JP2015213076A - 発光装置、および照明装置 - Google Patents

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【課題】簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することが可能な発光装置を提供する。【解決手段】ヘッドランプ(1)は、レーザ光を出射するレーザ素子(2)と、レーザ素子(2)から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発する発光部(4h)とを備え、発光部(4h)は、蛍光を出射する出射面を有し、発光部(4h)の出射面は、蛍光を透過する透明な第1部材としてのヒートシンク(7h)と接しており、蛍光は、ヒートシンク(7h)を通して出射され、発光部(4h)の、出射面と対向する面は、発光部(4h)よりも高い熱伝導率を有する第2部材としてのヒートシンク(7h)と接している。【選択図】図16

Description

本発明は、簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することが可能な発光装置、および照明装置に関する。
近年、励起光源としてLED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)等の半導体発光素子を用い、これらの励起光源から生じた励起光を、蛍光体を含む発光部に照射してインコヒーレントな照明光を発生させる発光装置の研究が盛んになってきている。
このような発光装置に関する技術の例として特許文献1が開示されている。
特許文献1の光源装置は、発光効率の低下を抑制し、長期間に渡って性能を維持することのできる発光装置と、複数個の発光装置により構成される光源装置とを備える。そして、特許文献1の光源装置は、蛍光体層を移動させて励起光の照射位置を変化させることで蛍光体の温度上昇を抑制している。
特開2010−86815号公報(2010年4月15日公開)
しかしながら、従来の技術には次のような問題がある。
すなわち、特許文献1の光源装置では、蛍光体の温度上昇を抑制するために、蛍光体層を移動させて励起光の照射位置を変化させている。そのため、特許文献1の光源装置は、光の照射位置を移動させる駆動部が必要となり、消費電力が高くなるという問題を生じる。さらに、特許文献1の光源装置は、駆動部、及び駆動部を制御するための制御部などを備えることで、光源装置の構造が複雑になるという問題を生じる。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することが可能な発光装置、および照明装置を提供することにある。
本発明に係る発光装置は、上記の課題を解決するために、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発する発光部とを備え、上記発光部は、上記蛍光を出射する出射面を有し、上記発光部の上記出射面は、上記蛍光を透過する透明な第1部材と接しており、上記蛍光は該第1部材を通して出射され、上記発光部の、上記出射面と対向する面は、上記発光部よりも高い熱伝導率を有する第2部材と接している。
本発明に係る発光装置は、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発する発光部とを備え、上記発光部は、上記蛍光を出射する出射面を有し、上記発光部の上記出射面は、上記蛍光を透過する透明な第1部材と接しており、上記蛍光は該第1部材を通して出射され、上記発光部の、上記出射面と対向する面は、上記発光部よりも高い熱伝導率を有する第2部材と接している構成である。
それゆえ、簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することが可能な発光装置、照明装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るヘッドランプの概略構成を示す断面図である。 パラボラミラーの回転放物面を示す概念図である。 (a)はパラボラミラーの上面図、(b)はパラボラミラーの正面図、(c)はパラボラミラーの側面図である。 自動車におけるヘッドランプの配設方向を示す概念図である。 本発明の一参考例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 図5の発光部4(高さ0.2mm)に対して5Wの光強度のレーザ光を照射したときの、発光部4の厚み方向における温度勾配を示す図である。 封止材として低融点ガラスを用いた場合の、発光部内部の最高温度と発光効率との関係を示す図である。 発光部の厚さ、及び蛍光体濃度を変化させたときの、励起パワー密度(W/mm)と発光部の最高温度(℃)との関係を示す図である。 励起パワー密度(W/mm)を変化させたときの、接触面から発光部までの距離(μm)と発光部の温度(℃)との関係を示す図である。 本発明の一参考例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明の一参考例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明の一参考例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明の一参考例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明の一参考例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明の一参考例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明の一実施例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明の一実施例に係る発光部及びヒートシンクを示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
以下、図面を参照しつつ、本実施の形態に係るヘッドランプ1等について説明する。なお、以下ではヘッドランプについて主に説明しているが、ヘッドランプは本願発明を適用する照明装置の一例であり、本願を任意の照明装置に適用可能であることは言うまでもない。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本発明の実施の一形態について図1等に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
〔ヘッドランプ1の構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係るヘッドランプ(発光装置)1の概略構成を示す断面図である。図1に示すように、ヘッドランプ1は、レーザ素子(励起光源、半導体レーザ)2、レンズ3、発光部4、パラボラミラー(反射鏡)5、およびヒートシンク(放熱部)7を備えている。
(レーザ素子2)
レーザ素子2は、励起光を出射する励起光源として機能する発光素子である。このレーザ素子2は、複数設けられていてもよい。この場合、複数のレーザ素子2のそれぞれから励起光としてのレーザ光が発振される。レーザ素子2を1つのみ用いてもよいが、高出力のレーザ光を得るためには、複数のレーザ素子2を用いる方が容易である。
レーザ素子2は、1チップに1つの発光点を有するものであってもよく、1チップに複数の発光点を有するものであってもよい。レーザ素子2のレーザ光の波長は、例えば、405nm(青紫色)または450nm(青色)であるが、これらに限定されず、発光部4に含める蛍光体の種類に応じて適宜選択されればよい。
また、励起光源(発光素子)として、レーザ素子の代わりに、発光ダイオード(LED)を用いることも可能である。
(レンズ3)
レンズ3は、レーザ素子2から出射したレーザ光が発光部4に適切に照射されるように、当該レーザ光の照射範囲を調節(例えば、拡大)するためのレンズであり、レーザ素子2のそれぞれに配設されている。
(発光部4)
発光部4は、レーザ素子2から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発するものであり、レーザ光を受けて発光する蛍光体を含んでいる。具体的には、発光部4は、封止材の内部に蛍光体が分散されているもの、または蛍光体を固めたものである。発光部4は、レーザ光を蛍光に変換するため、波長変換素子であると言える。
この発光部4は、ヒートシンク7の上、かつ、パラボラミラー5の焦点位置およびその周辺部分を含むように配置されている。そのため、発光部4から出射した蛍光は、パラボラミラー5の反射曲面に反射することで、その光路が制御される。さらに、発光部4は、パラボラミラー5の焦点位置における部分が最も強く励起され、焦点位置の周辺部分は、レーザ光が照射される発光部4の面である照射面におけるレーザ光の光強度分布に応じた強さで励起される。その詳細については、後述する。
発光部4の蛍光体として、例えば、酸窒化物系蛍光体(例えば、サイアロン蛍光体)またはIII−V族化合物半導体ナノ粒子蛍光体(例えば、インジュウムリン:InP)を用いることができる。これらの蛍光体は、レーザ素子2から発せられた高い出力(および/または光密度)のレーザ光に対しての熱耐性が高く、レーザ照明光源に最適である。ただし、発光部4の蛍光体は、上述のものに限定されず、窒化物蛍光体など、その他の蛍光体であってもよい。
また、ヘッドランプの照明光は、所定の範囲の色度を有する白色にしなければならないことが、法律により規定されている。そのため、発光部4には、照明光が白色となるように選択された蛍光体が含まれている。
