JP2015216577A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の周波数に共振する積層パッチアンテナにおいて、パッチ間の結合に起因するアンテナ特性の劣化を少なくとも軽減すること。【解決手段】アンテナ装置は、地板と、地板の一方の面側に設けられ、平面視において中心に対して対称的な形状の第1の輪郭を有し、第1の周波数で共振する第1のパッチであって、第1の輪郭で囲まれる領域内において中央部から所定の距離だけ離れた位置に設けられる2つの給電部を有する第1のパッチと、地板と第1のパッチとの間に設けられ、平面視において中心に対して対称的な形状の第2の輪郭を有し、第1の周波数より低い第2の周波数で共振する第2のパッチであって、第2の輪郭で囲まれる領域内において中央部から所定の距離だけ離れた位置に設けられる2つの給電部と、領域内に形成されるスリットとを有する第2のパッチと、第1のパッチの中央部と第2のパッチの中央部とを電気的に接続するパッチ間接続部とを有する。【選択図】図1

Description

開示される実施の形態はアンテナ装置等に関連する。
互いに異なる周波数で共振する多周波数共用アンテナにパッチアンテナを利用することが可能である。例えば、多周波数共用アンテナは、「地板と、この地板の上方に、互いに間隔をおいて積層された異なる周波数用の複数のパッチアンテナ素子と、これらパッチアンテナ素子の中央部を、それの下方にあるパッチアンテナ素子または前記地板に支持する複数の導電性支持手段と、前記各パッチアンテナ素子の所定位置に接続された複数の給電手段とを、具備」する(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−309424号公報
このように複数のパッチアンテナ素子(パッチ)を利用する多周波数共用アンテナは、複数の周波数で共振する積層パッチアンテナを形成する。従来の積層パッチアンテナにおいては、小型化等の要請により複数のパッチが接近した位置に設けられる。このため、使用される周波数によっては、複数のパッチが互いに電磁結合又は干渉し、アンテナ特性を劣化させてしまうことが懸念される。
一観点による課題は、複数の周波数に共振する積層パッチアンテナにおいて、パッチ間の結合に起因するアンテナ特性の劣化を少なくとも軽減することである。
一観点によるアンテナ装置は、
地板と、
前記地板の一方の面側に設けられ、平面視において中心に対して対称的な形状の第1の輪郭を有し、第1の周波数で共振する第1のパッチであって、前記第1の輪郭で囲まれる領域内において中央部から所定の距離だけ離れた位置に設けられる2つの給電部を有する第1のパッチと、
前記地板と前記第1のパッチとの間に設けられ、平面視において中心に対して対称な形状の第2の輪郭を有し、前記第1の周波数より低い第2の周波数で共振する第2のパッチであって、前記第2の輪郭で囲まれる領域内において中央部から所定の距離だけ離れた位置に設けられる2つの給電部と、前記領域内に形成されるスリットとを有する第2のパッチと、
前記第1のパッチの中央部と前記第2のパッチの中央部とを電気的に接続するパッチ間接続部と
を有するアンテナ装置である。
複数の周波数に共振する積層パッチアンテナにおいて、パッチ間の結合に起因するアンテナ特性の劣化を少なくとも軽減することができる。
アンテナ装置を示す図。 地板Gを示す図。 同軸ケーブルを示す図。 第1のパッチ1を示す図。 第2のパッチ2を示す図。 スリットの一例を示す図。 スリットの一例を示す図。 スリットの一例を示す図。 パッチ接続部の一例を示す図。 アンテナ装置の平面図。 図10におけるI-I線断面図。 図10におけるII-II線断面図。 図10におけるIII-III線断面図。 図10におけるIV-IV線断面図。 給電線路に関する変形例を示す図。 アンテナ装置に関する回路図。 シミュレーション結果を示すグラフの分類を示す図。 スリット及びパッチ間接続部が設けられていないアンテナモデルに関するリターンロス及び結合係数の周波数依存性を示す図。 高周波パッチに信号が給電された場合における結合係数の周波数依存性を示す図。 高周波パッチに信号が給電された場合における利得の周波数依存性を示す図。 高周波パッチに信号が給電された場合における利得の周波数依存性を水平偏波及び垂直偏波の各々について示す図。 低周波パッチに信号が給電された場合における結合係数の周波数依存性を示す図。 所望の周波数の信号が低周波パッチに給電された場合に放射される電波のエネルギ強度を示す図。 低周波パッチに信号が給電された場合におけるリターンロス及び結合係数の周波数依存性を示す図。 低周波パッチに信号が給電された場合におけるリターンロス及び結合係数の周波数依存性を示す図。 低周波パッチに対するリターンロス及び高周波パッチに対するリターンロスを示す図。 変形例によるアンテナ装置に関する回路図。 n個のパッチが存在する変形例を示す図。 第1のパッチ1を示す図。 第2のパッチ2を示す図。 第3のパッチ3を示す図。 地板Gを示す図。
添付図面を参照しながら以下の観点から実施の形態を説明する。
1.アンテナ装置の構造
1.1 地板G
1.2 第1のパッチ1
1.3 第2のパッチ2
1.4 パッチ間接続部12
1.5 断面構造
2.アンテナ装置の動作
2.1 シミュレーション結果
2.2 考察
3.変形例
4.まとめ
図中、同様な要素には同じ参照番号又は参照符号が付されている。以下の説明における項目の区分けは実施の形態に本質的ではなく、2つ以上の項目に記載された事項は必要に応じて組み合わされてもよく、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。
<1.アンテナ装置の構造>
実施の形態によるアンテナ装置は、複数の周波数で共振する積層パッチアンテナを形成する。積層パッチアンテナは、スタック型パッチアンテナ(stacked patch antenna)と言及されてもよい。或いは、アンテナ装置はマルチバンドパッチアンテナと言及されてもよい。アンテナ装置は、例えば、基地局、アクセスポイント、ルータ、無線タグのリーダライタ(reader/writer:R/W)等に使用されてもよい。複数の周波数は、アンテナ装置が使用される通信環境に応じて決定される任意の周波数であってよい。例えば、複数の周波数は、5GHzの周波数バンド及び2GHzの周波数バンドの周波数を含んでいてもよい。5GHzの周波数バンドについては、例えば、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network:WLAN)の標準規格IEEE802.11aに基づいて決定されてもよく、一例として、5.15〜5.35GHz、5.47〜5.2725GHz等の周波数が使用されてもよい。2GHzの周波数バンドについては、例えば、無線ローカルエリアネットワークの標準規格IEEE802.11bに基づいて決定されてもよく、一例として、2.4〜2.5GHz等の周波数が使用されてもよい。
