JP2015218278A - ビードインシュレーション用ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】カーボンブラックおよび無機充填剤を多く配合しゴム硬度を高くしながら、インシュレーション加工性を従来レベル以上に向上するようにしたビードインシュレーション用ゴム組成物を提供する。【解決手段】天然ゴムを60重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、窒素吸着比表面積N2SAが15〜50m2/gであるカーボンブラックを80〜150重量部、平均粒子径が0.5μm以上である無機充填剤を1〜100重量部、ファルネセン重合体を2〜10重量部、任意にオイル成分を配合するとともに、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の配合量の合計に対する前記ファルネセン重合体およびオイルの配合量の合計の比が0.025〜0.06であることを特徴とする。【選択図】なし
Description
本発明は、カーボンブラックおよび無機充填剤を多く配合しゴム硬度を高くしながら、インシュレーション加工性を従来レベル以上に向上するようにしたビードインシュレーション用ゴム組成物に関する。
空気入りタイヤのビードコアは、インシュレーションゴムで被覆したスチールワイヤ(ビードワイヤ)を巻回して構成される。このインシュレーションゴムには、ビードワイヤを束ね一体化するためゴム硬度が高いこと、ビードワイヤとの良好な接着性を確保するためインシュレーション加工性に優れることが求められる。
一般にビードインシュレーション用ゴム組成物には、ゴム硬度を高くするためカーボンブラックや無機充填剤が多量に配合される。しかしこれに伴いゴム組成物の粘度が増大しビードワイヤに対するインシュレーション加工性が悪化し、品質のばらつきが大きくなるという問題があった。またインシュレーション加工性を改良するため、カーボンブラックの配合量を減らしたりオイル成分を増量したりするとゴム硬度が低下するため、高いゴム硬度と良好なインシュレーション加工性を両立することは困難であった。
特許文献1は、超高分子量ポリエチレンを配合したビードインシュレーション用ゴム組成物を提案する。しかし空気入りタイヤの高性能化に伴い、ビードインシュレーション用ゴム組成物にはゴム硬度およびインシュレーション加工性をより高い次元で両立させることが求められている。
本発明の目的は、カーボンブラックおよび無機充填剤を多く配合しゴム硬度を高くしながら、インシュレーション加工性を従来レベル以上に向上するようにしたビードインシュレーション用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物は、天然ゴムを60重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、窒素吸着比表面積N2SAが15〜50m2/gであるカーボンブラックを80〜150重量部、平均粒子径が0.5μm以上である無機充填剤を1〜100重量部、ファルネセン重合体を2〜10重量部、任意にオイル成分を配合するとともに、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の配合量の合計に対する前記ファルネセン重合体およびオイル成分の配合量の合計の比が0.025〜0.06であることを特徴とする。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物は、主に天然ゴムからなるジエン系ゴムに、カーボンブラック、無機充填剤、ファルネセン重合体および任意にオイルを配合し、ファルネセン重合体およびオイル成分の合計とカーボンブラックおよび無機充填剤の合計との比を限定するようにしたので、ゴム硬度を高いレベルで確保しながら、インシュレーション加工性を従来レベル以上に向上することができる。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物を、ビードコアに使用した空気入りタイヤは、ゴム硬度を高くしタイヤ耐久性を確保するとともに、インシュレーション加工性に優れたゴム組成物を使用するため、品質が高い空気入りタイヤを安定的に製造することができる。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物において、ゴム成分はジエン系ゴムからなり、ジエン系ゴムとして天然ゴムを60重量%以上含む。天然ゴムを60重量%以上含むことにより、スチールワイヤへの接着性を高くし、かつゴム硬度を高くすることができる。天然ゴムの含有量は、好ましくは70〜100重量%、より好ましくは75〜100重量%であるとよい。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物において、天然ゴム以外の他のジエン系ゴムを、ジエン系ゴム100重量%中、40重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下含有することができる。他のジエン系ゴムの含有量が20重量%を超えると、スチールワイヤへの接着性やゴム強度が低下する。
他のジエン系ゴムとしては、例えばイソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム等を例示することができる。これら他のジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。他のジエン系ゴムとして、好ましくはブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種であるとよい。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物では、カーボンブラックを配合することにより、ゴム硬度を高くする。カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量に対し80〜150重量部、好ましくは110〜130重量部である。カーボンブラックの配合量が100重量部未満であると、ゴム組成物の補強性が十分に得られず、ゴム硬度が低下する。またカーボンブラックの配合量が200重量部を超えると、インシュレーション加工性が低下する。