例えば、青色、緑色および赤色の蛍光体を発光部4に含め、405nmのレーザ光を照射すると白色光が発生する。または、黄色の蛍光体(または緑色および赤色の蛍光体)を発光部4に含め、450nm(青色)のレーザ光(または、440nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する、いわゆる青色近傍のレーザ光)を照射することでも白色光が得られる。
発光部4の封止材は、例えば、ガラス材やサファイアやジルコニアやAlN、そしてTiOなどからなる。0.65W/mm以上の励起パワー密度に対しては、有機材料が変質する恐れがあるため、有機無機ハイブリッドガラスやシリコーン樹脂等の樹脂材料を使用できない。ガラス材は、低融点ガラスを用いてもよい。封止材は、透明性の高いものが好ましく、レーザ光が高出力の場合には、耐熱性の高いものが好ましい。
(パラボラミラー5)
パラボラミラー5は、発光部4が発生させた蛍光を反射し、所定の立体角内を進む光線束(照明光)を形成する。このパラボラミラー5は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された部材であってもよいし、金属製の部材であってもよい。
図2は、パラボラミラー5の回転放物面を示す概念図であり、図3(a)はパラボラミラー5の上面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。図3(a)〜(c)は、説明図面をわかりやすく例示するよう直方体の部材の内部をくり抜くことでパラボラミラー5を形成した例を示している。
図2に示すように、パラボラミラー5は、放物線の対称軸を回転軸として当該放物線を回転させることによって形成される曲面(放物曲面)を、上記回転軸を含む平面で切断することによって得られる部分曲面の少なくとも一部をその反射面に含んでいる。図3(a)および(c)において、符号5aで示す曲線が放物曲面を示している。また、図3(b)に示すように、パラボラミラー5を正面から見た場合、その開口部5b(照明光の出口)は半円である。
また、レーザ素子2は、パラボラミラー5の外部に配置されており、パラボラミラー5には、レーザ光を透過または通過させる窓部6が形成されている。この窓部6は、開口部であってもよいし、レーザ光を透過可能な透明部材を含むものであってもよい。例えば、レーザ光を透過し、白色光(発光部4の蛍光)を反射するフィルターを設けた透明板を窓部6として設けてもよい。この構成では、発光部4の蛍光が窓部6から漏れることを防止できる。
窓部6は、複数のレーザ素子2に共通のものが1つ設けられていてもよいし、各レーザ素子2に対応した複数の窓部6が設けられていてもよい。
なお、パラボラミラー5の一部にパラボラではない部分を含めてもよい。また、本発明の発光装置が有する反射鏡は、閉じた円形の開口部を有するパラボラミラーまたはその一部を含むものであってもよい。また、上記反射鏡は、パラボラミラーに限定されず、楕円面ミラーや半球面ミラーであってもよい。すなわち、上記反射鏡は、回転軸を中心として図形(楕円、円、放物線)を回転させることによって形成される曲面の少なくとも一部をその反射面に含んでいるものであればよい。
(ヒートシンク7)
ヒートシンク7は、レーザ光が照射されることで発光部4に生じる熱を、発光部4と接触する接触面を介して放熱させる。ヒートシンク7は、熱が伝導しやすいアルミや銅などの金属材料が用いられることが多いが、熱伝導性の高い材料であれば特に限定されない。
ただし、発光部4と接触面を介して接触するヒートシンク7の表面は、反射面として機能することが好ましい。表面が反射面であることにより、発光部4の上面から入射したレーザ光が蛍光体によって蛍光に変換された後に、当該反射面で反射されてパラボラミラー5へ向かわせることができる。あるいは、発光部4の上方から入射したレーザ光が反射面で反射されて、再び発光部4の内部に戻り蛍光体によって蛍光に変換される。これにより、ヘッドランプ1の発光効率を高めることができる。
なお、図示していないが、ヒートシンク7にファンなどを取り付け、強制的に空気の移動量を増やすことで放熱効果を高めてもよい。また、ヒートシンク7は、水冷式で実現されてもよい。ヒートシンク7のさらなる詳細は図5等により後ほど詳述するため、ここでの詳細説明は省略する。
ヒートシンク7は、パラボラミラー5によって覆われているため、ヒートシンク7は、パラボラミラー5の反射曲面(放物曲面)と対向する面を有していると言える。ヒートシンク7の発光部4が設けられている側の表面は、パラボラミラー5の回転放物面の回転軸と概ね平行であり、当該回転軸を概ね含んでいることが好ましい。
ただし、ヒートシンク7およびパラボラミラー5とは、図1の位置関係に限られず、種々の位置関係により実現されてよい。
〔ヘッドランプ1の配設方法〕
図4は、ヘッドランプ1を自動車(車両)10の前照灯に適用した場合の、ヘッドランプ1の配設方向を示す概念図である。図4に示すように、ヘッドランプ1は、パラボラミラー5が鉛直下側に位置するように自動車10のヘッドに配設されてもよい。この配設方法では、上述のパラボラミラー5の投光特性により、自動車10の正面が明るく照らされるとともに、自動車10の前方下側も適度に照らしている。
なお、ヘッドランプ1を自動車用の走行用前照灯(ハイビーム)に適用してもよいし、すれ違い用前照灯(ロービーム)に適用してもよい。また、自動車10の走行中に、走行状態に応じて、発光部4の照射面に照射されるレーザ光の光強度分布の制御を行ってよい。これにより、自動車10の走行中に任意の投光パターンにより投光することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
〔本発明の適用例〕
本発明の発光装置は、車両用前照灯のみならず、その他の照明装置に適用されてもよい。本発明の照明装置の一例として、ダウンライトを挙げることができる。ダウンライトは、家屋、乗物などの構造物の天井に設置される照明装置である。その他にも、本発明の照明装置は、車両以外の移動物体(例えば、人間・船舶・航空機・潜水艇・ロケットなど)のヘッドランプとして実現されてもよいし、サーチライト、プロジェクタ、ダウンライト以外の室内照明器具(スタンドランプなど)として実現されてもよい。
〔実施例〕
次に本発明のより具体的な実施例を図5等に基づいて説明する。なお、上述の実施形態における部材と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。また、ここに記載された材質、形状、および各種の数値は、あくまで一例であり、本発明を限定するものではない。
さらに、以下では複数の参考例および実施例を説明しているが、既出の参考例および実施例に記載されたのと同様の内容については、その記載を省略する。
〔参考例1〕
図5は、本発明の一参考例に係る発光部4a及びヒートシンク7aを示す概略図であり、図5(a)は平面図を、図5(b)は側面図を示す。
図5(a)および図5(b)に示される発光部4aは、熱伝導率1Wm−1−1以上の封止剤(バインダ)として用いられる鉛入りガラスと蛍光体との混合物で形成されている。蛍光体の濃度は、目標とする色温度に応じて変化させてよく、本参考例では、SiAlONの蛍光体を5vol%の濃度で封止材と混合させているが、これに限られない。発光部4aは、型に入れた蛍光体と鉛入りガラスとを550℃で焼結させて作製されており、焼結した発光部4aがヒートシンク7aに貼り付けられる。さらに、発光部4aは、直径2mm、高さ0.2mmの円柱形状を有する。ただし、発光部4aは、直径を0.2mm以下であるならば、高さは特定の数値に限定されない。
ヒートシンク7aは、熱伝導率20Wm−1−1以上のAlからなり、レーザ光が照射されることで発光部4aに生じる熱を、発光部4aと接触する接触面70aを介して放熱させる。その発光部4aは、ヒートシンク7aの上面に設けられており、発光部4aの高さは0.2mmであるため、接触面70aから0.2mmの範囲内に含まれることになる(図5(b))。このように発光部4aとヒートシンク7aとの相対的位置関係を設定することによる効果を図6により説明する。
図6は、図5の発光部4a(高さ0.2mm)に対して5Wの光強度のレーザ光を照射したときの、発光部4aの厚み方向における温度勾配を示す図である。なお、レーザ光は、ヒートシンク7a側から入射し、ヒートシンク7aを透過して、発光部4aを励起している。
図6に示すように、発光部4aに生じる熱がヒートシンク7aによって放熱されることで、発光部4aの厚み方向(レーザ光が照射される方向)には温度勾配が生じる。このとき、接触面70aと対向する側の発光部4aの面における温度が最高温度となるが、その温度は280℃付近であり、発光部4aに含まれる蛍光体の粒子を固める鉛入りガラスの融点(400℃付近)を下回る。それゆえ、発光部4aは、バインダの融解によって生じる発光効率の低下、発光部4aの高温化に伴う発光効率の低下を防ぐことができ、所望の発光効率を得ることができる。つまり、発光部4aは、接触面70aから0.2mmの範囲に含まれていることにより所望の発光効率を得ることができる。
なお、本参考例では、レーザ光は、ヒートシンク7a側から入射し、ヒートシンク7aを透過して、発光部4aを励起する構成である。そのため、ヒートシンク7aは、可視光領域で透明となる材料であるAlNやTiOなどから構成されてもよい。あるいは、レーザ光が発光部4a側から照射されるのであれば、ヒートシンク7aは、可視光領域で透明となる材料で作製されなくともよく、Al、Au、Ag、Cuなどの導電性の高い金属材料で構成されてもよい。
〔発光部4の封止材について〕
発光部4の封止材は、ガラス(熱伝導率:1Wm−1−1)以外にも、AlN(熱伝導率:250Wm−1−1)、サファイア(熱伝導率:27.21Wm−1−1)、TiO(熱伝導率:11.7Wm−1−1)、ジルコニア(熱伝導率:22.7Wm−1−1)などを用いてよい。ただし、発光部4の封止材として使用される無機材料の中でガラスの熱伝導率が最も低いため、発熱を抑制するうえでガラスの厚み条件が最も厳しくなる。そのため、封止材としてガラスを用いたときの条件範囲は、他の無機材料を封止材として用いたときの条件範囲を満たすことができる。
