JP2015216981A - 光音響装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリに保存する受信信号のデータ量を低減することのできる光音響装置を提供する。
【解決手段】光音響装置は、光源100と、光源100から発生した光が被検体に照射されることにより発生する光音響波を受信して時系列の受信信号を出力する受信素子300と、前記被検体Eの形状に基づく情報を取得し、取得した前記被検体Eの形状に基づく情報に基づいて時系列の受信信号のデータ量を低減して受信信号データを生成し、受信信号データを保存する信号データ取得部710と、信号データ取得部に保存された受信信号データに基づいて、被検体の情報を取得する情報取得部720と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光音響効果を利用して被検体情報を取得する光音響装置に関する。
レーザーなどの光源から生体などの被検体に光を照射し、入射した光に基づいて得られる被検体内の情報を画像化する光イメージング装置の研究が医療分野で積極的に進められている。この光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Imaging(PAI:光音響イメージング)がある。光音響イメージングでは、光源から発生したパルス光を被検体に照射し、被検体内で伝搬・拡散したパルス光のエネルギーを吸収した被検体組織から発生した音響波(典型的には超音波)を受信し、その受信信号に基づき被検体情報をイメージング(画像化)する。
すなわち、腫瘍などの対象部位とそれ以外の組織との光エネルギーの吸収率の差を利用し、被検部位が照射された光エネルギーを吸収して瞬間的に膨張する際に発生する弾性波(光音響波)を探触子で受信する。この受信信号を数学的に解析処理することにより、被検体内の情報、特に、初期音圧分布、光エネルギー吸収密度分布あるいは吸収係数分布などを得ることができる。これらの情報は、被検体内の特定物質、例えば、血液中の酸素飽和度などの定量的計測にも利用できる。近年、この光音響イメージングを用いて、小動物の血管像をイメージングする前臨床研究や、この原理を乳がんなどの診断に応用する臨床研究が積極的に進められている(非特許文献1)。
特許文献1には、半球上に複数のトランスデューサが配置された探触子を用いた光音響装置が記載されている。特許文献1には、この探触子から出力された受信信号を用いて被検体情報として初期音圧分布を取得することが記載されている。
米国特許第5713356号明細書
"Photoacoustic Tomography: In Vivo Imaging From Organelles to Organs", Lihong V.Wang Song Hu,Science 335,1458(2012)
ところで、特許文献1に記載されたような装置においては、トランスデューサから出力された受信信号をメモリに保存する必要がある。一方、メモリに保存される受信信号のデータ量を低減することが望まれている。
そこで本発明は、メモリに保存する受信信号のデータ量を低減することのできる光音響装置を提供することを目的とする。
本明細書が開示する光音響装置は、光源と、光源から発生した光が被検体に照射されることにより発生する光音響波を受信して時系列の受信信号を出力する受信素子と、被検体の形状に基づく情報を取得し、取得した被検体の形状に基づく情報に基づいて時系列の受信信号のデータ量を低減して受信信号データを生成し、受信信号データを保存する信号データ取得部と、信号データ取得部に保存された受信信号データに基づいて、被検体の情報を取得する情報取得部と、を有する。
本発明に係る光音響装置によれば、メモリに保存する受信信号のデータ量を低減することができる。
実施形態1に係る光音響装置の構成を表す図 実施形態1に係るコンピュータとその他の構成との接続を表す図 実施形態1に係る光音響装置の作動フローを表す図 実施形態1に係る測定状態を表す図 実施形態1に係るコンピュータの詳細を表す図 実施形態1に係るFIFOへの書き込みシーケンスを表す図 実施形態2に係る光音響装置の作動フローを表す図 実施形態2に係る測定状態を表す図 実施形態2に係るサンプリング周波数の一例を表す図 実施形態2に係るサンプリングシーケンスを表す図
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
例えば、光音響イメージングでは、光音響イメージングにおいて高画質な画像を得るためには、高画質化に大きく寄与する光音響波の受信信号から被検体情報の画像を生成することが有効である。
しかしながら、特許文献1に記載された光音響波の受信において、高画質化に大きく寄与しない光音響波についても受信している可能性がある。例えば、高画質化に大きく寄与しない光音響波としては、被検体以外の領域で発生した光音響波や伝搬中に減衰した高周波成分の光音響波などが挙げられる。このような光音響波の受信信号を用いて被検体情報を生成したとしても、高画質化には大きく寄与しない。そして、高画質化に大きく寄与しない受信信号についてもメモリに保存することは、メモリ容量を大きくする要因となる。
また、被検体の形状が異なると音響波受信素子と被検体との相対位置が変わることがあるため、音響波受信素子に到達する高画質化に寄与する光音響波とそれ以外の光音響波との関係も変わる。
そこで、本発明では、被検体の形状が異なる場合であっても高画質化に大きく寄与しない光音響波の受信信号のデータ量を選択的に低減できる光音響装置を提供することを目的とする。
なお、本明細書においてトランスデューサが光音響波を受信して出力した電気信号のうち、信号データ取得部の最後段のメモリに保存されるまでの信号を「受信信号」とする。また、信号データ取得部の最後段のメモリに記憶された後の信号データを「受信信号データ」とする。
[実施形態1]
特許文献1に記載された光音響波の受信においては、探触子と被検体の間に存在する被検体以外の領域で発生した光音響波も受信する場合がある。この被検体以外の領域で発生した光音響波の受信信号は、被検体内における高S/Nの被検体情報を取得するためは大きく寄与しない受信信号である。すなわち、特許文献1に記載された走査では、被検体情報を取得するための受信信号を取得する場合に、被検体内の高S/Nの被検体情報の取得に大きく寄与しないデータも取得してしまう可能性がある。
また、被検体の形状が異なると、音響波受信素子と被検体との相対位置が変わることがあるため、被検体以外の領域で発生した光音響波が音響波受信素子に到達する期間も変わる。
そこで本実施形態に係る光音響装置は、被検体の形状に応じて時系列の受信信号のうちデータ量を低減する期間を変更する。これにより、被検体の形状が異なる場合であっても、被検体以外の領域で発生した光音響波の受信信号のデータ量を選択的に低減することができる。
ところで、被検体の形状が異なると音響波受信素子と被検体との相対位置が変わることがある。そのため、被検体由来の光音響波を受信する期間と被検体以外の領域由来の光音響波を受信する期間との関係も変わる。それゆえ、被検体の形状が変化したときにデータを低減する期間を変更しない場合、被検体由来の光音響波の受信信号のデータ量を低減してしまう可能性がある。
以下、実施形態1に係る光音響装置について説明する。図1は、本実施形態に係る光音響装置の概略図を示す。
図1に示す光音響装置は、光音響効果により発生した光音響波の受信信号に基づいて被検体Eの光学特性などの情報(被検体情報)を取得する装置である。
本実施形態に係る光音響装置により得られる被検体情報としては、光音響波の初期音圧分布、光エネルギー吸収密度分布、吸収係数分布、および被検体を構成する物質の濃度分布などがある。物質の濃度とは、酸素飽和度、オキシヘモグロビン濃度、デオキシヘモグロビン濃度、および総ヘモグロビン濃度などである。総ヘモグロビン濃度とは、オキシヘモグロビン濃度およびデオキシヘモグロビン濃度の和である。
<基本構成>
本実施例における光音響装置は、光源100、光学系200、複数の音響波受信素子300、支持体400、移動部としてのスキャナー500から構成される。さらに、本実施例における光音響装置は、撮像装置600、コンピュータ700、表示部としてのディスプレイ900、入力部1000、形状保持部1100から構成されている。また、コンピュータ700は、信号データ取得部710、情報取得部720、制御部730、および記憶部740を備えている。
以下、光音響装置の各構成および測定に用いる構成について説明する。
(被検体)
被検体Eは測定の対象となるものである。具体例としては、乳房等の生体や、装置の調整などにおいては生体の音響特性と光学特性を模擬したファントムが挙げられる。音響特性とは具体的には音響波の伝搬速度および減衰率であり、光学特性とは具体的には光の吸収係数および散乱係数である。被検体としての生体内の光吸収体としては、ヘモグロビン、水、メラニン、コラーゲン、脂質などが挙げられる。ファントムでは、光学特性を模擬した物質を光吸収体として内部に封入する。なお、便宜上、図1において被検体Eは点線で示している。
(光源)
