施形態に係る発光装置の構成を示す平面図である。 図11のA−A断面図である。 図11のB−B断面図である。 第2の実施形態の変形例1に係る発光装置の断面図である。 第2の実施形態の変形例1に係る発光装置の断面図である。 第2の実施形態の変形例2に係る発光装置の断面図である。 第2の実施形態の変形例2に係る発光装置の断面図である。 第3の実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 (a)は図18の点線βで囲んだ領域を拡大した図であり、(b)は図19(a)の領域γを拡大した図である。 第3の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1、図2、図3、及び図4は、発光装置100の平面図である。図3は、図4から封止部材180を取り除いた図であり、図2は、図3から第2電極140を取り除いた図であり、図1は、図2から有機層130及び絶縁層170を取り除いた図である。本図に示す発光装置100は、照明装置として使用される。
発光装置100は、例えば矩形などの多角形であり、複数の有機EL素子102(図2に図示)、第1端子150、及び第2端子160を有している。そして、複数の有機EL素子102によって発光部104が形成されている。発光部104は、例えば矩形であり、その一辺の長さは、例えば45mm以上105mm以下である。なお、以下に示す発光装置100の各構成のレイアウトは、あくまで一例である。例えば発光装置100は、自発光型の表示装置であってもよい。
第1端子150及び第2端子160は、有機EL素子102に電力を供給するために設けられている。このため、第1端子150及び第2端子160には、発光装置100に電力を供給するための接続部材(例えば金属配線)が接続される。第1端子150は、第1の方向(図中左右方向)に延在しており、第2端子160は第1の方向に交わる第2の方向(例えば図中上下方向)に延在している。
有機EL素子102は、基板110に、第1電極120、有機層130、及び第2電極140を積層した構成を有している。本図に示す例では、基板110の上に、第1電極120、有機層130、及び第2電極140がこの順に積層されている。
基板110は、例えばガラスや樹脂などの透明基板である。基板110は、可撓性を有していてもよい。この場合、基板110の厚さは、例えば10μm以上1000μm以下である。この場合においても、基板110は無機材料及び有機材料のいずれで形成されていてもよい。基板110は、例えば矩形などの多角形である。基板110が正方形である場合、基板110の一辺は、例えば50mm以上120mm以下である。
有機層130は、発光層を有している。有機層130は、例えば、正孔注入層、発光層、及び電子注入層をこの順に積層させた構成を有している。正孔注入層と発光層との間には正孔輸送層が形成されていてもよい。また、発光層と電子注入層との間には電子輸送層が形成されていてもよい。なお、有機層130は塗布材料を用いて、インクジェット法、印刷法、スプレー法で形成しても構わない。
第1電極120は有機EL素子102の陽極として機能し、第2電極140は有機EL素子102の陰極として機能する。第1電極120は、光透過性を有する透明電極である。有機EL素子102が発光した光は、第1電極120を介して外部に出射する。透明電極を構成する透明導電材料は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)等の無機材料、またはポリチオフェン誘導体などの導電性高分子を含んでいる。
また、第2電極140は、Au、Ag、Pt、Sn、Zn、及びInからなる第1群の中から選択される金属、又はこの第1群から選択される金属の合金からなる金属層を含んでいる。
より具体的には、第1電極120は、図1に示すように、第1端子150に接続している。そして第1電極120は、基板110のうち、発光部104となる領域から第1端子150まで連続して形成されている。本図に示す例では、基板110は矩形であり、第1端子150は基板110のうち互いに対向する2辺に沿って設けられている。第1電極120は、この2辺の間に形成されている。
また、図3に示すように、複数の有機EL素子102の第2電極140は互いに繋がっている。言い換えると、第2電極140は、複数の有機EL素子102に共通の電極として形成されている。詳細には、第2電極140は、有機層130及び絶縁層170の上に形成されており、また、第2端子160に接続している。本図に示す例では、第2端子160は、基板110のうち互いに対向する2辺に沿って形成されている。そして第2電極140は、これら2つの第2端子160の間の領域を覆うように形成されている。
