以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技盤108には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
演出操作装置208の後ろ側(遊技盤108側)には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿132が設けられており、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100が実行する遊技は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御基板320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御基板320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板340または電飾制御基板350に送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板340は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、CGROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板340のCGROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、演出表示部200aの画像表示を制御する。画像制御基板340の詳細については後述する。
電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板330に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口128が開放されるとともに当該大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行され、また、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図4は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図5は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図5(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図5(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図6は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される後述の変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常1変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図6(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1、2個であれば、図6(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図6(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図6において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。この変動状態とリーチグループ決定乱数判定テーブルとの関係については、後で詳述する。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図7は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄の種別ごとにも設けられている。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(a)に示し、特1用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(b)に示し、特2用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(c)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図7(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「大当たり」であった場合には、図7(b)、(c)に示すように、読み出された保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図7において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチモード決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図7〜図9に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図6に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図7に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図7に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図8は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図9は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図9(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図9(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。
図10は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
特別図柄A〜Eが決定されると、図10に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口128の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
図11は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図11に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、特別図柄A〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に、次のようにして時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。すなわち、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄D、Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定され、このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。
また、特別図柄Bが決定された場合、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数は10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄Cが決定された場合、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるが、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短回数が10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、時短回数が10回に設定される。なお、ここでは、大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および高確回数、時短回数を設定することとしたが、大当たり当選時の遊技状態を問わず、大当たり図柄の種別に応じてのみ、遊技状態や高確回数、時短回数を設定してもよい。
図12は、遊技状態と変動状態との関係を説明する図である。上記したように、本実施形態では、遊技の進行条件を規定する遊技状態とは別の概念として、変動演出パターンの決定条件(選択するテーブル)を規定する変動状態が設けられている。この変動状態は、大役抽選によって決定された大当たり図柄の種別に応じて、次のように設定される。具体的には、図12(a)に示すように、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は特殊A変動状態に設定される。ただし、特殊A変動状態の継続期間である特殊変動期間は、大役遊技の終了後、大役抽選が20回確定するまでの間となり、大役抽選が20回確定すると、通常1変動状態となる。変動状態が通常1変動状態に設定されると、以後、再度大当たりに当選しない限り、変動状態が変更されることはない。なお、この通常1変動状態は、遊技機100の初期状態(低確率遊技状態および非時短遊技状態)において設定される変動状態であり、遊技機100におけるデフォルトの変動状態と言える。
なお、変動モード番号および変動パターン番号を決定するテーブル(リーチグループ決定乱数判定テーブル、リーチモード決定乱数判定テーブル、変動パターン乱数判定テーブル)は、変動状態ごとに選択される。したがって、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の20回の変動演出について、変動モード番号および変動パターン番号が特殊A変動状態用のテーブルに基づいて決定されることとなる。つまり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の20回の変動演出が、特殊な変動演出パターンとなる。
また、図12(b)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Bが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Aが決定された場合と同様に設定される。したがって、特殊A変動状態に設定されている間に、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるのか、低確率遊技状態であるのかを示唆する特殊な変動演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(c)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Cが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特殊変動状態に設定される。なお、ここでは、図12(c)に示すように、大役遊技の終了後、1〜4、6〜9回目の変動状態が特殊B変動状態となり、大役遊技の終了後、5回目の変動状態が特殊C変動状態となり、大役遊技の終了後、10回目の変動状態が特殊D変動状態となる。このように、変動状態は、大役遊技の終了後の変動演出の回数ごとに細かく切り替わるように予め設定されている。そして、この場合には、大役遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定すると、遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に切り替わるが、この遊技状態の切り替わりと同時に、変動状態も通常1変動状態に切り替わるように設定されている。
また、図12(d)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Cが決定されたときと同様に設定される。ただし、特別図柄Cが決定された場合には、時短回数が10回に設定されるのに対して、特別図柄Dが決定された場合には、時短回数が10000回に設定される。したがって、特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定するまでの間、特殊変動状態に設定され、以後、変動状態は通常2変動状態となる。高確率遊技状態および時短遊技状態において変動状態が通常2変動状態となると、以後、再度大当たりに当選するまで、通常2変動状態から他の変動状態に切り替わることはない。つまり、通常2変動状態というのは、高確率遊技状態および時短遊技状態におけるデフォルトの変動状態ということができる。このように、特別図柄C、Dが決定された場合に、大役遊技の終了後の10回の変動演出を、同様の特殊変動態様とし、この間に、時短遊技状態がいつまで継続するのかについての演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(e)に示すように、特別図柄Eが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、通常2変動状態に設定される。
なお、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後の時短回数が10000回に設定される。したがって、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後に特殊変動状態に設定されることはなく、図12(e)に示すのと同様に変動状態の設定がなされることとなる。つまり、大役遊技の終了後の変動状態は、大当たり当選時の遊技状態、大当たり図柄の種別に応じて予め設定されており、これらの情報を判断したうえで、大役遊技の終了後の変動状態が適宜設定されることとなる。
図13は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図14(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図14(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素のうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図15は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図16は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図17は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cおよび大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図18は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口128に遊技球が入球して大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図19は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図20は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図21は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図22は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理については、図23および図24を用いて後述する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<
04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図23は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明する第1のフローチャートであり、図24は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明する第2のフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを識別する確率状態識別カウンタのカウンタ値、すなわち、現在、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、確率状態識別カウンタのカウンタ値が、低確率遊技状態を示す値であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(a)参照)を選択し、高確率遊技状態を示す値であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(b)参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図5参照)を選択して特別図柄判定データを抽出する。また、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)を抽出する。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、上記ステップS536−5で抽出した特別図柄判定データに対応する先読み指定図柄コマンドを送信バッファにセットする。これにより、対象記憶部に記憶された保留について、現在の遊技状態において読み出された場合に決定される特別図柄の種別が、当該保留の記憶時点で導出されることとなる。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、時短遊技状態であると判定した場合には図24のステップS536−31に処理を移し、時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS536−11に処理を移す。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、セットされた特別図柄識別値が「00H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留は特1保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「00H」である(特1保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−13に処理を移し、特別図柄識別値は「00H」ではない(特2保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−19に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−15に処理を移す。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、予め設けられた取得時リーチ種別判定テーブルをセットし、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数の乱数範囲を判定する。詳しくは後述するが、ここでは、リーチグループ決定乱数が0〜8999であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第1の範囲であると判定し、リーチグループ決定乱数が9000〜9799であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第2の範囲であると判定し、リーチグループ決定乱数が9800〜10006であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第3の範囲であると判定する。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、上記ステップS536−15の判定結果に対応する先読み指定リーチ種別コマンドを送信バッファにセットする。具体的には、上記ステップS536−15において、乱数範囲が第1の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=00Hをセットし、乱数範囲が第2の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=01Hをセットし、乱数範囲が第3の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=02Hをセットする。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(b)参照)をセットする。なお、詳しい説明は省略するが、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、現在の変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、上記ステップS536−19でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンドを送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
上記ステップS536−11〜上記ステップS536−27の処理によれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特1保留について、当該特1保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特1保留の記憶時点で判定される。そして、当該特1保留によってはハズレの大役抽選結果が導出されると仮判定された場合には、リーチグループ決定乱数の範囲を示す先読み指定リーチ種別コマンドが副制御基板330に送信される。一方、当該特1保留によって大当たりに当選すると仮判定された場合には、当該特1保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。ただし、非時短遊技状態に設定されている場合には、特2保留が記憶されたとしても、当該特2保留については、先読み指定コマンド(先読み指定リーチ種別コマンド、先読み指定変動モードコマンド、先読み指定変動パターンコマンド)を副制御基板330に送信することはない。