例えば、封止材として低融点ガラスを用いた場合、発光部4の温度が300℃〜400℃の温度領域において発光効率が急激に低下する現象が見られる。図7は、封止材として低融点ガラスを用いた場合の、発光部4内部の最高温度と発光効率との関係を示す図である。図示するように、発光部4内部の最高温度が300℃〜400℃近辺に至ると、発光効率は急激に減少している。そのため、発光部4は、温度を300℃以下とすることが好ましい。そして、低融点ガラスは、他の無機材料よりも融点が低い。そのため、封止材として低融点ガラスを用いることにより、得られる結果は、他の無機材料を封止材として用いた場合の条件を充足することができる。なお、封止材として低融点ガラス以外の無機材料を用いた場合、発光部4の温度が300℃付近であれば、発光効率が急激に低下するという現象は見られない。
〔発光部4の厚さ、蛍光体濃度、励起パワー密度の関係について〕
次に、励起パワー密度(W/mm)と発光部4の最高温度(℃)との関係を図8により説明する。図8は、発光部4の厚さ、及び蛍光体濃度を変化させたときの、励起パワー密度(W/mm)と発光部4の最高温度(℃)との関係を示す図である。このとき、封止材としてガラスが使用されている。また、図中の凡例「厚み1mm」、「厚み0.1mm」はそれぞれ、レーザ光の照射方向における発光部4の厚みを1mmおよび0.1mmとして設定したときのデータに該当する。なお、厚み1mmおよび0.1mmの蛍光体はともにレーザ光を透過させず、レーザ光の全てが蛍光体へ入射する。
まず、厚み1mmに関するデータは、発光部4中の蛍光体濃度が8vol%であり、このとき、励起パワー密度が1.2W/mm以上になると、発光部4の最高温度は300℃を上回るようになる。一方、厚み0.1mmに関するデータは、発光部4中の蛍光体濃度が80vol%であり、このとき、励起パワー密度が4.5W/mm以下では、発光部4の最高温度は300℃以下となる。図8より、発光体の厚みを1mmから0.1mmにすることで、ヘッドライトとして使用されるパワー密度領域0.94W/mm〜2.5W/mm(図8中の網掛部)において、発光部の最高温度を300℃以下にすることが可能となる。
さらに、励起パワー密度(W/mm)を変化させたときの発光部4の温度変化を図9により説明する。図9は、励起パワー密度(W/mm)を変化させたときの、接触面から発光部4までの距離(μm)と発光部4の温度(℃)との関係を示す図である。
図示するように、励起パワー密度が高いほど、発光部4の温度が上昇する。そこで、図9において最も励起パワー密度の高いデータ(1.06W/mm)に注目すると、ヒートシンク7から発光部4までの距離が300μmのとき、発光部4の温度は、発光部4の発光効率が低下する300℃〜400℃に至る。しかしながら、ヒートシンク7から発光部4までの距離が200μmのとき、発光部4の温度は300℃を下回り、発光部4の発光効率の低下を抑えることができる。
図8、図9を参照して説明したように、発光部4の最高温度は、発光部4の厚さ、蛍光体濃度、励起パワー密度などの様々な要因によって変化する。しかしながら、図9に示すように、ヒートシンク7(より詳細には、接触面)から発光部4までの距離を200μm以内に抑えることで、発光部4の温度を300℃以下に抑えることができ、発光部4の発光効率の低下を抑えることができる。
また、発光部4(または、蛍光体)の位置がヒートシンク7に近いほど、発光部4の熱を効果的にヒートシンク7へ逃がすことができる。発光部4とヒートシンク7とは最大で200μmだけ離れているため、ヒートシンク7によって発光部4に生じた熱を効果的に冷却することができる。よって、発熱による発光部4の発光効率の低下を抑制することができる。
また、発光部4に入射したレーザ光うち蛍光体での発光に寄与しなかったエネルギーは、蛍光体内部の発熱に奪われるが、上述したように、発光体4において蛍光体の発光効率の低下は抑制されるため、蛍光体の発熱に寄与するエネルギーを減少させることができる。
〔参考例2〕
図10は、本発明の一参考例に係る発光部4b及びヒートシンク7bを示す概略図であり、図10(a)は平面図を、図10(b)は側面図を示す。
発光部4bは、直径2mm、高さ0.2mmの円柱形状を有し、Alで形成されたヒートシンク7bと接触する側の底面、およびヒートシンク7bの接触面70bには凹凸パターンが形成されている。その凹凸パターンは、凸部の幅が0.05mmであり、隣り合う凸部間のピッチが0.1mmである。
より具体的に、発光部4bおよびヒートシンク7bの作製方法を説明する。最初に、フォトリソグラフィでAl板の片面上に凹凸のレジストパターンを作製し、エッチングによりAl板へ凹凸パターンを形成する。本参考例では、ドライエッチング方法の1つとして反応性イオンエッチングを用いている。ただし、エッチング方法は、他の方法であってもよく、例えばウェットエッチング方法を用いてもよい。次に、底部のない円柱状の型をAl板上に載置して、その型の中へガラスと蛍光体を入れて焼結処理する。これにより、図10(a)、図10(b)の発光部4b及びヒートシンク7bが形成される。
そして、その効果として次の点が挙げられる。すなわち、発光部4bの底面とヒートシンク7bの接触面70bとは凹凸パターンにより接触していることから、図5の発光部4aとヒートシンク7aとの接触面積よりも、その接触面積を増大させることができる。そのため、発光部4bに生じた熱は、ヒートシンク7bに放熱されやすくなる。さらに、凹凸パターンの凸部の幅およびピッチ間隔を適宜変更することで、ヒートシンク7bを用いることで得られる放熱効果をさらに高めることができる。
〔参考例3〕
図11は、本発明の一参考例に係る発光部4c及びヒートシンク7cを示す概略図であり、図11(a)は平面図を、図11(b)は側面図を示す。
発光部4cは、直径2mm、高さ0.2mmの円柱形状を有し、内部には、発光部4cの封止材よりも熱伝導率が高い材料からなる針(熱伝導性部材)25が、発光部4cの厚さ方向(図11(b)の図面上下方向)に連通して設けられている。本参考例では、針25は、Auからなり、太さは0.2mmである。その針25は、接触面70cにおいてヒートシンク7cと接触し、針25の熱をヒートシンク7cへ熱伝導が可能なように設けられている。
そして、その効果として次の点が挙げられる。発光部4cの熱は、封止材よりも高い熱伝導率を有する針25を介してヒートシンク7cに放熱されるため、発光部4c全体の熱を効率良くヒートシンク7cに放熱することができる。その放熱効果は、針25が内部に設けられていない図5の発光部4aよりも格段に高い。さらに、発光部4c及びヒートシンク7cは、レジストパターンの作製工程が必要でないため、図10の発光部4b及びヒートシンク7bよりも作製が容易である。
ここで、針25は、発光部4cの封止材よりも高い熱伝導率を有することが好ましく、Al、Cu、AlN、TiOなどを用いることができる。また、発光部4cの発光効率を向上させるために、針25は、AlNやTiOなどの可視光領域における透明材料を用いることが好ましい。さらに、針25は、太すぎると発光部4cの発光効率を低下させる原因となる。そこで、針25は、発光部4cの面のうち、接触面70cと接触する面に対向し蛍光を出射する蛍光出射面における針25の占める割合が0.4以下とするように用いることが好ましい。さらに、針25は、その強度を考慮すると10μm以上とすることが好ましい。
〔参考例4〕
図12は、本発明の一参考例に係る発光部4d及びヒートシンク7dを示す概略図であり、図12(a)は平面図を、図12(b)は側面図を示す。
発光部4dは、直径2mm、高さ0.2mmの円柱形状を有し、外面には、発光部4dの封止材よりも熱伝導率が高い材料からなるワイヤ(熱伝導性部材)26が捲かれている。本参考例では、ワイヤ26は、Auからなり、太さは0.2mmである。そのワイヤ26は、接触面70dにおいてヒートシンク7dと接触し、ワイヤ26の熱をヒートシンク7dへ熱伝導が可能なように設けられている。
そして、その効果として次の点が挙げられる。発光部4dの熱は、封止材よりも高い熱伝導率を有するワイヤ26を介してヒートシンク7dに放熱されるため、発光部4d全体の熱を効率良くヒートシンク7dに放熱することができる。
その放熱効果の向上は、表面にワイヤ26が捲き付けられていない図5の発光部4aよりも格段に高い。さらに、発光部4d及びヒートシンク7dは、レジストパターンの作製工程が必要でないため、図10の発光部4b及びヒートシンク7bよりも作製が容易である。加えて、発光部4dは、内部に針25が設けられた図11の発光部4cと比べて、ワイヤ26を外面に捲き付けるため、その捲き方、数量を適宜変更することができる。したがって、発光部4dは、針25の設け方、及び数量を変更することが困難な発光部4cと比べて、格別の困難性なく放熱効果を高めることできる。
ここで、ワイヤ26は、発光部4dの封止材よりも高い熱伝導率を有することが好ましく、Al、Cu、AlN、TiOを用いることができる。また、発光部4dの発光効率を向上させるために、ワイヤ26は、AlNやTiOなどの可視光領域における透明材料を用いることが好ましい。さらに、ワイヤ26は、太すぎると発光部4dの発光効率を低下させる原因となる。そこで、ワイヤ26は、接触面70dと接触する面を除く発光部4dの表面におけるワイヤ26の占める割合が0.4以下となるように用いることが好ましい。さらに、ワイヤ26は、その強度を考慮すると10μm以上とすることが好ましい。さらに、図10では、ワイヤ26は、その両端がヒートシンク7dまで延伸している。しかしながら、ワイヤ26は、少なくとも一端がヒートシンク7dまで延伸する構成で実現されてもよい。
〔参考例5〕
図13は、本発明の一参考例に係る発光部4e及びヒートシンク7eを示す概略図であり、図13(a)は平面図を、図13(b)は側面図を示す。
