JP2015219369A - 画像形成装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子写真式画像形成装置において、経時劣化等により中間転写ベルトと二次転写ベルトの周面速度の相違が拡大し、ショックスジや色ずれが発生する
【課題手段】中間転写ベルト上に所定間隔でパッチを形成し、その間隔を、中間転写ベルトと二次転写ベルトとが離間した状態と、当接した状態とでそれぞれ測定して中間転写ベルトの搬送速度を測定する。測定した速度間にずれがあれば、中間転写ベルトと二次転写ベルトとが当接した状態の測定値が、離間した状態の測定値に等しくなるようにいずれかのベルトの搬送速度を制御する。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置及びその制御方法に関し、特に電子写真方式の画像形成装置及びその制御方法に関する。
近年、モノクロまたはカラープリンタやモノクロまたはカラー複写機などの電子写真方式を採用した画像形成装置には、出力画像の高画質化が求められている。この出力画像の品質を決める要素として、記録媒体上でのショックスジ等に代表される印字精度、各色のトナー画像の重ね合せ精度として色ずれ等が挙げられる。ショックスジとは、用紙等の記録媒体がレジストローラを抜けたショックやそのほかの衝撃で感光体ドラムと現像ローラの接点部分が加圧・摺擦を受けて異常帯電し、その部分が記録媒体上に出てしまうという現象である。特に電子写真式のカラー画像形成装置の場合、印字状況や耐久劣化による画像形成部の変動要因により、印字精度の悪化や色ずれによる色味の変動が発生し、出力画像の品質を低下させてしまう。これらの変動のひとつとして、例えば無端ベルトで構成した中間転写ベルトを中間転写体として採用した画像形成装置において、中間転写ベルトへの転写位置におけるトナーの有無により中間転写ベルトの搬送速度が変動することが挙げられる。
そこで例えば、特許文献1に記載されている方法が用いられている。具体的には、複数の現像装置を有する画像形成装置において、全ての現像装置が像担持体に当接している時、及び一部の現像装置が像担持体から離間している時のそれぞれの場合に、未定着の各色のトナーパッチを中間転写ベルト上に形成する。それぞれの場合について、レジパッチセンサにより各色のトナーパッチの位置を検出し、それぞれの場合におけるパッチの位置のずれを算出し、そのずれ量に基づき、中間転写ベルトまたは像担持体の周速を制御する。
特開2013-80247号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の方法を行っても、特に高耐久を要求される装置において、実際に記録媒体に各色のトナー像が転写された時の色ずれを完全になくすことはできなかった。
この原因として、転写位置におけるトナーの有無以外にも、中間転写ベルトに当接または離間する二次転写部が挙げられる。記録媒体のシートは中間転写体である中間転写ベルトと二次転写部との間に挟まれて搬送され、中間転写ベルト上に形成されたトナー像が記録媒体に転写される。例えば印字状況や経時劣化により、二次転写部も中間ベルト同様に、ローラ構成の場合はローラ径削れ、無端ベルト構成の場合はベルト伸びまたは表層削れなどによって周面速度が変わってしまう。
ここで、中間転写ベルトとベルト構成の二次転写部(すなわち二次転写ベルト)とを用い、二次転写ベルトが中間転写ベルトに当接または離間するタンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルトにかかる負荷状態を考える。通常の転写効率の観点から中間転写ベルトの周面速度Vbは、二次転写ベルトの周面速度V2trよりも0.3%以内で速く設定されている。中間転写ベルトと二次転写ベルトとが当接すると、周面速度の異なるベルト間の摩擦力が負荷トルクを変動させる。ここで、駆動モータ8により中間転写ベルトのみを駆動するための駆動トルクをTb、駆動モータ32により二次転写ベルトのみを駆動するための駆動トルクをT2b、二次転写ベルトが中間転写ベルトに当接し、中間転写ベルトとの接触によって発生する摩擦力μrefFとする。この場合、中間転写ベルトの負荷トルクTmおよび二次転写ベルトの負荷トルクT2trはそれぞれ、下記の式(11)で与えられる。ここでFfricは中間転写ベルトと二次転写ベルトとの間に作用する摩擦力の絶対値である。作用する方向はその前に付す符号で示す。
Tm=Tb+Ffric
T2tr =T2b−Ffric ・・・・・式(11)
ここで、中間転写ベルト及び二次転写ベルトの周面速度がそれぞれ耐久劣化や印字状況により変わり、例えば二次転写ベルトの周面速度が遅くなり、当初設定した0.3%の周速差より大きくなったものとする。この状態で二次転写ベルトが中間転写ベルトに当接すると、周速差の変化から中間転写ベルトと二次転写ベルトの接触によって発生する摩擦力Ffricがより大きい値Ffric'に変わり、中間転写ベルトの負荷トルクTm'及び二次転写部の負荷トルクT2tr'は式(12)になる。
Tm'=Tb+Ffric' > Tm=Tb+ Ffric
T2tr'=T2b−Ffric' < T2tr=T2b−Ffric ・・・・式(12)
このため、中間転写ベルトに対する負荷トルクTm'が、周速差が大きくなるにつれて徐々に大きくなる。
