JP2015214508A - 抵抗性誘導剤および化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、植物の抵抗性を誘導する薬剤(抵抗性誘導剤)と、前記薬剤の有効成分となる新規の化合物に関する。
植物は、外部の病原菌による攻撃に対して、物理的及び化学的な抵抗性機構を進化の過程で獲得してきた。物理的な抵抗性機構とは、例えば、ワックス層やクチクラ層等の被覆物、あるいは細胞壁であり、病原菌の進入障壁となるものである。一方、化学的な抵抗性機構とは、病原菌の生育を阻害するシステムであり、例えば、植物に先天的に蓄積された抵抗性因子や、誘導的に生合成及び蓄積された抵抗性因子が挙げられる。
近年、植物を病害ストレスから守るために、外部から薬剤を投与して、化学的な抵抗性機構を活性化させ、植物の耐性を向上させる試みがなされている。このような薬剤は抵抗性誘導剤と呼ぶことができ、これまでに種々の誘導剤が検討されてきた。例えば、サリチル酸やアセチルサリチル酸でタバコを処理することにより、タバコモザイクウイルス(TMV)に対する抵抗性が誘導されることが明らかにされている(非特許文献1参照)。
一方、1974年には、3−アリルオキシ−1,2−ベイゾイソチアゾール−1,1−ジオキシドが、世界で初めて誘導剤として農薬登録された。そして、これまでに報告された誘導剤の多くは、サリチル酸とその誘導体を除けば、窒素原子及び硫黄原子を含む単環状又は二環状の複素環式化合物である(非特許文献2参照)。これ以外の系統の化合物としては、7−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン骨格および7−アザ−8−オキサビシクロ[2,2,2]オクタン骨格を有する化合物に抵抗性誘導活性があることが報告されている(特許文献1参照)。
R.F.White,Virology,99,410(1979)
鳴坂義弘、平塚和之、能年義輝,「プラントアクティベーターによる植物免疫の活性化と化学遺伝学への利用」,化学と生物,Vol.48,No.10,2010
病害ストレスに強い植物の育成は、食糧不足、環境破壊、生物多様性の破壊など、今後深刻化が懸念される諸問題の有効な解決策となり得ることから、従来にない新規な抵抗性誘導剤の開発が強く望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、新規な化学構造の植物用抵抗性誘導剤を提供することを課題とする。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、新規な化学構造の植物用抵抗性誘導剤を提供することを課題とする。
本発明者は、7−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン骨格および7−アザ−8−オキサビシクロ[2,2,2]オクタン骨格を有する化合物の誘導体について詳細に検討した結果、「特開2013−43844号公報」で具体的に報告されている化合物と比較して、高い効果を示す化合物があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]式(1)で表される化合物を有効成分とする抵抗性誘導剤。
[1]式(1)で表される化合物を有効成分とする抵抗性誘導剤。
[2][1]に記載の式(1)で表される化合物が、式(2)で表される化合物である抵抗性誘導剤。
[3][1]に記載の式(1)で表される化合物が、式(3)で表される化合物である抵抗性誘導剤。
[4]式(4)で表される化合物。
[5]式(5)で表される化合物。
本発明により、高い有効性を示す植物用抵抗性誘導剤を提供できる。
本発明の抵抗性誘導剤は、式(1)で表される化合物を有効成分とする。
式(1)で表される化合物において、R1およびR2で表される基について説明する。
R1で表される基のC1−6アルキル基は、炭素数1〜6の直鎖または分枝状のアルキル基および炭素数3〜6の環状のアルキル基を意味し、より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
R1で表される基のC1−6アルキル基は、炭素数1〜6の直鎖または分枝状のアルキル基および炭素数3〜6の環状のアルキル基を意味し、より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
R1で表される基のアリール基としては、フェニル基が挙げられる。
また、R1で表される基の置換アリール基は、ベンゼン環骨格上の1個以上の水素原子、好ましくは1〜3個の水素原子が、炭化水素基以外の基で置換されているアリール基を意味し、具体的な置換基としては、フッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子が挙げられる。
R1で表される基のアリールメチル基としては、ベンジル基が挙げられる。
また、R1で表される基の置換アリール基は、ベンゼン環骨格上の1個以上の水素原子、好ましくは1〜3個の水素原子が、炭化水素基以外の基で置換されているアリール基を意味し、具体的な置換基としては、フッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子が挙げられる。
R1で表される基のアリールメチル基としては、ベンジル基が挙げられる。
R2で表される基のアリール基としては、フェニル基が挙げられる。
また、R2で表される基の置換アリール基は、ベンゼン環骨格上の1個以上の水素原子、好ましくは1〜3個の水素原子が、炭化水素基以外の基で置換されているアリール基を意味し、具体的な置換基としては、フッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシ基が挙げられる。
また、R2で表される基の置換アリール基は、ベンゼン環骨格上の1個以上の水素原子、好ましくは1〜3個の水素原子が、炭化水素基以外の基で置換されているアリール基を意味し、具体的な置換基としては、フッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシ基が挙げられる。
R1がメチル基で、且つR2がフェニル基またはメチレンジオキシフェニル基の場合、nは2〜4の整数を表し、それ以外の場合、nは1〜4の整数を表す。
式(1)で表される化合物は、式(2)で表される化合物を包含する。
式(2)で表される化合物の具体例としては、下記の構造を有する化合物が挙げられる。
なお、本明細書中、Etはエチル基を、Phはフェニル基をそれぞれ表す。
なお、本明細書中、Etはエチル基を、Phはフェニル基をそれぞれ表す。
式(1)で表される化合物は、式(3)で表される化合物を包含する。
式(3)で表される化合物の具体例としては、下記の構造を有する化合物が挙げられる。
本発明の抵抗性誘導剤において、式(1)で表される化合物(式(2)で表される化合物)は、式(4)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の抵抗性誘導剤において、式(1)で表される化合物(式(3)で表される化合物)は、式(5)で表される化合物であることが好ましい。
式(4)で表される化合物および式(5)で表される化合物において、R3およびR4で表される基について説明する。
R3で表される基としては、エチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基および2,4,6-トリクロロフェニル基が挙げられる。
また、R4で表される基としては、p-クロロベンジル基、p-トリフルオロメチルベンジル基、p-メトキシベンジル基、フェニルエチル基、p-クロロフェニルエチル基およびp-メトキシフェニルエチル基が挙げられる。
R3で表される基としては、エチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基および2,4,6-トリクロロフェニル基が挙げられる。
また、R4で表される基としては、p-クロロベンジル基、p-トリフルオロメチルベンジル基、p-メトキシベンジル基、フェニルエチル基、p-クロロフェニルエチル基およびp-メトキシフェニルエチル基が挙げられる。
式(1)で表される化合物は、なかでも、nが2以上であり且つR2がアリール基であるもの、およびR2が置換アリール基であるものが、特に高い抵抗性誘導活性を有する。
式(1)で表される化合物のうち、式(2)で表される化合物は、式(2)−1で表される化合物(イソインドール)と、式(2)−2で表される化合物(N−置換マレインイミド)とを、通常のディールス・アルダー(Diels−Alder)反応と同様の条件で反応させることにより製造できる。
上記の製造方法としては、例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素の溶媒中で、好ましい反応温度は−10〜10℃、好ましい反応時間は1〜120分間で、式(2)−1で表される化合物と、式(2)−2で表される化合物とを反応させる方法が挙げられるが、これに限定されない。
