以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、入賞口ごとに異なっていてもよい。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大当たり遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大当たり遊技や後述の小当たり遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。複数の大入賞口が設けられている場合、遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、大入賞口ごとに異なっていてもよい。なお、以降の説明では、大入賞口128の開放動作が行われる大当たり遊技および小当たり遊技を「当たり遊技」と記載する場合がある。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技盤108には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタン型の装置である。演出操作装置208は、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。また、演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
演出操作装置208は、ドット表示器208aと、ドット表示器208aを視認可能に覆う透過性のあるカバーとで構成されている。ドット表示器208aはマトリクス状に配置された複数のLEDを備えている。演出操作装置208は、複数のLEDのいずれかを点灯させることにより、所定の文字列や記号、絵などを表示できるようになっている。ドット表示器208aは、電飾制御基板350から送信されたコマンドに従ってLEDを点灯させる。遊技者が演出操作装置208を押下操作すると、ドット表示器208aとカバーとが沈みこんで押下操作を受け付けるようになっている。また、カバーは透過性の高い素材で形成されているので、遊技者は、カバーを通してドット表示器208aの表示内容を十分に認識することができる。
演出操作装置208の後ろ側(遊技盤108側)には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿132が設けられており、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100が実行する遊技は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御基板320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御基板320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板340または電飾制御基板350に送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板340は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、CGROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板340のCGROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、演出表示部200aの画像表示を制御する。画像制御基板340の詳細については後述する。
電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したり、ドット表示器208aに所定の画像を表示させたりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板330に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口128が開放される大当たり遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大当たり遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口128が開放されるとともに当該大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大当たり遊技が実行され、また、当該大当たり遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図4は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜20164であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率および小当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜20164であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96、小当たり確率は約1/399.6となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図5は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」または「小当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルaが選択され、特1保留によって「小当たり」に当選した場合には、図5(b)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルbが選択される。また、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(c)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルaが選択され、特2保留によって「小当たり」に当選した場合には、図5(d)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルbが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、小当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を小当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図5(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブルa、および、図5(c)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルaによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、図5(b)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブルb、および、図5(d)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルbによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(小当たり図柄)が決定される。一方、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」または「小当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図6は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される後述の変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常1変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図6(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1、2個であれば、図6(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図6(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図6において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。この変動状態とリーチグループ決定乱数判定テーブルとの関係については、後で詳述する。
なお、大役抽選結果が「大当たり」または「小当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」または「小当たり」であった場合に参照されることはない。
図7は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「小当たり」であった場合に選択される小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルおよび小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄の種別ごとにも設けられている。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(a)に示し、特1用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(b)に示し、特2用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(c)に示し、特1用小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(d)に示し、特2用小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(e)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、図7(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、図7(b)、(c)に示すように、読み出された保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図7において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチモード決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図7〜図9に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図6に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図7に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」または「小当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄または小当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時、または、小当たり当選時の遊技状態等に応じ、図7に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図8は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図9は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図9(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図9(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。
図10は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、当たり遊技(大当たり遊技または小当たり遊技)を制御するための各種データが記憶されたものであり、当たり遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、特別図柄(大当たり図柄および小当たり図柄)の種別ごとに複数設けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、対応するテーブルが当たり遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての特別図柄の制御データを示す。このため、ラウンド遊技の概念のない小当たり遊技について、大当たり遊技の1回目のラウンド遊技(1R)に合わせて記載している。
特別図柄A〜E、または、小当たり図柄である特別図柄aが決定されると、図10に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して当たり遊技が実行される。当たり遊技のうち大当たり遊技は、大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成される。また、小当たり遊技では、大入賞口128が合計開放時間1.8秒以内で所定回数開閉される。本実施形態の遊技機100では、小当たり図柄である特別図柄aが決定されると、小当たり遊技として大入賞口128が0.1秒の開放時間で1回開放される。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(大当たり遊技では最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(大当たり遊技では1回の大当たり遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(大当たり遊技では1ラウンド中の大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口128の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口128の開放時間)、規定数(大当たり遊技では1回のラウンド遊技における大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(大当たり遊技ではラウンド遊技間の大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(大当たり遊技では最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、当たり遊技の制御データとして、特別図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
また、図10に示すように、大当たり図柄である特別図柄Eが決定された場合には、全15回のうち1回目のラウンド遊技(以降、「1R目のラウンド遊技」と称する場合がある)中における大入賞口128の開放回数が2回に設定されている。具体的には、1R目のラウンド遊技中における2回の大入賞口128の開放のうち1回目の開放時間は、0.1秒であり、2回目の開放時間は、28.5秒である。したがって、1R目のラウンド遊技中における大入賞口128の最大開放時間は合計で28.6秒である。なお、特別図柄Eが決定された場合の2R目以降のラウンド遊技では、特別図柄A〜Dが決定された場合のラウンド遊技と同様に大入賞口128が1回、最大開放時間29.0秒で開放される。1R目のラウンド遊技における大入賞口128の最大開放時間の合計(28.6秒)と2R〜15R目のラウンド遊技における大入賞口128の最大開放時間の合計(29.0秒)とはほぼ同じ時間である。
特別図柄Eが決定された場合、1R目のラウンド遊技における大入賞口128の開放態様は、2回の大入賞口128の開放のうち1回目の開放態様である第1大当たり用開放態様と、2回の大入賞口128の開放のうち2回目の開放態様であって第1大当たり用開放態様よりも長い開放時間による第2大当たり用開放態様とによって構成されている。第1大当たり用開放態様による大入賞口128の開放は短開放ともいう。また、第2大当たり用開放態様による大入賞口128の開放は長開放ともいう。なお、2R〜15R目のラウンド遊技における最大29.0秒の大入賞口128の開放態様を、第2大当たり用開放態様に含めてもよい。これに対して、小当たり図柄である特別図柄aが決定された場合には、大入賞口128が0.1秒開放される小当たり遊技が行われる。このため、特別図柄Eが決定された場合に実行される大当たり遊技における1R目のラウンド遊技における短開放と、特別図柄aが決定された場合に実行される小当たり遊技とでは、制御処理自体は異なるものの、大入賞口128の実際の開放態様は同一となる。このため、大入賞口128の短開放を見ただけでは、大当たり遊技が実行されているのか小当たり遊技が実行されているのかを遊技者が識別することが困難になっている。なお、後述する図52に示すように、本実施形態による遊技機100では、大入賞口128の短開放が終了してから長開放が開始するまでの間に4秒間のインターバル期間(ラウンド中インターバル時間)が設けられている。
図11は、大当たり遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図11に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大当たり遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B〜Eが決定された場合には、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、特別図柄A〜Eが決定された場合には、大当たり遊技の終了後に、次のようにして時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。すなわち、特別図柄Aが決定された場合には、大当たり遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄D、Eが決定された場合には、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に設定され、このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。
また、特別図柄Bが決定された場合、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、大当たり遊技の終了後も時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数は10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、大当たり遊技の終了後も非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄Cが決定された場合、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるが、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短回数が10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、時短回数が10回に設定される。なお、ここでは、大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに応じて、大当たり遊技の終了後の遊技状態および高確回数、時短回数を設定することとしたが、大当たり当選時の遊技状態を問わず、大当たり図柄の種別に応じてのみ、遊技状態や高確回数、時短回数を設定してもよい。
図12は、遊技状態と変動状態との関係を説明する図である。上記したように、本実施形態では、遊技の進行条件を規定する遊技状態とは別の概念として、変動演出パターンの決定条件(選択するテーブル)を規定する変動状態が設けられている。この変動状態は、大役抽選によって決定された大当たり図柄および小当たり図柄の種別に応じて、次のように設定される。具体的には、図12(a)に示すように、特別図柄Aが決定された場合には、大当たり遊技の終了後の遊技状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は特殊A変動状態に設定される。ただし、特殊A変動状態の継続期間である特殊変動期間は、大当たり遊技の終了後、大役抽選が20回確定するまでの間となり、大役抽選が20回確定すると、通常1変動状態となる。変動状態が通常1変動状態に設定されると、以後、再度大当たりに当選しない限り、変動状態が変更されることはない。なお、この通常1変動状態は、遊技機100の初期状態(低確率遊技状態および非時短遊技状態)において設定される変動状態であり、遊技機100におけるデフォルトの変動状態と言える。
なお、変動モード番号および変動パターン番号を決定するテーブル(リーチグループ決定乱数判定テーブル、リーチモード決定乱数判定テーブル、変動パターン乱数判定テーブル)は、変動状態ごとに選択される。したがって、特別図柄Aが決定された場合には、大当たり遊技の終了後の20回の変動演出について、変動モード番号および変動パターン番号が特殊A変動状態用のテーブルに基づいて決定されることとなる。つまり、特別図柄Aが決定された場合には、大当たり遊技の終了後の20回の変動演出が、特殊な変動演出パターンとなる。
また、図12(b)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Bが決定された場合には、大当たり遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Aが決定された場合と同様に設定される。したがって、特殊A変動状態に設定されている間に、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるのか、低確率遊技状態であるのかを示唆する特殊な変動演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(c)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Cが決定された場合には、大当たり遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特殊変動状態に設定される。なお、ここでは、図12(c)に示すように、大当たり遊技の終了後、1〜4、6〜9回目の変動状態が特殊B変動状態となり、大当たり遊技の終了後、5回目の変動状態が特殊C変動状態となり、大当たり遊技の終了後、10回目の変動状態が特殊D変動状態となる。このように、変動状態は、大当たり遊技の終了後の変動演出の回数ごとに細かく切り替わるように予め設定されている。そして、この場合には、大当たり遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定すると、遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に切り替わるが、この遊技状態の切り替わりと同時に、変動状態も通常1変動状態に切り替わるように設定されている。
また、図12(d)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Dが決定された場合には、大当たり遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Cが決定されたときと同様に設定される。ただし、特別図柄Cが決定された場合には、時短回数が10回に設定されるのに対して、特別図柄Dが決定された場合には、時短回数が10000回に設定される。したがって、特別図柄Dが決定された場合には、大当たり遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定するまでの間、特殊変動状態に設定され、以後、変動状態は通常2変動状態となる。高確率遊技状態および時短遊技状態において変動状態が通常2変動状態となると、以後、再度大当たりに当選するまで、通常2変動状態から他の変動状態に切り替わることはない。つまり、通常2変動状態というのは、高確率遊技状態および時短遊技状態におけるデフォルトの変動状態ということができる。このように、特別図柄C、Dが決定された場合に、大当たり遊技の終了後の10回の変動演出を、同様の特殊変動態様とし、この間に、時短遊技状態がいつまで継続するのかについての演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(e)に示すように、特別図柄Eが決定された場合には、大当たり遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、通常2変動状態に設定される。
また、図12(f)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態において小当たり図柄である特別図柄aが決定された場合、小当たり遊技の終了後の遊技状態は、小当たり当選時と同じ低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は通常1変動状態となる。また、図12(g)に示すように、高確率遊技状態および非時短遊技状態において小当たり図柄である特別図柄aが決定された場合、小当たり遊技の終了後の遊技状態は、小当たり当選時と同じ高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は通常1変動状態となる。このように、小当たり図柄である特別図柄aが決定された場合、小当り遊技の終了後の変動状態は、小当り遊技の開始前の変動状態に維持される。なお、図12では図示しないが、時短遊技状態において小当たり図柄である特別図柄aが決定された場合も、非時短状態におけるのと同様に、小当り遊技の終了後の変動状態は、小当り遊技の開始前の変動状態に維持される。
なお、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大当たり遊技の終了後の時短回数が10000回に設定される。したがって、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大当たり遊技の終了後に特殊変動状態に設定されることはなく、図12(e)に示すのと同様に変動状態の設定がなされることとなる。つまり、大当たり遊技の終了後の変動状態は、大当たり当選時の遊技状態、大当たり図柄の種別に応じて予め設定されており、これらの情報を判断したうえで、大当たり遊技の終了後の変動状態が適宜設定されることとなる。
図13は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図14(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図14(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素のうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図15は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図16は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図17は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cおよび大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図18は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口128に遊技球が入球して大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、当たり遊技中(大当たり遊技中または小当たり遊技中)であるか否かを判定し、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、当たり遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、当たり遊技中であり、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図19は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図20は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図21は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図22は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理については、図23および図24を用いて後述する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<
04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図23は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明する第1のフローチャートであり、図24は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明する第2のフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを識別する確率状態識別カウンタのカウンタ値、すなわち、現在、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、確率状態識別カウンタのカウンタ値が、低確率遊技状態を示す値であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(a)参照)を選択し、高確率遊技状態を示す値であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(b)参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図5参照)を選択して特別図柄判定データを抽出する。また、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)を抽出する。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、上記ステップS536−5で抽出した特別図柄判定データに対応する先読み指定図柄コマンドを送信バッファにセットする。これにより、対象記憶部に記憶された保留について、現在の遊技状態において読み出された場合に決定される特別図柄の種別が、当該保留の記憶時点で導出されることとなる。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、時短遊技状態であると判定した場合には図24のステップS536−31に処理を移し、時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS536−11に処理を移す。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、セットされた特別図柄識別値が「00H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留は特1保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「00H」である(特1保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−13に処理を移し、特別図柄識別値は「00H」ではない(特2保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−19に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−15に処理を移す。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、予め設けられた取得時リーチ種別判定テーブルをセットし、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数の乱数範囲を判定する。詳しくは後述するが、ここでは、リーチグループ決定乱数が0〜8999であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第1の範囲であると判定し、リーチグループ決定乱数が9000〜9799であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第2の範囲であると判定し、リーチグループ決定乱数が9800〜10006であれば、新たに記憶した特1保留の乱数範囲が第3の範囲であると判定する。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、上記ステップS536−15の判定結果に対応する先読み指定リーチ種別コマンドを送信バッファにセットする。具体的には、上記ステップS536−15において、乱数範囲が第1の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=00Hをセットし、乱数範囲が第2の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=01Hをセットし、乱数範囲が第3の範囲であると判定した場合には、先読み指定リーチ種別コマンド=02Hをセットする。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(b)参照)をセットする。なお、詳しい説明は省略するが、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、現在の変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、上記ステップS536−19でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンドを送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
