JP2015220038A - リチウムイオン二次電池システムおよびリチウムイオン二次電池の充電方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池システムおよびリチウムイオン二次電池の充電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電池内部の空間利用効率を悪化させることなく、低温時における充電効率を改善したリチウムイオン二次電池システムを提供する。【解決手段】リチウムイオン二次電池2と、リチウムイオン二次電池2の外表面温度を測定する温度センサー4と、リチウムイオン二次電池2に充電処理を行う際に測定された温度が所定温度未満の場合は、放電させた後に充電するように制御する制御部7と、を有することを特徴とする二次電池システム。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池システムおよびリチウムイオン二次電池の充電方法に関する。
近年、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)のモータ駆動用電池としてリチウムイオン二次電池が使用されている。
このようなリチウムイオン二次電池においては、低温時に電池の内部抵抗が上昇して充電効率がわるくなり、充電時間が常温時よりも長くなるという問題がある。従来、このような問題を解決するために、リチウムイオン二次電池のバッテリーパック内部にヒーターを設け、充電時にはこのヒーターで加熱することにより内部温度を上げてから充電する技術がある(特許文献1)。
特開10−284133号公報
しかしながら、従来の技術では、電池内部にヒーターを設けているために、電池の筐体内にヒーターを設置するためのスペースを確保しなければならない。このためヒーターが占める容積や重量の分、電池全体からすると内部の空間利用効率がわるくなり、エネルギー密度が低下する要因となる。
そこで本発明の目的は、電池内部の空間利用効率を悪化させることなく、低温時における充電効率を改善したリチウムイオン二次電池システムおよびリチウムイオン二次電池の充電方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明のリチウムイオン二次電池システムは、リチウムイオン二次電池と、リチウムイオン二次電池の外表面温度を測定する温度センサーと、リチウムイオン二次電池に充電処理を行う際に、温度センサーにより測定された温度が所定温度未満の場合は、放電させた後に充電するように制御する制御部と、を有する。
上記課題を解決するための本発明の二次電池の充電方法は、リチウムイオン二次電池に充電処理を行う際に、リチウムイオン二次電池の外表面温度を測定する段階と、測定された温度が所定温度未満の場合に放電した後に充電する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、低温時にリチウムイオン二次電池を充電する際には、充電前に放電することとした。これにより放電によって流れる電流による発熱作用によって、二次電池内部の温度を上昇させることができる。このため、電池内部にヒーターなどを設けることなく、二次電池の内部温度を上昇させてから充電することができる。したがって、電池内部の空間利用効率を低下させずに充電効率を改善することができる。
本実施形態1の二次電池システムの構成を説明するためのブロック図である。 充電処理手順を示すフローチャートである。 SOCと充放電にかかる時間の関係を示すグラフである。 経時変化による抵抗増大を加味するための手順を示すフローチャートである。 非双極型で積層型のリチウムイオン二次電池の全体構造を説明するための概略断面図である。 双極型で積層型のリチウムイオン二次電池の全体構造を説明するための概略断面図である。 図5または図6に示した積層型のリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。
以下図面を参照して本発明を適用した実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[二次電池システム]
図1は、本実施形態1のリチウムイオン二次電池システムの構成を説明するためのブロック図である。
このリチウムイオン二次電池システム(以下、二次電池システム1と称する)は、リチウムイオン二次電池(以下、二次電池2と称する)を備える。そして、二次電池2の正極負極間電圧を測定する電圧センサー3、二次電池2の外表面温度(環境温度)を測定する温度センサー4、二次電池2へ充電電力を供給する電圧電流調整部5、二次電池2の充放電電流を測定する電流センサー6、充放電を制御する制御部7を備える。また、電圧電流調整部5は外部電源8に接続されていて充電時には電力の供給を受ける一方、放電時には電圧電流調整部5を介して外部電源8側へ放電する(詳細後述)。
以下各部の詳細を説明する。
二次電池2は、通常のリチウムイオン二次電池であり、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極とがセパレータを介在させて向き合うように配置され、セパレータには電解質が充填されている。なお、リチウムイオン二次電池の詳細については後述する。
電圧センサー3は、たとえば電圧計でよく、二次電池2の正極と負極の間の電圧を測定する。電圧センサー3の取り付け位置は、特に制限はなく、二次電池2に接続される回路内において正極と負極の間の電圧を測定することができる位置であればよい。
温度センサー4は、二次電池2の外装表面の温度を測定する。温度センサー4は、二次電池2のケース(筐体)の表面などに取り付けられている(後述図7参照)。
二次電池2は、後述するように、複数の単電池を積層した形態である。このため、その内部温度を測定することが難しい。そこで本実施形態では、二次電池2の外表面温度を測定することで、二次電池2の温度の目安としている。外表面温度は内部温度を正確に表すことができないまでも、少なくとも積層電池の最外層に近い単電池の温度とほとんど同じとなる。
電圧電流調整部5は、外部電源8からの電力を制御部7からの指令に基づいて電圧、電流を調整して二次電池2へ電力を供給する。また電圧電流調整部5は、放電時に外部電源8へ二次電池2から放電された電気を放出する。
ここで外部電源8は、電気自動車等の充電に使用される、いわゆる電源グリッドなどと称されている電気自動車用の充電装置であり、直流が出力されている。このような電気自動車用の充電装置は、商用電力(交流)を二次電池2の充電のために必要な電圧、電流の直流に変換して提供している。また、外部電源8は電力回生機能が備えられており、二次電池2からの放電があった場合は、直流を交流に変換して商用電源へ回生することができる。なお、このような外部電源となる装置は、電力回生機能の付いた周知の充電装置を使用すればよいので、詳細な説明は省略する(電力回生機能の付いた充電装置としては、たとえば、特開平7−222369号公報、特開平10−080067号公報などがある)。
外部電源8が商用電源などの外部電源装置に接続されていない場合は、たとえば外部に設置された他の二次電池などを電源として充電する場合、他の二次電池へ二次電池2から放電した電力を蓄電させることが好ましい。これによりエネルギーの無駄を少なくすることができる。
電流センサー6は、たとえば電流計である。電流センサー6は、充電時には電圧電流調整部5から二次電池2へ供給される電力の電流値を測定し、放電時には二次電池2から電圧電流調整部5へ放電給される電力の電流値を測定する。電流センサー6の取り付け位置は、特に制限はなく、電圧電流調整部5から二次電池2に電力を供給する回路内に配置されて、充放電時の電流値を測定することができる位置であればよい。
制御部7は、たとえば、CPU71や記憶部72などを含んでいる、いわゆるコンピューターである。制御部7は後述する手順に従って、充電時において、二次電池2へ充電する際に、放電後に充電するか、即時充電するかの切り換え、および充電時に供給される電圧および電流を制御する。また、記憶部72はCPU71がワーキングエリアとして使用するRAMのほかに、不揮発性メモリーを搭載している。不揮発性メモリーには、本実施形態の充電処理を行うためのプログラムを記憶している。また、記憶部72は後述する充電処理おける二次電池2のSOC(電池残容量)と時間との関係などを記憶している。このような制御部7としては、電気自動車においてはたとえばECU(Engine Control Unit)などを用いるようにしてもよい。
[充電処理]
このように構成された二次電池システムにおける充電処理の手順を説明する。