図1は、アンテナ装置100の導電層に着目して描かれた図を示す。実際には導電層の間に絶縁層も存在するが、図1においては描かれていない。アンテナ装置100は、xy平面に設けられた地板Gと、地板Gの一方の側に設けられた第1のパッチ1と、地板G及び第1のパッチ1の間に設けられた第2のパッチ2と、パッチ間接続部12とを少なくとも有する。
<<1.1 地板G>>
地板Gは、接地導体、グランドプレーン、GND等と言及されてもよい。地板Gは、金属板で形成されてもよいし、或いは、不図示の絶縁層上に成膜され加工された導電性のパターンで形成されてもよい。地板Gは適切な如何なる形状及びサイズを有してよいが、第1、第2のパッチ1、2より大きなサイズを有することが好ましい。一例として、地板Gは原点OGに対して点対称な平面形状を有する。図1に示す例では地板Gは正方形の形状を有する。地板Gは、導電率が高い適切な任意の材料で形成されてもよい。一例として、地板Gは、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ステンレス等により形成されてもよい。
図2は図1に示されている地板Gについての平面図を示す。2つの給電線路11-1、11-2は一方の側(z軸プラス方向)において第1のパッチ1に電気的に接続される。2つの給電線路21-1、21-2も一方の側において第2のパッチ2に電気的に接続される。4つの給電線路11-1、11-2、21-1、21-2は、それぞれ貫通孔13-1、13-2、23-1、23-2を通って地板Gを貫通し、それぞれ同軸ケーブル15-1、15-2、25-1、25-2を介して給電回路35(図1)に接続される。
貫通孔13-1の内側には、給電線路11-1と給電線路11-1の周囲に存在する絶縁材料部とが含まれる。貫通孔13-2の内側には、給電線路11-2と給電線路11-2の周囲に存在する絶縁材料部とが含まれる。同様に、貫通孔23-1の内側には、給電線路21-1と給電線路21-1の周囲に存在する絶縁材料部とが含まれる。貫通孔23-2の内側には、給電線路21-2と給電線路21-2の周囲に存在する絶縁材料部とが含まれる。
図3は同軸ケーブルを示す。同軸ケーブルは、内導体31と、内導体31を包囲する筒状の外導体32と、内導体31及び外導体32の間に介在する絶縁材料部33とを含む。例えば、図1の15-1に対応する同軸ケーブルの内導体31は給電線路11-1に接続される一方、外導体32は地板Gに接続されてもよい。同様に、15-2に対応する同軸ケーブルの内導体31は給電線路11-2に接続される一方、外導体32は地板Gに接続されてもよい。25-1に対応する同軸ケーブルの内導体31は給電線路21-1に接続される一方、外導体32は地板Gに接続されてもよい。25-2に対応する同軸ケーブルの内導体31は給電線路21-2に接続される一方、外導体32は地板Gに接続されてもよい。
図1、図2、図3に示す例では、給電回路35が同軸ケーブルを介して第1、第2のパッチ1、2に接続されているが、給電回路35は適切な任意の給電方式により第1、第2のパッチ1、2に接続されてよい。例えば、給電回路35は、マイクロストリップ線路や、コプレーナ線路等を介して第1、第2のパッチ1、2に接続されてもよい。
図1、図2に示す例では、第1、第2のパッチ1、2という2つのパッチがそれぞれ2点給電方式で給電され、合計4つの給電線路が使用されている。変形例で説明するように、アンテナ装置に3つ以上のパッチが設けられ、6つ以上の給電線路及び貫通孔が設けられてもよい。
<<1.2 第1のパッチ1>>
図1に示すように、アンテナ装置100は第1のパッチ1を有する。第1のパッチ1は、地板Gの一方の面側(図1では、z軸プラス方向)において、地板Gから適切な距離を隔てて設けられる。アンテナ装置100の利得を高める等の観点からは、第1のパッチ1は地板Gから遠い距離に設けられることが好ましいが、小型化等の観点からの制約も加味して、第1のパッチの位置又は高さが決定されてもよい。一例として、第1のパッチ1は地板Gから約4.5mmの高さに設けられてもよい。第1のパッチ1は、導電率が高い適切な任意の導電性の材料で形成されてもよい。一例として、第1のパッチ1は、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ステンレス等により形成されてもよい。
図4は、図1に示されている第1のパッチ1についての平面図を示す。第1のパッチ1は、第1の周波数で共振するような形状及びサイズ等を有する。第1の周波数は適切な任意の周波数であってよい。一例として、第1の周波数は、5GHzの周波数帯域に設定されてもよい。第1のパッチ1は、中心O1に対して対称的な平面形状をなす第1の輪郭を有することが好ましい。本願において、ある点に対して対称的とは、ある点に対して、点対称、線対称、近似的に点対称、又は近似的に線対称であることを示す。第1のパッチ1は、例えば、平面視において四角形、円形、多角形等の形状を有していてもよい。図1、図4に示す例では、第1のパッチ1は正方形の輪郭を有する。一例として、第1のパッチ1は1辺の長さが約26mmの正方形の輪郭を有し、約50μmの厚みを有する。なお、図1、図2、図4に関し、地板Gにおける原点OG及び第1のパッチ1の中心O1は、ともにz軸上にある。
第1のパッチ1は、一対の給電部P1A、P1Bを有する。一方の給電部P1Aは給電線路11-1に接続される(図1)。他方の給電部P1Bは給電線路11-2に接続される(図1)。一対の給電部P1A、P1Bはそれぞれ中心O1から所定の距離を隔てた位置に設けられる。例えば、一方の給電部P1Aの位置における給電インピーダンスが所定の整合インピーダンスになるような位置に、一方の給電部P1Aを設けることが好ましい。同様に、他方の給電部P1Bの位置における給電インピーダンスが所定の整合インピーダンスになるような位置に、他方の給電部P1Bを設けることが好ましい。所定の整合インピーダンスは、例えば、50オームや75オーム等の値であってもよい。一方の給電部P1Aに流れる信号の電圧及び位相と、他方の給電部P1Bに流れる信号の電圧及び位相とを適切に制御することで、第1のパッチ1は任意の偏波を送受信することが可能になる。例えば、第1のパッチ1は、直線偏波又は円偏波を送受信してもよい。偏波制御の簡易化等の観点からは、角P1AO1P1Bが実質的に90度であることが好ましい。
