JP2015217247A - 超音波治療装置及び超音波治療システム - Google Patents

超音波治療装置及び超音波治療システム Download PDF

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Abstract

【課題】体表面に対する入射角度が異なっても、治療対象部位に照射されるHIFUエネルギの総量を保持して、所望の効果を得られる超音波治療装置及びシステムを提供する。
【解決手段】複数の治療振動子39から治療対象部位に設定される焦点403に治療超音波を照射する治療プローブと、各治療超音波ビームの強度をそれぞれ制御するHIFUコントローラと、治療プローブの中心部に設けられ、生体との間で撮像用の超音波を送受する撮像プローブと、撮像プローブの受信信号から生成される焦点を含む超音波画像を生成する超音波画像構成部と、超音波画像を表示するモニタとを備え、HIFUコントローラは、モニタに表示された超音波画像に基づいて、各治療振動子から焦点に照射される治療超音波ビームの体表面に対する入射角度を算出し、算出した入射角度に応じて減少する各治療振動子から射出される治療超音波ビームの強度を補償する。
【選択図】図10

Description

本発明は、超音波治療装置及び超音波治療システムに係り、高密度焦点式超音波(HIFU:High Intensity Focused Ultra sound)を用いて生体に設定される対象部位を治療する超音波治療装置及び超音波治療システムに関する。
HIFU治療は、高密度に集束した超音波を用いて治療対象部位に設定した焦点の生体組織を局所的に加熱し、その部位の組織を焼灼して治療する侵襲性の低い治療として知られている。例えば、生体の直腸内に治療プローブを挿入し、治療対象部位の病変部にHIFUを照射して治療することが提案されている。また、特許文献1に紹介されているHIFUを用いた超音波治療装置は、マルチチャンネル発生器から供給される超音波電気信号で複数の治療振動子(トランスジューサ)をそれぞれ駆動する治療プローブが提案されている。これによれば、各治療振動子に供給する超音波電気信号の振幅、周波数及び位相をそれぞれ独立して制御して、広範囲の治療対象部位にHIFUを集束することができる。
特許第4519905号
しかし、各治療振動子から周期的に高強度の治療超音波を照射するので、それらの治療超音波ビーム上にある生体表面の皮膚が火傷するおそれがある。すなわち、通常のHIFU治療では、トリガパルスと称する高強度の超音波と、トリガパルスよりも強度が低い加熱パルスと称する超音波とを繰り返し照射する。このような治療超音波ビーム上にインピーダンスが極端に異なる伝搬媒体(例えば、皮膚と水など)の境界があると、トリガパルスによりそれらの界面でキャビテーション現象による気泡が発生する。続いて加熱パルスが照射されると気泡が壊れて熱が発生し、治療超音波ビームが強いと高温になって皮膚火傷が発生するおそれがある。このような皮膚火傷が発生すると、生体深部の病変部を治療ができないだけでなく、正常組織へのダメージが問題となる。
したがって、各治療振動子から射出する治療超音波ビームの強度が制限されることから、複数の治療振動子を半球状の凹面に分散して配置した治療プローブが提案されている。これによれば、個々の治療振動子から射出される治療超音波ビームの強度を制限しても、治療に必要な治療超音波エネルギを治療対象部位に集束させることができる。
一方、生体の体表面(皮膚)に対する治療超音波ビームの入射角度は、治療効果に影響することが知られており、理想的な治療超音波ビームの入射角度は体表面に対して垂直(90°)の場合である。つまり、治療超音波ビームが体表面に垂直に入射すると、皮膚における治療超音波の反射や吸収のロスが少なく、治療超音波が生体内部に入り込んで、治療対象部位に設定される焦点へのエネルギ伝達効率が最も高い。
ところで、治療プローブの治療振動子を半球状の凹面に分散して配置すると、凹面上の治療振動子の位置に応じて、あるいは体表面の形状に応じて、体表面に対する治療超音波ビームの入射角度が異なってくる。しかし、体表面に対する入射角度が垂直から離れるに従い、その治療振動子から射出された治療超音波ビームが体表面で反射あるいは吸収される割合が大きくなり、生体内部及び焦点へのエネルギ伝達効率が低下する。その結果、治療対象部位に照射されるHIFUエネルギの総量が減少して、治療効果が低下するという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、体表面に対する個々の治療振動子の治療超音波ビームの入射角度が異なっても、治療対象部位に照射されるHIFUエネルギの総量を目標値に保持して、所望の治療効果を得ることができる超音波治療装置及び超音波治療システムを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の超音波治療装置は、半球状の凹面に配設された複数の治療振動子から生体の治療対象部位に設定される焦点に治療超音波を照射する治療プローブと、前記各治療振動子から射出される治療超音波ビームの強度をそれぞれ制御する治療振動子制御部と、前記治療プローブの前記凹面の中心部に設けられ、前記生体との間で撮像用の超音波を送受する複数の撮像振動子を有してなる撮像プローブと、前記撮像プローブの受信信号から生成される前記焦点を含む超音波画像を生成する超音波画像構成部と、前記超音波画像を表示する表示部とを備え、前記治療振動子制御部は、前記表示部に表示された前記超音波画像に基づいて、前記各治療振動子から前記焦点に照射される治療超音波ビームの前記生体の体表面に対する入射角度を算出し、算出した前記入射角度に応じて減少する前記各治療振動子から射出される前記治療超音波ビームの強度を補償することを特徴とする。