(ステップS536−31)
また、上記ステップS536−9において、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合には、メインCPU300aは、図24に示すように、セットされた特別図柄識別値が「01H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留が特2保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「01H」である(特2保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−33に処理を移し、特別図柄識別値は「01H」ではない(特1保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−33)
メインCPU300aは、現在の変動状態が通常2変動状態であるかを判定する。その結果、通常2変動状態であると判定した場合にはステップS536−35に処理を移し、通常2変動状態ではないと判定した場合にはステップS536−37に処理を移す。
(ステップS536−35)
メインCPU300aは、メインRAM300cに記憶されている、現在の変動状態を示す変動状態識別フラグを確認し、予定変動状態識別フラグをセットする。この予定変動状態識別フラグというのは、新たに記憶された特2保留が読み出されるときに設定されているであろう変動状態を示すものであり、ここでは、通常2変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。
(ステップS536−37)
メインCPU300aは、新たに記憶された特2保留が、特殊変動状態に設定されてから何回目の変動演出をもたらすものであるかを算出する。例えば、特2保留が1つも記憶されておらず、かつ、特殊変動状態に設定されてから3回目の変動演出が行われているときに特2保留が記憶された場合には、当該新たに記憶された特2保留によって4回目の変動演出がもたらされるため、この場合には、予定特殊変動回数として「4」が算出される。このように、メインCPU300aは、特殊変動状態に設定されてから実行された変動演出の回数、保留数、現在の特別図柄の変動表示の状況等を考慮したうえで、新たに記憶された特2保留が、特殊変動状態に設定されてから何回目の変動演出をもたらすものであるかを算出することとなる。
(ステップS536−39)
メインCPU300aは、上記ステップS536−37で算出された予定特殊変動回数に応じて、予定変動状態識別フラグをセットする。例えば、図12(c)、(d)を参照して説明すると、上記ステップS536−37において、予定特殊変動回数として「1」〜「4」、「6」〜「9」が算出された場合には、特殊B変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされ、予定特殊変動回数として「5」が算出された場合には、特殊C変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされ、予定特殊変動回数として「10」が算出された場合には、特殊D変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。なお、上記以外の予定特殊変動回数が算出された場合には、通常2変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。
(ステップS536−41)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−43に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−45に処理を移す。
(ステップS536−43)
メインCPU300aは、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(c)参照)をセットし、上記ステップS536−21に処理を移す。なお、詳しい説明は省略するが、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、上記ステップS536−35または上記ステップS536−39でセットされた予定変動状態識別フラグを参照し、当該予定変動状態識別フラグが示す変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−45)
メインCPU300aは、上記ステップS536−35または上記ステップS536−39でセットされた予定変動状態識別フラグが示す変動状態に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図6参照)をセットする。なお、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、ここでは、保留数が0のときに用いられるテーブルが選択される。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を仮決定する。
(ステップS536−47)
メインCPU300aは、上記ステップS536−45で導出されたグループ種別が、保留数に応じて異なるグループ種別が決定されるものであるか否かを判定する。より詳細に説明すると、各変動状態に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、各リーチグループ決定乱数判定テーブルにおいては、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上である場合には、いずれのテーブルによっても同一のグループ種別が決定されるように置数が割り振られている。したがって、ここでは、リーチグループ決定乱数の値が所定値未満であれば、グループ種別が保留数で変化すると判定し、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上であれば、グループ種別は保留数で変化しないと判定する。そして、グループ種別が保留数で変化すると判定した場合にはステップS536−49に処理を移し、グループ種別は保留数で変化しないと判定した場合にはステップS536−51に処理を移す。
(ステップS536−49)
メインCPU300aは、対象記憶部に新たに記憶された保留について、当該保留が読み出されたときの保留数に応じて、グループ種別、すなわち、変動演出パターンが変化することを示す不定値コマンドを先読み指定コマンドとして送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−51)
メインCPU300aは、上記ステップS536−45で導出されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(a)参照)をセットし、上記ステップS536−21に処理を移す。
上記ステップS536−31〜上記ステップS536−51の処理によれば、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特2保留について、当該特2保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特2保留の記憶時点で判定される。そして、当該特2保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。ただし、時短遊技状態に設定されている場合には、特1保留が記憶されたとしても、当該特1保留については、先読み指定コマンドが副制御基板330に送信されることはない。
このように、取得時演出判定処理は、新たに保留が記憶されたときに、当該保留が読み出された際に決定される変動演出にかかる情報(変動情報)に対応する情報(事前判定情報)を、当該保留が記憶された時点で導出するための処理となる。
図25は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図25に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図26は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図27は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選の結果が大当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−11でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、メインRAM300cにセットされている変動状態識別フラグをロードする。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、上記ステップS611−1でロードした変動状態識別フラグを確認し、現在の変動状態が、通常1変動状態もしくは通常2変動状態(以下、通常1変動状態および通常2変動状態のいずれかを示す場合に、単に「通常変動状態」という場合がある)であるかを判定する。その結果、現在の変動状態が通常変動状態であると判定した場合にはステップS611−9に処理を移し、現在の変動状態は通常変動状態ではないと判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、特殊変動状態において特別図柄の変動表示が何回行われたかを示す特殊変動回数カウンタの現在のカウンタ値(TC)に「1」加算した値を、新たなカウンタ値(TC)として記憶する。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、上記ステップS611−5で更新された特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)と、現在設定されている変動状態識別フラグとに基づいて、変動状態識別フラグを更新する処理を行う。例えば、図12を参照して説明すると、特殊B変動状態であることを示す変動状態識別フラグがセットされており、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)が、上記ステップS611−5において「5」に更新されたとする。この場合には、特殊C変動状態であることを示す変動状態識別フラグをセットする。これにより、特殊変動期間中は、予め設定された特別図柄の変動表示の回数のとおりに、変動状態が切り替わることとなる。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS611−11に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−13に処理を移す。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別、保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS611−13で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−19)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11または上記ステップS611−17でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−21)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−23)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−25)
メインCPU300aは、上記ステップS611−23で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図30は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための普通図柄時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態更新処理を実行する。ここでは、変動状態識別フラグを確認し、現在、特殊変動期間中であるかを判定する。そして、特殊変動期間中であると判定した場合には、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)を確認し、特殊変動状態から通常変動状態に切り替えるか否かを判定する。その結果、通常変動状態に切り替えると判定した場合、すなわち、特殊変動状態における最後の特別図柄の変動表示が終了したと判定した場合には、変動状態識別フラグを通常変動状態用のフラグに更新する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図31は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図32は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図34は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図35は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、普通図柄時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。さらに、ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄と、大役遊技の実行前の遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)とに基づいて、大役遊技の終了後の変動状態を設定すべく、変動状態識別フラグをセットする処理が行われる。また、変動状態が特殊変動状態に設定された場合には、以後、特殊変動状態がどのように切り替わるのかにかかる情報が同時に記憶され、以後、ここで記憶された情報に基づいて、変動状態の切り替え処理がなされることとなる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
ここで、普通遊技制御モジュールの各処理について説明する。本実施形態では、主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードし、ロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「00H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動待ち処理を選択したら、普図保留が「0」であるかを判定し、「0」と判定したら普通図柄変動待ち処理を終了する。一方、メインCPU300aは、普図保留が「0」でないと判定したら、普図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図保留(当り決定乱数)について普図抽選を行う普通図柄当り判定処理、普図抽選の結果に対応し最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示す普通図柄停止図柄番号の設定処理、普通図柄変動時間を決定する普通図柄変動時間の決定処理、普通図柄の変動表示を開始するための普通図柄表示図柄カウンタの設定処理、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づく普通図柄指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行する。また、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「01H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動中処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、普通図柄表示器168の点灯および消灯を繰り返えすために、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値(普通図柄表示器168の消灯または点灯を示すカウンタ値)の更新設定処理を実行し、普通図柄変動待ち処理を終了する。普通図柄表示図柄カウンタが消灯を示すカウンタ値と点灯を示すカウンタ値とが交互に更新設定されることにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通図柄表示図柄カウンタに、普通図柄表示待ち処理において決定していた普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普図抽選の結果が報知されることとなる。また、メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間の設定処理や普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行し、さらに、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「02H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄停止図柄表示処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら普通図柄停止図柄表示処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりではない(ハズレである)と判定したら普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。また、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりであると判定したら普通遊技タイマのタイマ値として普電開放前時間をセーブするとともに普通遊技管理フェーズを「03H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「03H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放前処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、このタイマ値が「0」でないと判定したら普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。普通電動役物入賞口開閉切替処理において、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122bの開閉回数)の上限値であると判定すると普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。一方、当メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値でないと判定すると、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止の制御がなされることとなる。
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第2始動口122の1回の最大開放時間となるタイマ値を普通遊技タイマにセーブする。メインCPU300aは、上述の普通電動役物ソレノイド通電制御処理において普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行したと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新して普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行していないと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を更新せずに普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了したら、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「04H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放制御処理を選択したら、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるか否かを判定し、このタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が上限値であると判定したら後述する普通電動役物閉鎖処理を実行し、当該カウンタ値が上限値でないと判定したら上述の普通電動役物入賞開閉切替処理を実行する。