発光部4eは、直径0.4mm、高さ2mmの円柱形状を有し、その底面および側面においてAlNからなるヒートシンク7eの接触面70eと接触するように、ヒートシンク7eに設けられている。別の言い方をすれば、ヒートシンク7eは、円柱形状にくり抜かれており、そのくり抜かれた凹部に発光部4eが配設されている。また、発光部4eの上面(ヒートシンク7eと接触している底面に対向する面)とヒートシンク7eの上面とは略同一面状に形成されている。
上記構成によれば、レーザ光が照射されることで発光部4eに生じる熱は、発光部4eと接触する接触面70eを介してヒートシンク7eに放熱される。このとき、発光部4eの半径が0.2mmであることから、発光部4eは、接触面70eから0.2mmの範囲内に含まれることになり(図13(b))、発光部4e全体の熱を効率良くヒートシンク7eに放熱することができる。つまり、発光部4eの高さがどのような値であっても、発光部4e全体の熱をヒートシンク7eに効率的に放熱することができる。
なお、発光部4eが、接触面70eから0.2mmの範囲内に存在するように作製(設計)するのであれば、発光部4eは種々の形状を採ることができ、発光部4eの作製・設計の自由度を高めることができる。
〔参考例6〕
図14は、本発明の一参考例に係る発光部4f及びヒートシンク7fを示す概略図であり、図14(a)は平面図を、図14(b)は側面図を示す。
図示するように、AlNからなるヒートシンク7fは、幅2.4mm×2.4mmの領域内に、発光部4fを設けるための幅0.4mm×0.4mm×(高さ)0.5mmの複数の貫通孔を0.5mmピッチの間隔で25個有する。この複数の貫通孔はそれぞれ、ヒートシンク7fを貫通してなり、発光部4fは、その複数の貫通孔に設けられている。つまり、発光部4fは、各貫通孔において、ヒートシンク7fの接触面70fと接触している。
ここで、発光部4fおよびヒートシンク7fの作製方法を説明する。最初に、フォトリソグラフィでAl板に貫通孔を形成するためのレジストパターンを作製し、エッチングによりAlN板へ複数の貫通孔を形成する。本参考例では、ドライエッチング方法の1つとして反応性イオンエッチングを用いている。ただし、エッチング方法は、他の方法であってもよく、例えばウェットエッチング方法を用いてもよい。次に、その貫通孔へガラスと蛍光体を入れて焼結処理する。これにより、図14(a)、図14(b)の発光部4f及びヒートシンク7fが形成される。
そして、その効果として以下の点が挙げられる。すなわち、本参考例では、発光部4fは、貫通孔内に設けられる。したがって、ヒートシンク7fは、発光部4fに生じる熱を、接触面70fを介して放熱させることができるため、上述した参考例よりも接触面の面積を大きくしうる。しかも、貫通孔は、ヒートシンク7fに格子状に複数形成されているため、さらに接触面の面積を大きくすることができる。
したがって、発光部4fに生じる熱を、ヒートシンク7fに格子状に複数形成された貫通孔の側面を介して、さらに効率的にヒートシンク7fに放熱させることができる。また、貫通孔のサイズ、ピッチ間隔等を適宜変更することにより、ヒートシンク7fによる放熱効果をさらに高めることもできる。
ここで、図14(a)に示すヒートシンク7fの幅2.4mm×2.4mmの領域内において、複数の貫通孔の総面積は、その複数の貫通孔を離間する領域の総面積よりも大きいことが好ましく、特に、複数の貫通孔の総面積は、ヒートシンク7fの上記領域の0.6以上となることが好ましい。それにより、発光部4fに生じる熱を接触面70fを介して効率的に放熱させつつ、発光部4fから出射される光の量の低下を防ぐことができる。なお、ヒートシンク7fの上記領域は、幅2.4mm×2.4mmであるものとして説明しているが、この数値に限定されない。
〔参考例7〕
図15は、本発明の一参考例に係る発光部4g及びヒートシンク7gを示す概略図であり、図15(a)は平面図を、図15(b)は側面図を示す。
図示するように、AlNからなるヒートシンク7gは、幅2.4mm×2.4mmの領域内に、発光部4gを設けるための幅0.4mm×0.4mm×(高さ)0.5mmの複数の凹部をピッチ0.5mmの間隔で25個有する。つまり、本参考例では、複数の凹部は、ヒートシンク7fを貫通することなく底面を有するように形成されており、この点において、複数の貫通孔がヒートシンク7fを貫通していた参考例6と異なる。
そして、その効果として以下の点が挙げられる。すなわち、本参考例では、発光部4gは、凹部内に設けられる。したがって、ヒートシンク7gは、発光部4gに生じる熱を、接触面70gを介して放熱させることができるため、参考例1等よりも接触面の面積を大きくすることができる。しかも、凹部は、ヒートシンク7gに格子状に複数形成されているため、さらに接触面の面積を大きくすることができる。
したがって、発光部4gに生じる熱を、ヒートシンク7gに格子状に複数形成された凹部の側面を介して、さらに効率的にヒートシンク7gに放熱させることができる。また、凹部のサイズ、ピッチ間隔等を適宜変更することにより、ヒートシンク7gによる放熱効果をさらに高めることもできる。
ここで、ヒートシンク7gの表面(図15(a)で示される面)において、複数の凹部の総面積は、当該複数の凹部を離間する領域の総面積よりも大きいことが好ましい。それにより、発光部4gに生じる熱を接触面70gを介して効率的に放熱させつつ、発光部4gから出射される光の量の低下を防ぐことができる。
〔実施例1〕
図16は、本発明の一実施例に係る発光部4h及びヒートシンク7h(第1部材、第2部材)を示す概略図であり、図16(a)は平面図を、図16(b)は側面図を示す。
発光部4hは、直径2mm、高さ0.4mmの円柱形状を有し、その上面および下面がヒートシンク7hによって挟まれている。また、2つのヒートシンク7hのうち、レーザ光が照射される発光部4hの照射面側のヒートシンク(第2部材)はAlからなり、そのヒートシンクに対向する他のヒートシンク(第1部材)はTiOからなる。つまり、蛍光出射面側のヒートシンク7hは、蛍光の出射を妨げることがないようにTiOなどの透明材料で形成されることが好ましい。また、レーザ光が照射される照射面側のヒートシンク7hは、蛍光出射面側へ蛍光を反射することができるように、反射率0.6以上のAl、またはAu、Ag、Cuなどの高反射性材料で形成されることが好ましい。
上記構成により、発光部4hの熱を、発光部4hの上下両面で接触面70hを介して接触するヒートシンク7hへ効率的に放熱することができる。また、このとき、発光部4hの高さが0.4mmであることから、発光部4hは、接触面70hから0.2mmの範囲内に含まれることになり、発光部4hの熱を効率良く2つのヒートシンク7hに放熱することができる。
〔実施例2〕
図17は、本発明の一実施例に係る発光部4i及びヒートシンク7i(第2部材)、ヒートシンク7j(第1部材)を示す概略図であり、図17(a)は平面図を、図17(b)は側面図を示す。
発光部4iは、直径2mm、高さ0.4mmの円柱形状を有し、その底面(図17(b)における図面下側の面)および側面によって示される接触面70iにおいてAlからなるヒートシンク7iと接触し、上記底面に対向する上面によって示される接触面70jにおいてTiOからなるヒートシンク7jと接触する。別の言い方をすれば、ヒートシンク7iに形成された凹部に発光部4iが配設され、その凹部に蓋をするように、発光部4iの上面にヒートシンク7jが配設されている。つまり、ヒートシンク7i及びヒートシンク7jによって形成された空間に発光部4iが配設された状態となっている。
上記構成により、発光部4iの全ての表面を、接触面70i及び接触面70jを介して、ヒートシンク7i及びヒートシンク7jに接触させることができるため、発光部4h全体の熱を効率良くヒートシンク7i及びヒートシンク7jに放熱することができる。
なお、発光部4iの面のうち、レーザ光が照射される照射面側のヒートシンク7iは、蛍光出射面側へ蛍光を反射することができるように、反射率0.5以上のAI、またはAu、Ag、Cuなどの高反射性材料で形成されることが好ましい。また、他のヒートシンク7jは、蛍光の出射を妨げることがないように、TiOなどの透明材料で形成されることが好ましい。
以上、図5等を用いて複数の参考例および実施例を説明した。ここで、本願発明は、上述した参考例および実施例を個別に実施するケース、及び上述した参考例および実施例を複数組み合わせて実施するケースの両方を含む。さらに、上述した参考例および実施例は本発明を理解するために挙げたものであり、ここで説明されていない実施例も、本願発明の範疇に含まれる。
〔本実施の形態によって得られる効果〕
以下、本実施の形態によって得られる効果を説明する。
ヘッドランプ1は、レーザ光を出射するレーザ素子2と、レーザ素子2から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発し、無機材料からなる封止材を有する発光部4と、レーザ光が照射されることで発光部4に生じる熱を、発光部4と接触する接触面70を介して放熱させるヒートシンク7と、を備え、発光部4が存在する範囲は、接触面70を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に制限されていることを特徴としている。
上記構成によれば、ヒートシンク7は、レーザ光が照射されることで発光部4に生じる熱を、発光部4と接触する接触面70を介して放熱させる。そして、その発光部4が存在する範囲は、接触面70を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に制限されている。言い換えれば、ヒートシンク7は、接触面70を基準として発光部4が存在する範囲を所望の放熱効果が得られる範囲内に制限することにより、発光部4に生じる熱を接触面70を介して効率的に放熱させることができる。