一方、中間転写ベルトの周面速度が遅くなり、当初設定した中間転写ベルトの周面速度より二次転写ベルトの周面速度が大きくなったものとする。この状態で二次転写ベルトが中間転写ベルトに当接すると、周速差の変化から中間転写ベルトとの接触によって発生する静止摩擦力Ffricの絶対値が値Ffric"に変わり、なおかつ二次転写ベルトの周面速度の方が速くなったことから摩擦力の方向は反転する。その結果、中間転写ベルトの負荷トルクTm"及び二次転写部の負荷トルクT2tr"はそれぞれ式(13)になる。
Tm"=Tb−Ffric" < Tm=Tb+ Ffric
T2tr"=T2b+ Ffric" > T2tr=T2b−Ffric ・・・・式(13)
二次転写部に対する負荷トルクT2tr"は、周速差が大きくなるにつれて徐々に大きくなる。
また、中間転写ベルト及び二次転写部を駆動するギア列で構成される駆動伝達系はフックの法則等で表されるように、その負荷トルクによって発生する応力に比例して弾性変形することが知られており、その弾性変形が駆動伝達系の伝達速度を変動させ、ひいてはベルト周面速度を変動させる。
中間転写ベルトと二次転写ベルトとの周速差がついた状態で画像形成が始まり、紙厚が大きい紙が二次転写部に入ると、紙の搬送力がより必要となり中間転写ベルトまたは二次転写部に対する負荷トルクが更に大きくなる。負荷トルクの変動があまりに大きくなると、駆動伝達系の速度(すなわち駆動ローラ外周の線速度)=ベルト周面速度が成り立たなくなる。具体的に説明すると、中間転写ベルトまたは二次転写ベルトは一般的に一定テンションをかけた状態でかつ駆動ローラに一定の巻きつき角で巻き付いた状態で駆動される。しかし中間転写ベルトの負荷トルクTmまたは二次転写ベルトの負荷トルクT2trが大きくなると、中間転写ベルト内周面と駆動ローラまたは二次転写ベルトと駆動ローラとの間の静止摩擦力を超え、中間転写ベルト内周面と駆動ローラとの間、または二次転写ベルトと駆動ローラとの間でスリップが発生し、中間転写ベルトまたは二次転写ベルトの駆動ローラ外周の線速度≠ベルトの周面速度となり、中間転写ベルトまたは二次転写ベルトの周面速度が安定せず大きく変動する。その結果、中間転写ベルトの速度変動が大きい場合だと、色ずれ(転写位置ズレ)が発生し、二次転写部の速度変動が大きいと二次転写ニップ部で二次転写駆動部のギア列の噛み合い周波数でバンディングなど画像不良に繋がる。
このため中間転写ベルトの周面速度Vbと二次転写ベルトの周面速度V2trとの周面速度関係を0.3%以内に維持することが重要となる。しかし特許文献1の方法で色ずれ量を補正することができたとしても、二次転写部と中間転写ベルトとが当接あるいは離間した場合に、当接あるいは離間の前後における二次転写部と中間転写ベルトそれぞれの速度の差を知る手段はなく、中間転写ベルトの周面速度Vbと二次転写部の周面速度V2trとの周速差を知ることができない。一方、中間転写ベルトまたは二次転写部の負荷トルクを取得しようとすると、別途取得するための構成が必要となりコストアップにつながる。
本発明は、上記問題点を鑑み、追加の構成を必要せず、中間転写ベルトや二次転写部の経時劣化や印字状況によらず、中間転写ベルトの周面速度と二次転写部(ベルト或いはローラ等)の周面速度との周面速度関係を一定に保つことが可能であり、印字精度の悪化や色ずれによる色味の変動がない画像を得ることが可能となる
上記目的を達成するために本発明は、像担持体に形成したトナー画像を中間転写体に転写し、該中間転写体とは独立して駆動される二次転写部と前記中間転写体との間に挟持して搬送される記録媒体に前記中間転写体上のトナー画像を転写して定着させる画像形成装置であって、
前記中間転写体上のマークを検知する検知手段と、
前記中間転写体と前記二次転写部とが離間した状態および当接した状態のそれぞれにおいて、前記中間転写体の搬送方向に沿った所定の長さを示すマークを前記検知手段により検知して前記中間転写体の搬送速度を測定し、前記当接した状態における前記中間転写体の搬送速度が、前記離間した状態における前記中間転写体の搬送速度と等しくなるよう、前記中間転写体または前記二次転写部の搬送速度を制御する制御手段と
を有する。
本発明によれば、追加の構成を必要せず、中間転写ベルトや二次転写部の劣化や印字状況によらず、中間転写ベルトの周面速度と二次転写部の周面速度との周面速度関係を一定に保つことが可能となる。そのため、印字精度の悪化や色ずれによる色味の変動がない画像を得ることが可能となる
画像形成装置の概略断面図 制御システム構成図 画像形成動作中の中間転写ベルト及び二次転写ベルトの駆動源のトルク変動図 出力画像上の色ずれ挙動図 二次転写ベルトが中間転写ベルトに離間している時の中間転写ベルト及び2転ベルトユニット斜視図 二次転写ベルトが中間転写ベルトに当接している時の中間転写ベルト及び2転ベルトユニット斜視図 画像形成装置の中間転写ベルト及び感光体ドラムの速度補正シーケンスの説明フローチャート 二次転写ベルトが中間転写ベルトに離間している時の中間転写ベルト及び2転ベルトユニット斜視図 画像形成装置の中間転写ベルト及び感光体ドラムの速度補正シーケンスの説明フローチャート 中間転写ベルト及び二次転写ベルトにかかる負荷トルク状態図
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。したがって特定的な記載がない限りは、本発明の範囲にそれらのみに限定する趣旨のものではない
[実施形態1]