一方、メインCPU300aは、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、上述の第2始動口通過処理で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達し、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が第2始動口122に入球しているかを判定し、入球数が規定数に到達していないと判定したら普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。一方、メインCPU300aは、入球数が規定数に到達していると判定しら、第2始動口122を閉鎖状態とするために、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行し、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブするとともに、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新して普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「05H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口開放制御処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブし、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新して普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「06H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口閉鎖有効処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、大役抽選の抽選結果を報知する変動演出について説明した後、変動演出とともに実行される演出である、変更操作演出について説明する。
(演出の一例)
まず変動演出の一例としてリーチなしパターンの変動演出の一例を説明する。上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選の結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、演出表示部200aにおいて種々の背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して、演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)される。そして、最終的に演出表示部200aに停止表示された演出図柄210a、210b、210cの組み合わせ表示態様によって、大役抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。なお、変動演出中は、演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御される。
本実施形態の変動演出は、リーチなしパターン、リーチ変動パターンに大別される。リーチなしパターンの変動演出では、演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210a、210b、210cが重畳して変動表示される。例えば、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示(縦方向のスクロール表示)を開始する。
そして、まず、演出図柄210aが停止表示され、その後、演出図柄210aと異なる図柄態様で演出図柄210cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、演出図柄210bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄210a、210b、210cの組み合わせによって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄態様で停止表示され、その後に特別遊技が実行される。一方、大役抽選結果がハズレであった場合には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄態様で停止表示されることはない。
次に、リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する。リーチ変動パターンの変動演出では、例えば、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始された後、演出図柄210aが停止表示される。その後、演出図柄210cが停止表示される。このとき、演出図柄210cは、演出図柄210aと同一の図柄態様で停止表示される。
このように、演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cが特定態様(同一の図柄態様)、所謂「リーチ態様」で表示されると、演出図柄210a、210b、210cの形状を、特定態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、その後、演出表示部200aには、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるとともに、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、変動演出の態様を分類するための演出モードが複数設けられている。副制御基板330においては、これら複数の演出モードの中から、主制御基板300で設定されている遊技状態等に応じて、いずれかの演出モードが設定され、当該設定されている演出モードに対応する変動演出の態様が決定される。具体的には、演出表示部200aに表示される背景画像や、演出図柄210a、210b、210cの表示パターン等が、演出モードごとに多数設けられている。そして、変動演出の態様を決定する際には、設定されている演出モードを参照するとともに、当該設定中の演出モードに対応する背景画像や演出図柄210a、210b、210cの表示パターンの中から、いずれかの表示パターンが決定される。したがって、演出表示部200aには、主制御基板300において設定されている遊技状態に応じて異なる画像が表示されることとなり、遊技者は、演出表示部200aに表示される画像によって、現在の遊技状態、例えば、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを把握することが可能となる。
(演出決定テーブルの一例)
次に、上記の変動演出の態様の決定方法について説明する。図36(a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、図36(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出(以降、前半変動演出という)の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半の変動演出(以降、後半変動演出という)の態様が決定される。具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるまでの変動演出の態様(演出表示部200aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定され、動画(リーチ発展演出)の画像パターンが、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。
なお、リーチなし変動パターンの変動演出は、前半変動演出が実行されないことを示す変動モード番号(変動モードコマンド)と、所定の変動パターン番号(変動パターンコマンド)とが決定された場合に実行される。例えば、前半変動演出が実行されないことを示す「00H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半変動演出の態様として「なし」が決定される。また、同時に受信した変動パターンコマンドに基づいて、開始から終了までの変動演出の態様が決定される。
図36(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。この前半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(a)において、変動モード番号と前半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチA」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチB」の変動演出が決定され、変動モード番号=10Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチA+煽り4秒」の変動演出が決定されることとなる。「リーチA+煽り4秒」の変動演出については後述する。
ここで、前半変動演出の態様のうち「なし」は、前半変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半変動演出のみが実行されることとなる。また、図36(a)において、前半変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。
これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行されることとなる。これに対して、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図36(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。この後半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(b)において、変動パターン番号と後半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図36(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ4秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=11Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒+煽り4秒」の変動演出が実行されることとなる。「ハズレ12秒+煽り4秒」の変動演出については後述する。
なお、「ハズレ4秒」、「ハズレ8秒」、「ハズレ12秒」および「ハズレ12秒+煽り4秒」の変動演出の態様は、演出図柄210a、210b、210cが、変動表示を開始してから、リーチ態様になることなく、それぞれ4秒、8秒、12秒、16秒(「ハズレ12秒+煽り4秒」の態様の場合)で、ハズレを報知する態様で停止表示するものである。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」および「11H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、主制御基板300において、例えば、変動パターン番号=04Hが決定された場合には、後半変動演出の態様として、「パターン1」および「パターン2」のいずれかが決定される。「パターン1」、「パターン2」は、図47(e)に示す動画の種類を示すものであり、演出表示部200aに表示される画像は異なるものの、その構成時間は、変動パターン番号=04Hに対応付けられた変動表示の時間と一致している。
上記のように、副制御基板330においては、設定されている演出モードに応じて、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが選択され、当該選択したテーブルに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出の態様が決定される。本実施形態においては、図36(a)に示す前半変動演出決定テーブルおよび図36(b)に示す後半変動演出決定テーブルは、遊技状態が高確率遊技状態であることに応じて設定されている演出モードに応じて選択されたテーブルであるとする。
以下に、上記の変動演出を実行するための副制御基板330における処理について簡単に説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図37は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図38は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1400)
サブCPU330aは、遊技者による演出操作装置208の操作に基づいて、変動演出態様と併せて演出表示部200aに表示される操作演出画像の表示態様を変更する変更操作演出を制御するための変更操作演出制御処理を実行する。この変更操作演出制御処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、サブRAM330cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板340や電飾制御基板350へ送信する。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図39は、上記コマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した際に実行される変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−21でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
変動モードコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動モードコマンドを解析する。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(a)の前半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1210−1における解析結果に基づいて、前半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された前半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットし、当該変動モードコマンド受信処理を終了する。
図40は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−25でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(b)の後半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−1における解析結果に基づいて、後半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、サブCPU330aは、変動演出実行コマンドを送信バッファにセットすると、変動開始フラグをオン状態にする。変動開始フラグは後述する変更操作演出制御処理において、変動演出の開始タイミングであるか否かを判別するためのフラグである。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で決定された後半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットする。ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時されることとなる。
以上で、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。
図41は、上記タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
サブCPU330aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。
(ステップS1300−3)
サブCPU330aは、変動演出の実行中においてセットされるタイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種のコマンドを送信バッファにセットしたり、各種のフラグをON/OFFしたりする制御処理を実行する。
以上で、当該タイムスケジュール管理処理を終了する。
(変更操作演出の一例)
次に、変動演出とともに実行される変更操作演出について説明する。
変更操作演出は、遊技者が演出操作装置208を操作(変更操作)することに起因して、操作演出画像の表示態様を変更する演出である。変更操作演出は、演出図柄210a、210bおよび210cの表示を阻害しない態様で演出表示部200a(表示手段の一例)の所定位置に表示される。操作演出画像とは、変更操作演出に用いられ、遊技者の変更操作に起因して演出表示部200aにおける表示態様が変更される画像をいう。また、変更操作演出は、遊技機100における大当たりの当選確率に係る遊技状態が高確率遊技状態であるときに実行される。
次に、変動演出と変更操作演出との関連について説明する。上述のとおり、変動演出は、リーチなし変動パターンとリーチ変動パターンに大別され、各変動パターンの変動演出が前半変動演出と後半変動演出によって構成されている。本実施形態の変動演出の態様(変動演出態様)は、基本変動演出、リーチ発展煽り変動演出およびリーチ変動演出の3つに区分される。基本変動演出は、各変動パターンによる変動演出の開始とともに実行される最初の変動演出態様である。リーチ発展煽り変動演出は、必要に応じて基本変動演出に続いて実行される変動演出態様である。リーチ発展煽り変動演出は、リーチ発展演出が実際に実行されるか否かに関わらず、リーチ発展演出が実行されることへの遊技者の期待を高めることを目的としている。リーチ変動演出は、必要に応じて基本変動演出またはリーチ発展煽り変動演出に続いて実行される変動演出態様である。
基本変動演出、リーチ発展煽り変動演出およびリーチ変動演出は、前半変動演出および後半変動演出のいずれかの変動演出の態様を構成する。基本変動演出、リーチ発展煽り変動演出およびリーチ変動演出が前半変動演出および後半変動演出のいずれの変動演出の態様を構成するのかは、リーチなし変動パターンおよびリーチ変動パターンで異なる。
リーチ変動パターンにおける前半変動演出の態様は、基本変動演出のみで構成されるか、あるいは基本変動演出およびリーチ発展煽り変動演出によって構成される。このように、リーチ変動パターンにおける前半変動演出には2種類の変動演出の態様がある。リーチ変動パターンにおける前半変動演出の態様が基本変動演出のみで構成される具体例として、図36(a)に示す「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」および「リーチD」が挙げられる。本実施形態による遊技機100では、「リーチA」から「リーチD」の基本変動演出の実行期間は、例えば全て同じ期間(例えば12秒)に設定されている。リーチ変動パターンにおける前半変動演出の態様が基本変動演出およびリーチ発展煽り変動演出で構成される具体例としては、図36(a)に示す「リーチA+煽り4秒」が挙げられる。「リーチA+煽り4秒」による演出態様は、「リーチA」の態様による基本変動演出が実行された後にリーチ発展煽り変動演出が4秒間実行される演出態様である。例えば、副制御基板330が変動モード番号「10H」に対応する変動モードコマンドを受信すると、リーチ変動パターンにおける前半変動演出の態様が「リーチA+煽り4秒」に決定される。
リーチ変動パターンにおける前半変動演出の態様が基本変動演出およびリーチ発展煽り変動演出で構成される具体例として図36(a)では、「リーチA+煽り4秒」が例示されているが、当該前半変動演出の具体例として、「リーチB」、「リーチC」および「リーチD」の態様による基本変動演出の後に4秒間のリーチ発展煽り変動演出が実行される「リーチB+煽り4秒」、「リーチC+煽り4秒」および「リーチD+煽り4秒」も前半変動演出決定テーブルに設定されていてもよい。また、リーチ発展煽り変動演出の変動時間は、4秒間に限られず、他の期間であってもよい。
リーチ変動パターンにおける後半変動演出の態様は、リーチ変動演出のみで構成される。このように、リーチ変動パターンにおける後半変動演出には1種類の変動演出の態様がある。リーチ変動パターンにおける後半変動演出の態様であるリーチ変動演出の具体例として、図36(b)に示す「パターン1」および「パターン2」のリーチ発展演出が挙げられる。「パターン1」および「パターン2」のリーチ発展演出は、遊技者側のキャラクタである自己キャラクタと当該自己キャラクタの敵となる相手キャラクタとが対決する対決リーチ発展演出である。当該相手キャラクタの画像(相手キャラクタ画像)が、本実施形態における操作演出画像の一例である。後程図44を用いて説明するが、本実施形態では、複数の相手キャラクタ画像が用意されている。本実施形態では、複数の相手キャラクタ画像のうち、変更操作演出における遊技者の変更操作によって選択された相手キャラクタ画像と関連する画像が対決リーチ発展演出における相手キャラクタとして適用される。相手キャラクタ画像と関連する画像については後述する。なお、リーチ変動パターンにおける後半変動演出の態様は、「パターン1」および「パターン2」のみに限られず、これらとは異なる対決リーチ発展演出となる他のパターンも後半変動演出決定テーブルに設定されていてもよい。また、リーチ変動パターンにおける後半変動演出の態様として、対決リーチ発展演出以外のリーチ発展演出が後半変動演出決定テーブルに設定されていてもよい。
リーチなし変動パターンにおける後半変動演出の態様は、基本変動演出のみで構成されるか、あるいは基本変動演出およびリーチ発展煽り変動演出によって構成される。このように、リーチなし変動パターンにおける後半変動演出には2種類の変動演出の態様がある。リーチなし変動パターンにおける後半変動演出の態様が基本変動演出のみで構成される具体例として、図36(b)に示す「ハズレ4秒」、「ハズレ8秒」および「ハズレ12秒」が挙げられる。リーチ変動パターンにおける後半変動演出の態様が基本変動演出およびリーチ発展煽り変動演出で構成される具体例としては、図36(b)に示す「ハズレ12秒+煽り4秒」が挙げられる。「ハズレ12秒+煽り4秒」による演出態様は、「ハズレ12秒」の態様による基本変動演出が実行された後にリーチ発展煽り変動演出が4秒間実行される演出態様である。例えば、副制御基板330が変動パターン番号「11H」に対応する変動パターンコマンドを受信すると、リーチなし変動パターンにおける後半変動演出の態様が「ハズレ12秒+煽り4秒」に決定される。本実施形態による遊技機100では、リーチなし変動パターンにおいてリーチ発展煽り変動演出の前に実行される基本変動演出の実行期間は、例えばリーチ変動パターンにおける基本変動演出の実行期間と一致する期間に設定されている。また、リーチ発展煽り変動演出の変動時間は、4秒間に限られず、他の期間であってもよい。
