JP2016140718A - 遊技機 - Google Patents

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竜也 小林
裕矢 和佐田
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Abstract

【課題】遊技者の遊技に対する興趣の向上を図ることができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機は、副制御基板を備え、遊技者が演出表示部に表示される遊技に関する情報の内容の認識の可否を遊技中に切り替えることを予め選択している場合に、副制御基板のサブCPUは、遊技者による表示操作装置の操作に基づいて、遊技に関する情報の内容が認識できる遊技情報認識可能状態と前記遊技に関する情報の内容が認識できない遊技情報認識不可能状態のいずれかに遊技に関する情報の表示状態を制御する。
【選択図】図48

Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)に代表される遊技機に関する。
従来、遊技に関する情報として保留表示や保留情報に基づく事前判定(先読み)結果を画像表示装置に種々の態様で表示する遊技機が知られている。その一例として、可動物が可動したときに保留表示領域に表示されていた保留表示を非表示にするとともに、以後の入賞に対しても保留表示を非表示にする遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。
また、他の一例として、先読みゾーン演出として、保留変化予告が発生しやすいゾーンが存在し、先読み保留変化予告を実行可能な場合、先読み保留変化予告が高確率で発生するゾーンに突入したことを告知する遊技機が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2011−156148号公報 特開2014−33781号公報
しかしながら、従来の遊技機は、遊技に関する情報を表示することによってかえって遊技者の遊技に対する興趣を低減させてしまう場合があり、遊技者の遊技に対する興趣を十分に向上させることができないという問題を有している。
本発明の目的は、遊技者の遊技に対する興趣の向上を図ることができる遊技に関する情報の表示制御を行う遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による遊技機は、始動入賞口に遊技球が入球したことを契機として取得された乱数を記憶する乱数記憶手段と、前記乱数記憶手段に記憶された乱数に基づいて、当たりに当選するか否かの大役抽選を行い大役抽選結果を導出する大役抽選手段と、前記大役抽選結果を報知する変動演出および遊技に関する情報を表示する表示手段と、前記表示手段における前記遊技に関する情報の表示を制御する表示制御手段と、遊技者の操作を受け付ける操作装置と、を備え、前記遊技に関する情報の内容の認識の可否を遊技中に切り替えるか否かを選択する遊技情報表示モード選択演出において、遊技者が前記遊技に関する情報の認識の可否を遊技中に切り替えることを予め選択している場合に、前記表示制御手段は、遊技者による前記操作装置の操作に基づいて、前記遊技に関する情報の内容が認識できる遊技情報認識可能状態と前記遊技に関する情報の内容が認識できない遊技情報認識不可能状態のいずれかに前記遊技に関する情報の表示状態を切り替える遊技情報表示切替演出を制御することを特徴とする。
本発明によれば、遊技者の遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
扉が開放された状態を示す遊技機の斜視図である。 遊技機の正面図である。 遊技機のブロック図である。 大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。 当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。 リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。 リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。 変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。 変動時間決定テーブルを説明する図である。 特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。 遊技状態設定テーブルを説明する図である。 遊技状態と変動状態との関係を説明する図である。 当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。 (a)は普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、(b)は開閉制御パターンテーブルを説明する図である。 主制御基板におけるCPU初期化処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における電源断時退避処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるスイッチ管理処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるゲート通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における第1始動口通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における第2始動口通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄乱数取得処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における取得時演出判定処理を説明する第1のフローチャートである。 主制御基板における取得時演出判定処理を説明する第2のフローチャートである。 特別遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御基板における特別遊技管理処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。 (a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。 副制御基板におけるサブCPU初期化処理を示す図である。 副制御基板におけるサブタイマ割込み処理を示す図である。 副制御基板における変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。 副制御基板における変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。 副制御基板における先読み指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。 (a)は、当たり用保留表示態様決定テーブルの一例を説明する図であり、(b)は、ハズレ用保留表示態様決定テーブルの一例を説明する図である。 副制御基板におけるタイムスケジュール管理処理を説明するフローチャートである。 (a)は、保留表示画像の表示状態が保留表示認識可能状態である場合の演出表示部200aの表示態様の一例を示す図であり、(b)は、保留表示画像の表示状態が保留表示認識不可能状態である場合の演出表示部200aの表示態様の一例を示す図である。 保留表示モード選択演出中の演出表示部200aの表示態様の一例を示す図である。 保留表示モード選択演出制御処理を説明するフローチャートである。 保留表示モード選択演出設定処理を説明するフローチャートである。 保留表示切替演出制御処理を説明するフローチャートである。 保留表示演出再開処理を説明するフローチャートである。 保留表示演出停止処理を説明するフローチャートである。 画像制御基板340の構成を示すブロック図である。 演出表示部200aにおいて実行される変動演出および保留表示切替演出の表示態様の一例を示す図である。 部分遮蔽画像の表示態様の変形例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、入賞口ごとに異なっていてもよい。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。複数の大入賞口が設けられている場合、遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、大入賞口ごとに異なっていてもよい。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技盤108には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208および表示操作装置209が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
表示操作装置209は、遊技者の押下操作を受け付ける上下左右の押下領域を備えた十字型のボタンで構成され、演出操作装置208の右側に設けられている。この表示操作装置209は演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に上下左右いずれかの押下領域に対する遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、例えば演出表示部200aに表示されたカーソル画像が移動する等、演出表示部200aの表示状態が変更される。
演出操作装置208の後ろ側(遊技盤108側)には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿132が設けられており、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100が実行する遊技は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御基板320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御基板320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板340または電飾制御基板350に送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板340は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、CGROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板340のCGROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、演出表示部200aの画像表示を制御する。画像制御基板340の詳細については後述する。
電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際および表示操作装置209が押下されたことを検出する表示操作装置検出スイッチ209sから表示操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板330に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。遊技機100は、この大役抽選として大当たりに当選するか否かの判定を行う。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口128が開放されるとともに当該大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行され、また、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図4は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図5は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図5(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図5(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図6は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される後述の変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常1変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図6(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1、2個であれば、図6(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図6(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図6において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。この変動状態とリーチグループ決定乱数判定テーブルとの関係については、後で詳述する。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図7は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄の種別ごとにも設けられている。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(a)に示し、特1用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(b)に示し、特2用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(c)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、図7(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、図7(b)、(c)に示すように、読み出された保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図7において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチモード決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図7〜図9に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図6に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図7に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図7に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図8は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図9は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図9(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図9(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。
図10は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
特別図柄A〜Eが決定されると、図10に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口128の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
図11は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図11に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、特別図柄A〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に、次のようにして時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。すなわち、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄D、Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定され、このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。
また、特別図柄Bが決定された場合、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数は10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄Cが決定された場合、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるが、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短回数が10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、時短回数が10回に設定される。なお、ここでは、大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および高確回数、時短回数を設定することとしたが、大当たり当選時の遊技状態を問わず、大当たり図柄の種別に応じてのみ、遊技状態や高確回数、時短回数を設定してもよい。
図12は、遊技状態と変動状態との関係を説明する図である。上記したように、本実施形態では、遊技の進行条件を規定する遊技状態とは別の概念として、変動演出パターンの決定条件(選択するテーブル)を規定する変動状態が設けられている。この変動状態は、大役抽選によって決定された大当たり図柄の種別に応じて、次のように設定される。具体的には、図12(a)に示すように、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は特殊A変動状態に設定される。ただし、特殊A変動状態の継続期間である特殊変動期間は、大役遊技の終了後、大役抽選が20回確定するまでの間となり、大役抽選が20回確定すると、通常1変動状態となる。変動状態が通常1変動状態に設定されると、以後、再度大当たりに当選しない限り、変動状態が変更されることはない。なお、この通常1変動状態は、遊技機100の初期状態(低確率遊技状態および非時短遊技状態)において設定される変動状態であり、遊技機100におけるデフォルトの変動状態と言える。
なお、変動モード番号および変動パターン番号を決定するテーブル(リーチグループ決定乱数判定テーブル、リーチモード決定乱数判定テーブル、変動パターン乱数判定テーブル)は、変動状態ごとに選択される。したがって、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の20回の変動演出について、変動モード番号および変動パターン番号が特殊A変動状態用のテーブルに基づいて決定されることとなる。つまり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の20回の変動演出が、特殊な変動演出パターンとなる。
また、図12(b)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Bが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Aが決定された場合と同様に設定される。したがって、特殊A変動状態に設定されている間に、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるのか、低確率遊技状態であるのかを示唆する特殊な変動演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(c)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Cが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特殊変動状態に設定される。なお、ここでは、図12(c)に示すように、大役遊技の終了後、1〜4、6〜9回目の変動状態が特殊B変動状態となり、大役遊技の終了後、5回目の変動状態が特殊C変動状態となり、大役遊技の終了後、10回目の変動状態が特殊D変動状態となる。このように、変動状態は、大役遊技の終了後の変動演出の回数ごとに細かく切り替わるように予め設定されている。そして、この場合には、大役遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定すると、遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に切り替わるが、この遊技状態の切り替わりと同時に、変動状態も通常1変動状態に切り替わるように設定されている。
また、図12(d)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Cが決定されたときと同様に設定される。ただし、特別図柄Cが決定された場合には、時短回数が10回に設定されるのに対して、特別図柄Dが決定された場合には、時短回数が10000回に設定される。したがって、特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定するまでの間、特殊変動状態に設定され、以後、変動状態は通常2変動状態となる。高確率遊技状態および時短遊技状態において変動状態が通常2変動状態となると、以後、再度大当たりに当選するまで、通常2変動状態から他の変動状態に切り替わることはない。つまり、通常2変動状態というのは、高確率遊技状態および時短遊技状態におけるデフォルトの変動状態ということができる。このように、特別図柄C、Dが決定された場合に、大役遊技の終了後の10回の変動演出を、同様の特殊変動態様とし、この間に、時短遊技状態がいつまで継続するのかについての演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(e)に示すように、特別図柄Eが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、通常2変動状態に設定される。