<<1.3 第2のパッチ2>>
図1に示すように、アンテナ装置100は第2のパッチ2を有する。第2のパッチ2は、地板Gと第1のパッチ1との間に設けられる。すなわち、第2のパッチ2は、地板Gの一方の面側(図1では、z軸プラス方向)において、第1のパッチ1より低い高さに設けられる。アンテナ装置100の利得を高める等の観点からは、第1のパッチ1は地板Gから遠い距離に設けられることが好ましいが、小型化等の観点からの制約も加味して、第2のパッチの位置又は高さが決定されてもよい。一例として、第2のパッチ2は地板Gから約3.0mmの高さに設けられてもよい。第2のパッチ1は、導電率が高い適切な任意の導電性の材料で形成されてもよい。一例として、第2のパッチ2は、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ステンレス等により形成されてもよい。
図5は、図1に示されている第2のパッチ2についての平面図を示す。第2のパッチ1は、第2の周波数で共振するような形状及びサイズ等を有する。第2の周波数は第1の周波数より低い適切な任意の周波数であってよい。一例として、第2の周波数は、2GHzの周波数帯域に設定されてもよい。第2のパッチ2は、中心O2に対して対称的な平面形状をなす第2の輪郭を有することが好ましい。例えば、第2のパッチ2は平面視において四角形、円形、多角形等の形状を有していてもよい。図1、図5に示す例では、第2のパッチ2は円形の輪郭を有する。一例として、第2のパッチ2は直径の長さが約60mmの円形の輪郭を有し、約50μmの厚みを有する。なお、図1、図2、図5に関し、地板Gにおける原点OG、第1のパッチの中心O1及び第2のパッチ2の中心O2は、何れもz軸上にある。
第2のパッチ2は、一対の給電部P2A、P2Bを有する。一方の給電部P2Aは給電線路21-1に接続される(図1)。他方の給電部P2Bは給電線路21-2に接続される(図1)。一対の給電部P2A、P2Bはそれぞれ中心O2から所定の距離を隔てた位置に設けられる。例えば、一方の給電部P2Aの位置における給電インピーダンスが所定の整合インピーダンスになるような位置に、一方の給電部P2Aを設けることが好ましい。同様に、他方の給電部P2Bの位置における給電インピーダンスが所定の整合インピーダンスになるような位置に、他方の給電部P2Bを設けることが好ましい。所定の整合インピーダンスは、例えば、50オームや75オーム等の値であってもよい。一方の給電部P2Aに流れる信号の電圧及び位相と、他方の給電部P2Bに流れる信号の電圧及び位相とを適切に制御することで、第2のパッチ2は任意の偏波を送受信することが可能になる。例えば、第2のパッチ2は、直線偏波又は円偏波を送受信してもよい。偏波制御の簡易化等の観点からは、角P2AO2P2Bが実質的に90度であることが好ましい。
第2のパッチ2は、スリットを有する。スリットは、導電性の材料が除去された細長い孔を形成する。図1、図5に示す例では、第1象限(x>0、y>0)に第1のスリット24-1が形成され、第2象限(x<0、y>0)に第2のスリット24-2が形成され、第3象限(x<0、y<0)に第3のスリット24-3が形成され、第4象限(x>0、y<0)に第4のスリット24-4が形成されている。図1、図5に示されているスリットの位置、個数及び形状等は単なる一例に過ぎず、適切な任意の形状のスリットを1つ以上形成することが可能である。スリットは、平面視において、第1のパッチ1の輪郭の少なくとも一部に沿う形状を有することが好ましい。例えば、図5に示す例のように、第1のスリット24-1の領域は、第1のパッチ1の正方形の輪郭の一部分(具体的には第1象限に属する部分)と重なっていることが好ましい。同様に、第2のスリット24-2の領域は、第1のパッチ1の正方形の輪郭の一部分(具体的には第2象限に属する部分)と重なっていることが好ましい。第3のスリット24-3の領域は、第1のパッチ1の正方形の輪郭の一部分(具体的には第3象限に属する部分)と重なっていることが好ましい。第4のスリット24-4の領域は、第1のパッチ1の正方形の輪郭の一部分(具体的には第4象限に属する部分)と重なっていることが好ましい。
第1のパッチ1の給電部P1Aから延びている給電線路11-1は、第1のスリット24-1を貫通し、地板Gの貫通孔13-1を貫通する。図5に示す第1のスリット24-1が形成する孔の内側において、給電線路11-1以外の部分は絶縁性の材料で充填される。孔の中で絶縁性の材料は給電線路11-1を包囲するように存在するので、給電線路11-1は、第2のパッチ2と電気的に接触せずにスリット24-1を貫通する。同様に、第1のパッチ1の給電部P1Bから延びている給電線路11-2は、第3のスリット24-3を貫通し、地板Gの貫通孔13-2を貫通する。第3のスリット24-3が形成する孔の内側において、給電線路11-2以外の部分は絶縁性の材料で充填される。孔の中で絶縁性の材料は給電線路11-2を包囲するように存在するので、給電線路11-2は、第2のパッチ2と電気的に接触せずにスリット24-2を貫通する。第2、第4のスリット24-2、24-4がそれぞれ形成する孔も絶縁性の材料で充填される。
第2のパッチ2に形成される第1〜第4のスリット24-1〜24-4は、第1のパッチ1の形状に応じて様々な形成されてよい。また、スリットの数は4つに限定されず、1つ以上の任意のスリットが形成されてよい。ただし、x軸方向に関する偏波制御とy軸方向の偏波制御とを対等にする観点からは、スリットは、中心点O2に対して対称的な複数の位置に形成されることが好ましい。
図6は、図5に示されている第4のスリット24-4を示す。このスリットは、x軸方向に長さDx、y軸方向に長さDy及び幅wを有する。x軸方向の長さDx及びy軸方向の長さDyの合計はスリット長を表し、幅wはスリット幅を表す。他のスリット24-1、24-2、24-3についても同様な長さ及び幅を決定することが可能である。図6に示す例では、スリットは、第1のパッチ1の角に合わせて折れ曲がったL字状の形状を有する。
図7はスリットの変形例を示す。図7に示されているスリットは折れ曲がっていない帯状の形状を有する。図7に示す例の場合、x軸方向の長さがDxであり幅がwである帯状のスリット71と、y軸方向の長さがDyであり幅がwである帯状のスリット72とが形成されている。
図8はスリットの別の変形例を示す。図8に示す例では、図1、図5、図6、図7とは異なり、第1のパッチ1は半径Rの円形であることが仮定されている。図8に示す例の場合、スリット81は幅wで半径Rの円弧に沿っている。この場合、円弧の長さがスリット長を表わす。
