JP2015217320A - 塗工システム - Google Patents

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秀宣 三浦
あゆみ 鶴岡
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あゆみ 鶴岡
将一 梅原
Masakazu Umehara
将一 梅原
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Abstract

【課題】塗工する基材の表面に油等が付着していても、蛇行制御が安定して行える塗工システムを提供する。【解決手段】ロールツーロール方式で搬送される基材50を塗工する塗工システム1である。塗工装置5,6の下流側に配置される乾燥装置8と、蛇行制御装置とを備える。蛇行制御装置は、基材50の縁部50aを挟み込む回転自在なローラ21,22を有する挟持部7と、ローラ21,22の回転方向の傾斜角度を制御する角度制御部9aとを有している。挟持部7の各々の上流側に、基材50の縁部50aに付着した油を除去する油除去装置30が設置されている。【選択図】図5

Description

本発明は、電極材等の製造過程において、シート状の基材をロールツーロール方式で搬送しながら連続的に塗工する塗工システムに関し、その中でも特に、基材の蛇行制御技術に関する。
基材の蛇行制御技術は、例えば、特許文献1に開示されている。そこには、基材のシワを防止するために、基材の左右に対向して位置する一組の基材挟持部材が、搬送方向に沿って複数配置された状態で搬送装置に設けられている。
これら基材挟持部材は、押付ローラと平板、あるいは、押付ローラ2つの組み合わせで構成されていて、基材の搬送方向に対して傾斜した状態で、基材の幅方向の両縁部をそれぞれ挟持している。
そして、基材の両縁部の位置をセンサで検出し、その検出結果に基づいて、押付ローラの傾斜角度を変えることにより、基材の蛇行修正を行っている。
また、本発明に関し、基材を洗浄しながら塗工する、電池用電極の製造装置が開示されている(特許文献2)。
特許文献2の製造装置は、集電箔に活物質を塗工する装置である。集電箔の表面には圧延油が付着しているため、濡れ性が悪く、そのまま活物質を塗工すると、塗工された活物質の幅にばらつきが生じる。
そこで、その製造装置には、活物質を塗工する塗工部の上流側に、アセトン等の洗浄剤を含んだ回転ブラシが基材の表面に接して洗浄を行う洗浄部が備えられている。洗浄部は、基材の両側部にそれぞれ配置されており、これら洗浄部により、活物質の塗工領域の端部を洗浄している。
特開2001−316006号公報 特開2012−204134号公報
基材の両縁部をローラで挟持し、これらローラの走行方向の傾斜角度を制御して基材の蛇行を制御する塗工システムでは、基材の表面に油等が付着していると、ローラが滑って蛇行制御が不安定になるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、塗工する基材の表面に油等が付着していても、蛇行制御が安定して行える塗工システムを提供することにある。
開示する塗工システムは、ロールツーロール方式で搬送される基材を塗工する。この塗工システムは、前記基材に塗工液を塗布する塗工装置と、前記塗工装置の下流側に配置され、前記塗工液を乾燥させる乾燥装置と、前記基材の蛇行を制御する蛇行制御装置と、を備えている。
前記蛇行制御装置は、前記乾燥装置の上流側において、搬送される前記基材の両側に対向状に配置され、各々が当該基材の縁部の表面を挟み込む回転自在なローラを有している、2つの挟持部と、前記挟持部の各々における、前記基材の搬送方向に対する前記ローラの回転方向の傾斜角度を制御する角度制御部と、を有している。そして、前記挟持部の各々の上流側に、前記基材の縁部に付着した油を除去する油除去装置が設置されている。
すなわち、この塗工システムによれば、ロールツーロール方式で搬送される基材の蛇行を制御するために、基材の縁部の表面を挟み込み、回転方向の傾斜角度が制御される回転自在なローラを有する挟持部が備えられていて、その挟持部の各々の上流側に、基材の縁部に付着した油を除去する油除去装置が設置されている。
従って、基材が挟持部に搬送される前に、油除去装置で、基材の縁部に付着した油を除去することができるので、ローラの滑りを防いで蛇行制御を安定して行える。
具体的には、前記油除去装置は、洗浄液を用いて、搬送される前記基材の縁部を洗浄する洗浄部を有し、前記挟持部の各々の上流側に、前記基材を上方に向かって搬送する上向き搬送領域が設けられていて、前記洗浄部が、前記上向き搬送領域に設置されているようにするのが好ましい。