なお、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後の時短回数が10000回に設定される。したがって、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後に特殊変動状態に設定されることはなく、図12(e)に示すのと同様に変動状態の設定がなされることとなる。つまり、大役遊技の終了後の変動状態は、大当たり当選時の遊技状態、大当たり図柄の種別に応じて予め設定されており、これらの情報を判断したうえで、大役遊技の終了後の変動状態が適宜設定されることとなる。
図13は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図14(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図14(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素のうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図15は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図16は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図17は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cおよび大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図18は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口128に遊技球が入球して大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図19は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図20は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図21は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図22は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理については、図23および図24を用いて後述する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<
04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図23は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明する第1のフローチャートであり、図24は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明する第2のフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを識別する確率状態識別カウンタのカウンタ値、すなわち、現在、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、確率状態識別カウンタのカウンタ値が、低確率遊技状態を示す値であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(a)参照)を選択し、高確率遊技状態を示す値であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(b)参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図5参照)を選択して特別図柄判定データを抽出する。また、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)を抽出する。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、上記ステップS536−5で抽出した特別図柄判定データに対応する先読み指定図柄コマンドを送信バッファにセットする。これにより、対象記憶部に記憶された保留について、現在の遊技状態において読み出された場合に決定される特別図柄の種別が、当該保留の記憶時点で導出されることとなる。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、時短遊技状態であると判定した場合には図24のステップS536−31に処理を移し、時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS536−11に処理を移す。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、セットされた特別図柄識別値が「00H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留は特1保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「00H」である(特1保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−13に処理を移し、特別図柄識別値は「00H」ではない(特2保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−19に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−15に処理を移す。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、予め設けられた取得時リーチ種別判定テーブルをセットし、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数の乱数範囲を判定する。詳しくは後述するが、ここでは、リーチグループ決定乱数が0〜8999であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第1の範囲であると判定し、リーチグループ決定乱数が9000〜9799であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第2の範囲であると判定し、リーチグループ決定乱数が9800〜10006であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第3の範囲であると判定する。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、上記ステップS536−15の判定結果に対応する先読み指定リーチ種別コマンドを送信バッファにセットする。具体的には、上記ステップS536−15において、乱数範囲が第1の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=00Hをセットし、乱数範囲が第2の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=01Hをセットし、乱数範囲が第3の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=02Hをセットする。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(b)参照)をセットする。なお、詳しい説明は省略するが、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、現在の変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、上記ステップS536−19でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンドを送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
上記ステップS536−11〜上記ステップS536−27の処理によれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特1保留について、当該特1保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特1保留の記憶時点で判定される。そして、当該特1保留によってはハズレの大役抽選結果が導出されると仮判定された場合には、リーチグループ決定乱数の範囲を示す先読み指定リーチ種別コマンドが副制御基板330に送信される。一方、当該特1保留によって大当たりに当選すると仮判定された場合には、当該特1保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。ただし、非時短遊技状態に設定されている場合には、特2保留が記憶されたとしても、当該特2保留については、先読み指定コマンド(先読み指定リーチ種別コマンド、先読み指定変動モードコマンド、先読み指定変動パターンコマンド)を副制御基板330に送信することはない。
(ステップS536−31)
また、上記ステップS536−9において、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合には、メインCPU300aは、図24に示すように、セットされた特別図柄識別値が「01H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留が特2保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「01H」である(特2保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−33に処理を移し、特別図柄識別値は「01H」ではない(特1保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−33)
メインCPU300aは、現在の変動状態が通常2変動状態であるかを判定する。その結果、通常2変動状態であると判定した場合にはステップS536−35に処理を移し、通常2変動状態ではないと判定した場合にはステップS536−37に処理を移す。
(ステップS536−35)
メインCPU300aは、メインRAM300cに記憶されている、現在の変動状態を示す変動状態識別フラグを確認し、予定変動状態識別フラグをセットする。この予定変動状態識別フラグというのは、新たに記憶された特2保留が読み出されるときに設定されているであろう変動状態を示すものであり、ここでは、通常2変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。
(ステップS536−37)
メインCPU300aは、新たに記憶された特2保留が、特殊変動状態に設定されてから何回目の変動演出をもたらすものであるかを算出する。例えば、特2保留が1つも記憶されておらず、かつ、特殊変動状態に設定されてから3回目の変動演出が行われているときに特2保留が記憶された場合には、当該新たに記憶された特2保留によって4回目の変動演出がもたらされるため、この場合には、予定特殊変動回数として「4」が算出される。このように、メインCPU300aは、特殊変動状態に設定されてから実行された変動演出の回数、保留数、現在の特別図柄の変動表示の状況等を考慮したうえで、新たに記憶された特2保留が、特殊変動状態に設定されてから何回目の変動演出をもたらすものであるかを算出することとなる。
(ステップS536−39)
メインCPU300aは、上記ステップS536−37で算出された予定特殊変動回数に応じて、予定変動状態識別フラグをセットする。例えば、図12(c)、(d)を参照して説明すると、上記ステップS536−37において、予定特殊変動回数として「1」〜「4」、「6」〜「9」が算出された場合には、特殊B変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされ、予定特殊変動回数として「5」が算出された場合には、特殊C変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされ、予定特殊変動回数として「10」が算出された場合には、特殊D変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。なお、上記以外の予定特殊変動回数が算出された場合には、通常2変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。
(ステップS536−41)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−43に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−45に処理を移す。
(ステップS536−43)
メインCPU300aは、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(c)参照)をセットし、上記ステップS536−21に処理を移す。なお、詳しい説明は省略するが、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、上記ステップS536−35または上記ステップS536−39でセットされた予定変動状態識別フラグを参照し、当該予定変動状態識別フラグが示す変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−45)
メインCPU300aは、上記ステップS536−35または上記ステップS536−39でセットされた予定変動状態識別フラグが示す変動状態に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図6参照)をセットする。なお、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、ここでは、保留数が0のときに用いられるテーブルが選択される。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を仮決定する。
(ステップS536−47)
メインCPU300aは、上記ステップS536−45で導出されたグループ種別が、保留数に応じて異なるグループ種別が決定されるものであるか否かを判定する。より詳細に説明すると、各変動状態に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、各リーチグループ決定乱数判定テーブルにおいては、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上である場合には、いずれのテーブルによっても同一のグループ種別が決定されるように置数が割り振られている。したがって、ここでは、リーチグループ決定乱数の値が所定値未満であれば、グループ種別が保留数で変化すると判定し、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上であれば、グループ種別は保留数で変化しないと判定する。そして、グループ種別が保留数で変化すると判定した場合にはステップS536−49に処理を移し、グループ種別は保留数で変化しないと判定した場合にはステップS536−51に処理を移す。
(ステップS536−49)
メインCPU300aは、対象記憶部に新たに記憶された保留について、当該保留が読み出されたときの保留数に応じて、グループ種別、すなわち、変動演出パターンが変化することを示す不定値コマンドを先読み指定コマンドとして送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−51)
メインCPU300aは、上記ステップS536−45で導出されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(a)参照)をセットし、上記ステップS536−21に処理を移す。
上記ステップS536−31〜上記ステップS536−51の処理によれば、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特2保留について、当該特2保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特2保留の記憶時点で判定される。そして、当該特2保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。ただし、時短遊技状態に設定されている場合には、特1保留が記憶されたとしても、当該特1保留については、先読み指定コマンドが副制御基板330に送信されることはない。
このように、取得時演出判定処理は、新たに保留が記憶されたときに、当該保留が読み出された際に決定される変動演出にかかる情報(変動情報)に対応する情報(事前判定情報)を、当該保留が記憶された時点で導出するための処理となる。
図25は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図25に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図26は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図27は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選結果が大当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−11でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、メインRAM300cにセットされている変動状態識別フラグをロードする。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、上記ステップS611−1でロードした変動状態識別フラグを確認し、現在の変動状態が、通常1変動状態もしくは通常2変動状態(以下、通常1変動状態および通常2変動状態のいずれかを示す場合に、単に「通常変動状態」という場合がある)であるかを判定する。その結果、現在の変動状態が通常変動状態であると判定した場合にはステップS611−9に処理を移し、現在の変動状態は通常変動状態ではないと判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、特殊変動状態において特別図柄の変動表示が何回行われたかを示す特殊変動回数カウンタの現在のカウンタ値(TC)に「1」加算した値を、新たなカウンタ値(TC)として記憶する。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、上記ステップS611−5で更新された特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)と、現在設定されている変動状態識別フラグとに基づいて、変動状態識別フラグを更新する処理を行う。例えば、図12を参照して説明すると、特殊B変動状態であることを示す変動状態識別フラグがセットされており、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)が、上記ステップS611−5において「5」に更新されたとする。この場合には、特殊C変動状態であることを示す変動状態識別フラグをセットする。これにより、特殊変動期間中は、予め設定された特別図柄の変動表示の回数のとおりに、変動状態が切り替わることとなる。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS611−11に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−13に処理を移す。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別、保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS611−13で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−19)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11または上記ステップS611−17でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−21)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−23)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−25)
メインCPU300aは、上記ステップS611−23で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図30は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための普通図柄時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態更新処理を実行する。ここでは、変動状態識別フラグを確認し、現在、特殊変動期間中であるかを判定する。そして、特殊変動期間中であると判定した場合には、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)を確認し、特殊変動状態から通常変動状態に切り替えるか否かを判定する。その結果、通常変動状態に切り替えると判定した場合、すなわち、特殊変動状態における最後の特別図柄の変動表示が終了したと判定した場合には、変動状態識別フラグを通常変動状態用のフラグに更新する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図31は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図32は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図34は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図35は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、普通図柄時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。さらに、ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄と、大役遊技の実行前の遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)とに基づいて、大役遊技の終了後の変動状態を設定すべく、変動状態識別フラグをセットする処理が行われる。また、変動状態が特殊変動状態に設定された場合には、以後、特殊変動状態がどのように切り替わるのかにかかる情報が同時に記憶され、以後、ここで記憶された情報に基づいて、変動状態の切り替え処理がなされることとなる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