式(2)−2で表される化合物の使用量は、式(2)−1で表される化合物1モルに対して1〜5モルであることが好ましい。
式(2)−2で表される化合物の使用量は、式(2)−1で表される化合物1モルに対して1〜5モルであることが好ましい。
式(2)−1で表される化合物は、「J. Org. Chem. 1988, 53, 2565」および「Bioorg. Med. Chem. 2011, 19, 2726」に記載されている方法により製造できる。
さらに、式(1)で表される化合物のうち、式(3)で表される化合物は、式(2)で表される化合物を酸化することにより製造できる。
式(2)で表される化合物の酸化反応は、公知の方法で行えばよい。例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素の溶媒中で、m−クロロ過安息香酸(mCPBA)等の過酸化物を酸化剤として使用し、好ましい反応温度は−10〜40℃、好ましい反応時間は5〜48時間で、反応させる方法が挙げられるが、これに限定されない。
酸化剤の使用量は、その種類にもよるが、式(2)で表される化合物1モルに対して1〜3モルであることが好ましい。
酸化剤の使用量は、その種類にもよるが、式(2)で表される化合物1モルに対して1〜3モルであることが好ましい。
本発明の抵抗性誘導剤において防除の対象とする植物病原微生物(本発明の抵抗性誘導剤が防除効果を示す微生物)は、特に限定されるものではないが、例えば、植物病原真菌、植物病原細菌等が挙げられる。
植物病原真菌としては、例えば、ナシ黒斑病菌(Alternaria alternata)、ナシ黒斑病菌(Alternaria kikutiana)、灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、イネごま葉枯病菌(Cochliobolus miyabeanus)、ジャガイモ炭疽病菌(Colletotrichum atramentarium)、キュウリ炭疽病菌(Colletotrichum lagenarium)、キュウリつる割病菌(Fusarium oxysporum f. sp. cucumerinum)、トマト萎ちょう病菌(Fusarium oxysporum f. sp. lycopersici)、イネばか苗病菌(Gibberella fujikuroi)、ブドウ晩腐病菌(Glomerella cingulata)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、リゾクトニア苗立枯病菌(Rhizoctonia solani)、トマト小粒菌核病菌(Sclerotinia minor)、ジャガイモ半身萎ちょう病菌(Verticillium albo-atrum)、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)、オオムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、キュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)、キュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)、トマト輪紋病菌(Alternaria solani)、野菜類菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、リンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)、モモ灰星病菌(Monilinia fructicola)、イチゴ炭疸病菌(Colletotrichum gloeosporioides)、ダイズ紫斑病菌(Cercospora kikuchii)、テンサイ褐斑病菌(Cercospora beticola)、コムギふ枯病菌(Leptosphaeria nodorum)等が挙げられる。
また、植物病原細菌としては、例えばPseudomonas属、Erwinia属、Xanthomonas属、Burkholderia属、Streptomyces属、Ralstonia属、Clavibacter属、Rhizomonas属、Agrobacterium属、Bacillus属、Clostridium属、Curtobacterium属、Pantoea属、Acidovorax属、Arthrobacter属、Rhodococcus属等が挙げられる。
しかし、防除対象の植物病原微生物は、これらの病原真菌および病原細菌に限定されるものではなく、本発明の抵抗性誘導剤は、各種の植物病原菌に対して有効である。
また、植物病原細菌としては、例えばPseudomonas属、Erwinia属、Xanthomonas属、Burkholderia属、Streptomyces属、Ralstonia属、Clavibacter属、Rhizomonas属、Agrobacterium属、Bacillus属、Clostridium属、Curtobacterium属、Pantoea属、Acidovorax属、Arthrobacter属、Rhodococcus属等が挙げられる。
しかし、防除対象の植物病原微生物は、これらの病原真菌および病原細菌に限定されるものではなく、本発明の抵抗性誘導剤は、各種の植物病原菌に対して有効である。
本発明の抵抗性誘導剤は、上記の式(1)で表される化合物を有効成分とし、式(1)で表される化合物のみからなるものでもよいし、その他の成分を含有していてもよい。
また、本発明の抵抗性誘導剤を、農園芸用病害防除剤の有効成分として用いる場合には、本発明の抵抗性誘導剤をそのまま用いてもよいが、農園芸用病害防除剤の常法に従って、農園芸用として許容される担体、例えば、固体担体、液体担体、ガス状担体、界面活性剤、分散剤を用い、さらにその他の製剤用補助剤と混合して、乳剤、液剤、懸濁剤、水和剤、粉剤、粒剤、錠剤、油剤、エアゾール、フロアブル剤等の任意の剤型にすることもできる。
固体担体としては、例えば、タルク、ベンナイト、クレー、カオリン、ケイソウ土、バーミキュライト、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等が挙げられる。
液体担体としては、例えば、メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;n−ヘキサン、ケロシン、灯油等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の酸アミド類;ダイズ油、綿実油等の植物油類;ジメチルスルホキシド;水等が挙げられる。
ガス状担体としては、例えば、LPG、空気、窒素、炭酸ガス、ジメチルエーテル等が挙げられる。
界面活性剤または分散剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル類、アルキル(アリール)スルホン酸塩類、ポリオキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル類、多価アルコールエステル類、リグニンスルホン酸塩等が挙げられる。
製剤用補助剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、アラビアガム、ポリエチレングリコール、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
液体担体としては、例えば、メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;n−ヘキサン、ケロシン、灯油等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の酸アミド類;ダイズ油、綿実油等の植物油類;ジメチルスルホキシド;水等が挙げられる。
ガス状担体としては、例えば、LPG、空気、窒素、炭酸ガス、ジメチルエーテル等が挙げられる。
界面活性剤または分散剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル類、アルキル(アリール)スルホン酸塩類、ポリオキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル類、多価アルコールエステル類、リグニンスルホン酸塩等が挙げられる。
製剤用補助剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、アラビアガム、ポリエチレングリコール、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
上記の各担体、界面活性剤、分散剤および製剤用補助剤は、必要に応じて各々単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