光源100はパルス光を発生させる装置である。光源としては大出力を得るため、レーザーが望ましいが、発光ダイオードなどでもよい。光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体の場合、光源100から発生するパルス光のパルス幅は数十ナノ秒以下にすることが望ましい。また、パルス光の波長は生体の窓と呼ばれる近赤外領域であり、700nm〜1200nm程度が望ましい。この領域の光は比較的生体深部まで到達することができ、深部の情報を得ることができる。生体表面部の測定に限定すれば、500〜700nm程度の可視光から近赤外領域も使用してもよい。さらに、パルス光の波長は観測対象に対して吸収係数が高いことが望ましい。
(光学系)
光学系200は、光源100で発生させたパルス光を被検体Eへ導く装置である。具体的にはレンズ、ミラー、プリズム、光ファイバー、拡散板、などの光学機器である。また光を導く際に、これらの光学機器を用いて、所望の光分布となるように形状や光密度を変更することもある。光学機器はここにあげたものだけに限定されず、このような機能を満たすものであれば、どのようなものであってもよい。本実施形態において光学系200は、半球の曲率中心の領域を照明するように構成されている。
また、生体組織に照射することが許される光の強度は、以下に示す安全規格によって最大許容露光量(MPE:maximum permissible exposure)が定められている。(IEC 60825−1:Safety of laser products、JIS C 6802:レーザー製品の安全基準、FDA:21CFR Part 1040.10、ANSI Z136.1:Laser Safety Standards、など)。最大許容露光量は、単位面積あたりに照射することができる光の強度を規定している。このため被検体Eの表面を広い面積で一括して光を照射することにより、多くの光を被検体Eに導くことができるので、光音響波を高いSN比で受信することができる。このため光をレンズで集光させることにより、図1の破線で示す様に、ある程度の面積に広げる方が好ましい。
(音響波受信素子)
音響波受信素子300は、光音響波を受信して電気信号に変換する素子である。被検体Eからの光音響波に対して、受信感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。
音響波受信素子300を構成する部材としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック材料や、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電膜材料などを用いることができる。また、圧電素子以外の素子を用いても良い。例えば、cMUT(Capacitive Micro−machined Ultrasonic Transducers)などの静電容量型の素子、ファブリペロー干渉計を用いた音響波受信素子、などを用いることができる。
典型的に音響波受信素子の受信感度特性は、受信面の法線方向から入射する場合の受信感度が最も高く、入射角度が大きくなるほど受信感度が低くなる。なお、受信感度の最大値をSに対して最大値の半分S/2になるときの入射角度がαとすると、本実施例においては、音響波受信素子300の受信面に入射角度α以下で光音響波が入射する領域を高感度に受信可能な受信領域とする。図1において、音響波受信素子300の最も受信感度の高い方向を一点鎖線で示した。以下、本明細書において、最も受信感度が高い方向に沿った軸を「指向軸」とも呼ぶ。
(支持体)
支持体400は、略半球形状の容器であり、半球の内側の面に複数の音響波受信素子300が設置され、半球の底部(極)に光学系200が設置されている。また、半球の内側には、後述する音響マッチング材1300が充填される。
支持体400は、これらの部材を支持するために機械的強度が高い金属材料などを用いて構成することが好ましい。
本実施形態において支持体400は音響波受信素子を複数支持している。支持体400に設けられた複数の音響波受信素子300のそれぞれの素子の受信方向は異なり、半球の曲率中心に向かうように半球面上にアレイ状に配置されている。図1は半球状の支持体400の中心軸で切断した断面図であり、被検体E内の一部の領域に集束する一点鎖線が音響波受信素子300の受信方向を示している。すなわち、支持体400は、複数の音響波受信素子300の少なくとも一部の音響波受信素子の指向軸が集まるように複数の音響波受信素子300を支持している。
このように、複数の音響波受信素子300のそれぞれの素子は、特定の領域で発生する光音響波を高感度に受信することができるように支持体400上に配置されている。本実施形態においては、この特定の領域を「高感度領域」と呼ぶ。
このような複数の音響波受信素子300の配置の場合、後述する方法で受信信号を用いて得られる被検体情報は、半球の曲率中心の分解能が高く、中心から離れると分解能が低くなる。本実施形態において高感度領域は、最も分解能の高い点から最も高い分解能の半分の分解能となるまでの領域のことを指し、図1の二点鎖線で囲まれた領域Gがこれに相当する。
なお、所望の高感度領域を形成できる限り、必ずしも各音響波受信素子の指向軸が交わらなくてもよい。また、特定の領域で発生した光音響波を高感度に受信できるように、支持体400により支持された複数の音響波受信素子300の少なくとも一部の素子の指向軸が特定の領域に集まっていればよい。すなわち、複数の音響波受信素子300の少なくとも一部の素子が高感度領域で発生する光音響波を高感度に受信することができるように支持体400上に配置されていればよい。例えば、複数の音響波受信素子300の95%以上の素子が高感度領域で発生する光音響波を高感度に受信することができるように支持体400上に配置されていればよい。
(スキャナー)
スキャナー500は、支持体400の位置を図1のX、Y、Z方向に移動することにより、被検体Eに対する支持体400の相対位置を変更する装置である。このためスキャナー500は、不図示のX、Y、Z方向のガイド機構と、X、Y、Z方向の駆動機構と、支持体400のX、Y、Z方向の位置を受信する位置センサを備えている。図1に示すように、スキャナー500の上に支持体400が積載されるため、ガイド機構は大きな荷重に耐えることが可能なリニアガイドなどを用いることが好ましい。また、駆動機構としては、リードスクリュー機構、リンク機構、ギア機構、油圧機構、などを用いることができる。駆動力はモーターなどを用いることができる。また、位置センサとしては、エンコーダー、可変抵抗器、などを用いたポテンショメータなどを用いることができる。
なお、本発明においては、被検体Eと支持体400との相対的な位置が変わればよいため、支持体400を固定し、被検体Eを移動させてもよい。被検体Eを移動させる場合は、被検体Eを支持する支持部(不図示)を動かすことで被検体Eを移動させる構成が考えられる。さらに、被検体Eと支持体400の両方を移動させてもよい。
また、スキャナー500は被検体Eと支持体400との相対位置を三次元的に変更させるものに限らず、一次元または二次元的に変更させてもよい。
また、移動は連続的に行うのが望ましいが、一定のステップで繰り返しても良い。スキャナー500は、電動ステージであることが望ましいが、手動ステージでも良い。ただし、ここに挙げたものだけに限定されず、被検体Eと支持体400のうち少なくとも一方を移動可能に構成させているものであれば、どのようなものであってもよい。
(撮像装置)
撮像装置600は、被検体Eの画像データを生成し、生成した画像データをコンピュータ700に出力する。撮像装置600は、撮像素子610および画像生成部620を有する。画像生成部620は、撮像素子610から出力された信号を解析することにより被検体Eの画像データを生成し、生成した画像データをコンピュータ700内の記憶部740に記憶する。
例えば、撮像素子610には、CCDセンサまたはCMOSセンサなどの光学撮像素子を採用することができる。また、撮像素子610には、ピエゾ素子やCMUTなどの音響波を送受信する音響撮像素子などを採用することができる。なお、複数の音響波受信素子300の一部の素子を撮像素子610として採用してもよい。また、画像生成部620が撮像素子610から出力された信号に基づいて被検体の画像を生成できる限り、撮像素子にはいかなる素子を採用してもよい。
また、画像生成部620は、CPU、GPU、またはA/D変換器などの素子や、FPGAまたはASICなどの回路から構成される。なお、コンピュータ700が画像生成部620の機能を兼ねることできる。すなわち、コンピュータ700内の演算部を画像生成部620として用いることができる。
なお、撮像装置600は光音響装置とは別に提供されてもよい。
(コンピュータ)
コンピュータ700は、信号データ取得部710、情報取得部720、制御部730、および記憶部740を有している。
信号データ取得部710は、複数の音響波受信素子300から出力された時系列の受信信号をデジタル信号に変換し、受信信号データとして保存する。
情報取得部720は、信号データ取得部710が保存した受信信号データに基づいて被検体情報を生成する。なお、受信信号データは時系列の信号データであり、被検体情報は空間的な2次元データまたは3次元データである。空間的な2次元データをピクセルデータ、空間的な3次元データをボクセルデータまたはボリュームデータとも呼ぶ。