図2は、充電処理手順を示すフローチャートであり、特に断りのない限り、制御部7によって行われる処理である。
この充電処理は二次電池システム1が外部電源8に接続されて、二次電池2に対して充電電力が供給可能な状態において行われる。また、充電処理の制御は、充電時においては、二次電池2の電圧が所定電圧となるまで定電流、所定電圧となった後は定電圧とする、定電流・定電圧充電方式を用いている。一方、放電時においては外部電源8へ定電流により行うものとする。
本実施形態の充電処理は、充電処理開始時において、あらかじめ決められた所定温度(しきい温度と称する)未満の場合に、即時充電を開始する場合よりも総合的な充電時間が速くなる場合には、いったん放電してから充電するものである。以下、図2を参照してこの充電処理の手順を説明する。
まず、制御部7は、温度センサー4から現在温度、電圧センサー3から現在電圧を取得する(S1)。
続いて、制御部7は取得した現在温度がしきい温度未満であるか否かを判断する(S2)。ここでしきい温度未満でなければ(S2:NO)、外部電源8から電圧電流調整部5への電力を導入して、そのまま通常の充電を行う(S8)。ステップS8は、通常の充電と同じであり、二次電池2のSOCが所定量(いわゆる満充電状態)となるか、充電動作の停止指示があれば充電処理を終了する。充電終了によってこの処理すべてが終了となる。
一方、ステップS2において、しきい温度未満の場合(S2:YES)は、ステップS1において取得した現在電圧から現在のSOCを求め、現在温度、SOCの関係から、放電後充電とするか、即時充電とするかを選択する(S3)。この選択処理については後述する。
ステップS3の選択の結果、放電後充電ではない場合(すなわち即時充電の場合)は(S4:NO)、放電することなく即時に通常の充電動作(S8)に移り、制御部7は通常の充電処理を実行する。
一方、放電後充電の場合は(S4:YES)、制御部7は、放電を開始するように電圧電流調整部5に対して指示する(S5)。この指示により電圧電流調整部5は、放電を開始する。この放電開始は、本実施形態では電圧電流調整部5が二次電池2と外部電源8とを直結することで、二次電池2の電力を外部電源8によって回生することとしている。
その後、制御部7は、現在の電流値から二次電池2の現在の内部温度を推定する(S6)。
この内部温度の推定方法は、現在の電流値I、電圧値V、および放電開始からの経過時間tによって推定する。
発熱量Q=IR×Δt=IV×Δtである(Iは電流、Rは二次電池2の内部抵抗、Δtは微小時間、Vは電圧)。したがって現在の電流値と電圧値がわかれば微小時間△tを経過したときの発熱量Qがわかる。そして、二次電池2の熱容量HCで発熱量Qを割れば微小時間Δt当たりの温度上昇量ΔT=Q/HCが求まる。この算出を放電開始から微小時間Δtごとに行うことで、微小時間Δtごとの温度上昇量ΔT、すなわち、時々刻々と変化する温度の上昇量が得られる。そしてこの温度上昇量ΔTを放電開始温度(すなわちステップS1で測定された温度)から積算(ΣΔT)してゆけば現在温度Tが得られる。すなわち現在温度T=放電開始温度T0+ΣΔTである。
ここで、二次電池2の内部抵抗は、放電することで二次電池2内部の温度が変化するために変わる。このためIR=IVの値も時間経過によって変化することになる。そこで電流値Iおよび電圧値Vはできるだけ変化の少ない時間間隔、すなわち微小時間Δtを短くして測定することが好ましい。しかし、微小時間△tは温度上昇量ΔTを求めるための時間である。このため微小時間△tがあまりに小さいと計算効率がわるい。そこで、電池容積が大きな二次電池(すなわち熱容量HCが大きい)では温度の上昇率が低いので、微小時間Δtは多少長くする。一方、電池容積が小さな二次電池(すなわち熱容量HCが小さい)では温度の上昇率が高いので、微小時間Δtはできるだけ短くした方がよい。このような観点から、できるだけ温度推定値の誤差が少なくなるような微小時間Δtを設定することが好ましい。
続いて、制御部7は、推定温度が、しきい温度以上になったか否かを判断して(S7)、しきい温度以上になっていなければ(S7:NO)、ステップS5へ戻り、しきい温度以上になるまでステップS5およびS7を繰りかえすことになり、その間放電が継続する。一方、しきい温度以上であれば(S7:YES)、通常の充電動作(S8)へ移る。その後、制御部7は通常の充電処理を行って充電処理を終了する。
なお、ステップS6の内部温度の推定に代えて、温度センサー4の現在温度がしきい温度以上か否かにより判断することとしてもよい。ただし、温度センサー4は電池筐体表面の温度を知り得るだけで、二次電池2内部の温度を正確には表していない。また、外表面の温度を測定しているため、温度センサー4で測定される温度は、どうしても内部よりも低い温度になる(電池周囲の環境温度がしきい温度より低いため、二次電池2全体がしきい温度より低くなってこの処理を行っている。したがって、この処理に入るということは環境温度がしきい温度より低い場合である)。このため、既に説明したように内部温度を推定した方が、二次電池2の内部温度がしきい温度に到達したことをより速く判断することができ、放電状態から充電へ速く移行することができる。
[放電後充電か、即時充電かの選択]
次に、ステップS3の放電後充電か、即時充電かを選択する処理を説明する。これには2通りの方法がある。
(第1の選択方法)
第1の選択方法は、あらかじめ充電処理開始温度、SOC、充放電にかかる時間の関係をあらかじめ記憶しておいて、それをもとに放電後充電した場合と、即時充電した場合とでどちらが速く充電できるかを判断するのである。ここで充電処理開始温度とは、実際に充電が開始される時点の温度ではなく、充電をするために必要な処理を開始する時点の温度であり、本実施形態でいえばステップS1の時点での温度ということになる。
図3は、SOCと充放電にかかる時間の関係を示すグラフである。図において縦軸がSOC、横軸が時間である。このグラフは、しきい温度未満のある温度から即時充電処理を行った場合(点線)と、放電後充電を行った場合(実線)を示している。図において、処理を開始した時点をt0、放電後充電による場合において放電によりしきい温度となった時点をt1、放電後充電によるカーブと即時充電のカーブが交差する時点をt2、放電後充電により満充電になった時点をt3、即時充電により満充電になった時点をt4としている。
このグラフから、しきい温度未満のある温度から、即時充電とした場合(点線)は、徐々にSOCが上がって行き、満充電に至る。一方、放電後充電とした場合(実線)は、一端SOCが低下する。そして、温度がしきい温度になった時点(t1)から充電を開始するようにしている。点線と実線を比較すれば、満充電(SOC100%)になるまでの時間が放電後充電の場合(実線)の方が速いことがわかる。しかし、時間がt0からt2までの間は、即時充電(点線)の方がより短時間でSOCを高くできることがわかる。
そこでステップS3の処理は、このグラフを用いて放電後充電とするか、即時充電とするかを選択するのである。
選択の基準としては、たとえば、ユーザーが満充電を希望する場合がある。満充電の場合は、図3のグラフから放電後充電を選択することで、より速く満充電にできることがわかる。したがって、この場合は放電後充電を選択することになる。
他の選択の基準として、たとえば、ユーザーに時間の余裕が少なく、限られた時間で充電したいという場合がある。このような場合は、ユーザーが充電にかけられる時間(あらかじめ指定された時間)がグラフのt0以上t2未満の場合は即時充電とする。一方、t2以上の場合は放電後充電とする。
さらに、他の選択の基準として、たとえば、ユーザーが所望するSOC(あらかじめ指定されたSOC)まで充電したいという場合がある。ユーザーが所望するSOCとは、たとえば電気自動車では、これから何キロ走れるだけ充電できていればよい、というような場合である。このような場合、所望される距離をSOCに換算して、ユーザーが所望するSOCとする。図3に示したグラフでは、放電後充電によるカーブと即時充電のカーブが交差する時点t2までは、どのようなSOCであっても即時充電の方が速くそのSOCに到達する。一方、放電後充電によるカーブと即時充電のカーブが交差する時点t2よりもSOCが高い場合は、放電後充電の方が速く到達する。したがって、ユーザーが所望するSOCが、放電後充電によるカーブと即時充電のカーブが交差する時点t2でのSOCよりも高い場合は放電後充電を選択することになる。