図1〜図4に示す例において、第1端子150及び第2端子160は、発光部104の外側に配置されている。詳細には、2つの第1端子150が第2の方向に互いに離れて配置されており、かつ、2つの第2端子160が第1の方向に互いに離れて配置されている。そして、発光部104は、2つの第1端子150の間、かつ2つの第2端子160の間に位置している。このようにすると、第1電極120には2つの第1端子150から電圧が供給され、かつ第2電極140には2つの第2端子160から電圧が供給されるため、発光部104の内部で電圧に分布が生じることを抑制できる。これにより、発光部104に輝度の分布が生じることを抑制できる。
より具体的には、上記したように、発光装置100は矩形である。そして、発光装置100の互いに対向する2辺のそれぞれに沿って第1端子150が形成されており、発光装置100の残りの2辺のそれぞれに沿って第2端子160が形成されている。そして、複数の有機EL素子102は、第1端子150が延在している方向(第1の方向)に並んでいる。本図に示す例において、有機EL素子102は長方形であり、短辺が第1端子150と平行な方向を向いている。第1端子150の長さは、有機EL素子102の短辺よりも大きくなっている。第1端子150及び第2端子160には、導電部材、例えばリード端子またはボンディングワイヤが接続する。
第1端子150は、第1電極120と同一の層(第1層152)の上に第2層154を積層した構成を有している。そして第1層152は第1電極120と一体になっている。このため、第1端子150と第1電極120の間の距離を短くして、これらの間の抵抗値を小さくすることができる。また、発光装置100の縁に存在する非発光領域を狭くすることができる。
第2層154は、第1電極120よりも抵抗値が低い材料によって形成されている。第2層154は、金属粒子を含む塗布材料を第1電極120上に塗布し、その後焼成することによって形成されている。第2層154を第1電極120上に塗布する方法としては、例えばインクジェット法が用いられる。また、塗布材料中に含まれる金属粒子は、例えば銀粒子であり、その直径は数十nm程度である。そして、第1端子150に電圧を供給する接続部材は、第2層154に接続している。第2層154を設けることにより、第1端子150の抵抗値を小さくすることができる。なお、第2層154は、第1電極120よりも透光性が低い。
また、第2端子160は、第1層162の上に第2層164を積層した構成を有している。第1層162は第1電極120と同様の材料により形成されている。ただし、第1層162は第1電極120から分離している。第2層164は、第2層154と同様の材料かつ同様の方法を用いて形成されている。第2層164を設けることにより、第2端子160の抵抗値を小さくすることができる。
第1電極120には、補助電極124が接している。本図に示す例では、複数の補助電極124は、第1電極120のうち基板110とは逆側の面に設けられている。補助電極124の間隔は、例えば0.5mm以上2mm以下、好ましくは0.75mm以上1.25mm以下である。補助電極124は、第1電極120よりも抵抗値の低い材料によって形成されている。補助電極124が形成されることにより、第1電極120の面内で電圧降下が生じることを抑制できる。これにより、発光装置100の輝度に分布が生じることを抑制できる。
補助電極124は、例えば第2層154,164と同様の材料かつ同様の方法を用いて、形成されている。言い換えると、補助電極124は、金属粒子が焼成され、互いに結合することにより、形成されている。このため、補助電極124の表面の凹凸は、蒸着法などの気相成膜法及びエッチング法を用いて形成された場合と比較して、大きくなる。
なお、本図に示す例において、補助電極124は2つの第1端子150の間を延在しているが、2つの第1端子150の第2層154のいずれにも直接接続していない。ただし、補助電極124は、いずれかの第2層154に直接接続していてもよい。