ここで、普通遊技制御モジュールの各処理について説明する。本実施形態では、主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードし、ロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「00H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動待ち処理を選択したら、普図保留が「0」であるかを判定し、「0」と判定したら普通図柄変動待ち処理を終了する。一方、メインCPU300aは、普図保留が「0」でないと判定したら、普図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図保留(当り決定乱数)について普図抽選を行う普通図柄当り判定処理、普図抽選の結果に対応し最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示す普通図柄停止図柄番号の設定処理、普通図柄変動時間を決定する普通図柄変動時間の決定処理、普通図柄の変動表示を開始するための普通図柄表示図柄カウンタの設定処理、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づく普通図柄指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行する。また、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「01H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動中処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、普通図柄表示器168の点灯および消灯を繰り返えすために、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値(普通図柄表示器168の消灯または点灯を示すカウンタ値)の更新設定処理を実行し、普通図柄変動待ち処理を終了する。普通図柄表示図柄カウンタが消灯を示すカウンタ値と点灯を示すカウンタ値とが交互に更新設定されることにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通図柄表示図柄カウンタに、普通図柄表示待ち処理において決定していた普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普図抽選の結果が報知されることとなる。また、メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間の設定処理や普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行し、さらに、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「02H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄停止図柄表示処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら普通図柄停止図柄表示処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりではない(ハズレである)と判定したら普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。また、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりであると判定したら普通遊技タイマのタイマ値として普電開放前時間をセーブするとともに普通遊技管理フェーズを「03H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「03H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放前処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、このタイマ値が「0」でないと判定したら普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。普通電動役物入賞口開閉切替処理において、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122bの開閉回数)の上限値であると判定すると普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。一方、当メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値でないと判定すると、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止の制御がなされることとなる。
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第2始動口122の1回の最大開放時間となるタイマ値を普通遊技タイマにセーブする。メインCPU300aは、上述の普通電動役物ソレノイド通電制御処理において普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行したと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新して普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行していないと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を更新せずに普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了したら、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「04H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放制御処理を選択したら、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるか否かを判定し、このタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が上限値であると判定したら後述する普通電動役物閉鎖処理を実行し、当該カウンタ値が上限値でないと判定したら上述の普通電動役物入賞開閉切替処理を実行する。
一方、メインCPU300aは、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、上述の第2始動口通過処理で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達し、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が第2始動口122に入球しているかを判定し、入球数が規定数に到達していないと判定したら普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。一方、メインCPU300aは、入球数が規定数に到達していると判定しら、第2始動口122を閉鎖状態とするために、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行し、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブするとともに、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新して普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「05H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口開放制御処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブし、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新して普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「06H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口閉鎖有効処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、大役抽選の抽選結果を報知する変動演出について説明した後、演出表示部200aおける遊技に関する情報の表示状態を遊技者の操作に基づいて切り替える演出である遊技情報表示切替演出について説明する。遊技に関する情報とは、例えば、特1保留数および特2保留数、保留情報に基づいて仮判定(先読み)された大役抽選結果に関する情報および大役遊技におけるラウンド遊技に関する情報、演出図柄の停止図柄(大当たり図柄)等、遊技中において遊技者に報知可能な情報をいう。本実施形態では、遊技情報表示切替演出の一例として、遊技に関する情報の一例である特1保留数または特2保留数および仮判定された大役抽選結果に関する情報の表示状態を切り替える保留表示切替演出について説明する。
(演出の一例)
まず変動演出の一例としてリーチなしパターンの変動演出の一例を説明する。上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、演出表示部200aにおいて種々の背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して、演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)される。そして、最終的に演出表示部200aに停止表示された演出図柄210a、210b、210cの組み合わせ表示態様によって、大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。なお、変動演出中は、演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御される。
本実施形態の変動演出は、リーチなしパターン、リーチ変動パターンに大別される。リーチなしパターンの変動演出では、演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210a、210b、210cが重畳して変動表示される。例えば、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示(縦方向のスクロール表示)を開始する。
そして、まず、演出図柄210aが停止表示され、その後、演出図柄210aと異なる図柄態様で演出図柄210cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、演出図柄210bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄210a、210b、210cの組み合わせによって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄態様で停止表示され、その後に特別遊技が実行される。一方、大役抽選結果がハズレであった場合には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄態様で停止表示されることはない。
次に、リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する。リーチ変動パターンの変動演出では、例えば、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始された後、演出図柄210aが停止表示される。その後、演出図柄210cが停止表示される。このとき、演出図柄210cは、演出図柄210aと同一の図柄態様で停止表示される。
このように、演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cが特定態様(同一の図柄態様)、所謂「リーチ態様」で表示されると、演出図柄210a、210b、210cの形状を、特定態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、その後、演出表示部200aには、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるとともに、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、変動演出の態様を分類するための演出モードが複数設けられている。副制御基板330においては、これら複数の演出モードの中から、主制御基板300で設定されている遊技状態等に応じて、いずれかの演出モードが設定され、当該設定されている演出モードに対応する変動演出の態様が決定される。具体的には、演出表示部200aに表示される背景画像や、演出図柄210a、210b、210cの表示パターン等が、演出モードごとに多数設けられている。そして、変動演出の態様を決定する際には、設定されている演出モードを参照するとともに、当該設定中の演出モードに対応する背景画像や演出図柄210a、210b、210cの表示パターンの中から、いずれかの表示パターンが決定される。したがって、演出表示部200aには、主制御基板300において設定されている遊技状態に応じて異なる画像が表示されることとなり、遊技者は、演出表示部200aに表示される画像によって、現在の遊技状態、例えば、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを把握することが可能となる。
(演出決定テーブルの一例)
次に、上記の変動演出の態様の決定方法について説明する。図36(a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、図36(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出(以下、「前半変動演出」という)の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半の変動演出(以下、「後半変動演出」という)の態様が決定される。具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるまでの変動演出の態様(演出表示部200aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定され、動画(リーチ発展演出)の画像パターンが、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。
なお、リーチなし変動パターンの変動演出は、前半変動演出が実行されないことを示す変動モード番号(変動モードコマンド)と、所定の変動パターン番号(変動パターンコマンド)とが決定された場合に実行される。例えば、前半変動演出が実行されないことを示す「00H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半変動演出の態様として「なし」が決定される。また、同時に受信した変動パターンコマンドに基づいて、開始から終了までの変動演出の態様が決定される。
図36(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。この前半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(a)において、変動モード番号と前半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチA」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、「リーチB」および「リーチC」のいずれかの変動演出が半々の確率で決定される。また、変動モード番号=03Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチC」の変動演出が決定されることとなる。
ここで、前半変動演出の態様のうち「なし」は、前半変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半変動演出のみが実行されることとなる。また、図36(a)において、前半変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」、「リーチC」は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。
これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行されることとなる。これに対して、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図36(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。この後半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(b)において、変動パターン番号と後半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図36(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ16秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ8秒」、「ハズレ12秒」、「ハズレ16秒」の変動演出の態様は、演出図柄210a、210b、210cが、変動表示を開始してから、リーチ態様になることなくハズレを報知する態様で停止表示するまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、主制御基板300において、例えば、変動パターン番号=04Hが決定された場合には、後半変動演出の態様として、「通常リーチ」および「ストーリーリーチ」のいずれかが決定される。「通常リーチ」、「ストーリーリーチ」は、リーチ発展演出における動画の種類を示すものであり、演出表示部200aに表示される画像は異なるものの、その構成時間は、変動パターン番号=04Hに対応付けられた変動表示の時間と一致している。
上記のように、副制御基板330においては、設定されている演出モードに応じて、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが選択され、当該選択したテーブルに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出の態様が決定される。
以下に、上記の変動演出を実行するための副制御基板330における処理について簡単に説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図37は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図38は、副制御基板330で実行されるサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1400)
サブCPU330aは、大役遊技が実行されるのと同期して演出表示部200aにおいて実行される大当たり演出中に実行される保留表示モード選択演出の実行を制御する保留表示モード選択演出制御処理を実行する。保留表示モード選択演出については後述する。
(ステップS1500)
サブCPU330aは、演出表示部200aにおいて実行される保留表示切替演出の実行を制御する保留表示切替演出制御処理を実行する。保留表示切替演出については後述する。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、サブRAM330cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板340や電飾制御基板350へ送信する。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図39は、上記コマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した際に実行される変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−21でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
変動モードコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動モードコマンドを解析する。
また、サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドから、リーチ変動パターンによる変動演出が実行されるか否かを判定する。サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドが変動モード番号=00H以外に対応する変動モードコマンドである場合、リーチ変動パターンによる変動演出が実行されると判定し、リーチ変動パターンフラグをオン状態にする。一方、サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドが変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドである場合、リーチなし変動パターンによる変動演出が実行されると判定し、リーチ変動パターンフラグをオフ状態にする。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(a)の前半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1210−1における解析結果に基づいて、前半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された前半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットし、当該変動モードコマンド受信処理を終了する。
図40は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−25でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(b)の後半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−1における解析結果に基づいて、後半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で決定された後半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時されることとなる。