これにより、ヘッドランプ1は、上記従来の課題を解決することができる。具体的には、ヘッドランプ1は、発光部4の温度上昇を抑制するために、発光部4を移動させてレーザ光の照射位置を変化させる必要がない。すなわち、ヘッドランプ1は、レーザ光の照射位置を移動させるための駆動部を用いることなく、発光部4の温度上昇を抑制することができる。したがって、ヘッドランプ1は、従来の発光装置に比べて消費電力を抑えることができ、ヘッドランプ1を使用するユーザの経済的負担を軽減することを可能とする。
加えて、ヘッドランプ1は、駆動部、及び駆動部を制御するための制御部等を必要としていない。そのため、ヘッドランプ1は、簡易な構造により、発光部4の温度上昇を抑制し、発光部4の温度上昇に起因する発光効率の低下を抑えることができる。そのため、ヘッドランプ1は、装置のユーザおよび装置提供者に対して、シンプルな装置レイアウト、装置の軽量化、設計・製作費の削減、低価格化など多くのメリットを与えることができる。
このように、ヘッドランプ1は、上記構成を備えることにより、簡易な構造により発光部4の温度上昇を抑制することができ、かつ、上記従来の課題を解決することができる。
また、本発明に係る自動車10は、車両用前照灯を備え、車両用前照灯は、レーザ光を出射するレーザ素子2と、レーザ素子2から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発し、無機材料からなる封止材を有する発光部4と、発光部4が発生させた蛍光を反射する反射曲面を有するパラボラミラー5と、レーザ光が照射されることで発光部4に生じる熱を、発光部4と接触する接触面70を介して放熱させるヒートシンク7と、を備え、発光部4が存在する範囲は、接触面70を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に制限されており、
車両用前照灯は、反射曲面が鉛直下側に位置するように自動車10に配設されていることを特徴としている。
上記構成とすることにより、自動車10は、簡易な構造により発光部4の温度上昇を抑制することができ、かつ、上記従来の課題を解決することが可能な車両を提供することができる。
さらに、ヘッドランプ1では、発光部4およびヒートシンク7は、発光部4内の任意の位置から接触面70までの距離が0.2mm以下となるように形成されていることが好ましい。
従来の発光装置は、発光部4の温度上昇を抑制するために、発光部4を移動させてレーザ光の照射位置を変化させることで発光部4の温度上昇を抑制している。しかしながら、本発明の発明者らが知る限りにおいて、発光部4とヒートシンク7との距離に基づいて、発光部4の温度上昇を抑制するという技術的思想を開示する公知文献は存在しない。
この点、本願発明者らは、発光部4およびヒートシンク7が、発光部4内の任意の位置から接触面70までの距離が0.2mm以下となるように形成されていることで、発光部4の温度上昇を抑制しうることを見出した。つまり、発光部4およびヒートシンク7の位置関係をこのように規定することで、発光部4に生じる熱を接触面70を介して効率的に放熱させることを見出した。これにより、ヘッドランプ1は、発光部4の温度上昇を抑制し、発光部4の温度上昇に起因する発光効率の低下を抑えることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、接触面70は、凹凸形状を有することが好ましい。
凹凸形状は、平坦な形状に比べて表面積が大きい。したがって、接触面70bが凹凸形状を有することにより、発光部4bとヒートシンク7bとの接触面積が大きくなり、発光部4bの放熱量を増やすことができる。これにより、ヘッドランプ1は、発光部4bに生じる熱を接触面70bを介してさらに効率的に放熱させることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、ヒートシンク7cへの熱伝導が可能な針25が、発光部4cの内部に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部4c内部の熱を針25材に伝導し、さらに針25の熱をヒートシンク7cへ伝導させることができる。これにより、ヘッドランプ1は、発光部4cに生じる熱を、発光部4cの内部に設けられた針25を介して、さらに効率的にヒートシンク7cに放熱させることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、発光部4は、その表面に、少なくとも一端がヒートシンク7dまで延伸するワイヤ26が捲き付けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部4dの熱は、発光部4dの表面に捲き付けられたワイヤ26に伝導される。そして、そのワイヤ26は、少なくとも一端がヒートシンク7dまで延伸している。したがって、ヘッドランプ1は、発光部4dに生じる熱を、発光部4dの表面に捲き付けられたワイヤ26を介して、さらに効率的にヒートシンク7dに放熱させることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、ヒートシンク7fに複数の貫通孔が格子状に形成されており、発光部4fは、複数の貫通孔内に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部4fは、貫通孔内に設けられる。したがって、ヒートシンク7fは、発光部4fに生じる熱を、発光部4fとヒートシンク7fとが接触する貫通孔の側面(すなわち、接触面70f)を介して放熱させることができるため、接触面70fの面積を大きくしうる。しかも、貫通孔は、ヒートシンク7に格子状に複数形成されているため、さらに接触面70fの面積を大きくすることができる。
したがって、ヘッドランプ1は、発光部4fに生じる熱を、ヒートシンク7fに格子状に複数形成された貫通孔の側面を介して、さらに効率的にヒートシンク7fに放熱させることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、ヒートシンク7gに複数の凹部が格子状に形成されており、発光部4gは、複数の凹部に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部4gは、凹部に設けられる。したがって、ヒートシンク7gは、発光部4gに生じる熱を、発光部4gとヒートシンク7gとが接触する凹部の側面(すなわち、接触面70g)を介して放熱させることができるため、接触面70gの面積を大きくしうる。しかも、凹部は、ヒートシンク7gに格子状に複数形成されているため、さらに接触面70gの面積を大きくすることができる。
したがって、ヘッドランプ1は、発光部4gに生じる熱を、ヒートシンク7gに格子状に複数形成された凹部の側面を介して、さらに効率的にヒートシンク7gに放熱させることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、接触面70e等は、発光部4e等の複数の面と接触していることが好ましい。
上記構成により、発光部4e等からヒートシンク7e等への放熱は、発光部4e等の複数の面から行われることになる。したがって、ヘッドランプ1は、発光部4e等の1つの面から放熱を行う場合に比べて、発光部4e等に生じる熱を、さらに効率的にヒートシンク7e等に放熱させることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、接触面70hとレーザ光の照射される発光部4hの照射面とが接触しているときに、ヒートシンク7hは、少なくとも接触面70hが、発光部4hが発する蛍光を反射する高反射性材料で形成されていることが好ましい。
発光部4hの照射面に照射されたレーザ光は、発光部4hの内部を通過するときに、発光部4hに含まれる蛍光体に衝突する。そして、蛍光体は、様々な方向に蛍光を発する。このとき、蛍光の一部が照射面の方向に向かう場合がある。そのような場合、ヒートシンク7hの少なくとも接触面70hが、発光部4hが発する蛍光を反射する高反射性材料で形成されていることにより、その蛍光を接触面70hで反射させることができる。そして、その蛍光を、接触面70hと接触する面とは異なる発光部4hの面から出射することができるため、発光部4hの発光効率をさらに高めることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、ヒートシンク7hは、発光部4hと接する透明材料を有し、透明材料を介して発光部4hから蛍光が出射されることが好ましい。
上記構成によれば、ヘッドランプ1は、透明材料を介して発光部4hから蛍光を出射することができるため、透明材料を有していない他の発光装置と比べて、発光部4hの発光効率をさらに高めることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、発光部4cの面のうち、接触面70cと接触する面に対向し蛍光を出射する蛍光出射面における針25の占める割合は0.4以下であることが好ましい。
発光部4cの内部に設けられている針25が、発光部4cの面のうち、接触面70cと接触する面に対向し、蛍光を出射する蛍光出射面に現れている場合が考えられる。このとき、蛍光出射面における針25の占める割合が高いと、蛍光を発することができる蛍光出射面の領域が狭くなることから、発光部4cの発光効率を低下させてしまう。
そこで、蛍光出射面における針25の占める割合を0.4以下とすることにより、発光部4cに生じる熱を接触面70cを介して効率的に放熱させつつ、発光部4cからの光の取り出し量の低下を防ぐことができる。
さらに、ヘッドランプ1では、接触面70dと接触する面を除く発光部4の表面におけるワイヤ26の占める割合は0.4以下であることが好ましい。
発光部4dの表面に、少なくとも一端がヒートシンク7まで延伸するワイヤ26が捲き付けられている場合、蛍光を発することができる蛍光出射面の領域が狭くなることから、発光部4dの発光効率を低下させてしまう。
