JP2015213533A - 被検体情報取得装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の領域に指向するように異なる位置に配置された複数の振動子から構成される探触子により光音響波を測定して被検体情報を可視化する際に生じるアーティファクトを抑制する被検体情報取得装置を提供する。【解決手段】第1支持体121の第1開口に被検体101を挿入し、被検体から伝播する音響波を受信して第1受信信号を出力する複数の第1音響波検出素子211を所定の領域に指向するように支持する第2支持体123を有する探触子102を設ける。被検体101から伝播する音響波を受信して第2受信信号を出力する複数の第2音響波検出素子103を第1支持体121に保持させるとともに所定の領域に指向させる。被検体101と探触子102との位置関係を変化させる第1位置制御部104を設ける。そして第1および第2受信信号に基づいて被検体情報を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、被検体から伝播する音響波の情報を用いて被検体情報を可視化する被検体情報取得装置に関する。
光と超音波を使用して生体の機能情報を取得する技術(Photo Acoustic
Tomography、以下PATと表記する)が、これまでに提案されている。
可視光や近赤外光などのパルス光を生体組織に照射すると、生体内部の光吸収物質、特に血液中のヘモグロビンなどの物質が、パルス光のエネルギーを吸収して瞬間的に膨張した結果、光音響波(典型的には超音波)を発生させる。この現象を光音響効果と呼び、PATは、その光音響波を測定することで生体組織の情報を可視化するものである。生体組織の情報として光エネルギー吸収密度分布(光音響波の発生源となった生体内の光吸収物質の密度分布)を可視化することで、癌組織による活発な血管新生を画像化できる。また、生じる光音響波の光波長依存性を利用して、血液の酸素飽和度などの機能情報を得ることができる。
さらにPATの技術においては、生体情報の画像化に光と超音波を用いることから無被曝非侵襲での画像診断が可能であり、患者負担の点で大きな優位性を有している。したがって、繰り返し診断することが難しいX線装置に代わり、乳がんのスクリーニングと早期診断での活用が期待される。
例えば、被検体から伝播する光音響波を測定する探触子を機械的に走査することで広範囲の被検体情報を取得する被検体情報取得装置が提案されている。これによれば、機械走査型の探触子と固定型の探触子とで光音響波を測定することで、被検体情報の可視化領域をより拡大できる。(特許文献1)
また、略球冠形状に沿って異なる位置に配置された複数の振動子から構成される探触子を機械的に走査することで広範囲の被検体情報を取得する技術が提案されている。これによれば、略球冠形状の探触子を用いることにより、被検体に対する光音響波の測定の立体角を大きくでき、被検体情報を高精度に可視化できる。さらに、略球冠形状に沿って配置された複数の振動子の受信指向性が所定の領域を指向することで、その所定の領域を高精度に可視化できる。(特許文献2)
国際公開公報第2013/046437号 米国特許第6104942号明細書
被検体から伝播する光音響波の受信時刻とその音響波強度から生体内部に存在する光吸収物質の分布を高精度に可視化するためには、複数の探触子またはその振動子を異なる位置に配置して可能な限り大きな立体角を確保することが好ましい。振動子配置に起因する測定点の偏りや立体角の不足は被検体情報を画像化する際に、不足する測定方位に応じた特定方向への実際には存在しない虚像(アーティファクト)の顕在化につながる。
特許文献1に開示されている技術によれば、機械的に走査する可動探触子と、その可動探触子と被検体との間に配置された固定探触子とで、互いに同じ被検体領域の光音響波を
測定した場合においては、互いの測定の立体角の不足を補うことができる。
しかしながら探触子はその音響波検出能力において有限の指向性を有するため、可動探触子の走査上の全測定位置に対して固定探触子の測定領域が重なる領域は限定的である。
特許文献2に開示されている技術によれば、略球冠形状に沿って異なる位置に配置された複数の振動子から構成される探触子を用いることにより、全立体角の半分近くの立体角を確保して測定できる。また、略球冠形状の探触子の場合、前述の通り、振動子の配置と振動子の指向特性に応じて高精度に可視化できる所定の領域が形成される。例えば、全振動子の指向方向を略球冠形状の曲率中心に向けることで曲率中心に所定の領域を形成できる。この所定の領域を機械的に走査することで高感度かつ高解像度に、広い範囲の被検体情報を可視化できる。なお、振動子の指向方向とは、ここでは振動子が指向する方向のことであり、すなわち振動子の最も受信感度の高い方向のことである。
被検体情報を高精度に可視化するためには、前述の通り、可能な限り大きな立体角で光音響波を測定することが好ましい。
しかしながら特許文献2に開示されている技術においては、被検体に対する略球冠形状の探触子の機械的走査を可能とするため、全走査範囲で被検体と物理的に干渉しない位置に探触子が配置される。その位置関係から、被検体の一部または全てが略球冠形状の探触子の開口面より外部となるため、高精度に可視化できる領域を開口面より外部に形成する必要がある。その結果、略球冠形状の立体角、すなわち測定点の立体角が制限を受けることで、画像化の際にアーティファクトが顕在化する傾向がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、所定の領域に指向するように異なる位置に配置された複数の振動子から構成される探触子により光音響波を測定して被検体情報を可視化する際に生じるアーティファクトを抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、被検体を挿入する第1開口を有する第1支持体と、前記被検体から伝播する音響波を受信して第1受信信号を出力する複数の第1音響波検出素子と、前記複数の第1音響波検出素子の少なくとも一部の第1音響波検出素子の最も受信感度の高い方向と前記少なくとも一部の第1音響波検出素子とは異なる第1音響波検出素子の最も受信感度の高い方向とが異なりかつ所定の領域に向かうように前記複数の第1音響波検出素子を支持する第2支持体とを有するとともに、前記第1支持体の前記第1開口から挿入された前記被検体とは、前記第1開口の開口面の法線方向において離間する探触子と、前記第1支持体と前記探触子との間に設けられ、最も受信感度が高い方向が前記所定の領域に向かい、前記音響波を受信して第2受信信号を出力する複数の第2音響波検出素子と、前記被検体と前記探触子との位置関係を変化させることにより前記被検体と前記所定の領域との位置関係を変化させる第1位置制御部と、前記第1および第2受信信号に基づいて被検体情報を生成する生成部とを備える被検体情報取得装置を提供する。
本発明はまた、被検体を挿入する第1開口を有する第1支持体と、前記被検体から伝播する音響波を受信して第1受信信号を出力する複数の第1音響波検出素子と、前記複数の第1音響波検出素子の指向軸が集まるように前記複数の第1音響波検出素子を支持する第2支持体とを有するとともに、前記第1支持体の前記第1開口から挿入された前記被検体とは、前記第1開口の開口面の法線方向において離間する探触子と、前記第1支持体と前記探触子との間に設けられ、最も受信感度が高い方向が所定の領域に向かい、前記音響波を受信して第2受信信号を出力する複数の第2音響波検出素子と、前記被検体と前記探触子との位置関係を変化させることにより前記被検体と前記所定の領域との位置関係を変化させる第1位置制御部と、前記第1および第2受信信号に基づいて被検体情報を生成する生成部とを備える被検体情報取得装置を提供する。