上記ステップS536−11〜上記ステップS536−27の処理によれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特1保留について、当該特1保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特1保留の記憶時点で判定される。そして、当該特1保留によってはハズレの大役抽選結果が導出されると仮判定された場合には、リーチグループ決定乱数の範囲を示す先読み指定リーチ種別コマンドが副制御基板330に送信される。一方、当該特1保留によって大当たりに当選すると仮判定された場合には、当該特1保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。ただし、非時短遊技状態に設定されている場合には、特2保留が記憶されたとしても、当該特2保留については、先読み指定コマンド(先読み指定リーチ種別コマンド、先読み指定変動モードコマンド、先読み指定変動パターンコマンド)を副制御基板330に送信することはない。
(ステップS536−31)
また、上記ステップS536−9において、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合には、メインCPU300aは、図24に示すように、セットされた特別図柄識別値が「01H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留が特2保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「01H」である(特2保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−33に処理を移し、特別図柄識別値は「01H」ではない(特1保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−33)
メインCPU300aは、現在の変動状態が通常2変動状態であるかを判定する。その結果、通常2変動状態であると判定した場合にはステップS536−35に処理を移し、通常2変動状態ではないと判定した場合にはステップS536−37に処理を移す。
(ステップS536−35)
メインCPU300aは、メインRAM300cに記憶されている、現在の変動状態を示す変動状態識別フラグを確認し、予定変動状態識別フラグをセットする。この予定変動状態識別フラグというのは、新たに記憶された特2保留が読み出されるときに設定されているであろう変動状態を示すものであり、ここでは、通常2変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。
(ステップS536−37)
メインCPU300aは、新たに記憶された特2保留が、特殊変動状態に設定されてから何回目の変動演出をもたらすものであるかを算出する。例えば、特2保留が1つも記憶されておらず、かつ、特殊変動状態に設定されてから3回目の変動演出が行われているときに特2保留が記憶された場合には、当該新たに記憶された特2保留によって4回目の変動演出がもたらされるため、この場合には、予定特殊変動回数として「4」が算出される。このように、メインCPU300aは、特殊変動状態に設定されてから実行された変動演出の回数、保留数、現在の特別図柄の変動表示の状況等を考慮したうえで、新たに記憶された特2保留が、特殊変動状態に設定されてから何回目の変動演出をもたらすものであるかを算出することとなる。
(ステップS536−39)
メインCPU300aは、上記ステップS536−37で算出された予定特殊変動回数に応じて、予定変動状態識別フラグをセットする。例えば、図12(c)、(d)を参照して説明すると、上記ステップS536−37において、予定特殊変動回数として「1」〜「4」、「6」〜「9」が算出された場合には、特殊B変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされ、予定特殊変動回数として「5」が算出された場合には、特殊C変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされ、予定特殊変動回数として「10」が算出された場合には、特殊D変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。なお、上記以外の予定特殊変動回数が算出された場合には、通常2変動状態に対応する予定変動状態識別フラグがセットされる。
(ステップS536−41)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−43に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−45に処理を移す。
(ステップS536−43)
メインCPU300aは、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(c)参照)をセットし、上記ステップS536−21に処理を移す。なお、詳しい説明は省略するが、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、上記ステップS536−35または上記ステップS536−39でセットされた予定変動状態識別フラグを参照し、当該予定変動状態識別フラグが示す変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−45)
メインCPU300aは、上記ステップS536−35または上記ステップS536−39でセットされた予定変動状態識別フラグが示す変動状態に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図6参照)をセットする。なお、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、ここでは、保留数が0のときに用いられるテーブルが選択される。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を仮決定する。
(ステップS536−47)
メインCPU300aは、上記ステップS536−45で導出されたグループ種別が、保留数に応じて異なるグループ種別が決定されるものであるか否かを判定する。より詳細に説明すると、各変動状態に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、各リーチグループ決定乱数判定テーブルにおいては、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上である場合には、いずれのテーブルによっても同一のグループ種別が決定されるように置数が割り振られている。したがって、ここでは、リーチグループ決定乱数の値が所定値未満であれば、グループ種別が保留数で変化すると判定し、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上であれば、グループ種別は保留数で変化しないと判定する。そして、グループ種別が保留数で変化すると判定した場合にはステップS536−49に処理を移し、グループ種別は保留数で変化しないと判定した場合にはステップS536−51に処理を移す。
(ステップS536−49)
メインCPU300aは、対象記憶部に新たに記憶された保留について、当該保留が読み出されたときの保留数に応じて、グループ種別、すなわち、変動演出パターンが変化することを示す不定値コマンドを先読み指定コマンドとして送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−51)
メインCPU300aは、上記ステップS536−45で導出されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(a)参照)をセットし、上記ステップS536−21に処理を移す。
上記ステップS536−31〜上記ステップS536−51の処理によれば、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特2保留について、当該特2保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特2保留の記憶時点で判定される。そして、当該特2保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。ただし、時短遊技状態に設定されている場合には、特1保留が記憶されたとしても、当該特1保留については、先読み指定コマンドが副制御基板330に送信されることはない。
このように、取得時演出判定処理は、新たに保留が記憶されたときに、当該保留が読み出された際に決定される変動演出にかかる情報(変動情報)に対応する情報(事前判定情報)を、当該保留が記憶された時点で導出するための処理となる。
図25は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図25に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」または「07H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」または「08H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」または「09H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」または「0AH」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図26は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図27は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選結果が大当たり(または小当たり)であった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別(または小当たり図柄の種別))をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−11でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、メインRAM300cにセットされている変動状態識別フラグをロードする。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、上記ステップS611−1でロードした変動状態識別フラグを確認し、現在の変動状態が、通常1変動状態もしくは通常2変動状態(以下、通常1変動状態および通常2変動状態のいずれかを示す場合に、単に「通常変動状態」という場合がある)であるかを判定する。その結果、現在の変動状態が通常変動状態であると判定した場合にはステップS611−9に処理を移し、現在の変動状態は通常変動状態ではないと判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、特殊変動状態において特別図柄の変動表示が何回行われたかを示す特殊変動回数カウンタの現在のカウンタ値(TC)に「1」加算した値を、新たなカウンタ値(TC)として記憶する。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、上記ステップS611−5で更新された特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)と、現在設定されている変動状態識別フラグとに基づいて、変動状態識別フラグを更新する処理を行う。例えば、図12を参照して説明すると、特殊B変動状態であることを示す変動状態識別フラグがセットされており、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)が、上記ステップS611−5において「5」に更新されたとする。この場合には、特殊C変動状態であることを示す変動状態識別フラグをセットする。これにより、特殊変動期間中は、予め設定された特別図柄の変動表示の回数のとおりに、変動状態が切り替わることとなる。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選結果が大当たりまたは小当たりであるかを判定する。その結果、大当たりまたは小当たりであると判定した場合にはステップS611−11に処理を移し、大当たりおよび小当たりのいずれでもない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−13に処理を移す。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別、保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS611−13で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−19)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11または上記ステップS611−17でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−21)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−23)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−25)
メインCPU300aは、上記ステップS611−23で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図30は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための普通図柄時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態更新処理を実行する。ここでは、変動状態識別フラグを確認し、現在、特殊変動期間中であるかを判定する。そして、特殊変動期間中であると判定した場合には、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)を確認し、特殊変動状態から通常変動状態に切り替えるか否かを判定する。その結果、通常変動状態に切り替えると判定した場合、すなわち、特殊変動状態における最後の特別図柄の変動表示が終了したと判定した場合には、変動状態識別フラグを通常変動状態用のフラグに更新する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−14)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が小当たりであるかを判定する。その結果、
小当たりであると判定した場合にはステップS630−15に処理を移し、小当たりでは
ないと判定した場合にはステップS630−17に処理を移す。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始される当たり遊技が大当たり遊技である場合には実行可能なラウンド数を示すものである。また、大当たり遊技実行時に特別電動役物最大作動回数カウンタにカウンタ値としてセットされる所定数は、特別図柄の種別に対応するラウンド数である。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、大当たり遊技時における各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。また、小当たり遊技の開始時においても特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が「1」加算される。ここでは、当たり遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、当たり遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、上記ステップS630−3で確認した大役抽選結果が大当たりである場合には、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、小当たりである場合には、特別遊技管理フェーズを「07H」に更新して、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、当たり遊技が開始されることとなる。
図31は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」または「07H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口128の開放開始(大当たり遊技ではラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「04H」または「08H」)に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図32は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(大当たり遊技では1回のラウンド遊技中における大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。図示は省略するが、メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始の制御が実行される場合には、大入賞口ソレノイド128cの通電開始の制御が実行されることを示す大入賞口通電開始コマンドを作成して送信バッファにセットする。これにより、大入賞口ソレノイド128cが通電されて大入賞口128が開放するタイミングが副制御基板330に伝達される。また、メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電停止の制御が実行される場合には、大入賞口ソレノイド128cの通電停止の制御が実行されることを示す大入賞口通電停止コマンドを作成して送信バッファにセットする。これにより、大入賞口ソレノイド128cへの通電が停止されて大入賞口128が閉鎖するタイミングが副制御基板330に伝達される。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」または「08H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、大当たり遊技実行時では、大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「05H」または「09H」)に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口128が閉鎖されたこと(大当たり遊技ではラウンド遊技の終了)を示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図34は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」または「09H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、大当たり遊技実行時では、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。なお、特別遊技管理フェーズが「09H」である場合、すなわち、小当たり遊技の制御中は、特別電動役物最大作動回数カウンタ値が「1」であることから、メインCPU300aは、上記ステップS660−3において必ず特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値と特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値とが等しい(YES)と判定し、当該ステップに処理を移行することはない。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、大当たり遊技では次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「06H」または「0AH」)に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図35は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」または「0AH」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、普通図柄時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。なお、小当たり遊技終了後の遊技状態は小当たり当選時と変わらないため、この処理は、大当たり遊技が実行された場合にのみ行われ、小当たり遊技が実行された場合には行われない。さらに、ここでは、大当たり遊技の実行契機となった大当たり図柄と、大当たり遊技の実行前の遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)とに基づいて、大当たり遊技の終了後の変動状態を設定すべく、変動状態識別フラグをセットする処理が行われる。また、変動状態が特殊変動状態に設定された場合には、以後、特殊変動状態がどのように切り替わるのかにかかる情報が同時に記憶され、以後、ここで記憶された情報に基づいて、変動状態の切り替え処理がなされることとなる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
ここで、普通遊技制御モジュールの各処理について説明する。本実施形態では、主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードし、ロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「00H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動待ち処理を選択したら、普図保留が「0」であるかを判定し、「0」と判定したら普通図柄変動待ち処理を終了する。一方、メインCPU300aは、普図保留が「0」でないと判定したら、普図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図保留(当り決定乱数)について普図抽選を行う普通図柄当り判定処理、普図抽選の結果に対応し最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示す普通図柄停止図柄番号の設定処理、普通図柄変動時間を決定する普通図柄変動時間の決定処理、普通図柄の変動表示を開始するための普通図柄表示図柄カウンタの設定処理、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づく普通図柄指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行する。また、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「01H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動中処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、普通図柄表示器168の点灯および消灯を繰り返えすために、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値(普通図柄表示器168の消灯または点灯を示すカウンタ値)の更新設定処理を実行し、普通図柄変動待ち処理を終了する。普通図柄表示図柄カウンタが消灯を示すカウンタ値と点灯を示すカウンタ値とが交互に更新設定されることにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通図柄表示図柄カウンタに、普通図柄表示待ち処理において決定していた普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普図抽選の結果が報知されることとなる。また、メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間の設定処理や普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行し、さらに、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「02H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄停止図柄表示処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら普通図柄停止図柄表示処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりではない(ハズレである)と判定したら普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。また、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりであると判定したら普通遊技タイマのタイマ値として普電開放前時間をセーブするとともに普通遊技管理フェーズを「03H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「03H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放前処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、このタイマ値が「0」でないと判定したら普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。普通電動役物入賞口開閉切替処理において、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122bの開閉回数)の上限値であると判定すると普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。一方、当メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値でないと判定すると、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止の制御がなされることとなる。
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第2始動口122の1回の最大開放時間となるタイマ値を普通遊技タイマにセーブする。メインCPU300aは、上述の普通電動役物ソレノイド通電制御処理において普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行したと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新して普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行していないと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を更新せずに普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了したら、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「04H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放制御処理を選択したら、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるか否かを判定し、このタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が上限値であると判定したら後述する普通電動役物閉鎖処理を実行し、当該カウンタ値が上限値でないと判定したら上述の普通電動役物入賞開閉切替処理を実行する。
一方、メインCPU300aは、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、上述の第2始動口通過処理で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達し、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が第2始動口122に入球しているかを判定し、入球数が規定数に到達していないと判定したら普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。一方、メインCPU300aは、入球数が規定数に到達していると判定しら、第2始動口122を閉鎖状態とするために、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行し、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブするとともに、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新して普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「05H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口開放制御処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブし、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新して普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「06H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口閉鎖有効処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、大役抽選の抽選結果を報知する変動演出について説明した後、変動演出の一部として実行される演出である予告演出、変動演出と大当たり遊技とを跨いで実行されるタイマ演出、当たり遊技開始後に実行される昇格演出について説明する。