本実施形態では、リーチなし変動パターンには、前半変動演出が設定されていない。また、リーチなし変動パターンは、リーチ変動演出が実行されない変動パターンであるため、リーチ変動演出がリーチなし変動パターンを構成することはない。
本実施形態では、リーチ変動パターンには、2種類の前半変動演出と1種類の後半変動演出からなる合計2種類の変動演出態様がある。また、リーチなし変動パターンには、2種類の後半変動演出の変動演出態様がある。すなわち、本実施形態では、一の変動演出内で実行される変動演出のパターンである変動演出構成パターンは、4種類となる。1つ目の変動演出構成パターンは、リーチなし変動パターンにおける後半変動演出の態様が基本変動演出のみで構成されるパターン(以下、「変動演出構成パターン1」と称する)である。2つ目の変動演出構成パターンは、リーチなし変動パターンにおける後半変動演出の態様が基本変動演出とリーチ発展煽り変動演出とで構成されるパターン(以下、「変動演出構成パターン2」と称する)である。3つ目の変動演出構成パターンは、リーチ変動パターンにおいて、前半変動演出の態様が基本変動演出およびリーチ発展煽り変動演出で構成され、かつ後半変動演出の態様がリーチ変動演出で構成されるパターン(以下、「変動演出構成パターン3」と称する)である。4つ目の変動演出構成パターンは、リーチ変動パターンにおいて、前半変動演出の態様が基本変動演出のみで構成され、かつ後半変動演出の態様がリーチ変動演出のみで構成されるパターン(以下、「変動演出構成パターン4」と称する)である。
本実施形態における変更操作演出は、変動演出とともに実行される演出である。変更操作演出が実行される変更操作演出期間は、予め定められた期間であり、リーチ変動パターンにおける基本変動演出の実行期間と一致する。ただし、変更操作演出期間は基本変動演出の実行期間よりも短い期間とすることができる。
変更操作演出期間と基本変動演出の実行期間とが一致している場合の変動演出構成パターン1は、変更操作演出期間と変動演出の実行期間とが一致する。また、変動演出構成パターン2および3においてリーチ発展煽り変動演出と同時に変更操作演出が実行されると、リーチ発展煽り変動演出が変更操作演出により阻害される可能性がある。このため、本実施形態による遊技機100は、変更操作演出の実行期間を基本変動演出の実行期間内に制限してリーチ発展煽り変動演出およびリーチ変動演出と変更操作演出とを同時期に実行しないように構成されている。これにより、遊技機100は、リーチ発展煽り変動演出およびリーチ変動演出が変更操作演出により阻害されるのを防止するようになっている。
変更操作演出は、副制御基板330によって制御される。演出表示部200aにおける操作演出画像の表示制御に関しては、副制御基板330の指示に基づいて画像制御基板340が行う。画像制御基板340の処理については後述する。
次に副制御基板330が行う、変更操作演出制御処理について図42のフローチャートを用いて説明する。図42は、変更操作演出制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。変更操作演出制御処理は、本実施形態の変更操作演出における操作演出画像(例えば、対決リーチ発展演出における相手キャラクタ画像)の表示態様の変更を制御する処理である。変更操作演出制御処理は、図38を用いて説明したサブタイマ割込み処理の1ステップ(ステップS1400)である。したがって、サブタイマ割込み処理が実行される毎に、変更操作演出制御処理も実行される。
(ステップS1400−1)
変更操作演出制御処理が開始されると、まず、ステップS1400−1においてサブCPU330aは、変更操作演出中フラグがオン状態か否かを判定する。変更操作演出中フラグは、サブRAM330cの所定の記憶領域で保持され、変更操作演出が現在実行中であるか否かを示すフラグである。変更操作演出中フラグがオン状態であって変更操作演出中であると判定すると、ステップS1400−13に処理を移し、変更操作演出中フラグがオフ状態であって変更操作演出中でないと判定すると、ステップS1400−3に処理を移す。サブCPU330aは本実施形態における変更操作演出制御手段の一例に相当する。
(ステップS1400−3)
ステップS1400−3において、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態か否かを判定する。変動開始フラグは、図40に示すステップS1220−5において、変動パターンコマンドの受信に伴い送信バッファに変動演出実行コマンドがセットされたこと、すなわち変動演出が開始されるタイミングであることを示すフラグである。
サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であって変動演出が開始されるタイミングであると判定すると、変動開始フラグをオフ状態にした後、ステップS1400−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、変動開始フラグがオフ状態であって変動演出が開始されるタイミングでないと判定すると、後続のステップS1400−5からステップS1400−11までの処理を行わずに、変更操作演出制御処理を終了する。変動開始フラグおよび変更操作演出中フラグがオン状態になるまでは、変更操作演出制御処理において、サブタイマ割込み処理が実行される毎にステップS1400−1およびステップS1400−3の処理のみが実行される。
(ステップS1400−5)
ステップS1400−5において、サブCPU330aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態か否かを判定する。サブCPU330aは、例えば直近の大役遊技終了時に主制御基板300から受信した遊技状態変化指定コマンドに基づいて、現在の遊技状態を判定する。サブCPU330aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定すると、ステップS1400−7の処理に移り、高確率遊技状態でないと判定すると、後続のステップS1400−7からS1400−11までの処理を行わずに、変更操作演出制御処理を終了する。
(ステップS1400−7)
ステップS1400−7において、サブCPU330aは、変更操作演出期間タイマ330dにカウンタ値をセットし、ステップS1400−9の処理に移る。より具体的には、サブCPU330aは、副制御基板330が有する変更操作演出期間タイマ330dに変更操作演出期間を計測するためのカウンタ値を設定する。サブCPU330aは、変更操作演出期間タイマ330dを用いて変更操作演出期間を計測する。ステップS1400−7において、変更操作演出期間タイマ330dにセットされたカウンタ値は、サブタイマ割込み処理のステップS1100−5(図38参照)においてサブタイマ割込み処理が実行される毎に1ずつ減算される。
変更操作演出期間タイマ330dにセットされるカウンタ値は、リーチ変動パターンにおける基本変動演出の実行期間と同じ期間をカウントするための値であり、サブROM330bに格納されている予め定められた値である。変更操作演出期間タイマ330dは、当該カウンタ値に基づいてリーチ変動パターンにおける基本変動演出の実行時間と同じ長さの期間である変更操作演出期間を計測する。上述したように、本実施形態では、基本変動演出のみで構成される変動演出構成パターン1の変動演出以外の変動演出(変動演出構成パターン2から変動演出構成パターン4の変動演出)における基本変動演出の実行期間は同じ期間となる。ただし、遊技機100は、当該カウンタ値として基本変動演出の実行期間より短い期間をカウントするための値をサブROM330bに格納しておき、基本変動演出中の任意の時点で変更操作演出を終了させることができるように構成されていてもよい。これにより、リーチ変動パターンの基本変動演出の実行期間を最長として、当該基本変動演出の実行期間内に変更操作演出が実行されることとなる。
(ステップS1400−9)
ステップS1400−9において、サブCPU330aは、操作演出画像表示開始コマンドを作成し、ステップS1400−11の処理に移る。操作演出画像表示開始コマンドは、演出表示部200aに操作演出画像を表示させることを画像制御基板340に指示するコマンドである。ステップS1400−9においてサブCPU330aは、作成した操作演出画像表示開始コマンドを送信バッファにセットし、当該操作演出画像表示開始コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、遊技者の変更操作に応じて表示態様が変更される操作演出画像が演出表示部200aにおいて表示状態になる。
(ステップS1400−11)
ステップS1400−11において、サブCPU330aは、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグをオン状態にし変更操作演出制御処理を終了する。ステップS1400−3からステップS1400−11までの処理は変更操作演出を開始するための処理(変更操作演出開始処理)である。変更操作演出は、変更操作演出中フラグがオン状態になってから、変更操作演出中フラグがオフ状態になるまで継続される。
(ステップS1400−13)
ステップS1400−1において、変更操作演出中フラグがオン状態であると判定されると、次にステップS1400−13においてサブCPU330aは、遊技者が変更操作を行ったか否かを判定する。具体的には、ステップS1400−13においてサブCPU330aは、演出操作装置208が押下操作され、演出操作装置検出スイッチ208sから電飾制御基板350を介して副制御基板330に操作検出信号が入力されたか否かを判定する。サブCPU330aは、操作検出信号が入力されたと判定すると、ステップS1400−15に処理を移し、操作検出信号が入力されていないと判定すると、ステップS1400−17に処理を移す。ステップS1400−13における操作検出信号の入力判定は、変更操作演出中フラグがオフ状態になるまで変更操作演出制御処理において、サブタイマ割込み処理が実行される度に行われる。
(ステップS1400−15)
ステップS1400−15においてサブCPU330aは、操作演出画像変更コマンドを作成し、ステップS1400−17の処理に移る。操作演出画像変更コマンドは、演出表示部200aにおける操作演出画像の表示態様を変更させることを画像制御基板340に指示するコマンドである。ステップS1400−15においてサブCPU330aは、作成した操作演出画像変更コマンドを送信バッファにセットし、当該操作演出画像変更コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、遊技者の変更操作に応じて、演出表示部200aに表示された操作演出画像の表示態様が変更される。
(ステップS1400−17)
ステップS1400−17においてサブCPU330aは、変更操作演出期間タイマ330dにセットされているカウンタ値が0か否かを判定する。サブCPU330aは、当該カウンタ値が0であって変更操作演出期間が終了したと判定すると、ステップS1400−19に処理を移し、当該カウンタ値が0でなく変更操作演出期間が終了していないと判定すると、ステップS1400−23に処理を移す。
(ステップS1400−19)
ステップS1400−19においてサブCPU330aは、操作演出画像表示終了コマンドを作成し、ステップS1400−21の処理に移る。操作演出画像表示終了コマンドは、操作演出画像を一旦非表示状態にして、演出表示部200aにおける当該操作演出画像の表示を終了することを画像制御基板340に指示するコマンドである。
サブCPU330aは、ステップS1400−19において、作成した操作演出画像表示終了コマンドを送信バッファにセットし、当該操作演出画像表示終了コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、演出表示部200aに表示されていた操作演出画像が非表示状態になる。
(ステップS1400−21)
ステップS1400−21においてサブCPU330aは、変更操作演出中フラグをオフ状態にし、変更操作演出制御処理を終了する。変更操作演出中フラグがオフ状態になることは、変更操作演出が終了したことを示す。当該変更操作演出が終了した後に、上述のステップS1400−11において変更操作演出中フラグが再びオン状態になるまでは、変更操作演出が実行されない変更操作演出不実施期間となる。変更操作演出不実施期間においては、変更操作演出中フラグがオフ状態であるため(ステップS1400−1のNO)、遊技者が変更操作を行ったか否かの判定処理(ステップS1400−13)は行われない。したがって、操作演出画像変更コマンドの作成(ステップS1400−15)は行われず、画像制御基板340において操作演出画像の表示態様が変更されることもない。
(ステップS1400−23)
ステップS1400−17のNOの次のステップS1400−23において、サブCPU330aは、主制御基板300から特図停止指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、特図停止指定コマンドを受信しており、変動演出の終了タイミングであると判定すると、ステップS1400−19に処理を移す。サブCPU330aは、特図停止指定コマンドを受信したと判定すると、変更操作演出期間タイマ330dにセットされているカウンタ値が0でなく、予め定められた変更操作演出期間が経過していなくても、変更操作演出を終了する。一方、サブCPU330aは、特図停止指定コマンドを受信しておらず変動演出の終了タイミングでないと判定すると、変更操作演出制御処理を終了する。変更操作演出中フラグがオン状態(ステップS1400−1のYES)である間は、サブタイマ割込み処理が実行される度にステップS1400−13において操作検出信号の入力判定が行われ、ステップS1400−15からステップS1400−23までの処理が必要に応じて実行される。
次に、副制御基板330からの指示により、操作演出画像の表示制御を行う画像制御基板340について図43から図45を用いて説明する。図43は、画像制御基板340の構成を示すブロック図である。
図43に示すように、画像制御基板340は、CPU340a、CGROM340b、RAM340c、VDP(Video Display Processor)340d、VRAM340eおよびI/F343、345を有している。CPU340a、CGROM340b、RAM340c、VDP340dおよびI/F343は、バス341で相互にかつデータ授受可能に接続されている。I/F343には、副制御基板330(図3参照)が接続されている。また、VDP340dは、I/F345を介して演出表示装置200の演出表示部200a(図3参照)に接続されている。
画像制御基板340のCGROM340bには、演出表示装置200の演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されている。CPU340aは、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、画像データをCGROM340bから読み出してVRAM340eに書き込み、演出表示部200aでの画像表示を制御する。
CGROM340bには、基本変動演出およびリーチ発展煽り変動演出を構成する図柄や背景等の画像データが格納されている。また、CGROM340bには、リーチ変動演出の「パターン1」、「パターン2」の各対決リーチ発展演出を行う動画像を構成するための動画像構成用データ等も格納されている。
画像制御基板340には、これらの画像データの他にも、本実施形態における変動演出とともに実行される演出である変更操作演出において演出表示部200aに表示される操作演出画像のデータが格納されている。
次に、CGROM340bにおいて操作演出画像のデータを管理している操作演出画像データテーブルについて説明する。まず、本実施形態における対決リーチ発展演出と操作演出画像データテーブルとの関連について説明する。
本実施形態では、遊技者が選択した操作演出画像が対決リーチ発展演出における相手キャラクタ画像になることは、上述のとおりである。CGROM340bには、対決リーチ発展演出において対決する一方のキャラクタの画像データと他方のキャラクタの画像データをそれぞれ管理する2つの操作演出画像データテーブルが用意されている。この2つの操作演出画像データテーブルは、同一の構造のテーブルである。2つの操作演出画像データテーブルのうち、遊技者が選択したテーブルが自己チーム用、選択されなかったテーブルが相手チーム用の操作演出画像データテーブルとなる。
詳しい説明は省略するが、本実施形態では、遊技者は、遊技中の予め定められた期間(例えば遊技機100における大当たりの当選確率に係る遊技状態が低確率遊技状態の期間)内に2つのチームから自己チームを選択できる。自己チームの選択は、例えば、遊技者が演出操作装置208を操作することで行う。自己チームを選択すると、2つの操作演出画像データテーブルのうち、選択した自己チームに対応する操作演出画像データテーブルが自己チーム用のテーブルとして自動的に選択される。遊技者は、自己チームを選択した後に、当該自己チームに属する複数のキャラクタから自己キャラクタを選択できる。遊技者は、自己チーム用の操作演出画像データテーブルで管理される複数の操作演出画像データの中から、対決リーチ発展演出において相手キャラクタと対決させる自己キャラクタを選択する。自己チームを選択できる期間内に遊技者が演出操作装置208の操作等により自己チームを選択しなかったときは、遊技機100において初期設定されているチームおよび当該チームに属する一のキャラクタが自己チームおよび自己キャラクタとして決定される。自己チームが選択されると、2つの操作演出画像データテーブルのうち選択されなかった操作演出画像データテーブルが相手チーム用操作演出画像データテーブルとなる。
次に、操作演出画像データテーブルについて図44を用いて説明する。上述のとおり、操作演出画像データテーブルのテーブル構造は、自己チーム用および相手チーム用で同一であるため、相手チーム用操作演出画像データテーブル(以下、単に「操作演出画像データテーブル」と称する場合がある)を例にとって操作演出画像データテーブルについて説明する。図44は、本実施形態において変更操作演出に用いられる相手チーム用の操作演出画像のデータを管理する操作演出画像データテーブルの一例を示している。
相手チーム用操作演出画像データテーブルが決定すると、CPU340aは、RAM340cの所定の記憶領域で保持している相手チーム用テーブル識別情報を更新する。相手チーム用テーブル識別情報は、相手チーム用操作演出画像データテーブルを識別するための情報である。本実施形態では、相手チーム用テーブル識別情報は、操作演出画像データテーブルに1対1で対応付けられたテーブル名である。図44中の操作演出画像データテーブルの上部に図示された「ImageDataTbl001」が操作演出画像データテーブルのテーブル名の一例であり、相手チーム用テーブル識別情報に該当する。
図44に示すように、操作演出画像データテーブルは、「操作演出画像データ識別子」および「操作演出画像データ」の2項目に分類されている。「操作演出画像データ識別子」は、操作演出画像データを一意に識別する識別子を示している。本例では、操作演出画像データ識別子は、数値であり、「操作演出画像データ識別子」の欄において連番の数値として管理されている。本例では、「操作演出画像データ識別子」の欄に例えば「001」から「005」の値が操作演出画像データ識別子として格納されている。
「操作演出画像データ」は、変更操作演出に用いられる操作演出画像の画像データ(操作演出画像データ)を示している。本実施形態では、複数の操作演出画像データが「操作演出画像データ」の欄に格納されている。本例では、例えば相手キャラクタ画像351aから相手キャラクタ画像351eの画像データが複数の操作演出画像データとして「操作演出画像データ」の欄に格納されている。操作演出画像データテーブルは、同一行に格納した操作演出画像データ識別子および操作演出画像データを対応づけて管理している。本例では例えば、「操作演出画像データ識別子」欄の1行目に格納された「001」と、「操作演出画像データ」欄の1行目に格納された相手キャラクタ画像351aとが対応づけられている。したがって、操作演出画像データテーブルから操作演出画像データを取得する際に、操作演出画像データ識別子の値「001」が指定されると、操作演出画像データとして相手キャラクタ画像351aの画像データが取得される。
変更操作演出の実行期間中に遊技者が演出操作装置208の変更操作を行うと、操作演出画像データテーブルで管理される相手キャラクタ画像351aから相手キャラクタ画像351eの画像データの中から一の画像データが操作演出画像データとして読み出される。変更操作とは、演出操作装置208を操作(例えば押下)することをいう。なお、操作演出画像データテーブルに格納する操作演出画像データ識別子および操作演出画像データの数は、CGROM340bの所定の記憶領域の範囲内において制限されないが、本実施形態では、それぞれ5つのデータが格納されているとして、以降の説明を行う。
次に、画像制御基板340における操作演出画像の表示制御処理の一例として相手キャラクタ画像の表示制御処理について図45を用いて説明する。図45は、相手キャラクタ画像の表示制御処理で用いられる相手キャラクタ記憶領域400と、演出表示部200aに表示される相手キャラクタ画像を示す図である。図45(a)から図45(e)中のそれぞれの上段には、操作演出画像データ識別子を記憶した相手キャラクタ記憶領域400が図示されている。図45(a)から図45(e)中のそれぞれの下段には、上段に示す相手キャラクタ記憶領域400での操作演出画像データ識別子の記憶状態において演出表示部200aに表示される相手キャラクタ画像が図示されている。図45(a)から図45(e)に向かって、相手キャラクタ記憶領域400での操作演出画像データ識別子の記憶状態および演出表示部200aでの相手キャラクタ画像の表示遷移が表されている。