そうすれば、上向き搬送領域では、基材の表面が搬送方向の下流側に向かって上昇しているので、基材の表面に残存する洗浄液は、搬送方向に向かい難く除去し易い。従って、基材の縁部の表面から油を効率的に除去できる。
また、前記油除去装置が、更に、前記洗浄部の下流側に、搬送される前記基材の縁部に向けて空気を噴射する乾燥部を有しているようにしてもよい。
そうすれば、基材の縁部に洗浄剤が残存しても、吹き飛ばして除去できるので、乾燥を促進させることができる。
より具体的には、前記洗浄部は、洗浄液が含浸可能な洗浄体と、前記洗浄体に洗浄液を供給する液供給体と、前記洗浄体及び前記液供給体を収容するカバー体と、を有し、前記カバー体から露出する前記洗浄体の一部が、搬送される前記基材の縁部と接するように、前記洗浄部は配置され、前記カバー体の内部に、洗浄液を回収する略密閉された液回収スペースが設けられているようにするとよい。
そうすれば、簡素な構造でありながら、油を効果的に除去することができる。洗浄液が回収される液回収スペースが略密閉されているため、洗浄液が有機系溶剤を含む場合であっても、臭気等の拡散を効果的に抑制でき、作業性に優れる。
本発明の塗工システムによれば、塗工する基材の表面に油等が付着していても、蛇行制御が安定して行えるので、高精度な塗工が実現できる。
本実施形態の塗工システムを示す概略図である。 塗工システムで塗工処理された基材の構成を示す概略断面図である。 制御ローラ対(挟持部)の設置部分を示す概略斜視図である。 図3を上方から見た概略平面図である。 油除去装置の設置部分を示す概略斜視図である。 洗浄ユニットの内部構造を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
図1に、本実施形態の塗工システム1を示す。この塗工システム1は、長尺の基材50をロールツーロール方式で搬送する両面塗工システムであり、基材50の両面に塗工液を塗布して乾燥させる一連の処理が、連続して行えるように構成されている。
なお、ここでいう「ロールツーロール方式」とは、ロール状に巻かれた基材50を巻き出して間欠的又は連続的に搬送し、再度、基材50をロール状に巻き取る方式である。その搬送過程において、その基材50の表面に塗工が施される。
(基材)
図2に、この塗工システム1で塗工処理された基材50’の一例として、電池の電極材を示す。塗工前の基材50は、帯状の金属薄膜からなるシート材51(集電箔)と、その両面の各々に形成された、黒鉛などの活物質の層(活物質層52)とで構成されている。用いる活物質の選択により、負極又は正極の電極材が形成される。
なお、シート材51は銅を圧延して形成されている(圧延材)。圧延時には、その表面に圧延油が付与されるため、通常、シート材51の表面には、圧延油が付着している。
各活物質層52の幅はシート材51の幅よりも小さく形成されており、塗工前の基材50及び塗工後の基材50’は、いずれも、その両縁部の各々に、同程度の幅で活物質層52からシート材51が露出した縁部(露出縁部50a)を有している。
このような塗工前の基材50は、芯材にロール状に巻かれた状態で塗工システム1にセットされる。この塗工システム1では、難燃材を含む塗工液が基材50の両面に塗工される。それにより、図2に示すように、塗工後の基材50’の両面の各々には、活物質層52を覆う耐熱保護層53が形成されている。
(塗工システム)
塗工システム1は、巻出し装置2、巻取り装置3、複数のガイドローラ4a,4b,4c、第1塗工装置5、第2塗工装置6、制御ローラ対7(挟持部)、フローティングドライヤー8(乾燥装置)、コントローラ9、油除去装置30などで構成されている。
コントローラ9は、制御プログラムなどの各種ソフトウェアと、これらソフトウェアを実装したコンピュータとで構成されており、塗工システム1の全体を総合的に制御している。
巻出し装置2は、ロール状の基材50を巻き出す支持台2aと、基材50を所定の速度で送り出す上流側のローラ対2bとを有している。巻取り装置3は、基材50’をロール状に巻き取る支持台3aと、基材50’を引き込む下流側のローラ対3bとを有している。なお、巻出し装置2には、搬送される基材50をその幅方向に変位させて、基材50の搬送状態を制御する機能も備えられている。
上流側及び下流側のローラ対2b,3bの各々は、基材50(50’)を挟み込んでその搬送速度を制御する2つの送りローラで構成されている。上流側のローラ対2bは、下流側のローラ対3bと連動するように制御される。