本発明の超音波治療装置によれば、複数の治療振動子から射出される治療超音波ビームごとに生体の体表面に対する入射角度を算出し、算出した入射角度に応じて減少する各治療振動子から焦点に照射される治療超音波ビームの強度の減少分を補償する。これにより、体表面に対する治療超音波ビームの入射角度に応じて治療超音波が体表面で反射又は吸収されて減少しても、各治療振動子から焦点に照射される治療超音波ビームの強度が補償される。その結果、治療プローブ全体から治療対象部位に照射されるHIFUエネルギを目標値に保持することができ、所望の治療精度及び治療効果を安定して得ることができる。
また、本発明によれば、体表面への治療超音波ビームの入射角度を算出しているから、術者に各治療振動子の入射角度を画像情報、音声などで警告することができる。これにより、術者は、許容入射角度範囲を超えるような治療超音波の照射を回避することができる。具体的には、警告に基づいて、術者が治療プローブの位置及び角度(本明細書では、位置と総称する。)を変更あるいは維持することにより、エネルギ伝達効率を一定以上に保持し、必要な治療精度を確保した治療効果を得ることができる。また、皮膚火傷等の副作用を抑制することもできる。なお、警告に基づいて術者が治療プローブの位置を変更した場合は、変更した位置における各治療振動子の治療超音波ビームの生体の体表面に対する入射角度を算出して、治療超音波ビームの強度を補償する処理を繰り返すことは言うまでもない。
本発明によれば、体表面に対する個々の治療振動子の治療超音波ビームの入射角度が異なっても、治療対象部位に照射されるHIFUエネルギの総量を目標値に保持して、所望の治療効果を得ることができることができる。
本発明の一実施形態の超音波治療システムの全体構成を示す図である。 本発明の一実施形態の超音波治療装置のブロック構成図である。 本発明の一実施形態の超音波治療プローブの構成を説明する図である。 集束超音波治療を説明する図である。 本発明の一実施形態の超音波治療システムのナビゲーションガイド表示機能を説明する図である。 本発明の一実施形態の超音波治療システムの処理手順を示すフローチャートである。 図6のフローチャートに示した本発明の一実施形態の特徴部に係る部分の詳細なフローチャートである。 本発明の一実施形態の治療プローブの複数の治療振動子から射出される治療超音波ビームと、複数の治療振動子の配置を示す図である。 HIFUのパルスパターンを説明する図である。 本発明の特徴に係る治療超音波ビームが体表面に入射する入射角度の算出法を説明するとともに、入力角度に応じて治療超音波ビームの強度を補償する方法を説明する図である。 本発明により算出された各治療振動子(チャンネル)と、その治療超音波ビームの体表面に対する入射角度と、入射角度に応じて補償する治療超音波ビームの強度を示すデータテーブルである。 本発明の一実施形態の手術又は治療時のGUIの表示例を示す図である。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。
図1に、本発明の超音波治療システムの全体構成を示す。医用画像装置の一つである磁気共鳴撮像(MRI)装置1は、例えば、垂直磁場永久磁石方式のMRI装置である。しかし、MRI装置に限られるものではなく、周知のCT装置、PET装置、超音波画像装置、等々の医用画像装置を適用することができる。
MRI装置1は、図示のように、垂直な静磁場を発生させる上部磁石3と下部磁石5、これら磁石を連結するとともに上部磁石3を支持する支柱7、位置検出デバイス9、アーム11、モニタ13、14、モニタ支持部15、基準ツール17、パーソナルコンピュータ19、ベッド21、MRI制御部23などを含んで構成されている。MRI装置1の図示しない傾斜磁場発生部は、領斜磁場を発生させる。更に、MRI装置1は、静磁場中の患者24に核磁気共鳴を生じさせるための図示しないRF送信器、患者24からの核磁気共鳴信号を受信する図示しないRF受信器を備えている。
位置検出デバイス9は、超音波治療プローブ37の三次元の位置及び姿勢(以下、位置と総称する。)を検出する三次元位置検出器である。すなわち、位置検出デバイス9は、2台の赤外線カメラ25と、赤外線を発光する図示しない発光ダイオードを含んで構成され、超音波治療プローブ37に取り付けられたポインタ27の三次元位置を検出する。これにより、ポインタ27は、超音波治療プローブ37の位置を検出する機能とともに、超音波画像とMR画像の撮像断層面の指示デバイスとして機能する。また、位置検出デバイス9は、アーム11により移動可能に上部磁石3に連結され、MRI装置1に対する配置を適宜変更可能に形成されている。モニタ13には、術者29が把持するポインタ27により指示された患者24の断層面の超音波画像が表示される。モニタ13は、モニタ支持部15により赤外線カメラ25と同様に上部磁石3に連結されている。基準ツール17は、赤外線カメラ25の座標系とMRI装置1の座標系をリンクさせるもので、3つの反射球35を備え、上部磁石3の側面に設けられている。
パーソナルコンピュータ19には、赤外線カメラ25が検出し算出したポインタ27の情報が、超音波治療プローブ37の位置データとして、例えば、RS232Cケーブル33を介して送信される。MRI制御部23は、ワークステーションで構成され、図示しないRF送信器、RF受信器などを制御する。また、MRI制御部23は、パーソナルコンピュータ19と接続されている。パーソナルコンピュータ19では、赤外線カメラ25が検出し算出したポインタ27の位置データをMRI装置1での撮像範囲の位置データに変換し、MRI制御部23へ送信する。位置データは、撮像シーケンスの撮像断面の制御に反映される。新たな撮像断面で取得されたMR画像はモニタ13に表示される。また、MR画像は映像記録装置34に同時記録される。