例えば、被検体情報を取得するための画像再構成アルゴリズムとしては、トモグラフィー技術で通常に用いられるタイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影などが用いられる。なお、再構成の時間に多くを有することが可能な場合は、繰り返し処理による逆問題解析法などの画像再構成手法を用いることもできる。
制御部730は、図2に示すようにバス2000を介して光音響装置を構成する各構成の作動を制御することができる。制御部730は、典型的にはCPUによって構成される。なお、制御部730が記憶部740に格納された作動制御を行うためのプログラムを読み出すことにより光音響装置の作動制御は実行される。なお、プログラムが保存される記憶部740は、非一時的な記録媒体である。
信号データ取得部710および情報取得部720のそれぞれは、演算部および記憶部を含む。演算部は、CPU、GPU、またはAD変換器などの演算素子や、FPGAまたはASICなどの演算回路から構成される。なお、演算部は、1つの素子や回路から構成されるだけではなく、複数の素子や回路から構成されていてもよい。また、本発明に係る各処理をいずれの素子や回路が実行してもよい。記憶部は、ROM、RAM、またはハードディスクなどの記憶媒体から構成される。なお、記憶素子は、1つの記憶媒体から構成されるだけでなく、複数の記憶媒体から構成されていてもよい。
なお、本明細書では便宜上、信号データ取得部710、情報取得部720、制御部730、および記憶部740を異なる構成として説明するが、共通の素子がそれぞれの構成の機能を達成してもよい。例えば、ある演算部が信号データ取得部710、情報取得部720、および制御部730が行う演算処理を行ってもよい。
また、コンピュータ700は、同時に複数の信号をパイプライン処理できるように構成されていることが好ましい。これにより、被検体情報を取得するまでの時間を短縮することができる。
(音響マッチング材)
音響マッチング材1300は、被検体Eと音響波受信素子300との間の空間を満たし、被検体Eと音響波受信素子300を音響的に結合させるためのものである。本実施形態では、形状保持部1100と被検体Eとの間にも音響マッチング材1300を配置している。
なお、音響波受信素子300と形状保持部1100との間にも音響マッチング材1300を配置することができる。また、音響波受信素子300と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間にそれぞれ異なる材料の音響マッチング材を配置してもよい。
なお、音響マッチング材1300は、その内部で光音響波が減衰しにくい材料であることが好ましい。音響マッチング材1300は、被検体Eおよび音響波受信素子300に音響インピーダンスが近い材料であることが好ましい。また、音響マッチング材1300は、被検体Eおよび音響波受信素子300の中間の音響インピーダンスを有する材料であることがより好ましい。また、音響マッチング材1300は、光源100で発生するパルス光を透過する材料であることが好ましい。また、音響マッチング材1300は液体であることが好ましい。具体的に音響マッチング材1300としては、水、ひまし油、ジェルなどを用いることができる。
なお、音響マッチング材1300は、本発明の光音響装置とは別に提供されていてもよい。
(ディスプレイ)
ディスプレイ900は、コンピュータ700から出力される被検体情報を分布画像や数値データなどで表示する装置である。典型的には液晶ディスプレイなどが利用されるがプラズマディスプレイや有機ELディスプレイ、FEDなど他の方式のディスプレイでもよい。なお、ディスプレイ900は、本発明の光音響装置とは別に提供されていてもよい。
(入力部)
入力部1000は、ユーザーがコンピュータ700に所望の情報を入力するために所望の情報を指定できるように構成された部材である。入力部1000としては、キーボード、マウス、タッチパネル、ダイヤル、およびボタンなどを用いることができる。入力部1000としてタッチパネルを採用する場合、ディスプレイ900が入力部1000を兼ねるタッチパネルであってもよい。なお、入力部1000は、本発明の光音響装置とは別に提供されていてもよい。
(形状保持部)
形状保持部1100は、被検体Eの形状を一定に保つための部材である。形状保持部1100は、取り付け部1200に取り付けられている。なお、被検体Eを複数の形状にそれぞれ保持するために複数の形状保持部を用いる場合、取り付け部1200は複数の形状保持部を取り付け可能に構成されていることが好ましい。
形状保持部1100を介して被検体Eに光を照射する場合、形状保持部1100は照射光に対して透明であることが好ましい。例えば、形状保持部1100の材料としては、ポリメチルペンテンやポリエチレンテレフタラートなどを用いることができる。
また、被検体Eが乳房である場合、乳房形状の変形を少なくして形状を一定に保持するために、形状保持部1100の形状は球をある断面で切った形状であることが好ましい。なお、被検体の体積や保持後の所望の形状に応じて、形状保持部1100の形状を適宜設計することができる。形状保持部1100が被検体Eの外形にフィットし、被検体Eの形状が形状保持部1100の形状とほぼ同様になるように構成されていることが好ましい。なお、光音響装置は、形状保持部1100を用いることなく、測定を行ってもよい。
<光音響装置の作動>
次に図3に示すフローを用いて、被検体の形状情報に基づいて被検体内で発生した光音響波を選択的にメモリに保存する方法について説明する。
(S100:被検体の形状情報を取得する工程)
まず、形状保持部1100に被検体Eが挿入され、支持体400と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間に音響マッチング材1300が満たされる。
続いて、信号データ取得部710内の低減データ決定部711は、被検体Eの形状に基づく情報を取得する。本発明において「被検体の形状に基づく情報」とは、被検体Eの表面の位置座標の情報または形状保持部1100の種類の情報のことを指す。また、「被検体Eの形状に基づく情報を取得する」とは、低減データ決定部711が被検体の形状に基づく情報を受け取ることを指す。
以下、低減データ決定部711が被検体の形状に基づく情報を取得する方法を説明する。
まず、画像処理部715は、撮像装置600により取得された被検体Eの画像データを記憶部740としてのROM741から読み出す。続いて、画像処理部715が被検体Eの画像データに基づいて被検体Eの表面の座標情報を算出し、低減データ決定部711に出力する。例えば、画像処理部715が、複数の画像データを基にステレオ法などの三次元計測技術を用いて被検体Eの表面の座標情報を算出してもよい。そして、低減データ決定部711は、画像処理部715から出力された被検体Eの表面の位置座標の情報を受け取り、被検体の形状情報として取得することができる。
あるいは、予め分かっている形状保持部1100の表面の位置座標の情報をROM741に格納しておくことができる。そして、低減データ決定部711は、ROM741から形状保持部1100の表面の位置座標の情報を読み出し、被検体Eの表面の位置座標の情報として取得することができる。
あるいは、取り付け部1200に取り付けられた形状保持部の種類を検知し、コンピュータ700に形状保持部の種類の情報を出力する検知部1400を設けることができる。そして、低減データ決定部711は、検知部1400から出力された形状保持部の種類の情報を受け取り、被検体の形状に基づく情報として取得することができる。例えば、検知部1400は、形状保持部に搭載された形状保持部の種類を表すIDチップを読み取るリーダーを採用することができる。これにより、計算をおこなうことなく、被検体の形状に基づく情報を取得することができる。
あるいは、ユーザーが入力部1000を用いて使用する形状保持部の種類を入力することにより、入力部1000は入力された情報を低減データ決定部711に出力する。そして、低減データ決定部711は、入力部1000から出力された形状保持部の種類の情報を受け取り、被検体の形状に基づく情報として取得することができる。これにより、計算をおこなうことなく、被検体の形状に基づく情報を取得することができる。
また、形状保持部の種類が変わることなく、装置の仕様上、形状保持部のサイズが変わることが想定されていない場合、低減データ決定部711が使用する被検体の形状に基づく情報は一定であってもよい。
なお、光音響装置が複数回の測定を行う場合、先に本工程を行って得られた被検体の形状に基づく情報を後の測定に援用してもよい。また、光音響装置が複数回の測定を行う場合、本工程を測定毎に本工程を行うことや数回の測定毎に本工程を行うことなど、任意のタイミングで本工程を行うことができる。
測定毎に本工程をおこなうことにより、測定間で被検体の形状が変化してしまった場合であっても、その都度正確な被検体の形状に基づく情報に基づいて後の工程を行うことができる。
(S200:被検体の形状情報に基づいてデータ量低減期間を決定する工程)
続いて、信号データ取得部710が、S100で取得された被検体Eの形状に基づく情報に基づいて、被検体E以外で発生した音響波が音響波受信素子300に到達する期間を決定する。そして、この期間を受信信号データのデータ量を低減する期間とする。以下、受信信号データのデータ量を低減する期間を「データ量低減期間」とし、この期間に対応する空間的な領域を「データ量低減領域」とする。