図45(a)から図45(e)に示すように、相手キャラクタ記憶領域400は、第0記憶部400aから第5記憶部400fを有している。第0記憶部400aは、相手キャラクタ画像の表示制御処理の対象となる操作演出画像データ識別子を記憶する記憶部である。第1記憶部400bから第5記憶部400fは、表示制御処理待ちの操作演出画像データ識別子を記憶する記憶部である。相手キャラクタ記憶領域400は、RAM340cの所定の記憶領域に設けられている。相手キャラクタ記憶領域400は、相手チーム用操作演出画像データテーブルに記憶された操作演出画像データ識別子のうち、表示制御処理待ちの操作演出画像データ識別子の総数よりも多くの個数の操作演出画像データ識別子を記憶できる表示制御処理待ち用の記憶部を有している。本実施形態では、表示制御処理待ちの操作演出画像データ識別子は4つだが、図45(a)から図45(e)中の上段に示す相手キャラクタ記憶領域400は、第1記憶部400bから第5記憶部400fまでの5つの表示制御処理待ち用の記憶部を有している。表示制御処理待ち用の記憶部のうちの操作演出画像データ識別子が記憶されていない記憶部は、第0記憶部400aに記憶する操作演出画像データ識別子の値の入れ替えに用いる予備の記憶部として用いられる。本例では予備の記憶部は1つだが、当該予備の記憶部は1つに限られず、2つ以上あってもよい。
図45に示す相手キャラクタ記憶領域400では、第5記憶部400fが予備の記憶部として用いられる。したがって、第0記憶部400aに記憶する操作演出画像データ識別子の値の入れ替え時以外は、図45(a)から図45(e)中の上段で示すように、操作演出画像データ識別子は第0記憶部400aおよび第1記憶部400bから第4記憶部400eに記憶されている。
第0記憶部400aに記憶された操作演出画像データ識別子に対応する画像データの相手キャラクタ画像が演出表示部200aに表示される。このため、図45(a)から図45(e)に示すように演出表示部200aには、第0記憶部400aに操作演出画像データ識別子の値「001」が記憶されている場合には相手キャラクタ画像351aが表示され、第0記憶部400aに操作演出画像データ識別子の値「002」が記憶されている場合には相手キャラクタ画像351bが表示され、第0記憶部400aに操作演出画像データ識別子の値「003」が記憶されている場合には相手キャラクタ画像351cが表示され、第0記憶部400aに操作演出画像データ識別子の値「004」が記憶されている場合には相手キャラクタ画像351dが表示され、第0記憶部400aに操作演出画像データ識別子の値「005」が記憶されている場合には相手キャラクタ画像351eが表示される。
RAM340cに保存された相手チーム用テーブル識別情報の更新に伴い、CPU340aは、更新後の相手チーム用テーブル識別情報に対応する相手チーム用操作演出画像データテーブルに基づいて、RAM340cに設けられた相手キャラクタ記憶領域400に記憶されている操作演出画像データ識別子の値を更新する。より具体的には、まずCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400に記憶されている操作演出画像データ識別子の値を削除する。次にCPU340aは、更新された相手チーム用テーブル識別情報に基づいて、相手チーム用操作演出画像データテーブルから全ての操作演出画像データ識別子の値を予め定められた任意の順番で取得する。本実施形態では、CPU340aは操作演出画像データ識別子を昇順で取得し、当該昇順で取得した先頭の操作演出画像データ識別子の値を第0記憶部400aに書き込む。さらにCPU340aは、残りの操作演出画像データ識別子の値を取得順に第1記憶部400bから第4記憶部400eに書き込む。図45(a)中の上段は、相手チーム用テーブル識別情報の更新時の相手キャラクタ記憶領域400を示している。第0記憶部400aには、図44に示す操作演出画像データ識別子の値「001」が記憶され、第1記憶部400bから第4記憶部400eには、図44に示す操作演出画像データ識別子の値「002」から「005」までが昇順に格納されている。
画像制御基板340が副制御基板330から操作演出画像表示開始コマンドを受信すると、CPU340aは、受信された操作演出画像表示開始コマンドに基づいて、操作演出画像(本実施形態においては相手キャラクタ画像)を演出表示部200aに表示する。ここで、操作演出画像表示開始コマンドを受信した時点の相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態が図45(a)中の上段に示す状態であったとする。CPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに格納されている操作演出画像データ識別子の値「001」を取得する。次に、CPU340aは、RAM340cに保持されている相手チーム用テーブル識別情報の値「ImageDataTbl001」に基づいて、操作演出画像データテーブル(図44参照)を識別する。CPU340aは、この値「ImageDataTbl001」に対応づけられた操作演出画像データテーブルから操作演出画像データ識別子の値「001」に対応する相手キャラクタ画像351aの画像データを取得し、相手キャラクタ画像351aを操作演出画像として演出表示部200aに表示させる。このように、演出表示部200aに表示されている相手キャラクタ画像は、第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子に対応する相手キャラクタ画像となる。
変更操作演出期間中に画像制御基板340が副制御基板330から操作演出画像変更コマンドを1回受信すると、CPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶された操作演出画像データ識別子を予備の記憶部である第5記憶部400fに記憶し、第1記憶部400bに記憶された操作演出画像データ識別子を第0記憶部400aに記憶し、第2記憶部400cから第5記憶部400fに記憶された操作演出画像データ識別子を第1記憶部400bから第4記憶部400eにそれぞれ繰り上げて記憶する。このように、CPU340aは、画像制御基板340での操作演出画像変更コマンドの受信に基づいて、第0記憶部400aから第4記憶部400eにそれぞれ記憶された操作演出画像データ識別子の値を循環させる。画像制御基板340が操作演出画像変更コマンドを1回受信するごとに、第0記憶部400aに記憶された操作演出画像データ識別子が1回だけ変更されるので、演出表示部200aに表示される相手キャラクタ画像の表示態様も1回だけ変更される。
上述のとおり、CPU340aが相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aから第4記憶部400eにそれぞれ記憶された操作演出画像データ識別子の値を循環させることにより相手キャラクタ画像の表示制御処理が実行される。図45(a)から図45(e)を用いて、相手キャラクタ画像の表示制御処理の流れをより具体的に説明する。変更操作演出期間中に相手キャラクタ記憶領域400の状態が図45(a)中の上段に示す状態であり、演出表示部200aには図45(a)中の下段に示す相手キャラクタ画像351aが操作演出画像として表示されていたとする。この変更操作演出期間中に画像制御基板340が副制御基板330から1回目の操作演出画像変更コマンドを受信すると、CPU340aは、第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「001」を第5記憶部400fに移動して記憶し、次いで操作演出画像データ識別子の値「002」を第1記憶部400bから第0記憶部400aに移動して記憶し、最後に第2記憶部400cから第5記憶部400fに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「003」から「005」および「001」を第1記憶部400bから第4記憶部400eに繰り上げて移動して記憶する。この処理により、相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態は、図45(b)中の上段に示す状態となる。図45(b)中の上段に示すように、第0記憶部400aには、操作演出画像データ識別子の値「002」が記憶されている。このため、CPU340aは、相手チーム用テーブル識別情報に基づいて操作演出画像データテーブル(図44参照)から、第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「002」に対応する相手キャラクタ画像351bの画像データを取得し、相手キャラクタ画像351bを演出表示部200aに表示させる。
図45(b)中の下段に示すように、演出表示部200aに表示されている相手キャラクタ画像351bは、図45(b)中の上段に示す相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「002」に対応する相手キャラクタ画像(図44参照)である。こうして、画像制御基板340が副制御基板330から受信した操作演出画像変更コマンドに基づき、図45(a)から図45(b)中の下段で示すように、演出表示部200aに表示される操作演出画像(相手キャラクタ画像)の表示態様が、相手キャラクタ画像351aから相手キャラクタ画像351bに変更される。
変更操作演出期間中に相手キャラクタ記憶領域400における変更操作画像データ識別子の記憶状態が図45(b)中の上段に示す状態であり、図45(b)の下段に示す相手キャラクタ画像351bが操作演出画像として演出表示部200aに表示されているとする。画像制御基板340が副制御基板330から2回目の操作演出画像変更コマンドを受信すると、CPU340aは、上述と同様の処理により相手キャラクタ記憶領域400に記憶した操作演出画像データ識別子を循環させる。これにより、図45(c)中の上段に示すように、第0記憶部400aには操作演出画像データ識別子の値「003」が記憶され、第1記憶部400bから第4記憶部400eにはそれぞれ、操作演出画像データ識別子の値「004」、「005」、「001」および「002」が記憶される。第0記憶部400aには操作演出画像データ識別子の値「003」が記憶されているので、図45(c)中の下段に示すように、当該値「003」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351cが操作演出画像データとして演出表示部200aに表示される。
また、2回目の操作演出画像変更コマンドの受信により、相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態が図45(c)中の上段に示す状態であり、図45(c)中の下段に示す相手キャラクタ画像351cが操作演出画像として演出表示部200aに表示されているとする。変更操作演出期間中に、画像制御基板340が副制御基板330から3回目の操作演出画像変更コマンドを受信すると、CPU340aは、上述と同様の処理により相手キャラクタ記憶領域400に記憶した操作演出画像データ識別子を循環させる。これにより、図45(d)中の上段に示すように、第0記憶部400aには操作演出画像データ識別子の値「004」が記憶され、第1記憶部400bから第4記憶部400eにはそれぞれ、操作演出画像データ識別子の値「005」、「001」、「002」および「003」が記憶される。第0記憶部400aには操作演出画像データ識別子の値「004」が記憶されているので、図45(d)中の下段に示すように、当該値「004」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351dが操作演出画像データとして演出表示部200aに表示される。さらに、3回目の操作演出画像変更コマンドの受信により、相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態が図45(d)中の上段に示す状態であり、図45(d)中の下段に示す相手キャラクタ画像351dが操作演出画像として演出表示部200aに表示されているとする。変更操作演出期間中に、画像制御基板340が副制御基板330から4回目の操作演出画像変更コマンドを受信すると、CPU340aは、上述と同様の処理を実行し、相手キャラクタ記憶領域400の状態が図45(e)中の上段に示すように、第0記憶部400aには操作演出画像データ識別子の値「005」が記憶され、第1記憶部400bから第4記憶部400eにはそれぞれ、操作演出画像データ識別子の値「001」、「002」、「003」および「004」が記憶される。第0記憶部400aには操作演出画像データ識別子の値「005」が記憶されているので、図45(e)中の下段に示すように、当該値「005」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351eが操作演出画像データとして演出表示部200aに表示される。
また、4回目の操作演出画像変更コマンドの受信により、相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態が図45(e)中の上段に示す状態であり、図45(e)中の下段に示す相手キャラクタ画像351eが操作演出画像として演出表示部200aに表示されているとする。変更操作演出期間中に、画像制御基板340が副制御基板330から5回目の操作演出画像変更コマンドを受信すると、CPU340aは、1回目から4回目の操作演出画像変更コマンドを受信時と同じ手順により、図45(e)中の上段に示す相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態を、操作演出画像データ識別子の値「001」が第0記憶部400aに書き込まれた図45(a)中の上段に示す状態にする。すなわち、相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態は、操作演出画像表示開始コマンドの受信時と同じ状態になり、図45(a)中の下段に示すように、当該値「001」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351aが操作演出画像データとして演出表示部200aに表示される。
本例においては、図45(a)から図45(e)中の上段に示すように、画像制御基板340が操作演出画像変更コマンドを1回受信するごとに、第0記憶部400aに記憶された操作演出画像データ識別子の値および演出表示部200aに表示される相手キャラクタ画像の表示態様が1回だけ変更される。すなわち、遊技者が演出操作装置208を1回押下する度に、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶される操作演出画像データ識別子の値の順(本例では操作演出画像データ識別子の値「001」から「005」の昇順)に従って、当該操作演出画像データ識別子の値に対応する相手キャラクタ画像351aから相手キャラクタ画像351e(図44参照)が順次演出表示部200aに表示される。また、相手キャラクタ記憶領域400では、画像制御基板340が操作演出画像変更コマンドを受信する度に、CPU340aが第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値を入れ替えることで、格納されている操作演出画像データ識別子の値が循環する。相手キャラクタ記憶領域400に記憶されている操作演出画像データ識別子の総数と同じ回数だけ演出操作装置208が押下されると、相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態は、相手チーム用テーブル識別情報の更新時の状態に戻り、演出表示部200aには相手チーム用テーブル識別情報の更新後に最初に表示された相手キャラクタ画像が再び表示される。
CPU340aは、画像制御基板340が副制御基板330から操作演出画像表示終了コマンドを受信すると、当該操作演出画像表示終了コマンドに基づいて、演出表示部200aにおける相手キャラクタ画像の表示を終了する。操作演出画像表示終了コマンドに基づいて相手キャラクタ画像の表示を終了してから、操作演出画像表示開始コマンドに基づく相手キャラクタ画像の次の表示を開始するまで、相手キャラクタ記憶領域400の状態は保持される。例えば、操作演出画像表示終了コマンドに基づいて相手キャラクタ画像の表示を終了した時点の相手キャラクタ記憶領域400における操作演出画像データ識別子の記憶状態が図45(e)中の上段に示す状態であるとする。この場合、次に画像制御基板340が操作演出画像表示開始コマンドを受信した際には、CPU340aは、図45(e)中の上段に示す相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶された操作演出画像データ識別子の値「005」に対応する相手キャラクタ画像351eを演出表示部200aに表示させる。また、画像制御基板340が操作演出画像変更コマンドとともに操作演出画像表示終了コマンドを受信した場合には、CPU340aは、操作演出画像変更コマンドに基づく相手キャラクタ画像の表示態様の変更を行った後、操作演出画像表示終了コマンドに基づいて演出表示部200aにおける相手キャラクタ画像の表示を終了する。
次に、本実施形態における変動演出および変更操作演出の流れの第1の例を、図36、図38、図42、図44および図45を参照しつつ図46および図47を用いて説明する。
図46は、本実施形態における変動演出および変更操作演出の流れの第1の例を時間軸に沿って示す図である。図47は、本実施形態における変動演出および変更操作演出における演出表示部200aの表示態様の第1の例を示す図である。図46および図47では、遊技状態が高確率遊技状態中の1回目の変動演出(図46に示す「変動1回目」)の実行中に第1始動口120に遊技球が入球することで、大役抽選結果を報知するための変動演出が2回連続して行われる演出態様が例示されている。図46および図47に示す2回の変動演出は、いずれも変動演出構成パターン1の変動演出であり、基本変動演出のみで構成されている。本例では、1回目の変動演出は図36(b)に示す「ハズレ12秒」の態様の後半変動演出であり、2回目の変動演出(図46に示す「変動2回目」)は図36(b)に示す「ハズレ8秒」の態様の後半変動演出であるとする。また、図46に示す時間軸において、時刻T0から時刻T7へ向かって時の経過が示されている。さらに図47(a)から図47(g)は、この順に時の経過が示されている。
図46に示す1回目の変動である「変動1回目」の時刻T0において、サブCPU330aは、変動パターンコマンドの受信に伴い送信バッファに変動演出実行コマンドをセットし、変動演出が開始するタイミングであることを示す変動開始フラグをオン状態にする(ステップS1220−5(図40参照))。また、サブCPU330aは、図42に示す変更操作演出制御処理において、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−1のNO)、変動開始フラグがオン状態であると判定し(ステップS1400−3のYES)、高確率遊技状態であると判定する(ステップS1400−5のYES)。さらに、サブCPU330aは、変更操作演出期間タイマ330dに、サブROM330bから取得した、時刻T0から時刻T3までの基本変動演出の実行期間(12秒)と一致する変更操作演出期間(予定変更操作演出期間)をカウントするための値をカウンタ値としてセットし(ステップS1400−7)、操作演出画像表示開始コマンドを作成し(ステップS1400−9)、変更操作演出中フラグをオン状態に設定し(ステップS1400−11)、変更操作演出制御処理を終了する。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした操作演出画像表示開始コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。また、操作演出画像表示開始コマンドとともに変動演出の実行を指示する変動演出実行コマンドも画像制御基板340に送信される。画像制御基板340が変動演出実行コマンドを受信したことで、図47(a)に示すように、演出表示部200a内の中央よりも上側領域で、演出図柄210a,210b,210cが図47(a)中の下向きの太矢印に示す方向に順次回転移動する変動演出が開始される。この変動演出の開始とともに実行される変動演出態様が基本変動演出に該当する。変動演出の制御処理においては、画像制御基板340が変動演出実行コマンドを受信した時点、または受信した変動演出実行コマンドに基づいて画像制御基板340が演出表示装置200に変動演出の実行を指示する制御信号を送信した時点で変動演出が開始され、その後演出表示部200aにおいて基本変動演出が実行される。
また、画像制御基板340が操作演出画像表示開始コマンドを受信したことで、演出表示部200a内の中央よりも下側の右より領域に設けられた相手キャラクタ画像表示領域200cには、操作演出画像としての相手キャラクタ画像が表示される。画像制御基板340が当該操作演出画像表示開始コマンドを受信した時点の相手キャラクタ記憶領域400が図45(a)中の上段に示す状態であるとする。この場合、図47(a)に示すように、相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「001」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351a(図44参照)が表示される。さらに、例えば相手キャラクタ画像が表示されるのと同時に、演出表示部200a内の中央よりも下側のほぼ中央領域に設けられた自己キャラクタ表示領域200bには、遊技者が予め選択していた自己キャラクタ画像が表示される。自己キャラクタ画像の一例として、図47(a)では自己キャラクタ画像352が図示されている。こうして、基本変動演出と併せて自己キャラクタ画像352および相手キャラクタ画像351aが演出表示部200aに表示されることにより変更操作演出が開始される。なお、自己キャラクタ画像352は、基本変動演出の開始前から自己キャラクタ表示領域200bに表示されていてもよい。