超音波治療装置40は、ポインタ27が取り付けられた超音波治療プローブ37で得られた超音波画像を専用のモニタ38に映し出すようになっている。また、超音波画像はパーソナルコンピュータ19に転送されて画像処理が行われ、術者用モニタ13、14に映し出される。超音波治療プローブ37はMRI装置1の磁場内でも作動可能なセラミックなどの非磁性体で形成されている。超音波治療プローブ37は2MHzや1MHzと必要に応じて使い分けられるようにしてもよい。
図2に、超音波治療装置40の主要部のブロック構成を示す。超音波治療装置40は、患者24に治療超音波を照射して治療する超音波治療プローブ37を備えて構成され、患者24にHIFU(高密度焦点式超音波)を照射して超音波治療を行うものである。また、超音波治療装置40は、超音波治療プローブ37から患者24内に超音波を送受信して得られた反射エコー信号を用い、治療対象部位を含む二次元超音波画像或いは三次元超音波画像を形成して、モニタ38に表示する。すなわち、超音波治療プローブ37は、後述するように、HIFUの治療超音波を照射する治療プローブ37aと、超音波画像撮像用の撮像プローブ37bが備えられている。また、超音波治療装置40は、撮像プローブ37bに超音波信号を送受信する超音波送受信部44と、受信信号に基づいてHIFUの焦点を含む二次元超音波画像(例えば、Bモード画像)或いは三次元超音波画像を構成する超音波画像構成部45と、超音波画像構成部45で構成された超音波画像を表示する表示部であるモニタ38、患者24に照射する治療プローブ37aと撮像プローブ37bに供給する超音波強度を切り換えるHIFUコントローラ49、各構成要素を制御する超音波制御部47と、超音波制御部47に指示を与えるコントロールパネル48とから構成されている。
HIFUコントローラ49は、超音波治療装置40を超音波画像装置として動作させる場合は撮像プローブ37bを駆動して患者24に撮像用の弱い超音波を照射し、治療装置として動作させる場合は治療プローブ37aを駆動して患者24に治療用の強い超音波を照射する。なお、この例では、超音波治療装置40に超音波診断装置を組み込んで構成したが、超音波診断装置と超音波治療装置を別々の装置として構成してもよい。なお、HIFUコントローラ49は、治療プローブ37aの治療振動子39を制御する治療振動子制御部であり、各治療振動子から射出される治療超音波ビームの強度をそれぞれ制御するようになっている。
図3に、本発明の特徴部に係る超音波治療プローブ37の一実施形態の構成図を示す。同図(a)は、超音波治療プローブ37の中心軸を通る面における断面図、同図(b)は超音波治療プローブ37の超音波射出面側から見た正面図である。同図から明らかなように、超音波治療プローブ37は、半球状の凹面に形成された治療プローブ37aと、凹面の中心軸に配設された超音波画像の撮像用の撮像プローブ37bを備えて形成されている。撮像プローブ37bは、図示扇形領域601の断層画像(超音波画像)を撮像可能になっている。
治療プローブ37aは、同図(b)に示すように、凹面を同心円状の複数の円環領域に分割し、さらに円環領域を径方向に分割してなる複数の領域に、それぞれ治療振動子39を配設して形成されている。言い換えれば、治療プローブ37aは、複数の治療振動子39を配列した二次元マトリックス・アレイ・トランスデューサとして構成されている。ここで、複数の治療振動子39の分割数は、図示例では簡単化のため40個の例を示しているが、分割数は2が一般的であり、例えば、512個や1024個のものが用いられている。撮像プローブ37bは、治療対象部位の焦点を含む断層面601を撮像して描出するための撮像用の超音波探触子である。
このように構成される超音波治療装置40により、高密度焦点式超音波(HIFU)を照射して治療を実施する概要について、図4を参照して説明する。図4(a)に示すように、治療プローブ37aの各治療振動子39から射出される治療超音波ビーム404aの束であるHIFU404は、焦点403に集束するように照射される。また、図4(b)に示すように、1回のHIFU照射により治療(焼灼)される範囲は、例えば直径Φが5〜10mmである。したがって、HIFU照射による治療を行う際は、図4(c)に示すように、HIFU404の照射位置である焦点403の位置を順次移動させて、治療対象領域(ターゲット)402の全域にHIFU404を照射する。その際、超音波治療プローブ37の中心に取り付けられた撮像プローブ37bにより撮像される超音波画像で治療の様子をモニタリングする。ただし、治療とモニタリングを同時に行うと互いにノイズとして画像に現れてしまう。そこで、治療プローブ37aと撮像プローブ37bを交互に動作させることによりノイズがない明瞭な診断画像を取得する。なお、下記の非特許文献1に示すようなARFI(Acoustic Radiation Force Impulse)による焦点可視化を行うことで理想的な焼灼領域に対して、生体組織内の実際の影響領域が算出され、三次元計測を行うことで立体的な治療予定領域を算出できる。
Palmeri ML, Wang MH, Dahl JJ, Frinkley KD, et al. Quantifyinghepatic shear modulus in vivo using acoustic radiation force. Ultrasound inMedicine & Biology 2008;34:546-58.