上記のように、本発明によれば、所定の領域に指向するように異なる位置に配置された複数の振動子から構成される探触子により光音響波を測定して被検体情報を可視化する際に生じるアーティファクトを抑制することができる。
本発明の被検体情報取得装置の実施例1を示す概略図 実施例1における探触子の構成を示す概念図 実施例1における探触子の受信特性を示す概念図 実施例1における画像再構成の概要を示す図 半球面形状の探触子で生じるアーティファクトの傾向を示す概念図 実施例1における探触子で生じるアーティファクトの傾向を示す概念図 実施例1における固定振動子の構成を示す概念図 実施例1における被検体情報の取得の流れを示すフローチャート 実施例1における探触子の2次元走査制御を示す概念図 実施例1におけるアーティファクトの抑制効果を示す概念図 本発明の被検体情報取得装置の実施例2を示す概略図 実施例2における被検体情報の取得の流れを示すフローチャート 実施例2における固定振動子の位置制御を示す概念図 本発明の被検体情報取得装置の実施例3を示す概略図 実施例3における被検体情報の取得の流れを示すフローチャート 実施例3における固定振動子の回転角の姿勢制御を示す概念図 実施例3における固定振動子の仰俯角の姿勢制御を示す概念図
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。ただし、以下に記載されている詳細な計算式、計算手順などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明の被検体情報取得装置には、被検体に超音波を送信し、被検体内部で反射した反射波(エコー波)を受信して、被検体情報を画像データとして取得する超音波エコー技術を利用した装置を含む。また、被検体に近赤外線等の光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。
前者の超音波エコー技術を利用した装置の場合、取得される被検体情報とは、被検体内部の組織の音響インピーダンスの違いを反映した情報である。後者の光音響効果を利用した装置の場合、取得される被検体情報とは、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を示す。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布、トータルヘモグロビン濃度分布、酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などである。
また、複数位置の被検体情報である特性情報を、2次元または3次元の特性分布として取得してもよい。特性分布は被検体内の特性情報を示す画像データとして生成され得る。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。音響検出器(例えば探触子)は、被検体内で発生または反射した音響波を受信する。
<実施例1>
図1は、本発明の実施の形態に係る被検体情報取得装置100(以下「装置100」と略称する)の実施例1を示す概略図である。実施例1における装置100は以下を備える
。すなわち、被検体101から伝播する光音響波の受信を行い、第1受信信号である光音響波信号を出力する可動探触子102および第2受信信号を出力する第2音響波検出素子である固定振動子103を有する。また可動探触子102は第1受信信号である光音響波信号を出力する第1音響波検出素子である振動子211を複数有する。
なお、光音響波信号はアナログ信号である。また、可動探触子102の位置制御を行う位置制御部である位置制御機構104、光を生成する光源105、被検体101に対して光を照射する照射光学系106を備える。さらに可動探触子102および固定振動子103からの光音響波信号を増幅するとともにA/D変換して光音響波デジタル信号を送出する信号受信部107、光音響波デジタル信号の積算処理を行う信号処理部108を備える。ここで生成部は信号受信部107および信号処理部108を含むとともに光音響波デジタル信号の積算処理結果に基づいて被検体情報を生成するものとする。
装置100はさらに、ユーザ(主に医療従事者などの検査者)が装置100に対して撮像開始などの指示や撮像に必要なパラメータを入力するための操作部111、生成部で取得された被検体情報を画像化する画像構成部112を備える。また、生成された画像や装置を操作するためのユーザインターフェース(UI)を表示する表示部113を備える。
装置100はさらに、操作部111を介したユーザの各種操作を受け付け、目的とする被検体情報を生成するのに必要な制御情報を生成し、システムバス110を介して各機能を制御する制御プロセッサ109を備える。また、取得した光音響波デジタル信号や生成した画像、その他動作に関する情報を記憶する記憶部114を備える。なお、撮像対象である被検体101は、たとえば乳腺科における乳がん診断では乳房である。
以下、装置100の各構成について詳しく説明する。
≪位置制御機構104≫
位置制御機構104は、モータなどの駆動部とその駆動力を伝達する機械部品から構成され、制御プロセッサ109からの走査制御情報に従って、パルス光131と可動探触子102の位置を制御する。パルス光131と可動探触子102の位置を被検体101に対して2次元走査しながら信号取得を繰返すことで、目的とする広範囲の被検体情報を得ることができる。また位置制御機構104は、照射光学系106による1回のパルス光131の出射制御に同期して、現在の位置制御情報を制御プロセッサ109へ出力する。
≪光源105≫
光源105は、近赤外領域に中心波長を有するパルス光(幅100nm以下)を発する。光源105は、一般的に、近赤外領域に中心波長を有するパルス発光が可能な固体レーザ(例えば、Yttrium−Aluminium−GarnetレーザやTitan−Sapphireレーザ)が使用される。ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなどのレーザも使用することができ、またレーザのかわりに発光ダイオードなどを光源105として使用することも可能である。
なお、光の波長は、測定対象とする生体内の光吸収物質すなわち酸素化ヘモグロビンあるいは脱酸素化ヘモグロビンやそれらを含む多く含む血管あるいは新生血管を多く含む悪性腫瘍など、その他グルコース、コレステロールなどに応じて選択される。例えば乳がん新生血管中のヘモグロビンを計測対象とする場合、一般的に600〜1000nmの光を吸収し、一方、生体を構成する水の光吸収が830nm付近でほぼ極小となるため750〜850nmで光吸収が相対的に大きくなる。また、ヘモグロビンの状態すなわち酸素飽和度により光の波長ごとに光の吸収率が変化するため、この波長依存性を利用することで生体の機能的な変化も測定できる。
≪照射光学系106≫
照射光学系106は、光源105が発したパルス光を被検体に向けて導光し、信号取得に好適な光131を形成して出射する。照射光学系106は、典型的には光を集光または拡大するレンズやプリズム、光を反射するミラー、光を拡散する拡散板などの光学部品により構成される。また、光源105から照射光学系106までの導光には光ファイバなどの光導波路などを使用することもできる。なお、皮膚や目に対するレーザ光などの照射に関する基準として、一般に光の波長や露光持続時間、パルスの繰り返しなどの条件により最大許容露光量(Maximum Permissible Exposure)がIEC60825−1で定められている。照射光学系106は、被検体101に対して同基準を満たす光131を生成する。