このような選択を行うためには、図3に示したごときグラフを、しきい温度未満の温度において充電処理開始温度を違えて複数用意しておく。一例を挙げると、二次電池2の使用限界温度が−40℃、しきい温度が0℃の場合、10℃刻みにグラフを作成する。つまり充電処理開始温度−10℃のグラフ、充電処理開始温度−20℃のグラフ、充電処理開始温度−30℃のグラフの3つとなる。そして、ステップS1で測定された温度(すなわち充電処理開始温度)が0℃〜15℃のときは−10℃のグラフを使用する。ステップS1での温度が−15℃〜−25℃のときは−20℃のグラフを使用する。ステップS1での温度が−25℃〜−40℃のときは−30℃のグラフを使用する。もちろん、このようなグラフは10℃刻みに限定されるものではなく、この刻み幅を狭くすれば放電後充電か即時充電かの選択をよりきめ細かく制御することができる。
なお、このようなグラフを作成する際の充電処理開始時のSOCは、しきい温度になるまで放電できる余裕のあるSOCから開始する必要がある(詳細後述)。このためステップS3の判断においては、充電処理開始時のSOCがしきい温度にまで上げることができる値であるか否かによっても判断する。図3を参照すれば、このグラフ上の充電処理開始時のSOCの値からしきい温度の時点t1のSOCの差分よりも、充電処理開始時のSOCが低い場合は即時充電とする。一方、このグラフ上の充電処理開始時のSOCからしきい温度の時点t1のSOCの差分よりも充電処理開始時のSOCが高い場合は放電後充電とする。なお、放電によって到達するSCOの下限値は、極端に下がってしまうと二次電池の劣化が進みやすくなる。このため蓄電量が残った状態とする。したがって、放電時に到達するSCOは下限値を設定しておく。たとえば20%程度である。この下限値は二次電池特性などに応じて適宜設定すればよく限定されるものではない。そのほか充電処理開始温度ごとに複数作成した他のグラフにおいても同様である。
このように第1の選択方法では、あらかじめ作成したSOCと充放電にかかる時間の関係を示すグラフを用いて放電後充電とするか、即時充電とするかを選択する。SOCと充放電にかかる時間の関係を示すグラフは、たとえば実際の電池を使った実験や、シミュレーションにより作成することになる。なお、このようなグラフは、実際には制御部7において計算できるような数値データとして記憶しておくことになる。
このようにSOCと充放電にかかる時間の関係を示すグラフを用いて充電制御を行うことで、電池特性にあったより速い充電を行うことができる。
この第1の選択方法の変形例として、図3に示したような充放電に伴い時々刻々と変化するSOCと時間の関係を記憶しておくのではなく、簡易的に、充電処理開始温度とSOCの関係を、範囲として記憶しておいて、放電後充電か、即時充電かを選択するようにしてもよい。一例を挙げると、しきい温度−10℃の時には、現在のSOCが20%(下限値)から40%未満の場合は放電後充電を選択し、現在のSOCが40%以上の場合は即時充電を選択する、などである。
(第2の選択方法)
次に、第2の選択方法を説明する。第2の選択方法は、しきい温度に到達させるために必要な電流量、それにより到達するSOC、およびそれに要する時間、到達したSOCから充電した場合に所定のSOCに到達するまでに要する時間を演算して推定する。そしてその推定結果とあらかじめ記憶されている低温時における即時充電による時間とを比較して、放電後充電とするか、即時充電かを選択する。
現在温度の推定(上述のS3)でも説明したように発熱量Q、温度上昇量ΔTには下記(1)および(2)式の関係がある。
発熱量Q=IR×t …(1)
温度上昇量ΔT=Q/HC …(2)
ただし式中、Iは電流、Rは二次電池2の内部抵抗、tは時間、HCは熱容量である。
一方、SOCは、充放電により出入りした電荷をq、満充電容量をFCとすると下記(3)しきいより求めることができる。
SOC(%)=q/FC×100 …(3)
ただし、電流I=電荷q/時間tである。
ここで、放電電流I=一定、内部抵抗R=一定であると仮定する。しかも内部抵抗R=一定は、しきい温度より低い場合における値とする。そして上記(1)および(2)式から、現在温度からしきい温度まで上げるために必要な電流量を求める。そして(3)式から放電開始時点(しきい温度未満の時点)のSOCから放電終了時点(しきい温度となった時点)のSOCを算出できる。このとき同時にその電流量となるまでの時間もわかるので、しきい温度まで上昇させるために必要な時間がわかることになる。
さらに、算出したしきい温度となった時点のSOCから満充電になるまでの電荷量を、常温時(すなわちしきい温度以上)で充電を行った場合に充電電流一定と仮定して上記(3)式から求める。
これにより、しきい温度まで温度を上昇させるために必要な放電時間とそこまで放電して到達したSOCから満充電するまでに必要な時間がわかる。すなわち、放電後に充電を開始した場合に満充電にするためにかかる時間が算出できる。
一方、しきい温度未満の場合に即時充電を開始して満充電になるまでの時間は、温度によって充電効率の違いがあるため、あらかじめ実験(またはシミュレーションでもよい)により求めておく必要がある。これは図3に示した点線のごとくである。したがって、しきい温度未満の時に即時充電により満充電になるまでの時間をあらかじめ求めておいて、それを記憶部72に記憶しておくのである。たとえば、しきい温度未満の温度ごとに、−10℃、−20℃、−30℃などと10℃刻みで温度が異なる場合のそれぞれの満充電に要する時間を記憶しておくのである。もちろん10℃刻みではなくてもよい。
そして、上記算出したしきい温度まで放電した時間+放電後のSOCから満充電までに要する時間(放電後充電)と、あらかじめ記憶してある現在温度(S1の温度)に応じた温度から即時充電した場合に満充電までにかかる時間(即時充電)を比較する。
ここでも比較のためには、あらかじめ記憶されている充電処理開始温度における充電時間のなかから、ステップS1で測定された温度に近い充電時間と比較することになる。たとえば、二次電池2の使用限界温度が−40℃、しきい温度が0℃の場合にステップS1で測定された温度(すなわち充電処理開始温度)が0℃〜15℃のときは−10℃の即時充電による充電時間を使用する。ステップS1での温度が−15℃〜−25℃のときは−20℃の即時充電による充電時間を使用する。ステップS1での温度が−25℃〜−40℃のときは−30℃の即時充電による充電時間を使用する。もちろん、このような即時充電の温度は10℃刻みに限定されるものではなく、この刻み幅を狭くすれば放電後充電か即時充電かの選択をよりきめ細かく制御することができる。この場合、
比較の結果、放電後充電の方が速ければ、放電後に充電することとし、即時充電した方が速ければ即時充電とする。
この第2の選択方法においても、ユーザーが所望する充電時間(あらかじめ指定された時間)やSOC(あらかじめ指定されたSOC)に応じて放電後充電か即時充電かを選択することができる。
ユーザーが所望する時間を基準に選択する場合は、その時間で放電から充電に切り換えて、得られるSOCが即時充電に得られるSOCよりも高くなる場合に放電後充電とする。この場合、所定温度未満のあらかじめ決められた複数の温度ごとに、即時充電を開始してからの経過時間ごとに到達するSOCを記憶部72にあらかじめ記憶しておく必要がある。
そして、この場合は、まずユーザーが所望した時間内にしきい温度以上にできるか否かを判断することになる。ユーザーが所望した時間内にしきい温度以上にできるのであれば、そこから充電を行ってユーザーが所望した時間に至ったときのSOCを求める。そして、あらかじめ記憶されている経過時間ごとの即時充電時のSOCのなかからユーザーが所望した時間に近い即時充電によるSOCと比較するのである。その結果、同じ時間の充電で、放電後充電の方がSOCが高ければ放電後充電を選択するのである。
ただし、図3のグラフを参照すれば、放電後充電の方が速くなるのは、時間がt2以降の時間である。したがって、簡易的には、t2の時間を充電処理開始温度ごとに記憶しておいて、ユーザーが所望する時間がこのt2よりも長い場合だけ、充電後放電を選択するようにしてもよい。
ユーザーが所望するSOCを基準とする場合も、ほぼ同様であり、まずはユーザーが所望したSOCに到達するまでの時間が、あらかじめ記憶されている即時充電時のSOCになるまでの時間を比較して、放電後充電の方が速ければ放電後充電を選択するのである。
この場合も、図3のグラフを参照すれば、放電後充電の方が速くなるのは、時間t2以降である。したがって、ユーザーが所望したSOCとなるまで充電するような場合にも、簡易的には、充電処理開始温度ごとにt2のときのSOCを記憶しておいて、ユーザーが所望するSOCがt2のときのSOCよりも高ければ放電後後充電を選択するようにしてもよい。