本発明で使用するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積N2SAが15〜50m2/g、好ましくは20〜40m2/gである。N2SAが15m2/g未満であると、ゴム組成物のゴム硬度、動的弾性率などの機械的特性が低下する。N2SAが50m2/gを超えると、多量のカーボンブラックを混練するのが困難になるとともに、スチールワイヤへのインシュレーション加工性が低下する。N2SAは、JIS K6217−2に準拠して、測定するものとする。このようなカーボンブラックは、SRF級〜FEF級のなかから適宜、選んで使用することができる。
ビードインシュレーション用ゴム組成物には、カーボンブラック以外に平均粒子径が0.5μm以上である無機充填剤を配合する。無機充填剤を配合することにより、ゴム硬度をより高くすることができる。無機充填剤の平均粒子径は0.5μm以上、好ましくは
0.6〜11.0μmである。無機充填剤の平均粒子径が0.5μm未満であると、インシュレーション加工性が低下する。
0.6〜11.0μmである。無機充填剤の平均粒子径が0.5μm未満であると、インシュレーション加工性が低下する。
平均粒子径が0.5μm以上である無機充填剤としては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、マイカ等を例示することができる。これらは単独または複数を組合わせて配合することができる。なかでもクレー、タルク、炭酸カルシウムが好ましい。なおシリカは一般的な平均粒子径が0.5μm未満であり、本発明のゴム組成物には配合しない。本明細書において、無機充填剤の平均粒子径は、レーザー回折法により測定した体積平均径とする。
平均粒子径が0.5μm以上である無機充填剤の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し1〜100重量部、好ましくは30〜70重量部である。無機充填剤の配合量が1重量部未満であると、ゴム硬度を高くする効果が得られない。無機充填剤の配合量が100重量部を超えると、インシュレーション加工性が低下する。
本発明において、カーボンブラックおよび無機充填剤の配合量の合計は、特に制限されるものではないが、好ましくはジエン系ゴム100重量部に対し81〜200重量部、より好ましくは110〜180重量部であるとよい。カーボンブラックおよび無機充填剤の合計が81重量部未満であると、ゴム硬度が不足する虞がある。またカーボンブラックおよび無機充填剤の合計が200重量部を超えると、インシュレーション加工性が低下する虞がある。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物は、ファルネセン重合体を配合することにより、スチールワイヤに対するインシュレーション加工性を改良することができる。ファルネセン重合体は、天然ゴムとの親和性が高く、かつ常温からビードインシュレーション用ゴム組成物の加工温度において液状で浸透性に優れることから、インシュレーション加工性を改良することができる。またファルネセン重合体は、比較的高分子量であるとともに架橋性構造を有するため、加硫後にビードインシュレーション用ゴム組成物のビードワイヤに対する接着性およびゴム硬度を従来レベル以上に高くすることができる。
ファルネセン重合体とは、α−ファルネセンの重合体、β−ファルネセンの重合体またはα−ファルネセンおよびβ−ファルネセンの共重合体であり、好ましくはβ−ファルネセンの重合体であるとよい。またファルネセンの重合体は、α−ファルネセンおよび/またはβ−ファルネセンを由来とする構成単位が、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、より好ましくは100重量%であり、ブタジエン、イソプレン等の他のモノマー由来の構成単位を含んでもよい。
ファルネセン重合体の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、2〜10重量部、好ましくは3〜7重量部である。ファルネセン重合体の配合量が2重量部未満であると、インシュレーション加工性を改良する効果が十分に得られない。またファルネセン重合体の配合量が10重量部を超えると、ゴム硬度が低下する。
ファルネセン重合体の重量平均分子量は、特に制限されるものではないが、好ましくは2000〜25000、より好ましくは2500〜20000であるとよい。ファルネセン重合体の重量平均分子量が2000未満であると、ゴム組成物のゴム硬度が低下し、さらにゴム組成物からブリードアウトしやすくなる。またファルネセン重合体の重量平均分子量が25000を超えるとインシュレーション加工性が低下する。
ファルネセン重合体の分子量分布(Mw/Mn;Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量)は、好ましくは1.0〜2.0、より好ましくは1.0〜1.5、さらに好ましくは1.0〜1.3であるとよい。ファルネセン重合体の分子量分布がこのような範囲内であると、粘度のばらつきが小さくなる。本明細書においてファルネセン重合体の重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定し標準ポリスチレン換算により求めるものとする。
ファルネセン重合体の溶融粘度は、好ましくは0.1〜3.5Pa・s、より好ましくは0.1〜2Pa・s、さらに好ましくは0.1〜1.5Pa・sであるとよい。ファルネセン重合体の溶融粘度がこのような範囲内であると、ゴム組成物の混練が容易になりインシュレーション加工性が向上する。本明細書において、ファルネセン重合体の溶融粘度は、ブルックフィールド型粘度計により測定した38℃における溶融粘度である。