次に、図5を参照して、本実施形態のナビゲーションガイド表示機能を説明する。術者29は患者24に対して超音波治療装置40に接続された治療プローブ37aの焦点403を治療対象部位(ターゲット)の1点に合わせる。つまり、位置検出デバイス9に取り付けられた赤外線カメラにてポインタ27の位置から超音波治療プローブ37の位置を検出し、ナビゲーション画面上531〜534に治療プローブ37aの焦点403及びHIFU404の模擬画像がそれぞれ表示される。術者29はナビゲーション画面531〜534を見ながら、超音波治療プローブ37の位置を操作して、治療プローブ37aの焦点403をターゲットに合わせる。ナビゲーション画面構成は、例えば、3軸断面(Axial、 Sagittal、Coronal)531〜533の他に、三次元のボリュームレンダリング画像等534等を用いることができるが、自由にカスタマイズできる。また、術者29は、事前に治療対象部位である治療予定領域536、及び警告領域とマージン等をそれぞれ設定しておく。
また、ナビゲーション画像には、超音波治療プローブ37の模擬画像の他に、術前プラニング(手術シミュレーション)情報537も画像上に重畳表示することができる。また、ボリュームレンダリング画像等534の場合は、治療予定領域536を立体的に表示することができる。さらに、ナビゲーション画像531〜534上の治療予定領域536や警告領域内に入った場合に警告を発する機能を備えることができる。また、例えば、治療予定領域536が警告領域内に入った場合に、ナビゲーション画像や治療パラメータを自動的に変更する機能を備えることができる。
上述した操作を、MRI装置のガントリ内部で実施する場合、上述した情報を超音波治療システムに対して連続かつリアルタイムにフィードバックし、治療対象領域における超音波治療プローブ37の模擬画像を含む同一のMRI撮像断面画像508及び超音波画像509を表示させることができる。つまり、術者29はMRI装置1による二次元リアルタイム画像とナビゲーションによる三次元画像情報を必要に応じて治療に利用することができる。MRI装置1の高速撮像シーケンスの応用のひとつとして、フルオロスコピー(透視撮像)と呼ばれるリアルタイム動態画像化法が臨床応用されつつある。フルオロスコピーでは、1秒以下程度の周期で撮像と画像再構成を繰り返すことにより、あたかもX線透視撮像のように体内組織の動態抽出や体内に外部から挿入した器具の位置把握に用いることができる動態画像を生成して表示する。この応用は三次元高速撮像にも応用されている。
図6に、本発明の超音波治療システムの一実施形態の処理手順のフローチャートを示す。まず、MRI装置1を用いて複数の三次元ボリューム撮像及び三次元画像の再構成を行う(S1)。次いで、三次元画像から画像処理にて治療が必須な特定領域(セグメンテーション)を描出する(S2)。描出された特定領域を含む画像に基づいてHIFU照射を可とする領域と、不可とする領域を判別して設定する(S3)。次に、治療予定領域及びそれらを含むマージン領域を設定する(S4)。HIFU照射に関して必要なパラメータを入力後(S5)、HIFU治療計画を実施して超音波治療プローブ37の位置のシミュレーションを行う(S6)。治療計画後にナビゲーション等の手術支援誘導機能を起動し(S7)、手術を開始する(S8)。
手術時は、超音波治療プローブ37の位置の変化に追随して、治療プローブ37aの焦点位置403及びHIFU照射経路であるHIFUビーム束404を示す模擬画像をナビゲーション画像上に重畳表示する(S9)。これにより、術者29は、モニタ38及びGUIに表示される画像や数値情報を用いて、超音波治療プローブ37を治療予定位置(目的位置)へ誘導する(S10)。誘導後は、MR画像(例えば、血流画像)又は超音波画像(エラストグラフィ)にてターゲットの位置を確認する(S11)。
次に、超音波画像とMR画像から生体の体表面(皮膚)を描出する(S12)。そして、位置検出デバイス9により検出された治療プローブ37aの位置に基づいて、予め記憶されている各治療振動子39の位置データを割出し、各治療振動子39から射出されて焦点403に至る治療超音波ビーム404aの模擬画像を超音波画像とMR画像の少なくとも一方に重ねて描出する。その模擬画像に基づいて、体表面に対する治療超音波ビーム404aの入射角度を計算する(S13)。計算した全ての治療超音波ビーム404aの入力角度に応じて減少する各治療振動子39の治療超音波ビーム404aの強度を補償する補正を行う(S14)。補償後、HIFU治療を開始する同時に、MR画像あるいは超音波診断画像によるモニタリングを行い、治療経過を適宜記録する(S15)。これらの処理を治療対象領域について複数回繰り返し、治療効果確認(S16)後に追加治療必要性の有無を確認して終了となる(S17)。
図7に、本発明の特徴部である図1のステップS14の詳細な処理手順のフローチャートを示す。図1のステップS13で算出した各治療振動子39から射出される治療超音波ビーム404aの入力角度が、予め設定した許容入射角度範囲外か否かを判断する(S21)。治療超音波ビーム404aの一つでも許容入射角度範囲外であれば、描出した入力角度の一つ以上が許容入射角度範囲外であることをユーザに通知して警告する(S22)。その上で、超音波治療プローブ37の位置を変更するか否か、ユーザに問い合わせてユーザの判断に委ねる(S23)。これに対するユーザの判断が、超音波治療プローブ37の位置を変更する場合は、図1のステップS9に戻る。超音波治療プローブ37の位置を変更しない判断の場合は、後述のステップS25に移行する。