図2に示すように、第1電極120のうち第2層154で覆われていない領域の上には、絶縁層170が形成されている。絶縁層170は、例えばポリイミドなどの感光性の樹脂によって形成されている。絶縁層170には、複数の開口172が設けられている。開口172は、補助電極124と平行に延在している。ただし、開口172は補助電極124に重なっていない。このため、補助電極124は絶縁層170に覆われている。また、少なくとも開口172の内部には、上記した有機層130が形成されている。そして、第1電極120及び第2電極140の間に電圧又は電流が印加されることにより、開口172内に位置する有機層130は発光する。言い換えると、開口172のそれぞれの中に有機EL素子102が形成されている。
また、図4に示すように、複数の有機EL素子102は封止部材180によって封止されている。封止部材180は、基板110と同様の多角形の金属箔又は金属板(例えばAl箔又はAl板)の縁部182の全周を押し下げた形状を有している。そして縁部182は接着材又は粘着材等で基板110に固定されている。
図5は、図4のA−A断面図である。上記したように、第1端子150は、第1電極120の端部(第1層152)の上に第2層154を積層した構成を有している。また、有機層130は封止部材180によって封止されている。封止部材180の内側には、乾燥剤が配置されていてもよい。封止部材180の縁部182は、絶縁性の接着層184を介して、基板110の上に形成された層(A−A断面では第2層154)に固定されている。ただし、第2層154のうち基板110の縁に近い部分は、縁部182から露出している。そして、第2層154のうち縁部182から露出している部分には、上記した導電部材が接続される。
図6は、図4のB−B断面図である。上記したように、第2端子160は、第1層162の上に第2層164を積層した構成を有している。封止部材180の縁部182は、絶縁性の接着層184を介して、第2端子160の一部に固定されている。そして、第2端子160のうち縁部182から露出している部分には、上記した導電部材が接続される。
図7は、図1において点線αで囲んだ領域を拡大した図である。上記したように、補助電極124は塗布材料を用いて形成されている。補助電極124の周囲には、補助電極124を形成するための塗布材料が飛散して付着し、島状の導電層126(導電部)が複数形成されている。補助電極124がインクジェット法で形成される場合、導電層126は特に形成されやすい。導電層126は、補助電極124と同じ材料によって形成されており、また、補助電極124に直接つながってない。一つの導電層126の面積は、例えば1μm以下である。一方、補助電極124の幅は、例えば25μm以上100μm以下、好ましくは40μm以上60μm以下であり、補助電極124の長さは、例えば10mm以上200mm以下、好ましくは50mm以上100mm以下である。
補助電極124の幅方向(図1〜4,6,7における左右方向)において、隣り合う2つの補助電極124の中間地点における導電層126の密度は、補助電極124に隣接する領域における導電層126の密度よりも低い。そして補助電極124は絶縁層170で覆われているが、絶縁層170の幅は、例えば、補助電極124の配置位置精度及び絶縁層170の配置位置精度を考慮して、補助電極124の幅よりも大きく設計される。例えば、補助電極124の幅の2倍以上、又は補助電極124の幅よりも0.5mm以上太い。このため、導電層126の大部分は、絶縁層170で覆われる。なお、絶縁層170で覆われていない導電層126は、後述するように流体で処理されている。この流体は、導電層126を構成する材料を絶縁化若しくは高抵抗化、またはエッチングする。
次に、発光装置100の製造方法について説明する。まず、基板110の上に第1電極120となる材料を、例えばスパッタリング法または蒸着法を用いて形成する。次いで、この導電層をエッチング(例えばドライエッチング又はウェットエッチング)などを利用し、選択的に除去する。これにより、基板110上には、第1電極120、第1層152,162が形成される(第1工程)。
次いで、第1電極120上に補助電極124を形成し、第1層152上に第2層154を形成し、さらに第1層162上に第2層164を形成する。補助電極124及び第2層154,164は、例えばインクジェット法などの塗布法を用いて形成される(第2工程)。この工程において、補助電極124を形成するための塗布材料は飛散し、基板110上に導電層126が形成される。