また、照射光学系106は、光131の被検体101への出射を検知し、それと同期して光音響波信号の受信および記録を制御するための同期信号を生成する、図示しない光学構成を備える。光131の出射は例えば、光源105が生成したパルス光の一部をハーフミラーなどの光学系により分割して光センサに導光し、光センサがその導光に基づき生成する検出信号を使用することで検知できる。パルス光の導光にバンドルファイバを使用する場合には、ファイバの一部を分岐させて光センサに導光することで検知できる。この検知により生成された同期信号は信号受信部107と位置制御機構104へ入力される。
≪信号受信部107≫
信号受信部107は、照射光学系106から入力される同期信号に従って、可動探触子102および固定振動子103が生成した光音響波信号を増幅してデジタル信号である光音響波デジタル信号に変換する。信号受信部107は、可動探触子102および固定振動子103が生成したアナログ信号を増幅する図示しない信号増幅部と、アナログ信号をデジタル信号に変換する図示しないA/D変換部から構成される。なお、実施例1における信号受信部107は、振動子211と固定振動子103の全振動子の信号を受信可能な構成として説明する。ただし本発明の適用はこれに限るものではなく、別々のハードウェア構成とする形態としても構わない。
≪信号処理部108≫
信号処理部108は、信号受信部107により生成された光音響波デジタル信号に対して、振動子211および固定振動子103の感度ばらつき補正や、物理的または電気的に欠損した振動子の補完処理などを行う。さらに信号処理部108は、ノイズ低減のための積算処理などを行うこともできる。被検体101の内部の光吸収物質が発する光音響波を検出して得られる光音響信号は一般的に微弱な信号である。積算処理により、被検体101に対して同じ位置で繰り返し取得した光音響波信号に積算平均処理を適用することでシステムノイズを低減して光音響波信号のS/Nを向上させることができる。
≪制御プロセッサ109≫
制御プロセッサ109は、プログラム動作における基本的なリソースの制御と管理などを行うオペレーティングシステム(OS)を稼働させるとともに、記憶部114に格納されたプログラムコードを読み出し、以後記述する機能を実行する。また操作部111を介したユーザからの撮像開始などの各種操作により発生するイベント通知を受けて被検体情報の取得動作を管理するとともに、システムバス110を介して各ハードウェアを制御する。制御プロセッサ109はさらに、目的とする被検体情報を生成するのに必要な光131の照射制御および可動探触子102の位置制御を行う。
≪操作部111≫
操作部111は、ユーザが、被検体情報の可視化範囲などの撮像に関するパラメータ設
定や、撮像開始の指示など、その他、画像に関する画像処理操作を行うための入力装置である。一般的に、マウスやキーボード、タッチパネルなどで構成され、ユーザの操作に従って制御プロセッサ109上で動作しているOSなどのソフトウェアに対するイベント通知を行う。
≪画像構成部112≫
画像構成部112は、取得した光音響波デジタル信号に基づいて、被検体内の組織情報を画像化して光音響波画像の任意の断層画像などの表示画像を構成する。また構成した画像に対して、輝度の補正や歪補正、注目領域の切り出しなどの各種補正処理を適用して、より診断に好ましい情報を構成する。また操作部111を介したユーザの操作に従って、光音響波画像の構成に関するパラメータや表示画像の調整などを行う。光音響波画像は、振動子211と固定振動子103により生成された3次元の光音響波のデジタル信号に対して画像再構成処理を行うことで得られ、音響インピーダンスなどの特性分布や、光学特性値分布などの被検体情報を可視化できる。画像再構成処理としては、例えば、トモグラフィー技術で一般に用いられるタイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影、または整相加算処理などが用いられる。なお、時間制約が厳しくない場合には繰り返し処理による逆問題解析法などの画像再構成手法を用いることもでき、音響レンズなどで受信フォーカス機能を備えた探触子を用いることで、画像再構成を行わずに被検体情報を可視化することもできる。
画像構成部112は、一般的に高性能な演算処理機能、グラフィック表示機能を有するGPU(Graphics Processing Unit)などを使用して構成される。これにより画像再構成処理や表示画像の構成に掛かる時間を短縮できる。
≪表示部113≫
表示部113は、画像構成部112により構成された光音響波画像、そして画像や装置を操作するためのUIを表示する。例えば液晶ディスプレイが使用されるが、有機EL(Electro Luminescence)など、どの方式のディスプレイであってもよい。
≪記憶部114≫
記憶部114は、制御プロセッサ109が動作するのに必要なメモリ、被検体情報取得動作の中で一時的にデータを保持するメモリ、生成した光音響波画像、関連する被検体情報や診断情報などを記憶保持するハードディスクなどの記憶媒体から構成される。そして、以後記述する機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを格納している。
図2は実施例1における探触子の構成を示す概念図であり、図2(a)は可動探触子102の平面図、図2(b)はその断面図である。すなわち、図2(b)は図2(a)において可動探触子102を、可動探触子102の中心を通り、y軸方向を法線方向とする面で切断したときの断面図を示している。可動探触子102は、略球冠形状に沿って異なる位置に複数の振動子が配列して構成される。なお、本実施例においては可動探触子102が振動子211を複数有するものとして説明する。しかし、本発明の適用はこれに限るものではなく、例えば球冠形状に沿って複数の探触子を支持する支持体を有する探触子群を可動に制御して被検体情報を生成するようにしても良い。その場合に用いる個々の探触子は、複数の振動子が直線状に一列に配列された探触子であっても、複数の振動子が2次元状に配列されたアレイ型探触子であってもよい。
これらの振動子211が、被検体101に光131が照射されたときに被検体101内部で生じる光音響波を検出して電気信号に変換し、アナログ信号である光音響波信号を送出する。
また、可動探触子102は位置制御機構104により被検体101に対してその相対位置が制御される。そのため可動探触子102は、被検体101に対する可動探触子102の位置制御の最大範囲に応じて、被検体101およびそれを支持する支持体121と、可動探触子102およびその支持体123すなわち第2支持体とが物理的に干渉しない位置に配置される。すなわち第1支持体である支持部122から距離221だけ離間した位置に配置される。すなわち被検体101が挿入されている第1開口である開口122bの開口面122aの法線方向すなわちここではZ方向において、被検体101およびその支持体121と可動探触子102およびその支持体123とが離間している。
なお、可動探触子102は、その底面に光131の導光のための照射口201が備えられており、照射光学系106により導光された光が照射口201から被検体101に照射される。ここで光照射部は照射口201、照射光学系106、光源105を含む。また、固定振動子103は被検体101の支持部122に固定される。また後述のように、固定振動子103を可動探触子102が形成する高精度に可視化可能な領域を指向するように配置する。なお、これに限られず、固定振動子103に換えて複数の振動子から構成されるとともに支持部122に固定される固定探触子を複数設けるようにしても良い。また、上記光照射部に換えて超音波送信部を設け、超音波送信部から超音波を被検体101に送信することにより被検体101から音響波を伝播させ、それを各振動子211、103で受信するようにしても良い。