<<1.4 パッチ間接続部12>>
図1に示されているように、アンテナ装置100は、第1のパッチ1の中央部(中心O1を含む領域)と第2のパッチ2の中央部(中心O2を含む領域)とを電気的に接続するパッチ間接続部12を有する。電気的な接続は短絡であってもよい。パッチ間接続部12は、第1のパッチ1の中心O1と第2のパッチ2の中心O2とを結ぶ線分(中心線又は中心軸O1O2)に沿う1本の線路で形成されていてもよいし、或いは複数の線路(又は線路の束)で形成されていてもよい。パッチ間接続部12が、中心線O1O2に沿う複数の線路で形成される場合、一対の給電部P1A、P1B(又はP2A、P2B)各々に対する位置関係を対等にする観点からは、複数の線路は、中心線O1O2に対して対称的な位置に配置されることが好ましい。本願において、中心線に対して対称的とは、中心線に対して線対称であること、又は中心線に対して近似的に線対称であることを示す。あるいは、中心線に対して対称的とは、中心線に垂直な断面において点対称であること、又は中心線に垂直な断面において近似的に点対称であることを示す。
図9は4本の線路12-1〜12-4がz軸に沿う中心線O1O2に対して対称的な位置に配置されている様子を示す。
<<1.5 断面構造>>
図10は図1に示すようなアンテナ装置100の平面図を示す。
図11は図10におけるI-I線断面図を示す。アンテナ装置100は、地板Gと、地板G上に設けられた第1の絶縁層10と、第1の絶縁層10上に設けられた第2のパッチ2と、第2のパッチ2上に設けられた第2の絶縁層20と、第2の絶縁層20上に設けられた第1のパッチ1とを有する。第1、第2の絶縁層10、20は、既成の絶縁基板を利用して形成されてもよいし、或いは絶縁材料を成膜及び加工する処理により形成されてもよい。第1、第2の絶縁層10、20は、適切な如何なる材料で形成されてもよい。例えば、ガラスエポキシ樹脂、発泡スチロール、フッ素樹脂、セラミックス、テフロン(登録商標)等の材料が使用されてもよい。エネルギ損失を抑制する等の観点からは、誘電正接(tanδ)が小さな材料を使用することが好ましい。アンテナ装置の軽量化等の観点からは、発泡スチロールのような材料を使用することが好ましい。
図11には、第2のパッチ2の給電部P2Aに接続された給電線路21-1が、第1の絶縁層10を貫通し、貫通孔23-1を介して地板Gを貫通し、同軸ケーブル25-1の内導体に接続される様子が示されている。
図12は図10におけるII-II線断面図を示す。図12には、第1のパッチ1と第2のパッチ2とを接続するパッチ間接続部12が第2の絶縁層20を貫通している様子が示されている。また、図12には、第2のパッチ2の給電部P2Bに接続された給電線路21-2が、第1の絶縁層10を貫通し、貫通孔23-2を介して地板Gを貫通し、同軸ケーブル25-2の内導体に接続される様子が示されている。
図13は図10におけるIII-III線断面図を示す。図13には、第1のパッチ1の給電部P1Bに接続された給電線路11-2が、第2の絶縁層20を貫通し、第3のスリット24-3を貫通し、第1の絶縁層10を貫通し、貫通孔13-2を介して地板Gを貫通し、同軸ケーブル15-2の内導体に接続される様子が示されている。
図14は図10におけるIV-IV線断面図を示す。図14には、第1のパッチ1の給電部P1Aに接続された給電線路11-1が、第2の絶縁層20を貫通し、第1のスリット24-1を貫通し、第1の絶縁層10を貫通し、貫通孔13-1を介して地板Gを貫通し、同軸ケーブル15-1の内導体に接続される様子が示されている。
なお、第1のパッチ1の給電部P1A、P1Bの位置は、電波の波長、絶縁層の材料(例えば、比誘電率)、パッチのサイズ等に依存するので、給電部P1A、P1Bの直下にスリットが常に存在するとは限らない。給電部P1A、P1Bの直下にスリットが存在しない場合に、給電部P1A、P1Bを、給電部P1A、P1Bの真下で同軸ケーブル15-1、15-2にそれぞれ接続する場合、第2のパッチ2に別途貫通孔(図示せず)を形成することが好ましい。或いは、そのような貫通孔を別途設ける代わりに、給電線路が折り曲げられてもよい。
図15は、図13において第1のパッチ1の給電部P1Bの位置が図中で右側(x軸プラス方向)にずれた場合に、給電線路11-2を屈曲させることにより、第3のスリット24-3を活用できるようにした例を示す。第1のパッチ1の給電部P1Bに接続された給電線路11-2は、第3の絶縁層30を貫通し、第2の絶縁層20及び第3の絶縁層30の間で中心から遠ざかる方向(x軸マイナス方向)に延びた後に、第2の絶縁層20を貫通し、第3のスリット24-3を貫通する。以後、図13と同様に給電線路11-2は、第1の絶縁層10を貫通し、貫通孔13-2を介して地板Gを貫通し、同軸ケーブル15-2の内導体に接続される。
<2.アンテナ装置の動作>
図1等に示されているアンテナ装置100は、第1のパッチ1により第1の周波数で共振し、第2のパッチ2により第1の周波数より低い第2の周波数で共振する。第1、第2の周波数は適切な如何なる周波数であってよい。一例として、第1の周波数は5GHzの周波数帯域に属する周波数であり、第2の周波数は2GHzの周波数帯域に属する周波数であってよい。便宜上、第1のパッチ1は高周波パッチ1と言及され、第2のパッチ2は低周波パッチ2と言及されてもよい。
図16は図1等に示されているアンテナ装置100を回路図の観点から表現した図を示す。高周波パッチ1により電波を送信する場合、給電回路35から一対の給電部P1A、P1Bに高周波信号を給電することにより、z軸方向に電波が送信される。一対の給電部P1A、P1Bの各々に流れる高周波信号の電圧及び位相を適切に制御することにより、直線偏波、楕円偏波、円偏波等のような任意の偏波を生成することが可能である。逆に、高周波パッチ1により電波を受信する場合、z軸方向から受信した電波により一対の給電部P1A、P1Bに高周波信号が生じ、生じた高周波信号が給電回路35に与えられる。低周波パッチ2についても同様に一対の給電部P2A、P2Bを通じて任意の偏波を送受信することが可能である。
複数の周波数に共振する積層パッチアンテナにおいては、小型化等の要請により複数のパッチが接近した位置に設けられるので、使用される周波数によっては、複数のパッチが互いに干渉してしまうことが懸念される。実施の形態によるアンテナ装置100は、主にスリット24-1〜24-4やパッチ間接続部12を形成することにより、そのような干渉又は電磁干渉を効果的に抑制し、利得等のアンテナ特性を改善する。
<<2.1 シミュレーション結果>>