(演出の一例)
まず変動演出の一例としてリーチなしパターンの変動演出の一例を説明する。上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、演出表示部200aにおいて種々の背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して、演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)される。そして、最終的に演出表示部200aに停止表示された演出図柄210a、210b、210cの組み合わせ表示態様によって、大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。なお、変動演出中は、演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御される。
本実施形態の変動演出は、リーチなしパターン、リーチ変動パターンに大別される。リーチなしパターンの変動演出では、演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210a、210b、210cが重畳して変動表示される。例えば、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示(縦方向のスクロール表示)を開始する。
そして、まず、演出図柄210aが停止表示され、その後、演出図柄210aと異なる図柄態様で演出図柄210cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、演出図柄210bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄210a、210b、210cの組み合わせによって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄態様で停止表示され、その後に特別遊技が実行される。一方、大役抽選結果が小当たりまたはハズレであった場合には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄態様で停止表示されることはない。
次に、リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する。リーチ変動パターンの変動演出では、例えば、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始された後、演出図柄210aが停止表示される。その後、演出図柄210cが停止表示される。このとき、演出図柄210cは、演出図柄210aと同一の図柄態様で停止表示される。
このように、演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cが特定態様(同一の図柄態様)、所謂「リーチ態様」で表示されると、演出図柄210a、210b、210cの形状を、特定態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、その後、演出表示部200aには、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるとともに、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、変動演出の態様を分類するための演出モードが複数設けられている。副制御基板330においては、これら複数の演出モードの中から、主制御基板300で設定されている遊技状態等に応じて、いずれかの演出モードが設定され、当該設定されている演出モードに対応する変動演出の態様が決定される。具体的には、演出表示部200aに表示される背景画像や、演出図柄210a、210b、210cの表示パターン等が、演出モードごとに多数設けられている。そして、変動演出の態様を決定する際には、設定されている演出モードを参照するとともに、当該設定中の演出モードに対応する背景画像や演出図柄210a、210b、210cの表示パターンの中から、いずれかの表示パターンが決定される。したがって、演出表示部200aには、主制御基板300において設定されている遊技状態に応じて異なる画像が表示されることとなり、遊技者は、演出表示部200aに表示される画像によって、現在の遊技状態、例えば、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを把握することが可能となる。
(演出決定テーブルの一例)
次に、上記の変動演出の態様の決定方法について説明する。図36(a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、図36(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出(以降、「前半変動演出」という)の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半の変動演出(以降、「後半変動演出」という)の態様が決定される。具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるまでの変動演出の態様(演出表示部200aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定され、動画(リーチ発展演出)の画像パターンが、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。
なお、リーチなし変動パターンの変動演出は、前半変動演出が実行されないことを示す変動モード番号(変動モードコマンド)と、所定の変動パターン番号(変動パターンコマンド)とが決定された場合に実行される。例えば、前半変動演出が実行されないことを示す「00H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半変動演出の態様として「なし」が決定される。また、同時に受信した変動パターンコマンドに基づいて、開始から終了までの変動演出の態様が決定される。
図36(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。この前半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(a)において、変動モード番号と前半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチA」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、「リーチB」および「リーチC」のいずれかの変動演出が半々の確率で決定される。また、変動モード番号=03Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチC」の変動演出が決定されることとなる。
ここで、前半変動演出の態様のうち「なし」は、前半変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半変動演出のみが実行されることとなる。また、図36(a)において、前半変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」、「リーチC」は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。
これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行されることとなる。これに対して、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図36(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。この後半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(b)において、変動パターン番号と後半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図36(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ16秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「リーチなし当たり8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=11Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「リーチなし当たり10秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ8秒」、「ハズレ12秒」の変動演出の態様は、演出図柄210a、210b、210cが、変動表示を開始してから、それぞれ8秒、12秒で、リーチ態様になることなくハズレを報知する態様で停止表示するまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。また、「リーチなし当たり8秒」、「リーチなし当たり10秒」の変動演出の態様は、演出図柄210a、210b、210cが、変動表示を開始してから、それぞれ8秒、10秒で、リーチ態様になることなく当たり(大当たりまたは小当たり)を報知する態様で停止表示するまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」および「11H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、主制御基板300において、例えば、変動パターン番号=04Hが決定された場合には、後半変動演出の態様として、「通常リーチ」および「ストーリーリーチ」のいずれかが決定される。「通常リーチ」、「ストーリーリーチ」は、リーチ発展演出における動画の種類を示すものであり、演出表示部200aに表示される画像は異なるものの、その構成時間は、変動パターン番号=04Hに対応付けられた変動表示の時間と一致している。
上記のように、副制御基板330においては、設定されている演出モードに応じて、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが選択され、当該選択したテーブルに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出の態様が決定される。本実施形態においては、図36(a)に示す前半変動演出決定テーブルおよび図36(b)に示す後半変動演出決定テーブルは、遊技状態が高確率遊技状態であることに応じて設定されている演出モードに応じて選択されたテーブルであるとする。
以下に、上記の変動演出を実行するための副制御基板330における処理について簡単に説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図37は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図38は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、変動演出の一部として実行される演出である予告演出の態様を決定する予告演出決定処理を行う。予告演出およびこの予告演出決定処理の詳細については後述する。
(ステップS1400)
サブCPU330aは、変動演出の終了時に停止表示される演出図柄210a,210b,210cの組み合わせを決定する演出図柄停止表示態様決定処理を行う。この演出図柄決定処理の詳細については後述する。
(ステップS1500)
サブCPU330aは、タイマ演出の実行有無およびタイマ演出が行われる場合のタイマ演出の態様を決定するタイマ演出決定処理を行う。タイマ演出およびこのタイマ演出決定処理の詳細については後述する。
(ステップS1600)
サブCPU330aは、昇格演出が行われる場合の昇格演出の態様を決定する昇格演出パターン決定処理を行う。昇格演出およびこの昇格演出パターン決定処理の詳細については後述する。
図38では図示は省略するが、サブCPU330aは、上記ステップS1300からステップS1600の処理(予告演出決定処理、演出図柄停止表示態様決定処理、タイマ演出決定処理および昇格演出パターン決定処理)の実行前に、変動演出が開始されるタイミングか否かを、後述する変動開始フラグがオン状態か否かによって判定している。サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であって変動演出が開始されるタイミングであると判定すると上記ステップS1300からステップS1600の処理を実行する。一方サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であって変動演出が開始されるタイミングでないと判定すると上記ステップS1300からステップS1600の処理を実行しない。
(ステップS1700)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、サブRAM330cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板340や電飾制御基板350へ送信する。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図39は、上記コマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した際に実行される変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−21でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
変動モードコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動モードコマンドを解析する。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(a)の前半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1210−1における解析結果に基づいて、前半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された前半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットし、当該変動モードコマンド受信処理を終了する。
図40は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−25でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(b)の後半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−1における解析結果に基づいて、後半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、サブCPU330aは、変動演出実行コマンドを送信バッファにセットすると、変動開始フラグをオン状態にする。変動開始フラグは、変動演出の開始タイミングであるか否かを判別するためのフラグであり、サブRAM330cの所定の記憶領域に格納されている。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で決定された後半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットする。ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1700のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時されることとなる。
以上で、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。
(予告演出の一例)
次に、変動演出の一部として実行される予告演出を決定する予告演出決定処理について説明する。
予告演出は、変動演出が大役抽選結果として大当たりを報知する可能性を遊技者に予告する演出である。予告演出は、変動演出の一部として演出図柄210a,210b,210cの表示を阻害しない態様で演出表示部200aに表示される。予告演出には様々な態様がある。予告演出の態様の一例として、演出表示部200aにおいて大役抽選結果が当たりであることによって得られる賞球数への期待の度合いである期待度を表す画像が所定の表示態様で表示される態様がある。演出表示部200aにおける予告演出の他にも、演出役物装置や音声出力装置、演出照明装置およびドット表示器等によって遊技者に大役抽選結果を予告する予告演出がある。演出表示部200aにおける予告演出はこれらの演出役物装置、音声出力装置、演出照明装置およびドット表示器等のうち少なくともいずれか1つによる予告演出と合わせて行われてもよい。
本実施形態による遊技機100では、副制御基板330のサブCPU330aは、大役抽選結果(大当たり、小当たりまたはハズレ)に応じて予告演出決定処理を行う。具体的には、サブCPU330aは、主制御基板300から送信された図柄種別指定コマンドに含まれる特別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)の種別に応じて予告演出決定処理を行う。ここでは、予告演出決定処理の一例として、大役抽選結果が大当たりであって特別図柄の種別が特別図柄E(図10参照)である場合、すなわちラウンド遊技数が15回である大当たり(以降、「15R大当たり」と称する)に応じた予告演出決定処理を、図41および図42を用いて説明する。
副制御基板330のサブROM330bには、予告演出決定処理に用いられる予告演出決定テーブルとして、当たり用予告演出決定テーブルとハズレ用予告演出決定テーブルが設けられている。当たり用予告演出決定テーブルは、特別図柄の種別(大当たり図柄または小当たり図柄の種別)に応じて複数記憶されている。
複数の当たり用予告演出決定テーブルのそれぞれには、リーチなし変動パターン用のテーブルとリーチ変動パターン用のテーブルとが用意されている。これにより、予告演出をリーチなし変動パターンとリーチ変動パターンとで異ならせることができる。ハズレ用予告演出決定テーブルにも同様に、リーチなし変動パターン用とリーチ変動パターン用とが用意されている。ここでは、変動演出がリーチなし変動パターンである場合を例にとって予告演出決定処理を説明する。図41は、当たり用予告演出決定テーブルのうち特別図柄の種別が「特別図柄E」の大当たり(15R大当たり)に応じた予告演出決定処理に用いられるテーブルの一例である。また、図41に示す15R大当たり用予告演出決定テーブルは、リーチなし変動パターン用のテーブルである。
図41に示すように、15R大当たり用予告演出決定テーブルは、「予告演出パターン」、「予告決定乱数(0〜99)」、「期待度」および「昇格演出有無」の4つの項目に大別されている。「予告演出パターン」は、予告演出の態様を表す予告演出パターンを示している。「予告演出パターン」には、予告演出の態様として、「小当たりフェイク予告」、「A予告」、「7Rフェイク予告」、「11Rフェイク予告」、「B予告」および「C予告」の6つのパターンが設定されている。「予告決定乱数(0〜99)」は、予告演出を決定するために用いられる予告決定乱数を示している。括弧内に記載された「0〜99」は、予告決定乱数の数値範囲を説明する記載であり、実際のテーブルには設定されていない。「期待度」は、大役抽選結果が大当たりとなる可能性の度合い(高低)を示しており、6つの「予告演出パターン」ごとに期待度が設定されている。「期待度」には3種類の期待度が設定されている。具体的には、3種類のうち最も低い期待度を表す「低」、「低」よりも高い中程度の期待度を表す「中」および3種類のうち最も高い期待度を表す「高」が設定されている。「予告演出パターン」は、テーブルの上から下に向かうにつれて高い期待度を表すようになっている。また、「昇格演出有無」は、予告演出が実行された後に、後述する昇格演出を実行する(有)か、昇格演出を実行しない(無)か、を示している。
「予告演出パターン」に設定された6種類の予告演出パターンの種別のうち、「小当たりフェイク予告」は、大役抽選結果として小当たりが報知されることを予告する予告演出と同様の態様の予告演出を行う予告演出パターンを示している。このため、「小当たりフェイク予告」の予告演出を実行することにより、実際には大役抽選結果が15R大当たりであるにも関わらず、遊技者には小当りであるかのように認識させることができる。変動演出に合わせて「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行されると、その変動演出が報知する大役抽選結果が小当たりである可能性が高いこと、言い換えると大役抽選結果が大当たりとなる可能性が低いことが遊技者に認識される。したがって、「小当たりフェイク予告」の予告演出は期待度が「低」に設定されている。また、「A予告」は、「小当たりフェイク予告」とは異なる所定の態様による予告演出が行われる予告演出パターンであって、期待度が「低」に設定されている。
「7Rフェイク予告」は、大役抽選結果としてラウンド遊技数が7回である大当たり(以降、「7R大当たり」と称する)が報知されることを予告する予告演出と同様の態様の予告演出を行う予告演出パターンを示している。このため、「7Rフェイク予告」の予告演出を実行することにより、実際には大役抽選結果が15R大当たりであるにも関わらず、遊技者には7R大当たりであるかのように認識させることができる。変動演出に合わせて「7Rフェイク予告」予告演出が実行されると、その変動演出が報知する大役抽選結果が7R大当たりである可能性が高いこと、言い換えると大役抽選結果が15R大当たりとなる可能性が低いことが遊技者に認識される。7R大当たりも大当たりの一例であるが、15R大当たりと比較してラウンド遊技数が少ない。このため、7R大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技によって取得可能な最大賞球数は、15R大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技よって取得可能な最大賞球数よりも少ないため、「7Rフェイク予告」の予告演出は、期待度が「中」に設定されている。
「11Rフェイク予告」は、大役抽選結果としてラウンド遊技数が11回である大当たり(以降、「11R大当たり」と称する)が報知されることを予告する予告演出と同様の態様の予告演出を行う予告演出パターンを示している。このため、「11Rフェイク予告」の予告演出を実行することにより、実際には大役抽選結果が15R大当たりであるにも関わらず、遊技者には11R大当たりであるかのように認識させることができる。変動演出に合わせて「11Rフェイク予告」の予告演出が実行されると、その変動演出が報知する大役抽選結果が11R大当たりである可能性が高いこと、言い換えると大役抽選結果が15R大当たりとなる可能性が低いことが遊技者に認識される。7R大当たりと同様に、11R大当たりも大当たりの一例であるが、15R大当たりと比較してラウンド遊技数が少ない。このため、11R大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技によって取得可能な最大賞球数は、15R大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技よって取得可能な最大賞球数よりも少ないため、「11Rフェイク予告」の予告演出は、期待度が「中」に設定されている。
また、「B予告」は、「小当たりフェイク予告」、「A予告」、「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」とは異なる所定の態様による予告演出が行われる予告演出パターンであって、期待度が「中」に設定されている。
「C予告」は、特別図柄の種別が「特別図柄E」(図10参照)である場合、すなわち大役抽選結果として15R大当たりが報知される場合に実行される可能性の高い予告演出パターンである。15R大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技では、小当たり遊技、7R大当たりおよび11R大当たりの場合の大当たり遊技に比べて取得可能な最大賞球数が多いため、期待度が「大」に設定されている。「C予告」は、「小当たりフェイク予告」、「A予告」、「7Rフェイク予告」、「11Rフェイク予告」および「B予告」とは異なる所定の態様による予告演出が行われる予告演出パターンである。上述のように、図41に示す15R大当たり用予告演出決定テーブルは、変動演出がリーチなし変動パターンの場合に用いられるテーブルであるため、これら6種類の予告演出パターンによる予告演出は、リーチなし変動パターンによる変動演出の一部として実行される。
なお、15R大当たり用予告演出決定テーブルには、「予告演出パターン」として、図41に示す6種類のパターンの他に「予告演出なし」というパターンが設定されていてもよい。「予告演出なし」は予告演出の態様がないこと、すなわち予告演出を実行しないことを示す予告演出パターンである。特別図柄の種別が「特別図柄E」であり大役抽選結果として15R大当たりが報知される場合に以外に用いられる各予告演出決定テーブルでも同様に「予告演出なし」というパターンが設定されていてもよい。「予告演出パターン」として「予告演出なし」を設定することで、予告演出決定テーブルは、予告演出パターンの決定に加えて、予告演出実行有無を決定するテーブルとなる。
「予告決定乱数(0〜99)」には、「予告演出パターン」の各パターンに対応付けて演出乱数の1つである予告決定乱数(0〜99)と比較する数値(以下、「比較数値」と称する場合がある)が割り当てられている。なお、比較数値の数値範囲は予告決定乱数の数値範囲と同じく0〜99である。図41では、比較数値は、「予告演出パターン」の「小当たりフェイク予告」に「0〜4」が割り当てられ、「A予告」に「5〜9」が割り当てられ、「7Rフェイク予告」に「10〜24」が割り当てられ、「11Rフェイク予告」に「25〜39」が割り当てられ、「B予告」に「40〜54」が割り当てられ、「C予告」に「55〜99」が割り当てられている。したがって、各予告演出パターンが決定される確率(以下、「決定確率」と称する場合がある)は、「小当たりフェイク予告」および「A予告」が各5%であり、「7Rフェイク予告」、「11Rフェイク予告」および「B予告」が各15%であり、「C予告」が45%である。
「昇格演出有無」には、予告演出の実行後に昇格演出を実行することを意味する「有」と、予告演出の実行後に昇格演出を実行しないことを意味する「無」が設定されている。
図41に示すように、昇格演出は、予告演出パターンとして「小当たりフェイク予告」、「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」の何れかが決定された場合に実行されるように設定されている。「小当たりフェイク予告」、「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」は、いずれも実際に当選している特別図柄の種別に応じた当たり(15R大当たり)とは異なる種別の特別図柄に応じた当たり(小当たり、7R大当たり、11R大当たり)に当選したかのように遊技者に認識させる予告演出である。このため、「小当たりフェイク予告」、「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」は、実際には当選していない特別図柄の種別に応じた当たり(小当たり、7R大当たり、11R大当たり)が大役抽選結果として報知されることを予告する態様の予告演出パターンとなっている。
「小当たりフェイク予告」、「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」は、いずれも15R大当たりよりも当たり遊技によって取得可能な最大賞球数が少なく、遊技者にとっての利益が少ない当たりを予告する態様となっている。なお、以降の説明では、「小当たりフェイク予告」、「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」のいずれかによる予告演出を総称して単に「フェイク予告演出」と記載する場合がある。
(昇格演出の一例)
ここで、昇格演出について説明する。昇格演出は、遊技者にとっての遊技の状態が有利な状態に昇格したことを遊技中の所定のタイミングで報知する演出である。遊技の状態とは、大役抽選において当選した当たりの種別(小当たりまたは大当たり)、大当たり時のラウンド遊技の回数の多少、ラウンド遊技において取得可能な最大賞球数の多少、大当たり遊技後の遊技状態等をいう。また、遊技者にとっての遊技の状態とは、例えば、遊技中における種々の演出等から遊技者が予測し得る当たりの種別、大当たり時のラウンド遊技の回数の多少、ラウンド遊技において取得可能な最大賞球数および大当たり遊技後の遊技状態等をいい、実際の遊技の状態とは異なる場合がある。また、有利な状態とは、例えば、当選した当たりの種別が遊技者の予測した当たりの種別(小当たり)よりも遊技者に利益のある当たりの種別(大当たり)であること、大当たりの場合に実行されるラウンド遊技の回数が遊技者の予測よりも多いこと、大当たり遊技終了後の遊技状態が高確率遊技状態や時短状態となること等をいう。
なお、ここで例示した有利な状態は、実際には、遊技球が第1始動入賞口又は第2始動入賞口に入賞して大役抽選に係る種々の乱数値が取得された際に、既に決定されている。したがって、昇格演出は、遊技者が予測しうる遊技の状態よりも有利な状態である実際の遊技の状態を報知する演出である。本実施形態では、遊技の状態はラウンド遊技の回数であり、遊技者にとっての遊技の状態とは、実行されるフェイク予告演出から遊技者が予測し得る当たりの種別(小当たり)またはラウンド遊技数(7回または11回)であり、昇格演出によって遊技者が予測しうる遊技の状態(小当たりであること、またはラウンド遊技数が15回よりも少ない大当たりであること)よりも有利な状態である実際の遊技の状態(ラウンド遊技数が15回の大当たりであること)が報知される。また、本実施形態における昇格演出の実行タイミングは、15R大当たり当選時における予告演出が実行された後である。なお、本実施形態では、大役抽選結果がハズレ、小当たり、15R大当たり以外の大当たりのいずれかである場合、すなわち15R大当たり以外である場合は、昇格演出は実行されない。
このように、大役抽選結果として実際より遊技者にとっての利益が少ない当たり(ここでは、小当たりまたはラウンド遊技数が15回よりも少ない大当たり)が報知されることを予告した後に昇格演出を行い、実際の遊技の状態(実際に実行される大当たり遊技におけるラウンド遊技数)を報知することで、遊技者に嬉しさや意外性を感じさせて遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(予告演出決定処理の一例)
図42は、大役抽選結果として15R大当たりが報知される場合に実行される予告演出決定処理(上記ステップS1300)の流れの一例を説明するフローチャートである。この予告演出決定処理は、変動演出の開始されるタイミングで実行される。
(ステップS1300−1)