次に、コマンド解析処理のうち、先読み指定コマンドを受信した際に実行される先読み指定コマンド受信処理について説明する。上述のとおり、本実施形態では、先読み指定コマンドとして先読み指定リーチ種別コマンド、不定値コマンド、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドの4種類が用意されている。先読み指定コマンドは、新たに特1保留または特2保留が記憶された時点で実行される取得時演出判定処理(図23および図24参照)において、大役抽選の前に仮判定された大役抽選結果を表すコマンドである。仮判定された大役抽選結果が大当たりである場合には、主制御基板300において、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドは図23に示すステップS536−23およびステップS536−27でそれぞれバッファにセットされ、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
仮判定された大役抽選結果がハズレである場合には、主制御基板300において、図23に示すステップS536−17で先読み指定リーチ種別コマンドがバッファにセットされるか、または図24に示すステップS536−49で不定値コマンドがバッファにセットされ、ステップS100−39のサブコマンド送信処理によって副制御基板330に送信される。このように、主制御基板300によって送信される先読み指定コマンドは、仮判定された大役抽選結果に応じて異なるコマンドとなる。したがって、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドと、先読み指定リーチ種別コマンドおよび不定値コマンドのいずれか一方とが同じサブコマンド送信処理において主制御基板300から副制御基板330へ一緒に送信されることはない。また、仮判定された大役抽選結果がハズレである場合には、先読み指定リーチ種別コマンドおよび不定値コマンドのいずれか一方のコマンドが送信され、先読み指定リーチ種別コマンドおよび不定値コマンドの両方が主制御基板300から副制御基板330へ一緒に送信されることはない。
また、送信される先読み指定コマンドが特1保留および特2保留のいずれに基づくコマンドであるのかは、現在の遊技状態が第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態(時短遊技状態または非時短状態)のいずれであるかによって異なる。すなわち、送信される先読み指定コマンドは、現在の遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には新たな特1保留が記憶されたことに基づいており、現在の遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には新たな特2保留が記憶されたことに基づいている。
また、先読み指定コマンド受信処理においてサブCPU330aは保留先読み予告演出の実行を画像制御基板340に指示する。保留先読み予告演出は、演出表示部200aにおいて、仮判定された大役抽選結果が大当たりである可能性(以下、「仮判定期待度」と称する場合がある)を予告する予告演出の1つである。保留先読み予告演出では、仮判定期待度を演出表示部200aに表示される保留表示画像の態様によって示唆する。保留表示画像は副制御基板330が先読み指定コマンドを受信する毎に1つずつ順次演出表示部200aに表示される画像であり、先読みコマンド受信処理においてその表示態様が決定される。演出表示部200aに表示される保留表示画像の最大数は4であり、これは特1保留数および特2保留数の最大値と同じになっている。本実施形態では、保留先読み予告演出は、リーチ発展演出中および大役遊技実行中を除く遊技中に実行される。保留先読み予告演出は、リーチ発展演出または大役遊技の開始に伴って一旦停止され、開始されたリーチ発展演出または大役遊技の終了に伴って再開される。
保留先読み予告演出において、演出表示部200aに表示された保留表示画像の数は、特1保留数または特2保留数を示している。現在の遊技状態が非時短状態である場合、保留表示画像の数は第1特図保留記憶領域に記憶されている特1保留の数を示している。現在の遊技状態が時短状態である場合、保留表示画像の数は第2特図保留記憶領域に記憶されている特2保留の数を示している。このように、保留先読み予告演出では保留表示画像の個数によって特1保留数または特2保留数を示すとともに、各保留表示画像の表示態様によって各保留情報の取得時点で判定された仮判定期待度が遊技者に示唆される。なお、保留表示画像は所定の画像であり、文字列や記号であってもよいし、何らかのキャラクタでもよい。また、保留先読み予告演出は、変動演出と併せて実行されるため、演出図柄210a,210b,210cの表示を阻害しない態様で実行される。
次に、先読み指定コマンド受信処理の流れについて図42を参照しつつ、図41のフローチャートに沿って説明する。
図41は、先読み指定コマンドを受信した際に実行される先読み指定コマンド受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、図42は、先読み指定コマンド受信処理において保留表示画像の表示態様を決定するために用いられる保留表示態様決定テーブルの一例を示す図である。図42(a)は、先読み指定変動モードコマンドを受信した場合に保留表示画像の表示態様を決定するために用いる当たり用保留表示態様決定テーブルの一例である。図42(b)は、先読み指定リーチ種別コマンドまたは不定値コマンドを受信した場合に保留表示画像の表示態様を決定するために用いるハズレ用保留表示態様決定テーブルの一例である。
(ステップS1230−1)
図41に示すように、先読み指定コマンド受信処理ではまず、ステップS1230−1においてサブCPU330aは、先読み指定変動モードコマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、先読み指定変動モードコマンドを受信したと判定すると、ステップS1230−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、先読み指定変動モードコマンドを受信していないと判定すると、ステップS1230−5の処理に移る。
(ステップS1230−3)
ステップS1230−3においてサブCPU330aは、先読み指定変動モードコマンドを受信したことに基づいて当たり用保留表示態様決定テーブルを読み込む。ここで、図42(a)を用いて当たり用保留表示態様決定テーブルについて具体的に説明する。
図42(a)に示すように、当たり用保留表示態様決定テーブルは、例えば副制御基板330のサブROM330bに記憶されている。図42(a)に示すように、当たり用保留表示態様決定テーブルは、「保留表示態様」と、「保留表示態様決定乱数(0〜99)」の2つの項目に大別されている。「保留表示態様」は、保留表示画像の表示態様を示している。「保留表示態様決定乱数(0〜99)」は、保留表示画像の表示態様を決定するために用いられる保留表示態様決定乱数を示している。括弧内に記載された「0〜99」は、保留表示態様決定乱数の数値範囲を説明する記載であり、実際のテーブルには設定されていない。「保留表示態様」には、保留表示画像の表示態様として、「白」、「緑」、「赤」、「虎柄」および「レインボー柄」の5つの表示態様が設定されている。図42(a)に示す保留表示画像の表示態様は、上から下に向かうにつれて高い仮判定期待度を表すようになっている。
「保留表示態様」に設定された保留表示画像の表示態様のうち、「白」は保留表示画像を白色で表示する表示態様であって、最も低い仮判定期待度を表す表示態様である。保留表示画像の表示態様の「緑」は、保留表示画像を緑色で表示する表示態様であって「白」よりも高い仮判定期待度を表す表示態様である。「赤」は、保留表示画像を赤色で表示する表示態様であって「緑」よりも高い仮判定期待度を表す表示態様である。保留表示画像の表示態様の「虎柄」は、保留表示画像を「虎柄」で表示する表示態様であって、「赤」よりも高い仮判定期待度を表す表示態様である。また、保留表示画像の表示態様の「レインボー柄」は、保留表示画像を「レインボー柄」で表示する表示態様であって、5つの表示態様のうち最も高い仮判定期待度を表す表示態様である。
「保留表示態様決定乱数(0〜99)」には、「保留表示態様」の各表示態様に対応付けて演出乱数の1つである保留表示態様決定乱数(0〜99)と比較する数値(以下、「比較数値」と称する場合がある)が割り当てられている。なお、比較数値の数値範囲は保留表示態様決定乱数の数値範囲と同じく0〜99である。
図42(a)では、比較数値は、「保留表示態様」の「白」に「0〜9」が割り当てられ、「緑」に「10〜39」が割り当てられ、「赤」に「40〜74」が割り当てられ、「虎柄」に「75〜97」が割り当てられ、「レインボー柄」に「98〜99」が割り当てられている。したがって、各表示態様が決定される確率(以下、「決定確率」と称する場合がある)は、「白」が10%であり、「緑」が30%であり、「赤」が35%であり、「虎柄」が23%であり、「レインボー柄」が2%である。
(ステップS1230−5)
図41に戻って、ステップS1230−5においてサブCPU330aは、先読み指定リーチ種別コマンドまたは不定値コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、先読み指定リーチ種別コマンドまたは不定値コマンドを受信したと判定すると、ステップS1230−7の処理に移る。一方、サブCPU330aは、先読み指定リーチ種別コマンドまたは不定値コマンドを受信していないと判定すると、後述するステップS1230−7〜ステップS1230−11の処理を実行せずに先読み指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−7)
ステップS1230−7においてサブCPU330aは、先読み指定リーチ種別コマンドまたは不定値コマンドを受信したことに基づいてハズレ用保留表示態様決定テーブルを読み込む。ここで、図42(b)を用いてハズレ用保留表示態様決定テーブルについて具体的に説明する。
ハズレ用保留表示態様決定テーブルは、例えば副制御基板330のサブROM330bに記憶されている。図42(b)に示すように、ハズレ用保留表示態様決定テーブルは、「保留表示態様」と、「保留表示態様決定乱数(0〜99)」の2つの項目に大別されている。「保留表示態様」および「保留表示態様決定乱数(0〜99)」並びに「保留表示態様」に設定された「白」、「緑」、「赤」、「虎柄」および「レインボー柄」の5つの表示態様は、図42(a)における同項目と同じ内容を示すため、説明は省略する。また、「保留表示態様決定乱数(0〜99)」には、図42(a)と同様に「保留表示態様」の各表示態様に対応付けて比較数値が割り当てられている。なお、「保留表示態様決定乱数(0〜99)」欄内の「−」は、比較数値が割り当てられていないことを示している。
図42(b)に示すように、比較数値は、「保留表示態様」の「白」に「0〜41」が割り当てられ、「緑」に「42〜84」が割り当てられ、「赤」に「85〜94」が割り当てられ、「虎柄」に「95〜99」が割り当てられている。また、「レインボー柄」には比較数値が割り当てられていない。したがって、各表示態様の決定確率は、「白」が42%であり、「緑」が43%であり、「赤」が10%であり、「虎柄」が5%であり、「レインボー柄」が0%である。
このように、仮判定された大役抽選結果がハズレである場合に保留表示画像の表示態様として「レインボー柄」が決定される確率は0%となっている。換言すれば、保留表示画像の表示態様として「レインボー柄」が決定されるのは、仮判定された大役抽選結果が大当たりの場合のみである。したがって、本実施形態では、保留表示画像が「レインボー柄」の表示態様で演出表示部200aに表示されると、仮判定された大役抽選結果が当たりであることが確定していることが遊技者に示唆される。
(ステップS1230−9)
図41に戻って、ステップS1230−9においてサブCPU330aは、上述のサブCPU初期化処理のステップS1000−3で更新された保留表示態様決定乱数を取得し、取得した保留表示態様決定乱数値をステップS1230−3で読み込んだ当たり用保留表示態様決定テーブルまたはステップS1230−7で読み込んだハズレ用保留表示態様決定テーブルに設定された比較数値と比較して、保留表示画像の表示態様を決定する。サブCPU330aは、保留表示画像の表示態様を決定すると、ステップS1230−11の処理に移る。
具体的には、例えば、取得した保留表示態様決定乱数値が「80」であり、先読み指定変動モードコマンドを受信している(仮判定された大役抽選結果が大当たりである)場合には、サブCPU330aは、図42(a)に示す当たり用保留表示態様決定テーブルを参照し、保留表示態様決定乱数値「80」は数値範囲「75〜97」に含まれるため、保留表示画像の表示態様として「虎柄」を決定する。
また、例えば、取得した保留表示態様決定乱数値が「17」であり、先読み指定リーチ種別コマンドを受信している(仮判定された大役抽選結果がハズレである)場合には、サブCPU330aは、図42(b)に示すハズレ用保留表示態様決定テーブルを参照し、保留表示態様決定乱数値「17」は数値範囲「0〜41」に含まれているため、保留表示画像の表示態様として「白」を決定する。
(ステップS1230−11)
ステップS1230−11においてサブCPU330aは、保留表示態様指定コマンドを作成し、先読み指定コマンド受信処理を終了する。保留表示態様指定コマンドは、特1保留または特2保留が新たに記憶されたことに基づいて保留先読み予告演出を実行することを画像制御基板340に指示するコマンドである。保留表示態様指定コマンドには、ステップS1230−9において決定された保留表示画像の表示態様の情報が含まれる。サブCPU330aは、ステップS1230−11において、作成した保留表示態様指定コマンドを送信バッファにセットし、当該保留表示態様指定コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、保留先読み予告演出実行期間に演出表示部200aにおいて保留表示態様指定コマンドに基づいた表示態様で保留表示画像が表示され、保留先読み表示演出が実行される。演出表示部200aにおける保留先読み表示演出の態様については、後述する。
なお、本実施形態では、保留表示画像は、ステップS1230−9で決定された表示態様で演出表示部200aに表示されてから当該保留表示画像に対応する特1保留または特2保留が消化されるまで表示態様が変化しないようになっているが、これに限られない。保留表示画像は、演出表示部200aに表示されてから段階的に表示態様を変化させて、当該保留表示画像に対応する特1保留または特2保留が消化されるまでにステップS1230−9で決定された表示態様となるようにしてもよい。この場合、保留表示態様決定テーブルの「表示態様」の欄には、例えば、「白→緑→赤」のような段階的に表示態様を変化させるものが設定されていてもよい。また、保留表示画像の表示態様を段階的に変化させる場合は、当該保留表示画像に対応する特1保留または特2保留が第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域の第1記憶部から第4記憶部のうち何れの記憶部に記憶されているのかを考慮して、表示態様を決定してもよい。
保留先読み予告演出は、保留表示画像を演出表示部200aに表示する演出であり、保留先読み予告演出可能期間において実行される。本実施形態の遊技機100では、保留表示画像が演出表示部200a全面でのリーチ発展演出中における動画の再生表示を阻害しないようにするため、リーチ発展演出中には、保留先読み予告演出は実行されない。このため、後述するリーチ発展演出中フラグがオン状態である場合には、サブCPU330aは、作成した保留表示態様指定コマンドを送信バッファにセットせず、例えば副制御基板330のサブRAM330cにおいて保持しておく。サブCPU330aは、リーチ発展演出が終了すると、保持していた保留表示態様指定コマンドを送信バッファにセットして画像制御基板340に送信する。このように、リーチ発展演出中は、先読み指定コマンドの受信処理において保留表示画像の表示態様が決定されるものの、保留表示画像は演出表示部200aに表示されない。
また、本実施形態の遊技機100では、リーチ発展演出中と同様に大役遊技実行中には保留先読み予告演出を実行しない。保留先読み予告演出が大役遊技の実行に同期して演出表示部200aで実行される大当たり演出における演出表示部200a全面での動画像の再生表示を阻害しないようにするためである。さらに、大役遊技後は、大役遊技前とは遊技状態が変更される可能性がある。このため、大役遊技実行中に受信した先読み指定コマンドに基づいて決定された表示態様は、大役遊技後に再開される保留先読み予告演出における保留表示画像に適用できない可能性がある。したがって、サブCPU330aは、リーチ発展演出中とは異なり大役遊技実行中は先読み指定コマンドの受信処理は実行せず、保留表示画像の表示態様の決定は行わない。サブCPU330aは、大役遊技実行中であるか否かを大役遊技中フラグがオン状態であるか否かで判断する。大役遊技中フラグは、コマンド解析処理において、主制御基板300から大役遊技の開始を示すオープニング指定コマンドを受信した場合にオン状態に設定され、主制御基板300から大役遊技の終了を示す遊技状態変化指定コマンドを受信した場合にオフ状態に設定される。
このように、本実施形態の遊技機100は、リーチ発展演出中および大役遊技実行中は、先読み指定コマンドを受信しても、保留表示画像を演出表示部200aに表示せず、保留先読み予告演出を実行しない。ただし、リーチ発展演出中および大役遊技実行中以外は、先読み指定コマンドの受信に基づいて保留表示画像が演出表示部200aに表示される。したがって、遊技中において、リーチ発展演出中および大役遊技実行中を除く期間が保留先読み予告演出可能期間になる。ただし、保留先読み予告演出可能期間であっても、時短状態中に第1始動口120に遊技球が入球したことに伴う乱数の取得または非時短状態中に第2始動口122に遊技球が入球したことに伴う乱数の取得がなければ先読み指定コマンドは送信されず、保留表示画像は演出表示部200aに表示されない。
図43は、上記タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
サブCPU330aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。
(ステップS1300−3)
サブCPU330aは、変動演出の実行中においてセットされるタイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種のコマンドを送信バッファにセットしたり、各種のフラグをON/OFFしたりする制御処理を実行し、タイムスケジュール管理処理を終了する。一例として、サブCPU330aは、後半変動演出が開始されるタイミングでありかつ上記ステップS1210−1においてリーチ変動パターンフラグがオン状態に設定されている場合に、リーチ発展演出中フラグをオン状態にする。リーチ発展演出中フラグは、リーチ発展演出が実行中であることを示すフラグである。サブCPU330aは、タイムテーブルを参照してリーチ変動パターンの変動演出における後半変動演出を開始するタイミングでリーチ発展演出中フラグをオン状態にし、リーチ変動パターンの変動演出における後半変動演出を終了するタイミングでリーチ発展演出中フラグをオフ状態にする。また、サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグをオン状態にした時点で、リーチ発展演出開始フラグをオン状態にする。リーチ発展演出開始フラグは、後述する保留表示演出停止処理において、リーチ発展演出の開始タイミングを判別するためのフラグである。さらに、サブCPU330aは、リーチ発展演出中フラグをオフ状態にした時点で、リーチ発展演出終了フラグをオン状態にする。リーチ発展演出終了フラグは、後述する保留表示演出再開処理において、リーチ発展演出の終了タイミングを判別するためのフラグである。
(保留表示切替演出の一例)
次に、遊技情報表示切替演出の一例である保留表示切替演出について説明する。
保留表示切替演出は、保留先読み予告演出の実行中において、遊技者の操作に基づいて保留表示画像の認識の可否を切り替える演出である。具体的には、保留表示切替演出では、遊技者による表示操作装置209の操作に基づいて、保留表示画像の個数および表示態様の認識が可能な状態である保留表示認識可能状態と、保留表示画像の個数および表示態様の認識が不可能な状態である保留表示認識不可能状態のいずれかに演出表示部200aにおける保留表示画像の表示状態が可逆的に切り替えられる。保留表示切替演出の実行有無すなわち保留表示切替演出が実行されるか否かは、保留先読み予告演出の実行中に保留表示画像の認識の可否を切り替えることを遊技者が予め選択している場合に実行される。なお、保留表示切替演出は保留表示画像の表示状態を切り替える演出であるので、保留先読み予告演出実行可能期間中に実行される。すなわち、保留先読み予告演出実行可能期間から除外されるリーチ発展演出中および大役遊技実行中は、保留表示切替演出は実行されない。
(保留表示モード選択演出の一例)
ここで、まず、遊技情報表示モード選択演出の一例であって保留表示切替演出の実行有無を遊技者に選択させる演出である保留表示モード選択演出の一例について説明する。
本実施形態において遊技機100は、保留表示モード選択演出において、遊技者が保留表示モードを選択できるようになっている。保留表示モードには、一例として「通常モード」および「切替えモード」の2種類の保留表示モードが用意されている。「通常モード」は、保留先読み予告演出の実行中に保留表示切替演出を行わない保留表示モードである。保留表示モードとして「通常モード」が選択されている場合、保留先読み予告演出の実行中の演出表示部200aの表示状態は、常に保留表示認識可能状態である。また、「切替えモード」は、保留先読み予告演出の実行中に保留表示切替演出を行う保留表示モードである。保留表示モードとして「切替えモード」が選択されている場合、保留先読み予告演出の実行中における演出表示部200aの表示状態は、保留表示認識可能状態か保留表示認識不可能状態のいずれとなる。保留表示モード選択演出は大役遊技実行中に演出表示部200aで実行される。
図44は、保留表示モードとして「切替えモード」が選択されている場合に保留先読み予告演出に併せて実行される、保留表示切替演出での演出表示部200aにおける保留表示画像の表示状態を示す図である。なお、図44では、保留先読み予告演出および保留表示切替演出に係る画像のみを図示し、変動演出における演出図柄210a、210b、210cおよび背景画像等の画像の図示は省略している。図44(a)は、保留表示画像の表示状態が保留表示認識可能状態である場合の演出表示部200aの表示態様の一例を示している。