製剤中の前記抵抗性誘導剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、乳剤では通常1〜50質量%、水和剤では通常1〜50質量%、粉剤では通常0.1〜30質量%、粒剤では通常0.1〜15質量%、油剤では通常0.1〜10質量%、エアゾールでは通常0.1〜10質量%である。
本発明の抵抗性誘導剤は、そのまま用いてもよいが、必要に応じて希釈して用いることができる。
本発明の抵抗性誘導剤は、他の有害生物防除剤と共に用いることができ、例えば、抵抗性誘導剤および他の有害生物防除剤を混合して散布してもよいし、別々に時間差を設けてまたは同時に散布してもよい。
他の有害生物防除剤としては、例えば、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、除草剤、植物成長調節剤、肥料等が挙げられ、具体的には、例えば、ペスティサイド マニュアル(The Pesticide Manual、第13版 The British Crop Protection Council 発行)およびシブヤインデックス(SHIBUYA INDEX 第13版、2008年、SHIBUYA INDEX RESEARCH GROUP 発行)に記載のものが挙げられる。
前記殺虫剤としては、例えば、アセフェート(acephate)、ジクロルボス(dichlorvos)、EPN、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェナミホス(fenamifos)、プロチオホス(prothiofos)、プロフェノホス(profenofos)、ピラクロホス(pyraclofos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、デメトン(demeton)、エチオン(ethion)、マラチオン(malathion)、クマホス(coumaphos)、イソキサチオン(isoxathion)、フェンチオン(fenthion)、ダイアジノン(diazinon)、チオジカルブ(thiodicarb)、アルジカルブ(aldicarb)、オキサミル(oxamyl)、プロポキスル(propoxur)、カルバリル(carbaryl)、フェノブカルブ(fenobucarb)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、ピリミカーブ(pirimicarb)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、フラチオカルブ(furathiocarb)、ヒキンカルブ(hyquincarb)、アラニカルブ(alanycarb)、メソミル(methomyl)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、カルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、ベンスルタップ(bensultap)、ジコホル(dicofol)、テトラジホン(tetradifon)、アクリナトリン(acrinathrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、ジメフルトリン(dimefluthrin)、エンペントリン(empenthrin)、フェンフルトリン(fenfluthrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、イミプロトリン(imiprothrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、ペルメトリン(permethrin)、フェノトリン(phenothrin)、レスメトリン(resmethrin)、テフルトリン(tefluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルバリネート(fluvalinate)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フルフェンプロックス(flufenprox)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、シラフルオフェン(silafluofen)、シロマジン(cyromazine)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ペンフルロン(penfluron)、トリフルムロン(triflumuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、メトプレン(methoprene)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ハロフェノジド(halofenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、クロマフェノジド(chromafenozide)、ジシクラニル(dicyclanil)、ブプロフェジン(buprofezin)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、アミトラズ(amitraz)、クロルジメホルム(chlordimeform)、ピリダベン(pyridaben)、フェンピロキシメート(fenpyroxymate)、フルフェネリム(flufenerim)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、アセキノシル(acequinocyl)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、フルベンジアミド(flubendiamide)、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fipronil)、エトキサゾール(ethoxazole)、イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、クロチアニジン(c1othianidin)、アセタミプリド(acetamiprid)、ジノテフラン(dinotefuran)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、ピメトロジン(pymetrozine)、ビフェナゼート(bifenazate)、スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、フロニカミド(flonicamid)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfene )、インドキサカルブ(indoxacarb)、ピリダリル(pyridalyl)、スピノサド(spinosad)、アベルメクチン(avermectin)、ミルベマイシン(milbemycin)、アザジラクチン(azadirachtin)、ニコチン(nicotine)、ロテノン(rotenone)、BT剤、昆虫病原ウイルス剤、エマメクチン安息香酸塩(emamectinbenzoate)、スピネトラム(spinetoram)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)、クロルアントラニリプロール(chlorantraniliprole)、シアントラニリプロール(cyantraniliprole)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、スピロテトラマット(spirotetramat)、レピメクチン(lepimectin)、メタフルミゾン(metaflumizone)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)、ジメフルスリン(dimefluthrin)、フェナザフロル(fenazaflor)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、トリアザメート(triazamate)等が挙げられる。