上流側のローラ対2bの下流側には、塗工ゾーンが設けられている。この塗工ゾーンに、第1ガイドローラ4a、第2ガイドローラ4b、第1塗工装置5、第2塗工装置6が設置されている。符合10は、塗工ゾーンにおける基材50の位置ずれ等、基材50の搬送状態を検出するセンサである。
具体的には、塗工ゾーンには、略鉛直方向(上下方向)を上向きに基材50を搬送する上向き搬送領域UAと、上向き搬送領域UAの下流側に連なって、略水平方向に基材50を搬送する横向き搬送領域HAとが設定されている。
第1ガイドローラ4a及び第2ガイドローラ4bは、基材50の一方の面(第2塗工面)に接する状態で、上向き搬送領域UAに互いに間隔をあけて配置されている。上向き搬送領域UAでは、基材50は、第1ガイドローラ4a及び第2ガイドローラ4bに接することにより、張力が作用した緊張状態で鉛直方向を上向きに誘導されている。
そして、第2ガイドローラ4bに巻き掛けられることにより、基材50は、緊張状態のまま略水平方向に搬送方向が変更され、横向き搬送領域HAへと誘導されている。
制御ローラ対7から大きく離れた、上向き搬送領域UAにおける第1ガイドローラ4aよりも上流側には、油除去装置30が設置されている。油除去装置30の詳細については別途後述する。
第1塗工装置5及び第2塗工装置6は、いずれもグラビアキス塗工方式の塗工装置からなる。
第1塗工装置5は、第1ガイドローラ4aと第2ガイドローラ4bの間を走行する基材50の他方の面(第1塗工面)と接するように、上向き搬送領域UAに設置されており、基材50の第1塗工面に塗工液を塗布する。
第2塗工装置6は、略水平方向に延びる基材50の第2塗工面に下方から接するように、横向き搬送領域HAに設置されており、基材50の第2塗工面に塗工液を塗布する。
塗布した塗工液を乾燥させるために、塗工ゾーンの下流側には、フローティングドライヤー8が配置されている。
フローティングドライヤー8は、塗工液が両面に塗布された基材50を搬送しながら乾燥させる乾燥機である。フローティングドライヤー8の内部には、基材50に向けてドライエアーを吹き付ける送風機8aが、搬送方向に沿って上下互い違いに設置されている。フローティングドライヤー8は、搬入口8bから受け入れた基材50を、浮遊した状態で搬送しながら乾燥し、搬出口8cから基材50’を払い出す。
フローティングドライヤー8の下流側の搬出口8cの外側には、第3ガイドローラ4cが設置されている。基材50’は、この第3ガイドローラ4cに支持されて巻取り装置3へと誘導されている。
フローティングドライヤー8の上流側の搬入口8bの外側には、制御ローラ対7が設置されている。
制御ローラ対7は、搬送される基材50をその幅方向に変位させて、基材50の搬送状態を制御する機能を有している。その機能により、この塗工システム1では、フローティングドライヤー8の内部で基材50のバタツキが抑制され、乾燥の安定化が図られるとともに、巻出し装置2との協働により、塗工ゾーンで基材50の蛇行が抑制され、塗工の安定化が図られる。
図3に示すように、制御ローラ対7は、基材50の左右両側に位置する2つで構成され、基材50を挟んで対向した位置に配置されている。各制御ローラ対7は、制御ローラ21及びサポートローラ22を有している。これらが上下に並置された状態で、鉛直方向に延びた支持ロッド23に、支持部材24を介して支持されている。制御ローラ21及びサポートローラ22は、略水平方向に互いに平行に延びる回転軸Rを中心に回転自在となっている。
制御ローラ21は、ゴム製であり、サポートローラ22は、金属製である。制御ローラ21は、サポートローラ22に向かって弾性力で付勢されており、制御ローラ21とサポートローラ22との間には、一定の押圧力が作用するように設定されている。
基材50の搬送時には、左右の露出端部50aの両面が、左右の制御ローラ対7により挟み込まれて支持される。
図1に示すように、左右の各支持ロッド23は、回動装置25に回動可能に支持されており、左右の各制御ローラ対7は、各支持ロッド23を介して姿勢制御されている。詳しくは、コントローラ9には、各センサ10の検出値に基づいて左右の各支持ロッド23を回動制御する角度制御部9aが備えられていて、この角度制御部9aが、各回動装置25を制御することで各支持ロッド23が回動する。
それにより、基材50の搬送時における左右の各制御ローラ対7は、基材50の搬送方向に対し、各々の回転方向が傾いて特定の方向に向くように、常時、姿勢制御されている。すなわち、制御ローラ対7は、角度制御部9aとともに蛇行制御装置を構成している。