図42に示すように、ステップS1300−1においてサブCPU330aは、大役抽選結果として報知される大当たりが15R大当たりか否かを判定する。具体的には、サブCPU330aは、図柄種別指定コマンドに含まれる大当たり図柄(特別図柄)の種別が「特別図柄E」であるか否かを判定する。サブCPU330aは、大役抽選として報知される大当たりが15R大当たりであると判定すると、ステップS1300−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、大役抽選として報知される大当たりが15R大当たりでないと判定すると、後述するステップS1300−3からステップS1300−13の処理を実行せずに予告演出決定処理を終了して、サブタイマ割り込み処理(図38参照)に戻る。
(ステップS1300−3)
ステップS1300−3においてサブCPU330aは、図41に示す15R大当たり用予告演出決定テーブルを用いて予告演出パターンを決定する。予告演出パターンが決定されることによって実行される予告演出が決定される。具体的には、サブCPU330aは、上述のサブCPU初期化処理のステップS1000−3で更新された予告決定乱数を取得し、取得した予告決定乱数値を15R大当たり用予告演出決定テーブルの「予告決定乱数」欄において設定された比較数値と比較して、予告演出パターンを決定する。サブCPU330aは、予告演出パターンを決定すると、ステップS1300−5の処理に移る。
(ステップS1300−5)
ステップS1300−5においてサブCPU330aは、決定された予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」か否かを判定する。サブCPU330aは、決定された予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」であると判定すると、ステップS1300−7の処理に移る。一方、サブCPU330aは、決定された予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」でないと判定すると、ステップS1300−9の処理に移る。
(ステップS1300−7)
ステップS1300−7においてサブCPU330aは、「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行されることを示す小当たりフェイクフラグをオン状態に設定してサブRAM330cに格納し、ステップS1300−11の処理に移る。
(ステップS1300−9)
ステップS1300−9においてサブCPU330aは、決定された予告演出パターンが「7Rフェイク予告」又は「11Rフェイク予告」か否かを判定する。サブCPU330aは、決定された予告演出パターンが「7Rフェイク予告」又は「11Rフェイク予告」であると判定すると、ステップS1300−11の処理に移る。一方、サブCPU330aは、決定された予告演出パターンが「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」のいずれでもないと判定すると、ステップS1300−13の処理に移る。
(ステップS1300−11)
ステップS1300−11においてサブCPU330aは、昇格演出の実行有無を示す昇格演出フラグをオン状態にしてサブRAM330cに格納し、ステップS1300−13の処理に移る。図41に示すように、昇格演出は、実行される予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」、「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」の何れかであるときに実行される。このため、サブCPU330aは、「小当たりフェイク予告」が実行されると判定されたとき(ステップS1300−5のYes)および「7Rフェイク予告」又は「11Rフェイク予告」が実行されると判定されたとき(ステップS1300−9のYes)に昇格演出フラグをオン状態に設定する。
(ステップS1300−13)
ステップS1300−13においてサブCPU330aは、予告演出パターンコマンドを作成する。予告演出パターンコマンドは、変動演出の一部として実行する予告演出の態様の情報を含むコマンドである。サブCPU330aは、ステップS1300−13において、作成した予告演出パターンコマンドを送信バッファにセットすると、予告演出決定処理を終了してサブタイマ割り込み処理の処理に戻る。
送信バッファにセットされた予告演出パターンコマンドは、サブタイマ割り込み処理のステップS1100−7の処理において画像制御基板340に送信される。画像制御基板340は、受信した予告演出パターンコマンドに含まれる情報に基づいて演出表示部200aの表示制御を行う。これにより、決定された予告演出パターンに応じた態様の予告演出が演出表示部200aにおいて、変動演出の演出態様の一部として表示される。
次に、変動演出の終了時に停止表示される演出図柄210a,210b,210cの組み合わせを決定する演出図柄停止表示態様決定処理(上記ステップS1400)について説明する。
(演出図柄停止表示態様の一例)
まず、演出図柄の停止表示態様を具体的に説明する。本実施形態による遊技機100は、演出表示部200aに表示される演出図柄210a,210b,210cとして、それぞれ「1」〜「9」のアラビア数字が記された9種類の図柄を備えている。変動演出において演出表示部200aに変動表示された演出図柄210a,210b,210cが最終的に停止したときの表示態様を演出図柄の停止表示態様という。演出図柄の停止表示態様は、大役抽選結果に応じて決定される。
大役抽選結果がハズレである場合の変動演出では、演出図柄210a,210b,210cが最終的に、それぞれ異なる不連続な図柄である不連続図柄(例えば「2」「5」「7」等)で停止する。不連続図柄での停止表示態様を、ハズレ用停止表示態様という。なお、ハズレ停止態様には、例えば「4」「1」「4」のように演出図柄210a,210b,210cのうち2つの図柄が同一である場合も含む。また、大役抽選結果が小当たりである場合の変動演出では、演出図柄210a,210b,210cが最終的に、互いに異なる連続する図柄である連続図柄(例えば「1」「2」「3」等)で停止する。連続図柄での停止表示態様を小当たり用停止表示態様という。
また、大役抽選結果が大当たりである場合の変動演出では、演出図柄の停止表示態様は、同一の図柄が停止する態様になる。同一の図柄での停止表示態様を大当たり用停止表示態様という。本実施形態の遊技機100では、大当たりとして7R大当たり、11R大当たり、15R大当たりが設定されている。このうち、大役抽選結果が7R大当たりである場合の変動演出では、演出図柄210a,210b,210cが最終的に、同一の偶数を示す偶数図柄(例えば「2」「2」「2」)で停止する。偶数図柄での停止表示態様を7R大当たり用停止表示態様という。また、大役抽選結果が11R大当たりである場合の変動演出では、演出図柄210a,210b,210cが最終的に、「7」以外の同一の奇数を示す奇数図柄(例えば「5」「5」「5」)で停止する。奇数図柄での停止表示態様を11R大当たり用停止表示態様という。
15R大当たり時の停止表示態様は、予告演出決定処理(上記ステップS1300)で決定された予告演出パターンに応じて決定される。予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」に決定された15R大当たり時の変動演出では、演出図柄210a,210b,210cの停止表示態様は、小当たり用停止表示態様になる。また、予告演出パターンが「7Rフェイク予告」に決定された15R大当たり時の変動演出では、停止表示態様は7R大当たり用停止表示態様となる。さらに、予告演出パターンが「11Rフェイク予告」に決定された15R大当たり時の変動演出では、停止表示態様は11R大当たり用停止表示態様となる。このように、15R大当たり時において、フェイク予告演出が実行される場合、すなわち予告演出後に昇格演出が実行される場合は、15R大当たり以外の当たりに当選しているかのように遊技者に誤認させるように演出図柄の停止表示態様が決定される。したがって、予告演出が実行された後に実行される昇格演出によってラウンド遊技数が15回の大当たりに当選したことが報知された際に、遊技者に意外性や嬉しさを感じさせて遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
一方、予告演出後に昇格演出が行われない予告演出パターン、すなわちフェイク予告演出以外が実行される予告演出パターン(「A予告」、「B予告」または「C予告」)に予告演出パターンが決定された場合には、演出図柄210a,210b,210cが最終的に、全て「7」を示す特定奇数図柄(「7」「7」「7」)で停止する。特定奇数図柄での停止表示態様を15R大当たり用停止表示態様という。15R大当たり用停止表示態様は、大役抽選結果として15R大当たりが報知されていることを遊技者が識別可能な停止表示態様である。15R大当たり時以外には15R大当たり用停止表示態様で演出図柄210a,210b,210cが停止表示されることはない。
(演出図柄停止表示態様決定処理の一例)
ここで、演出図柄停止表示態様決定処理の流れについて、図43を用いて説明する。図43は、演出図柄停止表示態様決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。この演出図柄停止表示態様決定処理は、変動演出の開始されるタイミングで実行される。
(ステップS1400−1)
ステップS1400−1においてサブCPU330aは、大役抽選結果が大当たりか否かを判定する。大役抽選結果は、例えば、主制御基板300から送信された図柄種別指定コマンドに含まれる特別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄またはハズレ図柄)の種別から判定する。サブCPU330aは、大役抽選結果が大当たりであると判定すると、ステップS1400−3の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、大役抽選結果が大当たりでないと判定すると、ステップS1400−9の処理に移る。
(ステップS1400−3)
ステップS1400−3においてサブCPU330aは、サブRAM330cから読み出した小当たりフェイクフラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態であり、「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行されると判定すると、ステップS1400−5の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態でなく、「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行されないと判定すると、ステップS1400−7の処理へ移る。
(ステップS1400−5)
ステップS1400−5においてサブCPU330aは、演出図柄の停止表示態様として小当たり用停止表示態様を決定すると、ステップS1400−15の処理へ移る。
(ステップS1400−7)
ステップS1400−7においてサブCPU330aは、演出図柄の停止表示態様として大当たりの種別(7R大当たり、11R大当たり、15R大当たり)に応じて大当たり用停止表示態様を決定すると、ステップS1400−15の処理へ移る。ただし、上述のように15R大当たり時には、予告演出決定処理(ステップS1300)で決定された予告演出パターンに応じて停止表示態様を決定する。
(ステップS1400−9)
ステップS1400−9においてサブCPU330aは、図柄種別指定コマンドに基づいて大役抽選結果が小当たりか否かを判定する。サブCPU330aは、大役抽選結果が小当たりであると判定すると、ステップS1400−11の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、大役抽選結果が小当たりでないと判定すると、ステップS1400−13の処理に移る。
(ステップS1400−11)
ステップS1400−11においてサブCPU330aは、小当たり用停止表示態様を決定すると、ステップS1400−15の処理へ移る。
(ステップS1400−13)
ステップS1400−13においてサブCPU330aは、ハズレ用停止表示態様を決定すると、ステップS1400−15の処理へ移る。
(ステップS1400−15)
ステップS1400−15においてサブCPU330aは、ステップS1400−5、ステップS1400−7、ステップS1400−11、ステップS1400−13で決定した停止表示態様に応じて変動演出実行コマンドを作成する。変動演出実行コマンドは、変動演出の終了時において演出図柄210a,210b,210cを停止表示するための停止表示態様の情報を含むコマンドである。サブCPU330aは、ステップS1400−15において、作成した変動演出実行コマンドを送信バッファにセットして演出図柄停止表示態様決定処理を終了すると、サブタイマ割り込み処理に処理を戻す。
送信バッファにセットされた変動演出実行コマンドは、サブタイマ割り込み処理のステップS1100−7の処理において画像制御基板340に送信される。画像制御基板340は、停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンドを受信するとこれを保持しておき、特図停止指定コマンドを受信して変動演出が終了するタイミングとなったことに応じて、停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンドに含まれる情報に基づいて演出図柄210a,210b,210cを停止表示させる。画像制御基板340は、コマンド解析処理(上記ステップS1200)において送信バッファにセットされた変動演出実行コマンドに基づいて前半および後半変動演出に対応する変動演出画像の表示制御を行う。また、画像制御基板340は演出図柄停止表示態様決定処理(上記ステップS1400)において作成された変動演出実行コマンドに基づいて演出図柄の停止表示態様の表示制御を行う。これにより、画像制御基板340は、演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210b、210cが変動表示した後に、決定された所定の停止表示態様によって停止表示する一連の変動演出の表示制御が可能になっている。
(タイマ演出の一例)
次に、タイマ演出の実行有無およびタイマ演出が行われる場合のタイマ演出態様を決定するタイマ演出決定処理(上記ステップS1500)について説明する。
ここでまず、タイマ演出について説明する。本実施形態によるタイマ演出は、予め定められた特定時間の経過を遊技者に報知する演出である。タイマ演出では、予め定められた特定時間の経過が演出操作装置208に設けられたドット表示器208aにカウントダウン形式で表示される。これにより、特定時間の経過が遊技者に報知される。タイマ演出は、カウントダウン表示の開始によって開始され、カウントダウン表示の終了によって終了する。副制御基板330は、特定時間を計時するタイマ演出用タイマ331を有している(図3参照)。タイマ演出用タイマ331が計時を開始するタイマ開始契機から計時を終了するタイマ終了契機までの時間が特定時間となる。以降で説明するタイマ演出決定処理では、現在の遊技状態(高確率遊技状態または時短状態)に応じてタイマ演出の実行有無が決定される。また、タイマ演出が実行されると決定された場合には、フェイク予告演出の種類(「小当たりフェイク予告」、「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」)に応じて、タイマ開始契機およびタイマ終了契機の組み合わせがタイマ演出態様として決定される。タイマ演出は、タイマ開始契機に合わせて開始され、タイマ終了契機に合わせて終了する。
また、詳しくは後述するが、本実施形態による遊技機100では、タイマ演出におけるタイマ終了契機は複数用意されており、決定されたタイマ終了契機に応じて昇格演出の態様や昇格演出の開始時期が異なるように構成されている。
タイマ演出はドット表示器208aを用いた予告演出の一種であり、特定時間のカウントダウン表示の終了後に遊技に何らかの変化が起きることを遊技者に予告する演出である。タイマ演出を実行することで、遊技に変化が生じることへの期待感を遊技者に与えることができる。詳しくは後述するが、本実施形態では、昇格演出が実行される場合に、この昇格演出に先立ってタイマ演出を実行する。タイマ演出におけるカウントダウン表示の終了後に昇格演出が行われると、遊技者の期待のとおり遊技に変化が生じる。このため、遊技者の遊技に対する充足感を向上させることができる。
ドット表示器208aにおけるタイマ演出期間は、演出表示部200aにおける変動演出および予告演出の実行期間と重複する。すなわち、本実施形態による遊技機100では、演出表示部200aにおいて変動演出および予告演出が実行されている時にドット表示器208aにおいてタイマ演出が実行される期間がある。ただし、タイマ演出期間の開始(カウントダウン表示の開始)と、変動演出および予告演出の開始は必ずしも一致しない。また、タイマ演出期間の終了(カウントダウン表示の終了)と、変動演出および予告演出の終了は必ずしも一致しない。
(タイマ演出決定処理の一例)
図44を用いてタイマ演出決定処理の流れを説明する。図44は、タイマ演出決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。このタイマ演出決定処理は、変動演出の開始されるタイミングで実行される。
(ステップS1500−1)
ステップS1500−1においてサブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域から読みだした昇格演出フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、昇格演出フラグがオン状態であり、昇格演出が実行されると判定すると、ステップS1500−3の処理へ移る。なお、上述のように昇格演出は15R大当たりに当選している場合に実行される演出であるので、昇格演出が実行されることは15R大当たりに当選していることが確定する。一方、サブCPU330aは、昇格演出フラグがオン状態でなく、昇格演出が実行されないと判定すると後述するステップS1500−3からステップS1500−27の処理を実行せずにタイマ演出決定処理を終了して、サブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(ステップS1500−3)
ステップS1500−3においてサブCPU330aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態か否かを判定する。サブCPU330aは、例えば直近の大当たり遊技終了時に主制御基板300から受信した遊技状態変化指定コマンドに基づいて、現在の遊技状態を判定する。サブCPU330aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定すると、ステップS1500−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態でないと判定すると、ステップS1500−7の処理へ移る。
(ステップS1500−5)
ステップS1500−5においてサブCPU330aは、サブROM330bの所定の記憶領域に記憶されている高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルを読み込む。高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルは、高確率遊技状態中において、タイマ演出の実行有無を決定するために用いるテーブルである。図示はしないが、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルは、「タイマ演出実行有無」と「タイマ演出決定乱数(0〜99)」の2つの項目に大別される。「タイマ演出実行有無」には、タイマ演出を実行することを意味する「有」と、タイマ演出を実行しないことを意味する「無」が設定されている。「タイマ演出決定乱数(0〜99)」には、「タイマ演出有無」の「有」と「無」とのそれぞれに対応付けて演出乱数の1つであるタイマ演出決定乱数(0〜99)と比較する数値(以下、「比較数値」と称する場合がある)が割り当てられている。例えば、比較数値は「タイマ演出実行有無」の「有」に「0〜9」が割り当てられ、「無」に「10〜99」が割り当てられている。このとき、高確率遊技状態中においてタイマ演出が実行される確率は10%であり、タイマ演出が実行されない確率は90%である。サブCPU330aは、時短遊技状態用タイマ演出決定テーブルを読み込むと、ステップS1500−11の処理へ移る。
(ステップS1500−7)
ステップS1500−7においてサブCPU330aは、現在の遊技状態が時短遊技状態か否かを判定する。サブCPU330aは、例えば直近の大当たり遊技終了時に主制御基板300から受信した遊技状態変化指定コマンドに基づいて、現在の遊技状態を判定する。サブCPU330aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定すると、ステップS1500−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、現在の遊技状態が時短遊技状態でないと判定すると、後述するステップS1500−9からステップS1500−27の処理を実行せずにタイマ演出決定処理を終了し、サブタイマ割り込み処理(図38参照)へ処理を戻す。
(ステップS1500−9)
ステップS1500−9においてサブCPU330aは、サブROM330bの所定の記憶領域に記憶されている時短遊技状態用タイマ演出決定テーブルを読み込む。時短遊技状態用タイマ演出決定テーブルは、時短遊技状態中において、タイマ演出の実行有無を決定するために用いるテーブルである。図示しないが、時短遊技状態用タイマ演出決定テーブルは、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルと同様に「タイマ演出実行有無」と「タイマ演出決定乱数」との2つの項目に大別されている。時短遊技状態用タイマ演出決定テーブルでは、タイマ演出決定乱数(0〜99)と比較する「比較数値」は、「タイマ演出実行有無」の「有」に「0〜4」が割り当てられ、「無」に「5〜99」が割り当てられている。したがって、時短遊技状態であるときにタイマ演出が実行される確率は5%であり、タイマ演出が実行されない確率は95%である。本実施形態では、時短遊技状態中の方が高確率遊技状態中よりもタイマ演出が実行される確率が低くなっている。サブCPU330aは、時短遊技状態用タイマ演出決定テーブルを読み込むと、ステップS1500−11の処理へ移る。
(ステップS1500−11)
ステップS1500−11においてサブCPU330aは、タイマ演出の実行有無を決定する。具体的には、サブCPU330aは、上述のサブCPU初期化処理のステップS1000−3で更新されたタイマ演出決定乱数を取得し、ステップS1500−5で読み込んだ高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルまたはステップS1500−9で読み込んだ時短遊技状態用タイマ演出決定テーブルの「タイマ演出決定乱数」欄において設定された比較数値と比較して、タイマ演出の実行有無を決定する。サブCPU330aは、タイマ演出の実行有無を決定するとステップS1500−13の処理へ移る。なお、当ステップの処理は、昇格演出が実行される場合(ステップS1500−1のYes)かつ現在の遊技状態が高確率遊技状態(ステップS1500−3のYes)または時短遊技状態(ステップS1500−7のYes)の場合に実行される。昇格演出は、15R大当たりに当選した場合に実行され、大役抽選結果がハズレ、小当たりおよび15R大当たり以外の大当たりである場合には実行されない。したがって、タイマ演出も15R大当たりに当選した場合に実行され、大役抽選結果がハズレ、小当たりおよび15R大当たり以外の大当たりである場合には実行されない。
(ステップS1500−13)
ステップS1500−13においてサブCPU330aは、タイマ演出が実行されるか否かを判定する。サブCPU330aは、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルまたは時短遊技状態用タイマ演出決定テーブルにおける「タイマ演出実行有無」欄の「有」が決定されてタイマ演出が実行されると判定すると、ステップS1500−15の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、タイマ演出が実行されないと判定すると、後述するステップS1500−15からステップS1500−27の処理を実行せずにタイマ演出決定処理を終了して、サブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(ステップS1500−15)
ステップS1500−15においてサブCPU330aは、タイマ演出が実行されることを表すタイマ演出実行フラグをオン状態に設定して、ステップS1500−17の処理へ移る。
(ステップS1500−17)
ステップS1500−17においてサブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態であると判定すると、ステップS1500−19の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態でないと判定すると、ステップS1500−21の処理へ移る。
(ステップS1500−19)
ステップS1500−19においてサブCPU330aは、サブROM330bの所定の記憶領域から小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルを読み込む。小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルは、演出表示部200aにおける「小当たりフェイク予告」の予告演出の実行期間と重複してドット表示器208aにおいてタイマ演出が実行される場合に、タイマ開始契機およびタイマ終了契機を決定するためのテーブルである。タイマ開始契機およびタイマ終了契機が決定されると、タイマ演出においてドット表示器208aにカウントダウン表示される特定時間が決定されることになる。
ここで、図45(a)を用いて小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルについて説明する。図45(a)に示すように、小当たりフェイク用タイマ設定テーブルは「タイマ演出態様」、「開始契機」、「終了契機」および「タイマ態様決定乱数(0〜99)」の4つの項目に大別されている。「タイマ演出態様」は、タイマ開始契機とタイマ終了契機との組み合わせの態様を示している。図45(a)では、「タイマ演出態様」に「第1タイマ演出態様」が設定されている。「開始契機」は、タイマ演出用タイマ331による計時の開始契機であるタイマ開始契機を示している。図45(a)では、「開始契機」には「変動演出開始時」が設定されている。「変動演出開始時」は、タイマ演出用タイマ331が演出表示部200aにおける変動演出の開始時を契機として計時を開始することを意味する。
「終了契機」は、タイマ演出用タイマ331による計時の終了契機であるタイマ終了契機を示している。図45(a)では、「終了契機」には、「大当たり遊技開始後」が設定されている。「大当たり遊技開始後」は、タイマ演出用タイマ331が大当たり遊技開始後の特定の時点を契機として計時を終了すること、すなわちタイマ演出が変動演出と大当たり遊技とを跨いで実行されることを意味する。「開始契機」に設定された「変動演出開始時」と「終了契機」に設定された「大当たり遊技開始後」との組み合わせが「第1タイマ演出態様」である。
「タイマ態様決定乱数(0〜99)」は、タイマ演出態様(タイマ開始契機およびタイマ終了契機)を決定するために用いられるタイマ態様決定乱数を示している。「タイマ態様決定乱数(0〜99)」には、「開始契機」と「終了契機」との組み合わせ、すなわちタイマ開始契機とタイマ終了契機の組み合わせを示す「タイマ演出態様」に対応付けて演出乱数の1つであるタイマ態様決定乱数(0〜99)と比較する比較数値が割り当てられている。小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルでは、比較数値は、「第1タイマ演出態様」に「0〜99」が割り当てられている。したがって、タイマ開始契機とタイマ終了契機の組み合わせとして「第1タイマ演出態様」が決定される確率は100%である。このため、「小当たりフェイク予告」の態様による予告演出に合わせてタイマ演出が実行される場合の「タイマ演出態様」は常に固定となる。このように、タイマ開始契機とタイマ終了契機との組み合わせは常に固定となることから、「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行される場合にはタイマ開始契機およびタイマ終了契機の決定にテーブルを用いなくてもよいが、本実施形態による遊技機100では、後述するステップS1400−25におけるタイマ開始契機およびタイマ終了契機(タイマ演出態様)の決定方法を「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」が実行される場合と統一させるため、小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルを用いている。
(ステップS1500−21)
図44に戻って、ステップS1500−21においてサブCPU330aは、サブROM330bの所定の記憶領域から非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルを読み込む。非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルは、演出表示部200aにおける「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」の予告演出の実行期間と重複してタイマ演出が実行される場合に、タイマ開始契機およびタイマ終了契機を決定するためのテーブルである。
ここで、図45(b)を用いて非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルについて説明する。図45(a)に示す小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルと同様に、図45(b)に示す非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルは、「タイマ演出態様」、「開始契機」、「終了契機」および「タイマ態様決定乱数」の4つの項目に大別されている。この4項目は、図45(a)に示す同項目と同じ内容を示すため、説明は省略する。非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルにおいて、「タイマ演出態様」には「第1タイマ演出態様」と「第2タイマ演出態様」とが設定されている。「開始契機」には「変動演出開始時」が設定されている。「変動演出開始時」については図45(a)に示すのと同様であるため説明は省略する。
また、図45(b)に示すように、「終了契機」には、「変動演出終了時」と「大当たり遊技開始後」が設定されている。「変動演出終了時」は、タイマ演出用タイマ331が演出表示部200aにおける変動演出の終了時点を契機として計時を終了することを意味する。「大当たり遊技開始後」については、図45(a)に示すのと同様であるため説明は省略する。「開始契機」に設定された「変動演出開始時」と「終了契機」に設定された「変動演出終了時」との組み合わせが「第2タイマ演出態様」である。非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルを用いて決定されるタイマ開始契機とタイマ終了契機との組み合わせは、「変動演出開始時」と「大当たり遊技開始後」との組み合わせ(第1タイマ演出態様)か、「変動演出開始時」と「変動演出終了時」との組み合わせ(第2タイマ演出態様)のいずれかとなる。