図44(a)に示すように、保留先読み予告演出において、演出表示部200a内の中央よりも下側に設けられた保留表示領域200bに保留表示画像250a,250b,250c,250d(以下、保留表示画像250a,250b,250c,250dを「保留表示画像250a〜250d」と略記する場合がある)が表示される。図44(a)に示す保留表示領域200bは、理解を容易にするため、破線の長方形枠により図示されている。しかしながら、保留表示領域200bは、保留表示画像を表示するために演出表示部200a内に確保された領域であり、破線の長方形等の画像によって実際に視認可能に表示されない。
保留表示画像250a〜250dは、図38に示すステップS1200のコマンド解析処理における先読み指定コマンド受信処理で先読み指定コマンドを受信したことに基づいて表示される保留表示画像の一例である。図44(a)は、例えば時短状態において第2特図保留記憶領域に4つの特2保留が記憶されていることが4つの保留表示画像250a〜250dを保留表示領域200bに表示することによって示されている状態を図示している。保留表示画像は、副制御基板330が先読み指定コマンドを受信するたびに、保留表示領域200b内の左側から右側に向かって受信した順に表示される。このため、図44(a)に示す保留表示画像250aは、保留表示画像250a〜250dのうち1番目に受信した先読み指定コマンドに基づいて表示された保留表示画像であり、保留表示画像250dは、保留表示画像250a〜250dのうち4番目に受信した先読み指定コマンドに基づいて表示された保留表示画像である。
また、保留表示画像250a〜250dの表示態様は、各保留表示画像が対応する特2保留の取得時における仮判定期待度を示唆している。保留表示画像250a,250c,250dは表示態様「白」で表示され、最も低い仮判定期待度を示唆している。また、保留表示画像251bは、表示態様「緑」で表示され、本実施形態において2番目に低い仮判定期待度を示唆している。なお、図44(a)では、保留表示画像の表示態様「緑」は、網掛けで図示している。このように、保留先読み予告演出では、現時点での遊技状態に応じた特1保留数または特2保留数と同数の保留表示画像が演出表示部200aに表示される。さらに、特1保留または特2保留の仮判定期待度が保留表示画像に含まれて遊技者に示唆される。具体的には、特1保留または特2保留の仮判定期待度は、図41に示すステップS1230−9の処理で決定された表示態様(色および柄)で枠内を塗りつぶした態様の保留表示画像が演出表示部200aに表示されることにより、遊技者に示唆される。図44(a)に示すように、保留表示画像の表示状態が保留表示認識可能状態である場合、保留表示画像の個数および仮判定期待度を表す表示態様は遊技者が認識可能な状態で演出表示部200aに表示される。
保留表示領域200bにおける保留表示画像の表示は、特2保留が消化されるたびに更新される。特2保留が消化される場合の更新の例として、図44(a)に示すように第2特図保留記憶領域に4つの特2保留が記憶されている状態において、主制御基板300で保留表示画像250aに対応する特2保留に基づく変動表示が開始されると、保留表示領域200bにおける保留表示画像の表示は、保留表示画像250aは演出表示部200aから消去され、保留表示画像250b,保留表示画像250c,保留表示画像250dの表示位置が左に移動したかのような表示態様となる。すなわち、図44(a)に示す保留表示画像250a,250b,250cの表示態様は、「白」「緑」「白」から、「緑」「白」「白」となり、保留表示画像250dは消去される。特2保留の消化に伴う保留表示画像の表示態様の変更は、保留表示画像の表示態様(本実施形態では表示色)を切り替えるようにしてもよいし、保留表示画像が左に向かって移動するようなアニメーション表示であってもよい。
また、新たに第2始動口122への遊技球の入球があった場合、第2特図保留記憶領域に既に記憶されていた特2保留数が4未満であれば、その時点で保留表示領域200bの最も右寄りに表示されている保留表示画像の右隣に、新たな保留表示画像が図41のステップS1230−9で決定された表示態様で表示される。非時短状態において、特1保留の数および仮判定期待度を示す保留表示画像が保留表示領域200bに表示される場合も同様に、特1保留の消化および記憶に基づいて保留表示画像の表示が更新される。このようにして、保留先読み予告演出が実行されることで、特1保留または特2保留の消化、記憶に応じて各保留の仮判定期待度が特1保留数または特2保留数とともに遊技者に示唆される。なお、保留表示モードが「通常モード」である場合、保留先読み予告演出実行中は常に、図44(a)に示すように、保留表示領域200bにおける保留表示画像の個数および表示態様の認識が可能な状態(保留表示認識可能状態)となる。
図44(b)は、保留表示画像の表示状態が保留表示認識不可能状態である場合の演出表示部200aの表示態様の一例を示している。図44(b)に示すように、保留表示認識不可能状態では、演出表示部200a内の中央より下領域には部分遮蔽画像260が表示される。部分遮蔽画像260は、保留表示領域200bを含む演出表示部200aの一部を遮蔽するように表示される。具体的には、部分遮蔽画像260は透過性のない画像であって、少なくとも保留表示画像の前面に重畳して表示される。部分遮蔽画像260の表示中に新たに保留表示領域200bに表示される保留表示画像は、部分遮蔽画像260の背面に表示されることになる。部分遮蔽画像260が表示されて保留表示領域200bが隠されることにより、保留表示領域200bに表示された保留表示画像の個数および表示態様は認識が不可能な状態になる。なお、部分遮蔽画像260は、保留表示切替演出が実行される保留先読み予告演出実行可能期間であれば保留表示画像が保留表示領域200bに表示されているか否かに関わらず、遊技者の操作に基づいて表示可能である。
保留表示切替演出では、部分遮蔽画像260の表示および非表示は、遊技者の操作に基づいて切り替えられる。保留表示切替演出において、遊技者による表示操作装置209の操作に基づいて部分遮蔽画像の表示および非表示が切り替わることにより、保留表示認識可能状態と保留表示認識不可能状態とが切り替えられる。なお、図44(b)に示す部分遮蔽画像260は一例であり、部分遮蔽画像の表示態様はこれに限られない。部分遮蔽画像は、透過性がなく保留表示領域200bを覆うのに十分な大きさのある画像であればどのような画像でもよく、記号や何らかのキャラクタであってもよいし、背景画像と併用してもよい。
このように、「切替えモード」が選択されている場合、保留先読み予告演出中に保留表示切替演出が実行されて、図44(a)に示すように保留表示画像の個数および表示態様の認識が可能な状態である保留表示認識可能状態と、図44(b)に示すように部分遮蔽画像260が表示されて保留表示画像の個数および表示態様の認識が不可能な状態である保留表示認識不可能状態との切り替えが可能となる。一方、保留表示モードが「通常モード」である場合、保留先読み予告演出実行可能期間中は常に保留表示認識可能状態となっているため、遊技者の遊技に対する期待感が保留先読み予告演出が示唆する仮判定期待度によって上下することが想定される。
例えば、保留先読み予告演出において表示態様「赤」、「虎柄」および「レインボー柄」等の相対的に高い仮判定期待度を示唆する表示態様による保留表示画像が表示されると、次回以降に実行される変動演出が大当たりを報知する可能性が高いことが遊技者に示唆される。これにより、遊技者の遊技に対する期待感が向上し、ひいては遊技者の遊技に対する興趣の向上を図ることができる。しかしながら、図44(a)に示すように保留先読み予告演出において表示態様「白」、「緑」等の低い仮判定期待度を示唆する表示態様による保留表示画像のみが表示されると、遊技者の遊技に対する期待感および遊技を継続することへの意欲が減退してしまう恐れがある。
一方、保留表示モードが「切替えモード」であって保留表示切替演出が行われる場合、遊技者の意思に基づいて保留表示認識可能状態と保留表示認識不可能状態とが切り替えられる。これにより、本実施形態における遊技機100は、遊技者が意図せずに保留表示画像の個数および表示態様(いずれも遊技に関する情報の一例)を認識することが防止できる。特に、保留表示画像の表示態様で示唆される仮判定期待度が遊技者の意図に反して報知されることを防止できるので、遊技者の遊技に対する期待感および遊技を継続することへの意欲が減退することを防止することが可能となる。また、保留表示切替演出が実行される場合、例えば演出表示部200aにおいて遊技者の期待感を高める何らかの演出が行われたことを契機として、遊技者は自らの意思によって表示操作装置209を操作して演出表示部200aの表示状態を保留表示認識不可能状態から保留表示認識可能状態に切り替えることができる。これにより、「切替えモード」が選択されて保留表示切替演出が実行される場合には、遊技者が意図するタイミングで保留表示画像の個数及び表示態様が確認できる。
図45は、保留表示モード選択演出中の演出表示部200aの表示態様の一例を示す図である。なお、図45では、保留表示モード選択演出に係る画像のみを図示しており、大役遊技実行中に演出表示部200aで実行される大当たり演出における背景画像等は図示を省略している。
保留表示モード選択演出において、演出表示部200aの中央領域には「通常モード」を表す画像の一例である保留表示モード画像221aが表示されている。また保留表示モード画像221bの下側には「切替えモード」を表す画像の一例である保留表示モード画像221bが表示されている。図45では、保留表示モード画像221a,221bは保留表示モードの種類を示す「通常モード」および「切替えモード」の文字列を含む画像である。なお、保留表示モード画像221a,221bの態様は図45に示す態様に限られず、遊技者が保留表示モードの種類(名称)を識別可能な態様であればどのような態様であってもよい。
保留表示モード画像221bの右側には、左向き矢印の形状のカーソル画像225が表示されている。カーソル画像225は、遊技者が「通常モード」および「切替えモード」のいずれを選択しているかを明示するための画像であり、遊技者による表示操作装置209の操作に基づいて表示位置が上下に移動するようになっている。すなわち、遊技者は表示操作装置209の操作によりカーソル画像225の表示位置を移動させることで保留表示モードを選択する。具体的には、カーソル画像225が保留表示モード画像221aの右側に表示されている場合に、遊技者が表示操作装置209(十字型ボタン)の下領域を押下すると、カーソル画像225の表示位置は保留表示モード画像221bの右側に移動する。ただし、カーソル画像225が保留表示モード画像221bの右側に表示されている場合に、遊技者が表示操作装置209の下領域を押下しても、カーソル画像225の表示位置は移動しない。
また、カーソル画像225が保留表示モード画像221bの右側に表示されている場合に、遊技者が表示操作装置209の上領域を押下すると、カーソル画像225の表示位置は保留表示モード画像221aの右側に移動する。ただし、カーソル画像225が保留表示モード画像221aの右側に表示されている場合に、遊技者が表示操作装置209の上領域を押下しても、カーソル画像225の表示位置は移動しない。
図45では、カーソル画像225は矢先が保留表示モード画像221bを指すように保留表示モード画像221bの右側に表示されており、遊技者が「切替えモード」を選択している状態が図示されている。
保留表示モード選択演出では、その終了時に、遊技者が最後に選択した保留表示モードが保持される。このため、保留表示モード選択演出は次に開始される際に、前回の保留表示モード選択演出の終了時に遊技者が選択した保留表示モードが選択された状態で開始される。例えば図45に示すように、遊技者が「切替えモード」を選択した状態で保留表示モード選択演出が終了した場合、次に実行される保留表示モード選択演出の開始時には、図45に示すのと同様ように「切替えモード」が選択された状態が初期表示される。なお、電源投入後最初の大役遊技において保留表示モード選択演出が開始される際には、「通常モード」が選択された状態が初期表示される。このように、本実施形態の遊技機100では、遊技者が保留表示モードを選択可能になっている。これにより、遊技者は、保留先読み予告演出において意図に反して仮判定期待度を報知されることを望まない場合は、「切替えモード」を選択することで遊技者が意図するタイミングで保留表示画像の個数および表示態様が確認できる。また、遊技者は、保留先読み予告演出において常に保留表示画像の個数および仮判定期待度が報知されることを望む場合は、「通常モード」を選択することで表示操作装置209の操作をすることなく保留表示画像の個数および表示態様が確認できる。このように、本実施形態の遊技機100は、保留表示モード選択演出を実行することで、遊技者の意思によって保留表示切替演出を実行するか否かを決定することができる。
次に副制御基板(表示制御手段の一例)330が行う、保留表示モード選択演出制御処理について図45を参照しつつ図46及び図47を用いて説明する。
図46は、保留表示モード選択演出制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。保留表示モード選択演出制御処理は、図45で例示したように演出表示部200aで実行される保留表示モード選択演出を制御するための処理である。保留表示モード選択演出制御処理は、図38を用いて説明したサブタイマ割込み処理の1ステップ(ステップS1400)である。したがって、サブタイマ割込み処理が実行される毎に、保留表示モード選択演出制御処理も実行される。図47は、保留表示モード選択演出制御処理において実行され得る保留表示モード選択演出設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
(ステップS1400−1)
図46に示すように、保留表示モード選択演出制御処理ではまず、ステップS1400−1においてサブCPU330aは、保留表示モード選択演出中フラグがオン状態か否かを判定する。保留表示モード選択演出中フラグは、保留表示モード選択演出が実行中であるか否かを示すフラグである。サブCPU330aは、保留表示モード選択演出中フラグがオン状態であり保留表示モード選択演出が実行中であると判定すると、ステップS1400−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留表示モード選択演出中フラグがオン状態でなく保留表示モード選択演出が実行中でないと判定すると、ステップS1401の処理に移る。
(ステップS1401)
ステップS1401においてサブCPU330aは、保留表示モード選択演出設定処理を実行する。ここで、図47に示すフローチャートを用いて保留表示モード選択演出設定処理の流れの一例を説明する。
(ステップS1401−1)
図47に示すように、保留表示モード選択演出設定処理ではまず、ステップS1401−1においてサブCPU330aは、エンディング指定コマンドを受信したか否かを判定する。上述のようにエンディング指定コマンドは、大役遊技の最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技が再開されるまでの待機時間であるエンディング時間の開始を示すコマンドである。本実施形態では、保留表示モード選択演出は、大役遊技におけるエンディング時間中に実行される。サブCPU330aは、エンディング指定コマンドを受信したと判定すると、ステップS1401−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、エンディング指定コマンドを受信していないと判定すると、後述するステップS1401−3以降の処理を実行せずに保留表示モード選択演出設定処理を終了する。
(ステップS1401−3)
ステップS1401−3においてサブCPU330aは、エンディング指定コマンドを受信したことに基づいて保留表示モード選択演出開始コマンドを作成する。保留表示モード選択演出開始コマンドは、大役遊技のエンディング時間の開始に基づいて図45に示す保留表示モード画像221a,221bおよびカーソル画像225を演出表示部200aに表示して保留表示モード選択演出を開始することを画像制御基板340に指示するコマンドである。サブCPU330aは、作成した保留表示モード選択演出開始コマンドを送信バッファにセットし、当該保留表示モード選択演出開始コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、演出表示部200aにおいて保留表示モード選択演出が開始される。
(ステップS1401−5)
ステップS1401−5においてサブCPU330aは、保留表示モード選択演出中フラグをオン状態にして保留表示モード選択演出を実行中に設定し、保留表示モード選択演出設定処理を終了するとともに、図46に示す保留表示モード選択演出制御処理を終了する。
(ステップS1400−3)
図46に戻って、ステップS1400−3においてサブCPU330aは、十字型ボタンである表示操作装置209の下領域の押下を検出した否かを判定する。具体的には、サブCPU330aは、表示操作装置検出スイッチ209sから入力された表示操作検出信号によって、表示操作装置209の上下左右のいずれの領域が押下されたかを検出する。サブCPU330aは、表示操作装置209の下領域の押下を検出したと判定すると、ステップS1400−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、表示操作装置209の下領域の押下を検出していないと判定すると、ステップS1400−9の処理に移る。
(ステップS1400−5)
ステップS1400−5においてサブCPU330aは、ステップS1400−3の処理で表示操作装置209の下領域の押下を検出したことに基づいて、保留表示切替フラグをオン状態にする。保留表示切替フラグは、保留表示モードとして「切替えモード」が選択されているか否かを示すフラグである。本実施形態の遊技機100では、保留表示モード選択演出中に表示操作装置209の下領域が押下されることは、遊技者が保留表示モードとして「切替えモード」を選択したことを意味する。したがって、サブCPU330aは、表示操作装置209の下領域の押下を検出すると保留表示切替フラグをオン状態にして現在選択されている保留表示モードが「切替えモード」であることを記憶する。
(ステップS1400−7)
ステップS1400−7においてサブCPU330aは、ステップS1400−5の処理で保留表示切替フラグがオン状態にされたことに基づいて保留表示切替モード選択コマンドを作成する。保留表示切替モード選択コマンドは、遊技者が表示操作装置209の下領域を押下したことに基づいて、図45に示すように演出表示部200aにおいてカーソル画像225を保留表示モード画像221bの右側に表示させることを画像制御基板340に指示するコマンドである。サブCPU330aは、作成した保留表示切替モード選択コマンドを送信バッファにセットし、当該保留表示切替モード選択コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、演出表示部200aにおいて保留表示モードとして「切替えモード」が選択されたことが明示される。なお、保留表示切替フラグの状態がオフ状態であるとき(保留表示モードとして「通常モード」が選択されているとき)に表示操作装置209の下領域の押下が検出された場合、画像制御基板340は、演出表示部200aにおいて保留表示モード画像221aの右側に表示させていたカーソル画像225を保留表示モード画像221bの右側に表示させる。これにより、遊技者からはカーソル画像225が上から下に移動したように見える。また、保留表示切替フラグの状態がオン状態であるとき(保留表示モードとして「切替えモード」が選択されているとき)にさらに表示操作装置209の下領域の押下が検出された場合、すなわち連続して表示操作装置209の下領域の押下が検出された場合、画像制御基板340は、演出表示部200aにおいて保留表示モード画像221bの右側にカーソル画像225を再表示する。このとき、カーソル画像225は、遊技者からは保留表示モード画像221bの右側に表示され続けているように見える。
(ステップS1400−9)
ステップS1400−9においてサブCPU330aは、表示操作装置209の上領域の押下を検出した否かを判定する。サブCPU330aは、表示操作装置209の上領域の押下を検出したと判定すると、ステップS1400−11の処理に移る。一方、サブCPU330aは、表示操作装置209の上領域の押下を検出していないと判定すると、後述するステップS1400−11およびステップS1400−13の処理を実行せずにステップS1400−15の処理に移る。
(ステップS1400−11)
ステップS1400−11においてサブCPU330aは、ステップS1400−9の処理で表示操作装置209の上領域の押下を検出したことに基づいて、保留表示切替フラグをオフ状態にしてステップS1400−13の処理に移る。本実施形態の遊技機100では、保留表示モード選択演出中に表示操作装置209の上領域が押下されることは、遊技者が保留表示モードとして「通常モード」を選択したことを意味する。したがって、サブCPU330aは、表示操作装置209の上領域の押下を検出すると保留表示切替フラグをオフ状態にして現在選択されている保留表示モードが「通常モード」であることを記憶する。
(ステップS1400−13)
ステップS1400−13においてサブCPU330aは、保留表示通常モード選択コマンドを作成する。保留表示通常モード選択コマンドは、ステップS1400−9の処理において遊技者による表示操作装置209の上領域の押下を検出したこと基づいて、演出表示部200aにおいてカーソル画像225の表示位置を保留表示モード画像221aの右側に表示させることを画像制御基板340に指示するコマンドである。サブCPU330aは、作成した保留表示切替モード選択コマンドを送信バッファにセットし、当該保留表示通常モード選択コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、演出表示部200aにおいて保留表示モードとして「通常モード」が選択されたことが明示される。なお、保留表示切替フラグの状態がオン状態であるとき(保留表示モードとして「切替えモード」が選択されているとき)に表示操作装置209の上領域の押下が検出された場合、画像制御基板340は、演出表示部200aにおいて保留表示モード画像221bの右側に表示させていたカーソル画像225を保留表示モード画像221aの右側に表示させる。これにより、遊技者からはカーソル画像225が下から上に移動したように見える。また、保留表示切替フラグの状態がオフ状態であるとき(保留表示モードとして「通常モード」が選択されているとき)にさらに表示操作装置209の上領域の押下が検出された場合、すなわち連続して表示操作装置209の上領域の押下が検出された場合、画像制御基板340は、演出表示部200aにおいてカーソル画像225を、保留表示モード画像221aの右側に再表示させる。このとき、カーソル画像225は、遊技者からは保留表示モード画像221aの右側に表示され続けているようにみえる。
(ステップS1400−15)