前記殺菌剤としては、例えば、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、クレソキシムメチル(kresoxym-methyl)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、オリサストロビン(orysastrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、フロキサストロビン(fuoxastrobin)等のストロビルリン系化合物;メパニピリム(mepanipyrim)、ピリメサニル(pyrimethanil)、シプロジニル(cyprodinil)等のアニリノピリミジン系化合物;トリアジメホン(triadimefon)、ビテルタノール(bitertanol)、トリフルミゾール(triflumizole)、エタコナゾール(etaconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、ペンコナゾール(penconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、ミクロブタニル(myclobutanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、プロクロラズ(prochloraz)、シメコナゾール(simeconazole)等のアゾール系化合物;キノメチオネート(quinomethionate)等のキノキサリン系化合物;マンネブ(maneb)、ジネブ(zineb)、マンコゼブ(mancozeb)、ポリカーバメート(polycarbamate)、プロビネブ(propineb)等のジチオカーバメート系化合物;ジエトフェンカルブ(diethofencarb)等のフェニルカーバメート系化合物;クロロタロニル(chlorothalonil)、キントゼン(quintozene)等の有機塩素系化合物;ベノミル(benomyl)、チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、カーベンダジム(carbendazole)等のベンズイミダゾール系化合物;メタラキシル(metalaxyl)、オキサジキシル(oxadixyl)、オフラセ(ofurase)、ベナラキシル(benalaxyl)、フララキシル(furalaxyl)、シプロフラン(cyprofuram)等のフェニルアミド系化合物;ジクロフルアニド(dichlofluanid)等のスルフェン酸系化合物;水酸化第二銅(copper hydroxide)、オキシキノリン銅(oxine-copper)等の銅系化合物;ヒドロキシイソキサゾール(hydroxyisoxazole)等のイソキサゾール系化合物;ホセチルアルミニウム(fosetyl-aluminium)、トルクロホス−メチル(tolclofos-methyl)等の有機リン系化合物;キャプタン(captan)、カプタホール(captafol)、フォルペット(folpet)等のN−ハロゲノチオアルキル系化合物;プロシミドン(procymidone)、イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinchlozolin)等のジカルボキシイミド系化合物;フルトラニル(flutolanil)、メプロニル(mepronil)等のベンズアニリド系化合物;フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、ジメトモルフ(dimethomorph)等のモルフォリン系化合物;水酸化トリフェニルスズ(fenthin hydroxide)、酢酸トリフェニルスズ(fenthin acetate)等の有機スズ系化合物;フルジオキソニル(fludioxonil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)等のシアノピロール系化合物;その他、フサライド(fthalide)、プロベナゾール(probenazole)、アシベンゾラルSメチル(acibenzolar-S-methyl)、チアジニル(tiadinil)、イソチアニル(isotianil)、カルプロパミド(carpropamid)、ジクロシメット(diclocymet)、フェノキサニル(fenoxanil)、トリシクラゾール(tricyclazole)、ピロキロン(pyroquilon)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、シモキサニル(cymoxanil)、トリホリン(triforine)、 ピリフェノックス(pyrifenox)、フェナリモル(fenarimol)、フェンプロピディン(fenpropidin)、ペンシクロン(pencycuron)、シアゾファミド(cyazofamid)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、ボスカリド(boscalid)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、プロキナジド(proquinazid)、キノキシフェン(quinoxyfen)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、ベンチアバリカルブイソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、フルオピコリド(fluopicolide)、ピリベンカルブ(pyribencarb)、フルチアニル(flutianil)、イソピラザム(isopyrazam)、カスガマイシン(kasugamycin)、バリダマイシン(validamycin)等が挙げられる。
前記殺ダニ剤としては、例えば、ブロモプロピレート(bromopropylate)、テトラジホン(tetradifon)、プロパルギット(propargite)、アミトラズ(amitraz)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、フェンブタチンオキシド(fenbutatin oxide)、ジエノクロル(dienochlor)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、クロフェンテジン(clofentezine)、エトキサゾール(etoxazole)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、ミルベメクチン(milbemectin)、アセキノシル(acequinocyl)、ビフェナゼート(bifenazate)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、スピロジクロフェン(spirodichlofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、アベルメクチン(Avermectin)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、シフルメトフェン(cyflumetofen)等が挙げられる。
前記除草剤としては、例えば、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、2,4-D等のフェノキシ酸系化合物;エスプロカルブ(esprocarb)、デスメディファム(desmedipham)等のカーバメート系化合物;アラクロール(alachlor)、メトラクロール(metolachlor)等の酸アミド系化合物;ジウロン(diuron)、テブチウロン(tebuthiuron)等の尿素系化合物;ハロスルフロンメチル(halosulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)等のスルホニルウレア系化合物;ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)等のピリミジルオキシ安息香酸系化合物;グリホサート(glyphosate)、ビアラホス(bilanafos)、グルホシネート(glufosinate-ammonium)等のアミノ酸系化合物等が挙げられる。
前記植物成長調節剤としては、例えば、エテホン(ethephon)等のエチレン剤;インドール酪酸(indolebutyric acid)、エチクロゼート(ethychlozate)等のオーキシン剤;サイトカイニン剤;ジベレリン剤;オーキシン拮抗剤;矮化剤;蒸散抑制剤等が挙げられる。
前記肥料としては、例えば、尿素、硝酸アンモニウム、硝酸苦土アンモニウム、塩化アンモニウム等の窒素質肥料;過リン酸石灰、リン酸アンモニウム、苦土過リン酸、苦土リン酸等のリン酸質肥料;塩化カリウム、重炭酸カリウム、硝酸カリ苦土、硝酸カリウム、硝酸カリナトリウム等のカリウム質肥料;硫酸マンガン、硝酸苦土マンガン等のマンガン質肥料;ホウ酸、ホウ酸塩等のホウ素質肥料等が挙げられる。
本発明の抵抗性誘導剤の施用方法は、農業および園芸において一般的に適用される施用方法であれば特に限定されないが、例えば、茎葉散布、水面施用、土壌処理、育苗箱施用、種子消毒等が挙げられる。
本発明の抵抗性誘導剤の施用量は、施用方法の他、航空散布および超微量散布等の施用態様を考慮し、対象病害の種類および発病程度、対象作物の種類および対象部位に応じて、決定することができる。