「タイマ態様決定乱数(0〜99)」には、「タイマ演出態様」に対応付けてタイマ態様決定乱数(0〜99)と比較する比較数値が割り当てられている。非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルでは、比較数値は、「第1タイマ演出態様」に「0〜9」が割り当てられ、「第2タイマ演出態様」に「10〜99」が割り当てられている。したがって、タイマ開始契機とタイマ終了契機との組み合わせとして「変動演出開始時」と「大当たり遊技開始後」との組み合わせ(第1タイマ演出態様)が決定される確率は10%であり、タイマ開始契機とタイマ終了契機との組み合わせ(第2タイマ演出態様)として「変動演出開始時」と「変動演出終了後」との組み合わせが決定される確率は90%である。
(ステップS1500−23)
図44に戻って、ステップS1500−23においてサブCPU330aは、タイマ開始契機およびタイマ終了契機を決定する。具体的には、サブCPU330aは、上述のサブCPU初期化処理のステップS1000−3で更新されたタイマ態様決定乱数を取得し、ステップS1500−19で読み込んだ小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルまたはステップS1500−21で読み込んだ非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルの「タイマ態様決定乱数」欄において設定された比較数値と比較して、タイマ開始契機およびタイマ終了契機の組み合わせ(タイマ演出態様)を決定する。図45に示すように、タイマ態様決定テーブルは予告演出の態様に応じて、すなわち予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」か、「小当たりフェイク予告」でない予告演出パターン(「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」)かに応じて用意されている。このように、タイマ開始契機およびタイマ終了契機の組み合わせを示すタイマ演出態様は、フェイク予告演出の態様(予告演出パターン)に応じて決定される。サブCPU330aは、タイマ演出態様を決定することによりタイマ開始契機およびタイマ終了契機を決定すると、ステップS1500−25の処理へ移る。詳細は後述するが、サブCPU330aは、タイマ演出態様を決定すると、決定したタイマ演出態様(第1タイマ演出態様または第2タイマ演出態様)に基づいて、タイマ演出用タイマ331で計時する特定時間を決定する。
(ステップS1500−25)
ステップS1500−25においてサブCPU330aは、ステップS1500−25で決定されたタイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」か否かを判定する。サブCPU330aは、第1タイマ演出態様が決定されてタイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」であると判定した場合には、ステップS1500−27の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、タイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」でないと判定した場合には、以降のステップS1500−27の処理を実行せずにタイマ演出決定処理を終了してサブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(ステップS1500−27)
ステップS1500−27においてサブCPU330aは、タイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」に決定されたこと、すなわちタイマ演出が変動演出と大当たり遊技とを跨いで実行されることを示すタイマ昇格演出フラグをオン状態に設定し、タイマ演出決定処理を終了してサブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(特定時間決定処理の一例)
ここで、上述のタイマ演出決定処理において決定されたタイマ演出態様(タイマ開始契機およびタイマ終了契機の組み合わせ)に基づいて特定時間を決定する特定時間決定処理の一例を説明する。図38において図示を省略するが、サブCPU330aは、図44に示すタイマ演出決定処理の実行後に、タイマ演出実行フラグがオン状態であってタイマ演出が実行されると判定すると、図44のステップS1500−23で決定されたタイマ開始契機およびタイマ終了契機に基づいて、タイマ演出用タイマ331で計時する特定時間を決定する特定時間決定処理を実行する。一方、サブCPU330aは、タイマ演出実行フラグがオン状態でなくタイマ演出が実行されないと判定すると、特定時間決定処理を実行しない。ここで、特定時間決定処理の詳細を決説明する。
図45(a)および図45(b)に示すように、本実施形態では、タイマ開始契機とタイマ終了契機との組み合わせは、「変動演出開始時」と「大当たり遊技開始後」との組み合わせ(第1タイマ演出態様)または「変動演出開始時」と「変動演出終了時」との組み合わせ(第2タイマ演出態様)の2種類となる。
タイマ演出態様が第1タイマ演出態様に決定されている場合、特定時間は変動演出の開始(タイマ開始契機)から大当たり遊技開始後の特定の時点(タイマ終了契機)までとなる。ただし、第1タイマ演出態様におけるタイマ終了契機である大当たり遊技開始後の特定の時点は、実行されるフェイク予告演出が「小当たりフェイク」であるか否かで異なる。
タイマ演出態様が第1タイマ演出態様に決定され、かつ「小当たりフェイク予告」のフェイク予告演出が実行される場合には、タイマ終了契機となる大当たり遊技開始後の特定の時点は、大当たり遊技における1R目のラウンド遊技で第1大当たり用開放態様による大入賞口128の開放(短開放)が終了した時点である。このため、「小当たりフェイク予告」のフェイク予告演出が実行され、かつ第1タイマ演出態様が決定された場合の特定時間は、変動時間と変動演出終了時における演出図柄210a、210b、210cが停止表示される時間(以下、「演出図柄停止表示時間」という)と大当たり遊技の最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間(オープニング時間)と、15R大当たりにおける大当たり遊技の1R目のラウンド遊技の短開放の時間とを加算した時間となる。本実施形態における演出図柄停止表示時間は、例えば2秒である。リーチなし変動パターンによる変動演出が行われる場合に、後半変動演出の態様として「リーチなし当たり8秒」(図36(b)参照)の態様が決定されており、変動演出の時間すなわち、変動時間が8秒であると仮定すると、サブCPU330aは、「小当たりフェイク予告」のフェイク予告演出が実行され、かつ第2タイマ演出態様が決定された場合の特定時間を、8秒(変動時間)+2秒(停止表示時間)+5秒(オープニング時間)+0.1秒(1R目のラウンド遊技の短開放の時間)=15.1秒に決定する。なお、変動時間の情報は主制御基板300から送信された変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドに含まれている。
第1タイマ演出態様が決定され、かつ「小当たりフェイク予告」以外のフェイク予告演出(「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」)が実行される場合には、タイマ終了契機となる当たり遊技開始後の特定の時点は、大当たり遊技における1R目のラウンド遊技で第2大当たり用開放態様による大入賞口128の開放(長開放)が開始する時点である。このため、「小当たりフェイク予告」以外のフェイク予告演出が実行され、かつ第1タイマ演出態様が決定された場合の特定時間は、変動時間と、変動演出終了時における停止表示時間と、大当たり遊技の最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間(オープニング時間)と、大入賞口128の短開放の時間と、ラウンド中インターバル時間(大入賞口128の短開放が終了してから長開放が開始するまでの期間)とを加算した時間となる。リーチなし変動パターンによる変動演出が行われる場合に、後半変動演出の態様として「リーチなし当たり8秒」(図36(b)参照)の態様が決定されていると仮定すると、サブCPU330aは、「小当たりフェイク予告」のフェイク予告演出が実行され、かつ第1タイマ演出態様が決定された場合の特定時間を、8秒(変動時間)+2秒(停止表示時間)+5秒(オープニング時間)+0.1秒(1R目のラウンド遊技の短開放の時間)+4秒(ラウンド中インターバル時間)=19.1秒に決定する。
タイマ演出態様が第2タイマ演出態様に決定されている場合、特定時間は変動演出の開始(タイマ開始契機)から変動演出の終了(タイマ開始契機)までとなる。したがって、特定時間は、変動時間と等しくなる。例えば、リーチなし変動パターンによる変動演出が行われる場合に、後半変動演出の態様として「リーチなし当たり8秒」(図36(b)参照)の態様が決定されていると仮定すると、サブCPU330aは、「リーチなし当たり8秒」における変動時間が8秒であることから、特定時間を8秒に決定する。
このようにして、サブCPU330aは特定時間を決定すると、決定した特定時間をタイマ演出用タイマ331で計時するためのカウンタ値(以下、「特定時間カウンタ値」という)に変換してサブRAM330cに格納する。タイマ演出用タイマ331にセットされた特定時間カウンタ値は、サブタイマ割込み処理のステップS1100−5(図38参照)においてサブタイマ割込み処理が実行される毎(例えば、2ms毎)に、他のタイマカウンタとともに0になるまで1ずつ減算された値に更新される。このため、タイマ演出用タイマ331ではサブタイマ割り込み処理の周期(2ms)を特定時間カウンタ値における「1」として特定時間を計時する。このため、サブCPU330aは、特定時間をサブタイマ割り込み処理周期(2ms)で除算して特定時間カウンタ値を算出する。例えば、特定時間決定処理で特定時間が8秒であると仮定すると、8秒間(8000ミリ秒)を2ミリ秒で除算した値、すなわち「4000」が特定時間を計時するための特定時間カウンタ値の初期値として算出される。サブCPU330aは、特定時間カウンタ値を決定すると、サブRAM330cに特定時間カウンタ値の初期値として「4000」を格納する。
次に、昇格演出の態様を示す昇格演出パターンを決定する昇格演出パターン決定処理(上記ステップS1600)について説明する。
(昇格演出パターンの一例)
ここでまず、昇格演出パターンについて説明する。昇格演出パターンは、「小当たりフェイク昇格パターン」、「1Rフリーズ昇格パターン」、「通常昇格パターン」の3つのパターンに大別される。
「小当たりフェイク昇格パターン」、「1Rフリーズ昇格パターン」および「通常昇格パターン」の3つのパターンのうち、「小当たりフェイク昇格パターン」および「通常昇格パターン」は、予告演出に合わせてタイマ演出が実行されるか否かによって2つのパターンに分類される。「小当たりフェイク昇格パターン」には、「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」と「小当たりフェイク昇格パターン(タイマなし)」との2種類がある。「通常昇格パターン」には「通常昇格パターン(タイマあり)」と「通常昇格パターン(タイマなし)」の2種類がある。「1Rフリーズ昇格パターン」は、「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」の予告演出が実行され、かつタイマ演出が変動演出と大当たり遊技とを跨いで実行される場合(タイマ昇格演出フラグがオン状態に設定されている場合)にのみ決定される。このため、「1Rフリーズ昇格パターン」は、「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」の1種類となる。なお、丸括弧内の「タイマあり」はタイマ演出が実行されることを示し、丸括弧内の「タイマなし」はタイマ演出が実行されることを示す。
「小当たりフェイク昇格パターン」、「1Rフリーズ昇格パターン」および「通常昇格パターン」の3つのパターンは何れも、遊技者に15R大当たりに昇格したかのように認識させる態様ではあるが、演出表示部200aに表示される際の表示態様はそれぞれ異なる。また、「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」と「小当たりフェイク昇格パターン(タイマなし)」もそれぞれ表示態様が異なる。また、「通常昇格パターン(タイマあり)」と「通常昇格パターン(タイマなし)」もそれぞれ表示態様が異なる。具体的には、例えば、昇格演出において表示される文字列の内容や色、形態が異なってもよいし、登場するキャラクタの種類や数、背景画像の全てまたは一部等が異ってもよい。なお、各昇格演出パターンによる昇格演出は、いずれも大当たり遊技中に実行される。大当たり遊技中には、演出表示部200aにおいて大当たり遊技に伴う演出も実行されるため、各昇格演出は、大当たり遊技に伴う演出中に大当たり遊技に伴う演出の一部として実行される。
ここで、各昇格演出パターンについて具体的に説明する。
昇格演出パターンは、「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行される場合に「小当たりフェイク昇格パターン」に決定される。「小当たりフェイク昇格パターン」は、「小当たりフェイク予告」の予告演出によって大役抽選結果が小当たりであると認識していた遊技者に対し、実際の大役抽選結果が15R大当たりであることを報知して小当たりが15R大当たりに昇格したかのように認識させる態様である。本実施形態による遊技機100は、15R大当たりでの大当たり遊技における1R目のラウンド遊技で第1大当たり用開放態様による大入賞口128の開放(短開放)が終了したことに応じて「小当たりフェイク昇格パターン」の昇格演出を開始する。遊技者は、15R大当たりにおける1R目のラウンド遊技での大入賞口128の短開放が終了した時点までは、大役抽選結果が小当たりであると誤認している。このため、本実施形態による遊技機100は、「小当たりフェイク昇格パターン」の昇格演出を開始することにより、大役抽選結果が小当たりから大当たりに昇格したかのように遊技者に思わせることができるので、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。遊技者にとって、第1大当たり用開放態様による大入賞口128の開放は、小当たり遊技における大入賞口128の開放態様(小当たり用開放態様)との識別が困難になっている。
また、「小当たりフェイク予告」に合わせて第2タイマ演出態様のタイマ演出が実行される場合、タイマ演出は大当たり遊技における15R大当たりでの1R目のラウンド遊技で第1大当たり用開放態様による大入賞口128の開放(短開放)が終了したことに応じて終了する。このため、「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出(特定の昇格演出の一例)は、大当たり遊技の開始後にタイマ演出が終了したことに応じて開始される演出でもある。タイマ演出におけるドット表示器208aでのカウントダウン表示の終了に応じて「小当たりフェイク昇格パターン」の昇格演出が実行されて15R大当たりが報知されることで、タイマ演出によって高められていた遊技者の遊技への期待感を充足感に変え、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
昇格演出パターンは、「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」の予告演出が実行され、かつタイマ演出におけるタイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」に決定された場合に「1Rフリーズ昇格パターン」に決定される。「1Rフリーズ昇格パターン」は、「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」の予告演出によって大役抽選結果が7R大当たりまたは11R大当たりであると認識していた遊技者に対し、実際の大役抽選結果が15R大当たりであることを報知して、7R大当たりまたは11R大当たりが15R大当たりに昇格したかのように認識させる態様である。
本実施形態による遊技機100は、15R大当たりでの大当たり遊技における1R目のラウンド遊技で第2大当たり用開放態様による大入賞口128の開放(長開放)が開始したことに応じて「1Rフリーズ昇格パターン」の昇格演出を開始する。遊技者は、15R大当たりにおける1R目のラウンド遊技での大入賞口128の長開放が開始する時点までは、大役抽選結果が7R大当たりまたは11R大当たりであると誤認している。このため、本実施形態による遊技機100は、「1Rフリーズ昇格パターン」の昇格演出を開始することにより、大役抽選結果が7R大当たりまたは11R大当たりから15R大当たりに昇格したかのように遊技者に思わせることができるので、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」に合わせて第2タイマ演出態様のタイマ演出が実行される場合、タイマ演出は大当たり遊技における1R目のラウンド遊技で第2大当たり用開放態様による大入賞口128の開放(長開放)が開始したことに応じて終了する。このため、「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出(特定の昇格演出の一例)は、大当たり遊技の開始後にタイマ演出が終了したことに応じて開始される演出でもある。タイマ演出におけるドット表示器208aでのカウントダウン表示の終了に応じて「1Rフリーズ昇格パターン」の昇格演出が実行されて15R大当たりが報知されることで、タイマ演出によって高められていた遊技者の遊技への期待感を充足感に変え、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
昇格演出パターンは、「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」の予告演出が実行され、かつタイマ演出におけるタイマ終了契機が「変動演出終了時」に決定された場合または「7Rフェイク予告」もしくは「11Rフェイク予告」の予告演出に合わせてタイマ演出が実行されない場合に「通常昇格パターン」に決定される。「通常昇格パターン」は、「1Rフリーズ昇格パターン」と同様に、「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」の予告演出によって大役抽選結果が7R大当たりまたは11R大当たりであると認識していた遊技者に対し、実際の大役抽選結果が15R大当たりであることを報知して、7R大当たりまたは11R大当たりが15R大当たりに昇格したかのように認識させる態様である。ただし、「通常昇格パターン」は、複数回にわたって段階的にラウンド遊技数が上乗せされたかのようにして最終的に15R大当たりであることを遊技者に報知する態様である。
一例として、「7Rフェイク予告」の予告演出が実行される場合の「通常昇格パターン」の昇格演出では、例えばラウンド遊技の3R目の開始時に「7Rまで継続!」のようなメッセージを演出表示部200aに表示し、ラウンド遊技の7R目の開始時に「15Rまで継続!!!」のようなメッセージを演出表示部200aに表示することでラウンド遊技数の増加を段階的(本実施形態では、2段階)に報知して、最終的に15R大当たりに当選していることを遊技者に報知する。
また、一例として、「11Rフェイク予告」の予告演出が実行される場合の「通常昇格パターン」の昇格演出では、例えばラウンド遊技の3R目の開始時に「7Rまで継続!」のようなメッセージを演出表示部200aに表示し、ラウンド遊技の7R目の開始時に「11Rまで継続!!」のようなメッセージを演出表示部200aに表示し、11R目の開始時に「15Rまで継続!!」のようなメッセージを演出表示部200aに表示することでラウンド遊技数の増加を段階的(本実施形態では、3段階)に報知して、最終的に15R大当たりに当選していることを遊技者に報知する。
「7Rフェイク予告」または「11Rフェイク予告」に合わせて第1タイマ演出態様のタイマ演出が実行される場合、タイマ演出は変動演出が終了したことに応じて終了する。このため、「通常昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出は、変動演出の終了とともにタイマ演出が終了してから所定期間後に実行される。すなわち、タイマ演出は変動演出の終了時に終了し、その後、所定時間経過後の3R目のラウンド遊技開始時に「通常昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出が実行される。タイマ演出におけるドット表示器208aでのカウントダウン表示の終了に応じて昇格演出が行われないことで、タイマ演出によって高められていた遊技者の遊技への期待感は一旦低下するものの、タイマ演出が終了してから所定期間後に「通常昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出が実行されて15R大当たりが報知されることで、遊技に対する充足感を得られるため、遊技者の遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(昇格演出パターン決定処理の一例)
以降、図46に示すフローチャートを用いて、昇格演出パターン決定処理の流れの一例を説明する。この昇格演出パターン決定処理は、変動演出の開始されるタイミングで実行される。
(ステップS1600−1)
ステップS1600−1においてサブCPU330aは、昇格演出が実行されることを示す昇格演出フラグをサブRAM330cから読み出して、オン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、昇格演出フラグがオン状態であって昇格演出が実行されると判定すると、昇格演出フラグをオフ状態に設定してステップS1600−3の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、タイマ昇格演出フラグがオン状態でなく昇格演出が実行されないと判定すると後述するステップS1600−3からステップS1600−21の処理を実行せずに昇格演出パターン決定処理を終了し、サブタイマ割り込み処理(図38参照)の処理へ処理を戻す。
(ステップS1600−3)
ステップS1600−3においてサブCPU330aは、タイマ演出が変動演出と大当たり遊技とを跨いで実行されることを示すタイマ昇格演出フラグをサブRAM330cから読み出して、オン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、タイマ昇格演出フラグがオン状態であると判定するとタイマ昇格演出フラグをオフ状態に設定して、タイマ昇格演出フラグをオフ状態にしてステップS1600−5の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、タイマ昇格演出フラグがオン状態でないと判定するとステップS1600−11の処理へ移る。
(ステップS1600−5)
ステップS1600−5においてサブCPU330aは、小当たりフェイクフラグをサブRAM330cから読み出して、オン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態であると判定すると、小当たりフェイクフラグをオフ状態に設定してステップS1600−7の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態でないと判定するとステップS1600−9の処理へ移る。
(ステップS1600−7)
ステップS1600−7においてサブCPU330aは、昇格演出パターンを「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」に決定してステップS1600−21の処理へ移る。
(ステップS1600−9)
ステップS1600−9においてサブCPU330aは、昇格演出パターンを「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」に決定してステップS1600−21の処理へ移る。
(ステップS1600−11)
ステップS1600−11においてサブCPU330aは、タイマ演出が実行されることを示すタイマ演出フラグをサブRAM330cから読み出して、オン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、タイマ演出フラグがオン状態でありタイマ演出が実行されると判定すると、ステップS1600−13処理へ移る。一方、サブCPU330aは、タイマ演出フラグがオン状態でなくタイマ演出が実行されないと判定するとステップS1600−15の処理へ移る。
(ステップS1600−13)
ステップS1600−13においてサブCPU330aは、昇格演出パターンを「通常昇格パターン(タイマあり)」に決定してステップS1600−21の処理へ移る。
(ステップS1600−15)
ステップS1600−15においてサブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグをサブRAM330cから読み出して、オン状態であると判定すると小当たりフェイクフラグをオフ状態に設定してステップS1600−17の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態でないと判定するとステップS1600−19の処理へ移る。
(ステップS1600−17)
ステップS1600−17においてサブCPU330aは、昇格演出パターンを「小当たりフェイク昇格パターン(タイマなし)」に決定してステップS1600−21の処理へ移る。
(ステップS1600−19)
ステップS1600−19においてサブCPU330aは、昇格演出パターンを「通常昇格パターン(タイマなし)」に決定してステップS1600−21の処理へ移る。
(ステップS1600−21)
ステップS1600−21においてサブCPU330aは、ステップS1600−7、ステップS1600−9、ステップS1600−13、ステップS1600−17およびステップS1600−19のいずれかにおいて決定された昇格演出パターンに対応する昇格演出パターンコマンドを作成する。昇格演出パターンコマンドは、昇格演出の態様の情報(昇格演出パターンの種類、昇格演出の実行タイミング等)を含むコマンドである。サブCPU330aは、ステップS1600−21において、作成した昇格演出パターンコマンドを送信バッファにセットして昇格演出パターン決定処理を終了し、サブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。送信バッファにセットされた昇格演出パターンコマンドは、サブタイマ割り込み処理のステップS1100−7の処理において画像制御基板340に送信される。
画像制御基板340のCPU340aは、受信した昇格演出パターンコマンドに含まれる情報を、後述する図49に示すRAM340cに格納する。CPU340aは、受信した昇格演出パターンコマンドに含まれる開始タイミングに基づいて、演出表示部200aの表示制御を行う。図示は省略するが、本実施形態による遊技機100では、サブCPU330aを介して、ラウンド遊技の開始を示す大入賞口開放指定コマンド、ラウンド遊技中における大入賞口128の開放タイミングであることを示す大入賞口通電開始コマンド、ラウンド遊技中における大入賞口128の閉鎖タイミングであることを示す大入賞口通電停止コマンドおよびラウンド遊技の終了を示す大入賞口閉鎖指定コマンドが画像制御基板340に送信されるようになっている。画像制御基板340のCPU340aは、これらのコマンドの受信によって昇格演出の開始タイミングを判定する。
具体的には、画像制御基板340のCPU340aは、大入賞口開放指定コマンドを受信するごとに受信回数をカウントしたラウンドカウント値を1ずつ加算してRAM340cに格納することで実行中のラウンド遊技の回数を保持する。また、CPU340aは、大入賞口通電開始コマンドを受信するごとに受信回数をカウントした開放カウント値を1ずつ加算してRAM340cに格納することで、ラウンド遊技における大入賞口128の開放回数を保持する。また、CPU340aは、大入賞口通電停止コマンドを受信するごとに受信回数をカウントした閉鎖カウント値を1ずつ加算してRAM340cに格納することで、ラウンド中の大入賞口128の閉鎖回数を保持する。開放カウント値および閉鎖カウント値は、大入賞口閉鎖指定コマンドを受信するごとにクリアされる。このようにして、画像制御基板340のCPU340aは、実行中のラウンド遊技の回数、ラウンド遊技中における大入賞口128の開放回数および閉鎖回数から昇格演出の開始タイミングを判定することができる。
画像制御基板340のCPU340aは、昇格演出の開始タイミングであると判定すると、保持していた昇格演出パターンコマンドに応じた表示態様による昇格演出を、演出表示部200aにおいて実行する。なお、ラウンド遊技の開始時において、主制御基板300が副制御基板330に対して、開始されるラウンド遊技の回数を含むコマンド(例えば、ラウンド数指定コマンド)を送信するようになっていてもよい。この場合、画像制御基板340のCPU340aは、サブCPU330aを介してラウンド数指定コマンドを受信し、受信したラウンド数指定コマンドに含まれるラウンド遊技の回数を保持する。
このように、タイマ演出が実行される場合の、昇格演出パターンは、タイマ演出態様、特にタイマ終了契機が図45(a)及び図45(b)に示す「変動演出終了時」か「大当たり遊技開始後」かに応じて決定される。タイマ演出が実行されるときに実行される昇格演出パターンとして「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」または「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」のいずれかが決定されるのは、タイマ昇格演出フラグがオン状態でありタイマ演出が変動演出と大当たり遊技とを跨いで実行されると判定される場合(ステップS1600−3のYes)すなわちタイマ演出決定処理(図44参照)においてタイマ演出態様が第1タイマ演出態様(図45参照)に決定された場合である。また、「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」か「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」のいずれを実行するかは、予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」であるか否かに応じて決定される。
一方、タイマ演出が実行されるときに実行される昇格演出パターンとして「通常昇格パターン(タイマあり)」が決定されるのは、タイマ昇格演出フラグがオフ状態でありタイマ演出が変動演出と大当たり遊技とを跨いで実行されないと判定された場合(ステップS1600−3のNo)すなわちタイマ演出決定処理(図44参照)においてタイマ演出態様が第2タイマ演出態様に決定された場合である。
(タイムスケジュール管理処理の一例)
図47は、上記タイムスケジュール管理処理(図38に示すサブタイマ割り込み処理のステップS1700)を説明するフローチャートである。
(ステップS1700−1)
サブCPU330aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。
(ステップS1700−3)
サブCPU330aは、変動演出の実行中においてセットされるタイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種のコマンドを送信バッファにセットしたり、各種のフラグをON/OFFしたりする制御処理を実行する。
以上で、当該タイムスケジュール管理処理を終了する。
(タイマ演出実行処理の一例)