ステップS1400−15においてサブCPU330aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を示す遊技状態変化指定コマンドを受信したか否かを判定する。遊技状態変化指定コマンドは、エンディング時間の終了時に主制御基板300から送信されるコマンドである。サブCPU330aは、遊技状態変化指定コマンドを受信したと判定すると、ステップS1400−17の処理に移る。一方、サブCPU330aは、遊技状態変化指定コマンドを受信していないと判定すると、後述するステップS1400−17以降の処理を実行せずに保留表示モード選択演出制御処理を終了する。
(ステップS1400−17)
ステップS1400−17においてサブCPU330aは、保留表示モード選択演出終了コマンドを作成する。保留表示モード選択演出終了コマンドは、エンディング時間の終了を示す遊技状態変化指定コマンドを受信したことに基づいて、演出表示部200aにおいて保留表示モード選択演出を終了させることを画像制御基板340に指示するコマンドである。サブCPU330aは、作成した保留表示モード選択演出終了コマンドを送信バッファにセットし、当該保留表示モード選択演出終了コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、演出表示部200aにおいて図45に示す保留表示モード画像221a,221bおよびカーソル画像225は非表示となり、保留表示モード選択演出は終了する。
(ステップS1400−19)
ステップS1400−19においてサブCPU330aは、保留表示モード選択演出が終了することに基づいて保留表示モード選択演出中フラグをオフ状態にし、保留表示モード選択演出制御処理を終了する。
(保留表示切替演出制御処理の一例)
次に副制御基板330が行う、保留表示切替演出制御処理について図48から図50を用いて説明する。保留表示切替演出制御処理は、保留表示モード選択演出において遊技者に選択された保留表示モードに基づいて演出表示部200aで実行される保留表示切替演出を制御するための処理である。
図48は、保留表示切替演出制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。具体的には、保留表示切替演出制御処理においてサブCPU330aは、遊技者の表示操作装置209の操作に基づいて、図44(a)で例示した保留表示認識可能状態と図44(b)で例示した保留表示認識不可能状態との切替えを行う。さらに、保留表示切替演出制御処理は、図38を用いて説明したサブタイマ割込み処理の1ステップ(ステップS1500)である。したがって、サブタイマ割込み処理が実行される毎に、保留表示切替演出制御処理も実行される。
図49は、保留表示切替演出制御処理において実行される保留表示演出再開処理の流れの一例を示すフローチャートである。保留表示演出再開処理において、サブCPU330aは、大役遊技およびリーチ発展演出の開始時に停止された保留表示演出(保留先読み予告演出および保留表示切替演出)を再開させる。また、図50は、保留表示切替演出制御処理において実行される保留表示演出停止処理の流れの一例を示すフローチャートである。保留表示演出再開処理において、サブCPU330aは、大役遊技およびリーチ発展演出の開始時に保留表示演出を停止させる。まず、図48に示すフローチャートに沿って保留表示切替演出制御処理の流れを説明し、その後で、図49および図50を用いて保留表示演出再開処理および保留表示演出停止処理を説明する。
(ステップS1500−1)
図48に示すように、保留表示切替演出制御処理ではまず、ステップS1500−1においてサブCPU330aは、保留表示切替演出が実行中であることを示す保留表示切替演出中フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、保留表示切替演出中フラグがオン状態であり保留表示切替演出が実行中であると判定すると、ステップS1500−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留表示切替演出中フラグがオン状態でなく、保留表示切替演出が実行中でないと判定すると、ステップS1501の処理へ移る。
(ステップS1500−3)
ステップS1500−3においてサブCPU330aは、十字型ボタンである表示操作装置209の上領域の押下を検出した否かを判定する。サブCPU330aは、表示操作装置209の上領域の押下を検出したと判定すると、ステップS1500−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、表示操作装置209の上領域の押下を検出していないと判定すると、ステップS1500−7の処理に移る。
(ステップS1500−5)
ステップS1500−5においてサブCPU330aは、ステップS1500−3の処理で表示操作装置209の上領域の押下を検出したことに基づいて、部分遮蔽画像表示開始コマンドを作成する。部分遮蔽画像表示開始コマンドは、演出表示部200aにおいて図44で例示した部分遮蔽画像260の表示を開始することを画像制御基板340に指示するコマンドである。サブCPU330aは、作成した部分遮蔽画像表示開始コマンドを送信バッファにセットし、当該部分遮蔽画像表示開始コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、画像制御基板340は、部分遮蔽画像260を演出表示部200aに表示させて演出表示部200aにおける保留表示画像の表示状態を保留表示認識不可能状態とする。なお、表示操作装置209の上領域が連続して押下された場合、画像制御基板340は、受信した部分遮蔽画像表示開始コマンドに基づいて部分遮蔽画像260を演出表示部200aに再表示させる。このとき、遊技者からは部分遮蔽画像260が表示され続けているように見える。
(ステップS1500−7)
ステップS1500−7においてサブCPU330aは、表示操作装置209の下領域の押下を検出した否かを判定する。サブCPU330aは、表示操作装置209の下領域の押下を検出したと判定すると、ステップS1500−9の処理に移る。一方、サブCPU330aは、表示操作装置209の下領域の押下を検出していないと判定すると、ステップS1503の処理に移る。
(ステップS1500−9)
ステップS1500−9においてサブCPU330aは、ステップS1500−7の処理で表示操作装置209の下領域の押下を検出したことに基づいて、部分遮蔽画像非表示コマンドを作成する。部分遮蔽画像非表示コマンドは、演出表示部200aにおいて部分遮蔽画像260の表示を終了することを画像制御基板340に指示するコマンドである。サブCPU330aは、作成した部分遮蔽画像非表示コマンドを送信バッファにセットし、当該部分遮蔽画像非表示コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、画像制御基板340は、部分遮蔽画像260を演出表示部200aにおいて非表示にして演出表示部200aにおける保留表示画像の表示状態を保留表示認識可能状態とする。なお、表示操作装置209の下領域が連続して押下された場合、画像制御基板340は、受信した部分遮蔽画像表示開始コマンドに基づいて部分遮蔽画像260を非表示にする。このとき、遊技者からは演出表示部200aにおいて部分遮蔽画像260が非表示である状態が続いているように見える。
(ステップS1501)
ステップS1501においてサブCPU330aは、大役遊技およびリーチ発展演出の開始時において停止された、保留表示画像の表示に係る保留表示演出(保留先読み予告演出および保留表示切替演出)を再開するための保留表示演出再開処理を実行する。保留表示演出再開処理についての詳細は、後述する。
(ステップS1503)
ステップS1503においてサブCPU330aは、大役遊技およびリーチ発展演出の開始時において保留表示演出を停止するための保留表示演出停止処理を実行して、保留表示切替演出制御処理を終了する。保留表示演出停止処理についての詳細は、後述する。
次に、図49に示すフローチャートを参照して保留表示演出再開処理について説明する。上述のとおり、保留表示演出再開処理(図48参照)は、保留表示切替演出中フラグがオフ状態である場合に実行される。本実施形態において、保留表示切替演出中フラグは、保留表示モードとして「切替えモード」が選択されているが保留表示切替演出制御処理の実行時点で保留表示切替演出が実行されていない場合(リーチ発展演出実行中または大役遊技実行中)か、保留表示モードとして「通常モード」が選択されている場合にオフ状態に設定される。
(ステップS1501−1)
図49に示すように、保留表示演出再開処理ではまず、サブCPU330aは、遊技状態変化指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、遊技状態変化指定コマンドを受信しており、大役遊技が終了するタイミングであると判定すると、ステップS1501−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、遊技状態変化指定コマンドを受信しておらず、大役遊技が終了するタイミングでないと判定すると、ステップS1501−3以降の処理に移る。
(ステップS1501−3)
ステップS1501−3においてサブCPU330aは、リーチ発展演出終了フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、リーチ発展演出終了フラグがオン状態であり、リーチ発展演出が終了するタイミングである判定すると、リーチ発展演出終了フラグをオフ状態にしてステップS1501−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、リーチ発展演出終了フラグがオフ状態であり、リーチ発展演出が終了するタイミングでない判定すると、後述するステップS1501−5以降の処理を実行せずに、保留表示演出再開処理を終了して、図48に示す保留表示切替演出制御処理のステップS1503の処理に移る。
(ステップS1501−5)
ステップS1501−5においてサブCPU330aは、大役遊技およびリーチ発展演出の開始時に停止された保留先読み予告演出を再開する処理を実行する。保留表示切替演出は、保留先読み予告演出の実行に合わせて実行される演出であり、保留表示切替演出を開始可能なタイミングは、保留先読み予告演出を再開可能なタイミングである。保留先読み予告演出は、保留表示モードとして「通常モード」が選択されているか、「切替えモード」が選択されているかにかかわらず、保留表示切替演出の再開が可能なタイミングで再開される。
リーチ発展演出の終了に伴う保留先読み予告演出の再開処理(ステップS1501−3のYESの次のステップS1501−5の処理)では、サブCPU330aは、画像制御基板340に保留先読み予告演出の再開を指示する保留先読み予告演出再開コマンドを送信する。また、サブRAM330cで保持している保留表示態様指定コマンド(リーチ発展演出中に主制御基板300から送信された先読み指定コマンドに基づいて作成した保留表示態様指定コマンド)があれば、保留先読み予告演出再開コマンドと併せて送信バッファにセットして、画像制御基板340へ送信する。これにより、リーチ発展演出前に演出表示部200aに表示されていた保留表示画像と、リーチ発展演出実行中に受信した先読み指定コマンドに基づいて上述のステップS1230−9で決定した表示態様による保留表示画像とが演出表示部200aに表示され、保留先読み予告演出が再開される。
一方、上述したように、大役遊技の前後では遊技状態が変更される可能性があるため、大役遊技実行中は先読み指定コマンドに基づく保留表示態様の決定は行わない。したがって、大役遊技終了に伴う保留先読み予告演出の再開処理(ステップS1501−1のYESからのステップS1501−5の処理)で再開される保留先読み予告演出は、例外的に通常の保留先読み予告演出とは異なる演出となる。
具体的には、大役遊技終了時に再開される保留先読み予告演出では、大役遊技実行中に保留された特1保留または特2保留の数を遊技者に報知する演出となる。大役遊技の終了に伴う保留先読み予告演出の開始処理では、サブCPU330aは、大役遊技終了前に受信した最新の特図保留指定コマンドの内容に基づいて、大役遊技終了時点での保留数分の保留表示態様指定コマンドを作成する。この最新の特図保留指定コマンドの内容は、例えばサブRAM330cに保持されている。上述のように、特図保留指定コマンドには、特1保留数を示す特図1保留指定コマンドと特2保留数を示す特図2保留指定コマンドがある。サブCPU330aは、遊技状態変化指定コマンドで指定された大役遊技後の遊技状態が非時短状態である場合は、特図1保留指定コマンドに基づいて保留表示態様指定コマンドを作成し、大役遊技後の遊技状態が時短状態である場合は、特図2保留指定コマンドに基づいて保留表示態様指定コマンドを作成する。
大役遊技終了時の保留先読み予告演出の再開処理で作成される保留表示態様指定コマンドにおける表示態様は、例えば図42に示す表示態様「白」とする。また、保留表示画像が複数表示される場合、複数の保留表示画像で表示態様は一律に「白」とし、表示される複数の保留表示画像が示す仮判定期待度の差が生じないようにする。サブCPU330aは、大役遊技中に大役遊技後の遊技状態に応じた特図保留指定コマンドを受信していれば、上述のようにして作成した保留表示態様指定コマンドを、保留先読み予告演出再開コマンドと合わせて送信バッファにセットし、画像制御基板340へ送信する。これにより、大役遊技終了時の遊技状態に応じた保留数を示す個数の保留表示画像が表示態様「白」で演出表示部200aに表示され、大役遊技終了時の保留先読み予告演出が開始される。なお、大役遊技終了後は、通常の保留先読み予告演出が実行される。すなわち、大役遊技終了後に実行される変動演出の実行中に種々の乱数が取得されて当該乱数に基づいて大役抽選結果が仮判定されると、当該乱数に対応する保留表示画像は、仮判定された大役抽選結果を示す先読み指定コマンドに基づいて決定された表示態様で演出表示部200aに表示される。
保留先読み予告演出の再開時に、画像制御基板340に保留先読み予告演出再開コマンドのみが送信され保留表示態様指定コマンドが送信されない場合もあり得る。この場合、リーチ発展演出の終了に伴う保留先読み予告演出の再開時において画像制御基板340がリーチ発展演出開始前の保留表示画像の表示態様および表示順を保持しているときは、画像制御基板340が保持していた態様および表示順による保留表示画像が演出表示部200aに表示される。ただし、リーチ発展演出の終了に伴う保留先読み予告演出の再開時において画像制御基板340がリーチ発展演出開始前の保留表示画像の表示態様および表示順を保持していないとき(リーチ発展演出の開始前に保留表示画像が演出表示部200aに表示されていなかったとき)および大役遊技中に副制御基板330が大役遊技後の遊技状態に応じた特図保留指定コマンドを受信しなかったときは、保留先読み予告演出の再開時に、画像制御基板340に保留先読み予告演出再開コマンドが送信されても、演出表示部200aに保留表示画像は表示されない。
(ステップS1501−7)
ステップS1501−7においてサブCPU330aは、保留表示切替フラグがオン状態であるか否かを判定する。サブCPU330aは、保留表示切替フラグがオン状態であり保留表示モードとして「切替えモード」が選択されていると判定するとステップS1501−9の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留表示切替フラグがオン状態でなく保留表示モードとして「通常モード」が選択されていると判定すると、後述するステップS1501−9以降の処理を実行せずに保留表示演出再開処理を終了して、図48に示す保留表示切替演出制御処理のステップS1503の処理に移る。
(ステップS1501−9)
ステップS1501−9においてサブCPU330aは、保留表示切替演出中フラグをオン状態にして、ステップS1501−11の処理に移る。
(ステップS1501−11)
ステップS1501−11においてサブCPU330aは、部分遮蔽画像表示開始コマンドを作成する。サブCPU330aは、作成した部分遮蔽画像表示開始コマンドを送信バッファにセットし、当該部分遮蔽画像表示開始コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、保留表示モードが「切替えモード」である場合に実行される保留表示切替演出の再開時に部分遮蔽画像260が演出表示部200aに表示され、演出表示部200aにおける保留表示画像の表示状態は保留表示認識不可能状態になる。ステップS1501−9の処理を終了すると、サブCPU330aは、保留表示演出再開処理を終了して、図48に示す保留表示切替演出制御処理のステップS1503の処理に移る。
サブCPU330aは、保留表示演出再開処理を実行すると、図48に示す保留表示切替演出制御処理に戻る。
次に、図50に示すフローチャートを参照して保留表示演出停止処理について説明する。図48に示すように、保留表示演出停止処理は、保留表示切替演出制御処理の最後に常に実行される。
(ステップS1503−1)
図50に示すように、保留表示演出停止処理ではまず、ステップS1503−1においてサブCPU330aは、大役遊技の開始時に主制御基板300から送信されるオープニング指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、オープニング指定コマンドを受信しており、大役遊技が開始するタイミングであると判定すると、ステップS1503−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、オープニング指定コマンドを受信していないと判定すると、ステップS1503−3の処理に移る。
(ステップS1503−3)
ステップS1503−3においてサブCPU330aは、リーチ発展演出開始フラグがオン状態であるか否かを判定する。サブCPU330aは、リーチ発展演出開始フラグがオン状態であってリーチ発展演出が開始するタイミングであると判定すると、リーチ発展演出開始フラグをオフ状態にしてステップS1503−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、リーチ発展演出開始フラグがオフ状態であってリーチ発展演出が開始するタイミングでないと判定すると、後述するステップS1503−5以降の処理を実行せずに保留表示演出停止処理を終了するとともに図50に示す保留表示切替演出制御処理を終了する。
(ステップS1503−5)
ステップS1503−5においてサブCPU330aは、保留表示切替フラグがオン状態であるか否かを判定する。サブCPU330aは、保留表示切替フラグがオン状態であって保留表示モードとして「切替えモード」が選択されていると判定すると、ステップS1503−7の処理に移る。一方、サブCPU330aは、保留表示切替フラグがオフ状態であって保留表示モードとして「通常モード」が選択されていると判定すると、後述するステップS1503−7の処理を実行せずにステップS1503−9の処理に移る。
(ステップS1503−7)
ステップS1503−7においてサブCPU330aは、保留表示切替演出が実行中であるか否かを示す保留表示切替演出中フラグをオフ状態とし、保留表示切替演出を実行停止に設定してステップS1503−9の処理に移る。
(ステップS1503−9)
ステップS1503−9においてサブCPU330aは、保留表示演出停止コマンドを作成する。保留表示演出停止コマンドは、演出表示部200aにおいて保留表示演出(保留先読み予告演出および保留表示切替演出)に係る画像の表示を終了することを画像制御基板340に指示するコマンドである。サブCPU330aは、作成した保留表示演出停止コマンドを送信バッファにセットし、当該保留表示演出停止コマンドを画像制御基板340に送信する。これにより、画像制御基板340は、演出表示部200aにおい保留表示画像および部分遮蔽画像260が表示されていれば、これらの画像を非表示にして保留表示演出を停止させる。
保留表示演出停止コマンドには、保留表示演出の停止の契機がリーチ発展演出の開始または大役遊技の開始のいずれであるかの情報が含まれている。画像制御基板340は、リーチ発展演出の開始を契機として保留表示演出が停止される場合、保留表示演出停止コマンドの受信時に演出表示部200aに表示されている保留表示画像のそれぞれの表示態様と表示順を、例えば画像制御基板のRAM340cで保持する。このため、画像制御基板340は、リーチ発展演出の終了を契機として保留表示演出が再開される際には、保留先読み予告演出再開コマンドの受信に基づいて保持していた表示態様と表示順に従って保留表示画像を演出表示部200aに表示させ、保留先読み予告演出再開コマンドとともに受信した保留表示態様指定コマンドに基づいてリーチ発展演出実行中に記憶された保留情報に基づく保留表示画像を演出表示部200aに表示させる。
一方、大役遊技の開始を契機として保留表示演出が停止される場合、画像制御基板340は、保留表示演出停止コマンドの受信時に演出表示部200aに表示されている保留表示画像のそれぞれの表示態様と表示順を保持しない。これは、大役遊技の終了を契機として保留表示演出が再開される際には、上述のように保留数のみを遊技者に示唆する例外的な保留先読み表示演出が実行されるためである。
サブCPU330aは、ステップS1503−9の処理を実行すると保留表示演出停止処理を終了するとともに、図48に示す保留表示切替演出制御処理を終了する。
次に、副制御基板330からの指示により、保留先読み予告演出、保留表示モード選択演出および保留表示切替演出の表示制御を行う画像制御基板340について図51を用いて説明する。図51は、画像制御基板340の構成を示すブロック図である。
図51に示すように、画像制御基板340は、CPU340a、CGROM340b、RAM340c、VDP(Video Display Processor)340d、VRAM340eおよびI/F343,345を有している。CPU340a、CGROM340b、RAM340c、VDP340dおよびI/F343は、バス341で相互にかつデータ授受可能に接続されている。I/F343には、副制御基板330(図3参照)が接続されている。また、VDP340dは、I/F345を介して演出表示装置200の演出表示部200a(図3参照)に接続されている。
画像制御基板340のCGROM340bには、演出表示装置200の演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されている。CPU340aは、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、画像データをCGROM340bから読み出してVRAM340eに書き込み、演出表示部200aでの画像表示を制御する。
CGROM340bには、変動演出を構成する図柄や背景等の画像データが格納されている。また、CGROM340bには通常リーチ発展演出、ストーリーリーチ発展演出の各リーチ発展演出および大当たり演出を行う動画像を構成するための動画像構成用データ等も格納されている。CGROM340bには、これらの画像データの他にも、本実施形態における保留先読み予告演出において演出表示部200aに表示される保留表示画像の画像データ、保留表示モード選択演出において演出表示部200aに表示される保留表示モード画像やカーソル画像の画像データ、保留表示切替演出において演出表示部200aに表示される部分遮蔽画像の画像データ等が格納されている。