本発明において、振動子211と固定振動子103はどのような方式のものでも用いることができる。例えば一般的な被検体情報取得装置である超音波診断装置で使用されている圧電セラミックス(PZT)を利用した振動子が使用される。また、静電容量型のCMUT(Capacitive Micromachined UltrasonicTransducer)、磁性膜を用いるMMUT(MagneticMUT)も利用できる。また、圧電薄膜を用いるPMUT(PiezoelectricMUT)も利用できる。
さらに、被検体101の支持体121と可動探触子102の支持体123との間は、光音響波の伝播経路であるため、音響波の伝搬効率の高い媒体で充填されることが好ましい。さらに光131の伝播経路でもあるため、光131に対して透明な媒質であることが好ましく、例えば水などが使用される。また、被検体101とその支持体121の間も、光音響波の伝播経路であるため、水や超音波測定用のジェル、またはジェルシートなどの音響伝達媒体124を配置することが好ましい。
以上の構成を有する装置100において、可動探触子102と固定振動子103とを使用して被検体101の光音響波信号を測定でき、目的とする広範囲の被検体情報を取得できる。
図3は、実施例1における探触子の受信特性を示す概念図であり、図3(a)は可動探触子102の平面図、図3(b)はその断面図である。すなわち、図3(b)は図3(a)において可動探触子102を、可動探触子102の中心を通り、y軸方向を法線方向とする面で切断したときの断面図を示している。可動探触子102を構成する振動子211は、図2で示した通り略球冠形状に沿って配置される。曲率中心点301は略球冠形状の曲率中心点301を示している。すなわちここで言う曲率中心点301とは、上記略球冠形状が自身の一部を形成する略球形状の中心のことである。一般に、振動子はその受信面すなわち表面の法線方向に最も高い受信感度を有する。ここで、可動探触子102を構成する複数の振動子211の高感度方向を略球冠形状の曲率中心点301付近へ指向させる。すなわち音響波検出素子の指向軸が曲率中心点301付近に集まるように配置する。そ
うすることで、曲率中心点301を中心からその近傍に亘って高精度に可視化可能な領域302が形成される。なお、指向軸とは上記音響波検出素子から、その指向方向上にある点の集合からなる直線である。具体的には、図3(b)において、領域302の幅の最大値(図3(b)では領域302の直径)は支持部122に設けられ、被検体101が挿入される開口の幅よりも小さい。すなわち中心点301から高精度に可視化可能な領域の末端(図3(b)では領域302の点線部分)までの距離の2倍が、被検体101が挿入される開口の幅よりも小さい。なお、上記領域302の幅及び領域302の形状は振動子211の配置の仕方、指向方向等を適宜調整することにより調整が可能である。そして、位置制御機構104により可動探触子102を走査することで、すなわち被検体101に対して領域302を走査することで、広い範囲の被検体情報を高精度に可視化できる。
なお、可動探触子102は、前述の通りその機械的走査において、被検体101と干渉しないよう支持部122から距離221だけ離間した位置に配置される。例えば被検体101の支持体121の深さが40mmである場合には、距離221は被検体101の加重による多少の変形を考慮して40mmより大きくとればよい。そのため、高精度に可視化可能な領域302を、可動探触子102の開口面311よりも上部に位置する被検体101に対して測定可能なように形成する必要がある。後述のように、可動探触子102の略球冠形状の立体角を制限することにより、高精度に可視化可能な領域302を開口面311より上部に形成する。なお、可動探触子102を後述の2次元走査をすることにより開口面311が描く面を走査面とする。
なお、本実施例において、複数の振動子211の配置は図2または図3のような略球冠形状の例に限定されない。所定の領域に受信感度の高い方向を向け、所定の高精度領域を形成できる配置であればよい。すなわち、高精度に可視化可能な領域302が形成されるように、所定の領域に指向するように複数の振動子が配置されても良い。また、この条件を満たすように曲面形状に沿って複数の振動子が配置されても良い。また、複数の振動子のうち少なくとも一部の振動子の高感度方向が交差するような配置であればよい。また、複数の振動子211の内、どの位置の振動子211の指向方向も、それ以外の振動子211の指向方向と交わらなくても良く、少なくとも複数の振動子211全ての指向方向が所定の領域302に向いていれば良い。なお、本明細書において曲面とは真球形状や、球冠形状等の開口がある球面を含む。また、球面と見なせる程度の表面上の凹凸がある面や、球面と見なせる程度の楕円体(楕円を三次元へ拡張した形であり、表面が二次曲面からなる形)上の面も含む。
図4Aは、実施例1における画像再構成の概要を示す図である。以下、図4Aを用いて画像再構成の概要について説明する。以下、説明を容易にするために2次元における例で説明するが、3次元の場合においても同様に考えることができる。ここでは、タイムドメインでの逆投影法のひとつである、CBP(Circular Back Projection)を用いて説明する。ただし、これに限るものではなく、Delay and Sum法や、HTA(Hough Transform Algorithm法など、またフーリエドメインにおける逆投影法を用いても構わない。
音源401は、可動探触子102を形成する略球冠形状の曲率中心点に配置された球形状をした点音源である。CBP法では、実空間内において信号の測定点すなわち振動子表面を中心として、伝播経路の音速をC、音響波の受信時刻をTとした半径CTの円を逆投影することにより、音源401の位置推定を行う。図4Aに示す通り、振動子211aに対して半径412の半径CTの円413を描く。振動子211aとは異なる位置に配置された振動子211bからも同様に半径CTの円(423はその一部の円弧)を描くことで、音源401の位置をより精度高く推定できる。同様に全測定点から逆投影した半径CTの円を加算した結果、その交点が音源401の位置として画像化される。なお、ここでは
説明を簡単にするため、略球冠形状に沿って振動子211aなどが配置されており、その曲率中心位置にある音源401により音響波が放射される例を用いて説明した。ただし本発明の適用はこれに限るものではなく、任意の曲面上に配置された振動子に対しても、音源から放射状に広がる音響波の伝播経路に沿って逆投影を行うことで同様に被検体上を可視化できる。
図4Bは、半球面形状の探触子で生じるアーティファクトの傾向を示す概念図である。可動探触子102の立体角431を、略球冠形状から理想的な半球に迫る立体角とした場合のCBP法による音源401の位置の逆投影結果を示している。音源401の近傍では、音源401の全方位に対して逆投影線を描くことができるため、高精度に3次元位置を推定できる。すなわち、音源401の周囲にアーティファクトが顕在化しにくい。アーティファクト抑制の観点においては、可動探触子102の立体角431を可能な限り大きくとるように構成することが好ましい。しかしながら立体角431を大きくとった略半球面形状では、高精度に可視化可能な領域が開口面432付近に形成される。