第一実施形態に関わる画像形成装置について説明する。ここでは画像形成装置の一例として、電子写真方式を採用した画像形成装置のうち中間転写ベルトを用いた4ドラムフルカラー画像形成装置を例示している。図1は中間転写ベルトを用いた4ドラムフルカラー画像形成装置の概略構成を示す模式断面図である。 (画像形成装置の全体構成)
本実施例における画像形成装置101は図1に示すように、エンジン部を構成するための各機構と、その各機構による各印字プロセス処理(例えば、給紙処理など)に関する制御を行なう本体エンジン部、及びセンサなどの検出データを記憶するRAM121を有するデバイスコントローラ部を有する。エンジン部を構成するための各機構としては、4色(Y、M、C、K)の画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdを備えており、各画像形成ステーションPa〜Pdには、それぞれ像担持体として専用の回転する感光ドラム1a、1b、1c、1dが配置されている。なお、図1では各部の符号として各画像形成ステーションを識別する符号a〜dを省略した符号を示している。各感光ドラム1a〜1dの周りには、その回転方向に沿って、それぞれ専用の帯電部2a、2b、2c、2d、露光部3a、3b、3c、3d、現像部4a、4b、4c、4d、一次転写部5a、5b、5c、5d、およびクリーニング部6a、6b、6c、6dが配置されている。露光部3a、3b、3c、3dには、画像信号に合わせて発光制御されるレーザーと、レーザー光をドラム上に導光する不図示の複数のミラー部で構成されている。このレーザーの発光タイミングやミラーを調整することにより画像の書き込みタイミングを調整することができる。
一方、各画像形成ステーションPa〜Pdを水平に貫通する態様で、各感光ドラム1a〜1dの下方には、無端ベルト状で材質が弾性ゴムである中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7はテンションローラ30、二次転写対向内ローラ31、及び駆動ローラ8など複数のローラに掛け回され、駆動ローラ8に不図示の駆動源から駆動力が入力され、回転される。さらにテンションローラ30の近傍には中間転写ベルト7上の測定用のパターン画像であるトナーパッチ(レジストレーションパッチ)を検出するためのレジストレーションパッチセンサ(以下、レジパッチセンサと称す)100が配置されている。中間転写ベルト7の周りには、中間転写ベルト7の表面からトナー像を記録媒体であるシート材Pに転写する二次転写部である二次転写ベルト9、二次転写ベルト9で転写されずに中間転写ベルト7表面に残されたトナーを回収する中間転写クリーニング部10が配置されている。二次転写ベルト9は中間転写ベルト7とは独立した駆動源である駆動ローラ32により駆動される。
この構成により、一様に帯電した感光体ドラム1の表面を、画像信号に応じたレーザビームで走査することで、感光体ドラムの表面には静電潜像が形成され、現像部4により対応する色の記録剤(すなわちトナー)により現像される。現像された各色のトナー像は感光体ドラム1から中間転写ベルト7に転写され、各色成分のトナー像が重畳したカラートナー像が中間転写ベルト7上に形成される。
シート材Pは収納庫11に設けられた給紙部から給紙され、レジスト調整部12で姿勢を整えられた後、中間転写ベルト7に当接または離間が可能な、ポリイミド製の無端ベルトである二次転写ベルト9と中間転写ベルト7との当接部に搬送される。二次転写ベルト9は複数のローラに掛け回され、そのうち1つの駆動ローラ32に駆動が入力され、回転される。
二次転写ベルト9と中間転写ベルト7との間に挟持された状態で搬送されるシート材Pには、中間転写ベルト7上に形成されたトナー画像が転写される。トナー画像が転写されたシート材Pは、搬送ベルト13上を搬送される。搬送ベルト13は不図示の駆動モータにより駆動されている。シート材Pは、搬送ベルト13の下流に配置された定着部14に搬送されて、加熱加圧定着され、シート材P上に画像が得られる。その後シート材Pは排紙部に搬送され、機外の排紙トレー15上に排出される。
画像形成装置101は、上述のように、各色成分の感光ドラム上に形成された各色のトナー像を、回転駆動される中間転写ベルト上に重畳して形成し、カラー画像を得るものである。
図2は画像形成装置101を制御するための構成を示すブロック図である。画像形成装置101は、エンジン部の各機構による印字プロセス処理(例えば、給紙処理など)に関する制御を行なうエンジン制御CPU111を有する本体エンジン部110と、レジパッチセンサ100等のセンサの検出データ等を記憶するRAM121を有するデバイスコントローラ部120とを含む。本体制御CPU111により、中間転写ベルト7や二次転写ベルト9の制御(具体的にはそれらの駆動ローラの制御)や、画像形成動作の制御が行われる。
(画像処理部)
次に中間転写ベルト7の周面速度Vbと、二次転写ベルト9の周面速度V2trの周面速度差が0.3%以内のときの中間転写ベルト7の駆動トルクTmの変動について説明する。図10は、中間転写ベルトとベルト構成の二次転写部(すなわち二次転写ベルト)とを用い、二次転写ベルトが中間転写ベルトに当接または離間するタンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルトにかかる負荷状態を示した図である。二次転写ベルト9が中間転写ベルト7に当接し、中間転写ベルト7の周面速度Vbと、二次転写ベルト9の周面速度V2trの周面速度差が0.3%以内の場合、中間転写ベルト7の負荷トルクTmは、中間転写ベルトのみを動かす駆動トルクTbに摩擦力を加算した値Tm=Tb+Ffricとなる。ここでFfricは中間転写ベルトと二次転写ベルトとの間の静止摩擦力であり、ベルトと二次転写ベルト間の摩擦係数をμref、二次転写圧をFとすればFfric<μref×Fである。である。一方二次転写ベルトの負荷トルクT2trは、ベルトのみを動かす駆動トルクT2bから摩擦力Ffricを減じた値T2tr=T2b−Ffricとなる。