例えば、前記抵抗性誘導剤を植物の茎葉に散布する場合には、乳剤、水和剤またはフロアブル剤の形態で、10アールあたり、製剤1〜1000gを50〜1000lの水で希釈したものを使用することができ、粉剤の形態では、10アールあたり製剤1〜10kg程度を使用することができる。
また、例えば、前記抵抗性誘導剤を20質量%含む製剤100gを200lの水で希釈し、その全量を10アールあたりの畑に散布することができる。
前記抵抗性誘導剤を土壌に施用する場合には、例えば、粒剤の形態では、10アールあたり1〜10kg程度を使用することができる。
例えば、前記抵抗性誘導剤を植物の茎葉に散布する場合には、乳剤、水和剤またはフロアブル剤の形態で、10アールあたり、製剤1〜1000gを50〜1000lの水で希釈したものを使用することができ、粉剤の形態では、10アールあたり製剤1〜10kg程度を使用することができる。
また、例えば、前記抵抗性誘導剤を20質量%含む製剤100gを200lの水で希釈し、その全量を10アールあたりの畑に散布することができる。
前記抵抗性誘導剤を土壌に施用する場合には、例えば、粒剤の形態では、10アールあたり1〜10kg程度を使用することができる。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1 g, 6.4 mmol)をアセトニトリル(7.0 ml)に溶解させ、その溶液中に、4-クロロベンジルアミン(2.26 g, 16.0 mmol)をアセトニトリル(10.2 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(30 ml, 20 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗4-クロロベンズイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.24 g, 1.92 mmol)を塩化メチレン(3 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗4-クロロベンズイソインドールを塩化メチレン(20 ml)に溶かした溶液のうち5 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物を再結晶により精製し、化合物A-1の白色粉末を得た(収量0.268 g, 収率46%)。
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1 g, 6.4 mmol)をアセトニトリル(7.0 ml)に溶解させ、その溶液中に、4-クロロベンジルアミン(2.26 g, 16.0 mmol)をアセトニトリル(10.2 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(30 ml, 20 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗4-クロロベンズイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.24 g, 1.92 mmol)を塩化メチレン(3 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗4-クロロベンズイソインドールを塩化メチレン(20 ml)に溶かした溶液のうち5 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物を再結晶により精製し、化合物A-1の白色粉末を得た(収量0.268 g, 収率46%)。
[実施例2]
m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0. 07 g, 0.408 mmol)を塩化メチレン(7 ml)に溶解させ、その溶液中に上記化合物A-1(0.15 g, 0.408 mmol)を塩化メチレン(7 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.045 g, 0.408 mmol)を室温で加え、20間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=90/10→85/15→75/25(体積比))により精製し、化合物A-2の白色粉末を得た(収量0.119 g, 収率76%)。
m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0. 07 g, 0.408 mmol)を塩化メチレン(7 ml)に溶解させ、その溶液中に上記化合物A-1(0.15 g, 0.408 mmol)を塩化メチレン(7 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.045 g, 0.408 mmol)を室温で加え、20間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=90/10→85/15→75/25(体積比))により精製し、化合物A-2の白色粉末を得た(収量0.119 g, 収率76%)。
[実施例3]
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル(8.4 ml)に溶解させ、その溶液中に、4-(トリフルオロメチル)ベンジルアミン(3.39 g, 19.4 mmol)をアセトニトリル(12 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(35 ml)で二回抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗4-(トリフルオロメチル)ベンズイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.291 g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗4-(トリフルオロメチル)ベンズイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶かした溶液のうち6 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=85/15→75/25→50/50(体積比))により精製し、化合物B-1の白色固体を得た(収量0.659 g, 収率85%)。
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル(8.4 ml)に溶解させ、その溶液中に、4-(トリフルオロメチル)ベンジルアミン(3.39 g, 19.4 mmol)をアセトニトリル(12 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(35 ml)で二回抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗4-(トリフルオロメチル)ベンズイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.291 g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗4-(トリフルオロメチル)ベンズイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶かした溶液のうち6 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=85/15→75/25→50/50(体積比))により精製し、化合物B-1の白色固体を得た(収量0.659 g, 収率85%)。
[実施例4]
上記化合物B-1(0.453 g, 1.13 mmol)を塩化メチレン(11 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.278 g, 1.13 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.253 g, 2.26 mmol)を室温で加えて一晩撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物を再結晶により精製し、化合物B-2の白色結晶を得た(収量0.409 g, 収率87%)。
上記化合物B-1(0.453 g, 1.13 mmol)を塩化メチレン(11 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.278 g, 1.13 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.253 g, 2.26 mmol)を室温で加えて一晩撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物を再結晶により精製し、化合物B-2の白色結晶を得た(収量0.409 g, 収率87%)。