一方、治療振動子39から射出される治療超音波ビーム404aの入力角度が規定範囲内である場合、その旨をユーザに通知する(S24)。そして、治療超音波ビーム404aの入力角度に応じて減少する治療超音波ビーム404aの強度を補償する(S25)。次いで、補償された治療超音波ビーム404aの強度により皮膚火傷が懸念されるか否か、つまり設定された治療超音波ビーム404aの上限値を超えているか否かをチェックする(S26)。そして、補償された治療超音波ビーム404aにより皮膚火傷が懸念される場合は警告して、超音波治療プローブ37の位置の移動を勧告する(S27)。また、補償された治療超音波ビーム404aの強度により皮膚火傷が懸念されない場合は、ユーザに各治療振動子39に対応する治療超音波ビーム404aの強度を含む設定条件を通知して、治療の最終判断決定を促す(S28)。なお、ステップS27において超音波治療プローブ37の位置の移動を勧告した後、ステップS28に移行してユーザに設定条件を通知して治療の最終判断決定を促すようにすることができる。つまり、皮膚火傷が懸念される治療超音波ビーム404aの数と、補償後の治療超音波ビーム404aの強度を提示して、ユーザが問題ないと判断したら治療を開始するようにする。
図8(a)に、治療プローブ37aの各治療振動子39による治療超音波ビーム404aの照射例を示す。ここで、説明の便宜のため、分割された複数の治療振動子39を治療超音波を射出するチャンネルと称する。図8(b)に示すように、凹面を同心円状の複数の円環領域i(図示例では、i=5)に分割し、さらに円環領域を径方向に複数の領域j(図示例では、j=8)に分割して、複数のチャンネルCijが設けられている。各チャンネルCijから射出される治療超音波ビーム404aは焦点403に集束される。つまり、各治療振動子39をそれぞれ独立に位相制御することにより、複数の治療超音波ビーム404aの射出角度を制御して焦点403に集束できる。また、焦点403は、三次元(前後、左右、深度方向)に移動させることができる。
図9に、図8(b)のチャンネルCijからそれぞれ照射するHIFUのパルスパターンを示す。トリガパルス801と加熱パルス803をそれぞれ設定時間802、804、交互に繰り返して照射し、トータル設定時間805照射することで治療を行う。二次元配列されたチャンネルCijを基本的に同一のパルスパターンにより駆動して治療を行う。トリガパルス801は、気泡を生成するための瞬間的な高強度パルスであり、加熱パルス803は生成された気泡を粉砕して熱凝固を誘発する連続波で構成されている。例えば、トリガー強度806のトリガパルス801が設定時間(例えば、数ms)802印加され、その後に加熱強度808の加熱パルス803が設定時間804印加される。このパルスパターンの定義方法は、1秒間に繰り返す回数:Pulse Repetition Frequency (PRF)809とトータル設定時間805で表記され、これによってHIFU強度が定義される。すなわち、トリガパルス801と加熱パルス802の振幅、周波数、及び設定時間を制御することにより、HIFU強度あるいは治療超音波ビームの強度(治療超音波のエネルギ)を制御することができる。
例えば、トリガパルス801の設定時間802を長く、PRF809を少なく設定することで気泡生成が容易に発生しやすくなるが、治療超音波ビーム404aが通過する皮膚にエネルギーが集中して火傷を発生させる可能性が高くなる。しかし、治療対象部位における焼灼範囲は大きくなり、治療効果を向上させることができるという、相反する特徴がある。つまり、トリガパルスが1秒間にPRF回×トリガー設定時間802だけ照射されると、トリガパルス801の照射時間に比例してキャビテーション発生率が向上するが、皮膚火傷の懸念が増大する。なお、気泡を生成するパルスと、生成した気泡の径を増大させるパルスを生体の対象領域に送信する内容が、特許文献2(特開2011-115461号公報)に紹介されている。これにより、低侵襲かつ血流の遮断効果が高い塞栓治療を実現できるとしている。
図10を参照して、各チャンネルCijから射出されるHIFUビーム404aが、生体の体表面(皮膚)に入射する角度(入射角度θij)を算出し、入射角度θijに応じて各チャンネルCijの治療超音波ビーム404aの強度を補償する本発明の一実施形態の強度補償方法を説明する。
(入射角度の算出)
HIFUコントローラ49は、モニタ38に表示された超音波画像に基づいて、各治療振動子39から焦点403に照射される治療超音波ビーム404aの生体の体表面900に対する入射角度θijを算出するようになっている。さらに、HIFUコントローラ49は、治療超音波ビーム404aの入射角度θijに応じて、各治療振動子39に対応する各チャンネルCijから射出される治療超音波ビーム404aの強度を補償するようになっている。すなわち、HIFUコントローラ49は、治療プローブ37aの位置(位置及び姿勢)を位置検出デバイス9で検出し、治療プローブ37aと一体に組み付けられた撮像プローブ37bの超音波画像に基づいて、治療プローブ37aと焦点403との三次元位置関係を求める。つまり、予め登録されている治療プローブ37aの幾何学形状と各チャンネルCijの位置データに基づいて、リアルタイムの超音波画像に基づいて各チャンネルCijから射出される治療超音波ビーム404aの模擬画像を描出し、超音波画像の輝度の変化から識別できる体表面900とのなす入射角度θijを算出する。この算出は、三次元幾何学的に行う。ここで、入射角度θijの図示例は、各治療振動子39のエッジと焦点403を結ぶ直線と体表面900とがなす角度を求めているが、本発明はこれに限られるものではなく、各治療振動子39の面積中心と焦点403を結ぶ直線と体表面900とがなす角度として求めてもよい。
また、HIFUコントローラ49は、算出された治療超音波ビーム404a、つまりチャンネルCijの入射角度θijが、予め定められた許容入射角度範囲を超えている場合、音又は表示により警報を出すように形成されている。
(体表面の検出)
体表面900は、各チャンネルCijの三次元位置に応じて異なる位置関係にあることがある。そこで、図10(a)に示した二次元超音波画像の断層面(スキャン面)位置を撮像プローブの位置情報に基づいて求める。次いで、パーソナルコンピュータ19は、MR画像のボリュームデータを読み出して、レンダリング法により三次元MR画像を生成してモニタ38に表示する。また、治療超音波ビーム404aの三次元模擬画像を生成して、三次元MR画像に重畳表示する。このようにして表示された三次元MR画像の体表面900と治療超音波ビーム404aの三次元模擬画像に基づいて、HIFUコントローラ49は、体表面900に対する全ての治療超音波ビーム404aの入射角度θijを算出する。