次に、副制御基板(タイマ演出実行手段の一例)330が行うタイマ演出実行処理の流れを、図48を用いて説明する。図48は、タイマ演出実行処理の流れの一例を示すフローチャートである。タイマ演出実行処理は、ドット表示器208aにカウントダウン表示を行わせてタイマ演出を実行させるための処理である。タイマ演出実行処理は、図38を用いて説明したサブタイマ割込み処理の1ステップ(ステップS1800)である。したがって、サブタイマ割込み処理が実行される毎に、タイマ演出実行処理も実行される。
(ステップS1800−1)
ステップS1800−1においてサブCPU330aは、タイマ演出を実行することを示すタイマ演出フラグをサブRAM330cから読み出し、オン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、タイマ演出フラグがオン状態でありタイマ演出を実行すると判定すると、ステップS1800−3の処理に移る。一方、サブCPU330aは、タイマ演出フラグがオフ状態でありタイマ演出を実行しないと判定すると、後述するステップS1800−3からステップS1800−33の処理を実行せずにタイマ演出実行処理を終了してサブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(ステップS1800−3)
ステップS1800−3においてサブCPU330aは、タイマ計時中フラグをサブRAM330cから読み出し、がオン状態か否かを判定する。タイマ計時中フラグは、タイマ演出において特定時間を計時するタイマ演出用タイマ331が特定時間を計時中であることを示すフラグである。タイマ計時中フラグがオン状態であることはタイマ演出が実行中であることを示し、オン状態でないことはタイマ演出が実行中でないことを示す。サブCPU330aは、タイマ計時中フラグがオン状態でありタイマ演出が実行中であると判定すると、ステップS1800−5の処理に移る。一方、サブCPU330aは、タイマ計時中フラグがオフ状態でありタイマ演出が実行中でないと判定すると、ステップS1800−9の処理へ移る。
(ステップS1800−5)
ステップS1800−5においてサブCPU330aは、ドット表示器208aに表示されるカウントダウン表示をタイマ演出用タイマ331が計時している現時点での特定時間の残り時間で更新するためのカウントダウン表示更新態様の情報を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成する。カウントダウン表示更新態様の情報には、具体的には、タイマ演出用タイマ331で特定時間をカウントするための値である特定時間カウンタ値の現時点の値を、時間に変換した値が含まれる。サブCPU330aは、特定時間カウンタ値にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算して特定時間カウンタ値を時間に変換することで現時点での特定時間の残り時間を算出する。例えば、現在の特定時間カウンタ値が「2700」であると仮定した場合、この値に2ms(サブタイマ割り込み処理周期)を乗算した値、すなわち5400ms(5.4秒)が現時点での特定時間の残り時間となる。カウントダウン表示更新コマンドには、このようにして算出された現時点での特定時間の残り時間(本例では、「5400ms」)が含まれている。
サブCPU330aは、ステップS1800−5において、作成したカウントダウン表示更新コマンドを送信バッファにセットすると、ステップS1800−7の処理へ移る。ただし、カウントダウン表示更新コマンドは、タイマ計時中フラグがオン状態であっても(ステップS1800−3のYes)作成されない場合がある。タイマ演出において、ドット表示器208aは、10ms刻みで現時点での特定時間の残り時間を表示するカウントダウン表示を行う。したがって、カウントダウン表示更新コマンドも10msごとに作成される。サブタイマ割込み処理は2ms周期で実行されるため、このタイマ演出実行処理も2msで実行される。このため、サブCPU330aは、タイマ計時中フラグがオン状態である間にタイマ演出実行処理が5回されるごと(10msごと)にカウントダウン表示更新コマンドを作成する。
送信バッファにセットされたカウントダウン表示更新コマンドは、タイマ演出実行処理が終了してサブタイマ割り込み処理に処理が戻った後に、サブタイマ割り込み処理のステップS1100−7の処理において電飾制御基板350に送信される。電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに含まれる特定時間の残り時間の情報(本例では「5400ms」)に基づいてドット表示器208aの表示制御を行う。本実施形態のタイマ演出では、ドット表示器208aにおいて10ms刻みでカウントダウン表示を行うため、ドット表示器208aにおける時間表示形式によるカウントダウン表示態様は、例えば、「05:40」となる。ドット表示器208aにおいてカウントダウン表示が更新されることで特定時間の経過が遊技者に報知される。
(ステップS1800−7)
ステップS1800−7においてサブCPU330aは、タイマ演出用タイマ331に設定されている特定時間カウンタ値が0であるか否かを判定する。特定時間カウンタ値が0であることは、特定時間が終了したこと、すなわちタイマ終了契機が発生していることを示している。サブCPU330aは、タイマ演出用タイマ331に設定された特定時間カウンタ値が0であり特定時間が終了したと判定すると、ステップS1800−9の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、タイマ演出用タイマ331に設定された特定時間カウンタ値が0でなく特定時間が継続中であると判定すると、後述するステップS1800−9からステップS1800−33の処理を行わずにタイマ演出実行処理を終了してサブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。なお、タイマ演出用タイマ331にセットされる特定時間カウンタ値は、後述するタイマ開始処理(ステップS1800−17からステップS1800−23までの処理)においてタイマ演出用タイマ331にセットされる(ステップS1800−19)。
(ステップS1800−9)
ステップS1800−9においてサブCPU330aは、上記ステップS1800−7において特定時間が終了したと判定したことに基づいて、タイマ演出用タイマ331が特定時間を計時中であることを示すタイマ計時中フラグをオフ状態に設定して、ステップS1800−11の処理へ移る。
(ステップS1800−11)
ステップS1800−11においてサブCPU330aは、ドット表示器208aにおいてタイマ演出終了表示を行うためのタイマ演出終了表示態様の情報を含むタイマ演出終了表示コマンドを作成する。タイマ演出終了表示態様の情報は、ドット表示器208aにおいてタイマ演出が終了して昇格演出が実施されていることを遊技者に報知するための表示の態様の情報である。ドット表示器208aでは、タイマ演出終了表示態様として例えば文字列「V」が表示される。サブCPU330aは、ステップS1800−11において、作成したタイマ演出終了表示コマンドを送信バッファにセットすると、ステップS1800−13の処理へ移る。
送信バッファにセットされたカウントダウン表示更新コマンドは、タイマ演出実行処理が終了してサブタイマ割り込み処理に処理が戻った後に、サブタイマ割り込み処理のステップS1100−7の処理において電飾制御基板350に送信される。電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに含まれる情報に基づいてドット表示器208aの表示制御を行う。これにより、ドット表示器208aにおいて、タイマ演出終了表示が行われて遊技者はタイマ演出が終了して昇格演出が実施されていることを認識可能となる。なお、ステップS1800−7においてタイマ演出用タイマ331のカウンタ値が0であると判定された場合、電飾制御基板350には、ステップS1800−5で作成されたカウントダウン表示更新コマンドとタイマ演出終了表示コマンドとが送信される。このとき電飾制御基板350は、カウントダウン表示更新コマンドにおけるカウントダウン表示態様に基づいてドット表示器208aにカウントダウン表示更新態様(「00:00」)によるカウントダウン表示を行わせた後、タイマ演出終了表示コマンドに基づいてドット表示器208aにタイマ演出終了表示態様(「V」)によるタイマ演出終了表示を行わせる。
(ステップS1800−13)
ステップS1800−13においてサブCPU330aは、タイマ演出終了表示が実行中であることを示すタイマ演出終了表示フラグをオン状態に設定し、ステップS1800−15の処理へ移る。
(ステップS1800−15)
ステップS1800−15においてサブCPU330aは、終了待機タイマに待機時間をセットする。具体的には、サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に記憶されている、タイマ演出終了表示が終了するまでの待機時間(例えば、4秒)を計時するためのカウンタ値を終了待機タイマにセットする。終了待機タイマは、タイマ演出終了表示が終了するまでの待機時間を計時するタイマである。終了待機タイマのカウンタ値も、サブタイマ割込み処理のステップS1100−5(図38参照)においてサブタイマ割込み処理が実行される毎(例えば、2ms毎)に、他のタイマカウンタとともに0になるまで1ずつ減算される。サブCPU330aは、終了待機タイマに待機時間をセットすると、タイマ演出実行処理を終了して、サブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(ステップS1800−17)
ステップS1800−17においてサブCPU330aは、図44に示すタイマ演出決定処理のステップS1500−23で決定されたタイマ開始契機が発生したか否かを判定する。上述したように、タイマ演出が実行される場合に決定され得るタイマ開始契機は「変動開始時」である(図45(a)および図45(b)参照)。したがって、サブCPU330aはここで、変動演出が開始されるタイミングか否かを判定する。サブCPU330aは、変動演出が開始されるタイミングか否かを変動開始フラグがオン状態か否かによって判定する。変動開始フラグは、変動パターンコマンド受信処理(図40参照)において変動演出実行コマンドが送信バッファにセットされた時点でオン状態となる。サブCPU330aは、サブRAM330cから読み出した変動開始フラグがオン状態であって変動演出が開始されるタイミングであると判定すると、変動開始フラグをオフ状態に設定して、ステップS1800−19の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態でなく変動演出が開始されるタイミングでないと判定するとステップS1800−25の処理へ移る。このステップS1800−17からステップS1800−23までの処理は、ドット表示器208aにおいて特定時間の経過をカウントダウン表示するタイマ演出を開始するためのタイマ演出開始処理である。
(ステップS1800−19)
ステップS1800−19においてサブCPU330aは、タイマ演出用タイマ331に特定時間カウンタをセットする。具体的には、サブCPU330aは、上述の特定時間決定処理において決定された特定時間カウンタ値をサブRAM330cから読み出してタイマ演出用タイマ331にセットする。これにより、タイマ演出用タイマ331における特定時間の計時が開始される。ここでタイマ演出用タイマ331にセットされるカウンタ値は、図44に示すタイマ演出決定処理のステップS1500−23で決定されたタイマ演出態様(タイマ開始契機およびタイマ終了契機)が第1タイマ演出態様(タイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」)か第2タイマ演出態様(タイマ終了契機が「変動演出終了時」)かによって異なる値となる。
(ステップS1800−21)
ステップS1800−21においてサブCPU330aは、タイマ演出用タイマ331において計時が開始される特定時間の初期値を、ドット表示器208aに表示するためのカウントダウン表示開始態様の情報を含むカウントダウン表示開始コマンドを作成する。カウントダウン表示開始態様の情報には、具体的には、タイマ演出用タイマ331でカウントが開始される特定時間カウンタ値の初期値を、時間に変換した値が含まれる。サブCPU330aは、特定時間カウンタ値の初期値にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算して特定時間カウンタ値を時間に変換することで現時点での特定時間の残り時間を算出する。例えば、特定時間カウンタ値の初期値が「3600」であると仮定した場合、この値に2ms(サブタイマ割り込み処理周期)を乗算した値、すなわち7200ms(7.2秒)がタイマ演出用タイマ331において計時が開始される特定時間となる。カウントダウン表示開始コマンドには、このようにして算出された現時点での特定時間の残り時間(本例では、「7200ms」)を含んでいる。サブCPU330aは、ステップS1800−21において、作成したカウントダウン表示開始コマンドを送信バッファにセットすると、ステップS1800−23の処理へ移る。
送信バッファにセットされたカウントダウン表示開始コマンドは、タイマ演出実行処理が終了してサブタイマ割り込み処理に処理が戻った後に、サブタイマ割り込み処理のステップS1100−7の処理において電飾制御基板350に送信される。電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示開始コマンドに含まれる情報に基づいてドット表示器208aの表示制御を行う。これにより、ドット表示器208aにおいて時間表示形式によるカウントダウン表示更新態様(例えば、「08:00」)でカウントダウン表示が開始され、遊技者にタイマ演出の開始が認識可能となる。
(ステップS1800−23)
ステップS1800−23においてサブCPU330aは、タイマ演出用タイマ331が特定時間を計時中であることを示すタイマ計時中フラグをオン状態にして、タイマ演出実行処理を終了しサブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(ステップS1800−25)
ステップS1800−25においてサブCPU330aは、タイマ演出終了表示フラグをサブRAM330cから読み出して、オン状態であるか否かを判定する。タイマ演出終了表示フラグは、ドット表示器208aにおいてタイマ演出終了表示が実行中であることを示すフラグである。サブCPU330aは、タイマ演出終了表示フラグがオン状態でありドット表示器208aにおいてタイマ演出終了表示が実行中であると判定すると、ステップS1800−27の処理に移る。一方、サブCPU330aは、タイマ演出終了表示フラグがオン状態でなくドット表示器208aにおいてタイマ演出終了表示が実行中でないと判定すると、後述するステップS1800−27からステップS1800−33の処理を実行せずにタイマ演出実行処理を終了して、サブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(ステップS1800−27)
ステップS1800−27においてサブCPU330aは、終了待機タイマのカウンタ値が0であるか否かを判定する。終了待機タイマのカウンタ値が0であることは、待機時間が終了したこと、すなわちドット表示器208aにおけるタイマ演出終了表示を終了することを示している。サブCPU330aは、終了待機タイマのカウンタ値が0であり待機時間が終了したと判定すると、ステップS1800−29の処理へ移る。一方、サブCPU330aは、終了待機タイマのカウンタ値が0でなくタイマ演出終了表示を継続すると判定すると、後述するステップS1800−29からステップS1800−33の処理を行わずにタイマ演出実行処理を終了して、サブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(ステップS1800−29)
ステップS1800−29においてサブCPU330aは、タイマ演出終了表示終了コマンドを作成する。タイマ演出終了表示終了コマンドは、ドット表示器208aにおいてタイマ演出終了表示を終了させるためのコマンドである。サブCPU330aは、ステップS1800−29において、作成したタイマ演出終了表示終了コマンドを送信バッファにセットすると、ステップS1800−31の処理へ移る。
送信バッファにセットされたカウントダウン表示開始コマンドは、タイマ演出実行処理が終了してサブタイマ割り込み処理に処理が戻った後に、サブタイマ割り込み処理のステップS1100−7の処理において電飾制御基板350に送信される。電飾制御基板350は、受信したタイマ演出終了表示終了コマンドに含まれる情報に基づいてドット表示器208aの表示制御を行う。これにより、ドット表示器208aにおけるタイマ演出終了表示態様(「V」)の表示が終了する。
(ステップS1800−31)
ステップS1800−31においてサブCPU330aは、タイマ演出終了表示が実行中であることを示すタイマ演出終了表示フラグをオフ状態に設定してステップS1800−33の処理へ移る。
(ステップS1800−33)
ステップS1800−33においてサブCPU330aは、タイマ演出が実行されることを示すタイマ演出実行フラグをオフ状態に設定してタイマ演出実行処理を終了し、サブタイマ割り込み処理(図38参照)に処理を戻す。
(画像制御基板340の構成の一例)
次に、副制御基板330からの指示により、予告演出および昇格演出等の表示制御を行う画像制御基板340について図49を用いて説明する。図49は、画像制御基板340の構成を示すブロック図である。
図49に示すように、画像制御基板340は、CPU340a、CGROM340b、RAM340c、VDP(Video Display Processor)340d、VRAM340eおよびI/F343,345を有している。CPU340a、CGROM340b、RAM340c、VDP340dおよびI/F343は、バス341で相互にかつデータ授受可能に接続されている。I/F343には、副制御基板330(図3参照)が接続されている。また、VDP340dは、I/F345を介して演出表示装置200の演出表示部200a(図3参照)に接続されている。
画像制御基板340のCGROM340bには、演出表示装置200の演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データの他、予告演出、昇格演出において演出表示装置200の演出表示部200aに表示される画像データ、通常リーチ発展演出およびストーリーリーチ発展演出の各リーチ発展演出を構成するための動画像構成用データ等が多数格納されている。さらに、CGROM340bには、当たり遊技(小当たり遊技または大当たり遊技)に伴う演出を構成するための動画像構成用データ等も格納されている。CPU340aは、副制御基板330から送信されたコマンドに含まれる各演出パターンの情報を解析し、各演出パターンに対応する画像データをCGROM340bから読み出してVRAM340eに書き込み、演出表示部200aでの画像表示を制御する。
次に、本実施形態における変動演出、予告演出、タイマ演出および昇格演出の流れの第1の例を、図41から図46および図48を参照しつつ、図50および図52を用いて説明する。図50は、本実施形態における変動演出、予告演出および昇格演出実行時の演出表示部200aの表示態様と、タイマ演出実行時のドット表示器208aの表示態様の第1の例を示す図である。第1の例は、変動演出に合わせて「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行され、第1タイマ演出態様により変動演出と大当たり遊技とを跨いでタイマ演出が実行され、タイマ演出の終了に応じて「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出が実行される例である。図50(a)から図50(f)は、この順に第1の例における演出表示部200aおよびドット表示器208aの表示態様を時系列で示している。また、図52は、大入賞口128の開閉のタイミングを示すタイミングチャートである。図52では、15R大当たりの大当たり遊技における、1R目のラウンド遊技での大入賞口128の開閉のタイミングが図示されている。第1の例の説明では、図52に示す時刻t1から時刻t4のうち図50(a)から図50(f)と対応する時刻について説明する。
また、第1の例では、遊技状態が高確率遊技状態であり、第1始動口120への遊技球の入球に伴い、主制御基板300によって大役抽選が行われて大当たりが導出され、特別図柄の抽選において「特別図柄E」に当選して15R大当たりが決定されたことを前提とする。また、図50に示す変動演出は、リーチなし変動パターンの変動演出であって、例えば、図36(b)に示す「リーチなし当たり8秒」の態様の後半変動演出のみが実行される変動演出である。
図50(a)は、変動演出開始時の演出表示部200aの表示態様およびドット表示器208aの表示態様を示している。第1始動口120への遊技球の入球に伴い、サブCPU330aは、主制御基板300から変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを受信すると、送信バッファに変動演出実行コマンドをセットし、変動演出が開始するタイミングであることを示す変動開始フラグをオン状態にする(ステップS1220−5(図40参照))。
また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であると判定すると図42に示す予告演出決定処理を実行する。予告演出決定処理において、15R大当たりに当選していると判定すると(ステップS1300−1のYes)、予告決定乱数(例えば「3」)を取得し、図41に示す15R大当たり用予告演出決定テーブルに基づいて予告演出パターンを決定する(ステップS1300−3)。サブCPU330aは、15R大当たり用予告演出決定テーブルの「予告決定乱数(0〜99)」の欄を参照して予告演出パターンを決定する。取得した予告決定乱数(「3」)は15R大当たり用予告演出決定テーブルに設定された比較数値の範囲「0〜4」に含まれるため、サブCPU330aは、予告演出パターンとして比較数値の範囲「0〜4」に対応する「小当たりフェイク予告」を決定する。サブCPU330aは、予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」であると判定し(ステップS1300−5のYes)、小当たりフェイクフラグをオン状態にセットし(ステップS1300−7)、昇格演出フラグをオン状態にする(ステップS1300−11)。さらにサブCPU330aは、決定した予告演出パターンの情報を含む予告演出パターンコマンドを作成して送信バッファにセットする。(ステップS1300−13)。
また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であると判定すると、図43に示す演出図柄停止表示態様決定処理において演出図柄の停止表示態様を決定する。具体的には、サブCPU330aは、図柄種別指定コマンドに含まれる特別図柄が大当たり図柄(特別図柄E)であって、大役抽選結果が大当たりであると判定し(ステップS1400−1のYes)、小当たりフェイクフラグがオン状態であると判定し(ステップS1400−3のYes)、連続図柄(例えば、「1」「2」「3」)による小当たりフェイク用停止表示態様を決定する(ステップS1400−5)。サブCPU330aは、決定した停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンドを作成して(ステップS1400−15)、送信バッファにセットする。
また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であると判定すると図44に示すタイマ演出決定処理を実行する。タイマ演出決定処理において、サブCPU330aは、昇格演出フラグがオン状態であると判定し(ステップS1500−1のYes)、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定し(ステップS1500−3のYes)、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルを読み込み(ステップS1500−5)、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルに基づいてタイマ演出の実行有無を決定する(ステップS1500−11)。サブCPU330aは、タイマ演出決定乱数(例えば、「8」)を取得し、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルの「タイマ演出決定乱数(0〜99)」の欄を参照してタイマ演出の実行有無を決定する。取得したタイマ演出決定乱数(「8」)は高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルに設定された比較数値の範囲「0〜9」に含まれるため、サブCPU330aは、比較数値の範囲「0〜9」に対応する「タイマ演出実行有無」欄の「有」を決定してタイマ演出を実行することを決定する。サブCPU330aは、タイマ演出を実行すると判定すると(ステップS1500−13のYes)、タイマ演出実行フラグをオン状態に設定する(ステップS1500−15)。
また、サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態であると判定し(ステップS1500−17のYes)、図45(a)に示す小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルを読み込み(ステップS1500−19)、小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルに基づいてタイマ演出態様を決定することで、タイマ開始契機およびタイマ終了契機を決定する(ステップS1500−23)。サブCPU330aは、タイマ態様決定乱数(例えば「83」)を取得すると、小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルの「タイマ態様決定乱数(0〜99)」の欄を参照してタイマ演出態様を決定する。取得したタイマ態様決定乱数(83)は小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルに設定された比較数値の範囲「0〜99」に含まれるため、サブCPU330aは、タイマ演出態様として「大当たり遊技開始後」である「第1タイマ演出態様」を決定する。これによりタイマ開始契機が「変動演出開始時」、タイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」に決定される。サブCPU330aは、タイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」に決定されたと判定し(ステップS1500−25のYes)、タイマ昇格演出フラグをオン状態にする(ステップS1500−27)。
また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であると判定すると、図46に示す昇格演出パターン決定処理において昇格演出パターンを決定する。具体的には、サブCPU330aは、昇格演出フラグがオン状態であると判定し(ステップS1600−1のYes)、タイマ昇格演出フラグがオン状態であると判定し(ステップS1600−3のYes)、小当たりフェイクフラグがオン状態であると判定し(ステップS1600−5のYes)、昇格演出パターンを「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」に決定する(ステップS1600−7)。サブCPU330aは、決定された昇格演出パターンに対応する昇格演出パターンコマンドを作成して、送信バッファにセットする(ステップS1600−21)。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした変動演出の実行を指示する変動演出実行コマンドとともに、停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンド、予告演出パターンコマンドおよび昇格演出パターンコマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。画像制御基板340が変動演出の実行を指示する変動演出実行コマンドを受信したことで、図50(a)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央領域で、演出図柄210a,210b,210cが図50(a)中の下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が開始される。ここで開始される変動演出は、「リーチなし当たり8秒」(図36(b)参照)の態様による後半変動演出である。
また、画像制御基板340が予告演出パターンコマンドを受信したことで、図50(a)に示すように、変動演出を阻害しない態様で「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行される。「小当たりフェイク予告」の予告演出が実行されることで、実際には大役抽選結果が15R大当たりであるにも関わらず、遊技者には小当りであるかのように認識させることができる。なお、図50(a)では、「小当たりフェイク予告」の予告演出において表示される所定の画像は、破線の枠と「小当たりフェイク予告演出」の文字列によって表されている。また、画像制御基板340のCPU340aは、停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンドおよび昇格演出パターンコマンドを受信すると、これをRAM340cの所定の記憶領域で保持する。
また、サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定し(ステップS1800−1のYes)、タイマ計時中フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1800−3のNo)。また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であって変動演出が開始されるタイミングであるため、第1タイマ態様によるタイマ開始契機(「変動演出開始時」)が発生していると判定し、変動開始フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−17のYes)、特定時間決定処理において決定された特定時間カウンタ値をサブRAM330cから読み出してタイマ演出用タイマ331にセットする(ステップS1800−19)。ここでセットされる特定時間カウンタ値は初期値であり、特定時間(8秒(変動時間)+2秒(停止表示時間)+5秒(オープニング時間)+0.1秒(1R目のラウンド遊技の短開放の時間)=15.1秒(15100ms)をサブタイマ割り込み処理周期(2ms)で除算した値(7550)である。
サブCPU330aは、タイマ演出用タイマ331に特定時間カウンタ値をセットすると、カウントダウン表示開始コマンドを作成し、送信バッファにセットして(ステップS1800−21)、タイマ計時中フラグをオン状態に設定する(ステップS1800−23)。カウントダウン表示開始コマンドには、タイマ演出用タイマ331が計時を開始する特定時間をドット表示器208aに表示するためのカウントダウン表示開始態様の情報として、ステップS1800−19でタイマ演出用タイマ331にセットした特定時間カウンタ値の初期値(「7550」)を時間に変換した情報(「15100ms」)が含まれている。
サブCPU330aは、送信バッファにセットしたカウントダウン表示開始コマンドを電飾制御基板350に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。電飾制御基板350がカウントダウン表示開始コマンドを受信したことで、図50(a)に示すように、ドット表示器208aには現在の特定時間の残り時間(15.10秒)が10ms刻みで「15:10」のように表示されてカウントダウン表示が開始され、遊技者にタイマ演出の開始が認識可能となる。カウントダウン表示は、変動演出とほぼ同時に開始される。このようにして、図50(a)に示すように演出表示部200aにおいて変動演出に合わせて「小当たりフェイク予告」の予告演出が開始され、変動演出の開始を契機としてドット表示器208aにおいてタイマ演出が開始される。