次に、本実施形態における演出表示部200aにおいて実行される変動演出および保留表示切替演出の表示態様の一例について、図41、図42、図46および図48から図50を参照しつつ図52を用いて説明する。
図52(a)から図52(g)は、この順に本例における演出表示部200aの表示態様を時系列で示している。図52(a)から図52(g)では、上段に演出表示部200aが図示され、下段に表示操作装置209が図示されている。本実施形態では、表示操作装置209は、十字型のボタンとして例示されている。また、図52(a)から図52(c)では、表示操作装置209に円周が鋸刃状の円弧を付すことによって表示操作装置209の上領域または下領域が押下されていることを表している。
図52では、大役遊技後に所定の回数の変動演出が実行された後に開始された変動演出の演出態様が例示されている。図52に示す変動演出は、リーチ変動パターンの変動演出であって、例えば、図36(a)に示す「リーチA」の態様の前半変動演出と、図36(b)に示す「通常リーチ」の態様のリーチ発展演出による後半変動演出とが実行される変動演出である。また、本例では大役抽選結果はハズレである。さらに、本例では最後に実行された大役遊技中における保留表示モード選択演出において「切替えモード」が選択されたことに基づいて、図46に示す保留表示モード選択演出制御処理において保留表示切替フラグがオン状態に設定され(ステップS1400−5)、図52に示す変動演出の実行時の保留表示モードは「切替えモード」となっている。
図52に示す変動演出の開始時において、サブCPU330aは、主制御基板300から変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを受信すると、送信バッファに変動演出実行コマンドをセットして画像制御基板340に送信する。また、サブCPU330aは、図39に示すステップS1210−1においてリーチ変動パターンフラグをオン状態にする。画像制御基板340が変動演出実行コマンドを受信したことで、図52(a)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央領域で、演出図柄210a,210b,210cが図52(a)中の下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が開始される。図52(a)は、「リーチA」(図36(a)参照)の態様の前半変動演出が開始されてから所定の時間が経過した演出表示部200aを図示している。また、本例では保留表示モードとして「切替えモード」が選択されていることに基づいて、演出表示部200aにおいて変動演出と併せて保留表示切替演出が実行されている。図52(a)に示す状態の演出表示部200aには、図52に示す変動演出の開始時における遊技者の表示操作装置209の操作に基づいて、部分遮蔽画像260が当該演出表示部200a内の中央より下領域を覆うように表示されている。したがって、図52(a)では、保留表示画像の表示状態が保留表示認識不可能状態の演出表示部200aの表示態様が図示されている。
演出表示部200aに部分遮蔽画像260が表示されている状態(保留表示認識不可能状態)中に、図52(a)中の下段に示すように遊技者が表示操作装置209の下領域を押下すると、副制御基板330のサブCPU330aは、所定の周期で実行されるサブタイマ割込み処理(図38参照)中で実行される保留表示切替演出制御処理(図48参照)において、演出表示部200aに部分遮蔽画像260が表示されない状態(保留表示認識可能状態)に切り替える。具体的に、サブCPU330aは、保留表示切替演出中フラグがオン状態であると判定し(ステップS1500−1のYES)、十字型ボタンである表示操作装置209の下領域の押下を検出したと判定し(ステップS1500−3のNOおよびステップS1500−7のYES)、部分遮蔽画像非表示コマンドを作成して画像制御基板340に送信する(ステップS1500−9)。画像制御基板340は、部分遮蔽画像非表示コマンドを受信したことに基づいて図52(b)に示すように部分遮蔽画像260を非表示とするように演出表示部200aを制御する。
なお、本例では図示していないが、部分遮蔽画像260が演出表示部200a内に表示されている場合には、例えば、演出表示部200a内における部分遮蔽画像260の付近の任意の領域に例えば下向きの三角形の画像を表示することで、表示操作装置209の下領域の押下によって部分遮蔽画像を非表示にできることを遊技者に示唆する表示切替ガイド画像を表示してもよい。
遊技者が表示操作装置209の下領域を押下したことに基づいて、演出表示部200a内に表示されていた部分遮蔽画像260は非表示となるので、図52(a)中の上段に示すように演出表示部200a内では、保留表示画像の表示状態が保留表示認識可能状態に変更される。
図52(b)では、部分遮蔽画像260が非表示となったことにより部分遮蔽画像260によって隠されていた保留表示領域200bが視認可能な状態となっている状態が図示されている。本例では、保留表示画像の表示状態が保留表示認識不可能状態から保留表示認識可能状態に変更したときに3つの特2保留が第2特図保留記憶領域に記憶されているとする。このため、保留表示領域200bには3つの保留表示画像250a,250b,250cが表示されている。
図52(b)では、3つの保留表示画像250a,250b,250cは、それぞれ「赤」「白」「白」の表示態様で保留表示領域200bに表示されている。ここで、保留表示画像250aの表示態様の決定の流れを、保留表示領域200bに表示されている3つの保留表示画像のうち1番目の保留表示画像である保留表示画像250aの表示態様の決定を例として説明する。
サブCPU330aは、遊技球が第2始動口に入球したことに伴い主制御基板300において保留表示画像250aに対応する乱数が取得されたことに基づいて、図41に示す先読み指定コマンド受信処理を実行する。先読み指定コマンド受信処理においてサブCPU330aは、主制御基板300から先読み指定コマンドとして先読み指定変動モードコマンドを受信したと判定すると(ステップS1230−1のYES)、図42(a)に示す当たり用保留表示態様決定テーブルを読み込み(ステップS1230−3)、保留表示態様決定乱数を1つ(例えば「58」)取得し、読み込んだ当たり用保留表示態様決定テーブルを用いて保留表示画像の表示態様を決定する(ステップS1230−9)。取得した保留表示態様決定乱数(58)は当たり用保留表示態様決定テーブルに設定された比較数値の範囲「40〜74」に含まれるため、サブCPU330aは、表示態様として「赤」を決定する。サブCPU330aは、決定した保留表示画像の表示態様を含む保留表示態様指定コマンドを作成して画像制御基板340に送信する(ステップS1230−11)。画像制御基板340は、保留表示態様指定コマンドの受信に基づいて、保留表示領域200bに表示態様「赤」で保留表示画像250aを表示する。同様にして、ステップS1230−9の処理において保留表示画像250b,250cの表示態様も決定され、決定された表示態様で保留表示領域200bに表示される。ただし、図52に示す変動演出の開始時から表示操作装置209の下領域が押下されるまでは、演出表示部200a内に部分遮蔽画像260が表示されているため、保留表示画像250a,250b,250cは、部分遮蔽画像260の背面に表示される。すなわち、部分遮蔽画像260の表示が開始されてから表示操作装置209の下領域が押下されるまでは、上述のようにして保留表示画像250a,250b,250cの表示態様が決定され、保留表示領域200bに表示されるものの、保留表示画像250a,250b,250cの個数および表示態様の視認が不可能な状態となっている。
表示切替演出の実行中に演出表示部200aにおいて部分遮蔽画像260が非表示となっている状態(保留表示認識可能状態)中に、図52(b)中の下段に示すように遊技者が表示操作装置209の上領域を押下すると、副制御基板330のサブCPU330aは、上述のように図48に示す保留表示切替演出制御処理において、保留表示切替演出中フラグがオン状態であると判定し(ステップS1500−1のYES)、表示操作装置209の上領域の押下を検出したと判定し(ステップS1500−3のYES)、部分遮蔽画像表示開始コマンドを作成して画像制御基板340に送信する(ステップS1500−5)。画像制御基板340は部分遮蔽画像表示開始コマンドを受信したことに基づいて、図52(c)に示すように保留表示領域200bを覆うように保留表示画像250a,250b,250cの前面に部分遮蔽画像260を表示するように演出表示部200aを制御する。なお、本例では図示していないが、保留表示切替演出中であって部分遮蔽画像260が演出表示部200a内で非表示となっている場合には、例えば、演出表示部200a内における保留表示領域200bの付近の任意の領域に表示切替ガイド画像を表示してもよい。この場合、例えば、表示切替ガイド画像として上向きの三角形の画像を表示することで、表示操作装置209の上領域の押下によって部分遮蔽画像260を非表示にできることを遊技者に示唆してもよい。
遊技者が表示操作装置209の上領域を押下したことに基づいて、演出表示部200a内に表示されていなかった部分遮蔽画像260が再び表示され、図52(c)の上段に示すように演出表示部200aにおいて、保留表示画像の表示状態が再び保留表示認識不可能状態となっている。
図52(c)の下段に示すように、保留表示認識不可能状態において再び遊技者が表示操作装置209の下領域を押下すると、サブCPU330aは、図52(a)および図52(b)において説明したのと同様に動作して、図52(d)に示すように、演出表示部200aは保留表示認識可能状態となる。
図52(d)に示す演出表示部200a内では、図52(b)に示すのと同様に保留表示領域200b内に保留表示画像250a,250b,250cが視認可能に表示されている。図52(c)に示す保留表示認識不可能状態中には第2始動口122へ遊技球が入球していないため、保留表示領域200b内に表示される保留表示画像の数は増えていない。また、図52(b)から図52(d)では、演出表示部200aの中央領域において図50(a)に示すのと同様の態様の変動表示が継続している。
図52(d)に示す保留表示認識可能状態になってから表示操作装置209が押下されずに所定時間経過すると、図52(e)に示すように、演出表示部200aにはリーチ態様の演出図柄210a,210cが表示される。本例では、演出図柄210a,210cが順次「7」の表示態様で停止し、演出図柄210aと演出図柄210cとの間で演出図柄210bが変動表示を継続する。これにより、「リーチA」の態様による前半変動演出が終了し、リーチ発展演出が開始されることが遊技者に報知される。
また、演出図柄210a,210cが「7」「7」で停止した後に表示操作装置209の上領域は押下されず、演出表示部200a内では、図52(d)に示すのと同様に保留表示領域200b内に保留表示画像250a,250b,250cが視認可能に表示され続けている。
演出図柄210a,210cがリーチ態様となり前半変動演出が終了すると、図52(f)に示すように、演出表示部200aにおいて後半変動演出であるリーチ発展演出(本例では、通常リーチ発展演出)が開始される。図52(f)は、演出表示部200aのほぼ全面において通常リーチ発展演出の動画像が再生表示されていることを示している。なお、図52(f)では、通常リーチ発展演出の動画像は破線の枠と「リーチ演出」の文字列によって表されている。また、通常リーチ発展演出の実行期間において、演出図柄210a,210b,210cは、通常リーチ発展演出を阻害しないように演出表示部200a内の右上領域において表示される。本例では、演出表示部200a内において左右の演出図柄210a,210cの「7」が表示され、その間で演出図柄210bが変動した状態で表示され、変動演出が継続されていることが遊技者に報知される。
リーチ発展演出が開始されると、リーチ発展演出における動画像の再生表示を阻害しないようにするため、保留先読み予告演出および保留表示切替演出は停止される。したがって、図52(f)では、保留表示画像250a,250b,250cは非表示となっている。また、演出表示部200aに部分遮蔽画像260および表示切替ガイド画像が表示されていた場合は、これらの画像も非表示とする。
具体的には、サブCPU330aは、図48に示す保留表示切替演出制御処理が実行される度にステップS1503において保留表示演出停止処理を実行する。保留表示演出停止処理で用いるリーチ発展演出開始フラグは、リーチ発展演出が開始されるタイミングでタイムスケジュール管理処理(図38に示すステップS1300)においてオン状態に設定されている。図50に示す保留表示演出停止処理においてサブCPU330aは、大役遊技の開始を示すオープニング指定コマンドは受信していないと判定し(ステップS1503−1のNO)、リーチ発展演出開始フラグがオン状態であると判定する(ステップS1503−3のYES)とリーチ発展演出開始フラグをオフ状態に設定し、保留表示切替演出実行中であって保留表示切替フラグがオン状態であると判定する(ステップS1503−5のYES)。サブCPU330aは、リーチ発展演出の開始に伴って保留表示切替演出を停止するため保留表示切替演出中フラグをオフ状態に設定し(ステップS1503−7)、保留表示演出停止コマンドを作成して画像制御基板340に送信する(ステップS1503−9)。これにより、保留先読み予告演出および保留表示切替演出を停止させることが画像制御基板340に指示される。なお、このときサブCPU330aが画像制御基板340に送信する保留表示演出停止コマンドには、リーチ発展演出の開始に伴って保留表示演出(保留先読み予告演出および保留表示切替演出)を停止することを示す情報が含められている。
画像制御基板340は、保留表示演出停止コマンドを受信すると保留表示領域200bに表示されている保留表示画像250a,250b,250cの表示態様と表示順をRAM340cに保持し、保留表示画像250a,250b,250cを非表示にする。なお、保留表示演出停止コマンドを受信した際に、演出表示部200aにおいて部分遮蔽画像260が表示されていれば、部分遮蔽画像260も非表示にする。リーチ発展演出の開始時には、このようにして保留先読み予告演出および保留表示切替演出に係る画像が非表示となり、保留先読み予告演出および保留表示切替演出が停止される。
図52(f)に示す通常リーチ発展演出が所定時間実行された後、画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信したことにより、図52(g)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210a,210b,210cが「7」「5」「7」の表示態様で停止表示する。これにより、リーチ発展演出(後半変動演出)が終了して変動演出が終了するとともに、大役抽選結果がハズレであることが遊技者に報知される。
リーチ発展演出が終了すると、リーチ発展演出開始時に停止された保留先読み予告演出および保留表示切替演出が再開される。したがって、図52(g)に示すように、部分遮蔽画像260が演出表示部200aに表示される。
具体的には、サブCPU330aは、図48に示す保留表示切替演出制御処理で保留表示切替演出中フラグがオン状態でなく保留表示切替演出実行中でないと判定する(ステップS1500−1のNO)と、ステップS1501において保留表示切替演出再開処理を実行する。図49に示す保留表示演出再開処理においてサブCPU330aは、遊技状態変化指定コマンドは受信していないと判定し(ステップS1501−1のNO)、リーチ発展演出終了フラグがオン状態であると判定すると(ステップS1501−3のYES)、保留先読み予告演出の再開処理を実行する(ステップS1501−5)。リーチ発展演出の終了時における保留先読み予告演出の再開処理では、サブCPU330aは、上述のように、リーチ発展演出中に主制御基板300から送信された先読み指定コマンドに基づいて作成されて副制御基板330のサブRAM330cに保持されていた保留表示態様指定コマンドがあれば、画像制御基板340に保留先読み予告演出の再開を指示する保留先読み予告演出再開コマンドとともに保持されていた保留表示態様指定コマンドを画像制御基板340に送信する。本例では、リーチ発展演出中において第2始動口122に遊技球が1回入球したことに伴う乱数の取得に基づいて作成された1つの保留表示態様指定コマンドが副制御基板330のサブRAM330cに保持されているとする。サブCPU330aは、保留先読み予告演出の再開処理において、保持されてた保留表示態様指定コマンドを保留先読み予告再開コマンドとともに画像制御基板340に送信する。
サブCPU330aは、上述のように、保留表示モードとして「切替えモード」が選択され保留表示切替フラグがオン状態であると判定する(ステップS1501−7のYES)と、リーチ発展演出の終了に伴って保留表示切替演出を再開するため保留表示切替演出中フラグをオン状態に設定する(ステップS1501−9)。サブCPU330aは、部分遮蔽画像260を演出表示部200aに表示することを指示する部分遮蔽画像表示開始コマンドを作成し画像制御基板340にに送信する(ステップS1501−11)。これにより、保留表示切替演出の再開時に部分遮蔽画像260が演出表示部200aに表示され、図52(g)に示すように、演出表示部200aにおける保留表示画像の表示状態は保留表示認識不可能状態になる。
保留表示演出(保留先読み予告演出および保留表示切替演出)の再開時において、保留表示演出が停止されていた期間中の第2始動口122への入球に基づいて、保留表示領域200bには新たな表示態様による保留表示画像が追加される可能性がある。すなわち、保留表示演出の停止時と再開時とでは保留表示領域200bにおける保留表示画像の状態が異なる場合がある。そこで、本実施形態の遊技機100は、保留表示演出の停止時に部分遮蔽画像260が表示されていたか否かに関わらず、保留表示演出の再開時には部分遮蔽画像260を表示するように構成されている。これにより、遊技機100は、保留表示演出の停止期間に追加される保留表示画像の表示態様を遊技者が意図せずに認識してしまうのを防止するようになっている。本例では、リーチ発展演出の終了に伴う保留表示演出の再開時において、リーチ発展演出中における第2始動口122への入球に基づいて保留表示領域200bに、新たに4番目の保留表示画像250dが例えば保留表示画像250b,250cと同様に表示態様「白」で表示される。しかしながら、保留表示演出の再開に伴って保留表示領域200bを覆うように保留表示画像250a〜250dの前面に部分遮蔽画像260が表示されて保留表示画像250a〜250dは視認できない状態となっている。これにより、図52(g)に示す保留表示演出の再開時に、仮判定期待度が相対的に低い表示態様「白」の3つの保留表示画像250b,250c,250dを遊技者が視認することによって、これから先の遊技に対する意欲を失うことを防止することができる。
なお、本例ではリーチ発展演出の終了に伴う保留表示演出の再開時において保留表示切替演出を再開する際に、部分遮蔽画像260を表示することを説明したが、本実施形態の遊技機100は、図49のステップS1501−5でも説明したように、大役遊技の終了に伴う保留表示演出の再開時において保留表示切替演出を再開する際も部分遮蔽画像260を表示するように構成されている。大役遊技終了に伴って再開される保留先読み予告演出は、表示態様「白」の保留表示画像の個数により大役遊技終了後の遊技状態に応じた保留数を示す例外的な演出となっている。遊技機100は、大役遊技の終了に伴う保留表示演出の再開時にも部分遮蔽画像260を表示することで、遊技者が例外的な保留先読み予告演出の表示態様を意図せずに認識してしまうのを防止するようになっている。これにより、大役遊技の終了に伴う保留表示演出の再開時には例外的な保留先読み予告演出が実行されることを知らない遊技者が、仮判定期待度が相対的に低い表示態様「白」の保留表示画像を視認することによって、これから先の遊技に対する意欲を失うことを防止することができる。
本実施形態による遊技機100は、本例のように遊技者の操作に基づいて保留表示画像の表示状態を保留表示認識可能状態と保留表示認識不可能状態の何れかに可逆的に切り替えることが可能に構成されている。これにより、遊技者は自らの意思によって保留表示領域の状態を認識することになるので、遊技機100は、遊技者が意図せずに保留表示領域の状態を認識して遊技に対する意欲を低減してしまうのを防止できる。遊技者の遊技に対する意欲を低減させる可能性のある保留表示領域の状態は、例えば相対的に低い仮判定期待度を示す表示態様の保留表示画像のみが保留表示領域に表示されている状態である。
このようにして、遊技機100は、遊技者の遊技に対する興趣の向上を損なわずに、演出表示部200aにおける遊技に関する情報(本実施形態では、保留先読み予告演出によって遊技者に示唆される仮判定期待度および特1保留数または特2保留数)の表示を行うことができる。また、遊技機100は、部分遮蔽画像によって視認が不可能になっている保留表示画像を遊技者自らの操作によって視認可能にすることで、遊技者に演出に参加している感覚を与えるとともに遊技に対する期待感を高め、興趣の向上を図ることができる。さらに、遊技者が保留表示画像の表示状態を保留表示認識不可能状態から保留表示認識可能状態に切替えた際に保留表示領域の状態が遊技者の遊技に対する意欲を向上させる可能性のある状態(例えば、相対的に高い仮判定期待度を示す表示態様の保留表示画像が複数表示されている状態)である場合には、保留表示領域が常に視認可能な状態である場合と比較して、遊技者の遊技に対する意欲をより向上させることができる。
(変形例)
上記実施形態では、保留表示切替演出において、保留表示画像が視認できなくなるように部分遮蔽画像を保留表示画像の前面に重畳して表示することで、演出表示部における保留表示画像の表示状態を保留表示認識不可能状態としたが、本発明は、これに限られない。例えば、演出表示部200aにおいて保留表示画像を非表示とすることで保留表示認識不可能状態としてもよい。この場合、副制御基板330のサブCPU330aは、部分遮蔽画像表示開始コマンドに替えて、例えば保留表示画像を非表示にすることを指示する保留表示画像非表示コマンドを画像制御基板340に送信する。画像制御基板340は、保留表示画像非表示コマンドを受信すると、現在表示されている保留表示画像の表示態様と表示順をRAM340cで保持して、演出表示部200aにおいて保留表示画像を非表示にする。また、サブCPU330aは、部分遮蔽画像非表示コマンドに替えて、例えば保留表示画像再表示コマンドを作成する。画像制御基板340は、保留表示画像再表示コマンドを受信すると、RAM340cで保持していた表示態様および表示順で保留表示画像を表示する。
なお、画像制御基板340は、保留表示画像非表示コマンドを受信してから保留表示画像再表示コマンドを受信するまでの期間(保留表示画像非表示期間)は、副制御基板330において先読み指定コマンドの受信に基づく保留表示画像の表示態様の決定および保留表示態様指定コマンドの送信が通常どおり実行される。画像制御基板340は、保留表示画像非表示期間における保留情報の消化および保留表示態様指定コマンドの受信に応じて保持している保留表示画像の表示態様および表示順を更新し、保留表示画像を演出表示部200aに表示させない。保留表示画像再表示コマンドを受信すると、画像制御基板340は保留表示画像非表示期間を終了させて更新を反映した表示態様および表示順で演出表示部200aに保留表示画像を表示させる。