そこで、接触面70dと接触する面を除く発光部4dの表面におけるワイヤ26の占める割合を0.4以下とすることにより、発光部4dに生じる熱を接触面70dを介して効率的に放熱させつつ、発光部4からの光の取り出し量の低下を防ぐことができる。
さらに、ヘッドランプ1では、針25(または、ワイヤ26)は、その熱伝導率が、発光部4c(または、発光部4d)に含まれる蛍光体を封止するための封止材の熱伝導率よりも高いことが好ましい。
針25(または、ワイヤ26)の熱伝導率が、発光部4c(または、発光部4d)に含まれる蛍光体を封止するための封止材の熱伝導率よりも高いことにより、発光部4c(または、発光部4d)の熱が針25(または、ワイヤ26)に伝導しやすくなる。そして、その針25(または、ワイヤ26)の熱はヒートシンク7へ伝導されるため、発光部4c(または、発光部4d)に生じる熱を接触面70c(または、70d)を介して効率的に放熱させることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、針25(または、ワイヤ26)は、透明材料からなることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、針25が、蛍光を出射する蛍光出射面に現れている場合、あるいは、ワイヤ26が、発光部4dの表面に捲き付けられている場合、発光部4から発せられる蛍光は針25(または、ワイヤ26)を通過するため、蛍光を出射する蛍光出射面の領域が狭くなることはない。したがって、ヘッドランプ1は、針25(または、ワイヤ26)が光を透過しない材料からなる場合に比べて、発光部4c(または、発光部4d)からの光の取り出し効率を向上させることができる。
さらに、ヘッドランプ1では、ヒートシンク7の表面において、複数の貫通孔の総面積は、当該複数の貫通孔を離間する領域の総面積の1.5倍以上であることが好ましい。
複数の貫通孔を離間する領域の面積が大きくなると、発光部4fの蛍光を発することができる蛍光出射面の領域が狭くなることから、ヘッドランプ1から出射される光の量が低下してしまう。
そこで、ヒートシンク7fの表面において、複数の貫通孔の総面積を、複数の貫通孔を離間する領域の総面積の1.5倍以上とすることにより、発光部4fに生じる熱を接触面70fを介して効率的に放熱させつつ、ヘッドランプ1から出射される光の量の低下を防ぐことができる。
さらに、ヘッドランプ1では、ヒートシンク7gの表面において、複数の凹部の総面積は、当該複数の凹部を離間する領域の総面積の1.5倍以上であることが好ましい。
複数の凹部を離間する領域の面積が大きくなると、発光部4gの蛍光を発することができる蛍光出射面の領域が狭くなることから、ヘッドランプ1から出射される光の量が低下してしまう。
そこで、ヒートシンク7gの表面において、複数の凹部の総面積を、複数の凹部を離間する領域の総面積の1.5倍以上とすることにより、発光部4gに生じる熱を接触面70gを介して効率的に放熱させつつ、ヘッドランプ1から出射される光の量の低下を防ぐことができる。
さらに、ヘッドランプ1では、発光部4とヒートシンク7との相対位置関係は、レーザ光の励起密度が0.94W/mm〜3.2W/mmのときに、上記発光部の温度が300℃以下となるように設定されていることが好ましい。
一般的に、発光装置は、様々な用途に適用することができる。それらの用途のうち、自動車用ヘッドライト(以下、ヘッドライト)は、運転者や歩行者の安全を考慮して、多くの規制がかけられる。そのため、発光装置は、ヘッドライトに適用される基準を満たすことができれば、その他の用途にも好適に適用することができる。つまり、発光装置は、ヘッドライトに適用される基準を満たすことを念頭に設計されることが多い。
そこで、ヘッドランプ1をヘッドライトに適用し、さらに、従来のヘッドライトよりも小さな口径を実現するためには、発光体の蛍光出射面を3.2mm以下、かつ、レーザ光の励起パワーを3W以上にしなければならないことを、本願発明者らは見出した。
すると、励起密度の下限を0.94W/mm(=3W/3.2mm)とし、発光部4の温度を300℃以下に保持することが可能な3.2W/mmを上限とすることにより、従来よりも小口径で、かつ、従来と同等の光を出力することが可能なヘッドライトを実現することができる。
それゆえ、ヘッドランプ1は、上記構成とすることにより、従来よりも小口径で、かつ、従来と同等の光を出力することが可能な、次世代を見据えたヘッドライトを実現することができる。
さらに、本発明は、ヘッドランプ1を備えた車両用前照灯であってよい。
さらに、本発明は、ヘッドランプ1を備えた照明装置であってよい。
ヘッドランプ1は、車両用前照灯や照明装置などに好適に適用することができる。これにより、例えばヘッドランプ1を車両用前照灯に適用した場合、簡易な構造により発光部4の温度上昇を抑制することができ、かつ、上記従来の課題を解決することが可能な車両用前照灯を実現することができる。
〔その他〕
熱伝導率20Wm−1−1以上の材料からなるヒートシンクに、熱伝導率1m−1−1以上の封止材と蛍光体からなる発光部が貼り付けられており、ヒートシンクから0.2mm以内の領域にのみ発光部が存在する構成であってよい。
また、ヒートシンクと発光部の接触面に凹凸があってよい。
また、発光部の中に針があり、熱の熱伝導率は封止材料よりも高い構成であってよい。
針の断面積が発光部の上部面積に対して0.4倍以下であってよい。
針が透明材料からなる構成であってよい。
発光部にワイヤが捲かれ、ワイヤの熱伝導率は封止材料よりも高い構成であってよい。
発光部の表面積におけるワイヤが占める割合が、0.4倍以下となってよい。
ワイヤが透明材料からなる構成であってよい。
発光部の底面と側面とにヒートシンクが貼り付けられてよい。
ヒートシンクに2個以上の発光部の埋め込み穴が形成されていてよい。
埋め込み領域面積における埋め込み穴が占める割合が0.6倍以上となってよい。
発光部の底面と上面とにヒートシンクが貼り付けられてよい。
片側面に張り付くヒートシンクが透明材料からなる構成であってよい。
片側面に張り付くヒートシンクが反射率0.5以上の材料からなる構成であってよい。
発光部がヒートシンクで覆われていてよい。
ヒートシンクの一部が透明材料からなる構成であってよい。
ヒートシンクの一部が反射率0.5以上の材料からなる構成であってよい。
ヒートシンクの材料として、Al、TiO、AINなどを用いる構成であってよい。
封止材の材料として、Al、TiO、AIN、鉛入りガラス、ガラスなどを用いる構成であってよい、
励起密度0.94W/mm〜3.1W/mmの場合に、蛍光体を含む発光部温度が300℃以下になることを特徴とする。
無機材料からなる封止材で発光部は形成され、ヒートシンクから0.2mm以内に発光部がある。
本発明に係る発光装置は、上記の課題を解決するために、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発し、無機材料からなる封止材を有する発光部と、上記励起光が照射されることで上記発光部に生じる熱を、上記発光部と接触する接触面を介して放熱させる放熱部と、を備え、上記発光部が存在する範囲は、上記接触面を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に制限されていることを特徴としている。
上記構成によれば、放熱部は、励起光が照射されることで発光部に生じる熱を、発光部と接触する接触面を介して放熱させる。そして、その発光部が存在する範囲は、接触面を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に制限されている。言い換えれば、放熱部は、接触面を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に発光部が存在する範囲を制限することにより、発光部に生じる熱を接触面を介して効率的に放熱させることができる。ここで、発光部の封止材は無機材料からなるため、有機材料のように熱によって変性が生じることもない。
これにより、本発明に係る発光装置は、上記従来の課題を解決することができる。具体的には、本発明に係る発光装置は、発光部の温度上昇を抑制するために、発光部を移動させて励起光の照射位置を変化させる必要がない。すなわち、本発明に係る発光装置は、光の照射位置を移動させるための駆動部を用いることなく、発光部の温度上昇を抑制することができる。したがって、本発明に係る発光装置は、従来の発光装置に比べて消費電力を抑えることができ、本発明に係る発光装置を使用するユーザの経済的負担を軽減することを可能とする。
加えて、本発明に係る発光装置は、駆動部、及び駆動部を制御するための制御部等を必要としていない。そのため、本発明に係る発光装置は、簡易な構造により、発光部の温度上昇を抑制し、発光部の温度上昇に起因する発光効率の低下を抑えることができる。そのため、本発明に係る発光装置は、装置のユーザおよび装置提供者に対して、シンプルな装置レイアウト、装置の軽量化、設計・製作費の削減、低価格化など多くのメリットを与えることができる。
このように、本発明に係る発光装置は、上記構成を備えることにより、簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することができ、かつ、上記従来の課題を解決することができる。
また、本発明に係る車両は、上記の課題を解決するために、車両用前照灯を備えた車両であって、上記車両用前照灯は、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発し、無機材料からなる封止材を有する発光部と、上記発光部が発生させた蛍光を反射する反射曲面を有する反射鏡と、上記励起光が照射されることで上記発光部に生じる熱を、上記発光部と接触する接触面を介して放熱させる放熱部と、を備え、上記発光部が存在する範囲は、上記接触面を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に制限されており、上記車両用前照灯は、上記反射曲面が鉛直下側に位置するように上記車両に配設されていることを特徴としている。