高精度領域を機械的に走査することで広範囲の被検体情報を取得する場合、全走査において被検体101と干渉しないような大きな径で可動探触子102を構成することも考えられる。その場合には、可動探触子102の径に応じて装置が大型化するとともに、コストの増大につながるという課題がある。かつ音源401から振動子までの距離が遠くなり、音源401が発した音波エネルギーに対する受信効率が悪くなるため、振動子の受信面の大面積化などの構成を講じる必要がある。
図4Cは、実施例1における探触子で生じるアーティファクトの傾向を示す概念図である。なお、この探触子102は本発明の探触子102ではあるが本発明はこれと固定振動子103とに基づきアーティファクトを抑制するものであり、図4Cの探触子102のみをもって本発明を示すというものではないことに留意する。
高精度に可視化可能な領域を開口面442より上部に形成可能な、立体角441を有する略球冠形状でのCBP法の逆投影結果を示している。立体角431に比して立体角441は制限されている。破線で示した振動子443の配置ができない、すなわちその方位で逆投影できないため、音源401に対する逆投影線に偏りが生じる。振動子443の方位の不足は、三角形451で示す方向への音源401の位置推定精度の低下につながり、その結果、画像化の際に三角形451で示すようなアーティファクトが顕在化しやすい傾向をもつ。
以上のように、立体角441で構成される可動探触子102には、アーティファクト451が発生しやすい傾向が潜在する。
図5は、実施例1における固定振動子の構成を示す概念図である。図5(a)は可動探触子102の平面図、図5(b)はその断面図、すなわち、図5(a)において可動探触子102を、可動探触子102の中心を通り、y軸方向を法線方向とする面で切断したときの断面図を示している。なお、本実施例においては固定振動子103が複数配置される構成を説明するが、本発明の適用はこれに限るものではなく、固定振動子103に換えて複数の振動子を有する固定探触子が複数配置される構成でも良い。この場合、個々の固定探触子は、複数の振動子が直線状に一列に配列された探触子であっても、複数の振動子が2次元状に配列されたアレイ型探触子であってもよい。
固定振動子103は、図4(c)における不足振動子443を補う形で配置される振動子で、かつ固定部材502により支持部122に固定される。また固定振動子103の指向する方向は、可動探触子102が形成する高精度に可視化可能な領域302とする。ま
た、図5(a)のように支持部122の設けられる被検体101挿入用の開口は円形に形成されている。なお、この開口の形状は円形以外に形成されも良い。
なお、前述した例に従うと距離221は少なくとも40mmあるため、振動子を配置することは十分に可能である。さらに被検体101を支持する支持体121と可動探触子102との間の音響伝達媒体として水など液体が使用される場合には、固定振動子103および図示しない関連する電気配線に防水対策や浸食対策が施されているものが使用される。
固定振動子103が、可動探触子102が形成する高精度に可視化可能な領域302を指向するように設置されることで、図4Bの略半球面形状に沿った振動子の配置を再現する。その結果、図4Cで示した画像化の際に顕在化するアーティファクト451を抑制して領域302の画質をより均質にできる。
図6は、実施例1における被検体情報の取得の流れを示すフローチャートである。フローはユーザが操作部111を介して撮像開始を指示することにより実施される。
ステップS601では、制御プロセッサ109が以下を制御するための制御情報を生成する。すなわち、ユーザが操作部111を介して指定した被検体情報の撮像範囲や目的とする被検体情報の生成に必要なパラメータなどに応じて、可動探触子102の後述する2次元走査の速度や走査密度、また、光131の照射回数などを制御する情報を生成する。制御プロセッサ109はこの制御情報を位置制御機構104、光源105、信号受信部107へ出力する。ステップS602では、位置制御機構104が走査制御情報に従って可動探触子102を、次の光音響波信号を取得するための位置へ移動させる位置制御を行う。ステップS603では、制御プロセッサ109からの発光開始指示に従って光源105がパルス光の発光を行う。光源105から発光されたパルス光は照射光学系106を介して光131に成形されて被検体101に照射される。照射光学系106は、被検体101への光131の照射と同時に同期信号を生成して位置制御機構104と信号受信部107へ送出する。
ステップS604では、可動探触子102と固定振動子103が被検体101へ光131を照射した結果として生じる光音響波を検出してアナログの光音響波信号を送信する。そして、信号受信部107が照射光学系106から入力される同期信号に同期して光音響波信号の受信を開始してアナログの光音響波信号をデジタルの光音響波デジタル信号に変換する。なお、同期信号を受けた信号受信部107は、その時刻から、所定のサンプリングレートで所定のサンプル数だけ光音響波信号の受信を行う。サンプル数は被検体101内の音響波の伝播速度と装置仕様としての最大測定深さを鑑みて決定される。また、位置制御機構104は、照射光学系106から入力される同期信号に同期して光131の照射時の位置制御情報を制御プロセッサ109へ伝達する。
ステップS605では、信号処理部108が、固定振動子103と可動探触子102がそれぞれ取得した光音響波信号に基づく光音響波デジタル信号に対して、振動子ごとの感度ばらつき補正や、物理的または電気的に欠損した振動子の補完処理などを行う。また位置制御を受けず被検体101に対する相対位置が一定である固定振動子103から出力される光音響波信号に対して、ノイズ低減のための積算処理などを行う。信号処理部107が各種処理を適用した光音響波デジタル信号を、制御プロセッサ109が位置制御情報と対応付けて記憶部114に蓄積する。ステップS606では、後述する撮像範囲701の被検体情報を生成するのに必要な全走査が完了したかどうかを判定する。全走査が完了していない場合には(S606=No)、ステップS602へ処理を移行して光音響波信号の取得を繰返す。全走査を完了した場合には(S606=Yes)、ステップS607へ
処理を移行する。
ステップS607では、画像構成部112が、これまでのステップで蓄積された光音響波デジタル信号と同信号取得時の位置制御情報を使用して、光音響波画像の生成すなわち画像再構成を開始する。なお、一般に画像再構成処理には時間を要し、またGPUに処理を委託できるため、信号取得動作と並列に行うこともできる。そして画像構成部112は、生成した光音響波画像、すなわち被検体情報のボリュームデータを診断に必要な表示形態で表示部113により表示する。
なお、図6の例では、被検体101に対する相対位置が常に一定である固定振動子103の特徴を活かして、固定振動子103により取得された光音響波デジタル信号に対してノイズ低減のための積算処理を行うとした。そのため、可動探触子102と固定振動子103がそれぞれ取得した光音響波デジタル信号を個別に画像再構成を行い、被検体情報のボリュームデータ上で合成する形態を前提とした。しかし本発明の適用はこれに限るものではなく、1回の光照射で得られる可動探触子102と固定振動子103の全振動子の光音響波デジタル信号を一括して画像再構成処理を行うようにしてもよい。
図7は、実施例1における探触子の2次元走査制御を示す概念図であり、被検体101と可動探触子102を上部から見た図を示している。撮像範囲701は、ユーザに指定された撮像範囲を示している。また中心点702は可動探触子102の高精度に可視化可能な領域302の中心点を示し、走査軌跡703はその高精度領域中心点702の走査軌跡を示している。なお、領域302は中心点702を含むとともにその近傍に形成される。