データ量低減期間の決定手法について、図4(a)〜(c)および図5を用いて具体例を説明する。図4(a)〜(c)は支持体400が一定の測定位置に位置する場合に形状保持部の寸法を変更した場合を示す図である。図5は、コンピュータ700の構成の具体例を示す。
本実施形態における光音響装置においては、被検体Eの大きさに応じて形状保持部の寸法を変更することができる。例えば、図4(a)の小サイズの形状保持部1100−1は、被検体Eが標準より小さいサイズの場合に用いられる。図4(b)の中サイズの形状保持部1100−2は、被検体Eが標準的なサイズの場合に用いられる。さらに、図4(c)の大サイズの形状保持部1100−3は、被検体Eが標準より大きなサイズの場合に用いられる。
なお、本実施形態においては、それぞれの形状保持部1100−1〜3の形状に基づく情報を予めROM741に格納しておく場合を考える。まず、S100において、ユーザーが入力部1000により使用する形状情報保持部の種類を入力する。そして、低減データ決定部711が入力された情報に基づいて形状保持部に対応する形状に基づく情報をROM741から読み出し、被検体Eの形状に基づく情報として取得する場合を考える。
複数の音響波受信素子300−1〜300−8から形状保持部1100の間は、音響波を伝達可能な音響マッチング材1300によって満たされている。しかし、音響マッチング材1300の部分で発生した光音響波の受信信号は被検体の再構成画像の高S/N化に大きく寄与しないため、受信データを取得しなくてもよい領域、すなわちデータ量低減領域である。図4(a)の場合は、複数の音響波受信素子300−1〜300−8から形状保持部1100−1の間の距離d1_a〜d8_aの部分がデータ量低減領域にあたる。
そこで、低減データ決定部711は、ROM741から被検体Eの形状に基づく情報を受け取り、被検体Eの形状に基づく情報に基づいて複数の音響波受信素子300−1〜300−8に対応するデータ量低減期間を決定する。
例えば、低減データ決定部711は、被検体Eの形状に基づく情報として被検体Eの表面の位置座標情報を受け取った場合、まず被検体Eの表面の位置座標と複数の音響波受信素子300の位置座標とから距離d1_a〜d8_aを算出する。続いて、低減データ決定部711が距離d1_a〜d8_aのそれぞれを音響マッチング材1300内の音速で除することにより、複数の音響波受信素子300に対応するデータ量低減期間として取得する。
また、低減データ決定部711が被検体Eの形状に基づく情報として距離d1_a〜d8_aの情報を受け取った場合を考える。この場合、低減データ決定部711は、距離d1_a〜d8_aのそれぞれを音響マッチング材1300内の音速で除することにより、複数の音響波受信素子300に対応するデータ量低減期間として取得する。
なお、典型的に複数の音響波受信素子300の配置は予め分かっているため、各素子の位置座標情報をROM741に予め格納しておくことができる。そのため、低減データ決定部711は、各素子の位置座標情報をROM741から読み出すことにより、上記距離の算出に用いることができる。
また、典型的に形状保持部1100の形状についても予め分かっているので、形状保持部1100の各形状(各種類)に対応するデータ量低減期間を予め算出し、ROM741に格納しておくことができる。すなわち、低減データ決定部711は、被検体Eの形状に基づく情報として形状保持部1100の種類の情報を受け取った場合、形状保持部1100の種類に対応するデータ量低減期間をROM741から読み出し取得することができる。
以上のように、本実施形態においては、低減データ決定部711は、被検体の形状に基づく情報が分かりさえすれば各音響波受信素子に対応するデータ量低減期間を決定することができる。
図4(b)の場合も同様に、複数の音響波受信素子300−1〜300−8から形状保持部1100−2の間の距離d1_b〜d8_bの部分をデータ量低減領域とする。また、図4(c)の場合は、複数の音響波受信素子300−1〜300−8から形状保持部1100−3の間の距離d1_c〜d8_cの部分をデータ量低減領域とする。このように低減データ決定部711は被検体Eの形状に基づく情報に基づいて図4(b)または図4(c)の場合のデータ量低減期間を決定する。
図4(a)〜(c)から分かるように、被検体Eの形状に応じてデータ量低減領域は変わる。すなわち、低減データ決定部711は被検体の形状に応じてデータ量低減期間を変更することとなる。
なお、複数の音響波受信素子300−1〜300−8毎に個別にデータ量低減領域を設定する態様だけに限らず、被検体の形状に応じてデータ量を低減できる限りあらゆる手法を採用することができる。
例えば、図4(c)において、低減データ決定部711は、複数の音響波受信素子300から被検体表面までの距離の中で、一番短い距離に基づいて複数の音響波受信素子300のそれぞれに対応するデータ量低減期間として決定してもよい。すなわち、低減データ決定部711は、距離d1_cを音響マッチング材1300の音速で除した値を、複数の音響波受信素子300のそれぞれに対応するデータ量低減期間として決定してもよい。このように決定されたデータ量低減期間によれば、少なくとも被検体内で発生した光音響波の受信信号についてはデータ量低減の対象とならないため、被検体内の高S/N化の妨げとはならない。
また、複数の音響波受信素子300をいくつかのグループにまとめて、グループ毎にデータ量低減期間を割り当てるようにしてもよい。例えば、素子間の距離の近い素子300−1と300−2とをグループ1、素子300−3と300−4とをグループ2、素子300−5と300−6とをグループ3、素子300−7と300−8とをグループ4とすることなどができる。
また、データ量低減期間は、支持体400の測定位置毎に異なっていてもよい。
なお、制御部730としてのCPU731は、被検体Eの形状情報に基づいて、高感度領域Gが被検体Eの内側に形成されるように支持体400のX、Y、Z方向の位置を設定することが好ましい。高感度領域Gの位置や大きさは複数の音響波受信素子300の配置によって決定される。そこで、CPU731は、被検体Eの形状情報と支持体400上の複数の音響波受信素子300の配置の情報とに基づき、高感度領域Gが被検体Eの内側に形成されるよう支持体400の位置設定を行う。なお、予め複数の音響波受信素子300の配置から決定される高感度領域Gの大きさや位置の情報がROM741に格納されていてもよい。この場合、CPU731はROM741から読み出された高感度領域Gの大きさや位置の情報と、被検体Eの形状情報とに基づいて測定位置を設定すればよい。
なお、高感度領域Gの中心が被検体Eの内側に形成されるように支持体400の位置を設定することが好ましい。すなわち、本実施形態において、各測定位置における半球状の支持体400の曲率中心に被検体Eが存在するように測定位置を設定することが好ましい。
以上のように測定位置を設定することにより、被検体E内で発生した光音響波を高感度で受信することができる。
(S300:データ量低減期間に対応する受信信号のデータ量が低減された受信信号データを取得する工程)
スキャナー500は、S200で設定された測定位置に支持体400を位置させる。測定位置における支持体400の位置情報がコンピュータ700に送られ、ROM741に測定位置情報として保存される。もしくは、測定位置情報は測定開始前に既知のものであってもよい。
CPU731は、測定位置に支持体400が位置すると、光源100が光を発生するように制御信号を出力する。光は光学系200によって導かれ、音響マッチング材1300を介して被検体Eに照射される。そして、被検体Eに照射された光が被検体E内で吸収され光音響波が発生する。
複数の音響波受信素子300は、音響マッチング材1300内を伝搬した被検体E内で発生した光音響波を受信し、時系列の受信信号としての電気信号に変換する。そして、信号データ取得部710は、S200で設定された複数の音響波受信素子300に対応するデータ量低減期間の情報を基に、光音響波の時系列の受信信号のうち、データ量低減領域由来の光音響波の受信信号を低減したデータを保存する。
データ量低減期間におけるデータ量の低減方法としては、信号データ取得部710は、データ量低減期間における受信信号を保存しないことにより、データ量低減領域由来の光音響波の受信信号のデータ量を低減することができる。
あるいは、信号データ取得部710は、データ量低減期間における受信信号に対するサンプリング周波数を他の受信信号に対するサンプリング周波数よりも低くすることにより、データ量低減領域由来の光音響波の受信信号のデータ量を低減することができる。サンプリング周波数を下げることによりデータ量を低減する方法を採用しても、受信信号データから被検体以外の領域についても分解能は低下するが被検体情報を取得することができる。そのため、メモリに保存されるデータ量を低減しながら被検体以外の領域の様子を確認することができる。
なお、データ量低減期間に受信した光音響波の受信信号のデータ量を低減できる限り、あらゆる低減方法を用いることができる。
以下、データ量低減期間の情報をもとにデータ量低減期間における受信信号を保存しない方法の具体例を説明する。