なお、この第2の選択方法においても、放電を行う際には、しきい温度になるまで放電できる余裕のあるSOCから開始する必要がある。また、放電により到達するSOCに下限値を設定するのも第1の選択方法と同じである。
ここで放電の際にはしきい温度になるまで放電できる余裕のあるSOCから開始する理由を説明する。
充電処理を開始した時点でのSOCが、しきい温度に到達するほどの蓄電量となっていない場合がある。このような場合は、第2の選択方法ではSOCの下限値まで放電した場合に、どの程度の温度まで上昇するかを求める。このとき充電処理を開始した時点でのSOCを下限値まで放電しても、しきい温度に到達しない場合は、即時充電とする。なぜなら充電処理を開始した時点でのSOCを下限値まで放電しても、しきい温度に到達しない場合というのは、結局充電効率のわるい低温時のまま充電することと同じである。しかも、わざわざ放電によりSOCを下げたうえで充電するため、その放電にかかる時間が加算される。このため温度が十分に上昇しておらず充電効率のわるいなかで、さらにSOCが下がった分を充電しなければならなくなる。このため、放電後充電した場合、即時充電より速くなることはありえないからである。
この第2の選択方法では、演算によって充放電にかかる時間を求めることとしているので、第1の選択方法のように、あらかじめグラフ(それに基づく数値データなどを含む)を記憶しておく必要がないので、第1の選択方法と比較して制御装置内の記憶部72の容量が少なくて済む。
[変形形態]
上述したようにステップS3の選択は、二次電池の内部抵抗による影響がある。一方、リチウムイオン二次電池は、使っているうちに内部抵抗が徐々に高くなることが知られている。
本実施形態では、上述したステップS3の前に、経時変化による抵抗増大を加味するようにしてもよい。
図4は経時変化による抵抗増大を加味するための手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図2に示したフローチャートのステップS2とS3の間に挿入される手順となる。
経時変化による抵抗増大を加味するためには、ステップS3の前において処理する必要がある。このためここではステップS2の後に、図4に示すように、制御部7が抵抗書き換えるか否かの判断を行う(S21)。この判断は、たとえば電池の使用時間、充放電回数などによって電池の経時変化がわかる指標を用いる。そして、たとえば使用時間が何時間経過したときに書き換える、または充放電回数が何回になった時点で書き換える、などとあらかじめ決めておいて記憶部72に記憶しておくのである。
このステップS21で書き換えが必要なければ(S21:NO)、そのままステップS3に移ることになる。
そして、このステップS21で書き換えが必要と判断されれば(S21:YES)、S3の選択において第1の選択方法を使用しているか、第2の選択方法を使用しているかに応じて次の処理を行う(S22)。
上述した第1の選択方法を使用している場合は、経時変化に応じて図3に示したグラフにおける充放電にかかる時間を遅延させるのである。つまり、同じSOCであれば、そこに到達するまでの充放電時間を以前より遅延させるのである。具体的には、あらかじめ決められた割合でグラフのカーブを時間軸に沿って遅延する方向(図3では右方向)にシフトさせることになる。
また、第2の選択方法を使用している場合は、演算に使用する内部抵抗Rに所定の増加係数αをかけて経時変化により増大した内部抵抗Rの値とするのである。
第1の選択方法の場合の遅延量や第2の選択方法の場合の増加係数αは、実験やシミュレーションなどにより求めておく。
そして制御部7は、ステップS22によって各方法に応じて経時変化の影響が加味されたのち、ステップS3に移り、既に説明した通り放電後充電か即時充電かの選択を行うことになる。
これにより、使用時間が長くなった二次電池においても、その経時変化による内部抵抗増加の影響を加味して、放電後充電とするか即時充電とするかの選択を行うことができるようになる。
なお、図4においては、ステップS21およびS22をS2とS3の間に挿入する処理と下が、この処理は、S3の前であればどこにあってもよい。好ましくは、ステップS3の直前に設けることである。それにより、使用時間や充放電回数をステップS3の処理に的確に反映させることができる。
[二次電池]
以下では、二次電池2の一例として、積層型のリチウムイオン二次電池について説明する。
(非双極型リチウムイオン二次電池)
図5は、非双極型で積層型のリチウムイオン二次電池の全体構造を説明するための概略断面図である。
図5に示した、二次電池2となるリチウムイオン二次電池10は、電池外装材22を用いて、発電要素17を収納し密封した構成を有している。ここで発電要素17は、正極集電体11の両面に正極活物質層12が形成された正極板、電解質層13、および負極集電体14の両面(発電要素の最下層および最上層用は片面)に負極活物質層15が形成された負極板を積層した構成を有している。積層の際、一の正極板片面の正極活物質層12と前記一の正極板に隣接する一の負極板片面の負極活物質層15とが電解質層13を介して向き合うようにして、正極板、電解質層13、負極板の順に複数積層されている。
これにより、隣接する正極活物質層12、電解質層13、および負極活物質層15は、一つの単電池層16を構成する。したがって、このリチウムイオン二次電池10は、単電池層16が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。なお、発電要素17の両最外層に位置する最外層正極集電体11aには、いずれも片面のみに正極活物質層12が形成されている。なお、正極板と負極板の配置を変えてもよい。その際は、発電要素17の両最外層に最外層負極集電体(図示せず)が位置するようにし、該最外層負極集電体の場合にも片面のみに負極活物質層15が形成されているようにする。
前記の各電極板(正極板及び負極板)と導通される正極タブ18および負極タブ19が、正極端子リード20および負極端子リード21を介して各電極板の正極集電体11および負極集電体14に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられている。これにより、正極集電体11および負極集電体14に電気的に接続された正極タブ18および負極タブ19は、電池外装材22の外部に露出される構造を有している。
このような電極の構造からみた場合、このリチウムイオン二次電池10は、後述する図6に示した構造と対比して、非双極型リチウムイオン二次電池と称する。
(双極型リチウムイオン二次電池)
図6は、他の態様である双極型で積層型のリチウムイオン二次電池の全体構造を説明するための概略断面図である。ここで双極型とは、前記非双極型に対応した用語として使用している。
図6に示す、リチウムイオン二次電池30は、実際に充放電反応が進行する発電要素37が、電池外装材42の内部に封止された構造を有する。図6に示すように、この双極型である二次電池30の発電要素37は、2枚以上で構成される双極型電極34で電解質層35を挟み、隣り合う双極型電極34の正極活物質層32と負極活物質層33とが電解質層35を介して対向するようになっている。ここで、双極型電極34は、集電体31の片面に正極活物質層32を設け、もう一方の面に負極活物質層33を設けた構造を有している。すなわち、双極型二次電池30では、集電体31の片方の面上に正極活物質層32を有し、他方の面上に負極活物質層33を有する双極型電極34を、電解質層35を介して複数枚積層した構造の発電要素37を具備してなるものである。
隣接する正極活物質層32、電解質層35および負極活物質層33は、一つの単電池層36を構成する。したがって、双極型二次電池30は、単電池層36が積層されてなる構成を有するともいえる。また、電解質層35からの電解液の漏れによる液絡を防止するために単電池層36の周辺部には絶縁層(シール部)43が配置されている。該絶縁層43を設けることで隣接する集電体31間を絶縁し、隣接する電極(正極活物質層32及び負極活物質層33)間の接触による短絡を防止することもできる。