次いで、基板110上及び第1電極120上に絶縁層を形成し、この絶縁層を、薬液(例えば現像液)を利用して選択的に除去する。これにより、絶縁層170及び開口172が形成される。絶縁層170が絶縁層で形成されている場合、絶縁層170及び開口172は、露光処理及び現像処理によって形成される。絶縁層170がポリイミドで形成されている場合、絶縁層170には、さらに加熱処理が行われる。これにより、絶縁層170のイミド化が進む。
次いで、基板110を流体、すなわち液体又は気体で処理する。この流体は、導電層126を構成する材料を絶縁化(例えば酸化)またはエッチングする。これにより、絶縁層170で覆われていない導電層126の少なくとも表層は絶縁化(例えば酸化)もしくは高抵抗化され、または導電層126はエッチングにより除去される(第3工程)。この際、補助電極124は絶縁層170によって覆われているため、絶縁化されず、またはエッチングされない。なお、この工程の詳細は、後述する。
次いで、開口172内に有機層130を形成する(第4工程)。有機層130を構成する少なくとも一つの層(例えば正孔輸送層)は、例えばスプレー塗布、ディスペンサー塗布、インクジェット、又は印刷などの塗布法を用いて形成されてもよい。なお、有機層130の残りの層は、例えば蒸着法を用いて形成されるが、これらの層も塗布法を用いて形成されてもよい。
次いで、有機層130上に第2電極140を、例えば蒸着法やスパッタリング法を用いて形成する(第5工程)。次いで、接着層184を用いて封止部材180を基板110に固定する。
図8は、基板110を流体で処理する工程を説明するための断面図である。図8(a)に示すように、基板110の上には、補助電極124の他に、島状の導電層126が形成されている。一部の導電層126は絶縁層170によって覆われているが、残りの導電層126は絶縁層170から露出している。
そして基板110を、導電層126を構成する材料を絶縁化(例えば酸化)する流体で処理した場合、図8(b)に示すように、絶縁層170で覆われてない導電層126の少なくとも表層は変質層125となり、絶縁化(例えば酸化)もしくは高抵抗化される。導電層126が銀粒子で形成される場合、基板110は、例えばオゾンガスなどの酸化剤で処理される。ここで基板110をオゾンガスで処理すると同時に基板110に紫外線を照射してもよい。この場合、導電層126の少なくとも表層は酸化される。
また、基板110を、導電層126を構成する材料をエッチングするエッチング液で処理した場合、図8(c)に示すように、絶縁層170で覆われてない導電層126は除去される。導電層126が銀粒子で形成される場合、基板110は、例えばリン酸を主成分とするエッチング液で処理される。この時のエッチング時間は、例えば30秒以上1分30秒以下である。
なお、図8(d)に示すように、基板110は、補助電極124を形成したのち、絶縁層170を形成する前に、導電層126を構成する材料をエッチングする流体で処理されてもよい。この場合、補助電極124も多少小さくなるが、補助電極124の機能に影響は生じない。
以上、本実施形態によれば、補助電極124は塗布材料を用いて形成されているため、補助電極124の周囲には島状の導電層126が形成されてしまう。導電層126がそのまま残っていると、導電層126と重なる領域において有機層130が薄くなってしまい、導電層126を介して第1電極120と第2電極140とがショートする可能性が出てくる。これに対して本実施形態では、導電層126は絶縁層170で覆われているため、導電層126が原因となって第1電極120と第2電極140がショートすることを抑制できる。
また、絶縁層170で覆われていない導電層126が存在していても、この導電層126はエッチングにより除去されるか、またはこの導電層126の少なくとも表層は絶縁化または高抵抗化されている。このため、導電層126が原因となって第1電極120と第2電極140がショートすることをさらに抑制できる。
(第1の実施形態の変形例)
本変形例に係る発光装置100の製造方法は、補助電極124を形成したのちに基板110をエッチングする工程の代わりに、図9に示すリペア工程を有している点を除いて、第1の実施形態に係る発光装置100の製造方法と同様である。図9に示す工程は、第2電極140が形成されたのち、封止部材180が基板110に固定される前に行ってもよいし、封止部材180が固定された後にリペア工程を行ってもよい。