図5に示す複数の音響波受信素子300−1〜300−8は、光音響波を受信して電気信号に変換し、ADC(AD変換器)717−1〜717−8へ出力する。ADC717−1〜717−8は、システムCLK713が出力するクロックに従ってある周波数で電気信号をサンプリングし、電気信号をデジタル信号に変換してFIFO(先入れ先出しメモリ、以下FIFO)716−1〜716−8へ出力する。FIFO716−1〜716−8は、システムCLK713が出力するクロックと、FIFO制御部712が出力する書き込みイネーブルに従って、ADC717−1〜717−8が出力したデジタル信号を記憶する。
このとき、FIFO制御部712は、複数の音響波受信素子300−1〜300−8のそれぞれに関するデータ量低減期間の情報を基に、書き込みイネーブルの出力タイミングを調整する。例えば図6に示されるように、FIFO716−1〜716−8に対する書き込みイネーブル[1]〜[8]の出力タイミングを調整する。図6は、書き込みイネーブルがLのときはFIFO716−1〜716−8に対する書き込みは行われず、書き込みイネーブルのレベルがHのときはFIFO716−1〜716−8に対する書き込みが行われることを示す。
すなわち、FIFO716−1(音響波受信素子300−1)においては、t0〜t1の期間がデータ量低減期間に相当する。すなわち、光の照射(t=0)から被検体表面で発生した音響波が音響波受信素子300−1に到達する(t=1)までの期間がデータ量低減期間に相当する。t1以降は、被検体由来の光音響波を受信しているので、書き込みイネーブル[1]をHにし、FIFO716−1へのデジタル信号の記憶を行う。このように、FIFO716−1〜716−8(音響波受信素子300−1〜300−8)に対して個別に書き込みイネーブルを与える。すると、全てのFIFO716−1〜716−8(音響波受信素子300−1〜300−8)で個別にデータ量低減期間に対応する受信信号を低減したデジタル信号を取得することが可能となる。
次に、FIFO716−1〜716−8は、システムCLK713が出力するクロックと、FIFO制御部712が出力する読み出しイネーブルに従って、記憶されたデジタル信号を最後段の記憶部に相当するDRAM718へ転送する。セレクトスイッチ714が、FIFO716−1〜716−8のうち、1つを選択してDRAM718へ接続し、デジタル信号をDRAM718へ転送する。このようにDRAM718は、データ量低減期間に対応する受信信号が低減されたデジタル信号を受信信号データとして保存する。DRAM718に保存されるデータは、データ量低減期間に対応する受信信号が低減されているため、データ量が低減されている。そのため、本実施形態によれば、DRAM718は時系列の受信信号のすべてを保存することのできるメモリ容量を必要としないため、DRAM718のメモリ容量を抑制することができる。なお、DRAM718、722は、SRAМ、フラッシュメモリなど、別種の記憶媒体であってよい。これらの記憶媒体は、システム動作に問題のない容量、書き込み速度、読み出し速度が保証される限り、どのような記憶媒体を用いてもよい。
なお、本明細書において受信信号データとは、後述する情報取得部720で被検体情報の取得に使用される直前の時系列の信号データのことを指す。すなわち、信号データ取得部710の最後段の記憶部に保存される時系列の信号データのことを指す。そのため、本実施形態によれば、信号データ取得部710の最後段の記憶部に保存されるデータ量を低減することができればよい。
例えば、最前段の記憶部に保存される段階でデータ量を低減せずに、前段の記憶部から後段の記憶部に転送する際にデータ量低減期間に対応する受信信号のデータ量を低減することにより、最後段の記憶部に保存されるデータのデータ量を低減してもよい。
なお、信号データ取得部710内の各記憶部のメモリ容量を低減するために、できるだけ前段の記憶部に保存されるデータ量を低減することが好ましい。特に、本実施形態のように信号データ取得部710の最前段の記憶部、すなわちFIFO716に保存されるデータ量を低減することが好ましい。このように前段の記憶部においてデータ量を低減することにより、その記憶部以降に転送されるデータ量を抑制することができるため、データ転送に要する時間を短くすることができる。
また、本工程では、図4(a)〜(c)に示すように被検体の形状が異なる場合に、S200で決定された期間に基づいて、それぞれの被検体の形状に対応するデータ量低減期間の受信信号のデータ量を低減することができる。
なお、最前段の記憶部が取得したデジタル信号の転送先は後段の記憶部に限らない。すなわち、最前段の記憶部が取得したデジタル信号を演算部に出力し、演算部にてノイズ処理等の前処理をおこなった後に後段の記憶部に転送してもよい。
また、受信信号データは支持体の位置情報や光の照射回数等の情報と関連付けされて保存されることが好ましい。例えば、FIFO716−1〜716−8からDRAM718へデジタル信号を転送する際に、デジタル信号群の先頭もしくは最後尾にヘッダ、トレイラを付与してもよい。ヘッダ、トレイラに含まれる情報は、そのデジタル信号群が取得された受信素子の番号、支持体の位置情報、光の照射回数、データ量低減期間、といったものである。ヘッダ、トレイラは両方設けてもよいし、片方だけ設けてもよい。両方設ける場合に、どちらにどの情報を割り振るかは、適宜決定すればよい。
なお、本実施形態においては、FIFOの書き込みイネーブルによってデータ量低減領域由来の光音響波のデータの低減を行ったが、必ずしもこの手法に限定されない。被検体由来の光音響波の受信時のみ、ADC717−1〜717−8にシステムCLK713を供給するようにしてもよい。その場合、FIFO716−1〜716−8にシステムCLK713は常時供給されるものとする。もしくは、被検体由来の光音響波の受信時のみ、FIFO716−1〜716−8にシステムCLK713を供給してもよい。その場合、ADC717−1〜717−8にシステムCLK713は常時供給されるものとする。もしくは、被検体由来の光音響波の受信時のみ、ADC717−1〜717−8とFIFO716−1〜716−8にシステムCLK713を供給するようにしてもよい。その他、データ量低減領域由来の光音響波の受信信号のデータ量を選択的に低減できる方法であれば、どのような手法を採用してもよい。
(S400:受信信号データに基づいて被検体情報を取得する工程)
情報取得部720は、S300で取得された受信信号データに基づいて、被検体情報を取得する。すなわち、情報取得部720内のGPU721は、DRAM718に保存された受信信号データに対して画像再構成アルゴリズムに基づく処理を施すことにより被検体情報を取得し、DRAM722に保存する。
前述したように、S300で取得された受信信号データは被検体E内の高S/Nの被検体情報に寄与するデータである。そのため、本工程では被検体E内の被検体情報を精度良く取得することができる。すなわち、本工程で得られる被検体E内の被検体情報の分解能および定量性は高くなる。
(S500:被検体情報を表示する工程)
ディスプレイ900は、S400で取得された被検体情報を分布画像や数値データとして表示する。例えば、CPU731はDRAM722から被検体情報を読み出し、被検体情報の分布画像をディスプレイ900に表示させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る光音響装置は、被検体の形状に応じて、複数の音響波受信素子300から出力される時系列の受信信号のうち、データ量を低減する期間を変更することができる。これにより、被検体の形状が異なる場合であっても、被検体以外の領域由来の光音響波の受信信号のデータを選択的に低減することができる。すなわち、被検体内の高S/Nの被検体情報の取得に大きく寄与する受信信号のデータを選択的に取得することができる。よって、被検体以外の領域由来の光音響波の受信信号のデータ量を低減してメモリ容量を抑えつつ、被検体内の被検体情報を精度良く取得することができる。
[実施形態2]
以下、実施形態2を実施形態1における光音響装置と同じ装置を用いて説明する。なお、実施形態1で説明した構成には同じ番号を付し、詳細な説明を省略する。
光源100より発せられたパルス光が被検体Eの表面から被検体Eの深部まで照射されて発生した光音響波は、被検体Eの内部を伝搬した後、音響マッチング材1300を伝搬して、複数の音響波受信素子300へ到達する。被検体内で発生した光音響波は、被検体内を周波数依存性減衰(frequency dependent attenuationkoron:FDA)の影響を受けながら伝搬する。例えば、正常な乳房での周波数依存性減衰は、0.75dB/cm/MHz程度であり、高周波の光音響波ほど生体を伝搬する間に大きく減衰する。一方、水やゲルなどから構成される音響マッチング材のFDAは、生体と比べて無視できるほどに小さいため、本実施形態では音響マッチング材内での音響波の減衰は無視して説明する。
それゆえ、典型的に、光音響波が被検体内を伝搬する距離が長くなればなるほど、光音響波の減衰の影響により被検体の高周波成分は低周波成分と比べて大きく減衰する。すなわち、光音響波が被検体内を伝搬する距離が長くなればなるほど、音響波受信素子が受信する光音響波の周波数帯域特性は低周波成分が支配的となる。そして、音響波の減衰に伴い信号強度が低下した高周波成分の光音響波に対応する受信信号は、被検体内の高画質化には大きく寄与しない受信信号となる。そのため、この場合、高周波成分に光音響波に対応する受信信号を用いずに画像化したとしても被検体内の低画質化を招く可能性は少ない。