なお、三次元MR画像を用いないでも、全てのチャンネルCijのHIFUビーム404aが体表面に入射する角度を算出することができる。例えば、HIFUコントローラ49は、二次元の超音波画像の断層面(スキャン面)を、治療プローブ37aの主軸(プローブ中心と焦点とを結ぶ線)周りに回転させて、任意の回転位置における超音波画像の断層面に対応するMR画像をボリュームデータから切り出して、治療超音波ビーム404aの模擬画像を重ねて表示する。これにより、HIFUコントローラ49は三次元の入射角度θijを算出することができる。
(治療超音波ビームの強度補償)
入射角度θijが90度のときは、治療超音波ビーム404aは体表面900で反射することなく、焦点403に照射される。ここで、入射角度θijは、0〜90度の鋭角の範囲として定義する。入射角度θijが90度よりも小さくなると、その入射角度θijに応じて、治療超音波ビーム404aが体表面900で反射又は吸収されて、焦点403に照射されるHIFU強度が減少する。その減少分を補償して、焦点403に照射されるHIFU強度を目標値に保持するように補正する。言い換えれば、各チャンネルCijの治療振動子39から焦点403に照射される治療超音波ビーム404aの強度が、各治療振動子39の目標値の100%になるように、入射角度θijに応じて補償する。
図10(b)に、入射角度θijを横軸に、補償後の各チャンネルCijの治療超音波ビーム404aの強度を縦軸にとって、チャンネルCijの治療超音波ビーム強度の補償グラフの設定例を示す。図において、治療超音波ビーム強度E1は、各チャンネルCijの目標値100%であり、治療超音波ビーム強度E2、E3は補償後の強度である。補償グラフは、図示例のような曲線になるが、入射角度θが70〜90度の範囲を許容入射角度として補償するようにしている。すなわち、HIFUコントローラ49には、治療超音波ビーム404aの入射角度θijに応じて、各治療振動子39に対応する各チャンネルCijから射出される治療超音波ビーム404aの強度を補償する値が予め定められている。なお、本発明は許容入射角度θを70〜90度の範囲に制限するものではないが、入射角度θの補償範囲を広げるには、皮膚火傷を考慮して設定することが望ましい。例えば、入射角度θが70〜90度における補償強度は、補償グラフのE1〜E2間に対応する。その範囲の入射角度θについては、自動的に補償される。これに対し、ユーザが認証すれば70度以下の範囲の入射角度θについても補償することができる。しかし、火傷等の副作用が懸念されるため、実際の照射はリスクの許容を促す警告がGUI上に表示される。
このようにして算出された入射角度θijは、図11に示すデータベースに登録する。データベースは、チャンネルNo.入射角度θ(°)、許容入射角度(°)、許容範囲内かどうか(○印は許容範囲内)、ユーザが予め定義しておく治療超音波ビーム強度(補償倍率)によって構成されている。また、各チャンネルCijの補償後の治療超音波ビーム強度を強度に応じて、色相又は濃淡あるいはそれらの結合により識別可能に画像化して表示することができる。これにより、HIFUビーム強度補償後のチャンネルの結果が一目でわかるようになっている。データベース内に登録された治療超音波ビーム強度(補償倍率)に従って、対応するチャンネルCijからの治療超音波ビームを照射する際に自動的に補償される。
また、超音波画像構成部45は、治療プローブ37aの複数の治療振動子39の配置を表す模擬画像を生成して、モニタ38に描出する治療プローブ画像構成部を備えて形成されている。さらに、治療プローブ画像構成部は、補償部により補正された治療超音波ビーム404aの強度に応じて、各治療振動子39の模擬画像の表示色相又は濃淡を変えて、図11に示す治療プローブ画像1008をモニタ38に表示するようになっている。また、バー表示1009は、模擬画像の表示色相又は濃淡に対応した治療超音波ビーム404aの強度を表している。これにより、術者は、治療プローブ画像1008とバー表示1009を見て、一目で各チャンネルCijの治療超音波ビーム404aの強度を認識することができる。
図12に本発明の手術・治療時のGUI表示例を示す。3D撮像ボタン1101を押下することで、Axial断面1131、Sagittal断面1132、Coronal断面1133、Volume Rendering画面1134が再構成されて表示される。セグメンテーションボタン1102を押下することで、自動(又は手動)によりセグメンテーション・領域の抽出が行われる。さらに、HIFU照射可/不可領域設定ボタン1103を押下することで、描出したセグメンテーション情報に対して、治療すべき領域1119の他に超音波アクセス不可領域1140を識別する。その他、治療計画・マージン設定ボタン1104を押下することで、HIFUビーム404を予め算出することもでき、治療時にそれに沿うようガイドすることもできる。これらの情報は、Volume Rendering画面1134上で自由に回転でき、別視点/角度から観察することもできる。また、腫瘍領域(治療対象部位)1119、それらを含むマージン領域1120を設定する。
ここで、治療パラメータ設定ボタン1105を押下することで、腫瘍領域(治療対象部位)1119に対する治療パラメータを入力することができる。具体的な入力値として、治療プローブ37aの種類、形状、出力強度、チャンネル毎の単位出力強度などがある。実際の手術時には、ナビゲーションボタン1106を押下することで、治療に必要な機器やナビゲーション等の手術支援機能が連動して動作する。超音波治療プローブ37の位置を検出して、Axial断面1131、Sagittal断面1132、Coronal断面1133、Volume Rendering画面1134上に重畳表示する。術者は、事前に求めた治療経路1138を参考に超音波治療プローブ37を誘導する。