通常、左右の制御ローラ対7は、図4に示すように、基材50の搬送方向に対して回転方向が所定の傾斜角度θR,θLで傾斜し、下流側の間隔が上流側よりも広くなるように、搬送方向に向かってハの字状に開いた状態に姿勢制御されている。
そして、基材50の搬送時には、常時、各制御ローラ対7の傾斜角度θR,θLは微調整されていて、基材50は、その幅方向に変位する。それにより、搬送される基材50の蛇行やバタツキが抑制され、高品質な電極材の製造が可能となっている。
ところが、制御ローラ対7が挟み込む露出端部50aの表面には、圧延油が付着している。そのため、制御ローラ21又はサポートローラ22が滑り、蛇行制御が不安定になるおそれがある。
そこで、この塗工システム1では、蛇行制御が安定して行えるように、各制御ローラ対7の上流側に、露出端部50aに付着した圧延油を除去する油除去装置30が設置されている。
(油除去装置)
図5に示すように、本実施形態の油除去装置30は、各々が洗浄部33と乾燥部43とを有する4つの洗浄ユニット30aで構成されていて、これら洗浄ユニット30aは、いずれも上向き搬送領域UAに設置されている。
各洗浄ユニット30aは、左右の露出端部50aの各々に対応して、搬送される基材50の左右に2つずつ配置されている。そして、左右の2つの洗浄ユニット30a,30aは、第1塗工面及び第2塗工面の各々に対応して、基材50を間に挟んで対向した状態で、上下に互い違いに配置されている。
各洗浄部33は、洗浄液を用いて露出端部50aの表面を洗浄する機能を有し、図6に詳しく示すように、洗浄体34、液供給体35、液落とし体36、カバー体37などで構成されている。
カバー体37は、箱型のケースからなり、その内部に洗浄体34や液供給体35が収容されている。カバー体37の側面には、開口37aが1つ形成されている。カバー体37の内部には、略密閉された空間(液回収スペース37b)が設けられている。
洗浄体34は、外周面にブラシ34aを有する円柱形状をした部材からなる。洗浄体34は、その両端部がカバー体37に回転自在に軸支された状態で、液回収スペース37bに配置されている。洗浄体34のブラシ34aの一部は、開口37aを通じて外部に露出している(接触部33a)。そして、洗浄体34の回転軸Jが、搬送される基材50の幅方向と平行にされた状態で、接触部33aが露出端部50aと接するように、各洗浄部33は配置されている。
洗浄体34は、モータ(図示省略)に連結されており、接触部33aにおいて摩擦抵抗が生じるように、塗工時に回転駆動される。洗浄体34の回転方向は、搬送される基材50に対して接触部33aで逆方向から接する逆向き回転が好ましいが、速度に差を設けて搬送される基材50と同方向に接触部33aで接するように回転させてもよい。
液供給体35には、図外の送液ポンプ等から洗浄液が供給される。液供給体35は、開口37aへ向かう洗浄体34の外周面に向けて洗浄液を噴射するように、液回収スペース37bに配置されている。それにより、ブラシ34aに洗浄液が含浸される。
洗浄液は、基材50から圧延油を除去できるものであればよく、適宜選択して使用できる。例えば、アルコールやアセトン等の有機系溶剤を主体とする洗浄剤や、有機系溶剤と水とを組み合わせた洗浄剤などが使用できる。
洗浄液が有機系溶剤を含む場合は、揮発性が高いため、臭気等が問題になり易い。それに対し、この洗浄部33では、接触部33aを除き、洗浄液のまわりがカバー体37によって略密閉されているため、臭気等の拡散を効果的に抑制できるようになっている。
洗浄液が含浸されたブラシ34aが、露出端部50aと擦れながら接することにより、露出端部50aの表面に付着した圧延油は、効果的にブラシ34aに取り込まれて除去される。
液落とし体36は、開口37aから離れる洗浄体34のブラシ34aをしごくように、液回収スペース37bに配置されている。それにより、圧延油を含んだ洗浄液は、ブラシ34aから掻き落とされて、液回収スペース37bの下部に受け止められ、排出口37cを通じて排出される。
乾燥部43は、洗浄部33の下流側に併設されている。乾燥部43は、エアーノズル43aを有し、塗工時には、そこから露出端部50aの表面に向けて乾燥空気を噴射する。それにより、露出端部50aに残存する洗浄剤は、吹き飛ばされて除去されるとともに、露出端部50aの表面の乾燥が促進される。
なお、乾燥空気は、上昇する基材50に向けて斜め下向きに噴射するのが好ましい。そうすれば、よりいっそう露出端部50aの表面の乾燥を促進させることができる。