図50(b)は変動時間が8秒である「リーチなし当たり8秒」の態様の変動演出終了時における演出表示部200aの表示態様およびドット表示器208aの表示態様を図示している。図50(a)に示す変動演出が所定時間(本例では、8秒)実行された後、画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信したことにより、図50(b)に示すように、演出図柄210a,210b,210cが停止表示される。また、変動演出の終了とともに「小当たりフェイク予告」の予告演出も終了する。
画像制御基板340は、変動演出の終了を示す特図停止指定コマンドを受信すると、RAM340cで保持していた停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210a,210b,210cを小当たり用停止表示態様(「1」「2」「3」)で停止表示する。このように、「リーチなし当たり8秒」の変動演出(後半変動演出)が終了するとともに、小当たり用停止表示態様によって演出図柄210a,210b,210cが停止する。これにより、実際には15R大当たりに当選しているにも関わらず、遊技者には大役抽選結果として小当たりが報知される。これにより、本実施形態による遊技機100は、変動演出終了時において、実際には大役抽選結果が15R大当たりであるにも関わらず、遊技者には小当りであるかのように認識させることができる。
図50(b)に示すドット表示器208aでは、図50(a)に示す変動演出の開始時すなわち特定時間の計時開始から8秒が経過し、特定時間の残り時間が7.1秒であることを示すカウントダウン表示が実行されている。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図50(b)に示す時点は、特定時間の計時を開始した図50(a)の時点から8秒が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を4000回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「7550(初期値)」から4000を減算した値(3550)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(3550)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した現時点での特定時間の残り時間(7100ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセットする(ステップS1800−5)。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値が3550であって0でないと判定してタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−7のNo)、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいてドット表示器208aにおいて10ms刻みでにカウントダウン表示を更新する。このようにして図、50(b)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として50(a)に示すカウントダウン表示から特定時間が8秒経過したことを示す値「07:10」が表示され、特定時間(15.10秒)が8秒経過して残り時間が7.10秒となったことが報知される。これにより、特定時間の経過(特定時間の残り時間)およびタイマ演出の継続が遊技者に報知される。
演出図柄が図50(b)に示す停止表示態様で所定の期間(例えば、2秒)停止表示された後、大当たり遊技が実行される。図52に示すように、15R大当たりに基づく大当たり遊技のオープニング時間開始時刻を時刻t0とする。時刻t0では、大入賞口128は閉鎖状態となっている。
図50(c)に戻って、時刻t0における演出表示部200aでは、当たり(小当たりまたは大当たり)に当選した場合における当たり遊技(小当たり遊技または大当たり遊技)に伴う演出(以降、「当たり演出」という)が実行されている。本実施形態による遊技機100では、変動演出の終了時における演出図柄の停止表示態様に基づいて当たり演出が決定される。このため、本例では、演出図柄210a,210b,210cが連続図柄(「1」「2」「3」)で停止表示される小当たり用停止表示態様で停止表示されたことにより、実際は15R大当たりであるにも関わらず、小当たり用停止表示態様に応じた当たり演出が実行されている。なお、図50(c)では、当たり演出において表示される所定の動画像は破線の枠と「当たり演出」の文字列によって表されている。
図50(c)に示すように、時刻t0におけるドット表示器208aでは、図50(b)に示す変動演出の終了時から2秒が経過し、特定時間の残り時間が5.1秒であることを示すカウントダウン表示が実行されている。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図50(c)に示す時点は、図50(b)に示す時点から2秒が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を図50(b)に示す時点からさらに1000回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「3550」から1000を減算した値(2550)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(2550)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した現時点での特定時間の残り時間(5100ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセット(ステップS1800−5)する。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値が2550であって0でないと判定してタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−7のNo)、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいてドット表示器208aにおいて10ms刻みでにカウントダウン表示を更新する。このようにして図50(c)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として「05:10」が表示され、タイマ演出における特定時間(15.10秒)が図50(a)に示す変動演出の開始時から10秒経過して残り時間が5.10秒となったことが遊技者に報知される。また、変動演出が終了してもタイマ演出が継続することによって、遊技者に意外性を感じさせるとともに、変動演出と大当たり遊技に伴う当たり演出とを跨いでタイマ演出が実行されることで、複数の演出に連続性を持たせて遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
図52に示すように、時刻t0から5秒経過後の時刻t1においてオープニング時間が終了して、大入賞口128が0.1秒開放される短開放(第1大当たり用開放態様による大入賞口128の開放)が開始される。
図50(d)に戻って、大入賞口128の短開放が開始された時刻t1における演出表示部200aでは、当たり演出が継続している。画像制御基板340のCPU340aは、図52に示す時刻t1の時点でラウンド遊技の開始を示す大入賞口開放指定コマンドを副制御基板330を介して受信し、RAM340cに格納されているラウンド遊技回数を示すラウンドカウント値を「1」に更新する。
また、図50(d)に示す時刻t1におけるドット表示器208aでは、図50(c)に示す時点(時刻t0)から5秒が経過し、特定時間の残り時間が0.1秒であることを示すカウントダウン表示が実行されている。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図50(d)に示す時点(時刻t1)は、図50(c)に示す時点(時刻t0)から5秒が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を図50(c)に示す時点からさらに2500回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「2550」から2500を減算した値(50)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(50)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した現時点での特定時間の残り時間(100ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセット(ステップS1800−5)する。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値が50であって特定時間カウンタ値が0でないと判定してタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−7のNo)、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいて10ms刻みでにカウントダウン表示を更新する。このようにして図50(d)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として「00:10」が表示され、タイマ演出における特定時間(15.1秒)が図5(a)に示す変動演出の開始時から15秒経過して残り時間が0.1秒となったことが遊技者に報知される。
図52に示すように、時刻t1から0.1秒経過後の時刻t2において大入賞口128の短開放が終了され、時刻t1から時刻t2まで実行される大入賞口128の短開放により、小当たり遊技に見せかけた大当たり遊技が完了される。
図50(e)に戻って、大入賞口128の短開放が終了された時刻t2における演出表示部200aでは、大入賞口128の短開放が終了されたことに応じて昇格演出が開始されて、実際の大役抽選結果が15R大当たりであることが遊技者に報知されている。これにより、遊技者に小当たりが15R大当たりに昇格したかのように認識させることができる。
画像制御基板340のCPU340aは、時刻t2において大入賞口128の短開放が終了されたことに応じて、副制御基板330を介して大入賞口通電停止コマンドを1回受信している。これにより、CPU340aは、ラウンド遊技における閉鎖カウント値を「1」に更新する。時刻t2において、ラウンドカウント値および閉鎖カウント値が「1」であることにより、CPU340aは、1R目のラウンド遊技における大入賞口128の短開放(1回目の開放)が終了するタイミングであって、「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」の開始タイミングであると判定する。これにより、CPU340aは、大入賞口128の短開放の終了に応じて、RAM340cで保持していた昇格演出パターン(「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」)に対応する画像データをCGROM340bから読み出し、演出表示部200aにおいて「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出を実行する。なお、図50(e)では、「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出の表示態様は、破線の枠と「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)昇格演出」の文字列によって表されている。
また、図50(e)に示すドット表示器208aでは、図50(d)に示す時点(時刻t1)から0.1秒が経過し、特定時間の残り時間が0となって特定時間が終了することを示すカウントダウン表示が実行されている。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図50(e)に示す時点(時刻t2)は、図50(d)に示す時点(時刻t1)から0.1秒(100ms)が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を図50(d)に示す時点からさらに50回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「50」から50を減算した値(「0」)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(「0」)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した特定時間の現時点での残り時間(0ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1800−5)、特定時間カウンタ値が0であると判定する(ステップS1800−7)。さらに、サブCPU330aは、特定時間を計時中であることを示すタイマ計時中フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−9)、タイマ演出終了表示態様(「V」)の情報を含むタイマ演出終了表示コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1800−11)、タイマ演出終了表示フラグをオン状態に設定し(ステップS1800−13)、タイマ演出終了表示が終了するまでの待機時間(例えば、4秒)を計時するためのカウンタ値を終了待機タイマにセットしてタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−15)、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、カウントダウン表示更新コマンドおよびタイマ演出終了表示コマンドを受信すると、タイマ演出終了表示コマンドをRAM340cに格納し、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいてドット表示器208aにおけるカウントダウン表示を更新する。このようにして図50(e)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として「00:00」が表示され、タイマ演出における特定時間(15.1秒)が図50(a)に示す変動演出の開始時から15.1秒経過して残り時間がなくなり、タイマ演出が終了することが遊技者に報知される。ドット表示器208aでカウントダウン表示として「00:00」が表示されるとともに、演出表示部200aにおいて昇格演出が実行されるため、遊技者にとっては、タイマ演出の終了に応じて昇格演出が実行されることになる。
時刻t2において大入賞口128の短開放が終了されると、図52に示すように、時刻t3までの4秒間のラウンド中インターバル時間が開始される。時刻t2は、ラウンド中インターバル時間の開始時刻でもある。図50(f)に戻って、ラウンド中インターバル時間における演出表示部200aでは、昇格演出が継続している。昇格演出は、図52に示す時刻t3においてラウンド中インターバル時間が終了して大入賞口128の長開放が開始されるまで継続する。大入賞口128の長開放が開始されると、演出表示部200aでは15R大当たりが報知されたことに応じた当たり演出が実行される。
図50(f)に示すドット表示器208aでは、タイマ演出が終了したことを示すタイマ演出終了表示態様(「V」)が表示されている。電飾制御基板350は、ドット表示器208aにおいてカウントダウン表示として「00:00」を表示してから所定期間後のラウンド中インターバル時間において、RAM340cに格納したタイマ演出終了表示コマンドに基づいて、ドット表示器208aにタイマ終了表示態様(「V」)を表示する。
タイマ終了表示態様(「V」)が表示されることにより、ドット表示器208aにおいても、小当たりから大当たりへの昇格が成功したように遊技者に認識させることができる。ドット表示器208aにおけるタイマ終了表示態様の表示は、図52に示すラウンド中インターバル時間の終了時刻(時刻t3)において終了される。
時刻t3における図48に示すタイマ演出実行処理において、サブCPU330aは、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定し(ステップS1800−1のYes)、タイマ計時中フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1800−3のNo)、変動開始フラグがオン状態でなく変動演出が開始されるタイミングでないため、タイマ開始契機(「変動演出開始時」)が発生していないと判定し(ステップS1800−17のNo)、タイマ演出終了表示フラグがオン状態であると判定し(S1800−25)、終了待機時間が終了して終了待機タイマのカウンタ値が0であると判定し(ステップS1800−27)、ドット表示器208aにおいてタイマ演出終了表示を終了させるためのタイマ演出終了表示終了コマンドを送信バッファにセットし(ステップS1800−29)、タイマ演出終了表示が実行中であることを示すタイマ演出終了表示フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−31)、タイマ演出が実行されることを示すタイマ演出実行フラグをオフ状態に設定してタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−33)、タイマ演出終了表示終了コマンドを電飾制御基板350へ送信する。電飾制御基板350は、タイマ演出終了表示終了コマンドを受信するとドット表示器におけるタイマ終了表示態様の表示を終了する。これにより、時刻t3において、演出表示部200aにおける昇格演出の終了と共に、ドット表示器208aにおけるタイマ終了表示が終了する。
以上、説明したように、本実施形態による遊技機100における変動演出、予告演出、タイマ演出および昇格演出の流れの第1の例では、変動演出と大当たり遊技とを跨いでタイマ演出が実行され、タイマ演出の終了に応じて「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出が実行される。第1の例のような流れで各演出を実行することにより、本実施形態による遊技機100は、フェイク予告演出の実行によって小当たりに当選したかのように遊技者に誤認させた後で15R大当たりを報知する昇格演出を実行することによって、遊技者に小当たりが15R大当たりに昇格したかのように見せ、意外性や嬉しさを感じさせて遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
次に、本実施形態における変動演出、予告演出、タイマ演出および昇格演出の流れの第2の例を、図41から図46および図48を参照しつつ、図51および図52を用いて説明する。図51は、本実施形態における変動演出、予告演出および昇格演出実行時の演出表示部200aの表示態様と、タイマ演出実行時のドット表示器208aの表示態様の第2の例を示す図である。第2の例は、変動演出に合わせて「7Rフェイク予告」の予告演出が実行され、第1タイマ演出態様により変動演出と大当たり遊技とを跨いでタイマ演出が実行され、タイマ演出の終了に応じて「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出が実行される例である。図51(a)から図51(g)は、この順に第2の例における演出表示部200aおよびドット表示器208aの表示態様を時系列で示している。第2の例の説明では、図52に示す時刻t1から時刻t4のうち図51(a)から図51(g)と対応する時刻を説明する。
また、第2の例では、第1の例と同様に、遊技状態が高確率遊技状態であり、第1始動口120への遊技球の入球に伴い、主制御基板300によって大役抽選が行われて大当たりが導出され、特別図柄の抽選において「特別図柄E」に当選して15R大当たりが決定されたことを前提とする。また、図51に示す変動演出は、図50に示すのと同様に、例えば、図36(b)に示す「リーチなし当たり8秒」の態様の後半変動演出のみが実行される変動演出である。
図51(a)は、変動演出開始時の演出表示部200aの表示態様およびドット表示器208aの表示態様を示している。第1始動口120への遊技球の入球に伴い、サブCPU330aは、主制御基板300から変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを受信すると、送信バッファに変動演出実行コマンドをセットし、変動演出が開始するタイミングであることを示す変動開始フラグをオン状態にする(ステップS1220−5(図40参照))。
また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であると判定すると図42に示す予告演出決定処理を実行する。予告演出決定処理において、15R大当たりに当選していると判定すると(ステップS1300−1のYes)、予告決定乱数(例えば「21」)を取得し、図41に示す15R大当たり用予告演出決定テーブルに基づいて予告演出パターンを決定する(ステップS1300−3)。サブCPU330aは、15R大当たり用予告演出決定テーブルの「予告決定乱数(0〜99)」の欄を参照して予告演出パターンを決定する。取得した予告決定乱数(「21」)は15R大当たり用予告演出決定テーブルに設定された比較数値の範囲「10〜24」に含まれるため、サブCPU330aは、予告演出パターンとして比較数値の範囲「10〜24」に対応する「7Rフェイク予告」を決定する。サブCPU330aは、予告演出パターンが「小当たりフェイク予告」でないと判定し(ステップS1300−5のNo)、予告演出パターンが「7Rフェイク予告」であると判定し(ステップS1300−7のYes)、昇格演出フラグをオン状態にする(ステップS1300−11)。さらにサブCPU330aは、決定した予告演出パターンの情報を含む予告演出パターンコマンドを作成して送信バッファにセットする。(ステップS1300−13)。
サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であると判定すると、図43に示す演出図柄停止表示態様決定処理において演出図柄の停止表示態様を決定する。具体的には、サブCPU330aは、図柄種別指定コマンドに含まれる特別図柄が大当たり図柄(特別図柄E)であって、大役抽選結果が大当たりであると判定し(ステップS1400−1のYes)、小当たりフェイクフラグがオン状態でないと判定し(ステップS1400−3のNo)、大当たり用停止表示態様を決定する(ステップS1400−7)。サブCPU330aは、予告演出パターンとして「7Rフェイク予告」が決定されていることに応じて、大当たり用停止表示態様のうち、偶数図柄(例えば、「2」「2」「2」)による7R大当たり用停止表示態様を決定する。サブCPU330aは、決定した停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンドを作成して(ステップS1400−15)、送信バッファにセットする。
また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であると判定すると図44に示すタイマ演出決定処理を実行する。タイマ演出決定処理において、サブCPU330aは、昇格演出フラグがオン状態であると判定し(ステップS1500−1のYes)、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定し(ステップS1500−3のYes)、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルを読み込み(ステップS1500−5)、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルに基づいてタイマ演出の実行有無を決定する(ステップS1500−11)。サブCPU330aは、タイマ演出決定乱数(例えば、「5」)を取得し、高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルの「タイマ演出決定乱数(0〜99)」の欄を参照してタイマ演出の実行有無を決定する。取得したタイマ演出決定乱数(「8」)は高確率遊技状態用タイマ演出決定テーブルに設定された比較数値の範囲「0〜9」に含まれるため、サブCPU330aは、比較数値の範囲「0〜9」に対応する「タイマ演出実行有無」欄の「有」を決定してタイマ演出を実行することを決定する。サブCPU330aは、タイマ演出を実行すると判定すると(ステップS1500−13のYes)、タイマ演出実行フラグをオン状態に設定する(ステップS1500−15)。
また、サブCPU330aは、小当たりフェイクフラグがオン状態でないと判定し(ステップS1500−17のNo)、図45(b)に示す非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルを読み込み(ステップS1500−21)、非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルに基づいてタイマ演出態様を決定することで、タイマ開始契機およびタイマ終了契機を決定する(ステップS1500−23)。サブCPU330aは、タイマ態様決定乱数(例えば「3」)を取得すると、非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルの「タイマ態様決定乱数(0〜99)」の欄を参照してタイマ演出態様を決定する。取得したタイマ態様決定乱数(3)は非小当たりフェイク用タイマ態様決定テーブルに設定された比較数値の範囲「0〜9」に含まれるため、サブCPU330aは、タイマ演出態様として「大当たり遊技開始後」である「第1タイマ演出態様」を決定する。これによりタイマ開始契機が「変動演出開始時」、タイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」に決定される。サブCPU330aは、タイマ終了契機が「大当たり遊技開始後」に決定されたと判定し(ステップS1500−25のYes)、タイマ昇格演出フラグをオン状態にする(ステップS1500−27)。
また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であると判定すると、図46に示す昇格演出パターン決定処理において昇格演出パターンを決定する。具体的には、サブCPU330aは、昇格演出フラグがオン状態であると判定し(ステップS1600−1のYes)、タイマ昇格演出フラグがオン状態であると判定し(ステップS1600−3のYes)、小当たりフェイクフラグがオン状態でないと判定し(ステップS1600−5のNo)、昇格演出パターンを「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」に決定する(ステップS1600−9)。サブCPU330aは、決定された昇格演出パターンに対応する昇格演出パターンコマンドを作成して、送信バッファにセットする(ステップS1600−21)。
サブCPU330aは、送信バッファにセットした変動演出の実行を指示する変動演出実行コマンドとともに、停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンド、予告演出パターンコマンドおよび昇格演出パターンコマンドを画像制御基板340に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。画像制御基板340が変動演出の実行を指示する変動演出実行コマンドを受信したことで、図51(a)に示すように、演出表示部200a内のほぼ中央領域で、演出図柄210a,210b,210cが図51(a)中の下向きの太矢印に示す方向に順次スクロール表示する変動演出が開始される。ここで開始される変動演出は、「リーチなし当たり8秒」(図36(b)参照)の態様による後半変動演出である。
また、画像制御基板340が予告演出パターンコマンドを受信したことで、図51(a)に示すように、変動演出を阻害しない態様で「7Rフェイク予告」の予告演出が実行される。「7Rフェイク予告」の予告演出が実行されることで、実際には大役抽選結果が15R大当たりであるにも関わらず、遊技者には7R大当たりであるかのように認識させることができる。なお、図51(a)では、「7Rフェイク予告」の予告演出において表示される所定の画像は、破線の枠と「7Rフェイク予告演出」の文字列によって表されている。また、画像制御基板340のCPU340aは、停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンドおよび昇格演出パターンコマンドを受信すると、これをRAM340cの所定の記憶領域で保持する。
また、サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定し(ステップS1800−1のYes)、タイマ計時中フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1800−3のNo)。また、サブCPU330aは、変動開始フラグがオン状態であって変動演出が開始されるタイミングであるため、第1タイマ態様によるタイマ開始契機(「変動演出開始時」)が発生していると判定し、変動開始フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−17のYes)、特定時間決定処理において決定された特定時間カウンタ値をサブRAM330cから読み出してタイマ演出用タイマ331にセットする(ステップS1800−19)。ここでセットされる特定時間カウンタ値は初期値であり、特定時間(8秒(変動時間)+2秒(停止表示時間)+5秒(オープニング時間)+0.1秒(1R目のラウンド遊技の短開放の時間)+4秒(ラウンド中インターバル時間)=19.1秒(19100ms)をサブタイマ割り込み処理周期(2ms)で除算した値(9550)である。
サブCPU330aは、タイマ演出用タイマ331に特定時間カウンタ値をセットすると、カウントダウン表示開始コマンドを作成し、送信バッファにセットして(ステップS1800−21)、タイマ計時中フラグをオン状態に設定する(ステップS1800−23)。カウントダウン表示開始コマンドには、タイマ演出用タイマ331が計時を開始する特定時間をドット表示器208aに表示するためのカウントダウン表示開始態様の情報として、ステップS1800−19でタイマ演出用タイマ331にセットした特定時間カウンタ値の初期値(「9550」)を時間に変換した情報(「19100ms」)が含まれている。
サブCPU330aは、送信バッファにセットしたカウントダウン表示開始コマンドを電飾制御基板350に送信する(ステップS1100−7(図38参照))。電飾制御基板350がカウントダウン表示開始コマンドを受信したことで、図51(a)に示すように、ドット表示器208aには現在の特定時間の残り時間(19.10秒)が10ms刻みで「19:10」のように表示されてカウントダウン表示が開始され、遊技者にタイマ演出の開始が認識可能となる。このようにして、図51(a)に示すように演出表示部200aにおいて変動演出に合わせて「7Rフェイク予告」の予告演出が開始され、変動演出の開始を契機としてドット表示器208aにおいてタイマ演出が開始される。
図51(b)は変動時間が8秒である「リーチなし当たり8秒」の態様の変動演出終了時における演出表示部200aの表示態様およびドット表示器208aの表示態様を図示している。図51(a)に示す変動演出が所定時間(本例では、8秒)実行された後、画像制御基板340が特図停止指定コマンドを受信したことにより、図51(b)に示すように、演出図柄210a,210b,210cが停止表示される。また、変動演出の終了とともに「7Rフェイク予告」の予告演出も終了する。