この中間転写ベルト7の周面速度と二次転写ベルト9の周面速度との速度差と中間転写ベルト駆動トルクTmとの関係を実際の画像形成装置で測定し、検証した結果を用いて詳しく説明する。
上記構成の画像形成装置において、A3サイズの350gsmの厚紙を連続印刷した際の駆動ローラ8の回転トルク及び駆動ローラ32の回転トルクのトルク変動を測定した結果を図3(a)、図3(b)に示す。測定に当たって、二次転写ベルト9の駆動ローラ32の定常回転速度を変えることで、二次転写ベルト9の周面速度を故意に遅くし、中間転写ベルト7と二次転写ベルト9の周面速度差(周速差あるいは周速度差)をつけた状態と、周面速度差を0.3%以内にした状態での測定を行った。図3(a)は速度sが0.3パーセント以内の場合、図3(b)は0.3パーセントを超えた場合である。
図3(b)からわかるように、中間転写ベルト7と二次転写ベルト9の周速度に、0.3パーセントを超える差をつけた場合では、まず通紙前に二次転写ベルト9が中間転写ベルト7に当接するとトルク変動が発生している(図3(b)の5秒経過時)。更に紙厚が大きいシート材Pが入ってくると、より大きなトルク変動が発生していることがわかる。一方、図3(a)のように中間転写ベルト7と二次転写ベルト9の周速度差を0.3%以内にすると、通紙前に二次転写ベルト9が中間転写ベルト7に当接すると過渡的な変動はあるが直ちに収束し、また紙厚が高いシート材Pが入っても大きなトルク変動は発生しなかった。
次に実際に中間転写ベルト7と二次転写ベルト9の周速度差が0.3パーセント以内の場合とそれを超えた場合とで、A3サイズの350gsmシート材に5枚連続して画像形成した際の、出力画像上のY(黄)に対するK(黒)の相対位置ズレである色ずれを測定した結果の例を図4(a)、図4(b)にそれぞれ示す。
ここで縦軸は、画像上でYに対してKが用紙後端側に色ずれしている場合を正としている。図4(b)を見てみると、中間転写ベルト7と二次転写ベルト9の周速度差が0.3パーセントを超えている場合、4枚目以降の色ずれが徐々に悪化している。本実施形態の画像形成装置の構成上、1枚目のシート材が二次転写ベルト9と中間転写ベルト7のニップ部に入ってくるとき、一次転写部5a、5b、5c、5dでは3枚目の画像の途中を描きだしている。4枚目以降のトナー像が中間転写体に形成されるときには、その前のシート材へのトナー像の転写が行われており、シート材が二次転写ベルト9と中間転写ベルト7のニップ部に入ってくると中間転写ベルト7の周面速度が徐々に遅くなるため、図4(b)のような現象が生じる。
一方、図4(a)のように中間転写ベルト7と二次転写ベルト9の周速度差を0.3%以内とした場合、4枚目以降でも色ずれ量が変わっておらず、シート材Pによって中間転写ベルト7の周面速度が変わらないことがわかる。
このように、二次転写ベルト9と中間転写ベルト7との速度差が所定値(本例では0.3%)を超えると、トルク変動による画像の著しい劣化が生じる。そこで本実施形態では、トルク変動の発生原因である、中間転写ベルト7と二次転写ベルト9との間の周速差を小さくする対策を講じた。
<実施形態にかかる画像形成装置の構成及び制御>
以下にその方法について記述する。図5は中間転写ベルト7及びレジ検知センサ100の構成を示した斜視図である。中間転写ベルト7は図中の矢印方向に周面速度Vb[mm/s]で回転している。ここでの設計値は例えばVb=450mm/sである。レジパッチセンサ100は中間転写ベルト7上に形成された未定着トナーパッチを検出するための反射型センサである。
次にレジパッチセンサ100を用いた中間転写ベルト7及び感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度補正原理について説明する。なお中間転写ベルト7及び感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度ではなく二次転写ベルト9の周面速度補正に関しても同様の内容である。
(第1トナーパッチパターンの形成)
ここでは中間転写ベルト7と二次転写ベルト9の間に所定値を超える周速度差があり、図3(b)に示したようなトルク変動が発生する場合を例示して説明する。
二次転写ベルト9が中間転写ベルト7に対して離間した状態で、図5の通り画像形成装置100の電源ON後所定時間後(例えば5秒後)にYの現像部4aでトナーパッチTY1F及びTY1Rを中間転写ベルト7に形成する。次に所定距離TL後再びYの現像部4aでトナーパッチTY2F及びTY2Rを中間転写ベルト7に形成する。ここで画像形成装置前側をF、背面側にはRと付している。すなわち、ベルト状の前記中間転写体の幅方向について両方の端部付近にトナーパッチを形成し、搬送方向に沿った所定長さTLを示すマークであるパッチをベルトの両端部について検知して時間間隔を測定し、その平均値を用いる。なおトナーパッチはいったん現像部4aの感光体ドラム上に形成されるために、感光体ドラム表面の線速度で距離TLに相当する時間間隔おいて2つのパッチを形成することで、所定距離TLだけ間隔のあいたパッチを形成できる。なお、TLを間隔とせず例えばパッチの長さとしても良い。いずれにしても、中間転写体上の一定の長さを示すトナー画像を形成できればよい。