発電要素37の最外層に位置する正極側電極34aおよび負極側電極34bは、双極型電極構造でなくてもよい。たとえば、集電体31a、31bに必要な片面のみの正極活物質層32または負極活物質層33を配置した構造としてもよい。具体的には、図5に示すように、発電要素37の最外層に位置する正極側の最外層集電体31aには、片面のみに正極活物質層32が形成されているようにしてもよい。同様に、発電要素37の最外層に位置する負極側の最外層集電体31bには、片面のみに負極活物質層33が形成されているようにしてもよい。また、双極型リチウムイオン二次電池30では、上下両端の正極側最外層集電体31aおよび負極側最外層集電体31bのさらに外側に集電板38aおよび39bがそれぞれ設けられている。集電板38aおよび39bは、それぞれ延長されて正極タブ38および負極タブ39となっている。集電板38aおよび39bは、必要に応じて正極端子リードおよび負極端子リードを介して接合されていてもよい。また、正極側最外層集電体31aが延長されて正極タブ38とされ、電池外装材42であるラミネートシートから導出されていてもよい。同様に、負極側最外層集電体31bが延長されて負極タブ39とされ、同様に電池外装材42であるラミネートシートから導出される構造としてもよい。
また、双極型リチウムイオン二次電池30でも、発電要素37部分を電池外装材42に減圧封入し、正極タブ38および負極タブ39を電池外装材42の外部に取り出した構造とするのがよい。かかる構造とすることで、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止することができるためである。この双極型リチウムイオン二次電池30の基本構成は、複数積層した単電池層36が直列に接続された構成ともいえるものである。
(外観形状)
図7は、図5または図6に示した積層型のリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。このような外観形状から扁平型二次電池とも称されている。
図7に示すように、積層型の扁平なリチウムイオン二次電池50では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ58、負極タブ59が引き出されている。発電要素57は、リチウムイオン二次電池50の電池外装材52によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素57は、正極タブ58および負極タブ59を外部に引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素57は、先に説明した図5および6に示す非双極型または双極型のリチウムイオン二次電池10、30の発電要素17、37に相当するものであり、正極層12、電解質層13および負極層15で構成される単電池層(単セル)16が複数積層されたものである。
そして、本実施形態では、この積層型の扁平なリチウムイオン二次電池50の外装部材表面に、温度センサー4を貼り付けている。これにより二次電池システム1として必要な二次電池2の現在の温度を測定している。
なお、図7に示すタブ58、59の取り出しは、特に制限されるものではなく、正極タブ58と負極タブ59とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極タブ58と負極タブ59をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出しようにしてもよいなど、図7に示した形態に制限されるものではない。
次に、上記のような形態のリチウムイオン二次電池における各部材の詳細を説明する。
[集電体]
集電体は、導電性材料から構成される。集電体を構成する材料は、導電性を有するものであれば特に制限されず、たとえば、金属や導電性高分子など従来公知のものを適宜利用することができる。具体的には、Fe、Cr、Ni、Mn、Ti、Mo、V、Nb、Al、Cu、Ag、Au、Ptおよびカーボンからなる群より選択されてなる少なくとも1種以上、たとえば、2種以上の合金からなるステンレスなどその集電体材料が好ましく用いられうる。また本実施形態では、NiとAlのクラッド材、CuとAlのクラッド材、あるいはこれらの集電体材料の組み合わせのめっき材なども好ましく使える。また、上記集電体材料である金属(Alを除く)表面に、他の集電体材料であるAlを被覆させた集電体であってもよい。また、場合によっては、2つ以上の上記集電体材料である金属箔を張り合わせた集電体を用いてもよい。
集電体の厚さは、特に限定されないが、いずれの集電体も通常は1〜100μm、好ましくは1〜50μm程度である。ただし、上記範囲を外れる場合であっても、本発明の作用効果を損なわない範囲内であれば、本発明の技術範囲に含まれるものである。
なお、集電体は、上記材料を用いた箔のほか、非双極型電池では、上記材料を用いたメッシュ、エキスパンドグリッド(エキスパンドメタル)、パンチドメタルなどから構成されるものを用いてもよい。メッシュの目開き、線径、メッシュ数などは、特に制限されず、従来公知のものが使用できる。
また、非双極型電池10の正極集電体11としては、Al、Ni、ステンレス(SUS)などを用いることができるが、薄膜に加工しやすく、安価であるという点でAlが好ましい。該正極集電体に正極活物質層(正極合剤)を担持させる方法としては、加圧成型する方法、または溶媒などを用いてペースト化し、集電体上に塗布乾燥後プレスするなどして固着する方法が挙げられる。該正極集電体に正極活物質層(正極合剤)を担持させる方法は、負極集電体に負極活物質層(負極合剤)を担持させる方法にも適用できる。
[正極活物質層(正極合剤)]
正極活物質層(正極合剤)は、集電体上に形成され、充放電反応の中心を担う正極活物質を含む層である。正極活物質層(正極合剤)は、正極活物質と、電気伝導性を高めるための導電材(導電助剤ともいう)、バインダー等などを含有するものが挙げられる。また、これらの成分の配合比は、特に限定されず、既存のリチウムイオン二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。
(正極活物質)
既に説明したようにリチウムイオン二次電池は、正極活物質として、たとえば3元系正極活物質を使用する。
正極活物質としては、たとえば、LiMn、LiCoO、LiNiO、Li(Ni,Co,Mn)O、LiMnO、LiMnO−LiMO系(M=Co、Niなど)固溶体およびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等のリチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物が、正極活物質として用いられる。
より具体的には、LiNiO、LiNiOのNiの一部がCoやAl等の他の元素により置換されたもの、LiCoO、Li(Ni,Co,Mn)O(=LiNixCoyMnzO;x+y+z=1等とも称されている)、LiMnO、LiMnO−LiMO系(M=Co、Niなど)固溶体などの六方晶層状構造((最密充填)層状岩塩型、岩塩型層状構造などとも称される)を持つ正極活物質などが使用されうる。
なお、上記以外の正極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
(導電材)
上記導電材(導電助剤ともいう)とは、正極活物質層(正極合剤)の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤は特に制限されず、従来公知のものを利用することができる。たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。導電材として、それぞれ単独で用いてもよいし、たとえば人造黒鉛とカーボンブラックとを混合して用いてもよい。導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
(バインダー)
バインダーは、活物質同士または活物質と集電体や導電助剤とを結着させて電極構造(3次元ネットワーク)を維持する目的で活物質層に加えられる。
上記バインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFということがある。)、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEということがある。)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド、およびアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、ならびにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料が挙げられる。これらをそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。なお、これらバインダーは、製造過程では、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと呼ぶことがある。)や水など、バインダーが可溶ないしは分散可能な溶媒に溶解または分散させたものを使用することもできる。