ファルネセン重合体は、通常の方法で合成することができ、例えば乳化重合法、溶液重合法を例示することができ、好ましくは溶液重合法で合成するとよい。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物には、任意にオイル成分を配合することができる。オイル成分とは、鉱物油系軟化剤、植物油系軟化剤などのオイルと、スチレンブタジエンゴムの油展グレードなどの油展ゴムに含まれるオイルとの合計をいう。
オイル成分の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し好ましくは8重量部以下、より好ましくは0〜6重量部にするとよい。オイル成分の配合量が8重量部を超えると、ゴム硬度が低下する虞がある。
本発明において、ファルネセン重合体の配合量A(重量部)およびオイル成分の配合量B(重量部)の合計(A+B)と、カーボンブラックの配合量C(重量部)および無機充填剤の配合量D(重量部)の合計(C+D)との比(A+B)/(C+D)は0.025〜0.06、好ましくは0.04〜0.05である。比(A+B)/(C+D)が0.025未満であると、良好なインシュレーション加工性を確保することができない。また比(A+B)/(C+D)が0.06を超えると、ゴム硬度が低下する。
ビードインシュレーション用ゴム組成物は、有機酸コバルト塩を配合することにより、ビードワイヤに対する接着性を高くする。有機酸コバルト塩の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、コバルト量として好ましくは0.10〜0.30量部、より好ましくは0.15〜0.20重量部にするとよい。有機酸コバルト塩の配合量がコバルト量で0.10重量部未満であると、ビードワイヤに対する接着性を十分に向上することができない。有機酸コバルト塩の配合量がコバルト量で0.30重量部を超えると、ビードワイヤに対する接着性が却って低下する。
有機酸コバルト塩としては、例えばナフテン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト、ホウ酸ネオデカン酸コバルト、アセチルアセトナートコバルト等を例示することができる。また有機酸コバルト塩として、ホウ素を含む有機酸コバルト塩が好ましく、例えば有機酸の一部をホウ酸等で置き換えた複合塩であるとよく、ホウ素を含有する有機酸コバルト塩はコバルト含量が20〜23重量%であるオルトホウ酸コバルトが好ましい。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物には、加硫又は架橋剤、加硫促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫又は架橋することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物は、通常のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明のビードインシュレーション用ゴム組成物は、空気入りタイヤにおけるビードコアに好適に使用することができる。とくにビードコアに本発明のゴム組成物を使用した空気入りタイヤは、ゴム硬度を高いレベルで確保しタイヤ耐久性を優れたものにすることができる。またスチールワイヤのインシュレーション加工性を改良したゴム組成物を使用するため高品質の空気入りタイヤを安定的に得ることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表2に示す配合剤を共通配合とし、表1に示す配合からなる12種類のゴム組成物(実施例1〜7、比較例1〜5)を調製するに当たり、それぞれ硫黄及び加硫促進剤を除く成分を秤量し、1.8Lの密閉型ミキサーで5分間混練した後、そのマスターバッチを放出し室温冷却した。このマスターバッチを1.8Lの密閉型ミキサーに供し、硫黄及び加硫促進剤を加え、混合しビードインシュレーション用ゴム組成物を得た。
得られた12種類のゴム組成物のスチールワイヤに対するインシュレーション加工性およびゴム硬度を下記に示す方法により評価した。
スチールワイヤのインシュレーション加工性
浜ゴムエンジニアリング社製押出機を使用し、得られた12種類のゴム組成物を100℃で押出しながら、直径1.60mmのスチールワイヤに連続的に被覆させた。このときのスチールワイヤに対するゴムの被覆率と表面凹凸を目視にて測定した。スチールワイヤへのゴム被覆率(ゴム付[%])を目視で測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表1,2の「インシュレーション加工性」の欄に示した。この指数が大きいほどスチールワイヤに対するインシュレーション加工性が優れることを意味する。
浜ゴムエンジニアリング社製押出機を使用し、得られた12種類のゴム組成物を100℃で押出しながら、直径1.60mmのスチールワイヤに連続的に被覆させた。このときのスチールワイヤに対するゴムの被覆率と表面凹凸を目視にて測定した。スチールワイヤへのゴム被覆率(ゴム付[%])を目視で測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表1,2の「インシュレーション加工性」の欄に示した。この指数が大きいほどスチールワイヤに対するインシュレーション加工性が優れることを意味する。
ゴム硬度
得られた12種類のゴム組成物を所定の金型中で、170℃で10分間プレス加硫してビードインシュレーション用ゴム組成物からなる加硫ゴム試験片を作成した。得られた加硫ゴム試験片から、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃でゴム硬度を測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表1の「ゴム硬度」の欄に記載した。この指数が大きいほどゴム硬度が大きいことを意味する。
得られた12種類のゴム組成物を所定の金型中で、170℃で10分間プレス加硫してビードインシュレーション用ゴム組成物からなる加硫ゴム試験片を作成した。得られた加硫ゴム試験片から、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃でゴム硬度を測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表1の「ゴム硬度」の欄に記載した。この指数が大きいほどゴム硬度が大きいことを意味する。