図47では、理解を容易にするため、自己キャラクタ表示領域200bは破線の楕円枠により図示され、相手キャラクタ画像表示領域200cは破線の長方形枠により図示されている。しかしながら、自己キャラクタ表示領域200bは自己キャラクタ画像を表示するために演出表示部200a内に確保された領域であり、破線の楕円などによる画像によって実際に表示されることはない。同様に、相手キャラクタ画像表示領域200cは、相手キャラクタ画像を表示するために演出表示部200a内に確保された領域であり、破線の長方形枠などによる画像によって実際に表示されることはない。なお、自己キャラクタ表示領域200bおよび相手キャラクタ画像表示領域200cの図示については、後述する図49及び図50においても同様である。
相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351aの両側に変更操作ガイド画像353も併せて表示される。変更操作ガイド画像353は、相手キャラクタ画像を変更可能であることを遊技者に示唆する画像であり、CGROM340bに格納されている。本例では、変更操作ガイド画像353は、相手キャラクタ画像側に底辺を有する三角形の画像である。
図46に戻って、図47(a)に示す変動演出が開始されてから所定時間が経過した時刻T1において、遊技者が演出操作装置208を押下したとする。サブCPU330aは、変更操作演出制御処理において、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグがオン状態であると判定し(ステップS1400−1のYES)、操作検出信号が入力されたと判定し(ステップS1400−13のYES)、操作演出画像変更コマンドを作成する(ステップS1400−15)。さらに、サブCPU330aは、カウンタ値が0でないと判定し(ステップS1400−17のNO)特別図柄が停止表示されることを示す特図停止指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−23のNO)、変更操作演出制御処理を終了する。
また、サブCPU330aは、演出操作装置208の押下に基づいて送信バッファにセットした操作演出画像変更コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。これにより、画像制御基板340のCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶する操作演出画像データ識別子の値を「001」から「002」に変更する(図45(b)中の上段参照)。その結果、図47(b)に示すように相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351aに代わって、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「002」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351bが表示される。また、時刻T1において特図停止指定コマンドは受信されていないと判定されているので、演出表示部200aにおける演出図柄210a,210b,210cの変動演出が継続されている。
図46に戻って、時刻T1から所定時間が経過した時刻T2において、遊技者が再度演出操作装置208を押下したとする。サブCPU330aは、時刻T2における変更操作演出制御処理を時刻T1におけるのと同様に実行する。また、時刻T1と同じく、サブCPU330aは変更操作演出制御処理において、操作演出画像変更コマンドを作成し(ステップS1400−15)、作成した操作演出画像変更コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。これにより、画像制御基板340のCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部に記憶する操作演出画像データ識別子の値を「002」から「003」に変更する(図45(c)中の上段参照)。その結果、図47(c)に示すように相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351bに代わって、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「003」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351cが表示される。また、時刻T2における変更操作演出制御処理のステップS1400−23において、時刻T1におけるのと同じく特図停止指定コマンドは受信されていないと判定され、かつ時刻T1から所定時間が経過している。このため、演出表示部200a内の中央より上側領域において、演出図柄210aの「7」および演出図柄210cの「9」が停止し、演出図柄210bが順次回転移動する変動演出が継続されている。
図46に戻って、時刻T2から所定時間(時刻T0から12秒間)が経過した時刻T3は、基本変動演出が終了するタイミングである。サブCPU330aは、変更操作演出制御処理において、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグがオン状態であると判定し(ステップS1400−1のYES)、操作検出信号が入力されていないと判定する(ステップS1400−13のNO)。さらにサブCPU330aは、変更操作演出期間を計測する変更操作演出期間タイマ330dにセットされたカウンタ値が0であって変更操作演出期間が終了したと判定し(ステップS1400−17のYES)、操作演出画像表示終了コマンドを作成し(ステップS1400−19)、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグをオフ状態にして(ステップS1400−21)変更操作演出制御処理を終了する。これにより、基本変動演出の終了と共に変更操作演出が終了することとなる。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした操作演出画像表示終了コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。また、時刻T3は、変動演出が終了するタイミングであるため、操作演出画像表示終了コマンドとともに特別図柄が停止表示されることを示す特図停止指定コマンドも画像制御基板340に送信される。画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信したことにより、図47(d)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210bの「2」が停止することによって演出図柄210a,210b,210cの「7」「2」「9」が停止表示する。これにより、時刻T0から時刻T3の間に実行された変動演出が終了するとともに、大役抽選結果がハズレであることが遊技者に報知される。
また、画像制御基板340が操作演出画像表示終了コマンドを受信したことで、図47(d)に示すように、自己キャラクタ画像352、相手キャラクタ画像351cおよび変更操作ガイド画像353は非表示状態になる。自己キャラクタ画像352および相手キャラクタ画像351cが演出表示部200aにおいて非表示状態となることにより変更操作演出が終了される。なお、自己キャラクタ画像352は、変動演出の終了後も演出表示部200aに表示されていてもよい。
図46に戻って、図47(d)に示す変動演出の終了から所定時間が経過した時刻T4において、サブCPU330aは、時刻T4における変更操作演出制御処理として時刻T0におけるのと同様の処理を実行する。この変更操作演出制御処理において、サブCPU330aは、変更操作演出期間タイマ330dに、サブROM330bから取得した時刻T0から時刻T3までと同じ期間(12秒)である時刻T4から時刻T7までの期間をカウントするための値をカウンタ値としてセットし(ステップS1400−7)、操作演出画像表示開始コマンドを作成し(ステップS1400−9)、作成した操作演出画像表示開始コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。また、サブCPU330aは、操作演出画像表示開始コマンドとともに変動演出の実行を指示する変動演出実行コマンドも画像制御基板340に送信する。画像制御基板340が変動演出実行コマンドを受信したことで、図47(e)に示すように、図47(a)と同じく演出表示部200a内の中央よりも上側領域で、演出図柄210a,210b,210cが順次回転移動する変動演出が開始される。
また、画像制御基板340が操作演出画像表示開始コマンドを受信したことで、相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351cおよび変更操作ガイド画像353が表示される。相手キャラクタ記憶領域400は、図47(d)に示す1回目の変更操作演出の終了時に相手キャラクタ画像351cを非表示状態とした際の状態、すなわち1回目の変更操作演出において遊技者が最後に変更操作を行った時点(図46に示す時刻T2)での操作演出画像データ識別子の記憶状態を保持している。したがって相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aには、相手キャラクタ画像351cと対応する操作演出画像データ識別子の値「003」が記憶されている。そのため、図47(e)に示す2回目の変動演出に伴う変更操作演出の開始時において、相手キャラクタ画像351cが相手キャラクタ画像表示領域200cに表示される。さらに、自己キャラクタ表示領域200bには、自己キャラクタ画像352が表示される。自己キャラクタ画像352および相手キャラクタ画像351cが演出表示部200aに表示されることにより変更操作演出が開始される。
図46に示す「変動1回目」の変動演出が終了した時刻T3から図46に示す「変動2回目」の変動演出が開始する時刻T4までの期間は、主制御基板300において数回のタイマ割り込み処理が実行されるごく短い時間が経過するだけである。また本例では、図46に示す「変動1回目」の変動演出と「変動2回目」の変動演出とは変動演出構成パターン1に該当する変動演出であるため、基本変動演出が他の変動演出態様(リーチ発展煽り変動演出およびリーチ変動演出)を挟まずに連続して実行される。したがって、図46に示す「変動1回目」の変動演出と「変動2回目」の変動演出との間には、変更操作演出が行われない変更操作演出不実施期間はほぼ存在せず、1回目の変動演出に伴う変更操作演出と、2回目の変動演出に伴う変更操作演出とは連続して行われることとなる。ただし、「変動1回目」の基本変動演出開始時に変更操作演出期間タイマ330dにセットされたカウンタ値が基本変動演出の実行期間(図46に示す時刻T0から時刻T3と同じ期間)よりも短い期間をカウントするための値である場合、変更操作演出期間の終了後も「変動1回目」の基本変動演出は継続する。そのため、「変動1回目」の基本変動演出に引き続いて2回目の基本変動演出が連続して行われても、「変動2回目」の基本変動演出と同時に開始される変更操作演出は、「変動1回目」の変更操作演出に対して連続して行われない。
図46に戻って、時刻T4から所定時間が経過した時刻T5において、遊技者が演出操作装置208を押下したとする。サブCPU330aは、時刻T1および時刻T2と同じく操作演出画像変更コマンドを作成して(ステップS1400−15)画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。これにより、画像制御基板340のCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶する操作演出画像データ識別子の値を「003」から「004」に変更する(図45(d)中の上段参照)。その結果、図47(f)に示すように相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351cに代わって、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「004」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351dが表示される。また、時刻T5における変更操作演出制御処理のステップS1400−23において、特図停止指定コマンドは受信されていないと判定され、かつ時刻T4から所定時間が経過している。このため、演出表示部200a内の中央より上側領域において、演出図柄210aの「5」および演出図柄210cの「8」が停止し、演出図柄210bが順次回転移動する変動演出が継続されている。
図46に戻って、時刻T5から所定時間が経過した時刻T6において、サブCPU330aは、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグがオン状態であると判定し(ステップS1400−1のYES)、操作検出信号が入力されていないと判定する(ステップS1400−13のNO)。さらにサブCPU330aは、変更操作演出期間を計測する変更操作演出期間タイマ330dにセットされたカウンタ値が0でないと判定し(ステップS1400−17のNO)、特図停止指定コマンドを受信していると判定する(ステップS1400−23のYES)。続いてサブCPU330aは、操作演出画像表示終了コマンドを作成し(ステップS1400−19)、変更操作演出中であることを示す変更操作演出中フラグをオフ状態にして(ステップS1400−21)変更操作演出制御処理を終了する。時刻T6では、変更操作演出期間タイマ330dにセットされたカウンタ値が0ではないため、時刻T4において設定された設定上の変更操作演出期間である予定変更操作演出期間(時刻T4から時刻T7までの期間)は満了していない。しかしながら、副制御基板330は特図停止指定コマンドを受信しており、時刻T4から8秒間が経過した「ハズレ8秒」の態様の変動演出が終了するタイミングとなっている。そのため、予定変更操作演出期間が満了していなくても、変動演出とともに実行される演出である変更操作演出も終了する。図46に示すように、本実施形態による遊技機100は、副制御基板330が特図停止指定コマンドを受信することに基づいて、実際に実行された変更操作演出期間である実変更操作演出期間が予定変更操作演出期間よりも短くなる場合がある。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした操作演出画像表示終了コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。また、時刻T6は、変動演出が終了するタイミングであるため、操作演出画像表示終了コマンドとともに特別図柄が停止表示されることを示す特図停止指定コマンドも画像制御基板340に送信される。画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信したことにより、図47(g)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210bの「4」が停止することによって演出図柄210a,210b,210cの「5」「4」「8」が停止表示する。これにより、時刻T4から時刻T6の間に実行された変動演出が終了するとともに、大役抽選結果がハズレであることが遊技者に報知される。
また、画像制御基板340が操作演出画像表示終了コマンドを受信したことで、図47(g)に示すように、自己キャラクタ画像352、相手キャラクタ画像351dおよび変更操作ガイド画像353は図47(d)で示したのと同様に非表示状態になる。自己キャラクタ画像352および相手キャラクタ画像351dが演出表示部200aにおいて非表示状態となることにより変更操作演出が終了される。なお、自己キャラクタ画像352は、変動演出の終了後も演出表示部200aに表示されていてもよい。
以上、主に図46および図47を用いて本実施形態における変動演出および変更操作演出の流れの第1の例を説明した。従来の遊技機では、高確率遊技状態中に実行される変動演出は変動演出構成パターン1の変動演出(基本変動演出のみの変動演出)となることが多い。変動演出構成パターン1の変動演出において、演出図柄210a,210b,210cが回転移動するのみでは遊技が単調になり、遊技者が遊技に飽きてしまう可能性がある。本実施形態における遊技機100は、遊技が単調になりがちな基本変動演出の実行期間に合わせて変更操作演出を行い、基本変動演出中に遊技者に相手キャラクタ画像の変更操作を行わせることが可能となる。これにより遊技機100は、遊技に参加している感覚を遊技者に与え遊技者に遊技との一体性を感じさせ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態による遊技機100は、前回の変更操作演出で遊技者が選択した相手キャラクタ画像を次の変更操作演出開始時に演出表示部200aに表示できる。このため、遊技者は、変更操作演出毎に同じ相手キャラクタ画像から変更操作を開始する必要がなくなり、前回の変更操作演出の終了時に演出表示部200aに表示させた相手キャラクタ画像から変更操作を開始できる。その結果、遊技者は、変動演出毎に当該変動演出の開始から一定期間の間に同じ相手キャラクタ画像を繰り返し見なくてもよくなるため、遊技機100は、遊技者が変更操作演出に対する興味を喪失してしまうのを防止できる。また、遊技機100は、前回の変更操作演出終了時の相手キャラクタ画像を次の変更操作演出開始時に表示させることにより、連続性を有する変更操作演出を複数の変動演出に亘って実行できる。これにより、遊技者は、所望の相手キャラクタ画像を複数回目の変動演出において表示させたときに達成感を味わうことができる。また、遊技者は、複数の変動演出に亘って、操作演出画像データテーブルに格納されている範囲内でより多くの相手キャラクタ画像を演出表示部200aに表示させ、自分の好みの相手キャラクタ画像を探すことができる。このように、遊技機100は、基本変動演出が繰り返し実行され単調になりがちな遊技中にも遊技に対する遊技者の興味を継続させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
一方、遊技機100は、変更操作演出開始時に、前回の変更操作演出終了時の相手キャラクタ画像ではなく常に同じ所定の相手キャラクタ画像を演出表示部200aに表示し、演出操作装置208の操作(押下)に起因して同じ順番で相手キャラクタ画像を順次演出表示部200aに表示するように構成されていてもよい。この場合、変更操作演出では、遊技者が演出操作装置208を操作(押下)する回数分だけ相手キャラクタ画像も変更する。このため、遊技者は、変更操作演出期間に演出操作装置208を連打して、前回の変更操作演出期間よりも今回の変更操作演出期間により多くの相手キャラクタ画像の表示に挑戦するといった楽しみ方ができる。これにより、遊技機100は、基本変動演出が繰り返し実行され単調になりがちな遊技中にも遊技に対する遊技者の興味を継続させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、本実施形態における変動演出および変更操作演出の流れの第2の例を、図36、図38、図42、図44および図45を参照しつつ図48、図49および図50を用いて説明する。
図48は、本実施形態における変動演出および変更操作演出の流れの第2の例を時間軸に沿って示す図である。図49および図50は、本実施形態における変動演出および変更操作演出における演出表示部200aの表示態様の第2の例を示す図である。図48、図49および図50では、遊技状態が高確率遊技状態中の1回目の変動演出の実行中に第1始動口120に遊技球が入球することで、大役抽選結果を報知するための変動演出が2回連続して行われる演出態様が例示されている。図48、図49および図50に示す1回目の変動演出(図48に示す「変動1回目」)は、変動演出構成パターン2の変動演出であって、基本変動演出とリーチ発展煽り変動演出で構成されており、図36(b)に示す「ハズレ12秒+煽り4秒」の態様の後半変動演出であるとする。図48、図49および図50に示す2回目の変動演出(図48に示す「変動2回目」)は、変動演出構成パターン3の変動演出であって、基本変動演出、リーチ発展煽り変動演出およびリーチ変動演出で構成されており、図36(a)に示す「リーチA+煽り4秒」の態様の前半変動演出と、例えば「パターン2」の態様の後半変動演出で構成されているとする。本例では、「リーチA」は12秒間の基本変動演出が行われる態様である。また、図48に示す時間軸において、時刻T0から時刻T10へ向かって時の経過が示されている。さらに図49(a)から図49(h)および図50(a)から図50(h)は、この順に時の経過が示されている。
図48に示す1回目の変動である「変動1回目」の時刻T0において、サブCPU330aは、変動パターンコマンドの受信に伴い送信バッファに変動演出実行コマンドをセットし、変動演出が開始するタイミングであることを示す変動開始フラグをオン状態にする(ステップS1220−5(図40参照))。また、サブCPU330aは、図42に示す変更操作演出制御処理において、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−1のNO)、変動開始フラグがオン状態であると判定し(ステップS1400−3のYES)、高確率遊技状態であると判定する(ステップS1400−5のYES)。さらに、サブCPU330aは、変更操作演出期間タイマ330dに、サブROM330bから取得した、時刻T0から時刻T3までの基本変動演出の実行期間(12秒)と一致する変更操作演出期間をカウントするための値をカウンタ値としてセットし(ステップS1400−7)、操作演出画像表示開始コマンドを作成し(ステップS1400−9)、変更操作演出中フラグをオン状態に設定し(ステップS1400−11)、変更操作演出制御処理を終了する。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした操作演出画像表示開始コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。また、操作演出画像表示開始コマンドとともに変動演出の実行を指示する変動演出実行コマンドも画像制御基板340に送信される。画像制御基板340が変動演出実行コマンドを受信したことで、図49(a)に示すように、演出表示部200a内の中央よりも上側領域で、演出図柄210a,210b,210cが図49(a)中の下向きの太矢印に示す方向に順次回転移動する変動演出が開始される。この変動演出の開始とともに実行される変動演出態様が基本変動演出に該当する。