[実施例5]
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル8.4 mlに溶解させ、その溶液中に、4-メトキシベンジルアミン(2.66 g, 19.4 mmol)をアセトニトリル(12 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(40 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗4-メトキシベンズイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.292 g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗4-メトキシベンズイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶かした溶液のうち4 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=85/15→66/34→40/60(体積比))により精製し、化合物C-1の淡橙色油を得た(収量0.737 g, quant)。
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル8.4 mlに溶解させ、その溶液中に、4-メトキシベンジルアミン(2.66 g, 19.4 mmol)をアセトニトリル(12 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(40 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗4-メトキシベンズイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.292 g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗4-メトキシベンズイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶かした溶液のうち4 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=85/15→66/34→40/60(体積比))により精製し、化合物C-1の淡橙色油を得た(収量0.737 g, quant)。
[実施例6]
上記化合物C-1(0.453 g, 1.24 mmol)を塩化メチレン(12 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.308 g, 1.24 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.278 g, 2.48 mmol)を室温で加えて、17時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物を再結晶により精製し、化合物C-2の白色粉末を得た(収量0.293 g, 収率62%)。
上記化合物C-1(0.453 g, 1.24 mmol)を塩化メチレン(12 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.308 g, 1.24 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.278 g, 2.48 mmol)を室温で加えて、17時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物を再結晶により精製し、化合物C-2の白色粉末を得た(収量0.293 g, 収率62%)。
[実施例7]
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル(8.4 ml)に溶解させ、その溶液中に、フェニルエチルアミン(2.35 g, 19.4 mmol)をアセトニトリル(12 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(50 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗フェニルエチルイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.292 g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗フェニルエチルイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶かした溶液のうち6 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸=85/15→64/36→50/50(体積比))により精製し、化合物D-1の淡黄色油を得た(収量0.711 g, quant)。
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル(8.4 ml)に溶解させ、その溶液中に、フェニルエチルアミン(2.35 g, 19.4 mmol)をアセトニトリル(12 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(50 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗フェニルエチルイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.292 g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗フェニルエチルイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶かした溶液のうち6 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸=85/15→64/36→50/50(体積比))により精製し、化合物D-1の淡黄色油を得た(収量0.711 g, quant)。
[実施例8]
上記化合物D-1(0.476 g, 1.37 mmol)を塩化メチレン(13 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.337 g, 1.37 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.307 g, 2.74 mmol)を室温で加えて17時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物D-2の淡赤橙色粉末を得た(収量0.411 g, 収率83%)。
上記化合物D-1(0.476 g, 1.37 mmol)を塩化メチレン(13 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.337 g, 1.37 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.307 g, 2.74 mmol)を室温で加えて17時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物D-2の淡赤橙色粉末を得た(収量0.411 g, 収率83%)。
[実施例9]
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル(8.4 ml)に溶解させ、その溶液中に、2-(4-クロロフェニル)エチルアミン(3.01 g, 19.4 mmol)をアセトニトリル(12 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(50 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗2-(4-クロロフェニル)エチルイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.292g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗2-(4-クロロフェニル)エチルイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶解させた溶液のうち6 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸=85/15→75/25→64/36→50/50(体積比))により精製し、化合物E-1の淡黄色油を得た(収量0.855 g, quant)。