また、被検体の形状が異なると、音響波受信素子と被検体との相対位置が変わることがあるため、音響波受信素子に到達する音響波の周波数帯域特性も変わる。
そこで、本実施形態では、被検体の形状情報に基づいて、音響波に支配的に含まれる低周波成分の音響波を選択的にサンプリングできるサンプリング周波数に設定する。これにより、高周波成分の音響波に対応する受信信号のデータ量を低減することができる。
ところで、被検体の形状が異なると音響波受信素子と被検体との相対位置が変わることがある。そのため、被検体の形状に応じて音響波受信素子が受信する光音響波に含まれる周波数成分も変わることがある。それゆえ、被検体の形状が変化したときにサンプリング周波数を変更しない場合、高い強度で受信することのできた高周波成分の光音響波の受信信号のデータ量を低減してしまう可能性がある。
<光音響装置の作動>
次に図7に示すフローを用いて、高い強度で受信することのできる周波数成分の受信信号を選択的に保存する方法について説明する。なお、図3に示す工程と同じ工程には同じ番号を付し、詳細な説明を省略する
(S210:被検体の形状に基づく情報に基づいてサンプリング周波数を決定する工程)
信号データ取得部710は、S100で取得した被検体Eの形状に基づく情報に基づいて、複数の音響波受信素子300のそれぞれに対応するサンプリング周波数を決定する。
以下、複数の音響波受信素子300のそれぞれに対応するサンプリング周波数の決定方法を説明する。
図8(a)に示すように配置された複数の音響波受信素子300を用いる場合、各素子の指向が集まる支持体の曲率中心X(高感度領域の中心点)で発生する光音響波を高感度に受信することができる。一方、複数の音響波受信素子300の各々から曲率中心X方向を見たときの、被検体表面から曲率中心Xまでの距離は異なる。この場合、音響波受信素子300−N(N=1〜8)から見た、曲率中心Xの被検体表面からの距離LN_a(N=1〜8)は、点AN(N=1〜8)と曲率中心Xを結ぶ線分の長さに相当する部分とする。例えば、音響波受信素子300−1から見た、曲率中心Xの被検体表面からの距離L1は、点A1と曲率中心Xを結ぶ線分の長さに相当する部分となる。例えば、図8(a)の場合、音響波受信素子300−N(N=1〜8)から見た、曲率中心Xの被検体表面からの距離LN_a(N=1〜8)は、距離L1_aよりも距離L4_aの方が短い。この場合、音響波受信素子300−1に到達する曲率中心Xで発生した光音響波は、音響波受信素子300−4に到達する曲率中心Xで発生した光音響波よりも大きく減衰される。特に光音響波に含まれる高周波成分については、音響波受信素子300−4に到達するものよりも音響波受信素子300−1に到達するものの方がより大きく減衰される。
そこで、本工程では、高周波成分の減衰が大きく低周波成分が支配的な光音響波を受信する音響波受信素子と、高周波成分の減衰の小さい光音響波を受信する音響波受信素子とで、サンプリング周波数を変化させる。例えば、高周波成分の減衰の大きい光音響波を受信する音響波受信素子300−1におけるサンプリング周波数を、高周波成分の減衰の小さい光音響波を受信する音響波受信素子300−4におけるサンプリング周波数よりも低くする。音響波受信素子300−1においては、サンプリング周波数を低くしたことにより高周波成分の光音響波については忠実にサンプリングされず、低周波成分の光音響波について選択的にサンプリングされることとなる。一方で、サンプリング周波数を低くしたことにより、音響波受信素子300−1に対応する受信信号データのデータ量は、音響波受信素子300−4に対応する受信信号データのデータ量よりも小さくなる。ところが、音響波受信素子300−1に到達する高周波成分の光音響波は減衰により信号強度が低下しており、被検体E内の高画質化には大きく寄与しないデータである。そのため、高周波成分の光音響波を忠実にサンプリングできなかったことにより、被検体内の低画質化を招く可能性は少ない。
そこで、低減データ決定部711は、S100で取得された被検体の形状に基づく情報に基づいて、以上のようにサンプリング周波数を設定することにより、音響波受信素子に高い強度で到達した周波数成分について選択的に保存することができる。
ある周波数f[MHz]の光音響波が、FDAがα[dB/cm/MHz]の被検体内を深さL[cm]だけ伝搬したときの減衰量ΔI[dB]は式(1)で表わされる。
ΔI=α・L・f ・・・式(1)
ここで、光音響波の発生時の音圧から高画質化に大きく寄与するS/Nを下回るときの許容減衰量をΔI’とすると、式(2)に示す周波数fより高い周波数の光音響波の受信信号については、高画質化に大きく寄与しない周波数成分となる可能性がある。
Figure 2015216981
そこで、低減データ決定部711は、式(2)によって決定される周波数fを十分サンプリングできるサンプリング周波数で時系列の受信信号をサンプリングすることにより、周波数f以下の周波数成分については十分サンプリングすることができる。すなわち、高画質化に大きく寄与する周波数成分については十分なサンプリング周波数でサンプリングし、高画質化に大きく寄与しない周波数成分については忠実にサンプリングせずにデータ量を低減することができる。
例えば、光音響波の発生時の音圧から10dB以上減衰する場合に高画質化に大きく寄与しないS/NとなるとしてΔI’を設定することが好ましい。なお、ΔI’を小さい値に設定すると、高画質化に大きく寄与する周波数成分についても忠実にサンプリングできなくなってしまう可能性があるため、ΔI’は5dB以上とすることが好ましい。すなわち、ΔI’は5dB以上、10dB以下に設定することが好ましい。また、ΔI’は、音響波受信素子の最小受信音圧によって適宜設定することができる。また、ユーザは入力部1000を用いてΔI’の値を入力し、設定することができる。
また、FDAは被検体の種類に合わせて入力部1000により適宜設定することができる。あるいは、被検体の種類が予め分かっている場合、記憶部740としてのROM741に予めFDAの値を格納しておくことができる。
典型的にサンプリング周波数は、サンプリング定理にしたがって式(2)で決定される周波数を十分にサンプリングできるように設定されることが好ましい。例えば、サンプリング周波数は、式(2)によって決定される周波数fの2倍以上とすることが好ましい。
ただし、サンプリング周波数が高くなるにつれて受信信号データのデータ量は多くなるため、限りなくサンプリング周波数を高くすることは好ましくない。そこで、本発明者が鋭意検討した結果、光音響装置においては、周波数fの10倍以上となるとデータの再現性の向上に大きく寄与しないことがわかった。また、周波数fの4倍程度で周波数fの成分を十分にサンプリングできることがわかった。そのため、サンプリング周波数は周波数fの10倍以下とすることが好ましい。また、受信信号のデータ量を少なくするために、サンプリング周波数は周波数fの4倍以下とすることが好ましい。
すなわち、サンプリング周波数は、周波数fの2倍以上、10倍以下とすることが好ましい。さらに、受信信号のデータ量を少なくするために、サンプリング周波数は、周波数fの2倍以上、4倍以下とすることが好ましい。
例えば、低減データ決定部711が、被検体の形状に基づく情報として被検体Eの表面の位置座標情報を受け取った場合を考える。この場合、低減データ決定部711は、まず被検体Eの表面の位置座標と複数の音響波受信素子300の位置座標と曲率中心Xの位置座標とに基づいて距離L1_a〜L8_aを算出する。
続いて、低減データ決定部711が距離L1_a〜L8_aの情報から式(2)に基づいて複数の音響波受信素子300に対応するサンプリング周波数として取得する。
なお、典型的に複数の音響波受信素子300の配置は予め分かっているため、各素子の位置座標情報をROM741に予め格納しておくことができる。そのため、低減データ決定部711は、各素子の位置座標情報をROM741から読み出すことにより、上記距離の算出に用いることができる。
また、典型的に複数の音響波受信素子300の配置に加え、形状保持部1100の形状についても予め分かっているので、形状保持部1100の各形状(各種類)に対応するサンプリング周波数を予め算出し、ROM741に格納しておくことができる。すなわち、低減データ決定部711は、被検体Eの形状に基づく情報として形状保持部1100の種類の情報を受け取った場合、形状保持部1100の種類に対応するサンプリング周波数をROM741から読み出し取得することができる。
以上のように、本実施形態においては、低減データ決定部711は、被検体の形状に基づく情報が分かりさえすれば各音響波受信素子に対応するサンプリング周波数を決定することができる。
また、図8(b)の場合も同様に、低減データ決定部711は、図8(b)のときの被検体Eの形状に基づく情報に基づいて複数の音響波受信素子300に対応するサンプリング周波数を決定する。
このように、被検体の形状が異なる場合であっても、低減データ決定部711は、被検体の形状に応じて適宜サンプリング周波数を決定することができる。
以上、本実施形態では、支持体400の曲率中心を基準として、曲率中心で発生した光音響波に含まれる成分のうち、減衰した成分に対応する受信信号のデータ量を選択的に低減するサンプリング周波数を設定した。なお、本工程では、支持体400の曲率中心に限らず任意の位置で発生した光音響波に含まれる成分のうち、減衰した成分に対応する受信信号のデータ量を選択的に低減するサンプリング周波数を設定することもできる。