その他、超音波治療プローブ37の過去の位置を表示することができ、情報画面1125に治療経過・生体情報の他にログ情報として腫瘍領域と治療領域の差や治療回数、時間、割合、残治療回数予定も手術情報としてリアルタイム表示することができる。治療直前に、チャンネル強度補償ボタン1107を押下することで、焦点403に対する治療超音波ビーム404aと体体表との入射角度を計算して、プローブ情報1111としてのデータベースが作成される。また、データベース化された治療超音波ビーム強度の補償情報はチャンネル毎に可視化できるようにもなっている。
また、パーソナルコンピュータ19は、超音波アクセス不可領域1140をHIFU404の照射経路が通る場合には、プローブの位置変更を促す警告機能も有している。治療直前にこれらの情報をナビゲーション画像上に表示することで、ユーザに対して視覚的に情報伝達する。HIFU照射・効果確認ボタン1108を押下することで、治療超音波702と撮像超音波601が交互に照射され、ターゲット1119に対する治療領域1118の治療情報・超音波画像1117がリアルタイムに表示され、治療画像に各種情報および警告情報を表示することもできる。例えば、過去に治療した治療済領域1118を重畳表示し、予定している治療予定領域1120を越えている場合や患者に異常が生じた場合には警告を発する機能を自動的にON/Offすることもできる。ターゲット1119の他に「残治療領域=ターゲット1119−治療済領域1118」及びマージン1120も表示される。これにより、術者には視覚的に残治療領域がわかるようになっており、MRI下にあればMRI撮像と超音波撮像が連動して交互に撮像する機能も備わっている。MR画像上には特定領域、マージン領域、ARFIによる治療予定領域が同じように表示され、組織コントラストの異なる画像が表示される。ユーザは治療前後の画像情報1131〜1234と手術経過情報から再治療を行うかどうか判断し、必要に応じて再治療する。また、MRIの長所としては、身体の深部まで画像化できることが挙げられる。これより、術者は直前の治療画像を目視して術具の移動と追加治療を行うことができる。治療前後の情報は超音波画像1117、3軸断面1131〜1133及びVolume Rendering画像1134、MR画像の他に、手術情報1125が全て連動することができる。
超音波治療プローブ37は人の手による操作のほかに、マニピュレータによる機械操作にも対応している。位置情報は位置検出デバイス9から取得してもマニピュレータによる座標を用いて三次元表示1131〜1134してもよい。
以上説明したように、本発明の超音波治療装置は、半球状の凹面に配設された複数の治療振動子39から生体の設定される焦点403に治療超音波を照射する治療プローブ37aと、各治療振動子39から射出される治療超音波ビーム404aの強度をそれぞれ制御する治療振動子制御部であるHIFUコントローラ49と、治療プローブ37aの凹面の中心部に設けられ、生体との間で撮像用の超音波を送受する複数の撮像振動子を有してなる撮像プローブ37bと、撮像プローブの受信信号から生成される焦点を含む超音波画像を生成する超音波画像構成部45と、超音波画像を表示するモニタ38とを備え、HIFUコントローラ49は、モニタ38に表示された超音波画像に基づいて、各治療振動子39から焦点403に照射される治療超音波ビーム404aの体表面に対する入射角度θijを算出し、算出した入射角度θijに応じて減少する治療超音波ビーム404aの強度を補償するように構成されている。
さらに、本発明の超音波治療システムは、上記の超音波治療装置に加えて、治療プローブ37aの位置を検出する位置検出デバイス9と、生体の治療対象部位を含めた三次元ボリューム画像データが蓄積された映像記録装置34と、位置検出デバイス9により検出された治療プローブ37aの位置に基づいて,三次元ボリューム画像データから超音波画像の断層面に対応するナビゲーション画像を生成してモニタ38に表示するパーソナルコンピュータ19に組み込まれたナビゲーション画像構成部とを有するMRI装置1とを備えて構成する。
特に、MRI装置1は、各治療振動子と焦点を結ぶ治療超音波ビームの模擬画像を生成してナビゲーション画像に重ねて描出する治療超音波ビーム描出部が組み込まれたパーソナルコンピュータ19を備える。また、HIFUコントローラ49は、ナビゲーション画像に重ねて描出される治療超音波ビーム404aの模擬画像に基づいて、体表面900に入射する治療超音波ビーム404aの入射角度θijを算出する。また、治療超音波ビーム描出部は、治療プローブ37aの中心軸を通る断面に配置された治療振動子39の模擬画像を生成して超音波画像に重ねて描出する。
さらに、ナビゲーション画像構成部は、三次元ナビゲーション画像を生成してモニタ38に描出し、治療超音波ビーム描出部は、治療超音波ビーム404aの三次元模擬画像を生成して三次元ナビゲーション画像に重ねてモニタ38に描出する。また、HIFUコントローラ49は、モニタ38に描出された三次元ナビゲーション画像と治療超音波ビームの三次元模擬画像に基づいて治療超音波ビームの入射角度を算出する。
これに代えて、ナビゲーション画像構成部は、二次元の前記超音波画像の断層面を治療プローブ37aの主軸周りに回転させた位置における超音波画像の断層面に対応する二次元ナビゲーション画像を生成してモニタ38に描出し、治療超音波ビーム描出部は、治療プローブ37aを仮想的に回転させた位置における治療超音波ビームの二次元模擬画像を生成して二次元ナビゲーション画像に重ねてモニタ38に描出しHIFUコントローラ49は、モニタ38に描出された二次元ナビゲーション画像と治療超音波ビーム404aの二次元模擬画像に基づいて、治療プローブ37aを仮想的に回転させた位置における治療超音波ビーム404aの入射角度を算出することができる。
以上、本発明を一実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲で変形又は変更された形態で実施することが可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然のことである。