バインダーとしてフッ素樹脂とポリオレフィン樹脂とを、正極活物質層(正極合剤)中の該フッ素樹脂の割合が1〜10質量%であり、該ポリオレフィン樹脂の割合が0.1〜10質量%となるように、本実施形態の正極活物質粉末と組み合わせて用いるのが望ましい。こうすることで、集電体との結着性に優れ、また加熱試験に代表されるような外部加熱に対するリチウムイオン二次電池の安全性をさらに向上できるので好ましい。
(支持塩)
支持塩(リチウム塩)としては、具体的には、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、LiB10Cl10等の無機酸陰イオン塩;LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩が挙げられる。これらの支持塩は、単独で使用されてもまたは2種以上混合して使用してもよい。
(正極活物質のその他の詳細)
正極活物質の平均粒子径は特に制限されない。ただし、この平均粒子径が大きすぎると、活物質の反応表面積が小さくなる、あるいは活物質の粒子の内部におけるリチウムイオン伝導が活物質層におけるリチウムイオン伝導を律速してしまうことになる。かような観点から、活物質の平均粒子径は、好ましくは0.1〜100μmであり、より好ましくは1〜50μmであり、さらに好ましくは1〜20μmである。ただし、これらの範囲を外れる形態もまた、採用されうる。なお、活物質の平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定(レーザ回折散乱法)により測定された値を採用するものとする。
また、正極活物質層(正極合剤)における正極活物質の含有量は、好ましくは正極活物質層の合計質量に対して70〜98質量%であり、より好ましくは80〜98質量%である。正極活物質の含有量が前記範囲であれば、エネルギー密度を高くすることができるため好適である。
正極活物質層の厚さ(集電体の片面側の厚さ)は、好ましくは、20〜500μmであり、より好ましくは20〜300μmであり、さらに好ましくは20〜150μmである。
[負極活物質層]
負極中の負極活物質層は、集電体上に形成され、充放電反応の中心を担う負極活物質およびLi粒子を含む層である。負極活物質層は、負極活物質と、必要に応じて、電気伝導性を高めるための導電材(導電助剤ともいう)、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるための支持塩(電解質塩)等などを含有するものが挙げられる。また、これらの成分の配合比は、特に限定されず、リチウムイオン二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。
(負極活物質)
負極活物質層に用いられる負極活物質としては、カーボン(炭素)であり、リチウムをドープ・脱ドープできる材料が好ましい。カーボンとしては、たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛系炭素材料、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料が挙げられる。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。
ただし、負極活物質自体が、金属析出の起こさない物質や組成の場合、たとえばリチウム遷移金属−複合酸化物の一部の組成のものなどは本実施形態を適用する意味がない。これは、負極において金属(特にリチウム)の析出が起きなければ、それによる容量低下などがないからである。
ただし、負極はカーボン(炭素)に限定されるものではなく、負極において金属(特にリチウム)の析出が起こるような物質や組成のものを使用した場合に、本実施形態は好適である。
(導電材、バインダー)
導電材、バインダーについては、正極活物質層の項で説明したものを同様に用いることができる。特に、リチウムと合金化する材料のように導電性を持たない負極活物質を用いる場合に、導電材は有効に利用される。なお、負極活物質に導電性の金属・合金や炭素材料等を用いる場合には、導電材を省略することもできる。
負極活物質の平均粒子径は特に制限されない。ただし、この平均粒子径が大きすぎると、活物質の反応表面積が小さくなる、あるいは活物質の粒子の内部におけるリチウムイオン伝導が活物質層におけるリチウムイオン伝導を律速してしまう虞がある。かような観点から、活物質の平均粒子径は、好ましく0.1〜20μmである。ただし、これらの範囲を外れる形態もまた、採用されうる。なお、本願において活物質の平均粒子径は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置により測定された値を採用するものとする。
[電解質層]
電解質(層)は、電解質と、さらに必要に応じて有機溶媒(可塑剤)とセパレータとからなる。
電解質としては、たとえば液体電解質またはポリマー電解質が用いられ、制限されるべきものではなく、従来既知の各種電解液を適宜使用することができるものであるが、特に非水電解質が好適である。
(液体電解質)
液体電解質(電解質塩および有機溶媒)としては、たとえば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON(LiBETIともいう)等の有機酸陰イオン塩のなかから選ばれる、少なくとも1種類の支持塩(電解質塩)を含み、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルのなかから選ばれる少なくともから1種類または2種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の可塑剤(有機溶媒)を用いたものなどが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
(ポリマー電解質)
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲル電解質と、電解液を含まない真性ポリマー電解質に分類される。
ゲル電解質とはイオン伝導性を有する固体高分子電解質に、従来公知のリチウムイオン二次電池で用いられる電解液を含んだものであるが、さらに、リチウムイオン伝導性を持たない高分子の骨格中に、電解液を保持させたものも含まれるものである。イオン導伝性を有する固体高分子電解質としては、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体のような公知の固体高分子電解質が挙げられる。このイオン伝導性を有する固体高分子電解質は、真性(全固体)ポリマー電解質に使用される。
ゲル電解質に用いられるリチウムイオン伝導性を持たない高分子としては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。なお、PAN、PMMAなどは、どちらかというとイオン伝導性がほとんどない部類に入るものであるため、上記イオン伝導性を有する高分子とすることもできるが、ここでは高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン伝導性を持たない高分子として例示したものである。
なお、電解質層が液体電解質やゲル電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いてもよい。セパレータの具体的な形態としては、たとえば、フッ素樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン(米デュポン社の登録商標:ポリイミド)、芳香族アラミドなどからなる微多孔膜、不織布、織布などの形態を有する材料が挙げられる。該セパレータの厚みは電池としての体積エネルギー密度が上がり、内部抵抗が小さくなるという観点から、機械的化学的強度が保たれる限り薄いほどよく、5〜200μmが好ましい。
真性ポリマー電解質は、上記のイオン導伝性を有する固体高分子電解質であるマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。したがって、電解質層が真性ポリマー電解質から構成される場合には電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
そのほか、電解質層(電解液)には、様々な添加剤が含まれていてもよい。
[絶縁層(シール部)]