図53は、部分遮蔽画像の表示態様の変形例を示す図である。上記実施形態では、図45および図52で示すように、部分遮蔽画像260は保留表示領域200bの全体を覆う大きさであり、保留表示認識不可能状態では、保留表示画像の表示態様だけでなくその個数も遊技者が認識できないようになっている。しかしながら、遊技者が保留表示画像の表示態様の認識の可否は切替えることを所望しつつも保留表示画像の個数は常に認識できることを所望する場合がある。そこで、例えば図53に示すように保留表示領域全体を覆うのではなく、各保留表示画像それぞれの表示態様のみを隠すようにして各保留表示画像それぞれの前面に表示されるようにしてもよい。図53では、保留表示領域200bに4つの保留表示画像が表示され、4つの保留表示画像の前面に重畳して4つの部分遮蔽画像260a,260b,260c,260dが表示されている状態の演出表示部200aを図示している。この場合、保留表示領域200bに表示されている保留表示画像の個数が3つならば、それに応じて表示される部分遮蔽画像も3つ(例えば部分遮蔽画像260a,260b,260c)となる。部分遮蔽画像260a,260b,260c,260dは、図44(b)および図52に示す部分遮蔽画像260のように、保留表示切替演出中において遊技者が十字型ボタンである表示操作装置209の上領域を押下することによって一斉に演出表示部200aに表示され、遊技者が表示操作装置209の下領域を押下することによって一斉に非表示となるようにしてもよい。また、部分遮蔽画像260a,260b,260c,260dは、表示操作装置209の左領域または右領域の操作によって表示状態(表示または非表示)を切り替える対象が選択されるようになっており、部分遮蔽画像260a〜260dのそれぞれについて個別に表示状態を切り替えられるようにしてもよい。このようにすれば、保留表示領域に表示された保留表示画像の個数を常に認識可能としながら、保留表示画像の表示態様は遊技者の操作に基づいて認識の可否を切り替えることができる。なお、図53では、部分遮蔽画像260a〜260dは雲のような形状の網掛けのある態様となっているが、これに限られない。部分遮蔽画像260a〜260dは、透過性がなく各保留表示画像を覆うのに十分な大きさのある画像であればどのような画像でもよく、記号や何らかのキャラクタであってもよいし、背景画像と併用してもよい。
上記実施形態による遊技機100は、保留表示切替演出において遊技者の操作に基づいて保留表示認識可能状態と保留表示認識不可能状態とを切り替えるように構成されているが、特定の条件を満たす場合には、遊技者の操作に基づかずに例えばサブCPU330aの制御により、保留表示認識不可能状態から保留表示認識可能状態へ切り替えるようにしてもよい。特定の条件の一例としては、保留表示切替演出実行可能期間においてサブCPU330aが画像制御基板340に送信する保留表示態様指定コマンドに相対的に高い仮判定期待度を示す表示態様(例えば、「虎柄」および「レインボー柄」のいずれか)が含まれる場合である。相対的に高い仮判定期待度を示す表示態様の保留表示画像であれば、遊技者の意図に反して保留表示認識可能状態になっても遊技者の遊技に対する意欲が失われることがないばかりか、相対的に高い仮判定期待度の保留表示画像が視認可能に表示されることで遊技者遊技に対する意欲を向上させることができる。
上記実施形態による遊技機100は、大役遊技の実行中において遊技情報表示モード選択演出の一例である保留表示モード選択演出を実行するように構成されているが、これに限られず、大役遊技の実行中に加えて他のタイミングでも保留表示モード選択演出を実行するように構成されていてもよい。例えば、遊技機100は、客待ち状態である場合またはリーチなし変動演出における後半変動演出の実行中に保留表示モード選択演出を実行可能に構成されていてもよい。
客待ち状態中またはリーチなし変動演出における後半変動演出の実行中に保留表示モード選択演出を実行する場合、サブCPU330aは、例えばサブタイマ割込み処理において遊技者による表示操作装置209の左領域が所定時間継続して押下される操作(いわゆる、長押し)の検出に基づいて、保留表示モード選択演出を開始し、表示操作装置209の右領域の長押しの検出に基づいて、保留表示モード選択演出を終了する。具体的には、図47に示す保留表示モード選択演出設定処理のステップS1401−1の処理(NO)の後に新たに、客待ち状態中またはリーチなし変動パターンの後半変動演出の実行中であるか否か、および表示操作装置209の左領域の押下を検出したか否かの判定処理を追加する。サブCPU330aは、客待ち状態中またはリーチなし変動パターンの後半変動演出の実行中でありかつ表示操作装置209の左領域の押下を検出したと判定するとステップS1401−3以降の処理を実行して保留表示モード選択演出を開始する。また、図46に示す保留表示モード選択演出制御処理のステップS1400−15の処理(NO)の後に新たに、客待ち状態中またはリーチなし変動パターンの後半変動演出の実行中であるか否か、および表示操作装置209の右領域の押下を検出したか否かの判定処理を追加する。サブCPU330aは、客待ち状態中またはリーチなし変動パターンの後半変動演出の実行中でありかつ表示操作装置209の右領域の押下を検出したと判定するとステップS1401−3以降の処理を実行して保留表示モード選択演出を終了する。また、この場合、サブCPU330aは保留表示モード選択演出の開始タイミングおよび終了タイミングを、例えばフラグを用いて判別する。サブCPU330aは、図49に示す保留表示演出再開処理のステップS1501−1において遊技状態変化指定コマンドを受信したか否かを判定するのに加えて、保留表示モード選択演出の終了タイミングを示すフラグがオン状態であるか否かを判定する。また、サブCPU330aは、図50に示す保留表示演出停止処理のステップS1503−3においてリーチ発展演出開始フラグがオン状態か否かを判定するのに加えて、保留表示モード選択演出の開始タイミングを示すフラグがオン状態か否かを判定する。これにより、大役遊技中以外にも保留表示モード選択演出の実行が可能となり、遊技者の気分に合わせてより簡易に保留表示切替演出を実行するか否かを切り替えることができる。
上記実施形態では、遊技機100は、リーチ発展演出実行中は保留先読み予告演出を実行しないが、保留先読み予告演出の実行によりリーチ発展演出が阻害されない場合は、リーチ発展演出実行中においても保留先読み予告演出を実行してもよい。この場合、リーチ発展演出実行中に実行される保留先読み予告演出に併せて保留表示切替演出も実行されてもよい。
上記実施形態では、遊技に関する情報の表示状態を切り替える演出である遊技情報表示切替演出の一例として特1保留または特2保留の個数および仮判定期待度を示す保留表示画像の表示状態を切り替える保留表示切替演出について説明したが、遊技情報表示切替演出はこれに限られない。演出遊技情報表示切替演出において表示状態を切り替えられる遊技に関する情報は、遊技中に遊技者に報知可能な情報であれば、特1保留または特2保留の個数および仮判定期待度の他に、大役遊技におけるラウンド遊技に関する情報、演出図柄の停止図柄(大当たり図柄)および当該変動予告演出内容等であっても構わない。
また、遊技情報表示切替演出は、複数の遊技に関する情報の表示状態(内容を認識可能な状態または認識不可能な状態)を遊技者の操作に基づいて切り替える演出であってもよい。この場合、遊技者が遊技情報表示モード選択演出で複数の遊技情報の切替えを行うモードである「遊技情報切替えモード」を選択することで、例えば、保留先読み予告演出内容、ラウンド遊技の回数、およ当該変動予告演出内容等の複数の遊技に関する情報の表示状態を遊技者の操作に基づいて切り替えることが可能となる。また、例えば遊技情報表示モード選択演出において、遊技情報表示切替演出で表示状態を切り替える対象となる遊技に関する情報を、複数の遊技に関する情報のうちから遊技者が選択できるようになっていてもよい。
また、上記実施形態では、遊技情報表示切替演出を実行するか否かを遊技情報表示モード選択演出において遊技者に明示的に選択させているが、本発明はこれに限られない。例えば、大役遊技中において実行される遊技情報表示モード選択演出では、大役遊技後の演出態様を複数の演出態様の中から遊技者に選択させ、遊技者が特定の演出態様を選択したことに基づいて自動的に遊技情報表示切替演出を実行するように決定してもよい。この場合、選択した大役遊技後の演出態様が遊技情報表示切替演出を実行する演出態様であるか否かを知らない遊技者には、遊技情報表示切替演出が実行された場合または実行されなかった場合において意外性を感じさせることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。また、複数の演出態様の中から特定の演出態様を選択した場合に、さらに遊技情報表示切替演出を実行するか否かを選択させる演出を実行してもよい。これにより、遊技情報表示切替演出を実行するか否かを選択できる演出が特定の演出態様を選択したことによる特典として付与されたと遊技者に感じさせることができる。
上記実施形態による遊技機100は、遊技状態に関わらず遊技情報表示切替演出を実行するように構成されているが、これに限らず、大当たりの当選確率を異にする2つの遊技状態(高確率遊技状態または低確率遊技状態)のうちいずれかの遊技状態である場合に遊技情報表示切替演出を実行するように構成されていてもよい。または、上記実施形態による遊技機100は、第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態(時短状態または非時短状態)のいずれかの遊技状態である場合に遊技情報表示切替演出を実行するように構成されていてもよい。さらに、例えば、上記実施形態による遊技機100は、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかと時短状態または非時短状態のいずれかの組み合わせが特定の組み合わせである場合に、遊技情報表示切替演出を実行するように構成されていてもよい。
上記実施形態による遊技機100は、保留表示モード選択演出において、遊技者の操作として十字型ボタンである表示操作装置209の上領域または下領域の押下を検出しているが、これに限らず、例えば表示操作装置209の上領域と右領域、下領域と左領域を同様に扱ってもよい。例えば、表示操作装置209の右領域の押下の検出を上領域の押下として検出し、表示操作装置209の左領域の押下の検出を下領域の押下として検出してもよい。
また、上記実施形態による遊技機100では、表示操作装置209を十字型ボタンとして例示したが、これに限られず、ジョグダイヤル式の操作部や、タッチパネル、レバー等、上述した遊技者による操作が可能であれば、その形態は特に限定されるものではない。
また、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板300と、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板330とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板300および副制御基板330において、上記の各機能をどのように分担するかは適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、大当たりの当選確率を異にする2つの遊技状態と、第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態とを組み合わせた4つの遊技状態が設けられているが、遊技状態の内容や種類はこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、特2保留が特1保留に優先して読み出されることとしたが、特1保留および特2保留を、入賞順すなわち記憶された順に読み出してもよいし、特1保留が特2保留に優先して読み出されることとしてもよい。いずれにしても、予め設定された始動条件が成立すると、保留情報を予め設定された順に読み出し、保留情報として読み出した大役用乱数値に基づいて、大役遊技の実行可否が抽選により決定されればよい。
また、上記実施形態では、大当たり決定乱数および当たり図柄乱数の2つの乱数値によって、大入賞口128が開放される大役遊技の実行可否を少なくとも決定するための大役用乱数値を構成し、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数の3つの乱数値によって、大役遊技の実行可否を報知する変動演出の時間を少なくとも決定するための変動用乱数値を構成した。しかしながら、大役用乱数値および変動用乱数値は、それぞれ1の乱数値で構成してもよい。いずれにしても、大役用乱数値および変動用乱数は、それぞれ予め設定された範囲内から取得されるものであれば、1または複数の乱数値で構成することができる。
上記実施形態において、メインCPU300aが、本発明の抽選手段に相当する。また、上記実施形態において、メインCPU300aおよびサブCPU330aが、本発明の変動演出決定手段に相当する。また、上記実施形態において、サブCPU330aおよびCPU340aが、本発明の変動演出実行手段に相当する。また、上記実施形態において、演出表示装置200および演出表示部200aが表示手段に相当する。
また、上記実施形態では、第1始動口120および第2始動口122の2つの始動口を設ける場合について説明したが、始動口は1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、第2始動口122が閉状態にあるときには、当該第2始動口122に遊技球が入球不可能となるように構成したが、第2始動口122が閉状態にあるときにも、一定の頻度で遊技球が入球することとしてもよい。
上記実施形態において、メインCPU300aが、本発明の抽選手段に相当する。また、上記実施形態において、メインCPU300aおよびサブCPU330aが、本発明の変動演出態様決定手段に相当する。また、上記実施形態において、サブCPU330aおよびCPU340aが、本発明の変動演出実行手段に相当する。また、上記実施形態において、演出表示装置200および演出表示部200aが表示手段に相当する。
上記実施形態および上記実施形態の変形例による遊技機100の主な構成およびその効果について説明する。
遊技機100は、遊技に関する情報の内容(例えば、特1保留または特2保留の個数および仮判定期待度)の認識の可否を遊技中に切り替えるか否かを選択する遊技情報表示モード選択演出において、遊技者が遊技に関する情報の認識の可否を遊技中に切り替えることを予め選択している場合に、表示制御手段(例えば、副制御基板330のサブCPU330a)は、遊技者による表示操作装置209の操作に基づいて、遊技に関する情報の内容が認識できる遊技情報認識可能状態(例えば、上記実施形態における保留表示認識可能状態)と遊技に関する情報の内容が認識できない遊技情報認識不可能状態(例えば、上記実施形態における保留表示認識不可能状態)のいずれかに遊技に関する情報の表示状態を切り替える遊技情報表示切替演出(例えば、保留表示切替演出)を制御する。
これにより、遊技機100は、遊技者が意図せずに遊技に関する情報を認識することによって、遊技に対する意欲を低減してしまうのを防止できる。
表示制御手段は、遊技情報表示切替演出において遊技情報認識可能状態と遊技情報認識不可能状態とを可逆的に切り替える遊技情報表示切替手段(例えば、サブCPU330a、図38に示すステップS1500)を有し、遊技情報表示切替手段は、遊技者による表示操作装置209の操作に基づいて、表示手段(例えば、演出表示部200a)の一部を遮蔽する部分遮蔽画像(例えば、部分遮蔽画像260,260a,260b,260c,260d)の表示と非表示とを制御可能に構成されており、部分遮蔽画像を非表示にして遊技に関する情報の表示状態を遊技情報認識可能状態に切り替え、部分遮蔽画像を表示して遊技に関する情報の表示状態を遊技情報認識不可能状態に切替える。
また、表示制御手段は、遊技情報認識可能状態または遊技情報認識不可能状態のいずれであっても遊技に関する情報を表示するように表示手段を制御し、遊技情報表示切替手段は、遊技に関する情報に部分遮蔽画像を重ねて表示するように制御して表示状態を遊技情報認識不可能状態に切り替える。
これにより、遊技機100は、遊技情報認識可能状態か遊技情報認識不可能状態かによって遊技に関する情報を表示させるか否かを分ける必要がなく、演出表示部200aに表示される遊技に関する情報に部分遮蔽画像を重畳して表示するという簡易な制御により、遊技情報認識可能状態と遊技情報認識不可能状態とを切り替えることが可能となる。
遊技情報表示切替手段は、遊技者による表示操作装置209の操作に基づいて、遊技に関する情報の内容が視認できる状態で表示して遊技に関する情報の表示状態を遊技情報認識可能状態に切替え、遊技に関する情報を非表示にして遊技に関する情報の表示状態を遊技情報認識不可能状態に切替える。
これにより、遊技機100は、部分遮蔽画像を表示しなくても、保留先読み予告演出内容を保留表示認識不可能状態にすることができる。
表示制御手段は、大役遊技実行手段(例えば、主制御基板300)による大役遊技の実行期間において遊技情報表示モード選択演出を表示手段で実行する。これにより、遊技機100は、遊技情報表示切替演出と重ならないタイミングで遊技情報表示モード選択演出を実行し、遊技中に遊技情報表示モード選択演出と遊技情報表示切替演出とが相互に阻害しないようにすることができる。
遊技に関する情報は、仮判定大役抽選結果に関する情報(例えば、仮判定期待度)を含む。これにより、遊技機100は、保留表示切替演出において遊技者の表示操作装置209の操作に基づいて保留表示認識可能状態と保留表示認識不可能状態とを切り替えることで、遊技者が意図せずに仮判定大役抽選結果に関する情報を認識して遊技に対する意欲を失ってしまうのを防止できる。
また、仮判定大役抽選結果に関する情報は、乱数記憶手段(例えば、主制御基板300の第1特図保留記憶領域、第2特図保留記憶領域)に記憶されている保留数を表す画像(例えば、保留表示画像)に含めて表示手段に表示される。これにより、遊技機100は、現時点以降の変動演出が大当たりを報知する可能性を保留数を表す画像の表示態様(例えば、図42の保留表示態様決定テーブルに示す「白」「緑」「赤」「虎柄」「レインボー柄」の5つの表示態様)によって遊技者に示唆することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態とその変形例について説明したが、本発明はかかる実施形態等に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 遊技機
108 遊技盤
200a 演出表示部
208 演出操作装置
209 表示操作装置
330 副制御基板
330a サブCPU
330b サブROM
330c サブRAM
340 画像制御基板
340a CPU
340b CGROM
340c RAM

Claims (7)

  1. 始動入賞口に遊技球が入球したことを契機として取得された乱数を記憶する乱数記憶手段と、
    前記乱数記憶手段に記憶された乱数に基づいて、当たりに当選するか否かの大役抽選を行い大役抽選結果を導出する大役抽選手段と、
    前記大役抽選結果を報知する変動演出および遊技に関する情報を表示する表示手段と、
    前記表示手段における前記遊技に関する情報の表示を制御する表示制御手段と、
    遊技者の操作を受け付ける操作装置と、
    を備え、
    前記遊技に関する情報の内容の認識の可否を遊技中に切り替えるか否かを選択する遊技情報表示モード選択演出において、遊技者が前記遊技に関する情報の認識の可否を遊技中に切り替えることを予め選択している場合に、
    前記表示制御手段は、遊技者による前記操作装置の操作に基づいて、前記遊技に関する情報の内容が認識できる遊技情報認識可能状態と前記遊技に関する情報の内容が認識できない遊技情報認識不可能状態のいずれかに前記遊技に関する情報の表示状態を切り替える遊技情報表示切替演出を制御すること
    を特徴とする遊技機。
  2. 前記表示制御手段は、前記遊技情報表示切替演出において前記遊技情報認識可能状態と前記遊技情報認識不可能状態とを可逆的に切り替える遊技情報表示切替手段を有し、
    前記遊技情報表示切替手段は、
    遊技者による前記操作装置の操作に基づいて、前記表示手段の一部を遮蔽する部分遮蔽画像の表示と非表示とを制御可能に構成されており、
    前記部分遮蔽画像を非表示にして前記遊技に関する情報の表示状態を前記遊技情報認識可能状態に切り替え、前記部分遮蔽画像を表示して前記遊技に関する情報の表示状態を前記遊技情報認識不可能状態に切替えること
    を特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記表示制御手段は、前記遊技情報認識可能状態または前記遊技情報認識不可能状態のいずれであっても前記遊技に関する情報を表示するように前記表示手段を制御し、
    前記遊技情報表示切替手段は、前記遊技に関する情報に前記部分遮蔽画像を重ねて表示するように制御して前記表示状態を前記遊技情報認識不可能状態に切り替えることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
  4. 前記表示制御手段は、前記遊技情報認識可能状態と前記遊技情報認識不可能状態とを可逆的に切り替える遊技情報表示切替手段を有し、
    前記遊技情報表示切替手段は、遊技者による前記操作装置の操作に基づいて、前記遊技に関する情報の内容が視認できる状態で表示して前記遊技に関する情報の表示状態を前記遊技情報認識可能状態に切替え、前記遊技に関する情報を非表示にして前記遊技に関する情報の表示状態を前記遊技情報認識不可能状態に切替えることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  5. 前記大役抽選結果が当たりであることに基づいて大役遊技を実行する大役遊技実行手段を備え、
    前記表示制御手段は、前記大役遊技実行手段による前記大役遊技の実行期間において前記遊技情報表示モード選択演出を前記表示手段で実行することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の遊技機。
  6. 取得した乱数に基づいて、前記大役抽選手段による大役抽選よりも前に当たりに当選するか否かを仮に判定して仮判定大役抽選結果を導出する仮判定手段をさらに備え、
    前記遊技に関する情報は、前記仮判定大役抽選結果に関する情報を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の遊技機。
  7. 前記仮判定大役抽選結果に関する情報は、前記乱数記憶手段に記憶されている保留数を表す画像に含めて前記表示手段に表示されることを特徴とする請求項6記載の遊技機。
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