走査軌跡703は、高精度に可視化可能な領域302で撮像範囲701の被検体情報を取得するのに必要な2次元走査の軌跡である。制御プロセッサ109は、走査軌跡703に従った2次元走査の制御情報を生成して、位置制御機構104を制御する。なお、本発明の適用は、可動探触子102の走査制御として図7の例に限るものではない。2次元での螺旋軌跡や、複数の直線軌跡の組み合わせにより構成される形態でもよい。また、可動探触子102の位置制御は、走査軌跡703上を連続的に移動させてもよく、軌跡703上の各点(各信号取得位置)で一度停止して次の点に移るステップアンドリピート方式でもよい。さらに2次元(XY平面内)の移動だけでなく、3次元(XYZ空間内)の走査制御であってもよい。具体的には、高精度に可視化可能な領域302を被検体101の深さ方向(Z方向)に走査できるように、すなわち可動探触子102を上下に位置制御できるように位置制御機構104を構成しても良い。
図8は、実施例1におけるアーティファクトの抑制効果を示す概念図である。図8(a)と(b)はともに可動探触子102、固定振動子103、被検体101、およびその近辺を、Y軸方向を自身の法線方向とする平面で切断したときの断面図を示している。また
、それぞれ被検体101の中心軸801に対して異なる位置での、可動探触子102と固定振動子103の全振動子のCBP法による逆投影の様子を併せて示している。可動探触子102の位置制御により可動探触子102と固定振動子103の位置関係は変動する。しかし、図8(a)と(b)のどちらにおいても、可動探触子102の高精度領域中心点702からみて、可動探触子102のみの場合の不足方位に対して逆投影線を描くことができ、3次元位置の推定精度を向上できることが分かる。被検体101の中心軸から遠くなるにつれて図8(b)のように逆投影に多少の偏りが生じる傾向がみられるが、可動探触子102だけでは不足する方位を固定振動子103により補うことができている。
以上のように、固定振動子103を配置することで、可動探触子102の位置制御に関わらず、可動探触子102のみでは不足する立体角を常に補うことが可能である。
以上の構成を有する装置100によれば、曲面上の異なる位置に配置された複数の振動子から構成された可動探触子102と、可動探触子102の立体角を補うように配置された固定振動子103とで光音響波を取得する。それにより、被検体情報の画像化の際に顕在化するアーティファクトを低減できる。
さらに、可動探触子102の任意の位置制御に対してもアーティファクト抑制の効果を得ることができる。その結果、高精度で均質な、かつ広範囲の被検体情報の画像を生成できる。
<実施例2>
図9は、本発明の被検体情報取得装置900(以下「装置900」と略称する)の実施例2を示す概略図であり、実施例1と共通の構成については同一の番号を付して説明を省略する。上記の実施例1では、可動探触子102の立体角を補うために、装置100の支持部122に固定される固定振動子103を用いた。本実施例では、可動探触子102の2次元走査制御に加えて、固定振動子903の位置制御を行う。以下、本実施例に特徴的な部分を中心に説明する。
装置900は、図1で示した装置100の構成に加えて、位置制御可能な固定振動子903と、固定振動子903の位置制御を行う位置制御機構904を備えている。位置制御機構904は、位置制御機構104と同様にモータなどの駆動部とその駆動力を伝達する機械部品から構成される。また位置制御機構904は、固定振動子903を被検体101が挿入される支持部122の円形の開口に沿って円周方向に位置制御可能な機構を支持部122に備える。さらに位置制御機構904は、照射光学系106による1回の光131の出射制御に同期して、現在の位置制御情報を制御プロセッサ109へ出力する。なお、位置制御機構104と位置制御機構904とを別のハードウェア構成としたが、機能を集約して一体化する構成であってもよい。
図10は、実施例2における被検体情報の取得の流れを示すフローチャートである。フローは、ユーザが操作部111を介して撮像開始を指示することによりスタートする。ステップS1001では、制御プロセッサ109が以下の制御をするための情報である制御情報を生成する。すなわち、可動探触子102の走査速度や走査密度、後述する固定振動子903の走査速度や走査密度、光131の照射回数などの制御情報を生成する。その際にユーザが操作部111を介して指定した被検体情報の撮像範囲や目的とする被検体情報の生成に必要なパラメータなどに応じて生成される。さらに制御プロセッサ109はこの制御情報を位置制御機構104、904、光源105、信号受信部107へ出力する。ステップS1002では、位置制御機構104、904が、走査制御情報に従ってそれぞれ可動探触子102と固定振動子903の位置を、次の光音響波信号の取得位置へと位置制御を行う。
ステップS1003では、制御プロセッサ109からの発光開始指示に従って光源105がパルス光の発光を行う。光源105から発光されたパルス光は照射光学系106を介して光131に成形されて被検体101に照射される。照射光学系106は、被検体101への光131の照射と同時に同期信号を生成して位置制御機構104、904、および信号受信部107へ送出する。
ステップS1004では、可動探触子102と固定振動子903が被検体101へ光131を照射した結果生じる光音響波を検出してアナログの光音響波信号を信号受信部107へ送出する。また、信号受信部107は、照射光学系106から入力される同期信号に同期することにより光音響波信号の受信を開始してそれをデジタル信号に変換して光音響波デジタル信号を出力する。なお、同期信号を受けた信号受信部107は、その時刻から
、所定のサンプリングレートで所定のサンプル数だけ光音響波信号の受信を行う。また、位置制御機構104、904は、照射光学系106から入力される同期信号に同期して、光131の照射時の可動探触子102と固定振動子903の位置制御情報をそれぞれ制御プロセッサ109へ伝達する。
ステップS1005では、信号処理部107が、可動探触子102と固定振動子903がそれぞれ取得した光音響波からなる光音響波デジタル信号に対して、振動子ごとの感度ばらつき補正を行う。また、物理的または電気的に欠損した振動子の補完処理なども行う。なお本実施例では、1回の光照射で得られる可動探触子102が有する振動子211と固定振動子903の全振動子から取得される信号を一括して1回の光音響波デジタル信号とする。ステップS1006では、画像構成部112が、ステップS1005までに得られた光音響波デジタル信号と同信号取得時の位置制御情報を使用して、光音響波画像の生成を開始する。なお、上記同様に信号取得動作と並列に行うこともできる。画像再構成処理が光音響波信号取得の繰返し周期に遅れる場合には、次々と取得される光音響波デジタル信号を信号データとして待ち行列で管理することで、画像構成部112は待ち行列に追加された信号データを逐次画像化すればよい。
ステップS1007では、画像構成部112が、ステップS1006で生成された光音響波画像を、最終的に生成する被検体情報のボリュームデータ上の位置を考慮してボクセル値に加算する。ステップS1008では、目的とする被検体情報を生成するのに必要な全走査が完了したかどうかを判定する。全走査が完了していない場合にはステップS1001へ処理を移行して光音響波信号の取得を繰返す。全走査を完了した場合にはステップS1009へ処理を移行する。ステップS1009では、画像構成部112が生成した被検体情報のボリュームデータを診断に必要な表示形態で表示部113に表示する。