以下、アンテナ装置に関するシミュレーション結果を説明する。シミュレーションでは、スリット24-1〜24-4の有無及びパッチ間接続部12の有無に応じて4種類のアンテナモデルが使用されている。何れのアンテナモデルも、地板と、高周波パッチと、地板及び高周波パッチの間に設けられた低周波パッチとを有する。
図17は、後述するシミュレーション結果を示す様々なグラフが、4種類のアンテナモデルのうち何れに該当するかを示す。図1等に示されているアンテナ装置100は、スリット24-i(i=1〜4)及びパッチ間接続部12を有するアンテナモデルに該当する。
「低パッチS11」により示されるグラフは、低周波パッチ(第2のパッチ)に信号が給電された場合におけるリターンロスを示す。リターンロスは、2端子対回路のSパラメータの1つであるS11により表現される。リターンロスは反射損失と言及されてもよい。
「高パッチS11」により示されるグラフは、高周波パッチ(第1のパッチ)に信号が給電された場合におけるリターンロスを示す。
「低パッチS12」により示されるグラフは、低周波パッチ(第2のパッチ)に信号が給電された場合における結合係数を示す。結合係数は、2端子対回路のSパラメータの1つであるS12又はS21により表現され、線形システムではS12=S21である。結合係数は挿入損失と言及されてもよい。例えば、低パッチS12のグラフは、低周波パッチ2から高周波パッチ1の側へ漏洩してしまう信号成分を表す。
「高パッチS21」により示されるグラフは、高周波パッチ(第1のパッチ)に信号が給電された場合における結合係数を示す。例えば、高パッチS21のグラフは、高周波パッチ1から低周波パッチ2の側へ漏洩してしまう信号成分を表す。
「高パッチ利得」により示されるグラフは、高周波パッチ(第1のパッチ)に信号が給電された場合における利得[dBi]を示す。利得[dBi]は、電波の最大放射方向におけるエネルギを表し、仮想的なアイソトロピックアンテナを基準としている。
図18は、スリットもパッチ間接続部も設けられていないアンテナモデルの低周波パッチに信号が給電された場合におけるリターンロス(低パッチS11)及び結合係数(低パッチS12)の周波数依存性を示す。リターンロス(低パッチS11)は、約2.45GHz付近で約-14dBまで低下しており、共振が生じている。しかしながら、約2.45GHz付近では、結合係数(低パッチS12)が約-4dBを上回るほど大きくなっている。このため、低周波パッチに給電された電力が、高周波パッチの側に漏洩してしまうことが懸念される。
図19は、高周波パッチに信号が給電された場合における結合係数(高パッチS21)の周波数依存性を示す。「スリット無し」のグラフは、スリットは設けられていないがパッチ間接続部は設けられているアンテナモデルの高周波パッチに信号が給電された場合における結合係数を示す。「スリット有り」のグラフは、スリット及びパッチ間接続部が設けられているアンテナモデル(すなわち、図1等に示されている実施の形態によるアンテナ装置100)の高周波パッチに信号が給電された場合における結合係数を示す。「スリット無し」の場合、結合係数S21は、約5.2GHzにおいて約-15dBを示し、周波数が増えるにつれて増加し、約5.5GHz以上において-10dBを上回っている。「スリット有り」の場合、結合係数は、約5GHzから約5.5GHzにかけて約-15dBであり、約5.5GHzから周波数が増えるにつれて減少している。従って、少なくとも5GHzの周波数帯域に関し、アンテナ装置にスリット24-i(i=1〜4)を形成することにより、高周波パッチの低周波パッチに対する結合係数S21を効果的に抑制することが可能である。
図20は、高周波パッチに信号が給電された場合における利得の周波数依存性を示す。「スリット無し」及び「スリット有り」については図19におけるものと同様である。約5.1GHzないし約5.7GHzの周波数範囲において、「スリット有り」の方が「スリット無し」よりも約1dBi以上優れた利得を示している。
図21は、高周波パッチに信号が給電された場合における利得の周波数依存性を、水平偏波及び垂直偏波の各々について示す。アンテナモデルは、スリット及びパッチ間接続部が設けられているアンテナモデル(図1等に示されている実施の形態によるアンテナ装置100)である。例えば、高周波パッチ1の一対の給電部P1A、P1Bのうち一方(例えば、P1B)にのみ信号を給電することにより、水平偏波(例えば、電場の振幅方向がx軸方向に沿っている電波)が生成されてもよい。高周波パッチ1の一対の給電部P1A、P1Bのうち他方(例えば、P1A)にのみ信号を給電することにより、垂直偏波(例えば、電場の振幅方向がy軸方向に沿っている電波)が生成されてもよい。図21に示されているように、約5.1GHzから約5.7GHzの範囲内において、水平偏波及び垂直偏波は同程度の利得を示している。従って、実施の形態によるアンテナ装置100は、水平偏波及び垂直偏波を対等に制御できるので、様々な偏波を送受信するための偏波制御を適切に実行することが可能である。
図22は、低周波パッチに信号が給電された場合における結合係数(低パッチS12)の周波数依存性を示す。「パッチ間接続部無し」のグラフは、スリットは設けられているがパッチ間接続部は設けられていないアンテナモデルの低周波パッチに信号が給電された場合における結合係数S12を示す。「パッチ間接続部有り」のグラフは、スリット及びパッチ間接続部は設けられているアンテナモデル(図1等に示されている実施の形態によるアンテナ装置100)の低周波パッチに信号が給電された場合における結合係数S12を示す。「パッチ間接続部無し」の場合、結合係数S12は、周波数が約2GHzから増えるにつれて大きくなり、約2.45GHz付近で約-4dBに達した後減少し、約3GHzにおいて約-15dBまで減少している。「パッチ間接続部有り」の場合も、結合係数S12は、周波数が約2.1GHzから増えるにつれて大きくなっているが、約2.45GHz付近で約-10dB程度であるにすぎず、その後減少し、約3.4GHzにおいて約-23dBまで減少している。従って、少なくとも2GHzの周波数帯域に関し、パッチ間接続部12を設けることにより、低周波パッチの高周波パッチに対する結合係数S12を抑制することが可能である。
図23は、約2.45GHzの周波数の信号が低周波パッチに給電された場合に放射される電波のエネルギ強度を示す。図23の左側に示されている「パッチ間接続部無し」は、スリットは設けられているがパッチ間接続部は設けられていないアンテナモデルの低周波パッチに信号が給電された場合に放射されるビームを示す。このビームは約6.9dBiの利得をもたらす。図23の右側に示されている「パッチ間接続部有り」は、スリット及びパッチ間接続部が設けられているアンテナモデル(図1等に示されている実施の形態によるアンテナ装置100)の低周波パッチに信号が給電された場合に放射されるビームを示す。このビームは約7.9dBiの利得をもたらす。従って、少なくとも2GHzの周波数帯域に関し、パッチ間接続部12を設けることにより、利得を改善することが可能である。