このリペア工程では、まず、絶縁層170で覆われてない導電層126の位置を特定する(図9のステップS10,S20)。具体的には、第1電極120と第2電極140の間に、発光時とは逆方向の電圧を印加する(ステップS10)。この時印加される電圧の絶対値は、発光装置100を発光させるときの電圧の絶対値(例えば12V〜15V)よりも小さく、例えば1.5V以上3V以下である。次いで、例えばエミッション顕微鏡を用いて、発光点を観察し、基板110上における発光点の座標を認識する(ステップS20)。この発光点は、導電層126に起因して第1電極120と第2電極140とがショートすることにより、生じている。
次いで、基板110のうち認識した座標に対してレーザを照射する(ステップS30)。これにより導電層126は除去または絶縁化(もしくは高抵抗化)される。このため、第1電極120と第2電極140がショートしている部分はなくなる。
図10は、第1電極120と第2電極140の間に、発光時とは逆方向の電圧を印加した状態で、発光装置100をエミッション顕微鏡で観察したときの画像を示している。本図は、発光部104を複数回に分割して撮影し、生成した複数の画像をつなげたものである。本図に示す例において、発光部104の中には複数の発光点が存在している。そして、これらの発光点に対して、図9に示した処理を行えば、第1電極120と第2電極140とがショートしている部分をなくすことができる。
以上、本変形例によれば、絶縁層170で覆われてない導電層126の位置を特定し、その後、その導電層126にレーザを照射する。これにより、導電層126に起因して、第1電極120と第2電極140がショートしている部分を修復することができる。従って、発光装置100の発光品質は高まる。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態に係る発光装置100の構成を示す平面図であり、第1の実施形態における図1に対応している。図12は図11のA−A断面図であり、図13は図11のB−B断面図である。図12及び図13では、説明のため、封止部材180及び接着層184を示している。本実施形態に係る発光装置100は、以下の点を除いて、第1の実施形態に係る発光装置100と同様の構成を有している。
まず、基板110の上に補助電極124が形成されている。そして、基板110及び補助電極124の上に、第1電極120が形成されている。ここで、補助電極124は塗布法によって形成されているため、補助電極124のエッジは、蒸着法などの気相成膜法及びエッチング法を用いて形成された場合と比較して、丸くなる。従って、補助電極124に起因して第1電極120の表面に凹凸が生じた場合でも、この凹凸は滑らかになる。
また、第1電極120と第1端子150を繋ぐ第1接続配線156は、補助配線155と透明電極層153の積層構造を有している。補助配線155は補助電極124と同一工程で形成されているため、基板110の上に形成されており、かつ、補助電極124と同様の材料によって形成されている。透明電極層153は第1電極120及び第1端子150の第1層152と一体に形成されており、また、補助配線155よりも幅が広い。本図に示す例では、透明電極層153の幅は第1電極120の幅とほぼ同じである。そして、透明電極層153の下には複数の補助配線155が互いに平行に形成されている。なお、本図に示す例では、補助配線155は第1端子150の第2層154とは分離されている。ただし、補助配線155と第2層154は互いにつながっていてもよい。
さらに、第2電極140と第2端子160を繋ぐ第2接続配線166は、補助配線165と透明電極層163の積層構造を有している。補助配線165は、補助配線155と同様に補助電極124と同一工程で形成されているため、基板110の上に形成されており、かつ、補助電極124と同様の材料によって形成されている。透明電極層163は第2端子160の第1層162と一体に形成されており、また、補助配線155よりも幅が広い。本図に示す例では、透明電極層163の幅は第1電極120の幅とほぼ同じである。そして、透明電極層163の下には複数の補助配線165が互いに平行に形成されている。なお、本図に示す例では、補助配線165は第2端子160の第2層164とは分離されている。ただし、補助配線165と第2層164は互いにつながっていてもよい。
補助配線155,165は塗布法によって形成されているため、補助配線155,165の側面は、補助配線155,165が蒸着法などの気相成膜法及びエッチング法を用いて形成された場合と比較して、下に行くにつれて補助配線155,165の幅が広くなる方向に傾斜している。従って、補助配線155,165の側面と透明電極層153,163の間に隙間は生じにくい。