画像制御基板340は、変動演出の終了を示す特図停止指定コマンドを受信すると、RAM340cで保持していた停止表示態様の情報を含む変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200a内のほぼ中央で演出図柄210a,210b,210cを7R大当たり用停止表示態様(「2」「2」「2」)で停止表示する。このように、「リーチなし当たり8秒」の変動演出(後半変動演出)が終了するとともに、7R大当たり用停止表示態様によって演出図柄210a,210b,210cが停止する。これにより、実際には15R大当たりに当選しているにも関わらず、遊技者には大役抽選結果として7R大当たりが報知される。これにより、変動演出終了時においても、本実施形態による遊技機100は、実際には大役抽選結果が15R大当たりであるにも関わらず、遊技者には7R大当たりであるかのように認識させることができる。
図51(b)に示すドット表示器208aでは、図51(a)に示す変動演出の開始時すなわち特定時間の計時開始から8秒が経過し、特定時間の残り時間が11.1秒となることを示すカウントダウン表示が実行されている。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図51(b)に示す時点は、特定時間の計時を開始した図51(a)の時点から8秒が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を4000回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「9550(初期値)」から4000を減算した値(5550)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(5550)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した現時点での特定時間の残り時間(11100ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセットする(ステップS1800−5)。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値が5550であって特定時間カウンタ値が0でないと判定してタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−7のNo)、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいてドット表示器208aにおいて10ms刻みでにカウントダウン表示を更新する。このようにして図、51(b)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として51(a)に示すカウントダウン表示から特定時間が経過したことを示す値「11:10」が表示され、特定時間(19.10秒)が8秒経過して残り時間が11.10秒となったことが報知される。これにより、特定時間の経過(特定時間の残り時間)およびタイマ演出の継続が遊技者に報知される。
演出図柄が図51(b)に示す停止表示態様で所定の期間(例えば、2秒)停止表示された後、図52に示すように、15R大当たりに基づく大当たり遊技のオープニング時間開始時刻(時刻t0)において大当たり遊技が実行される。時刻t0では、大入賞口128は閉鎖状態となっている。
図51(c)に戻って、時刻t0における演出表示部200aでは、当たり演出が実行されている。本実施形態による遊技機100では、変動演出の終了時における演出図柄の停止表示態様に基づいて当たり演出が決定されため、本例では、演出図柄210a,210b,210cが連続図柄(「2」「2」「2」)で停止表示される7R大当り用停止表示態様で停止表示されたことにより、実際は15R大当たりであるにも関わらず、7R大当たり用停止表示態様に応じた当たり演出が実行されている。なお、図51(c)では、当たり演出において表示される所定の動画像は破線の枠と「当たり演出」の文字列によって表されている。
図51(c)に示すように、時刻t0におけるドット表示器208aでは、図51(b)に示す変動演出の終了時から2秒が経過し、特定時間の残り時間が9.1秒となることを示すカウントダウン表示が実行されている。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図51(c)に示す時点は、図51(b)に示す時点から2秒が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を図51(b)に示す時点からさらに1000回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「5550」から1000を減算した値(4550)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(4550)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した現時点での特定時間の残り時間(9100ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセットする(ステップS1800−5)。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値が4550であって特定時間カウンタ値が0でないと判定してタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−7のNo)、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいてドット表示器208aにおいて10ms刻みでカウントダウン表示を更新する。このようにして図51(c)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として「09:10」が表示され、タイマ演出における特定時間(19.10秒)が図51(a)に示す変動演出の開始時から10秒経過して残り時間が9.10秒となったことが遊技者に報知される。また、変動演出が終了してもタイマ演出が継続することによって、遊技者に意外性を感じさせるとともに、変動演出と大当たり遊技に伴う当たり演出とを跨いでタイマ演出が実行されることで、複数の演出に連続性を持たせて遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
図52に示すように、時刻t0から5秒経過後の時刻t1においてオープニング時間が終了して、大入賞口128が0.1秒開放される短開放(第1大当たり用開放態様による大入賞口128の開放)が開始される。
図51(d)に戻って、大入賞口128の短開放が開始された時刻t1における演出表示部200aでは、当たり演出が継続している。画像制御基板340のCPU340aは、図52に示す時刻t1の時点で大入賞口開放指定コマンドおよび大入賞口通電開始コマンドを副制御基板330を介して受信し、RAM340cに格納されているラウンド遊技回数を示すラウンドカウント値および開放カウント値を「1」に更新する。
また、図51(d)に示す時刻t1におけるドット表示器208aでは、図51(c)に示す時点(時刻t0)から5秒が経過し、特定時間の残り時間が4.1秒となることを示すカウントダウン表示を実行している。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図51(d)に示す時点(時刻t1)は、図51(c)に示す時点(時刻t0)から5秒が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を図51(c)に示す時点からさらに2500回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「4550」から2500を減算した値(2050)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(2050)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した現時点での特定時間の残り時間(4100ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセット(ステップS1800−5)する。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値が2050であって、特定時間カウンタ値が0でないと判定してタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−7のNo)、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいて10ms刻みでカウントダウン表示を更新する。このようにして図51(d)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として「04:10」が表示され、タイマ演出における特定時間(19.1秒)が図51(a)に示す変動演出の開始時から15秒経過して残り時間が4.1秒となったことが遊技者に報知される。
図52に示すように、時刻t1から0.1秒経過後の時刻t2において大入賞口128の短開放が終了され、時刻t1から時刻t2まで実行される小当たり遊技に見せかけた大当たり遊技が完了される。
図51(e)に戻って、大入賞口128の短開放が終了された時刻t2における演出表示部200aでは、当たり演出が継続している。また、図51(e)に示すドット表示器208aでは、図51(d)に示す時点(時刻t1)から0.1秒が経過し、特定時間の残り時間が4秒となることを示すカウントダウン表示が実行されている。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図51(e)に示す時点(時刻t2)は、図51(d)に示す時点(時刻t1)から0.1秒(100ms)が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を図51(d)に示す時点からさらに50回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「2050」から50を減算した値(「2000」)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(「2000」)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した特定時間の現時点での残り時間(4000ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1800−5)、タイマ演出実行処理を終了し、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいて10ms刻みでカウントダウン表示を更新する。このようにして図51(e)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として「04:00」が表示され、タイマ演出における特定時間(19.1秒)が図51(a)に示す変動演出の開始時から15.1秒経過して残り時間が4秒となったことが遊技者に報知される。
図52に示すように、時刻t2から4秒経過後の時刻t3においてラウンド中インターバル時間が終了するとともに、大入賞口128が28.5秒開放される長開放(第2大当たり用開放態様による大入賞口128の開放)が開始される。
図50(f)に戻って、大入賞口128の長開放が開始された時刻t3における演出表示部200aでは、大入賞口128の長開放の開始に応じて昇格演出が開始されて、実際の大役抽選結果が15R大当たりであることが遊技者に報知されている。これにより、遊技者に7R大当たりが15R大当たりに昇格したかのように認識させることができる。
画像制御基板340のCPU340aは、時刻t3において大入賞口128の長開放が開始されたことに応じて、副制御基板330を介して2回目の大入賞口通電開始コマンドを受信している。これにより、CPU340aは、開放カウント値を「2」に更新する。時刻t3において、ラウンドカウント値が「1」および開放カウント値が「2」であることにより、CPU340aは、1R目のラウンド遊技における大入賞口128の長開放(2回目の開放)が開始するタイミングであって、「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」の開始タイミングであると判定する。これにより、CPU340aは、大入賞口128の長開放の開始に応じて、RAM340cで保持していた昇格演出パターン(「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」)に対応する画像データをCGROM340bから読み出し、演出表示部200aにおいて「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出を実行する。なお、図51(e)では、「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出の表示態様は、破線の枠と「1Rフリーズ昇格(タイマあり)昇格演出」の文字列によって表されている。
また、図51(f)に示すドット表示器208aでは、図51(e)に示す時点(時刻t2)から4秒が経過し、特定時間の残り時間が0となって特定時間が終了することを示すカウントダウン表示が実行されている。サブCPU330aは、図48に示すタイマ演出実行処理において、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定している(ステップS1800−1のYes)。図51(f)に示す時点(時刻t3)は、図51(e)に示す時点(時刻t2)から4秒(4000ms)が経過している時点であるため、サブCPU330aは、サブタイマ割り込み処理周期(2ms)で実行される図38に示すステップS1100−5において特定時間カウンタ値を図51(e)に示す時点からさらに4000回減算している。このため、現時点でのカウンタ値は、「4000」から4000を減算した値(「0」)となっている。サブCPU330aは、現時点の特定時間カウンタ値(「0」)にサブタイマ割り込み処理周期(2ms)を乗算することで算出した特定時間の現時点での残り時間(0ms)を含むカウントダウン表示更新コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1800−5)、特定時間カウンタ値が0であると判定する(ステップS1800−7)。さらに、サブCPU330aは、特定時間を計時中であることを示すタイマ計時中フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−9)、タイマ演出終了表示態様(「V」)の情報を含むタイマ演出終了表示コマンドを作成して送信バッファにセットし(ステップS1800−11)、タイマ演出終了表示フラグをオン状態に設定し(ステップS1800−13)、タイマ演出終了表示が終了するまでの待機時間(例えば、4秒)を計時するためのカウンタ値を終了待機タイマにセットしてタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−15)、カウントダウン表示更新コマンドを電飾制御基板350へ送信する。
電飾制御基板350は、カウントダウン表示更新コマンドおよびタイマ演出終了表示コマンドを受信すると、タイマ演出終了表示コマンドをRAM340cに格納し、受信したカウントダウン表示更新コマンドに基づいてドット表示器208aにおけるカウントダウン表示を更新する。このようにして図51(f)に示すように、ドット表示器208aではカウントダウン表示として「00:00」が表示され、タイマ演出における特定時間(19.1秒)が図51(a)に示す変動演出の開始時から19.1秒経過して残り時間がなくなり、タイマ演出が終了することが遊技者に報知される。ドット表示器208aでカウントダウン表示として「00:00」が表示されるとともに、演出表示部200aにおいて昇格演出が実行されるため、遊技者にとっては、タイマ演出の終了に応じて昇格演出が実行されることになる。
時刻t3において開始された大入賞口128の長開放は、図52に示すように、時刻t4までの最大28.5秒間か、または大入賞口128への入球数が規定数に到達するまで継続される。図51(g)に戻って、大入賞口128の長開放中における演出表示部200aでは、昇格演出が継続している。昇格演出は、大入賞口128の長開放において所定の期間(例えば、4秒)継続する。昇格演出が終了すると、演出表示部200aでは15R大当たりが報知されたことに応じた当たり演出が実行される。
図51(g)に示すドット表示器208aでは、タイマ演出が終了したことを示すタイマ演出終了表示態様(「V」)が表示されている。電飾制御基板350は、ドット表示器208aにおいてカウントダウン表示として「00:00」を表示してから所定期間後のラウンド中インターバル時間において、RAM340cに格納したタイマ演出終了表示コマンドに基づいて、ドット表示器208aにタイマ終了表示態様(「V」)を表示する。
タイマ終了表示態様(「V」)が表示されることにより、ドット表示器208aにおいても、7R大当たりの11R大当たりへの昇格が成功したように遊技者に認識させることができる。本例では、ドット表示器208aにおけるタイマ終了表示態様の表示は、図52に示す大入賞口128の長開放の開始(時刻t3)から4秒後に終了される。時刻t3から4秒後に実行される図48に示すタイマ演出実行処理において、サブCPU330aは、タイマ演出実行フラグがオン状態であると判定し(ステップS1800−1のYes)、タイマ計時中フラグがオフ状態であると判定し(ステップS1800−3のNo)、変動開始フラグがオン状態でなく変動演出が開始されるタイミングでないため、タイマ開始契機(「変動演出開始時」)が発生していないと判定し(ステップS1800−17のNo)、タイマ演出終了表示フラグがオン状態であると判定し(S1800−25)、終了待機時間が終了して終了待機タイマのカウンタ値が0であると判定し(ステップS1800−27)、ドット表示器208aにおいてタイマ演出終了表示を終了させるためのタイマ演出終了表示終了コマンドを送信バッファにセットし(ステップS1800−29)、タイマ演出終了表示が実行中であることを示すタイマ演出終了表示フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−31)、タイマ演出が実行されることを示すタイマ演出実行フラグをオフ状態に設定してタイマ演出実行処理を終了し(ステップS1800−33)、タイマ演出終了表示終了コマンドを電飾制御基板350へ送信する。電飾制御基板350は、タイマ演出終了表示終了コマンドを受信するとドット表示器におけるタイマ終了表示態様の表示を終了する。これにより、時刻t3から4秒後において、演出表示部200aにおける昇格演出の終了と共に、ドット表示器208aにおけるタイマ終了表示が終了する。
以上、図51および図52を用いて、変動演出に合わせて「7Rフェイク予告」の予告演出が実行され、第1タイマ演出態様により変動演出と大当たり遊技とを跨いでタイマ演出が実行され、タイマ演出の終了に応じて「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」の昇格演出が実行される第2の例を説明した。第2の例のような流れで各演出を実行することにより、本実施形態による遊技機100は、フェイク予告演出の実行によって7R大当たりに当選したかのように遊技者に誤認させた後で15R大当たりを報知する昇格演出を実行することによって、遊技者に7R大当たりが15R大当たりに昇格して、大当たり遊技によって得られる賞球数が増加したかのように見せ、意外性や嬉しさを感じさせて遊技に対する興趣の向上を図ることができる。また、「1Rフリーズ昇格パターン」の昇格演出は、「通常昇格パターン」の昇格演出と比べて実行される確率が低く、また、「通常昇格パターン」の昇格演出と比べて遊技者に15R大当たりを報知するタイミングが早くなっている。これにより、「通常昇格パターン」の昇格演出を知っている遊技者にも、「1Rフリーズ昇格パターン」の昇格演出が実行されることによって意外性を感じさせることができる。また、「7Rフェイク予告」および「11Rフェイク予告」の予告演出が実行された後に実行される可能性のある昇格演出として「通常昇格パターン」の他に「1Rフリーズ昇格パターン」の昇格演出が設けられていることで、遊技に変化を持たせ、当たり遊技中も遊技者を楽しませることができる。
(変形例)
上記実施形態では、タイマ演出における特定時間のカウントダウン表示はドット表示器208aにおいて実行されることとしたが、本発明はこれに限られない。例えばカウントダウン表示は、他の演出を阻害しない態様で演出表示部200aにおいて実行されてもよい。
また、上記実施形態では、特定時間の経過を遊技者に報知する演出としてカウントダウン形式で特定時間の経過を報知するタイマ演出が用いられているが、本発明はこれに限られない。例えば、タイマ演出に替えて、所定のキャラクタ画像の態様の変化(服装、ポーズ、表情、表示されるキャラクタの数等の変化、昆虫や動物の成長による変化)や、季節や風景を表す画像の変化等、所定の画像の状態変化によって特定時間の経過を遊技者に報知する状態変化演出が実行されるようにしてもよい。例えば、状態変化演出において蝶の画像が卵から成虫へ変化する状態変化演出が実行される場合には、蝶の画像が成虫の画像に変化して状態変化演出が終了したことに応じて昇格演出を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、予告演出決定処理およびタイマ演出決定処理が大役抽選結果の決定に応じて実行されるが、本発明はこれに限られない。予告演出決定処理およびタイマ演出決定処理は、例えば、特1保留および特2保留が新たに記憶された時点で実行される取得時演出判定処理(図23および図24参照)において、大役抽選の前に仮判定された結果に応じて実行されてもよい。仮判定された結果に基づいてタイマ演出の実行が決定された場合には、当該変動演出中において、例えば仮判定の対象である特1または特2保留の直前の特1または特2保留に基づく変動演出中において、次の変動演出開始時にタイマ演出が実行されることを示す文字列「STAND BY」をドット表示器208aに表示するようにしてもよい。ドット表示器208aに文字列「STAND BY」を表示して遊技者に次の変動演出開始時にタイマ演出が実行されることを予告することで、遊技者の遊技に対する期待感を高めることができる。
また、上記実施形態においては、大当たりとして、それぞれ7R、11Rおよび15Rのラウンド遊技が実行される7R大当たり、11R大当たりおよび15R大当たりを例示したが、遊技機100に設定される大当たりはこれに限られない。例えば、遊技機100には、大当たり遊技において、大入賞口128が短時間(例えば、0.1秒間)開放されるラウンド遊技が2回実行される2R大当たりであって、大当り遊技の終了後に遊技状態が高確率遊技状態に移行する当たり(2R大当たり、又は突確大当たり(突確))が設定されていてもよい。また、遊技機100には、大入賞口128が短時間(例えば、0.1秒)開放されるラウンド遊技が2回実行される大当たりであって、大当り遊技の終了後に遊技状態が時短遊技状態に移行する当たり(2R大当たり、又は突時大当たり(突時))が設定されていてもよい。
また、遊技機100は、2R大当たり(突確、突時)が設定されている場合には、2R大当たりに当選したかのように遊技者に誤認させるフェイク予告演出(例えば、「2Rフェイク予告」)を実行した後で15R大当たりを報知する昇格演出を実行してもよい。これにより、遊技者に2R大当たりが15R大当たりに昇格して、大当たり遊技によって得られる賞球数が増加したかのように見せ、意外性や嬉しさを感じさせて遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
遊技機100は、2R大当たり(突確、突時)が設定されている場合には、例えば15R大当たりの1R目のラウンド遊技中における大入賞口128の開放回数が3回に設定されている。具体的には、1R目のラウンド遊技中における大入賞口128の開放態様は、0.1秒の短開放(第1大当たり用開放態様)2回と、28.5秒の長開放(第2大当たり用開放態様)1回で構成され、大入賞口128の最大開放時間は28.7秒となる。また、このときラウンド中インターバル時間は、ラウンド間のインターバル時間と同じ時間(2秒)に設定されている。これにより、遊技者にとって、15R大当たりの1R目のラウンド遊技における2回目の短開放までの大入賞口128の開放態様は、2R大当たりにおける2R目までの大入賞口128の開放態様との識別が困難になる。したがって、遊技機100は、「2Rフェイク予告」を実行した後で昇格演出を実行する場合に、15R大当たりにおける1R目のラウンド遊技での大入賞口128の2回目の短開放が終了した時点までは、大役抽選結果が2R大当たりであると遊技者に誤認させることができる。また、「2Rフェイク予告」とともタイマ演出を実行し、タイマ演出の終了に応じて昇格演出を実行するようにしてもよい。この場合、タイマ演出におけるタイマ終了契機は、15R大当たりにおける1R目のラウンド遊技での大入賞口128の2回目の短開放の終了時点である。
なお、突確および突時におけるラウンド遊技の回数は2Rに限られず、2R以上であればよい。また、突確および突時におけるラウンド遊技の回数が3R以上である場合は、3R以降での各ラウンドにおける大入賞口128の開放時間は、2R目までの開放時間(例えば、0.1秒)よりも長く設定されてもよい。
また、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板300と、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板330とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板300および副制御基板330において、上記の各機能をどのように分担するかは適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、大当たりの当選確率を異にする2つの遊技状態と、第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態とを組み合わせた4つの遊技状態が設けられているが、遊技状態の内容や種類はこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、特2保留が特1保留に優先して読み出されることとしたが、特1保留および特2保留を、入賞順すなわち記憶された順に読み出してもよいし、特1保留が特2保留に優先して読み出されることとしてもよい。いずれにしても、予め設定された始動条件が成立すると、保留情報を予め設定された順に読み出し、保留情報として読み出した大役用乱数値に基づいて、当たり遊技の実行可否が抽選により決定されればよい。
また、上記実施形態では、大当たり決定乱数および当たり図柄乱数の2つの乱数値によって、大入賞口128が開放される当たり遊技の実行可否を少なくとも決定するための大役用乱数値を構成し、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数の3つの乱数値によって、当たり遊技の実行可否を報知する変動演出の時間を少なくとも決定するための変動用乱数値を構成した。しかしながら、大役用乱数値および変動用乱数値は、それぞれ1の乱数値で構成してもよい。いずれにしても、大役用乱数値および変動用乱数は、それぞれ予め設定された範囲内から取得されるものであれば、1または複数の乱数値で構成することができる。
また、上記実施形態では、第1始動口120および第2始動口122の2つの始動口を設ける場合について説明したが、始動口は1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、第2始動口122が閉状態にあるときには、当該第2始動口122に遊技球が入球不可能となるように構成したが、第2始動口122が閉状態にあるときにも、一定の頻度で遊技球が入球することとしてもよい。
上記実施形態において、メインCPU300aが、本発明の大役抽選手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、メインCPU300aが、当たり遊技実行手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、メインCPU300aおよびサブCPU330aが、本発明の変動演出態様決定手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、サブCPU330aおよびCPU340aが、本発明の変動演出実行手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、演出表示装置200および演出表示部200aが表示手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、サブCPU330a、電飾制御基板350およびドット表示器がタイマ演出実行手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、サブCPU330a、画像制御基板340および演出表示部200aが昇格演出実行手段の一例に相当する。また、上記実施形態において、サブCPU330a、画像制御基板340および演出表示部200aが予告演出実行手段の一例に相当する。
上記実施形態および上記実施形態の変形例による遊技機100の主な構成およびその効果について説明する。
遊技機100は、予め定められた特定時間の経過を遊技者に報知するタイマ演出を実行するタイマ演出実行手段(例えば、サブCPU330a)を備え、タイマ演出実行手段は、大役抽選結果を報知する変動演出と大当たり遊技とを跨いでタイマ演出を実行する。
遊技機100は、予告演出の一種であるタイマ演出を実行することで、遊技に変化が生じることへの期待感を遊技者に与えることができる。また、変動演出が終了してもタイマ演出が継続されることによって、遊技者に意外性を感じさせることができる。また、変動演出と大当たり遊技に伴う当たり演出とを跨いでタイマ演出が実行されることで、複数の演出に連続性を持たせて遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
遊技機100は、遊技者にとっての遊技の状態が有利な状態に昇格したことを大当たり遊技の開始後に報知する昇格演出を複数種類実行可能な昇格演出実行手段(例えば、サブCPU330a)を備え、昇格演出実行手段は、少なくとも大当たり遊技開始後にタイマ演出が終了したことに応じて複数種類の昇格演出のうち特定の昇格演出(「小当たりフェイク昇格パターン(タイマあり)」、「1Rフリーズ昇格パターン(タイマあり)」)を実行する。
遊技機100は、タイマ演出が終了したことに応じて昇格演出を行うことで、タイマ演出によって高められていた遊技者の遊技への期待感を充足感に変え、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
遊技機100は、変動演出で報知される大役抽選結果を遊技者に予告する予告演出を複数種類実行可能な予告演出実行手段(例えば、サブCPU330a)を備え、昇格演出実行手段は、予告演出実行手段によって実行される予告演出の種類に応じて大当たり遊技開始後に実行する昇格演出を複数種類の昇格演出(「小当たりフェイク昇格パターン」、「1Rフリーズ昇格パターン」、「通常昇格パターン」)の中から決定する。
昇格演出の種類が予告演出パターンに応じて動的に決定されることで、昇格演出が単調になることが防止され、遊技者は多様な昇格演出が実行されるのを楽しむことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態とその変形例について説明したが、本発明はかかる実施形態等に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。