次に所定のタイミングだけ遅れてMの現像部4bからトナーパッチTM1F及びTM1Rを中間転写ベルト7に形成する。次に所定距離TL後再びMの現像部4bからトナーパッチTM2F及びTM2Rを中間転写ベルト7に形成する。同様にそれぞれ所定のタイミング後、Cの現像部4cからトナーパッチTC1F、TC1R、TC2F及びTC2Rを、Kの現像部4dからトナーパッチTK1F、TK1R、TK2F及びTK2Rを中間ベルト7に形成する。前記のYMCKのパッチパターン一式をレジパッチパターンTP1と定義する。レジパッチパターンTP1形成後、レジパッチセンサ100でパッチエッジを読み、中間転写ベルト7の速度を算出する。具体的方法は後述する。なお上記説明では、たとえばY成分ついてTY1(TY1FとTY1Rの総称)とTY2(TY2FとTY2Rの総称)との距離は、中間転写ベルト7が定速で駆動されている限り、所定の時間に置き換えることができる。ただし、上記説明は、色成分ごとに着目して説明したものであり、各色の現像部間の距離および距離TLにより、トナーパッチを形成するタイミングは決定される。たとえば時間的には、パッチTY1,TM1,TC1,TK1を形成した後、パッチTY2,TM2,TC2,TK2を形成することもあり得る。
(第2トナーパッチパターンの形成)
次に、第1のパッチパターンTP1を形成後、二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接させた状態で、図6の通り所定時間後 (例えば5秒後)に上記第1のトナーパッチパターンと同じプロセスで、第2のレジパッチパターンTP2(TY3F、TY3R、TY4F、TY4R、TM3F、TM3R、TM4F、TM4R、TC3F、TC3R、TC4F、TC4R、TK3F、TK3R、TK4F、TK4R)を中間転写ベルト7に形成する。
ここで中間転写ベルト7に第2のレジパッチパターンTP2を形成する時、中間転写ベルト7と二次転写ベルト9との周速度の差(例えば0.3パーセントを超える周速度の差)ため、負荷トルクに変化が生じ、中間転写ベルト7は速度変動をする。その結果、第1のレジパッチパターンTP1と第2のレジパッチパターンTP2のパッチのエッジ検知時間の差から中間転写ベルトの周速度の変化量を算出することができる。なおパッチパターンそのものに着目すれば、第1のパッチパターンと第2のパッチパターンとは同じものである。
(中間転写ベルト7の周面速度の算出)
次に中間転写ベルト7上に形成されたレジパッチパターンをレジパッチセンサ100により検出して、中間転写ベルト7の周面速度を算出する方法について説明する。
レジパッチセンサ100は、その読み取り位置に搬送されたレジパッチパターンTP1およびTP2の各色のトナーパッチのエッジを順次検出する。トナーパッチのエッジ検出タイミングを、それぞれ「t_トナーパッチ名」とする。本実施形態では、基準色であるMのトナーパッチパターンを検知して、中間転写ベルト7の速度を算出する。
始めに第一のトナーパターンであるレジパッチパターンTP1から基準となるトナーパッチ(本例ではマゼンタのパッチTM1とTM2)のエッジを検知し、中間転写ベルト7の第一速度Vb1を算出する。Vb1=(M1_F+M1_R)/2 ・・・・式(1)
ここで、M1_F、M1_Rは、手前側および奥側それぞれのマゼンタパッチにより測定した中間転写ベルトの搬送速度(線速度)であり、以下の式(2),(3)で表される。
M1_F=TL/(t_TM2F−t_TM1F) ・・・・式(2)
M1_R=TL /(t_TM2R−t_TM1R) ・・・・式(3)
次に二次転写ベルト9が中間転写ベルト7に対して当接した状態で、レジパッチパターンTP2から中間転写ベルト7がトルク変動の影響を受けている場合の中間転写ベルト7の第二速度Vb2を算出する。また、マゼンタパッチにより測定した中間転写ベルトの搬送速度M2_F、M2_Rをそれぞれ求める。式(1)〜(3)と同様の考え方で式(4)〜(6)から導かれる。
Vb2=(M2_F+M2_R)/2 ・・・・式(4)
M2_F=TL / (t_TM4F−t_TM3F) ・・・・式(5)
M2_R=TL / (t_TM4R−t_TM3R) ・・・・式(6)
二次転写ベルト9が中間転写ベルト7に対して当接または離間した時の中間転写ベルト7の速度変動量Vmは式(7)となっている。
Vm=Vb2-Vb1 ・・・・式(7)
なお本実施形態では、検出結果の精度向上のため、上記の速度変動量Vmの算出を10回行っており、その平均値を最終的な速度変動量Vmとする。
(中間転写ベルト7及び感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度補正)
図7に示すフローチャートを用いて、中間転写ベルト7及び感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度の補正制御の流れについて説明する。