なお、複数の音響波受信素子300−1〜300−8毎に個別にサンプリング周波数を設定する態様だけに限らず、被検体の形状に応じて特定の周波数成分のデータ量を低減できる限りあらゆる手法を採用することができる。
例えば、図8(a)において、低減データ決定部711は、複数の音響波受信素子300の各々から曲率中心X方向を見たときの、曲率中心Xから被検体E表面までの距離の中で、一番短い距離に基づいてサンプリング周波数を決定してもよい。すなわち、低減データ決定部711は、距離L4_aに基づいて求められたサンプリング周波数を複数の音響波受信素子300に対応するサンプリング周波数としてもよい。このように決定されたサンプリング周波数によれば、少なくとも曲率中心Xで発生し音響波受信素子300−4に到達した光音響波の高周波成分についてはデータ量低減の対象とならないため、低画質化を防ぐことができる。
また、複数の音響波受信素子300をいくつかのグループにまとめて、グループ毎にサンプリング周波数を割り当てるようにしてもよい。例えば、被検体と素子との距離がほぼ等しい素子同士や素子間の距離が近い素子同士などをグループとしてまとめることができる。
また、上記では時系列の受信信号を一定のサンプリング周波数でサンプリングする形態を説明したが、各素子が出力した時系列の受信信号に対して、サンプリング周波数を時系列に変化させてサンプリングしてもよい。時系列の受信信号において、典型的に受信タイミングが早い光音響波は被検体の表面付近で発生した光音響波であるため、減衰は小さい。一方、典型的に受信タイミングが遅い光音響波は、被検体の深部で発生した光音響波であるため、減衰は大きい。また、特に高周波成分については、低周波成分に比べて深部で発生した光音響波の方が大きく減衰する。そこで、低減データ決定部711は、時系列の受信信号のうち、受信タイミングが遅くなるについて、サンプリング周波数を小さくすることにより、減衰した高周波成分のデータをより選択的に低減することができる。ところで、曲率中心を基準位置として時系列の受信信号に一定のサンプリング周波数を設定した場合、被検体の表面付近で発生した減衰の小さい光音響波については、S/Nの高い高周波成分についても忠実にサンプリングできない可能性がある。それに対し、時系列にサンプリング周波数を変化させることにより、受信タイミングのそれぞれにおいて十分なS/Nの周波数成分を選択的に保存し、データ量の低減を効果的に行うことができる。
例えば、図8(a)の音響波受信素子300−1に対応するサンプリング周波数を時系列に変化させる場合を考える。図9は音響波受信素子300−1に対応するサンプリング周波数の一例を示す。図9において、横軸は受信時間t、縦軸はサンプリング周波数Fを示す。なお、被検体の表面で発生した光音響波が音響波受信素子300−1に到達したタイミングを受信時間t=0としている。ここで、受信時間tは、曲率中心Xから被検体Eの表面までの距離Lを被検体E内の音速c1で除した値に相当する。
前述したように深部で発生した光音響波の方が大きく減衰するため、低周波成分が支配的となってくる。そのため、図9においても、受信時間が遅くなるにつれてサンプリング周波数Fが低くし、低周波成分を選択的にサンプリングできるようにしている。また、図9では式(2)で決定された周波数fの2倍の値をサンプリング周波数Fとしている。例えば、曲率中心Xで発生した光音響波の受信時間t1=L1_a/c1に対応する受信信号は、サンプリング周波数F=2ΔI’/αL1_aでサンプリングすることとなる。
受信時間t=0における音響波では減衰が観念できず、いかなる周波数の音響波を受信できることになり、Fの初期値(F(0))は無限大になり得る。しかし実際は、ユーザーがターゲットとする周波数帯域の上限値の2倍以上の適値をF(0)とすることができる。F(0)を初期値とし、受信時間が遅くなるにつれて、サンプリング周波数を図9に示すサンプリング周波数値F以上、かつF(0)より低い値に設定して、データ量低減を達成してもよい。
なお、受信時間毎にサンプリング周波数を変えるのではなく、ある受信時間に対応するサンプリング周波数を近いタイミングの受信時間のサンプリング周波数としてもよい。すなわち、サンプリング周波数を段階的に時系列に変化させてもよい。
(S310:決定されたサンプリング周波数で時系列の受信信号をサンプリングして受信信号データを取得する)
スキャナー500は、設定された測定位置に支持体400を位置させる。測定位置における支持体400の位置情報がコンピュータ700に送られ、ROM741に測定位置情報として保存される。もしくは、測定位置情報は測定開始前に既知のものであってもよい。
制御部730としてのCPU731は、設定された測定位置に支持体400が位置すると、光源100が光を発生するように制御信号を出力する。光は光学系200によって導かれ、音響マッチング材1300を介して被検体Eに照射される。そして、被検体Eに照射された光が被検体E内で吸収され光音響波が発生する。
複数の音響波受信素子300は、音響マッチング材1300内を伝搬した被検体E内で発生した光音響波を受信し、時系列の受信信号としての電気信号に変換する。
そして、信号データ取得部710は、S210で決定されたサンプリング周波数で時系列の受信信号をサンプリングし、サンプリングされたデータを受信信号データとして保存する。
以下、図5に示すコンピュータ700を用いてS210で決定されたサンプリング周波数でサンプリングする方法の具体例を説明する。
図5に示される信号データ取得部710では、低減データ決定部711が出力するS210で決定されたサンプリング周波数の情報がFIFO制御部712とシステムCLK713に入力される。FIFO制御部712は、書き込みイネーブル[1]〜[8]と読み出しイネーブル[1]〜[8]をFIFO716−1〜716−8に供給する。また、システムCLK713は、サンプリングクロック[1]〜[8]をADC717−1〜717−8に供給する。さらに、システムCLK713は、書き込みクロック[1]〜[8]、読み出しクロック[1]〜[8]をFIFO716−1〜716−8に供給する。FIFO制御部712とシステムCLK713は、低減データ決定部711が出力するサンプリング周波数の情報に従って、複数の音響波受信素子300が出力した時系列の受信信号のサンプリングの態様を制御する。
図10は、図8(a)の測定状態のときに、システムCLK713がADC717−1〜ADC717−7、FIFO716−1〜716−8に供給するサンプリングクロック[1]〜[8]と書き込みクロック[1]〜[8]を示した図である。すなわち、図10は、S210で決定されたサンプリング周波数に基づいたサンプリングシーケンスを示す図である。
例えば、本実施形態では、S210で決定されたサンプリング周波数を基に、音響波受信素子300−1から300−4に向かうに従って、サンプリング周波数を高くする。一方、音響波受信素子300−5から300−8に向かうに従って、サンプリング周波数を低くする。
また、音響波受信素子300−1および300−8で受信した光音響波の受信信号に対しては、同じ周波数のサンプリングクロック[1]、[8]および書き込みクロック[1]、[8]でサンプリングを行う。また、音響波受信素子300−2および300−7で受信した光音響波の受信信号に対しては、同じ周波数のサンプリングクロック[2]、[7]および書き込みクロック[2]、[7]でサンプリングを行う。また、音響波受信素子300−3および300−6で受信した光音響波の受信信号に対しては、同じ周波数のサンプリングクロック[3]、[6]および書き込みクロック[3]、[6]でサンプリングを行う。また、音響波受信素子300−4および300−5で受信した光音響波に対しては、同じ周波数のサンプリングクロック[4]、[5]および書き込みクロック[4]、[5]でサンプリングを行う。
なお、本明細書において受信信号データとは、後述する情報取得部720で被検体情報の取得に使用される直前の時系列の信号データのことを指す。すなわち、信号データ取得部710の最後段の記憶部に保存される時系列の信号データのことを指す。そのため、本実施形態によれば、信号データ取得部710の最後段の記憶部に保存されるデータがS210で決定されたサンプリング周波数でサンプリングされたものであればよい。
例えば、最前段の記憶部に保存される段階では所定のサンプリング周波数でサンプリングし、前段の記憶部から後段の記憶部に転送する際にS210で決定されたサンプリング周波数でリサンプリングしてもよい。この場合も、最後段の記憶部に保存される受信信号データのデータ量を低減することができる。
なお、信号データ取得部710内の各記憶部のメモリ容量を低減するために、できるだけ前段の記憶部に保存されるデータ量を低減することが好ましい。特に、本実施形態のように信号データ取得部710の最前段の記憶部、すなわちFIFO716に保存される前にS210で決定されたサンプリング周波数でサンプリングしてデータ量を低減することが好ましい。もしくは、サンプリングクロックは所定の周波数fに設定するが、FIFO716の書き込みイネーブルをNクロックサイクル毎に1サイクル分Hにすることで、実質的にサンプリング周波数をf/Nと設定してもよい。このように前段の記憶部においてデータ量を低減することにより、その記憶部以降に転送されるデータ量を抑制することができるため、データ転送に要する時間を短くすることができる。