なお、表1において使用した原材料の種類を下記に示す。
NR:天然ゴム、RSS#3
SBR:スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol 1502、非油展品
カーボンブラック1:新日化カーボン社製HTC#G、GPF級、窒素吸着比表面積が26m2/g
カーボンブラック2:新日化カーボン社製ニテロン#200IN、HAF級、窒素吸着比表面積が73m2/g
無機充填剤1:クレー、山陽クレー工業社製カタルポY−K、平均粒子径が5.6μm
無機充填剤2:タルク、日本タルク社製タルクF、平均粒子径が11.0μm
無機充填剤3:クレー、Kentucky Tennessee Clay社製Suprex Clay、平均粒子径が0.6μm
シリカ:EVONIK社製ULTRASIL VN3GR、平均粒子径が0.02μm
オイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
ファルネセン重合体:下記の合成例により重合されたβ−ファルネセンの重合体、重量平均分子量が140000、分子量分布が1.2、溶融粘度が69Pa・s
NR:天然ゴム、RSS#3
SBR:スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol 1502、非油展品
カーボンブラック1:新日化カーボン社製HTC#G、GPF級、窒素吸着比表面積が26m2/g
カーボンブラック2:新日化カーボン社製ニテロン#200IN、HAF級、窒素吸着比表面積が73m2/g
無機充填剤1:クレー、山陽クレー工業社製カタルポY−K、平均粒子径が5.6μm
無機充填剤2:タルク、日本タルク社製タルクF、平均粒子径が11.0μm
無機充填剤3:クレー、Kentucky Tennessee Clay社製Suprex Clay、平均粒子径が0.6μm
シリカ:EVONIK社製ULTRASIL VN3GR、平均粒子径が0.02μm
オイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
ファルネセン重合体:下記の合成例により重合されたβ−ファルネセンの重合体、重量平均分子量が140000、分子量分布が1.2、溶融粘度が69Pa・s
合成例(ファルネセン重合体の重合)
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン274g、n−ブチルリチウム(17重量%ヘキサン溶液)1.2gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン272gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、ファルネセン重合体を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン274g、n−ブチルリチウム(17重量%ヘキサン溶液)1.2gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン272gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、ファルネセン重合体を得た。
なお、表2において使用した原材料の種類を下記に示す。
有機酸コバルト塩:DIC社製DICNATE NBC−II(Co含有率22%)
加硫遅延剤:FLEXSYS社製SANTOGARD PVI
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーNS−P
硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量が95.24重量%)
有機酸コバルト塩:DIC社製DICNATE NBC−II(Co含有率22%)
加硫遅延剤:FLEXSYS社製SANTOGARD PVI
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーNS−P
硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量が95.24重量%)
表1から明らかなように実施例1〜7のゴム組成物は、スチールワイヤのインシュレーション加工性およびゴム硬度が従来レベル以上に向上することが確認された。
比較例2のゴム組成物は、比較例1のゴム組成物に対しカーボンブラック1を減量したのでインシュレーション加工性が改良したが、ゴム硬度が悪化した。
比較例3のゴム組成物は、比較例1のゴム組成物に対しオイルを増量したのでインシュレーション加工性が改良したが、ゴム硬度が悪化した。
比較例4のゴム組成物は、シリカの平均粒子径が0.5μm未満であるのでインシュレーション加工性が悪化した。
比較例5のゴム組成物は、カーボンブラック2の窒素吸着比表面積N2SAが60m2/gを超えるのでゴム硬度は向上したがインシュレーション加工性を改良することができない。
Claims (2)
- 天然ゴムを60重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、窒素吸着比表面積N2SAが15〜50m2/gであるカーボンブラックを80〜150重量部、平均粒子径が0.5μm以上である無機充填剤を1〜100重量部、ファルネセン重合体を2〜10重量部、任意にオイル成分を配合するとともに、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の配合量の合計に対する前記ファルネセン重合体およびオイル成分の配合量の合計の比が0.025〜0.06であることを特徴とするビードインシュレーション用ゴム組成物。
- 請求項1に記載のビードインシュレーション用ゴム組成物を、ビードコアに使用したことを特徴とする空気入りタイヤ。
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