まず二次転写ベルト9が中間転写ベルト7から離間した状態で、第一のレジパッチパターンTP1の形成を行い、順次レジパッチセンサ100にてトナーパッチの通過タイミングを本体エンジン部120のRAM121に記憶する(S100)。レジパッチセンサ100でレジパッチパターンTP1が全て検知されたことを判定し、検知していない場合、S100に戻る(S101)。次にレジパッチパターンTP1のエッジ検出タイミングから、前述の式(1)〜(3)に従って、中間転写ベルト7の第一速度Vb1を算出する(S102)。
次に二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接させる(S103)。そして第二のレジパッチパターンTP2の形成を行い、順次レジパッチセンサ100にてトナーパッチの通過タイミングを本体エンジン部120のRAM121に記憶する(S104)。次にレジパッチセンサ100でレジパッチパターンTP2が全て検知されたことを判定し、検知していない場合、S104に戻る(S105)。
次にレジパッチパターンTP2のエッジ検出タイミングから、前述の式(4)〜(6)に従って、中間転写ベルト7の第二速度Vb2を算出する(S106)。
第二速度Vb2と第一速度Vb1から、中間転写ベルト7の速度変動量Vmを算出する(S107)。本例ではS100〜S107は一回しか行っていないが、前述したように複数回(例えば10回)この手順を繰り返し、得られた複数の速度変動量Vmの平均値をステップS107で得られた速度変動量Vmの値としても良い。
速度変動量Vmの算出結果をもとに、速度変動量Vmが0になるように、二次転写ベルト9に対して当接している状態の中間転写ベルト7の速度Vbを補正する。その補正値と同等の割合で感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度も変更する(S108)。なお変動量が0とは、必ずしも正確に0でなくともよく、所定の範囲に収まっていれば0とみなしてもよい。
次に二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接させた状態で第二のレジパッチパターンTP2の形成を行い、順次レジパッチセンサ100にてトナーパッチの通過タイミングを本体エンジン部120のRAM121に記憶する(S109)。次にレジパッチセンサ100でレジパッチパターンTP2が全て検知されたことを判定し、検知していない場合、S109に戻る(S110)。
次にトナーパッチのエッジ検出タイミングから、前述の式(4)〜(6)に従って、もう一度中間転写ベルト7の第二速度Vb3を算出する(S111)。次に中間転写ベルト7の第二速度Vb3が第一速度Vb1と同じかどうかを判定し、異なる場合、S108に戻ってS108〜S111のプロセスを繰り返す(S112)。
次にその状態でレジパッチパターンTP2を中間ベルト上に形成し、それらを検出して各色の色ずれ量(位置ズレ量)を算出し、本体エンジン部120のRAM121に記憶する(S113)。算出結果から、露光部3a、3b、3c、3dの書き出しタイミングを修正する(S114)。色ずれ量は、たとえば、各色のパッチを一定間隔で配置すべく所定のタイミングで各色の露光部3により潜像を形成し、その潜像が現像された各色のパッチをレジセンサ100により検出し、検出したパッチの間隔と意図した間隔との差として現れる。したがって、その差を0とするよう、露光部による各色の潜像形成のタイミングを調整すること0で、色ずれが補正される。
このように二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接または離間した状態の中間ベルト7の速度Vb1及びVb2を読み、中間転写ベルト7と感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度の補正制御を行い、また併せて上記のS111のステップで中間転写ベルトVbの速度を確認することで精度がアップし、二次転写ベルト9と中間転写ベルト7の周面速度差を0.3%以内に収めることができる。これにより、二次転写ベルト9と中間転写ベルト7の周面速度差に起因して発生する、中間転写ベルト7または二次転写ベルト9の過渡的な速度変動を抑制し、紙厚が大きいシート材が二次転写ベルト9と中間転写ベルト7のニップ部に入ってきても、色ずれやバンディングを防止することができ、高品質な画像を安定して出力できる。
[第2実施例]
前述した実施例でレジパッチセンサを使って、二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接または離間した状態でのレジパッチパターンを検出し、中間転写ベルト7の周速の変化を算出したことについて説明した本実施形態では、図8に示す通り中間転写ベルト7裏の奥側に、中間転写ベルトに固定したホームポジション(HP)を示す識別部材であるHP(ホームポジション)シール33を設け、そのHPシール33を検知する反射型光学センサである検知センサ34を併せて設ける。通常、前記構成は中間転写ベルト7の1周分の厚みムラを検知し、厚みムラ起因のベルト1周成分の速度変動を防止するために使われる。HPシールは白色で20×60mmの長方形型のPET製のシートであり、厚みは50μmである。ただしこれはこの構成に限定するものではなく、本実施形態に係る発明の目的に沿った範囲で変更が可能である。またHPシール33と検知センサ34の設置数は本構成では1つずつであるが、それに限定されるものではなく必要に応じて適宜設定可能である。以下にその方法について記述する。