また、画像制御基板340が操作演出画像表示開始コマンドを受信したことで、演出表示部200a内の中央よりも下側の右より領域に設けられた相手キャラクタ画像表示領域200cには、操作演出画像としての相手キャラクタ画像が表示される。画像制御基板340が当該操作演出画像表示開始コマンドを受信した時点の相手キャラクタ記憶領域400が図45(a)中の上段に示す状態であるとする。この場合、図49(a)に示すように、相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「001」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351a(図44参照)が表示される。さらに、例えば相手キャラクタ画像が表示されるのと同時に、演出表示部200a内の中央よりも下側のほぼ中央領域に設けられた自己キャラクタ表示領域200bには、遊技者が予め選択していた自己キャラクタ画像が表示される。自己キャラクタ画像の一例として、図49(a)では自己キャラクタ画像352が図示されている。こうして、基本変動演出と併せて自己キャラクタ画像352および相手キャラクタ画像351aが演出表示部200aに表示されることにより変更操作演出が開始される。なお、自己キャラクタ画像352は、基本変動演出の開始前から自己キャラクタ表示領域200bに表示されていてもよい。
相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351aの両側に変更操作ガイド画像353も併せて表示される。変更操作ガイド画像353は、相手キャラクタ画像を変更可能であることを遊技者に示唆する画像であり、CGROM340bに格納されている。本例では、変更操作ガイド画像353は、相手キャラクタ画像側に底辺を有する三角形の画像である。
図48に戻って、図49(a)に示す変動演出が開始されてから所定時間が経過した時刻T1において、遊技者が演出操作装置208を押下したとする。サブCPU330aは、変更操作演出制御処理において、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグがオン状態であると判定し(ステップS1400−1のYES)、操作検出信号が入力されたと判定し(ステップS1400−13のYES)、操作演出画像変更コマンドを作成する(ステップS1400−15)。さらに、サブCPU330aは、変更操作演出期間タイマ330dのカウンタ値が0でないと判定し(ステップS1400−17のNO)、特別図柄が停止表示されることを示す特図停止指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−23のNO)、変更操作演出制御処理を終了する。
また、サブCPU330aは、演出操作装置208の押下に基づいて送信バッファにセットした操作演出画像変更コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。これにより、画像制御基板340のCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶する操作演出画像データ識別子の値を「001」から「002」に変更する(図45(b)中の上段参照)。その結果、図49(b)に示すように相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351aに代わって、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「002」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351bが表示される。また、時刻T1において特図停止指定コマンドは受信されていないと判定されているので、演出表示部200aにおける演出図柄210a,210b,210cの変動演出が継続されている。
図48に戻って、時刻T1から所定時間が経過した時刻T2において、遊技者が再度演出操作装置208を押下したとする。サブCPU330aは、時刻T2における変更操作演出制御処理を時刻T1におけるのと同様に実行する。また、時刻T1と同じく、サブCPU330aは変更操作演出制御処理において、操作演出画像変更コマンドを作成し(ステップS1400−15)、作成した操作演出画像変更コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。これにより、画像制御基板340のCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶する操作演出画像データ識別子の値を「002」から「003」に変更する(図45(c)中の上段参照)。その結果、図49(c)に示すように相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351bに代わって、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「003」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351cが表示される。また、時刻T2における変更操作演出制御処理のステップS1400−23において、時刻T1におけるのと同じく特図停止指定コマンドは受信されていないと判定されているので、演出表示部200aにおける演出図柄210a,210b,210cの変動演出が継続されている。
図48に戻って、時刻T2から所定時間(時刻T0から12秒間)が経過した時刻T3は、基本変動演出が終了するタイミングである。サブCPU330aは変更操作演出制御処理において、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグがオン状態であると判定し(ステップS1400−1のYES)、操作検出信号が入力されていないと判定する(ステップS1400−13のNO)。さらにサブCPU330aは、変更操作演出期間を計測する変更操作演出期間タイマ330dにセットされたカウンタ値が0であって変更操作演出期間が終了したと判定し(ステップS1400−17のYES)、操作演出画像表示終了コマンドを作成し(ステップS1400−19)、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグをオフ状態にして(ステップS1400−21)変更操作演出制御処理を終了する。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした操作演出画像表示終了コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。画像制御基板340が操作演出画像表示終了コマンドを受信したことで、図49(d)に示すように、相手キャラクタ画像351cおよび変更操作ガイド画像353は非表示状態になる。相手キャラクタ画像351cが演出表示部200aにおいて非表示状態となることにより変更操作演出が終了される。なお、本例では自己キャラクタ画像352は、基本変動演出の終了後も演出表示部200aに表示されているが、相手キャラクタ画像351cと同じく非表示状態としてもよい。
また、時刻T3は、基本変動演出が終了するタイミングであるとともにリーチ発展煽り変動演出が開始するタイミングでもある。そのため図49(d)に示すように、演出図柄210a,210b,210c(本例では、「7」「3」「6」)は、演出表示部200a内の中央よりも上側領域で、わずかに揺れ動くように変動して表示される。これにより、時刻T0から時刻T3の間に実行された基本変動演出が終了するとともに、リーチ発展煽り変動演出が開始したことが遊技者に報知される。
図49(e)には、図49(d)に示すリーチ発展煽り変動演出が開始されてから所定時間が経過した図48における時刻T3から時刻T4の間の所定の時刻の演出表示部200aの状態が示されている。演出表示部200a内の中央よりも上側の左領域には、図49(d)に示したのと同様にわずかに揺れ動くように変動しながら演出図柄210aの「7」が表示されている。演出表示部200a内の中央よりも上側の中央および右側領域には、図49(a)から図49(c)に示す演出図柄210a,210b,210cの回転移動よりも遅い速度であって図柄態様が目視可能な程度の速度で回転移動している演出図柄210b,210cが表示されている。図49(e)には、演出図柄210bの図柄が「3」から「4」へ、演出図柄210cの図柄が「7」から「8」へ回転移動している状態が図示されている。
図48に戻って、時刻T3から所定時間(4秒間)が経過した時刻T4では、変更操作演出が終了しているため、サブCPU330aは、変更操作演出制御処理において変更操作演出中フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−1のNO)、変動演出が開始されるタイミングではないので変動開始フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−3のNO)、変更操作演出制御処理を終了する。また、時刻T4はリーチ発展煽り変動演出がリーチ変動演出に発展することなく終了し、かつ変動演出も終了するタイミングであるので、サブCPU330aは、副制御基板330が受信した特別図柄が停止表示されることを示す特図停止指定コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信したことにより、図49(f)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210a,210b,210cの「7」「4」「8」が停止表示する。これにより、時刻T0から時刻T4の間に実行された変動演出が終了するとともに、大役抽選結果がハズレであることが遊技者に報知される。なお、図49(f)において、自己キャラクタ画像352は、非表示状態となっているが、変動演出の終了後も演出表示部200aに表示されていてもよい。
図48に戻って、図49(f)に示す変動演出の終了から所定時間が経過した時刻T5において、サブCPU330aは、時刻T5における変更操作演出制御処理として時刻T0におけるのと同様の処理を実行する。この変更操作演出制御処理において、サブCPU330aは、変更操作演出期間タイマ330dに、サブROM330bから取得した時刻T0から時刻T3までと同じ期間(12秒)である時刻T5から時刻T8までの期間をカウントするための値をカウンタ値としてセットし(ステップS1400−7)、操作演出画像表示開始コマンドを作成し(ステップS1400−9)、作成した操作演出画像表示開始コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。また、サブCPU330aは、操作演出画像表示開始コマンドとともに変動演出の実行を指示する変動演出実行コマンドも画像制御基板340に送信する。画像制御基板340が変動演出実行コマンドを受信したことで、図49(g)に示すように、図49(a)と同じく演出表示部200a内の中央よりも上側領域で、演出図柄210a,210b,210cが順次回転移動する変動演出が開始される。
また、画像制御基板340が操作演出画像表示開始コマンドを受信したことで、相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351cが表示される。相手キャラクタ記憶領域400は、図49(d)に示す1回目の変更操作演出の終了時に相手キャラクタ画像351cを非表示状態とした際の状態、すなわち1回目の変更操作演出において遊技者が最後に変更操作を行った時点(図48に示す時刻T2)での操作演出画像データ識別子の記憶状態を保持している。したがって相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aには、相手キャラクタ画像351cと対応する操作演出画像データ識別子の値「003」が記憶されている。そのため、図49(g)に示す2回目の変動演出に伴う変更操作演出の開始時において、相手キャラクタ画像351cが相手キャラクタ画像表示領域200cに表示される。さらに、自己キャラクタ表示領域200bには、自己キャラクタ画像352が表示される。自己キャラクタ画像352および相手キャラクタ画像351cが演出表示部200aに表示されることにより変更操作演出が開始される。
図48に示す「変動1回目」の変動演出が終了した時刻T4から図48に示す「変動2回目」の変動演出が開始する時刻T5までの期間は、主制御基板300において数回のタイマ割り込み処理が実行されるごく短い時間が経過するだけである。しかしながら、本例では、図48に示す「変動1回目」の変動演出は変動演出構成パターン2に該当する変動演出であるため、「変動1回目」の変動演出における基本変動演出と「変動2回目」の変動演出における基本変動演出との間に、「変動1回目」の変動演出におけるリーチ発展煽り変動演出が4秒間実行される。リーチ発展煽り変動演出が実行される期間は変更操作演出が実行されない期間であるため、図48に示す「変動1回目」の変動演出と「変動2回目」の変動演出との間には、変更操作演出が行われない変更操作演出不実施期間が設けられることとなる。変更操作演出不実施期間においてサブCPU330aは、変更操作演出中フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−1のNO)、変動演出が開始されるタイミングではないので変動開始フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−3のNO)、変更操作演出制御処理を終了する。このように変更操作演出不実施期間では、相手キャラクタ画像は表示されず、図42に示す変更操作演出制御処理において遊技者が演出操作装置208を押下したか否かを検出する操作検出信号の入力判定(ステップS1400−13)および当該操作検出信号の入力判定以降のステップも実行されない。このため、遊技者が変更操作演出不実施期間に演出操作装置208を押下しても、変更操作演出により相手キャラクタ画像の表示態様が変更されることはない。
図48に戻って、時刻T5から所定時間が経過した時刻T6において、遊技者が演出操作装置208を押下したとする。サブCPU330aは、時刻T1および時刻T2と同じく、変更操作演出制御処理において操作演出画像変更コマンドを作成して(ステップS1400−15)画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。これにより、画像制御基板340のCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶する操作演出画像データ識別子の値を「003」から「004」に変更する(図45(d)中の上段参照)。その結果、図49(h)に示すように相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351cに代わって、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「004」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351dが表示される。また、時刻T6における変更操作演出制御処理のステップS1400−23において、特図停止指定コマンドは受信されていないと判定されているので、演出表示部200aにおける演出図柄210a,210b,210cの変動演出が継続されている。
図48に戻って、時刻T6から所定時間が経過した時刻T7において、遊技者が演出操作装置208を押下したとする。サブCPU330aは、時刻T1、時刻T2および時刻T6と同じく、変更操作演出制御処理において、操作演出画像変更コマンドを作成して(ステップS1400−15)画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。これにより、画像制御基板340のCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶する操作演出画像データ識別子の値を「004」から「005」に変更する(図45(e)中の上段参照)。その結果、図50(a)に示すように相手キャラクタ画像表示領域200cには、相手キャラクタ画像351dに代わって、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子の値「005」に対応する画像データに基づく相手キャラクタ画像351eが表示される。また、時刻T7における変更操作演出制御処理のステップS1400−23において、時刻T6におけるのと同じく、特図停止指定コマンドは受信されていないと判定されているので、演出表示部200aにおける演出図柄210a,210b,210cの変動演出が継続されている。
図48に戻って、時刻T7から所定時間(時刻T5から12秒間)が経過した時刻T8は、基本変動演出が終了するタイミングである。サブCPU330aは、時刻T3におけるのと同様に変更操作演出制御処理を実行して、操作演出画像表示終了コマンドを作成し(ステップS1400−19)、変更操作演出が実行中であることを示す変更操作演出中フラグをオフ状態にして(ステップS1400−21)変更操作演出制御処理を終了する。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした操作演出画像表示終了コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。画像制御基板340が操作演出画像表示終了コマンドを受信したことで、図50(b)に示すように、相手キャラクタ画像351eおよび変更操作ガイド画像353は非表示状態になる。相手キャラクタ画像351eが演出表示部200aにおいて非表示状態となることにより変更操作演出が終了される。なお、本例では自己キャラクタ画像352は、基本変動演出の終了後も演出表示部200aに表示されているが、相手キャラクタ画像351eと同じく非表示状態としてもよい。
また、時刻T8は、基本変動演出が終了するタイミングであるとともにリーチ発展煽り変動演出が開始するタイミングでもある。そのため図50(b)に示すように、演出図柄210a,210b,210c(本例では、「7」「2」「6」)は、演出表示部200a内の中央よりも上側領域で、わずかに揺れ動くように変動して表示される。これにより、時刻T5から時刻T8の間に実行された基本変動演出が終了するとともに、リーチ発展煽り変動演出が開始したことが遊技者に報知される。
図50(c)には、図50(b)に示すリーチ発展煽り変動演出が開始されてから所定時間が経過した図48における時刻T8から時刻T9の間の所定の時刻の演出表示部200aの状態が示されている。演出表示部200a内の中央よりも上側の左領域には、図50(b)に示したのと同様に、演出図柄210aの「7」がわずかに揺れ動くように変動しながら表示されている。また、演出表示部200a内の中央よりも上側の中央および右側領域には、図50(a)に示す演出図柄210a,210b,210cの回転移動よりも遅い速度であって図柄態様が目視可能な程度の速度で回転移動している演出図柄210b,210cが表示されている。図50(c)には、演出図柄210bの図柄が「2」から「3」へ、演出図柄210cの図柄が「6」から「7」へ回転移動している状態が図示されている。
図48に戻って、時刻T8から所定時間(4秒)が経過した時刻T9では、変更操作演出が終了しているため、サブCPU330aは、変更操作演出制御処理において、変更操作演出中フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−1のNO)、変動演出中であって変動演出が開始されるタイミングではないので変動開始フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−3のNO)、変更操作演出制御処理を終了する。また、時刻T9は、リーチに発展してリーチ発展煽り変動演出が終了するタイミングである。このため、図50(d)に示すように、演出表示部200a内の中央より上側の右領域には、演出図柄210cの「7」が揺れ動くようにわずかに変動しながら表示され、演出表示部200a内の中央より上側の中央領域には、図50(c)に示すのと同様のゆっくりした速度で演出図柄210bが回転変動している。これにより、時刻T8から時刻T9の間に実行されたリーチ発展煽り変動演出が終了するとともに、演出図柄がリーチ状態となったことが遊技者に報知され、リーチ変動演出が開始される。図50(d)において、自己キャラクタ画像352は演出表示部200aに表示されているが非表示状態としてもよい。