また、本工程では、図4(a)〜(c)に示すように被検体の形状が異なる場合にも、それぞれの被検体の形状に対応するサンプリング周波数で時系列の受信信号をサンプリングしてデータ量を低減することができる。
なお、最前段の記憶部が取得したデジタル信号の転送先は後段の記憶部に限らない。すなわち、最前段の記憶部が取得したデジタル信号を演算部に出力し、演算部にてノイズ処理等の前処理をおこなった後に後段の記憶部に転送してもよい。
また、受信信号データは支持体の位置情報や光の照射回数等の情報と関連付けされて保存されることが好ましい。
また、FIFOの代わりにRAM(Random Access Memory)を用いても本実施形態と同様の制御を実現できる。
また、本工程において、実施形態1のように被検体以外の領域で発生した受信信号のデータ量を低減する処理をおこなってもよい。
また、目的の周波数成分の受信信号を選択的に適切にサンプリングできる限り、複数の音響波受信素子300の各々が受信した時系列の受信信号に対し、いかなる手法により受信信号データを取得してもよい。
(S400:受信信号データに基づいて被検体情報を取得する工程)
情報取得部720は、S310で取得した受信信号データに基づいて被検体情報を取得する。すなわち、情報取得部720内のGPU721は、DRAM718に保存された受信信号データに対して画像再構成アルゴリズムに基づく処理を施すことにより被検体情報を取得し、DRAM722に保存する。
前述したように、S310で取得された受信信号データは、被検体内で発生した光音響波のうち、高い強度で音響波受信素子に到達した光音響波の周波数成分に対応するデータである。そのため、本工程では、低い強度の光音響波の周波数成分を用いて被検体情報を取得した場合と比べて、高いS/Nの被検体情報を取得することができる。
(S500:被検体情報を表示する工程)
ディスプレイ900は、S400で取得された被検体情報を分布画像や数値データとして表示する。例えば、CPU731はDRAM722から被検体情報を読み出し、被検体情報の分布画像をディスプレイ900に表示させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る光音響装置は、被検体の形状に応じて、複数の音響波受信素子300から出力される時系列の受信信号をサンプリングするサンプリング周波数を変更することができる。これにより、被検体の形状が異なる場合であっても、光音響波に含まれる減衰した周波数成分の受信信号のデータ量を選択的に低減することができる。すなわち、高S/Nの被検体情報の取得に寄与する受信信号を選択的に取得することができる。よって、光音響波に含まれる減衰した周波数成分のデータ量を低減することができるため、受信信号データを保存するメモリ容量を抑えることができる。
なお、本発明におけるデータ量低減期間設定は、距離を単位に行っても良く、時間を単位に行ってもよい。もしくは、ADCのサンプリングクロック数、システムCLK数、データ数を単位にしてデータ量低減期間設定を行ってもよい。その他、領域を指定できる手段であれば、どのような手段を用いてデータ量低減期間設定を行ってもよい。
また、本発明では音響波受信素子の数が8個の例を示したが、音響波受信素子の数は必ずしもこれに限定されない。装置の仕様に応じ、いかなる数値も取り得るとする。
データ取得期間の終了タイミングは、全ての音響波受信素子で同時になるよう設定しても良いし、音響波受信素子毎に個別に設定してもよい。
データ取得期間の終了タイミングを音響波受信素子毎に個別に設定する場合、被検体の形状情報をもとに、受信素子毎に指向軸上に被検体が存在しない領域を判定し、データ取得期間の終了タイミングに反映させてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
100 光源
300 複数の音響波受信素子
700 コンピュータ
E 被検体

Claims (13)

  1. 光源と、
    前記光源から発生した光が被検体に照射されることにより発生する光音響波を複数の位置で受信して時系列の受信信号を出力する受信素子と、
    前記被検体の形状に基づく情報を取得し、取得した前記被検体の形状に基づく情報に基づいて前記時系列の受信信号のデータ量を低減して受信信号データを生成し、該受信信号データを保存する信号データ取得部と、
    前記信号データ取得部に保存された前記受信信号データに基づいて、前記被検体の情報を取得する情報取得部と、を有する
    ことを特徴とする光音響装置。
  2. 前記信号データ取得部は、前記被検体の形状に基づく情報に基づいて前記被検体以外の領域で発生した光音響波の受信信号のデータ量を低減して受信信号データを生成し、保存することを特徴とする請求項1に記載の光音響装置。
  3. 前記信号データ取得部は、前記被検体の形状に基づく情報に基づいてデータ量を低減するデータ量低減期間を決定し、前記時系列の受信信号のうち前記データ量低減期間に前記受信素子が出力した受信信号のデータ量を低減して前記受信信号データを生成し、保存することを特徴とする請求項1または2に記載の光音響装置。
  4. 前記信号データ取得部は、前記データ量低減期間に前記受信素子が出力した受信信号を保存しないことを特徴とする請求項3に記載の光音響装置。
  5. 前記被検体の形状を複数の形状のそれぞれに保持することができる複数の保持部を取り替え可能とする取り付け部を更に有し、
    前記信号データ取得部は、前記複数の保持部に対応する複数のデータ量低減期間を保存しており、前記複数の保持部のうち前記取り付け部に取り付けられた保持部の種類の情報を前記被検体の形状に基づく情報として取得し、前記取り付け部に取り付けられた前記保持部の種類の情報に基づいて前記複数のデータ量低減期間から前記取り付け部に取り付けられた前記保持部に対応する前記データ量低減期間を選択することを特徴とする請求項3または4に記載の光音響装置。
  6. 前記取り付け部に取り付けられた前記保持部の種類を入力できるように構成された入力部を更に有し、
    前記入力部は、入力された前記保持部の種類の情報を前記信号データ取得部に出力し、
    前記信号データ取得部は、前記入力部から出力された前記保持部の種類の情報を取得することを特徴とする請求項5に記載の光音響装置。
  7. 複数の前記受信素子を支持する支持体を更に有し、
    前記信号データ取得部は、複数の前記受信素子がそれぞれ異なる期間に出力した受信信号のデータ量を低減して前記受信信号データを生成し、保存することを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の光音響装置。
  8. 前記信号データ取得部は、前記被検体の形状に基づく情報に基づいてサンプリング周波数を決定し、前記時系列の受信信号を前記サンプリング周波数でサンプリングして前記受信信号データを生成し、保存することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の光音響装置。
  9. 前記信号データ取得部は、前記被検体の形状に基づく情報に基づいて時系列に変化する前記サンプリング周波数を決定し、前記時系列の受信信号を時系列に変化する前記サンプリング周波数でサンプリングして前記受信信号データを生成し、保存することを特徴とする請求項8に記載の光音響装置。
  10. 前記被検体の形状を複数の形状のそれぞれに保持することができる複数の保持部を取り替え可能とする取り付け部を更に有し、
    前記信号データ取得部は、前記複数の保持部に対応する複数のサンプリング周波数を保存しており、前記複数の保持部のうち前記取り付け部に取り付けられた保持部の種類の情報を前記被検体の形状に基づく情報として取得し、前記取り付け部に取り付けられた前記保持部の種類の情報に基づいて前記複数のサンプリング周波数から前記取り付け部に取り付けられた前記保持部に対応するサンプリング周波数を選択し、選択された該サンプリング周波数で前記時系列の受信信号をサンプリングして前記受信信号データを生成し、保存することを特徴とする請求項8または9に記載の光音響装置。
  11. 前記取り付け部に取り付けられた前記保持部の種類を入力できるように構成された入力部を更に有し、
    前記入力部は、入力された前記保持部の種類の情報を前記信号データ取得部に出力し、
    前記信号データ取得部は、前記入力部から出力された前記保持部の種類の情報を取得することを特徴とする請求項10に記載の光音響装置。
  12. 複数の前記受信素子を支持する支持体を更に有し、
    前記信号データ取得部は、前記被検体の形状に基づく情報に基づいて、複数の前記受信素子から出力された複数の時系列の受信信号のそれぞれを異なるサンプリング周波数でサンプリングして前記受信信号データを生成し、保存することを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の光音響装置。
  13. 前記支持体は、複数の前記受信素子の少なくとも一部の受信素子の指向軸が集まるように複数の前記受信素子を支持することを特徴とする請求項7または12に記載の光音響装置。
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