図8に示す通り、中間転写ベルト7は図中の矢印方向に周面速度Vb[mm/s]で回転している。ここでの設計値はたとえばVb=450mm/sである。次に検知センサ34を用いた中間転写ベルト7及び感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度補正の原理について説明する。なお中間転写ベルト7及び感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度ではなく二次転写ベルト9の周面速度補正に関しても同様の内容である。
(中間転写ベルト7の周面速度の算出)
中間転写ベルト状に形成された検知センサ34により検出して、中間転写ベルト7の周面速度を算出する方法について説明する。検知センサ34は、その読み取り位置に搬送されたHPシール33のエッジを順次検出する。エッジ検出タイミングを、それぞれ「tn_(m)」とする。ここでmはエッジの検出回数を示す。またnは、検出時の中間転写ベルト7と二次転写ベルト9との離間・当接の状態を示しており、1は離間、2は当接を示す。例えば、ベルトが離間していおる状態で、検知センサ34に対して2回HPシールが通過した場合の値をt1_(2)とする。
始めに二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して離間している時、中間転写ベルト7を回転させ、HPシール33のエッジを2回検知し、式(8)の通り、中間転写ベルト7第一速度Vb1を算出する。
Vb1=Lb / (t1_(2)-t1_(1)) ・・・・式(8)
ここでLbは中間転写ベルト7の1周長さとする。
次に二次転写ベルト9が中間転写ベルト7に対して当接した状態で、レジパッチパターンTP2から中間転写ベルト7がトルク変動の影響を受けている場合の中間転写ベルト7第二速度Vb2を算出する。中間転写ベルト7を回転させ、HPシール33のエッジを2回検知し、式(9)の通り、中間転写ベルト7第一速度Vb2を算出する。
Vb2= Lb / (t2_(2)―t2_(1)) ・・・・式(9)
以上から、二次転写ベルトが中間転写ベルト7に対して当接または離間した時の中間転写ベルト7の速度変動量Vmは式(10)となっている。
Vm=Vb2-Vb1 ・・・・式(10)
(中間転写ベルト7及び感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度補正)
次に図9に示すフローチャートを用いて、中間転写ベルト7及び感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度の補正制御の流れについて説明する。まず二次転写ベルト9が中間転写ベルト7に対して離間した状態で、HPシール33を検知センサ34にてその通過タイミングを本体エンジン部120のRAM121に記憶する(S200)。次に検知センサ34でHPシール33が全て検知されたことを判定し、検知していない場合、(S200)に戻る(S201)。次にHPシール33のエッジ検出タイミングから、前述の式(8)に従って、中間転写ベルト7の第一速度Vb1を算出する(S202)。
次に二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接させる(S203)。HPシール33を検知センサ34にてその通過タイミングを本体エンジン部120のRAM121に記憶する。(S204)次に検知センサ34でHPシール33が全て検知されたことを判定し、検知していない場合、(S204)に戻る(S205)。次にHPシール33のエッジ検出タイミングから、前述の式(9)に従って、中間転写ベルト7の第二速度Vb2を算出する(S206)。第二速度Vb2と第一速度Vb1の差分を算出し、中間転写ベルト7の速度変動量Vm を算出する(S207)。
速度変動量Vmの算出結果をもとに、速度変動量Vm が0になるように、二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接時の中間転写ベルト7の速度Vbの設定値を補正する。その補正値と同等の割合で感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度も変更する(S208)。次に二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接させた状態でHPシール33を検知センサ34にてその通過タイミングを本体エンジン部120のRAM121に記録する(S209)。次に検知センサ34でHPシール33が全て検知されたことを判定し、検知していない場合、S209に戻る(S210)。
次にHPシール33のエッジ検出タイミングから、前述の式(9)に従って、もう一度中間転写ベルト7の第二速度Vb3を算出する(S211)。次に中間転写ベルト7の第二速度Vb3が第一速度Vb1と同じかどうかを判定し、異なる場合、S208に戻ってS208〜S211プロセスを繰り返す(S212)。
次にその状態でレジパッチパターンTP2を中間ベルト上に形成し、各色の色ずれ量(位置ズレ量)を算出し、本体エンジン部120のRAM121に記憶する(S213)。算出結果から、露光部3a、3b、3c、3dの書き出しタイミングを修正する(S214)。
以上、詳しい説明は第1実施形態に準ずる。本実施形態は、パッチの代わりにHPシールを利用した点において第1実施形態と相違するが、その原理においては第1実施形態と同様である。