図24は、低周波パッチに信号が給電された場合におけるリターンロス(低パッチS11)及び結合係数(低パッチS12)の周波数依存性を示す。スリットは設けられていないがパッチ間接続部は設けられているアンテナモデルが使用されている。リターンロス(低パッチS11)は、約2.45GHz付近で約-18dBまで低下しており、共振が生じている。結合係数(低パッチS12)は、約2.45GHz付近で約-7.5dBの大きさを示す。また、結合係数(低パッチS12)は、高周波パッチが動作すべき約5.3GHz付近において約-12dBのような相対的に大きな値を示しているので、低周波パッチに給電する信号のうちの高周波成分が、高周波パッチに若干漏洩してしまうことが懸念される。
図25は、低周波パッチに信号が給電された場合におけるリターンロス(低パッチS11)及び結合係数(低パッチS12)の周波数依存性を示す。スリット及びパッチ間接続部が設けられているアンテナモデル(図1等に示されている実施の形態によるアンテナ装置100)が使用されている。図25に示す結合係数(低パッチS12)のグラフは図22に示す「パッチ間接続部有り」のグラフと同じである。リターンロス(低パッチS11)は、約2.45GHz付近で約-28dBまで低下しており、共振が生じている。また、リターンロス(低パッチS11)は、約4.4GHz付近でも約-20dBまで低下しているが、図24に示す例とは異なり、高周波パッチが動作すべき約5.3GHz付近におけるリターンロスが高く維持されている。結合係数(低パッチS12)は、約2.45GHz付近で約-10dBに抑制されている。また、結合係数(低パッチS12)は、図24に示す例とは異なり、高周波パッチが動作すべき約5.3GHz付近において、約-22dBのような小さな値に抑制されている。従って、低周波パッチに信号を給電する場合に、約2.45GHz付近だけでなく約5GHz付近においても結合を抑制することが可能である。
図26は、図1等に示されているアンテナ装置100の低周波パッチに対するリターンロス(低パッチS11)及び高周波パッチに対するリターンロス(高パッチS11)を示す。図26に示すリターンロス(低パッチS11)のグラフは図25に示すリターンロス(低パッチS11)のグラフと同じである。低周波パッチに対するリターンロス(低パッチS11)は、約2.45GHzの所望の周波数で約-28dBのような低い値を示しており、この周波数で共振が生じている。高周波パッチに対するリターンロス(高パッチS11)は、約5.3GHzの所望の周波数で約-26dBのような低い値を示しており、この周波数で共振が生じている。
実施の形態によれば、低周波パッチ2が約2.45GHzで共振する一方(図26)、約2.45GHz付近及び約5GHz付近において、低周波パッチ2の高周波パッチ1に対する結合係数(低パッチS12)を小さく抑制できる(図25)。また、高周波パッチ1が約5.3GHz付近で共振する一方(図26)、約5.3GHz付近において、高周波パッチ1の低周波パッチ2に対する結合係数(高パッチS21)を小さく抑制できる(図19の「スリット有り」)。
<<2.2 考察>>
シミュレーション結果に示されているように、実施の形態によるアンテナ装置100は、主に、スリット24-1〜24-4及びパッチ間接続部12を形成することにより、パッチ間の結合を抑制し、利得等のアンテナ特性を改善する。
スリット24-1〜24-4は、低周波パッチ2(第2のパッチ2)の導電性材料を部分的に除去することにより形成されるので、高周波パッチ1(第1のパッチ1)と地板Gとの間に一種の開口を形成する。開口は、低周波パッチ2の導電性材料を部分的に除去しているので、高周波パッチ1と低周波パッチ2との結合を抑制する観点から好ましい。更に、開口は、高周波パッチ1と地板Gとの間の相互作用(例えば、地板Gから高周波パッチ1の端部に至る電気力線が適切に形成されること等)を促すので、高周波パッチ1が電波を適切に送受信する観点からも好ましい。従って、高周波パッチ1及び低周波パッチ2間の結合を抑制し、高周波パッチ1の動作を促す等の観点からは、スリットにより広い開口を形成することが好ましい。
一方、高周波パッチ1及び低周波パッチ2に生じる電磁場は、中央部よりも端部の方で強くなるので、中央部よりも端部に生じる電磁場の方が、送受信される電波に大きく影響する。従って、高周波パッチ1の動作を促す等の観点からは、平面視において、少なくとも高周波パッチ1の端部がスリットに重なっていることが好ましい。
他方、高周波パッチ1及び低周波パッチ2間の結合を抑制する度合いは、スリットにより形成される開口の面積等により調整されてもよい。具体的には、図6ないし図8において言及したようなスリット幅w及びスリット長(Dx、Dy等)を調整することが考えられる。例えば、高周波パッチ1及び低周波パッチ2間の結合を抑制する度合いを、細かく広範囲にわたって調整する等の観点からは、スリット幅wは狭い方が好ましい。ただし、スリット幅wが狭すぎると、開口としての機能が発揮されにくくなるので、スリット幅wは或る程度太い方が好ましい。
ところで、スリットもパッチ間接続部も設けられていない場合、低周波パッチに対して高周波パッチは無給電素子のように機能するので、周波数によっては、低周波パッチに給電した信号が高周波パッチに漏洩してしまうことが懸念される。例えば、図18に示すように、スリットもパッチ間接続部も設けられていない場合、約2.45GHz付近だけでなく、約5.3GHz付近における結合係数S12が相対的に大きいので、そのような漏洩による損失が懸念される。実施の形態によれば、パッチ間接続部12が高周波パッチ1と低周波パッチ2とを直接的に接続しているので、そのようなパッチ間接続部12が存在しない場合と比較して、共振や結合を生じさせる回路定数が変更される。図25に示すように、低周波パッチ2に給電する場合における結合係数(低パッチS12)は、約5.5GHzの周波数では約-22dBのような低い値に抑制され、この付近の周波数に関し、低周波パッチ2の高周波パッチ1に対する結合を効果的に抑制することができる。
<3.変形例>
アンテナ装置100が共振する周波数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。アンテナ装置100が地板G上に有するパッチの数も2つに限定されず、3つ以上であってもよい。