1…MRI装置、3…上部磁石、5…下部磁石、7…支柱、9…位置検出デバイス、11…アーム、13、14…モニタ、15…モニタ支持部、17…基準ツール、19…パーソナルコンピュータ、21…ベッド、23…制御部、24…患者、25…赤外線カメラ、27…ポインタ、29…術者、33…RS232Cケーブル、34…映像記録装置、35…反射球、37…超音波治療プローブ、37a…治療プローブ、37b…撮像プローブ、38…モニタ、39…治療振動子、40…超音波治療装置、44…超音波送受信部、45…超音波画像構成部、47…超音波制御部、48…コントロールパネル、49…HIFUコントローラ

Claims (10)

  1. 半球状の凹面に配設された複数の治療振動子から生体の治療対象部位に設定される焦点に治療超音波を照射する治療プローブと、前記各治療振動子から射出される治療超音波ビームの強度をそれぞれ制御する治療振動子制御部と、前記治療プローブの前記凹面の中心部に設けられ、前記生体との間で撮像用の超音波を送受する複数の撮像振動子を有してなる撮像プローブと、前記撮像プローブの受信信号から生成される前記焦点を含む超音波画像を生成する超音波画像構成部と、前記超音波画像を表示する表示部とを備え、
    前記治療振動子制御部は、前記表示部に表示された前記超音波画像に基づいて、前記各治療振動子から前記焦点に照射される治療超音波ビームの前記生体の体表面に対する入射角度を算出し、算出した前記入射角度に応じて減少する前記各治療振動子から射出される前記治療超音波ビームの強度を補償する超音波治療装置。
  2. 前記治療振動子制御部は、前記治療超音波ビームの入射角度に対応させて予め定められている補償値に基づいて前記治療超音波ビームの強度を補償することを特徴とする請求項1に記載の超音波治療装置。
  3. 前記治療振動子制御部は、算出された前記治療超音波ビームの入射角度が、予め定められた許容入射角度範囲を超えている場合、音又は表示により警報を出すことを特徴とする請求項1に記載の超音波治療装置。
  4. 前記超音波画像構成部は、前記治療プローブの複数の前記治療振動子の配置を表す模擬画像を生成し、前記補償された前記治療超音波ビームの強度に応じて前記各治療振動子の模擬画像の表示色相又は濃淡を変えて前記表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の超音波治療装置。
  5. 前記治療振動子は、前記治療プローブの前記凹面を同心円状の複数の円環領域に分割し、該円環領域を径方向に分割してなる複数の領域のそれぞれに配設されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波治療装置。
  6. 前記治療振動子は、それぞれの超音波射出面積が均等に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の超音波治療装置。
  7. 半球状の凹面に配設された複数の治療振動子から生体の治療対象部位に設定される焦点に治療超音波を照射する治療プローブと、前記各治療振動子から射出される治療超音波ビームの強度をそれぞれ制御する治療振動子制御部と、前記治療プローブの前記凹面の中心部に設けられ、前記生体との間で撮像用の超音波を送受する複数の撮像振動子を有してなる撮像プローブと、前記撮像プローブの受信信号から生成される前記焦点を含む超音波画像を生成する超音波画像構成部と、前記超音波画像を表示する表示部とを備え、
    前記治療振動子制御部は、前記表示部に表示された前記超音波画像に基づいて、前記各治療振動子から前記焦点に照射される治療超音波ビームの前記生体の体表面に対する入射角度を算出し、算出した前記入射角度に応じて減少する前記各治療振動子から射出される前記治療超音波ビームの強度を補償する超音波治療装置と、
    前記治療プローブの位置を検出する三次元位置検出器と、
    前記生体の前記治療対象部位を含めた三次元ボリューム画像データが蓄積されたメモリと、前記三次元位置検出器により検出された前記治療プローブの位置に基づいて、前記三次元ボリューム画像データから前記超音波画像の断層面に対応するナビゲーション画像を生成して前記表示部に表示するナビゲーション画像構成部とを有する医用画像装置とを備え、
    前記医用画像装置は、前記各治療振動子と前記焦点を結ぶ治療超音波ビームの模擬画像を生成して前記ナビゲーション画像に重ねて描出する治療超音波ビーム描出部を備え、
    前記治療振動子制御部は、前記ナビゲーション画像に重ねて描出される前記治療超音波ビームの模擬画像に基づいて、前記体表面に入射する前記治療超音波ビームの入射角度を算出することを特徴とする超音波治療システム。
  8. 前記治療超音波ビーム描出部は、前記治療プローブの中心軸を通る断面に配置された前記治療振動子の模擬画像を生成して前記超音波画像に重ねて描出することを特徴とする請求項7に記載の超音波治療システム。
  9. 前記ナビゲーション画像構成部は、三次元ナビゲーション画像を生成して前記表示部に描出し、
    前記治療超音波ビーム描出部は、前記治療超音波ビームの三次元模擬画像を生成して前記三次元ナビゲーション画像に重ねて前記表示部に描出し、
    前記治療振動子制御部は、前記表示部に描出された前記三次元ナビゲーション画像と前記治療超音波ビームの三次元模擬画像に基づいて前記治療超音波ビームの入射角度を算出することを特徴とする請求項7に記載の超音波治療システム。
  10. 前記ナビゲーション画像構成部は、二次元の前記超音波画像の断層面を前記治療プローブの主軸周りに回転させた位置における超音波画像の断層面に対応する二次元ナビゲーション画像を生成して前記表示部に描出し、
    前記治療超音波ビーム描出部は、前記治療プローブを仮想的に回転させた位置における前記治療超音波ビームの二次元模擬画像を生成して前記二次元ナビゲーション画像に重ねて前記表示部に描出し、
    前記治療振動子制御部は、前記表示部に描出された前記二次元ナビゲーション画像と前記治療超音波ビームの二次元模擬画像に基づいて、前記治療プローブを仮想的に回転させた位置における前記治療超音波ビームの入射角度を算出することを特徴とする請求項7に記載の超音波治療システム。
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