そして、接着層184及び封止部材180の縁部182は、第1接続配線156上及び第2接続配線166上に位置している。また、第1接続配線156及び第2接続配線166は、縁部182の外周側の縁と交差している。ここで、第1接続配線156において、補助配線155は透明電極層153の下に位置しており、第2接続配線166において、補助配線165は透明電極層163の下に位置している。そして、透明電極層153の幅は補助配線155の幅よりも広く、透明電極層163の幅は補助配線165の幅よりも広い。従って、透明電極層153の上に補助配線155を形成し、かつ透明電極層163の上に補助配線165を形成する場合と比較して、接着層184の下地の凹凸は少なくなる。従って、基板110と封止部材180の間の空間は接着層184によって埋まりやすくなり、その結果、封止部材180による封止能力は高くなる。
さらに、本実施形態では、補助配線155,165は塗布材料を用いて形成されているため、補助配線155,165に起因して透明電極層153,163の表面に凹凸が生じた場合でも、この凹凸は滑らかになる。このため、基板110と封止部材180の間の空間は接着層184によってさらに埋まりやすくなり、その結果、封止部材180による封止能力はさらに高くなる。また、第1接続配線156に補助配線155を設け、さらに第2接続配線166に補助配線165を設けたため、第1接続配線156及び第2接続配線166の抵抗は低くなる。
(第2の実施形態の変形例1)
図14、15は、変形例1に係る発光装置100の断面図であり、それぞれ第2の実施形態の図12,13に対応している。本変形例に係る発光装置100は、封止部材180の構成を除いて、第2の実施形態に係る発光装置100と同様の構成である。
本変形例において、封止部材180はラミネート構造の封止部材であり、金属の薄板または金属箔によって形成されている。接着層184は、封止部材180のほぼ全面に設けられている。
本変形例によっても、第2の実施形態と同様に、基板110と封止部材180の間の空間は接着層184によって埋まりやすい。従って、封止部材180による封止能力は高くなる。
(第2の実施形態の変形例2)
図16、17は、変形例2に係る発光装置100の断面図であり、それぞれ第2の実施形態の図12,13に対応している。本変形例に係る発光装置100は、封止部材180が膜である点を除いて、第2の実施形態に係る発光装置100と同様の構成である。
本変形例において、封止部材180は、例えば酸化アルミニウム膜であり、例えばALD(Atomic Layer Deposition)法を用いて形成されている。封止部材180はALD法以外の成膜法、例えばCVD法を用いて形成されていてもよい。
本変形例によっても、第1接続配線156において、補助配線155は透明電極層153の下に位置しており、また第2接続配線166において、補助配線165は透明電極層163の下に位置している。従って、透明電極層153の上に補助配線155を形成し、かつ透明電極層163の上に補助配線165を形成する場合と比較して、接着層184の下地の凹凸は少なくなる。また、本変形例では、補助配線155,165は塗布材料によって形成されているため、補助配線155,165に起因して透明電極層153,163の表面に凹凸が生じた場合でも、この凹凸は滑らかになる。従って、封止部材180を成膜法により形成した場合に、封止部材180に封止欠陥は生じにくくなる。従って、封止部材180による封止能力は高くなる。
(第3の実施形態)
図18は、第3の実施形態に係る発光装置100の構成を示す断面図であり、第1の実施形態における図6に対応している。本実施形態に係る発光装置100は、以下の点を除いて、第1の実施形態に係る発光装置100と同様の構成である。
まず、第1電極120には複数の溝122が形成されている。複数の溝122は、互いに平行に延在している。溝122は、透明導電膜を選択的に除去して第1電極120を形成する際に、形成される。そして補助電極124は、溝122の中のそれぞれに形成されている。具体的には、溝122の幅は、10μm以上100μm以下である。そして溝122は、第1電極120を貫通している。このため、溝122の底面には基板110が位置しており、また、補助電極124の底部は基板110に接することもある。補助電極124の上端は、第1電極120の上面より上に位置していてもよいし、溝122の中に位置していてもよい。そして、溝122及び補助電極124の上には、絶縁層170が形成されている。