洗浄ユニット30aは、いずれも上向き搬送領域UAに設置されているので、洗浄液を用いて、基材50の両面の露出端部50aの表面から効率的に圧延油を除去できる。
すなわち、上向き搬送領域UAでは、基材50の第1塗工面及び第2塗工面のいずれの面も、搬送方向の下流側に向かって上昇しているので、露出端部50aの表面に残存する洗浄液は、搬送方向と逆向きに垂れ下がり、除去し易い。
特に、この塗工システム1のように、上向き搬送領域UAで略鉛直方向に搬送すれば、第1塗工面及び第2塗工面のいずれの面も同じ搬送状態になるため、同じ性能の洗浄ユニット30aが利用でき、汎用性に優れるし、設置コストを抑制できる。
仮に、洗浄ユニット30aを横向き搬送領域HAに設置したとすると、上下逆方向に向く第1塗工面と第2塗工面とで、洗浄液の除去し易さに差が生じるため、第1塗工面と第2塗工面とで、性能の異なる洗浄ユニット30aが必要になる。特に、第1塗工面側の洗浄液が除去し難くいため、より高性能な洗浄性能が求められる。
(その他)
本発明にかかる塗工システム1は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、挟持部を構成しているサポートローラに代えて、板状のサポートプレートや塊状のサポートブロックを用いてもよい。上向き搬送領域における基材の搬送方向は、略垂直方向が好ましいが、上方に向かっていればよく、傾斜していてもよい。
洗浄体のブラシに代えてスポンジ等を用いてもよい。挟持部に至るまでに洗浄液が乾燥するのであれば、乾燥部は無くてもよい。液回収スペースの下部に受け止めた洗浄液は、リサイクルしてもよい。
油を除去するのは、第1塗工面及び第2塗工面のいずれか一方だけであってもよい。
1 塗工システム
5 第1塗工装置
6 第2塗工装置
7 制御ローラ対(挟持部)
8 フローティングドライヤー(乾燥装置)
9 コントローラ
9a 角度制御部
21 制御ローラ
22 サポートローラ
30 油除去装置
30a 洗浄ユニット
33 洗浄部
34 洗浄体
35 液供給体
36 液落とし体
37 カバー体
43 乾燥部
UA 上向き搬送領域
50 基材
50a 露出縁部

Claims (4)

  1. ロールツーロール方式で搬送される基材を塗工する塗工システムであって、
    前記基材に塗工液を塗布する塗工装置と、
    前記塗工装置の下流側に配置され、前記塗工液を乾燥させる乾燥装置と、
    前記基材の蛇行を制御する蛇行制御装置と、
    を備え、
    前記蛇行制御装置は、
    前記乾燥装置の上流側において、搬送される前記基材の両側に対向状に配置され、各々が当該基材の縁部の表面を挟み込む回転自在なローラを有している、2つの挟持部と、
    前記挟持部の各々における、前記基材の搬送方向に対する前記ローラの回転方向の傾斜角度を制御する角度制御部と、
    を有し、
    前記挟持部の各々の上流側に、前記基材の縁部に付着した油を除去する油除去装置が設置されている塗工システム。
  2. 請求項1に記載の塗工システムにおいて、
    前記油除去装置は、洗浄液を用いて、搬送される前記基材の縁部を洗浄する洗浄部を有し、
    前記挟持部の各々の上流側に、前記基材を上方に向かって搬送する上向き搬送領域が設けられていて、
    前記洗浄部が、前記上向き搬送領域に設置されている塗工システム。
  3. 請求項2に記載の塗工システムにおいて、
    前記油除去装置が、更に、前記洗浄部の下流側に、搬送される前記基材の縁部に向けて空気を噴射する乾燥部を有している塗工システム。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の塗工システムにおいて、
    前記洗浄部は、
    洗浄液が含浸可能な洗浄体と、
    前記洗浄体に洗浄液を供給する液供給体と、
    前記洗浄体及び前記液供給体を収容するカバー体と、
    を有し、
    前記カバー体から露出する前記洗浄体の一部が、搬送される前記基材の縁部と接するように、前記洗浄部が配置され、
    前記カバー体の内部に、洗浄液を回収する略密閉された液回収スペースが設けられている塗工システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020047439A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 株式会社東芝 クリーナーヘッド、除去装置及び除去方法

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