図27は、変形例によるアンテナ装置300を回路図の観点から表現した図を示す。アンテナ装置300は、地板Gと、地板Gから所定の距離を隔てた位置に設けられた第1のパッチ1と、第1のパッチ1と地板Gとの間に設けられた第2のパッチ2と、第2のパッチと地板Gとの間に設けられた第3のパッチ3とを有する。第1のパッチ1は一対の給電部P1A、P1Bにより給電され、第1の周波数で共振する。第2のパッチ2は一対の給電部P2A、P2Bにより給電され、第2の周波数で共振する。第3のパッチ3は一対の給電部P3A、P3Bにより給電され、第3の周波数で共振する。図27に示す例では、第1、第2のパッチ1、2がパッチ間接続部12により接続されている。代替的又は追加的に、第2、第3のパッチ2、3がパッチ間接続部により接続されてもよい。第1、第2、第3の周波数は全て異なっていてもよいし、2つが同じ周波数であってもよい。第1の周波数は第3の周波数より高く、第2の周波数は、第1の周波数以下であり、第3の周波数以上である。
図28は、地板G上にn個のパッチ1、...、nが存在する場合の変形例を示す。nは2以上の整数である。1以上(n-1)以下の任意のkに関し、第kのパッチkと第(k+1)のパッチ(k+1)との間がパッチ間接続部により接続されていてもよい。個々のパッチが共振する周波数は全て異なっていてもよいし、2つ以上が同じ周波数であってもよい(n≧3の場合)。第1のパッチ1が共振する周波数は、第nのパッチnが共振する周波数より高く、第kのパッチが共振する周波数は、第(k+1)のパッチが共振する周波数以上である。
図29ないし図32は、図27に示すようなアンテナ装置300における複数の導電層各々の平面図を示す。複数の導電層は、第1、第2、第3のパッチ1、2、3及び地板Gを含む。
図29はアンテナ装置300の第1のパッチ1についての平面図を示す。第1のパッチ1は、z軸上に位置する中心O1に対して対称的な形状(図29では、正方形)を有し、第1の周波数で共振する。第1のパッチ1は一対の給電部P1A、P1Bを有する。一方の給電部P1Aは第1象限のy軸に近い端部に位置し、他方の給電部P1Bは第3象限のx軸に近い端部に位置し、角P1AO1P1Bはほぼ90度をなすことが好ましい。一対の給電部P1A、P1Bの各々に流れる信号の電圧及び位相を制御することにより、様々な偏波を送受信することができる。
図30はアンテナ装置300の第2のパッチ2についての平面図を示す。第2のパッチ2は、z軸上に位置する中心O2に対して対称的な形状(図30では、正方形)を有し、第2の周波数で共振する。第2のパッチ2は第1のパッチ1より一回り大きな形状を有する。第2のパッチ2は一対の給電部P2A、P2Bを有する。一方の給電部P2Aは第1象限のx軸に近い端部に位置し、他方の給電部P2Bは第3象限のy軸に近い端部に位置し、角P2AO2P2Bはほぼ90度をなすことが好ましい。一対の給電部P2A、P2Bの各々に流れる信号の電圧及び位相を制御することにより、様々な偏波を送受信することができる。
第2のパッチ2は、第1〜第4象限において第1のパッチ1の輪郭に沿うL字状の第1〜第4のスリット24-1〜24-4を有する。第1のパッチ1における一方の給電部P1Aに接続される給電線路11-1は、第1のスリット24-1を貫通する。第1のパッチ1における他方の給電部P1Bに接続される給電線路11-2は、第3のスリット24-3を貫通する。
第2のパッチ2は中心O2を含む中央部においてパッチ間接続部12により第1のパッチ1の中央部に接続される。
図31はアンテナ装置300の第3のパッチ3についての平面図を示す。第3のパッチ3は、z軸上に位置する中心O3に対して対称的な形状(図31では、正方形)を有し、第3の周波数で共振する。第3のパッチ3は第2のパッチ2より一回り大きな形状を有する。
第3のパッチ3は、第1〜第4象限において第2のパッチ2の輪郭に沿うL字状の第1〜第4のスリット34-1〜34-4を有する。第1のパッチ1における一方の給電部P1Aに接続される給電線路11-1は、第1象限におけるy軸に近い位置で第1のスリット34-1を貫通する。第2のパッチ2における一方の給電部P2Aに接続される給電線路21-1は、第1象限におけるx軸に近い位置で第1のスリット34-1を貫通する。第1のパッチ1における他方の給電部P1Bに接続される給電線路11-2は、第3象限におけるx軸に近い位置で第3のスリット34-3を貫通する。第2のパッチ2における他方の給電部P2Bに接続される給電線路21-2は、第3象限におけるy軸に近い位置で第3のスリット34-3を貫通する。
第3のパッチ3は一対の給電部P3A、P3Bを有する。一方の給電部P3Aは第1のスリット34-1と第4のスリット34-4との間で給電線路21-1に近いx軸上に位置する。他方の給電部P3Bは第3のスリット34-3と第4のスリット34-4との間で給電線路21-2に近いy軸上に位置する。一対の給電部P3A、P3Bに関し、角P3AO3P3Bはほぼ90度をなすことが好ましい。一対の給電部P3A、P3Bの各々に流れる信号の電圧及び位相を制御することにより、様々な偏波を送受信することができる。
図32はアンテナ装置300の地板Gについての平面図を示す。第1のパッチ1の一対の給電部P1A、P1Bに接続される2つの給電線路11-1、11-2は、それぞれ貫通孔13-1、13-2を通って地板Gを貫通し、図32では不図示の給電回路に接続される。第2のパッチ2の一対の給電部P2A、P2Bに接続される2つの給電線路21-1、21-2は、それぞれ貫通孔23-1、23-2を通って地板Gを貫通し、図32では不図示の給電回路に接続される。第3のパッチ3の一対の給電部P3A、P3Bに接続される2つの給電線路31-1、31-2は、それぞれ貫通孔33-1、33-2を通って地板Gを貫通し、図32では不図示の給電回路に接続される。
図29ないし図32に示す6つの給電線路の位置関係は単なる一例に過ぎず、適切な如何なる配置が使用されてもよい。
<4.まとめ>
実施の形態によるアンテナ装置は複数のパッチが積層された積層パッチアンテナを形成し、地板から離れるにつれてパッチのサイズは徐々に小さくなり、地板から遠いパッチは地板に近いパッチより高い周波数で共振する。パッチを積層することにより、アンテナ装置が占める面積はパッチ1つ分ですむので、実施の形態によるアンテナ装置は、簡易化及び小型化等の観点から好ましい。
複数のパッチは中心が揃った位置関係で積層され、複数のパッチの各々は一対の給電部により給電される。パッチの中心を揃えて積層することにより、水平偏波及び垂直偏波を同等に制御することができるので、実施の形態によるアンテナ装置は、偏波制御を適切に実行できる等の観点から好ましい。