図19(a)は、図18の点線βで囲んだ領域を拡大した図である。本図に示す例において、溝122の側面は、基板110に近づくにつれて溝122幅が狭くなる方向に傾斜している。このようにすると、有機層130から浅い角度で放射された光は、補助電極124の側面で反射され、基板110に対して直角に近い角度で入射する。このため、有機層130から放射された光のうち第1電極120と基板110の界面で反射される量は少なくなる。従って、発光装置100の光取出効率は上昇する。なお、溝122の側面は、基板110に対してほぼ直角であってもよい。ただし、完全に直角になると基板110内で全反射する光が再び増加して、発光効率が上昇しないので好ましくない。
図19(b)は、図19(a)の領域γを拡大した図である。補助電極124は塗布材料を用いて形成されている。塗布材料には金属粒子が含まれている。このため、補助電極124の側面には複数の凹凸が形成される。従って、補助電極124で反射された光は様々な方向に向かう。これにより、有機層130から放射された光のうち第1電極120と基板110の界面で反射される量は少なくなる。従って、発光装置100の光取出効率は上昇する。
補助電極124は塗布材料を用いて形成されているため、補助電極124の幅は広くなりやすい。これに対して本実施形態によれば、補助電極124を構成するための塗布材料は、溝122内に塗布される。従って、補助電極124の幅を、溝122の幅で定めることができる。これにより、補助電極124の幅を狭くすることができる。
(第3の実施形態の変形例)
図20は、第3の実施形態の変形例に係る発光装置100の断面図であり、第3の実施形態の図18に対応している。本変形例に係る発光装置100は、溝122が第1電極120を貫いていない点を除いて、第3の実施形態に係る発光装置100と同様の構成である。本変形例において、溝122は、例えば、透明電極材料をエッチングして第1電極120を形成する工程とは別の工程で形成される。ただし、溝122の幅によっては、第1電極120と同一工程で形成できる場合もある。
本変形例によっても、補助電極124の幅を狭くすることができる。また、補助電極124の底面は第1電極120に接するため、補助電極124と基板110の密着性が悪い場合には、下地に対する補助電極124の密着性を高めることができる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
100 発光装置
110 基板
120 第1電極
122 溝
124 補助電極
125 変質層
126 導電層
130 有機層
140 第2電極
150 第1端子
152 第1層
153 透明電極層
154 第2層
155 補助配線
156 第1接続配線
160 第2端子
162 第1層
163 透明電極層
164 第2層
165 補助配線
166 第2接続配線
170 絶縁層
172 開口
180 封止部材
182 縁部
184 接着層

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成され、透明導電材料からなる第1電極と、
    前記第1電極に形成された溝と、
    塗布材料から形成され、前記溝内に形成された補助電極と、
    前記第1電極上に形成された有機層と、
    前記有機層上に形成された第2電極と、
    を備える発光装置。
  2. 請求項1に記載の発光装置において、
    前記溝の側面は、前記基板に近づくにつれて前記溝の幅が狭くなる方向に傾斜している発光装置。
  3. 請求項2に記載の発光装置において、
    前記塗布材料は金属粒子を含む発光装置。
  4. 請求項3に記載の発光装置において、
    前記金属粒子は銀粒子である発光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017187639A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 パイオニア株式会社 発光装置
CN111463360A (zh) * 2020-04-09 2020-07-28 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 显示面板及显示装置

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