絶縁層(シール部)43は、リチウムイオン二次電池、特に図2の双極型電池30において、電池内で隣り合う集電体同士が接触したり、積層電極の端部の僅かな不ぞろいなどによる短絡が起こったりするのを防止するために単電池層36の周辺部に配置されている。絶縁層43としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性などを有するものであればよい。たとえば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴムなどが用いられうる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性などの観点から、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。
[タブ]
タブ(正極タブ18、38および負極タブ19、39)の材質は、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼、これらの合金などを用いることができる。これらは特に制限されず、タブとして従来用いられている公知の材質が用いられうる。
[外装体]
リチウムイオン二次電池10、30では、使用時の外部からの衝撃や環境劣化を防止するために、電解質保持層の形成された発電要素全体を電池外装材22、42ないし電池ケース(図示せず)に収容するのが望ましい。外装材としては、従来公知の金属缶ケースを用いることができるほか、アルミニウムを含むラミネートシートを用いた発電要素を覆うことができる袋状のケースを用いることができる。ラミネートシートは形状の自由度が高いため、狭い空間に実装し易いことに加え、膨張収縮の大きな負極材料を用いた電池にも好適に適用することができる。
金属缶ケースタイプの外装体は強度を有するため、缶内の発電要素が多少膨張収縮しても吸収でき、セルの厚み変化は生じない。また、缶の材質、板厚の設計および外装缶と発電要素のクリアランス等を検討することにより、所望の強度および大きさを有する缶ケースを得ることが可能である。
高分子−金属複合ラミネートシートとしては、特に制限されず、高分子フィルム間に金属フィルムを配置し全体を積層一体化してなる従来公知のものを使用することができる。具体的には、高分子フィルムからなる外装保護層(ラミネート最外層)、金属フィルム層、高分子フィルムからなる熱融着層(ラミネート最内層)のように配置し全体を積層一体化してなるものが挙げられる。
なかでも特に、形状の自由度の高いアルミラミネートフィルムの外装体を用いることが好ましい。アルミラミネートとはアルミニウムを含む積層物をいう。アルミラミネートフィルムの具体的な形態としては、たとえば、ポリプロピレン(PP)、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等が挙げられるが、これらに何ら制限されるものではない。
以上説明した形態の二次電池が、既に説明した二次電池システム1のなかの二次電池2として使用されることになる。
[実施形態の効果]
次に、以上説明した実施形態による作用、効果を説明する。
(1)本実施形態は、充電効率がわるくなるような低温時において、充電の前に放電することとした。これにより二次電池2内部の温度が上昇するので、充電効率が改善されて充電時間を短縮することが可能になる。
充放電に伴う二次電池2内部の温度変化は、電流が流れることによるジュール熱だけでなく、充放電に伴う反応熱の影響がある。反応熱は、リチウムイオン二次電池においては充電時が吸熱反応、放電時が発熱反応である。したがって、低温時においては、そのまま充電を開始した場合、充電が吸熱反応であるためすぐには温度上昇せず、充電後しばらくの間は温度が低いままであるため充電効率がわるいのである。一方、放電時には、発熱反応であるため放電開始ともに二次電池2内部が発熱してくる。したがって、低温時に、まず放電することにより二次電池2内部の温度を上げることができ、それにより充電効率が良くなって、結果的に全体の充電時間を短くすることができるのである。
特に、非水電解質を含む二次電池は水系電解質と比較して電解質の導電性が低く、電池抵抗が高いことと、さらに常温と比較して低温時の電池抵抗が数倍もしくは、数十倍になり得るため、低温のままでは充電時間が長くなってしまう。したがって、非水電解質を含むリチウムイオン二次電池においては非常に効果がある。
しかも、本実施形態においては、低温時に二次電池2内部の温度を上げるために、従来技術のようにヒーターなどの加熱装置を用いていないため、スペース効率を悪化させることがない。したがって、自動車など限られたスペースに二次電池2を設置する際に可能な限りの大きさとすることができるため、電池設置スペースに対するエネルギー密度を高くすることができる。
(2)本実施形態では、二次電池2の内部の温度を放電時の電圧および電流から推定することとした。通常、二次電池2の内部に温度センサーを配置できないため、正確な内部温度を知ることが難しい。そこで、本実施形態2ではこれを推定することで、より速く放電から充電への切り換えを行うことができるようになる。
(3)本実施形態では、充放電に伴うSOCと充放電時間の関係をあらかじめ記憶しておいて、それをもとに放電後に充電する方が速くない場合にのみ、放電後に充電することとした。これは、SOCと電池温度によっては、放電後充電とする方が速い範囲と、即時充電とした方が速い範囲がある。このため充放電に伴うSOCと充放電時間の関係に基づいて、いずれかを選択することでより速く充電できるようになる。
そして、この充放電に伴うSOCと充放電時間の関係を用いて、指定された時間、たとえばユーザーが所望する時間に応じて、より速くなる充電方法を選択することができるようになる。このことは、たとえば電気自動車の充電のように、充電する場所や充電に必要な設備(充電装置)を占有できる時間が既に決められている場合がある。そのような場合において、その決められた時間内で最大のSOCとなるように充電を行うことができるようになる。
また、この充放電に伴うSOCと充放電時間の関係を用いて、指定されたSOC、たとえばユーザーが所望するSOCに応じて、より速くなる充電方法を選択することができるようになる。たとえば電気自動車の充電の場合、これから一定の距離だけ走れるために必要な充電をより速く行うことができる。
(4)本実施形態では、演算によって放電後充電の方が即時充電より速いかどうかを選択することもできる。演算によることで充放電に伴うSOCと充放電時間の関係をあらかじめ記憶する必要がなくなる。このため記憶部の容量が少なくても、ユーザーが所望する時間やSOCに応じてより速くなる充電方法を選択することができるようになる。この演算による場合においても
(5)本実施形態では、経時変化により変化する内部抵抗を加味することとした。これは、放電後充電か即時充電かを選択する第1の選択方法においては、SOCと充放電時間の関係において、同じSOCに到達するまでの充放電時間を遅延させることとした。また第2の選択方法においては、あらかじめ決められた増加係数を内部抵抗にかけることで、内部抵抗を増加させて演算することとした。これにより二次電池の経時変化にも対応して充電処理を速くすることができる。
以上、本発明を適用した実施形態および実施例について説明したが、本発明は、これらの実施形態や実施例に限定されるものではない。
たとえば、二次電池の形態としては、積層型の扁平なリチウムイオン二次電池を例に説明したが、巻回型のリチウムイオン電池、さらには円筒型形状のものを変形させて長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよいなど、特に制限されるものではない。
また、本発明は、二次電池において充電効率がわるくなると判断するしきい温度として0℃を例示したが、この温度は電池の特性や大きさなどにより様々であり、適宜電池特性に合わせて設定することになる。
そのほか、本発明は特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な変形形態が可能であることはいうまでもない。
1 二次電池システム、
2、10、30 リチウムイオン二次電池(二次電池)、
3 電圧センサー、
4 温度センサー、
5 電圧電流調整部、
6 電流センサー、
7 制御部、
8 二次電池ホルダー、
11 正極集電体、
12、32 正極活物質層、
13、35 電解質層、
14 負極集電体、
15、33 負極活物質層、
16、36 単電池層、
17、37 発電要素、
18、38 正極タブ、
19、39 負極タブ、
20 正極端子リード、
21 負極端子リード、
22 電池外装材、