上記構成とすることにより、本発明に係る車両は、簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することができ、かつ、上記従来の課題を解決することが可能な車両を提供することができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記発光部および上記放熱部は、上記発光部内の任意の位置から上記接触面までの距離が0.2mm以下となるように形成されていることが好ましい。
従来の発光装置は、発光部の温度上昇を抑制するために、発光部を移動させて励起光の照射位置を変化させることで発光部の温度上昇を抑制している。しかしながら、本発明の発明者らが知る限りにおいて、発光部と放熱部との距離に基づいて、発光部の温度上昇を抑制するという技術的思想を開示する公知文献は存在しない。
この点、本願発明者らは、発光部および放熱部が、発光部内の任意の位置から上記接触面までの距離が0.2mm以下となるように形成されていることで、発光部の温度上昇を抑制しうることを見出した。つまり、発光部および放熱部の位置関係をこのように規定することで、発光部に生じる熱を接触面を介して効率的に放熱させることを見出した。これにより、本発明に係る発光装置は、発光部の温度上昇を抑制し、発光部の温度上昇に起因する発光効率の低下を抑えることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記接触面は、凹凸形状を有することが好ましい。
凹凸形状は、平坦な形状に比べて表面積が大きい。したがって、接触面が凹凸形状を有することにより、発光部と放熱部との接触面積が大きくなり、発光部の放熱量を増やすことができる。これにより、本発明に係る発光装置は、発光部に生じる熱を接触面を介してさらに効率的に放熱させることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記放熱部への熱伝導が可能な熱伝導性部材が、上記発光部の内部に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部内部の熱を熱伝導性部材に伝導し、さらに熱伝導性部材の熱を放熱部へ伝導させることができる。これにより、本発明に係る発光装置は、発光部に生じる熱を、発光部の内部に設けられた熱伝導性部材を介して、さらに効率的に放熱部に放熱させることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記発光部は、その表面に、少なくとも一端が上記放熱部まで延伸する熱伝導性部材が捲き付けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部の熱は、発光部の表面に捲き付けられた熱伝導性部材に伝導される。そして、その熱伝導性部材は、少なくとも一端が放熱部まで延伸している。したがって、本発明に係る発光装置は、発光部に生じる熱を、発光部の表面に捲き付けられた熱伝導性部材を介して、さらに効率的に放熱部に放熱させることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記放熱部に複数の貫通孔が格子状に形成されており、上記発光部は、上記複数の貫通孔内に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部は、貫通孔内に設けられる。したがって、放熱部は、発光部に生じる熱を、発光部と放熱部とが接触する貫通孔の側面(すなわち、接触面)を介して放熱させることができるため、接触面の面積を大きくしうる。しかも、貫通孔は、放熱部に格子状に複数形成されているため、さらに接触面の面積を大きくすることができる。
したがって、本発明に係る発光装置は、発光部に生じる熱を、放熱部に格子状に複数形成された貫通孔の側面を介して、さらに効率的に放熱部に放熱させることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記放熱部に複数の凹部が格子状に形成されており、上記発光部は、上記複数の凹部に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部は、凹部に設けられる。したがって、放熱部は、発光部に生じる熱を、発光部と放熱部とが接触する凹部の側面(すなわち、接触面)を介して放熱させることができるため、接触面の面積を大きくしうる。しかも、凹部は、放熱部に格子状に複数形成されているため、さらに接触面の面積を大きくすることができる。
したがって、本発明に係る発光装置は、発光部に生じる熱を、放熱部に格子状に複数形成された凹部の側面を介して、さらに効率的に放熱部に放熱させることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記接触面は、上記発光部の複数の面と接触していることが好ましい。
上記構成により、発光部から放熱部への放熱は、発光部の複数の面から行われることになる。したがって、本発明に係る発光装置は、発光部の1つの面から放熱を行う場合に比べて、発光部に生じる熱を、さらに効率的に放熱部に放熱させることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記接触面と上記励起光の照射される上記発光部の照射面とが接触しているときに、
上記放熱部は、少なくとも上記接触面が、上記発光部が発する蛍光を反射する高反射性材料で形成されていることが好ましい。
発光部の照射面に照射された励起光は、発光部の内部を通過するときに、発光部に含まれる蛍光体に衝突する。そして、蛍光体は、様々な方向に蛍光を発する。このとき、蛍光の一部が照射面の方向に向かう場合がある。そのような場合、放熱部の少なくとも接触面が、発光部が発する蛍光を反射する高反射性材料で形成されていることにより、その蛍光を接触面で反射させることができる。そして、その蛍光を、接触面と接触する面とは異なる発光部の面から出射することができるため、発光部の発光効率をさらに高めることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記放熱部は、上記発光部と接する透光部を有し、上記透光部を介して上記発光部から蛍光が出射されることが好ましい。
上記構成によれば、本発明に係る発光装置は、透光部を介して発光部から蛍光を出射することができるため、透光部を有していない他の発光装置と比べて、発光部の発光効率をさらに高めることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記発光部の面のうち、上記接触面と接触する面に対向し蛍光を出射する蛍光出射面における上記熱伝導性部材の占める割合は0.4以下であることが好ましい。
発光部の内部に設けられている熱伝導性部材が、発光部の面のうち、上記接触面と接触する面に対向し蛍光を出射する蛍光出射面に現れている場合が考えられる。このとき、蛍光出射面における上記熱伝導性部材の占める割合が高いと、蛍光を発することができる蛍光出射面の領域が狭くなることから、発光部の発光効率を低下させてしまう。
そこで、蛍光出射面における上記熱伝導性部材の占める割合を0.4以下とすることにより、発光部に生じる熱を接触面を介して効率的に放熱させつつ、発光部からの光の取り出し量の低下を防ぐことができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記接触面と接触する面を除く上記発光部の表面における上記熱伝導性部材の占める割合は0.4以下であることが好ましい。
発光部の表面に、少なくとも一端が上記放熱部まで延伸する熱伝導性部材が捲き付けられている場合、蛍光を発することができる蛍光出射面の領域が狭くなることから、発光部の発光効率を低下させてしまう。
そこで、接触面と接触する面を除く発光部の表面における熱伝導性部材の占める割合を0.4以下とすることにより、発光部に生じる熱を接触面を介して効率的に放熱させつつ、発光部からの光の取り出し量の低下を防ぐことができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記熱伝導性部材は、その熱伝導率が、上記発光部に含まれる蛍光体を封止するための封止材の熱伝導率よりも高いことが好ましい。
熱伝導性部材の熱伝導率が、発光部に含まれる蛍光体を封止するための封止材の熱伝導率よりも高いことにより、発光部の熱が熱伝導性部材に伝導しやすくなる。そして、その熱伝導性部材の熱は放熱部へ伝導されるため、発光部に生じる熱を接触面を介して効率的に放熱させることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記熱伝導性部材は、透明材料からなることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、熱伝導性部材が、蛍光を出射する蛍光出射面に現れている場合、あるいは、発光部の表面に捲き付けられている場合、発光部から発せられる蛍光は熱伝導性部材を通過するため、蛍光を出射する蛍光出射面の領域が狭くなることはない。したがって、本発明に係る発光装置は、熱伝導性部材が光を透過しない材料からなる場合に比べて、発光部からの光の取り出し効率を向上させることができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記放熱部の表面において、上記複数の貫通孔の総面積は、当該複数の貫通孔を離間する領域の総面積の1.5倍以上であることが好ましい。
複数の貫通孔を離間する領域の面積が大きくなると、発光部の蛍光を発することができる蛍光出射面の領域が狭くなることから、発光装置から出射される光の量が低下してしまう。