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル(8.4 ml)に溶解させ、その溶液中に、2-(4-クロロフェニル)エチルアミン(3.01 g, 19.4 mmol)をアセトニトリル(12 ml)に溶解させた溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(50 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗2-(4-クロロフェニル)エチルイソインドールを得た。
次いで、N-エチルマレイミド(0.292g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗2-(4-クロロフェニル)エチルイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶解させた溶液のうち6 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸=85/15→75/25→64/36→50/50(体積比))により精製し、化合物E-1の淡黄色油を得た(収量0.855 g, quant)。
[実施例10]
上記化合物E-1(0.537 g, 1.40 mmol)を塩化メチレン(14 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.347 g, 1.40 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.315 g, 2.81 mmol)を室温で加えて18時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物を再結晶により精製し、化合物E-2の淡黄色粉末を得た(収量0.429 g, 収率77%)。
上記化合物E-1(0.537 g, 1.40 mmol)を塩化メチレン(14 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.347 g, 1.40 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.315 g, 2.81 mmol)を室温で加えて18時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物を再結晶により精製し、化合物E-2の淡黄色粉末を得た(収量0.429 g, 収率77%)。
[実施例11]
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル(8.4 ml)に溶解させ、その溶液中に、2-(4-メトキシフェニル)エチルアミン(1.2 g, 7.7 mmol)を0℃で滴下し、1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(50 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(50 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗2-(4-メトキシフェニル)エチルイソインドールを得た。
次いで、N-シクロヘキシルマレイミド(0.418 g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗2-(4-メトキシフェニル)エチルイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶かした溶液のうち6 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸=85/15→75/25→64/36→36/64(体積比))により精製し、化合物F-3の淡黄色粉末を得た(収量0.879 g, quant)。
2-クロロメチルベンズアルデヒド(1.2 g, 7.7 mmol)をアセトニトリル(8.4 ml)に溶解させ、その溶液中に、2-(4-メトキシフェニル)エチルアミン(1.2 g, 7.7 mmol)を0℃で滴下し、1時間撹拌した。次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(50 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、次いで、反応混合物に水を加えてから塩化メチレン(50 ml, 30 ml)で抽出した後、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒をエバポレーターで留去し、粗2-(4-メトキシフェニル)エチルイソインドールを得た。
次いで、N-シクロヘキシルマレイミド(0.418 g, 2.33 mmol)を塩化メチレン(3.5 ml)に溶解させ、その溶液中に、上記で得られた粗2-(4-メトキシフェニル)エチルイソインドールを塩化メチレン(24 ml)に溶かした溶液のうち6 mlを0℃で滴下し、1時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸=85/15→75/25→64/36→36/64(体積比))により精製し、化合物F-3の淡黄色粉末を得た(収量0.879 g, quant)。
[実施例12]
上記化合物F-3(0.471 g, 1.09 mmol)を塩化メチレン(10 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.269 g, 1.09 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.244 g, 2.18 mmol)を室温で加えて16時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸=90/10→85/15→75/25→50/50(体積比))により精製し、化合物F-4の淡橙色粉末を得た(収量0.385 g, 収率79%)。
上記化合物F-3(0.471 g, 1.09 mmol)を塩化メチレン(10 ml)に溶解させた溶液に、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)(0.269 g, 1.09 mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。次いで1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(0.244 g, 2.18 mmol)を室温で加えて16時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えてから塩化メチレンで抽出した後、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次いで、溶媒をエバポレーターで留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸=90/10→85/15→75/25→50/50(体積比))により精製し、化合物F-4の淡橙色粉末を得た(収量0.385 g, 収率79%)。
[実施例13〜53]
実施例1〜12の方法に準じて、化合物A3〜6(実施例13〜16)、A-7-X(実施例17)、A-7-N(実施例18)、A-8-N(実施例19)、B3〜6(実施例20〜23)、B-7-X(実施例24)、B-7-N(実施例25)、B-8-N(実施例26)、C3〜6(実施例27〜30)、C-7-X(実施例31)、C-7-N(実施例32)、C-8-X(実施例33)、C-8-N(実施例34)、D3〜4(実施例35〜36)、D6(実施例37)、D-7-X(実施例38)、D-7-N(実施例39)、D-8-N(実施例40)、E3〜6(実施例41〜44)、E-7-X(実施例45)、E-7-N(実施例46)、E-8-N(実施例47)、F2(実施例48)、F-5〜6(実施例49〜50)、F-7-X(実施例51)、F-7-N(実施例52)およびF-8-N(実施例53)を製造した。実施例1〜12の化合物と共に、各化合物の収率、融点、IR、NMRを表1〜15に示す。