以上の構成により、二次転写ベルト9を中間転写ベルト7に対して当接または離間した状態の中間ベルト7の速度Vb1及びVb2を読み、中間転写ベルト7と感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周面速度の補正制御を行い、また併せて上記のS111のステップで中間転写ベルトVbの速度を確認することで精度がアップし、二次転写ベルト9と中間転写ベルト7の周面速度差を0.3%以内に収めることができる。これにより、二次転写ベルト9と中間転写ベルト7の周面速度差に起因して発生する、中間転写ベルト7または二次転写ベルト9の過渡的な速度変動を抑制し、紙厚が高いシート材が二次転写ベルト9と中間転写ベルト7のニップ部に入ってきても、色ずれやバンディングを防止することができ、高品質な画像を安定して出力できる。
1a,1b,1c,1d...感光ドラム、3a,3b,3c,3d ...露光部、4a,4b,4c,4d...現像部、7...中間転写ベルト、8...駆動ローラ、9...二次転写ベルト、32...駆動ローラ、33...HPシール、34...検知センサ、100...レジパッチセンサ

Claims (10)

  1. 像担持体に形成したトナー画像を中間転写体に転写し、該中間転写体とは独立して駆動される二次転写部と前記中間転写体との間に挟持して搬送される記録媒体に前記中間転写体上のトナー画像を転写して定着させる画像形成装置であって、
    前記中間転写体上のマークを検知する検知手段と、
    前記中間転写体と前記二次転写部とが離間した状態および当接した状態のそれぞれにおいて、前記中間転写体の搬送方向に沿った所定の長さを示すマークを前記検知手段により検知して前記中間転写体の搬送速度を測定し、前記当接した状態における前記中間転写体の搬送速度が、前記離間した状態における前記中間転写体の搬送速度と等しくなるよう、前記中間転写体または前記二次転写部の搬送速度を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記マークは、トナーにより形成された所定の長さを示すパターン画像であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、ベルト状の前記中間転写体の幅方向について両方の端部付近に前記パターン画像を形成し、前記搬送速度として、両方のパターン画像を検知して測定した搬送速度の平均値を用いることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置はカラー画像形成装置であり、前記パターン画像は、複数の色成分のうち、基準とする1の色成分で形成されることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記マークは、前記中間転写体に固定されたホームポジションの識別部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記中間転写体および前記二次転写部は無端ベルトであり、
    前記制御手段は、前記当接した状態における前記搬送速度が、前記離間した状態における前記搬送速度と等しくなるよう、前記無端ベルトの駆動源であるモータを制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記搬送速度を複数回にわたり測定し、その平均値を用いて前記中間転写体または前記二次転写部の搬送速度を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記当接した状態における前記中間転写体の搬送速度が、前記離間した状態における前記中間転写体の搬送速度と等しくなるよう前記中間転写体または前記二次転写部の搬送速度を制御した後、前記当接した状態における前記中間転写体の搬送速度を再び測定して、前記離間した状態における前記中間転写体の搬送速度と等しくなるまで前記中間転写体または前記二次転写部の搬送速度を制御することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置はカラー画像形成装置であり、
    前記制御手段は、前記当接した状態における前記中間転写体の搬送速度が、前記離間した状態における前記中間転写体の搬送速度と等しくなった後さらに、各色成分のパッチの位置ずれを測定して色ずれを補正することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 像担持体に形成したトナー画像を中間転写体に転写し、該中間転写体とは独立して駆動される二次転写部と前記中間転写体との間に挟持して搬送される記録媒体に前記中間転写体上のトナー画像を転写して定着させる画像形成装置の制御方法であって、
    前記中間転写体と前記二次転写部とが離間した状態および当接した状態のそれぞれにおいて、前記中間転写体の搬送方向に沿った所定の長さを示すマークを前記検知手段により検知して前記中間転写体の搬送速度を測定し、
    前記当接した状態における前記中間転写体の搬送速度が、前記離間した状態における前記中間転写体の搬送速度と等しくなるよう、前記中間転写体または前記二次転写部の搬送速度を制御する
    ことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
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