そこで、放熱部の表面において、複数の貫通孔の総面積を、複数の貫通孔を離間する領域の総面積の1.5倍以上とすることにより、発光部に生じる熱を接触面を介して効率的に放熱させつつ、発光装置から出射される光の量の低下を防ぐことができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記放熱部の表面において、上記複数の凹部の総面積は、当該複数の凹部を離間する領域の総面積の1.5倍以上であることが好ましい。
複数の凹部を離間する領域の面積が大きくなると、発光部の蛍光を発することができる蛍光出射面の領域が狭くなることから、発光装置から出射される光の量が低下してしまう。
そこで、放熱部の表面において、複数の凹部の総面積を、複数の凹部を離間する領域の総面積の1.5倍以上とすることにより、発光部に生じる熱を接触面を介して効率的に放熱させつつ、発光装置から出射される光の量の低下を防ぐことができる。
さらに、本発明に係る発光装置では、上記発光部と上記放熱部との相対位置関係は、上記励起光の励起密度が0.94W/mm〜3.2W/mmのときに、上記発光部の温度が300℃以下となるように設定されていることが好ましい。
一般的に、発光装置は、様々な用途に適用することができる。それらの用途のうち、自動車用ヘッドライト(以下、ヘッドライト)は、運転者や歩行者の安全を考慮して、多くの規制がかけられる。そのため、発光装置は、ヘッドライトに適用される基準を満たすことができれば、その他の用途にも好適に適用することができる。つまり、発光装置は、ヘッドライトに適用される基準を満たすことを念頭に設計されることが多い。
そこで、本発明に係る発光装置をヘッドライトに適用し、さらに、従来のヘッドライトよりも小さな口径を実現するためには、発光体の蛍光出射面を3.2mm以下、かつ、励起光の励起パワーを3W以上にしなければならないことを、本願発明者らは見出した。
すると、励起密度の下限を0.94W/mm(=3W/3.2mm)とし、発光部の温度を300℃以下に保持することが可能な3.2W/mmを上限とすることにより、従来よりも小口径で、かつ、従来と同等の光を出力することが可能なヘッドライトを実現することができる。
それゆえ、本発明に係る発光装置は、上記構成とすることにより、従来よりも小口径で、かつ、従来と同等の光を出力することが可能な、次世代を見据えたヘッドライトを実現することができる。
ここで、445nmの励起光およびYAG系蛍光体を使用する場合、445nmの励起光の一部は、蛍光体を透過してそのままの波長で照明光として出射され、蛍光体での損失が生じない。また、透過しない励起光についても、YAG系蛍光体の外部量子効率が90%と高いため、蛍光体での損失は小さい。そして、この場合にヘッドライトで必要とされる励起パワーは3Wとなる。
一方、紫外領域の励起光およびYAG系以外の蛍光体を使用する場合、例えば酸窒化物系蛍光体を使用する場合、紫外領域の励起光のすべてが蛍光体に入射し蛍光に変換され、蛍光体における損失が発生する。また、YAG系蛍光体と比較して、外部量子効率が60%と低いため、蛍光体での損失は大きくなる。そして、この場合にヘッドライトで必要とされる励起パワーは8Wとなる。
つまり、次世代ヘッドライトでは、3W〜8Wの励起パワーが必要となるため、出射面が3.2mmである場合、励起パワー密度の範囲は0.94W/mm〜2.5W/mmとなる。この点、本発明では、励起パワー密度が0.94W/mm〜3.2W/mmであるため、発光体温度を300℃以下に保持することができ、次世代を見据えたヘッドライトを実現することができる。
さらに、本発明は、上記の発光装置を備えた車両用前照灯であってよい。
さらに、本発明は、上記の発光装置を備えた照明装置であってよい。
本発明に係る発光装置は、車両用前照灯や照明装置などに好適に適用することができる。これにより、例えば本発明に係る発光装置を車両用前照灯に適用した場合、簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することができ、かつ、上記従来の課題を解決することが可能な車両用前照灯を実現することができる。
本発明に係る発光装置は、以上のように、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発し、無機材料からなる封止材を有する発光部と、上記励起光が照射されることで上記発光部に生じる熱を、上記発光部と接触する接触面を介して放熱させる放熱部と、を備え、上記発光部が存在する範囲は、上記接触面を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に制限されている構成である。
また、本発明に係る車両では、以上のように、上記車両用前照灯は、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発し、無機材料からなる封止材を有する発光部と、上記発光部が発生させた蛍光を反射する反射曲面を有する反射鏡と、上記励起光が照射されることで上記発光部に生じる熱を、上記発光部と接触する接触面を介して放熱させる放熱部と、を備え、上記発光部が存在する範囲は、上記接触面を基準として所望の放熱効果が得られる範囲内に制限されており、上記車両用前照灯は、上記反射曲面が鉛直下側に位置するように上記車両に配設されている構成である。
それゆえ、簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することが可能な発光装置、車両を提供することができるという効果を奏する。
〔補足〕
なお、本発明に係る発光装置は、以下のように構成されていてもよい。
<1>
励起光を出射する励起光源と、
上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発する発光部とを備え、
上記発光部は、上記励起光が照射される照射面、上記照射面に対向する対向面、および上記照射面と上記対向面とに隣接する側面を有し、
上記照射面および上記対向面の少なくとも何れか一方、および上記側面は、上記発光部とは異なる材料を含む部材に当接しており、
上記照射面および上記対向面のうち、上記部材に当接している面から、上記発光部に生じる熱が放熱され、
上記発光部内の任意の位置から上記部材までの距離は0.2mm以下であることを特徴とする発光装置。
<2>
上記対向面に当接している上記部材は、上記発光部が発する蛍光を上記照射面側へ反射する高反射性材料で形成されており、
上記発光部から発せられる蛍光は、主に上記照射面から出射されることを特徴とする<1>に記載の発光装置。
<3>
上記部材は、金属材料であることを特徴とする<1>または<2>に記載の発光装置。
<4>
上記部材は、上記発光部が発する蛍光を反射する高反射性材料で形成されていることを特徴とする<1>に記載の発光装置。
<5>
上記部材は、上記励起光および上記発光部が発する蛍光を透過する透明材料により形成されていることを特徴とする<1>に記載の発光装置。
<6>
上記励起光が照射されることで上記発光部に生じる熱を放熱させる、上記部材とは異なる第2の部材を備え、
上記照射面に上記部材および上記第2の部材の一方が当接し、上記対向面に上記部材および上記第2の部材の他方が当接することを特徴とする<1>から<5>のいずれかに記載の発光装置。
<7>
上記発光部が複数存在し、
複数の上記発光部の側面それぞれに上記部材が当接することを特徴とする<1>から<6>の何れかに記載の発光装置。
<8>
上記発光部は、蛍光体粒子と、無機材料からなる封止材料とを含むことを特徴とする<1>から<7>の何れかに記載の発光装置。
<9>
<1>から<8>の何れかの発光装置を含むことを特徴とする照明装置。
本発明は、簡易な構造により発光部の温度上昇を抑制することが可能な発光装置に関し、特に、車両用前照灯、照明装置、及び車両に好適に適用することができる。
1 ヘッドランプ(発光装置)
2 レーザ素子(励起光源)
3 レンズ
4、4a〜4i 発光部
5 パラボラミラー(反射鏡)
5a 符号
5b 開口部
6 窓部
7、7a〜7j ヒートシンク(放熱部)
10 自動車(車両)
25 針(熱伝導性部材)
26 ワイヤ(熱伝導性部材)
70、70a〜70j 接触面

Claims (6)

  1. 励起光を出射する励起光源と、
    上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発する発光部とを備え、
    上記発光部は、上記蛍光を出射する出射面を有し、
    上記発光部の上記出射面は、上記出射面から出射する上記蛍光を透過する透明な第1部材と接しており、上記蛍光は該第1部材を通して出射され、
    上記発光部の、上記出射面と対向する面は、上記発光部よりも高い熱伝導率を有する第2部材と接していることを特徴とする発光装置。
  2. 上記第1部材は、TiOを含むことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 上記第2部材は、上記発光部が発する蛍光を反射する高反射性材料で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 上記第2部材は、上記励起光および上記発光部が発する蛍光を透過する透明な材料により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  5. 上記発光部は、蛍光体粒子と、無機材料からなる封止材料とを含むことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の発光装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項の発光装置を含むことを特徴とする照明装置。
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