実施例1〜12の方法に準じて、化合物A3〜6(実施例13〜16)、A-7-X(実施例17)、A-7-N(実施例18)、A-8-N(実施例19)、B3〜6(実施例20〜23)、B-7-X(実施例24)、B-7-N(実施例25)、B-8-N(実施例26)、C3〜6(実施例27〜30)、C-7-X(実施例31)、C-7-N(実施例32)、C-8-X(実施例33)、C-8-N(実施例34)、D3〜4(実施例35〜36)、D6(実施例37)、D-7-X(実施例38)、D-7-N(実施例39)、D-8-N(実施例40)、E3〜6(実施例41〜44)、E-7-X(実施例45)、E-7-N(実施例46)、E-8-N(実施例47)、F2(実施例48)、F-5〜6(実施例49〜50)、F-7-X(実施例51)、F-7-N(実施例52)およびF-8-N(実施例53)を製造した。実施例1〜12の化合物と共に、各化合物の収率、融点、IR、NMRを表1〜15に示す。
[実施例54]
<イネいもち病に対する活性>
1mg/mLとなるように調製した、上記実施例の化合物のアセトン溶液を、水で10倍に希釈し、この希釈液を試験に供した。直径1センチメートルの容器に土壌を入れ、ここに希釈液0.5 mLを浸み込ませた。これに、催芽処理したイネ種子(コシヒカリ)を播種し、植物栽培用チャンバーで栽培した。このように栽培した二葉期のイネに、1.5×105個/mLに調製したイネいもち病菌(Pyricularia oryzae)の分生子懸濁液を噴霧接種し、湿室(温度25℃、湿度100%)に24時間静置した。その後、植物栽培用チャンバーで栽培し、第二葉に形成されたイネいもち病の病斑数を計数した。得られた病斑数を基に下記の数式により防除価を算出した。そして、2回の試験を実施し、防除価の平均を算出した。結果を表16に示す。
防除価=((無処理区の病斑数−処理区の病斑数)/無処理区の病斑数)×100
<イネいもち病に対する活性>
1mg/mLとなるように調製した、上記実施例の化合物のアセトン溶液を、水で10倍に希釈し、この希釈液を試験に供した。直径1センチメートルの容器に土壌を入れ、ここに希釈液0.5 mLを浸み込ませた。これに、催芽処理したイネ種子(コシヒカリ)を播種し、植物栽培用チャンバーで栽培した。このように栽培した二葉期のイネに、1.5×105個/mLに調製したイネいもち病菌(Pyricularia oryzae)の分生子懸濁液を噴霧接種し、湿室(温度25℃、湿度100%)に24時間静置した。その後、植物栽培用チャンバーで栽培し、第二葉に形成されたイネいもち病の病斑数を計数した。得られた病斑数を基に下記の数式により防除価を算出した。そして、2回の試験を実施し、防除価の平均を算出した。結果を表16に示す。
防除価=((無処理区の病斑数−処理区の病斑数)/無処理区の病斑数)×100
化合物A−4、A−7−X、A−7−N、B−3、B−4、B−5、B−6、B−7−N、B−7−X、B−8−N、C−4、C−7―N、D−6、D−7−X、D−7−N、E−7−X、E−7−NおよびF−2は、イネいもち病に対する防除効果が確認され、その効果は、いずれの化合物でも「特開2013−43844号公報」に記載されている化合物(1)−201の場合よりも顕著に高かった。特に、化合物B−4、B−7−NおよびD−7−Nは、イネいもち病に対する防除効果が際立って高かった。
[実験例1]
<イネいもち病に対する抗菌活性>
イネいもち病菌を、ポテトスクロース培地を用いて 25℃の暗黒下で5日間振とう培養した。この菌液をホモジナイザー(商品名:ヒスコトロン)で磨砕し、新鮮なポテトスクロース培地で100倍希釈したものを供試菌液とした。上記実施例の化合物の5mg/mLのDMSO溶液を調製し、150μLの供試菌液と、1.5μLの前記化合物溶液とを、96穴プレートで混合し、25℃下で3日間培養した。各化合物について、菌糸の伸長を指標とし、下記の基準(菌糸伸長指数)により、目視で抗菌活性を判断した。結果を表17に示す。なお、表1中のhexaconazole(ヘキサコナゾール)、penthiopyrad(ペンチオピラド)は、公知の抗菌剤である。
3:菌糸伸長の阻害が認められない。
2:わずかに菌糸伸長の阻害が認められる。
1:菌糸伸長が認められるが、その程度はコントロールと比較して弱く、明らかに菌糸伸長の阻害が認められる。
0:菌糸伸長が認められない。
<イネいもち病に対する抗菌活性>
イネいもち病菌を、ポテトスクロース培地を用いて 25℃の暗黒下で5日間振とう培養した。この菌液をホモジナイザー(商品名:ヒスコトロン)で磨砕し、新鮮なポテトスクロース培地で100倍希釈したものを供試菌液とした。上記実施例の化合物の5mg/mLのDMSO溶液を調製し、150μLの供試菌液と、1.5μLの前記化合物溶液とを、96穴プレートで混合し、25℃下で3日間培養した。各化合物について、菌糸の伸長を指標とし、下記の基準(菌糸伸長指数)により、目視で抗菌活性を判断した。結果を表17に示す。なお、表1中のhexaconazole(ヘキサコナゾール)、penthiopyrad(ペンチオピラド)は、公知の抗菌剤である。
3:菌糸伸長の阻害が認められない。
2:わずかに菌糸伸長の阻害が認められる。
1:菌糸伸長が認められるが、その程度はコントロールと比較して弱く、明らかに菌糸伸長の阻害が認められる。
0:菌糸伸長が認められない。
実施例54で、イネいもち病に対する防除効果が認められた化合物A−4、A−7−X、A−7−N、B−3、B−4、B−5、B−6、B−7−N、B−7−X、B−8−N、C−4、C−7―N、D−6、D−7−X、D−7−N、E−7−X、E−7−NおよびF−2について、菌糸伸長の阻害が認められなかったことから、実施例54での各化合物のイネいもち病に対する防除効果は、直接的な抗菌活性によるものではないことが示された。
[実施例55]
<キュウリ炭疽病に対する活性>
2mg/mLとなるように調製した、上記実施例の化合物のアセトン溶液を、水で10倍に希釈した。これに1/2000容のネオエステリンを添加し散布液とした。直径3センチメートルのポットで栽培した子葉期のキュウリ(四葉)の子葉に、500μLの散布液を万遍なく散布した。散布後、第一本葉が展開するまで、人工気象室で4日から5日間キュウリを栽培した。このキュウリに、5×105個/mLに調製したキュウリ炭疽病菌(Colletotrichum lagenarium)の分生子懸濁液を噴霧接種し、湿室(温度25℃、湿度100%)に24時間静置した。その後、人工気象室で栽培し、第一葉に形成されたキュウリ炭疽病の病斑数を計数した。得られた病斑数を基に下記の数式により防除価を算出した。結果を表18に示す。なお、表18に示すように、試験は4回行い、例えば、化合物B−7−Xは試験1、試験4と2回試験を行い、例えば、試験2では、化合物E−3およびE−5について、同時に試験を行った。
防除価=((無処理区の病斑数−処理区の病斑数)/無処理区の病斑数)×100
<キュウリ炭疽病に対する活性>
2mg/mLとなるように調製した、上記実施例の化合物のアセトン溶液を、水で10倍に希釈した。これに1/2000容のネオエステリンを添加し散布液とした。直径3センチメートルのポットで栽培した子葉期のキュウリ(四葉)の子葉に、500μLの散布液を万遍なく散布した。散布後、第一本葉が展開するまで、人工気象室で4日から5日間キュウリを栽培した。このキュウリに、5×105個/mLに調製したキュウリ炭疽病菌(Colletotrichum lagenarium)の分生子懸濁液を噴霧接種し、湿室(温度25℃、湿度100%)に24時間静置した。その後、人工気象室で栽培し、第一葉に形成されたキュウリ炭疽病の病斑数を計数した。得られた病斑数を基に下記の数式により防除価を算出した。結果を表18に示す。なお、表18に示すように、試験は4回行い、例えば、化合物B−7−Xは試験1、試験4と2回試験を行い、例えば、試験2では、化合物E−3およびE−5について、同時に試験を行った。
防除価=((無処理区の病斑数−処理区の病斑数)/無処理区の病斑数)×100
表18に示すように、化合物B−7−X、E−3、E−5およびF−5について、キュウリ炭疽病に対する防除効果が確認された。
一方、「特開2013−43844号公報」に記載されている化合物(1)−102は、表19に示すように、200ppmの濃度でキュウリ炭疽病に対する防除効果は認められなかった。なお、表19中のアシベンゾラルSメチルは、公知の抵抗性誘導剤である。
一方、「特開2013−43844号公報」に記載されている化合物(1)−102は、表19に示すように、200ppmの濃度でキュウリ炭疽病に対する防除効果は認められなかった。なお、表19中のアシベンゾラルSメチルは、公知の抵抗性誘導剤である。
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---|---|---|---|---|
CN107372623A (zh) * | 2017-08-01 | 2017-11-24 | 河南柏裕植物免疫科技有限公司 | 葡萄炭疽病疫苗 |
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- 2014-05-09 JP JP2014097940A patent/JP2015214508A/ja active Pending
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