30 双極型リチウムイオン二次電池、
31 双極型リチウムイオン二次電池の集電体、
31a 正極側の最外層集電体、
31b 負極側の最外層集電体、
34 双極型電極、
34a 正極側電極、
34b 負極側電極、
38a 正極側最外層集電体のさらに外側の集電板、
39a 負極側最外層集電体のさらに外側の集電板、
43 絶縁層(シール部)、
50 積層型の扁平なリチウムイオン二次電池、
52 電池外装材(ラミネートフィルム)、
57 発電要素
58 正極タブ、
59 負極タブ。

Claims (14)

  1. リチウムイオン二次電池と、
    前記リチウムイオン二次電池の外表面温度を測定する温度センサーと、
    前記リチウムイオン二次電池に充電処理を行う際に、前記温度センサーにより測定された温度が所定温度未満の場合は、放電させた後に充電するように制御する制御部と、
    を有することを特徴とする二次電池システム。
  2. 前記制御部は、前記放電中における前記リチウムイオン二次電池の電圧および電流から、前記リチウムイオン二次電池の内部温度を求めて、当該内部温度が前記所定温度以上となった時点で、前記放電を終了して前記充電に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の二次電池システム。
  3. 充電処理開始温度が異なるごとにあらかじめ求めておいた充放電に伴うSOCと時間の関係を記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶されている、前記充電処理開始温度に応じた充放電に伴うSOCと時間の関係を参照して、あらかじめ指定された時間の間に前記放電後に充電する場合に到達するSOCと、当該指定された時間の間に即時充電した場合に到達するSOCとを比較して、当該指定された時間の間に到達するSOCが前記放電後に充電する場合の方が高い場合に、前記放電後に充電するように制御することを特徴とする請求項1または2記載の二次電池システム。
  4. 充電処理開始温度が異なるごとにあらかじめ求めておいた充放電に伴うSOCと時間の関係を記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶されている、前記充電処理開始温度に応じた充放電に伴うSOCと時間の関係を参照して、前記放電後に充電する場合にあらかじめ指定されたSOCになるまでの時間と、即時充電した場合に当該指定されたSOCになるまでの時間とを比較して、当該指定されたSOCになるまでの時間が前記放電後に充電する場合の方が短い場合に、前記放電後に充電するように制御することを特徴とする請求項1または2記載の二次電池システム。
  5. 前記制御部は、二次電池の経時変化に応じて、前記記憶部に記憶されている充放電に伴うSOCと時間の関係における充放電に必要な時間を増加させることを特徴とする請求項3または4に記載の二次電池システム。
  6. 充電処理開始温度が異なる温度ごとに、即時充電を開始してからの経過時間ごとに到達するSOCをあらかじめ記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、
    前記所定温度に到達するまでに必要な電流量(a)、当該放電により到達するSOC(b)、当該放電に要する時間(c)、当該放電により到達したSOCから、あらかじめ指定された時間から前記時間(c)を減じた時間で到達するSOC(d)を演算して推定し、
    前記到達するSOC(d)と、前記記憶部に記憶されている経過時間ごとに到達するSOCのなかの、前記温度センサーにより測定された温度に近い温度における即時充電において前記指定された時間に相当する時間で到達するSOCと比較して、前記推定によって前記到達するSOC(d)の方が高ければ、前記放電後に充電するように制御することを特徴とする請求項1または2記載の二次電池システム。
  7. 充電処理開始温度が異なる温度ごとに、充電を開始して所定のSOCに到達するまでの時間をあらかじめ記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、
    前記所定温度に到達するまでに必要な電流量(a)、当該放電により到達するSOC(b)、当該放電に要する時間(c)、当該放電により到達するSOCから充電した場合にあらかじめ指定したSOCに到達するまでに要する時間(e)を演算して推定し、
    前記時間(c)と前記時間(d)とを加算した時間と、前記記憶部に記憶されている即時充電により前記所定のSOCに到達する時間のなかから前記温度センサーにより測定された温度に近い温度における即時充電により前記所定のSOCに到達する時間とを比較して、前記指定されたSOCに到達するまでの時間が前記時間(c)と前記時間(d)とを加算した時間の方が短い場合に前記放電後に充電するように制御することを特徴とする請求項1または2記載の二次電池システム。
  8. 前記制御部は、経時変化に応じて二次電池の内部抵抗を増加させて前記演算することを特徴とする請求項6または7のいずれか一つに記載の二次電池システム。
  9. リチウムイオン二次電池に充電処理を行う際に、
    前記リチウムイオン二次電池の外表面温度を測定する段階と、
    前記測定された温度が所定温度未満の場合に放電した後に充電する段階と、
    を有することを特徴とする二次電池の充電方法。
  10. 前記放電中における前記リチウムイオン二次電池の電圧および電流から、前記リチウムイオン二次電池の内部温度を求めて、当該内部温度が前記所定温度以上となった時点で、前記放電を終了して前記充電に切り換えることを特徴とする請求項9に記載の二次電池の充電方法。
  11. 充電処理開始温度が異なるごとにあらかじめ求めておいた充放電に伴うSOCと時間の関係を記憶しておいて、
    前記充放電に伴うSOCと時間の関係を参照して、あらかじめ指定された時間の間に前記放電後に充電する場合に到達するSOCと、当該指定された時間の間に即時充電した場合に到達するSOCとを比較して、当該指定された時間の間に到達するSOCが前記放電後に充電する場合の方が高い場合に、前記放電後に充電することを特徴とする請求項9または10記載の二次電池の充電方法。
  12. 充電処理開始温度が異なるごとにあらかじめ求めておいた充放電に伴うSOCと時間の関係を記憶しておいて、
    前記充放電に伴うSOCと時間の関係を参照して、前記放電後に充電する場合にあらかじめ指定されたSOCになるまでの時間と、即時充電した場合に当該指定されたSOCになるまでの時間とを比較して、当該指定されたSOCになるまでの時間が前記放電後に充電する場合の方が短い場合に、前記放電後に充電することを特徴とする請求項9または10記載の二次電池の充電方法。
  13. 充電処理開始温度が異なる温度ごとに、即時充電を開始してからの経過時間ごとに到達するSOCをあらかじめ記憶しておいて、
    前記所定温度に到達するまでに必要な電流量(a)、当該放電により到達するSOC(b)、当該放電に要する時間(c)、当該放電により到達したSOCから、あらかじめ指定された時間から前記時間(c)を減じた時間で到達するSOC(d)を演算して推定し、
    前記到達するSOC(d)と、前記記憶部に記憶されている経過時間ごとに到達するSOCのなかの、前記温度センサーにより測定された温度に近い温度における即時充電において前記指定された時間に相当する時間で到達するSOCと比較して、前記推定によって前記到達するSOC(d)の方が高ければ、前記放電後に充電することを特徴とする請求項9または10記載の二次電池の充電方法。
  14. 充電処理開始温度が異なる温度ごとに、充電を開始して所定のSOCに到達するまでの時間をあらかじめ記憶しておいて、
    前記所定温度に到達するまでに必要な電流量(a)、当該放電により到達するSOC(b)、当該放電に要する時間(c)、当該放電により到達するSOCから充電した場合にあらかじめ指定されたSOCに到達するまでに要する時間(e)を演算して推定し、
    前記時間(c)と前記時間(d)とを加算した時間と、前記記憶部に記憶されている即時充電により前記所定のSOCに到達する時間のなかから前記温度センサーにより測定された温度に近い温度における即時充電により前記所定のSOCに到達する時間とを比較して、前記指定されたSOCに到達するまでの時間が前記時間(c)と前記時間(d)とを加算した時間の方が短い場合に前記放電後に充電することを特徴とする請求項9または10記載の二次電池の充電方法。
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