図50(e)は、図48に示す時刻T9においてリーチ発展煽り演出の終了ととともに開始されたリーチ変動演出における対決リーチ発展演出が行われている演出表示部200aの表示状態の一例を示している。演出表示部200aのほぼ中央に表示されている「バトル開始!!」の文字は、遊技者に対決リーチ発展演出が開始されたことを報知する演出の一例である。また、演出表示部200aの下側領域の左よりには自己キャラクタ画像352が表示され、演出表示部200aの下側領域の右よりには、相手キャラクタ画像351eが表示される。対決リーチ発展演出で対戦相手として表示される相手キャラクタは、図48の時刻T7において、遊技者が変更操作により選択し、図50(a)に示す相手キャラクタ画像表示領域200cに表示された相手キャラクタ画像351eである。対決リーチ発展演出開始時において、画像制御基板340のCPU340aは、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶されている操作演出画像データ識別子に対応する相手キャラクタ画像を対決リーチ発展演出における相手キャラクタとして適用する。本例では、図50(e)に示す対決リーチ発展演出の開始時において、相手キャラクタ記憶領域400は、図50(b)に示す変更操作演出の終了時に相手キャラクタ画像351eを非表示状態とした際の状態、すなわち直前の変更操作演出において遊技者が最後に変更操作を行った時点(図48に示す時刻T7)での操作演出画像データ識別子の記憶状態を保持している。したがって相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aには、相手キャラクタ画像351eの画像データに対応する操作演出画像データ識別子の値「005」が記憶されている。そのため、図50(e)に示す対決リーチ発展演出の開始時において、図50(b)に示す変更操作演出の終了時に演出表示部200aに表示されており、当該変更操作演出の終了に伴って非表示状態とした相手キャラクタ画像351eが対決リーチ発展演出の相手キャラクタとして適用される。
対決リーチ発展演出の相手キャラクタとして適用される相手キャラクタ画像は、変更操作演出で遊技者が選択した相手キャラクタ画像(操作演出画像)と関連する画像(以降、単に「関連画像」と称する場合がある)である。関連画像には、図50(e)に示す相手キャラクタ画像351eのように変更操作演出で遊技者が選択した相手キャラクタ画像自体の他に、当該相手キャラクタ画像が表すキャラクタをデフォルメまたは写実化したキャラクタの画像や、当該相手キャラクタ画像が表すキャラクタと同じキャラクタの衣装や表情等の態様が異なる画像などが含まれる。例えば、図50(e)は対決リーチ発展演出の一例として相手キャラクタ画像351eが演出表示部200aに表示されている状態を図示しているが、相手キャラクタ画像351eが表すキャラクタと同じキャラクタの異なる表情の画像が表示されてもよい。さらに、関連画像には変更操作演出で遊技者が選択した相手キャラクタ画像と解像度が異なる画像も含まれる。また、対決リーチ発展演出において、相手キャラクタ画像351eの他に、例えば相手チームに属する別のキャラクタの画像(一例として相手キャラクタ画像351a〜351d(図44参照))が関連画像として演出表示部200aに表示されてもよい。
本実施形態においては、上述したように操作演出画像の一例である相手キャラクタ画像を基本変動演出の後に実行されるリーチ変動演出における対決リーチ発展演出の相手キャラクタとして適用するとしたがこれに限られない。遊技機100は、操作演出画像と関連する画像を、対決リーチ発展演出に限らず、基本変動演出の後に実行される基本変動演出以外の他の変動演出態様(例えば、リーチ発展煽り変動演出およびリーチ変動演出における対決リーチ発展演出以外のリーチ発展演出)の一部として演出表示部200aに表示するように構成されていてもよい。
また、図50(e)に示すように、演出表示部200aにおいて、対決リーチ発展演出を阻害しないように演出図柄210a,210b,210cが表示されている。本例では、演出表示部200a内の右上角の領域において、演出図柄210bが回転移動し、その両側に演出図柄210a,210cの「7」が表示されたリーチ変動演出が継続されている。これにより、リーチ変動演出が継続されていることが遊技者に報知される。
図50(f)は、図48に示す時刻T9と時刻T10との間の所定の時刻における演出表示部200aの表示状態の一例を示している。本例では、演出表示部200aのほぼ中央に「勝利!!」という文字が表示されている。これにより、自己キャラクタが対決リーチ発展演出における相手キャラクタとの対決に勝利し、大役抽選結果として大当たりが報知されることが遊技者に示唆される。演出表示部200a内の右上角の領域では、図50(e)と同様の表示態様により、リーチ変動演出中であることが報知されている。
図48に戻って、時刻T9から所定時間が経過した時刻T10では、変更操作演出が終了しているため、サブCPU330aは、変更操作演出制御処理において変更操作演出中フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−1のNO)、変動演出が開始されるタイミングではないので変動開始フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1400−3のNO)、変更操作演出制御処理を終了する。また、時刻T10は変動演出が終了するタイミングであり、サブCPU330aは、副制御基板330が受信した特別図柄が停止表示されることを示す特図停止指定コマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7)。画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信したことにより、図50(g)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210bの演出図柄210a,210b,210cが全て「7」で停止表示する。これにより、時刻T5から時刻T10の間に実行された変動演出が終了するとともに、大役抽選結果が大当たりであることが遊技者に報知される。変動演出終了後、大入賞口が開放される大役遊技が実行されるのと同期して、図50(h)に示すように演出表示部200aにおいて大当たりに当選したことに伴う大当たり演出が実行される。
大役遊技後は、遊技状態が変化して遊技状態が高確率状態から低確率遊技状態になる場合がある。遊技状態が低確率状態となった場合は、大当たり演出後に実行される変動演出では、本実施形態の変更操作演出は行われない。大当たりを報知する変動演出後も遊技状態が高確率遊技状態である場合には、大当たり演出の実行に続いて、特1保留数等に応じて変動演出が実行される際に併せて変更操作演出も実行される。
相手キャラクタ記憶領域400は、図50(e)に示す対決リーチ発展演出を開始した際の状態、すなわち当該対決リーチ発展演出の直前の変更操作演出において遊技者が最後に変更操作を行った時点(図48に示す時刻T7)での操作演出画像データ識別子の記憶状態を保持している。したがって相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aには、相手キャラクタ画像351eの画像データに対応する操作演出画像データ識別子の値「005」が記憶されている。そのため、当該対決リーチ発展演出後に実施される変更操作演出の開始時において、相手キャラクタ画像表示領域200cに当該対決リーチ発展演出に適用された相手キャラクタ画像(例えば図50(e)に示す相手キャラクタ画像351e)を表示させることができる。
遊技機100は、対決リーチ発展演出後に変更操作演出が開始される際に、対決リーチ発展演出に適用された相手キャラクタ画像とは別の相手キャラクタ画像を、操作演出画像データテーブルに格納されている画像データに基づいて演出表示部200aに表示するように構成されていてもよい。上述した本実施形態においては、変更操作演出期間中に遊技者が演出操作装置208を変更操作しないときは、相手キャラクタ画像の表示態様は変更されない。したがって、遊技者が相手キャラクタ画像の変更操作を行わなければ、対決リーチ発展演出には毎回同じ相手キャラクタ画像が適用される。しかし、遊技機100が、対決リーチ発展演出後に変更操作演出が開始される際に対決リーチ発展演出に適用された相手キャラクタ画像とは別の相手キャラクタ画像を演出表示部200aに表示させるように構成されていれば、遊技者は、相手キャラクタ画像の変更操作を行わなくても、対決リーチ発展演出が実行される度に異なる相手キャラクタ画像が適用された対決リーチ発展演出を見ることができる。
以上、主に図48から図50を用いて、本実施形態における変動演出および変更操作演出の流れの第2の例を説明した。図48で示すように、本実施形態における遊技機100は、変更操作演出期間を基本変動演出の実行期間内に制限し、変更操作演出を行わない変更操作演出不実施期間が設けられている。図48で示すように、変動演出構成パターン2の変動演出(「変動1回目」)においては、変更操作演出不実施期間はリーチ発展煽り変動演出の実行期間と一致する。また、変動演出構成パターン3の変動演出(変動2回目)においては、変更操作演出不実施期間はリーチ発展煽り変動演出の開始時からリーチ変動演出の終了時までの期間となる。また図示していないが、変動演出構成パターン4の変動演出においては、変更操作演出不実施期間はリーチ変動演出の期間と一致する。このように、変動演出構成パターンによって変更操作演出不実施期間の長さは異なる。また、基本変動演出のみで構成されている変動演出構成パターン1の変動演出には変更操作演出不実施期間は設けられない。変更操作演出不実施期間が設けられることにより、変更操作演出はリーチ発展煽り演出およびリーチ変動演出を阻害することなく実行され、変動演出における一連の演出の効果が十分に発揮されるとともに、変動演出にメリハリを生じさせることができる。また、本実施形態における遊技機100は、遊技が単調になりがちな基本変動演出の実行期間に合わせて変更操作演出を行い、基本変動演出中に遊技者に相手キャラクタ画像の変更操作を行わせることが可能となる。これにより遊技機100は、遊技に参加している感覚を遊技者に与えるとともに遊技者に遊技との一体性を感じさせ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、図50(e)で示したように、本実施形態では変更操作演出において遊技者が変更操作を行うことで選択した相手キャラクタ画像が、対決リーチ発展演出に適用される。これにより、遊技者は、自己キャラクタと遊技者の所望の相手キャラクタとが対決する対決リーチ発展演出を見ることができる。さらに、本実施形態における遊技機100は、変更操作演出を高確率遊技状態において実行する。高確率遊技状態は大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態であるため、他の遊技状態と比較して大当たりに当選することを期待させる対決リーチ発展演出が実行される確率が高くなっている。したがって、遊技機100は、遊技者が選択した相手キャラクタと自己キャラクタが対決する演出を楽しませながら、大当たりに当選することを期待させる対決リーチ発展演出を実行することができる。これにより、遊技機100は、遊技者に積極的に相手キャラクタ画像の変更操作を行わせ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態における変更操作演出は一例に過ぎない。例えば、上記実施形態における変更操作演出は、対決リーチ演出に適用される相手キャラクタ画像自体の表示態様が変更される演出であるが、本発明はこれに限られない。例えば変更操作演出は、相手キャラクタ画像自体の表示態様ではなく、相手キャラクタの表情や衣装の表示態様が変更される演出でもよい。遊技機100は、例えば相手キャラクタの表情や衣装を表す画像の画像データを操作演出画像テーブルで管理し、遊技者が変更操作をする度に一のキャラクタの表情や衣装の表示態様を変更するように構成されていてもよい。このように、本実施形態において、操作演出画像の表示態様の変更には、操作演出画像自体の表示態様の変更や操作演出画像の一部の表示態様の変更が含まれる。
また、上記実施形態では、変更操作演出は高確率遊技状態において実行され、対決リーチ演出における相手キャラクタ画像を遊技者が変更操作により選択することとしたが、例えば低確率遊技状態においては、対決リーチ演出における自己キャラクタ画像を遊技者が変更操作により選択することとしてもよい。その場合は、画像制御基板340のCPU340aは、例えば自己チーム用テーブル識別情報として自己チーム用操作演出画像データテーブルのテーブル名を画像制御基板340のRAM340cで保持する。また、この場合CPU340aは、自己チーム用操作演出画像データテーブルから取得した操作演出画像データ識別子をRAM340cに設けられた相手キャラクタ記憶領域400と同様の自己キャラクタ記憶領域で保持する。
また、上記実施形態では、2つの操作演出画像データテーブルが用意されているとしたが、本発明ではこの限りではない。例えば、2つより多い数の操作演出画像データテーブルを用意しておき、自己チームの選択時に、相手チームも併せて遊技者が選択できるようにしてもよい。この場合、画像制御基板340のRAM340cは、相手チーム用テーブル識別情報に加えて自己チーム用操作演出画像データテーブルを識別するための情報である自己チーム用テーブル識別情報も記憶する。画像制御基板340のCPU340aは、遊技者が自己チームおよび相手チームを選択したことに伴い、自己チーム用テーブル識別情報および相手チーム用テーブル識別情報を更新する。
また、上記実施形態による遊技機100は、図2に示す丸状のボタン形状を備えた演出操作装置208を有しているが、本発明はこれに限られない。例えば、演出操作装置208は、上下左右に押下領域を備えた十字型のボタン(十字ボタン)であってもよい。
例えば演出操作装置208の右の領域が押下されたときは、図45を用いて説明したように、相手キャラクタ記憶領域400の第0記憶部400aに記憶される操作演出画像データ識別子の値が「「001」→「002」→「003」→「004」→「005」→「001」→・・・」のように昇順に循環され、演出表示部200aの相手キャラクタ画像表示領域200cには「相手キャラクタ画像351a→相手キャラクタ画像351b→相手キャラクタ画像351c→相手キャラクタ画像351d→相手キャラクタ画像351e→相手キャラクタ画像351a→・・・」のように操作演出画像の表示態様が循環される。一方、演出操作装置208の左の領域が押下されたときは、第0記憶部400aに記憶される操作演出画像データ識別子の値が「「001」→「005」→「004」→「003」→「002」→「001」→・・・」のように降順に循環され、演出表示部200aの相手キャラクタ画像表示領域200cには「相手キャラクタ画像351a→相手キャラクタ画像351e→相手キャラクタ画像351d→相手キャラクタ画像351c→相手キャラクタ画像351b→相手キャラクタ画像351a→・・・」のように操作演出画像の表示態様が循環される。
このように、それまで押下していたボタン(例えば右の領域のボタン)とは反対向きのボタン(例えば左の領域のボタン)を押下することにより、前回表示されていた相手キャラクタ画像を相手キャラクタ画像表示領域200cに再表示させることができる。特に、相手キャラクタ画像の総数が多い場合、上記実施形態における演出操作装置208では、遊技者が演出操作装置208を押下し過ぎて所望の相手キャラクタ画像から別の相手キャラクタ画像に切り替わってしまった場合に再び所望の相手キャラクタ画像を表示するためには、遊技者は当該総数と同じ数だけ演出操作装置208を押下しなければならない。このため、所望の相手キャラクタ画像が相手キャラクタ画像表示領域200cに再表示されるまでに時間がかかってしまい、所望の相手キャラクタ画像の再表示前に変更操作演出の実行期間が終了してしまう場合がある。これに対し、十字ボタンを備えた演出操作装置であれば、遊技者が演出操作装置208を押下し過ぎて所望の相手キャラクタ画像から別のキャラクタ画像に切り替わってしまった場合、それまで押下していたボタンとは反対向きのボタンを1回押下するだけで所望の相手キャラクタ画像を相手キャラクタ画像表示領域200cに再表示させることができる。このため、十字ボタンを備えた演出操作装置208であれば、変更操作演出の実行期間が終了して所望の相手キャラクタ画像の再表示ができない可能性を極めて低くすることができる。
さらに、十字ボタンの右の領域が押下された場合は、相手キャラクタ画像表示領域200cにおいて相手キャラクタ画像の右側に表示される変更操作ガイド画像353の色を、例えば白色から青色に変更し、十字ボタンの左の領域が押下された場合は、相手キャラクタ画像表示領域200cにおいて相手キャラクタ画像の左側に表示される変更操作ガイド画像353の色を同じく白色から青色に変更するようにして十字ボタンの左右いずれの領域が押下されたかを遊技者に報知するようにしてもよい。
また、変更操作演出期間において、十字ボタンの上の領域が押下された場合は、その時点までに実行された対決リーチ発展演出における自己キャラクタと相手キャラクタとの対戦結果の履歴が表示されるようにしてもよい。例えば、当該対戦結果の履歴は、画像制御基板340のRAM340cに保持されている。対戦結果の履歴は、例えば演出表示部200aの相手キャラクタ画像表示領域200cで相手キャラクタ画像に重畳して表示される。変更操作演出期間において、十字ボタンの下の領域が押下された場合は、表示されている対戦結果の履歴を非表示にするようにしてもよい。また、十字ボタンの下の領域が押下されなくても、変更操作演出期間が終了するタイミングで、当該対戦結果の履歴は相手キャラクタ画像とともに非表示とするようにしてもよい。十字ボタンの下の領域が一定期間押下されない場合には、当該対戦結果の履歴を非表示とするようにしてもよい。また、演出操作装置208が押下操作可能なボタンであることとしたが、これに限られず、ジョグダイヤル式の操作部や、タッチパネル、レバー等、遊技者の操作が可能であれば、その形態は特に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、リーチ変動パターンにおける基本変動演出の実行期間は、前半変動演出におけるいずれの態様においても同じ期間であるとしたが、本発明はこれに限られない。例えば、図36(a)に示す「リーチA」から「リーチD」の基本変動演出の実行期間は異なっていてもよい。この場合、変更操作演出期間が基本変動演出の実行期間を超過しないようにするため、変更操作演出期間タイマ330dにセットされるカウンタ値は、「リーチA」から「リーチD」のうち最も短い基本変動演出の期間を最大値とする必要がある。
また、上記実施形態では、変更操作演出期間タイマ330dにセットされるカウンタ値はサブROM330bに格納されている予め定められた値であるとしたが、本発明はこれに限られない。例えば、リーチ変動パターンの変動演出においては、ステップS1210−7(図39参照)において前半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする際に、変更操作演出期間タイマ330dにセットするカウンタ値として前半変動演出における各態様の基本変動演出の実行期間に一致する値を都度設定してもよい。また例えばリーチなし変動パターンの変動演出においては、ステップS1220−7(図40参照)において後半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする際に当該カウンタ値として後半変動演出における各態様の基本変動演出の実行期間に一致する値を設定してもよい。これにより、前半変動演出および後半変動演出における各態様の基本変動演出の実行期間が異なっている場合であっても、変更操作演出の期間を各基本変動演出の期間に一致させることができる。
また、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板300と、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板330とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板300および副制御基板330において、上記の各機能をどのように分担するかは適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、大当たりの当選確率を異にする2つの遊技状態と、第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態とを組み合わせた4つの遊技状態が設けられているが、遊技状態の内容や種類はこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、特2保留が特1保留に優先して読み出されることとしたが、特1保留および特2保留を、入賞順すなわち記憶された順に読み出してもよいし、特1保留が特2保留に優先して読み出されることとしてもよい。いずれにしても、予め設定された始動条件が成立すると、保留情報を予め設定された順に読み出し、保留情報として読み出した大役用乱数値に基づいて、大役遊技の実行可否が抽選により決定されればよい。
また、上記実施形態では、大当たり決定乱数および当たり図柄乱数の2つの乱数値によって、大入賞口128が開放される大役遊技の実行可否を少なくとも決定するための大役用乱数値を構成し、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数の3つの乱数値によって、大役遊技の実行可否を報知する変動演出の時間を少なくとも決定するための変動用乱数値を構成した。しかしながら、大役用乱数値および変動用乱数値は、それぞれ1の乱数値で構成してもよい。いずれにしても、大役用乱数値および変動用乱数は、それぞれ予め設定された範囲内から取得されるものであれば、1または複数の乱数値で構成することができる。
また、上記実施形態では、第1始動口120および第2始動口122の2つの始動口を設ける場合について説明したが、始動口は1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、第2始動口122が閉状態にあるときには、当該第2始動口122に遊技球が入球不可能となるように構成したが、第2始動口122が閉状態にあるときにも、一定の頻度で遊技球が入球することとしてもよい。
上記実施形態において、メインCPU300aが、本発明の抽選手段に相当する。また、上記実施形態において、メインCPU300aおよびサブCPU330aが、本発明の変動演出決定手段に相当する。また、上記実施形態において、サブCPU330aが、本発明の変動演出実行手段に相当する。また、上記実施形態において、演出表示装置200および演出表示部200aが表示手段に相当する。また、上記実施形態において、サブCPU330aおよび画像制御基板340のCPU340aが本発明の変更操作演出制御手段に相当する。