図11は、実施例2における固定振動子の位置制御を示す概念図である。図11(a)〜(c)は固定振動子903を上部から見た図を示している。上述の位置制御機構904は例えば固定振動子903を被検体101の円周方向へ位置制御を行うためのレール1101などである。固定振動子903はレール1101上に配置され、全固定振動子903一括に位置制御される。
固定振動子903の位置制御は、被検体情報の取得開始時に図11(a)の位置から位置制御を開始して、図11(b)を経て図11(c)へと等角速度で位置制御される。この位置制御により見かけ上の測定点を増やすことができ、xy平面上のアーティファクトの抑制効果がさらに得られる。また、固定振動子903の数が少ない場合においても、同様の位置制御を行うことでアーティファクトを低減する効果を得ることができる。
なお、可動探触子102の走査時間に合わせて、図11(a)〜(c)の位置制御を1回行うようにしてもよいし、その往復制御を繰返すようにしても構わない。なお、これに限られず、固定振動子903に換えて振動子を複数有する固定探触子を被検体101の円周方向へ位置制御を行うようにしても良い。すなわち各固定探触子はレール1101上に配置され、全固定探触子を一括に位置制御を受けるようにしても良い。その場合に用いる個々の探触子は、複数の振動子が直線状に一列に配列された探触子であっても、複数の振動子が2次元状に配列されたアレイ型探触子であってもよい。
以上の構成を有する装置900によれば、曲面上の異なる位置に配置された複数の振動子211から構成される可動探触子102に加えて、さらに可動探触子102の立体角を補うように配置された固定振動子903を位置制御する。それにより、取得された被検体情報の画像化の際に顕在化するアーティファクト抑制の効果を得ることができる。さらに、固定振動子903の数が少なくても位置制御によって多数の固定振動子振動子を備える
場合と同等の効果を得ることができる。このことは振動子211についても言えることである。
すなわち、本発明における固定振動子903を被検体101の挿入開口の円周方向に沿って位置制御可能な位置制御機構904をさらに備えて走査を行うことでアーティファクトを抑制できる。
<実施例3>
図12は、本発明の被検体情報取得装置1200(以下「装置1200」と略称する)の実施例3を示す概略図である。上記の実施例2では、固定振動子903に対しても位置制御を行うことで、アーティファクト抑制の効果を得た。本実施例では、可動探触子102の2次元走査制御に加えて、固定振動子1203の姿勢制御を行う。以下、本実施例に特徴的な部分を中心に説明する。
図9で示した装置900の構成における可動探触子903と位置制御機構904に換えて、本発明の固定振動子1203とその指向方向を制御する姿勢制御部である姿勢制御機構1204を備える。姿勢制御機構1204は、位置制御機構104と同様にモータなどの駆動部とその駆動力を伝達する機械部品から構成される。また姿勢制御機構1204は、固定振動子1203を構成する複数の振動子の指向方向を制御可能な機構を備える。さらに姿勢制御機構1204は、照射光学系106による1回の光131の出射制御に同期して、現在の姿勢制御情報を制御プロセッサ109へ出力する。なお、位置制御機構104と姿勢制御機構1204とを別のハードウェア構成としたが、機能を集約して一体化する構成であってもよい。また、本実施例における固定振動子1203の姿勢制御は、可動探触子102の位置制御によらず、可動探触子102が形成する高精度に可視化可能な領域302を常に指向するよう、各々の振動子の指向方向を制御しても良い。
図13は、実施例3における被検体情報の取得の流れを示すフローチャートである。図10で示した流れとステップS1001、S1002、S1006に換えて、ステップS1301、S1302、S1306を備え、ここではそれら本実施例に特徴的なステップについて説明する。その他の処理に関しては図10と同様である。
ステップS1301では、制御プロセッサ109が、可動探触子102の走査速度や走査密度などの走査情報、後述する固定振動子1203の姿勢情報、そして光131の照射回数などの制御情報を生成する。その際、ユーザが操作部111を介して指定した被検体情報の撮像範囲や目的とする被検体情報の生成に必要なパラメータなどに応じて制御情報が生成される。さらに制御プロセッサ109は、それらの制御情報を位置制御機構104と姿勢制御機構1204、光源105、信号受信部107へ出力する。
ステップS1302では、位置制御機構104が、走査制御情報に従ってそれぞれ可動探触子102の位置を次の光音響波信号取得位置へと移動させる位置制御を行う。ステップS1306では、画像構成部112が、それまでのステップで得られた光音響波デジタル信号と、同信号取得時の可動探触子102の位置制御情報および後述する固定振動子1203の姿勢制御情報を使用して、光音響波画像の生成を開始する。その他の処理は、図10で示した流れと同様である。
図14は、実施例3における固定振動子1203の回転角の姿勢制御を示す概念図である。図14(a)〜(c)は固定振動子1203を上部から見た図を示しており、z軸を軸とするxy平面方向の回転角制御の様子を示している。なお、本発明の適用はこれに限るものではなく、被検体101の周方向に固定振動子1203に換えて固定探触子を複数配置し、その個々の固定探触子が複数の振動子を有する構成とし、固定探触子を、z軸を
軸とするxy平面方向の回転角制御しても良い。その場合に用いる個々の固定探触子は、複数の振動子が直線状に一列に配列された探触子であっても、複数の振動子が2次元状に配列されたアレイ型探触子であってもよい。
図14(a)は、可動探触子102が形成する高精度に可視化可能な領域302とその中心点702が、被検体101或いはその支持体121の中心に位置している場合を示している。この時、姿勢制御機構1204は、固定振動子1203を、被検体101或いはその支持体121の中心部を指向するよう回転角を制御する。可動探触子102の位置制御により高精度領域302が被検体101の中心から移動した場合には、姿勢制御機構1204は振動子1203の指向方向を制御して高精度領域302への指向を図14(b)に示すように維持する。さらに可動探触子102が位置制御を受けた場合の例が図14(c)である。図14(a)〜(c)の通り姿勢制御機構1204が固定振動子1203の姿勢制御を行う。それにより、可動探触子102の位置制御により可動探触子102と固定振動子1203との位置関係が変わった場合においても、固定振動子1203の指向方向を高精度領域302へ維持できる。
図15は、実施例3における固定振動子の仰俯角の姿勢制御を示す概念図である。図15(a)〜(c)は固定振動子1203の断面図を示しており、振動子1401の仰俯角制御の様子を示している。図15(a)は、可動探触子102が形成する高精度に可視化可能な領域302とその中心点702が、被検体101またはその支持体121の中心軸801上に位置している場合を示している。この時、姿勢制御機構1204は、固定振動子1203を、可動探触子102の略球冠形状の延長線すなわち略半球面形状に沿って配置されるような仰俯角に制御する。図15(b)と(c)は、それぞれ被検体101の中心軸801から中心点702が離れる場合での固定振動子1203の仰俯角制御すなわちXZ平面方向の姿勢制御の様子を示している。図15(b)と(c)の通り、高精度に可視化可能な領域302から遠のく固定振動子1203の仰俯角を小さくするとともに、高精度領域302に接近する固定振動子1203の仰俯角を大きくするように各固定振動子1203の姿勢制御を行う。以上のような姿勢制御により、可動探触子102の位置制御により可動探触子102と固定振動子1203の位置関係が変わった場合でも固定振動子1203の指向方向を高精度領域302へ維持できる。すなわち可動探触子102の位置が変化することにより高精度領域302の位置が変化してもそれに追従するように固定振動子1203の指向方向を変化させることで固定振動子1203の指向方向を高精度領域302へ維持できる。すなわち姿勢制御機構1204が、図14と図15で示したような姿勢制御情報に従って、固定振動子1203のX,Y,およびZ方向の姿勢制御を行う。