第1のパッチ1と地板Gとの間に位置する第2のパッチ2はスリット24-1〜24-4を有するので、第1のパッチ1と地板Gとの間に開口が形成される。開口は、第2のパッチ2の一部を除去して形成されるので、実施の形態によるアンテナ装置は、第1のパッチ1と第2のパッチ2との結合を抑制する等の観点から好ましい。また、開口を通じて第1のパッチ1と地板Gとの相互作用が促されるので、実施の形態によるアンテナ装置は、第1のパッチ1の動作を促す等の観点からも好ましい。
第1のパッチと第2のパッチとはパッチ間接続部により接続されるので、第2のパッチが動作する際の回路定数は、パッチ間接続部が存在しない場合の回路定数と異なる。実施の形態によるアンテナ装置は、第2のパッチが動作する際の回路定数を変更することにより、第1のパッチと第2のパッチとの間の結合を抑制する等の観点から好ましい。
実施の形態によるアンテナ装置は、第1のパッチと第2のパッチとの間の結合を抑制することにより、利得等のようなアンテナ特性を改善する等の観点から好ましい。
以上、2GHz帯及び5GHz帯の周波数で共振するアンテナ装置を主に説明してきたが、開示される実施の形態はそのような例に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。構造や形状等の幾何学的な位置関係を説明するために使用された座標(及び座標系)は単なる一例に過ぎず、適切な如何なる座標(及び座標系)が使用されてよい。実施の形態の理解を促すため具体的な数値例が示されたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは開示される実施の形態に本質的ではなく、2つ以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
地板と、
前記地板の一方の面側に設けられ、平面視において中心に対して対称的な形状の第1の輪郭を有し、第1の周波数で共振する第1のパッチであって、前記第1の輪郭で囲まれる領域内において中央部から所定の距離だけ離れた位置に設けられる2つの給電部を有する第1のパッチと、
前記地板と前記第1のパッチとの間に設けられ、平面視において中心に対して対称的な形状の第2の輪郭を有し、前記第1の周波数より低い第2の周波数で共振する第2のパッチであって、前記第2の輪郭で囲まれる領域内において中央部から所定の距離だけ離れた位置に設けられる2つの給電部と、前記領域内に形成されるスリットとを有する第2のパッチと、
前記第1のパッチの中央部と前記第2のパッチの中央部とを電気的に接続するパッチ間接続部と
を有するアンテナ装置。
(付記2)
前記第1のパッチの2つの給電部にそれぞれ接続され、前記スリットを貫通し、前記地板を貫通する2つの給電線路を有する付記1に記載のアンテナ装置。
(付記3)
前記第1のパッチの2つの給電部から延びる前記2つの給電線路の各々が、前記地板に接続される外導体を有する同軸ケーブルの内導体に接続される、付記2に記載のアンテナ装置。
(付記4)
平面視において、前記スリットの領域に前記第1の輪郭の一部分が重なる、付記1ないし3のうち何れか1項に記載のアンテナ装置。
(付記5)
前記パッチ間接続部が、前記第1のパッチの中央部と前記第2のパッチの中央部とを電気的に接続する複数の線路を含む、付記1ないし4のうち何れか1項に記載のアンテナ装置。
(付記6)
前記複数の線路が、前記第1のパッチの中心と前記第2のパッチの中心とを結ぶ中心線に対して対称的な位置に設けられている、付記5に記載のアンテナ装置。
(付記7)
前記第1の輪郭が四角形又は円形をなし、前記第2の輪郭が四角形又は円形をなす、付記1ないし6のうち何れか1項に記載のアンテナ装置。
(付記8)
前記第1の輪郭が正方形をなし、前記第2の輪郭が円形をなす、付記7に記載のアンテナ装置。
(付記9)
前記第1のパッチにより直線偏波又は円偏波が送受信され、前記第2のパッチにより直線偏波又は円偏波が送受信される、付記1ないし8のうち何れか1項に記載のアンテナ装置。
(付記10)
前記地板と前記第2のパッチとの間又は前記第1のパッチと前記第2のパッチとの間に設けられ、平面視において中心に対して対称的な形状の第3の輪郭を有し、第3の周波数で共振する第3のパッチを有する付記1ないし9の何れか1項に記載のアンテナ装置。
100 アンテナ装置
G 地板
1 第1のパッチ
2 第2のパッチ
12 パッチ間接続部
10、20 絶縁層
11-1、11-2 給電線路
13-1、13-2 貫通孔
15-1、15-2 同軸ケーブル
21-1、21-2 給電線路
23-1、23-2 貫通孔
24-1、24-2、24-3、24-4 スリット
25-1、25-2 同軸ケーブル
35 給電回路

Claims (5)

  1. 地板と、
    前記地板の一方の面側に設けられ、平面視において中心に対して対称的な形状の第1の輪郭を有し、第1の周波数で共振する第1のパッチであって、前記第1の輪郭で囲まれる領域内において中央部から所定の距離だけ離れた位置に設けられる2つの給電部を有する第1のパッチと、
    前記地板と前記第1のパッチとの間に設けられ、平面視において中心に対して対称的な形状の第2の輪郭を有し、前記第1の周波数より低い第2の周波数で共振する第2のパッチであって、前記第2の輪郭で囲まれる領域内において中央部から所定の距離だけ離れた位置に設けられる2つの給電部と、前記領域内に形成されるスリットとを有する第2のパッチと、
    前記第1のパッチの中央部と前記第2のパッチの中央部とを電気的に接続するパッチ間接続部と
    を有するアンテナ装置。
  2. 前記第1のパッチの2つの給電部にそれぞれ接続され、前記スリットを貫通し、前記地板を貫通する2つの給電線路を有する請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 平面視において、前記スリットの領域に前記第1の輪郭の一部分が重なる、請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1の輪郭が四角形又は円形をなし、前記第2の輪郭が四角形又は円形をなす、請求項1ないし3のうち何れか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第1のパッチにより直線偏波又は円偏波が送受信され、前記第2のパッチにより直線偏波又は円偏波が送受信される、請求項1ないし4のうち何れか1項に記載のアンテナ装置。
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