なお、図14と図15では、説明を簡単にするため、可動探触子102の位置制御はxy平面上の2次元走査であることを前提とした。本発明の適用はこれに限らず、位置制御機構104が可動探触子102を上下方向すなわちZ方向に位置制御可能な構成を備えて3次元に走査制御が可能な場合においても、同様に3次元走査に追従して固定振動子1203の姿勢制御を行うようにしても良い。また、可動探触子102の位置制御に追従するものでなく、可動探触子102の位置制御と固定振動子1203の姿勢制御を各別に同じ高精度領域302を指向するように制御しても良い。
以上の構成を有する装置1200によれば、曲面上の異なる位置に配置された複数の振動子211から構成される可動探触子102を位置制御するとともに、固定振動子1203の姿勢制御を行う。それにより可動探触子102の広範囲に亘る位置制御においてもアーティファクト抑制効果を高く維持できる。その結果、高精度でかつより均質な広範囲の被検体情報を取得できる。
<実施例4>
また、本発明の目的は、以下によって達成される。すなわち、前述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを格納した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行う。その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も、本発明の範囲に含まれる。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明の範囲に含まれる。本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
<その他の実施例>
上記各実施例における様々な技術を適宜組み合わせて新たなシステムを構成することは当業者であれば容易に相当し得るものであるので、このような様々な組み合わせによるシステムもまた、本発明の範疇に属するものである。
本発明は、被検体情報取得装置に利用できる。
102 可動探触子、103 固定振動子、104 位置制御部、107 信号受信部、108 信号処理部、122 支持部、211 振動子

Claims (14)

  1. 被検体を挿入する第1開口を有する第1支持体と、
    前記被検体から伝播する音響波を受信して第1受信信号を出力する複数の第1音響波検出素子と、前記複数の第1音響波検出素子の少なくとも一部の第1音響波検出素子の最も受信感度の高い方向と前記少なくとも一部の第1音響波検出素子とは異なる第1音響波検出素子の最も受信感度の高い方向とが異なりかつ所定の領域に向かうように前記複数の第1音響波検出素子を支持する第2支持体とを有するとともに、前記第1支持体の前記第1開口から挿入された前記被検体とは、前記第1開口の開口面の法線方向において離間する探触子と、
    前記第1支持体と前記探触子との間に設けられ、最も受信感度が高い方向が前記所定の領域に向かい、前記音響波を受信して第2受信信号を出力する複数の第2音響波検出素子と、
    前記被検体と前記探触子との位置関係を変化させることにより前記被検体と前記所定の領域との位置関係を変化させる第1位置制御部と、
    前記第1および第2受信信号に基づいて被検体情報を生成する生成部とを備える被検体情報取得装置。
  2. 前記複数の第1音響波検出素子は略球冠形状に沿って設けられる請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記第2支持体は第2開口を有する略球冠形状に形成される請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記所定の領域は前記略球冠形状が一部を形成する略球形状の中心および前記中心の近傍に形成される請求項3に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記第1位置制御部は前記中心が前記第1支持体の前記第1開口から挿入された前記被検体の内部に含まれるように前記被検体と前記探触子との位置関係を変化させる請求項4に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記第1位置制御部は前記探触子を走査し、
    前記第2音響波検出素子は前記走査により前記第2開口の開口面が描く走査面と前記第1支持体との間に設けられる請求項3乃至5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記第1開口は円形であり、
    前記第2音響波検出素子は前記第1開口の円周に沿って配置される請求項1乃至6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  8. 前記第1支持体は前記第2音響波検出素子を保持する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記第1開口の円周方向に沿って前記第2音響波検出素子の位置を変化させることにより前記第2音響波検出素子を走査する第2位置制御部をさらに備える請求項7に記載の被検体情報取得装置。
  10. 前記第2音響波検出素子の最も受信感度の高い方向を前記所定の領域に向ける姿勢制御部をさらに備える請求項1乃至9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  11. 前記被検体に光を照射することで前記音響波を前記被検体から伝播させる光照射部をさらに備える請求項1乃至10のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  12. 前記被検体に超音波を送信することで前記音響波を前記被検体から伝播させる超音波送信部をさらに備える請求項1乃至10のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  13. 前記生成した被検体情報を画像として表示する表示部をさらに備える請求項1乃至12のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  14. 被検体を挿入する第1開口を有する第1支持体と、
    前記被検体から伝播する音響波を受信して第1受信信号を出力する複数の第1音響波検出素子と、前記複数の第1音響波検出素子の指向軸が集まるように前記複数の第1音響波検出素子を支持する第2支持体とを有するとともに、前記第1支持体の前記第1開口から挿入された前記被検体とは、前記第1開口の開口面の法線方向において離間する探触子と、
    前記第1支持体と前記探触子との間に設けられ、最も受信感度が高い方向が所定の領域に向かい、前記音響波を受信して第2受信信号を出力する複数の第2音響波検出素子と、
    前記被検体と前記探触子との位置関係を変化させることにより前記被検体と前記所定の領域との位置関係を変化させる第1位置制御部と、
    前記第1および第2受信信号に基づいて被検体情報を生成する生成部とを備える被検体情報取得装置。
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